2007年04月30日

【リヨン】SNCFのトラムトレインは西部へ

先週,SNCF(フランス国鉄)がアルストムにトラムトレイン(tram-train)
31本(オプション込みでは200本)を発注するという話がありました.
2007/4/26 【SNCF】トラムトレインをアルストムに発注
SNCF : Société nationale des chemins de fer français

第一弾としてナントと共に2010年から運行される,SNCFリヨン(Lyon)の
トラムトレイン計画に触れた記事を見つけましたので,ご紹介します.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
27.04.2007 L'Ouest lyonnais bientôt desservi par des tram-trains
(20minutes ニュースへのリンク)

記事によれば,SNCFがリヨン圏に投入するトラムトレインは,タイトルに
あるようにリヨン西部の鉄道を整備する計画の一環で,具体的な駅名と
して,Brignais,l'Arbresle,Lozanneが挙がっています.これらは,
リヨン市内のサンポール駅(Saint-Paul)を起点として,途中Tassinまで
3方向とも軌道を共用する非電化単線(一部複線)の路線です.

SNCFの計画では,リヨン西部の3方向からサンポール駅(Saint-Paul)まで
トラムトレインをディーゼル駆動のトレインモードで運行し,そこからは
トラムモードで市内へ入り込み,最終的にはTGVも発着するパールデュ駅
(Part-Dieu)まで乗入れようとするものです.

アルストムの新Citadis Dualisモデルには,ディーゼル機関と直流750v
架線集電のハイブリッド動力版があります.
25 April 2007 Alstom to deliver 31 trainsets of its new Citadis
Dualis model to SNCF, for a total amount of 100 million euros

(Alstom プレスリリース英語版へのリンク)

しかし,サンポール駅(Saint-Paul)からリヨン市内にかけてのトラム路線
という計画はSytralにはなく,サンポールからパールデューへ,そして
更にリヨン東部へと向かうトロリーバスC3路線計画を進めています.
前述の記事によれば,SNCFとSytralの協議がまだ行なわれていないとの
ことですので,当面の間は,サンポール駅(Saint-Paul)から西のトレイン
モードのみの運転なのかもしれません.
Sytral : Syndicat mixte des transports pour le Rhône et
l'agglomération lyonnaise
(リヨン都市圏内の公共交通全般の整備計画を司り,出資を行ないます)

リヨン圏の構想図 : Le développement du réseau
(Sytral 公式サイトへのリンク)
trolleybus C3 と記されたピンク色の線の途中までが,SNCFの描くトラム
トレインのトラムモードの部分になりそうです.

SNCFは,現在使用しているTER車両(trains express régionaux)よりも
軽量で,運行時間も10分は短縮できると考えられるトラムトレイン車両の
導入で,利用者も増加すると考えているようです.

リヨンでのモード切替予定地 : Gare de Saint-Paul (南向き)
トラムトレインの行き先の一つ : Brignais (南向き)
(いずれも,Windows Live Local bird's eye へのリンク)
リンク先をMSインターネットエキスプローラーで開いても,単なる地図
しか表示されない場合には,表示メニュー下のエンコードを日本語以外
(例えば西ヨーロッパ言語など)に変更すると,航空写真に切り替わるかも
しれません.


トラムトレインと関連のあるリヨン都市圏の鉄道をまとめてみました.
Grand_Lyon.png
ABCDはメトロ,T1-T4がトラム(T4は建設中),黒の細線はSNCF在来線で
直流1500v電化区間,茶色は交流電化区間,茶の太線はLGV,黄色の破線は
トロリーバス路線,黒の太線がSNCFがトラムトレインを走らせようとして
いる非電化の路線を,それぞれ表しています.

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

リヨン 最近の話題とトラムトレイン関連の過去ログ :
2007/4/16 第四のトラムT4着工される
2006/10/08 空港連絡の急行トラム事業権
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【ムルシア】トラム営業開始は5/02から

昨日,4/29にムルシアで2.2キロほどのトラムが開業しました.もっとも
営業運行を開始し,誰でも乗車できるようになるのは,5/02からです.

開業セレモニーの目玉として,トラムが通るファン・カルロス一世通り
(Avenida Juan Carlos I)で,路面電車と現在欧州記録を持つスペインの
陸上中距離選手が競争した話は,物珍しさもあってか,スペイン国内では
多くのニュースサイトが取り上げています.その結果は,イゲロ フアン
カルロス(Juan Carlos Higuero)選手が僅差で勝った模様です.
2007/4/22 開業イベントで4/29レース実施

実験線と位置づけられている全長2.2キロの昨日開業した路線は,翌年
から2年以内に2つの大学キャンパス(UCAMとUMU)と,新興商業地へ延長が
計画されているとのことで,それまで30か月間は運賃無料です.
また,路面電車沿線の地価が,その将来を見越して上昇していると読める
記事が散見されました.

なお,沿線にあるレジャーセンターのZig Zag(シグ サグ)では,市議会に
週末は未明までのトラム運転延長を要請しています.
終日22:30発までの運転を,木金土に限って午前4時まで運行して欲しい
というものです.これには,若年層の飲酒運転を少しでも防ぎたいという
意図があります.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
市からの正式発表 :
28 de abril de 2007 El tramo 0 de la línea 1 del tranvía abre las
puertas al transporte del Siglo XXI
(PDFファイル)
(Ayuntamiento de Murcia ムルシア市 公式サイトへのリンク)

開業イベントで行なわれたレース結果と2年後の路面電車を伝える記事 :
29-Abril-2007 Campeón Europa 1.500 metros gana al tranvía de
Murcia en carrera inaugural

(Terra España ニュースへのリンク)

トラム沿線の地価が上昇している?という記事 :
26.04.2007 El tranvía revalorizará un 5% las viviendas de la
avenida Juan Carlos I

(20 minutos ニュースへのリンク)
29, ABRIL DE 2007 (La Opinión de Murcia ニュースへのリンク)
El tranvía revaloriza las viviendas de Juan Carlos I


日没直後のトラム起点 (Plaza Circular近くか?)
Desires of streetcar by N4n0 (flickr)
Desires of streetcar
(XMP Date and Time (Original) : 2007-04-29T20:40:13+02:00)

この角度からの画像は見掛けなかったのと,Creative Commonsで非営利と
改変禁止を守れば掲載可能のため,貼り付けてみました.


競争したトラムに乗車していたと思われる人が,膨大な量の画像をアップ
ロードしています.これを見る限り,終端の停留所は,将来容易に複線
対応が可能ながらも,とりあえずどちらも単線で建設されたようです.
どこに設けるか謎だった車庫の所在も明らかになりました.
Threads in Forum : Región de Murcia / Tranvia de Murcia (IV) #413
Inaugurado Tranvia en Murcia 29/04/07 12:00 Horas
(SkyscraperCity フォーラムへのリンク)
映り込んだデジタル温度計は,摂氏25度を示していました.暑そうです.

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.


ムルシア関連 過去ログ :
2007/4/22 開業イベントで4/29レース実施
2007/2/25 市電実験線に2本目が3月到着
2007/1/17 市内でシタディス展示中
2006/11/28 架線レスをAPSで導入を検討中
2006/9/15 2年半は運賃無料の市電10月着工
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2007年04月28日

【Sound Transit】ST2最終案まとまり投票へ

今月初めにも紹介していたように,シアトル圏の公共交通の将来を描く
第二次計画,Sound Transit 2の最終案がまとまりました.

リンクライトレール(Link Light Rail)関連 今後の予定
2007/5/24 Sound Transit 役員会がST2最終計画案の承認
2007年夏 ST2を住民投票の対象とする法案化("Roads & Transit")
2007年9月? シアトル中心部のバストンネル再開
2007/11/06 "Roads & Transit"を含む住民投票の実施(米国総選挙)
2008年12月 University Link(University of Washingtonまで)着工
2009年7月 Central LinkがTukwilaまで開業
2009年12月 Central LinkがSeaTac Airportまで開業
2027年末までに? Sound Transit 2 計画の全てが完成

Sound Transit 2の最終案には,セントラルリンクをタコマドームまで
延長することによってタコマリンク(Tacoma Link)と接続させるほか,
ワシントン湖を越えてシアトルから東へ向かう初のライトレールとなる
イーストリンク(East Link)はもちろんのこと,セントラルリンクを北に
延長するユニバーシティリンク(University Link)(未着工)を,更に北に
伸ばすノースリンク(North Link)などの,総延長約50マイル(約80キロ)の
ライトレール拡張計画が含まれます.その距離は,現在建設中の路線の
3倍以上に相当します.

しかし,ノースリンクをエバレット(Everett)まで伸ばすことはやはり
見送られ,イーストリンクはレッドモンド(Redmond)のダウンタウン手前
にあるOverlake Transit Center止りで,そこからレッドモンドのダウン
タウンまでは今後の状況次第ということで,留保されています.

その他には,シアトル市内に路面電車を新設します.
これは現在建設中で今年中に開業予定とされているサウスレイクユニオン
(South Lake Union)路線や,運休中のウォーターフロント線とは異なり,
International District駅,将来セントラルリンクの駅になる予定で,
今は工事閉鎖中のトンネルバスの南側の入口から,今後着工するユニバー
シティリンク線上のCapitol Hill駅の間を結ぶもので,途中First Hillを
通るルートです.
これは,当初ユニバーシティリンク線上に駅を設ける予定だったものが,
トンネル内の駅設置に伴う難工事で予算超過となることから,駅設置を
見送られたFirst Hill地区への代償として建設される路線のようです.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
ニュースリリース : April 26, 2007 Sound Transit completes major
transit expansion package for November Roads & Transit vote

計画図 : Mapping the Future -- Sound Transit 2 Draft Package
(Sound Transit 公式サイトへのリンク)
下段のリンク先には,4/26の役員会で承認された計画に基づく Sound
Transit 2の路線網が掲載されています.

これらは,あくまでも道路建設計画と組み合わされた法案として,今年
11月の総選挙時に行なわれる住民投票によって承認されてから,建設に
移されます.

報道では,建設費が物価高騰により当初計画より60億ドル高い230億ドル
になっているものの,世帯あたりの年間負担額($125)は越えないとSound
Transitが言っていることや,当初ライトレールの北への延長はLynnwood
までだったのが,164th Street/Ash Wayまで延長されていることなども
記されています.
April 26, 2007 Sound Transit expansion ballot-bound
(Seattle Post Intelligencer ニュースへのリンク)
April 27, 2007 (Seattle Times ニュースへのリンク)
Sound Transit light-rail, streetcar proposals beefed up

シアトル圏では,ライトレールの最初の路線も2009年まで開業することは
ありません.最初の計画から10年以上遅れていますし,費用も当初見積り
から比べると百億ドル以上も上昇しているそうです.同じツテを踏まない
ように,Sound Transitでは細心の注意を払い,ST2を立案したようです.

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

Sound Transit 2 関連 過去ログ :
2007/4/02 【タコマ】セントラルリンクとの接続早まるか
2007/1/15 投票に向け計画煮詰まる
2006/7/17 ST2詳細明らかに
2006/3/10 【シアトル】"Sound Transit 2"一年遅れに
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2007年04月27日

【リスボン近郊】ライトレール一部開業へ

リスボンの南,テージョ(タホ)川(Rio Tejo / El Tajo / Tagus)の対岸に
あるアルマダ市(Almada)と,セイシャル市(Seixal)を結ぶライトレール
(直訳はライトメトロ)(metros ligeiros)のMSTが,遂に4/30開業,翌5/01
より営業運行開始を迎えます.
MST : Metropolitano Ligeiro da Margem Sul do Tejo
(Sul do Tejo Metro)

4/30開業説は今年1月末には報道され,その後は3月上旬にも明らかにされ
ていましたが,その日が間近に迫り,当局の責任者などが開業式典に出席
するというようなことで,漸くニュースに現れました.
3つの系統を持ち,3方向に路線を伸ばすライトレールのMSTは,本来なら
2005年12月には開業していたはずで,1年以上も遅れています.しかも,
今回の開業も3路線全線ではなく,3キロ程度の一部区間に限られます.

4/30に開業する区間は,アルマダ(Almada)市内のCova da Piedadeと,
セイシャル(Seixal)市内のCorroios駅の間で,11分で結ばれるそうです.
Linha 1 Corroios - Cova da Piedade
Corroios駅は,リスボンからの近郊電車(Fertagus)との乗換えが可能で,
リスボンからテージョ川を跨ぐつり橋(4月25日橋 / Ponte 25 de Abril)
を渡って2つ目の駅です.このつり橋は二段構造で,鉄道は下段を走って
います.橋を渡り終えてから最初の駅でもMSTと接続する計画ですが,
その区間の開業は少し先になるようです.
終点となるCorroiosの先に車両基地が建設されていることは,Google
Mapsなどでも確認できます.

5/01からは毎日06:30から22:30の運行で,朝夕ラッシュ時は5分間隔,
その他の時間帯は10分間隔で,コンビーノ・スープラ(Combino Supra)が
走ることになっています.

3つある系統のうち,1号線(Linha 1)の南端部が今回先行開業する形で,
3方向のうちの1つがほぼ完成する格好ですが,2つ目の方向,系統では
1号線の北端になる,アルマダ市のテージョ川に突き出す格好の先端部で
工事が遅れているCacilhasまで到達するのは,2008年まで待たなければ
ならないようです.3つ目の方向,大学のほうへ向かう路線は不明です.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
2007/04/26 Ministro das Obras Públicas inaugura Metro Sul
(Portugal Diário ニュースへのリンク)
26 de Abril de 2007 Almada:Mário Lino inaugura segunda-feira
Metro Sul do Tejo
(Diário Digital ニュースへのリンク)
2007-04-27 15 euros de Corroios à Cova da Piedade
(Correio da Manhã ニュースへのリンク)
この記事タイトルにある15ユーロは,30日間有効パスの金額のようです.
(通常運賃は0.85ユーロ)

MST計画概要 : Metropolitano Sul do Tejo
Percurso das Linhas – Fase 1 第一期計画の路線概要
Planta do Traçado Geral no concelho de Almada 路線図
Traçado geral do Metropolitano Ligeiro da Margem Sul do Tejo 構想
(Câmara Municipal de Almada のサイトへのリンク)

MST系統図 : traçado (MTS 公式サイト)
MSTの運営権(concessionária)は,MTSが獲得しています.
MTS : Metro Transportes do Sul

Fertagus : 左側メニューのMapa de Redeに路線図あり
(FERTAGUS 公式サイトへのリンク)

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

アルマダとセイシャルのライトレール 過去ログ :
2006/11/13 アルマダ市のライトレール
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2007年04月26日

【SNCF】トラムトレインをアルストムに発注

フランス国鉄(SNCF)は,トラムトレイン(tram-train)をアルストムに発注
します.31本で百万ユーロの契約ですが,オプションを含めると全部で
200本にまでなります.
SNCF : Société nationale des chemins de fer français

アルストム(Alstom)社のトラムトレイン(tram-train)としては,すでに
レギオシタディス(RegioCitadis)というブランドがありますが,今度の
車両はCitadis Dualisという呼称が使われています.
シタディス ドゥアリと読むのでしょうか.以前アルストムではCitadis
500という形式のトラムトレインをDualisと呼んでいたようですが,今回
これが新しいブランド名になるのかどうかは不明です.
製造はレギオシタディス(RegioCitadis)とは異なり,フランス国内の同社
ヴァランシエンヌ(Valenciennes)工場で行なわれます.

Citadis Dualisの第一号は2009年には納入され,2010年1月から運転を
開始する予定とのことで,気になるその行き先は,31本のうちの24本は
リヨン(Lyon)周辺に,残り7本がナント(Nantes)周辺です.
オプションとして169本があり,リヨンのローヌアルプ(Rhône-Alpes)と,
ナントのペイ ド ラ ロワール(Pays de la Loire)に加えて,アルザス
(Alsace)と,イルドフランス(l'Ile-de-France)も含まれます.
アルザスのはストラスブール(Strasbourg)向けでしょう.イルドフランス
にはBondy - Aulnay間のT4以外にも計画があり,オプション169本のうち
半数近い83本が2011年から配備される模様です.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
25/04/2007 Alstom poursuit son redressement avec le tram-train
(LExpansion.com ニュースへのリンク)
25/04/2007 Alstom va livrer à la SNCF 31 rames de son nouveau
Citadis Dualis
(Les Infos ニュースへのリンク)
25.04.2007 Alstom prend sa revanche en remportant un gros contrat
de trams-trains
(20Minutesによる AFPニュースへのリンク)
イルドフランス(Ile-de-France)には2011年と伝える記事 :
26.04.2007 Un gros wagon de commandes de trams-trains pour 2011
(20Minutes ニュースへのリンク)

アルストムもSNCFのサイトも,現時点ではこの件に関する情報を発信して
いませんが,下記に新しいCitadis Dualisの想像図と仕様がありました.
25 avril 2007 Un contrat de 1000 bogies pour le nouveau Tram-Train
(Creusot-infos.com ニュースへのリンク)
2010年1月にナントで,同年3月からリヨンで運転開始とあります.
車両寸法は長さが三種類,33m / 42m / 52m,
車幅は二種類,2,40m / 2,65m.
動力源も三種類の組合せがあります.
25 Kv交流と750v直流,
1500v直流と750v直流,
750v直流とディーゼル.
ちなみに,ナント周辺にはSNCFの直流電化区間はありません.トラムは
直流750vで,あとは交流電化と非電化です.リヨン近郊には高速線以外の
交流電化はグルノーブルへ向かう路線のみで,あとはSNCFの1500v直流
電化と,リヨン市内のトラムが750v,あと一部に非電化区間があります.

ル クルーゾ(Le Creusot)は,フランスのブルゴーニュ地方の街です.
ここでもアルストムの仕事を請け負う工場があるようで,記事文面から
台車なのでしょう.新しいCitadis Dualis用の台車とおぼしき画像も掲載
されています.

リヨンでSNCFが絡むトラムトレイン計画というのが実はよくわからないの
ですが,サン テグジュペリ空港(Aéroport Lyon-Saint-Exupéry / LYS)と
パールデュ駅(Gare Part-Dieu)の裏(東口)を結ぶ,LESLYSと呼ばれる計画
のことでしょうか.
LESLYS : Liaison ExpresS LYon Saint-Exupéry
路線概略など : ''LESLYS'', tramway de l'Est
(Rhône département ローヌ県 公式サイトへのリンク)
しかし,LESLYSはRhône Expressとして2009年には開業予定で,時期的に
少し合わないですし,この車両はすでにStadlerが受注しています.
ということは,これ以外の計画なのでしょう.

このLESLYS向け車両の件では,たまたまドイツ発の記事がありました.
ベルリンで製造するそうです.
26.04.2007 Berliner Züge für Frankreich
(Tagesspiegel ニュースへのリンク)
この記事によれば,契約は6本で2500万ユーロ.フランス語版のウィキ
ペディアには,昨年末の時点でStadlerと書き込まれています.

先週末,株式市場向けのニュースで,SNCFがアルストム(Alstom)にトラム
トレイン(tram-train)を31本,オプションとして170本(当時)発注する
という報道が既に流れていました.その時はまだ一社のスクープかリーク
かで情報が錯綜していて,1本あたりで平均325万ユーロとか,400万から
500万ユーロの間と伝えるものまで,記事によりばらつきがありました.
昨日の報道では,オプションを含めて7億2千万ユーロとなり,このうち
アルストムの分は6億5千万ユーロになるようです.

昨年,イルドフランスの近郊電車の発注をボンバルディア(Bombardier)に
奪われたアルストムとしては,これで面目を保ったようで,今回の記事も
そのことを書いていますが,先週末の株式市場向け報道では,この情報で
アルストムの株価が少し上昇したと伝えるものもありました.
20-04-2007 LA COMMANDE DES RAMES TRAM-TRAIN OFFICIALISÉE
(Investir.fr ニュースへのリンク)

パリ近郊で営業中の現在フランスでは唯一のトラムトレインを製造した
シーメンス(Siemens)は,アルザス地方向けに12本を2010年に納入する
予定です.こちらは5300万ユーロで,ミュルーズ(Mulhouse)向けのAvanto
モデルです.

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

フランスのトラムトレイン関連 過去ログ :
2006/11/20 【パリ郊外】トラムトレインT4開業
2006/11/07 【イルドフランス】貨物線をトラムトレイン?
2006/10/08 【リヨン】空港連絡の急行トラム事業権
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2007年04月25日

【Talgo】ライトレール車両市場に参入か?

スペインでは路面電車,ライトレールの計画や建設が盛んで,こちらで
取り上げる機会も日増しに多くなっています.
そのライトレール等に投入される車両は,最近のスペインではアルストム
(Alstom)のシタディス(Citadis)モデルが多い情勢です.それでも最近は
地場のCAFの台頭にも目覚しいものがあります.
CAF : Construcciones y Auxiliar de Ferrocarriles

そのスペインでもう一つ,忘れてならない鉄道車両メーカがあります.
タルゴ(Talgo)です.タルゴには軌間可変列車や高速鉄道に加え,最近
では通勤用二階建て客車のイメージもありますが,そのタルゴが今度は
LRV市場に参入しそうな気配で,スペイン国内に留まらず,海外市場も
視野に入れているようです.
Talgo : Tren Articulado Ligero Goicoechea Oriol

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
22 de abril de 2007
Talgo encarrila su nueva etapa hacia los tranvías
(elmundo.es ニュースへのリンク)
日曜の記事で,探した限りではこれだけしか見当たらないため,どれだけ
現実的な話なのかはわかりません.
タルゴは近年の大規模なリストラを終えて,今後は,現在のRenfeからの
発注に依存した体制から脱却したいと考えています.Renfe依存度は約60%
もあります.
Renfe : Red Nacional de los Ferrocarriles Españoles

そこでタルゴが注目したのが,スペイン国内でも今後旺盛な需要が沸き
起こりそうな,路面電車とライトレール向けの車両市場というわけです.
今回の記事の中には,マドリッドの市長候補が路面電車建設を掲げている
ことなども取り上げています.

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

関連ログ : 2007/3/07 【マドリード】市長選で市電復活も争点に
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2007年04月24日

【チューリッヒ】バスより市電の利用者が多い

チューリッヒは市内の人口が約37万,周辺地域を含めて109万とされて
いますが,その市内を走る路面電車とトロリーバスを含む路線バスは,
単純計算でも一日あたり81万回以上利用されています.
先週,軌道交通運行開始125周年を迎えたチューリッヒは,現在市電と
バスを運行するVBZが,2006年における同路線利用回数を2億9670万と発表
しました.VBZの管轄外となる郊外へのSバーンは含まない数字です.
2005年と比べても230万回の増加でした.
VBZ : Verkehrsbetriebe Zürich

このうち13路線,延長100キロ以上を市内に張り巡らせているトラムの
利用は,年間1億8680万回に及び,前年比でも150万回の増加です.
その中でもトップの路線は,TriemliとSeebachを結ぶ14番系統でした.
一日7万3千人の利用があり,平日は朝6時台から19時台まで,7分間隔で
運行されています.
トロリーバスは6路線あり,年間5170万人の利用があります.普通の路線
バスは,同3640万人でした.路線バスの伸びは鈍いのですが,深夜バスに
限っては前年比15%の増加をみせているそうです.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
23. April 2007 Die VBZ befördern mehr Passagiere
(NZZ Online ニュースへのリンク)
23.04.2007 VBZ haben zugelegt
(Tages-Anzeiger Online ニュースへのリンク)

市内路線図 : Liniennetzplan der Stadt Zürich
(ZVV 公式サイトへのリンク)
ZVV : Zürcher Verkehrsverbund

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

最近のチューリッヒ市電関連 過去ログ :
2007/3/15 コブラ量産車で車輪問題
2006/12/03 Glattalbahn第一期開業
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2007年04月23日

【タンパ】延長承認と通勤輸送転換への難問

フロリダ州タンパ(Tampa)の市議会が,同市内を走る路面電車TECO Line
Streetcarの延長計画を承認したと,先週末に報道がありました.
現終点のSouthern Transportation Plazaからコンベンションセンター横
からFranklin Streetを北上し,Whiting Streetまで4ブロックほど,距離
にして0.3マイル強(約536m)の区間です.

建設費は単線の場合は370万ドル,複線の場合は560万ドルとのことで,
両方記されているところをみると,まだ決まっていないようです.現在
路面電車を運行する事業所のHARTでは,430万ドルの連邦補助金が期待
できると考えていますが,そのためにはHARTの理事と,当然FTAの承認も
必要です.順調に運べば2010年までに開通できるとしています.
HART : Hillsborough Area Regional Transit

TECO Lineは,昨年一年間の利用者が40万人近くでした.乗客は観光客が
65%を占めています.観光施設のそばを走るので目論見どおりですが,
昨年の運賃収入は54万ドルほどで,年間240万ドルとされる運行経費を
賄うには遠く及びません.この数字だけ見れば,規模は全く異なりますが
サンフランシスコMuniと同じくらい全米平均を大きく下回っています.
これを少しでも改善していくため,今後は通勤需要を取り込むことが考え
られています.幸い沿線にはコンドミニアムなどが建設され始め,沿線
人口は今後増加する見込みです.しかし,自動車なら6分のところを,
路面電車では22分(+運行間隔15分)も掛かってしまうため,今後沿線の
人口が増えたからといって,黙っていても利用者が増えるという状況では
ありません.

延長に伴う運行経費の増加は微々たるもので,延長による運賃収入増に
より相殺できると考えられていますが,延長される区間には観光施設は
なく,地元の利用を促進していかなければなりません.しかし,電停には
駐車場を設ける場所もなく,また,現在は午前11時からの運転ですが,
これを通勤に使える時間に変更するのかどうか,問題は山積みです.
延長は,将来タンパ市内をぐるりと回る路面電車網を構築する構想の一環
となっている模様です.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
延長をタンパ市議会が承認する前後に出た記事 :
4/19/2007 Street Car wants to expand and serve commuters
(Tampa Bay's 10 ニュースへのリンク)
Apr 20, 2007 City Finishes Paying Housing Scandal Cost
(The Tampa Tribune ニュースへのリンク)(前半は違う話題の記事です)
April 20, 2007 City okays extension of streetcar line
(St. Petersburg Times ニュースへのリンク)

下記ブログには延伸予定地の画像のほか,将来タンパ市内を循環する市電
計画図などへのリンクがあります.
4/20/2007 City Council Approves Streetcar Extension
(Tampa Rail へのリンク)

Streetcar Map (公式サイトの路線図)

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

テコライン ストリートカー 延長関連 過去ログ :
2007/2/23 乗客減が延長案に暗雲もたらす?
2006/8/11 ストリートカー延長へ動き出す
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2007年04月22日

【ムルシア】開業イベントで4/29レース実施

スペインのムルシア(Murcia)では,4/29にいよいよ路面電車の実験線が
開業する予定です.それに先立ち行なわれるイベントが,先日発表されて
いました.ファン・カルロス一世通り(Avenida Juan Carlos I)上で,
トラムと陸上中距離の欧州チャンピオンが,競争するのです.

レースは,街の中心部Plaza CircularからEspinardo地区までのトラムが
走る2キロ区間で行なわれます.
中距離ランナーは,今年行なわれた欧州屋内競技会で金メダルを獲得して
いる選手です.記録は1500mを3分44秒41でした.このまま2キロを走ると
5分を切ります.
一方,アルストム(Alstom)のシタディス 302(Citadis TGA 302)が導入
される路面電車のほうは,性能上は最高時速80キロですが,レースでは
定員272名のところに150名が乗車し,途中2か所の停留所に停車しながら
になるようです.中距離チャンピオンに勝つには時速24キロ必要ですが,
表定速度では時速17キロ,アルストムに言わせればせいぜい同12キロとも
言われていて,どうも路面電車には分が悪いようです.
しかし,中距離チャンピオンも交通信号を守らなければならないことや,
競技場とは違いアスファルト舗装の道路を走るなど不利な点もあって,
どちらが勝利を収めるか,当日になってみないと判らず,大きな関心が
寄せられているようです.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
18.04.2007 Higuero correrá contra un tranvía en Murcia
(Marca ニュースへのリンク)
18.04 Juan Carlos Higuero competirá contra un tranvía en Murcia
(20 minutos ニュースへのリンク)
19 de abril de 2007 El campeón de Europa de 1.500 metros 'reta'
al tranvía a una carrera

20 de abril Apuestan por el atleta en su reto contra el tranvía
(La Verdad (Murcia) ニュースへのリンク)

20 minutosの記事では,ランナーとトラムが並んで収まっている画像を
大きく掲載しています.また,別のサイトでは,どちらが勝つかのオン
ライン投票を設けた記事も見かけましたが,数値は伯仲していました.
La Verdad紙は,購読者を対象に先着50名まで,この開業直前に行なわ
れる競争で走る電車に招待するそうです.

開業後の運行時間などは,公式サイトで発表されています.
営業は7:30から22:30までです.朝夕のラッシュ時(8時から10時までと
18時から21時まで)に加えて,日中の14時から16時まででは9分間隔で運転
されますが,それ以外は18分間隔です.
Tranvía de Murcia (Tranvimur 公式サイトへのリンク)

その他に,ムルシアを走る路面電車に関係する話題を二つ紹介します.

トラムがファン・カルロス一世通り(Avenida Juan Carlos I)を走ること
により,通りの4か所に新たにラウンドアバウト(glorieta / rotonda),
厳密には優先権が異なるなどで別物とされますが,いわゆるロータリー
交差点が設けられることになります.起点にあたるPlaza Circular以外は
十字型交差点でした.十字路のラウンドアバウト化は,交通の流れを改善
するためのようです.
ウィキペディアの記載によれば,統計上ラウンドアバウトのほうが安全と
されているそうです.
18 de abril de 2007 El paso del tranvía obliga a habilitar cuatro
glorietas en Juan Carlos I
(La Verdad ニュースへのリンク)

スペインでは今年の総選挙まで一か月余りとなりました.ムルシアでも
首長選挙が行なわれますが,この地方の与党PP(国民党)が計画し,3千万
ユーロを投じた路面電車では交通問題は解消されないとして,対立候補の
PSOE(スペイン社会労働党)が,メトロ建設を公約に掲げたというような
報道も見られます.
21 de abril de 2007 Saura promete construir un metro en Murcia
si gana las elecciones
(La Verdad ニュースへのリンク)


誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

ムルシア 関連 過去ログ :
2007/2/25 市電実験線に2本目が3月到着
2007/1/17 市内でシタディス展示中
2006/11/28 架線レスをAPSで導入を検討中
2006/9/15 2年半は運賃無料の市電10月着工
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2007年04月21日

【アースデー】風で走るライトレールも

明日(4/22)はライトレールが風で走ります.と言っても,もちろん風力
発電での話です.
ミネソタ州ミネアポリス(Minneapolis)などでライトレールを走らせる
メトロトランジット(Metro Transit)は,同州南部にある風力発電所から
電気を購入,4/22はライトレールのハイアワサライン(Hiawatha Line)を
実質的にその電気で運行することにするそうです.
報道によれば,約$700の経費が余分に生じるそうですが,メトロでは十分
価値のあることだとしています.それは,4/22がアースデー(Earth Day)
だからです.

アースデーとは,環境問題への関心を示す行動を起こすための日とされて
います.再生可能エネルギーを使って電車を走らせることで,環境への
配慮を示せるとメトロは考えているのでした.

調べてみると,アースデーに何らかの行動を起こす米国の交通事業者が
他にも幾つかありました.4/22は一日運賃を無料にしたり,環境に配慮
したハイブリッドバスを展示することなどです.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
間接的に風力でライトレールを走らせたり,ハイブリッドバスに無料で
乗車できるなど,アースデーの行事を記したミネアポリスの公式案内 :
Transit News Earth Day is Sunday, April 22
(Metro Transit 公式サイトへのリンク)
Hiawatha Line紹介ページへのリンクもあります.

簡単ではありますが報道もされていて,今回利用される,Xcel Energyの
風力発電購入プログラム(Windsource)へのリンクまでありました.
Thursday, 19 Apr 2007 Transit Goes Green
(FOX 9 News ニュースへのリンク)

APTAのサイトには,アースデーに運賃を無料化する事業者などの一覧が
掲載されていました.
April 19, 2007 News Release (APTAへのリンク)
Public Transportation Helps Improve the Environment --
Transit riders make a difference for the environment

APTA : American Public Transportation Association
昨年までも運賃無料化などが行なわれていたかどうか不明ですが,今年は
アースデーが日曜にあたり,平日より無料化による負担が少ないことも,
関係しているかもしれません.

その中では最大規模と思われる,シアトルとその近郊のキング郡の路線
バスでも,4/22日曜日は一日運賃が無料になると案内しています.
Save the earth, ride the bus for free on April 22
(King County Department of Transportation ニュースへのリンク)
Sound TransitのExpress Regional Busも,無料になります.
Celebrate Earth Day Ride Free, Ride Green This Sunday, April 22.
(Sound Transit 公式サイトへのリンク)

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2007年04月20日

【Muni】Tサードの遅れがシステム全体に波及

サンフランシスコのMuniで,通称Tサードライン(T-THIRD Metro line)が
平日のラッシュ時輸送を担うようになって二週目に入りました.しかし,
残念ながら無事に乗り切っているとは言えない状況で,沿線の利用者は
ライトレールの本格運行開始と引換えに廃止された15番の路線バスが,
ラッシュ時だけでも復活されることを願っているような状況だそうです.
Muni : San Francisco Municipal Railway

慢性的な遅れで一時間近く電車が来ないことや,やっと待ち望んだ電車が
来ても,遅れきたせいで車内が混雑している状況に,以前のバスのほうが
良かったと思われているのです.
遅れはTサード(T-THIRD)線内だけに留まりません.Muniメトロ全線に波及
していきます.マーケットストリートの地下区間を共用していることが,
ちょっとした遅れも増幅して他路線の運行に影響を与え,システム全体に
遅れが生じてしまうのです.
特に運行を開始した週(4/09から)は,連日のように記事が出ていました.
その週の最後に二紙で掲載された,論説を紹介しておきます.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
April 13, 2007 Muni roulette
(San Francisco Chronicle のEditorialへのリンク)
Apr 14, 2007 How not to launch a new rail line
(Examiner のEditorialへのリンク)

今週は落ち着いているのか,それとももう話題にならないのか,記事には
なっていないようですが,リアルタイムで電車の位置を確認できる下記
サイトを見ていると,今に始まったことではありませんが,団子運転が
見られる反面,待ち時間が20分以上になっていることもしばしばです.
San Francisco Muni, CA (NextBus Inc. へのリンク)
リンク先ではまだ新しいTサードが標準では表示されないはずですので,
地図の上にあるLinesと記されたボタンをクリックし,表示されるリスト
最下段にあるT-Third Streetのチェックボックスに印をつけると,表示
されるようになります.なお,この夏には路線バスも全線表示可能になる
とのことです.


マーケットストリート地下区間(Market Street Subway)がボトルネックに
なるということで,サードストリート ライトレール計画(Third Street
Light Rail Project)第二期区間として計画が練られている,セントラル
サブウェイ(Central Subway)が,Tサードをカルトレイン(Caltrain)との
乗換えとなる4th and King streetsから中華街へ抜ける形を想定している
ため,Muniのマーケットストリート地下区間の混雑を救済する意味で,
重要性を増すことになるのかもしれません.

遅れが出るのはTサードに限った話ではないはずですが,クロニクル紙の
論説には,Tサードでは安全対策が強化されたおかげで,運転士が遅れを
回復するために安全機能を無効に出来ないため,それが逆効果になって
いると読める部分があります.裏を返せば,他の路線では多少の遅れは
回復できる裏業があるということかもしれません.

その他にもMuniに関する最新の記事を二つ紹介しておきます.

遅れと言えば,中心部以外で併用区間の多いMuniは,違法駐車にも悩ま
されています.そこでサンフランシスコ市では,電車ではありませんが,
路線バスにカメラを装着して,バス専用レーンに違法駐車している車両の
登録番号を撮影し,車両の登録者に罰金を科そうとしています.
Apr 19, 2007 Muni is watching
(Examiner ニュースへのリンク)
駐車違反の摘発に登録番号を使ったり,あとから違反切符を切れるように
するためには,州法の改正も必要になるそうで,その手続きも進められて
います.ちなみに罰金は,$100だそうです.

もう一つ,Muniが運行しているケーブルカーで,40%の割合で運賃支払い
漏れがあることが明らかになりました.乗客が意図的に行っているのでは
なく,ケーブルカーの車掌が運賃を徴収しきれていないというものです.
市の検査官が,今年1月から2月にかけて秘密裏に乗車した42回のうち,
17回で運賃($5)を払うことができず,その検査官だけでなく76名分の運賃
収受漏れまで数えることができたそうです.
April 19, 2007 Large number of cable car passengers riding for free
(San Francisco Chronicle ニュースへのリンク)
Muniは,運賃収入では経費の22%しか賄えず,これは全米平均さえ大きく
下回っています.
ただ,サンフランシスコのケーブルカーの場合,乗車口の決まっている
路線バスとは異なり,事実上何処からでも乗り降りできることや,今回の
調査でも混雑時の運賃収受率が低かったとされていますが,混雑時には
車内の移動に困難を伴うことも,考慮する必要がありそうです.

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

Muni サードストリート ライトレール 開業前夜からの過去ログ :
2007/4/06 Tサード正式開業間近に2つの不足
2007/2/22 Tラインまだまだ本領発揮せず
2007/1/20 Tライン新線ホーム5センチ高く危険?
2007/1/09 間もなくTラインが暫定開業に
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2007年04月19日

【ベルギー/カナダ】通勤時の公共交通利用率

ベルギーでは,6割の人が通勤に公共交通機関を利用するものの,4割は
通勤にバスや列車,路面電車などを利用せず,車で通勤していることが,
調査結果により明らかにされたという記事がありました.
公共交通機関は,運行が不定期であることと,乗り場へのアクセスが悪い
ことが,避けられている原因だそうです.
調査結果では,男性より女性のほうが通勤に公共交通を利用する割合が
高いこと,勤務先では大学関係?(universitair diploma)が最も利用され
ていて,その他には政府機関,会計やサービス業などで多いことが判明
したそうです.

実はこの調査,ベルギーだけではなく,世界28か国7万人の被雇用者を
対象にしたもので,調査対象28か国のなかで通勤の際の公共交通機関の
利用度60%のベルギーは,スウェーデンと同位の19位でした.
調査は,世界的な人材派遣会社ケリーサービス(Kelly Services)が実施
しました.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
ベルギーの調査結果を報じるオランダ語の記事 :
04.2007 Belg verkiest auto boven openbaar vervoer
(Carguide ニュースへのリンク)

元のデータが公開されていないかと,ケリーサービスのサイトを探して
みましたが,今のところはカナダで取り上げているだけでした.
Kelly Global Workforce Index : April 2007 - Public Transport
(Kelly Services Canadaニュースリリースへのリンク)

カナダではベルギーより若干順位が高く,通勤時の公共交通利用は64%に
あがり,15位です.
28か国の中で,最も利用率が高いのはインドネシアの93%で,その後には
88%で香港が続きます.逆に公共交通の通勤利用の割合が低い国には,
トルコ(29%),米国(34%)などがあるとのことです.

カナダのサイトでは,カナダ国内での年齢別利用度も掲載されていて,
20歳未満が74%なのに45歳から54歳の世代では61%だったり,運賃が低く
なれば,24歳未満の21%が公共交通の利用を考えるのに対して,45歳以上
では12%足らずであることなども,紹介されています.

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
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2007年04月18日

【LA】エクスポライン安全問題で開業遅れも?

ロサンゼルスで建設中のライトレール新線が,思わぬところから待ったが
掛かり,2010年の開通予定がずれ込む可能性も出てきました.

エクスポライン(Exposition Line / Metro Expo Line)は,都心部では
地下鉄レッドラインと乗換えができる7th/Flower (Metro Center)駅を
起点とし,途中までは軌道を同じライトレール仕様のブルーラインと共用
して,その後は西に進路をとり,第一段階ではカルバーシティ(Culver
City)まで建設される路線です.最終的にはサンタモニカ(Santa Monica)
まで延長する計画があります.

持ち上がった問題とは,カルフォルニア州の公共サービス関係の委員会
(Public Utilities Commission)が,ライトレールと自動車や歩行者の
交通事故の多発を懸念していることです.
エクスポラインは,廃線跡を利用して建設されるため,専用軌道になる
ものの,都心側ターミナルを除いて道路と平面交差します.いくつかの
場所で問題があると委員会側では指摘していて,LACMTA(通称 Metro)と
調整に入っていると,LAタイムス紙が明らかにしました.
LACMTA : Los Angeles County Metropolitan Transportation Authority

そのため時間が費やされ,場合によっては設計そのものが見直されて,
一部区間でも高架にすることにでもなるようなら,1千万ドル以上工費が
高くなるのはもちろんのこと,たとえその追加予算を確保できても,環境
への影響調査をやり直さなければならないため,相当な時間が掛かって
しまします.それは,2010年開業から遅れることを意味していました.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
April 17, 2007 Safety issues could delay Exposition Line
(Los Angeles Times ニュースへのリンク)

この記事では,これまでの交通事故件数も掲載されています.
17年前に,やはり平面交差の多いライトレールのブルーラインが開通して
以来,事故で犠牲になった人の数は70名近くに達しています.先週も若い
女性が路上で轢かれるという悲劇が起こっていました.
次に開通したグリーンラインは全線立体交差でしたが,新しく2003年に
開通したゴールドラインは,一部に平面交差が残るためブルーラインの
教訓を活かした結果,事故による犠牲者はいないとのことです.
この教訓とは,遮断機を対向車線側にも設けるというものでした.従来は
進行車線にしか遮断機がなく,これを回り込んで電車が接近する踏切内に
進入し,事故に遭うケースもあったようです.

これは記事にないことで,推測も混じりますが,ゴールドラインの平面
交差区間はわずかな距離です.ゴールドラインの実績は,あまり参考に
ならないかもしれません.今度のエキスポラインでは,廃線跡に平行する
道路があるため,むしろ開業当初は事故が多発していた,オレンジライン
(BRT)の例が参考になるような気がします.

委員会が懸念している場所は3か所あります.いずれも大学や高校の近く
になります.どのあたりに位置しているかは,LAタイムスの記事に地図が
掲載されていますので,現場の航空写真へのリンクを紹介しておきます.
1. Los Angeles Trade Tech College (手前はブルーライン)
2. University of Southern California (USC)
3. Dorsey High School (記事の画像はこの辺か)
(いずれも,Windows Live Local bird's eye へのリンク)
リンク先をMSインターネットエキスプローラーで開いても,単なる地図
しか表示されない場合には,表示メニュー下のエンコードを日本語以外
(例えば西ヨーロッパ言語など)に変更すると,航空写真に切り替わるかも
しれません.


誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

エクスポライン(Exposition Line)関連 過去ログ :
2006/3/22 【ロサンゼルス】第4のLRT着工間近ほか
2005/10/10 【ロサンゼルス】都心から海岸を目指して
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2007年04月17日

【マドリード】メトロ系統図書き換え他

5月末に,2003年からの5か年計画が完了するマドリッドのメトロ(Metro
de Madrid)では,その計画による新しい区間が昨年11月頃から順次開業
していて,ひと月に一区間ぐらいの割合で路線も延びていますし,既存
路線に新駅も開業しています.ここ数年における,路線長と駅数の増加
率において,マドリッドのメトロは注目に値するでしょう.2003年以降で
みても,それまでの3割にあたる80駅が新たに開業して計319駅に達し,
路線は90キロ延長されて322キロになります.
先週,メトロ1号線の北端がメトロ4号線とともにPinar de Chamartínまで
達しました.そのPinar de Chamartín駅は,間もなく開業予定のライト
メトロ1号線(Metro Ligero Línea 1)も接続することになっています.

このように路線網が拡充していくため,これまでの路線図に書き加えて
いくのではなく,路線系統図を全面的に刷新することにしたということ
が,今回報道されていました.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
17-04-2007 Metro de Madrid renueva su plano
(Metro España ニュースへのリンク)
16/04/2007 La Comunidad cambia el plano del metro
(elmundo.es ニュースへのリンク)
16.04.2007 Así es el nuevo mapa de Metro
(20 minutos ニュースへのリンク)
これらの記事によれば,基準は不明ですがマドリッドの地下鉄は,2007年
5月末以降,パリを抜いて(ニューヨーク,モスクワに次ぐ)世界第三位の
規模の地下鉄になるそうです.

これまでの路線図では,実際の位置関係も考慮して斜めの線なども使わ
れていましたが,新しい系統図では横線と縦線だけで表し,あとは直角に
折れ曲がるだけになります.これで距離感はなくなりますが,駅が密集
するところでも見やすくなるといいます.

記事は,試作された系統図がPDFファイルでダウンロードできるように
なっています.
路線ごとのラインカラーは継承されますが,シャトル(R)線を除いても
メトロは全部で12路線あるところに,今回はライトメトロ(Metro Ligero)
3路線が加わることになります.
ライトメトロは3路線共通でピンク色になるそうですが,試作品を見る
限りでは,マゼンダに近い濃いピンク色になっていました.これまでは
ピンク色だったメトロ8号線(バラハス空港へ行く路線)は,少しくすんだ
色になり,鮮やかな紫色だったメトロ9号線は,かなり寝ぼけた紫色に
なっています.もっとも,これが正式なものなのかわかりませんので,
実物はまた違っているかもしれません.
マドリッドのメトロでは,来週から新しい系統図を配布することにして
いるそうです.

現在の路線図は,公式サイトのトップページからもリンクがあります.
Metro de Madrid (公式サイトへのリンク)

先週,メトロ1号線と同4号線が,Pinar de Chamartín駅まで延長された
ことを伝える発表と画像 :
11/04/2007 Las líneas 1 y 4 de Metro se unen en la nueva estación
de Pinar de Chamartín

(Comunidad de Madrid 公式サイトへのリンク)
Pinar de Chamartín駅が開業したことを伝える記事の一つ :
El metro de Pinar de Chamartín llega a Gran Vía en 23 minutos
(20 minutos ニュースへのリンク)
画像には構内に鎮座する昔の路面電車が写っていますが,これは式典用に
持ち込まれたわけではなく,今後も展示される模様です.この車両のプロ
フィールは,下記スペイン語版のウィキペディアが参考になります.
Estación de Pinar de Chamartín Historia del tranvía 477

下のブログでは,メトロリゲロ(Metro ligero)の試運転の様子が大画像で
紹介されていますが,運賃が別建てになるため,メトロとの乗継ぎでも
切符は2回買わなければならないようなことが記されています.
12 de abril.- Pagar dos Metros
(elmundo.es ブログへのリンク)

マドリッドのメトロリゲロ(Metro ligero)は,MLと表記されますが,今回
メトロ1号線と4号線が延伸したPinar de Chamartín駅のほかにも,メトロ
10号線Colonia Jardín駅において,メトロリゲロ2号線と同3号線が接続
することになっています.
(位置関係は上記記事からリンクのあるPDFファイルをご参照ください)
そのメトロ10号線(L10)は,実はメトロリゲロ1号線(ML1)とも接続する
ことになっているため,マドリッドのライトレール視察には,L10は欠か
せない存在かもしれません.ただし,ML1とL10が連絡するLas Tablas駅
は,現時点では未開業です.
系統図によれば,L10では現在の北端Fuencarralの次のTres Olivos駅で,
車両乗換えマークが入っています.Tres Olivosから先は,L9南端部の
ように,運転が分離されるのかもしれません.

更に余談ですが,L10の南端で接続するL12に乗り,Getafe Centralで近郊
電車C4に乗り換えると,マドリッド近郊で今年開業予定の4つ目のライト
レールが走る街,パルラ(Parla)に到着します.

先日より,バルセロナのメトロが週末の終夜運転を開始しています.
市長選を意識したものかもしれませんが,マドリッドも実施しようという
声があがっています.

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マドリッド ライトメトロ関連 過去ログ :
2007/1/29 ライトメトロの完成間近に(2)
2007/1/22 ライトメトロの完成間近に
2007/1/07 間もなくシタディス試運転
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2007年04月16日

【リヨン】第四のトラムT4着工される

先週の金曜には,リヨン(Lyon)第四のトラムウェイとなる,T4の建設が
本格的に着手されました.
昨年6月には予備的な工事が開始されていましたが,正式な着工は軌道の
道床(plate-forme)の建設に取り掛かる,今年4/13となるようです.

今回建設が開始されたのは,T4の第一期区間となる約10キロの路線です.
Jet d'Eau - Mendès France (トラムT2との乗換え)(リヨン8区)から,
Gare de Vénissieux (メトロD線の南端,SNCFとも乗換え可)を経由して,
Cliniques Feyzin まで,全部で18の停留所が設けられます.
沿線から300m以内の人口は3万4千人近くあり,6千人以上が働いていると
されています.

工事は影響を最小限にするため,2.5kmずつに区切られた4工区で進められ
るようです.1億8530万ユーロを投じた工事は2008年末までにほぼ完了の
予定で,着工から2年後,2009年4月には開通する見込みです.
そして,2014年には中心部寄りに路線が延長されて,TGVなどが発着する
SNCF駅のGare Part-Dieuまでたどりつくことになりそうです.
Gare Part-Dieu駅前のトラム路線には,その時に備えて既にポイントが
挿入されています.

なお,沿線では計画の説明や疑問に答えるための場が設けられますが,
会場はどうやらバスを仕立てた移動式になるようです.
Un bus d'information sur T4が,6月上旬までの一定の日の午前と午後,
指定の場所に停車してまわるとのことです.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
4/13着工を伝える記事 :
16.04.2007 La ligne de tram T4 sur la voie des grands travaux
(20 minutes ニュースへのリンク)

地図などは下記公式サイトにあります.
Création tramway T4 (Sytral 公式サイトへのリンク)
Sytral : Syndicat mixte des transports pour le Rhône et
l'agglomération lyonnaise
Un bus d'information sur T4 日時案内(PDFファイル)

いつの撮影かわかりませんが,boulevard des Etats-Unisには幅の広い
中央分離帯があり,いつでも軌道を敷設できそうな感じです.
Jet d'Eau - Mendès France et boulevard des Etats-Unis (東向き)
(Windows Live Local bird's eye へのリンク)
上記リンクのバードアイ画像では,T4が走るboulevard des Etats-Unisが
右上に向かって延びています.

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リヨン T4関連 過去ログ :
2006/9/01 4本目のトラムはグリーンライン
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2007年04月15日

【ブラックプール】次はトラム全線で5か月運休

イギリスで最も有名な保養地のブラックプール(Blackpool)には,隣町の
Fleetwoodにも足を伸ばすトラムが走っています.英国で博物館以外では
唯一の生き残り組と言ってもよく,開業から120年以上も走り続けている
だけではなく二階建て電車も走るなど,トラムは観光の目玉にもなって
いますが,今年イルミネーションの季節が終わる時,今度は全線にわたり
5か月間の運休を迎えることになりそうです.

今度はというのも,実は昨年11月から今年復活祭を迎えた先週までも,
一部区間を運休してバスが代行していました,それは軌道更新工事のため
でしたが,1180万ポンドを投じる軌道更新の第二弾は,今年11月初めから
来年のやはりイースターの時期まで行なわれ,今度は全線で運転ができ
なくなるというものです.
期間中は,Blackpool Transportによる代行バスが走る予定で,今年の
例にならうと,2008年の聖週間の木曜3/20までバス代行ということになる
のかもしれません.

今年の聖金曜日4/06に全線での運転が再開したばかりの沿線では,予測
されていた?とはいえ,商業者らが影響を懸念しているようです.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
13 April 2007 Trams off tracks for all of winter
(Blackpool Gazette ニュースへのリンク)

英国に本拠をおくLight Rail Transit Associationは,毎月機関紙を発行
しています.その5月号にBlackpool: Classic v Modern; Will gamble
pay off? と題する記事が載るようですが,あいにくオンラインでは読む
ことができません.タイトルから推測するに,試験中の新型車両が1月に
軌道上で炎上した事故に関する話ではないかと思われますが,軌道更新に
関する情報が載っているかもしれません.

今年1月に試験中の新型車両が軌道上で炎上した時の報道 :
25 January 2007 Tram plans on hold after cab fire
(BBC ニュースへのリンク)

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【ブレーメン】今度はトラムに郵便ポスト

ブレーメンBSAGが,この1月から行なっているカフェバーン(Kaffeebahn)
は,車内でサービススタッフがコーヒーマシンで本格的なカプチーノ等を
淹れて販売するものでした.試用期間の3か月が経過しているはずです
が,その後の情報はありません.
BSAG : Bremer Straßenbahn AG
そのBSAGでは,コーヒーの次は全てのトラム車内に郵便ポストを設置した
という話題があります.

郵便ポストとは言っても,ドイツポスト(Deutsche Post)でお馴染みの
黄色いポストではありません.ドイツは一足先に郵便事業は民営化されて
いて,民間からの参入もあります.トラム車内に設けられたポストは,
CITIPOSTという,ハノーファー(Hannover)などニーダーザクセン州などを
拠地にする民間郵便事業者で,同州に囲まれた形のブレーメン州では,
Nordwest-Mail Logistik GmbHという会社が業務を担っているようです.
そのCITIPOSTの青いポストが設置されました.

CITIPOSTは昨年PIN Groupに入り,小規模な地域郵便会社とは一線を画す
ようですが,新規参入のCITIPOSTにとり,毎日18万人が利用するトラムの
車内は,格好の顧客獲得の場になるのでしょう.
車内のポストに投函された郵便物は,18時から20時半の間に収集されて,
CITIPOSTの集配所に運ばれます.そこから配達先へと発送されますが,
これらは全てCITIPOSTのネットワークで賄われます.
料金はドイチェポストよりも安く,切手も別に用意されますが,車内の
ポストに投函された郵便物に,CITIPOSTの切手ではなくドイツポストの
切手が貼ってあったとしても,郵便物はドイツポストに引渡すそうです.
20グラムまでの普通郵便は,ドイツポストは0.55ユーロ(税別?)になる
のに対して,CITIPOSTでは0.45ユーロ(税込0.535ユーロ)です.

CITIPOSTの切手は,4/16からトラムや路線バスを運行するBSAGの案内所
(Kundencenter)でも販売することも発表されていました.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
CITIPOSTとの提携により,車内にポストを設置したという案内と,切手の
販売を開始するという案内.
2. April 2007 CITIPOST Nächster Halt: CITIPOST
14. April 2007 BSAG-Kundencenter werden zur CITIPOST-Agentur
(BSAG 公式サイトへのリンク)

公式発表からかなり遅れましたが,記事にもなりました.上段の記事には
トラム車内に設けられた青いポストの大きな画像も掲載されています.
11. April 2007 Brief-Logistik mit der Straßenbahn
(Verkehrs-Rundschau ニュースへのリンク)
12.04.2007 Citipost-Briefkästen in der Bremer Tram
(PostTip へのリンク)

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

ブレーメン トラム関連 過去ログ :
2007/1/14 路面電車内でカプチーノ販売
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2007年04月14日

【バレンシア】空港とマリーナを1路線で直結

バレンシア州の州都バレンシア(Valencia)の空の玄関口バレンシア空港
(Aeropuerto de Valencia / Aeropuerto de Manises / VLC)と,伝統ある
国際ヨットレースのアメリカスカップ(America's Cup)や,その前哨戦と
いえるLouis Vuitton Cupが,2007年に開催されるバレンシア港(Puerto
de Valencia)を結ぶメトロバレンシア(Metrovalencia)鉄道路線のうち,
未開業で途切れていた部分が次々と完成し,今月開業していきます.

4/18には最後のピースが完成し,空港から港まで,メトロ5号線で一気に
乗り付けられるようになる予定です.同時にメトロ3号線も,空港駅まで
延長されます.
ところが,系統図をよくみてみると,メトロ5号線には途中で段差がある
ようにみえます.実は,空港からマリーナのすぐ手前で,今月開業した
ばかりのMarítim Serreria駅まではフル規格の地下鉄ですが,Marítim
Serrería駅からアメリカズカップで使われるドックのある港近くのNeptú
までの1.2キロは,路面電車(トラム)になっているのです.

軌道が物理的につながっているかどうかは不明ですが,どちらにしても
架線電圧が異なるために,残念ながら直通運転は行なわれそうにはない
ものの,今月オープンしたMarítim Serrería駅では,地下鉄が発着する
地下ホームの向いでトラムが発着するという,平面乗換えが可能な構造の
ようです.トラムは地下ホームから地上への駆け上がり,その後は路面を
走行してマリーナ方面へ向かいます.
同じ路線名でも,途中で地下鉄から路面電車への乗換があるというのは,
ボストンのレッドラインにも例がありますし,珍しい話でないかもしれま
せんが,地下鉄と路面電車の理想的な乗継ぎを,Marítimo Serreríaの
地下駅で見ることができるのかもしれません.

今月初めには,バレンシアを東西に横断するメトロ5号線が,東の終点を
Marítim Serreríaまで一駅延長しました.その後,週明けの4/16にも,
メトロ5号線の路面電車区間,Marítim Serrería駅から港に近いNeptú
までの営業が開始される予定です.そして4/18にはメトロ5号線の今度は
西側が,空港駅まで延長されるというものです.

トラムには,ボンバルディア(Bombardier)製の新車14本が使われます.
FGVでは5車体32.5m長のFlexity Outlookを30本購入していて,そのうち
20本がバレンシアに配属されることになっています.残りはアリカンテで
使用されます.そのバレンシア向け20本は,メトロ5号線のトラム区間
(T5)や,建設中のT2と既存路線のT4の増強にも使用されるようです.
FGV : Ferrocarrils de la Generalitat Valenciana

さらに,メトロ5号線のトラム区間(T5)と,既存トラム路線の4号線(T4)を
結ぶ路線もあります.T5が走っているのは,T4の海側の終点から距離に
して南に2ブロック程度しか離れていません.
現在T4を開業時1994年から走っている低床車は,Marítim Serrería駅が
ループ構造になっていないため,乗入れできないようです.港側の終点
Neptúにはループ線があって物理的に可能ですが,Marítim Serrería駅
では,両運転台のFlexity Outlookだけが発着するのかもしれません.

なお,今回運行を開始するトラム路線は,現時点ではメトロ5号線となり
ますが,それは決して恒久的にということではないようです.
海岸線に沿ってバレンシア港から北上する,Tranvía de la Costaという
構想があります.この海岸沿いのトラムはT10とも呼ばれますが,今回の
区間はこのT10の路線の一角を成していると記す資料があります.
空港からのメトロ5号線を名乗るのは,今年6月から開催されるアメリカズ
カップ2007(Copa América 2007)関連の輸送のため,空港で降り立った
関係者や観客らを上手く誘導する目的からかもしれません.その前哨戦の
ヨットレース,ルイ・ヴィトン カップ(Louis Vuitton Cup)は,ちょうど
4/16から開催されます.地下駅での乗換えで地下鉄とトラムをリレーする
メトロ5号線で,中心街から港まで15分程度で結ばれることが,役に立つ
ことでしょう.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
来週には空港から港まで40分で結ばれるという記事 :
12 de abril de 2007 El miércoles quedarán conectados en metro el
puerto y el aeropuerto
(Las Provincias ニュースへのリンク)
12 de abril de 2007 Puerto y aeropuerto se conectarán por metro y
tranvía en 40 minutos
(ABC Valencia ニュースへのリンク)
12.04.2007 El tranvía que une Serrería y el puerto dará servicio
a partir de este sábado
(20 minutos ニュースへのリンク)
12/04/2007 (El País ニュースへのリンク)
El metro conectará en 7 días el puerto y aeropuerto de Valencia

Las Provincias のサイトで公開されている映像 :
* Tranvía a la Copa (関係者が試乗するT5)
* La nueva estación de Marítimo Serrería

このリンク先にあるPDFファイル版の地図で,バレンシア市街に張り巡ら
された路線網の全体像を把握できます.
metro valencia download zone/pdf documents
(Metro Valencia 公式サイト)
これらは2007年4月版ということで最新版ですが,T5とT4の連絡線を走る
路線は,T6ということになっています.T6は,T2として今年開業予定と
伝えられているOrriols方面への新線上を走り,その後はT4の路線上を
東進して,T4の終点から再び新線を走ってGrauでT5と合流するようです.

海岸沿いのトラム路線計画 :
Línea T10: Tranvía de la costa (Metro Valencia 公式サイト)
このサイトの情報はやや古いかもしれませんが,左側のメニューにも,
周辺の位置関係を把握できる地図が掲載されたページがあり,参考になる
かもしれません.

T5などを走る100%低床車の情報 :
FLEXITY Outlook – Valencia and Alicante, Spain
(Bombardier 公式サイトへのリンク)

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

バレンシア トラム関連 過去ログ :
2006/12/27 【FGV】バレンシアとアリカンテの新車間近
2006/10/13 12年目の路面電車に日本視察団
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【ベルリン】Flexity Berlin 詳細明らかに

既にドイツ語のその方面の掲示板などで話題沸騰中?ですが,ベルリンの
BVGが導入予定の,次期低床車両の詳細が発表されました.
BVG : Berliner Verkehrsbetriebe

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
13.04.2007 Neues Design bei der Berliner Straßenbahn
(BVG 公式サイト プレスリリースへのリンク)
イラストの段階ではありますが,車内外の様子を画像で見ることもでき
ますし,右のメニューからPDFファイルで資料をダウンロードすることも
可能です.

報道機関も簡潔ですが,さっそく紹介しています.
14.04.2007 Die neue Tram Runde Schnauze und viiiiel Platz
(Berliner Kurier ニュースへのリンク)
14.4.2007 DIE NEUE TRAM HEISST FLEXITY BERLIN
(taz Berlin ニュースへのリンク)

プロトタイムが4本先行導入され,2008年からメトロトラム(MetroTram)の
M2,M4,M5,M10の各路線に投入されるとのことです.以下は,各路線が
どこを走っているかの詳細で,各ページから,全体路線図のPDFファイル
へのリンクも設けられています.
* MetroTramlinie M2
* MetroTramlinie M4
* MetroTramlinie M5
* MetroTramlinie M10
(BVG 公式サイトへのリンク)

4本は,それぞれタイプが異なります.車両の長さが30.8m(5車体)と40m
(7車体)の2種類があり,おのおの両運転台付き(ZRL)と,片運転台のみ
(ERL)の2タイプがあります.終点にループ線のないM10系統などでは,
ZRLのほうが走るのでしょう.車体幅は,現在の車両より10cm幅広になる
2.4mで,これは各タイプ共通です.
報道によれば,4本のお値段は1千万ユーロ.2年間にわたり試験導入を
行なって初期故障を解消した上で,2011年からの量産導入に備えます.
予定通りなら2015年には,タトラ(Tatra)製車両はベルリン市内から一掃
されてしまうのかもしれません.

現在BVGのプレスリリースからダウンロードできるPDFファイルの資料の
うち,Datenblatt Flexity Straßenbahnのほうは,車両諸元が掲載されて
いますが,ほぼ同じ条件での両運転台と片運転台の重量差や,5車体と
7車体の加速度の差などが数値になっていて,興味深いものがあります.

なお,今月初めには,メトロトラムM2系統のAlexanderplatzへの延長計画
(Alex II)が遂に完成し,5/30から営業開始になる記事もありました.
1.2キロの区間に1800万ユーロが掛かったそうですが,一日2万人の利用が
見込まれているとのことです.
04.04.07 Alex II wird eröffnet - als Umleitung
(Neues Deutschland ニュースへのリンク)

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

BVG 低床車増強計画 関連 過去ログ :
2006/6/13 市電の新型車両導入決定

ベルリン関連 直近過去ログ :
2007/3/22 市の介入でBVGトラム一部存続?
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2007年04月13日

【ドミニカ共和国】第二の都市でトラム建設へ

ドミニカ共和国(República Dominicana / Dominican Republic)の第二の
都市,サンチアゴ(Santiago de los Caballeros)にも,スペイン狭軌鉄道
FEVEなどの手により,路面電車が建設されることになるそうです.
FEVE : Ferrocarriles Metropolitanos de Vías Estrechas de España

カリブ海に位置するドミニカ共和国で,周辺は葉巻の生産地としても知ら
れているサンチアゴ市は,人口約75万とも言われていますが,この街の
東西を横断する路面電車は,住民の移動手段を改善するために建設される
とのことで,着工は今年8月,工事には約1年半を要し,2009年2月には
開業予定です.
なお,この建設計画が市や国の財政を圧迫することはなく,外国からの
投資とコンセッションにより進められるからとの説明がなされています.
サンティアゴ市がトラムを検討中であることは,今年に入ってから報道が
ありました.それが正式に決定したとみていいようです.

区間など路線の詳細は調べがついていませんが,記事によれば全部で12の
停留所が設けられ,電停間隔は620mとのことですので,全長7-8キロほど
なのでしょう.最新式の低床車両が6本ぐらい用意されるようです.

ドミニカ共和国では,首都サント ドミンゴ(Santo Domingo)で,メトロを
建設中です.こちらは市内だけで人口91万強,周辺地域を含めた都市圏
では225万人にもなる大都市で,メトロは地下と高架を走るフル規格の
地下鉄です.アルストム製の車両により2008年2月開業を目指します.
今回サンチアゴのトラム建設を報じる記事に,最後にサントドミンゴの
メトロほど賛否の意見がわかれていないと読める部分がありました.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
英語版の記事 : April, 12 Tramway construction begins next August
in 2nd largest Dominican city

(Dominican Today ニュースへのリンク)

スペイン語(ドミニカ共和国の共用語)による記事 :
12 de Abril, 2007 El tranvía de Santiago va en agosto
(Diario Libre ニュースへのリンク)
11 de abril 2007 Empresa española iniciarían en agosto los
trabajos para al tranvía de Santiago

(El Nuevo Diario ニュースへのリンク)

今年1月には予備調査の結果が市のサイトで公開されていました.
16/01/2007 Estudios preliminares del tranvía fueron concluidos
(サンチアゴ市 公式サイトへのリンク)
これによれば,建設費は不明ながら地下鉄よりは五分の一で済むことや,
トラム開通で影響を受ける,5千人を超える運転手(choferes)らが反対
しているとあります.運転手とは,タクシーとかお抱え運転手のような,
自動車の運転を職業としている人たちのことだと思われます.

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
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2007年04月12日

タイムススクエアに電車展示【NY】地下鉄着工

ニューヨークのタイムススクエア(Times Square)に路面電車が展示された
と書くと,42丁目通りの件かと思われたかもしれませんが,その話では
ありません.展示された車両は,かつてニューオリンズを走っていた路面
電車で,観光が基幹産業になっていたニューオリンズに,再び観光客を
誘致するための活動の一環です.

先週末,ニューオリンズ(New Orleans)の観光局(CVB)が,ニューヨークの
タイムススクエアに,ストリートカー(streetcar)を設置する許可を得た
という記事が出ていました.
CVB : New Orleans Convention and Visitors Bureau
その後は続報がなく,その情報を他で見つけることもできなかったのです
が,このほどニューヨークタイムス紙に,月曜(4/09)の夜に路面電車が
運ばれてきたという記事が掲載されました.最初の記事では3日間との
ことでしたので,現時点ではもう居ないかもしれません.

場所は,テレビ局のABCが番組Good Morning Americaを収録するという
タイムススクエアスタジオ(Times Square Studios)の前だそうです.
得られた画像から分析すると,東行きの一方通行となる44丁目通り側に
停車していたと思われます.スタジオは,44丁目通りとブロードウェイの
交差する北西の角にあります.
停車したと言っても,もちろん直に道路に置かれたわけではないようで,
そこまで運んできたフラットベットのトレーラー荷台に載せられたまま,
展示されたのだと思われます.

緑色の車両ですが,現在キャナルストリート線などで運用されている,
カトリーナ以前はセントチャールズ線で活躍していた900番台ではあり
ません.ただでさえ現場では車両不足です.いくら観光客誘致のためとは
いえ,何日も留守にすることはできないのでしょう.
ニューヨークタイムス紙の記事によれば,1922年製でニューオリンズでは
1964年まで現役だったものの,その後は引退してShore Line Trolley
Museumで余生を送っていた850号が,観光大使としてニューヨークまで
やってきたのでした.その850号は,記事によれば,1995年から少しずつ
1948年当時の姿に復元されていたとのことです.製造当時の姿に戻せな
かったのは,部品不足や書面類が逸出してしまったからのようですが,
戦後の姿に戻すにも,部品代だけで10万ドル,人件費は50万ドル以上を
要したとのことです.もっとも,作業の多くはボランティアの手による
ものでした.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
路面電車をタイムススクエアの路上に設置する許可が下りたという記事 :
April 6, 2007 New Orleans Streetcar Heads To Times Square
(WDSU ニュースへのリンク)
その後の詳報 : (The New York Times ニュースへのリンク)
April 11, 2007 No Stella, No Stanley, but a Streetcar Named
Desire Visits New York City

NYタイムスの記事は,トレーラーに搭載されて運ばれるストリートカーの
画像も掲載しています.

flickr に投稿されていた画像 :
a streetcar named desire in times square (by houseofglam)
Streetcar Named Desire (by mayotic Taken on April 10, 2007)

タイムススクエア スタジオのある場所は,こんな感じのところ :
"Times Square" and "Good Morning America" and studio
路面電車が展示された44丁目通りを東向きに眺めると :
Millennium Broadway Hotel New York (東向き)
(Windows Live Local bird's eye へのリンク)
画像付きで紹介しているブログ :
April 11, 2007 GO NOW: New Orleans comes to town

さて,ニューヨークで今日4/12の話題といえば,セカンドアベニューの
地下を走る,Second Avenue Subwayの着工があります.
すでに何日も前から,ウェブサイト上で見るだけでも地元のメディアが
繰り返し取り上げています.構想発表から78年,最後の着工から35年が
経過している地下鉄の再再再..着工(4度目の着工)だけに,話題も多い
のでしょう.関連する記事が,それこそ無数にあります.

2番街の地下鉄の,これまでの着工暦を振り返る記事 :
April 9, 2007 Is That Finally the Sound of a 2nd Ave. Subway?
新線区間では,スクリーンドア(ホームドア)設置を検討中とか.
2nd Ave. Subway Platforms May Get Glass Walls and Sliding Doors
(どちらも,The New York Times ニュースへのリンク)
開通は2013年の予定です.

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

ニューヨーク 42丁目通りの件 :
2006/10/26 42丁目ライトレール経済効果10億ドル

ニューオリンズ 路面電車関連 直近の過去ログ :
2006/12/20 【ニューオリンズ】セントチャールズ線一部復旧

地下鉄セカンドアベニュー線(T系統) 関連 過去ログ :
2006/2/09 【ニューヨーク】地下鉄T系統は更に遅れか?
2005/11/10 【ニューヨーク】戦後初の地下鉄新線へ一歩前進
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2007年04月11日

【パルマ】マヨルカ島でフル規格の地下鉄開業

バルセロナの沖合い約2百キロの地中海に浮かぶ,マヨルカ(マリョルカ /
マジョルカ)島にあるパルマ・デ・マリョルカ(Palma de Mallorca)に,
今月フル規格の地下鉄(Metro de Palma de Mallorca)が開業します.
非営業の運転が,本日4/11から開始されているはずで,15日間の非営業
運転を無事終えられれば,4/25から旅客を乗せた運転を開始することに
なっています.

パルマデマジョルカから,UIBとも呼ばれるバレアレス大学(Universidad
de las Islas Baleares)までを結ぶ,メーターゲージの約8キロの路線
ですが,電化方式は1500V直流,途中の一部区間を除いて大半が地下を
走ります.このためATPが装備されているほか,車両も長さ33m,幅2.55m
で,最高時速百キロまで出せるそうです.
ATP : Automatic Train Protection (日本の自動列車制御装置ATCに相当)

マリョルカ島には,やはりメーターゲージ(軌間1000mm)で約63キロほどの
路線を持つ近郊鉄道,SFMがあります.
SFM : Serveis Ferroviaris de Mallorca
開業するメトロ デ パルマ デ マリョルカは,ターミナル駅をSFMと共有
することになりますが,地下に梅田駅も顔負けの10線(ホームは5本)が
設けられるほか,バスや,地上に残る?もう一つの鉄道Ferrocarril de
Sóllerとも連絡を保つ,インターモーダル駅として整備されました.
そのパルマのインターモーダル駅Plaça d'Espanyaから2つ先の駅までは,
メトロの電車と非電化のSFMのディーゼルカーが,地下の複々線を並走
するというものです.これまでSFMは地上を走っていましたが,その線路
跡は現在公園になっています.

このメトロは,2004年11月に計画が最終的に承認され,その3か月後に
着工されたばかりですが,パルマ側の新装されたスペイン広場駅(Plaça
d'Espanya)では既に運用を開始し,工事で暫定的に一つ手前の駅で止め
られていたSFM利用者が,行き来しているところまできています.
メトロの正式開業は今年9月となるものの,4/25から9月までは運賃無料の
先行開業として,旅客運行を開始することが報じられています.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
10 de abril de 2007 El 25 de abril Palma tendrá metro
(mallorcadiario.com ニュースへのリンク)
11 de abril de 2007 El Metro a la UIB se inaugura el 25, será
gratis hasta septiembre y circulará cada cinco minutos

(El Mundo-El Día ニュースへのリンク)

マヨルカ島のパルマは人口約37万5千,島全体では77万7千人が暮らして
います.メトロの行き先となるUIBは,ウィキペディアによれば学生数が
1万3千人とのことで,今回の記事によれば,現在パルマとUIBの間を結ぶ
路線バス(19系統)は,10分間隔の運転で年間300万人近くを輸送している
そうです.今回開業のメトロは,一日152往復が早朝から深夜まで運転
され,最短運転間隔は5分,所要時間は13分とされ,やはり年間3百万人を
輸送するものとみられています.総工費は1億2千万ユーロとか.

EMTが運行する路線バス19系統は,大学とパルマの街中でループ路線を
なしているため,メトロよりも乗り場が近いというメリットがあります.
しかし,所要時間はダイヤ上でも30分以上掛かっていました.
EMT : Empresa Municipal de Transportes de Palma de Mallorca

パルマのインターモーダル駅は,港や旧市街地からはやや離れた位置に
あり,そこから先の延長はほとんど不可能なため,狭い路地の街中を周回
するような路面電車の導入なども,考えられているそうです.

各社の公式サイトには,いずれも英語版も用意されています.
* メトロ Metro de Palma de Mallorca (SORTIM)
* パルマ周辺の路線バス EMT
* SFMを含む島内総合交通案内 El Transport a les Illes Balears
* 914mm 狭軌鉄道 Ferrocarril de Sóller (ソーイェール鉄道)
(いずれも公式サイトへのリンク)

マリョルカ島には,パルマから鉄道でも行けるソーリェル(Sóller)に路面
電車(tranvía de Sóller)が走るなど,好きな人には堪らない場所なのだ
そうです.
また,ドイツでは夏のバカンスを過ごすリゾート地として人気が高く,
その影響もあるのか,パルマ デ マジョルカ空港(Aeropuerto de Palma
de Mallorca / PMI)には,欧州各地からの定期便が飛んでいるばかりでは
なく,格安運賃を売り物にする航空会社で,PMIをベースにする会社,
ハブにしている会社が,それぞれ1社ずつあります.

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2007年04月10日

【デンバー】FasTracks計画を狂わせたもの

コロラド州デンバー(Denver)から放射状に軌道系交通機関を整備する,
総額47億ドルの12か年計画 FasTracksは,そのほとんどを貨物鉄道が所有
する軌道にライトレールか,ヘビーレールの通勤列車を走らせることを
前提にしています.
しかし,2005年以降の貨物鉄道会社は,自社路線上のライトレール車両
走行を認めなくなり,ライトレールでの整備を求める声があがっている
線区でも,計画を策定しているデンバー都市圏の公共交通を担うRTDは,
車体重量の大きい機関車牽引によるコミューターレール(通勤列車)を選択
せざろう得なくなっていました.
RTD : Regional Transportation District

その後,デンバー周辺で大規模な鉄道網も持つ貨物鉄道会社の一つBNSF
は,軽量のライトレール車両だけでなく,機関車牽引の重量級車両による
コミューターレールでも,ある条件をクリアしない限り旅客列車の通行は
認めないと,RTDに通達しています.
BNSFの線路上を走る予定にしているのは,FasTracksのゴールドライン
(Gold Line)と,ボルダーやロングモントへ向かうノースウェストレール
コリドー(Northwest rail corridors)の2路線です.
BNSF : Burlington Northern Santa Fe

もう一つの貨物鉄道会社のUPは,デンバー国際空港(DEN / DIA)へ向かう
FasTracksのイーストコリドー(East Corridor)と,ノースメトロコリドー
(North Metro Corridor)の2路線が関係しています.ライトレール車両の
拒絶は,UPが先でした.
UP : Union Pacific Railroad

BNSFがRTDに突きつけてきた条件とは,貨物鉄道会社は,通勤旅客鉄道が
関与する事故の訴訟から免責されるということを,立法府に認めさせる
ということでした.現在のコロラド州の法律では,RTDが貨物鉄道会社に
成り代わって補償金を出すことができないため,その法改正が必要です.
今週,州の司法委員会では,この件を検討することになっています.

貨物鉄道会社側に言わせると,旅客列車が事故に遭い,貨物鉄道が訴え
られるということは,旅客鉄道の走行さえ認めなければ起こりえない話
だからということですが,旅客列車が関係する事故の法的責任から貨物
鉄道を守るにしても,無条件で免責とするのではなく,貨物鉄道自身の
運行や保守に起因するものを除くという形で,州議会の議員は話を進めて
いるようです.

貨物鉄道は,2005年1月カルフォルニア州ロサンゼルス近郊で発生した,
通勤鉄道メトロリンク(Metrolink)の事故以降,RTDへの態度を硬化させて
いました.この事故は,メトロリンクの軌道上に放置されていたジープに
衝突したメトロリンクの車両が,その衝撃でUPの貨物列車に突っ込み,
反対方向のメトロリンク車両も巻き込んで,11名が犠牲になったという
悲劇です.
メトロリンクやロサンゼルス郡の運輸当局(LACMTA)などを相手に,百件を
超える訴訟が起こされたなか,UPも当初は被告側となっていましたが,
現場の線路は数年前にメトロリンクがUPから購入していて,UPの所有では
なかったことから,後に対象から外されていました.

事故で犠牲になったかたやご遺族にもお気の毒ですが,RTDにとっても,
この事故をきっかけにして,万一の際は貨物鉄道会社の肩代わりも行わな
ければならなくなり,追加の保険金として年間2百万ドルが,FasTracksの
予算に大きくのしかかってくることになるそうです.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
April 9, 2007 California crash ties up RTD rail plans
(Rocky Mountain News ニュースへのリンク)
2005年の事故のことも,この記事の中では画像入りで触れています.

FasTracksの路線図などは,下記より見ることができます.
FasTracks (公式サイト へのリンク)

カルフォルニア州で起きた2005年の事故は,Glendale Metrolink train
crash などをキーワードにして検索すると,幾らでも情報が出てきます.

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

FasTracks計画で貨物鉄道がライトレール走行を断る話の過去ログ :
2007/2/02 FasTracksのLRT案が脱落か?
2006/9/07 UPに続きBNSFもライトレール拒否
2005/12/01 空港への鉄道はLRTが不利に
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2007年04月09日

【シャーロット】集まったLRT反対署名の疑問

イースターの休暇ということもあり,関心を惹く記事が見つからなかった
週末でしたが,先日ご紹介したばかりのノースカロライナ州シャーロット
(Charlotte)で,メクレンバーグ郡(Mecklenburg County)のトランジット
売上税を見直す機会をつくろうとしている署名活動に関する記事が,再び
出ていました.

地域の公共交通を運営するCATSの,主要な財源となっているトランジット
売上税は,1998年に住民投票で58%の支持を取り付け,今やCATSに欠かせ
ない存在となっていますが,そのCATSがすすめるライトレール建設を柱と
する長期計画に対し,人口密度の低いシャーロットにライトレールは不要
で,資金を他に回すべきと訴えるグループが求めていた再投票請願です.
CATS : Charlotte Area Transit System

この反対運動の発起人らのグループから委託を受けて,実際に署名集めの
作業を行なっていた組織が,6万3千人分の有権者の名前を集めたとして,
署名運動は先月で終了,現在それが有効かどうかをオブサーバーが点検
しているところで,これまでのところ,2万6千人分を終えています.
署名には住民投票におけるIDも登録しているようで,署名した人の性別,
人種や居住地域,支持政党がわかりますが,それをまとめた結果では,
トランジット売上税の是非を再投票することを求めるのは,民主党を支持
するアフリカ系アメリカ人の女性が多いということが判明しました.
点検が終わった23,800人分のうち,女性が62%を,有権者では郡内に28%
しか登録されていないアフリカ系アメリカ人が57.7%を,共和党が優勢の
地で民主党支持者が62.5%を,占めているという結果が出ていたのです.

署名活動は郡内全地域で同時進行していたため,残る署名の傾向も大差
ないものと見られていることから,この署名集めを疑問視する声が挙がり
はじめました.署名を受付ける係員が,ライトレールやバスの話などの
正確な説明をせずに,減税を求めることに賛成するかどうかだけで集めた
のではないかという疑いです.

1998年の時は,トランジット売上税はアフリカ系アメリカ人からは大いに
支持されていたのに,10年経ってみて,売上税は低所得者に負担が大きい
というのに,ライトレールは自分達の住んでいる地域にはなかなかやって
来そうにないということが判り,失望してしまった可能性もありますが,
名前一つにつき$1程度が支払われる署名集めの人たちに,うまく丸め込ま
れた可能性もあるようです.
ちなみに,ライトレール反対派の発起人グループは,共和党支持の白人
男性陣でした.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
Apr. 08, 2007 Transit petition found surprising support
(Charlotte Observer ニュースへのリンク)

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

シャーロットのライトレールLynx 直近の過去ログ :
2007/3/28 LRT計画反対署名にCATS反撃
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2007年04月06日

【Muni】Tサード正式開業間近に2つの不足

サンフランシスコのMuniで,1月から運転されているライトレール新線,
通称Tサードライン(T-THIRD Metro line)は,これまでの週末日中だけの
運転に留まる暫定開業から,いよいよ4/07より,本格的に平日も含めて
早朝から深夜までの営業運行に入る予定です.
ここまで,運転が遅く時間が掛かっていること,利用者数が思ったよりも
振るわないことなどが指摘されてきましたが,本開業を控えたこの時期に
至り,今度は車両とオペレータ不足が報道されています.
Muni : San Francisco Municipal Railway

サンフランシスコ郡の運輸当局(San Francisco County Transportation
Authority)によれば,現在Muniでは6本のライトレール車両が衝突事故
などのため戦列を離脱していて,うち4本は修理に1年以上を要し,その
費用も770万ドルかかる見込みです.残り2本はMuniで修復可能なものの,
復帰まで数ヶ月かかる模様です.
それがTサードラインの正式開業の時期と重なり,ラッシュ時の運行に
不足気味であることが,Examiner紙により明らかにされました.
これに対して,Muniの上部組織であるSFMTAは,問題ないとコメントを
載せています.
SFMTA : San Francisco Municipal Transportation Agency

また,別の記事では,Muniが具体的な数字を挙げ,全線でフルサービス
可能な状態であることを,開業を間近に控えてアピールしています.
それによれば,Tサードラインを含めて車両は122本稼動できればよく,
126本が可能な状態になっているというものです.

最初に車両不足を報じたExaminer紙では,さらに郡当局からの話として,
運転士の不足も伝えています.
日々の業務に229人必要なオペレータが,228人しかいないというのです.
本来であれば,休暇や病欠に備えて270人を確保する必要がありました.
これは結果的に運転手の超過勤務ということにつながります.
また,T-Thirdラインには,45人を必要としますが,175人が訓練を受けて
(資格を持って?)います.

このような状況下で,SFMTAは4/07からの正式開業を予定通り行うことに
しています.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
Apr 3, 2007 Driver, train shortages vex T-Third
(Examiner ニュースへのリンク)
04 April 2007 SF Muni says Full Service Now Available on All Lines
(KCBS ニュースへのリンク)

4/07ダイヤ改正内容の詳細 :
Major permanent service changes effective April 7, 2007
(Muni 公式サイトへのリンク)

今回の改正では,これまでエンバーカデロ(Embarcadero)止まりだった
Jライン(J-Church Line)を,ラッシュ時に限ってCaltrainとの乗換え駅
(4th and King)まで延長し,入れ替わりにNライン(N-Judah Line)を,
Embarcadero止めに変更しますが,それは,Caltrainとの接続改善のため
と,KCBSの記事の最後にあります.JではなくNのままでも,Tラインの
追加で運転本数が増え,改善されることになるのではないかと思います
が,その意味はよくわかりません.
Jライン(J-Church)は,ライトレール路線の中でも,特に定時運行率の
低い一路線で,改善策が講じられるという報道があったばかりです.

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

Muni サードストリート ライトレール 開業前夜からの過去ログ :
2007/2/22 Tラインまだまだ本領発揮せず
2007/1/20 Tライン新線ホーム5センチ高く危険?
2007/1/09 間もなくTラインが暫定開業に
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2007年04月05日

【テネリフェ】週末終夜運転と開業は6月に?

先月末から15分間隔の試運転も開始され,いよいよ5/01開業で間違いない
かと思われたカナリア諸島テネリフェ(Tenerife)のライトレールですが,
ここにきて,営業開始は6月まで延期される可能性が出てきました.
4/01の日曜日に,一部のニュースサイトで市議会が6/02開業を検討中と
いう報道を流しました.記事は,メトロ テネリフェ(Metro Tenerife /
Tranvia de Tenerife)を運行するMTSAから確認した情報としています.
MTSA : Metropolitano de Tenerife, S. A.

理由についてはよくわからないのですが,ここでは,スペインの総選挙
(5/27実施)後ということに意味があるようです.他には情報がなく,6/02
ばかりか,選挙後の開業ということも,決定事項ではないようです.
その後,ライトレール開業に伴い,路線バス網の再編が図られることに
なるという記事が出ました.そこでは,営業開始が5月末から6月初めと
されています.
テネリフェ島サンタ・クルス(Santa Cruz)のIntercambiadorから,内陸に
向かってラ・ラグーナ(La Laguna)のLa Trinidadまで,12.5キロの区間の
営業開始日に関しては,さらに続報を待つ必要がありそうです.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
6/02開業を市が検討中との記事 :
01 abril 2007 El Cabildo contempla el 2 de junio como fecha para
la inauguración del tranvía
(Diario de Avisos ニュースへのリンク)
路線バス網の再編が行われるという記事 :
03/04/2007 (Canarias 7 ニュースへのリンク)
El tranvía modificará 30 líneas de guagua antes de fin de año

開業後の話で,テネリフェ島に復活するこの路面電車(メトロテネリフェ)
は,週末に限って終夜運転を行うことに決まったそうです.
これは,第一段階として7/01から今年末までの土日と祝日に,午前零時
から早朝6時までの時間帯にも,30分間隔でライトレールを運行すると
いうものです.様子を見て需要があるとみれば,30分間隔は短縮される
可能性もあります.
また,車内には保安要員が添乗することになるようです.

先日,バルセロナのメトロでも同様の終夜運転実施が発表されていました
し,ビルバオはメトロで既に実施されていますが,地下鉄でも終夜運転が
行われる例はあまり多くなく,路面電車では珍しいかもしれません.

週末に限りながらも終夜運転が行われる背景には,バルセロナの事例と
同様に,若年層の深夜時間帯の足の確保があります.
テネリフェの場合には,これに加えて場所柄から,レジャー客?などへの
公共交通手段提供という意味合いがあるようです.

04/04/2007 (Metro Tenerife 公式サイトへのリンク)
El tranvía funcionará en horario nocturno los fines de semana

週末の終夜運転実施も報道されています.
04 abril 2007 El tranvía operará hasta la madrugada los fines de
semana y los días festivos
(Diario de Avisos ニュースへのリンク)
03/04/2007 El tranvía funcionará en horario nocturno los fines de
semana
(Canarias 24 horas ニュースへのリンク)

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

テネリフェ・ライトレール関連 過去ログ :
2007/3/19 車両基地操業開始で開業近づく
2006/12/28 【芝生軌道】テネリフェ島でも採用される
2006/11/23 スペイン国王LRTに初乗車
2006/10/12 ライトレール2007年4月開業へ

スペインの終夜運転関連 過去ログ :
2007/2/18 【バルセロナ】地下鉄など土曜は終夜運転に
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2007年04月04日

【パリ】CDGVALが営業運行を開始

TGVが最高速度の記録を更新したのにちなみ,フランスの話題です.
もっともトラムとTGVが絡む話はなかなかありませんので,すでに日本語
でも紹介されていますが,TGVが乗入れている空港の新交通システムが,
ようやく開業したという話です.

パリの空の玄関口,シャルルドゴール・ロワシー空港(Aéroport Roissy-
Charles-de-Gaulle / CDG / LFPG)では,4/04からターミナル間の移動
手段を従来のシャトルバス(navettes)から,空港だけでなく都市交通でも
採用されている無人自動運転のVALを運行することになります.これは,
いわゆるゴムタイヤ式の新交通システムで,CDGVALと呼ばれます.
VAL : Véhicule automatique léger

ターミナル1から,RERのB線ターミナル1駅(RER Aéroport Charles de
Gaulle 1)を経て,ターミナル2のABCDとEFの間に挟まれた格好のRERの
B線終点駅と,TGV駅(RER Aéroport Charles de Gaulle 2 - TGV)を結ぶ
3.5キロの区間です.最少4分間隔で運転可能で,ターミナル1と2の間の
所要時間は8分です.これまでのシャトルバス(navette)は,25分も掛かる
ものでした.
RER : Réseau Express Régional d'Île de France

日本からの場合,ターミナル1(Aérogare 1)発着のスターアライアンス
(Star Alliance)所属の航空会社利用者にとっては,特に朗報でしょう.
これまでは空港内の移動だけでなく,RERでパリ市内に出るだけでも,
RERの発着する駅までシャトルバス(navette)が頼りでした.TGV-Estや,
トラムトレインのT4や,トラムのT3などを視察するためにも,まずはCDG
からRERのB線に乗るのが便利です.
ナベット(シャトルバス)の時代には,RER Aéroport CDG1駅に行くのが
せいぜいでしたが,これからはRER Aéroport CDG2 TGV駅まで行って,
B線に始発から乗るのも悪くないかもしれません.

ターミナル1でCDGVALは,最下層にあたる2階(niveau 2),つまり,店舗
などが入る階より更に下の階から発着します.
TGV駅では,4階(niveau 4)にCDGVALの乗り場が設けられます.これは,
ターミナル2間の連絡通路と同じ階になり,RERやTGVは,1階(niveau 1)に
ホームがあります.

また,新規参入の航空会社や,チャーター便などが発着するターミナル3
(旧名T9)には,少し歩くことになりますが,RERのB線ターミナル1駅への
乗換え口ともなるCDGVALのTerminal 3 - Roissypôle駅を利用することに
なります.Roissypôleというのは,RERやバスターミナルのある複合施設
です.その他にもCDGVALでは駐車場内にも駅を設けています.

スカイチームやワンワールドが多く乗入れるターミナル2利用客には,
駐車場でも利用しない限り,今回の開通ではあまり恩恵を受けないかも
しれませんが,横に長く伸びたターミナル2を端から端まで移動する,
第二期区間も計画されています.それまでは,ターミナル2内の移動(A-F)
には,ナベット(シャトルバス)がまだ走ります.

CDGVALは,120名定員の26mの長さになる車両が7本あり,一時間に2千人を
運ぶ能力を持ちます.これで,一日旅客約15万人,空港従業員約8万人を
輸送するものとみられています.運行は24時間無休です.

なお,冒頭でようやくと記しましたが,ターミナル間輸送機関の整備は,
1980年代から計画されていました.VALもその時点で候補になっていた
ものの,スキー場などに向けた輸送機関を開発する業者が選ばれます.
ケーブルで小型のキャビンを動かすような,SK6000と呼ばれるシステムが
構築され,軌道も建設されて試験が重ねられましたが,信頼性か何かの
問題で,結局SK6000計画は白紙になってしまいます.これが1999年の話
でした.その後,VALによる現在の計画が2000年に立ち上がり,SK6000の
敷地を再利用する形で2003年に着工され,昨年にはVAL208モデルが現地に
到着,今年に入ってから非営業の運転を開始していました.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
プレス向け発表 英語版 :
4 avril 2007 CDGVAL: Aeroports De Paris Inaugurates the New
Automated People-Mover of Paris-Charles De Gaulle Airport

(CNW Telbec (Communiqués de presse) へのリンク)

これまでに記事もいくつか出ています.
02.04.2007 Le CDGVAL entre en piste à Roissy
(20minutes ニュースへのリンク)
03/04/2007 CDGVAL, le métro inter terminaux de l’aéroport
Paris-Charles de Gaulle (Batiactu ニュースへのリンク)
03/04/2007 Le CDGVAL rapproche les terminaux de Roissy
(AéroContact ニュースへのリンク)
AéroContactの記事には,少々見づらいですが,ADPが発表した地図も
掲載されています. ADP : Aéroports de Paris

フランスの記事では触れられていませんが,線路脇には珍しい花が植えら
れているそうです.これは,恐らく全線がほとんど地下を走ると思われ,
その関係からかもしれません.

路線図などが掲載されて一番詳しいと思われるサイト : (非公式)
* 31 mars 2007 Bienvenue à bord de CDGVAL (画像あり)
* Roissy : un problème complexe (路線図あり)
* Le SK de Roissy (CDGVAL以前のSKによる計画)
(MétroPole へのリンク)

今後は何か掲載されるかもしれませんが,現時点ではADPのサイトには
イラストがあるだけでした.
Photos / Vidéos Photos de CDGVAL.
下記リンク先の下のほうに,各ターミナル見取り図(PDFファイル版)への
リンクが張られています.Paris-CDG 1の図では,一番下にCDGVALという
文字と乗り場らしきものが見えます.
Plans et guide horaires Plans des terminaux
(ADP 公式サイトへのリンク)

Inter Terminal Shuttles (CDG FACILE へのリンク)
このページにある,Terminal 1, Terminal 2, Terminal 3, TGV/RER
stations, PX and PR car parks (by CDGVAL) をクリックすると,簡単な
案内が出てきます.

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
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2007年04月03日

【シャーロット】トロリー#85 現役引退か?

今年で製造から80年を迎える路面電車が,昨年の営業運転を最後にして,
今後は旅客を乗せて走ることがなくなるかもしれません.

ノースカロライナ州シャーロット(Charlotte)で,1927年から1938年まで
市電として活躍し,その後は事務所や住居として使われつつも,1988年に
千ドルで保存団体に買い取られた85号電車は,25万ドルの修繕を施され,
その後はボランティアの手により,架線もない中で,牽引するディーゼル
発電機から給電される形ながらも,1996年に営業運転を復活します.
そして,その短い路線が将来はライトレール路線になるとして,電化と
軌道のアップグレードが施され,2004年からライトレールの工事が本格化
する2006年2月まで,往年の姿で運転され続けていました.

2006年にトロリーが運休となった時点で,最古参のナンバー85は,CATSが
18万ドルを投じて改修を受けます.ライトレール規格の路線上でも走れる
ように,架線電圧(750V化)に対応できるようにしたほか,足回りの強化
なども図られました.
CATS : Charlotte Area Transit System

しかし,車体強度か足りないことから,重量があって速度も早いライト
レールLynxの車両と,万が一にも衝突した場合に乗客の安全を確保でき
ないという連邦当局の指摘を受けて,CATSでは営業運行に供さないことに
したことが判明しました.
CATSが計画している,将来ダウンタウンを走る路面電車の軌道上を走ら
たらどうかという意見が出たものの,併用区間での自動車との衝突に耐え
られるような車体でもないとして,それも実現の見込みがありません.
また,サンフランシスコの例も挙げられましたが,営業時のライトレール
との共用区間がほとんどないことや,1台につき百万ドル単位の修繕費を
掛けていて,CATSに言わせれば,あれはほとんどレプリカのようなもの
だいうことで,参考例にはなりませんでした.
85号車は,今後は展示専門に回ることになりそうで,今年11月に再開が
予定されていますが,2004年に導入された,3台のGomaco製レプリカに
より運転されることになりそうです.

実はこの話題,ノスタルジックに訴えるというよりは,またCATSが杜撰な
ことをしでかした,というような形で報道をされています.
昨年には予算超過が発覚するなど,このところのCATSにはいいところが
ありません.今やCATSの一挙手一投足が注目されているなかで,今度は
使えもしない車両に18万ドルも投じていたことで,これまた無駄遣いでは
ないかと指摘されたのでした.車体強度が足りずに,ライトレールと同じ
線路の上を走れないということが,修繕前になぜ判らなかったのかという
ことです.
2004年よりトロリーを走らせていた区間をライトレール化するにあたり,
数年しか経ってない軌道や駅などを,一旦撤去したらしく,それも問題に
されていたようで,CATSは75%を再利用していると弁解していました.

85号引退の詳細な話は先週のうちに報道されていますが,今週に入って
からは,この無駄遣いの部分だけが強調されるような記事をAPが配信し,
周辺地域のニュースサイトも取り上げるようになっています.

さらに追い討ちをかけるかのごとく,先週ご紹介した0.5%のトランジット
売上税廃止の署名運動も,再投票に必要な規定数に達していることが確認
されたという報道もあります.
今年11月には,ライトレールLynxブルーラインが開業する予定になって
いますが,その上旬に行われる住民投票で,その運営をも揺るがしかね
ない審判を受けることになりそうです.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
先週明らかにされた,トロリー85号はもう走らないかもという記事 :
Mar. 30, 2007 Trolley vs. train: No. 85 loser, CATS says
(The Charlotte Observer ニュースへのリンク)
3/30/2007 Trolley 85 pulled from city tracks
(News 14 Charlotte ニュースへのリンク)
週が明けてからの記事 :
Apr. 02, 2007 Despite $180,000 repair, Charlotte's oldest trolley
won't be used
(The Charlotte Observer ニュースへのリンク)

支援を求めるシャーロット トロリーからの呼びかけ :
March 29, 2007 Charlotte Trolley Asks Supporters To Be Vocal
(Charlotte Trolley, Inc. 公式サイトのニュースへのリンク)

Gomaco Trolley Companyで改修作業を受けていた85号車 :
Charlotte, North Carolina - Trolley #85
(GOMACO Corporation Inc. のサイトへのリンク)
今年2月には作業が完了し,シャーロットに戻ったと記されています.

CATSの主要な財源となっている,トランジット売上税の住民投票を再度
求める署名が,規定の数に達していると確認されたことを伝える記事 :
Apr. 03, 2007 Light-rail petition has 63,000 signatures
(The Charlotte Observer ニュースへのリンク)

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

シャーロットのライトレールLynx 直近の過去ログ :
2007/3/28 LRT計画反対署名にCATS反撃
シャーロットのトロリー関連 過去ログ :
2006/11/16 トロリー運転再開も遅れ
2005/12/16 LRT工事本格化でトロリー運休
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2007年04月02日

【タコマ】セントラルリンクとの接続早まるか

復活折衝みたいなものでしょうか,ワシントン州タコマ(Tacoma)市を走る
運賃無料の路面電車,タコマリンク(Tacoma Link)と,Sound Transitが
現在シアトルで建設しているライトレール,セントラルリンク(Central
Link)との接続は,予算の関係で2030年までの次期計画では叶わないと
されていましたが,このほど,Sound Transitが財源の見直しを行なった
ところ,次期計画ST2に組み込める余裕があることを発見しました.

シアトル中心部から南に向かうセントラルリンクは,2009年末までに空港
まで完成する予定です.ここまでが第一期区間のようなもので,空港から
南が,ST2に基づく第二期区間となります.
第一期分に含まれて既に開業しているタコマリンクと,セントラルリンク
との接続は,最初は当然視されていましたが,今年1月に明らかにされた
ST2では,セントラルリンクの南下は,なんとタコマリンクが発着する
タコマドーム(Tacoma Dome)のわずか手前,3.5マイル(約5.6キロ)の地点
(Port of Tacoma駅)までとなっていました.

しかし,連邦政府からの補助金と,運賃収入の見直しを行ったところ,
今後20年間で12億ドル弱が使えることが判明します.その内訳は,連邦
補助金分が約9億6千万ドル,運賃からが約2億2900万ドルです.
Sound Transitは,これを資金にセントラルリンクとタコマリンクの間に
20年後も残る3.5マイルの隙間を埋めようとします.その建設費は,約4億
5300万ドルとされ,それだけではお釣りがきますので,あとは他のライト
レール路線の延長計画にあてるか,あるいは全体のスケジュールを早める
ことに,充てようとしているところです.
セントラルリンクとタコマリンクの接続も含めて,Sound Transitの最終
的な決定は,4/26に下されることになっています.

そして,4/26に最終的に決まるST2計画の是非を,今年11月の住民投票に
掛けられて,ST2を含む道路拡張と公共交通整備のための,総額180億ドル
に及ぶ建設計画が住民により承認されて,初めて実現化に向けて進むこと
になります.
この計画に要する資金は,一般的な収入の家庭で,年間$150の売上税に
よる負担と,自動車を持つ人は,$68の自動車取得税(vehicle excise
tax)を負担することにより,調達されます.(今回紹介の記事では,前回
1月の金額よりも少し高めになっています)


ご存知の人も多いと思いますが,セントラルリンクのシアトルタコマ空港
(Sea-Tac Airport / SEA)への延長も,予算削減のあおりで一度は第一期
区間から外されますが,住民投票で承認を得た後で可能になるという,
今回と似たような経緯を歩んでいます.

タコマとシアトルの間には,貨物鉄道会社の線路を間借りして走る通勤
列車(コミューターレール)のSounder(Sound Transit運営)が走っています
が,これは完全にシアトルへの通勤に特化したダイヤですし,タコマより
途中駅からの利用が多いようです.両市の都市間公共交通では,現在の
ところ,Sound Transitが運行する高速バス(Express Bus)が主流です.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
4/01付け記事が多い中,第一報は先週のうちに出ていましたので,その
意味で,あとで落胆するようなことにはならないでしょう.
March 30th, 2007 If voters approve, Sound Transit says it can get
light-rail to the dome

April 1st, 2007 Sound Transit does it right: light rail to Tacoma
(The News Tribune ニュースへのリンク)
この他にも,これらの記事を元にAPが配信したものを掲載している報道
サイトが多数ありました.

ST2の全体像(地図あり) :
Mapping the Future -- Sound Transit 2 Draft Package
(SoundTransit 公式サイトへのリンク)

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

タコマとSound Transit 2 関連 過去ログ :
2007/1/15 【Sound Transit】投票に向け計画煮詰まる
2006/7/17 【Sound Transit】ST2詳細明らかに
2006/3/10 【シアトル】"Sound Transit 2"一年遅れに
2005/12/20 LRTの昇圧と大型LRV乗入れへ
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2007年04月01日

【サンディエゴ】トロリー系統建替え提案

先週,カルフォルニア州サンディエゴ(San Diego)の非営利組織,The
Downtown San Diego Partnershipが,サンディエゴ圏でトロリーや路線
バスなどを管轄するMTSに,サンディエゴ中心部でのトロリーの運転系統
見直しを求めました.
MTS : San Diego Metropolitan Transit System
サンディエゴでトロリー(San Diego Trolley)と言えば,1981年に開業
している,米国西海岸では草分け的な存在のライトレールです.

The Downtown San Diego Partnershipとは,非営利の商工会議所のような
組織で,MTSに求めた内容とは,都心を循環するループ路線の開設です.
サンディエゴのトロリーは,線路だけは市内中心部でループを描く形には
なっていますが,実際の運転では循環運転を行なっていません.2008年
8月運転開始を目指し,サンフランシスコのFラインのように,PCCカーを
ループ運転させるべく,現在車両の整備が進められているようですが,
このシルバーラインと呼ばれる計画とは別に,2本連結のトロリーを走ら
せるループ系統を,新設して欲しいというものでした.

その新ループ系統を走らせた上で,サンディエゴ都市圏を南北に貫き,
南はメキシコ国境に接するブルーラインを,中心部ではCストリート経由
ではなく,現在オレンジラインが市内を半周したあと走る海寄りの路線を
通すことにします.また,サンディエゴ東の郊外からやってくるオレンジ
ラインは,中心部の入口を終点として,そこで新ループ系統に乗換えて
もらうというものです.
これにより,サンディエゴの中心部を東西に走るCストリートには,新設
ループ系統と2008年8月予定のシルバーラインが走るだけになります.

ダウンタウンのCストリート(C Street)は,トロリーが走っているにも
かかわらず,人が好んで集まってくるような雰囲気でないのが現状です.
ここをてこ入れする計画も動いているそうですが,MTSがトロリーの新車
投入計画を明らかにしたため,それが支障になると問題視されての今回の
ループ系統新設提案でした.

サンディエゴトロリーの新車とは,2005年夏に開通したグリーンラインに
集中的に投入されている,シーメンス製LRVのS70のことです.開業当初
から走り続けているU2タイプが,間もなく車齢30年を迎えることに加え,
部分低床車のS70のほうが,リフトを使わなければならない在来車より,
車椅子利用者に適しているということもあります.S70への置換えは,
自然な流れのように思われますが,問題は車両の長さにありました.
U2や,その後に増強されたS100モデルは,全長76フィート(23m強)です.
これに対してS70は,88.5フィート(27m弱)と少し長いのです.1本あたり
では4mに満たない差ですが,サンディエゴトロリーの特に混雑するブルー
ラインでは,ピーク時以外でも3本連結が当たり前です.これまで23x3で
先頭から末尾まで70m弱だったものが,S70を3本連ねると80mに達し,その
長さは,Cストリートのブロックを超えてしまうもので,トロリーが停車
してしまうと,必ず交差点を跨いでしまうことになるのでした.
今でも,Cストリートのブロック長と3本連結のトロリーの全長がほぼ同じ
のため,トロリー乗降客が車道にあふれることもあり,危険があります.
車両が更に長くなれば自動車の流れが悪くなり,これをCストリートの
商店主や沿線の人たちは恐れているようです.

そこで,新設ループ系統には,2本連結だけの短いトロリーを専用に運転
することが考えられているのですが,MTSは,この案に反対です.
ブルーラインからの大量の利用者が,短いトロリーにどっと押し寄せる
ことになりますし,オレンジライン利用者は乗換えが必至となってしまい
ます.これでは客離れにつながりかねません.
ループ系統の新設と系統建替え以外の対案として,例えばCストリート
上の電停を廃止するとか,移設することなども考えられています.
現時点でこの問題の結論は出ていません.
ちなみに,この話を紹介している記事によれば,Cストリートのトロリー
利用者数は,MTSの資料に基づくと一日約3万5千人だそうです.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
03/28/2007 - Downtown Partnership Calls on MTS to Provide Centre
City Trolley Loop Downtown

(The Downtown San Diego Partnership プレスリリースへのリンク)

この問題を取り上げた記事 :
March 30, 2007 Partnership suggests city-center trolley loop
(San Diego Union Tribune ニュースへのリンク)
記事の下のほうに,現在と提案後の路線図が掲載されています.

トロリーの系統図や,車両諸元など :
* San Diego Trolley System Map & Timetables
* Metropolitan Transit System Fact Sheets
(MTS 公式サイトへのリンク)
下段のリンク先から,San Diego Trolley Light Rail Vehicleの仕様を
記したPDFファイルをダウンロードすることができます.

その昔,サンディエゴも路面電車が縦横に走っていたそうです.1949年を
最後にバスに取って代わられますが,その時代,電車はCストリートより
1ブロック南のブロードウェイ(Broadway)を走っていたようです.

Cストリートは,サンディエゴのトロリーが路面を走る,数少ない場所
になります.1981年にトロリーが開業してからしばらくの間,この路面の
北側の線路は限定的にしか使えなかったようです.これは車道との距離が
近すぎるため,関連当局が規制したらしいです.
その後,ヨーロッパ風のトランジットモールを目指し,5th Avenue Stop
から西に3ブロックは車道を歩道にして,車両通行を制限しています.

5th Avenue StopからCストリートの東側
sandiego0593.jpg

5th Avenue StopからCストリートの西側
sandiego0585.jpg
撮影時期は,どちらも2005年5月

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

サンディエゴ トロリー関連 過去ログ :
2006/7/26 トロリー25周年を迎える
2006/4/30 LRTグリーンライン効果大
2005/12/15 PCCカーがやってきた!
2005/9/01 トロリー利用者急増中
2005/8/24 PCCカーの復活を夢みて
posted by NeiTech at 19:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 米国南西部 このエントリーを含むはてなブックマーク
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