2007年05月31日

【ベルリン】M2アレクサンダー広場乗入れ開始

7年遅れですが,ベルリンのアレクサンダー広場(Alexanderplatz)に,
2本目のトラム路線がやってきました.
路線長1.2キロ(距離にして900m?)の区間ながら,当初の計画では2000年の
完成が,BVGの資金不足などから着工が2003年となり,ワールドカップ
2006開催の影響も受けて,この5/30に開通の運びとなっていたものです.
BVG : Berliner Verkehrsbetriebe
建設には1880万ユーロがかかりましたが,これには路面電車通行に伴う
一部の交差点の改良や,歩行者用の地下横断通路を閉鎖し,地上で横断
できるようにしたことなどの費用も含まれるようです.

Alexanderplatzへ乗入れた路線は,これまではHackesche Marktで発着
していたBVGメトロトラム(MetroTram)のM2号線です.
交通の要所で一日に15万人の利用があるとされるアレクサンダー広場駅
には,Sバーンをはじめとして近郊列車,Uバーン(地下鉄)に加え,路面
電車も1998年に乗入れています.
これまでの都心側ターミナルHackesche Markt駅も,多くのトラム路線が
発着しているほかSバーンも通りますが,Uバーンが走っておらず,また,
近郊列車は通過してしまう駅でした.
BVGでは,今回のAlexanderplatzへ乗入れにより,M2の一日平均利用者が
2万人に達すると見込んでいます.

M2の停留所は,正式にはS+U Alexanderplatz/ Dircksenstraßeとなり,
他のトラム路線と同じ場所ではありません.Sバーンなどの駅本屋北側に
あります.位置関係は下の画像でもつかめます.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)

公式案内 : Mit der M2 ab jetzt rund um die Uhr zum Alexanderplatz
新しい路線案内 : MetroTramlinie M2
(PDFファイル版路線図へのリンクもあります)
(BVG 公式サイトへのリンク)

数多くの記事が出ていますが,開業前と後で,それぞれ地図や画像のある
ものを選んでみました.
30.05.2007 900 Meter für 20 000 weitere Fahrgäste
(Berliner Zeitung ニュースへのリンク)
31.05.07 Mit der Tram schneller zum Alex
(Neues Deutschland ニュースへのリンク)

下の掲示板では,開通式などの模様が画像でも紹介されています.
Alex II eröffnet (BahnInfo フォーラムへのリンク)

こちらの掲示板では,開通前の画像がアップロードされ,新線の様子が
よくわかります. Neubaustrecke ALEX II mit 22B
(Straßenbahn-Forum へのリンク)

トラムを写したものではありませんが,Sバーンと鉄道線の南北を軌道が
走る様子が伺えるクリエイティブコモンズの画像がありましたので,貼り
付けておきます.
Shadow by Clav (flickr)
Shadow
(Taken on May 21, 2007)

下の記事ではトラム開通のことだけでなく,環境保護の観点においては
今や路面電車は選択肢ではなく,ハイブリッドバスのほうが有効という
ようなことが記されています.
30.05.2007 Tram rollt wieder von Pankow zum Alex
(Tagesspiegel ニュースへのリンク)
路面電車の場合には電気の供給源が問題で,たとえクリーンエネルギー
(Ökostrom)を購入しても,他の電気と分離して給電することが出来ない?
としています.ただし,ハイブリッドバスは車両購入費が高くつくため,
ここでは採用されなかったというように読めます.

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

直近のベルリン市電関連 過去ログ :
2007/4/14 Flexity Berlin 詳細明らかに
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2007年05月29日

【タコマ】路面電車網復活計画を市が支持へ

運賃無料のTacoma Linkが走るワシントン州タコマには,ヴィンテージ
トロリー(レトロ調の路面電車)を走らせて,現在の路線を拡大する構想が
あることを,以前ご紹介していました.ちょうど一年前に掛かる費用の
金額が紹介されていたと書いて以来,大きな進展はありませんでしたが,
先日,タコマ市の委員会が実現が可能かどうかなどの調査結果を聞き,
その計画に賛成することにしたとの報道がありました.

草の根運動に端を発したこの計画は,懐古趣味や観光客誘致だけのために
レトロな路面電車を走らせるのではなく,他の米国諸都市の例にならい,
建設費を大幅に上回る投資が沿線に投じられることが期待されています.
予算がなく新車購入が困難で,保存車両の中から選ぶしかないということ
のようです.

かつてタコマ市内を走っていた路面電車網を彷彿とさせるかのように,
そして2003年から走っているタコマリンク(Tacoma Link)とも接続する
ように,3つの路線が考えられています.ルートは決定ではなく,また,
3線同時ではなく,予算の都合から優先順位をつけて順に開通させていく
ことになりそうです.

Sound Transitが運営するタコマリンク(Tacoma Link)は,一応はライト
レールと名前に冠せられているものの,実質的にはストリートカーの扱い
です.この無料のストリートカー(streetcar)は,予想を超える利用客を
集め,一日2835人という数字が挙がっています.これは路面電車以前に
同じ区間を無料で結んでいたシャトルバスの3倍に及ぶということが,
シアトルタイムス紙などではよく言われています.

また,シアトル圏公共交通整備計画の第二弾,Sound Transit 2が最終
的に役員会で承認され,今年11/06の米国総選挙の際に住民投票にかけ
られることが,正式に決定しました.
これにより,タコマとシアトル・タコマ空港の間にライトレールが建設
されるかどうかは,他の計画と合わせて11月に決まることとなりました.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
タコマ路面電車計画の進展や,タコマ市電の歴史をひも解き,さらに米国
での他の街の例を挙げて計画の必要性を説く記事 :
May 24 2007 City Council committee onboard with streetcar
feasibility results
(Tacoma Daily News ニュースへのリンク)
記事には3つの予想路線網などへのリンクも張られています.

この手の記事に必ずと言っていいほど登場するのはポートランドですが,
ここではウィスコンシン州ケノーシャ,アーカンソー州リトルロック,
フロリダ州タンパの例も数字を挙げて紹介しています.建設費より大幅に
上回る投資があったことの例として取り上げられました.
ケノーシャ(Kenosha)
建設費600万ドル,沿線への投資1億5千万ドル,利用者数年間6万7千500
リトルロック(Little Rock) 2.5マイル
建設費1960万ドル,沿線への投資2億ドル,利用者数年間19万
タンパ(Tampa) 2.3マイル
建設費4830万ドル,沿線への投資10億ドル,利用者数年間43万5千

現在走っているタコマリンクの路線図など : Tacoma Link Schedule
(Sound Transit 公式サイトへのリンク)

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

タコマで計画中の路面電車関連 過去ログ :
2006/5/27 建設費1マイル1000万ドル
2006/4/17 路面電車復活話が実現味を?
タコマとシアトルの間がライトレールで結ばれる話題 :
2007/4/02 セントラルリンクとの接続早まるか
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2007年05月28日

【サンノゼ】ライトレールも1分間の追悼停車

今日,2007年5月28日は米国ではメモリアルデー(Memorial Day /戦没将兵
追悼の記念日)です.この日はその名の通り,兵役中に亡くなった人を
追悼する日で,首都ワシントン時間の15時(午後3時)に国を挙げた追悼が
行われ,正午まで星条旗を半旗で掲げるのが慣わしになっています.

祝日扱いのため,全米の大半の交通機関では休日ダイヤで運転されます.
その中でサンフランシスコに程近いサンノゼ(San Jose / サンホセ)など
サンタクララ郡の公共交通を運営しているVTAでは,午後3時に全ての路線
バスとライトレールを安全な場所に約1分間臨時停車させ,追悼の時間を
設けると発表していました.
VTA : Santa Clara Valley Transportation Authority

その停車中,ライトレールやバスの運転手は,エイブラハム・リンカーン
(Abraham Lincoln)の言葉を読み上げ,兵役中に米国のために命を捧げた
人に追悼の意を表します.この臨時停車による運行時間への影響はない
とのことでした.

バスはともかく,軌道交通で追悼のため臨時停車するところが他に
あるかどうかインターネットで検索してみましたが,オンライン上に掲載
するほどでもないのか,あるいは他には無いのか,見つかったのはここ
だけでした.

午後3時とは,特に記載がありませんので東部時間ではなくサンノゼの
現地時間と思われますが,VTAでは,昨年のニュースリリースには記載が
ないものの,2006年にも追悼停車はライトレールでも実施した模様です.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
公式発表 :
VTA to Participate in Memorial Day National Moment of Remembrance
(VTA News Releases へのリンク)
地元紙が報じていました.
05/27/2007 VTA buses, light rail to pause at 3 p.m. on Memorial
Day to honor dead soldiers

(San Jose Mercury News ニュースへのリンク)

その他のVTAの最近の話題としては,ホームとライトレール車両の段差
解消工事が完了し,一時的に閉鎖されていた中心部の駅が全て営業を再開
したということがあります.
Southbound Santa Clara Platforms to Reopen Early
(VTA News Releases へのリンク)
この話題に関する過去ログ : 2006/2/19 モールでの電停ホーム嵩上げ
この中で現場を画像で見ることができると紹介したA9.comへのリンクは,
サービスが終了したため無効になっています.


誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
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2007年05月26日

【アリカンテ】AVEの4倍だった地下線建設費

今月半ばに開業したアリカンテ中心部の地下路線に関して,その建設費が
明らかになりました.1億ユーロ強が,740mの地下区間を含む2.4キロの
建設に投じられています.
正確には1億540万ユーロで,キロ当たりでは4390万ユーロになり,この
数字だけみると,スペインの高速鉄道AVEの建設費の4倍,最近暫定開業
しているマヨルカ島のメトロ(Metro de Palma)の3倍にもなります.
2007/4/11 【パルマ】マヨルカ島でフル規格の地下鉄開業

アリカンテのトラム地下線のキロ当りの建設費が,高速鉄道AVEの4倍にも
なっていると題した記事では,各地の路線と比較がされています.

パルマ・デ・マリョルカ(Palma de Mallorca)のメトロは,8キロの路線で
半分近くは地下を走ります.これが総額1億1500万ユーロで,キロ当りは
1430万ユーロでした.
今月始めに開業しているマドリッド近郊のパルラ(Parla)のトラムも比較
対象とされていて,12キロの地表路線に16の停留所が設けられ,こちらは
1億2500万ユーロ,キロ当りでは1000万ユーロ少々です.

高速線AVEは,マドリッドとトレドの間の22キロ区間が比較対象となり,
高架橋などを含む建設に2億1500万ユーロ(キロ当り970万ユーロ),その
ほかコルドバとマラガの間の154キロ区間も引き合いに出され,こちらは
21億ユーロ(キロ当り1350万ユーロ)となっています.

在来路線の途中から分岐してアリカンテの中心部を目指す新線区間では,
いくつか難工事もあったようです.並行して海岸線を走るAvenida de
Villajoyosa通りの下をくぐる160mの立体交差?(el falso túnel),地上に
新設されたSangueta駅の橋,地下にもぐる手前の高架橋,そしてMARQ駅
から始まる740mの地下区間(Benacantilトンネル)に,MARQ駅とMercado
Central駅の2つの地下新駅です.
特に地下の新駅には多額が投じられたようです.暫定的な終点になって
いるMercado Central駅には2300万ユーロ,MARQ駅は1500万ユーロとの
ことで,ビルバオのメトロ2号線が比較対象として挙げられていますが,
その駅では1000万ユーロでした.

さらに車両の価格にも言及していて,9本のトラムトレインが1本当りで
630万ユーロになることも取り上げています.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
23 de mayo de 2007 Un kilómetro del TRAM cuesta hasta cuatro
veces más que uno del AVE
(Información ニュースへのリンク)

短い区間に高額な投資となりましたが,アリカンテ市ではこれで自動車の
交通量が15%から18%減ることを期待しています.
11 de mayo de 2007 Prevén que la línea del Tranvía abierta ayer
reduzca el tráfico entre un 15% y un 18%

(La Verdad ニュースへのリンク)

最初の2週間で約5万5千人が利用しました.Mercado Centralから先も,
RENFE駅までの地下区間の延長工事が始まります.
25 de mayo de 2007 El lunes sale a concurso el tramo del Tranvía
entre Luceros y Renfe
(La Verdad ニュースへのリンク)

最新のニュースによれば,これまでのアリカンテ側のターミナルPorta
del MarとAlbuferetaの間を走るL4に,ボンバルディア(Bombardier)製の
Flexity Outlookが,来週よりアリカンテでは初となる営業運行に就く
模様です.これまでは試運転が繰り返されていました.
ボンバルディア製100%低床トラムは,試運転では地下にも乗入れていま
したが,これまでのところ地下に入るL3は,記事で高価な車両と書かれた
Vossloh製トラムトレインのみの運行と思われます.
26 de mayo de 2007 Comienzan a funcionar las primeras unidades
de tranvía
(La Verdad ニュースへのリンク)

キロ当たり4390万ユーロの車窓が9分半の画像になりました.
TRAM - La Isleta - Mercado (YouTube へのリンク)
郊外のLa Isletaから街中に向かう車内からの画像と思われます.途中で
一瞬ですが,L4が走るPorta del Marへ向かうこれまでの線路がわかれて
いくところと考えられる場所も映っていました.画像は直後に暗闇となり
ますが,そこが道路(Avenida de Villajoyosa)をくぐる立体交差のところ
ではないかと思います.その暗闇を抜けると,道路の向こう側に旧来の
線路が走っているだろうことが架線で想像できます.

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

アリカンテのトラム(Tram de Alicante)関連 過去ログ :
2007/5/11 市内地下線が部分営業を開始
2007/3/06 市内地下線が4月部分開通へ
2006/12/27 【FGV】バレンシアとアリカンテの新車間近
2006/11/24 トラムトレイン運行開始
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2007年05月25日

【アトランタ】BeltLineと貨物鉄道の共存は?

ジョージア州アトランタ(Atlanta)には,環状交通整備計画があります.
市の中心部から約3マイル(4.8キロ)ほど離れたところで,貨物鉄道の廃線
跡や所有地を利用しながら,ライトレールまたはストリートカーを走らせ
ようとしているベルトライン(BeltLine)計画です.
市の中心から放射状に伸びてくる高速電車MARTAとの連携を図るほか,
軌道交通を整備するのと同時に沿線に緑地帯や歩行者道なども設けたり,
一部では周辺地域の再開発も行うことで,自動車の利用を少しでも少なく
しようとしています.
MARTA : Metropolitan Atlanta Rapid Transit Authority

完成まで先の長い話ですが,今直面している問題は,利用しようとして
いる敷地の持ち主の貨物鉄道会社が,場所を提供しそうにないことです.
問題の場所は,アトランタの中心からみて北西の区間です.この近くに
一大ヤードを築き,フロリダと北東部の間のゲートウェイとしているのは
CSX Transportationで,一日24時間ひっきりなしに貨物列車が走る脇を,
ベルトラインでは路面電車もしくはライトレールを走らせようとしている
のですが,安全上の問題から連邦の規則に抵触するのでした.

連邦鉄道局(FRA)の連邦規制基準(CFR)では,衝突の危険性がある場所で,
重量級の貨物列車,例えば石炭や木材などを満載した貨車と,旅客列車を
走らせることを禁じています.
FRA : Federal Railroad Administration
CFR : Code of Federal Regulations
これは同じ軌道上を走れないというばかりでなく,線路が別でも隣接して
いれば同じく許可できないということのようです.

しかし,具体策は明かされていないものの,アトランタ市ではこの困難を
何とか克服しようと試みているようです.

これまでにも同様の話を,デンバーの例でみてきました.
また,ニュージャージー州リバーラインのように,運用時間帯を完全に
分離して解決したところもあります.リバーラインでは,貨物列車は深夜
だけの運転として,残りの時間帯はライトレールを走らせています.
ただし,アトランタの場合には貨物列車が24時間運転されているので,
この策は使えません.どうなるのか今後が注目されます.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
May 25, 2007 Safety concerns could hurt streetcar dreams
(Daily Report ニュースへのリンク)
記事の中では,アトランタを南北に縦貫する目抜き通りのピーチツリー
ストリートに路面電車を走らせる計画にも触れ,ベルトラインがこれと
リンクすることになるだろうとも記しています.

問題の場所,Atlanta Water Works付近を走る予定の計画図 :
Detail Map 7: Marietta Street to Piedmont Hospital - NorthWest
(Beltline Partnership のサイトへのリンク)

記事にあるFRAの連邦規制基準は下記で読めそうですが,該当する文が
掲載されているかどうかは確認していません.
Title 49--Transportation
FEDERAL RAILROAD ADMINISTRATION, DEPARTMENT OF TRANSPORTATION
PART 209--RAILROAD SAFETY ENFORCEMENT PROCEDURES
PART 211--RULES OF PRACTICE
(U.S. Government Printing Office へのリンク)

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

アトランタ ベルトライン構想の関連過去ログ :
2005/9/21 ベルトライン構想ほか
アトランタ ピーチストリート関連 最近のログ :
2007/2/15 ピーチツリー通り大改造案
貨物鉄道が旅客列車の運行を拒むケース :
2007/4/10 【デンバー】FasTracks計画を狂わせたもの
記事で紹介されているニュージャージーのケース :
2006/9/18 【River LINE】夜間運転区間の延長計画
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2007年05月24日

【マドリード】初のライトメトロ路線が開業

スペインでは今度の日曜5/27に行われる統一地方選挙の関係で,トラム
計画の記事もこの頃は特に多くなっています.グラナダでは,市長候補が
架線レスで世界遺産の街にも調和するような路面電車を中心部に走らせる
という計画を発表したほか,票集めにつながるのか,各地で候補者らが
案を出していますが,これらのうち選挙後にどれだけのものが残るのかは
不透明です.しかし,今のスペインでは街中に路面電車を建設すると公約
することで,得票につながるようにも受け取れます.

さて現実の世界では,マドリッドでは初めてとなるライトレールが開業
しました.5/24から営業運転も開始される予定です.
2003年からスタートしているマドリードのメトロ拡張五か年計画(Dentro
del Plan de Ampliación 2003-2007)のうち,メトロ(地下鉄)は全て予定
通り開通し,残るはライトレール(ライトメトロ)3路線だけです.この
うち北部を走るML1(Línea 1 de Metro Ligero de Madrid)が走り始める
ということです.
マドリッドでは,今月初めに郊外のパルラでトラムも開業しています.

このあと東部でライトレール2路線が開業する見込みですが,その日付は
現時点ではまだ明らかにされていません.一時期はML3が5/09に開業する
という記事が出ていましたが,誤りがあったようで翌日にはサイト上から
消滅,5/09には開業しませんという記事が代わりに載りました.
先日は車庫で脱線するなどのトラブルも起きてしまっているようです.
今回ML1開業の記事の中には,ML2とML3の開業は,統一地方選挙5/27の後
となるようなことが記されているほか,6月と書く記事も出てきました.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
マドリード自治州の公式発表 :
23/05/2007 La Comunidad pone en servicio la primera línea de
Metro Ligero

(Comunidad de Madrid ニュースへのリンク)

多くの記事が開業前夜に出ていました.その代表的なもの :
22.05.2007 Aguirre inaugurará el jueves el metro ligero a Las
Tablas y Pinar de Chamartín

(20 minutos ニュースへのリンク)

これまでにも何度かご紹介しているように,ML1はメトロ1号線と4号線が
今年までの五ヵ年計画で接続することになった新駅Pinar de Chamartín
から,メトロ10号線の新線区間に設けられた新駅Las Tablasの間を結ぶ,
5.5キロの路線です.この路線は7割が地下を走ることからか,総工費は
2億6230万ユーロになりました.地下を走るのは,道路との交差を避ける
ためとされています.地下走行が多いため,車両には日本のATCに相当
するATPも装備されているとのことです.

運賃は,メトロと通しで乗っても1ユーロに落ち着いた模様です.
一部末端区間を除くゾーンA路線内なら乗換えても1ユーロで済むメトロと
同じ扱いで,1.75ユーロする連絡切符Combinado Metroを買わなければ
乗り継げない路線バスとは別格という形になりましたが,これには沿線
住民の反対があったからで,当初はバスと同じ扱いになる予定でした.

ところで,今月5/02からムルシア(Murcia)で試験的な路面電車が営業を
開始していますが,車両がマドリッドのライトメトロに酷似しています.
同じアルストムのシタディス(Citadis 302)を採用していることは別と
して,問題はそのデザインです.
24.05.2007 Denuncia al Consistorio de Murcia por plagiar el tranvía
(20 minutos ニュースへのリンク)
この記事によれば,ムルシアがマドリッドのデザインを盗用したとして,
マドリッドの車両デザイナーと,ムルシア市の間に確執が起きているよう
です.そのムルシアのトラムでは,5/02からの半月間だけで5万人以上が
利用したという報道も先週ありました.

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

マドリッド自治州ライトレール(ライトメトロ)関連過去ログ :
2007/4/17 メトロ系統図書き換え他
2007/1/29 ライトメトロの完成間近に(2)
2007/1/22 ライトメトロの完成間近に
2007/1/07 間もなくシタディス試運転
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2007年05月23日

【アウグスブルク】CityFlexの価格を巡る論議

アウグスブルク(Augsburg)が導入しようとしている次期低床車が,その
購入価格が高すぎるのではないかと批判されています.

今年2月の時点で,アウグスブルク(Stadtwerke Augsburg)はコンビーノに
代わり導入する次の低床車として,ボンバルディア(Bombardier)の100%
低床車モデル,FLEXITY Outlookを選んでいました.基本契約で10編成の
総額約3600万ユーロで,このほかにオプション20編成があります.

1編成あたり3百万ユーロを大きく超える価格に対して,ANAという,直訳
するとアウグスブルク近距離交通ワーキングチームとなる登録団体が,
導入するStadtwerke Augsburgを批判しているという記事がありました.
契約の取消まで求めています.
ANA : Arbeitsgemeinschaft Nahverkehr Augsburg e.V.

この団体は,オーストリアのリンツ(Linz)が導入した同じ形式の低床車
FLEXITY Outlook Cタイプが,ほぼ同じ条件にもかかわらず1編成242万
ユーロ(2008年換算額?)であることを引き合いに出し,アウグスブルクの
契約は高すぎると主張しています.
* アウグスブルク
車両長 40.6m / 車両幅 2.3m / 定員(座席数) 228(85)
* リンツ
車両長 40.0m / 車両幅 2.3m / 定員(座席数) 217(61)
ボンバルディアのサイトでは立席153+座席71になっています.

Stadtwerke Augsburg側では妥当な額と反論しているようで,他のメーカ
ではもっと高い金額だったと明らかにしています.下記の記事ではこの
契約額論争が新しい局面を迎えたというように書いてあります.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
22.05.07 Der teure Tramkauf
(Augsburger Allgemeine ニュースへのリンク)

それぞれの公式サイト上でも発表がありました.
22.05.2007 Tramkauf: Linz zahlt nur 2,4 Millionen. ANA fordert
Stornierung der CityFlex-Bestellung
(PDFファイル)
(ANA e.V. プレスリリースへのリンク)
City-Flex am günstigsten: (PDFファイル)
(Stadtwerke Augsburg 公式サイトへのリンク)

ところでFLEXITY Outlookは,元々Cityrunnerと呼ばれていたものが,
ボンバルディアになって名前が変えられたものですが,アウグスブルク
ではタイトルにあるように,CityFlexと呼ばれるようになるかもしれま
せん.ただし,デンマークの清掃車が同じ名前を付けているため,その
問題が片付いてからになる模様です.

CityFlexは,数ある候補の中から投票で一番得票数が多かった名前だった
そうです.
そのあたりの経緯まで含めて,非公式ながらアウグスブルクの路面電車に
詳しいサイトがありました.
車両解説ページ Wagenpark Straßenbahn
フォーラム Neue Strassenbahnen von Bombardier
(Nahverkehr in Augsburg へのリンク)

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2007年05月22日

【ヒューストン】メトロレールあわや正面衝突

テキサス州ヒューストン(Houston)を走るライトレール(METRORail)が,
5月上旬あわや正面衝突という状況にあったことが明らかにされました.

朝のラッシュ時が終わる9時過ぎ,北に向かうダウンタウン行きの電車
が,Smith Lands Stationを出たところのポイントで南行きの軌道に転線
しました.保守作業のためと考えた新米運転手は,そのまま電車を南行き
線路で走らせます.次のTMC Transit Centerに到着した段階で,運転手は
運転指令にこのまま南行き用の線路を走るのか問合わせし,そこで初めて
運行管理側でも事態を把握,接近していた南行き電車を一つ手前のDryden
/TMC Stationで停車させて,最悪の事態を免れたのでした.
この時の2つの電車の間の距離は約800mで,この地域の最高速度
時速25マイル(約40キロ)で走っていたら,停止するのに約200フィート
(約61m)は必要でした.

運行するMETROは,APTAや,同じ路面軌道でライトレールを走らせている
ニュージャージー(New Jersey Transit),ソルトレークシティ(Utah
Transit Authority),ボルティモア(Maryland Transit Administration)
の各事業者から専門家を呼び寄せたそうです.運転指令が許可していない
逆走ができないような装置が取り付けられることになるかもしれません.
METRO : Metropolitan Transit Authority of Harris County
APTA : American Public Transit Association

今回の誤走行は,3つのミスが重なって生じました.信号保守員が転轍機
を操作して,北行き電車を南向き電車走行用線路に入れてしまったこと,
北行き電車の運転手が転線の際に直ちに運転指令に報告しなかったこと,
運行管理側でもモニタなどで電車の運転状況を把握しているべきなのに,
それを怠って許可されていない逆走を見逃していたことです.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
ヒューストン中のメディアがこの件を取上げているようですが,現時点で
最新ということと,解説図へのリンクがあることから,ヒューストン・
クロニクル紙のものを紹介しておきます.
May 22, 2007 Errors lead Metro trains to near head-on collision
(Houston Chronicle ニュースへのリンク)
今回の記事を通して,米国ライトレールの運転指令など裏側が見えてくる
かもしれません.

Smith Lands Station (バードアイ西向き)
(Windows Live Local bird's eye へのリンク)
きっかけとなったポイント,画面左側にホームが見えています.

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
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2007年05月21日

【デンバー】FasTracks計画に民間参入か?

コロラド州デンバー(Denver)のFasTracksと言えば,デンバー中心部から
放射状に119マイル(約192キロ)にわたる軌道系交通など大量輸送機関を
整備する12か年計画で,これまでは予算47億ドルとご紹介してきました.
しかし,今後はこれを62億ドルと書き換えなければならなくなります.
予算が32%,15億ドル分上がってしまったのです.
(英語版ウィキペディアのFasTracksページでは既に訂正済みです)


金額上昇は,各方面から追加要求があったりしたこともさることながら,
予測していなかった建設資材価格の値上りが理由です.建設資材では,
例えば鉄の場合,予算が確定した2003年から2006年の間で,実に260%も
価格が上昇しているとか.建設資材の高騰だけで予算上昇分の三分の二を
占めているようです.

この予算アップで,RTDのこれまでのFasTracks向け資金調達計画では,
6億7千万ドル分が不足します.住民に約束した期限までに完成させるため
にも,RTDは民間に参入してもらうことを検討していることが,明らかに
されました.
民間の参入とは財政支援のみならず,FasTracksの設計から建設,運営に
至るまでです.対象は計画路線の一部もしくは全線になり,引き合いは
すでにあるとのことでした.
RTD : Regional Transportation District

2004年の住民投票で承認された時の予算をオーバーしてしまい,さらに
建設費を抑える必要が出てくる可能性もあるなかで,通勤鉄道を電化する
のか,それとも建設費は少なくすむ非電化にするかの選択にも,影響が
及びそうです.電化か非電化かが決まっていない4路線の結論は,6月中に
出さなければなりません.

その結果によっては,最初はライトレールで計画されながら,こちらでも
経緯を紹介してきたように機関車牽引の列車に変更され,騒音や振動など
から電気機関車牽引が沿線には支持されながらも,最終的にはディーゼル
機関車が通過するだけになるかもしれない不運な地域も出てきそうです.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
詳細データ : 2007 Program Evaluation Summary
(RTD 公式サイトへのリンク)

May 19, 2007 RTD eyes privatization
May 19, 2007 One company interested in private FasTracks trains
May 21, 2007 FasTracks choices loom
(Rocky Mountain News ニュースへのリンク)
05/18/2007 Pricey course for FasTracks
(Denver Post ニュースへのリンク)

先週は,FasTracks計画の最初の路線で建設が始まったという記事も出て
いました.ゴールデンに向かうライトレールのWest Corridorで,開通は
2012年末か2013年初めが予定されています.
05/17/2007 West light-rail launch a ripping good time
(Denver Post ニュースへのリンク)

West Corridor (RTD 公式サイトへのリンク)
ウェストコリドー(West Corridor)着工で行われる最初の作業は,線路の
引き剥がしでした.計画用地を昔,Associated Railroadという鉄道が
走っていたそうです.その跡地を利用するのですが,古いレールを使う
わけにいかず,また埋設されている水道,ガスなど公共施設の配線確認の
ため撤去が必要でした.なお,廃線跡の線路は現在見ることができます.

工事が開始された13th Avenue and Quail Streetから少しデンバー寄り
(東側)の,13th Avenue and Garrison Street
(Windows Live Local bird's eye へのリンク)
西向きのバードアイ画像で,画面下がデンバー中心部です.ここから画面
上(西)では航空画像がカバーしていません.

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

これまでの経緯など含む最近のFasTracks関連ログ :
2007/4/10 FasTracks計画を狂わせたもの
2007/2/02 FasTracksのLRT案が脱落か?
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2007年05月20日

【Muni】Tサード開業がもたらす遅延解消へ?

サンフランシスコの通称Tサードライン(T-THIRD Metro line)が開業後,
ラッシュ時を中心にMuniメトロ(ライトレール)が慢性的な遅れに見舞われ
るようになってから1ヶ月以上が経ち,ここにきて何処が問題だったかが
明らかにされています.また,一部では対策も講じられました.
Muni : San Francisco Municipal Railway

遅れを引き起こしやすい場所は,3か所ありました.
* Fourth and King streets Station
* Embarcadero Station
* Castro Street Station

4th and King streets Stationは,MuniメトロとCaltrainの乗換え場所
でもあり,Jラインが起終点としています.また,ここから南がTサードの
新線区間になっています.
これまでは,TとJの2つの系統が交錯する場所のため,衝突防止のための
自動安全システムがあり,これがこの交差点に接近する電車に作動して,
いつも電車が止められていました.その立ち往生が,遅れの原因になって
いたのです.
この問題は,システムに新しいソフトウェアを入れることで改善を図ろう
としています.新ソフトは,従来よりスムーズに電車が交差点を通過でき
るようしているそうです.

次のEmbarcadero Stationは,マーケットストリートの地下区間(Market
Street Subway)の先端にあり,TとJ以外のラインがここで折返し運転を
行っています.Tラインが本格的に開業して以来,この場所での折返し
時間に80秒掛かっていました.それが新たに人を使うことによって,先週
には50秒まで短縮できるようになったそうです.この折返し時間短縮も,
遅れを出さないために役立ちます.
電車方向転換のための構内運転手を採用したように読めますが,実際の
現場を見ているわけではないので詳細は不明です.


最後のCastro Street Stationも,やはりマーケットストリート地下区間
(Market Street Subway)の先端にあたります.地下走行がそのまま続く
ツインピークストンネル(Twin Peaks Tunnel)へ入っていく系統もあり
ますが,Tラインはここで折返しです.
この場所の問題点はよく判りませんが,ただでさえ人手不足ということも
あり,ここは解決策が見出せないようです.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
Thursday, May 17, 2007 T-Third woes not over yet
(San Francisco Chronicle ニュースへのリンク)
カストロ駅(Castro Street Station)の問題がまだであることに加えて,
サービス上の問題を記事では取り上げています.

利用者らは,Tサード正式開業と引換えに廃止された15番系統の路線バス
復活や,エンバーカデロ駅(Embarcadero Station)止まりに変更された
Nラインを,これまでのように4th and King streetsまで走らせること,
混雑する電車が多いので,2本連結で走る電車を増やしてほしいとMuniに
訴え続けています.Nは2本連結が多かったのですが,JやTは1本単独で
運転されることが多いようです.

また,通勤鉄道のCaltrainからの乗換えが不便です.Fourth and King
streets Stationに乗り場が2つあることが問題で,始発のJラインが先発
なのか,南からやってくるTサードラインが先発か,2つの異なる通りに
あるホームの,どちらから先にエンバーカデロ方面への電車が出るのか
直前までわからないため,乗客が右往左往する羽目になるようです.
The T doesn't stop here
by zippy_monster (flickr)
The T doesn't stop here
(Taken on April 22, 2007)

4th street and King street (バードアイ北向き)
(Windows Live Local bird's eye へのリンク)
画面左側が始発のJチャーチ,画面右側がTサードの停留所ですが,この
画像が撮影された時点では,サードストリートラインは未開業です.
画面左上のほうにCaltrainのホームが見えます.

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

Muni サードストリート ライトレール 暫定開業後からの過去ログ :
2007/4/20 Tサードの遅れがシステム全体に波及
2007/4/06 Tサード正式開業間近に2つの不足
2007/2/22 Tラインまだまだ本領発揮せず
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2007年05月19日

【運賃無料日】オゾンレベルに応じバス無料

特定の日に運賃が無料になるという米国の話題が続きます.
バージニア州北部の3つの郡内では,5/01から9/15までの夏の間,一帯を
管轄するMWCOGが出す天気予報に基づき,光化学スモッグ警報が出る日
には,域内路線バスの全線を運賃無料で開放しています.
MWCOG : Metropolitan Washington Council of Governments

大気中の地表表面のオゾン量により,大気汚染指標(AQI)がCode Orange
またはCode Redとされる日には,その日はワシントンDCにも走っている
WMATAメトロバス(Metrobus)のヴァージニア州北部地域内を始めとする,
域内9つの事業者が運行する路線バス全てが無料です.VREやDCのメトロ
レール(Metrorail)などの鉄道は対象外です.
WMATA : Washington Metropolitan Area Transit Authority
VRE : Virginia Railway Express

これまでもCode Red Daysにはバスが無料でしたが,それより一つ基準が
緩いCode Orange Daysまで,この夏から範囲が広げられました.
域内にはワシントン ダレス国際空港(Washington Dulles International
Airport / IAD)も含まれています.
これによって,一人でも多くが自動車を自宅に置いて,バスで出かけて
くれることが期待されています.
レッドまたはオレンジの警報が発令されているかどうかは,関係サイト上
でも表示されます.

同様の試みは,西海岸のベイエリアでも行われていて,こちらでも何度か
紹介しました.ベイエリアのように運賃を無料にする日数の制限はない
ようです.Code Red Daysは,1999年からの5年間には29日ありました.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
案内 : Code Orange and Red Bad Air Days
対象地域地図 : NVTC District Map
(NVTC 公式サイトへのリンク)
NVTC : Northern Virginia Transportation Commission

2003年末にまとめられた報告書をPDFファイルで読むこともできます.
上記案内にリンクがあります.タイトル : Effectiveness of Free Bus
Fares on Forecast Air Quality Code Red Days - Interim Report
興味をお持ちのかたは,詳細をそれでご覧になるといいでしょう.

オゾンが引き起こす大気汚染に関する専用ページも用意されています.
Ride the bus Free in Northern Virginia on forecast Code Orange
and Red Bad Air Days! RIDE FREE Northern Virginia
(NVTC - RIDE FREE のサイトへのリンク)

Air Quality Index(AQI)ごとの条件,対策などがまとめられたページ :
Air Quality Forecast and Action Guide
(MWCOG 公式サイトへのリンク)
コードレッドよりも厳しい条件として,コードパープル(Code Purple)も
存在しますが,これは健康上のために屋外での長時間作業や激しい作業を
避けることが推奨されています.

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

ベイエリア スペア・ディ・エア・デー関連 過去ログ :
2007/1/26 2007年【運賃無料】3日分の予算承認される
2006/8/01 2006年【運賃無料日】その成果と是非
ヴァージニア州北部を取り上げた過去ログ :
2006/5/01 【アーリントン】路面電車とバスを併用
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2007年05月18日

【自転車】LAでは一日バス電車利用が無料に

米国には自転車で通勤する日(または週)という運動があるらしく,Bike
to Work Dayや,Bike to Work Weekとして,全米の各地で今週は催し物が
開かれます.日にちなどは地域により多少異なります.

このところロサンゼルスとその近郊の話題が続いていますが,今年5/17の
木曜日は,バイク ツー ワーク デー(Bike to Work Day)ということで,
同郡内のほとんどの公共交通機関が,自転車を持ち込むかヘルメットを
持参していれば,一日無料で利用できたもようです.
ロサンゼルス郡MTA(LACMTA / メトロ)のライトレール,地下鉄,バスは
もちろんのこと,周辺10以上の事業者が運行するバスなども対象です.
この地域の地上公共交通機関で対象から外れるのは,近郊列車のメトロ
リンク(Metrolink)ぐらいです.
LACMTA : Los Angeles County Metropolitan Transportation Authority
(通称メトロまたはMTA)

ただし,路線バスの中には自転車用のラックを装備していない車両もあり
ますし,ラックのあるバスも,車外前面に取付けてあるタイプは2台まで
しか搭載できませんので,空きがなければ次のバスを待たなければなり
ません.BRTのオレンジラインにはバス車内に自転車収容場所があるもの
の,やはり2台までです.
また,LACMTAの地下鉄レッドラインや,ライトレール3路線では,公式
サイトにも詳細が記されている通り,ピークの時間帯や,ライトレール
では方向によって自転車の車内持込が制限されています.
このため,駅の自転車置き場に自転車を置いて乗車しても,ヘルメットを
抱えていれば無料という扱いのようです.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
May 7, 2007 Free Rides for Bicyclists on Buses/Rail Thursday May 17
(LACMTA ニュースリリースへのリンク)
* Bike to Work in LA County
* Give your Bike a Ride / Free rides on transit
自転車持込制限の案内 : Metro Bikes
BRT オレンジライン Bikes on Metro Orange Line Bike Racks
(LACMTA 公式サイトへのリンク)

L.A.では公共交通が無料になると伝える記事やブログなど :
May 17, 2007 Bike To Work Day Offers Free Rides To Cyclists
(CBS 2 Los Angeles ニュースへのリンク)
May 16, 2007 Tomorrow is a Biking Day: 28 Pit Stops, Free Swag,
Free Public Transit, Ride to City Hall

(LAist ブログへのリンク)

Bike to Work Dayではありませんが,
自転車を2台積んだメトロバス
Local by Fire Monkey Fish (flickr)
Local
(Taken on December 5, 2006)

これに対して,サンフランシスコのベイエリアなどでは,この日の自転車
通勤者は,各拠点でスナックなどの提供が受けられるようです.
Thursday, May 17, 2007 Bike to Work freebies
(San Francisco Chronicle ニュースへのリンク)

ベイエリアでもL.A.と同じ日が指定され,ともに今回が13回目(年目)との
ことです.

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

関連ログ :
2007/5/15 【ロサンゼルス】1年半後には運賃が倍に
2007/5/06 【自転車】欧州の先進都市を米紙が紹介
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2007年05月17日

【ロングビーチ】路面電車を検討し始める

きっかけは,ポートランドのストリートカーでした.

ロサンゼルスの中心から南に約30キロ,ライトレールのブルーラインに
1時間近く揺られると,人口約49万のロングビーチ市(Long Beach)に到着
します.いわずと知れた港湾都市で,港は全米第二の貨物取扱量を誇り,
ロサンゼルスとの間は貨物鉄道の大幹線(名称 Alameda Corridor)でも
つながっていて,その設備と規模たるや,ブルーラインよりもはるかに
立派なものです.
そんなロングビーチで火曜日に開催される定例市議会の席,一人の市議会
議員による提案が,出席した他の市議5人全員の賛同を得て承認されま
した.市内に路面電車網を構築するための予備調査を,市に働きかける
というものです.

もっとも,ルートなどはこれから紆余曲折がありそうで,話を進めるため
最初の案を変更することを余儀なくされています.
ちなみに,最初の提案では,
CSULB : California State University Long Beach (州立大学),
Long Beach City College (市立大学),
East Village Arts District (ダウンタウンの東部地区),
Long Beach Memorial Medical Center (Willow駅近く),
St. Mary's Hospital Medical Center (Anaheim駅近く),
などを結ぶことになっていました.州立大学も私立大学も,ロングビーチ
中心部からみると東側にあります.このため,東西を連絡する路線と記事
には紹介されていました.

提案した市議が,路面電車を市内に張り巡らせようと考えるきっかけに
なったのは,ポートランドの路面電車だったそうです.市内全域の経済
発展の促進が狙いです.

予備調査で,建設費がどれくらいになるものか,域内交通や環境に与える
影響はどれほどかなどが調べられることになります.これは,まだ最初の
一歩に過ぎませんが,ロングビーチでもそれを踏み出したのでした.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
ロングビーチ市の市議会議事録 :
City Council Agenda of May 15, 2007 (PDFファイル)
(City of Long Beach 公式サイトへのリンク)

市議会が路面電車を検討し始めたことは,記事にも載りました.
05/15/2007 City Council considers streetcars in L.B.
(Long Beach Press-Telegram ニュースへのリンク)

提案した市議のページ(ロングビーチ市 第二区選出) :
Long Beach City Council District 2 - Suja Lowenthal
(City of Long Beach 公式サイトへのリンク)
今のところは路面電車の文字はありませんし,駐車場問題以外には関連
する案件もなさそうです.

ロングビーチの地図(インタラクティブ版) : Maps & Directions
(Long Beach Area Convention & Visitors Bureau へのリンク)

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
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2007年05月16日

【オランダ】地方交通線の一部をトラム化か?

オランダの地下鉄やトラムなどを除く,普通鉄道全般のインフラと運行
割当などを管理しているProRailは,所有する路線の約三分の一の距離を
占める地方路線を,いかにして経費を安くあげながら利用者に魅力的に
して収益を向上することができるか,アイディアをコンペの形で公募して
いました.

今回その勝者が決まり,その概要が明らかにされています.ひとことで
言えば,地方路線をトラム化してしまうというものでした.Vertramming
というそうです.
その考えを出したのは,lightrail.nlなどのサイトでお馴染みのRVDBと,
ARCADISのグループでした.彼らがコンペの賞金10万ユーロを受け取る
ことになるようです.

地方ローカル線を路面電車スタイルで運行することで,列車運転本数を
増やしたり,新たに駅を設けて利便性を高めます.従来の車両より加減速
性能が高いため,駅数が増えても所要時間は変わりません.
トラムトレイン化というよりは,非電化区間を電化したり,運用車両を
路面電車車両に置き換えるということだけで,幹線に乗入れたり,路面
軌道を新たに敷いて市内に入り込むようなことは,行わないようです.

最初の転換試験路線として,オランダ東部のオーファーアイセル州の街,
ズウォレ(Zwolle)とカンペン(Kampen)を結ぶKamper線(Kamperlijntje)が
挙がっています.
この13キロほどの路線は非電化で,現在NSが列車を運行,一日平均利用は
5100人とされています.現在途中駅はありませんが,間に2駅を新設する
ようです.
NS : Nederlandse Spoorwegen

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
5/14に表彰式が行われたようです(ProRailの発表) :
Winnaar ProRail Prijsvraag: trams op het spoor
(ProRail 公式サイトへのリンク)

詳細はこのページにも記されているようですが,オランダ語だけです.
lightrail.nl ProRail Prijsvraag
(RVDB - Urban Planning のサイトlightrail.nl へのリンク)

ローカル線のトラム化ということで,記事も出ていました.
14 mei 2007 Tram is goed alternatief voor trein
(Telegraaf ニュースへのリンク)
15-05-2007 Trams op het spoor wint ProRail PrijsVraag
(Infrasite ニュースへのリンク)

記事には他の候補区間も出ています.

北ホラント州(オランダ北西部)
* ハールレム(Haarlem) - ザンドフォールト(Zandvoort) 間
Spoorlijn Alkmaar - Hoorn
* アルクマール(Alkmaar) - エンクハウゼン(Enkhuizen) 間
フリースラント州(オランダ北東部)
Spoorlijn Harlingen - Nieuwe Schans (Staatslijn B)
* レーワルデン(Leeuwarden) - ハルリンゲン(Harlingen) 間
* レーワルデン(Leeuwarden) - スタホーレン(Stavoren) 間
ヘルダーラント州(オランダ南東部)
* ナイメーヘン(Nijmegen) - クレーフェ(Kleve)(ドイツ) 間


最後に本題からは外れますが,同じオランダの話題ということで,
ハーグ(デンハーグ)(Den Haag)のランドシュタットレール(RandstadRail)
が,一部で旅客営業を開始しました.と言っても,不通区間の再開では
なく,元々市内HTM6系統だった路線が,RR4系統としてレギオシタディス
(RegioCitadis)を使って再出発するものです.不通区間が再開すれば,
ハーグ中央駅からズーテルメール方面まで運転されることになります.
15-5-2007 RandstadRail 4 rijdt vanaf 16 mei traject Den Haag
(RandstadRail Nieuwsへのリンク)
RR4の運転区間は,Den Haag CentraalからDe Uithofのみとなります.

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

ランドシュタットレール(RandstadRail)関連 直近ログ :
2007/5/09 【RandstadRail】営業再開時期は依然不明
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2007年05月15日

【ロサンゼルス】1年半後には運賃が倍に

先日ロサンゼルス郡MTAのライトレール延長の投稿に,日頃から利用され
ていらっしゃるかたからコメントをいただきました.
LACMTA : Los Angeles County Metropolitan Transportation Authority
(通称メトロまたはMTA)

その中で触れられている運賃値上げの話は,米国の昨今の状況では半ば
いたしかたないのではないかと最初は思っていたのですが,その内容を
調べていくうちに,ご紹介しておく価値があるのではないかと思い直し,
簡単に記してみました.詳細は下記リンク先原文をご参照ください.

LAメトロの運賃体系は単純で,現在現金支払の普通運賃は$1.25です.
地下鉄もライトレールもバスも,一乗車のたびに運賃を支払います.
ライトレール同士やバス同士の乗り換えでも2乗車分として$2.50(現在)
必要ですし,ライトレールのブルーラインから地下鉄レッドラインに乗り
継いでも同様です.そのかわり距離による制限はありません.この例で
言えば,ロングビーチからノースハリウッドまで乗っても,乗換えが1回
だけなら運賃は$2.50だけで済みます.往復なら$5.00支払う代わりに,
日帰りで事前購入が条件ですが,一日パス$3.00という手もあります.

今回申請されている運賃値上げは二段階で行われます.今年7月と2009年
1月の二回で,その上げ幅が非常に大きいことが目に留まりました.
例 :
一乗車(Cash) $1.25は,7/01からも据え置きで,2009年から$2.00に,
一日乗車券(Day Pass) $3.00は,7/01から$5.00,2009年からは$8.00に,
週間パス(Weekly Pass) $14.00は,7/01から$20.00,2009年には$32.00,
月間パス(Month Pass) $52.00は,7/01から$75.00,2009年には$120.00,
といった具合です.全体の87%が利用していると言われるパス(いわゆる
均一定期券)の料金が,2009年には,現在の倍以上の金額になるのです.

LACMTAが発表している数字では,利用者は1回の乗車に平均$0.58支払って
いることになるそうです.今回の値上げで,最終的にこれを$0.86まで
引き上げようとしています.
上昇する運営費用のうち運賃収入で賄える割合は,1988年には44%だった
ものが,現在は24%に留まっているそうで,全米大都市平均38%を下回って
しまいました.利用者は全米平均以上に増え続けているにもかかわらず
です.
運賃収入で賄えない分は,言うまでもなく税収から捻出される補助金で
穴埋めされるわけですが,これ以上補助金を赤字補填に使ってしまうと,
限られた財源の中で,その補助金の本来の目的である渋滞道路の拡張や,
他の交通機関への投資が滞ってしまいます.補助金は今以上には使えない
ということです.そのため,運営費をサービス低下を招かない程度に圧縮
するのと同時に,運賃収入を増やすしか手がないということのようです.

運営費が膨れ上がっているのは,諸経費の高騰もさることながら,裁判所
命令?によるバス路線の急拡大も関係しているそうです.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
April 19, 2007 Metro Schedules May 24 Public Hearing to Consider
Fare Changes

値上げ理由 : Why Metro Needs to Change its Fares
(LACMTA プレスリリースへのリンク)
値上げ理由のページには,各言語での説明(PDFファイル)へのリンクが
あり,日本語版も用意されています.
その値上げ理由を説くLACMTAのページでは,米国他都市の例を出して,
MTAがL.A.でこれまでいかに低水準の運賃で高水準の輸送を提供してきた
かを紹介していました.確かに,今の料金は他都市から比べて安いです.

しかし,これだけの運賃値上げが,利用者離れを招くのではないかとの
懸念が示されています.いくつかの調査結果では,10%の運賃値上げは
3%の利用者減少という結果をもたらすと言われています.
特に自家用車を持っていながら,通勤は公共交通を使っている人たちは,
容易に車に移ってしまうでしょう.また,運賃体系を距離制や時間帯に
応じて設定するなどの案も出ています.
April 28, 2007 MTA fare hike may not be the ticket
May 7, 2007 Vary MTA fares
(Los Angeles Times ニュースへのリンク)

来る5/24には運賃値上げに関する公聴会が開催されます.当日出席でき
ない人向けに,公聴会までなら電子メールでの意見もMTAでは受付けて
いるとのことでした.

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

LACMTA 運賃やサービス水準の話題 過去ログ :
2006/10/16 【LA】MTAが今年の北米最優秀事業者に
2006/7/25 【運賃無料日】LAでも検討中
2006/2/26 地下鉄に改札設置か?
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2007年05月14日

【母の日】タンパでは家族同伴なら運賃無料に

今年は5/13が母の日でした.ウィキペディアに各国の母の日一覧が掲載
されていて,それによれば,五月第二日曜日を母の日としている国は,
米国やドイツをはじめとしてかなりの数になりますが,英国やフランス,
スペインなど,違う日に定めているところもあるようです.

各地で催し物などがあったと思われますが,フロリダ州タンパ(Tampa)
では,テコライン ストリートカー(TECO Line Streetcar)が,家族同伴の
母親を対象に,この日だけは運賃を無料にしたという話がありました.
片道は$2,一日乗車券なら$4です.

この路面電車は,タンパの旧市街地で観光客らが集まるYbor City地区
から,ホテルやコンベンションセンター(Tampa Convention Center)に
近く,HART運行の路線バスと乗換え可能なSouthern Transportation
Plazaまで,途中も水族館(Florida Aquarium)の近くを通るなど,わずか
約2.3マイル(約3.7キロ)ほどの距離ですが,観光客に人気のようです.
観光客らも基本的に自家用車かレンタカーで見て回ることが多いタンパ
で,空調付きのレトロ調車両を用い,2002年から運行されています.

$4の一日乗車券(1-Day Unlimited Ride Fare Card)は,HARTの路線バス
や,トロリー(ゴムタイヤ走行)にも有効です.
HART : Hillsborough Area Regional Transit Authority

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
5/13/2007 Mothers get free ride in Tampa
(Tampa Bay's 10 News ニュースへのリンク)

公式サイトには,特に案内はありませんでした.
沿線の見所なども入った路線図 : Streetcar Map
(TECOline Streetcar System 公式サイトへのリンク)

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

タンパ テコライン ストリートカー 最近の話題 :
2007/4/23 >【タンパ】延長承認と通勤輸送転換への難問
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2007年05月13日

【LA】ゴールドライン延伸工事が半ばに

ロサンゼルスのダウンタウンとパサデナ(Pasadena)間に2003年開通した
ライトレールのゴールドライン(Gold Line)は,その翌年にはユニオン
ステーション(Union Station)から東の延長工事(Eastside Extension)が
開始されていました.

Eastside Extensionは,LAユニオン駅からイーストロサンゼルス市(East
Los Angeles)に至る約6マイルの路線で,途中約1.8マイル(約2.9キロ)の
地下区間もあり,建設に9億ドル近くが投じられています.駅は全部で
8つあり,うち2駅が地下駅,開通するとLAユニオン駅から延長区間の終点
Atlantic駅まで17分で結ばれる予定です.終点にはパークアンドライドの
設備が設けられます.

最近の発表によれば,工事は予定通りに進められ,現在工程の半ばまで
きました.これまでのところ予算超過の兆候も見られないそうです.
このまま順調に進めば,計画通り2009年末には開通できる見込みとか.
2009年後半の米国西海岸は,シアトル,ポートランド,ロサンゼルスと,
北から南へライトレール新線の開通ラッシュになりそうです.


Eastside Extensionは,ユニオン駅を南に向けて出発するとすぐフリー
ウェイ101号線を跨ぎますが,その橋も完成して,最初の停車駅となる
Little Tokyo/Arts Districtと終点のAtlanticでは軌道敷設が開始され,
架線も張られ始めているとのことでした.
地下区間の掘削も,昨年12月に2台のボーリングマシンが複線トンネルを
それぞれ貫通させています.地下にはBoyle Heights/Mariachi Plazaと,
Sotoの2駅が設けられることになっています.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
May 10, 2007 Metro Gold Line Eastside Extension Light Rail Project
is on Time, under Budget with Excellent Safety Record

(LACMTA プレスリリースへのリンク)
LACMTA : Los Angeles County Metropolitan Transportation Authority
(通称メトロまたはMTA)

計画概要 : Metro Gold Line Eastside Extension
路線図へのリンク : Maps
(LACMTA 公式サイトへのリンク)

この延長が完成すると,ゴールドラインは地図上で逆「コ」の字を描く
ような路線になりますが,コの字の上の横線にあたるパサデナ側にも延長
計画があります.
Foothill Extensionとも呼ばれる延長計画は,パサデナから東に向かい,
人口4万5千弱のアスサ市(Azusa)に至る,約12マイル(約19.3キロ)の路線
となる予定です.

この区間がライトレールとして(ゴールドラインの延長として)建設が認め
られるかどうかは,FTAの判断にかかっています.
パサデナからアスサまで延長されることにより,ゴールドラインに一日
9500人の利用増加が見込まれることは,FTAも同意しました.あとは,
4億ドルと見られている建設費をFTAが妥当と認められれば,FTAが用いる
費用対効果の基準を満たすことになり,計画が前進しそうだと今月初めに
報道されていました.
05/06/2007 Planning Gold Line extension can proceed
(Inland Valley Daily Bulletin ニュースへのリンク)

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

LA ゴールドライン関連 過去ログ :
2006/11/06 LRTゴールドライン全列車で時間短縮
2006/2/20 【ロサンゼルス】LRTゴールドライン不振は続く
2006/1/21 【ロサンゼルス】LRTゴールドラインで速達運転
2005/8/23 【ロサンゼルス】LRTゴールドラインは鈍足で不評
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2007年05月12日

【シアトル】サウスレイクユニオン市電近況

昨年7月に着工された報道があって以来,久しく情報を得られなかった
サウス・レイク・ユニオンのストリートカーの話題がありました.

シアトル(Seattle)中心市街地の北にあるユニオン湖の南岸にあたる,
サウスレイクユニオン地区(South Lake Union)に,5200万ドルを投じて
建設中の路面電車は,今年12月の開業が見込まれています.
モノレールが発着し,いずれはライトレールCentral Linkも近くを通る
ウェストレイクセンター(Westlake Center)に近いウェスティンホテル前
から,サウスレイクユニオン地区のFred Hutchinson Cancer Research
Centerまで,全長1.3マイル(2.1km弱)の路線は,現在その工事の半分を
終えているとのことです.
開業予定まであと7か月あるものの,開業後の運営費用が予想より多く
掛かると見られていることが,明らかにされました.

諸経費の高騰などにより,市電の運行を担うキング郡メトロトランジット
(King County Metro Transit)は,運営費として年間150万ドルをシアトル
市に求めてくると考えられていましたが,同200万ドルを市に請求する
ことになりそうです.さらに開業する際には14万4千ドルの追加が必要と
見られていたものが,50万ドルに跳ね上がりました.

穴埋めは広告や運賃収入などで補われるようです.
幸い広告収入は好調な兆しを見せていて,110万ドル以上が決まっている
そうです.導入される電車3両全てと,11ある停留所のうち6か所で既に
スポンサーがついています.しかし,路線のネーミングライツ販売計画を
市が取り止めたりするなど,長期的には不安も残ります.

市電通行により地価上昇が見込まれる沿線で利益を得るとして,沿線の
地主には建設費を賄うために特別税が既に課せられていますが,高騰した
運営費を補うために新たな税金が課せられるかもしれないと,この計画に
反対していた市議会議員は考えています.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
May 11, 2007 Seattle streetcar already running short
(Seattle Times ニュースへのリンク)

計画の概要や路線図など : The South Lake Union Streetcar
(City of Seattle シアトル市公式サイトへのリンク)

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

サウス・レイク・ユニオン(South Lake Union) 路面電車関連 過去ログ :
2006/7/08 路面電車の着工式行なわれる
2006/3/29 沿線出資の路面電車にGOサイン
2005/10/05 ストリートカー特別税
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2007年05月11日

【アリカンテ】市内地下線が部分営業を開始

先月初めには4/30とも言われていたアリカンテ(Alicante / Alacant)の
市内地下区間が,昨日5/10から営業を開始しました.アリカンテ中心部の
Mercado Centralと, MARQの2つの地下新駅が開業しています.
MARQ : Museo Arqueológico Provincial de Alicante (考古学博物館)

Mercado Centralと,現在電車が乗入れできる最遠地のエル・カンペッロ
(El Campello)間は,約25分で結ばれます.
これまでのアリカンテのFGVトラムのターミナルはPorta del Marで,港
には近いものの,中心街に出るにはバスに乗り換える必要がありました.
市内中心部を目掛けて地下を走るトラムを建設することは,アリカンテの
公共交通にとって大きなプロジェクトでした.着工から3年だそうです.
FGV : Ferrocarrils de la Generalitat Valenciana

経費がどれくらいだったのか,どこまでが含まれているのかよく判らない
のですが,一つのデータとして1億ユーロという数字があります.これ
には少なくともトラムトレイン9本,低床車20本,非電化区間向けディー
ゼルカー7本の改修が含まれます.
これらは,アリカンテ市とヴァレンシア自治州(Generalidad Valenciana)
が負担し,それとは別に?,アリカンテからデニア(Denia)までの全線に
3400万ユーロが投じられたそうです.

地下新線の開通で,Porta del Marに発着するトラムはAlbuferetaまで
となり,その先へはMercado Central発着の電車に乗換えとなります.
どちらも概ね30分間隔の運転です.

今回は中央市場駅(Mercado Central)までとなりますが,来年以降には
更に地下区間が延長され,いずれスペイン国鉄の発着するRENFE駅にも
地下線が到達することになっています.
RENFE : Red Nacional de los Ferrocarriles Españoles (スペイン国鉄)

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
営業開始当日までの報道(ごく一部) :
07 de mayo de 2007 REPORTAJE: EL TRANVÍA LLEGA A LA CIUDAD
(Información ニュースへのリンク)
09.05.2007 El primer ‘tranvía-metro’ de Alicante entra mañana
en funcionamiento

(20 minutos ニュースへのリンク)
10/05/2007 Comienza el servicio de las estaciones del TRAM de
MARQ y Mercado de Alicante

(Panorama Actual ニュースへのリンク)
10 de mayo de 2007 El Tranvía entre el Mercado Central y
El Campello entra hoy en servicio

(La Verdad ニュースへのリンク)

この他にも記事はありますが,5/10から営業開始という報道がインター
ネット上で確認できたのは,前日5/09の現地午後になってからでした.
運行するFGVの公式サイトにも情報が出ず,間際になってから時刻表と
運転系統図がダウンロードできるようになりました.
PDF版 時刻表へのリンク : viaja con tram/horarios
簡易系統図 : viaja con tram/tarifas/tarifas vigentes
(FGV Alicante 公式サイトへのリンク)

下記の記事の時点では営業開始時期は不明とされていましたが,地下新線
開通に伴う,線名に関する話題が報じられていました.
03.05.2007 Las nuevas líneas del TRAM tienen los nombres al revés
(20 minutos ニュースへのリンク)
これによれば,Mercado CentralとEl Campelloの間のトラムは,Tranvía
de la Costaと命名されるようです.海岸の路面電車という意味ですが,
línea 1(ライン1)と記されているほうが多いようです.また,現時点では
駅の表示などではL3となっています.これは,いずれ各駅停車タイプの
L3と,トラム区間で急行運転を行うトラムトレインがあり,後者にL1が
割り当てられるようです.
ちなみに,バレンシアにも同じTranvía de la Costaという名の計画線が
あります.
この記事にはEl Cabo de las Huertas地区への支線(línea 4 / L4)への
情報も載っています.L4は,現時点ではPorta del Mar-Albufereta間の
折り返し運転ですが,Playa de San Juanとも呼ばれるこの支線が開通
した後は,L4が入線するようです.その工事は,今年6月にも開始される?
ようで,早ければ1年後には開通するとか.

営業開始直後の模様がアップロードされています.
TRAM - Metropolitano de Alicante.
[ Primeras estaciones subterráneas inauguradas ]
こちらには営業開始前のMercado Central駅の地上の様子,その場所から
延長される予定のLucerosやRENFE駅方面を望んだ画像があります.
TRAM - metropolitano de Alicante p24 #468
(いずれも,SkyscraperCity フォーラムへのリンク)

地下新線へは,昨年秋より走り始めているトラムトレインと,新たに投入
されるボンバルディア(Bombardier)製トラムの2種類が走ります.

実は,5月始めにトラムトレインのほうがEl Campelloに新設された車庫で
脱線するという記事もありました.しかし,時間がたち過ぎてウェブ上
から記事はすでに消滅してしまったあとでした.タイトルを紹介します.
04 de mayo de 2007
Un tranvía en pruebas descarrila en Alicante a una semana de
inaugurarse (Levante ニュース)
脱線は車体が架線柱にぶつかったからというように読めましたが,車庫内
での軽微なもので,人的被害もなく,営業開始時期に影響を及ぼしては
いないとのことでした.架線柱にぶつかったのは,その場所がVossloh製
トラムトレイン(車体幅2.55m)に対応していなかったからのようです.
ボンバルディア(Bombardier)製のFlexity Outlookは,同2.40mでした.

トラムトレイン :
Train-tram
(PDFファイルの諸元表あり)
(Vossloh Transportation Systems 公式サイトへのリンク)
ボンバルディア(Bombardier)製 Flexity Outlook :
FLEXITY Outlook – Valencia and Alicante, Spain
(Bombardier 公式サイトへのリンク)

アリカンテのトラムでも,今年から運賃がゾーン制に改められています.
アリカンテと非電化区間の終点Déniaまでの間はAからFまでの6区間に区分
されました.
Mercado Central-El Campello間(zona A)の運賃は,1ユーロ.また,最近
非接触式のMobilisと呼ばれるカードシステムも導入されていて,地下駅
では改札口でMobilisカードをかざすだけで改札ゲートが開きます.

リチャージ可能なMobilisカードの従来の回数券に相当する一般向けの
Bono Móbilis Multiviajeは,10回分が5.50ユーロ,30回分が16.50ユーロ
になっています.普通運賃はトラムも路線バスも1ユーロからです.
TAM Mobilis (Subús のサイトへのリンク)
TAM :Transporte Metropolitano de Alicante

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

アリカンテのトラム(Tram de Alicante)関連 過去ログ :
2007/3/06 市内地下線が4月部分開通へ
2006/12/27 【FGV】バレンシアとアリカンテの新車間近
2006/11/24 トラムトレイン運行開始
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2007年05月10日

【サクラメント】人を呼込む市電復活に向けて

交通手段としてだけではなく,暮らしに役立つストリートカーを街中に
復活させようとする試みが,ここでも少しずつ前進しています.
路面電車が走り自動車の少なくて歩きやすい地域は,人通りが多くなって
経済活動に弾みがつき,地価を上昇させると期待されています.

サクラメント川を挟む,サクラメント市とウェスト・サクラメント(West
Sacramento)市を結ぶ路面電車構想は,コンサルタントによる予備調査が
今月出来上がりました.
実現には資金調達など難問も山積みですが,ウェストサクラメント市の
市議会では路面電車の復活に,一層の活力を注ごうとしているそうです.

市が契約したコンサルタントの示すルートは全長2.2マイル(約3.5キロ).
ウェストサクラメント市のWest Sacramento Civic Centerから,サクラ
メント川を跨ぐ跳ね橋のタワーブリッジ(Tower Bridge)を通ってお隣の
サクラメント市中心部に入り込み,RTのライトレールと合流して北上し,
Kストリートに至るもので,電車8両を使い10分間隔で運転します.
RT : Sacramento Regional Transit District

計画全体の建設費は5千万ドルとみられ,年間の運営と保守管理などに
250万から350万ドルが必要とされています.
同地域の他のライトレール計画と競合するのを避けるため,連邦政府の
補助金はあてにしません.それ以外の方法で資金をいかに調達していくか
が,今後の課題となるようです.
バス路線とは異なり,恒久的な軌道を必要とする路面電車は,沿線に安定
した人の流れを呼び込むとされ,うまい訳が思い付かないため原文のまま
ですが,
pedestrian acceleratorとして商業者らは期待しています.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
May 9, 2007 Streetcar revival closer for West Sac
(The Sacramento Bee ニュースへのリンク)

起点 : West Sacramento Civic Center (北向き)
途中のタワーブリッジ : Tower Bridge (東向き)
(Windows Live Local bird's eye へのリンク)
リンク先をMSインターネットエキスプローラーで開いても,単なる地図
しか表示されない場合には,表示メニュー下のエンコードを日本語以外
(例えば西ヨーロッパ言語など)に変更すると,航空写真に切り替わるかも
しれません.


路面電車が再びこの橋を渡る日は近いかも
Crossing Tower Bridge by scupper (flickr)
Crossing Tower Bridge
(Taken on February 10, 2005)

想定されているルート
資料を基に構成したもので,正確ではないかもしれません
SacRT-Yolo2

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

サクラメント ストリートカー関連 過去ログ :
2006/4/23 また電車で跳ね橋を渡ろう
2006/1/10 LRTではなくストリートカー希望?
posted by NeiTech at 19:00 | Comment(0) | TrackBack(1) | 米国ベイエリア このエントリーを含むはてなブックマーク

2007年05月09日

【RandstadRail】営業再開時期は依然不明

オランダのIVWは,昨年11月ランドシュタットレール(RandstadRail)が
脱線し,17名の乗客が負傷した事故の調査結果を発表しました.
11月下旬に起きた2件の脱線事故のうち,ロッテルダムから乗入れてくる
RETのメトロ車両がハーグ手前のForepark駅近くで脱線したのは,やはり
原因は分岐器で,それも設置時に問題があり,その時点で損傷していた
にもかかわらず,そのまま開業してしまったからというものです.
IVW : Inspectie Verkeer en Waterstaat
RET : Rotterdamse Elektrische Tram (ロッテルダムの公共交通)

建設時にポイントを適切に設置する技術が不足していたこと,関係者間の
コミュニケーション不足,他の電車が損傷していたポイントを破損した
のに,それを伝達できず脱線を招いたとして,ランドシュタットレールは
安全面での管理が行き届いていなかったと結論付けました.

当局がこのような結論を出したことで,ランドシュタットレールへの営業
認可が厳しくなりそうなことも報じられているようです.
営業再開時期に関しての情報は今回は報じられてなく,デンハーグ中央駅
(Den Haag Centraal Station)から郊外のNootdorp駅と,ズーテルメール
(Zoetermeer)へは,事故直後の昨年11月末からバス代行のままです.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
オランダの当局が事故調査報告を発表したと伝える記事の一部 :
08-05-2007 Ontsporing RandstadRail door wissel
(Algemeen Dagblad ニュースへのリンク)
8 mei 2007 Controle op veiligheid RandstadRail was niet in orde
(Telegraaf ニュースへのリンク)

RandstadRailの公式サイトには,現時点で4/25付けのニュースを最後に
目新しい情報はありません.
4/25付けのニュースによれば,3月中旬には試運転を開始したとあり,
営業再開にはIVWの同意が必要としています.

ランドシュタットレールへ出向中のRET車両が脱線した現場 : Forepark
(Windows Live Local bird's eye へのリンク)
リンク先をMSインターネットエキスプローラーで開いても,単なる地図
しか表示されない場合には,表示メニュー下のエンコードを日本語以外
(例えば西ヨーロッパ言語など)に変更すると,航空写真に切り替わるかも
しれません.

リンク先で表示されるバードアイ画像は東向きで,電車は画面左の線路を
ハーグ(画面下方向)からロッテルダム(画面上方向)に向かって走っていま
した.画面右の線路は車庫への出入りに使われるようです.
昨年11月もう一つの現場 : Ternoot (バードアイ北向き)

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

ランドシュタットレール関連 過去ログ(2007年分) :
2007/2/14 【ハーグ】満身創痍のランドシュタットレール
2007/1/13 試運転の再開は2月以降に
posted by NeiTech at 19:00 | Comment(0) | TrackBack(3) | ベネルクス このエントリーを含むはてなブックマーク

2007年05月08日

【パドヴァ】トランスロール脱線で乗客負傷

先週末の夕方,イタリア鉄道駅(Stazione F.S.)を出たCapolinea sud行の
最終トラム(18:00発)が,駅前交差点を曲がったところでトランスロール
(Translohr)に特有の案内輪が脱輪,その影響で最後尾の車体が遠心力で
軌道からはみ出し,交差点の角に建っていた信号機に衝突して窓ガラスが
大破したため,破片で乗客に負傷者が出た模様です.
やっとの思いで営業を開始させた関係者の衝撃もさることながら,利用者
にも不安が広がっているようです.

パドヴァ(パドバ)(Padova / Padua)でトランスロールが脱線するのは,
3月下旬に営業運行に入ってからは初めてですが,昨年10月と今年2月に
次いでこれで3回目になります.なお,現時点で運行停止などの措置は
とられておらず,通常運転が続けられています.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
脱線の一報とその後の報道 :
6 Maggio 2007 Ennesimo incidente per il tram, ...
8 Maggio 2007 Il convoglio deragliato per un "cubetto"
(Il Gazzettino On Line ニュースへのリンク)

トラムの運転手が警告表示が出ていたのに無視して走行したからという
人為ミス説もあったなかで,今日付けの報道ではcubettoで脱輪という
記事が出てきました.
直訳調になりますが,火成岩の立方体がレールの端にあったからという
のが原因とされています.そこで,前にもあったような対応策ですが,
小石などを除去する装置を各車に取り付けることになったようです.
しかし,軌道上に物を置かれるなど,トラムに対する嫌がらせもあるとの
ことです.

flickrに,画像が投稿されていました.
Tram sbarato by ktulu.it (Taken on May 6, 2007)
photostreamの右側の画像は,トラムが衝突した衝撃で曲がった信号機と
思われます.その画像ではバックにイタリア鉄道の駅舎も見えます.

脱線に関する情報はありませんが,公式サイトでは,現在トップページを
開くと7分近いビデオが流れます.これを見ただけでも乗ってきた気に
なれるくらいの代物で,パンタを下げてバッテリー走行するシーンも収容
されています.
Tram di Padova (APS 公式サイトへのリンク)
APS : Azienda Padova Servizi

先月から,中心部の停留所で無線LANによる高速インターネット接続も
提供されています.6/30まで無料のようですが登録制で,メニューにある
Padova WiFiをクリックすると,詳細をイタリア語で確認できます.

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

パドヴァのトランスロール関連 過去ログ リスト :
2007/3/26 ゴムタイヤトラム3/24遂に開業
2007/3/04 トラム3/24営業開始を発表
2007/1/12 【Translohr】パドヴァ続報とメストレ情報
2006/10/21 トランスロールを改良?
2006/10/15 【トランスロール】案内輪逸脱はパドヴァでも
posted by NeiTech at 19:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | イタリア このエントリーを含むはてなブックマーク

2007年05月07日

【マドリード】郊外のパルラでトラム開業

マドリードの南約20キロのパルラ(Parla)で,トラムが開業しました.
マドリード自治州(Comunidad de Madrid)では初の新しい路面電車で,
スペインでも四番目とパルラ市長は語っています.(ここは異論がある
かもしれませんが,ビルバオ,ヴァレンシア,べレスマラガの次という
ことらしいです)

ひとまず4.5キロに9つの停留所を設ける第一期区間が,5/06に開業式典を
終えたところです.残る区間は8月末開通が予定され,完成すると距離が
延べ12キロ(16の停留所)の路線になります.
周辺施設なども含めた総投資額は1億2千万ユーロで,82%はパルラ市,
残り18%をマドリード自治州が出しました.

緑色のCitadis(Alstom製)は6分間隔で運転され,第一期区間の所要時間は
15分です.全通すると循環運転が可能になり,27分で一周運転ができる
見込みです.停留所の間隔は約500mおきで,総延長と電停数の計算と合い
ませんが,これは第二期区間には,途中で内回りと外回りが単線並行する
場所があるためでしょう.
当面は一日1万3千人少々,年間360万人の利用を見込み,その後は一日1万
8千人程度まで増えると予想されているようです.180名が乗ったトラムは
バス5台分,自動車なら175台分の人員を輸送できることができます.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
パルラ市の発表 :
06 de Mayo de 2007 El tranvía de Parla ya es una realidad
(Ayuntamiento de Parla パルラ市役所 公式サイトへのリンク)
いくつも記事も出ていますので,代表的なものを.
06-05-2007 Inaugurado el tramo inicial del tranvía de Parla
(Madridiario ニュースへのリンク)
06/05/2007 Parla recupera el tranvía con Aguirre, Simancas y
Sebastián de testigos

(elmundo.es ニュースへのリンク)
7 de mayo de 2007 Aguirre comparte con Simancas y Sebastián la
apertura del tranvía en Parla
(ABC Madrid ニュースへのリンク)

現時点では公式サイト( El tranvía en Parla )が工事中です.
開通区間などの情報は,下記非公式サイトで確認できます.
Tranvía de Parla (www. tramvia. org へのリンク)
Parla Centro Bulevar Norteが,近郊電車のCercaníasとの乗換え場所と
思われます.また,第一期区間で終点のParla Norteには,Cercaníasが
新駅を設置する予定です.

切符はこれまでの路線バスと共通とあります.マドリードのメトロや路線
バス,RENFEが運行する近郊電車のCercaníasなどが所属する地域運輸協会
CRTMの切符で乗車できるものと思われます.
CRTM : Consorcio Regional de Transportes de Madrid

アトーチャ駅(Atocha)からパルラまで,セルカニアス(Cercanías)のC-4で
約24分です.この近郊電車やマドリードでメトロにも乗れる,ツーリスト
トラベルパスが視察には便利かもしれません.詳細は下記で.
スペイン語版 : Abono Transportes Turístico
英語版 : Tourist Travel Pass
(CRTM 公式サイトへのリンク)
トラベルパスでパルラまでカバーするのはゾーンT(Zonas T)のほうで,
一日乗車券なら7.60ユーロです.(ゾーンAでは範囲外になります)
ただし,CRTMのサイトにはまだパルラのトラムに関する記載がないよう
ですので,実際これでいいかどうかは各自で要確認です.また,開業が
即営業運行開始とは限らないかもしれません.

余談ですが,メトロ8号線が先日マドリード・バラハス空港(Aeropuerto
de Madrid-Barajas / MAD)のターミナル4に接続するAeropuerto T4駅まで
延長されました.しかし,それと同時に運賃が2ユーロ(メトロのみ)に
値上げされています.これは,従来の運賃1ユーロ(メトロのみ)に空港
割増料金(Suplemento Aeropuerto)1ユーロが加算された格好です.この
割増料金が加算されるのは,新設されたAeropuerto T4駅と,Aeropuerto
T1-T2-T3駅で,その両駅にはさまれ5/02までは終点だったBarajas駅は,
これまで通り末端部分を除くメトロだけの乗車なら1ユーロです.
ターミナル4(T4)には,イベリア航空など,主にワンワールド所属の航空
会社が乗入れています.

今年5月末が期限のマドリードのメトロ拡張五か年計画(Dentro del Plan
de Ampliación 2003-2007)は,1号線の南進を除いてメトロはほぼ完了
しています.あとはライトメトロ(ライトレール)の3路線(ML1 ML2 ML3)が
残っていますが,これも間もなく開業することでしょう.

パルラの開業式典には,市長をはじめ,マドリード自治州(Comunidad de
Madrid)州知事,マドリード次期市長候補なども出席しました.

州知事エスペランサ・アギーレ女史(Esperanza Aguirre)は,このところ
メトロの路線延長の開通式に引っ張りだこです.今月だけでも5/05には
7号線の東への延長(Henaresまで)へ,その前の5/03にはメトロ8号線の
マドリッド空港ターミナル4延長にも駆けつけています.
今月の最終日曜には,スペインを挙げての総選挙で州知事再選を目指して
いるところで,先日も,2020年までに完成させようとするマドリッド州
都市交通網の構想を発表していました.これは150キロに及ぶメトロ延長
や,ライトメトロ(ライトレール)やメトロバス(BRT)の整備も盛り込んだ
ものです.

今年1月にも紹介した位置関係を大雑把に把握できる地図 :
図は,Wikimedia CommonsにあるRed de Metro de Madridを基に,若干
加筆したもので,加筆した部分は正確ではないかもしれません.

Madrid_Metro_scale2007.png
(クリックで,ファイルサイズ500k弱の拡大画像を表示できます)
ライトレール路線は,いずれも破線で表示,
ラインカラー表示のメトロは,太線が延長された区間,(L1南部を除く)
水色は,マンサナーレス川 (Río Manzanares),
黒(細線)は,近郊電車セルカニーアス(Cercanías)の一部 (加筆)
薄いピンク(細線)は,高速鉄道 Renfe AVE (加筆)
パルラは一番下にあります (加筆)

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

マドリッド自治州のライトレールとトラム関連の過去ログ リスト :
2007/4/17 メトロ系統図書き換え他
2007/3/07 市長選で市電復活も争点に
2007/1/29 ライトメトロの完成間近に(2)
2007/1/22 ライトメトロの完成間近に
2007/1/07 間もなくシタディス試運転
2006/10/23 州知事候補が市電導入を公約?
2006/10/02 近郊で路面電車網計画発表 (アルコルコン)
2006/8/31 郊外で路面電車が開通間近 (パルラ)
posted by NeiTech at 19:00 | Comment(0) | TrackBack(3) | スペイン語圏 I このエントリーを含むはてなブックマーク

2007年05月06日

【自転車】欧州の先進都市を米紙が紹介

ウォールストリートジャーナル紙オンライン版に,ヨーロッパの大都市に
おける自転車利用促進への取組みや,自転車専用レーン(Bike Lane)など
インフラ整備に関する情報が掲載されていました.

記事は自転車利用の先頭をいく大都市として,オランダのアムステルダム
(Amsterdam)と,デンマークのコペンハーゲン(Copenhagen)を取り上げて
います.どちらも地形が平坦で,コンパクトな規模であり,比較的温暖な
(暑くもなく寒すぎることもない)地であることから,元々自転車天国の
都市でした.それが昨今では,それまでの道路混雑緩和や健康のためと
いう名目だけではなく,環境保護という要素も加わって,他の都市からも
注目を集め始めるようになってきました.

両都市の通勤における自転車利用率は,すでにアムステルダムが約40%,
コペンハーゲンでは30%強となっているだけでなく,メトロへの自転車
持込みが可能なほか,移民向け自転車教室なども行なわれていて,生活の
一部に溶け込んでいます.
自転車に乗って近距離の自動車移動を減らすことによって,二酸化炭素
排出量を激減させているわけですが,今後はさらなる割合の拡大や安全な
自転車走行のための対策強化などに,両都市とも計画を練っています.
アムステルダムには中央駅に1万台収容の駐輪場の建設計画があります.
コペンハーゲンではこれまでの倍の資金を今後3年間に自転車関連施設へ
投じようとしています.デンマーク全体では総延長2千キロに及ぶ自転車
専用レーンを道路上に設置する計画もあるようです.

一方,欧州の他の大都市では,ロンドン,ミュンヘン,チューリッヒと
いった都市が,アムステルダムから自転車向けの施設整備や方針を学ぼう
としています.パリでは自転車が市内自動車交通量を減らし,駐車場の
問題を改善したり大気汚染を軽減できると考え,今夏より低価格の貸し
自転車を開始しようとしています.また,北欧の二か国も自転車交通量を
増やそうとしているところです.
自転車天国というと中国を連想してしまいますが,北京あたりでは経済
成長に伴い自転車通行量は逆に減っているそうです.


記事ではこれらの紹介だけに留まらず,米国でも自転車利用を増やせられ
るかどうかにも触れています.米国からもアムステルダムなどに視察団を
派遣する都市が出てきました.
しかし,自転車先進地のアムステルダムでさえ,反自転車派の商店などが
自動車交通の多い郊外に店を移してしまったケースがあります.
米国でも小売店や駐車場オーナー,自転車専用レーンの設置で車線が減る
ことを懸念する運転者などからの反対が予想され,自転車通勤に向いた
環境への道は簡単ではなさそうです.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
May 4, 2007 Bike-friendly cities in Europe are launching a new
attack on car culture. Can the U.S. catch up?

(Wall Street Journal ニュースへのリンク)
購読制ですので,ログインしない限り全文は読めないようです.

記事の中で発言が引用された,米国ポートランド市のコミッショナーの
一人が主宰しているブログに,画像を除いた内容が掲載されています.
05/04/2007 WSJ: "Bike-friendly cities in Europe are launching a
new attack on car culture. Can the U.S. catch up?"

(CommissionerSam.com ブログへのリンク)
このコミッショナーのご当地ポートランドでは,幹線道路に自転車専用
レーンが設置されている割合が28%(延長163マイル=約262キロ),通勤に
占める割合は5.4%,一部地域では9%に達しているそうです.

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
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2007年05月05日

【ポートランド】市電利用増とモール工事現状

ポートランド関連の話題をいくつか.

ポートランドの市電(Portland Streetcar)では,ここ数年は冬場に乗客が
減っていたのに,この冬は利用者が減らなかったそうです.
ポートランド市電は,開業直後(2001年から翌年にかけて)の冬場は平日
一日4千人強の乗客数でしたが,それが昨冬(2006年から今年にかけて)は
平日一日平均8933人にまで倍増しています.

しかし,開業直後は別として利用者が増え始めた近年は,冬場は市電の
利用が落ち込み,春からまた復活するというパターンが続いていました.
それがこの冬は一日9千人近くの利用者を維持したまま経緯したため,
午後の2時から6時にかけては満員状態(crush loads)だったそうです.
もしも,例年にならって春先から夏にかけて利用者が更に増えるような
ことなら,混雑状況の悪化も考えられるため,車両をより多く投入して
運転間隔を短縮しようとしています.これまで平日は6本を運行させて
いますが,これを午後のピーク時には7本を運行できるような(予算上の?)
やりくりを検討しているようです.

8月中旬にはサウスウォーターフロント地区で,Lowell St.までの延長が
予定されています.その時点で7本運用の予算が出ることになっている
そうで,12分間隔の運転になりますが,延長で新しい利用者が増えると
考えられるため,嬉しい悲鳴といったところです.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
May 04, 2007 Summer Forecast: Streetcar Crush Loads
(Portland Transport ブログへのリンク)
この記事を投稿したのは,ポートランドストリートカーの市民諮問委員会
(Citizen Advisory Committee)議長を務め,Portland Streetcar, Inc.の
理事にもなっている人物です.
このひと月前にも,ポートランド市のコミッショナーのブログに,市電
では利用者が増えているという話題が掲載されていました.
04/04/2007 Portland Streetcar Ridership on the Rise
(CommissionerSam.com ブログへのリンク)

この冬場に利用者が減らなかった原因は特定されていませんが,推測の
一つとして,トランジットモールにライトレールを走らせる工事が1月
から本格化し,南北に市内中心部を縦貫するトランジットモールを走って
いた膨大な数の路線バスが,今年から迂回ルートを通っていることが影響
しているかもしれないとのことです.

そのトランジットモールのライトレール工事の最新状況によれば,早くも
一部でレールが敷設され始めている模様です.交差点の前後で路肩から
道路中央へ軌道が移動する様子も,画像集の中で垣間見ることができる
ようになっていました.開通は2009年9月が予定されています.
May 4, 2007 Portland Mall Construction Notice (PDFファイル)
最新状況 : Active Construction
画像集 : Construction photo gallery
(Portland Mall Light Rail Projec 公式サイトへのリンク)
Active Constructionのページは,工事現状が地図上で表示されるように
なっています.

モールはいくつかの工区にわけられて集中的に工事を行なうことにより,
工事によるトランジットモール内の商店への影響を最小限に留めようと
しています.軌道敷設工事は平日朝7時から夜11時まで,一部工区では
土曜も午後4時まで行なわれて,レール敷設まで8週間掛かるようです.

今一度,市電の話題に戻りますが,新線計画の進展もありました.
路面電車は現在ウィラメット川(Willamette River)の西岸のみで走って
いますが,これを東岸にも走らせてループ運転にしようという構想で,
その名もEastside Transitという名から,今ではStreetcar Loopとなって
いる計画の前進です.

そのStreetcar Loop計画は,FTAのSmall Startsプログラムで7500万ドル
までの補助金を受け取れることが決まったと報道されていました.
FTA : Federal Transit Administration
ループ計画全体では1億5200万ドル必要とされていて,FTAからの補助金を
除いた残りは地元負担です.
ここで登場するSmall Startsとは,SAFETEA-LUが制定した新しい交通機関
への連邦補助金プログラムの一つで,7,500万ドル以下の小規模な新規の
公共交通建設に対して補助金を交付するものです.
SAFETEA-LU : Safe, Accountable, Flexible, Efficient Transportation
Equity Act: A Legacy for Users

路面電車,トロリー,専用の走行路を持つBRT(bus rapid transit),通勤
列車などがSmall Startsの対象になりますが,このプログラムで補助金を
獲得したのは,路面電車ではポートランドが初めてかもしれません.
2007-04-26 Portland Streetcar Gets Funding Boost From Feds
(Oregon Public Broadcasting ニュースへのリンク)

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

ポートランドストリートカーの関連過去ログ :
2007/1/28 United Streetcar 設立ほか
2006/12/08 市電オストラヴァで試運転
2006/5/12 東側への市電延長ほか

ポートランド トランジットモール関連 過去ログ :
2006/10/18 モールMAXの専用ウェブサイト
2006/2/22 モール改造計画への論議は続く
2006/2/15 モール改造ちょっと待った!
2006/2/04 バス通りにLRTが走る懸念(3)
2006/1/14 バス通りにLRTが走る懸念(2)
2005/12/31 バス通りにLRT乗入れ
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2007年05月02日

【ポートランド】ロープウェイ夏は日曜も運転へ

ポートランド市電の現在の終点,サウスウォーターフロント地区と,その
西側の丘の上にある大学OHSUとの間を結ぶ,米国ではエアリアルトラム
(aerial tram)とも呼ばれるロープウェイが,今年1月下旬に開業してから
3か月が経ちました.
OHSU : Oregon Health & Science University

開業前には大きく膨れ上がった建設費などで,散々叩かれてきたトラム
ですが,その滑り出しはひとまず好調です.これまでに30万人以上が利用
しているそうで,直後の2月だけでも12万5千人余が乗車.これは,当初
予想の倍近くを輸送したことになるそうで,このうちの92%は大学関係者
だった模様です.

このトラムは通勤通学用の交通機関ですので日祝日は運休で,日曜日は
メンテナンスを行なっているとのこと.しかし,日曜運行を求める声が
次第に高まっていました.一般客が占める割合は2月の時点で8%です.
往復$4の運賃で,山頂は大学があるだけで観光施設があるわけでもあり
ませんが,モノ珍しさと好天時には景色の良さに惹かれるのでしょう.

そこでPortland Aerial Tram Committeeは,このほど夏の間だけ試験的に
日曜運行を決めました.5/20から9/16まで,日曜日は午後1時から5時に
限ってロープウェイを運行します.来夏以降は,今夏の利用実績をみて
決めるそうです.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
夏季日曜運転決定の報道 :
5/1/2007 Tram Will Run On Summer Sundays
(KOIN News 6 Portland ニュースへのリンク)

運賃と運転時間の案内 : FARES & SCHEDULE
3/19/2007 Tram Ridership Exceeds Expectations
(Portland Aerial Tram 公式サイトへのリンク)

portland aerial tram on a sunny day
by atul666 (flickr)
tram
(Taken on March 5, 2007)

サウスウォーターフロントまでの足となるストリートカー
(Portland Streetcar)も,上から見るとこんな感じに.
View of the Portland Streetcar from the Portland Aerial Tram
By Major Clanger (flickr)
View of the Portland Streetcar from the Portland Aerial Tram
(Taken on January 27, 2007)

ポートランド エアリアル トラムと言えば,先月こんな話もありました.
このロープウェイは民家の上空を通過します.その住民が,トラムから
わざわざ見えるように,報道では禁句のFで始まる言葉でトラムに悪態を
つく文句を屋根の上に張り出したのです.
計画ではゴンドラの下部は目隠しされるので,上から覗かれる心配はない
とのことでしたが,実際には大きなドーム型の窓ガラスの下の部分のみが
不透明になっているだけで,容易に下を見ることができました.住民らは
プライバシーの侵害を訴えるため,看板作戦に出たようです.それを地元
テレビ局がヘリからの映像も交えて報道していました.
Apr 26, 2007 OHSU tram riders get f-bomb dropped on them
Guy who put f-bomb sign on his roof explains his beef with the tram
(KATU Portland ニュースへのリンク)

記事では画像やビデオの中でも看板の文字は一部が隠されていますが,
flickrでは一目瞭然です.
* neighbors of the tram by jiminyshiznit (Taken on April 24, 2007)
* The Tram's Friendly Neighbors by Misserion (Taken on April 28)

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

ポートランド ロープウェイに触れた過去ログ :
2007/1/28 United Streetcar 設立ほか
2006/12/18 【索道】米国都市輸送での採用例
2006/11/01 トラムと路面電車の出会い
2006/4/21 こちらのロープウェイは...
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2007年05月01日

【BART】高速崩落で一日だけの無料開放

ベイブリッジのオークランド側で,取り付け道路の橋脚がタンクローリー
炎上により崩落した事故は,日本でも報道されています.橋の上ではない
ものの,ベイブリッジを渡るためには必要不可欠な部分で,いつもなら
一日8万台の車両が通る場所です.
通勤の大きな障害になると見越した州知事は,日曜未明に発生した事故を
受けて,同日夜には緊急事態を宣言(Emergency Declaration)します.
ベイエリアの公共交通機関を月曜だけ運賃無料にする決定を下しました.
直接ベイブリッジに関係のない,MuniやCaltrainを含めてです.

特にBARTは重要な代替手段と考えられるため,通常よりも列車編成を長く
したり,Pleasant HillとマーケットストリートのMontgomery Street間で
朝のラッシュ時に6本の列車を増発したりして,乗客の増加に備えたそう
です.また,この日に限りパークアンドライドの駐車場も,自由スペース
では無料で使えるようにしました.
その他にも,フェリー増発などがあり,これらが功を奏したのか,平日の
初日(4/30)は,朝夕ともラッシュ時に悪夢と予想されていたほど大渋滞や
大混乱は生じなかった模様です.

しかし,運賃が無料になるのは4/30だけです.5/01は増発されても運賃は
通常通りの有料に戻りますし,5/02以降は増発の有無も不明です.
タンクローリー炎上による高熱で鉄筋が溶け,崩落した高速道路の修復
には鉄材の急騰もあって数週間から数ヶ月かかると言われれおり,本当に
大変なのは,これからかも知れません.
もっとも,これを機会に公共交通が機能することが見直されれば,道路が
復旧しても自動車通勤に戻らないことを期待する声もあります.
1989年に同地域を襲った地震では,ベイブリッジが復旧したあとも公共
交通の利用者数が地震前よりも高い状態が続きました.

4/30に公共交通機関が運賃を無料化した分の損出は,カルフォルニア州が
250万ドルを拠出して各事業者に補填することになっています.5/01には
運賃が無料にならない代わり,列車など増便の経費に振り向けられます.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
カルフォルニア州知事の緊急事態宣言 :
04/29/2007 Governor Schwarzenegger Issues Emergency Declaration
for Collapse of Freeway Near Bay Bridge

(State of California Office of Governor プレスリリースへのリンク)
運賃を無料にした財源を出したのは,カルフォルニア州政法(California
Government Code)のCalifornia Emergency Services Act(カルフォルニア
危機管理法),California Disaster Assistance Act(カルフォルニア災害
援助法)のセクション8690.6によって州知事に与えられた権限を発動した
とあります.

4/29の時点のBARTのニュースリリースでは,5/01以降に関しては4/30に
見極めるとしていました.(Caltransのサイトに掲載されている分)
BART Rides Will Be FREE Monday April 30 (PDFファイル)
(California Department of Transportation 公式サイトへのリンク)
その後,5/01は通常の運賃に戻ることが決まり,5/01からは有料と注意を
促しました.(BART 公式サイトへのリンク)
04.30.2007 BART runs longer trains and more train trips Tuesday
BART : Bay Area Rapid Transit

511.orgのページには,現時点では道路の迂回ルートの案内や,代替交通
機関へのリンクが掲載されています.Traffic
(511.org - MTC - のサイトへのリンク)

Caltrain Free by richardmasoner (flickr)
Caltrain Free
(Taken on April 30, 2007)

MacArthur Maze 特集 : The Maze Meltdown (SFGate へのリンク)
今回の道路閉鎖は公共交通が見直される機会になるかどうかの試金石 :
May 1, 2007 (San Francisco Chronicle ニュースへのリンク)
Mass Transit: Traveling on buses, trains, ferries 'pretty nice'

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