フロリダ州マイアミ(Miami)のダウンタウンに,7マイル弱(11キロ弱)の
南北ループ線と,3マイル弱(4.7キロ弱)の東西ループ線の2つのループを
建設する,2億ドルのマイアミ ストリートカー計画は,昨秋まで順調に
計画が進んでいましたが,このところ足踏み状態です.
昨秋には,マイアミ市の委員会(Miami City Commission)が,この計画の
説明を受けて承認していく予定でした.しかし,それが延び延びになり,
今や早くても今年3月より前に,それが実現することはないだろうとする
報道がありました.
市内の人口は約38万強を数えるマイアミ市には,軌道系の都市交通として
マイアミデイド郡(Miami-Dade County)内に路線を広げる,高架鉄道の
メトロレール(Metrorail)と,同市のダウンタウンを同じく高架で走る,
新交通システムのメトロムーバー(Metromover)があります.
ストリートカーの守備範囲は,メトロムーバと同様に通勤鉄道のメトロ
レール線の東側になり,メトロムーバのカバーしていない,北部を中心に
路線を設けようとしています.そこは住民も多く,公園や各種施設なども
数多く建設されている地区になります.
しかし,市のコミッショナーに計画を諮れないのは,確実に賛成多数を
得られるとは言えない状況だからのようです.
路面電車の建設は費用が掛かりすぎ,ダウンタウンを循環するバスを改善
したほうが安い上に,バスなら状況の変化でルートも柔軟に変えることが
できるとして,それだけの資金を投じるなら,生活にもっと必要なこと
(警察や消防とか,増え続ける年金負債の救済など)に投資すべきだと主張
する反対派もいますが,どちらとも態度を決めかねている様子見の人が
多勢です.それだけ大型の高額で複雑なプロジェクトなのです.
反対派の説く路線バスの優位性に対しては,バスに乗らなくても鉄道なら
乗る人が多いことは,調査で示されているという話も出てきます.
市では,民間の建設業や,鉄道車両メーカー,国際銀行などからなる,
コンソーシアムを公募して,長期契約によるDBOM(設計,建設,運営,
保守)を採用する道も探っています.
記事によれば,このようなPPPは,西ヨーロッパでは珍しくないものの,
主要な公共交通では米国にはないと記しています.
ラスベガスのモノレールは該当すると思われますが,主要な公共交通とは
見なされていないのかもしれません.乗車率も落ち込んでいます.
PPP : public-private partnership
この手法が実現した場合,2008年なかばまでにコンソーシアムが選ばれ,
市電の運転開始は2011年初頭になると見られています.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
Mon, Jan. 29, 2007 Commission not on board yet for streetcars
Tue, Jan. 30, 2007 Miami trolley's momentum seems to have stalled
(Miami Herald ニュースへのリンク)
どちらもほぼ同じ内容ですが,1/30付けのほうが読みやすいと思います.
同紙のスペイン語版の記事 : タイトルが不確かな将来になっています.
Jan. 30, 2007 Incierto futuro del proyecto del tranvía en Miami
(El Nuevo Herald ニュースへのリンク)
マイアミ市電計画の公式内容 :
* Miami Streetcar Project (トップページ)
* Miami Streetcar Project Frequently Asked Questions (Q&A)
* Project Fact Sheet (PDFファイル)
(City of Miami マイアミ市 公式サイトへのリンク)
Project Fact Sheet内に,提案されている路線図があります.
メトロムーバー(Metromover)の路線図 : Metromover Map/Stations
(Miami-Dade County マイアミデイド郡 公式サイト Transit へのリンク)
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
マイアミ ストリートカー関連 過去ログ :
2006/5/25 市電復活への道(近況)
2006/3/08 路面電車計画に東西線の追加
2006/2/24 路面電車計画に補助金獲得へ
2005/11/19 ストリートカー復活へ弾み
2007年01月31日
2007年01月30日
【ニューヨーク】地下鉄の路線別の待遇差
ニューヨーク(New York City)の地下鉄(Subway)路線には,番号が振られ
ている路線と,アルファベットが割り当てられている路線があります.
数字のほうは,1から7までで,アルファベットは,AからZまでですが,
現在は抜けている文字(H, I, K, O, P, T, U, X)もあります.このうち,
Sは複数の路線に割り当てられていて,路線数は現時点では26です.
数字とアルファベットの違いは,ご承知の通り,その歴史に遡ります.
ここで詳しく書けませんが,ニューヨーク市が買収して統合するまで,
複数の会社が地下鉄を運営していました.数字(Division A)と,アルファ
ベット(Division B)の違いは,その会社の違いに由来しています.
その数字(Division A)の路線と,アルファベット(Division B)の路線で,
提供されているサービスに格差があるというのが,今回の話です.
例えば,新車の導入に関しては,数字の路線,ディビジョン(Division A)
が先です.約5年前に,ディビジョンAに新型車両が導入されはじめた頃
でも,ディビジョンB(Division B)の路線は車齢40年近い車両ばかりが
走り続け,故障数もディビジョンAより多い状態でした.
ようやく最近になって,ディビジョンBのNトレインやQトレインにもR160
形式の新車が入り始めています.あとから製造されただけあって,多少
先達からは改良されているのか,車内の自動案内放送の音声が,ディビ
ジョンAのNo.6ラインで走っているものよりも良い,というような声も
聞かれるようです.
車両に関しては,ディビジョンBはトンネル断面積が大きく,幅の広い
車両が走っているなど,ディビジョンAの車両とは互換性がないため,
予算の都合でディビジョンごとに刷新することになり,Bのほうが後回し
になったのかもしれません.
しかし,政治的な要素もあるようです.
地下鉄とニューヨーク市に関する書籍を執筆した人によれば,新しいもの
の導入は,以前はNo.7ラインがいつも真っ先だったとして,その理由は,
7号線の走る地域がハイクオリティだからだしています.
何がハイクオリティなのかは,記事から読み取れませんが,地下鉄No.7
ラインのクイーンズ区(Queens)側の終点は,クイーンズの中でも所得の
高い地域まで届いているようです.
現在はディビジョンBのLトレインが,先行導入時のパイロット路線です.
これは,他路線から比較的独立していて,万が一問題が生じても他路線
への影響が少ないからということを,前に読んだことがあります.以前の
7号線も他の路線と線路を共用することもなく,独立しているほうです.
Lラインで実験され,採用が決まった新機軸でも,その後の採用は番号
路線のディビジョンAからです.たとえば,ホームの電車到着案内表示機
に関しても,番号路線(ディビジョンA)の駅は,今年末までに導入計画が
あるものの,L以外のアルファベット路線(ディビジョンB)への導入は,
今のところ計画がないそうです.
着工が,いや,再着工と言ったほうがいいのかもしれませんが,間もなく
と伝えられている,地下鉄セカンドアベニュー線(Second Avenue subway
line)は,Tトレインになる予定です.ということは,ディビジョンBです
ので,もう十分されていますが,冷遇される可能性がありそうです.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
January 29, 2007 Numbers v. Letters: The Politics of the MTA lines
(New York Sun ニュースへのリンク)
MTA New York City Subway Map (系統図)
(MTA 公式サイトへのリンク)
セカンドアベニュー線の着工は間近と伝えていた記事.
January 25, 2007 Exclusive: Ground Breaking For 2nd Avenue
Subway Line Weeks Away (NY1 ニュースへのリンク)
その後の情報では,3月になりそうです.
January 30, 2007 MTA sets date for 2nd Ave dig
(amNewYork ニュースへのリンク)
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
関連するニューヨーク 地下鉄の話題 過去ログ :
2006/8/21 地下鉄新車30日間お試し期間 (R160の話題)
2006/8/02 地下鉄路線別ランキング
ニューヨーク セカンドアベニュー線の話題 過去ログ :
2006/2/09 地下鉄T系統は更に遅れか?
2005/11/10 戦後初の地下鉄新線へ一歩前進
ている路線と,アルファベットが割り当てられている路線があります.
数字のほうは,1から7までで,アルファベットは,AからZまでですが,
現在は抜けている文字(H, I, K, O, P, T, U, X)もあります.このうち,
Sは複数の路線に割り当てられていて,路線数は現時点では26です.
数字とアルファベットの違いは,ご承知の通り,その歴史に遡ります.
ここで詳しく書けませんが,ニューヨーク市が買収して統合するまで,
複数の会社が地下鉄を運営していました.数字(Division A)と,アルファ
ベット(Division B)の違いは,その会社の違いに由来しています.
その数字(Division A)の路線と,アルファベット(Division B)の路線で,
提供されているサービスに格差があるというのが,今回の話です.
例えば,新車の導入に関しては,数字の路線,ディビジョン(Division A)
が先です.約5年前に,ディビジョンAに新型車両が導入されはじめた頃
でも,ディビジョンB(Division B)の路線は車齢40年近い車両ばかりが
走り続け,故障数もディビジョンAより多い状態でした.
ようやく最近になって,ディビジョンBのNトレインやQトレインにもR160
形式の新車が入り始めています.あとから製造されただけあって,多少
先達からは改良されているのか,車内の自動案内放送の音声が,ディビ
ジョンAのNo.6ラインで走っているものよりも良い,というような声も
聞かれるようです.
車両に関しては,ディビジョンBはトンネル断面積が大きく,幅の広い
車両が走っているなど,ディビジョンAの車両とは互換性がないため,
予算の都合でディビジョンごとに刷新することになり,Bのほうが後回し
になったのかもしれません.
しかし,政治的な要素もあるようです.
地下鉄とニューヨーク市に関する書籍を執筆した人によれば,新しいもの
の導入は,以前はNo.7ラインがいつも真っ先だったとして,その理由は,
7号線の走る地域がハイクオリティだからだしています.
何がハイクオリティなのかは,記事から読み取れませんが,地下鉄No.7
ラインのクイーンズ区(Queens)側の終点は,クイーンズの中でも所得の
高い地域まで届いているようです.
現在はディビジョンBのLトレインが,先行導入時のパイロット路線です.
これは,他路線から比較的独立していて,万が一問題が生じても他路線
への影響が少ないからということを,前に読んだことがあります.以前の
7号線も他の路線と線路を共用することもなく,独立しているほうです.
Lラインで実験され,採用が決まった新機軸でも,その後の採用は番号
路線のディビジョンAからです.たとえば,ホームの電車到着案内表示機
に関しても,番号路線(ディビジョンA)の駅は,今年末までに導入計画が
あるものの,L以外のアルファベット路線(ディビジョンB)への導入は,
今のところ計画がないそうです.
着工が,いや,再着工と言ったほうがいいのかもしれませんが,間もなく
と伝えられている,地下鉄セカンドアベニュー線(Second Avenue subway
line)は,Tトレインになる予定です.ということは,ディビジョンBです
ので,もう十分されていますが,冷遇される可能性がありそうです.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
January 29, 2007 Numbers v. Letters: The Politics of the MTA lines
(New York Sun ニュースへのリンク)
MTA New York City Subway Map (系統図)
(MTA 公式サイトへのリンク)
セカンドアベニュー線の着工は間近と伝えていた記事.
January 25, 2007 Exclusive: Ground Breaking For 2nd Avenue
Subway Line Weeks Away (NY1 ニュースへのリンク)
その後の情報では,3月になりそうです.
January 30, 2007 MTA sets date for 2nd Ave dig
(amNewYork ニュースへのリンク)
アルファベットと数字
Times Square Subway by andy in nyc (flickr)

(Taken on January 22, 2007)
本題とは関係ありませんが..
Transit Museum kitty by The Kozy Shack (flickr)

(Taken on January 23, 2007)
Times Square Subway by andy in nyc (flickr)

(Taken on January 22, 2007)
本題とは関係ありませんが..
Transit Museum kitty by The Kozy Shack (flickr)

(Taken on January 23, 2007)
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
関連するニューヨーク 地下鉄の話題 過去ログ :
2006/8/21 地下鉄新車30日間お試し期間 (R160の話題)
2006/8/02 地下鉄路線別ランキング
ニューヨーク セカンドアベニュー線の話題 過去ログ :
2006/2/09 地下鉄T系統は更に遅れか?
2005/11/10 戦後初の地下鉄新線へ一歩前進
2007年01月29日
【マドリード】ライトメトロの完成間近に(2)
マドリード(Madrid)のメトロリゲロ(Metro Ligero / ライトメトロ)向け
車両の画像がいくつか載っている記事がありました.一週間前のものに
なりますが,ご紹介しておきます.その画像によれば,車両の先頭部分
には,ML(Metro Ligero)と記されています.
マドリードでは地下鉄建設の5か年計画が進行中で,今年5月末が一応完成
目標となっています.それまでに,45キロ近くの延伸区間が開通する予定
になっていますが,計画にはそれとは別に,合計30キロのライトレール
(ライトメトロ)3路線の新設が含まれています.これまでライトレールの
開業日は未定と書いていましたが,ライトレールも5月末予定になって
います.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
21-01-2007 Un metro con vistas
(Madridiario ニュースへのリンク)
ライトメトロと,これまでのメトロ(地下鉄)との違いは,文字通りライト
メトロは軽量であるとか,地上走行の多いライトメトロは,専用軌道や
交差点での優先権が与えられていて,バルセロナなどでもその有効性が
確認されているものの,マドリードに路面を走る電車が戻ってくるのは
何十年ぶりにもなるため,歩行者も自動車も適応してもらわなければなら
ないというようなことも,記されています.なお,ライトメトロ(ライト
レール)の最高速度は,時速50キロになるようです.
アルストム(Alstom)の5車体(全長32m)100%低床車,シタディス(Citadis
302)は,バルセロナから600キロ以上の道のりを二日かけて,マドリード
東部の地下鉄5号線Canillejas駅近くの車庫に一旦運ばれます.そこで
車両としての認可を得た?後,再び特殊なトレーラーで導入される路線の
近くに設けられた車庫へ移されます.こうして,試運転や訓練などが開始
されていきます.
さらに日付がさかのぼりますが,ライトメトロ(ライトレール)の安全確保
のための頭脳とも言える,指令センターが建設されていることを紹介する
記事もありました.
11-01-2007 Los "cerebros" del Metro Ligero
(Madridiario ニュースへのリンク)
ライトメトロの指令センターは,2か所に設置されます.一つは南西部を
走る2路線(2号線と3号線)を,もう一つは北部の1号線を受け持ちます.
センター内には,リアルタイムで運行状況や駅設備の状況などを示す大型
画面が用意されます.記事には画像も掲載されていますが,これは恐らく
地下鉄のものでしょう.それでも,同じようなものが,ライトレール用に
作られます.遅れの情報は,乗務員に表示させることも可能なようです.
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
マドリード ライトメトロ関連 過去ログ :
2007/1/22 ライトメトロの完成間近に
2007/1/07 間もなくシタディス試運転
車両の画像がいくつか載っている記事がありました.一週間前のものに
なりますが,ご紹介しておきます.その画像によれば,車両の先頭部分
には,ML(Metro Ligero)と記されています.
マドリードでは地下鉄建設の5か年計画が進行中で,今年5月末が一応完成
目標となっています.それまでに,45キロ近くの延伸区間が開通する予定
になっていますが,計画にはそれとは別に,合計30キロのライトレール
(ライトメトロ)3路線の新設が含まれています.これまでライトレールの
開業日は未定と書いていましたが,ライトレールも5月末予定になって
います.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
21-01-2007 Un metro con vistas
(Madridiario ニュースへのリンク)
ライトメトロと,これまでのメトロ(地下鉄)との違いは,文字通りライト
メトロは軽量であるとか,地上走行の多いライトメトロは,専用軌道や
交差点での優先権が与えられていて,バルセロナなどでもその有効性が
確認されているものの,マドリードに路面を走る電車が戻ってくるのは
何十年ぶりにもなるため,歩行者も自動車も適応してもらわなければなら
ないというようなことも,記されています.なお,ライトメトロ(ライト
レール)の最高速度は,時速50キロになるようです.
アルストム(Alstom)の5車体(全長32m)100%低床車,シタディス(Citadis
302)は,バルセロナから600キロ以上の道のりを二日かけて,マドリード
東部の地下鉄5号線Canillejas駅近くの車庫に一旦運ばれます.そこで
車両としての認可を得た?後,再び特殊なトレーラーで導入される路線の
近くに設けられた車庫へ移されます.こうして,試運転や訓練などが開始
されていきます.
さらに日付がさかのぼりますが,ライトメトロ(ライトレール)の安全確保
のための頭脳とも言える,指令センターが建設されていることを紹介する
記事もありました.
11-01-2007 Los "cerebros" del Metro Ligero
(Madridiario ニュースへのリンク)
ライトメトロの指令センターは,2か所に設置されます.一つは南西部を
走る2路線(2号線と3号線)を,もう一つは北部の1号線を受け持ちます.
センター内には,リアルタイムで運行状況や駅設備の状況などを示す大型
画面が用意されます.記事には画像も掲載されていますが,これは恐らく
地下鉄のものでしょう.それでも,同じようなものが,ライトレール用に
作られます.遅れの情報は,乗務員に表示させることも可能なようです.
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
マドリード ライトメトロ関連 過去ログ :
2007/1/22 ライトメトロの完成間近に
2007/1/07 間もなくシタディス試運転
2007年01月28日
【ポートランド】United Streetcar 設立ほか
先週金曜(1/26)に,オレゴン州ポートランド近郊にある,Oregon Iron
Works, Inc.(以下OIW)本社で,州知事や下院議員なども顔を揃えるなか,
同社が米国で初めての近代的低床路面電車製造メーカーになるとの発表が
ありました.
2005年8月にもご紹介してしていた,連邦からの400万ドルの補助金を,
同社が正式に獲得したことを受けてのことです.
同時に,United Streetcar LLCという子会社が設けられました.
このUnited Streetcar LLCが,米国初となる国産低床式路面電車のプロト
タイプを,まず製造します.
LLC : Limited liability company (有限責任会社)
最近ストリートカー(streetcar)は注目の的で,全米で50とも80近くとも
言われる数の街が,導入を検討しています.これまでにも大型のライト
レール車両(LRV)が,外国メーカと共同でBuy America法に基づき米国内で
車両の一部が製造されるケースや,レトロ調の車両製造メーカーはあり
ましたが,近代的な連接低床タイプの路面電車ではありませんでした.
十分な市場がありそうです.
また,製造メーカーが出来るということは,全てを製造しないまでも,
60%を国産にしなければならないバイアメリカ法(Buy America)に対応可能
となるため,連邦から補助金を受取ることも可能になります.チェコ製
車両をそのまま輸入していたポートランド市電では,これまで連邦政府の
補助金は使えませんでしたが,今後の路線網拡大では必要となります.
United Streetcar LLCが着手するプロトタイプの車両は,ご当地ポート
ランド市電(Portland Streetcar)向けとなり,現在使用しているチェコ製
車両と互換性のある,四軸で両運転台の低床車両で,完成は今後2年以内
とされています.プロトタイプの製造にあたり,OIWはチェコのSkoda社
との間に,独占的な技術譲渡契約を結びました.
ポートランド市には,市電の拡張案がいくつかありますので,新車導入を
必要とするような路線網の拡大にも対応できることでしょう.
また,OIWはストリートカー製造に関連して,少なくとも20人の雇用を
創出することになります.今後事業が順調にいけば,これが200人の新規
雇用につながる可能性もあるそうです.
OIWという会社は,陸海空を含む様々な産業分野で,顧客(主に国?)からの
要望に応じた革新的な特注品を製造することを得意としているようです.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
Oregon Iron Works, Inc. (トップページ)
STREET CAR (Oregon Iron Works, Inc. 公式へのリンク)
オレゴン州知事,同州選出の民主党下院議員(昨秋の選挙で改選されて,
1月から下院運輸小委員会の委員長を努める),ポートランド市長などが
出席するなかで,報道向け発表が行なわれたことを伝える記事 :
January 26, 2007 Oregon company lands Portland Streetcar contract
(KGW-TV ニュースへのリンク)
January 26, 2007 Oregon Iron Works wins contract
(OregonLive.com ニュースへのリンク)
January 26, 2007 Portland Company To Begin Making Streetcars
(Oregon Public Broadcasting ニュースへのリンク)
これに先立ち今月中旬には,これで最後になるかもしれない,チェコ製の
低床車両が,ポートランドストリートカーの車庫に到着していました.
今回3本が増強されて,今後は10本体制になります.
報道はありませんが,先週初め1/22に受領式も行なわれているはずです.
今週末から,ポートランド市電の現在の終点,サウスウォーターフロント
地区と,丘の上にある大学OHSUとの間を結ぶ,米国ではエアリアルトラム
(aerial tram)とも呼ばれるロープウェイが,一般人でも乗車可能になり
ました.運賃はやはり$4で,日祝日は運休です.ご注意ください.
Portland Aerial Tram (公式サイトへのリンク)
OHSU : Oregon Health & Science University
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
ポートランド ストリートカー関連 最近の過去ログ :
2007/1/11 市電の成功は眉唾とするコラム
2006/12/08 市電オストラヴァで試運転
2006/11/01 トラムと路面電車の出会い
Works, Inc.(以下OIW)本社で,州知事や下院議員なども顔を揃えるなか,
同社が米国で初めての近代的低床路面電車製造メーカーになるとの発表が
ありました.
2005年8月にもご紹介してしていた,連邦からの400万ドルの補助金を,
同社が正式に獲得したことを受けてのことです.
同時に,United Streetcar LLCという子会社が設けられました.
このUnited Streetcar LLCが,米国初となる国産低床式路面電車のプロト
タイプを,まず製造します.
LLC : Limited liability company (有限責任会社)
最近ストリートカー(streetcar)は注目の的で,全米で50とも80近くとも
言われる数の街が,導入を検討しています.これまでにも大型のライト
レール車両(LRV)が,外国メーカと共同でBuy America法に基づき米国内で
車両の一部が製造されるケースや,レトロ調の車両製造メーカーはあり
ましたが,近代的な連接低床タイプの路面電車ではありませんでした.
十分な市場がありそうです.
また,製造メーカーが出来るということは,全てを製造しないまでも,
60%を国産にしなければならないバイアメリカ法(Buy America)に対応可能
となるため,連邦から補助金を受取ることも可能になります.チェコ製
車両をそのまま輸入していたポートランド市電では,これまで連邦政府の
補助金は使えませんでしたが,今後の路線網拡大では必要となります.
United Streetcar LLCが着手するプロトタイプの車両は,ご当地ポート
ランド市電(Portland Streetcar)向けとなり,現在使用しているチェコ製
車両と互換性のある,四軸で両運転台の低床車両で,完成は今後2年以内
とされています.プロトタイプの製造にあたり,OIWはチェコのSkoda社
との間に,独占的な技術譲渡契約を結びました.
ポートランド市には,市電の拡張案がいくつかありますので,新車導入を
必要とするような路線網の拡大にも対応できることでしょう.
また,OIWはストリートカー製造に関連して,少なくとも20人の雇用を
創出することになります.今後事業が順調にいけば,これが200人の新規
雇用につながる可能性もあるそうです.
OIWという会社は,陸海空を含む様々な産業分野で,顧客(主に国?)からの
要望に応じた革新的な特注品を製造することを得意としているようです.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
Oregon Iron Works, Inc. (トップページ)
STREET CAR (Oregon Iron Works, Inc. 公式へのリンク)
オレゴン州知事,同州選出の民主党下院議員(昨秋の選挙で改選されて,
1月から下院運輸小委員会の委員長を努める),ポートランド市長などが
出席するなかで,報道向け発表が行なわれたことを伝える記事 :
January 26, 2007 Oregon company lands Portland Streetcar contract
(KGW-TV ニュースへのリンク)
January 26, 2007 Oregon Iron Works wins contract
(OregonLive.com ニュースへのリンク)
January 26, 2007 Portland Company To Begin Making Streetcars
(Oregon Public Broadcasting ニュースへのリンク)
これに先立ち今月中旬には,これで最後になるかもしれない,チェコ製の
低床車両が,ポートランドストリートカーの車庫に到着していました.
今回3本が増強されて,今後は10本体制になります.
報道はありませんが,先週初め1/22に受領式も行なわれているはずです.
今週末から,ポートランド市電の現在の終点,サウスウォーターフロント
地区と,丘の上にある大学OHSUとの間を結ぶ,米国ではエアリアルトラム
(aerial tram)とも呼ばれるロープウェイが,一般人でも乗車可能になり
ました.運賃はやはり$4で,日祝日は運休です.ご注意ください.
Portland Aerial Tram (公式サイトへのリンク)
OHSU : Oregon Health & Science University
トラムとストリートカーの出会い
OHSU Tram by hen power (flickr)

(Taken on November 30, 2006)
空中での離合で山頂駅を望むと..
Portland Aerial Tram going the other way
by Major Clanger (flickr)

(Taken on January 27, 2007)
OHSU Tram by hen power (flickr)

(Taken on November 30, 2006)
空中での離合で山頂駅を望むと..
Portland Aerial Tram going the other way
by Major Clanger (flickr)

(Taken on January 27, 2007)
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
ポートランド ストリートカー関連 最近の過去ログ :
2007/1/11 市電の成功は眉唾とするコラム
2006/12/08 市電オストラヴァで試運転
2006/11/01 トラムと路面電車の出会い
2007年01月27日
【ユージーン】BRT(EmX)運転開始直後の状況
先週から営業運転が開始されたBRTの通称EmX(エムエックス),グリーン
ラインの続報です. (BRT : Bus rapid transit)
2007/1/08 BRTグリーンライン 1/14開業へ
EmXとは,オレゴン州ユージン(Eugene)一帯の地域に由来する,Emerald
Expressの略で,一般車両は通行できない専用レーンを走り,交差点でも
信号の優先権を与えられて走る,バス ラピッド トランジットです.
今回導入のユージン(Eugene)とスプリングフィールド(Springfield)間の
フランクリン コリドー(Franklin Corridor)区間では,グリーンラインと
いう路線名も付いています.
LTDの速報値によれば,同じルートを走っていた路線バスの時には,平日
平均2700人だった利用者数が,同4200人に増え,とりあえず好調が伝え
られています.予想の数字に達していますが,グリーンラインでは運賃が
当面は無料です.
LTD : Lane Transit District
ユージーン市の人口は約14万強,スプリングフィールド市は約5万人強
で,ユージーンにはオレゴン大学(University of Oregon)もあります.
レーン郡(Lane County)のなかでも両市を含むユージーン都市圏での公共
交通を担い,年間830万人を輸送しているLEDのシステム全体で,EmXの
運転開始により,どれだけ乗客が増えたかの分析には,今しばらく時間が
掛かるのかもしれません.
一方,ユージンとスプリングフィールド間を,日中16分で結ぶ目標は,
いまだ達成困難なようで,最長は,これまでの路線バスとほぼ同じ21分
掛かっていると報道されていました.時間帯では,朝は比較的スムーズ
だそうですが,午後はそうはいかないとのことです.
EmXのグリーンラインでは,全線ではないものの,専用レーンが設けられ
ています.この専用車線は,一車線を双方向のバスで使う,いわば単線の
ような区間もあるのですが,さらに,それが一方通行の道路にも設けられ
ています.つまり,一方通行を逆走する60フィート(18m強)の連接バスが
日中は10分間隔で走っているというわけです.
これまでの一方通行に慣れてきた自動車や歩行者が,このバスレーンを
横断する際に,左右両方を注意するようにと,LTDでは沿線に郵便で連絡
するなど呼びかけていますが,ラジオやテレビなどで流すことも検討中
だそうです.また,恒久的な標識以外にも,臨時の標識を多数設けて,
歩道にもお店が出しているような立て看板を,交差点に置いています.
報道でも,これを取り上げていました.10日経過した時点では事故は起き
ていませんが,左右の確認を怠る横断は,車,人とも多いそうで,心配は
尽きません.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
EmXが走る一方通行道路の横断に注意を促す記事 :
January 23, 2007 LTD's two-way buses can get you coming or going
(The Register-Guard ニュースへのリンク)
この他では,親子が離れ離れになってしまい,車内に取り残された親が
ドライバーに停止を求めたものの,2ブロック先の次のバス停まで連れて
行かれたという話が,連日にわたって取り上げられています.
下記画像は,幅の広い中央分離帯上に設けられた島式ホームのバス停に
進入するところでしょう.画面奥の方では,緑地帯の両側でなく,片側に
寄せられています.工費を節約するためかもしれません.
上の画像で中央に建つバス専用の信号機は,交差点の通行だけでなく,
この先の単線区間への進入が可能かどうかの表示も兼ねています.
もしも,単線区間に逆方向のバスがいる場合には,この交差点の手前で
停止して,行き違いするまで待っていなければなりません.運転間隔は
平日は10分です.
交差点の信号を優先させる方法で,単線レーンへの進入と退出を検知して
いるのだと思われますが,その詳細やフェイルセーフの有無は不明です.
同じオレゴン州のポートランドからユージーンまでの道のり :
Pioneer Courthouse Square to Eugene Station
(Google Maps - Get directions - へのリンク)
ポートランドのPioneer Courthouse Square (住所 701 SW 6th Ave.,
Portland OR)から,ユージンのEugene Station (住所 1080 Willamette,
Eugene OR)までの道順です.
両都市間には,タルゴが走るアムトラック(Amtrak)や,グレイハウンド
のバス(Greyhound Lines)などの公共交通もあります.しかし,鉄道は
ポートランドからの日帰りには不向きなダイヤですし,バスも一日数本
だけです.
ユージーン空港(EUG)もあり,ポートランドや他の西海岸主要都市との
間にフライトもあるようですが,空港からの定期路線バスはありません.
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
ユージーンBRT関連 過去ログ :
2007/1/08 BRTグリーンライン 1/14開業へ
2005/10/11 バス ラピッド トランジットが来秋開業
ラインの続報です. (BRT : Bus rapid transit)
2007/1/08 BRTグリーンライン 1/14開業へ
EmXとは,オレゴン州ユージン(Eugene)一帯の地域に由来する,Emerald
Expressの略で,一般車両は通行できない専用レーンを走り,交差点でも
信号の優先権を与えられて走る,バス ラピッド トランジットです.
今回導入のユージン(Eugene)とスプリングフィールド(Springfield)間の
フランクリン コリドー(Franklin Corridor)区間では,グリーンラインと
いう路線名も付いています.
LTDの速報値によれば,同じルートを走っていた路線バスの時には,平日
平均2700人だった利用者数が,同4200人に増え,とりあえず好調が伝え
られています.予想の数字に達していますが,グリーンラインでは運賃が
当面は無料です.
LTD : Lane Transit District
ユージーン市の人口は約14万強,スプリングフィールド市は約5万人強
で,ユージーンにはオレゴン大学(University of Oregon)もあります.
レーン郡(Lane County)のなかでも両市を含むユージーン都市圏での公共
交通を担い,年間830万人を輸送しているLEDのシステム全体で,EmXの
運転開始により,どれだけ乗客が増えたかの分析には,今しばらく時間が
掛かるのかもしれません.
一方,ユージンとスプリングフィールド間を,日中16分で結ぶ目標は,
いまだ達成困難なようで,最長は,これまでの路線バスとほぼ同じ21分
掛かっていると報道されていました.時間帯では,朝は比較的スムーズ
だそうですが,午後はそうはいかないとのことです.
EmXのグリーンラインでは,全線ではないものの,専用レーンが設けられ
ています.この専用車線は,一車線を双方向のバスで使う,いわば単線の
ような区間もあるのですが,さらに,それが一方通行の道路にも設けられ
ています.つまり,一方通行を逆走する60フィート(18m強)の連接バスが
日中は10分間隔で走っているというわけです.
これまでの一方通行に慣れてきた自動車や歩行者が,このバスレーンを
横断する際に,左右両方を注意するようにと,LTDでは沿線に郵便で連絡
するなど呼びかけていますが,ラジオやテレビなどで流すことも検討中
だそうです.また,恒久的な標識以外にも,臨時の標識を多数設けて,
歩道にもお店が出しているような立て看板を,交差点に置いています.
報道でも,これを取り上げていました.10日経過した時点では事故は起き
ていませんが,左右の確認を怠る横断は,車,人とも多いそうで,心配は
尽きません.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
EmXが走る一方通行道路の横断に注意を促す記事 :
January 23, 2007 LTD's two-way buses can get you coming or going
(The Register-Guard ニュースへのリンク)
この他では,親子が離れ離れになってしまい,車内に取り残された親が
ドライバーに停止を求めたものの,2ブロック先の次のバス停まで連れて
行かれたという話が,連日にわたって取り上げられています.
下記画像は,幅の広い中央分離帯上に設けられた島式ホームのバス停に
進入するところでしょう.画面奥の方では,緑地帯の両側でなく,片側に
寄せられています.工費を節約するためかもしれません.
EmX lane at Agate Station
by functoruser (flickr)

(2007年1月)
臨時の看板 Look both ways
by functoruser (flickr)

(2007年1月)
双方向で使用する単線の専用レーンの出入口
Walnut and Franklin
by functoruser (flickr)

(2007年1月)
by functoruser (flickr)

(2007年1月)
臨時の看板 Look both ways
by functoruser (flickr)

(2007年1月)
双方向で使用する単線の専用レーンの出入口
Walnut and Franklin
by functoruser (flickr)

(2007年1月)
上の画像で中央に建つバス専用の信号機は,交差点の通行だけでなく,
この先の単線区間への進入が可能かどうかの表示も兼ねています.
もしも,単線区間に逆方向のバスがいる場合には,この交差点の手前で
停止して,行き違いするまで待っていなければなりません.運転間隔は
平日は10分です.
交差点の信号を優先させる方法で,単線レーンへの進入と退出を検知して
いるのだと思われますが,その詳細やフェイルセーフの有無は不明です.
同じオレゴン州のポートランドからユージーンまでの道のり :
Pioneer Courthouse Square to Eugene Station
(Google Maps - Get directions - へのリンク)
ポートランドのPioneer Courthouse Square (住所 701 SW 6th Ave.,
Portland OR)から,ユージンのEugene Station (住所 1080 Willamette,
Eugene OR)までの道順です.
両都市間には,タルゴが走るアムトラック(Amtrak)や,グレイハウンド
のバス(Greyhound Lines)などの公共交通もあります.しかし,鉄道は
ポートランドからの日帰りには不向きなダイヤですし,バスも一日数本
だけです.
ユージーン空港(EUG)もあり,ポートランドや他の西海岸主要都市との
間にフライトもあるようですが,空港からの定期路線バスはありません.
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
ユージーンBRT関連 過去ログ :
2007/1/08 BRTグリーンライン 1/14開業へ
2005/10/11 バス ラピッド トランジットが来秋開業
2007年01月26日
2007年【運賃無料】3日分の予算承認される
今年も6月からのスモッグシーズンに,大気の状態が連邦政府の定める
基準を超えそうになると,前日に宣言されるスペア・ディ・エア・デー
(Spare the Air Day)のうち,6月以降の最初の3日間は,平日に限って
ですが,ベイエリア域内26交通事業者の運賃を,終日無料とすることが,
ベイエリアの交通関係を司る行政機関,MTCにより承認されました.
交通事業者に運賃を無料化した分を補填する財源として,米国運輸省内の
CMAQからの補助金のうち,750万ドルが使われます.
MTC : Metropolitan Transportation Commission
CMAQ : Congestion Mitigation and Air Quality
2006年は,こちらでも紹介しているように,最初は3日分だったものが,
早々に消化してしまったこともあり,シーズン途中で追加され,最終的に
6日間が運賃無料になりました.補填費用は1320万ドルだったそうです.
昨年は公式には,The 2006 Spare the Air/Free Transit Campaignという
名前が付けられていました.
スペア ジ エア(Spare the Air)とは,ウィキペディアの記載によれば,
地表のオゾンが84ppbを超えそうになるか,大気汚染の指標が100を超え
そうになる日に発令されるもので,その日は自動車の運転を控えるよう,
テレビやラジオを通じて呼びかけがあります.登録者にメールで通知する
システムもあります.これは,連邦の大気汚染基準を遵守しない場合,
交通機関への連邦補助金を削減されることになるそうで,それを回避する
ためのようです.
全てのスペア・ディ・エア・デーが対象ではありませんが,終日運賃を
無料とするキャンペーンは,一人でも多くの人が自動車を自宅に置いて,
その日は公共交通機関で通勤してもらうことにより,汚染物質の排出量を
少しでも減らし,連邦の基準値を超えないようにするのが目的です.
2006年は近年になく6日間も運賃が無料となり,乗車率で15%増,利用者は
135万人増(一日あたり22万5千人増)となり,自動車の行き来が一日53万回
近くまで減り,自動車の移動距離も同350万マイル減少したことが,MTCで
報告されました.
しかし,今年も運賃無料キャンペーンを導入することを伝える記事は,
懐疑的な見方です.
効果の割りに,費用が掛かりすぎるという指摘です.他の手段から比べ
れば,自動車が排出する汚染物質削減量も一日4.5トンと大きいものの,
費用も莫大で,汚染物質を1トン削減するのに,41万ドル強が投じられた
計算になるそうです.
これに対して,古い自動車を買い取ってスクラップにする,Vehicle Buy
Back Programという制度では,1トン削減に7300ドルですし,路線バスに
排ガス制御装置をつける,Urban Bus Retrofit Programでは,同8千ドル
に過ぎません.それでも,どちらも一日1トン以上の効果があります.
2006年には全部でスペア・ディ・エア・デーが11日ありました.このうち
6日は運賃無料日となりますが,残りのうち平日3日分では,乗車率の前年
比3%増が2日,同1%増が1日という結果に留まりました.
増えた人が自動車通勤からの切り替えた人たちだったのか,という問題も
あります.無料をいいことに,普段は何もしていない人が,時間つぶしに
乗ったというケースも多かったようで,普段から公共交通で通勤していた
人たちにとっては,迷惑な話だったということも聞かれました.これは
想定外のことだったようです.
これを防ぐために,BARTでは朝のラッシュ時だけ運賃を無料化する提案を
しています.実は,2004年と2005年がそうでした.これなら,3日間終日
無料にするよりも,少ない費用で済む上に,用事のない人が乗り込んで,
Spare the Air programの評判を落とすようなことが起きずに済むのでは
ないかと,考えられています.
Caltrainも同様に終日の無料は不要と考えていますが,朝だけではなく
夕方のラッシュも対象にと提案しています.
これに対して,VTAなどでは,終日無料が効果ありとしています.
この他,経費を穴埋めするため,民間からのスポンサーを募集する案も
出てきました.
BART : San Francisco Bay Area Rapid Transit District
VTA : Santa Clara Valley Transportation Authority (サンノゼ)
スペア ジ エア(Spare the Air)は,夏の間は昼間ですが,冬の間は夜が
対象になります.冬の夜も大気汚染が進む条件があり,発令された日には
自動車の利用ばかりでなく,木を燃やすストーブや暖炉の使用を控える
ように呼びかけられます.今シーズンは,既に現時点で24日あります.
この夏はどうなるでしょう.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
効果を疑問視する報道 :
Jan. 25, 2007 Free public transit OK'd for three Spare the Air days
(San Jose Mercury News ニュースへのリンク)
01/11/2007 Spare the Air approved for another $7.5 million
(Inside Bay Area ニュースへのリンク)
2006年無料キャンペーンの詳細なデータは,PDFファイル(45ページ)で
見ることができます.(MTC 公式サイトへのリンク)
results of the 2006 Spare the Air/Free Transit Campaign
各事業者ごとの乗車率の推移なども載っていて,細かく分析したい人には
必見かもしれません.
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
ベイエリア Spare the Air Day 関連 過去ログ リスト :
2006/8/01 2006年【運賃無料日】その成果と是非
2006/7/18 【運賃無料】予算追加で今年は6日分に
2006/6/29 【運賃無料】軒並み2桁の利用者増加率に
2006/6/23 【運賃無料】今年最初のSpare the Airで
基準を超えそうになると,前日に宣言されるスペア・ディ・エア・デー
(Spare the Air Day)のうち,6月以降の最初の3日間は,平日に限って
ですが,ベイエリア域内26交通事業者の運賃を,終日無料とすることが,
ベイエリアの交通関係を司る行政機関,MTCにより承認されました.
交通事業者に運賃を無料化した分を補填する財源として,米国運輸省内の
CMAQからの補助金のうち,750万ドルが使われます.
MTC : Metropolitan Transportation Commission
CMAQ : Congestion Mitigation and Air Quality
2006年は,こちらでも紹介しているように,最初は3日分だったものが,
早々に消化してしまったこともあり,シーズン途中で追加され,最終的に
6日間が運賃無料になりました.補填費用は1320万ドルだったそうです.
昨年は公式には,The 2006 Spare the Air/Free Transit Campaignという
名前が付けられていました.
スペア ジ エア(Spare the Air)とは,ウィキペディアの記載によれば,
地表のオゾンが84ppbを超えそうになるか,大気汚染の指標が100を超え
そうになる日に発令されるもので,その日は自動車の運転を控えるよう,
テレビやラジオを通じて呼びかけがあります.登録者にメールで通知する
システムもあります.これは,連邦の大気汚染基準を遵守しない場合,
交通機関への連邦補助金を削減されることになるそうで,それを回避する
ためのようです.
全てのスペア・ディ・エア・デーが対象ではありませんが,終日運賃を
無料とするキャンペーンは,一人でも多くの人が自動車を自宅に置いて,
その日は公共交通機関で通勤してもらうことにより,汚染物質の排出量を
少しでも減らし,連邦の基準値を超えないようにするのが目的です.
2006年は近年になく6日間も運賃が無料となり,乗車率で15%増,利用者は
135万人増(一日あたり22万5千人増)となり,自動車の行き来が一日53万回
近くまで減り,自動車の移動距離も同350万マイル減少したことが,MTCで
報告されました.
しかし,今年も運賃無料キャンペーンを導入することを伝える記事は,
懐疑的な見方です.
効果の割りに,費用が掛かりすぎるという指摘です.他の手段から比べ
れば,自動車が排出する汚染物質削減量も一日4.5トンと大きいものの,
費用も莫大で,汚染物質を1トン削減するのに,41万ドル強が投じられた
計算になるそうです.
これに対して,古い自動車を買い取ってスクラップにする,Vehicle Buy
Back Programという制度では,1トン削減に7300ドルですし,路線バスに
排ガス制御装置をつける,Urban Bus Retrofit Programでは,同8千ドル
に過ぎません.それでも,どちらも一日1トン以上の効果があります.
2006年には全部でスペア・ディ・エア・デーが11日ありました.このうち
6日は運賃無料日となりますが,残りのうち平日3日分では,乗車率の前年
比3%増が2日,同1%増が1日という結果に留まりました.
増えた人が自動車通勤からの切り替えた人たちだったのか,という問題も
あります.無料をいいことに,普段は何もしていない人が,時間つぶしに
乗ったというケースも多かったようで,普段から公共交通で通勤していた
人たちにとっては,迷惑な話だったということも聞かれました.これは
想定外のことだったようです.
これを防ぐために,BARTでは朝のラッシュ時だけ運賃を無料化する提案を
しています.実は,2004年と2005年がそうでした.これなら,3日間終日
無料にするよりも,少ない費用で済む上に,用事のない人が乗り込んで,
Spare the Air programの評判を落とすようなことが起きずに済むのでは
ないかと,考えられています.
Caltrainも同様に終日の無料は不要と考えていますが,朝だけではなく
夕方のラッシュも対象にと提案しています.
これに対して,VTAなどでは,終日無料が効果ありとしています.
この他,経費を穴埋めするため,民間からのスポンサーを募集する案も
出てきました.
BART : San Francisco Bay Area Rapid Transit District
VTA : Santa Clara Valley Transportation Authority (サンノゼ)
スペア ジ エア(Spare the Air)は,夏の間は昼間ですが,冬の間は夜が
対象になります.冬の夜も大気汚染が進む条件があり,発令された日には
自動車の利用ばかりでなく,木を燃やすストーブや暖炉の使用を控える
ように呼びかけられます.今シーズンは,既に現時点で24日あります.
この夏はどうなるでしょう.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
効果を疑問視する報道 :
Jan. 25, 2007 Free public transit OK'd for three Spare the Air days
(San Jose Mercury News ニュースへのリンク)
01/11/2007 Spare the Air approved for another $7.5 million
(Inside Bay Area ニュースへのリンク)
2006年無料キャンペーンの詳細なデータは,PDFファイル(45ページ)で
見ることができます.(MTC 公式サイトへのリンク)
results of the 2006 Spare the Air/Free Transit Campaign
各事業者ごとの乗車率の推移なども載っていて,細かく分析したい人には
必見かもしれません.
該当日には自動改札も封印
Spare The Air
by lantzilla (flickr)

(2006年7月)
Spare the Air Day!
by Benjamin Pender (flickr)

(2006年6月)
Spare The Air
by lantzilla (flickr)

(2006年7月)
Spare the Air Day!
by Benjamin Pender (flickr)

(2006年6月)
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
ベイエリア Spare the Air Day 関連 過去ログ リスト :
2006/8/01 2006年【運賃無料日】その成果と是非
2006/7/18 【運賃無料】予算追加で今年は6日分に
2006/6/29 【運賃無料】軒並み2桁の利用者増加率に
2006/6/23 【運賃無料】今年最初のSpare the Airで
2007年01月25日
【LA】ケーブルカー今夏にも運転再開へ
6年前の事故以来,運休が続くエンジェルス・フライト(Angels Flight)
が,この夏の終わりにも復活するという発表がありました.
全長298フィート(91m弱)で,世界最短の鉄道と言われるエンジェルス・
フライトとは,ロサンゼルスのダウンタウン,バンカーヒル地区(Bunker
Hill)にあるケーブルカーのことです.
ご承知のかたも多いと思いますが,ウィキペディアの記述を基に簡単に
歴史を振り返ってみると,創業は1901年で,当初はLos Angeles Incline
Railwayと呼ばれています.2つの車両がケーブルにより斜面を上下する
鋼索鉄道で,急坂のある地域で住民の足となっていました.しかし,周辺
地域の開発のため,1969年に一旦その歴史を閉じます.
その後,1996年に半ブロック位置を変えながらも,保存していた車両を
使い,歴史保存の名目も加えながら,再開発計画の一環として27年ぶりに
復活しました.それにより観光客も利用していきます.
ところが,2001年2月にブレーキ故障で車両が下の駅へ転落,犠牲者を
出すという事故が発生しました.エンジェルス・フライトは,それから
今日まで,運転休止を余儀なくされています.
事故後,Angels Flight(TM) Railway Foundationなる財団が設立され,
再開に向けて動き出しました.
その財団が1/23に発表したところによれば,新しい駆動装置の導入や,
安全対策などのための資金として,財団は寄付などを通じてこれまでに
260万ドル調達しています.財団によれば,あと62万ドル近く必要として
いるものの,初代よりOlivetとSinaiと命名されて使われている車両の
修理や,麓の駅のアーチの復元なども終えて,再開は晩夏の予定です.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
Angels Flight Railway Foundationの発表があることを伝える案内 :
January 22, 2007 Angels Flight Board and Community Members
Gather at the Station on Hill Street to View Work in Progress
as Railway Moves Closer to 2007 Reopening
(Business Wire へのリンク)
この案内では,再開は今年の終わりとあり,夏という言葉はありません.
発表のあと,多くのメディアが取り上げました.
January 24, 2007 Rebirth of Angels Flight
(Los Angeles Times ニュースへのリンク)
January 24, 2007 'World's Shortest Railway' To Reopen Downtown
(KABC-TV and CNS ニュースへのリンク)
LAタイムスの記事は,観光客向けのアトラクションから,ダウンタウンの
移動手段として,三代目とも言えるエンジェルス・フライトの役割が,
二代目(1996-2001)より大きくなる可能性を伝えています.
運休していた6年の間に,ダウンタウンでは豪華なロフトや,高層コンド
ミニアムが建ちはじめ,住民が戻ってきています.丘の上のバンカーヒル
(Bunker Hill)には,オフィスビルやコンドミニアムだけではなく,文化
施設や娯楽施設なども出来つつあるそうです.その間の行き来に,この
ケーブルカーが交通機関として,利用されるのです.
なお,LAタイムスの記事には,地図と画像のリンクもあり,初代の様子も
収められています.
上空からみたエンゼルス フライト : Angels Flight (西向き)
(Windows Live Local bird's eye へのリンク)
画面右下(北東)に動かしていくと,先代のケーブルカーが走っていた場所
がありますが,全く面影は残っていません.古い写真に見えるトンネルの
ところさえ,ビルが覆いかぶさっているようです.
ロサンゼルスのユニオンステーション(Union Station)からの行き方 :
地下鉄レッドライン(Red Line Subway)に乗車して,2つ目のPershing
Square駅(500 S Hill St)で下車し,北北東に1ブロック半歩くだけです.
from Pershing Square Station to 350 S Hill St
(Google Maps へのリンク)
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
が,この夏の終わりにも復活するという発表がありました.
全長298フィート(91m弱)で,世界最短の鉄道と言われるエンジェルス・
フライトとは,ロサンゼルスのダウンタウン,バンカーヒル地区(Bunker
Hill)にあるケーブルカーのことです.
ご承知のかたも多いと思いますが,ウィキペディアの記述を基に簡単に
歴史を振り返ってみると,創業は1901年で,当初はLos Angeles Incline
Railwayと呼ばれています.2つの車両がケーブルにより斜面を上下する
鋼索鉄道で,急坂のある地域で住民の足となっていました.しかし,周辺
地域の開発のため,1969年に一旦その歴史を閉じます.
その後,1996年に半ブロック位置を変えながらも,保存していた車両を
使い,歴史保存の名目も加えながら,再開発計画の一環として27年ぶりに
復活しました.それにより観光客も利用していきます.
ところが,2001年2月にブレーキ故障で車両が下の駅へ転落,犠牲者を
出すという事故が発生しました.エンジェルス・フライトは,それから
今日まで,運転休止を余儀なくされています.
事故後,Angels Flight(TM) Railway Foundationなる財団が設立され,
再開に向けて動き出しました.
その財団が1/23に発表したところによれば,新しい駆動装置の導入や,
安全対策などのための資金として,財団は寄付などを通じてこれまでに
260万ドル調達しています.財団によれば,あと62万ドル近く必要として
いるものの,初代よりOlivetとSinaiと命名されて使われている車両の
修理や,麓の駅のアーチの復元なども終えて,再開は晩夏の予定です.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
Angels Flight Railway Foundationの発表があることを伝える案内 :
January 22, 2007 Angels Flight Board and Community Members
Gather at the Station on Hill Street to View Work in Progress
as Railway Moves Closer to 2007 Reopening
(Business Wire へのリンク)
この案内では,再開は今年の終わりとあり,夏という言葉はありません.
発表のあと,多くのメディアが取り上げました.
January 24, 2007 Rebirth of Angels Flight
(Los Angeles Times ニュースへのリンク)
January 24, 2007 'World's Shortest Railway' To Reopen Downtown
(KABC-TV and CNS ニュースへのリンク)
LAタイムスの記事は,観光客向けのアトラクションから,ダウンタウンの
移動手段として,三代目とも言えるエンジェルス・フライトの役割が,
二代目(1996-2001)より大きくなる可能性を伝えています.
運休していた6年の間に,ダウンタウンでは豪華なロフトや,高層コンド
ミニアムが建ちはじめ,住民が戻ってきています.丘の上のバンカーヒル
(Bunker Hill)には,オフィスビルやコンドミニアムだけではなく,文化
施設や娯楽施設なども出来つつあるそうです.その間の行き来に,この
ケーブルカーが交通機関として,利用されるのです.
なお,LAタイムスの記事には,地図と画像のリンクもあり,初代の様子も
収められています.
Angels Flight
by Ron's Log (flickr)

(2004年1月)
Angel's Flight
by Fire Monkey Fish (flickr)

(2004年12月)
バンカーヒルの様子 (Pershing Square駅近く)
Bunker hill
by Mister-E (flickr)

(2006年5月)
by Ron's Log (flickr)

(2004年1月)
Angel's Flight
by Fire Monkey Fish (flickr)

(2004年12月)
バンカーヒルの様子 (Pershing Square駅近く)
Bunker hill
by Mister-E (flickr)

(2006年5月)
上空からみたエンゼルス フライト : Angels Flight (西向き)
(Windows Live Local bird's eye へのリンク)
画面右下(北東)に動かしていくと,先代のケーブルカーが走っていた場所
がありますが,全く面影は残っていません.古い写真に見えるトンネルの
ところさえ,ビルが覆いかぶさっているようです.
ロサンゼルスのユニオンステーション(Union Station)からの行き方 :
地下鉄レッドライン(Red Line Subway)に乗車して,2つ目のPershing
Square駅(500 S Hill St)で下車し,北北東に1ブロック半歩くだけです.
from Pershing Square Station to 350 S Hill St
(Google Maps へのリンク)
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
2007年01月24日
【ランス】シタディスの前面形状を投票で
フランス北部のシャンパーニュ=アルデンヌ地方で,人口19万弱を擁する
ランス(Reims)でも,トラムウェイ導入計画が進んでいます.早ければ
2010年末からの運行となりますが,それは,70年を超える歳月をかけての
復活ともなるようです.
新しいトラムの車両には,アルストム(Alstom)のシタディス(Citadis)が
採用されることと,架線レス走行が可能な,地表集電システムAPSも導入
されることは,昨年7月にもご紹介していましたが,車両の前面形状を
決めるのにあたり,投票にかけられていたことがわかりました.
3つのデザインが用意されていて,市内の数箇所に投票所を設けていた
ほか,インターネットの公式サイトでも投票を受付けていたようです.
行われたのが1/10から1/20まででしたので,すでにサイト上の記載は消滅
しているようですが,3つのデザインの画像を含めた情報を見ることが
できるページがありました.自動車関係のサイトのようで,パリで復活
した市電のことも取り上げている,体裁はブログのようです.
今週末には決定案が発表されますが,残る2つの案は今後表に出ることも
ないかもしれません.
シタディス七変化というかどうかわかりませんが,外観の設計自由度が
比較的きくだけのことはあります.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
デザインの選択肢が掲載されているサイト :
22 janvier 2007 tramway de Reims : les habitants ont la parole !
(Caradisiac.com へのリンク)
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
ランス(Reims) 関連 過去ログ :
2006/7/14 【APS】アンジェとランスで採用 3都市に
ランス(Reims)でも,トラムウェイ導入計画が進んでいます.早ければ
2010年末からの運行となりますが,それは,70年を超える歳月をかけての
復活ともなるようです.
新しいトラムの車両には,アルストム(Alstom)のシタディス(Citadis)が
採用されることと,架線レス走行が可能な,地表集電システムAPSも導入
されることは,昨年7月にもご紹介していましたが,車両の前面形状を
決めるのにあたり,投票にかけられていたことがわかりました.
3つのデザインが用意されていて,市内の数箇所に投票所を設けていた
ほか,インターネットの公式サイトでも投票を受付けていたようです.
行われたのが1/10から1/20まででしたので,すでにサイト上の記載は消滅
しているようですが,3つのデザインの画像を含めた情報を見ることが
できるページがありました.自動車関係のサイトのようで,パリで復活
した市電のことも取り上げている,体裁はブログのようです.
今週末には決定案が発表されますが,残る2つの案は今後表に出ることも
ないかもしれません.
シタディス七変化というかどうかわかりませんが,外観の設計自由度が
比較的きくだけのことはあります.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
デザインの選択肢が掲載されているサイト :
22 janvier 2007 tramway de Reims : les habitants ont la parole !
(Caradisiac.com へのリンク)
| 追記 : 2007/2/11 先頭形状は,1/26に決定されたと,車両メーカのアルストムが発表 しています.シャンパングラスのような,腰のくびれたデザインが 採用されたとありますので,何となく想像はできますが,画像が ないため今ひとつピンときませんでした. 30 January 2007 Reims Citadis tramway: a truly sparkling design (ALSTOM ニュースリリース 英語版へのリンク) それが先日,下のブログのようなサイトに画像が出てきました. 07/02/07 Promenade haute en couleurs (étapes graphique へのリンク) Caradisiac.comに掲載されていた3候補のうち,TRAM REIMS Projet 2が選ばれていることがわかります. また,以前には色は決まっていると書いてしまいましたが,どうも それは誤りだったようで,10色以上が使われます.それも1編成で 10色使うのではなく,1編成ずつテーマカラーがあり,外装ばかり でなく,内装まで色を変えるようです.全部で18編成が用意される ことになっています. |
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
ランス(Reims) 関連 過去ログ :
2006/7/14 【APS】アンジェとランスで採用 3都市に
2007年01月23日
【フランス】バードアイでトラム路線探索へ
ウィンドウズ ライブローカル(Windows Live Local)の地図検索にある,
バードアイ画像を収めた対象都市が欧州にも拡大されました.
グーグル アース(Google Earth)だけでは,うかがい知ることができない
細かい部分を見ることができますし,Googleよりも多少新しいデータが
使われているようです.
そこで今日は,いつもと趣きを変えて,居ながらにしてトラム新路線,
未開業線の探索に出かけられるよう,ハイライトと思われる部分にリンク
してみました.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
【リヨン】(Lyon) T3 (LEA)
この路線の最大の特長は,通過待避線の設けられている駅が複数あること
ではないでしょうか.上空から見ただけでは,TGV新線上の途中駅のよう
にさえ見えてしまう通過線は,サンテグジュペリ空港(Aéroport Lyon-
Saint-Exupéry)まで延長された際,LESLYSが使うのかもしれません.
芝生軌道は,想像より少ないのですが,撮影後に造成されている可能性も
あります.
LESLYS : Liaison Express Lyon St Exupéry
LEA : Ligne de l'est de l'agglomération (=T3)
始発駅 Gare Part-Dieu (北向き)
画面左(西)に移動すると,SNCF駅の向こう側に,T1の電停もあります.
画面上(北)に移動していくと,T1と合流する様子も見れます.
画面下(南)に移動していくなり,コンパスで南向きに変更するなりして,
出発してください.SNCFの線路と離れたあたりに,色鮮やかな芝生軌道が
あります.
Vaulx-en-Velin - La Soie (将来はメトロA線 乗換え駅に) (北向き)
上下両方に待避線が設けられています.画面上(北)には車両基地もあり
ますが,これはメトロのものかもしれません.
防音壁の例 : Décines - Centre 駅近く (東向き)
ここも上下に待避線 : Meyzieu - Gare (東向き)
残念ながら,バードアイで見ることができるのは,ここまでで,終点の
Meyzieu - ZIは圏外でした.
(ここまで,Windows Live Local bird's eye へのリンク)
* Tramway Lea / T3 路線概要
* Télécharger le plan Lea T3 (GIFファイル版 路線図)
(TCL 公式サイトへのリンク)
TCL : Transports en Commun Lyonnais
(Métro, Tramway, Bus et Funiculaire)
リヨン T3(LEA)関連 過去ログ :
2006/11/29 T3開業,ただし営業は12/04から
2006/10/08 空港連絡の急行トラム事業権
2006/6/28 11月末開業のLEAで試運転開始
【マルセイユ】(Marseille) Ligne 1 / 2
街中は建物の影になってしまい,バードアイでも軌道を確認するのにひと
苦労ですが,所々に明らかに道路とは違う色の軌道敷が見え隠れします
ので,何とか追跡できます.
交通の一大拠点に変貌する gare de la Blancarde (西向き)
SNCFをはじめ,トラム2路線と,いずれはメトロも延長されてきます.
68系統時代の終点 : Saint-Pierre (東向き)
昔の車庫と駅舎の面影は全く残っていません.この画面上(東)に,新しい
車庫があるようです.下は比較のため同じ場所の衛星画像(北向き).
Saint-Pierre, Marseille, France (Google Maps)
絵になりそうな,La Canebière. Marsella (東向き).
TGVの発着するSt Charles駅からメトロで一駅,Réformés Canebière駅の
近くです.
(ここまで,Windows Live Local bird's eye へのリンク)
* Le Métro / Tramway de Marseille (路線図など)
(Ville de Marseille 公式サイトへのリンク)
マルセイユ トラム関連 過去ログ :
2006/10/03 トラム建設にEIB融資決まる
2006/8/18 あのデザインが遂にデビュー
2006/2/07 新トラム来春開業は予定通り
【ニース】(Nice)
撮影時には,まだ軌道が敷設されていない部分も多く,途中で途切れて
いますが,中心部では確認することができます.
マッセナ広場 (place Masséna) と地中海 (南向き)
ここは,バッテリー走行が予定されている場所で,画面下(北)から広場で
角度を変えて,左(東)に向かっている軌道の工事現場が見えます.昨年末
には,ここでシタディスが展示されました.
ガリバルディ広場 (place Garibaldi) (西向き)
ここも架線レスの予定で,工事中に遺跡が見つかりました.レールはまだ
見えませんが,広場の上(西)を左右(南北)に横切っていくようです.
コンパスで北向きに変えて,少し進むとレールが見えてきます.
ドゴール将軍広場 (Place Général de Gaulle) (北向き)
画面左(西)には,プロバンス鉄道(Chemin de fer de Provence)の駅が
あり,SNCF駅は画面下(南)の方角です.
(ここまで,Windows Live Local bird's eye へのリンク)
* Le Parcours La ligne T1 (路線図)
(Tramway de l’agglomération Nice Côte d’Azur 公式サイトへのリンク)
ニース トラム路線 関連 過去ログ :
2007/1/10 トラム2号線の路線詳細の意見交換
2006/5/28 工事補償の適用範囲拡大へ
2006/4/09 中心街でもレール敷設開始
2006/2/25 トラム開業遅れと部分開業の可能性
【クレルモン=フェラン】(Clermont-Ferrand)
トランスロールの中央軌条(ガイドレール)は,上空から見ると複線でも
一般の路面電車の単線のように見えてしまいます.
ジョード広場 (Place de Jaude) (北向き)
ここは,開業式典などが行われた広場です.
北端の終点,Champratel の先にある車庫 (南向き)
南の暫定終点 : CHU Gabriel-Montpied (西向き)
脱線事故が起きて営業運行がひと月遅れましたが,南側の終点にある,
折返し用の渡り線が現場だったはずです.拡大すると,それらしき渡り線
も見えてきます.
画面下(東)側は,現時点では未完ですが,今春には開通するようです.
(ここまで,Windows Live Local bird's eye へのリンク)
* Le tracé (路線図など)
* 12/01/2007 Dunant - La Pardieu, une ouverture prévue pour la
rentrée 2007 (La Pardieuまで残る区間の開業予定案内)
(SMTC - Le tram 公式サイトへのリンク)
SMTC : le Syndicat Mixte des Transports en Commun de
l’agglomération clermontoise
クレルモンフェラン トラム関連 過去ログ :
2006/11/14 一ヶ月遅れの運転開始
2006/11/03 11/13営業再開へ
2006/10/14 本格開業はお預け?
2006/9/10 80パーミル走行試験
2006/7/27 Translohr 10/14デビュー
2006/6/17 中心部でトラム試運転
2006/2/14 電停プロトタイプ公開
フランスのトラムが走る街ではこの他,ボルドー(Bordeaux),モンペリエ
(Montpellier)なども探索できます.また,ドイツや,イタリアなども,
多くの都市をカバーした模様ですので,お試しください.
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
バードアイ画像を収めた対象都市が欧州にも拡大されました.
グーグル アース(Google Earth)だけでは,うかがい知ることができない
細かい部分を見ることができますし,Googleよりも多少新しいデータが
使われているようです.
そこで今日は,いつもと趣きを変えて,居ながらにしてトラム新路線,
未開業線の探索に出かけられるよう,ハイライトと思われる部分にリンク
してみました.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
【リヨン】(Lyon) T3 (LEA)
この路線の最大の特長は,通過待避線の設けられている駅が複数あること
ではないでしょうか.上空から見ただけでは,TGV新線上の途中駅のよう
にさえ見えてしまう通過線は,サンテグジュペリ空港(Aéroport Lyon-
Saint-Exupéry)まで延長された際,LESLYSが使うのかもしれません.
芝生軌道は,想像より少ないのですが,撮影後に造成されている可能性も
あります.
LESLYS : Liaison Express Lyon St Exupéry
LEA : Ligne de l'est de l'agglomération (=T3)
始発駅 Gare Part-Dieu (北向き)
画面左(西)に移動すると,SNCF駅の向こう側に,T1の電停もあります.
画面上(北)に移動していくと,T1と合流する様子も見れます.
画面下(南)に移動していくなり,コンパスで南向きに変更するなりして,
出発してください.SNCFの線路と離れたあたりに,色鮮やかな芝生軌道が
あります.
Vaulx-en-Velin - La Soie (将来はメトロA線 乗換え駅に) (北向き)
上下両方に待避線が設けられています.画面上(北)には車両基地もあり
ますが,これはメトロのものかもしれません.
防音壁の例 : Décines - Centre 駅近く (東向き)
ここも上下に待避線 : Meyzieu - Gare (東向き)
残念ながら,バードアイで見ることができるのは,ここまでで,終点の
Meyzieu - ZIは圏外でした.
(ここまで,Windows Live Local bird's eye へのリンク)
* Tramway Lea / T3 路線概要
* Télécharger le plan Lea T3 (GIFファイル版 路線図)
(TCL 公式サイトへのリンク)
TCL : Transports en Commun Lyonnais
(Métro, Tramway, Bus et Funiculaire)
リヨン T3(LEA)関連 過去ログ :
2006/11/29 T3開業,ただし営業は12/04から
2006/10/08 空港連絡の急行トラム事業権
2006/6/28 11月末開業のLEAで試運転開始
【マルセイユ】(Marseille) Ligne 1 / 2
街中は建物の影になってしまい,バードアイでも軌道を確認するのにひと
苦労ですが,所々に明らかに道路とは違う色の軌道敷が見え隠れします
ので,何とか追跡できます.
交通の一大拠点に変貌する gare de la Blancarde (西向き)
SNCFをはじめ,トラム2路線と,いずれはメトロも延長されてきます.
68系統時代の終点 : Saint-Pierre (東向き)
昔の車庫と駅舎の面影は全く残っていません.この画面上(東)に,新しい
車庫があるようです.下は比較のため同じ場所の衛星画像(北向き).
Saint-Pierre, Marseille, France (Google Maps)
絵になりそうな,La Canebière. Marsella (東向き).
TGVの発着するSt Charles駅からメトロで一駅,Réformés Canebière駅の
近くです.
(ここまで,Windows Live Local bird's eye へのリンク)
* Le Métro / Tramway de Marseille (路線図など)
(Ville de Marseille 公式サイトへのリンク)
マルセイユ トラム関連 過去ログ :
2006/10/03 トラム建設にEIB融資決まる
2006/8/18 あのデザインが遂にデビュー
2006/2/07 新トラム来春開業は予定通り
【ニース】(Nice)
撮影時には,まだ軌道が敷設されていない部分も多く,途中で途切れて
いますが,中心部では確認することができます.
マッセナ広場 (place Masséna) と地中海 (南向き)
ここは,バッテリー走行が予定されている場所で,画面下(北)から広場で
角度を変えて,左(東)に向かっている軌道の工事現場が見えます.昨年末
には,ここでシタディスが展示されました.
ガリバルディ広場 (place Garibaldi) (西向き)
ここも架線レスの予定で,工事中に遺跡が見つかりました.レールはまだ
見えませんが,広場の上(西)を左右(南北)に横切っていくようです.
コンパスで北向きに変えて,少し進むとレールが見えてきます.
ドゴール将軍広場 (Place Général de Gaulle) (北向き)
画面左(西)には,プロバンス鉄道(Chemin de fer de Provence)の駅が
あり,SNCF駅は画面下(南)の方角です.
(ここまで,Windows Live Local bird's eye へのリンク)
* Le Parcours La ligne T1 (路線図)
(Tramway de l’agglomération Nice Côte d’Azur 公式サイトへのリンク)
ニース トラム路線 関連 過去ログ :
2007/1/10 トラム2号線の路線詳細の意見交換
2006/5/28 工事補償の適用範囲拡大へ
2006/4/09 中心街でもレール敷設開始
2006/2/25 トラム開業遅れと部分開業の可能性
【クレルモン=フェラン】(Clermont-Ferrand)
トランスロールの中央軌条(ガイドレール)は,上空から見ると複線でも
一般の路面電車の単線のように見えてしまいます.
ジョード広場 (Place de Jaude) (北向き)
ここは,開業式典などが行われた広場です.
北端の終点,Champratel の先にある車庫 (南向き)
南の暫定終点 : CHU Gabriel-Montpied (西向き)
脱線事故が起きて営業運行がひと月遅れましたが,南側の終点にある,
折返し用の渡り線が現場だったはずです.拡大すると,それらしき渡り線
も見えてきます.
画面下(東)側は,現時点では未完ですが,今春には開通するようです.
(ここまで,Windows Live Local bird's eye へのリンク)
* Le tracé (路線図など)
* 12/01/2007 Dunant - La Pardieu, une ouverture prévue pour la
rentrée 2007 (La Pardieuまで残る区間の開業予定案内)
(SMTC - Le tram 公式サイトへのリンク)
SMTC : le Syndicat Mixte des Transports en Commun de
l’agglomération clermontoise
クレルモンフェラン トラム関連 過去ログ :
2006/11/14 一ヶ月遅れの運転開始
2006/11/03 11/13営業再開へ
2006/10/14 本格開業はお預け?
2006/9/10 80パーミル走行試験
2006/7/27 Translohr 10/14デビュー
2006/6/17 中心部でトラム試運転
2006/2/14 電停プロトタイプ公開
フランスのトラムが走る街ではこの他,ボルドー(Bordeaux),モンペリエ
(Montpellier)なども探索できます.また,ドイツや,イタリアなども,
多くの都市をカバーした模様ですので,お試しください.
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
2007年01月22日
【マドリード】ライトメトロの完成間近に
地下鉄の路線網が張り巡らされている大都市でも,その補完としてライト
レールが建設されるのは,パリだけではありません.
EU第三位の人口323万人,スペインのマドリード(Madrid)でも,地下鉄
(メトロ)路線網の拡充以外にも,メトロリゲロ(Metro Ligero)と呼ばれる
新路線を建設中で,間もなく開業の見通しとなっています.
メトロリゲロ=ライトメトロとは,ドイツ風に言うならシュタットバーン
(Stadtbahn),米国ならライトレール(Light Rail)のような存在です.
言葉の定義をここで書くつもりはありませんが,どちらも,路面電車
(Straßenbahn / streetcar)とは区別されていて,米国では車両の収容
人員や,運行速度,路線距離,軌道形態などにより使い分けています.
スペインでも,路面電車を意味するトランビア(Tranvía)という言葉が
ありますが,ライトメトロ(Metro Ligero)は,たとえ同じ車両を使うと
しても,区別して用いられているようです.
また,同義語としてライトトレイン(Tren ligero)という言葉もあり,
ウィキペディア(Wikipedia)のスペイン語版は,ライトトレインが英語の
ライトレールと相互にリンクしています.
Metro Ligeroで検索すると,Tren ligeroにリダイレクトされます.
マドリッド(Madrid)では,このライトメトロを現在3路線建設中です.
いずれもアルストムの100%低床車,シタディスが使われます.
2007/1/07 間もなくシタディス試運転
このうち,マドリード北部に建設されているライトメトロ1号線は,地下
区間が多い路線ですが,土木工事の93%がすでに終了していて,今後は
残り部分の工事完了と約1ヶ月の試運転を行なった後に,運転開始できる
見通しと,先週発表されていました.
この路線は,サンチナロ(Sanchinarro)とラス タブラス(Las Tablas)を
結ぶ約5.3キロの区間で,沿線人口は4万人とみられ,サンチナロ地区の
都市開発計画(PAU)に組み込まれています. 中心部から直線距離で10キロ
にも満たない場所です.
PAU : Programa de Actuación Urbanística
新興開発地の中を走りますが,路線延長のうち約70%は地下を走ることに
なり,残り30%が地表走行ですが,緑地帯を走るようで,芝生敷きの専用
軌道なのかもしれません.途中駅も半分が地下駅で,両端の駅でメトロの
延長新線とそれぞれ接続します.
Las Tablas駅では地下鉄10号線の延長線と,ピナル デ チャマルティン
(Pinar de Chamartín)駅では,1号線と4号線のそれぞれの延長線と接続
する予定ですが,いずれの線も延長区間にあたり現在工事中です.
建設費は当初3億2千万ユーロと見積もられていましたが,今回の発表では
マドリード共同体では,2億6230万ユーロを投資したとあります.これが
減額なのか,何か計画が変わったからなのかはよく判りませんし,別の
資料では地域自治体が2004年の数字で7530万ユーロを投資するともあり
ます.含まれるものが違うのか,分担するのがその額で総額ではないの
かもしれません.
なお,今回の発表では,2億6230万ユーロこのうち2350万ユーロ分は,
車両?(material móvil)購入費に相当するそうです.
大半が地下を走り,両端で地下鉄とも接続するのに,なぜ地下鉄の延長
ではなく,ライトメトロという新形態で建設されたのか,それには,次の
ような説明がなされています.
まず,柔軟性(flexibilidad)が鍵になっています.これはライトメトロが
従来のメトロ(ヘビーレールの地下鉄)と比べて,曲線半径を小さくとれる
ことにより,路線設計の自由度が増すというものです.路線図を見ても
わかるように,地下鉄よりも急カーブが多く,必要以上に曲がりくねって
いるように見える路線は,実は,少しでも多くの利用者が駅に近くなる
ことを目指した結果のようです.
次に,専用軌道を走らせるのは,効率の良い輸送を可能にするからで,
路面電車ではこの部分が役不足です.
最後に,これは不明な点もあるのですが,メトロ4号線の延長も検討され
ていたようですが,これでは1号線の負担が増すだけなので,新形態の
ライトメトロにしたのだそうです.
ライトメトロは,スペインのアンダルシア州セビリャ(セビリア)や,同州
マラガでも建設が行われています.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
マドリード自治州からの発表 :
下段に,路線図(PDFファイル)へのリンクがあります.その中では黄色の
部分が地下,青色の部分が地表を走行する区間になります.
17/01/2007 Las obras del Metro Ligero a Sanchinarro y Las Tablas
están al 93% de ejecución
(Comunidad de Madrid マドリード州 公式サイトへのリンク)
いくつか報道があるなかで,下記記事によれば,シタディスの試運転は
まだ開始されていないようですが,そう遠くなさそうです.また,開業
時期に関して,5月末の少し前という州知事の発言も掲載していました.
17/01/2007 Aguirre, 'disgustada' por no poder completar la red de
transporte intermodal
(elmundo.es ニュースへのリンク)
ライトメトロ選択の理由は,下記ページに記されています.
25/05/2004 El Metro ligero conectará Sanchinarro y Las Tablas
con Plaza de Castilla en 15 minutos
(マドリード・メトロのニュースアーカイブへのリンク)
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
マドリード関連 過去ログ :
2007/1/07 間もなくシタディス試運転
2006/10/23 州知事候補が市電導入を公約?
2006/10/02 近郊で路面電車網計画発表 (アルコルコン)
2006/8/31 郊外で路面電車が開通間近 (パルラ)
レールが建設されるのは,パリだけではありません.
EU第三位の人口323万人,スペインのマドリード(Madrid)でも,地下鉄
(メトロ)路線網の拡充以外にも,メトロリゲロ(Metro Ligero)と呼ばれる
新路線を建設中で,間もなく開業の見通しとなっています.
メトロリゲロ=ライトメトロとは,ドイツ風に言うならシュタットバーン
(Stadtbahn),米国ならライトレール(Light Rail)のような存在です.
言葉の定義をここで書くつもりはありませんが,どちらも,路面電車
(Straßenbahn / streetcar)とは区別されていて,米国では車両の収容
人員や,運行速度,路線距離,軌道形態などにより使い分けています.
スペインでも,路面電車を意味するトランビア(Tranvía)という言葉が
ありますが,ライトメトロ(Metro Ligero)は,たとえ同じ車両を使うと
しても,区別して用いられているようです.
また,同義語としてライトトレイン(Tren ligero)という言葉もあり,
ウィキペディア(Wikipedia)のスペイン語版は,ライトトレインが英語の
ライトレールと相互にリンクしています.
Metro Ligeroで検索すると,Tren ligeroにリダイレクトされます.
マドリッド(Madrid)では,このライトメトロを現在3路線建設中です.
いずれもアルストムの100%低床車,シタディスが使われます.
2007/1/07 間もなくシタディス試運転
このうち,マドリード北部に建設されているライトメトロ1号線は,地下
区間が多い路線ですが,土木工事の93%がすでに終了していて,今後は
残り部分の工事完了と約1ヶ月の試運転を行なった後に,運転開始できる
見通しと,先週発表されていました.
この路線は,サンチナロ(Sanchinarro)とラス タブラス(Las Tablas)を
結ぶ約5.3キロの区間で,沿線人口は4万人とみられ,サンチナロ地区の
都市開発計画(PAU)に組み込まれています. 中心部から直線距離で10キロ
にも満たない場所です.
PAU : Programa de Actuación Urbanística
新興開発地の中を走りますが,路線延長のうち約70%は地下を走ることに
なり,残り30%が地表走行ですが,緑地帯を走るようで,芝生敷きの専用
軌道なのかもしれません.途中駅も半分が地下駅で,両端の駅でメトロの
延長新線とそれぞれ接続します.
Las Tablas駅では地下鉄10号線の延長線と,ピナル デ チャマルティン
(Pinar de Chamartín)駅では,1号線と4号線のそれぞれの延長線と接続
する予定ですが,いずれの線も延長区間にあたり現在工事中です.
建設費は当初3億2千万ユーロと見積もられていましたが,今回の発表では
マドリード共同体では,2億6230万ユーロを投資したとあります.これが
減額なのか,何か計画が変わったからなのかはよく判りませんし,別の
資料では地域自治体が2004年の数字で7530万ユーロを投資するともあり
ます.含まれるものが違うのか,分担するのがその額で総額ではないの
かもしれません.
なお,今回の発表では,2億6230万ユーロこのうち2350万ユーロ分は,
車両?(material móvil)購入費に相当するそうです.
大半が地下を走り,両端で地下鉄とも接続するのに,なぜ地下鉄の延長
ではなく,ライトメトロという新形態で建設されたのか,それには,次の
ような説明がなされています.
まず,柔軟性(flexibilidad)が鍵になっています.これはライトメトロが
従来のメトロ(ヘビーレールの地下鉄)と比べて,曲線半径を小さくとれる
ことにより,路線設計の自由度が増すというものです.路線図を見ても
わかるように,地下鉄よりも急カーブが多く,必要以上に曲がりくねって
いるように見える路線は,実は,少しでも多くの利用者が駅に近くなる
ことを目指した結果のようです.
次に,専用軌道を走らせるのは,効率の良い輸送を可能にするからで,
路面電車ではこの部分が役不足です.
最後に,これは不明な点もあるのですが,メトロ4号線の延長も検討され
ていたようですが,これでは1号線の負担が増すだけなので,新形態の
ライトメトロにしたのだそうです.
ライトメトロは,スペインのアンダルシア州セビリャ(セビリア)や,同州
マラガでも建設が行われています.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
マドリード自治州からの発表 :
下段に,路線図(PDFファイル)へのリンクがあります.その中では黄色の
部分が地下,青色の部分が地表を走行する区間になります.
17/01/2007 Las obras del Metro Ligero a Sanchinarro y Las Tablas
están al 93% de ejecución
(Comunidad de Madrid マドリード州 公式サイトへのリンク)
いくつか報道があるなかで,下記記事によれば,シタディスの試運転は
まだ開始されていないようですが,そう遠くなさそうです.また,開業
時期に関して,5月末の少し前という州知事の発言も掲載していました.
17/01/2007 Aguirre, 'disgustada' por no poder completar la red de
transporte intermodal
(elmundo.es ニュースへのリンク)
ライトメトロ選択の理由は,下記ページに記されています.
25/05/2004 El Metro ligero conectará Sanchinarro y Las Tablas
con Plaza de Castilla en 15 minutos
(マドリード・メトロのニュースアーカイブへのリンク)
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
マドリード関連 過去ログ :
2007/1/07 間もなくシタディス試運転
2006/10/23 州知事候補が市電導入を公約?
2006/10/02 近郊で路面電車網計画発表 (アルコルコン)
2006/8/31 郊外で路面電車が開通間近 (パルラ)
2007年01月21日
【ブエノスアイレス】フランスからの市電公開
スペインのムルシアで,今年4月から走り始める予定の市電と同タイプの
車両が展示された翌日,アルゼンチンのブエノスアイレス(Buenos Aires)
でも,昔は港湾地区で今は再開発されているプエルト・マデロ(Puerto
Madero)地区に,今年1/05に着工したばかりで,3月中旬から運転開始が
予定されている,路面電車Tranvía del Este用の車両が,その路線上で
1/19に一般公開されていました.
追記【ムルシア】市内でシタディス展示中 (電停のデザイン投票)
この車両は,フランスのミュルーズ(Mulhouse)からはるばるやってきた
シタディス(Citadis 302)です.当面はこれを借りてプエルト・マデロの
セシリア ヒエルソン通り(calles Cecilia Gierson / altura Córdoba)
から,インデペンデンシア・アベニュー(avenida Independencia)の間の
約2キロで,運転されることになっています.
2編成とみられる車両の貸出しは,アルゼンチンの運輸省(Secretaría
de Transporte de la Argentina)と,フランスの運輸省(Ministerio de
Transporte de la República Francesa)との間で昨年7月に交わされた,
アルゼンチンでの路面電車導入における,包括協定に基づくものです.
プエルト・マデロ(Puerto Madero)を走る路面電車には,Tranvía del
Esteという計画名(プエルト・マデロ地区が市の東側に位置するため,
東の路面電車の意味)のほかに,今回,セレリス(Celeris)という名前も
付けられたようです.
停留所の位置(北から南へ) :
1. Cecilia Grierson (avenida Córdoba)
2. Trinidad Guevara (avenida Corrientes)
3. Azucena Villaflor (avenida Belgrano)
4. Independencia
総額4600万ペソに及ぶ費用は,国とブエノスアイレス市,それに2つの
企業,フェルロビアス(Ferrovías)とメトロビアス(Metrovías)が請け負う
ことになります.
その上で,アルゼンチンの運輸省が担当当局となり,計画全体を管理する
ことになり,ブエノスアイレス市は優先信号システム(semaforización)を
導入,フェルロビアス(Ferrovías)が現存する古いレールを活用する調整
作業を含む整備を行い,メトロビアス(Metrovías)は架線と電停の設置を
担当します.
電車の運行は,ブエノスアイレスの地下鉄なども運営するメトロビアス
(Metrovías)が行なうものだと前回紹介していましたが,Télamの記事に
よれば,フェルロビアス(Ferrovías)が担うようです.フェロビアスは,
ブエノスアイレスの通勤鉄道を運営する会社で,将来市電の延伸計画が
ある,レティロ駅(Estación Retiro)から列車が発着しています.
交差点での優先信号システム?(semaforización)は,1987年に開通した
プリメトロ(Premetro)E2で使われているものに,最新のセンサーを使う
などの改良を施して導入するようです.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
ブエノスアイレス市の公式?発表 :
19 de enero de 2007 Llegaron al país dos formaciones para la
línea experimental del Tranvía del Este.
(Ciudad Autónoma de Buenos Aires へのリンク)
今月初めの着工時と同様に,盛んに報道されています.ごく一部だけ :
19 de enero de 2007 Los nuevos tranvías porteños
(Lanacion.com ニュースへのリンク)
19 de Enero de 2007 Después de 50 años, vuelve el tranvía a las
calles porteñas (Télam ニュースへのリンク)
記事の中には,ブエノスアイレスで走る車両は,南北アメリカ大陸の中で
最も近代的な路面電車車両だと称賛しているものもありました.
車両公開の様子などを画像で見ることが出来るページ :
Tranvía del Este - Puerto Madero - Thread oficial II
#28 (展示の模様を豊富な画像で見ることができます)
(SkyscraperCity 掲示板へのリンク)
#28の画像によれば,軌道が3線軌条になっています.アルゼンチンでは
ブエノスアイレスの地下鉄など都市交通を除いて,鉄道は軌間1676 mmを
採用しています.元々は港湾だったプエルト・マデロを走っていた鉄道も
同じ軌間だったことでしょう.一方,ミュールーズでは標準軌(1435 mm)
ですから,新たに敷いたのかもしれません.
1676 mmは,サンフランシスコのBARTなどでも使われています.
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
ブエノスアイレス関連 過去ログ :
2007/1/06 春にはシタディス運転へ
車両が展示された翌日,アルゼンチンのブエノスアイレス(Buenos Aires)
でも,昔は港湾地区で今は再開発されているプエルト・マデロ(Puerto
Madero)地区に,今年1/05に着工したばかりで,3月中旬から運転開始が
予定されている,路面電車Tranvía del Este用の車両が,その路線上で
1/19に一般公開されていました.
追記【ムルシア】市内でシタディス展示中 (電停のデザイン投票)
この車両は,フランスのミュルーズ(Mulhouse)からはるばるやってきた
シタディス(Citadis 302)です.当面はこれを借りてプエルト・マデロの
セシリア ヒエルソン通り(calles Cecilia Gierson / altura Córdoba)
から,インデペンデンシア・アベニュー(avenida Independencia)の間の
約2キロで,運転されることになっています.
2編成とみられる車両の貸出しは,アルゼンチンの運輸省(Secretaría
de Transporte de la Argentina)と,フランスの運輸省(Ministerio de
Transporte de la República Francesa)との間で昨年7月に交わされた,
アルゼンチンでの路面電車導入における,包括協定に基づくものです.
プエルト・マデロ(Puerto Madero)を走る路面電車には,Tranvía del
Esteという計画名(プエルト・マデロ地区が市の東側に位置するため,
東の路面電車の意味)のほかに,今回,セレリス(Celeris)という名前も
付けられたようです.
停留所の位置(北から南へ) :
1. Cecilia Grierson (avenida Córdoba)
2. Trinidad Guevara (avenida Corrientes)
3. Azucena Villaflor (avenida Belgrano)
4. Independencia
総額4600万ペソに及ぶ費用は,国とブエノスアイレス市,それに2つの
企業,フェルロビアス(Ferrovías)とメトロビアス(Metrovías)が請け負う
ことになります.
その上で,アルゼンチンの運輸省が担当当局となり,計画全体を管理する
ことになり,ブエノスアイレス市は優先信号システム(semaforización)を
導入,フェルロビアス(Ferrovías)が現存する古いレールを活用する調整
作業を含む整備を行い,メトロビアス(Metrovías)は架線と電停の設置を
担当します.
電車の運行は,ブエノスアイレスの地下鉄なども運営するメトロビアス
(Metrovías)が行なうものだと前回紹介していましたが,Télamの記事に
よれば,フェルロビアス(Ferrovías)が担うようです.フェロビアスは,
ブエノスアイレスの通勤鉄道を運営する会社で,将来市電の延伸計画が
ある,レティロ駅(Estación Retiro)から列車が発着しています.
交差点での優先信号システム?(semaforización)は,1987年に開通した
プリメトロ(Premetro)E2で使われているものに,最新のセンサーを使う
などの改良を施して導入するようです.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
ブエノスアイレス市の公式?発表 :
19 de enero de 2007 Llegaron al país dos formaciones para la
línea experimental del Tranvía del Este.
(Ciudad Autónoma de Buenos Aires へのリンク)
今月初めの着工時と同様に,盛んに報道されています.ごく一部だけ :
19 de enero de 2007 Los nuevos tranvías porteños
(Lanacion.com ニュースへのリンク)
19 de Enero de 2007 Después de 50 años, vuelve el tranvía a las
calles porteñas (Télam ニュースへのリンク)
記事の中には,ブエノスアイレスで走る車両は,南北アメリカ大陸の中で
最も近代的な路面電車車両だと称賛しているものもありました.
車両公開の様子などを画像で見ることが出来るページ :
Tranvía del Este - Puerto Madero - Thread oficial II
#28 (展示の模様を豊富な画像で見ることができます)
(SkyscraperCity 掲示板へのリンク)
#28の画像によれば,軌道が3線軌条になっています.アルゼンチンでは
ブエノスアイレスの地下鉄など都市交通を除いて,鉄道は軌間1676 mmを
採用しています.元々は港湾だったプエルト・マデロを走っていた鉄道も
同じ軌間だったことでしょう.一方,ミュールーズでは標準軌(1435 mm)
ですから,新たに敷いたのかもしれません.
1676 mmは,サンフランシスコのBARTなどでも使われています.
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
ブエノスアイレス関連 過去ログ :
2007/1/06 春にはシタディス運転へ
2007年01月20日
【Muni】Tライン新線ホーム5センチ高く危険?
先週より,週末だけの暫定的な営業を開始した,サンフランシスコMuniの
ライトレール新線,Tサードライン(T-THIRD Metro line)に,問題ありと
する地元テレビ局の独占レポートがありました.内容はウェブ版で読む
こともできますし,あと少しの間は,放映された映像もオンデマンドで
見ることができそうです.
Muni : San Francisco Municipal Railway
その問題とは,新しく建設されたホームの高さにありました.
Muniのライトレールでは,新しく開業した路線の電停を中心に,車両の
床にあわせた高さのあるプラットホームを設けています.東京の都電を
想像すれば間違いないでしょう.サードストリートの新線では,全ての
停留所に,これが採用されています.
ところが,Tサードライン(T-THIRD)の新線区間では,ホーム高さが電車の
床面より2インチ(5センチ強)高く,段差があるというのです.乗車する
際には一段下がるようになり,降りるときには逆に一段上るようになって
しまいます.
Muniメトロ(ライトレール)では,古くからの路線に地表からの乗降場所も
残るため,車両に電気仕掛けの格納式ステップもありますが,新しく開業
した地上路線の区間や,マーケットストリート(Market Street)の地下
区間をはじめとした,高床にあわせたホームでは,電車の床と同じ高さで
平面移動できていました.
2センチは,TVレポートが言うには,段差は八分の五インチ(1.6センチ強)
までとする,身体障害者向け対応を定める連邦法に違反するそうです.
先週の祝賀電車では,その段差はありませんでした.2インチまでなら
シミング(shimming)とか,レベライジング(levelizing)などと呼ばれる
調節作業で,車両の高さを変えることができるそうです.
祝賀電車では,この車高調節が行なわれたようですが,Muniに140本ある
とされる(181本もなかった?)LRV全てを調節しても,特定のホームだけに
高さをあわせ,その他のホームではそのままというわけにはいきません.
車両メーカのブレダ(Breda)では,Muniからまだ何も聞いてなく,手を
加えるとしてもホーム側に施すほうが,車両全体を調節するより容易だと
しています.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
記事の中にある,ABC7 Video On Demandのリンク先で,このタイトルと
同じものを選択すると,4分半ほどの放映画像を見ることができます.
その中では,走行シーンや,問題の2インチの段差なども出てきます.
Jan. 17 Are New Muni Platforms A Safety Risk?
(ABC7/KGO-TV Bay Area ニュースへのリンク)
一方,米国東海岸では,同じホームと電車のギャップでも,段差ではなく
隙間の問題が浮上していました.昨夏には遂に転落事故による犠牲者が
出たこともあり,全線にあるホームの38%にあたる,100か所のプラット
ホームを改造することになったという報道もあります.
ニューヨークとロングアイランドを結ぶ,ロングアイランド鉄道(LIRR)の
対象となる駅では,直線ホームでも9インチ(23センチ弱)を超える隙間が
ドアとホーム端の間でひらき,カーブしたホームではさらに広がります.
January 19, 2007 LIRR sees bigger problem, will fix 100 platforms
(Newsday ニュースへのリンク) ほか多数あり
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
Muni サードストリート ライトレール 関連過去ログ :
2007/1/09 間もなくTラインが暫定開業に
2006/7/28 Tサード 2007年1月暫定開業へ
2005/12/16 サードストリートLRTの開業遅れ
ライトレール新線,Tサードライン(T-THIRD Metro line)に,問題ありと
する地元テレビ局の独占レポートがありました.内容はウェブ版で読む
こともできますし,あと少しの間は,放映された映像もオンデマンドで
見ることができそうです.
Muni : San Francisco Municipal Railway
その問題とは,新しく建設されたホームの高さにありました.
Muniのライトレールでは,新しく開業した路線の電停を中心に,車両の
床にあわせた高さのあるプラットホームを設けています.東京の都電を
想像すれば間違いないでしょう.サードストリートの新線では,全ての
停留所に,これが採用されています.
ところが,Tサードライン(T-THIRD)の新線区間では,ホーム高さが電車の
床面より2インチ(5センチ強)高く,段差があるというのです.乗車する
際には一段下がるようになり,降りるときには逆に一段上るようになって
しまいます.
Muniメトロ(ライトレール)では,古くからの路線に地表からの乗降場所も
残るため,車両に電気仕掛けの格納式ステップもありますが,新しく開業
した地上路線の区間や,マーケットストリート(Market Street)の地下
区間をはじめとした,高床にあわせたホームでは,電車の床と同じ高さで
平面移動できていました.
2センチは,TVレポートが言うには,段差は八分の五インチ(1.6センチ強)
までとする,身体障害者向け対応を定める連邦法に違反するそうです.
先週の祝賀電車では,その段差はありませんでした.2インチまでなら
シミング(shimming)とか,レベライジング(levelizing)などと呼ばれる
調節作業で,車両の高さを変えることができるそうです.
祝賀電車では,この車高調節が行なわれたようですが,Muniに140本ある
とされる(181本もなかった?)LRV全てを調節しても,特定のホームだけに
高さをあわせ,その他のホームではそのままというわけにはいきません.
車両メーカのブレダ(Breda)では,Muniからまだ何も聞いてなく,手を
加えるとしてもホーム側に施すほうが,車両全体を調節するより容易だと
しています.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
記事の中にある,ABC7 Video On Demandのリンク先で,このタイトルと
同じものを選択すると,4分半ほどの放映画像を見ることができます.
その中では,走行シーンや,問題の2インチの段差なども出てきます.
Jan. 17 Are New Muni Platforms A Safety Risk?
(ABC7/KGO-TV Bay Area ニュースへのリンク)
難工事?だった橋を通過するT-サードライン
Fourth Street Bridge
by Schaffner (flickr)

交差点を渡った先(ファーサイド)に電停があるT-サードライン
View Up 3rd, Central Waterfront
by sfcityscape (flickr)

Fourth Street Bridge
by Schaffner (flickr)

交差点を渡った先(ファーサイド)に電停があるT-サードライン
View Up 3rd, Central Waterfront
by sfcityscape (flickr)

一方,米国東海岸では,同じホームと電車のギャップでも,段差ではなく
隙間の問題が浮上していました.昨夏には遂に転落事故による犠牲者が
出たこともあり,全線にあるホームの38%にあたる,100か所のプラット
ホームを改造することになったという報道もあります.
ニューヨークとロングアイランドを結ぶ,ロングアイランド鉄道(LIRR)の
対象となる駅では,直線ホームでも9インチ(23センチ弱)を超える隙間が
ドアとホーム端の間でひらき,カーブしたホームではさらに広がります.
January 19, 2007 LIRR sees bigger problem, will fix 100 platforms
(Newsday ニュースへのリンク) ほか多数あり
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
Muni サードストリート ライトレール 関連過去ログ :
2007/1/09 間もなくTラインが暫定開業に
2006/7/28 Tサード 2007年1月暫定開業へ
2005/12/16 サードストリートLRTの開業遅れ
2007年01月19日
【ウィーン】エアコンつきULF2次車を公開
ドアのところの床面の高さが19センチしかない,ウィーンの超低床車両
ULFは,1997年秋から市内の路面電車路線に投入されて,すでに第一次
発注分の150編成すべてが活躍中ですが,このたび,その第二次車両の
第一号が,製造元のシーメンス(Siemens)から運行するWiener Linienに
引渡されました. (ULF : Ultra Low Floor)
第一世代が1990年代の技術に基づいて設計されていたのに対し,第二世代
では低床化を実現する構造などの基本的な部分や,ポルシェデザインの
外観などはそのままに,2000年代の製造ということで,随所に改良点が
みられます.
その中でも.利用者にとって最大のセールスポイントは,空調の導入で
しょう.ウィーン市の広報ばかりではなく,現地の報道各紙ともエアコン
(Klimaanlage)というキーワードを見出しに掲げています.
ウィーン(Wien / Vienna)も,最近の気候変動の影響があるのか,日本で
言うところの真夏日(最高気温摂氏30度以上の日)が多くなっています.
たとえば,昨年7月には真夏日が17日もありました.さすがに日本で今年
から新設される猛暑日(同35度以上の日)はありませんが,最高33度を2日
記録しています.また,日本で言う夏日(同25度以上の日)も9日間ありま
したので,昨年7月はクーラーなしでは厳しかったことでしょう.
その他にも,第一世代と比べた第二世代ULFの特徴としては,軽量化が
挙げられています.空調搭載にもかかわらず重量を抑えられたのは,駆動
モータを水冷式から空冷式に改めたことで簡素化できたからだそうです.
軽量化だけではなく,保守費も安くなり,車両購入価格も先代を現在の
価格に換算すると,安くなっているそうです.ちなみに,第二次車両も
150編成が発注されていて,契約は約3億5700万ユーロとのことです.
内装も違いがあります.
一次車では座席の腰掛け部分はモケット張りでしたが,二次車では全て
プラスチックに変わっています.これは清掃を容易にするだけでなく,
破壊行為(バンダリズム)対策でもあり,防火仕様でもあります.
また,車内の色の組合せが変わりました.座席は赤,手すりは黄,床は
黒(グレー?)となっています.黄色の手すりは視覚に障害を持つ人にも
認識しやすくするためで,床の色は清潔感を高めるためだそうです.
今年は,その後19編成が納入される予定で,2014年までに年間15から20
編成ずつ引渡されていきます.2014年末には第一世代とあわせてULFは
300編成の大所帯となり,ウィーン市電の車両の三分の二を占めることに
なっています.
現在ULFが投入されている路線数は半分以下の15に留まりますが,増強に
より,2008年中ごろには,ほぼ全ての路線に投入できるようです.
ただし,Die Presseのオンライン記事によれば,ULFが投入されない例外
として,37系統と38系統が記されています.これは両系統の車両を管理
する車庫がULF対応になっていないからとしていますが,記されている
Betriebsbahnhof Nussdorfer Straßeは,その所在地からGTL車庫のこと
だと思われますが,GTLでは既にULFが投入されているD系統なども担当
していますので,よくわかりません.
GTL : Betriebsbahnhof Währinger Gürtel
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
ウィーン市のウェブサービスでは,若干の画像へのリンクもあります.
(Rk-Fotoservice: www.wien.gv.at/ma53/rkfoto/ )
Rieder: Neue ULF-Serie mit Klimaanlage kommt
(Magistrat der Stadt Wien ウィーン市役所 公式サイトへのリンク)
各紙の報道 :
18.01.2007 Straßenbahn mit Klimaanlage
(Die Presse.com ニュースへのリンク)
18.01.2007 Klimatisierte ULFs ab Sommer unterwegs
(ORF.at ニュースへのリンク)
18. Jänner 2007 ULF: Klimatisierte Generation fährt ab Sommer
(derStandard ニュースへのリンク)
お披露目された52号車(5車体のAタイプで車番は連番)の画像 :
Rollout des ULF der zweiten Generation (m.B.)
(Bahnnews-Austria 掲示板へのリンク)
Die Presseで,ULF導入が見送られるとされる2路線と車庫の情報 :
* Linie 37 (Wien)
* Linie 38 (Wien)
* Betriebsbahnhof Währinger Gürtel (GTL)
(Stadtverkehr-Austria-Wiki へのリンク)
オンライン路線図検索 : Wiener Linienplaene Online
一番左の電停サインについている点滅する丸をクリック,現れる番号を
クリックすることで,その系統の路線図がフラッシュで表示されます.
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
ウィーン トラム ULF関連 過去ログ :
2006/11/18 ULF専用の駅時刻表を試行
2006/7/24 ULF地下走行解禁近し?
2005/9/24 低床車ULFが2007年には全線に
ULFは,1997年秋から市内の路面電車路線に投入されて,すでに第一次
発注分の150編成すべてが活躍中ですが,このたび,その第二次車両の
第一号が,製造元のシーメンス(Siemens)から運行するWiener Linienに
引渡されました. (ULF : Ultra Low Floor)
第一世代が1990年代の技術に基づいて設計されていたのに対し,第二世代
では低床化を実現する構造などの基本的な部分や,ポルシェデザインの
外観などはそのままに,2000年代の製造ということで,随所に改良点が
みられます.
その中でも.利用者にとって最大のセールスポイントは,空調の導入で
しょう.ウィーン市の広報ばかりではなく,現地の報道各紙ともエアコン
(Klimaanlage)というキーワードを見出しに掲げています.
ウィーン(Wien / Vienna)も,最近の気候変動の影響があるのか,日本で
言うところの真夏日(最高気温摂氏30度以上の日)が多くなっています.
たとえば,昨年7月には真夏日が17日もありました.さすがに日本で今年
から新設される猛暑日(同35度以上の日)はありませんが,最高33度を2日
記録しています.また,日本で言う夏日(同25度以上の日)も9日間ありま
したので,昨年7月はクーラーなしでは厳しかったことでしょう.
その他にも,第一世代と比べた第二世代ULFの特徴としては,軽量化が
挙げられています.空調搭載にもかかわらず重量を抑えられたのは,駆動
モータを水冷式から空冷式に改めたことで簡素化できたからだそうです.
軽量化だけではなく,保守費も安くなり,車両購入価格も先代を現在の
価格に換算すると,安くなっているそうです.ちなみに,第二次車両も
150編成が発注されていて,契約は約3億5700万ユーロとのことです.
内装も違いがあります.
一次車では座席の腰掛け部分はモケット張りでしたが,二次車では全て
プラスチックに変わっています.これは清掃を容易にするだけでなく,
破壊行為(バンダリズム)対策でもあり,防火仕様でもあります.
また,車内の色の組合せが変わりました.座席は赤,手すりは黄,床は
黒(グレー?)となっています.黄色の手すりは視覚に障害を持つ人にも
認識しやすくするためで,床の色は清潔感を高めるためだそうです.
今年は,その後19編成が納入される予定で,2014年までに年間15から20
編成ずつ引渡されていきます.2014年末には第一世代とあわせてULFは
300編成の大所帯となり,ウィーン市電の車両の三分の二を占めることに
なっています.
現在ULFが投入されている路線数は半分以下の15に留まりますが,増強に
より,2008年中ごろには,ほぼ全ての路線に投入できるようです.
ただし,Die Presseのオンライン記事によれば,ULFが投入されない例外
として,37系統と38系統が記されています.これは両系統の車両を管理
する車庫がULF対応になっていないからとしていますが,記されている
Betriebsbahnhof Nussdorfer Straßeは,その所在地からGTL車庫のこと
だと思われますが,GTLでは既にULFが投入されているD系統なども担当
していますので,よくわかりません.
GTL : Betriebsbahnhof Währinger Gürtel
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
ウィーン市のウェブサービスでは,若干の画像へのリンクもあります.
(Rk-Fotoservice: www.wien.gv.at/ma53/rkfoto/ )
Rieder: Neue ULF-Serie mit Klimaanlage kommt
(Magistrat der Stadt Wien ウィーン市役所 公式サイトへのリンク)
各紙の報道 :
18.01.2007 Straßenbahn mit Klimaanlage
(Die Presse.com ニュースへのリンク)
18.01.2007 Klimatisierte ULFs ab Sommer unterwegs
(ORF.at ニュースへのリンク)
18. Jänner 2007 ULF: Klimatisierte Generation fährt ab Sommer
(derStandard ニュースへのリンク)
お披露目された52号車(5車体のAタイプで車番は連番)の画像 :
Rollout des ULF der zweiten Generation (m.B.)
(Bahnnews-Austria 掲示板へのリンク)
Die Presseで,ULF導入が見送られるとされる2路線と車庫の情報 :
* Linie 37 (Wien)
* Linie 38 (Wien)
* Betriebsbahnhof Währinger Gürtel (GTL)
(Stadtverkehr-Austria-Wiki へのリンク)
オンライン路線図検索 : Wiener Linienplaene Online
一番左の電停サインについている点滅する丸をクリック,現れる番号を
クリックすることで,その系統の路線図がフラッシュで表示されます.
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
Foto: Christian Fürthner

新しい車内の様子

これらの画像は,Magistrat der Stadt Wien / rk-Fotodienstより
こちらは1次車の車内(2004年1月時点)


新しい車内の様子

これらの画像は,Magistrat der Stadt Wien / rk-Fotodienstより
こちらは1次車の車内(2004年1月時点)

ウィーン トラム ULF関連 過去ログ :
2006/11/18 ULF専用の駅時刻表を試行
2006/7/24 ULF地下走行解禁近し?
2005/9/24 低床車ULFが2007年には全線に
2007年01月18日
【トレド】世界遺産の街にも路面電車が走る?
スペインの古都とも称され,マドリードから南に70キロ離れているトレド
(Toledo)は,人口約7万6千人ほどの街ですが,ここでも路面電車の建設
計画があります.もちろん,世界遺産になっている丘の上の旧市街地を
走るわけではありません.旧市街地の外側を東西に横断して,旧市街地と
麓を結ぶエスカレータと接続したり,タホ川(Tajo / Tagus)を挟む対岸に
ある,マドリードから高速鉄道も乗り入れるRENFEの駅と連絡します.
しかし,その最終目的地は,その先にある旧市街地から少し離れた新興の
住宅地や,工業地,その予定地などです.
RENFE : Red Nacional de los Ferrocarriles Españoles (スペイン国鉄)
トレド市は,まず第一期区間として,将来的には旧市街地を中心に東西
15キロ前後に延長される計画線のうち,タホ川の旧市街地側にあるバス
ターミナル(rotonda de Azarquielの近く)から,東へ約9キロの区間を
選びました.途中RENFEのAVEが発着する駅(Estación del AVE)を通り,
終点はSanta María de BenquerenciaのPolígonoというところです.
AVE : Alta Velocidad Española (スペインの高速鉄道)
旧市街地側の駅近くでは,丘の上と下を上り下りする,130mの高低差を
解消するエスカレーター(機械仕掛けの階段?)も,建設されます.また,
将来西側への延長に備えて,地表から10mもぐる地下駅になるようです.
その関係で,すぐそばのタホ川も,トンネルでくぐる計画です.
東の,サンタマリア デ ベンケレンシア(Santa María de Benquerencia)
というところは,市の人口の半分が居住している?地域で,経済活動も
活発とのことです.(これは,将来そうなるのかもしれません)
今後,9600万ユーロに及ぶ資金調達など,全て順調に運ぶと,この区間は
2009年中ごろにはトラム(Tram)が開通している予定です.トレド市では,
EUからの資金援助を模索しているようです.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
トレドのトラム第一期区間は2009年にも,と見出しをつける記事ほか :
17-Enero-2007 La primera fase del tranvía, del Polígono a
Azarquiel, podría arrancar en 2009
(Terra España ニュースへのリンク)
El anteproyecto del tranvía prevé un túnel para cruzar el río Tajo
(La Tribuna de Toledo ニュースへのリンク)
16/01/2007
El nuevo POM de Toledo prevé la construcción de
un tranvía que unirá el Polígono con La Peraleda
(portal de Castilla-La Mancha へのリンク)
15 de enero de 2007 El Ayuntamiento busca esta semana dinero
europeo para el tranvía (ABC Toledo ニュースへのリンク)
サンタマリア デ ベンケレンシア(Santa María de Benquerencia)と,
トレドの位置関係 : (Google Maps へのリンク)
Santa María de Benquerencia, Toledo, Spain
サテライトモードでも様子がわかります.
世界遺産に指定されていることで,旧市街地では保存が第一.再開発が
事実上不可能なトレドでは,成長の糧を市の東西に求めていきます.
旧市街地や中心部と,東側に位置するサンタマリア デ ベンケレンシア
(Santa María de Benquerencia)の間には,現在も路線バスは運行されて
いますが,トレド市にとって東西の交通網を整備することは,市の成長を
支える大変重要なことになるのです.
EUが一部財政支援している,欧州のConnected Cities計画という枠組み
のもと,トレド市ではPOMという計画を立てました.これは,東西の軸を
中心に開発を進めて,発展していくことを目指すものです.
POM : Plan de Ordenación Municipal (市のアレンジ?計画)
なお,Connected Citiesは,先日までトレドで会議を行っていました.
その最終日にトラムの話になったのが,最初の記事の冒頭です.
下記ページでは,トレド市の取り組みを英語で解説しています.その中
には,トラム(Tram)の話も出てきますが,トラムと言っても,もちろん
旧市街地を現在巡っている観光用のものではありません.
Toledo showcase (Connected Cities へのリンク)
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
(Toledo)は,人口約7万6千人ほどの街ですが,ここでも路面電車の建設
計画があります.もちろん,世界遺産になっている丘の上の旧市街地を
走るわけではありません.旧市街地の外側を東西に横断して,旧市街地と
麓を結ぶエスカレータと接続したり,タホ川(Tajo / Tagus)を挟む対岸に
ある,マドリードから高速鉄道も乗り入れるRENFEの駅と連絡します.
しかし,その最終目的地は,その先にある旧市街地から少し離れた新興の
住宅地や,工業地,その予定地などです.
RENFE : Red Nacional de los Ferrocarriles Españoles (スペイン国鉄)
トレド市は,まず第一期区間として,将来的には旧市街地を中心に東西
15キロ前後に延長される計画線のうち,タホ川の旧市街地側にあるバス
ターミナル(rotonda de Azarquielの近く)から,東へ約9キロの区間を
選びました.途中RENFEのAVEが発着する駅(Estación del AVE)を通り,
終点はSanta María de BenquerenciaのPolígonoというところです.
AVE : Alta Velocidad Española (スペインの高速鉄道)
旧市街地側の駅近くでは,丘の上と下を上り下りする,130mの高低差を
解消するエスカレーター(機械仕掛けの階段?)も,建設されます.また,
将来西側への延長に備えて,地表から10mもぐる地下駅になるようです.
その関係で,すぐそばのタホ川も,トンネルでくぐる計画です.
東の,サンタマリア デ ベンケレンシア(Santa María de Benquerencia)
というところは,市の人口の半分が居住している?地域で,経済活動も
活発とのことです.(これは,将来そうなるのかもしれません)
今後,9600万ユーロに及ぶ資金調達など,全て順調に運ぶと,この区間は
2009年中ごろにはトラム(Tram)が開通している予定です.トレド市では,
EUからの資金援助を模索しているようです.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
トレドのトラム第一期区間は2009年にも,と見出しをつける記事ほか :
17-Enero-2007 La primera fase del tranvía, del Polígono a
Azarquiel, podría arrancar en 2009
(Terra España ニュースへのリンク)
El anteproyecto del tranvía prevé un túnel para cruzar el río Tajo
(La Tribuna de Toledo ニュースへのリンク)
16/01/2007
El nuevo POM de Toledo prevé la construcción de
un tranvía que unirá el Polígono con La Peraleda
(portal de Castilla-La Mancha へのリンク)
15 de enero de 2007 El Ayuntamiento busca esta semana dinero
europeo para el tranvía (ABC Toledo ニュースへのリンク)
サンタマリア デ ベンケレンシア(Santa María de Benquerencia)と,
トレドの位置関係 : (Google Maps へのリンク)
Santa María de Benquerencia, Toledo, Spain
サテライトモードでも様子がわかります.
| 追記 : 2007/1/22 Windows Live Localのバードアイ(航空写真)が,欧州にも拡大され ました.スペインは少ないのですが,トレドはカバーしています. 旧市街地側の発着予定地のロータリー,Rotonda de Azarquiel (西向き) (Windows Live Local bird's eye へのリンク) |
世界遺産に指定されていることで,旧市街地では保存が第一.再開発が
事実上不可能なトレドでは,成長の糧を市の東西に求めていきます.
旧市街地や中心部と,東側に位置するサンタマリア デ ベンケレンシア
(Santa María de Benquerencia)の間には,現在も路線バスは運行されて
いますが,トレド市にとって東西の交通網を整備することは,市の成長を
支える大変重要なことになるのです.
EUが一部財政支援している,欧州のConnected Cities計画という枠組み
のもと,トレド市ではPOMという計画を立てました.これは,東西の軸を
中心に開発を進めて,発展していくことを目指すものです.
POM : Plan de Ordenación Municipal (市のアレンジ?計画)
なお,Connected Citiesは,先日までトレドで会議を行っていました.
その最終日にトラムの話になったのが,最初の記事の冒頭です.
下記ページでは,トレド市の取り組みを英語で解説しています.その中
には,トラム(Tram)の話も出てきますが,トラムと言っても,もちろん
旧市街地を現在巡っている観光用のものではありません.
Toledo showcase (Connected Cities へのリンク)
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
2007年01月17日
【ムルシア】市内でシタディス展示中
スペイン南東部にあり,マドリードから南東に約400キロほど離れた人口
約40万の都市ムルシア(Murcia)では,すでにご紹介している通り,昨年
10月から路面電車の建設が開始されています.11月末には,アルストム
(Alstom)製の低床車両が使われることも正式に決まり,予定では今年の
4月もしくは5月からの運転開始を目指しています.
着工から開業まで半年しか掛からないのは,全線が道路の中央を走り,
距離にして約1.7キロの,実験的な路線だからです.
詳しくは,最後に記している過去ログもご参照ください.
先週末から,ムルシア市内のクルス・ロハ広場(Plaza de la Cruz Roja /
赤十字広場)に,その路線を走ることになるのかもしれない,100%低床
車両が停まっているという報道がありました.1/18から一般向けに展示
されるようです.
記事には写真が掲載されていませんが,インターネットの掲示板には,
早くも画像がアップロードされています.
アルストムのシタディス(Citadis)302モデルですが,見た限りでは,先日
マドリード向けシタディスが紹介されていた記事に掲載されていた車両と
塗装が同じですので,マドリッドからのレンタルなのかもしれません.
ただし,これが営業運行に就くのかどうかは不明です.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
先週末に報道がありましたが,その後の続報は今のところありません.
13 de Enero de 2007 Primera parada: Plaza de la Cruz Roja
(El Faro Murcia ニュースへのリンク)
タイトルでは,Plaza de la Cruz Rojaが停留所のように受取れますが,
建設中の路線ではその場所を通りません.それでも,新しい車両が初めて
ムルシアでお目見えした場所には違いありません.
記事では,トラム導入に20.200.000ユーロが投じられているとあるよう
ですが,202万ユーロだとしたら,車両の代金だけでしょう.
途中に設けられる電停の位置も記されています.
1. Emuasa (水道会社の裏?)
Emuasa : Empresa Municipal de Aguas y Saneamiento de Murcia
2. Biblioteca Regional (図書館前)
3. Centro Comercial Carrefour (カルフール前)
4. Juzgados (裁判所前)
お目見えしている車両の画像など :
Tranvia de Murcia (III) p24 スレッド24ページ目
Tranvia de Murcia (III) #452 搬入時の様子
Tranvia de Murcia (III) #463 展示会場(夕暮れ時?)
Tranvia de Murcia (III) #464 展示会場(昼間)
(SkyscraperCity 掲示板へのリンク)
マドリードの車両は,この記事に写真が掲載されています.
05/01/2007 Los nuevos trenes ligeros ya están aquí
(elmundo.es ニュースへのリンク)
次のリンク先は,最新かどうかはわかりませんが,ファン・カルロス一世
通りの中央分離帯のところを,軌道を敷くために掘り返している様子が
伺えます. Tranvia de Murcia (III) #491
(SkyscraperCity 掲示板へのリンク)
その場所の衛星写真 : Juan Carlos I (Google Mapsへのリンク)
画面右下に見えるロータリーが,市電の発着地となるPlaza Circular.
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
ムルシアで建設中の路面電車,関連 過去ログ :
2006/11/28 架線レスをAPSで導入を検討中
2006/9/15 2年半は運賃無料の市電10月着工
追記 : 2007/1/21
約40万の都市ムルシア(Murcia)では,すでにご紹介している通り,昨年
10月から路面電車の建設が開始されています.11月末には,アルストム
(Alstom)製の低床車両が使われることも正式に決まり,予定では今年の
4月もしくは5月からの運転開始を目指しています.
着工から開業まで半年しか掛からないのは,全線が道路の中央を走り,
距離にして約1.7キロの,実験的な路線だからです.
詳しくは,最後に記している過去ログもご参照ください.
先週末から,ムルシア市内のクルス・ロハ広場(Plaza de la Cruz Roja /
赤十字広場)に,その路線を走ることになるのかもしれない,100%低床
車両が停まっているという報道がありました.1/18から一般向けに展示
されるようです.
記事には写真が掲載されていませんが,インターネットの掲示板には,
早くも画像がアップロードされています.
アルストムのシタディス(Citadis)302モデルですが,見た限りでは,先日
マドリード向けシタディスが紹介されていた記事に掲載されていた車両と
塗装が同じですので,マドリッドからのレンタルなのかもしれません.
ただし,これが営業運行に就くのかどうかは不明です.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
先週末に報道がありましたが,その後の続報は今のところありません.
13 de Enero de 2007 Primera parada: Plaza de la Cruz Roja
(El Faro Murcia ニュースへのリンク)
タイトルでは,Plaza de la Cruz Rojaが停留所のように受取れますが,
建設中の路線ではその場所を通りません.それでも,新しい車両が初めて
ムルシアでお目見えした場所には違いありません.
記事では,トラム導入に20.200.000ユーロが投じられているとあるよう
ですが,202万ユーロだとしたら,車両の代金だけでしょう.
途中に設けられる電停の位置も記されています.
1. Emuasa (水道会社の裏?)
Emuasa : Empresa Municipal de Aguas y Saneamiento de Murcia
2. Biblioteca Regional (図書館前)
3. Centro Comercial Carrefour (カルフール前)
4. Juzgados (裁判所前)
お目見えしている車両の画像など :
Tranvia de Murcia (III) p24 スレッド24ページ目
Tranvia de Murcia (III) #452 搬入時の様子
Tranvia de Murcia (III) #463 展示会場(夕暮れ時?)
Tranvia de Murcia (III) #464 展示会場(昼間)
(SkyscraperCity 掲示板へのリンク)
マドリードの車両は,この記事に写真が掲載されています.
05/01/2007 Los nuevos trenes ligeros ya están aquí
(elmundo.es ニュースへのリンク)
次のリンク先は,最新かどうかはわかりませんが,ファン・カルロス一世
通りの中央分離帯のところを,軌道を敷くために掘り返している様子が
伺えます. Tranvia de Murcia (III) #491
(SkyscraperCity 掲示板へのリンク)
その場所の衛星写真 : Juan Carlos I (Google Mapsへのリンク)
画面右下に見えるロータリーが,市電の発着地となるPlaza Circular.
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
ムルシアで建設中の路面電車,関連 過去ログ :
2006/11/28 架線レスをAPSで導入を検討中
2006/9/15 2年半は運賃無料の市電10月着工
追記 : 2007/1/21
2007年01月16日
【マディソン】市電計画を巡る記事あれこれ
ウィスコンシン州の州都マディソン(Madison)で,中心部に市電を復活
させようという計画があります.現在の市長が音頭をとり,検討委員会も
発足していますが,ここにきて反対派の声が大きくなってきました.
そのきっかけの一つは,先日ご紹介している,オレゴン州ポートランドの
市電の成功は,まやかしだとするコラムにあるようです.
2007/1/11 【ポートランド】市電の成功は眉唾とするコラム
コラム : (外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
January 8, 2007 Portland's streetcar success just a hoax
(The Capital Times ニュースへのリンク)
コラムが出た2日後,その内容を取り込んだ論説が掲載されました.
路面電車を大金を掛けて建設するのは金の無駄遣いで,バスで十分という
もので,路面電車が出来ても,乗客はバスから移行するだけで,渋滞が
減ることもなく,路面電車に車線を奪われてかえって混雑するなどとして
います.その他にも,路面電車の弱点を書き連ねていますが,とどめは,
投資効果など期待できないとして,沿線への投資には,裏で資金援助が
あったからとする,2日前のコラムの内容を利用しています.
January 10, 2007 Trolleys Undermine Value Of Bus System
(The Capital Times ニュースへのリンク)
これに対して,ポートランドで市電沿線への投資を促すための裏金により
予算が削減され,運行本数が減って客離れが進み,バスやライトレールの
乗客が減ったとするコラムの言い分で使われたポートランドの数字は,
正しくないのではないかとして,具体的な数字とその出先を載せた意見
が,同じ新聞に1/15掲載されました.
Portland data show streetcar success doesn't hurt buses
(The Capital Times ニュースへのリンク)
それとは別に,市長は市電復活を熱望しているものの,本来であれば,
市電計画とは別に,市内中心部だけではなく隣接地区も恩恵を受ける,
ライトレール計画に連邦から補助金を獲得できるよう尽力すべきでないか
と記しつつ,路面電車の長所短所を,2004年から路面電車が走っている
アーカンソー州リトルロックの例で,分析した記事もありました.
January 15, 2007 Streetcars a mixed bag for Little Rock residents
(The Capital Times ニュースへのリンク)
リトルロック(Little Rock)のリバーレール(River Rail)の功罪 :
プラス面では,観光客の誘致に成功したこと,沿線の住宅と商業の開発が
活性化したことを挙げ,衰退していたリトルロックの都心が蘇生できた
のは,リバーレールの役割が大きかったとしています.また,安く便利な
路面電車は,これからも利用者が増える様相で,国内の多くの報道機関
が,リバーレールを好意的に取り上げたため,これが事実上無料の広告に
なったようです.
マイナス面としては,ラッシュ時の渋滞は解消されていないこと,運転
速度が遅いこと,バスの運行に影響を与えてしまっていることを挙げて
いました.バスへの悪影響は,乗客を奪われているということではなく,
財源を食われているという意味のようです.
観光客にとって,バスより路面電車が好まれるのは,シアトルでも実感
されています.
車庫移転の関係で,ウォーターフロントを走っていた路面電車が長期運休
となり,現在はバスが代行していますが,いくら塗装を真似ても,沿線の
一部の商店主らは,3割から4割の観光客が減っているとみています.
Thursday, January 11, 2007 Pioneer Square trolley barn advances
(Seattle Post Intelligencer ニュースへのリンク)
余談になりますが,上記記事にもあるように,車庫の移転先の問題は解消
しそうで,順調にいけば,2009年にはウォーターフロントで電車運行が
再開できるかもしれません.
さて,マディソンに話を戻しますが,市電復活反対派が台頭してきた背景
には,今年4月に控えた市長選挙もあるようです.
現市長は推進派ですが,対立候補は軒並み反対しています.
Jan 14, 2007 Mayor's trolley system plan faces a bumpy ride
(Chippewa Herald / Associated Press(AP) ニュースへのリンク)
現在,市の公式サイトに載っている市電計画のページ :
Streetcar Study (City of Madison, Wisconsin 公式サイトへのリンク)
奇しくも同時期に,事の発端となるコラムを寄稿した,公共交通機関や
都心再生などの都市計画に,ことごとく反対している人がポートランドで
主宰している会社は,調査の結果,石油やアスファルト,パイプライン
などの関連グループから資金を得ているらしいと,Light Rail Now!が
発表していました.
January 2007 Oil, Asphalt, and Pipeline Money Feed an Extremist
Attack on Urban Planning and Public Transit
(Light Rail Now! へのリンク)
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
マディソン関連 過去ログ :
2006/6/25 【マディソン】路面電車フォーラム開催
リトルロック リバーレール関連 直近の過去ログ :
2007/1/04 【リトルロック】大統領図書館へ延長は2月?
シアトル ウォーターフロント・ストリートカー関連 直近の過去ログ :
2006/11/19 【シアトル】バス代行からの復帰に暗雲(2)
させようという計画があります.現在の市長が音頭をとり,検討委員会も
発足していますが,ここにきて反対派の声が大きくなってきました.
そのきっかけの一つは,先日ご紹介している,オレゴン州ポートランドの
市電の成功は,まやかしだとするコラムにあるようです.
2007/1/11 【ポートランド】市電の成功は眉唾とするコラム
コラム : (外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
January 8, 2007 Portland's streetcar success just a hoax
(The Capital Times ニュースへのリンク)
コラムが出た2日後,その内容を取り込んだ論説が掲載されました.
路面電車を大金を掛けて建設するのは金の無駄遣いで,バスで十分という
もので,路面電車が出来ても,乗客はバスから移行するだけで,渋滞が
減ることもなく,路面電車に車線を奪われてかえって混雑するなどとして
います.その他にも,路面電車の弱点を書き連ねていますが,とどめは,
投資効果など期待できないとして,沿線への投資には,裏で資金援助が
あったからとする,2日前のコラムの内容を利用しています.
January 10, 2007 Trolleys Undermine Value Of Bus System
(The Capital Times ニュースへのリンク)
これに対して,ポートランドで市電沿線への投資を促すための裏金により
予算が削減され,運行本数が減って客離れが進み,バスやライトレールの
乗客が減ったとするコラムの言い分で使われたポートランドの数字は,
正しくないのではないかとして,具体的な数字とその出先を載せた意見
が,同じ新聞に1/15掲載されました.
Portland data show streetcar success doesn't hurt buses
(The Capital Times ニュースへのリンク)
それとは別に,市長は市電復活を熱望しているものの,本来であれば,
市電計画とは別に,市内中心部だけではなく隣接地区も恩恵を受ける,
ライトレール計画に連邦から補助金を獲得できるよう尽力すべきでないか
と記しつつ,路面電車の長所短所を,2004年から路面電車が走っている
アーカンソー州リトルロックの例で,分析した記事もありました.
January 15, 2007 Streetcars a mixed bag for Little Rock residents
(The Capital Times ニュースへのリンク)
リトルロック(Little Rock)のリバーレール(River Rail)の功罪 :
プラス面では,観光客の誘致に成功したこと,沿線の住宅と商業の開発が
活性化したことを挙げ,衰退していたリトルロックの都心が蘇生できた
のは,リバーレールの役割が大きかったとしています.また,安く便利な
路面電車は,これからも利用者が増える様相で,国内の多くの報道機関
が,リバーレールを好意的に取り上げたため,これが事実上無料の広告に
なったようです.
マイナス面としては,ラッシュ時の渋滞は解消されていないこと,運転
速度が遅いこと,バスの運行に影響を与えてしまっていることを挙げて
いました.バスへの悪影響は,乗客を奪われているということではなく,
財源を食われているという意味のようです.
観光客にとって,バスより路面電車が好まれるのは,シアトルでも実感
されています.
車庫移転の関係で,ウォーターフロントを走っていた路面電車が長期運休
となり,現在はバスが代行していますが,いくら塗装を真似ても,沿線の
一部の商店主らは,3割から4割の観光客が減っているとみています.
Thursday, January 11, 2007 Pioneer Square trolley barn advances
(Seattle Post Intelligencer ニュースへのリンク)
余談になりますが,上記記事にもあるように,車庫の移転先の問題は解消
しそうで,順調にいけば,2009年にはウォーターフロントで電車運行が
再開できるかもしれません.
さて,マディソンに話を戻しますが,市電復活反対派が台頭してきた背景
には,今年4月に控えた市長選挙もあるようです.
現市長は推進派ですが,対立候補は軒並み反対しています.
Jan 14, 2007 Mayor's trolley system plan faces a bumpy ride
(Chippewa Herald / Associated Press(AP) ニュースへのリンク)
現在,市の公式サイトに載っている市電計画のページ :
Streetcar Study (City of Madison, Wisconsin 公式サイトへのリンク)
奇しくも同時期に,事の発端となるコラムを寄稿した,公共交通機関や
都心再生などの都市計画に,ことごとく反対している人がポートランドで
主宰している会社は,調査の結果,石油やアスファルト,パイプライン
などの関連グループから資金を得ているらしいと,Light Rail Now!が
発表していました.
January 2007 Oil, Asphalt, and Pipeline Money Feed an Extremist
Attack on Urban Planning and Public Transit
(Light Rail Now! へのリンク)
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
マディソン関連 過去ログ :
2006/6/25 【マディソン】路面電車フォーラム開催
リトルロック リバーレール関連 直近の過去ログ :
2007/1/04 【リトルロック】大統領図書館へ延長は2月?
シアトル ウォーターフロント・ストリートカー関連 直近の過去ログ :
2006/11/19 【シアトル】バス代行からの復帰に暗雲(2)
2007年01月15日
【Sound Transit】投票に向け計画煮詰まる
20年後の2027年に,人口が今より40%増えていることを見据えた地域の
公共交通整備計画の草案が,Sound Transitの委員の賛成多数を獲得した
という報道がありました.今後は,4月に最終的な承認手続きをへた後,
今秋11月の住民投票で,市民の判断を仰ぐことになります.
Sound Transitは,米国北西部ワシントン州シアトルの周辺で,ピュー
ジットサウンド(Puget Sound)の東側にある3つの郡,シアトル市などの
属しているキング郡(King County),タコマ市やキング郡の南に位置する
ピアース郡(Pierce County),そしてキング郡の北にあるスノホミッシュ
郡(Snohomish County)の,地域にまたがる公共交通機関を運営し,その
意思決定機関は,各郡から代表者が数人ずつ選ばれて構成されます.
各郡には,それぞれ郡内だけの交通事業者もあります.例えば,シアトル
市内を走るトロリーバスなどは,一部を除きキング郡の管轄です.
今秋11月の住民投票では,売上税の0.5%増税が問われます.
これは買物$10につき5セントを意味し,典型的な家計では年間$125に相当
するそうで,これを元手に170億ドルのプロジェクトを始動させますが,
3つの郡の住民は,既に0.4%の売上税を通じ,Sound Transitが現在進めて
いる交通整備計画に資金を出していますので,これが0.9%になります.
加えて,自動車税の増税?を含むハイウェイ法案も投票にかけられます.
公共交通整備案とハイウェイ案はは,2つ抱き合わせになっていて,承認
される場合は両方一緒ですし,否決される際は両方とも葬り去られること
になっているそうです.
この2つを単独で投票にかけてしまうと,公共交通では恩恵を受けにくい
郊外の住民から反対される可能性が高く,一方,道路のほうは,シアトル
市民が反対する可能性が高いため,2つが運命を共にするほうが得策と
いう思惑もあるようです.
Sound Transit 2(ST2)と名前が付けられている計画では,昨年もご紹介
しているように,増税率で内容が異なっていました.3つの増税率案が
あったうち,0.5%は一番高いものです.
ライトレールは,現在建設中のリンクライトレール(Link light rail)が
更に南北へそれぞれ延伸されるほか,湖を隔てたシアトルの東側にも建設
されます.ワシントン湖を渡る際には,浮き橋構造のハイウェイ上を通り
ますが,この時のために,LRVに見立てたトレーラーを走らせる実験を
行っていたことは,こちらでもご紹介していました.
ST2で新たに計画されるライトレールの総延長は40マイル(65キロ弱)に
及び,現在建設中の19マイルとあわせると,百キロ弱になる60マイルの
路線網が,投票をパスすれば2027年までに完成することになります.
ライトレール以外にも,リンクライトレール(Link light rail)に駅が
設けられる予定だったFirst Hillに,路面電車が走る可能性も含まれて
います.現在建設中のリンクライトレールは,First Hillでは地下を走り
ますが,First Hillに駅を設けることが技術面と予算の上で困難で,駅の
設置が見送られた経緯があります.ダウンタウンからストリートカーを
走らせることは,その見返りのようです.計画線は,公式サイトの資料を
ご参照ください.
しかし,最大増税率の0.5%案でも,各郡とも多少の不満を抱えています.
税率は3郡で一律なのに,目玉となるLRTの路線長が異なります.
例えば,キング郡では東に伸ばすイーストサイド(Eastside)ライトレール
では,レッドモンド市(Redmond)のOverlake Transit Centerまでとなって
います.ここはMicrosoft Campusが近くにあるようですが,もう少し足を
伸ばせば,レッドモンドの市街地があります.その区間は,今後資金を
多めに獲得できるようになるとか,どこかで予算が節約できるか,又は,
途中で経由するベルビュー市(Bellevue)を,地下ではなく工費の安くなる
地表か高架で通すことになれば,延長の可能性があると含みが持たされて
います.
ピアース郡も同様で,リンクライトレールの南端は,ファイフ市(Fife)に
建設予定の,Port of Tacoma Stationまでとなります.ここは,タコマ
ドーム(Tacoma Dome)から直線距離で5キロ少々の位置にあたり,もう少し
足を伸ばしタコマドームまで行けば,タコマライトレール(Tacoma Light
Rail)と接続できます.
最も不満があるのは,エバレット市(Everett)のあるスノホミッシュ郡
です.実は,サウンドトランジットの同郡からの委員は,今回の計画に
反対票を投じていました.
ST2では,リンクライトレールの北端はリンウッド(Lynnwood)までで,
他の2郡のように,エバレットまで延長の含みも持たされていません.
ST2の次の計画に盛込まれるように,準備されるだけです.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
Sound Transit 2 草案が承認されたことと,その概要 :
January 11, 2007 Sound Transit Board proposes rail expansions
to reach Pierce, Snohomish and East King residents
地図 : Mapping the Future -- Sound Transit 2 Draft Package
(Sound Transit 公式サイトへのリンク)
多くの記事がありましたが,代表的なところを選んでみました.
Friday, January 12, 2007 Sound Transit's light-rail expansion
plan will be put before voters
(Seattle Times ニュースへのリンク)
Jan 12 2007 Sound Transit will seek Pierce County rail expansion
(Tacoma Daily News ニュースへのリンク)
シアトル南部のSODOエリアで,今月よりリンクライトレール(Link light
rail)用の車両が,完成している区間を利用して,試運転を開始すると
いうことも,公式サイトから発表されています.
大阪の近畿車輌で製造され,神戸から太平洋を渡り,エバレットで陸揚げ
されたあと,コロラド州プエブロの実験線に立寄って試験走行を行い,
先月シアトル(Seattle)でSound Transitに引渡されていたLRVです.
営業運転は2009年からになります.
このページに,試運転路線の地図もあります.画面左側が北になります.
Your Link to Train Safety
(Sound Transit 公式サイトへのリンク)
車両引渡しの様子(上段)と,車両基地の全景(下段)
Photo of the Week December 22 - December 29, 2006
Light rail arrives in Seattle
Photo of the Week January 12, 2007 - January 19, 2007
Link Operations & Maintenance Facility
(Sound Transit 公式サイトへのリンク)
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
Sound Transit 2 関連 過去ログ :
2006/7/17 【Sound Transit】ST2詳細明らかに
2006/3/10 【シアトル】"Sound Transit 2"一年遅れに
Sound Transit Central Link向け車両関連 過去ログ :
2006/12/16 【LRV】シアトル向け プエブロで試験中
2006/6/01 LRV試運転区間が完成
2006/5/07 LRV完成と,LRT北進
2005/10/24 Central Link向けLRV建造中
公共交通整備計画の草案が,Sound Transitの委員の賛成多数を獲得した
という報道がありました.今後は,4月に最終的な承認手続きをへた後,
今秋11月の住民投票で,市民の判断を仰ぐことになります.
Sound Transitは,米国北西部ワシントン州シアトルの周辺で,ピュー
ジットサウンド(Puget Sound)の東側にある3つの郡,シアトル市などの
属しているキング郡(King County),タコマ市やキング郡の南に位置する
ピアース郡(Pierce County),そしてキング郡の北にあるスノホミッシュ
郡(Snohomish County)の,地域にまたがる公共交通機関を運営し,その
意思決定機関は,各郡から代表者が数人ずつ選ばれて構成されます.
各郡には,それぞれ郡内だけの交通事業者もあります.例えば,シアトル
市内を走るトロリーバスなどは,一部を除きキング郡の管轄です.
今秋11月の住民投票では,売上税の0.5%増税が問われます.
これは買物$10につき5セントを意味し,典型的な家計では年間$125に相当
するそうで,これを元手に170億ドルのプロジェクトを始動させますが,
3つの郡の住民は,既に0.4%の売上税を通じ,Sound Transitが現在進めて
いる交通整備計画に資金を出していますので,これが0.9%になります.
加えて,自動車税の増税?を含むハイウェイ法案も投票にかけられます.
公共交通整備案とハイウェイ案はは,2つ抱き合わせになっていて,承認
される場合は両方一緒ですし,否決される際は両方とも葬り去られること
になっているそうです.
この2つを単独で投票にかけてしまうと,公共交通では恩恵を受けにくい
郊外の住民から反対される可能性が高く,一方,道路のほうは,シアトル
市民が反対する可能性が高いため,2つが運命を共にするほうが得策と
いう思惑もあるようです.
Sound Transit 2(ST2)と名前が付けられている計画では,昨年もご紹介
しているように,増税率で内容が異なっていました.3つの増税率案が
あったうち,0.5%は一番高いものです.
ライトレールは,現在建設中のリンクライトレール(Link light rail)が
更に南北へそれぞれ延伸されるほか,湖を隔てたシアトルの東側にも建設
されます.ワシントン湖を渡る際には,浮き橋構造のハイウェイ上を通り
ますが,この時のために,LRVに見立てたトレーラーを走らせる実験を
行っていたことは,こちらでもご紹介していました.
ST2で新たに計画されるライトレールの総延長は40マイル(65キロ弱)に
及び,現在建設中の19マイルとあわせると,百キロ弱になる60マイルの
路線網が,投票をパスすれば2027年までに完成することになります.
ライトレール以外にも,リンクライトレール(Link light rail)に駅が
設けられる予定だったFirst Hillに,路面電車が走る可能性も含まれて
います.現在建設中のリンクライトレールは,First Hillでは地下を走り
ますが,First Hillに駅を設けることが技術面と予算の上で困難で,駅の
設置が見送られた経緯があります.ダウンタウンからストリートカーを
走らせることは,その見返りのようです.計画線は,公式サイトの資料を
ご参照ください.
しかし,最大増税率の0.5%案でも,各郡とも多少の不満を抱えています.
税率は3郡で一律なのに,目玉となるLRTの路線長が異なります.
例えば,キング郡では東に伸ばすイーストサイド(Eastside)ライトレール
では,レッドモンド市(Redmond)のOverlake Transit Centerまでとなって
います.ここはMicrosoft Campusが近くにあるようですが,もう少し足を
伸ばせば,レッドモンドの市街地があります.その区間は,今後資金を
多めに獲得できるようになるとか,どこかで予算が節約できるか,又は,
途中で経由するベルビュー市(Bellevue)を,地下ではなく工費の安くなる
地表か高架で通すことになれば,延長の可能性があると含みが持たされて
います.
ピアース郡も同様で,リンクライトレールの南端は,ファイフ市(Fife)に
建設予定の,Port of Tacoma Stationまでとなります.ここは,タコマ
ドーム(Tacoma Dome)から直線距離で5キロ少々の位置にあたり,もう少し
足を伸ばしタコマドームまで行けば,タコマライトレール(Tacoma Light
Rail)と接続できます.
最も不満があるのは,エバレット市(Everett)のあるスノホミッシュ郡
です.実は,サウンドトランジットの同郡からの委員は,今回の計画に
反対票を投じていました.
ST2では,リンクライトレールの北端はリンウッド(Lynnwood)までで,
他の2郡のように,エバレットまで延長の含みも持たされていません.
ST2の次の計画に盛込まれるように,準備されるだけです.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
Sound Transit 2 草案が承認されたことと,その概要 :
January 11, 2007 Sound Transit Board proposes rail expansions
to reach Pierce, Snohomish and East King residents
地図 : Mapping the Future -- Sound Transit 2 Draft Package
(Sound Transit 公式サイトへのリンク)
多くの記事がありましたが,代表的なところを選んでみました.
Friday, January 12, 2007 Sound Transit's light-rail expansion
plan will be put before voters
(Seattle Times ニュースへのリンク)
Jan 12 2007 Sound Transit will seek Pierce County rail expansion
(Tacoma Daily News ニュースへのリンク)
シアトル南部のSODOエリアで,今月よりリンクライトレール(Link light
rail)用の車両が,完成している区間を利用して,試運転を開始すると
いうことも,公式サイトから発表されています.
大阪の近畿車輌で製造され,神戸から太平洋を渡り,エバレットで陸揚げ
されたあと,コロラド州プエブロの実験線に立寄って試験走行を行い,
先月シアトル(Seattle)でSound Transitに引渡されていたLRVです.
営業運転は2009年からになります.
このページに,試運転路線の地図もあります.画面左側が北になります.
Your Link to Train Safety
(Sound Transit 公式サイトへのリンク)
車両引渡しの様子(上段)と,車両基地の全景(下段)
Photo of the Week December 22 - December 29, 2006
Light rail arrives in Seattle
Photo of the Week January 12, 2007 - January 19, 2007
Link Operations & Maintenance Facility
(Sound Transit 公式サイトへのリンク)
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
Sound Transit 2 関連 過去ログ :
2006/7/17 【Sound Transit】ST2詳細明らかに
2006/3/10 【シアトル】"Sound Transit 2"一年遅れに
Sound Transit Central Link向け車両関連 過去ログ :
2006/12/16 【LRV】シアトル向け プエブロで試験中
2006/6/01 LRV試運転区間が完成
2006/5/07 LRV完成と,LRT北進
2005/10/24 Central Link向けLRV建造中

