2009年02月28日

【チューリッヒ】不評コブラにライバル出現?

十日前に独立回転車輪の左右一対(二輪)の車輪に微小な角が出来やすく,
直線走行中の車内騒音がひどくなることがあると報じられた100%低床車の
コブラ(Cobra-Tram)ことBe 5/6形式は,チューリヒ市電の一日55万人と
される利用者からの評判が,実はあまり芳しくないそうです.

車輪の多角形化による車内騒音の記事が出た二日後,利用者がコブラを
好きになれない理由や経緯を載せた記事が出ていました.比喩なのかも
しれませんが,流感による頭痛から離婚率(の高さ? )まで,何から何まで
コブラのせいだと書かれています.

そして昨日,今後の新車導入は,チューリヒのVBZ向け特注とも言える
コブラではない可能性も示唆する情報が,今度は流れています.
VBZ: Verkehrsbetriebe Zürch

チューリッヒのトラム利用者がコブラを好きになれない理由としては,
進行方向後ろ向きの座席と四人がけのボックス席が多いこと,座席間隔が
狭いなどの座席関係の不満や,車内は騒々しいのに,車外は静かなため,
歩行者が気づきにくいなどの点が挙げられています.

ボックス席は,見知らぬ人と向かい合わせになって目を合わせる機会が
多くなり,これを嫌がる傾向が,低床化による乗り降りが楽になる利点を
打ち消してしまうほど強いのだとか.VBZにも誤算だったようです.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
20.02.2009 Die Zürcher lieben ihre Cobra nicht
(Tages-Anzeiger Online ニュースへのリンク)

上の記事にも記されている通り,十五年前にコブラが採用されたのには,
36mという最適な車両の長さを実現できたことが影響しています.
VBZの路線網には,KunsthausやCentralのように停留所に独特な三角形の
島式ホームがあり,三辺にトラムが止めるため乗り場の長さを今以上に
延長できず,車両の長さが制限されています.

しかし,それも今なら車両側で解決できるのかもしれません.
一時はコブラ導入も働きかけられていたバーゼルは,結局コンビーノを
当時は選択し,その後は今年1月から営業運転に就いているシュタット
ラーレール(Stadler Rail)のタンゴ(Tango)に決まりかかっています.

そのタンゴは,チューリヒのVBZ路線でも試験走行を3月上旬にも行うそう
ですが,結果次第では,VBZはタンゴ導入もやぶさかでないような発言を
していることが,伝えられています.

27.02.09 Neue Trams für Zürich
(20minuten ニュースへのリンク)
この記事の挿絵には,BLT公式サイトにある,コーポレートカラーを身に
まとったBLTのTangoが使われています.(BLT: Baselland Transport)

バーゼルのタンゴは車両の長さが45mあり,その分輸送力は増えますが
問題の停留所では,はみ出して交差路線をふさいでしまいます.VBZに
あわせた仕様の36m版を設計できるのかどうかは不明です.
また,車両長の75%だけの部分低床でコブラと違い100%ではありません.
しかし,100%低床化は決して大きな利点にはならないことは,利用者の
反応で明らかなようです.

【チューリッヒ】コブラ関連ログ:
2009/2/18 コブラの車輪問題再び
2008/6/24 コブラ量産先行車5本改修へ
2007/3/15 コブラ量産車で車輪問題

【バーゼル】タンゴ関連ログ:
2008/11/19 BLT低床車Tango夜間試運転中
2008/9/03 低床車Tango第一号 お輿入れ

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2009年02月27日

【ベイエリア】景気対策法案資金の使い道

十日前に成立したばかりの米国の景気対策法案(ARRA)の用途を巡る各地の
話題も増えてきました.
ARRA: American Recovery and Reinvestment Act (of 2009)

総額7870億ドルのうち,全米各地の輸送機関インフラ整備に480億ドルが
使われ,このうち9つの郡からなるサンフランシスコのベイエリアには,
4億9500万ドルが割り当てられます.公共交通に3億4100万ドル,道路には
1億5400万ドルという配分です.

サンフランシスコのベイエリア全体の輸送機関を総括する当局のMTCは,
その資金の投入先を今週半ばに選んでいます.
MTC: Metropolitan Transportation Commission

まず公共交通と道路の双方の79%ずつにあたる計3億9300万ドルは,既存の
インフラ改善に使われます.
公共交通の分野では,2億7100万ドルがBART,サンフランシスコMuni,
VTA,AC Transitなどの交通事業者に配分されて,各事業者の運営を補助
する形となり,残りが新規事業への投入となりました.
BART: Bay Area Rapid Transit
VTA: Santa Clara Valley Transportation Authority

新たに建設されるものでは,リストの中で最大の7千万ドルが配分される
オークランド空港(Oakland International Airport)をBART最寄駅と渋滞
知らずに結ぼうとする計画(BART Oakland Airport Connector)が注目の的
です.この計画への資金投入を決めた委員会への反対が多く,メディアは
こぞって取り上げたのでした.

その他の大型投資では,サンノゼなどシリコンバレーのVTAに,107台の
ハイブリッドバスを購入させるとか,サンフランシスコのMuniに,67台の
自動券売機を設置させるというものがあります.
将来はカリフォルニア州を縦貫する高速鉄道も発着することになっている
新トランスベイターミナル(Transbay Terminal)建設計画への投入は今回
見送られています.

MTCのサイトにあるニュースと,配分先など詳細を確認できる記事:
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
February 26, 2009 American Recovery and Reinvestment Act
(Metropolitan Transportation Commission 公式サイトへのリンク)
February 26, 2009 Stimulus funds set for roads, transit
(San Francisco Chronicle ニュースへのリンク)

オークランド国際空港とBART駅連絡計画への連邦資金投入に対する反応を
伝える記事: 02/26/2009 Stimulus steered toward BART, not buses
(Contra Costa Times ニュースへのリンク)

BARTオークランド空港コネクター計画は,景気対策法案で連邦から7千万
ドルを獲得しても,5億2900万ドルが必要とされる予算のうち1億7100万
ドル不足が残るため,この不足分が6/30までに解決しない限り,今回の
7千万ドルはBARTの運営費向けに振り替えられることになるそうです.

景気対策法案からの資金は,連邦政府により一年以内に用途を決めて使用
しなければなりませんが,公共交通への資金の半分は180日以内になって
いて,その期限を過ぎて資金を失わないようにするためのようです.

景気を刺激する目的で出される景気対策法案による資金は,ベイエリアの
公共交通では,額の8割近くが既存システムの維持と再建に回ります.
カリフォルニア州政府から,今年度の残りと来年度の予算を削減された
ばかりの各事業者にとっては,これで一息ついて運賃値上げと運転本数
削減などを行わずに済む可能性も出て,渡りに船かもしれません.

先週の関連記事: (San Francisco Chronicle ニュースへのリンク)
February 20, 2009 Transit to see service cuts, fare increases

関連ログ:
【BART】2008/12/09 景気刺激策に期待する要望リスト
【オークランド】2008/11/14 空港とBART駅連絡計画は不調

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2009年02月26日

【セビリア】メトロ接続トラム路線着工へ

スペイン南部のアンダルシア州政府は,経済不況克服のため10億ユーロを
超える公共投資を行い,3千人の雇用を創出すると発表しました.

この中には公共交通機関への設備投資,2億500万ユーロも含まれていて,
州都セビリア郊外にトラム路線網の構築と,カディスのトラムトレイン
建設のために投じられます.

間もなくセビリアでは念願のメトロ1号線が開業する予定です.予定より
大幅に遅れている開業日は,まだ確認できていませんが,早晩開通する
メトロ路線に接続するトラム路線計画が前進です.

ライトメトロ(metro ligero)仕様のセビリアメトロ(Metro de Sevilla)に
接続するトラム路線は,アルカラ デ グアダイラ(Alcalá de Guadaíra)
への一路線(約12キロ)が既に建設中で,その他にも複数の路線の計画が
あります.今回その中から二路線に資金が投じられ近いうちに着工する
ことになりそうです.

ライトメトロは現在1号線のみ建設中で,その路線は北を上にした地図で
みると,セビリア中心部を支点として東西に腕を伸ばす「やじろべえ」
のような格好をしています.

その腕の先端(東西の路線末端)から,さらに郊外に路線を伸ばして乗客を
集めてくるのが,接続トラム(Conexiones Tranviarias)の役目です.
(下にリンク先を記した路線図にも載っています)

中心から西南西15キロのアルカラ デ グアダイラへ向かう路線(Tranvía
de Alcalá de Guadaíra)は,前述の通り既に着工済で,メトロ1号線の
Pablo de Olavide駅から分岐する形の路線は,開通後一日8万人の利用が
見込まれています.
この路線の第三工区と最終工区の4.5キロ区間に,まず4530万ユーロが
投じられます.

新規着工は,セビリア中心部から南南西15キロほどのドス エルマナス
(Dos Hermanas)へ向かう路線(Tranvía de Dos Hermanas)が一つ目です.
メトロ1号線の駅からひたすら南を目指す8.3キロの路線には,今回6530万
ユーロが投じられ,二区間にわけて工事が行われる予定で,この路線も
開通後には10万人が利用するとみられています.

残るもう一つは,上の二路線とは反対側でメトロ1号線を「やじろべえ」
にたとえると,向かって左側(西側)の腕の先(起終点Ciudad Expo駅)に
接続する路線で,今回は2950万ユーロが投じられ,約1.1キロの第一期
区間が着工されることになる模様です.

セビリア都市圏で近年成長著しいアルハラフェ(Aljarafe)などを通る,
このトラム(Tranvía del Aljarafe)は,将来的には南北に延長28キロに
及ぶ路線に成長させる構想があり,その沿線には17万4千人が暮らして
いるそうです.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
25/02/2009 La crisis acelera las obras del tranvía en El Aljarafe,
Dos Hermanas y Alcalá
(El Correo de Andalucía ニュースへのリンク)

セビリアメトロ概要(路線図へのリンクあり): Metro de Sevilla: Líneas
メトロに接続するトラム路線計画の概要: Conexiones Tranviarias
(Metro de Sevilla 公式サイトへのリンク)

上の路線図で「L1」と表示されている緑色の線が,メトロ1号線です.
2号線以降のL2からL4までは未着工で,破線で記されている線がトラムに
なります.
路線図の画面左側(地図上では西)にあたるアルハラフェ(Aljarafe)方面の
トラム路線の計画ルートは,2年前に紹介した時と比べて大きく様変わり
しています.

セビリアメトロ関連ログ: 2008/12/04 メトロ開業2009年にずれ込む

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2009年02月24日

【ウィーン】E2タイプの行き先表示を改造

ドイツ語圏の街の路面電車では,複数の系統が同じ線路上を走ってくる
ので,誤乗防止のため先頭に系統番号や行き先の表示は欠かせません.
古くは番号や行先が記された板が車両の目立つ位置に掲げられ,その後は
いわゆる方向幕が登場,行灯のように内側から照らされて夜間も見やすく
なり,最近登場の新型車両では,それがLEDに取って代わられました.
LED: Light Emitting Diode (発光ダイオード)

ウィーンのトラムでも,三世代にわたっている現役の営業車は,それぞれ
投入された時代で主流の方法を採用しています.
そのうち現役では二番目に新しい,というより二番目に古い形式のタイプ
E2(Type E2)の表示方式を,これまでの方向幕式からLED表示に順次改造
するという話題が,地元ウィーンのメディアに取り上げられていました.

対象になるのはタイプE2と,後ろにぶら下がるトレーラーのタイプC5の
合計121本で,前面と側面の表示全てが予定では2010年中には交換される
ことになっており,かかる経費は50万ユーロと報じられています.

日本国内でも方向幕式表示からLED式に改造されるケースは珍しくなく,
今や方向幕は風前の灯の感さえありますが,ウィーン市電の改造理由も,
誤表示が頻繁にあったこともさることながら,何よりモーターなど電動
装置の部品がなくなってきていることに後押しされたそうです.

タイプE2の最も古い車両は,製造後かれこれ30年以上になります.
屋根上に搭載した四角い行灯式の系統番号表示器が特徴的で,今後のE2は
四角い箱はそのままに,番号表示部だけLEDに取り替えられていきます.

すでにオレンジ色LEDに交換された車両は18本あり,6,18,67,D系統に
投入されているとか.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
23.02.2009 Alte Wiener Straßenbahnen bekommen LED-Zielanzeige
(Vienna Online ニュースへのリンク)
23.02.2009 Neues Anzeigesystem für Straßenbahnen
(ORF.at ニュースへのリンク)

左が方向幕時代のタイプE2,右はタイプE1:
WL4310.jpg WL4684.jpg

現役では最古参になるタイプE1では,行き先などを書いたプラスチック製
板を,終点に到着する度に運転士が交換しています.屋根上の系統番号
表示も丸い行灯式の系統票ですが,こちらも板を使った手動交換のため,
いずれもそのまま残るそうです.

記事は触れていませんが,タイプE2の1本だけが2006年12月にLED表示に
改造されて,67系統を走ったという情報もありました.
Type E2 (Wien) (Stadtverkehr-Austria-Wiki へのリンク)

前回の【ウィーン】関連: 2009/1/20 U6の車両世代交代完了ほか

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2009年02月23日

【LA】エクスポライン安全対策で開業遅れる

先週は,米英で偶然にもそれぞれLRTの工事完成の遅れを示唆する話題で
締めくくられました.
一つはエジンバラです.スコットランドで最も混雑する通りの工事が開始
される直前になって,契約業者が金額の引上げを要求し,問題が解消する
まで工事に待ったがかかりそうだという話でした.
これは事態が始まったばかりということもあり,ここで紹介するにして
も,もう少し行く末が見えてきてからにしたいと思います.

もう一つは,ロサンゼルスで2006年建設が開始されたライトレール新線,
エキスポライン(The Exposition Light Rail Transit Line)(通称 Expo
Line)です.

こちらはかねてから指摘のあった交通安全に関する問題で,必要な対策を
工事に盛り込むことを求めるカリフォルニア州公益事業委員会(CPUC)の
裁定が下り,これによりエキスポラインの予定されていた2010年開業は
間に合わないことが確実となり,この先が全て順調でも第一期区間の全線
開通は2011年夏になりそうだという話です.
CPUC: California Public Utilities Commission

この問題は,二つの学校のそばをライトレールが地上走行することへの
懸念に端を発していて,学校関係者などが通学時の交通安全確保のため
学校周辺では軌道を高架か地下にするよう求めていたものです.

これに対して出された州公益事業委員会の裁定は,エキスポラインは地上
走行のまま留まりますが,二つのうち学校の一つでは,エキスポラインが
貨物線の線路敷きを再利用するため元からあった踏切を廃止し,横断が
できないよう軌道に柵を張り巡らして,歩行者向けに跨線橋を設置すると
いうものでした.跨線橋には8百万ドルかかるとみられ,柵設置とあわせ
エキスポラインの建設費で賄わなければなりません.

もう一つの学校のそばには,元から線路敷きに並行する道路を横断する
歩行者専用地下道があるため,その横断地下道に照明を増やすなど改善を
施せば,跨線橋は不要というのが州公益事業委員会の判断でした.

しかし,これらに学校関係者や関係運動家らは不満を抱いていて,30日
以内であれば再審理を求めることが出来る上,控訴裁判所か州最高裁へ
話を持ち込むことも可能なため,さらなる遅れもありそうな気配です.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
February 21, 2009 Expo Line construction OKd near Foshay Learning
Center and Dorsey High School
(Los Angeles Times へのリンク)
2/20/09 - Commissioner Chong's Revised Alternate Proposed Decision
(Item 60a) just passed the CPUC.

(Friends 4 Expo Transit へのリンク)

エキスポライン路線図: Phase 1 Interactive Map
工事中の画像と完成想像図: Expo Images & Renderings
(Expo Line 公式サイトへのリンク)

【LA】関連ログ: 2007/4/18 エクスポライン安全問題で開業遅れも?

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2009年02月22日

【ポートランド】沿線ホテルとの補償問題

六日間にわたる審理の後,ポートランドにあるマルトノマ郡巡回裁判所
(Multnomah County Circuit Court)で今週半ば,沿線ホテルのオーナー
会社から訴訟を起こされていたTriMetに対して陪審員が出した評決は,
TriMetは75万6千ドルを支払うべしというものでした.
TriMet: Tri-County Metropolitan Transportation District of Oregon

これはホテルの出入口が,今年9月に開通予定のモール・ライトレール
(Portland Mall Light Rail)の安全確保のため使えなくなることに伴う
補償問題で,TriMet側は1万8千ドルを提示していたのに対して,ホテル
(Hotel Modera)を所有する会社(Posh Ventures)は,210万ドルを求めて
訴えを起こしていたことへの陪審の判断です.

ホテル モデラ(Hotel Modera)は,元はDays Innとして,その後も名前を
変えて営業していましたが,2007年春に大手ホテルチェーンのStarwood
から,今回訴えを起こしていた会社(Posh Ventures)が買収.その後に
大改装を経て無機質な安ホテル風の装いから,周辺にアートオブジェクト
などをふんだんに配した瀟洒なブティックホテルに変身し,最近になって
Hotel Moderaとして再オープンしていました.

オンライン旅行ガイドのTripAdvisorでは,ポートランド市内に登録され
ている133のホテルのうち,利用者の書き込みで順位が変わる人気度で,
Hotel Moderaは現時点で9位と好評を得ています.

問題になったのは,ホテルの西側にあたる六番街(Sixth Avenue)側に予定
していた自動車用の出入口が,ライトレールMAXの運転開始を機に使用
出来なくなるため,代わりにホテルは車用の出入口を南側に作り直した
ために生じていました.オーナー会社はこのために余分にかかった費用を
ポートランド市とTriMetに求めたのです.陪審員は市には支払い責任は
ないと判断しています.

TriMet側は,オーナー会社がホテルを買い取った時点で,その時点では
使えた六番街側の出入口が,いずれ使えなくなると通知していることを
主張しました.しかし,オレゴン州の法令では道路への通行を止められる
会社側に有利なことや,六番街と比べると脇道になるホテル南側の東西の
通りに出入口を設けることでホテルの格が下がるとか,ホテル宿泊者の
95%は自動車で来る話などが,会社側から出ていました.

TriMetは控訴を検討中と発表しました.しかし,このケースは例外的な
ようで,今度新たにライトレールMAXグリーンラインが走る通りに面した
その他の車出入口に関しては,閉鎖できた模様です.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
February 20, 2009 TriMet will pay hotel for lost driveway
(The Oregonian ニュースへのリンク)

ポートランドのモール(Fifth AvenueとSixth Avenue)は共に一方通行で,
停留所の前後を除いてライトレールは道路中央を走りますが,進行方向
右側の車線はバス専用となり,一般車両はライトレールの左隣りの車線を
走ることになります.

一般車両がライトレールの軌道やバス専用車線に少しでも進入することの
ないようにと,交差点では一般車両は右折禁止になりますし,交差点以外
でも右側敷地へ向かうための道路横断も禁じられます.この関係で進行
方向右側に面した車出入口は,閉鎖が求められていたのでしょう.

モール詳細: Mall Design and Future Transit Service
3月から変更: Portland Mall Traffic Changes Effective March 2, 2009
Building a Great Downtown: Development in Portland's City Center
(TriMet 公式サイトへのリンク)
一番下のリンク先には,2007年から2009年の間にポートランドのダウン
タウンに民間開発業者が投資したリストが載っていて,北から順に振られ
ていると思われる通し番号の45番目に,件のホテルがあります.

ホテルモデラ情報:
Hotel Modera - New boutique hotel in downtown Portland
(Hotel Modera 公式サイトへのリンク)
Hotel Reviews Hotel Modera (Portland, OR)
(TripAdvisor へのリンク)

2008年10月時点のホテルのSixth Avenue側:(Taken on October 12, 2008)
Creative Commonsの条件に基づき,参考画像を貼り付けておきます
OR'PDX'Modera 08 - 25 by studio-d (flickr)
OR'PDX'Modera 08 - 25
画面一番下にレールらしきものが写っています.

下は,Google Mapsに現在収容されている画像で,ライトレール工事前.

大きくして見る

【ポートランド】関連ログ: 2009/1/25 バスモールにMax初乗入れへ

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2009年02月21日

【シャーロット】早々にレールは敷かれるも..

今月初め,ノースカロライナ州シャーロットの中心部アップタウンから
南東に向かう道路,エリザベス・アベニュー(Elizabeth Avenue)の一部で
行われていた改良工事が終了し,1年半ぶりに自動車の通行が再開され
ました.久しぶりにその場を走ったドライバーは,路面に鈍く光る2本の
筋を見つけたかもしれません.

それは,シャーロット市とメクレンバーグ郡(Mecklenburg County)が,
都市交通の長期計画の中で想定しているストリートカー(Center City
Streetcar)用に,早々と敷設された路面電車のレールなのでした.
エリザベス アベニューは,シャーロット市のアップタウンを中心にして
東西に横断する市電計画のルートになっていたのです.

完成後の画像は見つかっていませんが,工事中のものがあります.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
Creative Commonsの条件に基づき,参考画像を貼り付けておきます
Elizabeth Ave Charlotte Streetcar Construction 7
by RACTOD (flickr)
Elizabeth Ave Charlotte Streetcar Construction 7
Taken on November 8, 2008

工事前はこんな様子だったようです.

大きな地図で見る

工事終了を伝える記事も出ていました.次の予定もあります.
February 9, 2009 DOT to reopen section of Elizabeth Ave.
(Charlotte Business Journal ニュースへのリンク)
February 12, 2009 Phase Of Elizabeth Avenue Road Work Ends,
Another Begins
(WSOC-TV Charlotte ニュースへのリンク)

道路の整備にあわせて,このように将来の路線のため早々に軌道を敷いて
しまうことは珍しくありません.工事中は忍耐を強いられた沿線商業者
なども,いずれはここに市電が走り,地域全体が賑わうことを期待して
いるかもしれません.しかし,最速でも今の予定では2018年の開通です.

2018年までに第一期区間を開通させたいとしているこの路面電車路線の
建設には,4億ドル近く必要とされていますが,エリザベス アベニューの
工事完成と時を同じくして,その財源計画を見直す話が出ていました.
景気の大幅な後退で見込みが狂ってきたようです.
02/10/2009 Leaders take another look at streetcar plan
(News 14 Carolina ニュースへのリンク)
Feb. 10, 2009 Growth from streetcar may not cover its cost
(The Charlotte Observer ニュースへのリンク)

Center City Streetcar 計画トップページ: Center City
区間と路線図へのリンクのあるページ: Project Elements
(City of Charlotte & Mecklenburg County Government 公式サイト)

さらに追い討ちをかけるような話も出ています.
2007年11月に開業し,利用好調が続いていたシャーロットのライトレール
Lynxの平日平均利用者が,1月には昨春以降では初めて1万4千人を割り,
昨年7月と比べて17.6%も減少していることが,明らかにされました.
失業率の上昇が影響している模様です.更なる利用者数減少もありうると
CATSではみています.

売上税が落ち込み,CATSへの配当も減ってきているため,3月には路線
バスとライトレールの減便も予定され,さらに長期計画を見直す可能性も
出てきているとか.

Feb. 19, 2009 Downturn blamed for decline in Lynx riders
(The Charlotte Observer ニュースへのリンク)
この記事によれば,期待の景気対策法案によるCATSへの配分は,まだ確実
ではないものの2千万から3千万ドルで,これらはバスの新車購入や保守
施設かバスターミナル向けに消えてしまうだろうとのことです.

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2009年02月20日

【ナント】2010年投入Citadis Dualis公開

ナント(Nantes)と近郊のClissonを結ぶ在来線に,2010年前半にも投入
される予定のトラムトレイン仕様の車両が,ヴァランシエンヌ近郊にある
アルストムのプティット・フォレ(Petite-Forêt)工場で公開されました.
伝える記事に名前は出てきませんが,内容からすれば,Citadis Dualisに
間違いないでしょう.

このトラムトレイン車両は,NantesとNort-sur-Erdre間(約30キロ)にも
投入される予定ですが,そちらの旅客営業への復活が遅れているとかで,
昨年12月に交流電化された現役の在来線のほうに,先に投入されることに
なりました.Nantesと東南東に位置するClisson間の約27キロです.

この区間は地域随一の混雑路線で,一日平均13万1千人の利用があり,
今の車両(TER)ではピーク時にさばききれないようです.
そこに低床車(Citadis Dualis)を導入し,各駅に停車しても最高速度時速
100キロにより,現在と同程度の30分で同区間を結びます.

その後,旅客線化工事の完成を待って2011年にも,Nantesと北北東に位置
するNort-sur-Erdre,そして2013年後半には,その先のシャトーブリアン
(Châteaubriant)まで走ることになる予定です.
トラムトレイン車両ではありますが,現時点ではどちらもナントのトラム
路線への乗入れ計画はなく,SNCFのナント駅(Gare de Nantes)発着です.

記事には,Citadis Dualis 15本がSNCFから発注されていて,地上側の
改修などとあわせた総額6千万ユーロという金額が載っています.下記の
記事はスライドショーがあるなど画像も豊富です.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
19 février 2009 Alstom dévoile la première rame du tram-train
(Ouest-France ニュースへのリンク)

あとから出た下記記事によれば,NantesとClisson間には5本投入され,
NantesとNort-sur-Erdre間(のちにChâteaubriant間)は7本という記載が
見られます.こちらによれば合計12本ということになります.
20 février 2009 C'est le tram-train de demain
(Presse-Océan ニュースへのリンク)

NantesとClisson間ではTERを補完する形で増発となるため,混雑緩和に
役立つということで,運転開始は2010年6月,Nort-sur-Erdreへは2011年
9月という具体的な時期も書かれていました.

これに先立ち今週初めには,同じアルストムの工場でイスタンブール向け
Citadis(Citadis X-04 ?)も公開されていました.
17.02.2009 la première rame du tram d'Istanbul dévoilée hier matin
(LaVoixEco.com ニュースへのリンク)
ナントのトラム=トレインが青ベースなのに対し,イスタンブールへの
車両は,赤-白-グレイのアレンジです.

関連ログ:
【アルストム】2008/9/06 次世代トラムがドイツ試験線へ
【ナント】2008/8/29 トラムトレイン計画に青信号
【SNCF】2007/4/26 トラムトレインをアルストムに発注

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2009年02月19日

【フェニックス】平日上回る土曜の利用者数

昨日のデンバーから西進し,矢継ぎ早に打ち出される米国新政権の経済
政策は,この日はアリゾナ州メサ(Mesa)発で伝えられ,日本でも報道され
ていますが,そのメサとテンピー(Tempe),フェニックス(Phoenix)を結ぶ
ライトレールは,昨年の暮れも押し迫ったころに開業しています.

開業前から話題は豊富で,その後も話のネタが尽きず,相変わらず毎日
多くの関連記事がみられます.その中で最新の話題は,先月一か月間の
利用者数の発表があったことです.

Valley Metroの発表によれば,1月のライトレール(METRO Light Rail)の
月間利用者数は91万人を超え,平日平均30,617人,土曜は平均31,331人,
日祝日は平均23,815人だったそうです.

Valley Metroは,開業初年の平日の平均利用者数は26,000人を目標として
いましたので,最初の月は軽くクリアしたことになります.
さらに土曜日は目標が20,800人でしたので約1.5倍,日祝は同11,270人で
倍以上の実績を残し,それぞれ目標を達成しました.

公式発表を受けて報じられた記事の中には,パークアンドライド利用率が
既に三分の二を超えて,他の街で経験しているような駐車場不足に陥る
のではないかとの懸念も伝えています.

もっとも,これから春になり目新しさが薄れてからはどうなるか,更に
多くの学生が利用するアリゾナ州立大学が夏休みに入り,焼け付くような
暑さの日が続く夏場はどうなるのか,予断は許せないと注視の姿勢を崩さ
ないValley Metroの委員もいるそうです.

公式発表と,それに続き数多くの記事が出ていました.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
February 18, 2009 METRO Ridership off to a positive start
(Valley Metro 公式サイトへのリンク)

February 18, 2009
(East Valley Tribune ニュースへのリンク)
Feb. 18, 2009 Light rail ridership exceeds expectation
(The Arizona Republic ニュースへのリンク)
2/18 METRO: Over 900,000 ride Valley's light rail in January
(ABC 15 Phoenix ニュースへのリンク)

土曜日の平均利用者数が平日のそれを上回っていることが,驚きという
表現とともに伝えられていますが,その傾向は2月も引き継がれていると
思われます.というのも,NBAのオールスターゲームが今年は先週末に
フェニックスで開催され,観戦客ら一日4万人がライトレールを利用した
と言われています.平均より1万人多い利用者数でした.
NBA: National Basketball Association

初の月間利用者数が公式発表される前の記事と,NBAオールスターゲーム
関連の話題を伝える記事:
February 17, 2009 Light-rail ridership data out Wednesday
(East Valley Tribune ニュースへのリンク)
Feb. 17, 2009 All Star weekend wrap: $35M, thousands of visitors
downtown
(The Arizona Republic ニュースへのリンク)

バスケットボールのオールスターと言えば,ライトレール車両にも1月
下旬からラッピング広告電車が走ったそうです.
ラッピングは1800平方フィート(約167平方メートル)あり,1本の車両に
貼り付けるのに30時間x人かかったとか.それが4本用意され,それぞれが
ペアを組んで2/16まで運用されたことになっています.

走り始めた翌日? 早速アップロードされていました.
Creative Commonsの条件に基づき,参考画像を貼り付けておきます
Light Rail wrap by Rail Life (flickr)
Light Rail wrap
Taken on January 27, 2009

その他に1月の話題には,こんなものもありました.

保安官が囚人移送にライトレール利用?
移送される囚人の引き取りに空港へ出向く保安官が,空港の駐車場料金を
節約できるとして,今後は囚人の移送にライトレールを利用すると発表,
不安を感じる利用者などが反対しますが,実は公的目的のため空港の駐車
料金は免除されると判り,一夜にして発表は撤回されました.

公衆便所
どの街でもライトレールの停留所で公衆トイレは期待できず,通常は公共
施設や飲食店,ホテルのものを拝借することになりますが,一方で地下鉄
などはニューヨークでも一部の駅にはトイレがあり,ライトレールも公共
施設であるとの観点から,周辺に店がほとんどない両終端駅などに,公衆
トイレ設置を求める声が高まり,ライトレール開業後にトイレを使われる
頻度が高くなった店舗からの後押しもあったのか,メサ市は仮設トイレを
市が管理できる市内の一部停留所周辺に設置することになりました.

【フェニックス】関連ログ:
2008/12/28 ライトレール12/27開業(2)
2008/12/27 ライトレール12/27開業(1)
2008/12/13 LRTにNBAオールスター広告?

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2009年02月18日

【チューリッヒ】コブラの車輪問題再び

チューリッヒ市電車両の中で60本を超えた,通称コブラ(Cobra-Tram)こと
Be 5/6形式に,またまた頭痛の種があることを報じた記事がありました.
これまでにも先行量産車のギアボックスに亀裂が見つかったり,車輪の
交換サイクルが短いなどの問題がありましたが,今度は車内騒音です.

路面電車車両で騒音と言えば曲線通過時のキーキーという軋り音ですが,
今回問題にされてたコブラの場合は,直線で高速走行時に車内で聞かれる
ガタガタ音です.紹介する記事に,もしも飛行中に航空機内でこの音を
聞いたら,携帯から家族に遺言メールを送ってしまうだろうとまで書か
れてしまいました.

原因は車輪で,Polygonbildungという言葉が使われていますが,車輪に
角が出来て多角形化してしまうため,その車輪が回転するたびに目に見え
ないほどの小さな角がレールに当たることで生じるとされています.
日本でも通勤車両などで急制動時などに車輪のロックにより生成される
「フラット」が騒音をたてますが,微小なフラットが沢山できたような
ものでしょうか.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
17. Februar 2009 Und schon wieder Probleme mit dem Cobra-Tram
(Tages-Anzeiger ニュースへのリンク)

角(Ecke)の出来る頻度はまちまちで,6千キロで出来る車両もあれば,
出来ない車両もあるそうですが,車輪は12輪あるうちの2輪に,15から
19の角が見つかるようです.(車輪が15角形から19角形になる?)

ガタガタ音が聞こえると,コブラは工場に直行して車輪を研磨機にかけ
ます.2時間の研磨で2ミリから3ミリ車輪が小さくなりますが,車輪を
多角形から真丸に戻していきます.
18年間一日17時間稼動し続ける車輪研磨台に,定期検査などの予定には
入っていないコブラが,週に平均三回やって来て載るのだとか.

コブラは,左右一対の車輪同士を車軸で結ばない独立回転車輪を採用して
いて,これは低床車で多く用いられるものですが,騒音の発生源になる
多角形化形成の仕組みや原因は,まだ突き止められていないそうです.

関連ログ:
2007/8/22 潤滑剤で騒音と磨耗を低減
2007/3/15 コブラ量産車で車輪問題

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2009年02月16日

【Combino】Rheinbahn 2009年末に改造完了へ

シーメンスの100%低床車コンビーノ(Combino)は,設計時の想定を超える
大きな力が曲線通過時にかかり,アルミニウム製の車体に損害を与える
ことがボルトの破損で判明,その後は世界各地に納入された車両が,順次
シーメンスの工場で改修を受けています.

すでに所有する全コンビーノが改修済みとなった街があるなかで,工場に
ほど近いデュッセルドルフでは現在改修が行われていて,ラインバーン
(Rheinbahn)が所有しているコンビーノの仲間51本全ては,2009年内にも
終える予定ですが,今回その工程がメディアに一部公開されたらしく,
記事が出ていました.

Rheinbahnとシーメンスは,2007年9月に契約交渉をまとめ,Silberpfeile
(銀の矢)とも呼ばれるNF10形式36本とNF8形式15本,2004年以前に製造
されたこれら計51本の改修が決まり,クレーフェルト イェルディンゲン
(Krefeld-Uerdingen)工場で現在作業が行われています.なお,2006年
製造でシュタットバーン向けになるNF8Uの15本は,対象外です.

コンビーノの仲間とは言え,NF10もNF8もオリジナルのコンビーノとは
形状が異なるように構造も若干異なりますが,1本につき最大で480か所の
結合部分の取替えが必要とされています.

シーメンスは世界中のコンビーノ475本の改造費用として予算5億ユーロを
確保しています.新車なら1本あたり約230万ユーロとされ,その半分近い
金額を1本あたりに投じていることになります.

改造はアルミ車体関連の交換だけでなく,全ての側壁? の交換もあること
から1本あたり80日を要し,2千人いる工場従業員のうち300人が担当して
いるそうですが,その多くはDuewag時代からの熟練工だとか.

この工場では,コンビーノの改造が終わった時点で人員整理を検討中と,
2008年夏には伝えられていました.その続報は確認していません.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
11. Februar 2009 Rheinbahn: So saniert Siemens die Straßenbahnen
(Westdeutsche Zeitung ニュースへのリンク)
12.02.2009 Siemens saniert Rheinbahnen
(RP ONLINE ニュースへのリンク)

Westdeutsche Zeitungの記事では,問題になったAlu-Grip結合や,より
頑強なボルト結合に取り替えた後の画像なども見ることが出来ます.

Dusseldorf NF10 2021 by Matthew Black (flickr)
Creative Commonsの条件に基づき,参考画像を貼り付けておきます
Dusseldorf NF10 2021
Taken on June 9, 2008

【Combino】関連ログ: 2007/3/14 バーゼル全面改修車の営業復帰ほか

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2009年02月15日

【ストラスブール】ドイツへトラム延長が前進

将来はトラムトレインが走る区間(Fライン)が着工されるなど,今月は
動きのあるストラスブールで,今度は当地の都市共同体CUSが,トラムの
ライン川方面と最終的にはドイツ領内に至る延長を承認したという報道が
ありました.
CUS: Communauté urbaine de Strasbourg

延長は二段階にわかれています.第一期はDラインの東端Aristide Briand
から先にはだかるBassin Vaubanにトラムと歩行者 自転車専用橋を架け,
Port du Rhinに至る1.8キロです.建設費は2千万ユーロとされていて,
このうち25%は補助されるとみられています.順調に運べば2011年着工,
2013年開通の見込みです.

第二期では,さらに東進して国境になっているライン川を渡り,ドイツの
ケール(Kehl)駅に到達する予定で,この1.1キロ区間の建設費は2250万
ユーロとみられています.ライン川にも,トラムと歩行者と自転車だけの
専用橋が新たに架けられることになり,こちらは国境をまたぐため,EUが
資金を出すことになりそうです.開通時期などはわかりません.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
13/02/09 Tram strasbourgeois : feu vert de la Cus à une extension
vers l'Allemagne
(Journal L'Alsace ニュースへのリンク)
13.02.09 des rames vers la frontière
(20minutes ニュースへのリンク)

下記記事は登録しないと本文は読めませんが,地図のサムネイルが掲載
されています.詳細は不明ですが,およその見当はつくかと思います.
13 Février 2009 Le tram, «moteur d'urbanisation»
(DNA - Dernières Nouvelles d'Alsace ニュースへのリンク)

かねてよりストラスブールから東に向かいドイツと連絡する延長構想は
ありましたが,結局トラムDラインの延長でまとまった模様です.

第一期区間では,河川港とライン川にはさまれた中州のような,元工業
地帯? のPort du Rhin地区の都市化が期待されています.トラムを基幹
公共交通として走らせることで,今後の五年間で住宅1400戸を新築する
という話もあるようです.

少し古い路線全体像は,過去ログにあります.
【ストラスブール】2007/8/26 祝 延長で5日間の運賃無料

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2009年02月14日

【クロイドン】ドイツに助っ人を求める?

話は英国に飛びますが,同じくラッシュ時の混雑緩和のため,ロンドン
近郊のクロイドンは,同じタイプの車両を所有している欧州の他の街に,
譲渡ではなく短期リースの希望を出しているという記事がありました.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
February 13, 2009 Exclusive: Plan revealed to borrow trams from
Germany for Croydon network
(Croydon Advertiser ニュースへのリンク)

特ダネ扱いの記事によれば,調整が必要なもののドイツのケルンが見込み
ありだそうで,その他にもザールブリュッケンやトルコのイスタンブール
にも白羽の矢が立っているとか.

クロイドンのトラム(Tramlink)は,前年5%増の毎週50万人の利用があり
ますが,所有車両(Flexity Swift)数は24本です.

短期リースは,車両を新造していたのでは数年かかって間に合わないとの
判断からです.しかし長期的な対策には,まだ発注していない車両の増強
や,単線区間の解消などが求められることになるとされています.

本題とは無関係ですが,先日イギリス全土を襲った大雪は,クロイドンの
トラムも止めてしまっていました.Morden Hall Park付近のようです.

Creative Commonsの条件に基づき,参考画像を貼り付けておきます
No trams today by bods (flickr)
No trams today
Taken on February 2, 2009

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【ユトレヒト】ウィーンから助っ人来る?!(3)

ラッシュ時の混雑緩和を図るため,ウィーンで現役を引退した条件のあう
車両を購入して投入すると発表があった,ユトレヒト(Utrecht)のトラム
(sneltram).
既に投入予定時期を大幅に過ぎていますが,ウィーンではUバーン6系統を
走っていたタイプE6の車両は,いまだ営業運転には就いていません.

規格や状態に問題があるわけではなく,各種の調整が必要なのだとか.
たとえばプラットホームやドアの高さなどの調整が必要で,当局の認可に
時間を要しているようです.
また,運転指令との連絡手段として携帯電話や車載コンピュータの搭載も
すすめられています.

現在のスケジュールでは,3月から営業車両の合間を縫って,実際の投入
ダイヤに即した? ピーク時での試運転が実施され,この4月にも運転開始
時期をはっきりさせるとのことです.

ユトレヒトにきた20本のタイプE6は,6編成に組成されてピーク時に運転
されることになっています.区間は実際の運転区間かどうか不明ですが,
60系統と61系統が分岐するStadscentrum? (Nieuwegein City Plaza)と,
ユトレヒト中央駅(Utrecht Centraal)間となるようです.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
13 februari 2009 Weense trams weer later op de rails
(AD.nl ニュースへのリンク)

【ユトレヒト】関連ログ: 2008/5/23 ウィーンから助っ人来る?!(2)

トレーラーで輸送中の4941号車の画像が,アップロードされていました.
As quick as possible to the next stop by Elly Snel (flickr)
方向幕は「Nieuwegein centrum - Utrecht CS」になっています.
(Taken on December 5, 2008)

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2009年02月13日

【フローニンゲン】2014年にもトラム復活へ

オランダ北東部フローニンゲン(Groningen)で計画中の二本のトラム路線
計画が,地域の議会で説明されました.最初のトラム路線は,2014年の
完成を目指します.

2008年の段階では一本だけでしたが,その後もう一本追加された格好で,
それぞれ約6キロの長さになる,北を上にしたY字型の路線網になります.
そのYの字の根元にあるのは,フローニンゲン駅(Hoofdstation)です.
2/23には,昨年から話の出ていたほうの,トラム1号線の公式説明会? が
開始される予定です.

さらに,周辺地域とフローニンゲン中心部の交通の便を改善するため,
2020年までにフローニンゲン駅を発着する在来線の列車も,増発すること
になります.

これにより,公共交通利用者を2020年には今の倍にする目標が立てられて
いました.何もしなければ,フローニンゲンに出入する人の75%は自動車
頼みになってしまうのだそうです.

2020年の完成が予定される計画全体で,7億ユーロが見積もられており,
うち5億5800万ユーロ分は,フローニンゲン市と周辺地域で目処が立って
いる模様です.
公式発表: (外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
12 februari 2009 Regio Groningen – Assen investeert 700 miljoen
in trein en tram
(Provincie Groningen 公式サイトへのリンク)

フローニンゲンにも,かつて路面電車が走っていましたので,60年振りの
復活という記事見出しもみられます.
12 febr Groningen krijgt tram
(nrc.next ニュースへのリンク)
12 februari 2009 "Groningen krijgt na 60 jaar zijn tram terug"
(Volkskrant ニュースへのリンク)

トラム1号線 予定路線(Het voorkeurstracé):
Lijn 1 van de RegioTram loopt van het Groninger Hoofdstation via
het centrum en de Grote Markt naar het Zernikecomplex.

トラム2号線概要: Lijn 2 Hoofdstation - Kardinge
(RegioTram Groningen 公式サイトへのリンク)

【フローニンゲン】関連ログ: 2008/06/06 大広場にRegioTram到着

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2009年02月12日

【イルドフランス】2013年にはT1からT8まで

パリを中心とするイル=ド=フランス地域圏の公共交通を司る機関STIFは,
四年後にはトラムウェイ七路線を新たに開通もしくは延長させる方針を
固めたことを,明らかにしました.2/11の会議で決定されたものです.
STIF: Syndicat des transports d'Île-de-France

イルドフランス地域圏内に七路線というのは,新たに四路線を開通させ,
既存三路線の,それぞれの延長計画を実現させることになります.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
Communiqués 2009 (STIF 公式サイトへのリンク)
Conseil de 11 février 2009 Ile-de-France : 7 tramways en 4 ansに,
PDFファイル版へのリンクがあり,その3ページ目に路線図もあります.

新設路線と開通予定時期
(T5とT8はT1と接続)
T5 : Saint-Denis - Garges - Sarcelles 2011年末開通
T6 : Châtillon - Vélizy - Viroflay 2013年中頃に全線開通
T7 : Villejuif - Athis-Mons puis Juvisy-sur-Orge 2013年4月開通
T8 : tram’y Saint-Denis - Epinay - Villetaneuse 2013年11月開通

既存路線の延長予定次期
T1 : 西方への延長,2011年末開通
T2 : 北方への延長と,東方(Porte de Versailles)への延長
T3 : 東方への延長,2012年

STIFが決めたのはトラムだけでなく,バスやRER,TVMなども盛り込まれて
いて,それぞれにコミュニケが出されています.その概要は下記でも紹介
されています.
11 février 2009 Tramway, bus, RER... les décisions adoptées par
le STIF mercredi
(CTendance ニュースへのリンク)

ここに登場しないT4だけは,延長構想があるものの,今回は盛り込まれ
なかった模様です.

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2009年02月11日

【サラゴサ】トラム路線2009年4月着工へ(2)

スペイン北東部サラゴサ(Zaragoza)市を南北に縦貫するトラム路線は,
最終的な仕様が2/13にも市議会で承認される運びだそうです.今年4月
には第一期区間の着工にこぎつける計画でしたが,若干遅れている模様
です.これはサラゴサに工場のある車両メーカーのCAFを,市長が訪問
した際に明らかにされました.
CAF: Construcciones y Auxiliar de Ferrocarriles

CAFがサラゴサのトラムを製造することになると,まだ決まった訳では
ないようですが,市長はCAFを望んでいて,地元に工場があることもさる
ことながら,先月CAFが架線レス トラム製造の見通しを示していたことも
影響しています.サラゴサ中心部(Casco Antiguo地区)では,景観上の
理由により,架線を張らない計画なのです.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
10/2/2009 El viernes se aprobará el pliego de prescripciones del
proyecto del tranvía
(Aragón Digital ニュースへのリンク)

Tranvía Zaragoza. Proyecto de la Línea Norte-Sur
路線図などの計画詳細: Proyecto de la línea norte-sur
(Ayuntamiento de Zaragoza へのリンク)
地図上の赤い線が,架線なしで走る区間と思われ,第二期区間にあたり
ますので,予定では2013年完成ということになります.

【サラゴサ】関連ログ: 2008/7/18 トラム路線2009年4月着工へ

先月のCAFの発表は,地元でも報じられていました.大容量キャパシタの
画像も掲載されています.
20/1/2009 CAF apuesta por que Zaragoza tenga un metro sin
catenarias que funcione con la energía que recargue en las paradas

(Aragón Digital ニュースへのリンク)
タイトルは架線レス区間1mと読めますが,これはCAF内の実験線のことで
しょうか.

【キャパシタトラム】関連ログ: 2009/1/21 スペインとオランダでも

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2009年02月07日

【ペンシルベニア】太陽光発電パネル付電車?

ペンシルベニア州西部のピッツバーグから,更に南西30マイル近くに位置
するワシントン(Washington)で,ソーラーパワーによる路面電車が走る
ことになりそうです.

太陽光発電を発電システムの中に組み込んだ例はトラムの世界にもある
ものの,車体に太陽光発電パネルを装備,発電した電気を走行動力源に
直接してしまうというのは,世界初と紹介されています.

もっとも,その路面電車はワシントンにあるペンシルベニア トロリー
博物館(Pennsylvania Trolley Museum)内を走る,歴史的な価値のある
車両です.
36キロワットの地元企業Solar Power Industries製の光電池装備に必要な
資金 27万ドル余は,ペンシルベニア州の環境省が出します.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
February 4, 2009 Pittsburgh home to the first solar-powered
trolley line in the world
(Pop City ニュースへのリンク)

博物館構内の配線概略: Climb aboard for your ride into the past!
(Pennsylvania Trolley Museum 公式サイトへのリンク)

紹介した記事には,初年2010年に博物館が節約できる電気代見積りは5千
ドルとありますので,運転開始は来年なのかもしれません.また,ピッツ
バーグのライトレールへの導入も検討されるともあります.

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2009年02月06日

【サバンナ】リバーストリートカー2/11から

すでに一般へのお披露目は済ませているものの,定期的な営業運転が延期
されていた,ジョージア州サバンナ(Savannah)市ご自慢のバイオ・ディー
ゼルエンジンで電気モーターを動かして走る,ハイブリッド式ストリート
カー(streetcar)は,2/11から同市最大の観光名所になっているリバー・
ストリート(River Street)で,営業運行されることになる模様です.

当面は水曜から日曜の正午から午後7時までで,どうやら月曜火曜と毎月
第一土曜は運休となるようですが,ゆくゆくは午後10時まで週六日運転に
することを,サバンナ市は目指しています.

バイオディーゼル燃料という点を別にすれば,低床化されているわけでも
ない1930年代製造を売りにするような車両が,10ブロックほどの短距離を
行き来して,それこそ何処に行くわけでもない観光客向け乗り物ですが,
その沿線が市内最大の観光ルートにあたっているため,沿線のみやげ物や
レストランへの配送車とか観光バスと,狭い石畳の道を共有しなければ
ならない問題がありました.

路面電車運転開始と同時にリバーストリートは観光バス走行禁止という
話が流布し,数か月前から観光業者らをいらつかせていましたが,市の
説明会で市は徹底して通行を禁じるほどの姿勢ではないことが判明し,
大きな問題には至らない様相です.

商店などへの配送車の荷おろし問題は,路面電車の運転が正午からになる
ため,午前中に荷捌きを行うことで解決し,あとは駐車車両への対応を
次第に強化させていくばかりになるようです.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
February 4, 2009 Savannah's River Street streetcar ready to debut
(Savannah Morning News ニュースへのリンク)

運賃は基本的には往復乗車で50セントですが,ダウンタウンの移動性を
高め,道路や駐車場の混雑緩和を目指して官民共同で設立された,現在は
フェリーやトロリー(ゴムタイヤ)のDotを運行するSavannah Mobility
Managementが,4万回分の運賃を出すことで同意しているそうです.
その分は無料ということなのでしょう.

バイオディーゼル燃料で走るハイブリッド式路面電車の利用者数予測は,
観光シーズンで一日7百人とみられています.今日Dotのフェリー利用者は
同2千人,トロリーもほぼ同水準とされるため,7百人という数字は控えめ
ではないかという見方もあります.

【サバンナ】関連ログ: 2008/12/07 ハイブリッド式トラム デビューへ

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2009年02月05日

【テネリフェ】2本目のトラム路線5/30開業へ

短信ですが,カナリア諸島テネリフェ(Tenerife)でトラムが復活して二年
近くになる今年の5/30,カナリア諸島全島が祝日になるカナリア デー
(Día de Canarias)に,トラム2号線を開通させるとの発表がありました.

二本目の路線は距離にして2.6キロ,中間部分は1号線と共用です.この
建設予算は5446万ユーロ,このうち土木工事に2780万ユーロ,6本の車両
増強に1840万ユーロが費やされました.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
4/feb/09 El Cabildo tinerfeño estima que la Línea 2 del Tranvía
entrará en funcionamiento el Día de Canarias

(El Dia Tenerife ニュースへのリンク)

【テネリフェ】関連ログ:
2007/10/01 路線網拡張へ
2007/6/03 ライトレール 6/02開業

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2009年02月03日

【ポートランド】1月下旬の話題からWES開業まで

ポートランド近郊に,オレゴン州で初めてとなるコミューターレールが
開業しました.運行するTriMetのサイトではWES Commuter Railと名付け
られていますが,WESとはWestside Express Serviceの略です.
TriMet: Tri-County Metropolitan Transportation District of Oregon

WESは,米国製ディーゼルカーを平日の通勤時間帯だけ貨物線に走らせる
というものです.ディーゼルカーによる運行ならサンディエゴの近郊や
ニュージャージー州内でも行われていますが,それらはライトレールと
呼ばれています.
WESは,15マイル弱(約24キロ)に途中駅3つと駅間距離も長く,最高速度は
ポートランドのMaxライトレールの時速55マイル(約89キロ)よりも速い
同60マイル(約97キロ)で,米国では機関車牽引の客車列車の印象が強い
コミューターレール(commuter rail)に分類されています.

WESは構想から15年以上が経過しており,昨年もWES向けディーゼルカーを
製造した会社が経営危機に見舞われ,その維持のためにTriMetは資金を
投入,製造後にその会社は事業を清算するなど,前途多難を伺わせていま
したが,初日はとりあえず無難に乗り切った模様です.

営業運行開始前の一般試乗会では,Maxに比べて乗り心地の良い椅子や,
無料で無線LANが提供されていることなどに,好感を示すブログなども
散見されましたが,WESの行先はポートランドの西にあるビーバートンの
Max駅で,何処に行くにもそこでMaxか路線バスなどに乗り換えなければ
ならず,どれだけの通勤客が定着するか注目されるところです.TriMetの
予測では,2020年までに4600人という数字があります.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
February 02, 2009 WES debuts smoothly but with a blast
February 01, 2009 Move over, MAX: Meet WES (opinion)
(The Oregonian ニュースへのリンク)

今週2/06までは無料で開放され,TriMetのサイトの中でWESの路線や駅の
概要は,期間限定の下記ページに今のところ一番詳しく記されています.
期間限定: WES Week Grand Opening Celebration Feb. 2-6, 2009
路線図と時刻表: WES Commuter Rail Map & Schedule (通常版)
(TriMet 公式サイトへのリンク)

【ポートランド】関連ログ: 2008/12/23 WES車両非難にTriMet応酬

軌陸車でモールへMax初入線
ポートランドでは,9月に開通するモール・ライトレール路線をMax車両が
トラックに牽引されて初めて走りました.1/26(月)の話です.公式画像は
見つかりませんでしたが,画像共有サイトにアップロードしていた人は
ちゃんといました.

バスモール区間へ初乗入を果たしたMaxライトレール: Max Towed 2
(flickr へのリンク)

撮影された場所: 498 SW Jefferson St (Google Maps へのリンク)

【ポートランド】関連ログ: 2009/1/25 バスモールにMax初乗入れへ

ポートランドから南に1300キロ以上離れた場所の話になりますが,実は
同じ日に,軌陸車に牽引されてライトレール車両が新線区間を初走行した
街もあります.こちらは公式の画像と映像までありました.

January 27, 2009 First Train Car Tested on New Metro Gold Line
Eastside Light Rail Line Under Construction

(Metro =LACMTA 公式サイトへのリンク)
映像の中にも出てくるように,LAの高層ビルをバックに走るライトレール
車両が,今後は誌面やオンライン上を賑わすかもしれません.

運賃無料ゾーン見直し
再びポートランドに話を戻します.沿線の事業者などからの税収により,
中心部の公共交通の運賃の無料化図った,正式にはフェアレス スクエア
(Fareless Square)と呼ばれる運賃無料ゾーンが,今秋のライトレールの
グリーンライン開通時期にあわせて,TriMetが制度見直しを図るかもしれ
ないという話が出ています.

これは,この運賃無料ゾーンが集客という初期の目的を達成し,その後は
治安の悪化を招いているだけだと見られているためで,以前も時間制の
導入なども検討されていましたが,その当時は反対多数で維持されてきた
経緯があります.

January 28, 2009 Next stop: Not-So-Fareless Square?
(The Oregonian ニュースへのリンク)
今回の記事によれば,運賃無料対象をライトレールだけに限定し,路線
バスは有料化する案や,ロイドセンター(Lloyd Center)側のゾーンを廃止
する案,無料ではなく割引運賃ゾーンにするという案などが検討されて
いる模様です.ただし,見直しが決まっているわけではありません.

Fareless Square (TriMet 公式サイトへのリンク)
Ride for free in downtown Portland & Lloyd District

【ポートランド】関連ログ: 2008/1/14 運賃無料ゾーン見直し(2)

United Streetcar
最後は,Oregon Iron Worksで製造されているMade in USA ストリート
カー(Streetcar)の進捗状況です.3月には試運転が行われそうとか.

January 30, 2009 Construction Update
(Portland Transport へのリンク)

関連ログ:
【米国】2008/12/12 市電計画ブームに米国製も誕生へ
【ポートランド】2008/7/10 米国製低床車姿を現し始める

内容が間違っていたりリンク切れがありましたら,ご容赦ください.
posted by NeiTech at 19:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 米国北西部 II このエントリーを含むはてなブックマーク

2009年02月01日

【ヨーテボリ】M32増備で磨耗問題を懸念

スウェーデンのヨーテボリが購入したイタリア製の全低床車トラム(M32)
は,納入遅れや技術的な問題が指摘されてていたものの,2008年秋には
予定の40本中37本まで届き,2009年1月にはオプションの25本も正式に?
発注されたそうです.

スウェーデン・クローナ(SEK)とユーロ間の為替変動などもあり,最初の
40本分より18%金額が上がり25本で6億5500万SEK,このうちBanverketを
通じて国が2億4200万SEKを補助,ヨーテボリ(Göteborg / Gothenburg)の
負担は4億1300万SEKになるそうです.もっとも,メーカーのアンサルド
ブレダ(Ansaldobreda)に40本発注分で納入遅れの罰金が科せられるため,
差し引きでは総額3億3300万SEKになるのだとか.

しかし,100%低床で乗りやすくなるはずのM32は,かねてよりメディア
から批判の餌食にされていて,今回は軌道と車輪の磨耗が新たな問題に
なるのではないかという話が,取り上げられていました.

磨耗が早まる問題点は100%低床車では半径の小さい車輪や台車の構造上の
理由から珍しい話ではないものの,ドイツのブレーメンやフランクフルト
(マイン)では,当初は全低床車を投入したものの,この軌道と車輪の磨耗
問題や不快な騒音への苦情に直面して,後の増強には70%低床車両に変更
している例を挙げ,ヨーロッパは全低床ではなく部分低床化の傾向にある
とした専門家の話を,記事は紹介しています.部分低床なら台車は従来の
車両と構造的に大差ないもので済み,磨耗促進や騒音発生への影響力も
在来車とそう変わりないからです.

また,ノルウェイのオスロが十年前にトラムに導入したSL95タイプは,
部分低床ながらレールの磨耗の早さに悩まされているそうで,その車両
製造メーカーが当時のAnsaldo Firemaであることから,今のヨーテボリ
ではアンサルドブレダ製車両は少数なので影響が少なくても,今後増えて
くればレールの磨耗が心配という運行会社担当者の声もあります.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
2009-01-29 Italienska vagnarna sliter på spår och hjul
2009-01-21 Nya spårvagnar från Italien
(Göteborgs-Posten ニュースへのリンク)

ヨーテボリではM32タイプを名乗るアンサルドブレダの100%低床車モデル
Sirio(シリウスのイタリア語)は,この他ミラノでも不快な騒音の問題を
抱えているそうです.
このためSirioは都心への乗り入れを止め,郊外だけの路線か運用がある
のかどうか判りませんが,直線区間が多く曲線が少ない,つまりは騒音の
生じにくい郊外での運転に限定されているという情報もあります.

【ヨーテボリ】関連ログ: 2008/7/30 低床車の問題で増発が危機?

内容が間違っていたりリンク切れがありましたら,ご容赦ください.
posted by NeiTech at 12:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 欧州(独仏西蘭伊以外) このエントリーを含むはてなブックマーク
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