2008年10月31日

【マルセイユ】公共交通機関の運賃を無料に?

フランスでも,公共交通の運賃を無料にしようという提案があるという話
です.Rue89という,昨年誕生したオンライン専門のニュースサイトに,
マルセイユでの実施を訴える記事がありました.
(Rue89の紹介は,日本語版ウィキペディアにも掲載されています)

公共交通の無料開放は目新しい話ではなく,フランスの人口10万人未満の
地域で実績があるそうですし,トゥールーズ,ナント,ニース近郊や,
マルセイユより大規模なリヨンでも,話はあるそうです.

マルセイユの公共交通を運営するRTMの年間予算は2億2千万ユーロとの
ことで,このうち運賃収入で賄われるのは,各種優遇運賃があるため,
せいぜい30%未満だそうです.
あとは財源の50%を占めるVT(Versement Transport)と呼ばれる交通税と,
残る20%は,コミュニティからの補助金で不足分が補われます.
RTM: Régie des transports de Marseille

VTは,言うまでもありませんが,9名以上の従業員を抱える雇用者が払う
税金です.被雇用者が通勤するための公共交通整備(新線建設や運営費)に
必要となる資金の一部を雇用者が負担する制度で,その税率は最大1.75%
(地域により同1.80%)になります.

運賃無料化に必要な金額は,30%に相当する年間約7千万ユーロではなく,
無料化で削減できる経費があるため,差し引きで5700万ユーロと見積られ
ていますが,無料化で急増する利用需要に対応するための設備投資が必要
ですし,財源確保には,より多くの雇い主=事業が求められるため,今の
景気低迷はネックです.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
29/10/2008 Oser la gratuité des transports en commun à Marseille
(Rue89 ニュースへのリンク)
Rue89の記事に先立ち,この話題は記事執筆者のブログ上で,9/21に公開
されていました.


記事の後半にはリヨンの話も載っていますが,都市圏の人口で98万超の
マルセイユでも,公共交通の無料開放には5千万から7千万ユーロが年間
必要になり,それが人口が120万のリヨンともなると,必要経費は一気に
増えて,年間1億2千万ユーロに及ぶのだとか.

マルセイユもリヨンも,交通税(VT)が既に最大税率1.80%に達している
ため出来ませんが,最大に達していない地域では,この税率引上げで運賃
無料化の財源をつくることが可能なところもあるようです.

【マルセイユ】トラム関連ログ:
2008/9/29 ノアイユへトラム乗入れ開始
2008/7/19 新トラム開業一年で公営化
2007/7/01 復活したトラムが営業を開始

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2008年10月29日

【ボルドー】2009年よりVeoliaからKeolisへ

ヴァランシエンヌでは,二本目のトラム路線がゴムタイヤで検討され,
マルセイユではトラムT3号線の計画は凍結,代わりに郊外へのBRTが検討
されようとしている中,ボルドーでは新規路線ではなく,既存路線の延長
という形ですが,トラムの第二期計画がこのほど完成,次の第三期計画の
資金も,目途がつきそうだとのことです.

ボルドーでは,先週トラムB線の延長区間が開通し,新たな車庫も途中に
設けられました.これで20キロ近い第二期トラム計画線も全通したことに
なり,三路線の合計は 43.8キロになったそうです.
次の第三期トラム計画では,17キロの延長に,7キロのトラムトレインも
含まれます.これを2013年までに4億5千万ユーロを投じて完成させよう
としていますが,環境グルネル法(loi Grenelle 1)の成立により,国が
5千万ユーロを出してくれることになるそうで,CUBでは,トラム第三期
計画の資金を,全面的に調達することが出来そうです.
CUB: Communauté urbaine de Bordeaux

また,正式決定は11月下旬になりますが,CUBは,2001年から8年契約で
Veolia Transportに請け負わせてきたトラムや路線バスなど,域内の公共
交通運営の契約を更新せず,2009年からの4年契約は,SNCFなどが出資
する,フランス最大手の公共交通運行会社のKeolisと,7億5千万ユーロで
結ぶ予定であることを,明らかにしています.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
27/10/2008 L'agglomération de Bordeaux opte pour Keolis et lance
la 3è phase du tramway
(LeMoniteur-expert.com ニュースへのリンク)

第三期トラム計画とトラムトレイン計画は,2007年4月に策定されている
ものですが,それとは別にCUBは,第三期TCSP(TCSP 3ème phase)とされる
計画の検討に今月から入ったそうで,こちらは2009年夏までに,ルートや
モード選択などの詳細が明らかになる模様です.
07 octobre 2008 Top départ pour les études dites «TCSP 3ème phase»
(La CUB vous répond へのリンク)
07/10/2008 lancement des études de la troisième phase du TCSP
(LeMoniteur-expert.com ニュースへのリンク)
TCSP: Transport en Commun en Site Propre

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2008年10月28日

【レオン】トラム計画まとまり2011年開業へ?

スペイン北東部カスティーリャ・レオン州レオン(León)で,今年4月に
シーメンスの100%低床車コンビーノ(Combino Plus)の実物? が展示された
ことを以前紹介しましたが,その後の進展がありました.

人口13万5千ほどのレオン市の都市計画部が,このほどトラム導入計画を
まとめ上げ,その概要が報じられています.
最初の路線は,市中心の南南東にあるカストロ橋(Puente Castro)から,
北北西にあるエリア17(Área 17)地区までの延長約6.6キロで,停留所は
14か所に設けられますが,そこから半径500mの円内には,レオン市民の
約半数が住んでいるとされています.

当初は,マドリッドなどからの高速鉄道AVEが乗り入れる予定のAVE駅前と
ビルバオ方面へ向かう狭軌鉄道FEVEの駅前を,軌道で結ぶとお伝えして
いましたが,第一期ではAVE駅には立ち寄らず,第二期になる模様です.
十数ものルート案の中から,第一期路線は選ばれました.
FEVE: Ferrocarriles Españoles de Vía Estrecha

今後は,行政手続きの前に一般への情報公開や最終承認? などが行われ,
2009年10月には,トラム計画を建設から40年間の運行まで,全面的に請け
負うことになるコンセッションの入札が予定されています.

これらの記事では,2011年夏とか前半に最初のトラム路線が開業しそうに
紹介されています.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
27 de Octubre de 2008 La primera línea del tranvía unirá el
Área 17 y Puente Castro
(Leonoticias.com ニュースへのリンク)
27 de Octubre de 2008 La primera línea del tranvía irá del
Área 17 a Puente Castro en el verano del 2011

27 de Octubre de 2008 En algunas zonas podría no instalarse
catenaria
(Diario de León ニュースへのリンク)

最下段の記事は,スペインで新規開業を考えている街のトラム計画では
珍しくなくなってしまいましたが,架線レス化する区間があるかもしれ
ないということが,書かれています.

また,FEVEと市内区間の相互乗り入れも,考えられているようです.
FEVE線は,中心部への乗入れに際して,2.6キロ区間の地下線建設も長年
検討されてきましたが,実現には至っていませんでした.ということは,
トラムはメーターゲージなのかもしれません.

現在レオン市内では,14の路線バス網で年間510万人を輸送しています.
今回の調査では,トラムは開業後に年間4百万から5百万人を輸送するもの
とみています.

低公害なトラム導入は,中心部の道路混雑を緩和し,新しい歩行者空間や
公園に緑地などを生み出し,そこから市内により良いつながり築きます.
このモビリティ・プランは,現在は市内移動の3割を占める自家用車の
利用と,5%に過ぎない公共交通利用を,八年以内にバランスをとろうと
する,環境にやさしい開発の有望株(原文直訳は賭け)と書かれています.
27 de Octubre de 2008 Una apuesta por el desarrollo sostenible
(Diario de León ニュースへのリンク)

この記事によれば,現在レオン市内移動の65%は,徒歩だそうです.

【レオン】関連ログ: 中心広場でコンビーノを展示

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2008年10月27日

【ポートランド】パーク&ライドより開発優先?

ライトレールが通勤者に利用されるための重要な要素の一つに,パーク&
ライド制度があります.いわゆる公共交通利用を前提とした無料の駅前
駐車場なわけですが,ポートランドでは,他の都市圏に比べて,乗客数
あたりの駐車スペース数が少なく,ダウンタウンに近い,TriMetのライト
レール沿線にあるパークアンドライドでは,すでに利用率が非常に高く,
2009年に控えているニ本の新規路線開業後も増設が困難なため,ますます
毎朝の競争が激しさを増すとみられてます.

都心部に近いライトレール駅のパークアンドライド利用率が高いことは,
特に珍しい話ではありません.ポートランドの場合,もっとも近いのは,
東のGatewayと西のSunsetですが,それぞれ収容台数は444台と630台で,
いずれも九割以上の利用率とか.その他にも九月の調査でライトレール
沿線のTriMet直営駐車場の6か所が,同様の結果だったそうで,平日朝に
繰り広げられる争奪戦が,目に浮かんできそうです.

TriMetが保有もしくは契約している,全部で一万台近い施設全体では,
利用率は三分の二に留まっていて,場所によって利用率のばらつきが相当
ある形ですが,TriMetとしてはパークアンドライド増設よりも,通勤者に
自宅から公共交通を利用して欲しいと望んでいます.それが今回記事の
タイトルにもなりました.

パーク&ライドの建設と維持に,TriMetは利用者一人あたり月間で$30ドル
から$50を負担していることになりますが,この経費もさることながら,
TriMetの哲学としては,駅前スペースを駐車場に割くのはもったいないと
いう発想があり,駐車場よりも,利用者を呼び込む駅前の開発が,求め
られている模様です.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
October 25, 2008 TriMet wants you to ride, not park
(The Oregonian ニュースへのリンク)

Park & Ride Locations Free 24-hour parking for TriMet riders
(TriMet 公式サイトへのリンク)
TriMet: Tri-County Metropolitan Transportation District of Oregon

The Oregonian の記事にある画像に,ポートランドの利用者数あたりの
駐車スペースの割合が,他の米国西部の諸都市と比べて格段に低いことを
示すグラフが含まれていました.数値はFTAによるものだそうです.
ポートランド 0.03
サクラメント 0.07
デンバー 0.08
ダラス 0.08
ソルトレークシティ 0.14

この差について記事には,ポートランドではスプロール現象が,それほど
深刻ではないとして,公共交通の乗り場まで車を長距離走らせる必要が
なく,車ナシでも比較的容易に到達可能だからという,TriMet担当者の
説明が載っています.

カナダの研究機関によれば,公共交通での通勤時間は20分が理想的で,
30分を超えると重荷になるそうですし,乗換えも心理的に不利に働くとの
ことです.TriMetの考える通勤方法は,これを強いるものになるとか.

ポートランドの西で,ブルーラインが走るビーバートン(Beaverton)の
市長も,TODには理解を示しながらも,車なしは現実的ではないと考え,
今よりも良いフィーダーバス路線網を構築するか,当座のしのぎででも
パーク&ライドを増設する必要があると発言していることが,紹介されて
いました.
TOD: Transit Oriented Development

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2008年10月26日

【クリーブランド】BRTで沿線に経済効果

オハイオ州クリーブランド(Cleveland)で,BRTの新路線が開業しました.
BRT: Bus rapid transit

人口48万に迫るクリーブランドには,すでにRTAが運行するThe Rapidと
呼ばれる電車(地下鉄)やライトレールなどが走っています.
RTA: Greater Cleveland Regional Transit Authority

今回開業したBRTは,両端で東急車輛製造ステンレス製電車が走る地下鉄
レッドライン(Red Line)の駅に接続する,全長7.1マイル(約11.3キロ)の
路線で,ユークリッド通りを走ることから,Euclid Corridor Projectと
位置づけられていました.

路線名には,The Rapidに準じて色が割り当てられ,当初シルバーライン
とされてきましたが,市最大の雇用者数があり,全米ベスト1の病院と
評価されたクリーブランド・クリニック(Cleveland Clinic)や,同じく
沿線の大学病院などが,625万ドルで25年間の命名権を買い取り,今では
ヘルス・ライン(HealthLine)という名前になりました.

エリー湖に近いダウンタウンのPublic Squareと,東側にあるUniversity
Circleという,クリーブランド市の通勤者が集まる二大拠点を結ぶことも
あり,今のバス6系統は一日平均9千人を輸送しています.
これがヘルスラインに取って代わり,平日ラッシュ時は5分間隔で,電気
モーターとディーゼルエンジンのハイブリッド連接バスが運行されて,
2025年までに同1万5千人を輸送するものと見られています.

全長19m強の連接バスは,車体両側の左右に乗降ドアが設けられ,道路
中央に設けられる島式ホームにも対応します.これは,2007年に開業した
オレゴン州ユージンのBRT,EmX(Emerald Express)と同じタイプだとか.
ガイドウェイ機構はありませんが,ドッキングアーム(docking arm)と
呼ばれる装置が車輪の近くにあり,これが停留所の縁石に接触すると,
ハンドルが振動して運転手に幅寄せ出来たことを伝えるそうです.

もちろん,交差点では優先信号が導入され,四車線あったユークリッド
通りのうち二車線がBRT専用車線に改造されていますし,運賃支払いは
停留所の券売機での切符購入となり,信用乗車制(proof-of-payment)と
するなど,BRTとしての基本特性を備えています.
ちなみに,地下鉄レッドラインも,12月から信用乗車制に移行するとか.

信用乗車制による乗降時間の短縮や優先信号機の導入に加えて,途中の
停留所数を,これまでのバス6系統の半分に減らすことで,所要時間は
25%短縮できる見込みです.

着工から三年,2億ドルを投じて建設された,クリーブランドのBRT最大の
特色は,沿線への経済効果です.総額で43億ドルの投資が行われる見込み
とされています.

それは,単に通りにBRT専用車線を設けただけではなく,それを契機に
ユークリッド通り(Euclid Avenue)を大々的に再建したことによるものの
ようです.
通りの車道や歩道,通りに面した建物の外観? に手を加え,電線を地中に
埋めたり,道路下ユーティリティの再配置に,沿道に1500本もの植樹を
行うことも忘れませんでした.
これらが,軌道系交通機関を導入するのと同様に評価された模様です.

開業を伝える公式発表と,地元報道:
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
Oct. 24, 2008 RTA HealthLine Opens on Euclid Avenue
(RTA 公式サイトへのリンク)
October 24, 2008 RTA's HealthLine Officially Opens Along Euclid
Corridor
(WEWS Cleveland ニュースへのリンク)
October 24, 2008 RTA's Euclid Avenue corridor opens Friday afternoon
(Plain Dealer Reporter ニュースへのリンク)

Euclid Corridor ProjectのBRT部分の建設費は,着工時に1億6840万ドル
でした.その半分近い8220万ドルは,FTAのNew Startsプログラムから,
3割弱の5千万ドルはオハイオ州,RTAは1割,NOACAが6%弱,
NOACA: Northeast Ohio Areawide Coordinating Agency
クリーブランド市は5%弱を負担しています.
Oct. 19, 2004 Cleveland breaks ground for long-awaited
transformation along the Euclid Corridor
(RTA 公式サイトへのリンク)

Plain Dealer Reporterの記事は,RTAは30億ドルの経済開発が沿線で計画
され,数年以内に完成と宣伝しているとしています.

Creative Commonsの条件に基づき,参考画像を貼り付けておきます
Euclid Corridor - Cleveland by karla kaulfuss (flickr)
Euclid Corridor - Cleveland
Euclid Corridor - Cleveland Pavement by karla kaulfuss (flickr)
Euclid Corridor - Cleveland
Taken on July 18, 2008

下のページでは,まだ工事中のものですが,BRTの雰囲気をつかめます.
画像集: JWirtz79 > Cleveland Euclid Corridor "Health Line" BRT
(Picasa Web Albums へのリンク)
バスに装着されたドッキング・アームの正体は,ここで知りました.

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2008年10月23日

【フランス】グルネル法案で1500キロのTCSP

昨年の10月,パリで環境グルネル会議(Grenelle de l'environnement)と
呼ばれる討論会が開催され,世界中から環境保護に熱心な人たちが集い,
その締めくくりには,フランス大統領が,全国1500キロに及ぶ路面電車
(tramway)路線網の構築を含む都市交通の整備や,TGVなどの高速鉄道網に
対し,今後は国が積極的な投資を行うという宣言を出していました.

その後,会議の場で出された目標のいくつかは,環境保護を踏まえつつ,
より持続的な成長,雇用の確保に国民の購買力の強化を目指すといった,
環境グルネル基本法案(loi Grenelle 1)という形になりました.

会議から一年近く,先日フランスの国民議会(Assemblée nationale)は,
圧倒的多数でグルネル法案(loi Grenelle 1)を可決した模様です.
現政権では運輸省が環境省に吸収統合されたようで,環境省のサイトに
この法案で何が変わるのか,などの概略が載っています.しかし気になる
具体的な記載は少なく,一部の民間サイトのほうにありました.

それによれば,今後構築される総延長1500キロには,トラムだけでなく,
バス専用レーンも範疇のTCSPと,自転車専用道も加えられています.
TCSP: Transport en Commun en Site Propre

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
21 octobre 2008 La loi Grenelle 1 est votée
Principaux points adoptés en séance à l’Assemblée nationale
(フランス環境開発省* 公式サイトへのリンク)
* Ministère de l'Écologie, de l'Energie, du Développement durable
et de l'Aménagement du territoire

具体的な内容は下記ページで,運輸関連は先頭に載っています.
21/10/08 Grenelle 1 : le Grand bilan
(Planète Terra ニュースへのリンク)

運輸関連の3番目の項目に「transports doux」の促進とあります.
直訳は,やさしい交通ということになるのでしょうか.エコ・モビリテ
(écomobilité)という言葉の言い換えのようですが,いずれにしても,
道路や空港よりも,都市内や周辺地域の公共交通機関整備を優先すると
いうことで,同時に地球環境にやさしい移動手段としてエコ・モビリテに
含まれる,カー・シェアリング,徒歩,自転車なども奨励されます.
しかし,TGVなどとは異なり,目標達成期限は設定されていません.

金額は,イルドフランス以外の地域の大量輸送交通に総額180億ユーロ,
新規計画に25億ユーロという数字が出ています.

その他の鉄道関係では,2020年までに2千キロ分の高速鉄道網の拡大と,
更に2500キロの追加検討や,2015年末までに電化路線での非電化車両の
通行を禁じる? といった内容もあるようです.

もちろん,法案は運輸関係だけに留まらず,エネルギー,都市開発,自然
保護,農業,健康など,多岐の分野に及びます.

関連ログ: 2007/10/30 【フランス】1500キロのトラム路線網構築へ

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2008年10月22日

【オランダ】トラム制限速度は不要と大臣結論

この一週間,欧州各地で路面電車が絡む交通事故が多発しています.
イタリアではミラノで2件とローマで,ポーランドではクラクフ,そして
オランダでもアムステルダム近郊のアムステルフェーン(Amstelveen)で,
二桁台のけが人を出す衝突事故が起きてしまいました.

今年2月には,事故を減らす対策の一環として,オランダ国内四つの街で
トラムに制限速度を設けようという提言が出されていました.
しかし,運輸と治水の大臣(Ministerie van Verkeer en Waterstaat)が
下した結論は,トラムの安全性から,制限速度は不要というものでした.

一つには,2002年と2007年の間で,トラムの事故件数が年間754件から
413件へ半分に近い45%ほど減少していること,その大半は物損のみで,
人身事故は2割であること,などが理由として挙げられています.

人身事故の原因も,トラムのスピードとは関連がなく,相手側の不注意に
よるもので,例えば,音楽を聴いていたり電話をかけていたり,自動車の
場合は信号無視といったことにありました.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
21/10/08 Snelheid trams nooit oorzaak ongeluk (ANP)
(Parool ニュースへのリンク)
21 oktober 2008 45 Procent minder tramongelukken
(Blik op Nieuws ニュースへのリンク)

【オランダ】関連ログ: 2008/2/18 トラムに速度制限が提案される

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2008年10月21日

【チューリッヒ】空港に白いコブラ初入線

チューリッヒの北に,ライン川に注ぐグラット川の谷という意味になる,
グラッタール(Glatttal)と呼ばれる地域があります.大都市近郊という
地の利や,エリアの一つクローテン(Kloten)にチューリッヒ国際空港が
あることから,近年は経済成長が著しく,近郊電車のSバーン以外にも,
流動を支える公共交通機関が求められてきました.

英語版Glattalbahnの項目によれば,グラッタルバーンはモノレールでの
建設も考えられたようですが,チューリッヒ市内にくまなく路線網を張り
巡らせている路面電車網との協調性が重視され,同じ規格のトラムとして
計画されました.

グラッタルバーン(Glattalbahn)は,全部で三期にわかれて,第一期は
2006年12月に開通し,VBZのチューリッヒ市電11系統が直通しています.
直通運転で運賃も共通のため,市内からの電車内で途中からVBG路線に
入っていることに気づく人は,ほとんどいないことでしょう.
VBZ: Verkehrsbetriebe Zürich
VBG: Verkehrsbetriebe Glattal AG

グラッタルバーンの第二期は,チューリッヒ国際空港への乗入れです.
既に空港ターミナル近くの地下をSバーンやインターシティなどが走り,
チューリヒ中央駅のみならず,近郊一帯やスイス国内各地と鉄道で結ばれ
ていますが,Sバーンでも一駅で走ってしまう区間に,途中9つの停留所を
設けて,周辺地域の利用客の便宜を図ります.

その空港への路線は,ダイヤ改正にあわせて12/14から営業運行が開始
されますが,前日12/13の午後には一般客に無料開放されるとか.
それに先立ち,10/13から新たに建設された6キロ弱の区間に試運転車両の
乗り入れが開始され,10/20には,VBG向けの塗装で納入された100%低床車
コブラ(Cobra)の3062号車が,その区間を初めて走りました.

10/13からの試運転でも,既にVBZのコブラは走ったようですが,その時は
電車の運転が始まるという注意を促す感じの記事が,数日前に出ただけ
でした.しかし,今月上旬届いたばかりの,VBZの色分けを反転させた
ような,白を基調とした初のVBG塗装のコブラが初めて新線区間を走った
その日,満を持したかのごとく,というか,VBGが自社車両の初入線で
メディア向け試乗会を行ったからのようですが,地元メディアは一斉に
グラッタルバーン第二期の開業が間近なことを,特に論評を加えることも
なく,伝えたのでした.

12/14からは,現在チューリッヒ中央駅の駅前からエリコン(Oerlikon)駅
止まりのトラム10系統は,北に延長されて国際空港ターミナル東端にある
貨物区画(Fracht)までの約12キロを,38分で走ることになります.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
20. Oktober 2008 Rollout auf der zweiten Etappe der Glattalbahn
新路線の概要 Die Neue: Glattalbahn-Linie 10
(VBG 公式サイトへのリンク)

公式発表には画像がありませんでしたが,一般報道には載っています.
20.10.08 Das Tram hat den Flughafen erreicht (SDA/ATS)
(20minuten ニュースへのリンク)
20.10.2008 Die erste Fahrt mit der neuen Glattalbahn
(Tages-Anzeiger Online ニュースへのリンク)
20.10.08 Mit dem Tram zum Flughafen (zol/sda)
(ZO-Online ニュースへのリンク)
20. Oktober 2008 Zweite Etappe der Glattalbahn abgeschlossen
(NZZ Online ニュースへのリンク)

この下のリンク先を見れば,一足早く現地に行った気分になれるかも?
Tramverlängerungsprojekte ("Glattalbahn", "TZW", "Limmattalbahn")
先週10/13のコブラ(3052号車? )試運転の様子: #121
新線のほぼ全線を網羅した,9月下旬の状況: #102
(SkyscraperCity フォーラムへのリンク)

6キロ弱の新線には,Opfikon駅付近の連邦鉄道線との立体交差で400mの
トンネルと,空港ターミナルへの入り口付近に860mの高架区間もあり,
工事には二年を要しました.費用は2億1800万スイスフランだそうです.
なお,VBGの白いコブラは2010年までに18本となる予定です.

【チューリッヒ】関連ログ: 2007/12/21 市電関連2007年12月の話題

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2008年10月20日

【ヴァランシエンヌ】トラム2号線はゴムタイヤで?

2006年夏にトラムを復活させたヴァランシエンヌ(Valenciennes)では,
2007年にも,その第二期となるトラム1号線延長を果たしてきましたが,
トラム2号線(第三期)と,その延長区間(第四期)は,鉄車輪によるトラム
ではなく,SITURVは,専用走行路を走るゴムタイヤ式トラムを考えている
模様だという報道が,先週末に飛び込んできました.
SITURV: Syndicat intercommunal pour les transports urbains de la
région de Valenciennes

トラム2号線は,ヴァランシエンヌから北のヴュー・コンデ(Vieux-Condé)
までの約13キロ(第三期)と,ヴァランシエンヌから北東に伸び,ベルギー
との国境を超えた先のクィーブラン(Quiévrain)までの約17キロ(第四期)
で,地図上で見れば,北を上にしたU字型の路線になりそうです.

ゴムタイヤ式トラムには,Valwayという名前まで付けられていて,その
実態は,光学式ガイドウェイ装置と補助の発電機を持つ電気バスのよう
です.定員は鉄軌道のトラムの180名より少ない130名,車体幅がトラムの
2.40mより幅広の2.55mになることから,専用走行路の幅もトラムの4.30m
より広い4.50mで建設する必要があるとか.
記事に掲載されているイラストは,トロリーバスのように見えますが,
補助電源搭載で架線のない場所も走れるそうです.

さて,ゴムタイヤ式に切り替えようとする肝心の理由は,はっきりと解読
できないのですが,実現化の近道であることや,財政危機とかプランBと
いう言葉が記事に載っています.ゴムタイヤ式トラムで,7千万ユーロを
節約するようです.
また,トラム2号線は単線で計画されていて,安全上の問題からという
ようなことも,記事に記されています.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
19.10.2008 Un tramway non plus sur rail, mais sur pneus pour
la ligne 2 : Valway !

19.10.2008 Les arguments qui plaident en sa faveur
(La Voix du Nord ニュースへのリンク)

今回の報道によれば,トラム2号線のうち第三期区間は2009年9月の着工が
予定され,2011年に開通の見込み,ベルギーへの越境トラムとなる第四期
区間は,2010年6月着工の2012年開通見込みとなっています.

【ヴァランシエンヌ】関連ログ:
2007/9/04 【ヴァランシエンヌ/クレルモン=フェラン】延長
2007/6/05 トラム ベルギー進出へ

光学式ガイドウェイのバスと言えば,フランスでもルーアンのTEORや,
クレルモン・フェランのLéo 2000(Ligne B)などで見られるそうですが,
どちらの街もトラムも走っています.(クレルモン・フェランのトラムは
トランスロールです)

国外ではこの夏,スペインのカステリョン・デ・ラ・プラナ(Castellón
de la Plana)のTVRCasが,営業運転を開始しました.その他イタリアの
ボローニャでも計画されていますが,こちらはどうやら,反対派により
運転開始がもたついている模様です.
カステリョンとボローニャは,フランスの二例とは異なり,トロリーバス
です.トラム2号線でヴァランシエンヌも,この仲間入りでしょうか.

いずれも車両は,イリスバス(Irisbus)製のCivis,Cristalis,Agora Lが
導入され,カステリョン以外は連接バスです.イリスバスのサイトでは,
Civisにトラムウェイという冠まで付いていました.
* Trolleybus Cristalis
* Tramway Civis
(Irisbus 公式サイトへのリンク)
Véhicule: IRISBUS Cristalis
Véhicule: IRISBUS Civis
(TRANS'BUS へのリンク)

フランスでは,他にもゴムタイヤトラム導入を検討中の地域があります.
ニースに程近い地中海沿岸のアンティーブ(Antibes)と,少し山側に入る
テクノパークのソフィア・アンティポリス(Sophia Antipolis)を結ぶ,
やはり専用走行路を走るトラム計画です.

15 octobre 2008 La CASA pose le premier jalon d’un TCSP entre
Antibes et Sophia
(Sophia Net ニュースへのリンク)
15 octobre 2008 Antibes : Un tramway dans 5 ans entre le centre-
ville et Sophia ?
(Nice-Matin ニュースへのリンク)
CASA: Communauté d'agglomération de Sophia Antipolis

地形の問題で登坂性能に優れるゴムタイヤが考えられている模様ですが,
車種までは不明です.

一方,マルセイユではトラム3号線計画が凍結され,その代わりにBusWay
導入が検討されることになる見通しです.
このBusWayは,専用車線を有するBRTで,トラム3号線の予定区間に導入
されるわけではなく,郊外への路線になる模様です.

【マルセイユ】関連ログ: 2008/9/29 ノアイユへトラム乗入れ開始

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
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【ロサンゼルス】都心連絡線は地下案が人気

ロサンゼルス都心部で,ライトレールのブルーラインとゴールドラインを
接続させる,リージョナル・コネクター(Regional Connector)の二つの
ルート案の説明会が,LACMTAによって先週と今週の二回開催されます.
LACMTA: Los Angeles County Metropolitan Transportation Authority

ブルーラインの 7th Street/Metro Center駅と,ゴールドラインのリトル
トーキョー(Little Tokyo)駅(現在建設中)を結ぶ,いくつかのルート案の
中から,今年五月に一部地上案と全線地下案の二つに絞られていました.

距離:
一部地表走行案 1.79マイル (2.88キロ) 途中駅3か所
全線地下案 1.58マイル (2.54キロ) 途中駅3か所
建設費:
一部地表走行案 7億900万ドルから7億9千万ドル
全線地下案 9億1千万ドル
TSUB:
一部地表走行案 $24.75から$20.36
全線地下案 $18.63
TSUB: Transportation System User Benefits
=増加コストを短縮できる所要時間で割った指標.金額が小さいほど費用
対時間短縮効果が優れていることになり,FTAの審査基準の一つ.
新たに見込める利用者:
一部地表走行案 7,620人から8,391人
全線地下案 10,195人
新設される駅の利用者見込み:
一部地表走行案 約15,100人
全線地下案 12,457人
路線図は,下記にリンクを張ったブログの中に掲載されています.

これらのデータとともにLACMTAが説明した後の参加者の反応は,先週の
説明会に参加したブロガーらが伝えるところによれば,一部地上走行より
全線地下走行案のほうが,参加者の中では支持されていたそうです.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
October 16, 2008 Downtown connector for light-rail lines to be
discussed
(Los Angeles Times ニュースへのリンク)
October 16, 2008 underground preferred for regional connector link
(angelenic: downtown los angeles ブログへのリンク)
October 16, 2008 Public Weighs In On Connector Alternatives
(blogdowntown ブログへのリンク)
October 16, 2008 Public Wants Below Ground Light Rail for Downtown
Connector
(Streetsblog ブログへのリンク)

計画概要: Regional Connector Transit Corridor Study - Overview
(LACMTA 公式サイトへのリンク)

地上走行でも建設費が安くならないのは,今のブルーラインの終点から
少しの間は地下を走らなければならないからでしょうか.

リージョナル・コネクターは,今のところ資金は調達されていませんが,
11/04の選挙の際に行われる住民投票で,道路と公共交通への財源とする
ために売上税を増税するという,Measure Rに賛成票が得票数の三分の二
以上集まれば,1億6千万ドルが充当されることになっているようです.

実現すれば,南はロングビーチから,北東のパサデナか,その先まで,
ライトレールが直通運転出来ることになり,建設されるのは都心部なのに
リージョナルとなるのは,そこからきているのでしょう.

全線地下案が説明会参加者に支持されたのは,地上走行の場合は事故や
自動車の走行が制限されるのを懸念してのことのようです.

一方,その目と鼻の先で,ダウンタウンの目抜き通りのブロードウェイ
(Broadway)を走らせようとする路面電車構想も,今月わずかながら進展が
ありました.
CRA(コミュニティ再開発局? )が,来年度の予算として5百万ドルを計上
したということが,伝えられています.
CRA: Community Redevelopment Agency of the City of Los Angeles

ブロードウェイと,すでにステープル・センター(Staples Center)などが
建ち,将来は大規模な複合エンターテインメント施設が揃うL.A. Liveを
結ぶ 3.4マイル(約5.5キロ)の路線は,2014年開通を目指していますが,
必要な建設費は9千万ドルと見積もられ,このうち最大半分までは,民間
からの調達が考えられています.

10/6/2008 Streetcar Plan Gets $5 Million
(Los Angeles Downtown News ニュースへのリンク)
October 06, 2008 City Finds Another $1 Million in Streetcar Funding
(blogdowntown ブログへのリンク)

【ロサンゼルス】ダウンタウン関連ログ:
2008/8/27 ダウンタウン市電の続報ほか
2008/8/18 LA Streetcar, Inc. 立上げ
2008/5/24 市電ワークショップほか

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2008年10月19日

【AIG】金融危機で公共交通も減便の危機?

サブプライム関連の金融問題に端を発した米国の大手保険会社AIGの経営
危機が,米国の主に大都市の公共交通機関のサービス削減につながりかね
ない様相を呈してきました.
AIG: American International Group

ロサンゼルス・タイムス紙が,地元LACMTAの,ただでさえ予算不足に陥っ
ているばかりでなく,不況による売上税からの収入が減少している例を
取り上げ,さらに米国で約30の大規模交通事業者が,同様の状況に置か
れるのではないかという見解を紹介しています.
LACMTA: Los Angeles County Metropolitan Transportation Authority

これは,LACMTAなどの公共交通事業者が,1980年代から2003年にかけて,
セールス・アンド・リースバック方式で資金を調達していたことに起因
するとのことです.
LACMTAのケースでは,鉄道関連の施設や一千台以上の路線バス車両などが
AIGなどの投資グループに一旦売却され,その場でリースを受けるという
もので,LACMTAは10億ドルを手にしています.こうした方法は,2003年に
法改正があるまでは一般的な手法だったそうです.

ロサンゼルスではMetrolinkも同じ方法を活用し,その他にもベイエリア
ではサンフランシスコMuniやBARTが,シカゴではCTAや,ワシントンDCも
Metroなどが,同じ方法で資金を調達しているとか.

それが,金融危機によるAIGの信用格付けの低下により,LACMTAは新しい
契約先を見つけるか,頭金や税制優遇措置分の返済を迫られることに,
契約上なるようで,LACMTAにとっては1億ドルから3億ドルの負担増です.

これに対処するには,約150万人が利用する路線バスや鉄道を減便する
しかないと見られていますが,たとえば負担増加が1億ドルだとしたら,
現行の一割減便に相当するようです.

ただし,現段階では正式に減便を決めたわけではなく,新しい契約先を
見つけるなり,連邦政府などに働きかけ,先日決まった7千億ドルの金融
救済策の対象にしてもらおうと画策している模様ですが,FTAは,リース
バック方式を奨励してきたわけではなく,そのツケを払うことに対して,
冷たい反応を示しているそうです.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
October 18, 2008 MTA may have to cut commuter service
(Los Angeles Times ニュースへのリンク)

Warner Centerにある看板.
Creative Commonsの条件に基づき,参考画像を貼り付けておきます
MetroRiderLA by fredcamino (flickr)
DSCN1973.JPG
Taken on June 3, 2006

話は違いますが,
ロサンゼルスでは,都心部のRegional Connector計画案が絞られてきて,
都心を挟んで分断されているライトレールを接続させる,地下ルート案と
地上ルート案の経路比較などが,LACMTAより示されています.

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2008年10月18日

【ウィーン】2009年4月からリンク循環復活へ

10/26に行われるダイヤ改正で,これまでウィーンのリングシュトラーセ
(Ringstraße)をエンドレスにぐるぐる回っていたトラム1系統と2系統が,
ルートを変更して循環運転を止めることになっています.
関連ログ: 2008/7/03 リング循環系統10/25に廃止

一周5.3キロ? ほどとは言え,東京で言えば山手線,大阪なら環状線に
相当すると言ってもいい,歴史のある都心の循環ルートですので,起点を
リングの外に移し,周回路線に入って約四分の三週したあと,再び輪の
外に抜け出るルートに変更することは,発表時から賛否両論出ていたよう
で,今月に入って実施が近づくにつれ,市議会の一部政党が反対している
などの関連記事が出ていました.

そうした中で改正まで一週間余りになった昨日(10/17),Wiener Linien
(WL)はトラムのリンク循環運転を2009年4月から再開すると発表します.

運転は30分間隔で時間は10時から18時までに留まり,使用車両も一番古い
E1タイプが使われます.しかも,新しい循環運転は内回り(時計回り)の
現トラム1系統のルートを継承するだけで,運賃も他のWL路線とは別建て
となる見込みです.

そして,車内には40席の座席とLCDの情報案内板にヘッドフォンが用意
され,各国言語による沿線の名所案内も行われます.ということで,この
電車は観光客向けなのでした.それでも運行は通年となる見通しで,今の
環状運転で行われている時間調整は,とらない予定だそうです.

公式発表と記事:
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
17.10.2008 4. April 2009: Start Touristenstraßenbahn als Ring-Rund
(Wiener Linien 公式サイトへのリンク)
17.10.2008 Wiener Ring-Linie bleibt - als "Touristen-Bim"
(Die Presse ニュースへのリンク)
17.10.2008 Wiener Grüne und ÖVP begrüßen Touristen-Tram
(Vienna Online ニュースへのリンク)

トラム1系統と2系統によるリンクの環状運転終了は,一つの時代の終わり
としながらも,リンクの輪でエンドレスの周回運転だけを行うようになる
のは,2系統が1985年から?,1系統は1986年から? なのだとか.
それまでは,輪の外からやってきて一周し,その後は再び輪の外に出て
いた? ようです.今回の系統建替えは,その時代の形態に戻るような感じ
になります.

14.10.2008 Ring-Runde: Ende einer Ära
(Die Presse ニュースへのリンク)
この記事によれば,反対の理由としては,循環運転を止めると観光客が
観光バスを利用するようになるとか,市民が車に戻るといったことが,
挙げられている模様です.

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2008年10月17日

【モスクワ】北東区のトラムをライトレール化

モスクワと言えば地下鉄が有名ですが,路面電車も健在で,46路線もある
そうです.ロシア語版ウィキペディアによれば,路線長は181キロに及ぶ
とか,線路長? は,416キロになるとされています.

そのモスクワでも,かねてより高速トラム路線が計画されていましたが,
開催されたライトレール関連の国際会議(*1)の席で,現在のトラム17系統
(*2)のアップグレードを最初に着手するという発表を,トラムを運行する
Мосгортрансが,行いました.
*1 Тенденции развития легкорельсового
транспорта в городе Москве
*2 Маршруты 17: Медведково - Останкино
17系統のМедведковоは市内トラム路線網の最北端で,そこから
南下したモスクワ北東区では,モノレールとも接続しています.

直訳すると高速トラムになるскоростной трамвайは,
地表走行ですが専用車線(軌道?)を割り当てられ,車道や歩道から分離
されて走ることが出来,速度も最高時速80キロが考えられていますので,
ライトレールと訳してもいいのかもしれません.
旧ソ連時代には,キエフ(現ウクライナ)(Киеве),ヴォルゴグラード
(Волгограде),バルナウル(Барнауле)で導入されて
いるそうです.

モスクワでの導入理由には,地下鉄や交通の結節点における混雑緩和が
挙げられ,長期的には市内全域の地下鉄などの路線網の隙間を埋めて?
いくような形で,最終的には200キロ近い高速トラム路線網を構築する
(現行路線をグレードアップ? する)構想のようです.

なお,車両には低床車が充当される予定です.計画にはシーメンスが協力
する模様ですが,詳細は不明です.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
英語報道: 16.10.2008 Moscow launches high-speed tram
(Russia-InfoCenter ニュースへのリンク)
以下はロシア語の記事:

16 октября 2008 Первый скоростной
трамвай появится на северо-востоке
Москвы
(Страна.Ru ニュースへのリンク)
16.10.08 В Москве опробуют первый
скоростной трамвай

(Известия ニュースへのリンク)

系統リスト: Схемы линий: условные знаки
(Московский Трамвай 非公式サイトへのリンク)
2006年5月時点の路線図へのリンクが,ページ最上段にあり,その画像の
画面上段にトラム17系統が走っています.

モスクワのトラムは,タトラT3など一車体の車両ばかりですが,ロシアの
УКВЗ(UKWS)は,三車体の部分低床車КТМ 71-630(試作車? )を,
ライトレール向けとして2006年に製造しています.
КТМ 71-630 画像: В строгино новый трамвай!
(Дневник Китменъ のサイトへのリンク)
車両概略: В агон КТМ 71-630
(Московский Трамвай 非公式サイトへのリンク)

その車両は,今年3月からトラム21系統で営業運転を開始という情報が
あるものの,今回の一連の報道では記載を見つけられず,シーメンスの
ULFや,ボンバルディアのFlexity-Swiftの画像を使用している記事が,
あったほどです.

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2008年10月16日

【PRT】イサカでpodcar国際会議開催される

先週末より,Googleでlight-railをニュース検索していると,やたらと
ニューヨーク州中部にある,人口3万人弱のイサカ(Ithaca)という街の
名前が頻繁に出てきていました.AP通信の記事を,英語圏のメディアが
こぞって掲載したからですが,イサカにライトレールが計画されている
という話ではありません.

実はイサカで先月中旬,podcarの第二回国際会議が開かれていました.
Podcarとは,数人乗りの新交通システムのようなもので,コンピュータ
制御による自動運転ですが,スケジュール運行するわけではなく,ルート
上ならどこでも,いつでもノンストップで運転される,PRTともPATとも
呼ばれる,オンデマンドのシステムです.
PRT: Personal rapid transit
PAT: personal automated transport
基本的には高架を走りますが,車体が軽量のため,構造を簡素化できる
だけでなく,太陽熱発電や風力発電などでも賄えるほか,路面走行も可能
という話もあります.

ちなみにpodcarの国際会議は,前回は昨年スウェーデンのウプサラで開催
されていて,次回はコペンハーゲンになるそうです.北欧の合間に米国で
開かれた形になりますが,スウェーデンでは,2020年までに化石燃料への
依存脱却という国の方針にのっとり,podcar導入を検討している街が,
いくつもあるとのことです.

イサカでの会議開催は,podcar導入を目指す団体が招いた? ようですが,
その他に,サンフランシスコの南100キロ少々の太平洋岸にあるサンタ
クルスでも,市内とカリフォルニア州立大学キャンパスを結ぶ路線など
を,podcarで検討しているそうです.

ストックホルムに本拠をおく,podcar技術の中心的存在の組織ISTでは,
今後5年以内に米国でpodcarを実用化する街が出てくると考えています.
IST: Institute for Sustainable Transportation

さて,ライトレールでのニュース検索で,なぜその記事がヒットしたかと
言えば,podcarのようなPRTに反対する人たちが,主にlight rail支持者
だという文章があるからです.
彼らに言わせれば,podcarは輸送量が小さいため,旺盛な需要がある場所
では機能せず,逆に賄えるだけの需要しかなければ高架などの建設資金を
回収できないということです.

Potcarが導入されるには,こうした問題だけでなく,政治的な難関も突破
する必要があるそうですが,今の地上交通機関は,誕生から百年以上経過
している乗り物がほとんどなだけに,そろそろ転換期を迎えてもいいの
ではないかと,推進派の人たちは考えているのです.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
The Associated Press の記事:
October 13, 2008 Ithaca wants to be America's 1st podcar city
(Newsday ニュースへのリンク)
最近のpodcar関連記事へのリンクも掲載した,まとめ記事:
October 14, 2008 Podcars Could Be Coming to a Town Near You
(findingDulcinea へのリンク)

PRTは,大学や企業内の移動や,空港内の移動などの小規模エリアでは,
導入に抵抗がないようです.2009年秋開通に向け,ロンドンのヒースロー
空港で準備が進められています.
ULTra Advanced Transit Systems Inc, Heathrow / Test Track Progress
(IST 公式サイトへのリンク)

大学キャンパス間の移動手段として,ウェスト・ヴァージニア州モーガン
タウン(Morgantown)の州立大学では,1973年から8人乗りのボーイング製
PRTが運転されています.部外者は有料ですが学生は無料だとか.

ロサンゼルスでのpodcar導入を勧める意見記事:
September 8, 2008 Seeding the future with ‘podcars’
(Los Angeles Times オピニオンへのリンク)
いつでも好きな時に,好きな場所に移動できる自動車からの乗換えを促す
には,PRTのような交通手段が必要とし,まず最初は,ユニオン駅やLAX
(ロサンゼルス国際空港)周辺からの導入を,提案しています.

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2008年10月15日

【ラスベガス】展示会でStreetCar公開される

先週,サンディエゴで行われていたAPTA Expo 2008で,順調なら2009年に
ラスベガスの街中を走る,StreetCar RTVが披露されました.名前には
StreetCarが入っていても,実はアイルランドのWrightbus(Wright Group)
製の実態はハイブリッド連接バスで,RTVとは,Rapid Transit Vehicle
だそうです.

ラスベガスを管轄するサウス・ネバダRTCは,構築するBRT向け車両として
50台のStreetCar RTVを,2006年に発注していました.
RTC: Regional Transportation Commission of Southern Nevada
BRT: Bus Rapid Transit

ACE Rapid Transitと呼ばれるBRTの第一期区間は,ラスベガスのダウン
タウンから,コンベンションセンターや,有名なストリップ(Las Vegas
Strip)を走り,空港の南に建設されるトランスファー・ターミナルに至る
Downtown Connectorで,ダウンタウン内の専用レーンなど,2007年夏から
建設が始まっています.

現在,ダウンタウンから北に空軍基地のゲートまでを結ぶCAT運行のBRT,
MAXには,10台のIribus Civisが投入されていました.
CAT: Citizens Area Transit
MAX: Metropolitan Area Express

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
8 October 2008 Wrightbus celebrates £31m deal for its new StreetCar
(Belfast Telegraph.co.uk ニュースへのリンク)
2008/10/07 World Debut for Wright’s Hybrid Streetcar
(AllAboutBuses へのリンク)

車両概略: RTV StreetCar
(The Wright Group 公式サイトへのリンク)

計画概要: ACE Rapid Transit
(南ネバダRTC 公式サイトへのリンク)

【ラスベガス】関連ログ: 2006/4/15 LRT建設されず

話は違いますが,ラスベガスのモノレールは,2006年に表明していた時と
ルートを若干変えて,再び空港までの延伸に意欲を見せているようです.

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2008年10月14日

【シュチェチン】高速トラム計画に資金目処

ポーランドの北西にあり,ドイツとの間を流れるオーデル川にも近い,
人口40万の街シュチェチン(Szczecin)のSST計画に,ようやく資金調達の
見通しがたったようです.
SST: Szczeciński Szybki Tramwaj

SSTとは,シュチェチンの快速トラムとでも訳したらいいのでしょうか,
Szybki tramwajは,軌道は全線が地表や高架,トンネルなど,全てが立体
交差で建設され,高速で運転できる仕様のトラムという意味のようです.
ポーランド語のウィキペディアにも項目があり,英語版はLight railに,
ドイツ語版はStadtbahn,オランダ語版はSneltram,スペイン語版では
metro ligeroに,それぞれリンクされていますので,イメージできるかと
思います.

この手のライトレールは,既にポーランド国内でもポズナンが6キロ強の
路線を開業させているほか,ウッチやクラクフでも建設中だとか.
ポズナン(PST: Poznański Szybki Tramwaj)
ウッチ(LTR: Łódzki Tramwaj Regionalny)
クラクフ(KST: Krakowski Szybki Tramwaj)
単独の路線というよりも,既存のトラム路線網に接続する形です.

シュチェチンでも,かなり早い時期に構想が立てられながらも,これまで
長い間待たされてきたようです.それが今回,EUへの申請リストに推薦
されたことで,資金獲得は間違いないだろうと報じられました.

これにより建設されるのは,シュチェチンのトラム路線網の南東にある
Basen Górniczyから,ポーランド国鉄(PKP)のSzczecin Zdroje駅近くに
ある卸売り店(Selgros Cash and Carry)の近くまでの,約4キロです.
PKP: Polskie Koleje Państwowe
設計上の最高速度は,時速85キロになるのだとか.

実際にEUからの補助金が下りるのは,2009年後半? になる模様ですが,
今後も問題なければ,SSTには3億5千万ズウォティ(złoty)=1億ユーロ強が
投じられます.
同時に,シュチェチンの既存トラムにも,30本の低床車購入や軌道近代化
などの分として,同額が投資されるようです.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
2008-10-13 Będą miliony na tramwaj. To już prawie pewne
(Gazeta.pl ニュースへのリンク)
2008-10-13 Szczecin dostanie pieniądze na szybki tramwaj
(Radio Szczecin ニュースへのリンク)

シュチェチンのトラム路線図: Schemat sieci tramwajowej
(Zarząd Dróg i Transportu Miejskiego w Szczecinie へのリンク)
SSTの起点になるBasen Górniczyは,画面右下にあります.

当面の終点近くのSelgros Cash and Carry: Hala Szczecińska 地図
(Selgros Cash and Carry 公式サイトへのリンク)

SST 計画概要: Szczeciński Szybki Tramwaj
(Urzędu Miasta Szczecin =シュチェチン市 公式サイトへのリンク)
このページにも地図があり,その左上が現在のトラムの終点で,折返し用
ループがある,Basen Górniczyにあたります.

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2008年10月13日

【グラーツ】市内にトラムの無料シャトル?

シュタットラー・レールの低床車VarioBahnの話が出たところで,購入を
決めそうと伝えられるドイツのポツダムより先に,VarioBahnを走らせる
オーストリアのグラーツ(Graz)から,市内中心街活性化にまつわる話題が
報じられています.

グラーツでは今春,公共交通機関での携帯電話使用を市長が禁じたことに
端を発し,賛否両論の議論が巻き起こったことがありましたが,今回は
中心部に人を呼び寄せようという目的は同じでも,その方法を巡って,
市長と商店街との間で,ひと波乱ありそうな気配です.

"City-Shopping statt Shopping-City"というスローガンのもと,人口が
25万をやや超え,都市圏では32万規模のグラーツで,市内中心部へ人の
流れを呼び込む手段として,土曜日にも店を開けるというところまでは
問題ないようですが,商店側は駐車場と公共交通機関の両方の無料化を
考えていました.

これに対して市長は,駐車場無料化は逆効果(=短期間向け駐車場は回転が
速い? から)とし,難点の少ない公共交通の運賃無料ゾーンのほうを主張
していました.そして今回,無料のトラムを日中シャトル運転する案を,
打ち出してきた模様です.

ちなみに,スローガンは外来語由来になりますが,Shopping-Cityとは
郊外にある駐車場が無料のショッピングモールのことを指し,それよりも
市内中心部で買い物(=City-Shopping)しようという意味になるようです.

市長の案では,トラムのシャトル運転(Shopping-Tramlinie)は,グラーツ
中央駅(Hauptbahnhof)と,ヤコミニ広場(Jakominiplatz)の間が考えられ
ています.中央駅が市の西外れにあるのに対して,ヤコミニ広場は市庁舎
などからも近く,GVBのトラムが各方面から集まってくる合流点です.
GVB: Grazer Verkehrsbetriebe

中央駅とヤコミニ広場の間には,すでに2つの系統が走り,9時から19時の
間だけで一日4万人が利用し,600本? の路面電車が運行されています.
また,同区間だけの利用者は,路面電車利用客の1割にあたるそうです.

ハブのヤコミニ広場から中央駅のすぐそばまで一緒の路線まで含めると,
全部で4つの系統がありますが,計画ではショッピング・トラムには専用
車両を3本用意し,同区間で7分ヘッドの折返し運転を行うとしています.

同区間のトラムを全て無料開放した場合の費用は,年間210万ユーロ? と
されていますが(土曜だけで年間260万ユーロという情報もあり),3本の
トラムだけを無料にして週五日間の日中走らせるなら,同160万ユーロに
なる? ようです.
その他にも,沿線商店で買い物した場合には,同じ運賃ゾーン内移動用の
24時間切符(24-Stunden-Karte / 3.80ユーロ)を進呈する案もあります.

市長の考えでは,とりあえず金曜と土曜からスタートさせたいようです.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
12.10.2008 Nächste Haltestelle: Gratis-Bim in der City
23.09.2008 GVB und Parken zum Nulltarif: Nagl winkt ab
(Kleine Zeitung ニュースへのリンク)

路線図ダウンロードページ: Liniennetzpläne Download
(GVB 公式サイトへのリンク)
現時点では市長案に留まっていますので,シャトル掲載はありませんが,
ヤコミニ広場にトラムの全系統が集まっている様子が伺えます.

Creative Commonsの条件に基づき,参考画像を貼り付けておきます
お昼時のヤコミニ広場:
Jakominiplatz by zeroK (flickr)
Jakominiplatz
Taken on April 26, 2008

中央広場(Hauptplatz)の様子:
Graz main square by Daniel Sparing (flickr)
Graz main square
Taken on February 11, 2008

平日日中はGVBトラム全系統が走る,JakominiplatzとHauptplatzの間の
トランジットモール区間:
Graz - Herrengasse by thisisbossi (flickr)
MG_0403 - Graz - Herrengasse
Taken on July 1, 2007

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
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2008年10月12日

【ポツダム】次の低床車はVariobahnに

ベルリンの西隣りポツダム(Potsdam)のViPでは,当初予定された低床車
コンビーノの注文を途中で打ち切ったこともあり,残る旧型車置換え用
低床車の追加発注が必要とされています.
一時期は,まもなく市内で先行試作車の運転が開始される予定のFLEXITY
Berlinを,ベルリンBVGと共同購入する話もありましたが,結局発注先を
入札にかけていました.
ViP: Verkehrsbetriebe in Potsdam GmbH

その結果,どうやらシュタットラー・レール(Stadler Rail AG)の子会社
Stadler Pankow GmbH(本社ベルリン)のバリオバーン(Variobahn)に決まり
そうだという報道がありました.

正式に決定されれば,当面はVariobahn10本が2010年末までにViPに納入
されるほか,その後オプションとして8本が2013年までに予定されます.
オプションの8本は,4本ずつ二段階にわけられる見込みとか.
このオプションまで含んだ金額は,4500万ユーロとも5000万ユーロとも
言われています.

ViPは,コンビーノ問題に懲りたのか,100%低床車ではなく部分低床車を
求めていました.車両仕様などの詳細は,明らかにされていませんが,
シュタットラーの扱いになってからのVariobahnは100%低床が主流なこと
から,ポツダムも100%低床のVariobahnになるのではないかと見られてい
ます.ポツダムでは,2005年5月にデュイスブルクDVG所属の,Variobahn
プロトタイプ(100%低床)が,試運転で市内を走ったことがありました.

シュタットラーと競合したのは,コンビーノを候補にしたシーメンスと,
フォスロ・キーペ(Vossloh-Kiepe)で,ボンバルディアやアルストムは,
手を引いていました.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
11.10.2008 Der ViP will die Variobahn
(Potsdamer Zeitungsverlags ニュースへのリンク)
11.10.2008 Die ersten zehn neuen Niederflurbahnen kommen in zwei
Jahren / Option auf weitere acht

(Märkische Allgemeine ニュースへのリンク)

【ポツダム】関連ログ:
2007/10/31 改修コンビーノが工場から戻る
2007/7/13 次の低床車導入は8編成のみに

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2008年10月11日

【ルクセンブルク】南部のライトトラム構想

欧州モビリティ週間(European Mobility Week)は,2008年も9月中旬に
行われていますが,その中で発表されたトラム計画が,初めてその地域の
議会で議題にのぼり,関心を集めているという記事が,ルクセンブルクの
ドイツ語新聞(ウェブ版)にありました.

ルクセンブルク南部エッシュ・シュル・アルゼット(Esch-Uelzecht /
Esch-sur-Alzette)郡の,同国第二の街のエッシュ・シュル・アルゼット
と,西隣のサネム(Sanem / Suessem)を結ぶ,Sudtramと呼ばれる5キロ
もしくは6キロほどのトラム路線です.

エッシュ・シュル・アルゼットのEsch-Uelzecht(Esch-sur-Alzette)駅と
サネムのBieles-Zolwer(Belvaux-Soleuvre)駅間には,ルクセンブルク
国鉄(CFL)の60系統(Linn 60)が走りますが,ベルヴァル(Belval)地区に
あった製鉄所の跡地が再開発されるのに伴い,そこへの交通の便を確保
することも兼ね,別線でトラムを走らせようというものです.CFL線は,
製鉄所を避けてフランス国境近くまで跡地の南を迂回しています.
CFL: Chemins de Fer Luxembourgeois

ただしこの計画,長期的な位置付けがされていて,完成は2020年が予定
され,前倒しされても2016年より前にはならないようです.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
10.10.2008 Auf Schienen durch den Süden?
=ドイツ語 (Luxemburger Wort ニュースへのリンク)

先月のフランス語の発表では,ライト・トラム(tram léger)という言葉が
使われていました.距離が短いからでしょうか.
16-09-2008 Présentation du concept de mobilité pour le site de
Belval-Ouest
=フランス語
(Ministère des Transports du Grand-Duché de Luxembourg へのリンク)

このページの一番下に,Sudtram計画概要と路線図が載っています.

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2008年10月10日

【ブザンソン】車両未定のTCSP公開討論会

先日ディジョンの話の中で,ブザンソンと周辺広域圏グラン・ブザンソン
(Grand Besançon)のトラムに触れましたが,来週にも一般公聴会が開催
されるそうで,内容的には新しい情報はないと思われますが,公聴会の
リマインダーも兼ねた,まとめ記事が出ていました.

ブルゴーニュの東隣のフランシュ=コンテ地方の中心地,ブザンソンでも
年々3%の割合で車の交通量が増え続けており,その解決のためにはTCSPが
必要不可欠とされています.
TCSP: Transport en Commun en Site Propre

地下鉄やトラムなどの鉄道だけでなく,専用レーンを走るバスをも指す
TCSPですが,ブザンソンでは,開業目標は2014年,一日の輸送量は3万
5千人から4万5千人を見込む,同市を中心に東西14キロとされる路線の
うち,中心部での路線形態(ループかどうか? )が未定ですし,その車両も
鉄輪のトラムかゴムタイヤのトラムなのか,またはBRTなのかどうかも,
正式には決まっていない模様です.
BRT: Bus Rapid Transit

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
09.10.2008 Le TCSP de Besançon sur les rails de la concertation
(MaCommune.info ニュースへのリンク)

大規模公共事業に欠かせないDUP(公益宣言)を出せるようにするため,
来春には手続きを行う予定だそうですが,DUP(土地収用が可能になる行政
手続き)には,有益とされる公共事業かどうかの審査を受け,さらに公開
討論を踏まえる必要があります.
DUP: la déclaration d'utilité publique

その公開対話は,ブザンソンに限った話ではありませんが,多くの人が
参加できるようにとの配慮からか,平日の夜間に開催されます.
Concertation préalable : TCSP, un nouveau transport en commun
(Grand Besançon 公式サイトへのリンク)

ブザンソンは市内人口が11万6千,広域圏まで含めて22万強です.
ディジョンより一回り人口の上では規模が小さいのですが,同程度の人口
規模の都市圏が,TCSPに何を選んだかを研究したブログがありました.
29 septembre 2008 les projets de TCSP des agglo moyennes
(Association les Vaîtes ブログへのリンク)

これまでの通例では,人口20万人以上がトラム導入の目安だったとし,
ブザンソンよりやや人口の多い,ルマン,ブレスト(未開業)では鉄輪式の
トラム,クレルモンフェランはゴムタイヤ式トラムを採用,南仏ニームの
都市圏(l'agglomération de Nîmes-Métropole)ではBRTを選んだことを,
紹介しています.

このブログによれば,ゴムタイヤ式トラムを採用した街では,軌道面の溝
=車輪の轍が急速に成長して,ナンシーでは4年間で2cmになったことや,
カーンでは,すりへり防止のため? 特殊なタール(bitumeux)を敷いたら,
通常のタールより平らではなくなり,乗り心地が悪化したとのことです.

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2008年10月09日

【マドリード】住民反対でML計画路線短縮へ

久しぶりにマドリッドの話に触れますが,メトロ・リヘロ(Metro Ligero)
=ライト・メトロ(ライトレール)計画後退の話題です.
2011年までの五か年計画に組み込まれていた,マドリード西部近郊で計画
されているライトレール路線が,終点の自治体の鉄道建設拒否に遭い,
線路は途中までに短縮され,その先はバス運行にするという決定を,当地
マドリッド自治州の当局が下した,という記事がありました.

そのライトメトロ(ML)の新路線計画とは,2007年夏開業のML2号線が通る
ポスエロ・デ・アラルコン(Pozuelo de Alarcón)市から,マハダホンダ
(Majadahonda)市を経てラス・ロサス(Las Rozas)市に至る路線です.

この路線,昨夏に紹介した時は,マハダホンダ市とラスロサス市の間だけ
でしたが,今夏にはマハダホンダの南にあるポスエロデアラルコン市まで
延長させて,ML2号線上に建設されながら,今は周囲が無人地帯のために
旅客営業していないPrado de las Bodegas駅で,ML2と接続させることに
した模様です.運転区間は21キロになる予定でした.

しかし,ラス・ロサスの住民がライトレール計画に反対したため,それを
呑む形で,ライトレールはマハダホンダとポスエロ・デ・アラルコン間
だけとし,マハダホンダとラス・ロサス間はバスに委ねられることになる
次第です.

ラス・ロサスの住民がライトレール計画に反対した理由としては,歩道が
狭くなったり,軌道が緑地を横切るのが嫌われたということと,騒音への
懸念があるようです.
ボアディジャ・デル・モンテ市(Boadilla del Monte)でも,ML3号線の
開業前夜から,ライトレールの走行音(曲線で車輪のレールが引き起こす
軋り音)や,警笛などに対する騒音苦情が絶えませんでした.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
04-10-08 La Comunidad descarta el Metro Ligero a Las Rozas por la
«demanda vecinal»
(ABC.es ニュースへのリンク)
07/10/2008 La Comunidad de Madrid acorta el trazado del metro
ligero a Majadahonda y Las Rozas
(VÍA LIBRE へのリンク)

先月の時点では,メトロ・リヘロ新線計画として紹介されていました.
19-09-08 Un nuevo Metro Ligero unirá la estación de Pinar de
Las Rozas con el Hospital Puerta de Hierro

(ABC.es ニュースへのリンク)
Hospital Puerta de Hierro(病院)は,マハダホンダ市内にあります.

マハダホンダ(Majadahonda)市もラス・ロサス(Las Rozas)市も,どちらも
マドリッドの北西にある衛星都市で,ラスロサス市には,セルカニアス
(Cercanías=近郊電車)の駅が四つあり,マドリッドへの足は確保されて
います.一方,ラスロサスの南にあるマハダホンダ市にも,近郊電車は
通っていますが,駅は街の中心から離れています.

ML2とML3との位置関係など,マドリッド北西の路線を描いてみました.
図は,Wikimedia CommonsにあるRed de Metro de Madridを基に,若干
加筆したもので,加筆した部分は正確ではないかもしれません.

破線で表したのが話題の新路線の想像ルートです.黒い細線は近郊電車
セルカニアス(Cercanías),カラーの線は地下鉄ですが,水色の線だけは
河川(マンサナーレス川)を示しています.
Majadahonda-LasRozas.png

この他に,2011年までの五か年計画では,マハダホンダ(Majadahonda)
と,マドリッドのメトロ6号線(図では濃い灰色)と同3号線(図では黄色)の
Moncloa駅を結ぶ鉄道も考えられているとか.
図には描いていませんが,セルカニアスと同じルートでマハダホンダ駅
まで行き,そこからは地下でマハダホンダの中心部まで向かうようです.
もちろん,終点で計画中のメトロ・リヘロ新線に接続するという話です.

関連ログ: 2007/8/06 BRT導入計画,ML3苦情対応

余談になりますが,アルゼンチンのブエノスアイレス(Buenos Aires)へ
貸出し中のミュルーズ(Mulhouse)の低床車シタディス(Citadis)が,返却
時期が近づいた? とかで,代わりにマドリッドのシタディスが出向いた
そうです.
2 de octubre de 2008 Un nuevo Tranvia llego a Puerto Madero
(Mis Dias en la Via ブログへのリンク)
現地に到着した様子を収めた画像と映像があります.

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2008年10月08日

【シャーロット】LYNX利用好調はまやかし?

先月下旬の話で,ノースカロライナ州シャーロット(Charlotte)に2007年
11月開業したライトレールLYNXが,利用予測を上回る好調ぶりを示して
いるため,それを武器に延長計画などの補助金をCATSが連邦政府に求める
予定だということを紹介しましたが,その予測自体が控え目な数字だった
としたら,どうなるでしょう.
CATS: Charlotte Area Transit System

その疑問に答えるかのような,調査報告が発表されました.その中では
利用予測を上回っていると言っても,その予測は今のガソリン価格を想定
したものでなく,数字だけが一人歩きしていると警鐘を鳴らしています.

その他も,利用者の多くは以前は路線バスを使っていた人たちで,車から
乗り換えた人は少ないとか,LYNXがもたらす経済効果はハイウェイより
低く,投資に見合う利益をあげていないなど,辛口な内容に仕上がって
います.ちなみに,調査したのは,2007年11月の住民投票で,売上税増税
(いわゆるtransit sales tax)に,反対票を投じるよう運動していた人が
中心でした.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
October 06, 2008 A Lucky Few Commuters Gain, but Taxpayers Pay
for Charlotte's Light Rail
(John Locke Foundation へのリンク)
地元紙も,すかさず記事を掲載しています.
Oct. 07, 2008 Lynx line isn't paying enough to justify cost
(The Charlotte Observer ニュースへのリンク)

自動車利用からの移行が少ないことは,交通量の軽減にもつながらず,
地域全体では0.08%,ライトレールLYNXブルーライン沿線に絞っても,
数パーセントしか影響を与えていないため,大気汚染の緩和を狙う効果も
限定的だとしています.

しかも調査は,開業後の昨年12月から今年7月までの間に,23%伸びていた
利用者数の三分の二は,ガソリン価格をきっかけにしたり,地域の成長や
経済状況などからLYNXを利用しているとみて,上昇一本やりだった夏前に
比べると一服感のある燃料価格が,今後も下がる傾向が続くようなら,
LYNXの利用者数は減るだろうと示唆しています.

Charlotte Observer紙の記事には,補助金などを除く納税者負担分だけで
みても,ライトレールへの投資1ドルにつき,1.20ドル分しか利益が還元
されてなく,たいていのハイウェイが1.50ドルから2ドルの経済効果を
もたらすのに比べて低いと,指摘していることも紹介されています.

【シャーロット】関連ログ:
2008/9/27 利用好調武器に補助金要求?
2007/11/28 週末二日で十万人が体験

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2008年10月07日

【ミラノ】石柱遺跡前のトラム路線が危機?

ミラノのサン・ロレンツォ・マッジョーレ聖堂(Chiesa di San Lorenzo
Maggiore)の前には,ローマ帝国時代の石柱が16本並んで建っています.
(=Colonne di San Lorenzo)
そして,その遺跡の前を,トラム3系統が走っているのですが,道幅の
関係でしょうか,その石柱の前の区間だけは単線です.

停留所名では,Ticinese Molino Delle Armi‎とTicinese Carrobbio‎の
間で,ミラノ南のGratosoglio地区から来るトラム3系統が,Maggioで交差
する環状ルートの内側に入り,トラム2系統などと合流する直前です.

建ち並んだ石柱に沿って走る,この区間が今回話題になりました.石柱の
前のトラム軌道を撤去するよう求める声が,二手から挙がっています.

撤去派の一つは,Italia Nostraと呼ばれる,歴史的建造物などの保護を
唱える非営利の運動組織からでした.彼らは,この路線を完全に撤去し,
トラム3系統は,約500mほど東に離れ,やはり並行して都心部へ向かう,
トラム15系統の軌道を走らせるように求めています.
遺跡保護の観点からは,当局に言わせれば,石柱は鉄筋で強化されている
ため,トラムの振動などで倒壊することはないとのことです.

一方,もう一つの動きとしては,石柱の前を歩行者に開放するよう求めて
いるもので,妥協案としてトラムの通行は日中だけに留めるという話も
出ている模様です.

記事のタイトルは,ミラノが分割という表現を使い,読者の気を引いて
いるようです.いまだに反対意見が出ているフィレンツェの大聖堂前の
ように,街中を二分する論争にまで発展するのかどうかは,判りません.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
06 ottobre 2008 Tram via dalle Colonne, Milano si divide
(Vivimilano ニュースへのリンク)
06 ottobre 2008 Tram alle Colonne si/no: si anima la debacle in
Consiglio Comunale
(02blog.it へのリンク)

トラム3系統は,新しい低床車(SirioやEurotram=Flexity Outlook)が投入
されているMetrotranvieと呼ばれる基幹路線とまではいかないものの,
準・Metrotranvieの扱いで,JumboTramなども投入されています.

Creative Commonsの条件に基づき,参考画像を貼り付けておきます
Colonne di San Lorenzo by Angelo Ribelle (flickr)
Colonne di San Lorenzo
Taken on July 27, 2008

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2008年10月06日

【ウェスト・サクラメント】11/04の投票で..

全米で一斉に行われる総選挙と住民投票の日まで,一か月を切りました.
今年も各地で各地域の公共交通整備計画が,住民に賛否を問われます.

カリフォルニア州のウェスト・サクラメント(West Sacramento)市を含む
ヨロ郡(Yolo County)では,2002年に住民が賛成している売上税25セント
増税分を,2013年までの期限から20年延長する法案,Measure Vが投票に
かけられます.

売上税のうち25セント分は,年間百万ドルになりますが,かねてより話の
出ている,サクラメント市との間に復活させようとしている路面電車の
計画に,ウェストサクラメント市は使おうとしています.その他,両市の
間を流れるサクラメント川の治水対策事業にも,資金が投じられます.

そしてもう一つ,2008年にはMeasure Uという法案もあり,増税期間の
延長を求めるMeasure Vと抱き合わせですが,ウェストサクラメント市が
路面電車計画と治水事業を行うべきかどうかを,住民に問いかけます.

路面電車を復活させようとする計画は,最近は見積額が6900万ドルにまで
上がり,仮にこれらの法案が承認されても,すぐに計画が前進するわけ
ではありません.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
October 5, 2008 West Sacramento mayor sees trolley in city's future
October 5, 2008 Measure V
October 5, 2008 Measure U
(The Sacramento Bee ニュースへのリンク)

サクラメントビー紙の記事によれば,路面電車はウェストサクラメントと
タワーブリッジを挟むサクラメント市のダウンタウンとの間の道路混雑を
解消するのが目的かのように,住民には紹介されているようで,これは
ウェストサクラメント市以外の住民を説得するためかもしれませんが,
当然のように,短距離の路線でどうやって交通渋滞を緩和させるのかと
いう反対意見を招いてしまっています.

この路面電車(streetcar)は,昼休みにランチを食べに行ったり,午後の
買い物や夜はディナーに,気軽に街に出る時に使われることが想定され,
それらによる通りの活性化が期待されるわけで,投票向けとして? 渋滞
緩和を旗印に掲げたことが吉と出るかどうか,結果が注目されます.

トップページ兼,計画概要のページ: Project Description
路線図などは,こちらのページ: Frequently Asked Questions
(RIVERFRONTSTREETCAR.COM へのリンク)

サクラメント川に架かるタワーブリッジ(Tower Bridge)には,半世紀前
まで走っていた路面電車の軌道は撤去されていますが,基礎部分は残って
いるそうです.

いつ頃の撮影か不明ですが,中央に見えるのは軌道敷の跡でしょうか.
Creative Commonsの条件に基づき,参考画像を貼り付けておきます
Tower Bridge, Sacramento, CA by Umpqua (flickr)
Tower Bridge, Sacramento, CA

上の記事にもあるように,仮に両法案が住民の賛成を得られても,残る
多額な資金調達が可能かどうかや,すでにライトレールが中心部を走る
サクラメント市との温度差をどう縮めるかが,焦点になりそうです.

財源には,沿線3ブロック範囲内に特別税を課したり,駐車料金などが
考えられています.
August 1, 2008 Funding plan for streetcar system relies on
property assessments

(Sacramento Business Journal ニュースへのリンク)

【サクラメント】ストリートカー関連 過去ログ :
2007/5/10 人を呼込む市電復活に向けて
2006/4/23 また電車で跳ね橋を渡ろう

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2008年10月05日

【サン・フェルナンド】街灯架線柱で妥協へ

大西洋に突き出たアンダルシア州の港湾都市カディス市から,在来線で
根元にあるサン・フェルナンド(San Fernando)市に入り,そこで在来線に
別れを告げて中心街を路面走行で通り,最終的には内陸にあるチクラナ・
デ・ラ・フロンテーラ(Chiclana de la Frontera)市に至る,トラム・
トレイン計画があり,今年から段階的に軌道敷設工事が行われています.

カディス湾トレイン・トラム(Tren-tranvía Bahía de Cádiz),カディス
湾メトロ・トラム(Tranvía Metropolitano de la Bahía de Cádiz)とか,
カディス湾インターアーバン・トラム(interurbano del Tranvía de la
Bahía de Cádiz)などという呼び方があるようですが,距離は24キロ,
うち新設軌道は13.5キロとされています.

サン・フェルナンド市には,在来線上にも駅があり,セルカニアス(近郊
電車)が停車しますが,トラムトレインは,より街中に近い目抜き通りを
走ることになっています.しかし,道路幅の関係から,一部区間は単線と
なり,さらに景観を損なうなどの理由で,サン・フェルナンド市では,
架線を張らずに電車を走らせる方法を模索していました.

今年4月にはサン・フェルナンド市内5.8キロの区間の軌道工事が5280万
ユーロで発注され,この8月に着工されました.2010年までの完成が予定
されています.
しかし,地表集電方式にしても他の方式にしても,架線レスに対応する
トラムトレイン向け車両があるのかどうかや,工事が始まっても架線を
張らない話が全く出てこなかったりして,架線レス化の話は結局消滅して
しまったかと思いきや,サン・フェルナンド市と州の工事当局の会合で
妥協案が出たという報道が,先日ありました.

その妥協案とは,中心街の通り(calle Real)では,架線を吊るす架線柱を
減らし,できるだけ街路灯で架線を吊るすようにするというものでした.
従来の案は,500mおきに4本ないしは5本の架線柱を,道路中央に設置する
というものだったのです.これを道路両側にある既存の街燈の柱を利用
するだけで,架線柱は当初予定の半分以下に減らすことが出来るため,
通り(calle Real)の景観もすっきりし,行事の際に道路中央の架線柱を
一時撤去する手間も省ける? ということのようです.
記事には記されていませんが,ちょうど,今のセビリア大聖堂前を走る
メトロセントロ(Metrocentro)のような雰囲気になるのでしょう.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
03.10.2008 Catenarias y farolas irán en un mismo poste en toda la
calle Real
(Diario de Cádiz ニュースへのリンク)
03.10.08 El nuevo diseño del tranvía elimina las catenarias
centrales de todo el trazado
(La Voz Digital ニュースへのリンク)
両記事とも,想像図を載せています.

路線図など: Transporte metropolitano Bahía de Cádiz
サン・フェルナンド市内区間の工事が発注されたという発表:
16 de abril de 2008 La Junta de Andalucía adjudica las obras del
tranvía metropolitano a su paso por San Fernando por 52,8
millones de euros

サン・フェルナンドとチクリナ間の工事が承認されたという発表:
30 de septiembre de 2008 Autorizada una inversión de 17,5
millones para el tramo interurbano del Tranvía Bahía de Cádiz

(Junta de Andalucía 公式サイト ニュースへのリンク)

サン・フェルナンドとチクリナ間では,高速道路(A-48)と並行して軌道が
建設されますが,最高速度は時速100キロか同120キロに対応する規格に
なり,もちろん交差部分も立体交差で造られるそうです.もっとも,その
速度で走るかどうかは,対応する車両が投入されるかどうかでしょう.

関連ログ: 2007/10/10 県内2か所でトラム計画が前進

両側の街路灯で電車線をサポートするように変更したセビリアの例:
Creative Commonsの条件に基づき,参考画像を貼り付けておきます
Catenarias by vfarboleya (flickr)
Catenarias
Taken on May 6, 2008
画面の背に大聖堂があり,奥に見える島式ホームには,開業当時からの
従来の架線柱も見えています.ここが,ちょうど架線支持方法が変わる
場所なのです.

下は2007年末の時点で,道路中央に架線柱がずらりと並んでいました.
バックに見えるのは市庁舎で,上の画像とは反対向き,やはり大聖堂を
背にしています.
Sevilla_poste.jpg

セビリアの話題が出たところで,セビリア・メトロ(Metro de Sevilla)
1号線の開業予定日は,12/20になったそうです.

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2008年10月04日

【ディジョン】TCSPはトラムに圧倒的な支持

フランス中部ブルゴーニュ地方の中心都市で,マスタードの産地として
よく知られるディジョン(Dijon).
その人口15万3千のディジョンと,その周辺域まで含む共同自治体Grand
Dijon(=Communauté d'agglomération dijonnaise,人口26万2千余)内の
飽和状態に陥っている路線バスなどの救済策として,東西南北に2路線の
専用道や専用軌道を持つ公共交通(=TCSP)整備計画があります.
TCSP: de Transport en Commun en Site Propre

そのTCSPの車両を,路面電車(tramway)かバス(BRT,busway)のどちらに
するかの選択は,9月下旬にGrand Dijon議会で結論が出ていました.

今年6月から7月にかけて行われた公開討議の場では,集まった意見の八割
以上が,鉄軌道のトラムを支持するものでした.その結果を受け,議会も
トラムの採用を決めた模様です.

グラン・ディジョンのサイトに,その報告が掲載されています.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
Grand Dijon Écomobilité Le bilan de la concertation préalable
路線図: le tracé envisagé
(le Grand Dijon 公式サイトへのリンク)
報告は一ページではなく,次ページ(page suivante)がありますので,
リンクをたどってください.路線図が最後のページです.


トラム(tramway)の利点としては,ディジョンの場合には現状に即した
輸送力を確保できること,環境にやさしい交通(=écomobilité)計画と,
グランディジョン再開発の引き金になること,それに関連し,地域全体の
経済活力や社会的な一体性を高める,強力で魅力的な印象をかね備えて
いること,フランス各地でトラム(=鉄道)の技術は確立され,多くの街で
互換性のあるトラムトレインの導入や,在来線での新駅設置なども検討
されていることなどが,挙げられています.

03/10/2008 Bourgogne. La ville de Dijon choisit le tramway
(Gazette des communes ニュースへのリンク)
30/09/2008 Un grand Oui pour le tramway ferroviaire à Dijon
(Territorial.fr ニュースへのリンク)
これらの報道によれば,19キロの路線建設に約4億ユーロが必要とされて
おり,完成予定は2013年です.

車両は,ディジョンと同様に導入計画がある,ブルゴーニュの東隣にある
フランシュ=コンテの中心地ブザンソンと周辺広域圏グラン・ブザンソン
(Grand Besançon)と,フランス西部ブルターニュ地方ブレスト(Brest)を
交えた,共同購入? になるようです.

【ディジョン】関連ログ: 2008/5/18 トラムかバスか,TCSP導入へ

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2008年10月03日

【フィレンツェ】スカンディッチにSirio到着

2009年にもフィレンツェの街を走ることになる低床式トラムの第一号が,
フィレンツェ南西の近郊で,トラム1号線の終点にあたるスカンディッチ
(Scandicci)に,到着しました.

トラムは,トスカーナ州ピストイア(Pistoia)から,トレーラーで夜間に
運ばれてきたものです.ピストイアには,フィレンツェ向けの100%低床車
Sirioを製造する,アンサルドブレダ(AnsaldoBreda)の工場があります.

この週末から一週間,スカンディッチの役所前? で展示されるそうです.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
2 ottobre 2008 Ecco ‘Sirio’, il convoglio della tramvia Sarà
esposto alla Fiera di Scandicci
(La Nazione ニュースへのリンク)
26 settembre 2008 Tramvia, l'intero convoglio alla fiera di
Scandicci
(La Repubblica ニュースへのリンク)

9/26付けの記事によれば,トラムは展示の後,今月中はトラクターに牽引
されながら? 試験を行う模様です.トラム1号線の工事は続いており,
架線もまだ張られていません.11月には一部の区間で自力走行が可能に
なるとか.

トラム1号線の土木工事が完了する予定の年末までには,5本のSirioが
到着し,その後2009年3月中旬には,フィレンツェ中心部の,サンタ・
マリア・ノヴェッラ(S. M. Novella)駅まで,スカンディッチからSirioが
乗り入れる予定だそうで,試運転は7月末まで続けられる見込みです.

Sirio到着の様子:
02 Ottobre 2008 Ecco Sirio, il primo tram di Firenze
(Il Reporter ニュースへのリンク)

トラム1号線 Linea 1 Scandicci - S. M. Novella 路線図: Il percorso
軌道と車両の解説 La città e la tramvia - Binari e vetture
(Comune di Firenze, tramvia di Firenze 公式サイトへのリンク)

フィレンツェのトラム1号線も,緑に覆われた芝生軌道になる区間が出て
きます.ただし,厳密には芝生ではなく,乾燥に強い多肉植物の一種が
植えられるそうで,セダムの仲間(Sedum lucidum)です.

Creative Commonsの条件に基づき,参考画像を貼り付けておきます
これは実車ではなく,モックアップが展示された時でしょう.
la tramvia by alessio.sgherza (flickr)
la tramvia
Taken on January 5, 2008

軌道敷設工事の様子(2007年12月現在)
tramvia talenti 19-12-2007 by Hari Seldon (flickr)
tramvia talenti 19-12-2007
Taken on December 19, 2007

セダムの仲間(Sedum lucidum)?
Vivaio tramvia by @nnalis@ (flickr)
Vivaio tramvia
Taken on September 14, 2008

なお,議論を巻き起こしている,大聖堂の前をトラム2号線が通ることに
関しては,市が決定済みのはずですし,住民投票も投票率が低く不成立
でしたが,いまだに反対意見が出ているようです.

たとえば下記の記事は,大聖堂前を通らない代案の長所短所について,
書かれているようです.
26 settembre 2008 Il piano B, tramvia lontani dal Duomo
(Corriere Fiorentino ニュースへのリンク)

9月初めには,トラム計画に賛成している人も含めて,四分の三の市民が
大聖堂前のトラム通行は望んでいないと世論調査が示したとする記事まで
ありました.

【フィレンツェ】関連ログ:
2008/5/15 1号線開業は2009年6月末か
2008/2/20 市電計画中止迫る投票結果
2007/10/09 トラム1号線レール敷設開始

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
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2008年10月02日

【ポートランド】WES開業2009年2月に延期

先月中旬LA近郊チャッツワース(Chatsworth)で起きた単線での通勤列車と
貨物列車の正面衝突事故の原因に関して,NTSBは通勤列車を運転していた
46歳のベテラン機関士が,衝突直前まで携帯電話でメールをやり取りして
いたことを,正式に発表しました.このこと自体は,これまでにも伝え
られた内容でしたが,衝突の22秒前にもメールを送信していたという,
生々しい状況が全米中に報じられ,改めて衝撃が走っています.今後の
焦点は,いかにして信号冒進を防ぐかになりそうです.

事故直後には,西海岸のコミューターレールなどを中心に,わが地域では
貨物列車と軌道を共有していても,自動的に列車を停めるシステムがある
ので大丈夫だとか,時間帯を完全に分離して走っているので問題ないと
いった,鉄道会社などの発表を載せた記事が,相次いで出ていました.

しかし,影響を受ける旅客鉄道も出てきました.
オレゴン州ポートランド近郊で,構想から十年あまり,現役の貨物線上に
米国製ディーゼルカーを走らせるコミューターレール計画WESの開業は,
今秋とされてきましたが,開業式典は2009年1月30日に,旅客営業開始は
同年2/01からになると,TriMetから発表がありました.
WES: Westside Express Service
TriMet: Tri-County Metropolitan Transportation District of Oregon

ディーゼルカー製造メーカーのColorado Railcar Manufacturing LLCの
経営難と,衝突事故防止のための安全試験に時間が必要という二点が,
開業が遅れる理由として挙げられています.

TriMetは,同じ線路を走るPortland & Western (P&W) Railroadの貨物
列車の機関車とWESのディーゼルカーの運転台に,車内信号機を備えた
最新システムを導入しています.このシステムの試験に時間が掛かるとの
発表があったのですが,これは9/12の事故を受け,P&W側が懸念を示した
からという記事もありました.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
October 1, 2008 WES Commuter Rail to open January 30
(TriMet 公式サイト ニュースリリースへのリンク)
October 02, 2008 Wilsonville-Beaverton commuter rail line delayed
(The Oregonian ニュースへのリンク)
Oct 1, 2008 Commuter rail line sidetracked by financial woes
(Beaverton Valley Times ニュースへのリンク)

ところで,Beaverton Valley Timesに挿入された画像を見て気になり,
探してみたのですが,WESの一部駅では構内が四線構造になっています.
これは,車両限界の関係から,ディーゼルカーをホームにぴったりつける
ために必要なわけで,ドイツのカッセルの例はよく知られていますが,
貨物鉄道と軌道を共有する他の米国のライトレールで,このような配線が
採用されているかどうかまでは,調べがつきませんでした.
Creative Commonsの条件に基づき,参考画像を貼り付けておきます
Gauntlet Track in Tualatin on the Westside Express by ahockley (flickr)
Gauntlet Track in Tualatin on the Westside Express
Taken on August 16, 2008

WESに使われるColorado Railcar製DCは,丸みを帯びたほうの前面は紹介
されているものの,反対側の顔はあまり見かけません.
Westside Express (WES) at the Platform in Tualatin by ahockley (flickr)
Westside Express (WES) at the Platform in Tualatin
Westside Express in Tualatin by ahockley (flickr)
Westside Express in Tualatin
いずれも,Taken on August 16, 2008

ahockleyの画像集から: Westside Express Commuter Rail

【ポートランド】WES 関連ログ:
2008/8/22 貨物鉄道会社からの提案
2008/6/28 この秋登場の新車お目見え

くしくもテキサス州オースティン(Austin)で年内にも開業とされていた,
スイス製DMUを導入する32マイル(約51.5キロ)のコミューターレール,
Capital Metro Railでも,同じ日に諸般の事情で来春まで開業を延期する
と,発表がありました.

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
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【カリフォルニア】スプロール現象阻止へ

モータリゼーションの進展により,住宅開発が無秩序に都市の郊外へ,
広く薄く広がってしまったスプロール現象が,人口増加とともに今日の
道路混雑を招いたとされる米国で,その現象に歯止めをかける法案が,
締切り間際の土壇場で州知事が署名したことにより,カリフォルニア州で
成立しました.これまでも同じような内容の法案成立の試みがあったそう
ですが,実現には至っていませんでした.

今後は,公共交通機関の駅周辺などへの高密度な開発など,一定の条件を
満たす開発のみが承認されて州からの資金分配を受けられます.今回の
法案(SB 375)は,このように土地開発を法で規制することになります.
SB: Senate Bill

これによって郊外から都心への自動車遠距離通勤を減らし,公共交通の
利用を促進させることで,排ガスを減らすことが狙いです.
カリフォルニア州では,2020年までに二酸化炭素排出量を一定量削減させ
なければならないという法案(=AB 32, the Global Warming Solutions
Act of 2006)が,2006年に成立しています.そのために自動車の通行量を
減らすことは,必要不可欠な課題でした.

同州の人口は,現在の3800万から2030年には4600万に増えると見込まれて
います.これは州内にサンフランシスコ市が,あと8つ生まれるのと同じ
なのだとか.このままでは黙っていても自動車の通行量は増え続ける一方
です.しかも,貨物を除く自動車が排出する温室ガス量は,州内で全体の
3割を占めていました.

このSB 375は,記事の見出しをみるだけでも,最終的な目標である環境に
ちなむ名称,Greenhouse gas billと呼ばれたり,単刀直入にスプロール
防止法案(Anti-Sprawl bill)とか,駅周辺でTODが促進されることから,
Transit village billとも呼ばれていることが判ります.
TOD: transit-oriented development

公式発表と,州都サクラメントからSB 375成立を伝える記事:
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
09/30/2008 Governor Schwarzenegger Signs Sweeping Legislation to
Reduce Greenhouse Gas Emissions through Land-Use

(カリフォルニア州州知事 公式サイト プレスリリースへのリンク)
October 1, 2008 Governor signs anti-sprawl bill
(The Sacramento Bee ニュースへのリンク)

SB 375の詳細に関しては,次のサイトが参考になるでしょう.
10/1/2008 Senate Bill 375: Redesigning Communities to Reduce
Greenhouse Gases
(Fact Sheet)
(Office of the Governor of the State of California へのリンク)
08/24/2008 Lawmakers aim to cut global warming by limiting sprawl
(San Jose Mercury News ニュースへのリンク)

カリフォルニア州では,車社会だった習慣を,経済成長はそのままで,
環境へ配慮したものに変えようとしています.2006年のAB 32成立の時も
注目を集めましたが,車の通行量を減らす,俗に言うスマート・グロース
(smart growth)に結びつく土地開発計画を優遇することで,地球温暖化
問題に取り組む法案が成立したのは,米国では同州が初めてだとか.

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2008年10月01日

【バンクーバー】60日間の100%低床車運転

2010年冬,普段ブリュッセルを走る100%低床車が,カナダのバンクーバー
(Vancouver)までやってきて,60日間の限定運転を行うことが,明らかに
されました.2010年1月21日から3月21日までです.

バンクーバーでは,2010年2月の冬季オリンピックとパラリンピック開催
時期に,将来ダウンタウンへの延長を見込んだ,総額1億カナダドルとも
見積もられている市電計画の,デモンストレーションを行う予定です.
区間は1.8キロほどで,今は夏だけ昔の電車が運転され,今年の営業も
間もなく終わろうとしている,Transit Museum Societyの,Downtown
Historic Railway路線が使われます.

今回は,Downtown Streetcar計画のデモ運転用の車両は,ボンバルディア
製100%低床車FLEXITY Outlookで,ブリュッセルのSTIB(=MIVB)から2本が
貸出しされると,発表されたのでした.
STIB: Société des transports intercommunaux de Bruxelles
MIVB: Maatschappij voor het Intercommunaal Vervoer te Brussel

バンクーバー市とボンバルディアの公式発表:
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
September 30, 2008 City of Vancouver and Bombardier Transportation
announce Olympic Line modern streetcar service in 2010

(City of Vancouver 公式サイトへのリンク)
September 30, 2008 Bombardier Teams with City of Vancouver for
Streetcar Demonstration during 2010 Olympic and Paralympic Games

(Bombardier Press Releases 公式サイトへのリンク)

プレス転載以外で,バンクーバーで発表内容を伝える記事:
October 1, 2008 Vancouver hails return of trams, 50 years on
(Globe and Mail ニュースへのリンク)
October 01, 2008 Streetcar of Sam's desire on track
(The Vancouver Sun ニュースへのリンク)
October 01, 2008 City unveils Olympic rail line
(Metro Canada ニュースへのリンク)
September 30 Streetcar project to alleviate 2010 transit chaos
(News 1130 ニュースへのリンク)

計画概要: Downtown Streetcar
路線図: Phase "0" Detailed Design
(City of Vancouver 公式サイトへのリンク)
フェーズ0(=ゼロ)のうち,デモンストレーション運転が行われるのは,
路線図の画面左側から停留所4つ目までです.

IOCさえ承認すれば,デモ路線はThe Olympic Lineと名乗る予定で,上の
路線図で左端のGranville Islandから,右に4つ目で現在建設中のCanada
Lineと連絡するOlympic Village駅まで,7分間隔で走る計画とか.運賃は
未定ですが,無料ではなさそうです.
Canada Line: Richmond-Airport-Vancouver Line (=SkyTrain)
IOC: International Olympic Committee (国際オリンピック委員会)

デモとは言え,北米で100%低床式ライトレール車両が旅客営業運行を行う
のは,もしかしたら初めてになるでしょうか.
Creative Commonsの条件に基づき,参考画像を貼り付けておきます
tram2 by quarsan (flickr)
tram2
Taken on September 23, 2007

The Transit Museum Societyの線路:
Downtown Historical Railway by SqueakyMarmot (flickr)
Downtown Historical Railway
Taken on July 22, 2006
この線路のグレードアップに,市は850万カナダドルを投じます.

【バンクーバー】関連ログ: 2008/3/13 冬季五輪に市電復活デモへ

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【プラハ】ヴァーツラフ広場トラム復活の是非

プラハに,ヴァーツラフ広場(Václavské náměstí / Wenceslas Square)と
呼ばれる大通りがあります.旧市街の真ん中で北西から南東に走り抜ける
長さ700mほどの,幅の広い通りのような空間で,南端には国民博物館と
聖ヴァーツラフ像があります.パリのシャンゼリゼにも例えられるほどの
賑やかな場所ですが,チェコが過去に経験した時代の転換点では,この
広場が登場する機会も多かったとか.

そんなヴァーツラフ広場に,路面電車を復活させようという構想が出て
久しくなります.現在広場の下には,地下鉄A号線が走っていています.
駅名で言えばMuzeumとMůstekという,プラハの地下鉄の中で最も混雑する
利用者の多い駅同士の,広場はちょうど一駅間に相当しますが,その建設
工事で,当時走っていた路面電車は,1980年代初頭に廃止されました.
それから30年近くが経過し,その復活を目指す動きです.

今でもヴァーツラフ広場を横切るトラム路線はありますが,自動車も行き
交う,通りのように細長い広場の中に,再びトラムを走らせることで,
公共交通機関から広場への徒歩での距離を縮め,プラハ2区など周辺地域
と旧市街との間の交通の便を高めるだけでなく,日常的に混雑の激しい,
プラハ中心部のトラム路線の混雑緩和を図ることも,狙いの一つです.

そこで旧市街のあるプラハ1区が中心となり,この春にはトラム復活や,
幅の広い歩道に植樹,自動車の駐車制限やミニバスの運行などを含む,
ヴァーツラフ広場の再生計画が提出されていました.生きた通り(原語
ではživoucí bulvár)にする=通りを甦らせようというものです.

しかし,トラム復活には反対意見も多く,実現するかどうかは,依然と
して不透明な状況であることを伝える報道がプラハで流れ,それに基づく
英語の記事も出ています.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
29-09-2008 Will trams figure in Wenceslas Square’s regeneration?
英語の記事: (Radio Prague ニュースへのリンク)
27. září 2008 Tramvaje, nebo pěší zóna
チェコ語の記事: (Lidovky ニュースへのリンク)
2008.09.29 Návrat tramvají na Václavské náměstí je zatím nejistý
チェコ語の記事: (Pražský deník コラムへのリンク)

これらの報道によれば,反対の急先鋒はプラハ市で,最近も,中心部への
トラム軌道新設はありえないという発言があった模様です.その理由は,
現行トラム路線網の輸送容量不足とあります.新しく軌道を敷いても,
周辺路線でこれ以上トラム運転本数を増やせないということのようです.

また,市が考えている広場の歩行者開放にも,トラム復活は支障をきたす
と考えられているそうで,Lidovkyの記事タイトルは,トラムか歩行者用
ゾーンかという訳になります.

トラム路線図など,英語による情報: Prague tram transport
(Czech Transport .com へのリンク)

Václavské náměstí (Google Maps へのリンク)

ヴァーツラフ広場の様子:
Creative Commonsの条件に基づき,参考画像を貼り付けておきます
Václavské náměstí by metatron1 (flickr)
Václavské náměstí
Taken on August 24, 2007

今はトラム車体を再利用した? カフェがヴァーツラフ広場にあります.
Václavské náměstí, Praha, Česká republika - 04/2007
by Purple Snail (flickr)
Václavské náměstí, Praha, Česká republika - 04/2007
Taken on March 31, 2007

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