2008年01月31日

【ホノルル】トランジットの車両候補出揃う

ハワイ州オアフ島のホノルルで大量輸送機関導入計画が進行中ですが,
高架の専用軌道か専用道路で進められることだけが決まり,そこに鉄道を
走らせるのか,ゴムタイヤ式の乗り物になるのか,その行方は専門家らで
構成される委員会が市議会に推薦し,市議会が決定を下すことになって
います.その乗り物候補を提供する会社名が発表されました.

大きく分けて,輸送機関の種類は4つになります.
コンクリート路面上をゴムタイヤで走る乗り物,
レールの上を鉄車輪で走る乗り物,
磁気浮上式の乗り物,
モノレール,
という四種類です.この中でゴムタイヤは四社が名乗りをあげています.
ゴムタイヤ式トラムのフィリアス(Phileas)を擁するAdvanced Public
Transport Systems,トランスロール(Translohr)に,新交通システムの
仲間とも言えるVALのシーメンス(Siemens Transportation)と,日本から
IHI Corp.も名乗りを上げています.

レール上の鉄車輪,すなわち鉄道では,アルストム(Alstom Transport),
ボンバルディア(Bombardier),シーメンス(Siemens Transportation),
アンサルドブレダ(Ansaldobreda)などに加えて,ドバイでの実績がある
と紹介された日本のMitsubishi-Sumitomoを入れた五社です.

その他に,磁気浮上式鉄道は日本のMitsubishi-Itochuが,モノレールも
Hitachi Americaとなっています.

数十億ドルとされる計画の要となる車両は,5人の委員により2月末までに
市議会に推薦されることになっています.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
January 30, 2008 Hawaii transit bids in
(Honolulu Advertiser ニュースへのリンク)
January 30, 2008 12 proposals submitted for transit system
(Honolulu Star-Bulletin ニュースへのリンク)

Honolulu Advertiser紙のページに掲載されている各モードの代表的な
写真が並んだ画像は,その日の同紙の第一面を飾っています.タイトル
にはゴム,スチール,マグネットからの選択とありました.

関連過去ログ: 2008/1/02 鉄道かバスかの続編

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2008年01月30日

【ベルゲン】100%低床車の契約締結

ノルウェーのベルゲン(Bergen)で建設中のライトレール(Bybanen)に採用
される車種が決まり,発表されています
人口25万人弱のノルウェー第二の都市では,街の中心部から南に約10キロ
ほどのNesttunに至るライトレール第一期区間が,2009年とも2010年とも
言われる開業を目指しています.その路線を走るのは,Stadler Pankow
GmbHのバリオバーン(Variobahn)になりました.
契約額は3500万ユーロで,Variobahn100%低床車両は12本用意されます.
その他に,オプション20本と最低8年間の保守契約も結ばれました.

ドイツ語の記事は豊富に見つかりますが,Stadlerに英語版のニュースが
出ていました.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
29.1.2008 Bergen (Norway) builds a new light rail system-Stadler
will deliver the vehicles.

(Stadler Pankow GmbH ニュースリリース英語版へのリンク)
その他にも英語の業界紙にも速報が簡単に掲載されています.
29 Jan 2008 Bergen signs Variobahn order
(Railway Gazette ニュースへのリンク)

路線図のあるページ: Hvor går Bybanen?
(Bybanen 公式サイトへのリンク)

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2008年01月29日

【Muni】市長の運賃無料化案お流れに?

サンフランシスコの市長が提案していたMuni運賃無料化構想は,専門家の
分析により実現の見込みがなくなったようです.
Muni: San Francisco Municipal Railway
一か所で公共交通機関の無料化が実現すれば,他の街にも普及するかも
しれないと考えられていました.自動車利用者を減らし大気汚染を緩和
させることが目的です.


しかし,運賃を無料化することによる利用者増加が,Muniの運行や保守に
かかる経費を押し上げて財政を圧迫することや,資金の問題が解決したと
しても,必要となる車両数を揃えるのに時間がかかること,大幅な投資を
行って今のシステムの信頼性を改善しない限り,サンフランシスコ市の
求める自動車利用の代案となり得ないとする調査結果が出たため,市長の
アイディアが通ることはなさそうです.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
January 28, 2008 Free ride? Fat chance: Muni fares will stay
(San Francisco Chronicle ニュースへのリンク)

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2008年01月28日

【プラハ】地下鉄に改札を復活させる計画が

これまでホームと出入口の間にゲートなどの仕切りがなかった地下鉄に,
新たに改札機を導入しようと検討している街が,実はヨーロッパにもあり
ました.チェコのプラハです.
厳密には1974年にメトロ(Metro)が開通した当初には,ゲートがあった
とのことです.プラハの英字新聞の記事に書かれた言葉(turnstile)通り
ならば,回転式の改札機だったのでしょう.それが,1980年代なかばに
ドイツやオーストリアの地下鉄をまねて撤去されたそうで,それ以来,
切符購入は自己申告=信用乗車の形になりました.

ゲート復活案は,プラハでも不正乗車の多さがきっかけになっています.
25%もの割合でした.その分の損失を抑えるべく,DPは今後三年かけて
全駅に改札機の再導入を計画しているというものです.
DP: Dopravní podnik Praha
50を超える全駅への導入に掛かる費用は,10億チェココルナ(約3860万
ユーロ / 約5680万ドル)と見積もられますが,25%という不正乗車率の前
には,DPにとって前向きな投資と映っています.決定は3月に下される
模様です.

現在,プラハでは切符不所持の罰金が700チェココルナ(約27ユーロ)だ
そうです.1月から金額が引き上げられ,それまでは月間パスの料金に
ほぼ匹敵する500チェココルナ(約19ユーロ)でした.しかし,これ以上は
法の問題があり,罰金金額を上げることが困難なようです.
また,切符の検査には140名が動員されていて,昨年は23万件の罰金,
額にして1億100万チェココルナ(約400万ユーロ)を徴収していますが,
暴力的な抵抗に遭ってあって取りはぐれも出ていたとのことです.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
January 23rd, 2008 City metro may revive turnstiles
(The Prague Post ニュースへのリンク)

プラハ関連過去ログ: 2007/8/05 部分低床の新車より旧型車が好み?

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2008年01月27日

【パリ】T3は経済的にマイナスとの報告出る

パリ市内を走る路面電車としては69年ぶりの復活になる,市南部を走る
トラムT3が2006年12月に開通して早くも一年余が経ちます.昨年12月の
時点で一日の利用客が平均10万人に達し,路線バス(PC1)の時代と比べて
66%の増加となっているそうです.利用客の半数以上(52%)がパリの近郊
(banlieue)を発着地点としており,7.4%は近郊から近郊へ向かうという,
放射状の路線ではない周回路線ならではの利用もされています.

しかし,このトラムT3(計画名Tramway des Maréchaux)に対して,極めて
否定的な調査結果が発表されました.利用者千人からの聞き取り調査を
元にしたもので,市内3つの研究機関がまとめました.

それによれば,トラム開業をきっかけに自動車利用からトラムに切替えた
人は,トラム利用者のうちの2.6%で,パリ市内の自動車交通量のうち,
千分の一相当の交通量を減らしたに過ぎないとしています.
また,トラムの走る通りだけは自動車が減っても,周辺の道路はかえって
混雑が増しているため,二酸化炭素排出量がむしろ増加しているとか.

トラムが利用者にもたらした経済効果は,時間節約で年間4百万ユーロと
算出されますが,その他の効果,たとえば乗り心地の良さとか,地下鉄の
混雑が減ったというようなことは,測定不能として価値として年間4百万
ユーロに留めたのに対し,自動車利用者にもたらされた経済的不利益は,
トラムが通ることで,その通りだけでなく交差する道路も走り難くなった
ことや,迂回する車で周辺道路が混雑したことから生じる損出が,年間で
3千3百万ユーロになると弾き出しています.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
23 Janvier 2008 Tramway des Maréchaux : un bilan 'fortement
négatif' selon un rapport d'universitaires

(Le Perroquet Libéré ニュースへのリンク)
この記事では調査結果の概要と,調査機関の概略が紹介されています.
そのうち一つの公式サイトで,詳細な内容をPDFファイルで見ることが
できます.次のリンク先からたどってください.Pierre Kopp > Tramway
(Pierre Kopp 公式サイトへのリンク)

これに対してパリ市は,すぐさまウェブ上で反論しています.調査結果が
公開された翌日には市の公式サイトに掲載されていました.
24/01/2008 Réponse de la Ville au rapport sur le tramway des
Maréchaux
(Ville de Paris パリ市 公式サイトへのリンク)

たとえば,時間短縮の経済効果を時間あたり10ユーロで調査報告は計算
していますが,RATPは公共交通の時間短縮効果を同16ユーロの価値がある
とみなしていたり,トラム利用者のうち10%は,これまでメトロやバスの
ユーザーではなかった新規顧客と見積もっていることを挙げています.
また,自動車利用からトラムに乗り換えるというような習慣の変化には,
少なくとも二三年掛かるとして,たった一年で移行が少ないと結論を出す
のは時期尚早とも主張していました.

今年3月には,パリ市長選が控えています.

関連過去ログ:
2007/10/12 T3延長の進展と環状線計画の話題
2007/6/14 ダイヤ改正でT3速度アップと増発へ
2007/1/01 T3はなぜ路面電車で建設されたか

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【Vamos】Leolinerに続く低価格な低床車

ライプチヒで大手メーカと比べて廉価の部分低床車を製造している会社
が,二つ目となる低床車モデルの発表会が行われました.実物が登場する
のは,一部には2008年内にもという情報があったものの,2009年9月か
同年年末になりそうです.

ライプツィヒ(Leipzig)とハルバーシュタット(Halberstadt)で活躍中の
部分低床車,LEOLINERの後継となるモデルは,最近Vamos(バモス)という
名が付きました.スペイン語でレッツゴーという意味になる言葉です.

Vamosは,Leolinerでは60%未満だった低床化率が最大95%になるほか,
車両長も30mクラスになり,比較対象が不明ですが消費エネルギーを40%
減らせるとしています.
しかし,空調は搭載しないのはLeolinerと同様で,LED式の旅客向け案内
装置も設けないなど,贅沢な装備は避けて必要最小限に留めることで,
低価格に抑えるようです.2015年までに旧型の高床車(タトラ)を一掃する
お膝元のLVBなどが納入先として考えられている模様です.
LVB: Leipziger Verkehrsbetriebe

発表当日の報道:
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
25 Januar 2008 Auf geht's: HeiterBlick Gmbh präsentiert die
Vision ihrer neuen Tram-Baureihe

(Leipziger Internet-Zeitung ニュースへのリンク)
25. Januar 2008 "Das wird ein Quantensprung"
Fotos vom Super-Leoliner "Vamos" Straßenbahn "Vamos" vorgestellt
(LVZ-Online ニュースへのリンク)

Leolinerの後継として?,CityRiderという名前もあったようで,メーカの
公式サイトには,現在そのモデルの詳細が掲載されています.
CityRider (HeiterBlick GmbH 公式サイトへのリンク)


関連過去ログ:
2006/1/26 【Leoliner】LVBがFBLの持ち株を売却
2005/12/07 【ライプチヒ】Leoliner 量産車がお披露目

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【ロサンゼルス】地下鉄改札設置計画ほか

米国で唯一,改札がない地下鉄とされるロサンゼルスのレッドラインも,
とうとうホームに行き着く前に自動改札機が導入される方向で動いている
ようです.LACMTAでは,地下鉄だけでなくライトレールの主要駅にも,
自動改札機などのゲートを設置する計画が,LACMTA内部で着々と進行して
いました.
LACMTA: Los Angeles County Metropolitan Transportation Authority

昨年10月の調査結果で,平均5%の利用客が切符を持っていなかったことが
判明,それによる年間550万ドルとも同677万ドルとされる損失を今後は
防ぐべく,地下鉄レッドラインの全駅と,ブルー,グリーン,ゴールドの
各ライトレール路線にも,合計275のゲートを導入する計画は,昨年11月
下旬以降,LACMTAの理事会や委員会などで次々と承認されてきました.

ゲート設置に掛かる費用とその維持費は,報道により数値が異なるのです
が,導入には3千万ドルから5640万ドルとされ,維持費は年間百万ドル
から1220万ドルと開きがあります.数字の取り方の基準が異なるのかも
しれません.
これでこれまで不正乗車により取りこぼしていた分を徴収するほかにも,
7百万ドルかかる切符検査員の経費も減らすことが出来ると考えられて
いる模様です.

検索できる最新の報道によれば,1/17に委員会があり,そこで満場一致で
承認されたことが伝えられています.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
January 17, 2008 MTA Closer To Installing Subway Gates
(NBC4 Los Angeles ニュースへのリンク)
この記事によれば,1/24開催の定例理事会でも投票にかけられているはず
ですが,改札導入は既定路線と見なされているのか,結果を伝える記事は
見つかっていません.

昨年12月には,東海岸からニューヨークタイムス紙が報じていました.
December 3, 2007 An End to the Free Ride on Trains in Los Angeles
(The New York Times ニュースへのリンク)

自動改札機のメーカは,LACMTAに券売機などを納入している会社(Cubic
Transportation Systems)に決まっています.
関連過去ログ:
2007/10/27 切符不所持は5%から10%も
2006/2/26 地下鉄に改札設置か?

1/24に行われた定例理事会の投票で報じられている中には,以前紹介の
ライトレール,ゴールドラインの延長計画が先送りになりそうだという
記事がありました.(現在建設中の延長とは反対の方向の分です)
01/24/2008 Setback for Gold Line extension
(San Gabriel Valley Tribune ニュースへのリンク)
優先順位が下げられた模様で,順調に運んでいれば年末にも着工している
ところを,正式決定ではありませんが,早くても2009年末着工にずれ込む
可能性が高そうです.

関連過去ログ: 2007/10/06 【LA】ゴールドラインをオンタリオ空港へ?

その他,ロサンゼルスとサンディエゴの間にあるオーシャンサイドからの
ディーゼルカーによるライトレールが,形式的には昨年12月下旬に開業
していますが,旅客営業が開始されていなかった件で,当初の1/13予定は
当局(PUC)の安全検査を通らずに延期,その後に設定された1/27予定も,
更に先送りされて,次の予定日は3/09になるという報道もありました.

途中駅の一つで,最初の計画から長くなったディーゼルカーにあわせて
設計し直したはずのプラットホームが,まだ調整が足りなかったことが
判明し,作り直すことにしたためです.3/09に旅客営業を開始した後も,
その駅だけは乗降できずに,再建予定の晩春までシャトルバスで乗降客を
輸送する模様です.
January 25, 2008 Sprinter start delayed until March
(North County Times ニュースへのリンク)
26. Januar 2008 Sprinter's start date postponed to March
(The San Diego Union Tribune ニュースへのリンク)

関連過去ログ: 2007/12/30 【SPRINTER】開業(旅客営業は1/13から)ほか

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2008年01月24日

【Muni】路線バスでも運賃POPの実験へ

サンフランシスコ市内を走るMuniの路線バスの一部で,後部ドアからの
乗車を認める実験が,この冬に実施されるそうです.
Muni: San Francisco Municipal Railway
月間パスや乗継券など,運賃支払済みの乗客は,従来は義務付けられて
いたバス前方扉からだけでなく,後部扉を含む全てのドアから乗車を可能
にすることで,路線バス運転時間の短縮を図ることが狙いです.

サンフランシスコでは,ライトレールのMuniメトロが自動改札機のない
停留所でも,有効な切符などを持っていれば全てのドアから乗車できる
POP(Proof of Payment)と呼ばれる運賃支払自己申告制をとりますが,
路線バスは必ず前扉から乗車して,パス類などの有効な切符=支払証明を
運転手に直接提示しなければなりません.
欧州のドイツ語圏の街では,路線バスでも当たり前のように浸透している
自己申告(信用乗車)制度ですが,同じ欧州でも他の国に行けば,路線バス
では切符などを直接運転手に提示しないまでも,打刻機を通す(=有効なら
音が出る)など,何らかの形で運賃支払済であることを乗車時に求められ
ます.このためたとえ連接バスであっても,乗車は前扉からに限定して
いるところがあります.

平均時速8.0マイル(12.8キロ)しか出せず,住民投票で達成が義務付けら
れている定時運行率目標85%に遠く及ばない状態のMuniでは,運転時間の
短縮は急務です.全てのドアからの乗車を可能にする実験のなかでは,
バス前部の混雑具合,不正乗車の増減,乗客と運転手のやりとりなども
調査されます.

Muniでは今後改善する路線をはじめ,バスでも全ての扉から乗車できる
ようにする計画があり,それは20年先を見据えた交通計画の一環になって
いるようです.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
2008-01-16 Muni to test rear-door boarding

(The San Francisco Examiner ニュースへのリンク)

SFMTAのサイト内では,この実験に関する情報を見つけることができま
せんでした.バスは前扉から乗車することという案内は下記にあります.
Rider Info > Info for New Riders
Fares & Sales - Proof of Payment & Always Ask for a Transfer
(SFMTA 公式サイトへのリンク)

ベイエリアから離れてしまいますが,運賃に関連する米国の話題として,
ダウンタウンと周辺に設けられた運賃無料区画(フェアレススクエア)を
時間制にして,早朝深夜は運賃必要にしようという話題が,オレゴン州
ポートランドから出ていました.

しかし,昼と夜の二度にわたる公聴会に参加した人々の反対意見や,電子
メールなどで寄せられた七百通の反響のうちの三分の二が反対だったこと
などから,運賃無料を時間制限する案は,ひとまず見送りになります.
January 19, 2008 Portland keeps all-day free-ride zone

(The Oregonian ニュースへのリンク)
関連過去ログ: 2008/1/14 【ポートランド】運賃無料ゾーン見直し(2)

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2008年01月23日

【ブリュッセル】低床車追加発注へ

ブリュッセル(Brussels / Bruxelles)のSTIB(MIVB)が,ボンバルディアに
100%低床車を追加発注しています.
STIB: Société des transports intercommunaux de Bruxelles
MIVB: Maatschappij voor het Intercommunaal Vervoer te Brussel

最大102本のFLEXITY Outlookが,2009年4月から2012年7月までの間に,
ブリュッセルに納入されるとボンバルディアが発表しました.このうち
確定は87本で,約1億9500万ユーロ(2億8500万ドル)とされています.
フランス語の記事には,102本を含め合計で2億5千万ユーロという数字も
出ていますが,いずれにしても,STIB(MIVB)史上最も大規模な契約です.

STIB(MIVB)では,2003年に46本と続く2005年にも22本のFLEXITY Outlook
モデル100%低床車をボンバルディア(Bombardier)から購入していました.
今回の追加発注も,2003年に結ばれた五か年包括協定の一環だとのこと.
車両はベルギーのブルージュ(Brugge / Bruges)にある同社工場で製造
されますが,台車はドイツのジーゲン(Siegen)での製造になります.

STIBのFLEXITY Outlookには,車両長の異なる2つのタイプがあります.
32mで5車体を持つT3000形式と,43.4mで7車体のT4000形式です.2003年の
契約ではT3000が27本とT4000が19本で,2005年にはT3000のみ22本が発注
されています.
今回の87本の内訳は,プレスリリースには出ていませんが,フランス語の
報道によれば67本がT3000で,車齢30年を超えたPCCカーの7700形式を置き
換えるとのことです.残る20本がT4000になります.

FLEXITY Outlookは,最近ではドイツのクレフェルト(Krefeld)が発注して
いますし,今春にはインスブルックでも営業運転に投入されるでしょう.
その他の導入先はボンバルディアのプレスリリースが掲載していますが,
同じタイプはこれまででも300本を超えているそうです.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
ボンバルディア プレスリリース: January 22, 2008 Bombardier Signs
Agreement With STIB For A Total Of 102 Additional Trams For
Brussels
(Bombardier 公式サイトへのリンク)
フランス語の記事: 22/01/08 La STIB signe le plus gros contrat
d'achat de son histoire
(7sur7 ニュースへのリンク)

ブリュッセルのSTIBは,これまでの契約にあるFLEXITY Outlook68本と
今回の102本に加えて,1990年代初頭の100%低床車黎明期に51本が納入
されたT2000を含めると,低床車両数が221本となり,ボンバルディアに
よれば公共交通機関としては世界最大規模になると,フランス語の記事は
伝えています.(現実にはベルリンやウィーンがこれを上回りそうです)

関連過去ログ: 2007/9/23 【ベルギー】沿岸と首都の各トラム延長計画

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2008年01月22日

【ブエノスアイレス】開業半年後のトラム

アルゼンチンはブエノスアイレス(Buenos Aires)の,プエルト・マデロ
(Puerto Madero)地区で昨年2007年7月下旬に開業の路面電車,直訳すると
イーストトラムになるTranvía del Esteに,早くも路線延長が行われる
という話が出ています.

港湾地区だったところを再開発しているプエルト・マデロから,ブエノス
アイレスの公共交通の要衝と言える鉄道駅(Estación Retiro)前を通り,
隣接の長距離バスのターミナル(Terminal de Omnibus de Retiro)まで,
順調にいけば2月下旬に着工,半年で工事を終えて9月運行を目指します.
延長される約2キロには,終点を含めて3つの停留所が設けられます.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
21 de enero de 2008 El tranvía llegará a Retiro
(Lanacion.com ニュースへのリンク)

Tranvía del Esteの路線延長が考えられていることは,以前から伝えられ
ていましたが,ここまで具体的な日程が出たのは初めてかもしれません.
ただし,記事はこれだけで,他紙の後追い報道も見つかってなく,もしか
したらの懸念も残ります.
なお,旅客営業開始(7/25)から半年近くが経過しましたが,21万人弱の
利用に留まっており,平日の一日平均利用者は千人前後の模様です.

位置関係を把握しやすい地図が,昨年開業直前の記事に載っていました.
13 JUL 2007 Proyectan que el tranvía de Puerto Madero una Retiro
y Constitución

(Clarín.com ニュースへのリンク)
掲載されている地図の右手の破線部分が今回の延長区間です.
なお,地図は右が北になっています.

地図検索: mapa interactivo de Buenos Aires
(Gobierno de la Ciudad de Buenos Aires へのリンク)
検索窓からRetiroと入力すると,別ウィンドウで検索結果がいくつか出て
きます.その中からEstaciones de Ferrocarrilを選べば,駅の位置が
地図上に表示されます.3つありますが,どれも大して変わりません.
左側のメニューのIMÁGENES Y FOTOGRAFÍASをクリックして,Satelital
Color (2004)を選択すれば,衛星画像にもなります.

MS Virtual Earthには,地図と衛星画像が用意されています.
Puerto Madero - Retiro (Live Search Maps へのリンク)

先日,南米初となるアルゼンチンの高速鉄道は,アルストム率いるコン
ソーシアムVeloxiaが建設することに決まりました.契約は今年3月下旬の
ようですが,ブエノスアイレス市内にトラム路線網を構築することにも,
フランスが国を挙げて乗り気の様子です.
18 de enero de 2008 Francia quiere una red de tranvías en Buenos
Aires
(Lanacion.com ニュースへのリンク)

関連過去ログ:
2007/7/07 シタディス運転開始か
2007/1/21 フランスからの市電公開
2007/1/06 春にはシタディス運転へ

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2008年01月21日

【ストラスブール】トラム延長と空港駅着工

フランスはアルザス地方から,トラムの話題がいくつか届いています.

まずは,ストラスブール(Strasbourg)のトラム(tramway)から.
2007年8月から暫時開通している,ネットワーク(Réseau) 2007 - 2008の
第三弾にあたる,トラムB線のオストワルト(Ostwald)延長は,1/30に開通
するとの案内が運行事業者CTSのサイトに出ています.
CTS : Compagnie des transports strasbourgeois

ストラスブールからみて南西に位置するオストワルト(Ostwald)まで,
現在B線とC線の終点になっているElsauから,B線だけが延長されて途中に
3つの停留所が設けられます.新しいB線の終点は4つ目のOstwald Hôtel
de Villeに変わり,更にその先の延長が,今年5月か6月に予定されている
ため,路線バスの再編は今回は行わないとのことです.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
CTSには,英語での公式案内があります.
January 2008: Extension of line B to Ostwald
路線図など: Maps, plans and timetables for the city lines
(CTS 公式サイト英語版へのリンク)

ストラスブール都市圏の公式サイトによれば,1/30にはトラムB線のみ
運賃が無料になるそうです.こちらはフランス語のみ.
Le tramway à Ostwald
(ストラスブール市とCUSの公式サイトへのリンク)
CUS: Communauté urbaine de Strasbourg

関連過去ログ: 2007/8/26 【ストラスブール】祝 延長で5日間の運賃無料

もう一つ,ストラスブールでは郊外と市内を直通運転するトラムトレイン
計画があります.Tram-Train Strasbourg-Bruche-Piémont des Vosges
という名の計画で,ストラスブールの西南西約30キロに位置するMolsheim
や,RFFの線路上のObernai,Gresswiller,Mutzigなどとストラスブール
SNCF駅を結ぶもので,ストラスブールのSNCF駅の地下から中心街へ乗り
入れるというものです.
RFF: Réseau ferré de France (フランス鉄道線路事業公社)

この路線は,ストラスブールの西南西10キロにあるストラスブール空港
(SXB / LFST)のそばを通っています.近くにEntzheim駅があるものの,
空港連絡機能は果たしてなく,公共交通はもっぱらバスが頼りでした.
そこに新しく空港駅を設ける工事が着工されたという報道もあります.

空港駅は年内にも完成予定で,同区間の列車も12月からは15分間隔に増発
されて,ストラスブール駅と空港駅の間は8分で結ばれるのだとか.
いずれは,その空港駅にトラムトレインも発着し,市内中心部から直通
できるようです.
18/01/2008 Le tram-train fait lentement son chemin
(France 3 Alsace ニュースへのリンク)
この記事によれば,計画中のトラム=トレインの沿線には36万人が住んで
いるそうです.

最後は,ミュルーズ(Mulhouse)からです.
こちらのトラムトレインは既に着工済みですが,車両デザインが決定した
として公開されていました.営業開始は2010年12月の予定です.
15/01/2008 Tram-train : une livrée signée Peret
(Sitram 公式サイトへのリンク)
14 janvier 2008 Tram-train Mulhouse-Vallée de la Thur
(Conseil Régional (La région Alsace) 公式サイトへのリンク)
採用されたデザインは,現在ミュルーズ市内を走っているトラムと同じく
カタルーニャのデザイナー,Peret(Pere Torrent?)によるものでした.

関連過去ログ: 2007/9/12【ミュルーズ】トラムトレイン起工式行われる

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
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2008年01月20日

【フェニックス】建設中のレールに問題発生

参照記事の原文をご覧になったかたは,すでにお気づきと思いますが,
完成目前のライトレールに生じた問題は,レールの裂け目とか破断などと
いう表現はふさわしくなく,隙間が拡大したというものでした.専門家が
冬場には珍しいことではないと発言していることから,つなぎ目部分の
レール端の間が広がったもののようです.
以下は最初の投稿の表現を訂正,新たに報じられた記事を紹介しました.

アリゾナ州フェニックス(Phoenix)を起点として,東隣のテンペ(Tempe)と
メサ(Mesa)を結ぶライトレールは,今年12/27開業を目指し建設が進んで
います.延長約20マイル(約32.2キロ)の路線のうち,91%が完成している
と伝えられるなか,開業予定をも揺るがしかねない問題が浮上していた
ことが明らかになりました.全線の11か所で,敷設済みレールの隙間が
広がりすぎていることが,12月に発見されていたのです.

隙間拡大は,主に軌道敷設と共に設置された排水管近くに発生していて,
最大で7インチ(17.8センチ)に及んでいるそうです.ライトレールは5つの
工区にわかれて建設されていて,そのうち3工区で見つかっていますが,
建設業者は別々です.
夏の厳しい暑さと冬の冷え込みの寒暖の差が激しい土地のため,レールの
伸縮はある程度予想されていたものの,ここまでの拡大は思いもよらず,
Valley Metroでも原因がつかめずにいる模様です.現在ニュージャージー
から専門家を呼び寄せて,調査を行っているとのことでした.
原因究明まで数週間かかりますが,安全を期してレールは取替えられる
ようです.

敷設後に隙間ができることは,ミネアポリスでも起きていたそうです.
しかし,フェニックスほどの幅ではありませんでした.ミネアポリスの
ケースでは,レールの材質に問題があり,同地の厳しい低温が影響した
とされています.

対策に要する経費は臨時費用の中から捻出される見込みですが,これが
設計か建設に起因するものなら,税金からではなく,その責任者に代償
してもらうと,Valley Metroの代表者は発言しています.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
Jan. 16, 2008 Breaks in light rail puzzling officials
(The Arizona Republic ニュースへのリンク)
January 15, 2008 Light rail cracks under investigation
(The Business Journal of Phoenix ニュースへのリンク)
他にも多数の記事が出ていました.

昨年10月と11月時点のものですが,だいぶ姿を現している様子を伺える
画像を,下記リンク先で見ることができます.
Phoenix Metro Light Rail Construction
(SkyscraperCity フォーラムへのリンク)

隙間の生じた画像とともに,他の区間でも生じる可能性を指摘しつつ,
レール敷設後に迎える最初の冬には,隙間が想像以上に広がるのは,よく
あることという話まで紹介されています.厄介なことではあるものの,
深刻なことではないということです.
January 20, 2008 Light-rail officials expect more breaks
(East Valley Tribune ニュースへのリンク)

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2008年01月19日

【フィレンツェ】トラム計画是非を問う投票

フィレンツェ(Firenze)のアカデミア美術館(Accademia di Belle Arti
Firenze)に展示されているミケランジェロ(Michelangelo)作のダビデ像
(David)が,今度は移転するしないで論議を引き起こしています.

この移転騒動は,日本でも報道されているかもしれませんが,市の計画
するトラム路線が美術館のすぐそばを走ることから,その振動で彫刻が
重大な損害を蒙るのではと懸念されていて,自主的に移動するのかと思い
きや,もちろんそんなことはなく,これもまた市が進める建設中の音楽
などの文化複合施設に,市が移設を表明したのでした.
その理由は,観光客が中心部に殺到するのを,もはや支えきれない状態に
なってきているため,少しでも名所を分散させたいからというものです.
フィレンツェには,年間1100万人もの観光客が訪れていますが,わずか
1平方キロの区画に集中しているのだそうです.しかし,美術関係者らは
猛反発し,政治家まで巻き込む論争になってしまったようです.

その話はさておき,トラムの話をしますと,2/17に住民投票が行われる
ことになりました.市電計画を続行するのか,それとも取消かどうかが
問われることになる模様です.
投票は計画取消案に対する賛否となるため,市電計画に賛成する人はNoと
投じる必要があります.Si(イエス)と入れてしまうと,計画取消に一票を
入れたことになってしまいます.
1号線はすでに着工されていますので,対象は2号線と3号線のようです.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
18.01.2008 Firenze, il 17 febbraio referendum cittadino sul
(inToscana ニュースへのリンク)
17 Gennaio 2008 Tramvia: indetto ufficialmente il referendum per
il 17 febbraio
(Nove da Firenze ニュースへのリンク)

これらの記事は,市の考えを記したものになっています.
トラム建設は,大気汚染と戦うこと,エネルギーを節約すること,自家用
車の使用を制限すること,といった多くの欧州諸都市で実施されている
これら3つを実現するために必要であり,単にトラム建設に賛否を投じる
のではなく,生活感のないミュージアム化(città museo)に陥ることを
防ぎ,受け継がれた遺産を守りつつ,いかに街の発展と近代化を図るかを
考えて欲しいと訴えかけているようです.

ダビデ像の移転騒動は,英語の記事で読むことができます.確認されて
いるだけでも,フランス語,スペイン語の記事がありました.
17 January 2008 Michelangelo's 'David' may move in Florence
makeover
(AFP/Google ニュースへのリンク)
17 January 2008 Has 'David' got too big for Florence?
(Independent ニュースへのリンク)

関連過去ログ: 2007/10/09 トラム1号線レール敷設開始

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2008年01月18日

【ローザンヌ】トラム建設計画が明らかに

スイスのフランス語圏では,トラム(tramway)は現在ジュネーブに残る
のみですが,市内だけで人口13万弱,広域圏まで含めると32万人近くが
暮らしているローザンヌ(Lausanne)でも,トラムが復活することになり
そうです.先日,関係者が計画を明らかにしました.

ローザンヌでは,メトロ(Métro de Lausanne)と称して,ライトレール
規格のローザンヌから西に向かう鉄道線が1991年に開業しています.
また,今年9月には19世紀から走っていた路線を,今度はラック式鉄道
からゴムタイヤ式の地下鉄に転換し,区間も延長してメトロ2号線(m2)
として運転再開を計画しています.

レマン湖畔のウシー(Ouchy)に向かう路線は,急勾配のためケーブルカー
として建設されましたが,1959年にラック式鉄道に転換されていました.
そして二度目の転換工事により,今度はパリのメトロ14号線のように,
自動運転のゴムタイヤ地下鉄として生まれ変わり,新しく南北の軸となる
輸送機関へと変貌を遂げることになっています.工事の関係で,ラック式
鉄道は2006年1月に運転を終了し,現在はバス代行になっています.

新しく導入される予定の路面電車は,ローザンヌからみて北西に位置する
Bussigny-près-Lausanneから,ローザンヌ中心部に至る路線になります.
スイス国鉄のジュネーブ-ローザンヌ間の線路に近い場所を走るようで,
現在のメトロやバスの路線網を補完する形です.着工は2011年の予定で,
2015年の完成を目指します.
ローザンヌ中心部では,トラムはPlace de l'Europeから発着しますが,
Lausanne-Flon駅との連絡には,エスカレータ付き地下歩道が設置される
そうです.これはメトロ2号線のFlon駅前後の短距離利用が増えすぎない
ようにという目的もあるようです.

このトラムは2020年に向けた計画の一環です.この地域の居住者が増え
通勤需要も増加し,2020年までに今より7万人多くの人が移動することに
なると予測されているため,それに対応するべく計画は立てられました.
トラムの他にも,ローザンヌを中心に湖畔沿いの東西を結ぶ専用レーンを
走るトロリーバス路線計画も含まれます.
自動車から公共交通利用への変換を促すこの計画全体の費用は,7億2千万
スイスフランと見積られ,連邦政府からの助成も期待されますが,競争が
激しく費用対効果の高い計画しか採用されないため,ヴォー(Vaud)州で
賄わなければならないかもしれません.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
ローザンヌ市の発表:
17.01.2008 Le nouveau réseau d’axes forts aura des répercussions
sur la mobilité à Lausanne

(La ville de Lausanne 公式サイトへのリンク)
PALMの発表内容:
Etude sur les axes forts de transports publics urbains
このページでは,PDFファイルへのリンクが並んでいますが,1/17に発表
された計画は上から三つです.PALM-dossier-axes-forts-170108.pdfが
全体を網羅し,地図だけならCarte_Reseau_Axes..をダウンロードして
みてください.
(PALM 公式サイトへのリンク)
PALM: Projet d'agglomération Lausanne - Morges

これまでに多くの記事が出ています.
18 janvier 2008 Lausanne et sa couronne dessinent les transports
de leur futur
(Le Temps ニュースへのリンク)
18 Janvier 2008 L'agglomération veut un tram entre Bussigny et le
nord de Lausanne
(24 heures ニュースへのリンク)
17 janvier 2008 Une nouvelle ligne de tram pour Lausanne
ATSの記事 (Radio Suisse Romande ニュースへのリンク)
ATS: Agénce Télegraphique Suisse

17.01.08 Une nouvelle ligne de tram pour Lausanne
(20 minutes ニュースへのリンク)

今年9月に運転開始予定のメトロ2号線に関する公式情報:
メトロ2号線の概念: La nouvelle ligne du métro m2
メトロ2号線 路線図: tracé m2
TL路線図へのリンクがあるページ: Plan de réseau tl
(TL 公式サイトへのリンク)
TL: Transports publics de la région lausannoise

これとは別に,同じスイスでもドイツ語圏のバーゼルでは,国境を越えて
ドイツ領ヴァイル・アムマイン(Weil am Rhein)までトラム路線を延長
させる計画が,一歩前進した模様です.
スイス側のバーゼル大議会は計画を承認,ドイツ側のヴァイル市は2/19に
決定を下すとのことです.
16.01.2008 Basler Grosser Rat stellt Weiche für Tram nach Weil
(Basler Nachrichten ニュースへのリンク)

関連過去ログ: 2006/7/10 【バーゼル】ドイツへ越境するトラム延伸


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2008年01月17日

【チューリッヒ】飛行機の座席がトラム車内に

街の顔とも言えるトラムを,丸ごと特別塗装にしたり,内装までテーマを
統一して広報などに役立てているケースは,洋の東西を問わずあります.

チューリッヒでも,2008年6月にスイスとオーストリアで共催するUEFA
(欧州サッカー連盟)サッカー欧州選手権(2008 UEFA European Football
Championship),通称Euro 2008に向けた,スポンサーのロゴなどを全面に
あしらう特別塗装の路面電車を,VBZが昨年より走らせています.
VBZ: Verkehrsbetriebe Zürich
今回は,航空会社スイスインターナショナルエアラインズ,通称SWISS
(Swiss International Air Lines)のトラムが登場したのですが,単なる
特別塗装だけでなく,車内の一部に実物の旅客機で使われる座席が設置
されているとのことで,関心を惹きました.

SWISSは,自社の航空機(機種A320)にも特別塗装を施し,欧州内の路線に
昨年より就航させていますが,今度は地上交通に進出となりました.
チューリッヒだけではなく,バーゼルとジュネーブでも同様の塗装を施す
SWISS-Tramを走らせます.しかし,本物の旅客機の座席が車内に置かれる
のはチューリヒだけのようです.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
航空会社SWISSの発表(英語版):
15.01.08 SWISS Soccer Trams in Zurich, Basel and Geneva put the
public in the mood for summer’s European championships

(Swiss International Air Lines Ltd. 公式サイトへのリンク)

チューリヒで見られるUEFA EURO 2008特別塗装車両は,次の通りです.
(スポンサー社名,運行路線,車両番号の順番に並びます)
Credit Suisse: トラム2号線(Linie 2),1668+1709
Coca-Cola: トラム2号線(Linie 2),1687+1712
Carlsberg: トラム3号線(Linie 3),2087+2428
AMAG: トロリーバス31系統(Linie 31)
SWISS: トラム3号線(Linie 3),2051+2425
EURO 08は,6/07から6/29まで開催され,運行は大会終了までです.
(トラムの車両番号は,Trams of Zürichより)
AMAG: Automobil- und Motoren AG

チューリヒの競技場Letzigrund Stadionは,トラム2号線のLetzigrundが
最寄の停留所です.トラム3号線はLetzigrundを通らないものの,中央駅
からLetzigrundに向かうには便利な路線なのです.

SWISS-Tramは,チューリッヒでは1/15から走り始めているそうです.
もっと早くお伝えしたかったのですが,VBZの案内では当初画像が用意
されておらず,ようやく掲載されたので今日の話題となった次第です.
公式案内: Zürcher Trams und Busse im Zeichen der Euro 08
(VBZ 公式サイトへのリンク) この案内はドイツ語のみ
一番下の画像に,トラムに設置された航空機の座席が見えています.
片運転台のため,全ての座席が進行方向を向く車内で,恐らくこれだけ
横向きで,しかもドアの目の前に設置された革張りの座席です.

記事も数多く出ていました.この中でHeute Onlineの記事では,サッカー
フィールド(ピッチ)を模したトラムの車内天井の画像を載せています.
15.01.2008 Swiss-Tram mit Flugzeugsitzen an Board
SDAの記事 (Schweiz - News - Heute Online ニュースへのリンク)
SDA: Schweizerische Depeschenagentur (=ATS)
15.01.2008 Fan-Trams der Swiss in Basel, Zürich und Genf unterwegs
SDAの記事 (Basler Zeitung ニュースへのリンク)
内容は上のBasler Zeitungと同じですが,トラムで飛行機気分と題して,
Tram 2000と思われるSWISS-Tramの側面の画像を掲載した記事:
15.01.08 Flugzeug-Feeling im Tram
(20minuten ニュースへのリンク)
旅行サイトでもサッカートラムと称して紹介しています.(英語の記事)
15 January 2008 Swiss installs 'soccer trams' in major cities
(Opodo 英語版へのリンク)
ジュネーブ向けとして,フランス語でも報じられていました.
15 janvier 2008 EURO 2008: des "fans-trams" SWISS à Bâle, Genève
et Zurich

ATSの記事 (Le Nouvelliste ニュースへのリンク)
ATS: Agénce Télegraphique Suisse (=SDA)


おまけ,SWISSのEURO 08特別塗装機:
Picture of the Airbus A320-214 aircraft (Airliners.net へのリンク)

関連過去ログ: 2007/6/01 【Euro 2008】入場券が公共交通の乗車券に

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2008年01月16日

【アーリントン】路面電車計画に弾み

ワシントンDCとポトマック川を挟んで対峙して,有名なところでは米国
国防総省の本部ペンタゴンや,短距離路線専用のロナルド・レーガン・
ナショナル空港などのあるアーリントン郡(Arlington County)の,路面
電車計画が,また一歩前進していました.
先週,税金を地域の交通計画に配分する役目を負う,Northern Virginia
Transportation Authorityという組織が,満場一致で2010年までの予算
配分を承認しましたが,その中にColumbia Pike Streetcarの調査費用
などの分も計上されていました.週明けに各メディアが報じています.

ワシントンDCからのメトロレールも走る,ペンタゴン・シティ(Pentagon
City)から,南西に伸びるコロンビア・パイク(Columbia Pike)通り上を,
隣のフェアファックス郡(Fairfax County)にあるSkyline地区まで結ぶ,
4.7マイル(約7.5キロ)の路線が計画されています.かつては同じルートを
DCからのメトロレール(Metrorail)が支線を伸ばす話もあったようです.

将来は路線網を拡大させる構想もあり,まずはこの路線からスタートする
ことが考えられていて,総額1億3850万ドルと見られています.今回は
2009年と2010年で合計3690万7千ドルが,初期調査費や設計費などとして
認められたとのことです.

他の街の路面電車計画と少々異なるのは,道路(コロンビア・パイク)の
混雑解消の役目も担うことです.これに対しては,道路拡張のほうが有効
とする反対意見もあります.
軌道は道路上に敷設されますが,計画では歩道寄りになっていて,道路
中央は従来通り通過車両の車線として残ります.歩道寄りの車線は路面
電車と自動車が共用することになりますが,電車にはできるだけ赤信号で
停まらないような信号制御がなされる予定とのことです.

バスではなく路面電車にすることにより,DCのメトロと同様に,バスには
乗らない人たちでも,電車なら時には車を捨てて利用する現象が起きる
のではないかとみられているほか,乗降時間が路線バスより短縮できる
と支持派は主張しています.
もちろん沿線への経済効果も期待されていて,コロンビア・パイク沿道
への開発は,より輸送力の高いライトレールを走らせる時と同じくらいに
起きると唱える人もいるそうです.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
January 15, 2008 Streetcar Project Moves Forward
(Arlington Connection ニュースへのリンク)
January 14, 2008 Northern Virginia transportation group selects
projects for funding

(Washington Business Journal ニュースへのリンク)
January 14, 2008 Columbia Pike Streetcar One Step Closer to Reality
(Express: A Publication of The Washington Postへのリンク)
January 14, 2008 Streetcar Plan Has Money and Desire
(Washington Post ニュースへのリンク)

NVTAのプレスリリースから,承認された計画を記したPDFファイル版を
入手することができます.January 11, 2008付けのところです.
NVTA: Northern Virginia Transportation Authority
Press Releases (NVTA 公式サイトへのリンク)

Columbia Pike Streetcarの路線図は,下記サイトでダウンロードできる
PDFファイル版のブローシャの中に記されているのが参考になります.
(View the Columbia Pike Streetcar Project brochure. をクリック)
Pike Transit Initiative (WMATA 公式サイトへのリンク)
WMATA: Washington Metropolitan Area Transit Authority

ワシントンポスト紙では,DCで建設中の路面電車について,Anacostiaと
地名だけ出しています.2007年春の時点で2008年春の完成予定という話が
出ていましたし,チェコでは車両製造工場を出たDC向け車両の試運転が
目撃されています.そろそろ何か話題が出てもよさそうなものですが,
その後の消息はつかめていません.

関連過去ログ: 2006/5/01 路面電車とバスを併用
ここで紹介していた路線バスと路面電車の併用は,今回の報道では全く
触れられていませんでした.計画が変わったのかもしれません.

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2008年01月15日

【オーストリア】越境トラム報道その後 ほか

昨年末の,ウィーン市内から国境を越えてスロバキアの首都ブラチスラバ
(Bratislava / ドイツ語名Pressburg)まで,トラムで直通運転?という
話題で,ルートにあたるブラチスラヴァ鉄道(Pressburger Bahn)に関する
情報をコメントの形でいただいていました.ありがとうございます.
関連過去ログ: 2007/12/29 【ウィーン】発ブラチスラバ行きトラム?!

なお,その実現性について最近も記事が出ていましたが,それによれば
スロバキア側では冷ややかに見ているようで,ブラチスラヴァ市では,
何も話を聞いていないとか.
オーストリア側でも,ウィーンからのSバーン(S7)の終点で,その先の
線路が今は途切れている街のWolfsthalでも,同様の反応だそうです.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
14.01.2008 Badner Bahn nach Bratislava? Slowaken ratlos
(Die Presse ニュースへのリンク)
10. Jänner 2008 Bim nach Pressburg unsicher
(Wiener Zeitung ニュースへのリンク)

次は,インスブルックからです.
導入される100%低床車Flexity Outlookモデル(旧名Cityrunner)22本の
うちの第一号が,昨年10月現地入りしたとお伝えしていましたが,その後
さらに10本追加発注したことが,ボンバルディアより発表されています.
14.01.2008 10 weitere BOMBARDIER FLEXITY Outlook Trams für
Innsbruck
(newstix へのリンク)

インスブルックの低床車は,この3月にも営業運行を開始する模様で,
今回の追加発注により2009年秋には低床車は合計32本体制になります.
このインスブルック向け車両は,ボンバルディア(Bombardier)のウィーン
工場で製造されているそうです.
関連過去ログ: 2007/10/19 【インスブルック】初の低床車が引渡される

最後はオーストリアではありませんが,ルーマニアのオラデア(Oradea
ドイツ語名Großwardein)が,シーメンスの100%低床車ULFを導入すると
いう話です.ULFは,言わずと知れたウィーン市電の主力になりつつある
低床車で,製造元のシーメンスは,コンビーノ問題以降にULFを他の街
にも売り込んできましたが,オラデアが初めての導入例になりそうです.
ULF: Ultra Low Floor

オラデアは,ルーマニア北西部にある人口20万余の都市で,Wikipediaに
よればトラムが3路線ほどあるそうです.現在はTatra T4,KT4Dなどが
活躍中ですが,そこに今春にも最初のULFが納入されるのだとか.
下の記事はルーマニア語で詳細は不明ですし,ULFという言葉は使われて
いませんが,掲載されている画像は紛れもなくULFです.
10. ianuarie 2008 Tramvaie de 27 milioane de euro
(CONTRAST ONLINE ニュースへのリンク)

車両長24mのULF10本の購入は総額2700万ユーロで,1本あたりの価格は
約274万ユーロになるようです.
ちなみに,両数が異なる上に単純な比較はできないのかもしれませんが,
シーメンスがULFを売り込めなかったグラーツ向け24m車は,1本が202万
ユーロ強だったとか.ウィーン向け二次車の24m車(Aタイプ)は,同210万
ユーロだそうです.
追記 : 2008/1/16
ドイツ語の記事がありました.それによれば,総額2700万ユーロは保守
などを含むパッケージになっているそうです.
15. Jänner 2008 Wiener Ulf auch in Oradea
(Wiener Zeitung ニュースへのリンク)
オラデアの話題は最初のほうだけです.


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2008年01月14日

【ポートランド】運賃無料ゾーン見直し(2)

ポートランドでは1975年以来,そのダウンタウンに米国随一の規模を持つ
運賃無料ゾーン(Fareless Square)が設けられています.かねてからその
存廃が論じられてきましたが,廃止ではなく時間制への移行が検討され,
TriMetは,その提案の公聴会を今週開催します.
TriMet: Tri-County Metropolitan Transportation District of Oregon

運賃無料区画の廃止は,収支改善のためというより治安回復のためで,
無料区間があることで保安上の安全が損なわれていると言われています.
ポートランド市としても,32年前に大気浄化法(Clean Air Act)により,
ダウンタウンの排気ガスを抑制するための手段として導入された運賃無料
区画の役目は既に終え,TriMetの利用率も運賃無料化で増加する時代では
なくなってきたと捉えているようです.

TriMetの資料によれば,平日一日平均8万6千人(うちライトレールMAXは
4万1千400人)が運賃無料区画(Fareless Square)内で乗降し,そのうちの
31%は無料区画内だけの移動だそうです.

TriMetの提案は,シアトルでは無料区画が午前6時から午後7時までである
ことを例に挙げて,ポートランドでは朝7時から午後7時までは従来通りに
運賃無料として,それ以外の時間帯には運賃を支払う必要があるように
制度を改めようとするものです.対象は区域内のライトレールとバスの
両方です.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
公聴会の案内: Fareless Square
Taking action on security

Fareless Squareの案内(PDFファイル版の地図あり):
Ride for free in downtown Portland & Lloyd District
(TriMet 公式サイトへのリンク)

Fareless Squareでの利用は,仕事場へ向かう人と帰宅する人が全体の
半数に及び,昼間働きに来る人たちが多く利用しているので,早朝夜間が
有料でも影響は少ないのではないかとの見方がありますし,運賃が必要に
なっても身の安全が第一ということで,新たな時間外の運賃収入により
保安対策が取れるとも考えられています.
January 13, 2008 Free ride in Portland could be over
(kgw.com ニュースへのリンク)
Jan 13, 2008 TriMet plans hearings on limiting Fareless Square
LocalNewsDaily.comの記事 (Portland Tribune ニュースへのリンク)

TriMetの運行するライトレールMAXでは,車内で暴行事件が起きるなどの
犯罪絡みの話題が,このところ多くなってきていました.MAXに警乗する
警官の数を増やすと,TriMetのサイトにも出ています.

関連過去ログ: 2006/4/22 運賃無料ゾーン見直しか?

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2008年01月11日

【シアトル】【シャーロット】券売機の問題

昨年11月と12月に開業し,米国ではProof-of-payment(POP)とも呼ばれる
運賃支払自主管理制度を導入したライトレールと路面電車が,相次いで
券売機の不具合に頭を痛めていることが報道されています.

昨年12/12に開業の,シアトル・サウスレイクユニオン・ストリートカー
(South Lake Union Streetcar)では,年内は運賃が無料でした.その後
1月から片道1.50ドルの運賃が必要になったものの,車内に設置された
券売機が現金を受付けないことがあり,乗客が切符を買えないケースが
続出しているとのことです.メディアの中には一時間に10人が切符を購入
できなかったことを観察して,これは15ドルの損失と報じていました.

シアトルの市電では,券売機は停留所ではなく電車の中間車体部にのみ
設置されています.ポートランド市内のストリートカーと同じです.
運行しているキング郡のMetro Transitと車両メーカ(Inekon)で修理に
あたっているとのことですから,ポートランドと同じで車両メーカ製なの
かもしれません.(ポートランドで導入当時の契約はSkoda)

ストリートカーを所有するシアトル市では,路上駐車用の駐車ステッカー
販売機で,市電の切符も買えるようにすることを計画していて,1/20には
開始されるそうですが,11ある停留所のうちの4か所だけで,それ以外は
車内の券売機利用が続きます.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
January 9, 2008 New streetcar doesn't want your money?
(Seattle Times ニュースへのリンク)
January 9, 2008 South Lake Union Trolley Passengers Still
Enjoying A Free Ride
(KIRO 7 Seattle-Tacoma ニュースへのリンク)

KIRO 7 の記事によれば,当初一日3千人いた利用者は,1千人に減って
いるようです.
関連過去ログ: 2007/12/13 【シアトル】新しい路面電車が12/12開通

シアトルから3700キロ近く離れたノースカロライナ州シャーロットでは,
昨年11月開業のライトレールLynxに開業前の予想を上回る利用があり,
今後の計画路線の利用者数予測の数字を押し上げ,実現に近づける効果を
表す可能性も出てきました.
シャーロット・ボブキャッツ・アリーナ(Charlotte Bobcats Arena)で
試合があったり,その他イベントが開かれた週末には,平日の倍以上と
なる2万人以上が利用しているそうです.

しかし,ここでも開業以来の券売機の不調に悩まされ続けています.
運賃収受を開始した営業開始の11/26以降,15駅に設置された35の券売機
のうち15で故障が発生しているそうで,最初は切符が印字されないという
不具合でした.それは12月には解決しましたが,今度はつり銭の金額が
正しくないとか,全く出ないという現象に見舞われているようです.

シャーロットのライトレールでは,車内ではなく駅のホームに券売機が
設置されていますが,切符がまともに買えないことに苛立ち,片道運賃
1.30ドルを支払わずに乗車する者も出てきました.
券売機は,テキサス州ダラスに本拠をおくACSという会社から210万ドルの
契約で導入しています.
ACS: Affiliated Computer Services
ACSはヒューストンのライトレールなどにも券売機を卸していますが,
他の街では問題なく稼動しているとのことで,シャーロットだけの現象に
首をかしげているとか.今はフランスから専門家を派遣して対応している
そうです.
Creative Commonsで利用できる画像がありましたので貼り付けておきます
LYNX, 7th St. Station (by Justin Ruckman flickr)
LYNX, 7th St. Station
Taken on November 24, 2007
カード類の取扱は春以降になるそうで,今は現金でしか買えません.

Jan. 06, 2008 Ticket machines haunt light-rail line
(The Charlotte Observer ニュースへのリンク)
01/10/2008 CATS to fix faulty ticket machines
(News 14 Carolina ニュースへのリンク)

Charlotte Observerの記事によれば,券売機からの収入は最初の一月で
21万4千ドルだったそうです.これは一日あたり5300人の利用に相当する
数字だそうですが,実際は一日平均1万2千人以上が利用しているとされて
います.もっとも,運賃半額の子供やシニアの人数や,切符購入不要の
バスからの乗継,月間パスを使っている人もいるため,差の全てが未払と
いうわけでもなく,CATSでは無賃乗車は実際には5%程度とみています.
CATS: Charlotte Area Transit System

関連過去ログ: 2007/11/28 【シャーロット】週末二日で十万人が体験

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2008年01月10日

【カンザスシティ】政権交代ならLRT実現?

このまま両者の争いになれば,どちらが残って11月に勝利しても米国では
初の冠が付く野党の大統領候補者選びが,日本国内でも話題です.
一方,1/08の予備選で4位に甘んじたニューメキシコ州の知事は,結果を
受け止めレースから撤退すると発表するそうですが,ライトレールという
言葉を使っていた唯一の候補者でした.残る野党からの候補者も,公共
交通整備には前向きのようで,政権交代が行われれば,自分たちの計画に
連邦補助金がおりるかもしれないと期待する向きもあるようです.

ミズーリ州カンザスシティ(Kansas City)の市議会で,先ごろワシントン
在任のロビイストが,市の推すライトレール計画は,現政権下では連邦
補助金を得られる見込みがないと報告し,もしも,野党の候補者が来年
ホワイトハウス入りすれば,公共交通整備向けの予算が増額され,FTAが
資金を出すかもしれないと説明していたことが,報道されています.

カンザスシティが申請を検討しているのは,FTAのNew Startsプログラム
です.ポートランドの件で紹介していたSmall Startsと比べると,この
New Startsは規模の大きい計画が対象で,手続きも十年近くに及ぶそう
です.また,その名の通り新規事業でなければなりません.
Small Startsプログラムでは,バスよりも多くの初期投資を要する路面
電車をこれまで一切承認しておらず,沿線への投資が増える経済効果が
全く考慮されていませんでした.
2008/1/01 【ポートランド】費用効果重視の政府姿勢に直面
New Startsプログラムでも,承認されにくい条件と承認されやすい条件が
あることを,一連の報道から伺うことができます.

カンザスシティが候補の一つに考えている計画は,ライトレールと路面
電車(streetcar)の特性をあわせ持ったハイブリッドです.
これは,予算などの問題から,比較的短い距離を先行して整備し,後から
規模を大きくしていくというもので,駅間距離も短く,車両も大型では
ないというところが路面電車の特性です.一方,ライトレールの特性と
しては,道路上を走りながらも,軌道敷きは自動車が乗り入れできない
専用レーン化するということがあります.

ロビイストによれば,この計画では短距離路線であることと,駅間距離が
短いことが,New Startsプログラムで資金を得るのに障害になるとのこと
です.つまり,路線距離も駅間距離も長いライトレールが,今のFTAでは
好まれているようです.
この他,気候変動問題と絡み,沿線からの同意がきちんと得られているか
どうかとか,低所得者や自動車を持たない世帯数なども勘案されます.

カンザスシティのライトレール計画は,様々な案を出して比較検討する
段階ですので,短距離の先行路線から始めることが決まったわけではあり
ませんが,連邦からの支援に頼らずに先行路線を建設しようという考えも
あります.これに対してロビイストは,地元資金だけで先行すると,将来
連邦資金が必要になっても,先行路線の利用実績が反映されないとして,
頼るなら最初から連邦補助金を使うことを勧めています.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
January 9, 2008 Change in party at White House could help fund
light rail in KC
(Sun Tribune ニュースへのリンク)
January 8, 2008 City moves forward with light rail plans
(KC Community News ニュースへのリンク)
January 7, 2008 Another step in selling light rail in KC: Punt
the word 'streetcar'?

(KansasCity.com Prime Buzz ニュースへのリンク)
Jan. 03, 2008 Change in White House could help funding for
streetcars, lobbyist says

(The Kansas City Star ニュースへのリンク)

野党が政権を奪還したところで,実際にどれだけ変わるのかは定かでは
ありませんが,野党候補の連邦上院議員は,そのキャンペーンの中で,
連邦政府が出す公共交通への補助金の増額を,昨年8月の時点で公約して
います.これは,ミネソタ州で高速道路の橋が崩壊し,米国各地で老朽化
した交通インフラの安全性が懸念されていた頃の話です.
8/8/2007 Hillary Clinton Announces Rebuild America Plan
(Hillary for President 公式サイトへのリンク)

この上院議員のように,明確な数字を挙げている候補者は与野党ともに
いない模様ですが,各候補者の公共交通に対する取り組みをまとめていた
ブログがありました.下は野党候補者の分です.
September 28, 2007 The Democratic Presidential Candidates and
Transit
(Live from the Third Rail ブログへのリンク)
与党候補者の取り組みは,この翌日に投稿されています.

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2008年01月09日

【ニース】県内共通切符を2月から導入へ

フランス本土の南東に位置するアルプ=マリティーム県(Le département
des Alpes-Maritimes)では,2008年1月01日から県内の一部運行事業者を
除く全ての路線バスで,連続した2路線であれば2時間30分以内の移動に
限り1ユーロという破格値の切符,アジュール・チケット(Ticket Azur)を
導入しました.記事によれば,県内の異なる事業者間にまたがる切符は,
フランスでは初めてとのことです.

アルプ=マリティーム県は,プロバンス=アルプ=コートダジュール地域圏
に属していて,163のコミューン(communes)(最小単位の自治体)があり,
コミューン共同体を形成しているところもあります.4つのコミューン
共同体(la communauté d'agglomération)の中には,こちらでも何度か
登場しているCANCAがあります.
CANCA: Communauté d'agglomération de Nice-Côte d'Azur

ニース・コートダジュールのコミューン共同体CANCAは,ニースを中心と
した共同体で,2007年11月には域内初のトラムウェイも開業させました.
しかし,冒頭で一部を除きと書いたのは,実はこのCANCA内の路線バスの
ことだったのです.CANCAでは,Veolia Transport傘下のST2NがLigne
d'azurとして,路線バス96路線とトラム1路線を運行しています.
Ligne d'azur: transports en commun de l'agglomération Nice Côte
d'Azur

2007年9月にアルプ=マリティーム県の議会が1ユーロの県内統一切符の
導入を決めて以来,CANCAでも導入の是非が問われましたが,これまで
3回却下されてきました.
今年から隣接地域でTicket Azurが使えるようになり,CANCAだけが取り
残された格好でしたが,県から負担軽減の提示があったらしく,CANCAの
トップがLigne d'azurでもTicket Azurを使えるようにすると発表した
ことが,今回明らかにされました.2月半ば(2/15)から有効だそうです.
中心部の道路混雑緩和が期待されています.

Ticket Azurは,これで晴れてアルプ=マリティーム県の全域で有効の統一
切符と言えるようになります.
ただし,Ticket Azurは購入できる場所が限られている上に,CANCA内の
普通運賃は1.30ユーロのままで値下げしないため,遠距離より近距離が
高くなるというねじれ現象が生じてしまいます.
また,CANCAの予算では今年からの導入を織り込んでいなかったために,
トラム2号線建設計画などが担保になる可能性がある模様です.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
08 janvier 2008 Transport en commun : la CANCA se rallie au
ticket à 1 euro
(RivieraBiz.com ニュースへのリンク)
08-01-2008 La Canca adopte le ticket de bus à un euro
(Metro France ニュースへのリンク)
RivieraBiz.comのページには,これまでの経緯を知るための関連記事への
リンクがあります.
Metro France紙の記事によれば,1.30ユーロの切符を買っている利用者の
割合は,Ligne d'azur全体の30%のようです.

Ligne d'azur 運賃のページ(英語版) Fares > You travel occasionally
(Ligne d'azur 公式サイトへのリンク)
SOLOと呼ぶCANCA内のみの1回乗車券は,今後も1.30ユーロのままです.

次のページでは,Ticket Azurの利用方法などが紹介され,最後に2006年
当時の運賃を掲載して,それが全て1ユーロ(1か月間なら30ユーロ)になる
ということを,強調しています. Ticket Azur
(Conseil général des Alpes-Maritimes 公式サイトへのリンク)
例えば,2006年1月には6ユーロ(月間なら135ユーロ)したニースとカンヌ
間の路線バス運賃が,Ticket Azurを買えば1ユーロ(月間なら30ユーロ)
となりますが,Ticket Azurの販売場所はニースでは2か所だけです.

関連過去ログ:
2007/12/22 【ニース】【ルマン】開業一ヶ月後の状況
2007/11/27 トラム開業二日で18万人が体験
2007/9/11 9/19【フランス】各地一斉に公共交通の日に

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2008年01月06日

【カルベストン】トロリー季節運行も視野に

ヒューストンの南東約80キロの,メキシコ湾の湾岸に沿った砂州の島に
位置する人口5万7千余りのガルベストン市(Galveston)には,1988年に
カルベストン・アイランド・トロリー(Galveston Island Trolley)と呼ば
れる路面電車が開業していました.
これは半世紀を経ての市内軌道の復活で,往時の面影をしのばせるかの
ような旧式外観のレプリカ車両が走り始めたのですが,大きな違いもあり
ました.路面の軌道には架線が全く張られていなかったのです.今なら
バッテリで走る車両も開発されていますが,20年近くも前にはもちろん
存在せず,ディーゼル発電機を搭載していたのでした.つまり,電気式
ディーゼルカーが道路上を自動車と一緒に走っているのです.

路線は,ヴィクトリア朝風の建物が多く残る米国国定歴史建造物に指定
されたストランド地区(The Strand)から,東西に細長いガルベストン島を
南北に縦断しメキシコ湾岸に面したシーウォール海岸(Seawall)までで,
主な乗客は観光客でした.
その後,2004年にはストランドの東方にあるテキサス大学医学部(UTMB)
キャンパスに至る路線が建設され,翌年には開業して地元の足としても
機能し始めます.学生や患者らは証明書があれば運賃無料です.
UTMB: University of Texas Medical Branch
さらに,UTMBから南のシーウォール海岸(Seawall)への延長計画もあり,
連邦政府から昨年末のオムニバス(相乗り)支出法案で,延長用予算として
200万ドルが出ていました.

しかし,ガルベストン市内の路線バスとこのトロリーを運行するIsland
Transitを所有し運営している市の表情はさえないようです.
市長は1月下旬にも,これまで通年運行してきたトロリーを,季節運行に
後退させる可能性について語りたいとしていることが,今回報道により
明らかにされました.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
January 4, 2008 Trolley expansion plan derailed
(The Galveston County Daily News ニュースへのリンク)

建設に際して,市は連邦政府から1050万ドルの補助金を受けています.
その後も20年近くにわたり,総額1600万ドルを設備改善のため受け取って
いるとされていて,それらを使用した以上,耐用年数が切れる30年間は
運行しなければなりません.それ以前に廃止するとなると,受け取った
補助金を連邦政府に返金する必要があるのです.
ガルベストン市は,市議会が返金しようとしない限り,トロリーを廃止
することはなさそうですが,何とかトロリーの支出を食い止めたがって
います.

今年で運転開始から20周年を迎え,耐用年数とされる30年間まで10年を
残していますが,車両や軌道は既に相当くたびれてきているとか.車両を
製造したメーカは今や存在せず,二人の専任技師が何とか二台の車両を
動かせる状態に保っている状態だそうです.車両の置換えには一台百万
ドルはかかるとされ,もちろんそのような余力は市にはありませんし,
UTMBから南の延長計画も,もはや考えられていない状態です.

利用者数も年々減少してきました.今回の報道によれば,大学への延長が
行われた2005年には年間43261人だったのが,2007年には同31457人にまで
落ち込んでいます.これは4万人余が利用していた延長前の2004年よりも
悪い数字で,APTAのデータによれば2003年には5万人台でした.
APTA: American Public Transportation Association
Public Transportation Ridership Statistics (APTA へのリンク)

この急激な利用者数の落ち込みは説明されていませんが,四台所有して
いるうち二台しか稼動できず,シーウォール方面(Seawall Trolley)は
今や一時間ヘッド,大学方面(UTMB Trolley)でさえ30分ヘッドでしか運転
できないことや,この1/02にも軌道工事で終日全面運休となったそうで,
このような不定期な運休があることも原因になっている模様です.

延長用に受け取った連邦予算を車両や軌道の修理に使い,より定期的に,
また運行頻度を高めることで,利用促進を促そうとする考えが出ている
一方で,経費節減で更なる減便を求める声もあがっているそうです.

時刻表と路線図へのリンク: Island Transit Trolley Schedule
(Island Transit 公式サイトへのリンク)
PDFファイル版の地図には,海岸への路線が20分間隔,大学への路線が
15分間隔と記されています.以前はそうだったのでしょう.観光客が主に
利用する海岸への路線は始発が10時台後半,大学への路線は朝7時台後半
からで,いずれも終電は17時台です.

Creative Commonsで利用できる画像がありましたので貼り付けておきます
Trolley Line Celeb? (by kalebdf flickr)
Trolley Line Celeb?
Taken on March 17, 2007

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2008年01月05日

【ベルリン】トラム新設区間が利用好調

2006年と2007年に延長された路線が,それぞれ3割以上の利用増と好調な
ものの,混雑が激しくベルリンの鉄道旅客協会?(IGEB)が苦情を訴えて
いるそうです. IGEB: Interessengemeinschaft Eisenbahn, Nahverkehr
und Fahrgastbelange Berlin e.V.

2006年に延長されたMetroTramのM10系統では,37%増の一日49200人が
利用し,2007年に発着地が変更された同M2系統は,35%増の同28300人が
利用しているとのことです.
新設区間,距離,投資額
M10: Eberswalder Straße - Nordbahnhof 間 1.7キロ 1650万ユーロ
M2: Mollstraße/Prenzlauer Allee - Alexanderplatz/Dircksenstraße 間
0.9キロ 1800万ユーロ

記事では東京の電車並みに混雑していると表現されているほどで,運転
本数を増やせないものかと運行するBVGに確認すると,新しい運行契約
(原語: Verkehrsvertrag)により,改善案にはベルリン州が資金を出す
ことになるので,それは州上院議員(Senat)の仕事であり,BVGの独力では
無理というような返事だったそうです.
BVG: Berliner Verkehrsbetriebe
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
04.01.2008 Neue Alex-Tram immer überfüllt
(Bild.de ニュースへのリンク)
記事にはこの他に,今後の延長予定が記載されていました.
2010年には60系統と61系統のアードラースホーフ(Wissenschaftsstadt
Adlershof)への延長で約2キロが,
2011年はM10系統の中央駅前(Hauptbahnhof)への乗入れで約2.2キロが,
それぞれ予定されているそうです.

BVGの新しい交通契約(BVG-Verkehrsvertrag)が2008年と同時に発効され,
州上院(Senat)がトラムだけでなく,地下鉄やバスなどを含むBVGの全権を
担う?ようになったことや,路面電車への対応が急務であることなどが,
IGEBのサイトに記されています.
02. Januar 2008 2008: Neuer BVG-Verkehrsvertrag in Kraft getreten
(IGEB ニュースリリースへのリンク)

トラム全体では一日平均60万人以上が利用しているそうで,2005年には
54万人弱でした.BVGのサイトは56万人と記載しています.
Das Unternehmen Die Flotte der Straßenbahn
系統図へのリンクのあるページ: BVG Liniennetz
表示される画面右側にPDFファイル版の系統図へのリンクがあります.
(Liniennetz mit Straßenbahnlinien im Vordergrund)
(BVG 公式サイトへのリンク)

関連過去ログ:
2007/8/09 トラム2キロ延長再開決定ほか
2007/5/31 M2アレクサンダー広場乗入れ開始

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2008年01月02日

【ホノルル】鉄道かバスかの続編

ハワイ州オアフ島のホノルルで,渋滞緩和策の切り札となる大量輸送機関
導入計画が,高架の専用軌道か専用道路で進められることになり,鉄道に
するかバスになるか,その高架橋を走る車両の選択を2007年中に決めると
報道されたことを一年前に紹介していました.その期限は過ぎましたが,
いまだ鉄道ともバスとも決まっていません.

そのあたりの状況がどうなっているかは後述するとして,今年2008年の
新年最初の紙面には,ローカルニュースの中に高架鉄道反対という記事が
出ていました.
モノレールや浮上式を含む鉄道か,それともBRT(bus rapid transit)など
バスになるかは別として,いずれのモードになった場合でも,LPAでは
高架橋を走ることが暗黙の了解になっていました.しかし,米国建築者
協会(AIA)ホノルル支部は,高架は都市環境に障害を生み,景観を損ねる
という理由で,深い懸念を市長に書簡で送っていたそうです.
LPA: Locally Preferred Alternative
AIA: American Institute of Architects

AIAは計画そのものは支持しています.ただ,地上走行のライトレールの
ほうが建設費は安く済み,公共交通志向型の開発(TOD)を促進させると
考えているのです.TOD: Transit Oriented Development
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
January 1, 2008 Hawaii architects oppose elevated rail
(Honolulu Advertiser ニュースへのリンク)

AIAは,2006年12月に市のLPAが承認された直後にも,高架橋は地域を二分
することになり,ボストンの例を引き合いに懸念を表していました.
この時AIAは高架の代わりにダウンタウンでは地下走行を提案し,市は
これに対して予算上無理と応えています.
February 23, 2007 Mass-transit design concerns local architects
(Pacific Business News ニュースへのリンク)

懸案の鉄道かバスかのモード決定は,関連企業の思惑も絡むロビー活動や
政治的影響を排除するため,五人の専門家らで構成される委員会を結成
して,そこで決めることになりました.
しかし,その五人の委員を決めるのに手間取っています.16名のリストの
中から市長が二人を選び,二名の市議会議員がおのおの一人ずつを選考,
残る一人は選ばれた四人の委員が指名するようですが,候補者の詳細が
明らかではないことを理由に,12月の市議会では先送りされました.
December 12, 2007 Transit plan stalled on concerns about expert panel
(Honolulu Advertiser ニュースへのリンク)

市長は高架鉄道を推しています.市議会の中には,欧州へ視察に行って
Phileasを推薦する議員らもいます.2007年8月にはプレゼンテーションが
行われていました.Phileas(フィリアス)とは,オランダ企業が開発した
ゴムタイヤ式トラムの仲間ですが,磁気式ガイドウェイを利用するため,
専用軌道でも鉄製のレール敷設は不要です.

下記リンク先は2007年8月時点の記事で,地図も掲載された計画概要や
今後の予定などを知ることができます.
August 12, 2007 Honolulu transit plan approaches fast track
(Honolulu Advertiser ニュースへのリンク)

現市長提案のライトレール案のページ: Mayor's Rail Transit Report
(The City and County of Honolulu 公式サイトへのリンク)

ホノルルでは渋滞で無駄に消費された燃料代をドライバー数で割ると,
一人あたり換算で年間$434を払っていることになるそうで,これは全米
85の都市圏の中でも51番目に悪い数字です.

オアフ島 大量輸送機関関連 過去ログ :
2007/3/05 ルート案から空港が外される
2007/2/01 市長の鉄道路線案かたまる
2007/1/02 鉄道かバスか2007年中に決める

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2008年01月01日

【ポートランド】費用効果重視の政府姿勢に直面

小規模な公共交通整備計画に資金を提供する,連邦政府のSmall Starts
プログラムがスタートして2年余り,期待されていた中心部を繁栄させる
目的も兼ねるストリートカー(路面電車)はこれまで一つも対象にならず,
制度を手がけたオレゴン州選出の連邦議会議員のお膝元とも言えるポート
ランド(Portland)の市電延長計画も,審査を通らない危機にさらされる
可能性を昨秋紹介していましたが,苦しい情勢と続報が届いています.

昨年秋にポートランドが連邦公共交通局(FTA)へ助成金を申請したのは,
市内のウィラメット川(Willamette River)東岸地域への路面電車延長計画
(Eastside Streetcar Loop Project)で,2001年以来,中心部を含む川の
西岸を走る路線を,そのままそっくり東岸にコピーするような形です.
2001年に開業したその路線は,寂れていた地域に活気を蘇らせ,沿線には
建設費を大きく上回る投資が行われるなどの経済効果を及ぼしました.
その再現が東岸でも期待されています.
FTA: Federal Transit Administration

FTAが路面電車計画に資金拠出を渋るのは,費用対効果を重視している
からです.輸送力の大きい連接バスなどを専用レーンに走らせるといった
形態のBRT(bus rapid transit)には補助金を出しても,初期投資がかさみ
輸送力も小さい路面電車は,不経済と映っているのです.しかも,ライト
レールとは異なり,規模の小さい路面電車は,どこに行くわけでもなく
街の中心街を巡回する程度で,渋滞緩和効果があるわけではありません.

これに対して,オレゴン州選出の二人の連邦議会議員らは,沿線への投資
効果まで考慮するように働きかけますが,ホワイトハウス直属で各省庁の
予算査定なども行う行政管理予算局(OMB)は,申請された計画に補助金を
出すべきかどうかの審査に際し,費用対効果の基準を引き上げるように
FTAに命じていました.
OMB: Office of Management and Budget

費用有効度の審査には,高い密集度になるようなゾーニングや,道路混雑
緩和のために自動車の走行距離を減らすかどうかも組み合わされます.
ポートランドの申請は,今のところこの審査をパスできない状態にある
ことが明らかにされました.
全米60近くの街で同様の計画があるとされながら,申請に尻込みして他の
方法に鞍替えしたり,他の財源を探すところもある中で,路面電車として
初のSmall Starts摘要を目指して申請したポートランドですが,計画を
進める上での時間的な制約も迫るなかで,厳しい状況に陥っています.

路面電車がいかにバスよりも有効であるかを,ポートランドがFTAに認め
させ,2008年夏までに総予算の半分に相当する7500万ドルが申請通り承認
されれば,着工に向けた資金を2008年度予算から捻出できるそうです.
それが出来なければ,延長計画自体を遅らせるか,建設資金拠出を抑え
なければなりません.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
December 27, 2007 Federal rules prefer buses over streetcar
expansion
(The Oregonian ニュースへのリンク)

この記事にはありませんが,Portland StreetcarのCACによれば,費用
有効度に対するFTAの評価が少なくともミディアムになると期待されて
いたとのことです.ミディアム評価は,2月の2008年度大統領予算教書の
中に予算が盛り込まれることを意味するそうです.
CAC: Citizens Advisory Committee

The Oregonian紙の記事は,この話題を追い続ける記者によるもので,
その内容は賛成派だけでなく,反対派のブログもネタにしています.
そこではストリートカーのもたらす経済効果そのものを疑っていることは
もちろんのこと,賛成派がストリートカーは輸送機関ではなく経済開発と
主張するならば,運輸省(DOT)ではなく住宅供給都市開発省(HUD)に資金を
出させようとするべきではないかとあります.
31st December 2007 The Biased FTA Won’t Give Portland Its
Streetcar Subsidies
(The Antiplanner ブログへのリンク)
その他,Small Startsで資金を得たBRTの例が紹介されていました.
HUD: Department of Housing and Urban Development

関連過去ログ:
2007/9/27 Small Startsを巡る攻防
2007/8/18 延長開業と東部の市電予算

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