2006年08月31日

【マドリード】郊外で路面電車が開通間近

スペインのマドリードの都市鉄道と言えば,距離の上で間もなく東京をも
今や抜き去ろうとするほど急成長を遂げた,地下鉄(Metro de Madrid)が
真っ先に思い浮かぶことでしょう.もちろん,RENFEによる郊外通勤鉄道
(Cercanías)もあります.そして,地下鉄の郊外駅から発着することに
なる,2007年にも開業が見込まれているライトレール(Tren ligero)も
あります.
RENFE : Red Nacional de los Ferrocarriles Españoles

そのマドリードの南約20キロに位置するパルラ(Parla)で,今年12月にも
市内を一周する路面電車(Tranvía)が開業することになっています.
実は,この記事を見つけるまでは,その存在すら知りませんでした.

(以下,リンク先は新しいウィンドウで開きます)
30.08.2006 El alcalde considera que el tranvía es "el proyecto
estrella de la historia de la ciudad"

(Madridpress.com ニュースへのリンク)
30/08/2006
“El tranvía es el proyecto estrella de la legislatura”
(SegundaMano Mercado Pinto ニュースへのリンク)

パルラは,マドリードの通勤鉄道(Cercanías Madrid)C-4号線で,アトー
チャ駅(Atocha)から電車で24分も乗れば行ける場所です.Cercaníasは,
赤い丸に白い字でアルファベットのCを左右反転させたアイコンが目印に
なっています.ドイツのSバーンみたいなものでしょう.
Plano (系統図) (Renfe Cercanías Madrid 公式サイトへのリンク)

人口は2004年で9万人強ですが,マドリードの衛星都市として急成長が
見込まれていて,2010年には15万人を突破するとみられています.
これまではバスを走らせていたようですが,市内の流動だけでも賄いきれ
ないのか,これを路面電車に切替えるという計画が,2004年に発表されて
いました.昨年着工され,今回の報道によれば,第一期が今年12月に,
全線開業も2007年の春が予定されています.市長は,おそらく自画自賛
だと思いますが,路面電車をこの街のプロジェクト始まって以来のスター
だと絶賛しているようです.

全長は12キロ,400mおきに電停が設けられ,5分間隔で定員200名を超える
電車が走り,2万5千人を輸送することになります.主な利用客は,新興
住宅地らしいParla-Esteの住民で,住宅地と近郊鉄道(Cercanías)の駅,
その周辺のパルラ中心部を結びます.
Parla EsteにはCercaníasのC-4が将来延長されて,鉄道駅が新たに建設
されるそうですが,もちろん,そこも路面電車との乗換え拠点にもなり
ます.この住宅地も,現在は建設たけなわといったところのようです.
そのほか,特筆すべきはパークアンドライドの設置なのですが,その収容
台数は4千5百台とされています.

車両は,AlstomのCitadisが採用されました.アルストムのサイトで探し
ても,Parlaでは出てきませんので,マドリッドに統合されているので
しょう.導入されるのは,バルセロナで走っているのと同じ5車体の100%
低床モデル(Citadis 302)です.

建設には7490万ユーロ,9本分のCitadis代金は1860万ユーロで,複数社の
コンソーシアム(consortium)が,40年間のコンセッション(concession)で
契約しています.

2年前に計画が明らかにされました.その時の報道(一部のみ) :
06-09-2004 Parla prepara la llegada del tranvía al municipio
(Madridiario ニュースへのリンク)
24-05-2004 Los trenes unirán la ciudad con los nuevos desarrollos
urbanos del municipio
(TRANVIA Portal へのリンク)

公式サイト : Tranvía de Parla
メニューのEL VIDEOの中にあるVerをクリックすると,6分程のビデオが
再生されるはずです.モデルの車両はバルセロナのCitadisでしょう.

マドリッドと,パルラのライトレール情報(スペイン語) :
Otros tranvías >> España >> Madrid
(www. tramvia. org へのリンク)
Tranvía de Parlaは,ページの一番下にあります.路線図がありますが,
その原画と思われるPDFファイルは,下記にありました.
路線レイアウト Trazado del futuro tranvía de Parla (PDFファイル)
(elmundo.es ニュースへのリンク)

パルラに関する包括的な情報 :
Parla (スペイン語版 Wikipediaへのリンク)
近郊電車と高速道路などと,トラム路線の位置関係がわかる地図がある
ほか,下の方にはGoogle Mapsへのリンクもあります.

マドリード CITADIS in Madrid, Spain (英語ページ)
バルセロナ CITADIS in Barcelona (英語 PDFファイル版)
(Alstom へのリンク)

誤訳や誤解で内容が間違っている可能性もあります.ご容赦ください.
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2006年08月30日

【デルフト】2007年の土曜は電車バスが無料に

各地で自動車利用から公共交通へ誘導を促す試みが行われていますが,
オランダのデルフト市(Delft)では,来年(2007年)域内の路線バスと路面
電車の運賃を,土曜日の昼間は無料にすることにしたようです.これは,
特定の日の無料開放ということではなく,年間を通じての話です.

デルフトは,先日ご紹介したハーグとロッテルダムの中間に位置して,
オランダ国鉄(NS)のインターシティなどが走る幹線ルートにも駅がある
人口約9万5千人弱の街です.(RandstadRailのルートからは外れています)

無料になる時間は,2007年の全ての土曜と祝日のKoninginnedag(4/30)
で,いずれも時間は午前11時から午後6時までです.
対象となる公共交通は,デルフト市内の路線バスと路面電車で,デルフト
には,オランダ最大の公共交通事業者,Connexxionが路線バスを走らせて
いるほか,ハーグの路面電車HTMも,路線をデルフト市内まで伸ばして
います.このHTMの電車も,デルフト市内は無料の対象です.
HTM : HTM Personenvervoer

無料化は,これを契機に公共交通の良さを知ってもらおうというもので,
来年を待たずに12月のLichtjesavondから実施されるようです.
市の負担額は40万ユーロ弱.実施されるのは一応2007年だけで,2008年
からは,また運賃を払う必要がありますが,反響が大きければ続けるかも
しれません.
米国のベイエリアでは,通勤客を対象に平日だけの運賃終日無料化を,
特定の条件のもとに実施してきましたが,こちらは土曜日の昼間です.

昨年も,ハーグとデルフト間の路線バス(95系統など)を無料化したことが
あったそうですが,バスの利用者が増えても,車の渋滞は思惑通りには
減らなかったという経緯もあるようです.

デルフトでは,すでに平日の9時以降に,バスや路面電車の運転手から
Dalkaartjeという割引切符を買うと,1ユーロで1回乗車ができる制度を
導入しています.この切符は下車前途無効で,乗換えの場合にはその都度
買い直さなければなりませんが,土日は終日利用できます.

(以下,リンク先は新しいウィンドウで開きます)
Dalkaartjeの案内 :
Dalkaartje in Delft (オランダ語版)
(Connexxion へのリンク)
Transport 英語による割引切符などの案内
(デルフト市 公式サイトへのリンク)

上記Connexxionのページには,割引切符Dalkaartjeの摘要範囲を示す地図
へのリンクがあります.今回土曜の昼間に無料になるのは,その範囲かも
しれません.

オランダの通信社ANP(Algemeen Nederlands Persbureau)が記事を配信
するなど,かなりの数のメディアが今回の件を報道しています.
(上の3つは独自の記事で,最後がANPの記事です)
28-08-06 Op zaterdagen gratis tram en bus in Delft
(Radio TV West ニュースへのリンク)
28 augustus 2006 Gratis bus en tram op zaterdag
(Algemeen Dagblad ニュースへのリンク)
29 augustus 2006 Delft gaat gratis openbaar vervoer aanbieden
(Elsevier ニュースへのリンク)
29 aug 2006 Gratis openbaar vervoer op zaterdag
(Delft op Zondag,ANPの記事へのリンク)

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2006年08月29日

【Wi-Fi】ベイ横断バスで試験開始

公共交通機関で移動中も,携帯電話に頼らず無線LANでインターネットに
接続できることは,改めてご紹介するまでもなく,最近日本でも珍しく
ありません.バスや鉄道だけに限らず,大陸横断の民間航空機でも利用
可能なご時世です.
(残念ながらボーイング社による機内でのインターネット接続は,後を
引き継ぐ会社が現れない限り,年内で廃止の予定だそうです)


ベイエリアでも,今月初めにはサンノゼとサンフランシスコを結ぶ通勤
列車のカルトレイン(Caltrain)車内で,無線LANによるインターネット
への高速接続実験に成功したという話もありました.
今週からは,イーストベイとサンフランシスコ半島を結ぶ,路線バスの
トランスベイ・サービスで,AC Transitが79台のバスを使った試験を開始
することになっています.乗客は無料で利用できるこのサービスは,今秋
には正式スタートとなる見込みです.
AC Transit : Alameda-Contra Costa Transit District

トランスベイ・ルートとは,オークランドなどのイーストベイ地区と,
サンフランシスコ市などを結ぶ,サンフランシスコ湾を跨ぐ3つの橋を
通る急行バスです.日本で言うなら通勤客向けの高速バスでしょう.
通常のバス路線が数字なのに対して,トランスベイはアルファベットが
使われています.そのトランスベイで使われるMCI製の79台全てのバス
に,無線LANが装備されました. MCI : Motor Coach Industries

この計画には,カルフォルニア州から34万ドルの資金が出ています.
AC Transit では,これで自動車通勤者からの移行が増えることを期待
しています.車からだけでなく,同じ公共交通で競合関係にある,BART
からも乗客が移ってくるかもしれません.BARTではインターネット接続の
具体的な計画がすすんでおらず,もっぱらトンネル内で携帯電話が使える
ようにすることに腐心しているようです.

(以下,リンク先は新しいウィンドウで開きます)
08/24/2006 Free Wi Fi Service Being Tested
6001-6040 Series Fleet MCI (無線LAN装備のバス画像)
(AC Transit へのリンク)

トランスベイのルート (Transit.511.org へのリンク)
AC Transit (Transbay service) Service Area

Thursday, August 24, 2006 Some AC Transit buses to offer Wi-Fi service
(San Francisco Chronicle ニュースへのリンク)

サンフランシスコクロニクル紙の記事によれば,米国でも他の地域で路線
バス車内やフェリー船内で,ワイヤレスLANによるインターネット接続を
可能にしている所が,シアトルやタンパなど,幾つかあるようです.

ベイエリアでは,サンノゼのVTAでもライトレールでワイヤレスLANの計画
があります.その他にも,路線バスやフェリーでも計画があるようです
が,Muniにはありません.Muniはそれどころではないようです.
VTA : Santa Clara Valley Transportation Authority
Muni : San Francisco Municipal Railway

なお,湾を渡る長い橋の上で,どうやってバスがインターネット接続を
確立しているかなどの,技術的な話は見つけられませんでした.一方,
Caltrain(列車)での接続は,日本語で読むことが出来ます.
2006年08月03日 シリコンバレーでインターネット列車が運行
(ITmedia ニュースへのリンク)

ついでながら,3つの橋のルートのうち,一番南のDumbarton Bridgeを
走る系統では,9/01から運賃が大人$3から$3.5に値上げされます.
燃料価格の高騰は,自動車通勤から公共交通への切替を促す一方で,
バス運行事業者の経営も苦しめているのです.
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2006年08月28日

【リンツ】トラム地下駅で今度は追抜き

リンツ(Linz)の路面電車は,2004年夏,リンツ中央駅(Hauptbahnhof)の
前後1.9キロ区間を地下化しました.それまで中央駅駅前に入る線路は,
北側からしかありませんでしたし,そこで折返すしかなかったのですが,
地下化で南側からもすんなりと進入できるようになった上に,そのまま
北方面へ直通できるようになります.

もちろん,その地下部分は専用軌道で自動車の進入は許されていません.
しかし,この3月にもご紹介したように,時々迷い込んでしまう車があり
ます.今月も,自動車が地下区間を全線走破してしまいました.しかも
今度は,途中駅で路面電車を追い抜いたそうです.

下記報道によれば,幸い乗客が危険にさらされるようなことはありません
でした.今度の進入は前回とは逆の北からで,夜10時ごろの話です.
ちょうど祭りの関係で電車の運行は中央駅以南になっていました.
(見てきたわけではありませんが,双方向折返し可能なように,中央駅の
両端には,地下に折返しのループ線があるようです)

誤進入した自家用車は,途中で引き返すこともなくそのまま走り続け,
遂には先行する電車に追いついてしまいます.そして,最後の駅で電車が
停まった時にとうとう追い越しました.そのHerz-Jesu-Kirche駅は,相対
式ホームで,地下というよりは,そこはもう出口の寸前で青天井になって
いて,天井を支える支柱も線路の間にはありません.

今度の報道でわかったことですが,不審な車両がトンネルに進入した時
には,トンネルの照明が一斉に全部点灯するそうで,それを合図に電車は
徐行して備えることにしています.地下の照明全点灯は,トンネル内を
明るくして視界を確保するとともに,運転手に何かが起きていると伝える
警告にもなっているのでした.
今回も,照明が全部ついたことにより電車が徐行していたため,車が追い
付いてしまったようです.

前回の進入で,南側の地下への出入口には,警告標識が設置されました.
それ以降は誤進入がなくなったとのことです.他に2回ほど途中まで進入
したケースがあったものの,すぐにUターンして事なきを得ました.

(以下,リンク先は新しいウィンドウで開きます)
先週の報道から :
22.08.2006 Wieder Geisterfahrer in Linzer U-Bahn
(OÖNachrichten ニュースへのリンク)

出てくる駅名などは,下記で場所を確認できます.
Linz Linien Linienplan (路線図)
(LINZ AG LINIEN 公式サイトへのリンク)
英語版の簡単な解説と,地下区間周辺の路線図 :
Linz Tram - Straßenbahn (UrbanRail.Net へのリンク)

地下区間の設計図や,工事中の時からの画像がまとめられているページ :
(Goethekreuzung側(北側)の進入口の画像もあります)
Austria, Linz, Tramwaytunnel Hauptbahnhof
(Viennaslide へのリンク)

flickr で見る Herz-Jesu-Kirche

Fotoberichte (LINZ MOBIL へのリンク)
膨大な数の画像が出てきますが,そのうちのVorbeugung 17.08.2006に,
Herz-Jesu-Kirche=Bulgariplatz間の(南側の),最近のものと思われる
警告標識を付けた後の出入口の画像が掲載されています.

自動車が間違えて入ってしまうのは,現場を知っているわけではありま
せんが,進入口も舗装されていて,特に夜間はうっかりしてしまうのかも
しれません.

路面電車の一部地下化は今に始まったことではなく,オーストリアでも
ウィーンにありますし,ドイツでも幾つかの都市でみられますが,これら
初期の進入口では,いずれもバラスト軌道などで,意図的にそうしたのか
どうかは不明ですが,車が物理的に進入しづらい構造です.

これに対して最近建設された地下化の例では,路面を走っているのと同じ
構造で地下を走るケースが多いようです.
写真などを見る限り,リンツと同じ年に地下区間が誕生したドイツの
ロストックでは,出入口はバラスト軌道で駅だけ舗装されています.

舗装のほうが軌道保守の面で有利なのでしょうか,それとも緊急車両など
も走れるようにしたのか,あるいは将来路線バスも乗り入れできるように
したか,そのあたりの理由もよくわかりません.

前回 : 2006/3/31 トラム地下駅に迷い込む自動車
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2006年08月27日

【バレンシア】地下鉄事故区間を営業廃止へ

スペイン第三の都市,バレンシア(Valencia)の地下鉄1号線(línea 1)で
脱線事故が起き,43名が犠牲になってから2ヶ月近くが経とうとしている
なか,バレンシア州政府のインフラと運輸の担当当局が,1号線の路線
変更計画を発表しました.
事故のあったカーブのある区間(Plaza de España=Jesús)を廃止して,
1号線を地下鉄5号線とは合流せずに,Plaza de España駅から,南部に
開業する病院まで新路線で延長するというものです.
なお,問題の区間では旅客営業こそ行ないませんが,車両回送などのため
線路自体は残されます.

これにより3つの問題が解消できるとしています.一つは急カーブの事故
区間を旅客営業廃止にできること,次に新病院への足を確保できること,
最後は南部の住民への便宜が図れることだそうです.

地下鉄1号線は,他の地下鉄3号線や5号線などに比べて,車両や設備が
古く,安全ではないという非難を.事故後に当局は受けていました.
1号線の都市部の地下区間の開業は1988年で,事故にあった3700シリーズ
は,その時期に製造されたものです.

新1号線は,北西からスペイン広場(Plaza de España)駅まではこれまでと
同じですが,そこから進路を変えずに南東にそのまま走り,新設される?
メトロ中央駅(Estación Central de metro),Peris y Valero,Ausiàs
Marchを通った後,新病院駅?(Nuevo Hospital La Fe)が南の新しい発着駅
になります.そこで,計画されているライトメトロ(スペイン風の新路面
電車,Metro Ligero)のT6環状線(Línea Orbital de Metro València)と
接続するのだと思われます.
なお,新しい延長区間は距離3.5キロ(2.5キロという報道も)で,恐らく
全線が地下になるでしょう.
費用は1億1200万ユーロとみられていますが,これを2008年に開通させる
としています.
同時に,安全対策としてEmpalme とTorrent間の区間には,自動列車停止
装置が装備されることになるようです.

(以下,リンク先は新しいウィンドウで開きます)
discover metrovalencia/metrovalencia fleet (車種一覧 英語版)
metro network map (メトロ路線図)
(metrovalencia 公式サイトへのリンク)

バレンシア地下鉄の路線図,歴史など(英語版 非公式) :
Metro de Valenciana (UrbanRail.Net へのリンク)

事故現場のイラストによる解説 : Tragedia en el metro de Valencia
(elmundo.es ニュースへのリンク)

遺族との和解問題も絡むのか,多くのメディアが報じています :
Sábado, 26 de agosto de 2006
El metro elimina la fatídica curva de Jesús al prolongar la línea 1
hasta la nueva Fe
(ABC Valencia ニュースへのリンク)
Sábado, 26 de agosto de 2006
El Consell modifica la línea 1 para unirla a la nueva Fe y eliminar
la curva del accidente del metro
(Levante ニュースへのリンク)
Sábado, 26 de agosto de 2006
La línea 1 amplía su recorrido subterráneo en 3,5 kilómetros para
llegar a la nueva Fe
(Las Provincias ニュースへのリンク)

バレンシアの衛星写真 : Valencia, Spain (Google Maps へのリンク)
画面中央の一番下に見える,四角い白っぽい敷地が新病院の場所です.
スペイン広場駅にはマークがありませんが,画面中央あたりにJesús駅の
マークが確認できると思います.

英語などでも報道されそうな内容ですが,週明けになるのか,それとも
関心を惹かなかったのか,現時点では見つかっていません.誤訳や誤解で
内容が間違っている可能性もあります.

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2006年08月26日

【ハーグ】在来線のライトレール化遅れる

在来線のライトレールへの転換は,つい最近日本でも行われましたが,
人口47万人強が暮らす,オランダのハーグ(デンハーグ,Den Haag)でも
実施されます.
ハーグの場合には,通っている在来線のうち,2線をProRailから切り離し
ます.その上で,2線のうち片方をライトレールに転換,もう片方は隣町
から地下鉄が乗入れてくることになるのです.
ProRailとは,オランダ全域の鉄道インフラを管理運営する国有の組織
で,そのProRailの線路上を,NSのインターシティ列車などが走ります.
NS : Nederlandse Spoorwegen (オランダ国鉄)

ProRailから分離された2つの在来線は,Hofplein線(Hofpleinlijn)と,
Zoetermeer線(Zoetermeer Stadslijn)で,どちらもハーグ中央駅(Den
Haag Centraal)から発着しています.

Hofplein線は,ハーグとロッテルダム(Rotterdam)を結ぶ,約24キロの
路線ですが,アムステルダムやブリュッセルを結ぶインターシティが走る
幹線とは別の線で,ハーグは中央駅(Den Haag CS)ですが,ロッテルダム
側ではかつて中心部だった行き止まり駅,Hofpleinがターミナルです.

この路線は,ロッテルダムのメトロ(metro)車両が走ることになります.
ロッテルダム側のターミナルを中央駅(Rotterdam Centraal)の地下に移し
た上で,RETが運営しているメトロ(Rotterdamse metro)のErasmus線
(Erasmuslijn)と直通運転することになっています.
RET : Rotterdamse Elektrische Tram
ロッテルダム側の工事完成が2008年すぎになりますが,その暁には現在の
ターミナルHofplein駅は廃止され,その手前から地下に潜り,中央駅の
地下に到達します.それが完成するまでの間は,とりあえず地下鉄車両の
11編成を使って,今年9月よりハーグ中央駅への乗入れを先に行います.
これに伴い,途中駅のホームがかさ上げされると同時に,ホームの長さも
延長されるほか,途中に駅も新設されます.

もう一方のZoetermeer線が,ライトレールに転換されるほうです.
こちらは鉄道建設が比較的新しく,人口11万7千人余のズーテルメール市
(Zoetermeer)とハーグを結ぶ約17キロの路線です.
ズーテルメール側の線形が,日本の新交通システムなどに見られそうな
プリッツェル状になっているユニークな路線で,ハーグ側はやはり中央駅
(Den Haag Centraal)から発着しています.
これまで黄色いNSの電車(Sprinter型)で運転されてきましたが,これを
トラムトレインに刷新して,ハーグではHTMの路面電車路線網へ乗り入れ
できるように改造するものです.
HTM : HTM Personenvervoer (ハーグ市内でバスと路面電車を運行)
改造点としては,トラムトレインは部分低床車となるため,軌道のほうを
かさ上げして車両出入口とホームの段差を小さくしたり,途中からハーグ
市電への連絡線(Netkous)を新設します.

これら2線は,RroRailから委譲後の所有者こそ異なりますが,まとめて
ランドスタットレール(RandstadRail)と呼ばれることになりました.
RroRail時代からですが,ハーグ側では一部区間で線路を共用します.
ランドスタットとは,面積でオランダの45%を占める欧州最大の広域都市
集積圏とでも言ったらいいのでしょうか,その名前ですが,この鉄道が
サービスを提供する範囲は,ランドスタットのごく一部だけです.

前置きが長くなりました.RandstadRailはズーテルメールからのライト
レールと,ロッテルダムからの地下鉄を,今年9月から走らせることに
していました.6/03には黄色い電車の運行を終了して,ズーテルメール線
では工事の大詰めを行っています.それに伴い9/03の開業まで代行バスが
走ります.
しかし,7月にこの地を襲った熱波により,完成が数週間遅れることが
8/03に発表されます.バスに揺られる期間が,それだけ長くなってしまう
のでした.最近になって,ロッテルダムからの地下鉄乗り入れだけを,
先に9/10から開始すると発表がありました.ズーテルメールのほうは,
まだわかりません.
この先,ライトレール化されたZoetermeer線の情報などをお伝えできる
ように注目していくつもりです.下記サイトでも伺えるように,いろいろ
興味深いプロジェクトです.

公式サイトのプレスリリース :
(以下,リンク先は新しいウィンドウで開きます)
RandstadRail Nieuws :
4-8-2006 Start Randstadrail enkele weken uitgesteld
23-8-2006 Vervangend vervoer Hofpleinlijn gedeeltelijk via spoor
(RandstadRail 公式サイトへのリンク)
24 augustus Vervangend vervoer Hofpleinlijn gedeeltelijk via spoor
(RET 公式サイトへのリンク)

完成が数週間延期になる報道 :
03-08-2006 Uitstel voor eerste fase Randstadrail
(NRC Handelsblad ニュースへのリンク)
04 augustus 2006 Weken vertraging voor RandstadRail
(Algemeen Dagblad ニュースへのリンク)

ロッテルダムからの地下鉄だけ先に9/10から運転を伝える報道 :
23-08-06 Deel Hofpleinlijn vanaf september weer open
(Radio TV West ニュースへのリンク)

ランドスタットレール路線図と,英語による簡単な解説があるページ :
Den Haag Sneltram/Randstad Rail
(UrbanRail.Net へのリンク)

転換工事などに関する詳細を英語で読める業界紙のページ :
April 2005 RandstadRail starts to take shape
(Railway Gazette ニュースへのリンク)

ランドスタットレールは,かなりのサイトが取り上げていますが,今回は
2サイトを紹介します.
Foto's van HTM materieel en Den Haag
画面右側のフレーム内にあるRandstadRailをクリックすると,画像への
リンクが時系列で並んでいます.
専用の塗装を施されたRandstadRail向けロッテルダムのメトロ車両は,
RandstadRail 5269, Station Nootdorp d.d. 13-7-2006...をクリック,
RandstadRailが導入するRegioCitadisは,車両番号が4000番台ですので,
4000番台が入っているリンクをクリックすれば見られるでしょう.
6月まで走っていた黄色い電車(Sprinter)は,サムネイルもありますが,
Vaarwel Zoetermeerstadslijn, vaarwel “Sprinter”! です.

ハーグの市電に関することは,次にサイトも情報豊富のようです.
Trams in Den Haag
RandstadRailをクリックすると,各現場ごとの工事の様子が克明に記さ
れています.

とりあえず,判ったことをまとめてみると,このような感じです.
Zoetermeer線のトラムトレインには,Alstomのレギオシタディス(Regio-
Citadis)が採用され,50本が導入されます.
しかし,当面は車両数が揃わないため,デンハーグ中央駅での折返しと
なるようですが,いずれ車両が増強され次第,デンハーグの路面電車網の
奥深くまで乗入れていくことになります.
RegioCitadisとハーグ市電の車両では,車両のサイズが若干異なることも
あり,市電路線でも一部で改修工事が行われました.
デンハーグ中央駅では,以前より市電の線路が頭端式ホームの在来線の
上を横断するように走っていましたが,RandstadRail開業にあわせて,
ここも線増され,その先は2004年に開業したトラムトンネルを走ることに
なっています.
在来線と市電線路の接続は,高架の連絡線です.市電が中央駅の上に発着
するための高架部分に接続させるのです.高架連絡線は,網の目のような
不思議なシェルターで覆われていて,オランダ語でNetkousという名前で
呼ばれていますが,これはストッキングの意味だそうです.
ロッテルダムの地下鉄車両とハーグのトラムトレインでは,車両出入口の
高さが全く異なりますが,共用区間ではホームの長さを延長して,一方
で地下鉄車両にあわせた高床ホームを,もう一方で低床車両が停車できる
ようにすると思われます.

ロッテルダムの地下鉄でも,いずれ新車,BombardierのFLEXITY Swiftが
投入されます.ただし,同じRandstadRail向け車両でも,車両規格が合い
ませんので,ズーテルメール方面へは入線しないと思われます.
Bombardier FLEXITY Swift - Rotterdam, Netherlands
(Bombardier へのリンク)
ロッテルダムの市電(RET)には,すでにCitadisが導入されていますが,
ややこしいことに,RegioCitadisが入るのはハーグのほうです.
ロッテルダムの地下鉄車両は,現行車両でも第三軌条からとパンタグラフ
による架線からの集電の両方が可能ですので,その点ではHofplein線の
架線はそのまま使えました.

誤訳や誤解で内容が間違っている可能性もあります.ご容赦ください.
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2006年08月25日

【ロサンゼルス】LRT新線はアクアかローズか

路線ごとのラインカラーは,どこの都市交通でも大抵ありますが,路線
名そのものに色の名前をそのままつけるというのは,詳しく調べたわけ
ではありませんが,米国で近年整備された路線に多いようです.もちろん
同じ米国でも例外はありますし,昔から走っている,ニューヨークや,
サンフランシスコ,ニューオリンズなどでは路線図上だけの話です.

色の名前が使われるのは,数字だけより覚えやすく間違いにくく,地名を
付けるとかえって混乱したり,命名時に色々と問題が起きる可能性がある
ということからかもしれません.起点と終点の頭文字をあわせて路線名に
するというような芸当は,英語では馴染まないようです.

それはさておき,ロサンゼルスのMTAでは,先日新規路線の命名と,既存
路線の一部ラインカラー化を決めようとしました.
新規路線とは,プロジェクト名がMid-City/Exposition Light Railだった
ライトレールで,今回エキスポライン(Expo Line)に決まった路線です.
第一期区間が8.5マイルのこの路線は,MTA内部ではアクアライン(Aqua
Line)でした.しかし,市議でMTAの委員でもある人物が反対し,ローズ
(rose)を推します.沿線にちなんだ色だということですが,地名でなく
ても,色の名前でさえ,このような事態になってしまうようです.

色の持つイメージは,人種によっても微妙に違いがありますし,路線図に
した時に,他の線区と明確に区別できなければなりませんので,使える
色の種類にも限りがあります.ローズではなくグレー(gray)案もあった
そうですが,それではシルバーと区別できないからということで,ローズ
にした経緯があります.つまり,アクアに反対のようです.
roseは,米国でも恐らく初めてかもしれません.ピンクなら,シカゴで
暫定的ながらピンクライン(Pink Line)が今年から走っています.
ウィキペディアによれば,LAのゴールドラインがローズになっていたかも
しれないそうです.ローズボールが行なわれるなど,ローズにちなむこと
の多いパサデナをゴールドラインが通るからですが,見送りになったの
は,ゴールドラインがパサデナ以遠にも行くからでした.

結局,アクアローズかの結論は出せなかったようです.開業予定の
2010年までに決めるのでしょう.

LAでもバス路線にオレンジライン(Orange Line)と名付けられた路線が
昨年から走っています.ラインカラーがあるのは鉄道だけだろうという
先入観があると,米国でも期待を裏切られます.
オレンジラインは,LAでの本格的なBRT(バスラピッドトランジット)と
して,鉄道に近いイメージを持たせるためだったと思われますが,今度は
ハイウェイ上の専用レーン,厳密にはHOVレーンでバス専用ではありま
せんが,そこを走るバス路線2か所にも,シルバーとブロンズが使われる
ことになりました.
特定の一系統ではなく,東方面のEl Monte Buswayを走るバスがシルバー
ライン(Silver Line),南方面のHarbor Express Buswayを走るバスが,
ブロンズライン(Bronze Line)を名乗るようです.
オレンジラインの乗車率が好調のようですので,それにあやかりたいの
かもしれません.

さらに,まだ決定ではないようですが,地下鉄レッドラインも,途中で
分岐しているため,混乱防止のために一方(Wilshire/Western)をパープル
ライン(Purple Line)に変えるそうです.

(以下,リンク先は新しいウィンドウで開きます)
MTA : Los Angeles County Metropolitan Transportation Authority
Mid-City/Exposition Light Rail Transit
Metro Red Line Station Locations and Map
(MTA(Metro) 公式サイトへのリンク)

報道もあります.
August 24, 2006 MTA Board Agrees on New Colors for Metro Lines
(KABC-TV Los Angeles ニュースへのリンク)
Aug 23, 2006 MTA Board To Discuss New Rail Line Colors - Again
(CBS 2 ニュースへのリンク)
08/24/2006 MTA agrees to the name 'Expo Line'
08/23/2006 Parks feeling blue over Aqua Line
(Los Angeles Daily News ニュースへのリンク)

シルバーラインになる,El Monte Busway (Photo Library)
ブロンズラインになる,Harbor Transitway (Photo Library)
(Transit Rider Los Angeles County へのリンク)

関連過去ログ :
2006/3/24 LRTアクアラインには反対?
2006/3/22 第4のLRT着工間近ほか
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2006年08月24日

【シャーロット】LRTとBRT どちらを選ぶ?

サウスカロライナ州シャーロット(Charlotte)では,都市圏の公共交通の
輸送力を,4倍に増強する交通整備計画を2002年に立てました.
その2025 Corridor System Planには,シャーロットの中心街,アップ
タウン(Uptown)から放射状に5方向へ,鉄道または,BRT(バスラピッド
トランジット)などの大量輸送機関を延ばしていく案が含まれています.
すでにシャーロット市の人口は約65万人,都市圏全体では160万人に達し
ようとしています.

今年2月にLynxというニックネームが付けられた輸送網のうち,南方面に
延びるSouth Corridorは,ライトレールという形で建設中で,2007年には
開業する見込みになっています.こちらでも何度か取り上げました.

その他の方面では,北へ向かうNorth Corridorは,通勤鉄道(Commuter
Rail)が,北東方面へのNortheast Corridorでは,ライトレールが検討
されています.残る2方面では,西へのWest Corridorが路面電車かBRT,
今回報道のあった南東方面へのSoutheast Corridorは,ライトレールか
BRTのいずれかが選ばれることになっています.

南東へのSoutheast Corridorでは,主に主要道路のインデペンデンス通り
(Independence Boulevard)上に,都心から14マイル弱のライトレールか
BRTを敷こうとするもので,最終的には,シャーロット市を周回する環状
高速道路のI-485と交差する,人口2万人強の衛星都市,Matthews市まで
至ります.

計画の具体的内容は,この地で路線バスを運行し,Lynxも運営することに
なるCATSのサイトをご参照ください.
(以下,リンク先は新しいウィンドウで開きます)
CATS : Charlotte Area Transit System
2025 Corridor System Plan 5方面への交通整備計画概要
南東方面への Southeast Corridor
(CATS 公式サイトへのリンク)

Southeast Corridorにどのモードを使ったらいいのか,CATSの調査報告が
8月上旬に発表されました.それによれば,ライトレールは費用がBRTより
高くつく上に,予想される輸送人員もBRTより少ないとなっています.

8月上旬に行なわれたプレゼンテーションが,32ページのPDFファイルで
掲載されています.Southeast Corridorの路線図や両者の比較も載って
います. August 2 and 3, 2006 Public Meeting Presentations
(CATS 公式サイトへのリンク)

厳密には,選択肢は次の3つがあります.
Light Rail, Bus Rapid Transit, Bus Rapid Transit with HOV
ライトレールとBRTでは,前者のほうがお金が掛かるのは当然としても,
予想輸送人員が低いのは,計画される運転間隔に差があるためでした.
車両個々の輸送量ではライトレールの方が上回りますが,ライトレールが
7.5分間隔を想定しているのに対して,BRTでは3分間隔なのです.ライト
レールはLRV17本を,BRTはバス33台を使うことになっています.

LRT : 建設費 5億8500万ドル,2030年輸送人員予測14400人/日
BRT : 建設費 3億2500万ドル,2030年輸送人員予測16000人/日

この報告を受けて,メクレンバーグ郡(Mecklenburg County)内の市長や,
同郡とノースカロライナ州運輸省の担当者らからなるMTCが,8/23に投票
で,ライトレールかBRTかを決めることになっていました.
MTC : Metropolitan Transit Commission
MTCでは市民も意見は言えますが,直接の投票権はありません.

BRT(バスラピッドトランジット)が有利となる数字が示され,これでは
ライトレールだと連邦政府からの補助金を得られない可能性が高いとされ
ながらも,住民には鉄道建設を期待する声が多く,MTCでの投票結果が
注目されました.

MTCによる投票前夜の報道 :
Wed, Aug. 23, 2006 LIGHT RAIL GRIDLOCK
Wed, Aug. 23, 2006 Will it be light rail, busway or nothing?
(Charlotte Observer ニュースへのリンク)

しかし,予定されていた8/23には結論を出せず,9月に延期となるという
報道が入ります.LRT対BRTの結果は,早くても来月に持ち越しです.
8/23/2006 Southeast light rail debate continues
(News 14 Charlotte ニュースへのリンク)
Thu, Aug. 24, 2006 Choice put off on bus or rail
(Charlotte Observer ニュースへのリンク)

決定先送りは,データ的にはBRTを選ぶべきでも,住民への配慮が政治的
には必要だからということのようですが,決定延期でライトレール案が
急に有利になるものでもなさそうで,8名の構成員からなるMTCのうち,
5人はBRT案に票を投じるだろうと見られています.
また,今回の延期は次なる議論,建設中のサウスコリドーの次はどこを
建設すべきか,という懸案にも影響を与えそうだとのことです.
この件は,来月続報が入りましたら,また紹介します.

シャーロット ライトレール 関連過去ログ リスト:
2006/6/12 LRV間もなく到着
2006/3/28 Lynx成功の鍵はzoning変更に
2006/2/14 渋滞緩和策の切り札が渋滞を招く?
2005/12/16 LRT工事本格化でトロリー運休
2005/8/27 LRT開業まであと1年半
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2006年08月23日

【サクラメント】踏切でのクラクション免除

米国では,貨物線にライトレールを走らせることも多く,用地確保の点
などで利点があるようですが,引き換えにマイナス面もあります.

サクラメント(Sacramento)のRTは,ライトレールのゴールドラインが走る
踏切で,9月末までにライトレール車両はホーン・ルール(Horn Rule)を
免除されるようになると発表しました.
ホーン・ルールとは,米国で鉄道が踏切を通過する際に,警笛を4回鳴ら
さなければならないというFRAによる規則で,昨年夏より軌道や踏切を
貨物線などの既存鉄道と共用するライトレールも含め,全米で規則が施行
されていたのです.
RT : Sacramento Regional Transit District
FRA : Federal Railroad Administration
米国では自動車が踏切を通過する際に,日本のような一旦停止は義務付け
られていません.警笛義務は踏切に警報機が備えられているかどうかや,
遮断機の有無を問わずです.


規則では踏切通過の際に,長-長-短-長の警笛(ホーン,クラクションや
ホイッスル)を鳴らす必要があります.
もちろん,いくつかの都市では,独自に警笛を鳴らすことを禁じる法令を
定めるところもあり,FRAのルールと真っ向から衝突することになるの
ですが,2003年末には,妥協策として踏切周辺で一定の水準を満たせば,
警笛を鳴らさなくてもいいクワイエット・ゾーン(Quiet Zone)を設ける
ことになりました.

サクラメントでは,ブルーラインの南側でUPRRと踏切を共有する区間が,
開通前からクワイエットゾーンに指定されていました.そこではすでに
夜間(午後6時から朝7時まで)は踏切で警笛は鳴らしていません.
UPRR : Union Pacific Railroad

今回のゴールドラインのFolsom通り沿いの区間の踏切での警笛免除は,
FRAからウェイバー(waiver)を出してもらったという形になるようです.
これは,沿線からのサポートや,貨物列車の通行量が少ないこともさる
ことながら,その区間でのRTの安全性の高さが評価されたことも,功を
奏したとのことです.

(以下,リンク先は新しいウィンドウで開きます)
LIGHT RAIL Route Map (路線図 GIFファイル)
current system map (路線図 PDFファイル)(4 mb)
Press Releases
8/21/2006 REGIONAL TRANSIT RECEIVES “HORN RULE” WAIVER
FROM FEDERAL RAILROAD ADMINISTRATION

(RT 公式サイト へのリンク)

地味な話題ですが,報道もありました.
August 21, 2006 RT Receives 'Horn Rule' Waiver For Light Rail
(KCRA.com ニュースへのリンク)

なお,プレスリリースにも記されていますが.RTではライトレール車両が
踏切を通過する際に鳴らす警笛を,ホーンやクラクションではなく,
鐘(mechanical gong)で代用していたそうです.
数値的にも100デシベルのクラクションより,ゴングは75デシベルで音が
小さいですし,音質的ももゴングのほうがまだ耐えられるからです.
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2006年08月22日

【シアトル】モノレールを路面電車に転換?

8/11に,昨年11月の感謝祭の祝日に衝突事故を起こして以来となる運転を
再開したシアトル・センター・モノレールですが,その後も調子が良く
ありません.
営業運転再開2日後の8/13に,故障で数時間立ち往生しましたし,先週の
土曜日(8/19)にはカーブで動けなくなってしまい,原因が突き止められ
ないままでいる有様です.

今年は開業から44年目にあたります.最近では沿線火災で長期間の運休
や,人為的なミスで衝突事故に遭い,9ヶ月間運休していましたが,それ
以外はずっと今と同じ車両が毎日走り続けてきました.
予定では,通勤客を輸送する大量輸送機関としての新モノレールに生まれ
変わるはずでした.当然車両もシステムも更新されます.しかし,その
モノレールのグリーンライン計画は,何度か市民投票で支持を得ていた
ものの,衝突事故の半月前に実施された2005年の市民投票ではあっけなく
否決されてしまいます.通勤路線モノレールへ変身は,幻となりました.

更新のきっかけを失ったあと,この年代モノの車両やシステムをどうする
のか,という話が出始めた矢先に起きたのが,昨年の衝突事故でした.
そこからの先日の復帰は,シアトル市民がモノレールを大事にしていると
いう想いが伝わってくるようですが,今度は果たしてどうなるでしょう.
オーバーホールには450万ドルは掛かると見られています.衝突事故から
の復帰に,300万ドル以上掛けた直後でもあります.

シアトルタイムス紙によれば,かつて,新モノレール計画などでも活躍
していた,この分野で著名な二人が,市民委員会を招集し始めているそう
です.そこではモノレールの路面電車への置換えが検討されるようです.
先月着工したサウス・レイク・ユニオンへの路面電車は,モノレールの
起点,ウェストレイクセンターから発着します.

(リンク先は新しいウィンドウで開きます)
Monorail taken out of service, may not be up in time for Bumbershoot
(Seattle Times ニュースへのリンク)

シアトルセンターモノレール 衝突事故からの関連過去ログ :
2006/8/12 今度こそ運転再開
2006/2/10 モノレール7月再開を目指す
2005/12/25 モノレール 営業再開への選択肢
2005/12/04 モノレールの欠陥配線はモールが原因
2005/11/28 衝突のモノレールは年内再開が絶望的
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2006年08月21日

【ニューヨーク】地下鉄新車30日間お試し期間

ニューヨークの地下鉄では,新車導入にGOサインを出すかどうか,30日間
営業運転を行って様子をみることになりました.先週8/17より,先日の
路線別ランキングでは最下位だったN系統(Nトレイン)に,新車R160を投入
しています.

その後,30日間連続して故障も何も問題がなければ,車両製造メーカの
KRC(川崎重工業)は,初めて量産車を納入できることになるのです.
もしも30日の間に1回でも問題が生じた場合には,たとえそれがお試し
期間29日目でも,カウンターがリセットされて,また1日目から30日間
連続無故障をやり直さなければなりません.
KRC : Kawasaki Rail Car, Inc. (リンク先は新しいウィンドウで開きます)

今回の新車は車両限界の大きい.ディビジョンB(Division B)向けです.
2008年までに全部で660編成が製造されるうちの260編成を,KRCが製造
することになっています.残りの400編成は,アルストム(Alstom)が製造
しますが,発注はこれだけに留まらず,オプションとして更に数百編成が
見込まれています.

川崎重工業では,ネブラスカ州リンカーンでの鉄道車両構体製造を可能に
していて,その分バイアメリカ法により規制される日本での製造を,構体
から,より信頼度が求められる電子機器等に振替えることができました.
最終組立ては,これまで通りKRC本社のあるニューヨーク州ヨンカースで
行なわれます.

KRC担当分をR160Bと区別することもあります.R160Bは,アルストムの
R160Aより一足早く,量産先行車が昨年ニューヨーク入りしました.
そして試運転が繰り返されてきましたが,Wikipediaによれば,今年4月に
台車に不具合が見つかって,量産車の導入が1年遅れることになるのと
あわせて,今回の30日間営業運転しながらのトライアルが課せられること
になったようです.

アルストムのR160Aは,ブラジルで製造した車両構体が米国へ輸送中に
損傷し,量産先行車の到着が遅れていましたが,今週末8/25からR160Bと
同様に,30日間連続営業を行いながらの無事故無故障をやり遂げなければ
なりません.R160Aは,地下鉄路線別ランキングでやはり下位だったQ系統
(Qトレイン)に投入されます.

営業運転しながらのトライアルは,NとQで行われます.これでランキング
下位脱却かとも思われましたが,量産車投入後も,引続き両系統で運用
されるとは必ずしも限らないようで,導入路線は公式には未定です.

(リンク先は新しいウィンドウで開きます)
August 18, 2006
City Subways Put New Cars Into Service as a Test Run
(New York Times ニュースへのリンク)

メディアや関係者が数多く乗車するなか,運転初日を無事に乗り切った
R-160Bですが,なんと翌日8/18,2日目に早くも故障してしまいます.
これで8/19を一日目として,また30日間の連続修行のやり直しです.
モーター絡みのトラブルのようですが,R160Bのシステムはシーメンス製
でした.R160AのAlstomは自社のシステムを採用しますし,同じKRC製でも
ディビジョンA向けR142AとR143は,ボンバルディア(Bombardier)です.

(リンク先は新しいウィンドウで開きます)
August 19, 2006 1.44M subway train late
(New York Daily News ニュースへのリンク)
New Subway Car Delayed on Second Day of Test
(1010 Wins ニュースへのリンク)

初日に乗車した人が,早くも画像集をアップロードしています.全部で
9ページありますが,1ページ目には1枚しかR 160が写っていませんので,
2ページ目を紹介します.3ページ以降はページ内にリンクがあります.
(リンク先は新しいウィンドウで開きます)
08/17/2006 (N) First R-160 in Service
(Casio EX-Z750 Transit Photography へのリンク)

各報道や,上の画像集でもそうですが,これまで無かった車内の旅客案内
表示に注目が集まっています.
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2006年08月20日

【デュッセルドルフ】部分低床車に亀裂問題

今度はデュッセルドルフ(Düsseldorf)のラインバーン(Rheinbahn)が所有
する部分低床車で,問題が生じました.
(この手の話題はいささか食傷気味かもしれませんが,他ではあまり紹介
される機会がないかもしれませんので,一応記録しておきます)


今から十年前,1996年から導入されているデュッセルドルフで初めての
部分低床車で,48本が導入されているNF6タイプののうち,20本の床に
亀裂が見つかったというものです.とりあえず応急措置として損傷箇所を
溶接していることと,乗客の安全を損なうものではないということを,
Rheinbahnは発表しました.

NF6は,デュワグ(Duewag)とシーメンス(Siemens)の製造ですが,DUEWAGは
シーメンスに吸収されましたので,製造責任はシーメンスにあり,修理に
要する費用を負担することになります.

この車両は,形式名が記すように車軸が6本あって,それで3車体を支えて
います.動力台車のある前後の車体の先端部分こそ低床化されていません
が,前後の車体の中間寄りの部分と,中間車体はまるまる低床化されて
いるという具合です.中間車体の下には低床化を可能にする,一軸の独立
回転車輪が前後左右に合計4個あります.

下のリンク先などでNF6の画像をご覧になった人は,この車両はドイツの
他の場所でも数多く走っているのではないかと,お気づきになるかもしれ
ません.低床車の黎明期とも言える1990年から,カッセルに導入された
タイプです.奇しくもまたカッセルが初めて導入した車種です.

今回も,他の都市に影響が広がっていくのかもしれません.
しかし,全く同じ構造の車両でも,毎日走っている軌道の状態が異なる
と,この世界では不具合が出たり出なかったりするものです.今度の場合
はどうでしょう.今のところは続報がありません.
また,両者は同じタイプのように見えますが,実は,細かい部分で違いが
ありました.一軸独立回転車輪の操舵方法です.
カッセルタイプとも呼ばれるシリーズでは,左右の車輪が車軸では結ば
れていませんが,操舵リンクで結合される自己操舵方式(EEF)です.
EEF : Einzelrad-Einzelfahrwerken

これに対してデュッセルドルフ車では,連結部の中心にリンクを伸ばし,
車体との相対的な動きを車輪に伝えて操舵する方法が用いられています.
この方法は,デュッセルドルフのNF6と同時期に製造されたボンの車両に
みられる他には,一連の車種とは別に,ウィーンのU6向け車両で同様の
操舵方法が採用されています.その他,ライトレールではありませんが,
タルゴ(Talgo)とも似ているかもしれません.

(リンク先は新しいウィンドウで開きます)
Rheinbahn Fahrzeugpark (ラインバーン所有車両一覧)
NF 6 (Rheinbahn 公式サイトへのリンク)

カッセルタイプの車両を都市ごとに一覧できるページがありました.
デュッセルドルフを含めて10か所あります.
(リンク先は新しいウィンドウで開きます)
Niederflur-Triebwagen MGT6D / NF6D Familie (Siemens)
(TRAM2000 Fahrzeug-Technik へのリンク)
今回問題の車種をイメージ検索した結果 :
Rheinbahn NF6 (Google Image Search へのリンク)

報道もいくつかあります.その中には,NF6は2年前にも運行会社のライン
バーンからシーメンスに対してクレームがあがり,損害賠償を求めたこと
や,昨年和解したことも少し紹介されています.

ラインバーンによる苦情は,部品の磨耗が明らかに早すぎるということ
でした.通常より磨耗の早い部品には車輪も含まれていて,上で紹介の
操舵方法がうまく機能しなかったからかもしれません.
ウィーンのU6でもそのような話が出ているのかどうかわかりませんが,
ウィーンの車両は地下鉄に分類されているように,全線が高架や地下の
整備された専用軌道を走っています.状態のいい軌道なら同じ方法でも
問題ないのかもしれません.

シーメンス製車両の不具合では,コンビーノ問題もデュッセルドルフに
絡んでいます.更に,スカイトレイン(SkyTrain)でも問題を抱えている
状態です.

(リンク先は新しいウィンドウで開きます)
15.08.06 Erneut Risse an Straßenbahnen
(Rheinische Post ニュースへのリンク)
Schon wieder: Pannenzüge bei der Rheinbahn
(Express.de ニュースへのリンク)
15.08.2006 Wieder Risse bei Düsseldorfer Straßenbahnen
(WDR ニュースへのリンク)

誤訳や誤解で内容が間違っている可能性もあります.ご容赦ください.

デュッセルドルフ 関連過去ログ リスト :
2005/10/19 空港連絡のSkyTrain
2006/1/13 空港連絡モノレール運休早まる
2006/5/21 地下用の低床車登場
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2006年08月19日

【コロンバス】路面電車復活への道を探る

オハイオ州コロンバス(Columbus)は,米国で旅客鉄道のない街のなかで
二番目に大きな都市だそうです.人口は約73万人,周辺地区を含めると
約170万人が暮らしています.ちなみに,鉄道のない最大の街は,アリ
ゾナ州フェニックスですが,先日もご紹介している通り,そちらでは現在
LRTの建設工事が進められていますので,コロンバスが一番になる日も
そう遠くないことでしょう.

先月も,コロンバス都市圏で路線バスを運行するCOTAが,連邦政府から
補助金を得られないことを理由に,ライトレールも検討されていた計画
を,既存バス路線の拡充に後退させるとの報道があったばかりです.
COTAの計画は,費用対効果の点で連邦政府が補助金を出す水準に達して
いなかったようです.
COTA : Central Ohio Transit Authority

ライトレールも検討されていた計画の概要 :
COTA North Corridor Transit Project (公式サイトへのリンク)

ライトレールを断念するという報道 :
July 11, 2006 COTA drops plan for light rail
(Business First of Columbus ニュースへのリンク)

一方,それとは別に,ダウンタウンだけを走る市電の復活計画が進行中
です.今年3月に市長から任命された委員会が,先週4回目の会合を開き,
その内容が報道されました.

その中には,オレゴン州ポートランドの市電を視察した際の報告も含まれ
ています.5年前に開業したポートランドの路面電車は,それまで寂れて
いた地区に活力を与えた,一種の触媒として考えられていて,その効果は
全米に広く紹介されています.報道でも,その部分に大きなスペースを
割いて取り上げています.

コロンバスのダウンタウンでは,南北に走る2路線と,中心部をZ字型に
走る路線の,全部で3つの路線案が出されています.

Thursday, August 17, 2006
Committee continues exploration of streetcars in downtown Columbus
(Columbus This Week Newspapers ニュースへのリンク)

Downtown Columbus Streetcar Working Group (トップページ)
以下はPDFファイルへのリンク :
Proposed Routes (提案された3路線の地図)
August 8, 2006 Public Meeting Meeting Notes (公聴会の内容)
(Downtown Columbus へのリンク)

コロンバスでも,以前は路面電車が走っていました.
Wikipediaによれば,コロンビアにはアーチシティというニックネームが
あります.あちこちで金属製のアーチが通りにかけられ,街に明かりを
灯していました.やがてそのアーチは路面電車の開通とともに,電車の
トロリー線を吊るすようになりますが,その後の電車廃止と同時にアーチ
も撤去されていまいます.
しかし,今回新しい路面電車の路線計画の一つに挙げられている通りに,
2002年からアーチが一部復活しているようです.
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2006年08月18日

【マルセイユ】あのデザインが遂にデビュー

マルセイユ(Marseille)の新しい市電車両が,先月末にボンバルディア
(Bombardier)ウィーン工場で竣工していました.関係者だけでお披露目が
あった模様です.

ご存知の通り,以前はCityrunnerという名前で,今はFLEXITY Outlookの
Cシリーズと呼ばれる低床車両です.CityrunnerもFLEXITY Outlookも,
どちらも同じ名前で低床化を可能にした技術が異なるモデルが,それぞれ
複数あるため,ややこしい話ですがマルセイユに入るのは,リンツなどに
導入されている,車軸がある小径車輪による台車を持つ車種です.
車輪径は,通常なら600mmから680mmあるのに対して,Cityrunnerでは
560mmか580mmしかありませんが,これが低床化の鍵を握ります.

低床車では,1990年ごろから斬新な技術で車軸のない車輪が数多く使わ
れるなかで,百年以上にわたり採用され続けてきた最も信頼ある方法と
して,従来の鉄道車両と同じように左右の車輪が車軸で結ばれていると
いうことは,低床車両であるにもかかわらず,乗り心地がよく,騒音も
抑えられ,保守も行いやすい車両として,受け入れられているようです.
(残念ながらまだ乗車経験がありません)

フランス語が公用語として使われるボンバルディア(Bombardier)が勢力を
拡大しても,フランスでは新しい路面電車車両には,ほとんどアルストム
(Alstom)のシタディス(Citadis)が独占的に採用され続けているなかで,
経緯はよくわかりませんが,フランス第二の都市マルセイユへのボンバル
ディア社製低床車両の導入は,その一画を崩した形になりました.
しかも,シタディスのお家芸とも言える,都市ごとに変える固有の外観
にも挑戦しています.
マルセイユでは約750万ユーロという,低床車2本分に近い資金をデザイン
に掛け,独自のスタイルを実現させました.マルセイユをイメージさせる
海,海運(maritime)などをコンセプトにしたデザインです.

鉄道雑誌などで,イラストなどはすでに盛んに紹介されていましたが,
その実物をとうとう画像で見ることができます.下記リンク先のPDFファ
イルには2つの画像がありますが,左側は拡大にもたえられる解像度が
あります.
Tramway : sortie de la première rame de pré-série en Autriche
(PDFファイル) (MPM コミュニケへのリンク)
MPM : communauté de communes Marseille Provence Métropole

コミュニケによれば,次は9/26に最初の試運転?(les premiers essais
dynamiques)がウィーンで行なわれます.この9/26には,"Roll Out"と
いう表現も使われています.
マルセイユにこの車両が届くのは年末になるようで,開業は今後も順調に
運ぶと2007年6月前後です.

追記 : 2006/9/27
予定通りロールアウトされたようです.その時のものと思われる,
40枚以上の画像を紹介しているところがありました.車内外ともに
手に取るようにわかります.
(リンク先は新しいウィンドウで開きます)
France, Marseille, modern Tramway (Viennaslide へのリンク)
路面電車史上で,一番薄い座席かもしれません.車両1本あたりの
お値段は,220万ユーロとのことです.
26.09.06 Que Vienne le tram à Marseille
(20minutes.fr ニュースへのリンク)


マルセイユ 路面電車関連 過去ログ リスト :
2006/7/15 新トラム運営にVeolia参入へ
2006/2/07 新トラム来春開業は予定通り
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2006年08月17日

【フェニックス】LRTが空港を素通りするワケ

アリゾナ州フェニックス(Phoenix)では,2008年12月開業を目指して,
LRT建設工事が真っ盛りです.日増しに目に見える形になるにつれて,
これで空港へ行けるようになるのはいつか?という問合せが増えている
そうです.しかし,空港ターミナルへの乗り入れ計画はありません.

全米6位の規模を持つ都市で,全米8位とも世界12位とも言われるスカイ
ハーバー空港(Sky Harbor International Airport,PHX)へのアクセス
は,公共交通では路線バスだけです.
建設中のライトレールは,東西に伸びる空港ターミナル群の僅かに北側を
並行して走りながら,素通りしてしまうのです.

少々判りにくいのですが,位置関係は次のサイトで確認できます.
Maps Light Rail Project Alignment (路線概要図)
Alignment Maps Line Section 4 (空港周辺詳細図)
(Valley Metro 公式サイトへのリンク)
Phoenix Sky Harbor Maps and Directions
(City of Phoenix 公式サイトへのリンク)

米国だけでみても,空港へのライトレール乗入れは既に数件ありますし,
シアトルなど建設中のところもあるほか,ソルトレイクシティでは11月の
住民投票で空港へのライトレール延長が問われることになっています.

フェニックスValley Metroのライトレールが,空港に立寄らない理由を,
地元新聞がまとめて記事にしていました.

まず,第一に建設費が高くなることが挙げられています.
空港が先に存在する場合,後から軌道系交通機関を入れるには,高架や
トンネルなどを多用しなければならず,その分の建設費が嵩むものです.
成功例として紹介されているミネアポリスでは,空港の前後は地下を走り
ます.ポートランドやボルチモアは,条件が良かったのでしょう.

次に挙げられたのが,空港への利用者と,ライトレールの主な顧客となる
通勤客では,求めるスタイルが異なるというものです.通勤に利用する
場合には,空港のターミナルに一つずつ停まっていては,時間がかかり
過ぎて敬遠してしまうかもしれません.スカイハーバー空港には,主要な
旅客ターミナルだけでも3つありますが,ライトレールを通すなら,5か所
には停車することになると考えられています.これまでライトレールの
空港駅が,ミネアポリス含めて終点かそれに近い末端にあるのに対し,
フェニックスでは地理的に途中に空港が位置するという,不運な一面が
あるのです.

最後の理由は,ライトレールで空港へ向かう利用者は,比較的少ないと
見られている点にあります.これは現在の路線バス利用者数をみてもそう
ですし,空港の予測や当局の聞き取り調査の結果でも.多くを望めそうに
ないようです.
確かに,空港で働く人は別かもしれませんが,旅行客はよほど駅のすぐ
そばにでも住んでいない限り,鉄道がターミナル直結でも駅までの足が
必要となりますし,身軽な出張者らは,車やタクシーを使ってしまうの
でしょう.

ただし,Valley Metroは空港利用客を相手にしないわけではなく,早け
れば2013年にも完成する,ターミナルと最寄駅を結ぶ無人運転の新交通
システムがあります.それまではシャトルバスなどでピストン輸送する
ことになるのでしょう.

新交通システム(APM,ピープルムーバ)に関しては,元々ターミナル間の
移動が主な目的ですが,今年4月にFAAがライトレール駅への路線も認可
していました.また,記事によれば,Valley Metroが駅予定地の周囲で
APMが発着する用地も整備しているとのことです.
FAA : Federal Aviation Administration
APM : Automated People Mover

Aug. 16, 2006 Light-rail to airport? Forget it
(The Arizona Republic ニュースへのリンク)

FAAがAPMの第二期区間を認可した時のプレスリリース :
April 14, 2006 Sky Harbor Receives Federal Approval of Airport
Enhancement Program

(City of Phoenix 公式サイトへのリンク)

フェニックス Valley Metro Rail関連 過去ログリスト :
2006/7/11 LRV第一陣落成
2006/5/14 LRT衝突事故への対策
2006/3/07 LRTレール敷設開始ほか
2006/2/27 LRT運賃で経費の三分の一を
2006/1/12 LRT工事期間中の手厚い対策
2005/10/27 LRVモックアップ公開へ
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2006年08月16日

【ミネソタ州】言い回しが資金を左右する?

今年は米国では中間選挙の年ですが,11月には人を選ぶだけではなく,
同時にさまざなな住民投票が行われます.地区によっては公共交通機関に
関するものもあるでしょう.
ミネソタ州(Minnesota)では,州憲法を修正して,自動車の売上税を道路
や公共交通などに回すようにすべきか,州民に賛否を問います.

現在でも,自動車売上税の54%は道路建設や公共交通機関の整備に回って
いるそうです.そして,残りは立法者の裁量に任されているのですが,
もしも,今回の州憲法修正案が通ると,残りも他の用途には使えなくなる
ため,予算不足に陥るようなことが将来起きても,自動車売上税からの
お金は保証されるというものです.
これにより,ミネアポリスとセントポール間に建設が見込まれるLRTの
セントラルコリドー(Central Corridor)や,ミネソタ州初の通勤列車線
となる,州のニックネームがそのままつけられたNorthstarなどにも,
より多くの資金がいくことになるでしょう.

調査によれば,住民はこの案に好意的です.しかし,いざ投票となると,
一つ問題が浮上しました.投票用紙の文章が複雑すぎるというのです.

住民投票による州憲法修正案の成立は,ミネソタ州では過去数年で211件
のうち,118件だけでした.ただでさえ成立率は高くないのです.
おまけに,投票項目は他にもたくさんあります.平易な文章ならYESに
印をつけても,複雑怪奇な文で内容が理解できないと,警戒心から州民は
NOに印をつけかねません.そうならないよう,今後はキャンペーン活動が
重要になってくるのかもしれません.

投票用紙に記されると思われる,語数55の文章は,APの記事に掲載されて
います.ここでは,その記事があるKARE-11をご紹介しておきます.

8/15/2006 Supporters of November ballot question fear wording
will confuse voters

(KARE-11 ニュースへのリンク)
August 15, 2006 Transportation-funding amendment is clear as mud
(Minneapolis Star Tribune ニュースへのリンク)
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2006年08月15日

【バーゼル】5cm浮いた軌道をトラムが走る

最大十路線が通り,一日1340本の市電が行き交う場所を,夏休み期間中
とはいえ,六週間も工事で電車運行を止めていたバーゼル(Basel)で,
昨日(8/14)からようやく路面電車(Drämmli)が戻ってきました.

工事が行われたのは,沿道の市営カジノ内にある,音楽ホールへの騒音と
振動を緩和するためのもので,基礎から全て作り変えなければならず,
六週間の電車の運休は止むを得ないものでした.その工事は,180名が
6千時間に及ぶ作業を行い,軌道部分はこのたび終了しましたが,まだ
周辺の工事が年内いっぱい続けられるそうです.

路面電車に乗っていたり,沿線を歩くだけでは,電車の騒音は他の音とも
紛れててしまい,そうそう実感できるものではありませんが,ひとたび
静かな部屋に落ち着いてみると,電車が走るだけで結構な音を感じると
ともに,場合によっては振動を感じるものです.これがコンサートホール
ならなおさらで,よくこれまで辛抱してきたものだと思います.
ホールはカジノと同じ建物にあるようで,そこからの騒音は問題ないのか
という突っ込みがあるかもしれませんが,それについては不明です.

工事は,基礎の上にコンクリートのスラブを敷き,その上にレールが敷設
されるものですが,スラブは750個ものコイルばねにより,5cmほど基礎
から浮き上がるようにします.これが防振防音に功を奏するのでした.
(下のほうで少し詳しく解説します)

運転再開そのものは予定通りですので,取り立てて報道はありませんで
したが,運転再開に先立つ試運転の際には,工事がうまくいったことを
伝えるものがありました.
上から順に,試運転が8/12に行われることを予告,次がその試運転が首尾
よく実施されたこと,最後は試運転の際の運転士のコメントと,今日から
営業運転が再開されるという内容になります.
残念ながらBasler Zeitung紙のサイトは登録制で,読むことが無理かも
しれません.
10.08.06 «Drämmli» rollen bald wieder durch Basler Innerstadt
(Basler Zeitung ニュースへのリンク)
12. Aug. 2006 Basler Tram mit Schalldämpfer
(20minuten ニュースへのリンク)
14.08.2006 Tramführer im Schwimmkurs
(Basler Zeitung ニュースへのリンク)

工事運休に伴うBVBからのお知らせ : 01.06.2006 Sperrung Steinenberg
(BVB 公式サイトへのリンク)
BVB : Basler Verkehrs-Betriebe

工事関係の資料(PDFファイル)
概要 : Informationsveranstaltung vom 26. Juni 2006 (2,5MB)
5センチ浮上が確認できる軌道の断面図 :
Beilage Mass-Feder-System schwer Querschnitt
工事現場の詳細地図 :
Planbeilage Masse-Feder-System schwer [287.5 kB]
(ここまでバーゼル・シュタット州 公式サイトへのリンク)
音楽ホール側からの工事に関するより詳細な資料 :
Elastische Gleislagerung Steinenberg / Theaterstrasse
(Basler Stiftung Bau & Kultur へのリンク)

工事の様子は,15分間隔に撮影されるウェブカメラで逐一公開されていま
した.15分間隔x50枚分の画像を保存しているサイトがあります.
Sammlung der letzten 50 Bilder (mobotix.ch へのリンク)
工事が終わった今では,電車が走っているのが見てとれます.ただし,
これがいつまで公開されているかは判りません.

工事の様子は伺えませんが,現場の位置関係などを把握できるサイト :
Virtuelle Stadt Barfüsserplatz (バーゼル市 公式サイトへのリンク)

ウェブカメラによる画像は,50枚分までしか遡れませんが,工事開始前
から工事の経過を膨大な画像で詳細に紹介しているサイト :
Spezial: Sanierung Steinenberg
(www .trambilder-basel .ch へのリンク)
現時点で800枚近い画像があります.工事の様子ばかりでなく,レールが
のるコンクリートプレートを支えるコイルばねや,それを収容するシリン
ダーのクローズアップから,試運転前夜に行われた作業員のパーティーで
供されたご馳走まであります.


時々ウェブカムからの画像がキャプチャーされながら,話題が展開した
バーゼルの路面電車フォーラム :
Tramforum Basel (ドイツ語のトラムフォーラムへのリンク)
スレッドのタイトルは,Totalsperrung Steinenberg Juli/August 2006

今回の軌道はドイツ語ではMFSSと呼ばれるシステムを採用しています.
英語ではMass-Spring-Systemと呼ばれ,インターネットで検索する限り
でも,かなりの場所で採用されています.
MFSS : Masse-Federsystem schwer
MFSL : Masse-Federsystem leicht
MFSSとMFSLはヘビーに対してライトです.MFSSの方が防音効果が高いの
ですが,同時に費用もかさみます.
今回のケースではMFSSが1180万ユーロに対して,MFSLなら690万ユーロと
見積もられていました.しかし,MFSLでは期待できる防音効果が小さい
ため,差額490万ユーロを支払っても,MFSSでということになりました.
差額のうち300万ユーロはBasler Stiftung Bau & Kultur(財団)が,残り
190万ユーロはバーゼル・シュタット州が負担します.

この分野では,オーストリアのゲッツナー社(GETZNER)によるマス・スプ
リング・システム(MFSSまたはMFSL)が有名ですが,バーゼルでは,防振
素材として鋼鉄製コイルばねを用いたGERB社のMFSSが採用されました.

鉄道車両台車の枕ばねに使われるコイルばねよりも一回り大きなバネが,
円筒形の容器に入れられてレールの両側に無数に置かれ,それで道床を
持ち上げるようなスタイルから,ジャッキ・アップという表現も使われて
います.上でリンクを紹介した,工事現場の詳細地図で,軌道両側に赤い
小さな点が無数に描かれていますが.これがバネの入ったシリンダーの
位置でしょう.今回は750個とも760個とも言われています.
Basler Stiftung Bau & Kultur の下記サイトでは,フラッシュでホール
前の線路を電車が走るアニメーションが展開されますが,最後は下から
バネで支えるようになります.少々大げさな描写に見えますが,あながち
ウソではないのです. Tramgleissanierung Steinenberg

GERB社のサイトによれば,同様の軌道は1995年から主にドイツを中心と
して地表の路面電車軌道だけでなく,地下でも導入されています.地下で
採用されるのは,狭い場所でも使えるという利点があるからです.
ドイツ以外ではブラジルの首都ブラジリアの地下鉄や,米国ではノース
カロライナ州シャーロットでレトロ調の路面電車(Charlotte Trolley)が
走る,コンベンションセンターの場所でも採用されています.ここは現在
ライトレール(Lynx)への転換工事中ですが,その軌道も作り直している
のかどうかは判りません.

コイルばね(helical steel spring)を使ったGERB社の防振軌道 :
Trackbed Isolation // Jack-Up GSI-Elements // GSI-Type Elements
同社システムの他の都市での採用例一覧 (詳細へのリンクあり) :
Projects // Trackbed Isolation // Jack-Up GSI-Elements
(GERB Schwingungsisolierungen GmbH & Co. KG 英語版へのリンク)

日本でも,コイルばね防振軌道システムとして,下記サイトによれば,
東京臨海高速鉄道りんかい線の地下区間に採用されているそうです.
コイルばね防振軌道システム (清水建設 へのリンク)

誤訳や誤解で内容が間違っている可能性もあります.ご容赦ください.

過去ログ : 2006/6/27 6週間トラム計画運休で9路線影響
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2006年08月14日

【FLEXITY Classic】ピン取付け方法を変更

ボンバルディア(Bombardier)の部分低床車,FLEXITY Classicモデルの
初期タイプのうち,カッセル(Kassel),エッセン(Essen),シュヴェリン
(Schwerin)の車両で,中心ピン(ドイツ語でDrehzapfen,英語ではbogie
pivotや,centre pinとも呼ばれる)に亀裂が見つかった問題で,多少の
進展が先週ありました.

エッセンからの報道によれば,車体と台車を連結する中心ピンを,ねじ式
(Schraube)のものに交換するようで,EVAGが所有する全ての該当車両で
作業が終了するのには,年末(クリスマス)まで掛かるとのことでした.
NRZ onlineに,8/08付けで記事がありますが,有料のため確認できずに
いたところ,ドイツの路面電車掲示板に,その記事を引用した投稿から
話題が展開していましたので,リンクはそちらを紹介します.
NRZ online 元記事タイトル :
08.08.2006 // Defekte Bahnen bis Weihnachten wieder flott
元記事の引用から展開されるドイツ語の路面電車フォーラムの投稿 :
[E / BRD] Lösung bei den defekten Niederflurwagen gefunden
(Straßenbahn-Forum へのリンク)

このスレッド内の投稿によれば,カッセルでは中心ピンの交換が終了し,
シュヴェリンでも今月中に交換が完了するそうですが,それはあくまでも
暫定的な措置で,今の中心ピンと同じタイプの新品を,今と同じように
車体に溶接していくだけの話なのです.それを,今後はねじ式のものに
交換していきます.交換に掛かる経費は,メーカーのボンバルディアが
負担することになりそうです.
シュヴェリンでは,個人のサイトで詳細が掲載されていました.10月から
ねじ式の中心ピンに代えていくようです.
Haarrisse in den Drehzapfen der Straßenbahnen nun auch in Schwerin
festgestellt (28.07.06, ergänzt am 02.08.06 und 09.08.06)

(Axel Aurichzum氏の Schweriner Nahverkehr へのリンク)

車体にねじ込み式で取り付けるピンということは,強度は落ちるのかも
しれません.しかし,溶接よりも交換が容易になることで,取替え頻度を
高めていくということなのでしょう.

同じFLEXITY Classicでも,フランクフルトなど元LF2000に関しては,
今のところ問題にはなっていないようで,LF2000より前の設計に限定され
ています.

誤訳や誤解で内容が間違っている可能性もあります.ご容赦ください.

【FLEXITY Classic】問題 過去ログ :
2006/7/12 カッセルで運用離脱
2006/7/16 亀裂はエッセンでも
2006/7/31 シュヴェリンでも亀裂
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2006年08月13日

【BRT】LRTより温室効果ガス排出が少ない?

バスラピッドトランジット(BRT)は,ライトレールよりも地球温暖化に
つながる,二酸化炭素CO2に代表される温室効果ガス(Greenhouse gas)の
排出が少ないという研究が,米国の非営利組織BTIから発表されました.
BRT : Bus Rapid Transit
BTI : Breakthrough Technologies Institute

米国では,連邦政府こそ京都議定書(Kyoto Protocol)を受入れていません
が,都市レベルでは,多くで独自に温室効果ガス削減に動いていて,その
一環として公共交通網の整備を行おうとしているところもあります.
その際,ライトレールを建設するLRTを構築するのか,専用道路をバスが
高速で走れるBRTを整備するのか,いずれかの選択を迫られるケースも
あり,その時に環境への配慮が重視されると,今後はこの研究によって
BRT優位に傾く可能性が出てくるのかもしれません.

バスラピッドトランジット(BRT)の二酸化炭素排出量がLRTよりも少なく
なるのは,最新の排気ガスが少ないタイプのバス(low emission buses)が
用いられていることが前提です.
LRTは電気運転により,車両そのものは排ガス量がゼロでも,その電力を
作り出す過程で,CO2の排出が多いというのが主な理由です.さらに,
BRTはLRTよりも建設費が安いため,同じ金額を投じた際には,BRTの方が
路線網を広げやすいということもあります.
また,米国では通常の路線バスでは公共交通を利用しなくても,LRTの
ような鉄道なら車から乗り換える気になるようで,鉄道システムの長所を
最大限取り入れたBRTなら,車から公共交通への移行量は,LRTに比べても
遜色ないだろうと見られているのです.

バスラピッドトランジット(BRT)に求められる要素 :
バス専用道または,バスの通行に優先権を与えられた車線を走り,車両
にはステップのない低床車が使われ,プラットホーム並のバス停で段差
なく乗降でき,運賃収受は車内では行わず,ホームで切符を買い求める
方式を採用します.

米国では,車などの輸送機関が排出する温室効果ガスは,全体の三分の一
近くを占めているそうです.しかし,発電業界はこれを上回ります.
英語版Wikipediaに掲載されている資料によれば,2000年には輸送燃料
からが14.0%,発電所からが21.3%,工場などから16.8%となっています.
Greenhouse gas Anthropogenic greenhouse gases
(英語版 Wikipedia へのリンク)


米国の発電は,石炭や天然ガスを燃焼させる火力発電が占める割合が,
下記の2004年の資料では合計で三分の二以上,68%にものぼります.
U.S. Electric Power Industry Net Generation, 2004
(Energy Information Administration へのリンク)

私見ですが,これが米国ではなく,例えば原子力発電の割合が極めて高い
フランスなら,今度はLRTのほうがCO2排出量が低いということになるの
かもしれません.
また,LRTの排出量は,米国のLRT全体で実際に消費されている電力量から
割り出されていますが,消費電力の少ない新型車両だけで運用される場合
には,数値が小さくなってくるとも思われます.BRTのバスが排ガスの
少ないタイプであるだけに,少々公平さを欠きそうです.

今のところ,プレスリリースがあるだけで,報道はないようです.
August 10, 2006 Bus Rapid Transit (BRT) Is Best Transit Option to
Reduce Greenhouse Gas Emissions, According to New Analysis by
Breakthrough Technologies Institute

(Business Wire (press release) へのリンク)

下記から,全文を19ページのPDFファイルでダウンロードできます.
Journal of Public Transportation (Volume 9, No. 3, 2006)
(サウスフロリダ大学 へのリンク)
下から二番目の,The Potential for Bus Rapid Transit to Reduce
Transportation-Related CO2 Emissions のところにあります.

レポートが,モデル都市における乗客1マイルあたりの平均二酸化炭素
排出量を計算していますので,拾い出すと次の通りです.
ライトレール 209.56グラム
ハイブリッド ディーゼルバス(40フィート車=12.2m) 89.91グラム
CNGバス(40フィート車=12.2m) 66.07グラム
CNG : Compressed Natural Gas
ディーゼルバス(60フィート車=18.3m) 198.75グラム
ハイブリッド ディーゼルバス(60フィート車=18.3m) 132.59グラム
現行(1999年モデル)のディーゼルバス(40フィート車=12.2m) 294.2グラム
自家用車 397.89グラム
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2006年08月12日

【シアトル】モノレール 今度こそ運転再開

シアトル(Seattle)のシンボル的な存在のモノレールは,考えられない
ようなモノレール同士の衝突事故で,昨年11/26より運休しています.
当時は1962年開業時の車両ということもあり,さらに軌道も通勤路線への
転換が絶たれていただけに,色々と取り沙汰されていましたが,結局は
300万ドル以上(400万ドル近くという報道もあり)を投じて修理し,冬の
時点では7月運転再開予定となっていました.

その後,シアトルオペラの協力なども得ながら,予定通り7/18に運転が
再開されることになり,それを祝う用意までされていましたが,前夜に
土壇場で不具合が見つかり,復旧が延期になっていました.それが,
8/11(金)朝10時,今度はちゃんと運転が再開されたようです.

今後は,ウェストレイクセンター(Westlake Center)とシアトルセンター
(Seattle Center)間を,朝9時から夜9時まで毎日運転されます.わずか
1マイルの路線ですが,事故前は年間200万人(公式サイトでは250万人)を
輸送していました.

運転再開から一日あけて,ようやくその表示が出た公式サイト :
Welcome Aboard! (トップページ)
(Seattle Monorail Services 公式サイトへのリンク)


6月末から試運転が開始されていました :
Friday, June 30, 2006 Monorail's two trains to undergo test runs
(Seattle Times ニュースへのリンク)

運転再開予定が大々的に報道されますが,前夜の試運転でブレーキ関係と
ドアの不具合が見つかり,一転して再開は延期されたと報じられます :
Tuesday, July 18, 2006 Seattle Center Monorail to resume service
Tuesday, July 18, 2006 Restart of Monorail service delayed
Seattle Monorail remains grounded
Wednesday, July 19, 2006
Monorail buildup becomes letdown over safety issues
(Seattle Post Intelligencer ニュースへのリンク)

Tuesday, July 18, 2006 Monorail runs again today
Safety problems delay re-opening of Seattle Center Monorail
Even after 25 years, Bite of Seattle still delicious
(Seattle Times ニュースへのリンク)

7月運転再開に間に合わせるため,通常の業者の手には負えないとなり,
シアトルセンター内にある,シアトルオペラの舞台担当者が,ドア修理を
請け負っていました :
July 19, 2006 Opera Fixes Monorail
(Seattle Weekly ニュースへのリンク)

復旧延期後,7月末になって数日中に営業運転再開かと報じられ :
Monday, July 31, 2006
Seattle monorail could be rolling in few days
(Seattle Post Intelligencer (AP) ニュースへのリンク)

ようやく,(今度こそ本当に)営業運転再開にこぎつけました :
Friday, August 11, 2006 Seattle monorail back in service
Saturday, August 12, 2006
Seattle Center key attraction back in action
(Seattle Post Intelligencer (AP) ニュースへのリンク)
Friday, August 11, 2006
With repairs complete, Seattle Center Monorail reopens
(Seattle Times ニュースへのリンク)

再開初日の8/11は,2本のモノレールのうち1本のみの運転となりますが,
2本で運転可能な状態になっているそうです.もちろん,衝突防止のため
センサーで感知する自動停止装置が追加されています.
9ヶ月間に及んだ運休により,約150万ドルの損失が出ていますが,これは
保険で賄われるとのことです.また,修理と改良に要した費用は,やはり
保険と連邦からの補助金が頼みの綱だそうです.

シアトルセンターモノレール 衝突事故からの関連過去ログ :
2006/2/10 モノレール7月再開を目指す
2005/12/25 モノレール 営業再開への選択肢
2005/12/04 モノレールの欠陥配線はモールが原因
2005/11/28 衝突のモノレールは年内再開が絶望的
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2006年08月11日

【タンパ】ストリートカー延長へ動き出す

フロリダ州タンパ(Tampa)と,市内の歓楽街イボーシティ(Ybor City)を
結ぶ路面電車 TECO Line Streetcarが,路線延長を探り始めました.

現時点ではまだまだ予備的な段階ですが,HARTline(HART)では,約20万
ドルを投じ,4ブロック分約2.4マイルの延長に掛かる費用を,半年の環境
事前調査などを行った上で,業者に算出させることを決めました.
いつも路面電車に反対して,今年初めには電車を運休させる寸前にまで
追い込んだ二人の理事は,今回はたまたま理事会に欠席したため,話が
すんなり通ったようです.
Organization Chart (HART 公式サイトへのリンク)
HART : Hillsborough Area Regional Transit Authority
(タンパを含むヒルズボロー郡のバスなどの公共交通機関を運営する当局)
路面電車(TECO Line Streetcar System)は,HARTlineから独立している
Tampa Historic Streetcar Inc.という非営利組織が運営していますが,
実際の電車の運行はHARTlineが行っています

Aug 8, 2006 Streetcar Expansion Study To Cost About $200,000
(Tampa Tribune ニュースへのリンク)
August 9, 2006 HART board details system expansion
(Tampa Bay Business Journal ニュースへのリンク)

上段の報道では,選定された業者が,2年前の高速道路建設現場での崩落
事故に関して,ヒルズボロー郡の当局から訴えられていることを伝えると
ともに,理事の一人が,大きな会社だから道路と鉄道では担当者が違う
(から問題ない)だろうというコメントも載せています.

延長が計画されているのは,現在の終点Southern Transportation Plaza
から,コンベンションセンターの横を北上して,Whiting Streetまでの
第二期区間の一部です.現在の終点は,Google Mapsのサテライトモード
で見る限り,第一期の開業時からだと思いますが,終端部分が既に北向き
になっています.
Streetcar Map (公式サイトの路線図)
The completed TECO Line Streetcar system (路線図)
(Tampa Rail へのリンク)

タンパ ストリートカー 過去ログ :
2006/3/02 土俵際で残る路面電車
2006/1/17 開業を早まったのかも
2005/10/16 3周年を迎えた路面電車の懸念
2005/8/26 沿線住民にも路面電車税を
2005/8/22 路面電車に落雷
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2006年08月10日

【バッファロー】トランジットモールに車を戻す

ニューヨーク州バッファロー(Buffalo)(人口約28万人強)には,地下鉄
ともライトレールともとれる,Metro Railと呼ばれる鉄道があります.
LRRTという言い方もあるようですが,東急車輛製の車両が走っています.
LRRT : light rail rapid transit

この路線の南側約1.2マイル(約1.93km)間は,地上の路面走行となって
いますが,その区間は電車と人だけが通れるトランジットモールとして
緊急車両以外の自動車は通れなくなっています.
今から20年以上も前に導入されたこともあり,トランジットモールの例と
して紹介される機会も多いようですが,少し前から自動車の乗り入れを
再開させようとバッファロー市が動いていました.
メトロレールが走ることにより,すでに台頭していた郊外の大型ショッ
ピングモールに対抗でき,経済的な発展が期待されていましたが,その
期待とは裏腹に,トランジットモールとなったメイン通り(Main Street)
は,沿道の商店が閉鎖や転出するなど,商業的に衰退の一途をたどって
いたのです.自動車を再びメイン通りに走らせられれば,電車が走る前の
時のように通りを活性化できるのではないかと考えたのでした.

Metro Railを走らせるNFTAでは,トランジットモールのメイン通り(Main
Street)地上区間を,運賃無料にしています.
Schedules & Fares Metro Rail
Main St. Revitalization (資料と関連サイトへのリンク)
(NFTA 公式サイトへのリンク)
NFTA : Niagara Frontier Transportation Authority

再び活気を取り戻すために,バッファロー市と該当地域のBuffalo Place
では,車を呼び戻す方法を探りました.地上のMetro Railも地下化する
案や,極論では地上区間の廃止も俎上にあがったようですが,最終的には
電車と車が通りを共存することになります.
Return of Vehicular Traffic to Main Street:
(Buffalo Place へのリンク)

今回,公聴会で具体的な内容が見えてきたことが報じられています.
8/9/2006 Design presented for allowing vehicles back on Main Street
(Buffalo News ニュースへのリンク)
Computer Visualization Puts Cars Back on Buffalo's Main Street
(PhysOrg.com ニュースへのリンク)
Cars Sharing Main Street Preliminary Engineering Design
(ブログ buffalo rising へのリンク)

報道によれば,自動車は制限時速15マイル(時速24キロ弱)で,Metro
Railとともに一車線を共用すること,地上駅のサイズが小さくなること,
Metro Railの地下区間への入口には,自動車が迷い込まないようにゲート
を設けること,その入口にあたるTheater District駅は,自動車の混雑を
招く恐れがあるとして廃止されること,架線のセンターポールを止めて,
歩道に移すことなどが,コンピュータにより視覚的に提示されました.

地上駅の小型化というのは,よく判りませんが,プラットホームなどが
短くなることと,自動車の通行再開で車線幅を確保するため,歩道側に
ホームが2フィート(=約60cm)後退します.引っ込むことで生じる車両と
ホームの隙間は,電車到着時に金属製の渡し板が出てくるようです.
(これはADA法=Americans with Disabilities Actにも対応すると言うこと
なのかもしれません)

トランジットモールを止めて,自動車が走れるようにしたいというのは,
生き残ったメイン通りの沿線商店主らの強い要望でした.通り上の駐車
スペースも追加されるとともに,いかに自動車が自分の店の前をスムース
に走れるようになるかが,彼らの関心事だったようです.

バッファローのトランジットモールがうまく機能しなかったのは,その
厳しい気候も影響していたようです.寒冷地での露天の通りでは,郊外の
大型モールには太刀打ちできないのです.一旦モールの中に入ってしま
えば空調の効いた空間で,外で雨が降ろうが雪が降ろうが,自由にお店を
行き来できる魅力にはあらがえないでしょう.地上駅にはシェルターが
今度は設置されますが,それだけでは足りそうにありません.

その内容からNFTAに睨まれている下記サイトに,このメイン通りの話が
掲載されています.そう遅くなさそうな夜,すでに人通りの絶えた通りの
画像もありました. Free Fare Zone
(Inside the Metro Rail Tunnels へのリンク)

なお,Main StreetをMetro Railと自動車が共用するための転換工事は,
4年もかかると見られているばかりか,まだ予算も全額付いていません.

話題の通りを視覚的に見ると :
Buffalo Main Street Metro in flickr

Fountain Plaza station (金色の円形ドームは元銀行だとか)
Theater District station (地下区間への入口も見えます)
(Windows Live Local 北向きの航空写真へのリンク)
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2006年08月09日

【パドヴァ】トランスロール9月運行開始

先日,フランスのクレルモン=フェランでトランスロール使用のトラムの
開業日が正式に決まったことをお伝えしたばかりですが,今度は9月か
10月に開業と伝えられていた,パドヴァ(Padova)で動きがありました.
イタリア北部のパドヴァは,中世から栄える人口約21万人の都市です.

先月末の地元紙の報道によれば,La commissione interministeriale
"1042"なる中央政府の監督当局?が,認可を出してようやく9月から運行
できるようになりました.ただし,30日間は旅客扱いが行えず,実質的な
開業は,30日間の毎日終日非営業運転が無事に終わった後,つまり10月
以降になるようです.
また,当初はイタリア国鉄のCentrale駅を通る南北の約10.5キロの路線
でしたが,Centrale(FS)駅から南方のGuizzaまで,約6キロの区間だけの
運行になります.バッテリー走行になる架線レス区間(675m)が,今回の
区間にあるかどうか確認できていませんが,市の中心部はFS駅の南側に
ありますので,おそらく含まれているでしょう.
FS : Ferrovie dello Stato Spa (イタリアの鉄道会社,元国鉄)

パドヴァのトランスロール(Translohr)は,当初Metrobusと呼ばれていま
したが,2004年ごろからMetrotramに改称されました.しかし,この記事
ではMetrobusのままです.トラムとは認めたくないのかも.
少なくとも2004年にはトランスロールの実車が配属されていて,2005年
には開業と伝えられていたのが,この時期まで延びてしまいました.

30 Luglio 2006 Il metrobus comincia in settembre la sua corsa
Arriva da Roma l'autorizzazione: il tram in corsa per trenta
giorni senza passeggeri

(Il Gazzettino Online ニュースへのリンク)

なお,上段の記事の最後の段落にありますが,速度は路線バスの半分の
時速20キロに抑えられます.また,Guizzaの車庫が完成する2007年2月
までは,全部で14本用意されるはずのトランスロールが,4本だけで担う
ことになり,保守や予備を除いた2本だけで通常は運転されるようです.

Metrotramを運行するのは,地元のバス会社APSだと思われますが,未確認
です.今回先行開業する区間には,現在路線バス8番が走っています.
しかし,Metrotram先行開業後も当面は運転される模様です.
LINEA 8 (バス8系統の時刻表と路線概略図)
Mappa sensibile delle linee (バス路線システムマップ)
(APS-Holding 公式サイトへのリンク)
APS : Azienda Padova Servizi

掲示板には画像や情報がたくさんあります.開業が遅れたのは,何らかの
問題があったからと思われ,その情報も含まれているはずですが,原文が
イタリア語なので残念ながら不明な部分も多い状態です.
上段の掲示板3ページ目に,2005年7月の軌道の状態がアップロードされて
いますが,案内軌条をはがしたような跡が見られます.これは何らかの
不具合があって,付け替える前だったのかもしれません.
I NUOVI TRAM DI PADOVA
(Mondo Tram Forum トピックへのリンク)
Aggiornamenti Metrobus Padova
(SkyscraperCity 掲示板トピックへのリンク)

イタリアを含む各都市のデータが,よくまとまっている参考サイト :
MetroTram (Padova) (パドヴァの英語版)
(Ing. Michele Tarozzi氏のサイトへのリンク)

日本語サイトでは,「検証 ゴムタイヤトラム」がお勧めです.
(Le Tramのサイトへのリンク)

ちなみに,パドバ(Padova)と先日モータを落としたTVRが走るフランスの
ナンシー(Nancy)は,ゴムタイヤトラムが縁というわけではないでしょう
けど,姉妹都市になっているそうです.

ボンバルディアのTVRと,ロールのTranslohrは,中央のレールを案内軌条
として,両側を駆動タイヤが走るという,走りと舵取りに関しては,全く
同じ構造をとっています.ただし,よく言われるように両者には決定的な
違いもあり,TVRがバスやトロリーバスからの派生なのに対し,トランス
ロールは路面電車の派生です.細かい案内輪の構造の違いは別としても
一目瞭然なのは,TVRが片運転台でバスのように運転台にはハンドルが
残っているのに対して,トランスロールでは流行のモジュール方式を採用
したことにより両運転台が可能になり,運転台には少なくとも大きな円形
ハンドルはありません.ガイドウェイ(案内軌条)のない場所での運転は,
基本的に行わないからでしょう.

TVRは,ガイドウェイバスの流れを汲みます.ガイドウェイが脇にあるか
中央にあるだけの違いだけで,この案内軌条がレールではなく,特別な
塗装になり,それを光学センサで追跡することにより舵取りを行うガイド
ウェイバスも存在し,すでに実用化されています.しかし,これはもはや
トラムとは呼べないかもしれません.
この分野ではこれまであまり目立たなかったドイツも,最近では新たに
双方向運転可能な光学式ガイドウェイバスを開発していて,9月下旬に
ハノーバーで開催される展示会でお目見えするようです.
トランスロールは,電車の車輪をタイヤに置き換えることで,レールを
2本とも不要にすることはできましたが,それでは車輪の踏面形状を利用
した操舵ができなくなるため,軌道中央に別にレールを敷き,案内輪で
それを追従する操舵方法をとりました.

奇しくもバスと電車の双方からのアプローチが同じ形態をとったことに
なりますが,ゴムタイヤで走り,案内輪で中央のレールにより操舵する
という構造は,実は日本で30年以上も前から実用化され,現在も現役で
公共交通として活躍していたりします.もっとも,そこでは軌道中央の
案内軌条は鉄製ですが,案内輪はゴムタイヤになり,踏切を一切排除した
専用軌道を走ります.集電は第三軌条と架線の2タイプがあります.

誤訳や誤解で内容が間違っている可能性もあります.ご容赦ください.

関連過去ログ :
2005/12/08 【トランスロール】イタリアでもバッテリー搭載
2006/7/27 【クレルモン=フェラン】Translohr 10/14デビュー
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2006年08月08日

【RegioCitadis】ハイブリッド車の地方遠征

カッセルのRBK所有の電気とディーゼルのハイブリッド車RegioCitadis
(レギギオシタディス)の1本が,ニーダーザクセン州(Niedersachsen)に
今月は出張に出ています.5月にはスウェーデン各地を回っていました.
RBK : Regionalbahn Kassel GmbH
RegioCitadisの製造メーカーALSTOM LHB GmbHは,その前身となるLHB,
Linke-Hofmann-Busch GmbHの時から,ニーダーザクセン州Salzgitterが
本拠地です.

まず,この土日(8/05-06)には,ブレーメン(Bremen)からドイツ鉄道で
南へ十数分の郊外にあるSykeから,Bruchhausen-Vilsen,Hoyaを通り,
Eystrupで再びドイツ鉄道と接続する,Hoyaer鉄道(Hoyaer Eisenbahn)を
走りました.VGHが運行する同鉄道は,今年で125周年を迎えます.今回は
その記念行事だったのですが,将来への布石も兼ねたのでしょう.
VGH : Verkehrsbetriebe Grafschaft Hoya GmbH

Hoyaer鉄道は非電化ですが,ディーゼル発電機を2台搭載しているレギオ
シタディスなら,問題ありません.具体的な計画があるわけではありま
せんし,現行の車両では困難ですが,ブレーメンからSykeまで電気運転か
架線下DCとしてドイツ鉄道線を走り,そこからHoyaer鉄道でEystrupへ
抜けて,再びドイツ鉄道線をブレーメンまで戻る運転経路が,これまでは
夢物語でした.しかし,レギオシタディスで現実味を帯びてきたのです.
更には,ブレーメンではトラムトレインとして,市内軌道線への乗入れも
可能かもしれません.

簡単な路線図や,VGHの保存鉄道に関する情報は,下記ページで確認する
ことができます.
Sommerfahrplan 2006 der Hoyaer Eisenbahn
(Deutscher Eisenbahn-Verein e.V へのリンク)

実施前になりますが,地元紙が報道していました.
下段の記事では,VGHの責任者への取材内容となっていますが,カッセル
からレギオシタディスを借りることができたのは,かなりタフな交渉で,
最後の土壇場で決まったというようなコメントを寄せていました.

[03.08.2006] Straßenbahn kommt jetzt nach Syke
[04.08.2006] "Eine tolle Leistung des Teams"
(Kreiszeitung Syke ニュースへのリンク)
余談ですが,上段の記事では同じCitadisでもStrasbourgの画像が掲載
されています.


普段走らない区間を特殊な列車が走る時は,絶好の被写体ということで,
ファンサイトにはその時の画像が早くもアップロードされています.
RegioTram News 2006
(www. Tram-Kassel. de へのリンク)
関連する記事 :
02.08.2006 / RegioTram-Tw am 05./06.08.06 in Hoya
04.08.2006 / RegioTram-Tw 757 auf dem Weg nach Hoya
05.08.2006 / Schulungsfahrten auf Strecke Eystrup - Syke
06.08.2006 / RT-Tw 757 auf Strecke Eystrup - Syke
スウェーデンへ出向いた時のもの :
19.05.2006 / RegioTram-Tw 757 zu Präsentationsfahrten in Schweden
07.06.2006 / RegioTram-Tw 757 aus Schweden zurück

お気付きのように,スウェーデンへもニーダーザクセン州へも,10本在籍
するうちの,757号車がいずれのケースでも使用されています.
上記サイトの8/04付けレポート(04.08.2006)によれば,8/13には同車は
やはりブレーメン近郊のBTEを走る予定です.この鉄道にはブレーメン
市電への乗入れ計画があります.
BTE : Bremen-Thedinghausener-Eisenbahn

RegioCitadis (レギギオシタディス) 資料 英語版 :
Regio CITADIS (ALSTOM 公式サイトへのリンク)
このページからのリンクで,カッセル向け車両の仕様をPDFファイルにて
見ることが出来ます.カッセルには交直両用車両(AC15kV16+2/3Hzと750V
DC)と,ハイブリッド車両(750V DCと電気式ディーゼル)の二種類があり
ますが,ハイブリッド車は発電機を2台搭載していても,交直両用車両と
座席定員は同じで,立ち席定員が12名分減るだけになっています.
断面図を見ると,ドアの間の折畳み式椅子の向かい側に,交直両用車両
にはないスペースがとられています.重量は記載が無いので不明です.
交直両用車は,36.76mで59.8トンという情報があります.
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2006年08月07日

【ナンシー】TVR 今度はモーター落とす

ナンシー(Nancy)のゴムタイヤ式トラムTVRで,モータが脱落するという
できごとが先週ありました.
重さが約800キロあるモーターは,1編成に2台搭載され,最前部の車輪と
最後尾の車輪を駆動させていますが,このうち後尾の1台が地面に落下
したそうです.車庫に運び込まれまれた後の初見では,モーターと車体を
結ぶ4本のボルトのうち1本が緩んだのが発端らしく,軌道中央に敷かれた
案内用レールの上を転がる案内車輪(dropage)からくる振動が,悪影響を
及ぼしたのではないかとみられています.

ナンシーが属する,20の市町村からなる都市共同体のグラン・ナンシー
(Communauté urbaine du Grand Nancy=CUGN)では,直ちにメーカの
ボンバルディア(Bombardier)と,トラムの保守を担うConnexに対して,
所有する25本全ての調査を命じました.
17本が終了した段階で,2本のボルトが緩んでいるのが発見されました?
が,それ以外は異常なしだったというところまで報道があります.

人口26万人弱のグラン・ナンシー(ナンシー都市共同体)では,PDUに基づ
いて,トラムの2路線目とも言える専用軌道(TCSP)をもつ路線を計画中
ですが,その車種選定にも今回の件は影響を与えるかもしれません.
PDU : plan de déplacements urbains
TCSP : transport en commun en site propre

グラン・ナンシーのプレスリリース : 03/08/2006 Tramway
(Communauté Urbaine du Grand Nancy へのリンク)

インターネットでは,L'Est Républicain紙のサイトが一番詳しく報道
しています.トラム導入当初には,専用ページまで設けていました.
しかし,残念ながらこの程度の記事はすぐ削除されるらしく,サイト上
には記事はもう残っていません.かろうじて記事を引用した掲示板や,
現時点ではGoogleなどの検索エンジンにキャッシュが残るのみです.
02/08/2006 "Le tram de Nancy perd son moteur"
04/08/2006 "Tram de Nancy : vérifications en cours"

他のニュースサイトでは簡単な内容になります.
(03/08/2006) Chute du moteur d'un tram à Nancy
(Moniteur-Expert ニュースへのリンク)

ナンシーを中心とするグラン・ナンシーで,ゴムタイヤ式トラムや,
トロリーバスなどを運行するStanのサイトには,特に何も掲載されて
いませんが,フランスではこのような時でも,運行会社のサイトに情報が
載ることはないのかもしれません.
ところで,ゴムタイヤトラムが導入されているT1系統は,7/28から8/18
までは工事のため,一部区間が普通のバス代行になっています.
Travaux ligne Tram 1 (工事によるバス代行の案内)
(Stan 公式サイトへのリンク)
Stan : Service de Transport de l'agglomération Nancéienne

下で紹介している非公式サイトの掲示板によれば,工事はゴムタイヤが
走る部分の舗装の補修です.特に,SNCF駅のそばで路線バスが発着する
Nancy République近くのSカーブでは,路面がより頑丈に舗装されます.
ゴムタイヤ式トラムでは,タイヤが始終同じ場所を通るため,その部分が
轍(わだち)としてくぼんでしまいます.その補修のために,このような
運休を時々余儀なくされるようです.

TVR(Transport sur voie reservée)を知るための参考サイト :
New Era Hi-tech Buses. The GLT. (英語)
(citytransport.info へのリンク)
TVRだけではなく,タイトルが示すように他社の同様なシステムも詳しく
掲載されています.まだ載っていないのはドイツのAutoTramくらい

このページの情報によれば,ガイドローラー(案内用の鉄車輪)が,軌道
中央の案内軌条(ガイドレール)から脱線しやすい問題は,今春解決した
ようです.詳細は上記サイトをご覧いただくとして,結果的に案内車輪
(文中ではguidance wheels)への荷重を増やしたための問題が,今度は
生じてしまいました.脱線の危険性が少なくなったため,速度制限が解除
されましたが,高速運転時に騒音が大きくなることと,駆動輪への荷重が
減ったため?,登坂性能が悪くなったようです.
今回の振動も,もしかしたらこの影響なのかもしれません.

TVRを知るための参考サイト(続き) :
Le tram sur pneus - TVR
Les Caractéristiques du TVR (諸元)
TC Grand Nancy Communauté Urbaine (掲示板)
(SNO Stan Le site non officiel des transports de Nancy へのリンク)

Le TVR de Nancy
(Trolleybus & trams de Belgique et d'ailleurs へのリンク)

TVR in flickr kowey's photos / Tags / stan
車庫で撮影されたらしい台車の画像も掲載されています.

誤訳や誤解で内容が間違っている可能性もあります.ご容赦ください.

ナンシー関連 過去ログ :
補償問題 2005/9/23 ゴムタイヤトラム問題が決着
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2006年08月06日

【ニューオリンズ】運賃の収受再開

ニューオリンズ(New Orleans)でバスと路面電車を運行するRTAに対して,
FEMA(米国緊急事態管理庁)は6月末で終わることになっていた補助金を,
11月末までは継続することにしましたが,その際RTAに,これまで無料
だった運賃を,有料化することを条件としてあげていました.
RTA (NORTA) : New Orleans Regional Transit Authority
FEMA : Federal Emergency Management Agency
DHS,Department of Homeland Security(米国国土安全保障省)の一部

それに基づき,昨年10月限定的に運行を再開していたバスや路面電車は,
復旧以来初めてとなる運賃収受を8/06(日)から行ないます.これまでは
無料で利用できましたが,8/06(日)からは運賃額が被災前と同額で,大人
片道$1.25,乗換えには別途20セントの追加が必要です.なお,パス等の
発行はすぐには行なわれず,9月からになるようです.
Home (トップページ)
Fares (運賃)
(RTA公式サイト へのリンク)

AP通信による記事 :
8/5/2006 Free transit rides ending for New Orleans
(Times Picayune (The Associated Press) ニュースへのリンク)

現在RTAは,路面電車(Streetcar)2系統,路線バス28系統,運休中の市電
セントチャールズ線の代行バス1系統を運行しています.
報道によれば,月間利用者数は昨年末から比べて数千人増え,6月には
67万4千人にまで回復していますが,被災前には路線規模が今の倍近く
あったものの,利用者は月間340万人にものぼっていました.
人口が減ったニューオリンズの規模にあわせて,RTAも規模を縮小しよう
としていますが,今回の運賃有料化は,その一環でもあるようです.

一方,先週中ごろには,車両は無事だったものの,架線などをハリケーン
カトリーナ(Hurricane Katrina)に破壊されたセントチャールズ線(St.
Charles Avenue line)の復旧工事として,リーサークル(Lee Circle)で
車線規制が開始されました.規制は一週間程度のものですが,RTAでは
架線修復工事を行なっていて,カナル通り(Canal street)とリーサークル
の間,CBD(Central Business District)内の1.5マイルを,年内には先行
復旧させたいとしています.
全線での工事完了は,現在2007年末が見込まれています.

Wednesday, August 02, 2006 Streetcar work disrupts Lee Circle
(New Orleans Times-Picayune ニュースへのリンク)

Lee Circle (Bird's eye) 航空写真(現時点での画像は被災前のもの) :
eastward (東向き)
westward (西向き)
southward (南向き)
(Windows Live Local へのリンク)

リーサークルから北(カナル通り側)は,線路は双方向が1ブロック離れて
走っています.リーサークルとカナル通りでぐるりと回ってくる,時計
回りのループ運転になるのでしょう.
Canal street (東向き)
(Windows Live Local へのリンク)


msy06-2.png

緑 : セントチャールズ線(St. Charles Avenue line)
資料を基に独自に構成したもので,正確ではないかもしれません

市街地やその周辺が当時浸水していった様子を,Flashで再現している
ページがありました.
An interactive timeline of New Orleans' deluge (Flash)
(New Orleans Times-Picayune ニュースへのリンク)

カトリーナ以降 ニューオリンズ 過去ログ一覧 :
2006/6/06 路線網大幅縮小は回避
2006/5/29 救援終了後の不安
2006/4/01 路面電車運行の区間延長
2006/2/01 ボストンから助っ人来る
2005/12/21 セントチャールズ線は2006年秋の再開か
2005/12/15 路面電車 2005/12/18営業再開予定
2005/12/13 路面電車 復活に向けた試運転
2005/11/16 電車復帰への道は険しそう
2005/10/06 交通機関に4700万ドル
2005/10/02 セントチャールズ線バス代行で
2005/9/05 路面電車の車庫も浸水か?
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2006年08月05日

【セビリャ】大聖堂前は仮設の架線で

スペイン,アンダルシア州の人口約70万人の都市セビリャには,Metro
de Sevillaと呼ぶ軌道系交通機関整備計画があります.かつては地下鉄
計画もありましたが,20年以上も前に計画は頓挫していました.現在の
計画は,前市長により1999年からスタートしているもので,Metro Ligero
という米国ならライトレール,ドイツならシュタットバーンと呼ばれる
だろう形態をとることになります.都心部は地下を走り,郊外では地表や
場所によっては高架を走るのです.
Seville metro (英語版 Wikipediaへのリンク)
リンクがあるスペイン語版では,計画路線図もあります.


現在Metroは1号線となる1路線のみが建設中ですが,残念ながら工事は
遅れています.しかし,車両のほうは,スペインの車両メーカCAF製造の
5車体100%低床車両が,一足先に先月セビリヤに届いたということです.
CAF : Construcciones y Auxiliar de Ferrocarriles
SEVILLE LIGHT SUBWAY (CAF 公式サイトへのリンク)

Metro de Sevilla 公式サイト :
Metro de Sevilla (トップページ)
Mapa de la línea (地下区間と地上の区別ができる路線図)
Vehículo (CAF製メトロ車両の紹介)

メーカは異なりますが,低床車両が新たに建設された高架や地下を走る
様子は,2002年よりBombardier Flexity Outlookの,Eurotramが走る
隣国ポルトガル,ポルト(Porto)のメトロ(Metro do Porto)と似たものが
あるのではないでしょうか.
ドイツなどでも高架や地下を走る低床車両は珍しくありませんが,既存
路線の改良がほとんどで,新規路線ではあまり見られないと思いますし,
米国ではトンネルなら多少ありますが,地下鉄のような感じでは建設中の
シアトルくらいでしょう.そのシアトルも既存路線の改造です.


前置きが長くなりましたが,そのMetroとは別に都心部の地上だけを走る
路面電車計画もあります.このうちMetrocentroと呼ばれる路線の第一期
区間,Plaza NuevaとPrado de San Sebastiánの間で現在建設が進められ
ていて,どうも来年には開業することになっているようですが,車両は
実はまだ正式には決まっていないのです.
下記にリンクを紹介するWikipediaではMetroと同じCAFとありますが,
公開入札?がこの秋で,CAFは最有力候補でありながらも,最終的に決定
したわけではありません.
Seville metro (英語版 Wikipediaへのリンク)

同サイトには車両7本とありますが,これも当初の区間が短縮されたから
でしょう,今年に入ってから当面は4本のみに減らされています.

Metrocentroに注目したいのは,この路線が世界文化遺産に指定されて
いる,セビリャ大聖堂(Catedral de Sevilla)の前を走ることで,そこ
では架線を設けずに電車を走らせることになっています.
架線レストラムは,フランスではボルドーの地表集電方式(APS)という
実用化例があります.来年はニースでバッテリートラムの運転も始まる
予定ですし,フライホイールの利用もオランダで実験されていますが,
これらはいずれもAlstomの技術です.セビリャが仮にAlstomから電車を
購入するとしても,2007年開業には少し無理がありました.

そこでセビリャの市議会(Ayuntamiento)やConsistorioが考えたのは,
暫定的に大聖堂の前にも仮の架線柱を建てて,とりあえず普通のトラムで
開業させようというものでした.その間にバッテリートラムの開発を待つ
わけですが,開業に間に合わせるための車両は,どこかから借りてくる
のです.
借りる先の有力候補が,実はCAF製のセビリャMetroの車両なのです.
土木工事の遅れにより,開業が先送りになっていますので,それを待つ
までの副業ということかもしれませんが,それには市電のMetrocentroの
車両のほうも,CAFに決まる必要があるようです.他メーカが入札した
なら,そのメーカの車両がどこからかやってくるのかも知れません.

恐らく2008年以降になると思われる,架線レス区間をバッテリーで走る
ことができる車両が納入された段階で,仮設の柱は撤去されるわけです.
そのような無駄を承知で,どうしてそこまで来年開業にこだわるのか,
よくは判りませんが,どうも選挙か何かの関係で,来年の開業を遅らせ
たくないようです.

約400mの区間に23本の仮マストが建てられ,このうち7本が大聖堂前に
かかります.先月この話が報道された際には,景観が損なわれるという
ことで失望の声があがっていました.

非公式ですが,セビリャメトロの資料が一番まとまっているサイト :
(Metrocentroの話も少し載っています)
Metro de Sevilla -- Web no oficial (トップページ)
現在建設中の路線図 :
la red de Transporte metropolitano de Sevilla (JPGファイル)
計画中の路線網 : proyecto (JPGファイル)
Estado de las obras. (工事進行状況) : Metrocentro
Estado de las obras. (工事進行状況) : Linea 1

これまでの経緯は,すでにニュースサイトの記事がサイト上から消去され
ていることも多いので,掲示板での記事引用が役に立ちます.
METROCENTRO: Seguimiento de las obras. (掲示板)
(非公式のセビリャメトロ サイトへのリンク)

架線レス区間にも暫定的に架線を張る話題に関する報道(時系列順) :
10-Julio-2006 El tranvía tendrá una catenaria provisional en la
Avenida para funcionar en el año electoral

(Terra España ニュースへのリンク)
12/07/2006 Expertos censuran el impacto visual de las catenarias
por la Catedral.

(Arte Sacro ニュースへのリンク) 元記事はABC Sevilla
23 Jul 2006 El tranvía arrancará con trenes alquilados al Metro
31 Jul 2006 El alcalde dice que el tranvía tendrá catenaria
en la Avenida más de un año

2 Ago 2006
El alcalde pide ahora vagones más pequeños para el tranvía
(Diario de Sevilla ニュースへのリンク)
Diario de Sevilla の日付はGoogle Noticiasがつけたもの


リンク先の衛星画像で,中央の南北に走る通りに市電(Metrocentro)が
走ります.上に見える広場がPlaza Nuevaで,下に見えるのが大聖堂.
左端に見える円形の建造物は,スペイン最古の闘牛場,Plaza de
toros de la Real Maestranza.
Plaza Nueva - Catedral de Sevilla (Google Maps へのリンク)

誤訳や誤解で内容が間違っている可能性もあります.ご容赦ください.
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2006年08月04日

【ベルリン】トラム68系統 5年間は存続へ

ベルリン(Berlin)のBVGの理事らは,一部区間で廃止が検討されていた
トラム68系統を,当分の間は全線存続することを決定しました.これで
Uferbahnは,しばらくは安泰です.
BVG : Berliner Verkehrsgesellschaft

BVGでは2011年まで60万ユーロを68系統に注ぎ込み,軌道の補修などを
行います.しかし,これはあくまでも暫定的な措置で,今後も一日平均
千人以下の利用しかない状況では,鉄道の存続は困難であることには変わ
りなく,5年後の2011年でも利用者増がなければ,Uferbahnと呼ばれる,
S-Bahn Grünau駅から先,終点のAlt-Schmöckwitzまでは,大幅な赤字を
生み出しているとして,今度こそ廃止の危機に立たされます.
Straßenbahnlinie 68 (路線ガイド)
(BVG 公式サイトへのリンク)

結局のところ,問題をさらに5年後に先送りしただけの格好です.この
路線はドイツの路面電車で一番風光明媚とも言われていることや,マス
コミが頻繁に取り上げていることが後押ししているのか,住民らの廃止
反対運動もかなりあるようです.
今回5年間存続することについては,それにBVGが応えたというよりも,
今すぐにバス代行を決めてその設備に投資するより,路面電車を安全に
運行するための緊急補修を行ったほうが,お金が掛からずに済むという
計算があったからだそうです.

なお,すでにご紹介のように,68番の末端以外にも区間廃止の危機にさら
されている路線がBVGにはいくつかあります.それらに関してはよく判り
ませんが,北部のPankow地区では政治家や環境団体?のBUNDなどを交え,
公聴会が月末にも開催されるようです.
BUND : Bund für Umwelt und Naturschutz Deutschland e.V.

03.08.2006 Tram nach Schmöckwitz fährt weiter
(Der Tagesspiegel ニュースへのリンク)
Mittwoch 2. August 2006 «Uferbahn» bleibt
(ddp via Yahoo! Finanzen ニュースへのリンク)

04.08.2006 Eine Galgenfrist für die schönste Straßenbahnstrecke
Öffentliche Diskussion über die Tram
(Berliner Zeitung ニュースへのリンク)

現在過去未来のベルリンのトラム路線を全て網羅した地図が,最近アップ
ロードされていました.BVGが廃止をもくろむ区間も一目瞭然です.
Übersichtsplan Stilllegungen und Potentiale der Straßenbahn
Ingolf氏 製作の広域概要図 Übersichtsplan
(Berliner Nahverkehrsforum へのリンク)

ベルリン トラム 一部区間存廃問題 過去ログ :
2006/4/28 BVG 3つの先送り
2006/6/30 トラム一部路線廃止を検討中
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2006年08月03日

【ブダペスト】Combinoの近況

ウィーンで製造され,今年2月にブダペスト(Budapest)に納入されていた
コンビーノ(Combino)は,予定よりやや遅れて7/01から営業運行を開始
したものの,2週間後に運行を中止していたことが,製造元のシーメンス
より明らかにされました.

理由は,度重なる故障です.ブダペスト到着後に100日かけて6千キロも
走りこんでいるはずですので,その間に不具合は洗い出されたと思われ
ますが,旅客営業を行ってみないと出てこない問題,例えばドアが開か
ないなどの故障でした.再調整が必要とのことですが,今後の新車搬入
予定には影響がない模様です.
別の問題として,空調が付けなかったにもかかわらず,開けられる窓が
少ないので,夏のブダペストでは車内の温度が40度に達するという批判も
受けていました.

01.08.2006 Siemens nimmt "Bim" außer Betrieb
(Die Presse.com ニュースへのリンク)

コンピーノ営業運転初日の様子など :
Combino-Initiatation in Budapest, 1.7.2006.
Tram-hiker's guide to Budapest (非公式路線図)
(Trams of Hungaryのサイトへのリンク)(英語版)

シーメンスのウィーンSimmering工場から,13本目となる? 車番2013が
出場したと,画像を交えて報告している投稿が先日ありました.
Aktuelles aus der BKV Combino Produktion
(Bahnnews-Austria 掲示板へのリンク)

ハンガリー語なのでよくわかりませんが,運行会社のサイトには,特に
何も掲載されていないよです.
Főoldal (トップページ)
A Combino villamos (コンビーノのページ)
(BKV Zrt. 公式サイト)
BKV Zrt. : Budapesti Közlekedési Zártkörűen Működő Részvénytársaság

コンビーノ入線に伴い,導入される路線(4/6)では改良工事が行われて
いました.しかし,その工事が杜撰だったのか,色々と問題になっている
ようです.一つには,低床車両にあわせて電停の高さをかさ上げしたもの
の,これが体の不自由な人には高すぎるまでにしてしまったこと,もう
一つは,架線を更新したにもかかわらず,異常が頻発して4週間で17回も
電車が運休する事態に陥ったことです.

架線異常に関しては,架線の重量に架線柱が対応していなかったからの
ようで,架線柱を補強していくことになりますが,作業は9月まで掛かる
そうです.

24. Juli, 2006 4/6 fällt wieder aus – Vorerst keine Konsequenzen
17. Juli 2006 Straßenbahn gerät oft ins Stocken
(Budapester Zeitung ニュースへのリンク)

ところで,コンビーノと呼ばれてはいますが,問題になった2004年以前の
オリジナルモデル(Basic及びAdvanced)とは一線を画すもので,それとの
区別のためCombino Supraという呼び方があります.

問題となった車体強度の関係で,アルミではなくステンレスを採用する
とともに,低床車の要とも言える台車にも手を加えて,オリジナルとは
異っています.車体構成も,ADtranzの設計をベースにしたものに変更
されたため,ブダペスト向けは当初9車体(NF12)になる予定が,編成長は
同じ54mでも6車体に改められました.これにはまさにADtranz車のような
GT12Nという名称もあるようです.
GTxN : Gelenk-Triebwagen mit x Achsen für Normalspur
(連接動力車両,x軸数,標準軌向け)

コンビーノ・スープラ(Combino Supra)は,ブダペストの他にポルトガル
でリスボンの南に位置するAlmadaのMetro Sul Tejo(MST)にも導入され
ていますが,こちらは4車体です.

ブダペスト向けコンビーノに関する業界誌(英文)の記事 :
01 April 2006
Putting the world's longest trams into service in Budapest
(Railway Gazette へのリンク)

誤訳や誤解で内容が間違っている可能性もあります.ご容赦ください.

過去ログ : 2006/2/09 ブダペスト向けウィーンで製造中
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2006年08月02日

【ニューヨーク】地下鉄路線別ランキング

恒例となった感のある,地下鉄の路線別ランキングが,今年も発表され
ました.Straphangers Campaignという乗客を支援するグループが1996年
から毎年行っているもので,2005年の分が対象となる今回で9回目です.
2001年の分が対象となる2002年は実施されていません.
straphangerには,つり革につかまっている人という意味があります.


ラインキングは,ニューヨークの地下鉄のうち,短距離のシャトル線を
除く22路線を,6つの項目で路線別に採点するもので,その項目とは,
* 時刻表上の運転頻度(運転間隔),
* 運行の遅れを伴う車両故障率,
* 定時運行率,
* ラッシュ時の着席率,
* 車両の清潔さ,
* 車内アナウンスの明確さや正確さ
となっています.いずれも運行当局により公開されている資料から,路線
別に集計したものです.ラッシュ時の着席率は,マンハッタンに向かう
地下鉄が,マンハッタンに到達する寸前の駅,つまりブルックリンや,
クイーンズ,ブロンクスでの最後の駅での調査によるもので,清潔さは,
運行当局に独自の報告書があるそうで,椅子や床などが対象です.

総合的には故障率が低下して改善がみられましたが,定時運行率や清潔さ
では昨年よりやや悪化しています.
この他,発生率が落ちている犯罪率が改善要素として挙げられますが,
当局に統計があっても路線別ではないため,盛込めないそうです.もっと
もこの手の今の関心は,無差別に狙われる別の危険性かもしれません.

ランキングは,運賃の$2を満点とした金額の形で表わされ,金額が低い
ほど評価が悪いということになります.
1位は,3年連続で6系統($1.40)でした.これに対して最下位は,N系統と
W系統で,どちらも$0.75でした.
Maps Subway (地下鉄路線図)
(MTA New York City Transit 公式サイトへのリンク)

ランキングの内容は,下記サイトで確認できますし,路線ごとの評価を
含めて42ページに及ぶ全文を,PDFファイルでダウンロードできます.
State of the Subways Report Card 2006
(NYPIRG Straphangers' Campaign へのリンク)

報道でもこの話題を取り上げています.
August 1, 2006 The No. 6 Is Rated No. 1 in Straphangers’ Report
(New York Times ニュースへのリンク)

トップの地下鉄6号線は,着席率を除いた項目で好成績を挙げました.
これには,2000年からの新車導入が功を奏していると,Straphangers
Campaignのお抱え弁護士は語っているそうです.
これは推測ですが,6号線の車両基地はWestchester Yardだけと思われ,
そこではほぼ6号線だけを受け持っているようですので,そのあたりも
貢献しているかもしれません.他の路線では車両基地が複数だったり,
一つの車両基地が何路線も担当していたりします.
Westchester Yard (Bird's eye) (Windows Live Local へのリンク)
撮影時期は不明ですが,見渡す限り車庫内は新型車両でほとんど占められ
ています.東から陽がさしているようですので,午前中でしょう.

"6 train" in flickr
"N train" in flickr

ところで,ニューヨークには数字の路線名と,アルファベットの路線名の
2種類があります.ご承知のかたも多いでしょうが,これは歴史的背景が
あるからで,数字の路線(現在は1から7まで)は,IRTの末裔にあたり,
ディビジョンA(Division A)と区別されています.なお,3つのシャトル
S系統のうち,タイムススクエアの42nd Street Shuttleだけは,ディビ
ジョンAに属します.
IRT : Interborough Rapid Transit Company
boroughとは,ニューヨークの5つの区のことで,地下鉄に関係するのは,
マンハッタン,ブルックリン,クイーンズ,ブロンクスの4区です.


これに対して残りのアルファベットの路線名を持つ線区は,BMTとINDの
路線を引き継いでいて,今はディビジョンB(Division B)となります.
BMT : Brooklyn-Manhattan Transit Corporation
IND : Independent Subway System

ディビジョンAは,Bよりトンネル断面積がやや小さく,急カーブも多い
関係で,Bの車両はAに入線できませんし,Aの車両は車体幅とホームの
隙間が広がるため,Bの路線で旅客営業できないことになっています.
ディビジョンA向けの新車R142とR142Aは,車体幅が2.621mなのに対し,
ディビジョンB向けの新車R143は,3.048mなのです.

今回のランキングで故障率が低かったのは5系統で,次点の2系統と共に
Bombardier製R142が投入されています.
一方,Kawasaki製R142Aが走る総合首位の6系統は,故障率は6位でした
が,総合2位で故障率は3位の4系統でも,R142Aが使用されています.
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2006年08月01日

2006年【運賃無料日】その成果と是非

公共交通の運賃を一定期間無料にして,普段は自動車で通勤する人たちを
公共交通に誘導し,その結果,車の交通量を減らして大気汚染を緩和させ
ようという試みが,ベイエリアでは今年合計6日間も設けられました.
スペア・ディ・エア・デー(Spare the Air Day)が前日に宣言されると,
ベイエリアの最大で26の交通事業者がその日の運賃をタダにしたのです.
その時の数値が明らかになってきた先週頃から,各紙が賛否を掲載して
います.しかし,総じて批判的のようです.

まずは,究極とも言える,年間運賃を無料化してしまおうという意見が
あります.ベイエリアでは各社合計で年間5億ドル超の運賃収入があり
ますが,これを何らかの形で補填して,毎日運賃を無料にするのです.
運賃が無料なら,今年の例で各社平均15%も利用者が増えます.
資金源は,ベイエリアを通行する車やトラックが約5万台なので,車両の
登録料を一台年間$100分積み増しするとか,売上税やベイブリッジなど
の通行料金の値上げなどで,理論的には可能なようです.

現在米国には,ダウンタウンや一部路線などで,あるいはごく短期間の
期間(大晦日など)だけ,限定的に運賃を必要としないところがあります.
例えば同じ西海岸ならシアトルやポートランドなどは終日中心部で運賃は
不要ですし,サンフランシスコでも大晦日は運賃が無料になりました.
しかし,その地域全体で年間というと,小規模な事業者には例があって
も,大規模な都市圏ではありません.ニューオリンズという例外はあり
ますが,被災後という事情がありますし,8/06からは有料化されます.

年間運賃無料化には,その財源の問題もさることながら,今回ベイエリア
での経験から,他の問題も浮かび上がっています.
利用者が急増して混雑が激しくなり,運行に遅れが生じたことや,運賃が
無料になったのをいいことに,路上で生活する人たちが空調のきく車内に
涼を求めて乗込んでいたことなどのほか,車両や施設への破壊行為や,
他の乗客を悩ますような迷惑行為が普段より増えていたのです.

そして,運賃無料化が本当に大気汚染緩和に効果があったのか,もっと
効率よくできる方法があるのではないかという疑問も残ります.
まず,新規利用者が増えたかどうかですが,利用者数では今年の6日間は
各社平均15%増という結果でした.しかし,増加分のどれだけが運賃が
必要となった後も永続的に利用するのかは,誰にもわかりません.
6日分が終了した今は,Spare the Air Dayでも運賃は有料ですが,それ
でもBARTの利用者が増えているという報道が先週ありました.しかし,
その後も増加を維持しているかどうかや,他の機関がどうかということ
は,完全に自動改札化されているBART以外は集計に時間を要することも
あり,続報は今のところありません.
ある調査では,狙い通りに運賃無料日に車の利用予定を止め,公共交通に
切替えた人は,わずか9.7%という結果だったと,Mercury Newsは報じて
います.残りは,最初から公共交通を利用していた人か,元々車を運転
する予定どころか.移動する予定すら無かった人というのです.これでは
スモッグを減らすのに効率的ではなさそうです.

スモッグ減少量は,8.04トンと当局より発表されています.
しかし,これに要した費用で割ると,1トンあたり165万ドルになるそう
です.他の手段,例えばスモッグの原因となる汚染物質を出す古い自動車
を買い取って処分したり,スクールバスの旧型ディーゼルエンジンを交換
するだけでも,より少ない経費で永続的にスモッグを減らすことができる
と指摘されていました.

LAタイムス紙は,先ごろ市長が運賃無料週間の設置に動いたことに応じ,
その社説の中で,自動車通勤から公共交通機関へ移行してもらうには,
運賃無料化に資金を費やすのではなく,高速で効率よく市内を網羅する
交通システムを構築し,その経費を負担するため利用は有料にするほうが
いいと結んでいます.

Wednesday, July 26, 2006 Calls raised for free transit all of the
time Ridership surges on Spare the Air days

(San Francisco Chronicle ニュースへのリンク)

Sun, Jul. 30, 2006 'Spare the Air': creative or wasteful?
Sun, Jul. 30, 2006 Free rides
Sun, Jul. 30, 2006 The cost of reducing smog
(Mercury News ニュースへのリンク)

July 31, 2006 No Free Metro Rides
(Los Angeles Times ニュースへのリンク)

Spare the Air Dayで運賃無料 過去ログ リスト :
2006/6/23 今年最初のSpare the Airで運賃無料
2006/6/29 軒並み2桁の利用者増加率に
2006/7/18 予算追加で今年は6日分に
2006/7/25 運賃無料日をLAでも検討中
posted by NeiTech at 19:00 | Comment(0) | TrackBack(2) | 米国ベイエリア このエントリーを含むはてなブックマーク
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