2006年10月31日

【マートルビーチ】観光地でも路面電車を

米国の路面電車計画ブームは,観光地をも例外にはしていません.
サウスカロライナ州マートルビーチ(Myrtle Beach)は,米国南部の大西洋
岸では主要な観光地です.シャーロットから南東に250キロ近く,アト
ランタからは東に500キロ少々離れた海岸沿いには,60マイル(百キロ弱)
にも及ぶ砂浜だけではなく,40以上のバラエティに富むゴルフコース,
そして数々のショッピングモールや,シーフードレストランなどが軒を
連ね,人々を惹きつけてやみません.年間の訪問者は1400万人とも言わ
れています.

この地に人々は車か航空機でやってきます.そして,マートルビーチの
地域内の移動にも,車が主に使われていました.このため夏休みなどは
渋滞が発生しています.地域内には路線バスも一部に走っているものの,
30分間隔で利便性が高いとは言えません.
マートルビーチ市では,かねてより渋滞緩和策として,観光客が車を置い
ても気軽に地域内を移動できるような,輸送機関を求めていました.
モノレールが長年その候補に挙がっていたのですが,建設費が高いため,
実現化されていないという経緯があります.そこで今回登場した案が,
今米国各地で復活が検討されている,ストリートカーでした.
ラスベガスのようなモノレールを目指していたものの,そこまでは資金の
目途が立たず,路面電車にしようとしているのかもしれません.また,
路面電車も集客の目玉になると考えているのでしょう.

マートルビーチには,2つの大きな空き地があります.一つは昨年閉鎖
されたショッピングモール(Myrtle Square Mall)で,これは新設された
モールとの競争に敗れて閉鎖されたようです.そして,この秋にやはり
閉園した,半世紀以上の歴史を持つ遊園地,パビリオン(Pavilion)です.
この2つの広大な土地が,今後どうなるかは決まっていません.しかし,
これらがきっかけで,公共輸送機関の整備が再検討され始めたようです.


ルートなど詳しいことは決まっておらず,コンサルタントに依頼しただけ
で,予算などもまだ出ていません.また,予算不足で公共バスの運行で
さえままならず,路線削減を講じなければならない街に,数百万ドルを
投じてまで,路面電車を建設することへ懐疑的な反対派も居ます.

恐らくは3マイルから4マイル(約4.8キロから6.5キロ)ほどの距離になると
考えられていて,この程度の規模であることや,移動時間の短縮がされる
わけでもないため,連邦政府からの補助金はあてにできず,沿線の土地
所有者や商店主などへの特別税など,民間の資金で建設されることになる
ようです.関係者らは,次回は3週間後に検討会議を開く予定です.

(リンク先は新しいウィンドウで開きます)
Mon, Oct. 30, 2006 Streetcar trend sparks MB planners to action
(Myrtle Beach Sun News ニュースへのリンク)
Tue, Oct. 31, 2006 Myrtle Beach considers trolley system
(Charlotte Observer ニュース-Associated Press記事-へのリンク)

Beach Area Map (マートルビーチとその周辺の地図)
(Myrtle Beach Area Convention and Visitors Bureau へのリンク)

右上に閉店したモール,左下に閉園した遊園地が枠で囲まれています.
Myrtle Square Mall and Myrtle Beach Pavilion
(Wikimapia へのリンク)

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
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2006年10月30日

【ヒューストン】ブログ開設を計画中

テキサス州ヒューストン(Houston)のMETROが,年内に公式ブログを開設
しようとしていると,地元の有力紙ヒューストン・クロニクル(Houston
Chronicle)が報じました.ブログの書き手は,同紙の元レポーターが,
METROに雇われて専属で務めるそうです.
METRO : Metropolitan Transit Authority of Harris County

内容の詳細はまだ不明ですが,METROでは書き手を明らかにして頻繁に
話題を提供し,コメントなどで読者との交流を図ることにより,サービス
向上につなげようとしているようです.その一方で,他のブログにより
ライトレールのMETRORailに貼られたレッテルを,払拭しようとしている
ともみられています.

ヒューストンのライトレールMETRORailは,開業からしばらくの間,車や
歩行者との衝突事故が絶えず,Danger Trainとか,WhamBamTramなどと
揶揄されていました.記事によれば,ヒューストンの公的機関でブログを
開設するのは,METROが初めてになるようです.

(リンク先は新しいウィンドウで開きます)
メトロがブログ開設を計画中と伝える報道 :
Oct. 27, 2006 Metro hopes Web users will travel to blog
(Houston Chronicle ニュースへのリンク)

METROでは,まだ何も発表していないようです.(公式サイトへのリンク)

記事で紹介されたブログ : (トップページへのリンク)
BlogHOUSTON
Houston Views

BlogHOUSTONのライターによる,flickr への投稿 :
Danger Train Field Trip (2006-07)

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ヒューストン・メトロレール 事故関係 過去ログ :
2006/3/21 見た目より大変なLRT運転
2005/12/27 LRT 事故の多さを改めて懸念
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2006年10月29日

【ツーソン】新しい市電は2010年から?

アリゾナ州ツーソン(Tucson)は,同州内では北西に200キロ近く離れた
フェニックスに次ぐ規模の都市として,52万人余が住んでいます.
この街には路線は1マイル少々の単線ではありますが,10年掛りで実現
した,ボランティアによる週末を中心とした路面電車が1993年から運行
されています.日本から阪堺電車(元京都市電)が譲渡されたこともあり,
ご存知のかたも多いかもしれません.

その路線と重複する形で,さらに延長させ,中心部に近代的車両で路面
電車を運行させようという提案があります.今年に入り市長や議会でも
案は承認され,20年に及ぶ地域の交通計画,Regional Transportation
Planにあてるためのハーフセントの売上税導入の投票でも,住民はこれを
支持しました.この計画に路面電車の建設が含まれています.

ツーソン市の見通しでは,電車運行は早くても着工が2010年で,運転を
開始できるのは2012年からと当初考えられていましたが,2010年に運転
開始が可能とする資金調達の調査結果が,先週末に発表されたという記事
がありました.
民間資金が2010年2月までに車両を用意し,それにより,早ければ2010年
8月から連邦からの資金が出るというものです.
記事では,予定を早めたかった計画推進派にとって,この知らせは衝撃
だったと記されており,彼らは民間資金投入で,運転開始時期をもっと
早めたかったようです.これはポートランド市のように,最初の区間は
特別税などによる民間からの資金を中心に,連邦からの資金に頼らずに
建設して,その後の延長には連邦からの補助金を中心に進めるという形
を,目指していたものです.しかし市当局は,特別税などによる沿線の
資金負担は,意見の相違などが出て,かえって時間がかかると見ていた
ようです.

連邦(FTA)が計画のうち6千万ドル相当分を補助金として出すのかどうか,
調査結果では良い感触を得られているものの,まだ確定しているわけでは
ないとも,調査の責任者は強調していました.
FTA : Federal Transporation Administation

今後の不確定要素としては,
路面電車建設に際して単純な環境事前調査だけで済むかどうか,ダウン
タウンと言えども環境影響計算書(environmental impact statement)が
求められるのか,
昨年から,2億5千万ドル以下の計画に連邦からの助成金が出る新しいプロ
グラム,「スモール・スタート」(small start)が実施されることになり
ましたが,実はまだ路面電車の計画には1件も摘要例がないこと,
などが挙げています.
SAFETEA-LUが制定したSmall Startsは,7500万ドル以下のプロジェクトが
対象だったはずですが,対象が広げられたのかどうかは判りません.
SAFETEA-LU : Safe, Accountable, Flexible, Efficient Transportation
Equity Act: A Legacy for Users (最も新しい交通関連の公平法)


連邦からの補助金を確実にするために,市長は定例のワシントンDC詣での
際に,9月末よりミネタ長官のあとを継いだMary Peters連邦運輸長官との
面談も予定しています.新任のピータース長官はアリゾナ出身で,連邦の
職に就く前は州運輸局の局長も務めていました.
また,連邦からの補助金獲得には連邦運輸省の下にある,FTAによる計画
承認が欠かせませんが,それだけではなく,実際に資金投入を指示する
連邦議会の支持も得なければならないと,記事は締めくくっています.

(リンク先は新しいウィンドウで開きます)
10.28.2006 Tucson's downtown streetcar project on track for 2010
10.27.2006 Downtown streetcar on track for 2010 debut
(Tucson Citizen ニュースへのリンク)
両記事はほとんど同じ内容ですが,微妙に言い回しが違います.


ツーソン運輸局に,少々情報は古いようですが,路線計画があります.
Transit on the Move - A Major Transit Investment Study For Tucson
(Tucson Department of Transportation へのリンク)

現在週末に路面電車を運行するOld Pueblo Trolleyは,動く交通博物館
(An Operating Transit Museum)です.(公式サイトへのリンク)

オールド・プエブロ・トロリーの運行ルートを航空写真でたどると :
8th Street in the 4th Avenue (車庫)
University Boulevard and 4th Avenue (曲がり角)
University Boulevard and Park Avenue (マリオットホテル近く)
(Live Local Bird's eye powered by Virtual Earth へのリンク)

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2006年10月28日

【ハーグ】10/29よりRandstadRail一部運転

オランダのハーグ(Den Haag)と,近郊のズーテルメール(Zoetermeer)や,
ロッテルダム(Rotterdam)を結ぶ在来線の一部をライトレールに転換し,
名前も新たにランドシュタットレール(RandstadRail)として再出発する
ための転換工事が,更に遅れるとの発表がありました.
9月に運転開始の予定が10月末にずれ込んでいたところまではご紹介して
いましたが,その後に予定された10/29には,RandstadRailの一部で営業
運行を始められるものの,残りは再び見送りです.
今月に入ってから,10/29開業は無理ではないかとの報道もちらほらと
あったのですが,10/27になって当局が正式に延期を認めました.

RandstadRailの運転状況は次の通りとなります.
9/10から運転を開始している区間 : Nootdorp -- Rotterdam Hofplein
10/29から運転を開始できる区間 : (RandstadRail 4)
Den Haag Monstersestraat -- Zoetermeer Oosterheem

運転開始が延期された区間 :
(RandstadRail 3)
Den Haag MCH Westeinde -- Zoetermeer Centrum West
(RandstadRail 4と重複する区間,MCH Westeinde -- Seghwaertは,
RandstadRail 4として10/29から運転開始)

それと,Den Haag Centraal - Nootdorp (ロッテルダム方面)

RandstadRail 4系統では,20本のレギオシタディス(RegioCitadis)が使わ
れて,新たに建設された在来線とハーグ市電(HTM)との連絡線(Netkous)も
走ることになりますし,ズーテルメール(Zoetermeer)での新設区間も運転
されることになります.しかし,RroRailのZoetermeer線(Zoetermeer
Stadslijn)だったプリッツェル状の路線や,ロッテルダムのメトロ車両が
ハーグ中央駅まで乗り入れるのは,もう少し待たなければなりません.
HTM : HTM Personenvervoer (ハーグ市内でバスと路面電車を運行)
ProRail : オランダ全域の鉄道インフラを管理運営する国有組織

RandstadRail1.png
この図は資料を基に独自に構成したもので,正確ではありません

青 : RandstadRail 4
赤 : RandstadRail 3
緑 : Erasmuslijn (Den Haag Centraal – Rotterdam Hofplein)
いずれも色の薄い部分が,10/29現在開通していない部分で,細い灰色の
線はNS線(オランダ国鉄).ハーグ市電は図が複雑になるため残念ながら
省略しました.

(リンク先は新しいウィンドウで開きます)
昨日(10/27)の発表 : RandstadRail (公式サイトへのリンク)
27-10-2006 Groen licht voor RandstadRail 4

連絡線の様子(2006/10/15撮影)
DEN HAAG: DE NETKOUS
DEN HAAG: DE NETKOUS
Photo by akbar1947 (flickr)

連絡線の様子(2006/5/07 撮影)
De Netkous VI
De Netkous VI
Photo by Telemachus (flickr)

一部開業が延期となることを伝える記事 : (このほか多数あり)
27 Oktober 2006 Oosterheemlijn van RandstadRail zondag van start
(Nieuws.nl ニュースへのリンク)

10/29開業を危ぶむ記事 :
17 Oktober 2006 RandstadRail: 29 oktober onzeker
(Algemeen Dagblad ニュースへのリンク)

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デンハーグ RandstadRail 開業関連 過去ログ :
2006/09/03 トラムトレイン10月までお預け
2006/8/26 在来線のライトレール化遅れる
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2006年10月27日

【イルドフランス】光天井のRER次期車両

パリとその近郊イルドフランス(Île-de-France / Francilien)でSNCFが
走らせる通勤電車を,ボンバルディアが受注したというニュースが,先日
世界中を駆け巡りましたが,その車両がエッフェル塔に近いシャン・ド・
マルス公園(Champ-de-Mars)で公開されたという報道がありました.
フランスの鉄道車両ですから,どんな外観でも,もう驚きませんが,その
内装には注目です.下記リンク先に画像がありますが,イベント用の車両
ではなく,これでも日常的に利用されるRER向けの車両なのです.
SNCF : Société Nationale des Chemins de fer Français
(フランス国鉄)
RER : Réseau express régional d'Île-de-France
(郊外では主に地表を,都心部では地下を走りますが,メトロ(地下鉄)
より駅数が少ないことから,近郊急行鉄道網とも)

(以下,リンク先は新しいウィンドウで開きます)
まずは,メーカーの公式発表から.
October 25, 2006 Bombardier Selected By French National Railways
SNCF To Supply The Future Ile-de-France Commuter Train Total
Contract Estimated At 2.7 Billion Euros

(Bombardier プレスリリースへのリンク)

カラフルな車両のお披露目を伝える記事 : (下段が画像集)
26.10.06 Le train de banlieue prend des couleurs
25.10.06 Diaporama Les nouvelles rames SNCF en Ile-de-France
(20 Minutes ニュースへのリンク)

記事には,車内にLCDの案内画面があるとか,無線(ラジオ?)2チャンネル
が入るので,それをイヤホンで聞けるということも記されていますが,
まずは,座席モケットのモザイク模様に目がいくことでしょう.そして
出入口の部分の光天井です.
この部分の天井は,ドアが開いている時は白,走り出すと青空をイメージ
した青に変わり,ブレーキが掛かるとオレンジ色,そして停車すると赤に
変わるという代物でした.

その他,連接台車の採用?により,車体幅を広げているようで,画像でも
確認できますが,車端では座席が横5列に配置されています.乗降ドアも
かなり広いもののようです.(諸元表は見つかっていません)
連接台車で幅広車体というのは,ストックホルムで近郊電車として走って
いる,X60シリーズと同じ発想でしょう.X60はALSTOM LHB製ですから,
もしかしたら競合していたのかもしれません.


すぐにでも乗ってみたくなるような車両ですが,予定では2009年11月から
納入が始まり,172編成揃うのは2015年だそうです.営業運行開始は,
2010年以降でしょう.計画ではRERのB線とD線に投入されることになって
いて,今回公開された車内には,すでに両線の路線図が掲示されていた
ようです.この車両の名称は,まだ決まっていません.

なお,ボンバルディアは受注に際して,この車両をフランス国内で製造
することを約束しているそうです.
ヴァランシエンヌ地方のクレスパン(Crespin)にある同社工場で,設計
から製造まで行われると,プレスリリースにありました.雇用創出にも
気を使っているようです.

パリでは11/18にトラムトレインのT4が営業運転を開始するほか,69年
振りの復活となるパリ市電T3は,12/16に開業予定です.
これからパリを訪問されるなら,これらも楽しみではありますが,すでに
日本でも報道されているように,一部で危険行為も発生しています.
こういう時に路線バスが狙われるのは,どうも万国共通のようですが,
電車も例外とは限りません.十分ご注意ください.


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2006年10月26日

【NY】42丁目ライトレール経済効果10億ドル

1999年に構想が発表され,昨年春にも話題になった,ニューヨーク(New
York)の42丁目にライトレールを走らせる提案をしている団体(Vision42)
が,42丁目から自動車を締め出してライトレールと歩行者だけにした場合
の経済効果を発表していました.
42丁目と言えば,詳しく説明するまでもなく,グランドセントラル駅や,
タイムズスクエアのある,マンハッタンを横断する東西の通りです.

ライトレール建設を提案するVision42では,自動車の通行を禁止して,
42丁目のイーストリバー河岸からハドソン川までの間をライトレールで
結ぶことにより,年間で10億ドルの経済効果が得られるとしています.
これは移動時間の短縮で得られる利益,ビジネスの活性化,それにより
税収が増えるなどの総合的なものです.
一方,ライトレールの建設には,3億6千万ドルから5億1千万ドルが必要と
みられていて,Vision42では,この分をニューヨーク市とMTAが負担して
くれることを望んでいます.しかし,実現への道のりは長そうです.

加えてMTAには,42丁目の地下を東西に走っている,地下鉄7号線の延長
計画があります.これは,クイーンズからやってくる7号線の現在の終点
タイムススクエア駅(Times Square)から,42丁目をさらに西進した上で,
再開発が進むハドソン川沿いのハドソンヤード(Hudson Yards)まで延長
させるというものです.計画では43丁目と10番街のところに新駅が設け
られることになり,その建設費は21億ドルとみられます.

42丁目周辺でのマンハッタン横断交通には,この7号線で十分とする考え
に対して,Vision42は,地下鉄は長距離(この場合クイーンズから)の移動
に使うもの,これに対してライトレールは,地下鉄を補完しながらも,
距離の短い歩行者の移動のためとして反論しています.

(以下,リンク先は新しいウィンドウで開きます)
APの記事と,ニューヨーク・サン紙の独自の記事を紹介しておきます.
October 24, 2006
Plan would ban cars, encourage walking on Manhattan's 42nd Street
(Newsday (Associated Press) ニュースへのリンク)
October 25, 2006 Advocates of 42nd Street Light Rail Detail
Benefits of Pedestrian Mall

(New York Sun ニュースへのリンク)
地元のブログでも取り上げられています.
Can You Imagine 42nd Street Without Cars?
(Gothamist ブログへのリンク)

Vision42の公式サイト : Vision42
Technical Studiesのページから,今回報道で取り上げられた調査を,
経済効果,交通への影響,建設費の3項目にわけて,PDFファイルで見る
ことが出来ます.
経済効果では,42丁目の小売店とレストランの売り上げが,歩行者通行量
増加によって35%増えるとか,すでにフル稼働に近い沿道のホテルでも,
更に客室稼働率が上がることや,劇場でも3%の売上げ増が期待できると
しています.
これら沿道店舗のマネージャへのアンケートでも,5段階評価でホテルが
4.6ポイント,小売店が4.0,レストラン3.9などと,計画は好意的に捉え
られているそうです.
New York (NYC), 42nd Street
New York (NYC), 42nd Street
Photo by Adnan Yahya (flickr)

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2006年10月25日

【チューリヒ】市電が北隣の街へ乗入れへ

チューリヒ市(Zürich)の北側に位置するGlattalに,路面電車が先週より
通り始めました.12月開業予定のGlatttalbahn(Stadtbahn Glatttal)の
試運転です.VBGは,先週よりチューリヒ市電(VBZ)の11系統を延長させる
形で,Tram 2000や全低床車のCobraを走らせています.
VBG : Verkehrsbetriebe Glattal
VBZ : Verkehrsbetriebe Zürich

VBZのダイヤ改正にあわせた日程の12/10開業の際も,VBZの市電11番が
乗り入れて直通運転することになっています.
Glattalはチューリヒ市ではないため,チューリッヒ市電(VBZ)としてでは
なく,VBGが運営することになりますが,経営体が異なっていても,同じ
チューリヒ州ということで,運賃はZVVの統一料金体系が適用されます.
ZVV : Zürcher Verkehrsverbund

Glatttalbahn(Stadtbahn Glatttal)の開通は,3段階に分かれます.
今回第一期分が開通しますが,2008年末に予定される第二期では,さらに
北に路線を伸ばし,最終的にはチューリヒ空港(ZRH / クローテン空港)
まで行くことになっています.その際は,チューリヒ市電の10系統が,
チューリヒ中央駅から空港まで乗り入れることになりそうですので,空港
へSバーン以外の鉄道の選択肢ができることになります.

今回開通の路線は,VBZ11系統の現在の終点Messe/Hallenstadionから,
北に2電停走ったあと,Glattparkで東に進路を変えて終点はAuzelgです.
距離にして3キロ足らず(約2.5キロ)の建設には,25ヶ月の歳月と予算1億
スイスフラン(95億円超)が投じられました.
なお,Glattparkから更に北に伸びる路線が,第二期区間となります.

(以下,リンク先は新しいウィンドウで開きます)
現時点で開業まであと6週間と表示されている,Glattalbahnのページ
Noch sechs Wochen bis zur Eröffnung der Glattalbahn
11系統を延長させて試運転が行なわれていることを伝えるページ
News - Inbetriebnahme der ersten Etappe der Glattalbahn -
Probefahrten auf der verlängerten Tramlinie 11

第一期から第三期の路線計画を示す地図 : Wann fährt die Glattalbahn?
第三期まで開業した際の路線図 : Wo fährt die Glattalbahn?
(VBG 公式サイトへのリンク)

数多くの報道がされています.
23.10.2006 Verlängerte Tramlinie 11 im Test
(Tages-Anzeiger Online ニュースへのリンク)
23.10.06 Tramlinie 11: Fünf neue Haltestellen
23.10.06 Glattalbahn: Erste Etappe beendet
(20minuten ニュースへのリンク)
24. Oktober 2006 Die Glatttalbahn fährt
(Neue Zürcher Zeitung ニュースへのリンク)

第二期や第三期が開業する暁には,全低床車両のコブラ(Cobra)が限定
運用されるようです.しかし,現時点では増備しているCobraがまだ16本
しかなく,足りない分は"Tram 2000"シリーズも使われます.
VBZ-Fahrzeuge im Einsatz Tram 2000 諸元
(VBZ 公式サイトへのリンク)

第一期区間の場所 :
上段には衛星写真に路線が描かれています.同じ場所のGoogle Mapsを
下段にリンクしましたので,比較しながら操作すれば,チューリヒとの
位置関係がはっきりします.そのままでは現れませんが,画面下の方で
緑色の矢印が指している場所が,チューリヒ中央駅の位置です.
Glattpark (Ambassador) (VBG 公式サイトへのリンク)
Zürich - Oerlikon / Opfikon (Google Maps へのリンク)

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2006年10月24日

【ポートランド】TriMetがDMU運行に挑む

ポートランド(Portland)近郊にあるライトレールMAXの駅から,さらに
郊外へ向けた,現役の貨物鉄道線を使うコミューターレール(Commuter
Rail)用の諸施設の工事が10/24から始まります.
場所は,MAXブルーラインのポートランド中心部より西側で,空港からの
MAXレッドラインが折返すビーバートン(Beaverton)から,南のウィルソン
ビル(Wilsonville)まで,14.7マイル(約23.7キロ)の区間です.
MAX : Metropolitan Area Express

ビーバートンがワシントン郡に属していることから,Washington County
Commuter Railが正式名で,1億1730万円を投じるプロジェクトは2008年
9月には完成し,その後はMAXと同様にTriMetが運営します.
TriMet : Tri-County Metropolitan Transportation District of Oregon

貨物線は,オレゴン州北部に523マイルの路線網を持つ,セーラムを本拠
地とするPortland and Western Railroadが所有する線路で,コミュー
ターレールは貨物列車と軌道を共有します.
TriMetにとって,ヘビーレールによるコミューターレールの運行は初めて
の上に,DMU(ディーゼルカー)の運行や,他社と軌道を共有することも
経験がありませんし,MAXとは規制から連邦の監督庁まで異なります.
今回は,着工とTriMetのこの挑戦が,記事になっています.

(以下,リンク先は新しいウィンドウで開きます)
Washington County Commuter Rail (TriMet 公式サイトへのリンク)
現在TriMetのトップページ(Home)では,先週末(10/20)に延長された,
ポートランドストリートカーが表紙を飾っています.

Construction Phase I Commuter Rail track rehabilitation
レールと締結装置,枕木を動きながら順番に交換していく,軌道リハビリ
マシン(P811 track-rehabilitating machine)が,ウィルソンビルから
ビーバートンに向けて,10/23から動き始めたそうです.このマシンが
踏切を通過する際は,2時間程度の道路通行止が生じます.

コミューターレールのことまで掘り下げて,この路線を紹介する記事 :
Sunday, October 22, 2006 TriMet welcomes role as a heavy
(The Oregonian ニュースへのリンク)

記事によれば,TriMetは新たにパートナーになる貨物鉄道会社Portland
and Western Railroadに,年間約150万ドルを支払います.これは軌道
保守とディスパッチを含めた経費で,列車のディスパッチはPortland &
Western Railroadが担当します.これでは貨物優先になる危惧がありま
したが,もしも,コミューターレールの定時運行率が98%を達成すると,
Portland and Western Railroadは,TriMetからボーナスとして年間30万
ドルを,年間経費とは別に受取れるそうです.

この路線では,コロラド・レールカーのDMUが投入される予定です.
Colorado Railcar (公式サイトへのリンク)
欧州で活躍する軽量DMUが使えないのは,貨物鉄道の軌道を走る場合,
FRAの指示で重量のある車両を使わなければならないからのようです.
FRA : Federal Railroad Administration

ライトレールのMAX路線で,ポートランド都心まで乗り入れするわけでは
ありませんので,トラムトレインとは呼べませんし,中心部まで行かずに
郊外の交通結節点止まりというのは,珍しいかもしれません.
電気とディーゼルのハイブリッド式トラムを使えば,車体強度の問題を
クリアする必要がありますが,貨物線での重量問題を満たしそうな気が
します.しかし,今度はMAXの線路で想定重量超過という問題があるかも
しれません.
また,都心方面へのMAX線路容量の問題もありそうですが,建設が開始
されたモールMAXと,従来のMAXとの間に渡り線を設ければ,モールMAX
完成後には,西方面からでもユニオン駅でループして折り返すという運転
形態が可能です.しかも,ボトルネックのスチールブリッジを避けること
もできるでしょう.

MAXとの乗換え駅 Beaverton Transit Center
航空写真 (Live Local Bird's eye へのリンク)
ここにはPortland and Western Railroadの線路はきていませんので,
画面上(南)の方角に向かって,合流地点までは軌道を新設します.

合流地点とされる場所は,道路の交差点の真ん中を斜めに線路が横切って
います.Lombard Avenue and Farmington Road (東向き)
こちらでは,画面左(北)方向にあるBeaverton TC駅からきたコミューター
レールは,ここから貨物線上を画面右上へ向かうことになります.

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2006年10月23日

【マドリード】州知事候補が市電導入を公約?

EU第三位の人口323万人,スペインのマドリード(Madrid)では,これまで
周辺地域の路面電車建設や計画をご紹介しましたが,中心部にも市電を
走らせようとする構想が,先週報道されました.マドリードには,すでに
230キロ近い地下鉄の路線網があります.

これは,マドリッド社会党(PSM)の幹事長が,マドリッド中心部を南北に
走る路面電車(tranvía)を建設すると公約したということで,現在のPP
(国民党)州知事(presidente de la Comunidad)に代わり,マドリード州
知事に就任した暁には,南北の路線以外にも,東西の路線や,環状線の
路面電車も,建設するというものです.
PSM : Partido Socialista de Madrid

この政治家の意見によれば,マドリードには公共交通への大きな刺激?が
必要とのことで,路面電車を選んだのは,建設費が安く,安全で快適,
無公害だからです.
地下鉄ではキロあたりの建設費が4千万ユーロも必要で,ライトメトロ
(metro ligero)でも同3千万ユーロ掛かるのに対して,路面電車ならば
同1500万ユーロから2千万ユーロで済むのだそうです.

実現可能性のほどはわかりませんが,路面電車建設が公約になるという
ことが興味深いところです.


今回の南北路線構想のルート(南から北へ,接続駅は推測)
Legazpi(レガスピー駅) : メトロ3号線の南側終点,6号線
Atocha(アトーチャ駅) : RENFE,メトロ1号線
(Paseo del Prado) (プラド通り)
Banco de España(バンコ・デ・エスパーニャ駅) : メトロ2号線
(Paseo del Recoletos) (レコレートス通り)
Colón(コロン駅) : メトロ4号線
(Paseo del la Castellana) (カステリャーナ通り)
Rubén Darío(ルベン・ダリオ駅) : メトロ5号線
Gregorio Marañón(グレゴリオ・マラニョン駅) : メトロ7号線,10号線
(この間はメトロ10号線の上,paseo del Castellanaを走行)
Begoña(ベゴニャ駅) : メトロ10号線,記事にあるHospital de La Paz
(ラ・パス病院)の最寄駅

このように,メトロ各線と接続しながら,マドリードを南北に貫いている
大通りを走るのだと思われます.(下図では黒い破線部分)

tranvia_de_Madrid.png
(メトロ路線図は,David Martin氏の製作 - ウィキメディア・コモンズ
より.加筆した路面電車路線は推測です)

この画像の使用条件 : 帰属 - 同一条件許諾 2.5
(クリエイティブ・コモンズへのリンク)

(以下,リンク先は新しいウィンドウで開きます)
構想が報じられた記事 :
20.10.2006 Simancas promete la construcción de un tranvía desde
Legazpi a La Paz

(MADRIDPRESS.com ニュースへのリンク)
20 Oct. Simancas promete la construcción de un tranvía desde
Legazpi a La Paz pasando por el Prado, Recoletos y Castellana

(Europa Press ニュースへのリンク)

起点と終点周辺の衛星画像 :
Legazpi -- Atocha ルートの南端部
Plaza de Castilla -- Chamartín -- Begoña 北端部
(Wikipamia へのリンク)
北端部にある,メトロとCercanías(セルカニーアス)の乗換え駅で,衛星
画像でもターミナルが確認できる,チャマルティン駅(Chamartín)に路面
電車が立寄るかどうかは不明です.

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

マドリッド周辺の路面電車関連過去ログ :
2006/10/02 近郊で路面電車網計画発表
2006/8/31 郊外で路面電車が開通間近
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2006年10月22日

【フェニックス】LRV 1ヶ月余のクルーズ中

7月,近畿車輌車両製作所の組立ラインから出たとご紹介していた,アリ
ゾナ州フェニックスを走るValley Metro RailのLRV第一号(101)を載せた
船が,パナマ運河を航行中というニュースがありました.完成後の数々の
検査をパスした車両番号101は,神戸港を9/30に出航し,順調に進めば,
11/02に米国東海岸ボルチモア港へ到着する予定です.
ボルチモアで陸揚げ後は,ニュージャージー州ニューアーク(Newark)へと
陸送されて,11月中旬より各種試験が行なわれることになっています.
フェニックスの街を走るのは,ニューアークでの試験を終えて,アリゾナ
で最終組み立てを施されてからです.

完成したもう一本(102)は,アリゾナの厳しい気候に車内外ともに耐えら
れるかどうか,2ヶ月にわたって調べられた後,2007年1月下旬から2月に
かけてフェニックスに到着する予定になっているそうです.

(以下,リンク先は新しいウィンドウで開きます)
Valley Metro Rail (公式サイトへのリンク)

パナマ運河を通るValley Metro RailのLRVは,最初で最後でしょう.
Oct. 20, 2006 Valley's first light-rail car on its way
(The Arizona Republic ニュースへのリンク)

一方フェニックスでは,一部の地元の商店主らが,ライトレール計画に
抗議の声を上げていたそうです.
工事中の対策は十分に施されると事前に説明されていても,いざ目の前で
建設が始まってみると,収入が半減したというところも出てきました.
工事看板を見て,ドライバーが店は休業していると勘違いしてしまうよう
です.店のオーナーたちは,お客が手前で帰ってしまわないよう,工事
区間への進入路の案内標識をもっと出すよう,フェニックス市に要求して
います.
Oct. 20, 2006 Businesses protest METRO Light Rail
(12 News Phoenix ニュースへのリンク)
October 20, 2006 Business owners protest light rail
(KTVK Phoenix ニュースへのリンク)

レールが確認できる場所 : (Live Local Bird's eye へのリンク)
Washington Street & 56th Street

Phoenix "light rail" in flickr

近畿車輌車両製作所内で撮影されたらしい,LRV走行シーン :
First run of a Metro light rail train (ビデオ)
(12 News Phoenix ニュースへのリンク)

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
Valley Metro Railの概要は,過去ログやその中のリンク先にあります.


フェニックス バレーメトロレール 車両と工事関連 過去ログ :
2006/7/11 LRV第一陣落成
2006/1/12 LRT工事期間中の手厚い対策
2005/10/27 LRVモックアップ公開へ
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2006年10月21日

【パドヴァ】トランスロールを改良?

クレルモン=フェラン(Clermont-Ferrand)とパドヴァ(パドバ)(Padova /
Padua)で,旅客を乗せない状態の実質的な運行を開始していたトランス
ロール(Translohr)が,相次いで案内輪の脱線を起こしていました.
パドヴァでは,地元新聞のパドヴァ版トップページにtram(metrotram)の
文字がない日は,このところありません.先日までは連日のように写真も
掲載されていたほどです.

その中に,脱輪を防止するため,パドヴァでは改造を加えることになった
という記事がありました.
改良点は2つあります.一つは中央のガイドレール上の障害物を察知し,
それを物理的に排除する装置を先頭の案内輪の前に設置することで,二つ
目は,電気的に軌道の異常を発見する?装置です.2つ目は非常ブレーキ
とも連動します.
(以下,リンク先は新しいウィンドウで開きます)
パドヴァでの改造内容を伝える記事 :
19 Ottobre 2006 Tram, tutti i carrelli vanno modificati
上段の記事の続編 Il tram ci riprova martedì, dopo le modifiche

行なわれた案内軌条の点検と改修は,多くの時間と労力が割かれただけ
でなく,その影響で道路交通を混乱に陥れました.
20 Ottobre 2006 Rotaie da controllare al millimetro
レール敷設に高い精度が求められるのは,鉄軌道と鉄車輪の場合でも同様
ですが,トランスロールの場合,案内軌条の高さ?(幅?)は最大4.8cmで,
これを超えてはならず,2ミリでもレール面が高く?なると,問題が生じる
ようです.
正式な発表があったのかどうか未確認ですが,パドヴァの脱輪は,軌条
敷設時に生じた,軌道面のわずかな不整が原因とみられています.

disastro(災難)とまで記事で書かれるようになったトラム.
20 Ottobre 2006 Metrotram che disastro. Davanti ...

日付は前後しますが,イタリアで同じトランスロールを導入するメストレ
(Venezia Mestre)とラクイア(L’Aquila)の担当者とともに,走行試験が
行なわれました.そのことを伝える記事 :
18 Ottobre 2006 Tram: oggi qualche giro, da lunedì le corse

これ以外にもありますが,とても読み切れませんでした.
(ここまでは,Il Gazzettino On Line ニュースへのリンク)

ゴムタイヤ式トラムなどの歴史を振り返るフランス語の記事もあります.
20 octobre 2006 Les tramways sur pneus à guidage par monorail
(AgoraVox へのリンク)
中央のガイドレールと鉄車輪のガイドロールを採用した,ナンシーのTVR
でも当初問題があったこと,その後にTVRを開業させたカンでは,ガイド
レールを強化するなどの対策が講じられたこと,両市では現在は問題ない
ものの,ゴムタイヤトラムの売りであった,建設費の安さは幻だったこと
なども取り上げられ,今回のトランスロールの一連の脱輪で,どちらも
中央ガイドレールと鉄車輪ガイドロールの組合せが弱点であると記して
います.それに対して,光学式ガイドウェイバスは問題なく走っている
とありました.しかし,米国ラスベガスで導入されたCivisのBRTでは,
光学式ガイドウェイの使用を,問題があって中止したはずです.


不明な点や,誤訳や誤解はご容赦ください.

直近のトランスロール 関連過去ログ :
2006/10/15 【トランスロール】案内輪逸脱はパドヴァでも
2006/10/14 【クレルモン=フェラン】本格開業はお預け?
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2006年10月20日

【セビリャ】市電工事が観光に打撃

前にも少し触れていますが,スペインのセビリャ(Sevilla / Seville)で
行なわれている路面電車の建設が,周辺経済,特にセビリアにとり重要な
観光産業に,大きな打撃を与えていることを裏付ける報道がありました.
路面電車だけではなく,セビリャ初となるメトロ1号線の工事もあります
が,路面電車建設の本格的な工事が始まってからの半年間で,ホテルの
客室稼働率は30%落ち込み,7百万ユーロの損失が出ているとのことです.

米国あたりでは,ポートランドの例などを挙げて,路面電車(streetcar)
では,車両重量の大きいライトレールよりも軌道の道床を薄くすることが
できるため,道路を掘り返す量を減らすことができ,工期を短縮できると
言われています.
セビリャでは,建設中のMetrocentroは地上走行の路面電車とは言え,
ライトレールと同等の車両が用いられる予定のため,道路を深く掘り返す
必要がありました.その関係で,水道管などの公共設備の移設も必要で
したし,歴史のある街ですから,遺跡も見つかるほどでした.

本来なら工事は順を追って,沿線への影響を低減するような方法がとら
れるはずです.しかし,セビリャの場合には,市電Metrocentroの完成を
急がなければならない理由がありました.そのため地元政治家に,ひどい
(pésima)計画の工事だと言われるほどの突貫工事を行い,沿線への影響が
大きくなっていたのです.
完成を急がせる理由とは,来年5月下旬の市長選挙です.Metrocentroを,
それまでに市民の目に見える形にする必要があったからのようです.

(以下,リンク先は新しいウィンドウで開きます)
市電工事による補償問題で,野党PP(国民党)のセビリャ代表が,市議会
からの協力を得られた?という報道.この中で沿線が被った影響が記され
ています.
19 de octubre de 2006 El PP solicita a la Junta ayudas al sector
turístico por el tranvía


その後,影響を受けた6ホテルに対して,合計61万ユーロ余の財政支援を
行なうことになったなどの報道 : 20 de octubre de 2006
La Junta financia mejoras de hoteles afectados por el tranvía
(Diario de Sevilla ニュースへのリンク)

300人が三交代制で一日24時間工事を行い,来年5月までに完成させたい
とする記事.
14 de octubre de 2006 Trescientas personas trabajan a triple
turno para acabar el tranvía antes de las elecciones

(Diario de Sevilla ニュースへのリンク)

誤訳や誤解で内容が間違っている可能性があります.ご容赦ください.
セビリャ市電(Metrocentro)の概要は,過去ログに記しています.


セビリャ 関連過去ログ :
2006/9/16 市電建設工事中に遺跡見つかる
2006/8/05 大聖堂前は仮設の架線で
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2006年10月19日

【ニューヨーク】地下鉄の出入口マップほか

先日,毎日30分地下鉄に乗っていると,その騒音で聴力を失う恐れもある
などと指摘されていたニューヨークの地下鉄(subway).
それでも人々は乗り続けますが,南北に細長いマンハッタンの中でも,
網の目のように張り巡らされている路線は,やはり便利です.

最近ではその路線のデータさえあれば,Google MapsのAPIを利用して,
自分のサイトにインタラクティブな地図を入れることさえ可能です.
しかし,たいてい地図には駅名と大まかな場所は記されているものの,
その出入口までは表示していません.
地下鉄は当然ながら地下を走っているため,複雑に路線が入り組んでいる
場所では,何線がどこを走っているかが地上からは判りにくく,入口まで
行って,初めて何線の入口かがわかるという状態です.不慣れな人なら,
知らずに一駅歩いてしまうことがあったかも.

そんなニューヨークでも,ようやく,どの角に何線の出入口があるかが
一目瞭然となる地図サービスが現れました.これまでも部分的なものは
あったかもしれませんが,マンハッタン全域という広範囲では初めてかも
しれません.ただし,公式なものではないようです.

(以下,リンク先は新しいウィンドウで開きます)
マンハッタンの地下鉄出入口を確認できる地図 :
NYC Subway Google Map Hack (OnNYTurf へのリンク)
最初は駅の部分が丸印になっていますが,拡大していくと通路と出入口が
わかるようになります.ベースとなっている地図がGoogle Mapsですの
で,サテライトモードにしたり,ハイブリッドモードにもできますが,
そうすると,残念ながら地下鉄の路線も出入口も消えてしまいます.

なお,登録すれば,お気に入りの場所を保存したり,文章を書き込んだり
することも出来るようです.(試してはいません)
ベルリン,ロンドン,ワシントンDCの地下鉄地図へのリンクもあります.
ただし,これらは出入口までは表示していません.

冒頭の,騒音のリスクに関する研究が発表されたという報道 :
Wed Oct 11, 2006 New York subway could be damaging to ears: study
(Reuters ニュースへのリンク)
その情報源となった研究 :
October 10, 2006 STUDY OF NEW YORK CITY TRANSIT SYSTEM NOISE
LEVELS FINDS DAILY RIDES OFTEN EXCEED RECOMMENDED EXPOSURE
GUIDELINES AND CAN RESULT IN HEARING LOSS

(Columbia University's Mailman School of Public Healthへのリンク)

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
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2006年10月18日

【ポートランド】モールMAXの専用ウェブサイト

先週,ポートランドでライトレールMAXを運行するTriMetが,2009年に
予定されるポートランド・モールMAXライトレール計画の専用サイトを
立ち上げました.これまでも専用ページはありましたが,内容がかなり
具体的になってきています.
このサイトを通じて,トランジットモールに乗り入れるMAXの詳細を紹介
するだけでなく,2009年まで行なわれるモールでの工事の状況を公開して
いくことになります.
TriMet : Tri-County Metropolitan Transportation District of Oregon
MAX : Metropolitan Area Express

最終的な建設計画への当局の承認がおりるのは,今年12月が見込まれて
いますので,本格的な工事は2007年2月からとなりますが,すでに一部で
それに備えた準備工事,道路に埋設されたユーティリティの移設などが
始まっています.

(以下,リンク先は新しいウィンドウで開きます)
ライトレールが乗り入れるモールを紹介する新しいサイト :
Portland Mall Light Rail: The Next Big Thing Downtown
Mall construction plan & timeline 2009年開通に向けての予定
(TriMet 公式サイトへのリンク)

このサイトによれば,軌道敷設と関連する道路工事は,3ブロックないし
4ブロックごとに集中して行なわれ,8週間を期間の目途にしています.
モール全体では工事は2年近くかかることになりますが,自分の店の目の
前の通りで大掛かりな工事は2ヶ月程度になるとして,沿線商店などへの
負担を少しでも軽減しようとしていることを説明しています.

なお,現在トランジットモールを走っている路線バスは,2007年1月から
代替ルートに迂回することになっています.迂回は2009年春までとされて
いますが,具体的な日はまだ発表されていません.
モール内のMAXの試運転は2009年3月から開始を予定し,その後の開業は
同年9月になる見込みのようです.
モールを走るMAXは,新設されるグリーンラインだけではなく,イエロー
ラインも現在の路線を変更して走ることになります.

新サイトが立ち上がることを伝える報道 :
October 12, 2006 New Web site has information about mall MAX line
(Portland Business Journal ニュースへのリンク)

工事が始まって沿線がそれに備え始めていることを伝える報道 :
October 17, 2006 MAX in, money out
(PSU Daily Vanguard ニュースへのリンク)
October 12, 2006 Retailers prepped for transit mall shake-up
(The Oregonian ニュースへのリンク)

Live Localで見るモールMAX予定地 : Steel Bridge (西向き)
画面の下が,モールの北端にあたるユニオン駅です.スチールブリッジの
下段から出てくる線路をたどっていくと,ホームが見えてきます.
モールへ向かうMAXは,橋の上段から画面真下に下りてくる道路上を走る
ことになります.
ユニオン駅から南に向かうモールでは,他の道路よりも歩道の幅が広く,
樹木もたくさん植えられていることが見て取れます.North Mall (南向き)
ポートランド・ストリートカーとの乗換え : South Mall (北向き)

(Live Local Bird's eye へのリンク)

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

ポートランドMAX 関連過去ログ リスト :
2006/5/11 新MAXはAvanto顔に
2006/2/22 モール改造計画への論議は続く
2006/2/15 モール改造ちょっと待った!
2006/2/09 新規交通事業予算2つ獲得
2006/2/04 バス通りにLRTが走る懸念(3)
2006/1/14 バス通りにLRTが走る懸念(2)
2005/12/31 バス通りにLRT乗入れ
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2006年10月17日

【ランカスター】人はバスに乗らず電車に乗る

フィラデルフィアから,Amtrakのキーストーン(Keystone)という列車で
ハリスバーグに向かう途中,人口5万5千人のランカスター(Lancaster)が
あります.フィラデルフィアから68マイル(約110キロ)の距離です.
この街の中心に,路面電車を復活させようという動きがあり,今年2月に
コンサルタントが,RRTA(周辺のランカスター郡の公共交通を担う)に提示
した市電導入に関する報告で,ランカスターの市長も復活に乗り気のよう
です.ランカスターでは1947年まで路面電車が走っていました.
RRTA : Red Rose Transit Authority

提案路線は,1ブロック離れた通りを南北に行き来するループ線のほか,
今後は,東西のループ線も導入検討の対象になりそうです.現在米国で
運行されている路面電車には,昔風の電車と,近代的な電車の2種類が
ありますが,市長は近代的なほうが好みのようです.
訪問者や旅行客などを運ぶような路線になりますが,観光目的ではなく,
電車導入は市民のためと,市の再活性化を目指すグループの代表は意気
込んでいます.ポートランドのような成功を目指しているのです.
軌道は道路の中央ではなく,右側を走ることになりそうです.これも,
ポートランドストリートカーと同じレイアウトです.

この冬以降,復活への進展は特にありません.それでも,今回の記事の中
には,なかなか面白いことも記されていましたので,紹介します.
人はバスよりも電車に乗る実例です.

シアトルの路面電車が,バスに代行になっていた時期があるそうです.
その途端に利用者数は40%まで落ち込み,代行が終わって電車が復帰する
と,数字が元に戻ったというのです.これこそ,同じ運賃,同じルート
でも,バスより路面電車が好まれる例だとしています.
シアトルで路面電車と言えば,現在運休中のウォーターフロント・スト
リートカー(Waterfront Streetcar)のことでしょう.その時のバス代行は
8ヶ月間だったそうです.いつ頃の話か確認できませんでしたが,この
電車は昨秋から現在もバスで代行されていて,今度は2年間近い期間に
なる予定です.乗車率がどう推移しているのか,気になるところです.

(以下,リンク先は新しいウィンドウで開きます)
Oct 16, 2006 A return to streetcars in city?
(Lancaster Newspapers ニュースへのリンク)

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
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2006年10月16日

【LA】MTAが今年の北米最優秀事業者に

毎年の恒例でAPTAが選出するベストトランジットに,今年はロサンゼルス
郡のLACMTAが選出されました.
ロサンゼルスは車社会という印象がありますが,そこでLACMTA(Metro)の
バスと鉄道は健闘しており,今春までの利用者数増加率と顧客満足度が,
高い水準にあったこと,昨秋開業のバスラピッドトランジット(BRT)の
オレンジライン(Orange Line)が,利用者数の当初予想を大きく超える
好調ぶりであることなどが評価されたのです.
APTA : American Public Transportation Association
LACMTA:Metropolitan Transportation Authority of Los Angeles County
(地元では,Metroとか,MTAとも呼ばれます)

APTAの賞は,近年では年間のトリップ数によりカテゴリーが4つに分類
されていて,LACMTAは3千万回以上の最上位カテゴリです.北米で50近い
交通事業者がある中で,強豪をさしおいての栄冠でした.
昨年の同カテゴリでは,同じカルフォルニア州オレンジ郡の事業者が,
2004年にはベイエリアのBARTが,それぞれ受賞しています.

4百万回以上3千万回未満では,ニューヨーク州シラキューズ(Syracuse)の
CNYRTAが,今年は受賞しています.

(以下,リンク先は新しいウィンドウで開きます)
受賞者を伝えるAPTAのプレスリリース : (APTA へのリンク)
October 11, 2006 Top Public Transportation Leaders Are Honored
By The American Public Transportation Association (APTA)


2006年ベストトランジット受賞事業者名 : (年間トリップ数カテゴリ別)
年間3千万回以上 : カルフォルニア州ロサンゼルス(Los Angeles)
LACMTA:Metropolitan Transportation Authority of Los Angeles County
年間4百万回以上3千万回未満 : ニューヨーク州シラキューズ(Syracuse)
CNYRTA : Central New York Regional Transportation Authority
年間百万回以上4百万回未満 : オハイオ州カントン(Canton)
SARTA : Stark Area Regional Transit Authority
年間百万回未満 : ペンシルバニア州ビーバー郡(Beaver County)
BCTA : Beaver County Transit Authority

非公式のものですが過去の受賞事業者の一覧 :
Awardees: America's Best Transit System
(英語版 Wikipedia へのリンク)

受賞と,その記念キャンペーンを知らせるLACMTAのプレス :
October 12, 2006 Ride America’s Best
Metro Named North America’s Top Transportation Agency Of 2006
(LACMTA ニュースへのリンク)

米国ではどこも公共交通の利用数が伸びていますが,その中でLACMTAでは
米国平均より2倍の伸び率だそうです.評価されたBRTオレンジラインに
ついては,現在平日で一日平均2万人以上の利用があり,これはライト
レールのゴールドライン(Gold Line)を上回っていました.
また,近い将来の計画としては,2008年までに路線バスの車両を,全て
CNG(Compressed Natural Gas,天然ガス)バスにする予定であること,
建設中のゴールドラインのイーストロサンゼルス(East Los Angeles)への
延長は2009年に,先日着工したエクスポライン(Exposition Line)は,
2010年に,それぞれ開通する予定と記してありました.

ベストトランジット 受賞の報道 :
Oct. 12, 2006 MTA Wins Award, Begins Ridership Campaign
(CBS 2 ニュースへのリンク)
October 12, 2006 Metro Named America's Best Transit System
(KABC-TV ニュースへのリンク)

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
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2006年10月15日

【トランスロール】案内輪逸脱はパドヴァでも

トランスロール(Translohr)関係者にとり,今月は始まる前まで期待の月
だったはずです.イタリアではパドヴァ(パドバ)(Padova / Padua)で,
非営業でありながらも遅ればせながら運転が開始され,フランスでは,
クレルモン=フェラン(Clermont-Ferrand)で旅客営業開始が予定されて
いたからです.しかし,いざ10月を迎えてみると,月初めにクレルモン
フェランで脱輪事故が起きて,事態は一転していくことになります.
クレルモン・フェランでは,この事故で一週間試運転が中止されますが,
それが再開した翌日,今度は700キロ近く離れたパドヴァで,同じような
脱輪が起きていたのです.

事故は脱線と言ってもいいのかもしれませんが,ご存知の通り,トランス
ロールはゴムタイヤ式トラムですので,走行輪が脱線したわけではなく,
中央の案内軌条(ガイドレール)から,案内車輪(ガイドロール)が逸脱した
ということです.両市とも,一般の乗客を乗せていませんでしたので,
けが人などはいない模様です.

同じゴムタイヤトラムのTVR,フランスのナンシーやカーンで走っている
ほうは,案内輪1つでフランジを頼りに案内軌条上に留まっているのに
対して,トランスロールでは2個の案内輪を直角に組み合わせて,特殊な
形状の案内軌条を挟み込むような構造になっています.
案内軌条(緑)と案内輪(赤)の関係 : 左がTVR,右がトランスロール
TVRGeleiding.png TranslohrGeleiding.png
このように,トランスロールはTVRと比べて,明らかに案内輪が脱輪の
起きにくい仕組みになっているはずでした.
(画像はいずれもウィキメディア・コモンズより)

パドヴァの状況 :
10/07から旅客を乗せずにダイヤ通りの運転を開始していたパドヴァで,
10/10午後metrotramが脱輪事故を起こしました.現場は,先日架線レス
区間としてご紹介した,教会をバックにして走る場所のようです.原因
不明のまま,翌日には旅客を乗せない運行を再開しましたが,その後に
少なくとも10/17まで,運行を停止することにしたようです.それまでに
中央案内軌条を細かく点検するのでしょう.原因推測の一つには,案内
軌条敷設時の溶接不良が疑われていました.

(以下,リンク先は新しいウィンドウで開きます)
パドヴァやヴェネチアなど,ヴェネト州の地元新聞,Il Gazzettino紙の
11/18に旅客営業を開始するかもしれないという報道 :
9 Ottobre 2006 Passeggeri sul tram dal 18 novembre
別の情報筋では12/02説もありましたが,どちらも脱輪事故前の話です.

同紙10/11(事故の翌日)の見出し一覧ページ :
Mercoledì, 11 Ottobre 2006 Padova, Le principali notizie di oggi.
2段目がメトロトラム(トランスロール)の事故に関する記事で,3段目は
クレルモン=フェランで同タイプのトラムが開業することを伝える記事.

詳細は読み切れませんが,トランスロールを導入するヴェネツィアの本土
側に位置するメストレ(Mestre)でも,パドヴァの脱輪が気になります.
Giovedì, 12 Ottobre 2006 Mestre "studia" il tram deragliato
続編 «Tram, a Mestre il rischio deragliamento è inferiore»
上段のリンク先は10/12の1面の記事です.その続きにあたる7面の記事が
下段のリンク先ですが,タイトルも示しているように,パドヴァと同じ
トランスロールを導入するものの,メストレ(Mestre)では問題ないという
関係者の言葉が,記されているようです.

Il Gazzettino紙10/14(土)の紙面5ページ目の記事一覧 :
Sabato, 14 Ottobre 2006 Padova, Pagina 5.
最初に案内軌条点検のため?火曜日まで運行を停止するとの記事があり,
3段目にはクレルモン=フェランでトランスロールがその日開業することを
伝える記事があります.
両市では同じトランスロールのゴムタイヤトラムでも,色の違いのほか,
車体の長さが異なります.クレルモン=フェランは客室の車体が4つのSTE4
タイプ,パドヴァはそれより短い3車体のSTE3です.客室モジュールの間
には,ゴムタイヤの台車が収容されている駆動モジュールがあります.
最下段の記事は,LOHR社からの説明のようです.
(ここまでは,Il Gazzettino On Line ニュースへのリンク)

新聞記事のコピーをPDFファイルで収容しているサイトから,IL MATTINO
DI PADOVA紙の該当記事部分 : (PDFファイル)
11/10/2006 IL TRAM DI PADOVA È GIÀ DERAGLIATO
13/10/2006 DERAGLIA IL TRAM GEMELLO
画像はモノクロで不鮮明ですが,脱輪現場と車両の様子が伺えます.
(Associazione Commercianti Turismo e Servizi Padova へのリンク)

脱輪現場周辺の地図 : (Mappa TuttoPadova へのリンク)
l'angolo tra via Luca Belludi e riviera Businello
場所は,BusinelloとBelludiの角,交差点内のカーブでしょう.

脱線現場などの画像を交えて情報がイタリア語で飛び交う掲示板 :
I NUOVI TRAM DI PADOVA (p8)
(Mondo Tram Forum へのリンク)

トランスロール 車体関係のリンク集 :
Images techniques du TRANSLOHR
(LOHR 公式サイトへのリンク)
Design et Caractéristiques techniques
Plus de fiabilté ! (車輪部分の拡大図)
(SMTC - Le tram 公式サイトへのリンク)
Caratteristiche tecniche del tram
(Comune Padova パドヴァ市 公式サイトへのリンク)

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

最近のトランスロール 関連過去ログ :
2006/10/14 【クレルモン=フェラン】本格開業はお預け?
2006/10/09 【パドヴァ】架線レス区間も試運転開始
2006/9/12 【パドヴァ】トランスロール11月に延期
2006/7/27 【クレルモン=フェラン】Translohr 10/14デビュー
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2006年10月14日

【クレルモン=フェラン】本格開業はお預け?

クレルモン=フェラン(Clermont-Ferrand)で,今日10/14から旅客運行を
開始する予定だったトラムは,本日式典を行い開業こそ宣言するものの,
この土日だけの限定的な運転を行なった後は,しばらく営業運行を差し
止められることになります.10/13の午後,知事がその決定を発表した
との報道がありました.

問題は,10/02の早朝,試運転中に起きた脱線事故でした.脱線(sortie
de rail)と言っても,走行輪はご当地ミシュラン(Michelin)のタイヤを
はいた,ゴムタイヤ トラムのトランスロール(Translohr)の話ですから,
中央のガイドレールから案内輪が外れたということです.
SMTCによれば,現場は南側の暫定的な終点CHU Gabriel-Montpiedの手前
にある,折り返し用のポイントだったようです.非常に低速で通過して
いた試運転車両が,自動車が縁石に衝突して落としていたアルミの破片
により脱線しました.この事故により,試運転(Marche à Blanc)は一週間
中止されていたのです.
SMTC : Syndicat Mixte des Transports en Commun de l’agglomération
clermontoise

その後10/09から試運転は再開されますが,その間に現場の軌道の調整?
や,ロール社(Lohr)は排障器のチェックなどに追われました.

この土日(10/14-15)は,北側の終点Champratelから,途中のMaison de
la Cultureまでがトラムで運転され,そこからCHU - Gabriel-Montpied
まではシャトルバスで代行されることになります.問題の場所を避ける
ためです.また,ChampratelとMaison de la Culture間のトランスロール
(Translohr)の運転も,速度が時速30キロに制限されます.
そして,本来であればクレルモンフェランの公共交通を運営するT2Cに
より,10/16から営業運行に入る予定でしたが,1ヶ月間は様子を見ながら
試験走行が続けられるようです.
T2C : Transport en Commum de l'Agglomération Clermontoise

(以下,リンク先は新しいウィンドウで開きます)
知事の決定を伝える報道 :
13.10.06 Interdiction de circuler sine die pour le tramway
clermontois sauf pour les deux jours d'inauguration

(Nouvel Observateur ニュースへのリンク)
この記事以外に今のところ情報を得られていないのが気になります.


脱線事故後の試運転再開と,この土日の運転内容を告げるリリース :
12/10/2006 Reprise de la Marche à Blanc
13/10/2006 Fonctionnement du tram les 14 et 15 octobre
(SMTC - Le tram ニュースリリースへのリンク)

ゴムタイヤ式トラムでは初となる両運転台式のトラムが10/14に開業する
と案内するクレルモンフェラン市のページ : Inauguration du tramway
(Ville de Clermont-Ferrand 公式サイトへのリンク)

10/12に撮影された5分少々のビデオ : Tramway Clermont by JP-F
折返しのシーンも収められています. (Dailymotion へのリンク)

上空からの画像を見ることのできるインタラクティブ地図 :
Ville de Clermont-Ferrand - Plan interactif
(Ville de Clermont-Ferrand 公式サイトへのリンク)
クレルモン=フェランの地図ですので,マウスさえあれば操作できます.

地図の右側にあるツールバーのうち,一番下の三色のアイコンをクリック
して,浮き出たメニューからTramwayをクリックすると,地図上にトラム
路線がトレースされます.その後は+でズームイン,ドラッグして位置を
変えれば希望の場所の詳細を見ることが出来ます.また,地図の右上に
ある回る地球マークを左にスライドさせると,地図データが薄くなって
衛星画像が浮き上がってきます.
データが古いのか,衛星画像でも軌道はほとんど見えませんし,電停名も
下記路線図とは異なっています.
Plans du réseau (トラムはA) (T2C 公式サイトへのリンク)

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直近の関連過去ログ : 2006/7/27 Translohr 10/14デビュー
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2006年10月13日

【バレンシア】12年目の路面電車に日本視察団

スペイン語で路面電車を意味する,tranvíaが含まれる記事をGoogleで
ニュース検索すると,同じ意味の言葉が含まれるドイツ語の記事検索結果
とほぼ同じ件数がヒットし,その数は1ヶ月分で800件を超えています.
これに対して,フランス語やイタリア語,オランダ語など他の言語では,
その半分以下に留まっています.こちらで最近スペイン関係が多いのは,
実はこのことにも原因があります.

もちろん,新聞記事をウェブサイト上で読めるかどうかは,言語により
進み具合が異なるでしょうし,ある出来事を記事するかどうかの基準も,
国や言語などにより異なることでしょう.たとえば,ドイツ語の場合には
事故などの報道も多く含まれていますが,他の言語ではあまり見られま
せん.これは実際に事故が少ないのかもしれませんし,ニュースになら
ないだけなのかもしれません.
ドイツ語は主に欧州3か国ですし,1か国同然の言語もあります.これに
対しスペイン語は世界各地で交わされているものの,路面電車に関する
記事は,自国のものが大半を占めています.
これだけで判断するのは危険ですが,記事数の多さは,最近のスペイン
での路面電車への関心の高さを表している,と言ってもいいのかもしれ
ません.

1994年スペイン初の近代的路面電車が復活して低床車が走るバレンシア
(Valencia)に,日本から視察団が訪れたという報道がありました.
一行は,FGVの運転指令所?や車庫なども視察したそうですが,とりわけ
バレンシアで地下鉄に混じり,1994年以来12年以上に亘って路面電車で
運転されている,4系統(T4)に関心を示していたとあります.
FGV : Ferrocarrils de la Generalitat Valenciana

FGVは,1986年に狭軌の国有鉄道,FEVEからバレンシアやアリカンテの
軌道を譲り受けて設立されました.バレンシアの鉄道は,このFEVE時代の
路線,19世紀に建設されたEl Trenet de Valènciaを継承する形で建設
され,このうち路面電車で運転されている4系統(T4)では,Ademuz(現在の
Empalme)から,Graoまでを結んでいた路線を受け継いでいるそうです.
この鉄道のことはよくわかりませんが,現在4系統はこの区間では一般の
道路上を走ってることから,やはり路面電車だったのでしょう.
(計画はありますが,4系統は今はGraoまでは行っていません)
FEVE : Ferrocarriles Españoles de Vía Estrecha

日本の視察団は,路面電車スタイルの4系統が,沿線から受け入れられて
いること,他の都市交通(たとえば地下鉄など)と一体化していること,
介入?(intervención)の手法などに興味を持ったとあり,ここの体験が,
将来日本国内での路面電車計画に役立つだろうと語ったそうです.

(以下,リンク先は新しいウィンドウで開きます)
バレンシアの都市交通を担うFGV :
Ferrocarriles de la Generalidad Valenciana
metro network map (バレンシア路線図)
(FGV metrovalencia 公式サイトへのリンク)

日本の視察団が訪れたことを報じる記事 : (内容はどちらも同じ)
11 Oct. Representantes municipales y empresarios de transporte
de Japón visitan la red de Metrovalencia

(Europa Press ニュースへのリンク)
11/10/2006 Empresarios del transporte de Japón visitan la red de
Metrovalencia
(Panorama Actual ニュースへのリンク)

非公式サイトながら,路面電車計画に詳しいサイト :
Línea T4 de Metro València
Mas del Rosari / Ll.Llarga Terramelar / Fira - Dr. Lluch
(www. tramvia. org へのリンク)
上段は,バレンシアの4系統(T4)のほか,今後の構想なども地図入りで
紹介されています.下段は,T4の画像集です.

T4には途中Marxalenesから分岐して,旧市街地の地下を通り計画中のT2と
合流して,Ciudad de las Artesまで行く構想もあるようです.
Viernes, 6 de octubre de 2006 La línea 4 del tranvía tendrá un
ramal en túnel que irá desde Marxalenes hasta el Carmen

(Las Provincias ニュースへのリンク)
T4の支線が足を伸ばすことになりそうな,Ciudad de las Artes(シティ
オブ アート) : How to get there (場所を示すページ)
(Ciudad de las Artes y de las Ciencias 公式サイトへのリンク)

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バレンシア関連 過去ログ : 2006/8/27 地下鉄事故区間を営業廃止へ
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2006年10月12日

【テネリフェ】ライトレール2007年4月開業へ

カナリア諸島テネリフェ島の中心都市,サンタ・クルス・デ・テネリフェ
(Santa Cruz de Tenerife)で建設中のライトレールが,工事の大詰めを
迎えているようです.当初は2007年3月開業を目指していましたが,多少
遅れて4月中には開業できる見通しです.

サンタ・クルス・デ・テネリフェ市は人口20万強,今回ライトレールで
サンタ・クルス・デ・テネリフェ市と結ばれるラ・ラグーナ(La Laguna)
は同14万人,テネリフェ島全体では84万人弱が暮らしています.サンタ・
クルス・デ・テネリフェには,かつては路面電車も走っていたそうです.
軌道を復活させることにしたのは,道路混雑を解消し,増えすぎた自動車
による弊害を減らすことにありました.

すでに2005年11月には,導入される100%低床車シタディス(Citadis)の
最初の編成が,アルストム(Alstom)のバルセロナ工場からカディス港を
経由して到着していて,先に完成した区間を使い,試運転も行なわれて
います.なお,ここに配置されるCitadisは,勾配に対応するため全ての
車輪がモータ付になっているそうです.

今回,軌道工事を年内にほぼ終了させ,来年2月までに付帯設備の工事を
全て終えた上で,4月中に営業開始する予定と,報道がありました.
一方で,当初予算の2億2800万ユーロを超過して,建設費は3億ユーロを
上回ることになるとも報じられています.

(以下,リンク先は新しいウィンドウで開きます)
テネフィフェ島のライトレール概要 :
Tranvía de Tenerife (トップページ)
Dossier informativo (駅所在地と地図など)
Los vehículos (車両 - Citadis 302 - の概要)
Ficha técnica (路線データ一覧)
Decálogo del Tranvía (ライトレールの長所10項目)
Preguntas Frecuentes (FAQ)
(MetroTenerife 公式サイトへのリンク)

今回開業する路線のラ・ラグーナ(La Laguna)には,すぐ先にテネリフェ
北空港(Los Rodeos空港=TFN)があります.テネリフェ島には国際空港が
2つあり,北に位置するTFN空港は,カナリア諸島内の路線やスペイン本土
との路線に加えて,欧州の一部の都市との航路もあり,年間250万人の
利用があります.ところが,ライトレール延伸の計画はないようです.
それに関しては,FAQのページで説明されていました.
鉄道アクセスを持つ他の空港の実績では,鉄道アクセスの利用率は,空港
全体の利用者のうち通常は20%程度に留まります.これをTFN空港にあて
はめてると,空港利用者が一日換算で7千人弱ですから,たとえ空港まで
ライトレールを延長させても,一日1400人の利用しか見込めないのです.
余談ですが,航空史上最悪の旅客機同士の衝突事故は,1977年3月に
この空港で起きています.


2007年2月に工事が終了し,4月に開業予定と伝える報道 :
10/10/2006
800 personas trabajan a destajo para acabar el tranvía en febrero
(Canarias 7 ニュースへのリンク)
El Cabildo, convencido de que el tranvía circulará en abril
(Gaceta de Canarias ニュースへのリンク)

今月に入ってから,路面電車建設の1億ユーロの工面?か何かのことで,
数多くの記事がありますが,カナリア諸島自治州からの?その1億ユーロ
は,今年の予算からは出ない?というような記事が出ました.
12 de octubre de 2006 Los diez millones estatales para el tranvía
tinerfeño se retrasan un año y no llegarán en 2006

(ABC Canarias ニュースへのリンク)

このライトレールの建設と運営は,PPP(Public-Private Partnership)で
行なわれているそうです.業界誌にその英文による紹介があります.
October 2005 Tenerife's PPP tram moves ahead
(Railway Gazette へのリンク)

工事や試運転の様子は,下記ページで見ることができます.
恐らく,Hospital Universitarioの前後の区間ではないかと思われます.
Tranvía de Tenerife (p10) #183から#186
(SkyscraperCity 掲示板へのリンク)
軌道工事の様子と,試運転のビデオ(4月現在) :
Reportaje fotográfico: Las obras del Tranvía
(ALBERWORLD: El Blog へのリンク)

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2006年10月11日

【ワシントンDC】エスカレーター撤去計画?

日本では,通常の時間帯にエスカレーターが止まっていて使えないことは
ほとんどありませんが,国外では地下鉄などの公共交通で時々遭遇する
ことがあります.代わりの階段もない時は,動かないエスカレータの上を
階段のように昇り降りすることになりますが,階段より段差がきついので
難儀することも多いです.

ワシントンDC(Washington D.C.)の地下鉄,Metrorail(通称Metro)の駅
でも,しばしば体験しました.Metroは地下区間では深いところを走り,
また,今年3月に漸く開業30周年を迎えたほどですから,最初からエスカ
レータは完備されていて,どの駅でもホームから地表まで段差なく移動
できるはずなのですが,それが叶わないことも.
多くの場合は故障か保守作業ということですが,この世界でも日本製は
優れているものなのでしょうか.もっとも,国外では普通に雨ざらしに
なるような場所にも設けられているので,そのあたりにも関係があるの
かもしれません.

ワシントンでMetroを運営するWMATAは,長年エスカレータに悩まされ続け
ていたそうです.動かないエスカレーターは苦情の種になることも多く,
また,各駅にエスカレータ完備ということは,それだけ数が多いわけで,
修理や改修などの経費も膨らんでいたのです.
そこで,WMATAは究極の選択肢を検討し始めました.特定の条件にあて
はまるエスカレータを撤去して,階段にしてしまおうというのです.
WMATA : Washington Metropolitan Area Transit Authority

(以下,リンク先は新しいウィンドウで開きます)
Tuesday, October 10, 2006 Hoofing It Out of the Subway
(Washington Post ニュースへのリンク)

このワシントンポスト紙の記事によれば,15駅に設置されている23か所の
エスカレーターを,階段に改造することが考えられているそうです.
対象になるかどうかの基準は,高低差(長さ?)30フィート(約9.14m)以下の
場所であることと,近くに別のエスカレーターがあることです.

現在86駅に,エスカレータは588基,エレベータは267基あります.この
うち,エスカレータの40から45基が故障しているか,定期点検で絶えず
使えない状態といわれています.
2000年より,エスカレーターの修繕10か年計画がスタートしていますが,
1基につき費用が24万ドルから50万ドルに及ぶほか,分解点検に3か月から
4か月を要します.また,年間の維持費が1基につき5万ドル以上するとの
ことで,仮に23基分を撤去すると,その維持費分だけで年間120万ドルが
浮く計算にもなります.分解点検も1基25万ドル必要ですので,予定の
あるエスカレータでは,その分も節約できることになるのでした.

しかし,これはまだ発案の段階で,決定されたわけではありません.
今週Metroの理事委員会にかけられ,そこで承認されれば,次は利用者や
身障者の諮問委員会などからの反応を,探っていくことになっています.

エスカレータ問題が,どれほどのものなのか,WMATAでは次のサービスを
すでに実施していることからも,ある程度は想像できるでしょう.

エレベータの運転状況を電子メールで通知するサービス :
Electronic Elevator Notification (ELLEN)
地図をクリックすると,その駅のエスカレータの状況が表示されるもの :
Station elevator/escalator status
定期点検などで使えないエレベータのリスト(常時更新) :
Elevator/Escalator Outages
(WMATA 公式サイトへのリンク)

ワシントンMetrorailの典型的なエスカレータ設置例 :
(ここが階段化されるというわけではありません)
dupont circle metro, north exit escalator 3
dupont circle metro, north exit escalator 3
Photo by JamesCalder (flickr)

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2006年10月10日

【パリ】メトロでの外環状線構想

今年7月に就任したRATPの新しい代表が,パリの外周を走るメトロ構想を
復活させるとの発表を先週末に行いました.
RATP : Régie autonome des transports parisiens (パリ市交通公団)

この10年間で,パリの郊外同士の行き来は20%も増えていて,都心を経由
せずに郊外同士を結びつける必要がでてきたためです.métrophériqueと
プロジェクト名を付けられた地下鉄は,パリ市の外周を巡る高速道路,
périphériqueから2-3キロの範囲を走り,都心から放射状に伸びてくる
メトロ(地下鉄)と交差して接続することになります.このため,パリ市内
での標準的な地下鉄の駅間隔距離が2キロなのに対し,Metrophericでは
1キロごとに駅を設けることになるようです.
40キロに及ぶループ地下鉄の建設費は,少なくとも40億ユーロから,上は
60億ユーロにまで達するとみられています.
périphérique : Boulevard périphérique de Paris (全長約35キロ)

このほかにも,今年の投資額は9億ユーロで,前年の7億9千万ユーロを
上回ることになることも発表されています.これはメトロ13号線近代化に
投じられるほか,トラム建設や14号線の延長にも使われます.

また,欧州議会の求め?に従い,競争原理を取り入れていくともありま
した.現在RATPは,一部のRERがSNCFで運行されている以外は,イルド
フランス内の公共交通をほぼ独占的に運営していますが,これがSNCFとの
競争になるのか,他社の参入があるということなのかどうかは不明です.

(以下,リンク先は新しいウィンドウで開きます)
先週末の最初の一報は,AFPが記事を配信しました.
07.10.06 La RATP relance le projet de métro autour de Paris,
le "métrophérique"
(20Minutes - avec AFP - ニュースへのリンク)

パリのメトロ環状線計画というのは,これまでにもあったようです.
すでに,パリでは一部の路線をつなぎ合わせると,環状ルートを形成して
いますが,構想でははるかに外側を走る,いわば外環状線になります.
Orbitaleとか,super métro(スーパーメトロ)という言葉がキーワードに
なっていたようで,公式のものは見つけられませんでしたが,今年1月に
投稿された下記ブログに,その概念図らしきものがありました.
10 janvier 2006 Transports en commun : priorité à la banlieue !
(Paris est sa banlieue ブログへのリンク)
記事の中の二番目の画像がスーパーメトロ構想を表していて,クリックで
拡大できます.


現在の話に戻りますと,週が明けて,その反響なども報道されました.
まず,Métrophériqueの構想地図が明らかにされました.ここからは,
20Minutes単独記事へのリンクです.
Carte Le projet de tracé du Métrophérique (PDF)

20Minutesが入手した地図によれば,第一期区間の開業が間近に迫り,
延長も予定されているT3(トラム)よりも,さらに外側を走ることになり,
同じトラムのT1よりは内側を,T2とは一部路線が重複しているところも
ありますが,基本的には外側になるようです.
昔の環状線Orbitale計画の予定線も載っていて,パリ市の東に飛び出す
ように広がるヴァンセンヌの森(Bois de Vincennes)を,Orbitale計画は
パリ市寄りで突っ切るのに対し,Métrophériqueは外側を回りこみます.
その他は,ほぼ昔と変わらない路線になるようです.


続いて単独インタビューや,各方面の反応など :
09.10.06 La RATP rêve de faire un tour en banlieue
09.10.06 Pierre Mongin : «Une boucle de 40 km pour relier les
grandes villes»
(RATPの新代表への質疑応答)
«Il faut de la synergie, assez de cette concurrence SNCF-RATP !»
(20Minutes ニュースへのリンク)

メトロ外環状線計画はトラム路線と重複しますが,郊外対郊外の交通の
利便を高めるには,信頼性が高く,より早い交通機関が求められていると
しています.それには地下鉄が最適で,たとえ60億ユーロを投じても,
すでに10-12%を占める郊外間の移動が,今後20%に増加することに対応
できる上に,intra-muros(環状道路の内側)の交通事情をも改善できる,
地下鉄が必要と判断されたようです.
また,現在郊外から都心への自動車の流入が多いのは,駅にパークアンド
ライドの設備がないからで,ヴァル・ド・マルヌ県(Val-de-Marne)(パリ
の南東にある県)内のRER(A線)の駅のように,市長により駐車場が撤去
された例もあるのだそうです.これに対して,メトロ外環状線の駅では
パークアンドライドを可能にするという話も出ました.
RER : Réseau express régional d'Île-de-France

不明な点や,誤訳や誤解による内容の間違いはご容赦ください.
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2006年10月09日

【パドヴァ】架線レス区間も試運転開始

イタリアのパドヴァ(パドバ)(Padova / Padua)で,先週土曜(10/07)から
トランスロール(Translohr)の運行が開始されたようです.
とは言っても,旅客を乗せない運行で営業運転ではありませんし,初日は
10:30から13:30までの3時間と,その後1時間の昼休み?をとって,14:30
から18:30までの4時間の,合計7時間だけでした.
この日はトランスロールのmetrotram2本が運転され,初回の運転は関係者
らが乗り込み,FS駅前から中心部を通りGuizzaまで35分かかりました.
初回だけ特別にゆっくり走ったわけではなく,本来なら20分から22分で
運転されるところを,徐行を余儀なくされていて,当面はこの所要時間に
なるようです.
FS : Ferrovie dello Stato Spa (イタリアの鉄道会社,元国鉄)

なお,相前後して画像などの新情報も出てきており,架線レスの区間を
バッテリーで走行している場面も見られるようになりました.

(以下,リンク先は新しいウィンドウで開きます)
土曜から旅客なしの運転開始を告げる記事 : (車と自転車に注意喚起?)
Giovedì, 5 Ottobre 2006 Sabato iniziano le corse regolari:
basta bici e soste in doppia fila

土曜日の試運転を伝える記事 : Domenica, 8 Ottobre 2006
Iniziato il "pre-esercizio" tra scorte, code e curiosità
PDF版では,10/08付け紙面のトップページが表示され,トランスロールの
画像も,モノクロではありますが,しっかり載っています.
Domenica, 8 Ottobre 2006 Padova, la prima pagina di oggi (PDF版)
(いずれも,Il Gazzettino On Line ニュースへのリンク)

これまで公式資料はウェブサイト上であまり見つかりませんでしたが,
ようやくパドヴァ市のサイトに掲載されていました.
Tram (公式の各種情報が掲載されたページへのリンク)
電停の名前と順番は,下のページに記載があります.Stazione F.S.から
南へCapolinea Sudまでの区間が,開業区間です.
Linea tram: tratta Stazione-Guizza
これから先の予定としては,下記ページによれば,11月から営業運転が
開始されますが,トラム2編成だけでの運行が1月まで続きます.
2007年2月からはトラムが6編成に増えて,同年9月以降は,全14編成が
揃って4-5分間隔での運行が可能になるようです.
Come cambia il trasporto pubblico in città

Il progetto del tram (トラム路線網 計画)
パドヴァが路面電車導入を決め,トランスロールが走り出すまでの歩み
Le tappe che hanno portato al tram su gomma
(Comune Padova - 市の公式サイト? - へのリンク)

架線レスと思われる区間を含む路線バスの地図(現在トラムは記載なし)
Mappa sensibile delle linee (市中心部の南側部分)
LINEA 8 (バス8系統の時刻表と路線概略図)
(APS-Holding 公式サイトへのリンク)
APS : Azienda Padova Servizi

架線のない区間をバッテリーで走るトランスロールなどの画像 :
I NUOVI TRAM DI PADOVA (p7)
(Mondo Tram Forum - イタリア語掲示板 - へのリンク)
Una cavia umana...で始まる,06/10/2006 22.50投稿の画像に注目です.
撮影日は不明ですが,パンタグラフを下げて走っている場所があります.

上記掲示板の画像から推測すると,架線レス区間は,Prato della Valle
の東側を走る場所と,バックに教会(chiesa del Santo)のあるところも
あることから,下記区間ではないかと思われます.電停ではSantoから,
Prato della Valleを通り,その先のCavalletto DXまででしょう.
Basilica di Sant'Antonio - Prato della Valle
(Mappa TuttoPadova へのリンク)
このリンク先で表示される地図のうち,Prato della Valleは,欧州で
2番目の広さがあると言われる広場で,画面左下に見えています.
トラムは南からその広場に入り,バスのルートとは反対に東側と北側の
縁を走って北東の角に達し,そこからBasilica di Sant'Antonioを目指し
一旦は北東の通りを進みますが,川を渡ってすぐに北西に曲がり,あとは
8番の路線バスと同じルートをたどるのではないでしょうか.
Basilica di Sant'Antonioは,公式サイトの画像をみるとわかるように,
ドーム上の屋根がいくつかあるようで,真ん中やや右側に見えている建物
でしょう.この建物をバックに走る区間も架線がないのは,上記掲示板の
画像から判ります.

La Basilica di sant'Antonio - Padova (公式サイトへのリンク)

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パドヴァ 関連過去ログ :
2006/9/12 トランスロール11月に延期
2006/8/09 トランスロール9月運行開始
2005/12/08 【トランスロール】イタリアでもバッテリー搭載
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2006年10月08日

【リヨン】空港連絡の急行トラム事業権

フランスの建設業者VINCIが,LESLYSの30年間に及ぶconcessionnaire,
契約に基づく事業権を獲得したという報道がありました.

LESLYSとは,リヨン(Lyon)のTGVが発着するパールデュー駅(Gare Part
Dieu)と,欧州内の各地からの便が発着するサンテグジュペリ空港(LYS :
Aéroport Lyon-Saint-Exupéry)を,25分で結ぶトラムのことです.現在の
連絡バス(Satobus)は,同区間に40分を要しています.
今年12月に営業開始する予定のリヨン3本目のトラムT3(LEA)を延長して
空港までたどり着くのですが,時間短縮のため途中T3の電停はほとんど
停まらないため,Expressが名前に入っています.一応2008年に開通する
予定になっていますが,定かではありません.
LESLYS : Liaison Express Lyon St Exupéry
LEA : Ligne de l'est de l'agglomération (=T3)

30年間のコンセッション期間中,出資,建設,沿線開発が委託されます.
LESLYSは全長23キロとなる見込みですが,途中のMeyzieu - ZIまでは,
T3としてSYTRALが建設していますので,そこから空港までが新たに建設を
必要とされる区間となり,1億ユーロを要するようです.
トラムの運行は,保守を含めてVeolia Transportが請け負うことになって
いて,営業収入が事業報酬になります.

(以下,リンク先は新しいウィンドウで開きます)
6 octobre 2006 (VINCI ニュースリリースへのリンク)
Le Conseil Général du Rhône désigne le groupement conduit par
VINCI « concessionnaire pressenti » de la liaison ferroviaire
Lyon Part-Dieu / Aéroport Saint-Exupéry (Leslys)


oct. 6, 2006 Vinci concessionnaire du Tramway express lyonnais
(Reuters ニュースへのリンク)

路線の概要や地図などは,ローヌ県?のサイトに :
05-09-2006 "LESLYS", tramway de l'Est
(Département du Rhône 公式サイトへのリンク)

T3(LEA)とLESLYSは,1980年台に運行終了した貨物鉄道CFELの線路敷地を
利用しています.下記地図にはCFELの線路跡も点線で載っているため,
現在の路線バスだけでなく,T3(LEA)やLESLYSの通るルートを容易に想像
することができます.Plan de l'agglomération Est (PDFファイル)
(TCL 公式サイトへのリンク)
CFEL : chemin de fer de l'Est lyonnais
TCL : Transports en Commun Lyonnais

T3(LEA)の概要 : Le tramway Lea Le tramway Lea
(SYTRAL 公式サイトへのリンク)
SYTRAL : Syndicat mixte des Transports pour le Rhône et
l'Agglomération Lyonnaise

T3(LEA)の終点Meyzieuから先は,Google Earthでも見極めが困難になる
ほど,CFELの線路跡は周囲と同化してしまっているようです.それでも
何とか跡を追っていくと,Meyzieu - ZIからTGVと交差する地点までが
約4.2キロで,そこからTGVの空港駅(Gare de Lyon-Saint-Exupéry TGV)
までは約4.5キロありました.9キロ弱ということになります.
上記ローヌ県のページにある経路図では,このルートをたどるようにも
見えますが,距離は7キロとあります.一方,今回のVINCIのプレスでは
9キロとなっています.

Meyzieu T3(LEA)の終点 (マップモード)
(Google Maps へのリンク)
画面左端にリヨン,右側にはリヨン空港の滑走路北端があります.

Aéroport Lyon-Saint-Exupéry (サテライトモード)
中央の矢じりのような形の建物がTGV駅の駅舎で,上からでは特徴があり
ませんが,写真でも一度見たら忘れられないデザインでしょう.それを
南北に貫くのはTGVが発着ホームの屋根で,右手にある半円形を並べた
ところが空港旅客ターミナルになります.

(Google Maps へのリンク)

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

関連過去ログ : 2006/6/28 11月末開業のLEAで試運転開始
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2006年10月07日

【メンフィス】中心部でシーメンス製LRV展示

テネシー州メンフィス(Memphis)で,シーメンスのサクラメント工場から
ノースカロライナ州シャーロットに向けて搬送中のライトレール車両を,
ダウンタウンで一般公開したというニュースがありました.
予算超過問題で揺れているCATSに向けた,車両価格1本300万ドルのS70
シリーズ16本のうちの1本です.残念ながら画像は発見できていません.

搬入途中の寄り道で,他の都市で車両を展示することは,米国では時々
みられるようです.LRVではありませんが,最近はLAオレンジライン(BRT)
向けの連接バスが,途中の街で一般公開されたこともありました.


メンフィスでは,1993年からダウンタウンで古典的な車両による路面電車
(トロリー)の運行を再開させていますが,その路線の一部を延長して,
空港と結ぶライトレール計画があります.約4億ドルとされる資金調達が
目下の課題のようで,そのうちテネシー州が25%,地元で25%を担うことに
なりそうです.そうした中,住民にライトレールを実感してもらい,路面
電車との違いを認識してもらうための展示だったのでしょう.


(以下,リンク先は新しいウィンドウで開きます)
October 4, 2006 Light rail vehicle on display Downtown
(Memphis Business Journal ニュースへのリンク)
ちなみにこの記事は,この日(10/04)のローカル記事の中で,一番表示
された記事だったそうです.Google casheに同紙サイトのmost viewed
stories for todayが残っていました.

MATA : Memphis Area Transit Authority
Regional Rail Program (MATATRAC) (ライトレール計画)
このページの中に,計画路線図のPDFファイルへのリンクがあります.
Main Street Trolley (運行中の路面電車-- トロリー --のページ)
Trolley Lines Schedules & Fares (PDFファイル / 路線図あり)
(MATA 公式サイトへのリンク)

flickr でみる Memphis trolley

このLRVが鉄道で運ばれているのかどうか,今一つはっきりしませんが,
ここでMain St. Trolleyの線路に載せられたとあります.
Memphis Central Station (Live Local Bird's eye へのリンク)
表示される画像は東向きで,トロリーの路線の一番南の底辺にあたる場所
にあたっていて,真ん中上の画面左右(南北)の通りがMain St.になり,
軌道はわかりにくいのですが,トロリー(ここでは単線)は,画面下(西)に
向きを変えて曲がっています.一方,画面中央に目立つレールはAmtrakも
走る路線で,その線路が道路をまたぐところ(煙突のそば)にある三角の
屋根が,トロリーの電停ではないでしょうか.ここで立体交差した線路
同士は,この先(画面左の先)で並走することになりますが,渡り線は見つ
けられませんでした.
(トロリーの線路は全てバードアイで追えます)
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2006年10月06日

【バルセロナ】高速脇の覆道をゆくT5

バルセロナ(Barcelona)は,市内の人口だけでも160万人に迫り,周辺の
都市圏全体では300万人近くが暮らしています.すでに地下鉄路線網が
縦横に張り巡らされていますが,2004年には路面電車も開通しました.

これまでに4系統が走っていますが,フランスなどと異なり,ドイツの
ように各系統が重複して走る区間も多くなっています.その中でT4系統
だけは,他の3系統(Trambaix)から独立した場所を走っていましたが,
間もなく5つ目の系統T5が走り始める予定で,T4とも接続します.

T5は当初9月開業の予定でしたが,豪雨などの影響で遅れていました.
それでも9月中旬より,旅客を乗せない状態ながら,運転を始めていたの
ですが,先週9/27の夕刻,脱線事故を起こしてしまいます.
その報道がきっかけで,T5系統を調べてみたのですが,他の路線にはない
特徴がありました.

間もなく旅客営業を開始するT5の区間は,グロリアス(Glòries),T4と
地下鉄L1号線の乗換え駅から,ベソス(Besòs),地下鉄L4号線の乗換え駅
までで,中間に4駅が設けられています.
バルセロナ市電は,道路と同じ地上走行ですが,車道から分離された専用
軌道を走っています.T5も例外ではないのですが,高速道路に沿って,
地下ではないものの,周囲を壁に囲まれた覆道のようなところを走るの
です.高速は交差する道路とは全て立体交差ですので,側道を走るT5も
その恩恵を受けます.覆道の側道区間では,まるで地下鉄のように他の
交通に全く邪魔されることなく走れるのでした.
電停名で言えば,El Clot de la Mel,Treball,Besòsの3か所は,その
覆道の中にホームが設けられ,その部分だけは高速と反対側の壁が取り
払われて,外界とアクセスできるようになっています.また,明かりとり
として天井にも楕円形の穴が開けれられ,Google Mapsサテライトモード
でも確認できます.

高速は,正式にはGran Via de les Corts Catalanesという名前で,単に
グランビア(Gran Via)とも呼ばれているようです.この道路の環境改善の
一環として,高速本線はそのままですが,側道には蓋が閉められ,覆道の
ようにして,蓋の上は緑地などに転用するようです.(市のサイト参照)
T5が走るのは,グランビア(Gran Via)の海側のみで,山側は側道を駐車場
などに転用するようですが,はっきり確認できたわけではありません.
いずれにしてもグランビア(Gran Via)の両側を単線で走るのではなく,
T5はGran Viaの海側(南東)の側道を複線で走るようになっています.

T5計画そのものは,ベソス(Besos)で終点ではなく,バルセロナ市内から
隣のサント・アドリア・ベソス市(Sant Adrià de Besòs)へと入っていき
ます.T4からT6の3つの系統(Trambesòs)は,その目的が,バルセロナと
サントアドリアベソス市(Sant Adrià de Besos)の交通の補完で,すでに
所々で軌道は敷かれているものの,開通はまだのような雰囲気です.

(以下,リンク先は新しいウィンドウで開きます)
下記サイトは,非公式ながら豊富な情報と画像で,今回の情報収集には
大いに役立ちました.
TRAMVIA.ORG | Web no oficial del tranvía en Barcelona y Catalunya
画面左上の切符のあたりをクリックすると,メニューが表示されます.
上の段にあるメニューの中で,TRAM barcelonaをクリックし,3言語で
交互に表示される,User's guideをクリック,表示される画面の中ほどに
ある,Plànol ineractiu de linies i paradesをクリックすると,バル
セロナの3か所で走る路面電車の路線図が出てきます.

上の段にあるメニューの中で,TRAMBESÒSをクリックすると,プルダウン
メニューが出てくるはずです.その中から路線関係を直接リンクでピック
してみました.他のメニューも貴重な資料で一見の価値ありです.
Infraestructuras y urbanismo (当初の路線計画図)
Líneas y trazado (現在の路線計画図)
Paradas (電停のホーム形式-島式か相対式か-のリスト)

電停周辺の様子(画像集) : T5 Can Jaumandreu
27-09-2006. Ensurt a un tramvia en proves sense viatgers (事故関連)
カタロニア語なのか,文章の内容はよく判りませんが,報道サイトより
画像は遥かに豊富にあります.
側道上の単線区間 T5 La Farinera
下にオリジナルの簡易配線図を入れましたので,参考にしてください.

他の電停もクリック一つで画像サムネイルが表示されます :
Red Trambesòs (SWFファイル-Flash)
(ここまでは www. tramvia. org へのリンク)

Gran Via改造計画のイメージ(右端をトラムが走ることになります) :
Projecte de remodelació de la Gran Via de Barcelona
(バルセロナ市 公式サイトへのリンク)

バルセロナ市内地図 :
Gran Via de les Corts Catalanes (Barcelona City Map へのリンク)
画面中央を左右に走る通りがGran Viaで,左側に見える円形がGlòries
です.Gloriesから放射状に道路が伸びていて,斜めに走るDiagonalは,
この画面ではT4系統が走るほか,画面左上の先のほうでは,T1からT3まで
3つの系統(Trambaix)も走っています.
(Zoom Inにチェックを入れれば,クリックしたところが拡大されます)

試運転中のT-5(Citadis)が脱線したことを伝える報道 :
Un tranvía en pruebas descarrila en la Gran Vía sin causar daños
personales
(ABC Cataluña ニュースへのリンク)
27.09.2006
Un tranvía en pruebas descarrila y queda colgando sobre la Gran Vía
(20 minutos ニュースへのリンク)
事故があったのはCan Jaumeandreuで,地上明かり区間から覆道に入る
直前のところです.上記報道にも画像が掲載されていますが,Citadisは
多少の段差があるグランビア(Gran Via)の退路(出口)に車体横半分近く
まではみ出し,道路から棒で支えてもらっているほどです.
脱線の原因は明らかにされていませんが,覆道の出口からの上り勾配を
登りきったところ辺りで,先頭部分が脱線したように見受けられます.

その後の続報 :
04.10.2006 Corrigen el trazado del tranvía en la Gran Via para
evitar accidentes
(20 minutos ニュースへのリンク)
高速出口との間に設けられる防護柵の高さを,従来より40-50センチ高く
すること,40mにわたって軌道(原語でtrazado)を若干補正することと,
これらの作業により開業が15日程度遅れることが記されています.
軌道補修に関しては,今月に入ってから脱線地点とその前後で,レールを
剥がして道床も掘り返していたようです.作業は今週終了し,試運転も
再開される模様です.営業運転開始の日付は明らかにされていません.

追記 : 10/12
その後,10/14に開業することが発表されています.
10-10-2006 Entrada en servei de la línia T5 del Trambesòs
el proper 14 d’octubre

(tranvía de Barcelona ニュースリリースへのリンク)


誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

有名なサグラダ・ファミリアの南東約1キロにあるグロリアス広場から
伸びる青い線がT4,ピンク色がT5で,単線区間は線を細くしています.
T5の単線区間では,元々2車線あった側道を,1車線つぶして軌道にあて
ましたが,歩道側を車道にしたことから,軌道と車道は2回交差します.
また,T4から分岐している点線は,衛星画像などでも確認できます.当初
T5の分岐に使用するためT4建設と同時に設置された渡り線と思われます
が,計画が変更になったのか,今回は使われないようです.
グランビア(Gran Via)は薄い部分が高架,濃い部分は地平です.地平と
言っても掘割に近い形態で,交差する道路は跨いでいきます.
bcn-granvia.png
資料を基に独自に構成したもので,正確ではありません


対応する場所の衛星画像(サテライトモード) :
Glòries - La Farinera - Can Jaumeandreu (Google Maps へのリンク)
撮影時期の関係からか,まだT5の軌道は見当たりません.
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2006年10月05日

【ハイアワサ】騒音防止と磨耗抑制で塗油試験

カーブでライトレールがたてるキシリ音に沿線住民が悩まされているのを
みて,ミネアポリス(Minneapolis)のハイアワサ ライン(Hiawatha Light
Rail Transit)を運行するMetro Transitは,レールに定期的に潤滑油を
塗る試験を12月から開始するという報道がありました.

曲線通過時に車輪とレールがたてるきしり音は,ミネアポリスに限った
話ではありません.Metro Transitが全米の他の交通事業者に問い合わせ
てみたところ,オレゴン州ポートランドとその周辺でライトレールMAXを
運行するTriMetが,テフロン・グリース(フッ素樹脂の潤滑油)を推薦して
きたそうです.20年前からライトレールを走らせているだけあり,その
あたりの経験も豊富なようです.TriMetでは沿線の20か所に塗油器を設置
して,全体で月間約20ガロンの潤滑油をレールに塗っています.おかげで
8年前から騒音を緩和できているということです.

ミネアポリスでは,実際に効果があるかどうか,また,タイマーにより
自動的に潤滑油を流すポンプが,この厳冬の地でも機能するかどうか,
2か所で実験することになった次第です.

塗油は騒音対策だけではありません.車輪の磨耗を遅くする効果も期待
されています.運転開始より2年が経過したハイアワサ線では,予想を
上回る利用率もあり,計画より2年早い2009年には車両のオーバーホール
が必要になってくると言います.
しかし,塗油が効果を発揮するためには,定期的に行う必要があります.
テフロン系潤滑油の価格は石油系のものより10倍も高く,5ガロンで$100
するそうです.また塗油器設置にも1か所あたり2万ドルかかります.

Wikipediaによれば,テフロンは現在までに発見されている物質の中で
最も摩擦係数の小さい物質なのだそうです.


(以下,リンク先は新しいウィンドウで開きます)
October 03, 2006 The squeaky rail will get the grease
(Minneapolis Star Tribune ニュースへのリンク)

報道にあった設置か所のうち,51st St. & Hiawatha Av.S. をLive Local
で見てもカーブは見当たりませんでしたが,そこから少し南に緩い曲線が
ありました. 52st St. and Hiawatha Av. S.
もう1か所は,空港より更に南に行った,アメリカンモールの近くという
ことで探してみたところ,直角カーブがありました.画面上にモールが
あり,その入口でも急曲線になっているように見えます.
near the Mall of America in Bloomington
(Live Local Bird's eye へのリンク)
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【セントポール】ループ案を検討へ

ミネアポリス(Minneapolis),ミネソタ州の州都セントポール(St. Paul)
は,両者あわせてツインシティーズとも呼ばれますが,両市を結ぶライト
レール計画があります.セントラルコリドー(Central Corridor)と呼ば
れる11マイルの計画線は,今年6月にバスラピッドトランジット(BRT=bus
rapid transit)をさしおいてLRTで建設されることを,両市など7つの郡に
およぶ全米16位の地域で,公共交通を運営するMetropolitan Councilが
承認していました.

そうしたなか,セントポールにあるミネソタ州議会議事堂(Capitol)と,
ダウンタウンの区間で,Central Corridor Coordinating Committeeが
定めたルートを変更しようという動きがあります.
今回,セントポール市の属するラムジー郡(Ramsey County)は,変更案の
調査に4万ドルを投じることを認めました.2ヶ月の間に,変更案の建設
費,所要時間,予測される乗車人数などが調べられます.

併用軌道を走る路面電車(ストリートカー)とは異なり,LRTは同じ路面を
走っても,その軌道は車道から完全に分離されます.狭い道路ではそれ
だけ自動車が走れなくなります.現在の案で複線を専用軌道として敷いて
しまうと,その通りでは車は全く走れないか,それに近い状態になること
や,道路下に埋設しているヒートポンプの配管などの移設が必要になる
こともあり,中心部では比較的幅員の広い道路を通り,そして,路線を
ループ状にすることによって,人の集まりやすい施設などに行きやすく
しようとするものです.この案は,発案者の郡コミッショナーの名前を
かぶせてBennett Loopと呼ばれているそうです.

新たに提案されたループでは,議事堂に近い駅を設けられ,3か所の病院
への移動が楽になるほか,セントポールのスポーツ競技場Xcel Energy
Centerや,カレッジセンターにも行きやすくなるそうです.
これにより利用率が高められますし,セントラルコリドー全体の予算が
9億3千万ドルから8億4千万ドルまで削減されることが見込まれるなかで,
ループ案は建設費を安くできるとしています.

(以下,リンク先は新しいウィンドウで開きます)
現在のルート :
Central Corridor Light Rail Transit (LRT)
(Metropolitan Council へのリンク)
Downtown St. Paul Light Rail Transit Alignment (下段)
(Central Corridor Coordinating Committee へのリンク)

ループ案の報道 : (具体的なルートは文章のみで記されています)
October 03, 2006
Ramsey County will study light-rail loop for St. Paul
(Minneapolis Star Tribune ニュースへのリンク)
Wed, Oct. 04, 2006 Light rail might loop downtown
(Pioneer Press ニュースへのリンク)

ループの鍵になる通りは,Kellogg Boulevardと,Jackson Streetです.
これに対して従来の案は,Cedar Streetを南下してきます.
Saint Paul, Minnesota (Google Maps へのリンク)

セントラルコリドー関連 過去ログ リスト :
2006/6/08 【セントラルコリドー】LRT決定に王手
2006/5/23 【セントラルコリドー】公聴会始まる
2006/5/14 【ミネアポリス】バスより遅いLRT
2006/2/28 【セントポール+ミネアポリス】両都市と中間の温度差
2006/1/04 【セントポール】ミネアポリスと結ぶLRT建設を新市長が表明
2005/11/14 【ミネアポリス】バスに乗らなかった人がLRTに乗る

WikimapiaでGoogle Mapsハイブリッドモードを見る
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2006年10月04日

【べレスマラガ】10/11営業運行開始予定

スペイン,アンダルシア州の地中海リゾート,コスタデルソルの東部に
位置するベレスマラガ(Vélez-Málaga / Velez Malaga)で,路面電車が
今月開業することになっています.概要を先月ご紹介していましたが,
開業日や運賃などの詳細が明らかになってきました.
前回 : 2006/9/23 県からの資金なしの路面電車

公式行事などは別のようですが,旅客営業は10/11から開始されることに
決まりました.その後の5日間は,運賃無料で乗降できるようになり,
新しい公共交通に,地元の人たちだけでなく観光客らにも馴染んでもらい
たいようです.この無料期間を終了すると,運賃は1ユーロです.その
金額は暫定的なようで,本来の大人普通運賃は1.30ユーロです.市議会
からもその金額で承認されていました.暫定運賃がいつまで続けられる
のか,市のサイトには記されていますが,よくわかりません.


このほかにも,低床車の定員(座席54/立ち席148=合計202)から割り出す
運賃(la tarifa técnica del modelo CAF)なるものも存在し,その金額は
1.42ユーロだそうです.この数字は,車両の価格などから算出するもの
かもしれません.なお,CAFの100%低床車両の価格を,前回は3本で516万
ユーロとご紹介していましたが,市のサイトに2本で516万ユーロという
記載がありますので,訂正します.
CAF : Construcciones y Auxiliar de Ferrocarriles
(スペインの車両メーカー)

今回開業する区間は,ベレスマラガからトレデルマル(Torre del Mar)
までの4.6キロです.(路線図などは前回の投稿にリンクを載せています)
この区間を17分で結ぶことになっていて,CAF製の100%低床車は郊外では
最高時速70キロ,街中の単線区間では同50キロに制限されて走ります.
しかし,ベレスマラガには電車は3本しかなく,1本を予備車とするよう
ですので,2本だけの運行で運転間隔は30分になるようです.
来年5月には1.3キロの延長が,ベレスマラガより北に予定されています.

(以下,リンク先は新しいウィンドウで開きます)
市の発表 : Enviado el Martes, 03 octubre a las 12:53:
El tranvía entre Vélez y Torre del Mar comenzará a funcionar el
11 de octubre

(Ayuntamiento de Vélez Málaga ベレスマラガ市役所へのリンク)

マラガの新聞が記事を出しています :
martes, 03 de octubre de 2006 El tranvía de Vélez entrará
en servicio el próximo 11 de octubre

(Diario Málaga Hoy ニュースへのリンク)

不明な点や,誤訳や誤解による内容の間違いはご容赦ください.
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2006年10月03日

【マルセイユ】トラム建設にEIB融資決まる

6月にルマンが市電建設に際して,欧州投資銀行(EIB,フランス語BEI)
から融資を受ける報道があった際に,BEIのプレスリリースには過去5年に
フランスの都市交通への投資では,現在トラムを建設中のマルセイユが
含まれていないとご紹介していましたが,今回加わることになりました.
BEI : Banque européenne d'investissement,
Europäische Investitionsbank,European Investment Bank
2006/6/18 【ル・マン】市電復活に投資銀行から融資

欧州投資銀行(BEI / EIB)は,マルセイユの路面電車に1億5千万ユーロを
融資することになりました.11.9キロの2路線建設,26本の低床車購入,
車庫建設など,総額4億7千万ユーロとされている費用にあてられます.
Ligne 1 : Noailles - Les Caillols
Ligne 2 : Euroméditerranée-Gantès - La Blancarde

BEIは,10年余の間に30億ユーロ以上を,フランスの都市交通に投資して
きました.グルノーブルの名がないと6月にはお伝えしましたが,今回の
リストには含まれています.軌道系交通機関が運転されている,もしくは
現在建設中で名前がない街は,カン,パリ,ニースなどでしょう.

フランスを除くEU全体では,2000年以降150億ユーロが,次の都市の都市
交通に融資されていると,リリースには記されています.
Athènes, Alicante, Barcelone, Berlin, Bruxelles, Budapest, Dublin,
Düsseldorf, Lisbonne, Londres, Madrid, Manchester, Munich, Porto,
Prague, Rome, Stockholm, Valence (原文通りのフランス語表記)
最後のValenceとは,リヨンとマルセイユの中間にあるフランスの都市の
ほうではなく,スペインのバレンシアのことでしょう.


(以下,リンク先は新しいウィンドウで開きます)
Date of Release : 29/09/2006
150 millions d’euros de la BEI pour le tramway de Marseille
(BEI ニュースリリースへのリンク)

02.10.06 Marseille emprunte pour financer le tram
(20 minutes ニュースへのリンク)

8月の投稿に先日追記しましたが,マルセイユ向けのFLEXITY Outlookが
デビューしています.豊富な画像がウィーン発で発信されていて,今回は
ボンバルディア(Bombardier)のウィーン工場から,ウィーン南東部にある
市電工場へ,夜間市内を移動した際の画像がアップロードされています.
ウィーンのリンク(Ring)にある国会議事堂の前では,撮影のための停車も
あったようです.

工場での公開分は重複になりますが,アドレスも変更されましたので,
今一度リンクを張っておきます.

France, Marseille, modern Tramway
Vienna, October 2, 2006: Transfer of Marseille's first Tramcar
from Bombardier to the Wiener Linien workshop

September 26, 2006: The presentation of the new tramcar at Bombardier in Vienna
(Viennaslide へのリンク)

マルセイユのトラムの話題,直近の過去ログ :
2006/8/18 【マルセイユ】あのデザインが遂にデビュー
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2006年10月02日

【マドリード】近郊で路面電車網計画発表

スペインでは,国内のどこかのライトレールや路面電車の計画が,絶えず
何らかの形で報道に取り上げられていると言っても過言ではありません.
先月中旬は,マドリードから南西に十数キロの衛星都市,アルコルコン市
(Alcorcón)で,路面電車網の計画が発表されるという話がありました.

アルコルコン市(Alcorcón)は,市内は人口16万人ほどですが,マドリード
都市圏に組み込まれています.以前ご紹介しているパルラ(Parla)と同じ
ような感じですが,さらにマドリードに近い位置です.
2006/8/31 【マドリード】郊外で路面電車が開通間近

アルコルコン市(Alcorcón)には,鉄道では地下鉄10号線,近郊電車のセル
カニアス(Cercanías)C-5号線が,マドリッドから伸びてきています.
また,マドリッドの地下鉄路線図を見ると,南西に環状線があるのが判り
ますが,この地下鉄12号線も,ループの北端はアルコルコン市です.
この他に,地下鉄L10号線のアルコルコンから少しマドリッド寄りにある
Colonia Jardín駅から,低床車が走る予定のライトメトロ(metro ligero)
もあります.

今回路面電車網を走らせると発表があったのは,地下鉄L12号線とセル
カニアス(Cercanías)C-5号線の接続駅,アルコルコン中央駅(Alcorcón
Central)から,ライトメトロ(metro ligero Ciudad Jardín-Boadilla)と
交差する辺りまで,アルコルコン市の北側に路線を延ばそうとするもの
です.ノースエリア(área norte)と呼ばれるこの市街地より北の部分を
開発し,現在の市街地と結ぶことが目的のようです.
Google Mapsでこの場所を見ると,撮影された時点では,まだ開発の手が
全く及んでいないように見えました.

(以下,リンク先は新しいウィンドウで開きます)
アルコルコン市(Alcorcón)とマドリードの位置関係 :
地下鉄 (スペイン留学館へのリンク)
マドリッド地下鉄の路線網(環状地下鉄L12号線は画面左下) :
Real-distance map of the Madrid Metro network (GIFファイル)
(CityRailTransit へのリンク)
ライトメトロ(metro ligero Ciudad Jardín-Boadilla)の情報 :
Metro de Madrid PLAN DE INFRAESTRUCTURAS 2003-2007
(www. tramvia. org へのリンク)
このページにある13号線が,アルコルコン中央駅から北に伸びてくる路面
電車と接続するライトメトロ(metro ligero)です.一番上にある地図は,
地下鉄路線網とライトメトロ計画路線の位置関係全体が把握できます.

マドリッド近郊の鉄道路線図 : map of Madrid area
(Trainspotting Bükkes へのリンク)
英語版とスペイン語版の地図の地図へのリンクがあります.地図の上で
CercaníasのC-5号線は,画面中央から左下に伸びるMóstoles-El Sotoを
終端とする線です.地図の上では黄土色のエリアが人口密集地帯と思われ
ますが,終端から2つ目のエリアがアルコルコンでしょう.Parlaは画面
下のほうにあり,そばをAVEが走る高速線が通っています.

市からの発表 : 21 de septiembre de 2006
Ayuntamiento de Alcorcón. Gabinete de Comunicación
(Ayuntamiento de Alcorcón アルコルコン市役所へのリンク)
同じく市のサイトには,公共交通のページにスペインのライトレールとも
言える,建設中?のライトメトロの概要もあります. Metro ligero

ニュースでも取り上げられていました :
25/09/2006
Un tranvía unirá el nuevo Alcorcón con la ciudad actual
(SegundaMano Mercado Alarcón ニュースへのリンク)
26/09/2006
ALCORCÓN SOLICITA COLABORACIÓN A LA CAM PARA TENER TRANVÍA
(Diario Digital de Alcorcón ニュースへのリンク)
上段のニュースの挿絵は,パルラ(Parla)で建設中の軌道のようです.
下段のニュースでは,先日3本目の低床車が到着したと伝えられていた,
ベレスマラガ(Vélez Málaga)の車両が,挿絵として使用されています.
2006/9/23 【べレスマラガ】県からの資金なしの路面電車

アルコルコン市の衛星画像 : Alcorcón (Google Maps)
画面下に広がる街がアルコルコンの中心部で,赤丸に白い字でMマークは
地下鉄の駅所在地を示しています.L10号線の終点Puerta del Sur駅,
L12号線とC-5号線の連絡駅で,今回路面電車の計画もこの駅からとなる,
Alcorcón Central(アルコルコン中央駅)も確認できます.

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
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2006年10月01日

【LA】オレンジライン延長計画承認ほか

LAのBRT(bus rapid transit)のオレンジライン(Orange Line)が開業して
まだ一年足らずですが,延長が正式に着手されることになります.

ロサンゼルスの中心部からみて,北西に広がるサンフェルナンドバレー
(San Fernando Valley)を,東西に走るオレンジラインは,使われなく
なっていたSouthern Pacific Railroadの貨物線を,バス専用道に改造
しています.東側では地下鉄レッドライン(Red Line)のノースハリウッド
(North Hollywood)駅に接続し,現在の西の終点は,ワーナーセンター
(Warner Center)になっています.

開業前の予測を超える乗車人数を輸送していますが,サンフェルナンド
バレーの東西の軸だけではなく,南北の軸も整備する必要もあります.
利用者はオレンジラインの沿線に住んでいるとは限らず,通常の路線バス
でオレンジラインに乗り換えているケースもあるからです.
実は整備を迫られる背景には,2009年までに南北の交通を改善する方策を
打ち出さないと,カリフォルニア州からの補助金9800万ドルを失うという
現実もあったようです.

先週MTAの理事会は,現在の西側の近くから,Canoga Avenueに沿って
北上し,6マイル先のMetrolinkのChatsworth駅まで延長させる計画を,
満場一致で承認しました.やはり旧Southern Pacific Railroadで現在は
MTAが所有している貨物線跡を利用します.それでも建設費は,1億3500万
ドルから1億6500万ドルと見られています.完成するとオレンジライン
は,路線図の上ではL字を描くことになるでしょう.

その他にもヴァレー内の南北軸整備ということで,オレンジラインの中
ほどで交差する,Van Nuys Boulevardにバス専用レーンを設置する計画も
進めていくことになりました.

(以下,リンク先は新しいウィンドウで開きます)
MTA : Los Angeles County Metropolitan Transportation Authority
ORANGE LINE online (路線図へのリンクあり)
オレンジライン月間乗車人数推移 Ridership Chart (GIFファイル)
(MTA(Metro) 公式サイトへのリンク)
オレンジラインの利用者が,6月以降落ち込んでいるのは,夏休みだから
のようです.

関連する報道 :
September 29, 2006 MTA to Run Orange Line Busway to Chatsworth
(Los Angeles Times ニュースへのリンク)
Sep 28, 2006 Metro Orange Line Could Be Extended To Chatsworth
(CBS ニュースへのリンク)
09/13/2006 MTA leaders bullish on Valley's busway
(LA Daily News ニュースへのリンク)
LAタイムスとLAデイリーニュースには,計画図へのリンクもあります.

この他にロサンゼルスでは,先週金曜にExposition light rail line,
通称Expo Lineの起工式が行なわれました.順調なら2010年には,ライト
レールがLAダウンタウンからCulver Cityまで走ることになります.

Mid-City/Exposition Light Rail Transit
LACMTA Press Release Friday September 29
Exposition Metro Line Construction Authority Breaks Ground on
L.A.’s Newest Light Rail Project to Serve Westside Commuters

(MTA(Metro) 公式サイトへのリンク)

オレンジライン関連 直近の過去ログ :
2006/6/14 【LA】オレンジラインはLRTでも良かった?
他多数あり

エキスポライン(Expo Line)関連 過去ログ :
2006/8/25 【ロサンゼルス】LRT新線はアクアかローズか
2006/3/22 【ロサンゼルス】第4のLRT着工間近ほか
posted by NeiTech at 19:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 米国南西部 このエントリーを含むはてなブックマーク
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