2006年01月31日

【カッセル】ハイブリッド レギオトラム早くもダウン?

この週末から走り始めたトラム4系統では,レギオシタディス(Regio
CITADIS)のハイブリッド バージョンを使った急行運転と,Regio CITADIS
による初の市内線営業が開始されました.
過去ログ : ハイブリッド トラム運転開始ほか

下記に路線図へのリンクもあります.今回話題の路線は4番と,RT2です.
Straßenbahn Kassel (ドイツ語版Wikipediaへのリンク)

開業は無事に行われ,その報道も昨日ありましたが,今日は早くも問題が
起きたことを伝える報道があります.

Regio CITADISは最大幅が2650mmで,これまでカッセル市内を走ってきた
路面電車の2400mmよりも,片側125mm分だけ幅広になっています.これが
一部で障害になっているというものです.もちろん車体がどこかにぶつ
かるというような問題ではなく,記事タイトルにもあるように,車体から
横に突き出るミラーが障害になっています.
Regio-Tram klappt Spiegel ein
(HNA.deのニュースへのリンク)

この報道には画像も提供されていていますが,RegioTramのバックミラー
は収納された状態になっています.これがもし出ている状態だと,隣の
道路を走るトラックなどと接触するということのようです.バックミラー
を畳んだ状態にするのが一時的な解決方策のようで,このため電停で
運転士は身を乗り出して安全確認を行う必要が生じました.根本的には
天候が良くなり次第,軌道沿いの道路と線路を隔てる縁石を移設すること
にしたようです.

追記(1/31)
=====
この問題は,開業前から指摘されていたとの報道がありました.それでも
KVGは強引にRegioCITADISを導入し,開業させてしまったようです.
問題の場所は,Bettenhausen地区の道路名はLeipziger Straßeで,
電停で言うとLeipziger PlatzとForstfeldstraßeの間です.
KVG immer wieder gewarnt
(HNA.deのニュースへのリンク)
KVG : Kasseler Verkehrsgesellschaft


もう一つの問題は,非電化区間を走る際に必要なディーゼルエンジンが
昨朝は起動しなかったことです.ハイブリット版RegioTramの要でもある
このエンジンが動かなかったことで,速達運転を可能にする非電化区間
への乗り入れができず,通常ルートを走らなければなりませんでしたが,
単線区間などの関係もあり,RT2は大幅に遅れてしまいました.

RegioCITADISはわかりませんが,ノルトハウゼンのハイブリッドCombino
では,電化区間から非電化区間へ入る手前の最後の電停で,エンジンを
掛けてパンタグラフを下ろしていました.電化区間走行中にエンジンを
掛けっぱなしということはないようです.


これまでも走り込んできているはずですが,いざ営業開始となった途端に
こういうことになるのは時々聞く話です.原因はまだ定かではありません
が,欧州を襲っている異常低温で気温がマイナス10度にもなっていたこと
が疑われているようです.

追記(1/31)
=====
電化区間を走っているうちから,エンジンを起動させるようにしたこと
と,ドアの開閉に不具合が生じたなど,初期故障が出ていることが報じ
られました.
Die Tram kam gestern schon wieder zu spät
(HNA.deのニュースへのリンク)


開業を伝える報道 (動画もあります)
Regiotram-Projekt Bahn frei für Hessisch Lichtenau
(hr onlineの1/28付けニュースへのリンク)

開業を控えた1/24付けのHNA.deでは,1980年代に利用者数低迷から旅客
営業を廃止した路線が20年振りに復活することになったという経緯や,
今回のLossetalbahnの終点,Hess. Lichtenau周辺はヤモリの生息地なの
で保護運動などがあったこと,最初はループ線になる予定だったが結局
普通の折返しになったことなど,こまごました話を掲載していました.

追記 :
20年振りの旅客営業復活となったLossetalbahnですが,Regiotramの
初期故障による遅れが頻発したようで,2/20にダイヤの修正を行い
ました.これにより所要時間が4分長くなりますが,単線区間での
遅れが,他に伝播しないようになるようです.
Lossetalbahn Pünktlich, aber langsamer
(Hessischer Rundfunkの2/20付けニュースへのリンク)
Fahrplanänderungen Tram 4/RT2 zum 20.02.2006
(KVGの2/20付けニュースリリースへのリンク)

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【フランス】LRTブームは2007年も

フランスの路面電車の復活ラッシュは,今年だけではなく2007年も続く
と前回ル・フィガロの記事からご紹介していました.UTPの数字によれば
13の都市で160キロにも及ぶトラム網が出現することになるそうですが,
これは2007年に控えた地方選挙にも関係がありそうです.
UTP : Union des transports publics

誰もがトラムウェイを欲しがっている,ル・フィガロの記事はこんな文章
で始まっています.フランス国内の普通の都市なら,トラム路線網がある
のが当たり前になりつつあります.

トラム建設には当然リスクがあります.ゴムタイヤ式トラムを導入した
ナンシーやカーンでのトラブル
架線レスの斬新なシステムを導入した
ものの,長引くその初期故障に悩ませられてきたボルドー
など,必ずしも
順風満帆なスタートを切れるとは限りません.
またCergy-Pontoise大学の助教授によれば,トラム建設には1キロにつき
1500万ユーロから1800万ユーロ(単純に150円換算として22億5千万円から
27億円)掛かるとされています.
これだけ高額な投資とリスクがあるにもかかわらず,住民投票ではトラム
建設が支持され,前述の助教授は,(地方選挙の?)当選者に対して,バス
路線を新設するよりトラムを建設したほうが住民に喜ばれることを,強調
しています.

またトラムが単なる交通機関に留まらず,交通の便が悪かった地域に走ら
せることにより,その地域の印象が変わることも認識されています.
米国などと同様に,経済波及効果があるかどうかまでは記事では触れて
いませんが,間違いなく期待されているでしょう.
Des tramways nommés désir (Le Figaroのニュースへのリンク)

ただし記事の最後の段落では,2003年に国が公共交通機関に補助金を出す
のを止め,地方自治体(又はその連合体)がその役目を負うことになり,
それまであがっていたいくつかのトラム建設計画は,凍結もしくは遅れる
ことになったと書かれているようです.

その影響を受けたのか,フランスでのトラムブーム先駆者となったナント
(Nantes)では,路面電車ではなく,路面電車風に専用軌道を走り,優先
信号もあり,ホームから乗降するバス路線を2006年末までに開業すること
が記されています.南アメリカではポピュラーとしていますので,これは
正しくバス ラピッド トランジット,BRT(bus rapid transit)のことで
しょう.鉄軌道によるトラムに加え,このような高規格なバス路線も好ま
れます.なおナントはこのBRTを既存のトラム3路線に加え,第4のトラム
として扱いたいようです.
Projets de développement du réseau
Lignes structurantes : Ligne 4 (路線図と想像図など)
(TAN公式サイトへのリンク)
Le site de la Ligne 4 (4系統の公式サイトへのリンク)
TAN : Transports de l'agglomération nantaise
Semitan : Société d'économie mixte des transports en commun de
l'agglomération nantaise

記事のナントのBRTに触れているところで,"Canada Dry du tramway"と
いう言葉が出てきますが,これは何のことかよく判りません.
フィガロ紙の今回の記事は,経済欄のEntreprisesの中にありました.
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2006年01月30日

【フランス】路面電車を復活させる都市が目白押し

フランスのトラム復活のテンポの速さには驚きますというコメントをいた
だきました.ありがとうございます.奇しくも今日それを見せ付ける
ような記事がありました.

今年はイルドフランスばかりでなく,フランス全土で路面電車の開業が
相次ぎます.新規復活開業ではミュルーズ(5/13予定),ヴァランシエンヌ
(記事にはありませんが6/16予定),クレルモン=フェラン,そして何度も
話題にあげている69年振りのパリのほか,延長もしくは新規路線では
リヨン,グルノーブルなどがありますし,2007年もこのまま順調に行け
ば,ニース,ル・マンなどでの復活に加えて,ストラスブールでの新路線
などが予定されています.
Toutes les régions s'y mettent (Le Figaroのニュースへのリンク)
Des tramways nommés désir (Le Figaroのニュースへのリンク)

今日は時間がありませんでしたが,ルフィガロの記事の中には興味深い
内容がありましたので,後日時間があれば紹介したいと思います.

フランス国内トラムウェイのリスト
Liste des tramways de France (フランス語版Wikipediaへのリンク)
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2006年01月29日

【バーゼル】トラム購入はメーカー個別交渉に

2005年6月末にバーゼルの都市交通を担う2社が,初めて共同でトラムを
購入することになり,9月末までメーカからの応札を待っていました.
しかしこれに応じたのはBombardier(ボンバルディア)と,Stadler(シュ
タットラー)のわずかに2社だけで,問題を抱えたコンビーノを送り出し
ていたSiemens(シーメンス)や,ALSTOM(アルストム)からの申し出は,
見送られたようです.

両社あわせて55両(BVB40両,BLT15両),2億5千万スイスフラン(今より
少し安い2005年6月末時点のレート87.23円換算でも約218億円強)に及ぶ
大量発注です.仕様は45m連接車で少なくともその60%は低床であること,
量産先行車の4両を2008年までに走らせられることなどでした.
BVB : Basler Verkehrs-Betrieben
BLT : Baselland Transport

2社だけの応札でBLTとBVBの両社は失望したばかりでなく,内容も比較
不可能で不満足なものでした.しかも1社はスイスフランではなくユーロ
建てで金額を提示してきたのです.為替変動リスクは負えません.
やむなくBLTとBVBは,入札でなくStadler(シュタットラー)とBombardier
(ボンバルディア)に,それぞれに対して直接交渉することになったとの
報道がありました.契約や技術面のことだけではなく,金額に関しても
両社は直接交渉でメーカ側の譲歩を期待したいようです.
BLT und BVB verhandeln direkt mit Tram-Anbietern
(Basler Zeitungの1/26付けニュースへのリンク)
バーゼルの入札がなぜメーカの興味を引かなかったのかは,よくわかり
ませんが,コンビーノの教訓からメーカ側が敬遠したくなるほどの何か
厳しい条件を求めていたのかもしれません.



BVB(バーゼル交通会社)とBLT(バーゼラント交通)は,ともに市内で路面
電車を走らせています.BVBがコンピーノをはじめとして緑色の電車,
BLTは主力が黄色に赤帯の電車ですので,一目瞭然です.
中心部では軌道を共有し,運賃もTarifverbund Nordwestschweiz(TNW)
に加盟していて,SBB(スイス国鉄)やPTT(ポストバス)などとも共通です.

BVBは前身となる鉄道が,19世紀の馬車鉄道の時代までその歴史を遡る
ことができます.1946年に組織改変により現在の名前になりました.
これに対してBLTは,1974年に中心部まで乗入れてきていた4つの近郊
電車の会社が合併して誕生したものです.今では10系統を名乗る旧BEB
の路線は,フランス国内にまで一部足を踏み入れています.

バーゼルの市内交通を知るのに,素晴らしいファンサイトがありました.
Tramclub Basel
系統ごとの路線図や,その変遷,車両年鑑などもあります.
路線図全体像は,BVBまたはBLTの公式サイトにもあります.


車両メーカーのStadlerは,正式にはStadler Rail AGという名のスイスと
ドイツに拠点をおくグループ会社です.
アドトランツ(Adtranz)がボンバルディアに買収された際に,ヴァリオ
バーン(Variobahn)などの低床車両の技術を引き継いだStadler Pankow
GmbHなどが傘下に入っていて,Variobahnの他にTangoというブランドの
LRVもあります.Stadler (公式サイトへのリンク)
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2006年01月28日

【スマートカード】サンディエゴでも試験

San Diego Association of Governments(SANDAG)によれば,サンディエゴ
でもコンタクトレスのデビットカードで,バスやトロリー(サンディエゴ
のLRT),通勤列車などの運賃が支払えるようにする実験が,今夏にも行わ
れるそうです.構想は十年前からありました.今のところ独自のカード名
がありませんが,いずれ命名されるとのことです.
サンディエゴには,自動運賃収受の分野で世界的な企業の一つである,
Cubic Transportation Systemsの本社があります.
Transit-rider debit cards set for test this summer
(San Diego Union Tribuneのニュースへのリンク)

サンディエゴ郡内を走る路線バスには,ほとんどスマートカード対応の
運賃箱が設置されています.トロリーでは香港のようにホームにリーダー
機器を設置するのか,車両に搭載するのは不明ですが,記事では券売機の
話に触れていますので,駅設置なのかもしれません.ただし今のところ
2005年7月に開業した区間を除き,その対応券売機はほとんど設置されて
いないもようです.


「モバイルスイカ」が開始された日にちなんで,米国の公共交通機関に
導入の非接触式のスマートカード(ICカード)を調べてみましたが,本格
導入されているのはワシントンDCとシカゴだけで,ボストンが実用化を
目前に控えている状態でした.ミネアポリスでは米国で初めての導入に
なるはずが,技術的な問題などで遅れているようです.
Contactless Smart Card (英語版Wikipediaへのリンク)
世界各地のリストもあります


米国西海岸ではベイエリアで,2002年2月より試験導入されています.
ベイエリアの主な交通機関のほとんどをカバーしていますが,残念ながら
パイロット段階のため利用できる路線や駅が限られています.今年にも
第二次導入があるようですが,本格的な導入はまだ先かもしれません.
カード名 TransLink (公式サイトへのリンク)
MTC Services TransLink (MTC公式サイトへのリンク)
MTC : Metropolitan Transportation Commission

サンフランシスコのMuniメトロのライトレールや,サンノゼのVTAライト
レールでも限定的な利用ができるようです.Muniメトロのライトレール
では車内にリーダーらしき機器があったのを覚えています.

追記(1/31)
=====
ニューヨークの地下鉄でも,コンタクトレスのカードもしくはチップ入り
タッグで改札を通過できる試験が,6ヶ月間行われる予定との報道があり
ました.ニューヨークでMetroCardを利用された人なら,改札でカードを
スライドさせた際に,認識されずに手間取ったというご経験をお持ちの
かたもいらっしゃるのではないでしょうか.それがカードまたはタッグを
かざすだけでターンスライドを通過できるようになれば,そんなイライラ
も解消されることでしょう.
テスト導入は,レキシントン街の下を走る地下鉄の二十数駅のみですが,
米国シティバンク(Citibank)が昨秋よりニューヨークで発行している,
マスターカードのPayPass(クレジットカード機能とデビットカード機能の
両方を併せ持つカード)が使えるようになるとのことです.

数多くの報道がありました.
A Test at 25 Stations: Subway Riding Without the Swiping
(New York Timesの1/31付けニュースへのリンク)
Plastic may swipe MetroCard's crown
(New York Daily Newsのニュースへのリンク)
RFID subway pass? Sure, New York says
(ZDNetの1/31付けニュースへのリンク)
導入駅数も23から25駅と報道によりばらつきがあり,試験開始も春から
今年後半までと差があります.現地時間1/31に段階では,MTAのサイト
には発表はありません.


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2006年01月27日

【ニュージャージー】19世紀のトンネルをLRTに

ハドソンベルゲンライトレール(Hudson-Bergen Light Rail=HBLR)のMOS-2
(minimum operable segment-2)も,ノースベルゲンへの開業を間もなくに
控え,あと一息というところまで来ています.

現在ウィーホーケン(Weehawken)市のPort Imperial駅まで開業しています
が,以前ご紹介の通り,Port Imperial駅へは週末だけの営業です.

Windows Live Local バードアイ画像へのリンク
Port Imperial 駅とトンネル入口 (西向き)

HBLRの未開業区間は,このリンク先の右手に見えているトンネルへ入って
いくことになります.
このウィーホーケントンネルは,シアトルのビーコンヒルのようにLRTの
ために掘られたものではありません.ウェストショア鉄道(West Shore
Railroad)が1880年に鉄道トンネルとして建設.その後は2002年まで貨物
鉄道のConrailが使っていました.ほとんどが素掘りのままの全長1269mの
トンネルです.その19世紀の遺物のようなトンネルが,ライトレールと
して生まれ変わると先日コラムが取り上げていました.
ALL ABOARD FOR TIME TRAVEL
Marvelous old freight tunnel reincarnated for light rail
(The Jersey Journalのコラムへのリンク)

生まれ変わると言うのは簡単ですが,素掘りで岩がむき出しの区間では
補強も必要でしたし,Conrailはトンネルの真ん中を単線で運転していた
そうですが,これを複線対応にしなければなりません.ということは拡張
も行われたのでしょう.またトンネルの中ほどのユニオンシティ(Union
City)市の地下には,Bergenline Avenue駅が設けられます.
Hudson-Bergen Light Rail system map (GIFファイル)
(NJ Transit公式サイトへのリンク)

トンネルは,ニュージャージー パリセイド(New Jersey Palisades)の下
を走っています.航空写真などを見てもわかる通り住宅地ですが,この
palisadesの語源は,Port Imperial駅のすぐ近くを流れるハドソン川の,
下流西岸にある玄武岩の崖につけられた名前,the Palisades からきて
いるそうです.ウィーホーケン(Weehawken)という地名も,ネイティブ
アメリカン-Lenapeの,並木のように見える岩という意味の言葉に由来
しているとのことです.


このほかニュージャージートランジット(New Jersey Transit)では,来週
州内の大学生らを対象に,無料乗車サービスを行ないます.これは大学生
に少しでもNJ Transitに乗ってもらい,その便利さと快適さを体験して
今後の利用につなげようという試みです.所定の手続きを済ませると,
鉄道,ライトレール,バスなど全てが期間中に無料で乗車できます.
COLLEGE STUDENTS RIDE FREE FROM JAN. 30 TO FEB. 5
(NJ Transitのニュースリリースへのリンク)
手続きには下記からリンクが張ってあるアンケートにオンラインで回答
して,eメールで専用のクーポンを受取る必要があります.乗車の際には
学生証とそのクーポンを提示しなければなりません.
NJ TRANSIT: The Educated Choice How to Ride Free:
(NJ Transit公式サイトへのリンク)

この試みは今回が初めてではなく,昨年9月にも実施され6500人の学生が
登録したそうです.
NJTransit offers free rides
(The Daily Targumのニュースへのリンク)


もう一つニュージャージーで2006年中に開業するLRTの,地下から顔を
出す場所のリンクをご紹介しておきます.
Newark City Subway Broad Street Line Centre Street 駅付近
(Windows Live Local バードアイ画像へのリンク)
画面の上(南側)へ移動していくと,ニューアーク ペンステーションが
見えてきます.
Newark City Subway system map (GIFファイル)
Newark City Subway (NCS) Extension to Newark Broad Street Station
Downtown Newark Transportation Improvements (JPGファイル)
(NJ Transit公式サイトへのリンク)
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2006年01月26日

【コネチカット】通勤鉄道の車内バー存続

コネチカット州運輸省(Connecticut Department Of Transportation)も
補助金を出している,ニューヨークへの通勤鉄道Metro-North Railroad
には,バーカー(bar car)があります.通勤帰りなどに大いに利用され,
他地域ではバースナック車両が続々退くなかで,メトロノースにはしぶ
とく残っていました.昨年も500万ドル近い売上げを記録し,66万ドル弱
の利益を上げているそうです.

しかし現在の車両の入替えに伴い,車内バーは消滅してしまうのでないか
と懸念されていました.他都市から消えていったのも,やはり乗車定員を
増やすためにも,座席に改造したほうがいいということからだったよう
です.しかし40分以上の乗車もざらのメトロノースでは,少し状況が違い
ました.

州内のNew Haven線に2008年から投入される予定のM-8タイプの車両にも,
州運輸省はバー設備を備えた車両を無くすようなことはないとの報道が
このたびありました.
New bar cars to be built for Metro-North trains
(Southern Connecticut Newspapersの1/22付けニュースへのリンク)

M-8製造の入札には,ボンバルディア,川崎重工,シーメンスの3社が応札
していて,車両購入コストのうち,コネチカット州は65%を負担,残り
35%はニューヨーク州になります.この比率は各州の乗車人数によるもの
だそうです.州知事からのリリース文によれば,内装などのデザイン決定
には,利用者からのコメントが反映されるような仕組みになるようです.
DOT and Metro-North Announce Distribution of New Haven Line Rail
Car Bid Specifications

(コネチカット州運輸省のニュースリリースへのリンク)
Governor Rell Announces Next Steps For Rail Passenger Cars Are On Track
(コネチカット州知事のニュースリリースへのリンク)

現在のバー車両の画像を探してみましたが,これが何故かなかなか見つ
かりません.記事に載っているbarcar.comにも多少ありますが,レール
ファン向けには下記リンク先のほうがいいでしょう.
the "bar car" in GCT...
(RAILROAD.NET Forum Index -> MTA Metro-Northのフォーラムへのリンク)

Metro-North Railroad (路線図)
(MTA公式サイトへのリンク)
MTA : Metropolitan Transportation Authority
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【Leoliner】LVBがFBLの持ち株を売却

ザクセン州ライプツィヒ(ライプチヒ)で2004年よりプロトタイプが走り
始め,2005年12月には量産車が落成,最終的には30編成の導入が決まって
いる,NGTW6-L(6軸の低床連接車)のLeolinerは,ライプツィヒの交通局
(LVB)の子会社FBLが製造を手掛けています.
ザクセン=アンハルト州ハルバーシュタットでも5編成を購入していて,
今年9月には最初の1本目の納入が予定されています.
FBL : Leoliner Fahrzeug-Bau Leipzig GmbH
LVB : Leipziger Verkehrsbetriebe

以前にもハルバーシュタット件や,量産車がお披露目された時にも紹介
していますが,このLeolinerは,100%低床化にとらわれず60%の部分低床
にしたことや,最先端ではなく既存の技術を用いたこと,バス向け部品を
用いたことなどにより,大手メーカ製造のLRVが230万から250万ユーロ
するなかで,110万ユーロ前後という低価格を売り物にしています.

しかしLVBは,所有するFBLの株をKirow AGに売却したという報道があり
ました.Kirow AGは鉄道関係の工作機械などを手掛ける会社です.
LVB verkaufen ihr liebstes Gut
(mephisto 97.6のニュースへのリンク)

実はこのニュース,1/16にも半日くらい流れていました.しかしその後
記事の訂正があったのか何かわかりませんが,Googleにはリストアップ
されていても,リンク先は全く違う記事になってしまい,確認できない
ということもありました.
Leipziger Kirow AG kauft Leoliner-Produktion
Leipziger Volkszeitung (1/16付け)
またGoogleで検索してみると,ドイツの路面電車フォーラム(掲示板)に
関係ありそうなポストがあり,昨夏の段階でLVBはLeolinerを製造する
民間資本を探していたようです.
Leoliner - Presse 25.08.2005
(Strassenbahn-Forumへのリンク)

今回のラジオ局のサイトに記載された記事は,なぜLVBはFBLを手放すの
か,売却先はどこかというような切り口で始まっています.
他社で製造された車両を購入するよりも,自前で製造してしまうほうが
安上がりということで,20編成の予算で30編成の導入を可能にして1500万
ユーロを節約できたことや,地元に雇用を創出できたことなどの功績を
あげています.しかし売却の理由は,車両製造業はLVBの使命ではない?
ということくらいしか書かれていないようです.

正式には当局の承認待ちですが,Kirow AGはFBLの株51%を保有し,今後
徐々にその比率を90%まで上げていきますが,最後の10%はLVBの手元に
残すとのことです.

プロトタイプのものですが,Leolinerの諸元や画像は下記が詳しいです.
Eigenbaustraßenbahn NGTW6 "Leoliner"
(Leipziger Nahverkehr-非公式-サイトへのリンク)
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2006年01月25日

【ミュンヘン】Sバーンの乗客15%が移行組

2004年12月にSバーンの運転間隔を,一部の系統で10分に縮めてから1年
以上経ちましたが,乗客数が10%以上増えて好調と,ニュースリリースが
伝えています.90%が10分間隔を知った上での乗車で,15%近くが今では
定期的にバスと鉄道利用に切替えた人たちだそうです.
Ein Jahr Takt 10 – Ein erfolgreiches Jahr für die Münchner S-Bahn
(Deutsche Bahn AGのニュースリリースへのリンク)

さらに10分間隔の運転区間が拡大されます.
10-Minuten-Takt bei der S-Bahn
(S-Bahn München GmbH公式サイトへのリンク)

10分間隔(Takt 10)を実現させるには,各系統が集中する都心の区間で,
それまで1時間24本までしか運転できなかった容量を,30本-2分に1本の
割合-まで拡大する必要がありました.LZB(Linienzugbeeinflussung)が
それに大きな役割を果たしています.
Der 10-Minuten-Takt für die Region München
(Interessengemeinschaft S-Bahn München e.V.のサイトへのリンク)
LZB : linienförmige Zugbeeinflussung (英語版Wikipediaへのリンク)

また2004年からは,2000年より導入していた新しい電車に全面的置換えが
完了し,ミュンヘンオリンピック開催時から走っていた電車は一線を退い
ています.新車は新たな利用客を呼び込んだばかりでなく,定時運転率が
96.4%になったことにも貢献しています.
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2006年01月24日

【イルドフランス】2006年はトラム年!?

2006年はパリなどのイルドフランスにとって,トラム(路面電車)の年に
なるようです.
昨秋に試運転が開始されたパリ市電のT3に加え,トラム-トレインでSNCF
によるT4の,計2路線が今年開業を迎えるほか,3路線で着工が見込まれて
います.ただ開業路線のほうはともかく,着工のほうは遅れも懸念されて
いますし,着工路線ではありませんが,一部計画路線では政治的な反対も
あるようです.
L’année des trams
(l'Humanitéの1/21付けニュースへのリンク)

イルドフランス内で計画されている路線網 (公式サイト)
Le réseau RATP poursuit son développement en Ile-de-France
Rechercher un projet (概略図から計画路線を検索)
(RATP Extension Réseauのサイトへのリンク)
RATP : Régie autonome des transports parisiens

計画路線の概略などは,このフランス語の記事にも載っています.
Les projets par ordre d’entrée en scène
(l'Humanitéの1/21付けニュースへのリンク)

2006年内に着工が見込まれる3路線 (リンク先に路線図あり)
* Châtillon / Viroflay (ゴムタイヤ式トラム)
地下鉄13号線Châtillon - Montrouge駅から南西の方角へ14キロの新路線
で,T8と呼ばれるかもしれないようです.
Ligne 8 du tramway parisien (仏語版Wikipediaへのリンク)

* De Saint Denis à Sarcelles (ゴムタイヤ式トラム)
T1が走るサンドニ(Saint Denis)から北へ伸びる6.6キロの新路線.

* De Issy-Val-de-Seine à Porte de Versailles (T2の延長)
現在のT2の終点Issy-Val-de-Seineから3駅2.3キロの延長.
(いずれもRATP Extension Réseauのサイトへのリンク)

これら3路線は順調にいけば2009年に開業するとのことです.
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【ワシントンDC】道路改良工事と同時に軌道を

ワシントンDCのユニオン駅から2007年-つまり来年-には路面電車が発車
しているかもしれません.
ワシントンDCで復活するLRT(路面電車)と言えば,やはり同じAnacostia
地区で,デモンストレーションとしての路線(下記リンク先)が2004年11月
に着工されていますが,その路線ではなく全くの新路線のようです.
Anacostia Streetcar Project
(DC's TRANSIT FUTUREのサイトへのリンク)

今回の一件は,このサイトを情報源としてAPで広く報じられました.
Streetcar plan moves forward
Anacostia service could start in 2007
(Washington Examinerのニュースへのリンク)
この記事によれば, ユニオン駅-厳密にはその近く-から地下鉄オレンジ
ラインのMinnesota Avenue駅までの3.5マイル(約5.6キロ)を結び,主に
Hストリート(H Street)とベニングロード(Benning Road)を走ります.
この夏には市が軌道建設の入札をするだろうというところまで,話が
進んでいたのでした.

軌道の敷設は,予定されている道路の改良工事にあわせることになって
います.このため話を早く進める必要があるようです.道路の改良工事は
現在のウィリアムス市長による"Great Streets Initiative"と呼ばれる
取り組みの一環で,これはこれまでどちらかというと見捨てられていた
ような感じの地区を,民間からの投資を通じて繁栄させるためのものです
が,H StreetとBenning Roadも,対象ルートに含まれていました.
Great Streets
(Government of the District of Columbia公式サイトへのリンク)

もちろんそのルートの4300万ドルの改良工事に軌道を入れることができた
のは,沿線からの強いロビー活動があったからにほかなりません.その
経緯は,下記記事に詳細が記されています.
Streetcars to return
Tracks, stops to be built on H Street-Benning Road
(Common Denominatorのニュースへのリンク)

ストリートカー(路面電車)計画のより詳しい情報も載っていて,ユニオン
駅近くに新設される? 長距離路線のメトロバスのターミナルを共用する
ことや,片側3車線の道路のうち真ん中のレーンを走る併用軌道である
ことなどがわかりました.(歩道側車線は主に駐車スペースになります)

ただしとりあえず線路を敷いて架線を張ってしまおうということだけが
先走り,車庫や車両などをどうするかとか,システム全体のコストが
どれくらい掛かるのかも含めて,まだまだ白紙の部分も多いです.
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2006年01月23日

【Frankfurt(Oder)】トラムは国境の橋を渡るべからず

ブランデンブルク州のフランクフルト・アン・デア・オーダーで,この
日曜にオーダー川を挟んで対峙する,ポーランドのスウビツェ(Słubice)
まで,現在の路面電車網を延長させるべきかどうかを問う住民投票があり
ました.零下10度という厳寒だったにもかかわらず,投票率は30%程度
あったそうですが,8割を越す反対票が投じられました.
Frankfurter lehnen Tram über die Oder ab
(Rundfunk Berlin-Brandenburgのニュースへのリンク)

ポーランド側が約2.6キロのループ路線,ドイツ側では約1キロの建設と
なり,ドイツ側の建設コストは324万ユーロになりますが,国際路線だから
でしょうか,EU(European Union)が大半を負担し,フランクフルト(オー
ダー)市は80万ユーロの負担になるようです.

1945年までは,オーダー川にかかるオーダー橋の上を,路面電車が走って
いました.今回の計画が実現すればその復活ですが,ドイツ側住民のNein
(No)で,路面電車が再び国境の橋を渡れるかどうか,早ければ2008年と
されてきた長年の計画の雲行きが怪しくなってきました.
ただし投票結果には拘束力はなく,あくまで最終決定権のある市議会への
推薦の有無に留まります.(=empfehlenden Charakter)

追記 :
市議会は2/16にこの件を議題にしましたが,投票結果を受けてポーランド
への市電延長計画を,市議会が断念したとの報道がありました.
Frankfurt gibt Straßenbahn nach Polen auf
(Rundfunk Berlin-Brandenburgの2/16付けニュースへのリンク)


第二次大戦後にドイツとポーランドの国境線確定のため,二つの国に分断
された過去を持つ両市は,英語版ウィキペディアによると,Frankfurt
(Oder)の人口は約6万5千人,スゥビツェは約1万7千人です.スゥビツェ
には公共交通機関がなく,都市としての諸設備の多くを対岸のFrankfurt
(Oder)と共有しているそうですし,両市の共同事業なども行われている
そうです.ポーランド側の反応はうかがい知れませんが,ドイツ側住民は
更なる交流を歓迎していないのかもしれません.

投票前の参考記事 (他にも多数あり)
Bahn frei nach Polen: Frankfurter stimmen über Tram ab
(Tagesspiegelの1/21付けニュースへのリンク)
Referendum über Oder-Tram
(Prignitzerの1/20付けニュースへのリンク)
Umstrittenes Grenz-Projekt
Frankfurter stimmen über Tram-Ausbau ab, haben aber nichts zu sagen
(Märkische Allgemeineの1/19付けニュースへのリンク)

スウビツェ(Słubice)への延長案は,下の非公式サイトに詳しく書かれて
います.(ドイツ語ですが予定路線図のような画像もあります)
Straßenbahn nach Słubice (特集ページ)
Frankfurter mit großer Mehrheit gegen Straßenbahn nach Słubice
Tram Frankfurt (Oder) (トップページ)
(Nahverkehr in Frankfurt (Oder)のファンサイトへのリンク)
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2006年01月22日

【ダルムシュタット】無害な発電で走る路面電車

電力などエネルギーを生み出す資源が,短期間に再生や復元できる再生
可能エネルギー(Renewable Energy)という言葉があります.太陽光や,
風力,地熱,水力,バイオマス,波力,潮力などが,そのエネルギー源
ですが,その中でダムによる大規模な水力を除いた,環境にもやさしい
エネルギーを,英語ではグリーンエネルギー(Green Energy)と呼んでいる
そうです.グリーンエネルギーと呼ばれるには,もちろんその資源が再生
可能であることと同時に,汚染物質を一切排出しないことが条件です.

このグリーンエネルギーで,ドイツでは初めて路面電車を動かしている
街が,大学都市として知られるヘッセン州ダルムシュタットです.ドイツ
語でグリーンエネルギーは,Ökostromと呼びます,辞書にない合成語
のようですのが,日本語に直訳するとエコロジー電流でしょう.

2005年8月にドイツ初 グリーンエネルギーで走るトラムとして紹介した
際には,路面電車の一編成がグリーンエネルギーで駆動すると一旦書き
ましたが,その後それは温室ガスの削減を目指してラッピングしただけと
訂正していました.ところが次の記事を読んだ限りでは,どうもその電車
だけは,汚染物質を一切出さずに発電された電気により走れる,特殊な?
車両なのかもしれません.
ダルムシュタットの路面電車で,グリーンエネルギー利用により,年間
257トンの温室ガス(CO2)を削減できるそうです.
Ökostrom ist schon bald billiger
Darmstädter Unternehmen ist der größte Anbieter im Rhein-Main-Gebiet
(Wiesbadener Kurierのニュースへのリンク)

記事にはダルムシュタット市に必要な電力の32%を,水力,風力,バイオ
マスで得ていると書かれていて,記事の画像はダルムシュタット中央駅の
パークアンドライド駐車場とのことですが,その屋根に取付けたソーラー
パネルによる太陽光発電も,一役買っているのでしょう.

最初はシステム全体がグリーンエネルギーによる電気の供給を受けている
だけかとも思いました.しかし路面電車だけではなく,バスも登場して
います.この記事は,グリーンエネルギー利用に掛かるコストが安くなる
ことを,ラインマイン地区で最大の利用があるダルムシュタットを例に
取り上げたもののようですので,残念ながら電車のことには詳しく触れら
れていません.

グリーンエネルギー駆動?の連接バス (ルイーゼン広場)
Darmstadt_bus

グリーンエネルギー駆動?のトラム (ダルムシュタット中央駅前)
Darmstadt_Hbf
記事の中でグリーンの塗装にオレンジのストライプとありますが,恐らく
この車両のことでしょう.


ところでダルムシュタットには,急行運転の系統があります.停車する
電停をかなり絞った独立した系統として運転されていて,ラッシュ時だけ
ではなく,日中も走っています.
途中での追い抜きがあるわけではありませんので,何分か前に出た先行
電車が遅れると,途中でダンゴ状態になってしまうこともありますが,
基本的には中心部の手前で追いつくように時間が組まれています.
停まらない電停では,さすがに減速して通過していました.

運転系統図と,側面の方向幕.目立つようにオレンジ色です.
Darmstadt_Schnel
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2006年01月21日

【ラスベガス】RFGはBRTとDLRT二案並列推薦へ

実業家や学識者,その他関連組織などからなるRFG Steering Committeeの
最後の会合が1/19に開催され,RTCはコストの最終見積りと,RTCスタッフ
としての推薦は,BRT(bus rapid transit)であることが説明されました.

RFG : Regional Fixed Guideway
人口急増が予測されるヘンダーソンと,ラスベガスを結ぶ公共交通機関
RTC : Regional Transportation Commission of Southern Nevada
ラスベガスなどネバタ州南部の交通機関を管轄する独立系政府組織
Regional Fixed Guideway Project Information
Proposed RFG Map (RFGなど関連路線のインタラクティブ地図)

先週ご紹介していたように,BRT推薦の背景として,LRTの建設コストが
BRTよりかなり高い
ことも強調されたようです.このプレゼンテーション
に用いられたと思われる,PPTファイルが公式サイトからダウンロード
可能になっています.興味のあるかたはどうぞ
January 2006 Presentation 要パワーポイント(またはビューア)
(RTC公式サイトへのリンク)


もしも誤解だったら申し訳ないのですが,最終的なモード(交通機関の
種類)の決定は,RTCに委ねられています.しかしRTCではスタッフが推薦
を出し,さらにこれとは別にSteering Committeeでも案を出すという形
のようです.
結局予想通りRTCスタッフ案はBRT(bus rapid transit)でした.
これに対してSteering Committee(これまで運営委員会と訳してきました
が,助言委員会のほうがしっくりくるかも)は,今回のタイトルでDLRTと
略したディーゼル駆動のライトレール案を持ち出したようです.
電化しないのはコスト削減が目的でしょうか.
Committee proposes mass transit system
(KVBCのニュースへのリンク)

このTV局のニュースでは,ハイブリッド ディーゼル 電気 ライトレール
という言葉が出てきます.画像はラスベガスのBRTであるMAXと思われる,
トラフィックレポート用のヘリか何かで撮影したものでしょうか,上空
から撮影のものが使われています.もしかしたら混同しているかもしれ
ません.ディーゼル版LRTは,米国ではNJ Transitが導入しています.

なおニュースのタイトルは,モードを決める以前の話として,大量輸送の
公共交通機関を建設べきかどうかという採択があり,それはもちろんYES
でしたので,このようなものになったのだと思います.

公共交通機関ではなく,道路の整備をもっと図るべだきだという反対派の
意見も交えた記事が,委員会開催の2日前に報じられていました.
Transit plans: Will it pay to ride?
Pros and cons voiced on Southern Nevada's transporation solutions
(Las Vegas Sunの1/17付けニュースへのリンク)

なおRTCの委員によるモード決定は,先週は2月予定と報じられていました
が,3月にずれこむようです.ただしそれも暫定的な日付ですので,更に
遅れる可能性もあります.


BRT(バスラピッドトランジット)のMAX
LAS MAX1
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【ロサンゼルス】LRTゴールドラインで速達運転

トンネルボーリングマシンで掘削するトンネルを走るLRTは,実はロサン
ゼルスにも誕生する予定です.ゴールドラインのイーストサイド延長の
区間に,1.7マイルの地下区間があり,2005年12月から掘削工事が始まっ
ています.

そのLRTゴールドラインで,今年2月より既存の開業区間で急行運転が開始
されるとの発表がありました.かねてよりこのゴールドラインは鈍足で
不評
とお伝えしていましたが,その挽回が期待されています.

現在14マイル(22.4km)のゴールドラインは,計画段階では全区間を29分で
運転できる予定でした.しかし一部沿線住民が警笛などの使用中止を求め
てきたため,その場所では安全のため徐行を余儀なくされるなど,想定
外の速度制限が積もりに積もり.所要時間が35分前後にもなってしまった
のです.そしてこれが利用を検討していた人たちから敬遠される理由と
言われています.

急行運転は平日のラッシュ時に限られ,現行ダイヤの中から,各駅停車を
急行に昇格させる形になります.起終点を除く途中の11駅のうち,停車
するのはわずかに3駅だけですが,所要時間は29分になるとのことです.
Gold Line to Offer Express Service
(Los Angeles Timesのニュースへのリンク)
Metro to Introduce New Limited Stop Service on Metro Gold Line
Beginning Feb. 13

(Metroのニュースリリースへのリンク)
Metro : Los Angeles County Metropolitan Transportation Authority

停車駅は利用者数に加え,パークアンドライドの有無や商業的要素が加味
されて決まったようですが,3駅のうち2駅には駐車場がありません.

米国のライトレールで急行運転を行なっているのは,ハドソンベルゲン
ライトレール(Hudson-Bergen Light Rail)の,"Bayonne Flyer"があり
ます.やはり平日のラッシュ時だけの運転です.もちろん他にもあるかも
しれません.

flickr
LACMTA GOLD LINE New Breda Car Union Station
(salaamallah氏のフォトへのリンク)

以下はウィンドウズ ライブ ローカルのバードアイより
(航空写真の撮影時期は,ゴールドラインの開業前のようです)
Mission駅 バードアイ画像リンク(南向き)
Del Mar駅 バードアイ画像リンク(西向き)
Del Mar駅はオールド パサデナ(Old Pasadena)の南端に位置し,近くには
公園や,由緒ありそうな丸屋根のある建物も見られます.この建物は
Castle Greenというコンドミニアムだそうで,19世紀末前後の建造とか.
昔はホテルとして営業され,有名だったとの話です.
画面の左側(南側)にDel Mar駅がありますが,この時はまだ建設途上で,
パークアンドライドの駐車場ビルの基礎のために掘り返している時期と
思われます.

Metro Gold Line Station Locations and Map
(Metro公式サイトへのリンク)
なお上記リンクの公式サイトの路線図では,現時点ではまだ情報が出て
いませんので,自前で作成してみました,
非公式の運転系統図 (クリックしてください)
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2006年01月20日

【シアトル】ビーコンヒル トンネル掘削始まる

2009年の開業を目指し建設中のライトレール,セントラルリンク(Central
Link)工事の山場とも言える,ビーコンヒルトンネル(Beacon Hill)の,
本格的な掘削工事が来週始まります.1/18には関係者を招いた起工式が
行われました.トンネルボーリングマシンにエメラルド モウル(もぐら)
という名前が地域の子供からの公募で付けられ,シャンパンと日本酒の
ボトルをマシンに割るセレモニーもありました.

LRTはダウンタウンでもトンネル走行ですが,これは既に建設済みのバス
トンネルを改装してバスと共用することになっていて,全長1マイルにも
及ぶ自前のトンネル建設は,このビーコンヒルだけになります.
Drilling toward the light (rail)
(Seattle Timesのニュースへのリンク)
Dig those light rail tunnels
(Seattle Post Intelligencerのニュースへのリンク)
ST launches tunnel-boring machine for light rail tunnels under
Beacon Hill

(Sound Transitのニュースリリースへのリンク)
Link Light Rail Projects (路線図あり)
(Sound Transit公式サイトへのリンク)

Beacon Hill Tunnel West Portal バードアイ画像(東向き)
(Windows Live Localへのリンク)
リンク先で表示される画像には,すでに中央にボーリングマシンと思わ
れる円筒形の機材も写っています.また東側(画面上では上)の画像を表示
させると,手前のハイウェイI-5の脇からすぐ丘になっていて,その丘の
上には住宅がびっしり建っているのがわかります.ビーコンヒルの北端に
あたる地区です.
そこで今度は西向きに画像を反転させると(左側ツールバーでWをクリック
すると),トンネルへの取り付け区間が既に高架で姿を現しています.
さらに西側(画面上では上)の画像を表示させると,車庫予定地が左側に
見え,そこへの分岐もわかるような状態にまで建設が進んでいることが,
手に取るようにわかります.

Beacon Hill Tunnel East Portal バードアイ画像(西向き)
(Windows Live Localへのリンク)
こちらはトンネルを東に1マイル走った後の,東側出口と思われる画像に
なります.この画面を東向きに反転させると,下記リンクの画像の場所と
思われるところが表示されます.このあたりにMount Baker駅が高架で
設けられる予定です.
Light rail on its way to the Rainier Valley (Photo of the Week)
(Sound Transit公式サイトへのリンク)

ボーリングマシン掘削によるトンネルに,前後の高架区間とは,およそ
日本でイメージされているLRTからは遠い印象があるかもしれません.
地形的には丘陵ですし,手前にハイウェイも走っていますので,確かに
トンネル以外に方法はないかもしれませんが,その地形的な制約に加え,
人口300万人以上を擁すシアトル都市圏には,現在主要な公共交通機関が
路線バスしかありません.ラッシュ時には道路の渋滞も激しく,今後の
人口増加にも対応し,道路混雑を解消していくためには,ネックになり
そうな場所を積極的に立体交差して走るしかなかったようです.

ビーコンヒルでは,隣接する地域からシアトルへ向かう車の流入も多い
らしく,道路が非常に混雑するので,ビーコンヒルの下を一気に地下で
進むルートが選ばれました.途中にビーコンヒル駅も設けられます.

下記記事(コラムニストの意見記事)には,2002年冬の時点で,もしもトン
ネルを掘らずに済むルートを探るにしても,案が決まってしまってからの
変更は補助金などの関係もあり,計画そのものが遅れる懸念があり,仮に
トンネルなしで建設コストを引き下げられたとしても,その遅れと再設計
のための費用で,節減分が相殺されるという話も出ています.
Sound Transit plan puts rail where it's needed
(Seattle Post Intelligencer紙 2002年12月のオピニオンへのリンク)

ビーコンヒルは,アマゾンドットコムの本社があることでも知られます
が,2000年の国勢調査によれば,人口の過半数がアジア系で占められて
いるそうです.また上記記事によれば労働者階級が多く,公共交通機関
への依存度が高いこともあり,現在でもシアトルのダウンタウンとを結ぶ
バス路線の利用者数は域内でも上位ですし,ビーコンヒルトンネル内に
開業予定の駅は,ダウンタウン以南では最も利用者が多くなるだろうと
見られています.
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2006年01月19日

【ニューヨーク】地下鉄 CBTCによる運転開始

地下鉄L系統の終点Rockaway Parkwayと,数駅先のBroadway Junctionの
間で,深夜の午前零時から午前5時までの間に限り,2編成でコンピュータ
制御による運転が開始されました.区間は時間にして約9分の距離です.
なおコンピュータは運転士をガイドするだけで,引続き運転は人間が行う
ようなことが下記記事にはありますが,これは単に日本に例えるとATOの
発車ボタンを押すことだけかもしれません.

自動運転など珍しくもありませんが,automaticとしないのは,空港連絡
などでニューヨーク界隈でも使われ始めた,無人運転の新交通システムを
連想されたくないからでしょうか.Googleで検索できる範囲では,AUTO-
PILOTという見出しをつけた記事が一つあるだけでした.

マンハッタンから行くとBroadway Junctionまでは通常通りです.また
2編成以外も通常の運転ですが,信号は線路脇ではなく車内にあって,
日本で言うところのCS-ATCになるようです.
Hey, Who's at the Controls? A Computer? That's Right
(New York Timesのニュースへのリンク)
Some subway trains running with computer supervision
(New York Newsdayのニュースへのリンク)

MTA 公式サイトの路線図 L線(Canarsie Line)は灰色
MTA : Metropolitan Transportation Authority
NYC Subway Map plus address searching
(onNYTurf.comのサイトへのリンク)

ニューヨーク地下鉄がコンピュータ制御で運転されるのは,101年の歴史
の中でも初めてのもので,2億8800万ドルのCBTCプロジェクトの小さな
一歩ということです.
Communications Based Train Control Projects
(Transportation Systems Design, Inc.へのリンク)
CBTC : Communications-based Train Control (無線による列車制御)

現段階では2編成で末端区間だけ,しかも深夜の5時間限定ですから,全線
走るのに片道35分掛かるL線で,その2編成がフルに出動していたとして
も,12時台は1時間に5本,その後は1時間に3本程度の運転間隔ですから,
相当な低密度でしょう.今後は時間帯と区間を広げていくようです.
そうなると20%の増発が可能になり,ラッシュ時に1時間あたり28本の運転
が,33本まで増やすことができます.

昨年は自動運転化を前提に,車掌なしにすることで組合とひと悶着あり
ました.その経緯はこれまで次のように紹介していました.
地下鉄L線に車掌復帰
地下鉄L線 車掌復帰させず (後半部分のみ)
車掌乗務の自動運転地下鉄

Broadway Junction駅 バードアイ画像
終点 Rockaway Parkway駅 バードアイ画像
(Windows Live Localへのリンク)
Rockaway Parkway駅に隣接のヤード(Canarsie Yard)に,CBTC対応の
R143形式と思われる車両が数多く停まっているのが,上記リンクのバード
アイ画像からもわかります.


余談になりますが,香港 KCRC(九廣鐵路公司)の East Rail(東鐵)で,
昨年末より床下機器が脱落したり,取り付け部分に亀裂が見つかった問題
は,2003年より行っていた自動速度制御による加減速がきつく,取付け
部分に過剰な圧力が掛かったのが原因と疑われ,今週よりこれを解除して
手動に切替えているという話題もあります.
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2006年01月18日

【ハリウッド】週末夜間だけのシャトルバス

Hollywood Boulevardに,ナイトクラブと駐車場の間を循環するシャトル
バスが登場しました.Holly Trolleyと名づけられ,木曜から土曜までの
夜8時から早朝4時までの間だけ,12分間隔で運転されます.運賃は$1.

Hollywood Boulevardは,地下鉄レッドラインの建設工事などの影響も
あり,数年前までは犯罪多発地帯として,人もあまり寄り付かない状況
だったそうですが,最近は改善されて流行のクラブやレストランなどが
立ち並ぶようになってきました.しかし引き換えに道路の渋滞がひどく
なります.来店者は車でやってきてヴァレットパーキングを利用する為,
週末の深夜ともなると,店を探してウロウロと走る車に,お客から車を
預かった従業員が駐車場まで運ぶ通行などが,交錯したようです.

その打開策として,市議会が満場一致で採択したのが,30万ドルのパイ
ロットバスプログラムです.観光地でトロリーと称して走っていることの
多い,昔風の路面電車のスタイルをしたバスが,駐車場に加えて地下鉄の
駅や店の多い地区を循環していきます.運行はLADOTに委託することに
なりました.年間の運行コスト60万ドルは,沿線の店舗と地域再開発局?
(Community Redevelopment Agency)が分担します.

関連報道
Doing the Hollywood Shuttle
(Los Angeles Timesの1/15付けニュースへのリンク)
'Holly Trolley' Bus Shuttle Service Begins
(CBS 2の1/12付けニュースへのリンク)
Holly Trolley Shuttles Bar And Club Patrons
(CBS 2の1/15ニュース(AP)へのリンク)

路線図などはこちら.Holly Trolley (LADOT公式サイトへのリンク)
LADOT : The City of Los Angeles Department of Transportation
地下鉄やバス,ライトレールを運行するMetro(Los Angeles County
Metropolitan Transportation Authority)の影に隠れた存在ですが,
300台以上のバスを擁すLA地区の公共交通の担い手です.

バス停が地下鉄の駅から微妙に1ブロック近く離れているのは,地下鉄の
終電が午前1時過ぎで,始発が同4時台というところをみると,接続を
それほど重要視していないからなのかもしれません.
Metro Red Line // Hollywood/Vine Station (航空写真)
(Windows Live Localへのリンク)
Metro Red Line // Hollywood/Vine Station (出入口付近) (A9へのリンク)

これまでヴァレットパーキング(Valet parking)に10-20ドルから50ドルも
掛かっていたのが,セルフパーキングとHolly Trolleyの利用では1ドル
だけで済むのですから,倹約派にはいいかもしれません.
しかし人は5分歩くよりも,30分車でぐるぐる回るものだという話をLA
タイムス紙では取り上げていて,古くからの住民にとっては,悩まされて
いた深夜の騒音が,このトロリーで解決するとは思っていないようです
し,果たして訪問者に定着するものでしょうか.
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2006年01月17日

【タンパ】開業を早まったのかも

2002年に開業したフロリダ州タンパの路面電車が,9月以降運転できなく
なるかもしれません.
先週HARTlineの理事会席上で,一部から路面電車の運行請負いを止めたら
どうかという声があがったのです.理事会には路面電車開業前から電車に
賛成しない人たちがいて,バスだけにしようということのようです.
HARTline : Hillsborough Area Regional Transit Authority
(タンパを含むヒルズボロー郡のバスなどの公共交通機関を運営する当局)

路面電車(TECO Line Streetcar System)は,HARTlineから独立している
Tampa Historic Streetcar Inc.という非営利組織が運営していますが,
実際の電車の運行はHARTlineが行っています
HARTlineはすぐに路面電車運転から撤退しないものの,これまで契約更新
時に,自動的にHARTlineによるオペレーションが約束されていたものを,
入札制度を通じることにして,Tampa Historic Streetcarが運行者探しの
責任を負う形にしました.次の契約更改は9月で,一応HARTlineでは応札
するようですが,もしも担い手が見つからなければ,事実上の営業停止に
追い込まれてしまいます.

参考報道
Hillsborough Bus System Might Dump Tampa Trolley
(Tampa Tribuneの1/10付けニュースへのリンク)
Do We Own A Streetcar Named Expire?
(Tampa Tribuneの1/13付けコラムへのリンク)
Streetcar may have to find new operator
Some on HARTline's board prefer someone else run the streetcar
that carries few city and county residents.
(St. Petersburg Timesの1/16付けニュースへのリンク)

当初の報道ではよく判らないことが多かったため,紹介を控えていました
が,St. Petersburg Timesの記事は大変詳しく,参考になる数字も掲載
されています.

HARTlineの代わりに,興味を持つ民間企業に委託する手もありますが,
公共鉄道事業は儲かりません.APTAのデータとして,収入のうち旅客運賃
収入が占める割合は,米国では平均27%という数字を示しています.
タンパでは2003年10月から2004年9月までのFY2004のデータで調べると,
収入187万ドル弱のうち運賃収入は約24%の45万ドル弱で平均以下でした.
APTA : American Public Transportation Association
FY2004 (公式サイトのPDFファイルへのリンク)

Tampa Historic Streetcarは路面電車の運転経費として,HARTlineには
1時間あたり$108,年間では158万ドルを支払っています.加えて赤字に
ならないよう,Tampa Historic Streetcarでは補助金のない代わりに企業
等からの寄付金による基金があり,これを取り崩して補填しています.
このためHARTlineは路面電車関連ではの収支トントンなのです.
しかしHARTlineは解雇した電車運転手から訴えられて和解したことや,
この他にも問題があり,路面電車が政治的に重荷(political liability)
だと言います.

また客層にも問題があるかもしれません.
利用客の三分の二が観光客で,地元の利用が少ないのです.これは沿線
住民が少ないことや,路線が短すぎて必要なところに行かないなどの理由
があるようです.現在コンドミニアムなどが建設中で,数年後には沿線
人口も多くなるかもしれません.それまで営業を休止したらどうかという
意見まであります.

過去ログ
10月 3周年を迎えた路面電車の懸念 (危機の前兆)
8月 沿線住民にも路面電車税を (結局見送られた?)
8月 路面電車に落雷
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2006年01月16日

【ボストン】MラインPCCカーのバス代行は3/26から

ボストンの地下鉄路線図ではレッドラインとして扱われながら,実態は
グリーンラインのお古の路面電車車両,PCCカーで運転されてきた,
Ashmont-Mattapan High Speed Line,通称Mラインが,レッドラインの
地下鉄車両の終点で乗換え駅のAshmont駅の改造工事に伴い,期間中は
バスで代行されることになります.
当初は今年1月からとされていて,現時点のWikipediaにもそのように記さ
れていますが,工事が遅れて晩春か初夏からという報道がありました.
At Ashmont, a less pricey plan
(Boston Globeのニュースへのリンク)

Traveling on the T > Subway > Red Line レッドライン路線図
(MBTA公式サイトへのリンク)
MBTA : Massachusetts Bay Transportation Authority

報道はTOD(transit-oriented development)の一環として,駅前に建設さ
れる6階建ての商業住宅複合ビル建設に関する話題が中心ですが,後半で
TODの核とも言えるAshmont駅の改造工事に触れています.
その中でMBTAの担当者が,アスベストの飛散軽減措置が取られた後,来月
にも現駅舎の取り壊しが始まることと,駅改造に伴うMラインの配線変更
工事が春の終わりか夏の初めに開始され,その間はバス代行になると語っ
たことが記されています.

■追記■
下記ページに,Mラインが2006年3月23日より約1年間運休になる旨が
記されました.

Ashmont駅の改造内容に関しては,公式サイトに簡単な説明があります.
Ashmont Station Renovation
このページは内容も大したことが書かれていませんし画像も見づらいの
ですが,一応1999年撮影の駅全体像がわかる画像があります.
Aerial view of existing station
(MBTA公式サイトへのリンク)
現地をご存知ない方のために説明を加えさせていただくと,ボストンの
ダウンタウンは左上方向にあり,地下鉄はそこから中央のAshmont駅に
到着します.駅舎の左上は地下を走っていますが,右下は線路が地上に
出ていて,ちょうどレッドラインの車両が顔を覗かせています.
そのレッドラインの右側にはPCCカーも写っていますが,これはMattapan
からAshmont駅に到着する便で,地下鉄の相対式ホームを挟んで両側で
乗降するようになっています.どちらからの乗り継ぎにしても,地下鉄へ
乗り継ぐ時には改札がありますが,降りたら向かい側に進むだけでいい
という便利なつくりだと思います.
画像では駅舎の右手が降車用となっているのですが,実はそこにはバスも
到着しておりばを共用しています.
PCCカーが走っている位置は,ちょうどバスが降車場へ向かうアプローチ
との合流点です.降車扱いしたバスやPCCカーは,駅舎を通り越して画像
では上部にあたる半円状の場所で旋回します.そして左手にある乗り場へ
やってくるという具合です.

これを別の角度から眺めることもできます.バードアイ画像(東向き)
Ashmont station (Windows Live Localへのリンク)

それが改造後には,PCCカーは駅舎の手前で旋回してしまうことになる
ようです.Street level plan
(MBTA公式サイトへのリンク)


おまけバードアイ画像リンク(西向き) Mattapan station
(Windows Live Localへのリンク)
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2006年01月15日

【ラスベガス】建設見積り額上昇でLRT不利に

本来なら昨秋にも結論が出ているはずの,ラスベガスとヘンダーソンを
結ぶRFGは,まだライトレール(LRT)にするかBRT(bus rapid transit)に
するかが決まっていないようです.今週は月1回の運営委員会が開催され
ますので,RTCに対して拘束力を持たないながらも,どちらを推薦するか
決まるかもしれません.そして最終的にはRTCが2/09に決めるようです.
RFG : Regional Fixed Guideway
Proposed RFG Map (RFGなど関連路線のインタラクティブ地図)
RTC : Regional Transportation Commission of Southern Nevada
ラスベガスなどネバタ州南部の交通機関を管轄する独立系政府組織

ラスベガスでは,BRT(バスラピッドトランジット)のMAXがすでに運行され
ているため,低予算や実物を間近で見れることなどから有利とされてきま
した.昨年8月末に「危うしLRT案(BRT案の台頭)」でご紹介しています.

そしてここにきてRTCでは,LRTよりもBRTに今は傾倒していることが明ら
かにされます.建設コストの見直しを図ったところ,当初7.13億ドルと
見積もられていたLRTは,現時点で建設したとしても11億ドルになると
いうことが判明したのです.しかもこの数字は今後のインフレ分を加味
していませんので,最大35%増にまでなるかもしれないのです.これに
対してバスレーンの設置によるBRTは,同じくインフレ分を考慮しない
金額で7億ドルとされています.
Express bus line touted RTC staff reconsiders light rail network
EDITORIAL: RTC sees the light on light-rail costs
Modify express bus route to stop at airport, put plan on ballot
(Las Vegas Review-Journalのニュースへのリンク)

RFGは約33マイル,およそ55キロ近い路線になります.これを7億ドル強で
LRTを建設できるとなると,1マイルあたり2000万ドルという計算になり,
ストリートカー並の建設コストです.RFGはユニオンパシフィック鉄道の
軌道を活用することになっていますが,それでも記事にも記されている
通り,元々の金額が異常に安すぎでした.インフレ分を加味すると,
納税者がRFG建設に払うのは,最終的には20億から30億ドルになるのでは
ないかと現在では見られています.

RFGに設けられる,South Strip Transfer Terminalの建設予定地と思わ
れる地点を,Windows Live Localのバードアイで見ると...
South Strip Transfer Terminal (Windows Live Localへのリンク)
中央に走っているのがユニオンパシフィック鉄道で,LRTにしてもBRTに
しても,ここを走ることになるのだと思われます.この場所はマッカラン
国際空港の7R滑走路(東西に伸びる方位角70度の2本の滑走路のうち南側
のほう)の東端のすぐ南にあたります.

BRT(バスラピッドトランジット)のMAX
LAS MAX1
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2006年01月14日

【ポートランド】バス通りにLRTが走る懸念(2)

2週間前にバス通りにLRTを乗入れるケーススタディとして,オレゴン州
ポートランドのトランジットモールを書きましたが,この件を取り上げた
ニュースがありましたので,前回の訂正も含めてご紹介します.

ポートランドのトランジットモールは,ご承知の通り半ばバス専用道路と
なっています.路線バスの通行量は下記の記事によれば現在1時間あたり
何と140台とか.恐らくピーク時のものでしょうけど,約25秒に1台の割合
ということになります.そこに5分間隔でライトレールMAXを走らせ,一般
の自動車にも車線を開放しようというものです.

TriMetが示している計画案では,MAXは中央車線を走り電停手前で右側の
車線に移動し,右側の歩道で乗降してもらうというものです.
大雑把なレイアウトはこんな感じでしょう.
PDX_mall
資料を基に構成した独自のイメージ図で,公式のものではありません.
これ以外に検討された案や経緯に関しては,前回をご参照ください.

今回の報道では,タイトルが示すとおり,その危険性を懸念しています.
Collision course?
Make way for cars, buses, MAX on transit mall
(Portland Tribuneのニュースへのリンク)

昨年夏,APTAが北米他都市の交通事業者を集めて,この案を検討させた
ところ,やはり危険性を警告するという結果が出ました.
APTA : American Public Transportation Association

バスとライトレールと一般車両が一つの通りを走る3車線案は,TriMetが
地元との政治的な約束として,彼らが望む一般車両も通行できるモールに
することを実現するために採用されています.
現在のトランジットモールでは,一般車両は1車線分の車道の倍ほどの
歩道が設置され車道が2車線のブロックでは通行できず,歩道が通常の
幅で車道が3車線あるブロックのみ通行が許されています.
これが計画では一般車両がトランジットモール全区間を通行できるように
なります.モールを再活性化するにあたり,客はたとえお目当ての店の
目の前に駐車できなくても,車で店の前を通り過ぎてみることを望んで
いるという研究があることなどから,商店主らは今のように車が走れない
のはビジネスにマイナスと考えていたのです.

APTAによる調査報告では,ライトレールMAXがバスと一般車両と一緒に
走行することだけでも大変なのに,交差点や電停の前後での動線の交差が
事故の可能性を高めるとしています.ドライバーは,LRVも自動車と同じ
ようにブレーキを掛ければすぐ停まれると思っているものです.
さらにモールの南端に位置するポートランド州立大学では,歩行者との
問題があることを指摘しました.
これに対してTriMetでは,問題を最小限に留めるべく,次のような方策を
講じます.

* 路線バスの通行を減らすこと
バス路線の短縮を行わないと前回記しましたが,それは誤りでした.
具体的にどれくらい削減するのかまでは決まっていないようです.

* バス停の間隔を空けること
前回も紹介していますが,2ブロックに1か所の割合から,4ブロックに
1か所の割合にバス停の数が減ります.これにより1ブロック丸々を使って
しまうMAXの電停の場所を確保します.そして電停の手前から安全にMAXが
中央車線から右に幅寄せできるようにスペースを確保します.

* LRT運転指令センターを拡充すること
全列車の運行を管理するMAXの運転指令センターで,トランジットモール
の交通全て,LRVからバス,自動車,歩行者に至るまで監視下における
ようにします.

* バスとMAXの運転手の訓練を強化すること

トランジットモール区間を含む,ダウンタウン部分の建設費用は,現時点
で1億6300万ドルと見積もられています.このうち連邦(FTA)から9600万
ドル,ダウンタウンのLIDから1700万ドル,ポートランド開発委員会から
1000万ドル,TriMetが600万ドル,ポートランド市を含む広域自治体の
Metroから500万ドル,となっています(残りは?).
FTA : Federal Transit Administration
LID : local improvement district 特別税のようなもので,ある土地を
整備した際に,その前後でその場所の市場価値がどれだけ上がったかに
よって税率が決まります.


TriMetの関連サイトへのリンク
View a video simulation of the proposed MAX service
Portland Mall: About the Project
Portland Mall Light Rail MAX station design & locations
TriMet : Tri-County Metropolitan Transportation District of Oregon

このような通行方法の変更がかえって都心から人を遠ざけることになら
ないか,心配するグループもあります.
実は一般車両がモールを走れるようになったことを喜ぶばかりで,どの
ようにして通行が可能になるのか,その計画の詳細をよく知らない人も
まだ多いようです.いざ建設が始まらないと関心を払わないのでしょう.

また市民諮問委員会(Citizens Advisory Committee)などが組織されて
も,その頃には重要課題はほとんど決定済で,反対するには遅すぎたと
いう声も記事では取り上げられています.

計画は最終設計の段階ですが,まだまだ目を離せないようです.
今後も注目していきたいと思います.
posted by NeiTech at 19:00 | Comment(0) | TrackBack(3) | 米国北西部 I このエントリーを含むはてなブックマーク

2006年01月13日

【ブラウンシュヴァイク】不正乗車への対応

ニーダーザクセン州ブラウンシュヴァイク(Braunschweig)でバスと路面
電車を運行するBVAGは,ドイツの交通事業体としては初めて,不正乗車の
常習者の利用を,1年間禁じることに決めたようです.
BVAG : Braunschweiger Verkehrs-AG

これまでブラウンシュヴァイクに限らず,改札などを設けずに利用者の
良心に基づく信用乗車方式では,検査員により不正乗車が発覚した際には
重い罰金を課してきましたが,ブラウンシュヴァイクでは常習者に対して
より強硬な罰則で望むことになったということです.

十回以上?不正乗車で摘発された者は,その後1年はBVAGの全てのバスと
路面電車に乗車できなくなり,もしも禁を破って乗車すると,家宅侵入の
罪で告訴され,最長で2年の拘留刑にもなるようです.
ただしあくまでも不正乗車の防止が目的であって,違反者を捕まえるのが
目的ではないと当局は強調することを忘れませんでした.
Hausverbote für Schwarzfahrer Braunschweig greift durch
(n-tvのニュースへのリンク)
Schwarzfahrern droht Hausverbot
(newsclick.deのニュースへのリンク)

BVAGでは2004年夏から,前方の乗車口での乗車券検査?を開始している
そうで,それ以降は年々不正乗車率は低下していっているとのことです.
追記:これはバスだけの話で,路面電車にはありません.
2003年には5.4%だったのが,翌年は2.7%,2005年には1.9%にまで下がって
いました.(下記ニュースリリースのPDFファイルにも記述があります)
これを1%未満に抑えるのが目標のようです.
Erstmalig Hausverbote in Omnibussen und Straßenbahnen erteilt
(BVAGのニュースリリースへのリンク)

BVAGの運賃はゾーン制で,大人の片道運賃は同じゾーン内なら1.90ユーロ
で90分以内の時間制限付き,4つのゾーンにまたがる最高額は6.30ユーロ
で150分以内の時間制限付きになっています.

過去ログ : ベルリンでの不正乗車と検査員ほか
posted by NeiTech at 19:00 | Comment(0) | TrackBack(1) | ドイツ I このエントリーを含むはてなブックマーク

【デュッセルドルフ】空港連絡モノレール運休早まる

ノルトライン=ヴェストファーレン州のデュッセルドルフ(Düsseldorf)
空港と,隣接するドイツ鉄道の本線(長距離線)空港駅を結ぶSkyTrainは,
不具合があって3月から改修工事のため半年間運休する
ことになっていま
したが,それが繰り上がって既に運休しているようです.
これは1/10に故障で2時間以上も動かなくなり,15人が閉じ込められる
という事故があったからとのことです.
Siemens Dusseldorf Airport Train Grounded After Renewed Defect
(Bloombergのニュースへのリンク)

SkyTrainはドイツでH-Bahnと呼ばれる,懸垂式モノレールのような無人
運転の新交通システムの一種で,2002年7月開業と新しいものです.
これまで一時間あたり片道2千人以上を輸送しており,運休中はバスで
代行されることになりますが,その費用は製造元のシーメンスが負担する
ことになります.

故障により空中で宙ぶらりんになった上に,予約した便に乗り損なった
4人には散々だったでしょう.
空港当局ではシーメンスに対し,2006年末までは正常に運転できるよう
求めています.
posted by NeiTech at 19:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | ドイツ I このエントリーを含むはてなブックマーク

2006年01月12日

【フェニックス】LRT工事期間中の手厚い対策

ライトレール建設中は,その工事の影響で沿線の商店などでは商売になら
ないことが知られていますが,アリゾナ州フェニックスでは,建設される
ライトレールの沿線のビジネスオーナーを対象としたフォーラムが開催
されました.既にLRTが開業している都市,ミネソタ州ミネアポリスや,
テキサス州ヒューストン,ユタ州ソルトレイクなどからLRT沿線の商業者
らを呼んで,彼らの体験談を語ってもらうもので,それを基にLRT建設に
伴う商業上の困難に立ち向かっていこうとしています.
Forum panelists offer hope for businesses on light rail line
(Business Journalのニュースへのリンク)

フェニックスのライトレール,Valley Metro Railは米国では珍しく廃線
跡を利用せず,大半の区間が併用区間となるようです.このため建設工事
中には沿線の商店などが商売を続けにくくなり,打撃を蒙ることが予想
されています.
沿線の人たちはそのことも承知の上で計画を承認したわけですが,金銭
そのもの補償ではなく,手厚いサポートを受けることになっています.

フェニックスのダウンタウンから,テンペ(Tempe)を通り,メサ(Mesa)に
至るValley Metro Railは,METROと命名され,現在この地域でバスを運行
する公営企業のValley Metroが運行することになっています.
METRO light rail (Valley Metroのサイトへのリンク)

建設中の沿線へのサポートは,いかにして建設中の損害を最小限に留める
かということを念頭に,LRT計画の初期段階からValley Metro Railの
スタッフと沿線の関係者の間で策定されていました.他都市での教訓を
基に大きく次の4つの柱があります.
コミュニケーション,オペレーション(工事中の標識などの設置),マーケ
ティングアシスト(セミナー開催や各種プロモーション),そしてコーディ
ネーターやビジネスを援助する専門家などの派遣です.
Minimizing Impacts (Valley Metroのサイトへのリンク)

コミュニケーションとは,24時間体制のホットラインを開設,進捗状況を
こまめにウェブサイト上でアップデートするなど,関係者への連絡を密に
取れるようにすることです.これはある都市でのLRT建設で問題が生じた
際に,市長と交通事業者のトップの双方が互いに責任の所在を擦り付ける
という失態があったそうです.その経験を元にしていると思われます.

Valley Forward Associationという非営利団体が開催した今回のフォー
ラムが,このサポートプログラムによるものかどうかは不明ですが,建設
中の業績不振は一時的なもので,ライトレール開通後には十分補われる
と,ライトレール建設中の苦難を経験してきた各都市からの商業者らの
体験談が語られました.

たとえばミネアポリスのレストラン経営者は,建設の間は50%にまで落ち
込んだ売り上げが,LRT開通後は新しいお客が増えてその分を相殺できた
として,大変なのは一時だけで,その後はビジネスをレベルアップできる
と繰り返し強調しましたし,ヒューストンからのパネリストは,フェニッ
クスにはサポートプログラムがあるので恵まれているとし,思い返せば
LRT建設はお産のようなものだったと説明しています.産みの苦しみが
あっても,あとでそれ以上に報われたという話は,これから苦難に立ち
向かおうとしているフェニックスの人たちを勇気付けたことでしょう.

過去ログ : LRVモックアップ公開へ
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2006年01月11日

【チューリッヒ】3車体連接トロリーバスの導入

日本に居ると,連接バスにお目にかかる機会があまりありませんし,トロ
リーバスも同じです.ましてや連接のトロリーバスともなると,日本には
存在しないと思います.海外では連接のトロリーバスはそこら中という
わけではありませんが,走っている都市は結構あるはずです.
ところが2車体ではなく3車体の連接トロリーバスともなると,ゴムタイヤ
トラムを除くと,これはもう珍しいかもしれません.

スイスでは3車体連接のトロリーバスを走らせる都市が既にいくつかあり
ます.ジュネーブ(Geneva)とザンクトガレン(St. Gallen)などです.
チューリッヒも新型トロリーバスを導入することになるかもしれません.
チューリッヒ交通局(VBZ)は,ジュネーブから車両を借りて,1/21から
31番系統で6週間の間,3車体連接トロリーバスの走行実験を行います.
Doppelgelenk-Trolleybus für sechs Wochen im Testbetrieb auf
Zürichs Straßen
(newstixのニュースへのリンク)
Mehr Bus, mehr Platz, mehr Komfort
Ein Doppelgelenk-Trolleybus im Test auf der Buslinie 31.
(VBZのサイトへのリンク)
VBZ : Verkehrsbetriebe der Stadt Zürich

今度借りる3車体連接トロリーバスは,ジュネーブへ納入される前に実は
チューリッヒで試運転を行なっていました.その時以来の縁のようです.
31系統は非常に混雑する路線で,道路の交通量も多いことから増便では
対処できず,輸送量をアップするしか方法がないとされていました.この
系統は,チューリッヒ市内を北西から南東に掛けて,中心部を斜めに横断
するルートを走っていて,ちょうどトラム路線の間隙を縫っています.
輸送量が35%増加する3車体連接のバスの走行実験が成功すれば,VBZで
輸送力が逼迫している路線への導入が決まり,大量に発注すると見られて
いるようです.現在の連接バスは,定員が立席を含め約150名ですから,
35%増となると200名定員ということになります.

参考サイト
Trams of Zürich (英語) (Trams of Zürich のサイトへのリンク)

スイスでの3車体の連接トロリーバス導入に関する投稿 (フランス語)
La suisse bientôt le pays du mégatrolleybus ?
(MegaBusのフォーラムへのリンク)

ザンクトガレンの3車体連接トロリーバス (ドイツ語)
Verkehrsbetriebe St.Gallen (画像)
VBSG-LighTram in St.Gallen angekommen
(St.Gallenの公式サイトへのリンク)
ドイツ語ではDoppelgelenk-Trolleybus,フランス語ではMégatrolleybusと
なるようですが,LighTramという呼び方もいいかもしれません.

ジュネーブの3車体連接トロリーバス (画像) (フランス語)
Méga Swisstrolley Hess Série 38
(ジュネーブの公共交通機関の非公式サイトニュースへのリンク)
ジュネーブでは,Méga NAW Hess Siemens - Série 36というタイプの
連接トロリーバスに,中間車体を加えて3連接化したケースもあるよう
です.(チューリッヒにもその手のバスがあるとの情報もありますが,
確認できませんでした)

追記 (2006/3/30) :
走行実験も成功に終わり,来年17台の購入が決まりました.
17 Doppelgelenker für VBZ
(3/29付けTages-Anzeiger Onlineのニュースへのリンク)
VBZの公式サイトにもPDFファイル版のプレスリリースが同日付であり
ますし,newstixのサイトでHTML版を読むことが出来ます.
VBZ kaufen 17 Doppelgelenk-Trolleybusse

ルツェルン(Luzern, Lucerne, Lucern)でも導入されます.
Doppelgelenk-Trolleybusse auch für Luzern
(3/28付けZischのニュースへのリンク)

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2006年01月10日

【ボルドー】架線レスを売り込み開始?

画期的な架線レスの路面電車を導入しながらも,その不具合に開業以来
悩ませられてきたボルドーに,漸く明るい兆しが見えてきたようです.

昨年末までに99%の運行率が要求されていましたが,地下ケーブルの全面
的な取替えなどが功を奏したのか,その数値を達成し,APS区間は99.4%
という数字をあげることができましたし,昨年9月に開通した最も新しい
区間では,ほぼ100%に近いそうです.
(APS : Alimentation par le sol ) 地中集電システム

さらにAPSの供給元であるAlstom社と,トラムウェイを運営するCUBの間
で,利益分配(intéressement)の契約が取り交わされました.
CUB : Communauté urbaine de Bordeaux

災い転じて福となすということなのかもしれませんが,世界に類の無い
この架線不要のシステムを,ボルドーを窓口に世界的に売り込んでいく
ということなのでしょうか.
原文がフランス語のため,誤訳誤解の際はご容赦ください
Transports Alors que la fiabilité du tramway s’améliore, la CUB
et Alstom ont signé hier un accord d’intéressement

La CUB devient le premier VRP de l’APS
(20 minutesのニュースへのリンク)
VRPは,Voyageur représentant placierの略だと思います.
(順にセールスマン,販売代理人,取次ぎ販売人という意味があります)

Succès pour pour le tramway bordelais
(Web Trainsのニュースへのリンク)
ボルドーの路面電車の記事で,ついに成功(Succès)の文字が.
ただしこれは,一日の利用者数が19万人に達している商業的な成功を
さしているのでしょう.需要増で現在短い編成で運転されているC線も,
A線やB線と同じ長い編成にするための車両増備も検討中のようです.

すでに景観保護の観点からか,ワイヤレスのトラムに興味を持つ都市が
接触を図っているようで,その中にはフランスのAngers(アンジェ)または
Reims(ランス)に加えて,シンガポールのほか,なんと京都の文字も見え
ます.またどこからかは明確にされていませんが,公式な代表視察団も
すでに受け入れているとのことです.
京都市都市交通局交通政策課のサイトによれば,PDFファイルでの閲覧と
なりますが,LRT導入に向けたシステム構築上の課題の一つとして,架線
や構造物が景観に与える影響が記されていました.架線や電柱のない新
技術の導入に検討が必要としています.


しかしここに至るまで,昨年6月以降だけでAlstom社は,1000万ユーロ
以上を投じています.
またLRT第二期区間が走ることになっているPessac地区では,APSの導入を
断念したようですし,以前にも紹介した自治体の見栄でAPSを導入した
ような格好のA線の下記区間では,昨年12月にAPS撤去の可能性を探る
調査の入札が行われたそうです.
Cenon地区,Pelletan〜Morlette間 544m
Lormont地区,Bois Fleuri〜Gravières間 410m

今後もまだまだ目が離せない状況には変わりないかもしれません.

過去ログ
12月 ワイヤレストラムのその後
10月 トラム延長と架線レスのゆくえ
8月 地表集電は信頼性を取戻したか...

BOD Victoire
posted by NeiTech at 19:00 | Comment(0) | TrackBack(6) | フランス I このエントリーを含むはてなブックマーク

【サクラメント】LRTではなくストリートカー希望?

サクラメント川をはさんで向かい合う,サクラメント市と西サクラメント
市(West Sacramento)は,両市の市長自らが2005年9月に開催された
全米路面電車サミットの席上で,両市を結ぶストリートカー(路面電車)の
必要性を訴えていましたが,その後も少しずつ前進しているようです.
Sacramento — Streetcar Concept
Rail Transit Online, October 2005
(APTA Heritage Trolley and Streetcarのサイトへのリンク)

具体的なルートはまだ決まっておらず,財源確保の問題もまだですが,
両市長はサクラメントのLRTやバスを運営するRT(Regional Transit)に
雇われたコンサルタントらと共に,計画を進めていました.
西サクラメント市は,行政としてはサクラメント川を隔ててサクラメント
市やサクラメント郡からも独立しています.1960年代の住宅ブームで
人口が急増した新興の街で,そこからサクラメントの中心部への移動は
かなりの需要が見込めますが,現在は車とバスだけの世界です.

12月に行われた開発業者らへの予備調査でも,手ごたえは悪くなかった
ようで,サクラメント川を渡るタワーブリッジ(Tower Bridge)に,路面
電車を早ければ2008年には走らせたいというのが,両市長の考えです.
それは同時に長年考えられてきた,サクラメントからライトレールが川を
渡って延長される案の破棄をも示唆していました.
Civic leaders share streetcar desire
Proposed trolleys would cross Tower Bridge into West Sac.
(Sacramento Beeのニュースへのリンク)

ライトレールは最近の開業例をみても建設コストが高く,1マイルあたり
1000万ドルから2000万ドルと見積もられるストリートカーのほうが安く
すむというのが理由のようです.
ストリートカー建設は,1マイルあたり複線で2500万ドルとも言われて
いますので,この金額はいささか楽観過ぎるかもしれませんが,いずれに
してもLRTより安いのは間違いのないことです.
1マイルあたり複線で2500万ドルは,先日ご紹介したミネアポリスの記事
に載っていました.

Council plans study on bringing back city's streetcars
(Pioneer Pressのニュースへのリンク)

また度々言われることですが,コストのより安いバスよりも,路面電車は
高い乗車率を確保し,沿線により多くの民間投資を呼び起こすと,米国
では考えられています.

サクラメントは19世紀に馬車鉄道の時代から,路面軌道がありました.
なお同市にあるカルフォルニア州立大学への路面電車計画も,これとは
別に存在しています.
posted by NeiTech at 19:00 | Comment(1) | TrackBack(3) | 米国ベイエリア このエントリーを含むはてなブックマーク

【Muni】メトロ区間の平日深夜バス代行

サンフランシスコのLRT,Muniメトロでは来週1/17から,マーケットスト
リートの地下区間が,平日の深夜に限りバス代行になります.

これまで午前1時まで電車が運転されていましたが,月曜から金曜の午後
9時半以降は地下駅が閉鎖され,電車の運行はCastro駅またはChurch
Street駅までとなり,そこからマーケットストリートを走る代行バスに
乗り換える必要があります.

これは夜間にMuniメトロの架線を交換する作業を行うためで,作業期間が
約2年間に及ぶため,第一期と第二期にわけてバス代行を予定しており,
まずEmbarcadero駅からCastro駅までを今年行い,来年は残る区間の
Castro駅とWest Portal駅のTwin Peaksトンネル区間が対象です.

マーケットストリートの地下が開通したのが1978年で,すでに30年近く
経過しています.このため最新技術を導入して,架線の信頼性を高める
と同時に,メンテナンスコストを引き下げることが狙いです.

運転区間などの詳細は公式サイトのプレスリリースをご覧ください.
J, K, L, M, N: Eff. Jan. 17, 2006, Metro closed Embarcadero to
Church weekday late evenings for Metro Improvement Project.

(San Francisco Municipal Railwayのニュースリリースへのリンク)

路線図代わりにリアルタイムのロケーションシステムを.
NextBus Map SF Muni Metro
(NextBus Inc.のサイトへのリンク)
来週バス代行が実施された際には,マーケットストリートの地下部分には
電車が一台も表示されないことでしょう.

土日はこれまで通り午前1時まで電車での運転となりますが,土曜の電車
運転開始は,午前6時からではなく1時間繰り下がるようです.土日には
架線交換工事を行わないのだと思われます.

ご承知の通り,マーケットストリートには鉄道線路が三層に敷設されて
います.地下は二段構造になっていて,下段はBART,上段はMuniメトロが
走り,地平には古典的な路面電車が走るF系統,マーケットラインが走っ
ています. Market Street Railway (公式サイトへのリンク)

BARTは軌間などの規格が全く異なるため無理ですが,地上のF系統はMuni
メトロと同じ軌間ですし,車両回送のための連絡線も通じています.
趣味的にはF系統の地上線路に,Muniメトロのブレダ車を運転できない
ものかとも思いました.逆(旧型車両が地下区間を走ること)は,ホームの
高さの関係などで無理ですが,他の地上区間と規格は変わらないはず.
しかしそこはやはり何か問題があるのでしょうね.

1995年といささか古いものの,恐らくほとんど変わっていないと思われる
Muniメトロの配線図がありました.
San Francisco MUNI Metro Track Map
(www.nycsubway.orgのサイトへのリンク)
この配線図を見ておくと,次の画像の位置関係が把握しやすいでしょう.

F系統 Castro電停のバードアイ画像 (東向き)
(Windows Live Localへのリンク)
手前がツインピークストンネルで,連絡線があるようにも見えますが,
ここはあまり使われていないのかもしれません.

Church/Duboce電停近くの連絡線バードアイ画像 (東向き)
(Windows Live Localへのリンク)
この画像をコンパスのNをクリックして北向きに変え,左側にマウスで
ドラッグしていくと,他の保存(留置?)車両とともに,ボーイング車が
置かれているのが見えてきます.
posted by NeiTech at 19:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 米国ベイエリア このエントリーを含むはてなブックマーク

2006年01月08日

【ミネアポリス】LRTだけでなく路面電車も再生へ

すでにライトレールが開業していますし,これからセントポールとを結ぶ
路線も動き出しそうな
ミネソタ州ミネアポリスですが,路面電車(スト
リートカー)を復活させる動きが,市を挙げて本格化してきたようです.
市議会ではコストの試算とその返済方法を見極める調査費用として,
30万ドルを予算に組み込みました.資金の半分近くを賄う連邦予算を
獲得するための申請に,調査はいずれ必要となるのです.
Council plans study on bringing back city's streetcars
Proposed line could run down Lake Street, cost up to $2 a ride
(Pioneer Pressのニュースへのリンク)

このような動きは米国では最近珍しくありません.連邦政府の打ち出した
Small Startsプログラムにより,路面電車,トロリー,BRT(bus rapid
transit)などの7,500万ドル以下の小規模な新規プロジェクトに対して,
補助金が出るようになったからです.この流れに乗っておかなければ機を
逃すということもあるのでしょう.
過去ログ 【イサクワ】路面電車導入への手助け

記事ではライトレール(LRT)と路面電車を区別して紹介しており,LRTは
路面電車の兄貴分のような存在で,路面電車より重装備で費用も掛かり,
intrusive(おこがましいとか出しゃばり)としています.LRTは専用軌道を
走り通勤客らを主な客層とし,主要目的地を結ぶものであるのに対し,
路面電車はシャトル的な存在であるという,オレゴン州のポートランドで
かつて市のコミッショナーだった,交通コンサルタントの言葉を載せて
います.

ミネアポリスとセントポールには,1950年代まで網の目のような路面電車
網が構築されていたそうです.
その復活は,Midtown Greenwayをループ走行するなどの案があります.
地図上でしかわからないのですが,大雑把に言えばミネアポリスのモール
などのある繁華街よりもかなり南側で,東西に走ることになるようです.
いずれはハイアワサ ライン(Hiawatha Line)と接続することにもなるの
でしょう.

Midtown Greenway Coalitionという組織があり,一種の遊歩道のような
空間をつくろうと呼びかけているようですが,その中に路面電車を走ら
せようという話もありますし,地図が参考になるかもしれません.
Greenway Transit(概要),Greenway map(地図)
(Midtown Greenway Coalitionのサイトへのリンク)

ちなみにこの団体では,バスと路面電車(rail trolley)の違いは,環境
上のことだけでなく,路面電車なら芝生軌道にできるということを挙げて
います.名前からしても都市緑化の運動の一環なのでしょう.
ただこの地は冬は気候がかなり厳しいようですし,降雪の時期にはどう
するのだろうかと,他人事ながら心配になりました.年間を通じてという
発想がなく,冬場は考えなくてもいいのかもしれませんが.

posted by NeiTech at 19:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 米国中部 I このエントリーを含むはてなブックマーク

2006年01月07日

【カッセル】ハイブリッド トラム運転開始ほか

ヘッセン州カッセルで路面電車を運行するKVGは,1/29より乗務員による
車内での切符の販売を終了し,全面的に券売機による販売に切替えること
にしました.これまでは運転士が一部の切符を車内で販売していたため,
その時間をなくすことで停車時間を縮め,遅れを生じさせないようにする
とともに,運転手が販売を止めることで浮く時間は,案内業務や介護を
必要とする乗客の補助を行ってもらうようにします.
券売機は車内のほか,乗降客の多い電停にも設置されます.

すでに低床車両に導入されている券売機は,硬貨とキャッシュカードしか
受付できませんが,これを紙幣やECカードにも対応する新型に交換し,
捻出した券売機を旧型車両に据付ます.また自動券売機(Automaten)に
不慣れな乗客のために,これから実施日までは啓蒙に努めるようです.
(KVG : Kasseler Verkehrs-Gesellschaft AG)
Keine Tickets mehr beim Fahrer
KVG stellt Ende Januar Fahrkartenverkauf in der Tram komplett auf
Automaten um
(HNA Onlineのニュースへのリンク)

公式サイトにも案内が出ていました.
Ab 29.01.2006 kein Fahrkartenverkauf mehr durch unsere Tram-Fahrer
(KVGのニュースリリースへのリンク)

ドイツでは電停ばかりでなく,車内にも券売機を設置しているところが
多く,これは珍しくもない話ですが,記事は同日から4系統がHelsaから
Hessisch Lichtenauまで延長されることで,Regiotramが運転を開始する
ことにも少しだけ触れています.

Helsaまでは2001年にカッセルから路面電車4番が通うようになりました
が,一部でKassel-Waldkappeler Bahnという貨物鉄道の軌道を共用して
います.軌道は単線ですが,面白いことにある電停ではレールが6本あり
ます.独語版ウィキペディアに画像がありますので,ご参照ください.
Haltestelle Niederkaufungen-Mitte
(ドイツ語版 Wikipediaへのリンク)

カッセルからHelsaへ向かう途中のKaufungenという街では,路面電車は
一旦貨物線を離れて市中を自前の軌道で走りますが,そのまま貨物線を
走ってKaufungenをバイパスするのが,新たに走り始めるレギオトラム
(Regiotram)です.貨物線のうち路面電車の走る区間は電化されています
が,バイパス区間は非電化のまま残されています.そこでレギオトラムの
ハイブリッド版の出番となるわけです.ハイブリッド車は,600v電化の
路面電車区間と非電化区間の両方を走れるのです.

ワンクリックで表示できる地図が見つかりませんでしたが,次の操作で
路線図を確認することができます.
Informationssystem Kassel - Stadt und Region
(Stadt Kasselの地図サイトへのリンク)
左側のメニューにある Verkehr をクリック
次の画面では同じく Öffentlicher Verkehr (Bahn & Bus) をクリック
次の画面では同じく Haltestellensuche をクリック
次の画面では Kaufungen を選択してOKをクリック
次の画面では Niederkaufungen Mitte を選択してOKをクリック

表示される地図の中央赤丸が Niederkaufungen Mitte,レールが6本ある
電停として,ウィキペディアに画像が紹介されているところです.
地図では左手がカッセル,右手はHelsa方面になり,青線が路面電車4系統
ですが,二つ右の電停(黄色地に緑文字のHマーク)から灰色の線が分岐
しています.これが非電化貨物線で,地図の右側にある三角形をクリック
して右手にパンしていきますと,4系統が蛇行しながらKaufungenの街中を
走り,貨物線はその北側を迂回している様子がわかります.

両者が再び合流する地点が Bahnhof Oberkaufungen です.
すでに公開されているPDFファイル版の時刻表によれば,路面電車4系統が
両駅間を7分で走るのに対して,RT2系統となるレギオトラムは4分です.
このRT2系統は,Schnelltram(急行トラム)とも呼ばれるようです.

参考サイト
RegioTram Kassel (ドイツ語版 Wikipediaへのリンク)
www.TRAM-KASSEL.de (Dr. Heribert Menzelのサイトへのリンク)


ドイツは圧倒的にカッセルの話題が多くなっているのは自覚しています.
ドイツ語のニュースでは路面電車関連の記事が他言語に比べて多いのです
が,大半が事故絡みのものです.その中でカッセルの情報を提供するHNA
Onlineでは,興味深い話題を取り上げるていることが多いのです.
ベルリンなどでも参考になりそうな話題が出ているのですが,ベルリン
ではSバーンだけで,路面電車はおろか地下鉄にも乗ったことがなく,
今ひとつ土地勘もないため,取り上げづらいということもあります.

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2006年01月06日

【フィラデルフィア】バス停を交差点の向こう側に

SEPTAではバスの運転所要時間の短縮を狙い,Transit Firstと呼ばれる
優先信号システムを,一路線に装備することになりました.これは車両に
設置された装置が青信号の時間を長くするというもので,特に珍しくも
ありませんし,フィラデルフィアでも10系統と15系統のトロリーが既に
装備しているとのことです.

これに加えてSEPTAでは,その路線のバス停を従来の交差点の手前から,
交差点の向こう側に移すことによって,所要時間の短縮を図ります.
SEPTA Bus Route 52 To Offer Transit First Service
(SEPTAのニュースリリースへのリンク)
SEPTA : Southeastern Pennsylvania Transportation Authority
交差点の手前のバス停を,米国ではNear-side bus stop,交差点の向こう
側のバス停をFar-side bus stopなどと呼んでいるそうです.
下記サイトの9.3.1 Relocate Transit Stopに,両者の優劣が記されて
いました.
Signalized Intersections: Informational Guide (FHWA-HRT-04-091)
(FHWA,連邦運輸省ハイウェイ局のサイトへのリンク)

交差点後のバス停や電停は,すでに日本でも見られるそうですが,それ
ほど一般的ではないはずです.既設の電停では移すにしても大変なこと
ですが,新路線などの場合には,検討に値するのではないでしょうか.

もちろん乗降客数の多い場所ではメリットは少ないかもしれませんし,
信号優先システムが無ければ,下手をすると交差点の前後で2回停車しな
ければならないので不経済ですが,電車接近で信号を青に変えるなり,
青信号を延長することによって,停留所でのロスタイムは信号待ちなしの
乗降時間だけで運行することが可能になるはずです.
また交差点の手前は,自動車向けの車線も右左折用レーンなどで手狭に
なっているものですが,安全地帯にしても歩道の停留所にしても,その分
が無くなれば,自動車にとってもメリットになるでしょう.


フィラデルフィアに話を戻します.
フィラデルフィアでもfar side(交差点を渡った後)のバス停は初めてなの
かもしれません.トロリー(LRT)では例外はあるかもしれませんが,基本
的にnear side(交差点に入る前)です.このトロリーの電停が far side
になることはないでしょう.
片側二車線の道路では,通常は歩道側の一車線が駐車スペースになって
いますので,実質的に一車線です.フィラデルフィアのトロリーには,
安全地帯のない電停も多いですから,トロリーが電停で客扱い中,自動車
は脇をすり抜けて前に進むこともできず,乗降が終わるまで停車しなけ
ればなりませんので,もしも電停が交差点を渡った後にあると,交差点内
に車が取り残されてしまいます.

今回ファーサイドのバス停に変更される場所の,バードアイへのリンクを
示しておきます.(Windows Live Localへのリンク)
52nd Street & Lancaster Avenue (バードアイ)
52系統のバスは上下の通りを走り,左右は10系統のトロリーが走ります.
現時点ではちょうど川重車両も写っています.さらに画像を上のほうに
パンしていきますと,SEPTAの近郊電車(Regional Rail)の線路も見えて
きますので,お試しください.
posted by NeiTech at 19:00 | Comment(0) | TrackBack(1) | 米国北東部 I このエントリーを含むはてなブックマーク

2006年01月05日

【ウィーン】路面電車も制限時速50キロに?

記事原文がドイツ語のため,誤訳誤解があるかもしれません.
ウィーン市が昨年12月中旬に打ち出した,ウィーン市内の道路を一部を
除き制限時速50キロにすることは,かなりの反響を呼んでいるようです.
道路標識などの整備も来週までには整えてられるようですが,ここにきて
例外と目されていた路面電車も対象であることが報じられました.

速度制限は大気汚染の緩和が目的です.2年間の期限限定付で,もしも
2年後に効果が現れなければ,制限を撤廃するというものですので,排気
ガスを出さない路面電車には摘要されないはずでした.
しかしウィーン市は,法的な懸念?(rechtlichen Bedenken)から,例外を
認めない?としていました.

これに対して路面電車を運行するWiener Linienは,市当局に働きかけ,
結局は2週間後には元の例外扱いに戻る?ように読めました.
路面電車が50キロ制限を受けるのは,どうやら短期間のようです.

なお車と分離されているOberlaaやRodaun方面の専用軌道上や,サイド
リザベーションの区間(Simmeringer Hauptstraße)などは,現在でも例外と
して認められていると思われます.

一連の報道
Tempo 50: Extrawurst für die Bim
(Vienna Onlineのニュースへのリンク)
Auch Straßenbahn muss 50 fahren
(ORF.atのニュースへのリンク)
Tempo 50 gilt auch für die Bim
(Vienna Onlineのニュースへのリンク)
Tempo 50 gilt auch für Straßenbahnen
(News Networldのニュースへのリンク)
Panne bei Tempo 50
(Wiener Zeitungのニュースへのリンク)


今回の読解は全く自身がありません.もしかしたら全く逆のことを書いて
しまったかもしれませんので,お気づきの方は情報共有のためにもコメ
ント欄でお知らせいただけると幸いです.
コメントはシステム上すぐには反映されませんので,もしも表に出るのを
望まれない場合には,その旨をお書き加えいただければ,記事を訂正の
上でコメントは削除して,人目に触れないようにいたします.
posted by NeiTech at 19:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | オーストリア このエントリーを含むはてなブックマーク

2006年01月04日

【セントポール】ミネアポリスと結ぶLRT建設を新市長が表明

ミネソタ州の州都セントポールの新市長が宣誓式の席上で,隣接して
ツインシティをなすミネアポリスと,セントポールを結ぶライトレールの
建設が,優先順位の一番だと語ったそうです.

Central Corridorと呼ばれる11マイルに,道路混雑緩和のためにLRTを
建設する意見が,ミネアポリスのハイアワサ ライン(Hiawatha Line)
成功もあってか,バスによる交通改善案より優勢になっていましたが,
昨年11月に当選した新市長の登板により,実現に向けて大きく前進を
しそうな気配です.今後の動向を見守りたいと思います.
Swearing-in ceremonies today for St. Paul, Minneapolis mayors
(KAREのニュースへのリンク) AP配信記事のため,掲載サイトは多数あり
Transportation: Working Together to Get Saint Paul Back on Track
(Chris Coleman氏のサイトへのリンク)

まだまだこのような調子の記事ばかりですが,今日は日本でも某市の市長
が,同市の市電の延長に関して年頭の記者会見場で述べたこともあり,
両市には全く関係はありませんが,この話題を選ばせていただきました.
posted by NeiTech at 19:00 | Comment(0) | TrackBack(4) | 米国中部 I このエントリーを含むはてなブックマーク

2006年01月03日

【ブルックリン】強者どもが夢の跡?

ニュースではありませんが,flickrを見ていたら自由の女神像をバックに
ぼろぼろのPCCカーが写っている画像に出くわしました.少し興味が沸き
ましたので,調べてみました.

Brooklyn Historic Railway Associationが,ブルックリン(Brooklyn)の
Red Hookに設けようとしたBrooklyn Trolley Museumは,つかの間の夢と
消えてしまったようですが,収集された車両の一部,ボストンのPCCカー
が,今でもRed Hookに残っているようです.

Red Hookに残るPCCカー (1)
Red Hookに残るPCCカー (2)
(Sir Ladd HalseyのFlickrフォトへのリンク)
日付が正しければ,2005年の12/23に撮影されたものということです.

PCCカーの放置されている場所の bird's eye
(Windows Live Localへのリンク)
この時点では車両にはシートがかぶされたままになっており,若干位置も
違います.

博物館に関する情報を得られるサイト
Brooklyn Trolley Museum
(www.nycsubway.orgのサイトへのリンク)
Diamond In The Rough
(Forgotten NYのサイトへのリンク)

ボストンといえば,MBTAのレッドラインの末端区間(Ashmont-Mattapan
High Speed Line,通称Mライン)にPCCカーの運転が残っています.
こちらも車両置換えの噂話が出始めて随分たちますが,もうそろそろ何か
動きがあるのかもしれません.
MBTA : Massachusetts Bay Transportation Authority
posted by NeiTech at 19:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 米国北東部 I このエントリーを含むはてなブックマーク
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