2009年03月31日

【Siemens】Avenioモデルと無架線対応策発表

コンビーノに続く,シーメンス社の次世代100%低床車モデル,アヴェニォ
(Avenio)の概要が,ウィーンからとして発表されました.
車体の軽量化,低騒音走行,座席数の増加,それとよく判らないものの,
従来の複連接から単連接?への転換などが売り物になります.その車両の
長さは最長73mまで可能とか.この長さは54mのブダペストのコンビーノ
(Combino Plus)を抜き,低床車では世界最長になるそうです.

アヴェニオの第一号を受領するのは,テルアビブとみられています.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
2009-Mar-30 The longest low-floor tram in the world: Siemens
presents the Avenio
(英語版)
30.März 2009 Die längste Niederflurstraßenbahn der Welt: Siemens
stellt Avenio vor
(ドイツ語版)

先日のバルセロナに続きセビリアでも,4社で開発された無架線で走る
路面電車向けシステムを紹介する記事が出ていました.

そのうちの一社,シーメンスで開発されてきた架線不要対応システムは
Sitras HESと呼ばれ,その概要もこのほど発表されています.これらの
発表は,ユトレヒトで本日3/31から開催される,Rail-Tech 2009に合わ
せたものかもしれません.

その仕組みは,回生ブレーキに相当する? Sitras MESにより得られる電気
を,電車屋根に搭載する電気二重層コンデンサ(Electric double-layer
capacitor)に充電するというものです.
Sitras HES: hybrid energy storage
Sitras MES: mobile energy storage

下記に挙げたタイトルにも現れているように,架線を張らず旧市街地など
でも景観を損なうことなく電車を走らせられるだけでなく,エネルギーの
節約になることが謳い文句になっていました.新型モデルのみならず,
既存車両への搭載も可能です.

March 30, 2009 Siemens’ energy storage system reduces emissions
by up to 80 metric tons of CO2 per year and enables trams to
operate without an overhead contact line
(英語版)
30.März 2009 Energiespeicher von Siemens spart bis zu 80 Tonnen
CO2 im Jahr und ermöglicht oberleitungsloses Fahren für
Straßenbahnen
(ドイツ語版)
(Siemens AG プレスリリースへのリンク)

Sitras HESは,2.5キロまでの無架線に対応できるそうで,エネルギー
削減量は最大30%と他社並みに絞れます.
すでにリスボン近郊のテージョ(タホ)川南岸のメトロ(MST)で,昨年から
試験が実施されていたそうで,システムを搭載したコンビーノ(Combino
Plus)は,2008年11月から営業運行にも入っているとか.
MST: Metro Sul do Tejo

【キャパシタトラム】関連ログ: 2009/1/21 スペインとオランダでも

内容が間違っていたりリンク切れがありましたら,ご容赦ください.
posted by NeiTech at 19:00 | Comment(0) | TrackBack(1) | オーストリア このエントリーを含むはてなブックマーク

2009年03月30日

【ベレスマラガ】延長開通は復活祭前にも?

アンダルシア州ベレスマラガは,長らくレールが錆びるにまかせたままに
なっていたのではないかと思われるトラムの延長区間を,ようやく開通
させそうな情報が入ってきています.

しかし,具体的な日付はありません.聖週間(Semana Santa)と呼ばれる
復活祭(イースター)の前日までの期間中になる模様ですが,この時点では
延長区間の工事完了報告? に市長が署名したというところまでが現実で,
その先は確実ではないのです.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
28.03.2009 El Ayuntamiento de Vélez recepciona las obras de la
segunda fase del tranvía
(Málaga Hoy ニュースへのリンク)
28.03.09 La segunda fase del tranvía entrará en funcionamiento
en Semana Santa

(Sur Digital ニュースへのリンク)
27/03/2009 Pondrán en marcha la segunda fase del tranvía tras la
recepción de las obras

EFEの記事 (ADN ニュースへのリンク)

ベレスマラガ(Vélez Málaga)は,視察に訪れた人を口々に,なぜここへ
トラムを導入したのかと言わせるような人口7万余の街です.それでも,
2006年にアンダルシア州の先陣を切って新世代のトラムを走らせました.

これは当時の市長の影響力が大きかったと思われ,市長が交代して所属
政党が野党になった途端,トラムはお荷物扱いにされて,運休もささや
かれるほどでしたが,昨年市長選で導入時の市長が所属する政党の女性
市長候補が当選し,今日に至っています.

1.2キロの路線延長は,当初8か月に690万ユーロと見積もられていました
が,最終的に22か月に及ぶ歳月と810万ユーロがかかりました.

【べレスマラガ】関連ログ: 2008/5/20 延長線の試運転始まるも..

ほぼ完成していながらも営業を行わなかったのには,一つには車両不足が
あったようです.また延長ににより利用者が増えると期待され,同時に
現行の1.30ユーロから1ユーロへ運賃値下げも検討されるそうです.

内容が間違っていたりリンク切れがありましたら,ご容赦ください.
posted by NeiTech at 19:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | スペイン語圏 II このエントリーを含むはてなブックマーク

【セビリア】架線外しとメトロ4/02午後開通へ

2009年4月には,欧州でライトレールなどの新線開通や新規開業などが,
幾つかの街で予定されています.
予定通りの路線もあれば,遅れてやっとという感じのところもある中で,
スペイン南部アンダルシア州には,来月2路線の開通予定があります.
そのいずれもが,後者に該当しています.

まずは州都セビリアで,待ち望まれていたメトロの開業です.
ここで紹介し始めてからも,昨年秋の初めから昨年末に,そして今春へと
延期が重ねられてきましたが,今度はどうでしょうか.開業日は4/02で
午後2時からと発表されています.

昨年末に延期されたあとは,復活祭(イースター)までにという話がでて
いました.4/02なら何とかその通りになりそうです.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
25/03/2009 EL METRO SE INAUGURARÁ EL 2 DE ABRIL A LAS 14 HORAS
(Metro de Sevilla 公式サイトへのリンク)
この中にもありますが,復活祭から二週間後に例年行われるセビリア春の
大祭(Feria de Abril)の期間中には,月曜から土曜まで毎日24時間運転を
行うそうです.通常は平日は23時まで,休前日は午前2時までです.

2千人のボランティアが動員されて,開業直前の本番さながらなドレス
リハーサルも先週末に行われました.
28 Mar. La Junta realizará hoy un ensayo general del metro, con
2.000 personas inscritas ya para la prueba

(Europa Press ニュースへのリンク)

メトロ1号線の開業日発表にあわせ,今後も2号線以降の計画を市は州と
連携をとりながら進めたいとしていることも,明らかにされています.
26 Mar. El Ayuntamiento insiste en que las líneas dos, tres y
cuatro del metro deben funcionar "cuanto antes"

(Europa Press ニュースへのリンク)

【セビリア】関連ログ: 2008/12/04 メトロ開業2009年にずれ込む

セビリアの話題をもう一件.
先に開業している全線路面走行のメトロセントロ(Metrocentro)では,
大聖堂前の区間で,聖週間(Semana Santa)と呼ばれる復活祭前の十日間と
その前後の期間は,今年も架線を取り外すことになります.

景観を大きく損ねたセンターポールの架線柱による支持を止め,開業から
一年余りの昨春には街灯にワイヤで吊るす方法に改められていたため,
今年は撤去せずに済む話もありましたが,最終的には圧力もかかって?,
外すことになるそうです.

架線撤去は,聖週間の時期に行われるパレードで,日本で言うところの
山車の通行に支障が出ないようにするためです.
このため架線なしでもバッテリーで走れる車両の導入が当初から予定され
ていたものの,その製造が遅れた責任をとり,車両メーカーのCAFが撤去
経費を負担することに同意しました.

これを受け本日3/30から早速撤去作業にかかりますが,メトロセントロの
当該区間(Archivo de IndiasとPlaza Nueva間)は,4/13まで運休です.

29/03/2009 CAF correrá con el gasto de retirar las catenarias del
tranvía en la Avenida

(elmundo ニュースへのリンク)
28/03/2009 Última hora. El Ayuntamiento retira las catenarias
(Arte Sacro ニュースへのリンク)
28-03-09 El Ayuntamiento da orden de retirar las catenarias tras
la presión de las cofradías
(ABC ニュースへのリンク)

【キャパシタトラム】関連ログ: 2009/1/21 スペインとオランダでも

CAFのキャパシタトラムは,トラムやライトレール車両向けに特に開発
されたACRという急速充電システムにより,架線レス区間の停留所で充電
する方式です.2010年4月にはセビリアを走る予定ですが,その前に同じ
州内で真っ先に100%低床車を走らせたベレスマラガの軌道で試運転される
ことになっています.
ちなみに2010年の聖週間は,3/26から4/04までです.

内容が間違っていたりリンク切れがありましたら,ご容赦ください.
posted by NeiTech at 19:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | スペイン語圏 II このエントリーを含むはてなブックマーク

【フェニックス】LRTは地域成長のエンジン

アリゾナ州フェニックスと東の2つの市を結ぶ約20マイル(約31.5キロ)の
ライトレール,Valley Metro Railが開業して3か月が経ちました.

先週末,連邦政府の新運輸長官(Secretary of Transportation)が現地を
訪れ,景気対策法(ARRA)から3600万ドルをライトレール延伸計画に対して
支出することを,約束しています.
ARRA: American Recovery and Reinvestment Act of 2009

その際に運輸長官は,ライトレール(計画)がフェニックス地域における
成長の原動力(engine for growth)になっていると発言をしたことが,
地元紙にも紹介されています.

景気対策法からの資金獲得を伝える公式発表と地元メディアの記事:
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
March 27, 2009 Transportation Secretary Ray LaHood Brings $36
Million in Federal Recovery Act Funds

(City of Phoenix 公式サイトへのリンク)

Mar. 29, 2009 Light rail to get stimulus funds
(The Arizona Republic ニュースへのリンク)
March 27, 2009 Federal stimulus gives $36 M for light rail
(East Valley Tribune ニュースへのリンク)

なお,一部報道やフェニックス市のPhoenix Recoveryというサイトにある
Formula Fundsでは,ライトレールへ2410万ドルと記されていますが,
ライトレールはメサ市やテンピー市にも乗り入れていますので,3市分を
あわせると3600万ドルになるようです.

フェニックス側の終点を19th Avenue沿いに北進する延長計画は,今夏
にも着工されるとArizona Republicにあります.

今後の延長計画: (Valley Metro 公式サイトへのリンク)
METRO Light Rail Transit Corridors and Light Rail Extensions

フェニックスのライトレールは,専用軌道がほとんどなく,敷地内への
車両進入は制限されているものの,自動車と同じ道路上を走る区間が長い
ことから,開業前から衝突事故の多発が懸念されていました.

ふたを開けてみると,3か月間で13件が報告されています.これは6日に
一回の割合で発生していることになるとする記事も出ていました.
March 28, 2009 Light rail accidents are averaging 1 every 6 days
(AZFamily ニュースへのリンク)

衝突のほとんどは自動車側の過失のようですが,この数字は他の街から
比べて高いと指摘されています.

これに対してValley Metroは,必要な措置は施しているものの,交差点の
数だけでも148に及び,路線も他の街よりも長いと釈明したとか.記事
にもあるように,確かに距離はテキサス州ヒューストンの三倍近くです.

【フェニックス】関連ログ: 2009/2/19 平日上回る土曜の利用者数

内容が間違っていたりリンク切れがありましたら,ご容赦ください.
posted by NeiTech at 12:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 米国中部 I このエントリーを含むはてなブックマーク

2009年03月29日

【バーゼル】越境第二弾とタンゴVBZへ出張中

バーゼルでは市電8系統を,ドイツ領内ヴァイル・アムマイン駅(Bahnhof
Weil am Rhein)まで延長させる計画が進展中で,昨年12月に着工されて
います.一方で,バーゼルが国境を接するもう一つの国フランスへの延伸
計画もあり,そのルートは未定ですが,2つの候補があるようです.

いずれもフランス領内サンルイ(St. Louis)市内を通り,最終的には空港
(EAP: EuroAirport Basel-Mulhouse-Freiburg / BSL / LFSB)まで達する
路線が考えられていて,一つはBLTの11系統を延伸する案,もう一つは
BVBの3系統を伸ばす案です.
BLT: Basellandschaft Transport
BVB: Basler Verkehrs-Betriebe

どちらの系統も現在フランスとの国境手前が終点ですが,市電が走る道は
その先もフランス領サンルイ市内へ通じています.
下の記事には地図がありますので一目瞭然ですが,11系統のほうが距離が
短く,3系統は長くなる分だけ建設費も倍の1億スイスフラン超(約6900万
ユーロ)と見積もられています.

それだけみると11系統延伸案の方が有力ですが,最近手直ししたばかりの
道路など既存インフラを取り壊さなければならないことや,EAPへ向かう
手前でSNCFの鉄道線を横断しなければならない問題が残ります.
これに対して3系統延伸案では,トラム開通により沿線に新たな開発が
見込めるようです.

このため両市は3系統延伸案に傾いているとのことですが,補助金の調達
など資金面での問題が残りそうです.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
28. März 2009 Basel und St. Louis setzen gemeinsam auf die 3er
(Badische Zeitung ニュースへのリンク)

【バーゼル】関連ログ: 2008/12/03 ドイツへ市電延長12/06着工式

さて,バーゼルと言えば旬の話題はBLTに入ったシュタットラーレールの
新型低床車タンゴ(Tango)ことBe 6/10形式のプロトタイプでしょうか.

チューリヒでもデモンストレーションを行うべく,今月半ばには虎の子の
154号車が出向いています.先日メディア向けに試乗会があったらしく,
今はその画像などを電子版でも見ることができます.

特に下記記事に埋め込まれている映像は,タンゴの車内をくまなく撮影
していて,乗った気分にさせてしまいます.
25.03.2009 «Tango» auf der Linie 7
(Tages-Anzeiger Online ニュースへのリンク)

【チューリッヒ】関連ログ: 2009/3/13 BLTのタンゴ半分届く

一般の利用者にも3/31から二週間ほど,チューリッヒ市電7系統で乗車
機会が与えられ,VBZではその反応を探る模様です.

タンゴ導入が決まった訳ではありませんが,VBZは2016年にも耐用年数を
迎えるTram 2000第一世代の置換え用として60本購入の予定があります.

内容が間違っていたりリンク切れがありましたら,ご容赦ください.
posted by NeiTech at 12:00 | Comment(0) | TrackBack(1) | スイス このエントリーを含むはてなブックマーク

2009年03月28日

【ロサンゼルス】LRV追加100本契約期限延期へ

イタリアが本拠の鉄道車両メーカー,アンサルドブレダ(AnsaldoBreda)の
米国子会社は,ロサンゼルス郡のメトロことLACMTAと,ライトレール車両
50本の契約を交わしています.その契約には100本の追加オプションも
含まれていて,その発注期限が今月末に迫りました.
LACMTA: Los Angeles County Metropolitan Transit Authority

LACMTAは,先に1本あたり290万ドル相当で発注した50本の納期が大幅に
ずれ込み,最終車両は予定より3年遅れになっていることや,車両重量が
契約時のよりも2.5トンから3トンも重たくなっていることなどを重視し,
オプションは見送る方針でいた模様です.

しかし,アンサルドブレダ社側の強力な働きかけがあり,さらには市内に
工場を設置して製造を行うとしたため,失業率が二桁に達している今日の
状況も手伝って,雇用が創出されることを重視した市長までがこの問題に
関心を示し,先日のLACMTA役員会では,発注期限の2か月延期が投票に
より決まりました.

二月後にどうなるか不明なものの,LAタイムス紙の記事は,今回の件を
イタリアのメーカー,アンサルドブレダ(AnsaldoBreda)の勝利と書いて
います.

アンサルドブレダの計画が実行されれば,年間3千人以上の雇用が生み
出され,L.A.に3億6850万ドルの経済効果をもたらすとの研究結果も,
LAEDCからも出ていました.
LAEDC: Los Angeles County Economic Development Corporation

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
March 27, 2009 Rail car firm gets extension in MTA contract
(Los Angeles Times ニュースへのリンク)
簡潔にまとめられたAP通信(The Associated Press)の記事:
Mar 26, 2009 L.A. Transit Board Unsure Of Italian Rail Contract
(CBS 2 Los Angeles ニュースへのリンク)

問題の車両(P2550)は,LACMTAに言わせれば先に挙げた納期遅れと重量
問題のほか,他の車種(日本車輌製P865/P2020,シーメンス製P2000)との
互換性がないことも指摘されています.
アンサルドブレダ側の言い分としては,納期遅れと重量超過はLACMTA側の
設計変更に原因があるとし,在来車種との互換性はLACMTA側が放棄したと
反論していました.

Creative Commonsの条件に基づき,参考画像を貼り付けておきます
Gold Line Highland Park by waltarrrrr (flickr)
Gold Line Highland Park
Taken on May 2, 2008

LACMTAとAnsaldoBredaの付き合いは,前身の会社(Breda Costruzioni
Ferroviarie)による地下鉄レッドライン用の車両発注以来です.

【Ansaldobreda】関連ログ: 2007/3/16 ベイエリアに拠点を移す

内容が間違っていたりリンク切れがありましたら,ご容赦ください.
posted by NeiTech at 12:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 米国南西部 このエントリーを含むはてなブックマーク

2009年03月27日

【バルセロナ】架線不要トラム 4案紹介記事

市内を斜めに横断するディアゴナル通りの中央部に路面電車を走らせる
方針を,バルセロナ市は2008年9月に固めていますが,通りの改造計画と
絡めて賛否両論が出ています.

今年1月には,2009年末時点で16歳以上に達している市民を対象にして,
導入是非など2010年4月に住民投票を行うと,市は発表していました.

郊外にあたるディアゴナル通りの両端には,近年相次いでトラムが開通
していますが,中心部の4キロは分断されています.当初は計画があった
ものの,車の通行が妨げられる,道幅が狭いなどで退けられていました.

しかし時代が移り,両端のトラム路線を結合させるメリットや,トラム
導入にあわせてディアゴナル通りを改造する話が持ち上がってきます.
景観を損なわないために,トラムは架線を張らなくても走れるようにする
ことが検討されていました.

今回は,4つのメーカーから架線レス・トラムの提案があることを簡単に
まとめた記事が出て,関心の高さが伺えました.

最新のボンバルディアの非接触式は,実用化例はないものの賞賛されて
いるようですが,その他にも,バルセロナのトラム車両を製造して実績が
あるアルストムに,ベレスマラガでの試験とその後のセビリアへの導入が
間近に迫る,電停でキャパシタに急速充電する方式のCAF,そして同じく
キャパシタに回生ブレーキで充電する方式のシーメンス(Avenio)です.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
26/03/2009 Cuatro grandes empresas presentan su modelo de tranvía
para la Avenida Diagonal
(La Vanguardia ニュースへのリンク)
26/3/2009 BCN debate sobre el futuro tranvía sin cable de la
Diagonal
(El Periódico de Catalunya ニュースへのリンク)

いずれも地元の有力紙ですが,El Periódico de Catalunya紙のほうは
各社自慢のトラム画像をPDFファイルで用意しています.その中には,
景観を守るほかにも,架線を張らずにトラムを走らせるメリットとして,
街路樹の中でも走れるとか,磨耗による? 保守費を軽減し故障も少なく
なること,3%の費用増加になるものの回生ブレーキで30%の消費電力を
節約できることなどが,挙げられていました.

またこの記事には,アルストムはAPSではなくフライホイール(volante
de inercia)方式を提案していると書かれているようです.
実現すれば初めてですが,既にボルドーをはじめフランスの複数の街での
実験が成功しているとのことです.

【バルセロナ】関連ログ: 2008/9/09 市長ディアゴナル直結決める

架線なしでも走れる技術に関する最近の関連ログ:
【非接触給電トラム】2009/1/24 APSのインダクティブ版
【キャパシタトラム】2009/1/21 スペインとオランダでも

内容が間違っていたりリンク切れがありましたら,ご容赦ください.
posted by NeiTech at 12:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | スペイン語圏 II このエントリーを含むはてなブックマーク

2009年03月26日

【カディス】CAFの異軌間対応トラムトレイン?

アンダルシア州の港湾都市カディスと,その根元にあたるサン・フェル
ナンド(San Fernando)に,さらに内陸のチクラナ・デ・ラ・フロンテーラ
(Chiclana de la Frontera)を結ぶ,トラムトレイン計画の軌道工事は
各地で進行中ですが,今回は車両発注契約が州政府に認められました.

カディス湾メトロトラム(Tranvía Metropolitano de la Bahía de Cádiz)
向け車両を製造するのは,CAFに決定です.
CAFは,今月発表された米国ヒューストンのライトレール車両に続き,
スペイン国内でもアラゴン州サラゴサからトラム車両発注契約も,獲得を
確実にしている模様です.
CAF: Construcciones y Auxiliar de Ferrocarriles, SA

アンダルシア州が今回承認した契約は,7本の車両製造を同州内ハエンの
CAF工場で最終組み立てを行うことと,5年間の保守契約も含まれ,4330万
ユーロとなっています.第一号車両は契約後22か月に受け渡されなければ
なりません.

詳細は明らかでないものの,今どきの新車ですから低床車であることには
間違いなく,車内に車椅子用のスペースも設けられます.それに加えて
ADIFの在来線も走ることから,高床ホームからの乗降も可能にします.
ADIF: Administrador de Infraestructuras Ferroviarias

しかし最大の特徴は,どうも異軌間対応になっているらしいことです.
そうしたトラムは欧州初とされています.

公式発表と,それを受けての報道記事:
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
24 de marzo de 2009 La compra del material móvil del Tranvía de
la Bahía de Cádiz supondrá una inversión de 43,3 millones

(Junta de Andalucía 公式サイトへのリンク)

25.03.09 La Junta adjudica el tranvía de Cádiz a CAF por 43,3
millones
(Diario de Cádiz ニュースへのリンク)
25/03/2009 Contrato de 43 millones para los convoyes del tranvía
de Cádiz
(El País ニュースへのリンク)

ご承知の通り,スペイン国内の在来線は広軌(1668mm)鉄道です.
スペイン語では国内幅という意味でancho nacionalとも呼ばれています.
これに対して標準軌は,国際幅(ancho internacional)です.

カディス湾トラムの新設軌道区間は,乗入れ先にあわせ広軌で建設されて
いるようですが,なぜ異なる軌間に対応する必要があるかのと言えば,
どうも将来セビリアとカディス間に高速鉄道AVEが走ることになった時に
備えてのようです.

スペインの鉄道雑誌? 会社が製作しているサイトによれば,カディス湾の
トラムは,新設区間(13.5キロ)も広軌と読めます.
05/05/2008 La construcción del tramo interurbano del Tranvía de
la Bahía de Cádiz recibe veinticinco ofertas técnicas

(Vía Libre ニュースへのリンク)

しかし,AVEのカディス延長でトラムの乗り入れ区間(10.5キロ)が標準軌
(1435mm)に改軌される可能性を想定し,それに対応する方策を施す必要が
あると,この記事が出た2008年5月の時点でなっていました.

実際のところAVE乗り入れで,在来線が改軌されるのかどうかはよく判り
ません.AVEに置き換えられるであろう長距離列車以外にも,広軌に対応
した車両が使われている近郊電車セルカニアスがカディス周辺には走って
います.
Wikipediaスペイン語版にある Nuevo Acceso Ferroviario a Andalucía
の項目には,三線軌条式になるように書かれているようです.今後の青函
トンネル内のような感じでしょうか.

ちなみに,CAFの軌間可変車軸システムはBRAVAと呼ばれて,高速新線が
バルセロナまで到達する前夜まで,マドリッドとバルセロナ間を走った
高速電車,S-120に採用されています.
BRAVA 英語版解説 The Self-Propelled Variable Gauge Rolling Truck
(CAF 公式サイトへのリンク)

カディス湾のトラムトレイン車両は,3000V直流電化の在来線へ乗入れ,
将来はAVEが走れば交流電化にも対応が必要かも知れず,複電源対応かも
知れませんが,それに関する記述は今回見つけられませんでした.

【サン・フェルナンド】関連ログ: 2008/10/05 街灯架線柱で妥協へ

話が出たついでですが,CAFの工場があるアンダルシア州ハエン(Jaén)で
計画されているトラムは,アルストム(Alstom)が参加のコンソーシアムが
建設工事を受注したと,今月中旬に発表されていました.

内容が間違っていたりリンク切れがありましたら,ご容赦ください.
posted by NeiTech at 12:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | スペイン語圏 II このエントリーを含むはてなブックマーク

2009年03月25日

【パルマ】マヨルカのトラム計画は空港へ

バレンシアの沖合い遠く,地中海に浮かぶマリョルカ島の中心地パルマ
(Palma)(パルマ・デ・マリョルカ=Palma de Mallorca).
空の玄関口である空港は,欧州で格安航空運賃を売り物にする航空会社の
多くが基地にしており,ドイツなど欧州各地からリゾート客をせっせと
運んでいます.そのためスペイン国内でも第三位の旅客数を誇るとか.

マヨルカ島パルマには,2007年の開業後まもなく,夏の豪雨で駅が水没,
その後10か月間運休していたといういわく付きながらもフル規格のメトロ
(地下鉄)が走っていますし,郊外へ向かう狭軌鉄道も出発しています.

更にパルマからは離れるものの,ソーリェル(Sóller)にはスペイン本土の
路面電車がほぼ消滅した時期にも走り続けた,観光と保存の要素が強い
路面電車もあります.

それらに加えて,許容量の四倍にあたる80万台の自家用車がひしめきあう
パルマ市内の交通状況改善を目指す一環として,本格的なトラム路線網を
構築する話が数年前から浮上していました.実現すれば復活になります.

先日そのトラム計画の中で,空港(Aeropuerto de Palma de Mallorca /
Aeropuerto De Son Sant Joan / PMI / LEPA)とパルマの中心部を結ぶ
区間を優先して取り組み,早ければ2011年にも着工,2012年か2013年の
開業を目指したいとする,パルマ市などの意向が明らかになりました.

10.8キロの区間には21の停留所が設けられ,建設費に1億4500万ユーロ,
車両購入には6200万ユーロ,合計2億ユーロ超の資金と,工事には23か月
から29か月が必要とされますが,開通後は年間1200万人から1400万人の
利用が見込まれています.

スペインの代表的な通信社Europa Pressと地元紙に,街頭で入手できる
無料紙の20 minutosの,それぞれの記事へのリンクを紹介しておきます.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
23 Mar. El primer tramo del tranvía tendrá un presupuesto de 207
millones de euros y las obras comenzarán antes de 2011

(Europa Press ニュースへのリンク)
24 mar. 2009 El tranvía al aeropuerto suprimirá dos carriles de
Avenidas en sentido al mar
(Diario de Mallorca ニュースへのリンク)
24.03.2009 El tranvía de Palma, que cuesta 380 millones, se
inaugurará entre 2012 y 2013
(20minutos ニュースへのリンク)

路線図は見つかりませんが,2007年12月のトラム計画発表当時,非公式
ながらも地図を載せていたサイトがありますので,参考までに.
13/12/2007 Govern y Cort aseguran que Palma tendrá un tranvía
antes de cuatro años
(elmundo.es ニュースへのリンク)
18 de diciembre de 2007 T.R.A.N.V.I.A.
(Tranvía de Palma ブログへのリンク)

【パルマ】関連ログ:
2008/7/31 【アリカンテ】2009年展望【パルマ】メトロ再開
2007/4/11 マヨルカ島でフル規格の地下鉄開業

パルマからメーターゲージの近郊鉄道(SFM)に揺られると,マジョルカで
パルマに次ぐ街のマナコル(Manacor)へたどり着きます.
SFM : Serveis Ferroviaris de Mallorca

そのマナコルから更にアルタ(Artà)までSFMを延長させる構想があり,
マナコル市内をトンネルで走り抜ける案だったようですが,それを地上
走行にしてマナコルの中心街を通り,車両もトラムトレインにしたほうが
良いのではないかという話も,先月出ていました.
マナコルの駅は街の西方にあり,北東に位置するアルタへ向かうには,
何らかの形で街中を横断する必要があったのです.

24-02-2009 El Govern apuesta por un tranvía que atravesará el
casco urbano y llegará a Artà

26-02-2009 El Govern estima que el 75% de los usuarios del tranvía
no querrá llegar hasta Palma

(Diario de Mallorca ニュースへのリンク)
2009/02/24 Tranvía e n Manacor
(ADN.es ニュースへのリンク)
ついでにパルマからマナコルまでSFMも電化してしまえば,所要時間を
現行の70分から50分に短縮可能というオマケ付きです.ただし,アルタ
からパルマまで通しで乗車する利用者は少なそうで,どこまで実現できる
のかは定かでありません.

内容が間違っていたりリンク切れがありましたら,ご容赦ください.
posted by NeiTech at 12:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | スペイン語圏 II このエントリーを含むはてなブックマーク

2009年03月24日

【ウルム】従来のトラム路線がほぼ倍の長さに

バーデン=ヴュルテンベルク州の,ほとんどバイエルン州寄りに位置し,
ドナウ川沿いで古くから栄えた人口12万前後のウルム(Ulm)には,5キロ
少々の路線を持つ路面電車が走り,100%低床車のコンビーノも導入されて
いましたが,全長がほぼ二倍になる路線延長が先日行われました.

それまでの終点Donauhalleから北北東に向かい,1万1千人が暮らしている
とされるBöfingen地区まで,4.7キロほどの路線が延長され,開通式典は
3/21(土)の午後に行われました.

建設費は1730万ユーロ,これに設計費320万ユーロが加わって,総工費は
2千万ユーロを少し超えた額です.
負担内訳は,バーデン=ヴュルテンベルク州が1300万ユーロ,残る750万
ユーロはウルム市が出し,その他にコンビーノ2本を増備した関係で,
560万ユーロが掛かっています.これはSWUが負担した模様です.
SWU: Stadtwerken Ulm/Neu-Ulm GmbH

着工からは開通までは19か月でしたが,1999年から着工に至るまで,少々
長い道のりがあったようです.
1999年,提案されていたトラム路線網を5路線にまで拡大する計画が,
市議会で否決されたそうです.その後の2001年に,規模を縮小し今回の
トラム1号線の延長部分が,費用対効果を得られるものかどうかの調査を
行う承認を獲得,最終的に計画が認められたのは2007年春でした.今から
ちょうど二年前の話です.現在は,更に2路線も検討されているそうで,
風向きは完全に変わってきました.

路線延長当日の様子を伝える記事:
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
23.03.2009 Und jetzt den Eselsberg schienen
(Südwest Presse ニュースへのリンク)
23.03.2009 Viele Menschen strömen zur neuen Linie
(Schwäbische Zeitung ニュースへのリンク)

延長前夜に出ていた,これまでの経緯なども盛り込んだ記事:
19.03.2009 Straßenbahn im Kommen
(Südwest Presse ニュースへのリンク)
20. März 2009 Linie 1: Schienenweg nach Böfingen ist frei
(ulm news - Nachrichten aus Ulm und Umgebung ニュースへのリンク)

PDFファイル版公式系統図(Liniennetzplan)へのリンクがあるページ:
Unsere Linien und Haltestellen auf einen Blick: Karten & Pläne
(SWU 公式サイトへのリンク)

延長開通日の画像は,下記でも見ることができます.
22.03.09 [ULM] Böfingen ist eröffnet!
(Straßenbahn-Forum へのリンク)
延長区間は道路の脇に沿って専用軌道の形で走る場所が多いようです.

内容が間違っていたりリンク切れがありましたら,ご容赦ください.
posted by NeiTech at 12:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | ドイツ II このエントリーを含むはてなブックマーク

2009年03月23日

【シュコダ】ForCity プルゼニで試運転中

チェコのプラハ(Praha / Prague)市電の旧型車置換え用として開発された
シュコダ初の100%低床車(通称ForCity)が,昨秋公開された工場のある
プルゼニの市内線で,先週から夜な夜な試運転を行っているそうです.

プルゼニ(Plzně)は,ŠKODA ForCity(15 T)のメーカーであるシュコダの
本拠地でもあります.
そのプルゼニ市内の軌道で試運転を重ねたあと,今年後半にはプラハに
向かい認可を受けたあと,順調なら営業運行が開始されるのは予定通り
今年終わりごろになりそうだとのことで,同時に量産車の製造にも着手
されます.

記事には,見かけも機能的にもチェコのトラムとしては目新しい車両の
ため,メトロの車両と間違えられると読める一文もありました.
下に紹介した両記事とも,画像入りです.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
2009/03/19 Nová tramvaj pro Prahu jezdí po plzeňských kolejích
(Pražský deník ニュースへのリンク)
19. března 2009 Nová tramvaj pro Prahu se v noci testuje v
ulicích Plzně
(iDNES.cz ニュースへのリンク)

【シュコダ】関連ログ:
2008/9/18 15T(ForCity) 試作車公開
2008/5/28 15T(ForCity)の話題あれこれ
【InnoTrans】関連ログ:
2008/9/23 2008年 屋外展示トラム一覧

一方,昨秋のInnoTransにあわせて同時期に公開された,ベルリン向けの
Flexity Berlinも,ベルリンのBVGが5億ユーロで140本を購入するという
話が,3/22(日曜日)付けの記事に載っています.
BVG: Berliner Verkehrsbetriebe

単純に割ると1本あたり357万ユーロになりますが,昨秋からの運転で特に
問題は出ていないと書かれていました.しかも,1990年代に初めて100%
低床車がベルリンに登場した時より,市民の評価は高そうです.
22. März 2009 500 Millionen Euro - BVG kauft neue Straßenbahnen
(Berliner Morgenpost ニュースへのリンク)
こちらは週が明けて続報が出ましたら,追って紹介するかもしれません.

内容が間違っていたりリンク切れがありましたら,ご容赦ください.
posted by NeiTech at 12:00 | Comment(0) | TrackBack(2) | 欧州(独仏西蘭伊以外) このエントリーを含むはてなブックマーク

2009年03月22日

【ワルシャワ】186本低床車受注はPESA優位

UEFAサッカー欧州選手権の2012年版(UEFA Euro 2012)が,ポーランドと
ウクライナで共催されるのにあわせ,ポーランド各地では基幹公共交通の
路面電車への投資が盛んです.首都ワルシャワでは,旧型車両置換え用で
低床車186本の購入が予定されており,先日その入札金額が公開されて
いました.

金額が公開されたメーカーは三社あり,大量受注はお手の物でポーランド
にも工場を持つアルストム(Alstom),シュタットラー(Stadler),それに
地元ポーランドに本拠をおくPESAです.
アルストムは,ALSTOM Konstalを通じてワルシャワ向けに部分低床車を
納めた実績があるほか,ポーランドにちなむ赤が主体のシタディス? の
想像図まで用意して臨んでいたようです.
PESA: Pojazdy Szynowe PESA Bydgoszcz SA

それぞれの金額は次の通りでした.
Alstom: 29億ズウォティ(ズロチ)=約6億3千万ユーロ/1本約339万ユーロ
Stadler: 37億ズウォティ(ズロチ)=約8億ユーロ/1本約433万ユーロ
PESA: 15億ズウォティ(ズロチ)=約3億3千万ユーロ/1本約175万ユーロ

実は,アンサルドブレダ(AnsaldoBreda)からも入札があったのですが,
金額がユーロ建てだったため,ポーランドズウォティで金額を出すという
規定に反し対象外になるようです.参考までに金額は上と書式を揃えると
AnsaldoBreda: 4億1800万ユーロ/1本約225万ユーロ
になります.

ワルシャワ市が購入できるのは18億ズウォティまででしたので,正式な
発表はまだですが,必然的にPESAに決まりそうです.既にワルシャワで
15本の100%低床車が1年半に渡り営業運行に就いている実績も,PESAには
ありました.

今後契約が結ばれ順調にことが進めば,2010年半ばに第一号の受け渡しが
行われ,2012年の大会期間中には100本以上運用されている状態にあり,
2013年12月までに全部を納められる必要があります.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
2009-03-20 Warszawa zamówi tramwaje z Pesy
(Gazeta Wyborcza Bydgoszcz ニュースへのリンク)
19-03-2009 Miliardy różnicy w tramwajach
(Zycie Warszawy ニュースへのリンク)

PESAサイト内にあった今回の件の英語版情報:
PESA closest to the contract in Warsaw.
ワルシャワ市内を走っているPESAの100%低床車情報(ポーランド語):
Pięcioczłonowy tramwaj niskopodłogowy dla Tramwajów Warszawskich
(PESA 公式サイトへのリンク)

PESAの代表者は,この受注で欧州市場への参入に道が開けると喜んでいた
そうです.

二年に一度の国際鉄道技術見本市Innotransでは,ワルシャワ向けの120N
ではありませんでしたが,PESAも低床車を出展していました.
【InnoTrans】関連ログ: 2008/9/23 2008年 屋外展示トラム一覧

今回の車両は,現行のワルシャワ向け120Nより車両長が31.8mから30.2mへ
短くなるほか車内レイアウトなど,若干の変更点がある模様です.

内容が間違っていたりリンク切れがありましたら,ご容赦ください.
posted by NeiTech at 12:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 欧州(独仏西蘭伊以外) このエントリーを含むはてなブックマーク

2009年03月21日

【サクラメント】歩行者モールに車通行再開か

先日,サンフランシスコの目抜き通り,マーケットストリート(Market
Street)で,自家用車の乗り入れ規制を市当局が検討しているという話が
ありましたが,今度はその逆です.

サクラメントの中心部で,1969年から続いている歩行者とライトレール
専用のKストリートモール(K Street Mall)に,再び自動車が走れるように
しようという動きがあることを,地元紙が伝えています.

既に自動車の通行が再開された場合の影響が市によって調査されていて,
その結果は来週にも市議会で発表され,ダウンタウンの商工会やライト
レールを運行するRTなどと,協議が行われるそうです.
RT: Sacramento Regional Transit District

今回の報道は,市の担当者がその報告を一足早く公開したことによるもの
らしく,それはK St.の8th St.と12th St.間で限定的な車両通行であれば
可能との見方を示していました.それ以外の8th St.以西の1ブロックは,
ライトレール軌道があるため(7th St.へ曲がるため),車と共有は困難で
あることと,角に公園があることから,歩行者専用に留めるほうが得策と
考えているようです.

Kストリート沿線のビジネス事業者は,車を締め出して良いことは何も
なかったかのように感じていることを記事は紹介し,再びKストリートに
活気を取り戻すかもしれない車の通行再開を,期待しているそうです.

市は,すでに4百万ドルを投じてKストリートの街並み改善計画を推進し,
その一環としてモール内のレストランやナイトクラブに,数百万ドルの
補助を行っているとか.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
Mar. 20, 2009 K Street Mall may open to cars
Mar. 19, 2009 Officials pursue study of car traffic on K Street Mall
(The Sacramento Bee ニュースへのリンク)

3/20付けの記事には,歩行者専用だった区画に自動車を入れることで,
通りが甦った例を挙げています.シカゴ(State Street)や,同じカリフォ
ルニア州のサンタモニカ(Third Street Promenade)などのほか,ボストン
(Downtown Crossing)でも検討中とされています.

サクラメントは,シカゴなどの事例が当地でも再現されるものと期待して
います.

英語版のWikipediaにある「Car-free zone」の項目によれば,1997年の
時点で米国には約30の歩行者専用モールが存在していたそうです.

そのリストからシカゴは外されていますが,State Streetは再生計画を
監督した市長により,1996年に自動車の通行が再開されたと,こちらは
「State Street (Chicago)」の項目に記載があります.1979年からその
時点までは,路線バスが走るトランジットモール的な存在でした.

内容が間違っていたりリンク切れがありましたら,ご容赦ください.
posted by NeiTech at 12:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 米国ベイエリア このエントリーを含むはてなブックマーク

2009年03月20日

【バリオバーン】MVG初公開ほか2009年3月近況

シュタットラーレール(Stadler Pankow GmbH)がAdtranzから引き継いだ
低床車モデル,バリオバーン(Variobahn)の近況が入ってきています.

この時点で最も新しい話は,ミュンヘンのMVGが3/19に第一号を公開した
ことでしょう.
今春にも営業運転開始という話が出ていた時期もありましたが,さすがに
このタイミングでは無理で,これから試運転などが重ねられ,一般客が
乗車できるようになるのは,全て順調でも今夏にずれ込む模様です.
MVG: Münchner Verkehrsgesellschaft

お値段が全部で4千万ユーロになるMVGでの形式名は,2009年版の4本が
S1.4に,追加発注された2011年版の10本はS1.5になるそうです.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
19.03.09 Münchens neue Trambahn ist da
(tz online ニュースへのリンク)
19.03.09 Die neue Tram fährt in München ein
(Ebersberger Zeitung ニュースへのリンク)
19.3.09 Die neue Trambahn für München ist da
(Stadtmagazin München 24 へのリンク)
Stadtmagazin München 24には,画像集へのリンクもあります.

公式発表は下記ページの「19.03.2009」の欄に,5つのPDFファイル版への
リンクがあります.
MVG - Pressemeldungen | MVG - Press Releases 2009
(MVG 公式サイトへのリンク)

ミュンヘン市電には,先日も紹介したトラム23系統が今年12月に開通の
予定ですし,その他にも延長計画などがあります.このことからトラムは
トレンディ(原語ではim Trend)というタイトルの記事もありました.
19. Mär 2009 Die Tram ist im Trend
(Abendzeitung ニュースへのリンク)

【ミュンヘン】関連ログ: 2008/9/03 Variobahn 10本追加発注へ

このように,ミュンヘンでは今のところ歓迎ムードの扱いを受けているの
ですが,同じくバリオバーンを発注し,今秋にも第一号を受領することに
なっているオーストリアのグラーツ(Graz)からは,不具合に関する記事が
見つかっています.
17.03.2009 Bremsversagen bei der Variobahn
(Kleine Zeitung ニュースへのリンク)

この記事によれば,一足早くシュタットラーレール製のバリオバーンが
走り始めているニュルンベルクで,営業運行から3か月足らずの同車に
ソフトウェアの問題からブレーキに不具合が生じ,一旦ベルリンの工場に
戻ったことが伺えます.

今月初めには,グラーツに納入される車両は,高まる需要に応えるため,
定員増加を目的に中間車体を延長する話も出ていました.

【グラーツ】関連ログ: 2008/7/04 バリオバーンはシルバーアロー?

内容が間違っていたりリンク切れがありましたら,ご容赦ください.
posted by NeiTech at 12:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | ドイツ II このエントリーを含むはてなブックマーク

2009年03月19日

【ビール】スイス最長のトラム路線構築へ

スイスのベルン州にあり,ドイツ語とフランス語が比較的平等に使われ,
両言語が公用語になっているビール(ビエンヌ)(Biel/Bienne)で,スイス
最長となる約27キロのトラム路線が誕生しそうな話が出てきました.
ベルン州の評議員が計画を発表したとの報道があります.

路線長27キロのトラムには,1億2500万スイスフラン(約8千万ユーロ)が
必要とされていますが,この金額に留まっているのは,27キロのうちの
21キロ強が,既存の狭軌鉄道(BTI)を,トラムに転換するからです.
BTI: Biel-Täuffelen-Ins-Bahn

現在地下になっているBTIのBiel/Bienne駅から市内へ,路面電車として
新規乗入れする分が,残りの約6キロになるものの,詳細なルートはまだ
決定していないそうです.

ビール/ビエンヌ市内中心部を横断した先にはSBB線上に新駅が設置され,
新駅(Bözingerfeld)から市内中心部と現在のBTIのBiel/Bienne駅を経由
して,BTI線上にあるIpsach駅の区間は,電車が7分半間隔の運転となり,
BTIのBiel/Bienne駅-Ipsach駅間の約2キロは,現在と比べて大幅に増発
される格好です.

Regio-Tramと呼ばれている計画は,2014年までに着工し,2018年開業と
する記事も見られます.
目的は,2030年には10万人が暮らすとされるビール/ビエンヌの交通問題
解決にあり,一年前から研究が重ねられた結果,今回発表の方法が最適
との結論に達したそうです.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
ドイツ語の記事:
17.03.2009 Bieler bauen längste Tramlinie der Schweiz
Berner Zeitung
http://www.bernerzeitung.ch/region/seeland-jura/Bieler-bauen-laengste-Tramlinie-der-Schweiz/story/13539121

( ニュースへのリンク)
17.03.09 Eine neue Tramlinie für Biel
Bieler Tagblatt
http://www.bielertagblatt.ch/News/Region/137345

( ニュースへのリンク)
フランス語の記事:
17.03.09 Le tram de retour à Bienne pour 2018
(Arc Info ニュースへのリンク)
17.03.09 Nouvelle ligne de tram
(20 minutes.ch ニュースへのリンク)

Biel-Täuffelen-Ins-Bahn 路線図: Streckenplan Region Seeland
(Aare Seeland Mobil 公式サイトへのリンク)
ドイツ語の記事には,PDFファイル版Regiotram計画書へのリンクがあり,
その中に地図が載っていますので,見比べてみるといいでしょう.

内容が間違っていたりリンク切れがありましたら,ご容赦ください.
posted by NeiTech at 12:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | スイス このエントリーを含むはてなブックマーク

2009年03月18日

【シアトル】今後何事もなければ7/03開業へ

Sound Transitが,シアトルとその近郊で建設中のLink Light Railのうち
Central Linkは,シアトル中心部から郊外南部のタクウィラ(Tukwila)
までが,今夏7/03(金)の開業を目指していることと,その後はシアトル
タコマ国際空港への乗り入れが,同12/31の予定であることが明らかに
なりましたが,日程に関しては予断を許さないとする報道がありました.

というのも,五年前の時点では,2009年7月開業に向けて180日間の余裕を
設けていたにもかかわらず,様々な問題で余裕期間を消化してしまい,
昨年12月の豪雪で,180日間のうち残っていた最後の9日分も使い切って
しまったため,今後何か問題が発生してしまうと,それは予定日程の遅れ
につながることを意味するようです.

最大の難関は,やはりビーコンヒル(Beacon Hill)トンネルでした.
この時点で全線の96%以上の工事が終了しているものの,トンネル内では
依然24時間体制で工事が続けられています.作業の迅速化を図るため,
担当業者にはSound Transitから報奨金も出ているとか.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
March 16, 2009 Seattle-to-Tukwila light-rail line runs out of
"cushion" for a July 3 start
(Seattle Times ニュースへのリンク)
記事にもあるように,シアトル中心部から北へ伸びるUniversity Linkの
トンネル工事は,先週着手されています.

【シアトル】関連ログ: 2008/8/17 併用区間でもLRT試運転開始

話はそれますがシアトルでは先週,今夏開業するライトレール駅周辺を
高密度に開発することに関する法案が,時間切れに終わったという報道も
ありました.今後は電子版だけに専念することになったPI紙のほうが,
この件は詳しく書かれています.
March 13, 2009 Light rail bills fail to make cutoff
(Seattle Post Intelligencer ニュースへのリンク)
March 14, 2009 No housing boost near rail stations
(Seattle Times ニュースへのリンク)

この法案が通っていれば,カリフォルニア州に次いで,気候変動と土地
使用計画に関する法規制が,ワシントン州にも誕生するところでしたが,
反対する議員や住宅開発業者,それにライトレールが真っ先に開通する
シアトル南東部の沿線住民の中に,反対する一派がありました.
住民らは,各種の必要条件や法案には入っていなかったはずの土地収用の
執行を,懸念していたようです.

内容が間違っていたりリンク切れがありましたら,ご容赦ください.
posted by NeiTech at 12:00 | Comment(0) | TrackBack(1) | 米国北西部 II このエントリーを含むはてなブックマーク

2009年03月17日

【アーリントン】路面電車計画に弾み(2)

先週は,ワシントンDC界隈でストリートカーの話題が盛んに出ました.

ワシントンDCのメトロレール,ペンタゴン・シティ(Pentagon City)駅
から,南西に伸びるコロンビア・パイク(Columbia Pike)通り上を,車と
車線を共有しながら走る路面電車計画に,バージニア州アーリントン郡
(Arlington County)が,300万ドルの計画設計費を計上したことを,報道
各社が一斉に報じています.

2008年初めには,州北部の運輸当局(Northern Virginia Transportation
Authority)が,3700万ドル近くを承認していることもあり,これで今後
二年以内に1億2千万ドルが必要とされる建設費の調達,建設,運営維持の
各方法が検討され,実現に大きく一歩を踏み出したことになるようです.

路線は隣接するフェアファックス郡(Fairfax County)Skyline地区までの
約4.7マイル(約7.56キロ)です.このためフェアファックス郡は,費用の
二割を負担することになっています.

今回の3百万ドルは,沿線商業地から交通整備のために徴収される資産税
(real estate tax)を出所としますが,このうち1百万ドル分は,あとから
バージニア州により補償されることになるようです.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
March 15, 2009 Streetcars and desire in Arlington
(WTOP Radio Washington, DC ニュースへのリンク)
March 12, 2009 Arlington County expected to OK $3M for Columbia
Pike Streetcar
(Washington Business Journal ニュースへのリンク)
3/15/09 Columbia Pike streetcar plan moves forward
(The Washington DC Examiner ニュースへのリンク)
The Associated Press の記事:
03/16/09 Arlington Streetcar Line to Connect Pentagon City to
Fairfax County
(News Channel 8 ニュースへのリンク)

ワシントンDCのメトロレール(地下鉄)を運営するWMATAも,この計画の
環境計画と基本設計に資金を出します.
WMATA: Washington Metropolitan Area Transit Authority

【アーリントン】関連ログ: 2008/1/16 路面電車計画に弾み

もう一つ,ワシントンD.C. 中心部から南東にポトマック川を渡った先の
メトロレール(Metrorail)グリーンラインのアナコスティア(Anacostia)駅
周辺で計画中の,デモンストレーション的な要素の強い約2マイルほどの
路面電車計画に関して,DC運輸省(D.C. Department of Transportation)
から,まもなく着工の発表があるとの記事が見つかっています.

March 15, 2009 Streetcars on track for return to D.C.
(The Washington Times ニュースへのリンク)
どうやらルートを少し手直しするようです.今後正式な発表があれば,
改めて報じられることになるでしょう.

【米国東部】関連ログ:
2008/7/20 7月中旬Streetcar関連報道から
2008/7/12 7月上旬Streetcar関連報道から

内容が間違っていたりリンク切れがありましたら,ご容赦ください.
posted by NeiTech at 12:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 米国北東部 II このエントリーを含むはてなブックマーク

2009年03月16日

【フィレンツェ】軌陸車牽引でSirio全線走破

この夏開業が予定されているトラム1号線(linea 1)で,3/15(日)午前中に
Sirioが,フィレンツェ西のスカンディッチ(Scandicci)から,中心部の
ターミナル,サンタ・マリア・ノヴェッラ(SMN)駅前への全長約7.5キロ
を,軌陸車に牽引されて初めて走りました.4時間かかった模様です.
SMN駅: Stazione di Firenze Santa Maria Novella

住民一千人につき自動車が1140台あるとされるフィレンツェにとって,
市内の移動手段を変えていく大きな契機となるトラム導入の第一歩です.

車両や建築限界などを確認する走行は無事に終了し,今後は5月までに
変電所の完成を終え,1号線全線で通電できるようになる予定だそうで,
その頃までには自走するSirioの姿が見られるのでしょう.
現在の開業予定は夏の終わりになっています.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
15 marzo 2009 In città arriva la tramvia E parte la contestazione
(Corriere Fiorentino ニュースへのリンク)
15 marzo 2009 Il tram trainato da Scandicci a Firenze Prova tecnica
fra applausi e proteste
(La Nazione ニュースへのリンク)

先月の時点で,工事はレールや架線が届くのが遅れたため? 工事は三か月
ずれ込んでいること,その時点で開業予定は8月と伝えられていました.
13 febbraio 2009 Il tram arriverà solo a Ferragosto E sui ritardi
adesso è scaricabarile
(Corriere Fiorentino ニュースへのリンク)

なお,今回どの記事も初走行が成功に終わったことだけでなく,約50人の
反対派が最後の区間でデモ行進を行ったことにも触れています.

世界的にも有名で美しいフィレンツェ中心の一角を,32mもの長いモノが
通り過ぎることに反対していて,2008年2月に実施された住民投票では
反対票が数の上では勝っていました.もっとも投票自体は投票率が規定に
達していなかったため,影響力はありません.

近年のフランス全土におけるトラムウェイの復活を,ルネサンス(再生)に
なぞらえることがあるかと思いますが,本家本元のルネッサンス発祥の地
フィレンツェでも,間もなくのようです.

【フィレンツェ】関連ログ:
2008/10/03 スカンディッチにSirio到着
2008/2/20 市電計画中止迫る投票結果

追記: 3/28/2009
開業予定は夏の終わりから,どうやら秋にずれ込みそうです.
この時点で9月末になるとの報道がありました.
27 marzo 2009 Nuovi ritardi per la tramvia, ora si parla di fine
settembre
(La Repubblica ニュースへのリンク)

内容が間違っていたりリンク切れがありましたら,ご容赦ください.
posted by NeiTech at 12:00 | Comment(0) | TrackBack(1) | イタリア このエントリーを含むはてなブックマーク

2009年03月15日

【デトロイト】M1-RAIL計画を民間財団も支援

ミシガン州デトロイトで,川沿いのダウンタウンからWoodward Aveを北上
する官民共同出資のライトレール計画が,必要とされる資金の半分近くを
調達,相前後して関係者は,2010年末にも開業させたい意気込みである
ことが,今月に入って明らかにされています.

昨年末から今年初めにかけて州上院と州知事から計画が承認され,最近は
The Regional Area Initial Link(TRAIL)からM1-RAILへと名前を改めた
ライトレール計画は,すでに紹介の通り全線を路面走行するストリート
カー仕様です.(M=Michigan highway,M1とはミシガン州の州道1号線を
意味し,一般的にはWoodward Aveと呼ばれています)

デトロイト川に近いHart Plazaから,Woodward AveとGrand Boulevardの
交差地点まで,約3.4マイル(=約5.5キロ)のM1-RAIL計画には,1億ドルを
超える資金が必要です.これまでに3520万ドルが民間企業などから集め
られていました.

そこにこの度,The Kresge Foundationという民間団体が,今後数年間に
3460万ドルを提供することが決まり,更にデトロイトのDDAも,毎年90万
ドルを十年間,都合900万ドルの提供を承認しており,今回これだけで
4400万ドルが上乗せされました.
DDA: Downtown Development Authority

クレスゲ財団(Kresge Foundation)の代表者は,M1-RAIL計画がデトロイト
市内の主要な公共施設を結ぶだけでなく,経済発展にも刺激を与えると
評価し,今回のような形での資金提供は,財団にとっては普通ではない
こととしながらも,今は大胆な行動が求められる時だと語っているとか.

州運輸省は,沿線へ資金調達のための課税を認可していますので,これも
2010年度までに800万ドル見込めることにもなるそうです.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
March 13, 2009 Woodward light-rail plan past halfway in money drive
March 12, 2009 Woodward light-rail system gets financial boost
(Detroit Free Press ニュースへのリンク)
3/13付けの記事には,地図も掲載されています.
Mar. 12, 2009 Downtown rail loop gets grants from Kresge, Detroit
DDA
(Crain's Detroit Business ニュースへのリンク)

【デトロイト】関連ログ: 2008/12/20 州は道路よりLRT計画を優先

内容が間違っていたりリンク切れがありましたら,ご容赦ください.
posted by NeiTech at 12:00 | Comment(0) | TrackBack(1) | 米国北東部 II このエントリーを含むはてなブックマーク

2009年03月14日

【ミュンヘン】トラム23系統12/12開通予定

2007年3月に着工,以来5千万ユーロを投じて4キロのトラム新路線工事が
ミュンヘンで行われていますが,今年12/12(土)の開通予定が発表され,
現在の工事進捗状況も明らかにされています.

4キロのうち営業路線は3.1キロで,一部は貨物専用線跡地の再利用です.
0.9キロは既存線と車両の行き来を行うための回送連絡線(Betriebsgleis)
として使われ,非営業区間になる模様です.
停留所数は7つ,所要時間は8分.途中1.7キロは芝生軌道というデータも
あります.

この路線は,ミュンヘン中心からみて北のシュヴァービング(Schwabing)
地区にある,公園都市(Parkstadt)と呼ばれる地域や,その手前の新興
開発地Leo 152への軌道系公共交通機関となるもので,都心側ではUバーン
(地下鉄)U3とU6にMünchner Freiheit駅で接続します.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
13.3.09 Neue Tram 23 startet am 12.Dezember 2009 im Norden von
München
(Stadtmagazin München 24 ニュースへのリンク)
13.03.2009 Die neue Tram als Weihnachtsgeschenk
(tz online ニュースへのリンク)

路線図や公式発表などは,MVGのサイトにあります.
MVG: Münchner Verkehrsgesellschaft mbH
MVG - Neue Tram 23 (公式サイトへのリンク)

【ミュンヘン】関連ログ: 2007/3/21 十年越しの市電新線くわ入れ式

今週はドイツの各地で,トラム路線拡張関連の記事が相次いで見つかり
ました.とりあえず記事紹介だけですが,以下の通りです.

ウルム(Ulm)
13. März 2009 Neue Trambahnlinie startet am 21. März
(Schwäbische Zeitung ニュースへのリンク)
今月3/21にトラム1系統が延長されます.

ヴュルツブルク(Würzburg)
12.03.2009 Die neue Straßenbahn der Stadt rollt an
(Volkszeitung Schweinfurt ニュースへのリンク)

フライブルク(Freiburg)
10. März 2009 11,3 Kilometer neue Straßenbahn-Strecken
(Badische Zeitung ニュースへのリンク)
今後の路線計画のスケジュールが掲載されています.

内容が間違っていたりリンク切れがありましたら,ご容赦ください.
posted by NeiTech at 12:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | ドイツ II このエントリーを含むはてなブックマーク

2009年03月13日

【チューリッヒ】BLTのタンゴ半分届く

チューリッヒVBZのTram 2000の後継車両選定のため,先月末に話が出た
バーゼルで走り始めたばかりのタンゴ(Tango)トラムが,1編成の半分だけ
先に運ばれてきたことを,地元紙は豊富な画像入りで紹介しています.
VBZ: Verkehrsbetriebe Zürch

半分だけなのは,45mのトラムを道路上でトレーラーに載せて運ぶのは,
長すぎて無理があるためで,シュタットラーレールの工場からバーゼルへ
搬入の時もそうでした.

記事に掲載された画像は,トレーラーに運ばれてVBZの車庫で下ろされる
時の様子と,その後に出た続報では車内の様子も細かく撮られています.
これも関心が高いことの裏づけかもしれません.

最終的に全部で90本近い本数になる予定のコブラ(Cobra-Tram)ことVBZの
Be 5/6形式が,利用者から好まれていない理由の中で,先月末の紹介では
特に取り上げなかったのですが,実は車内の匂い問題もありました.
いわゆる新車特有のものだと思いますが,タンゴは大丈夫という意味の
タイトルが,続報には付けられています.

走行試験は3月下旬から三週間だそうで,一般向けの試乗会もあるとか.
まずはVBZの車両基地内で,これから一週間半かけて車輪の踏面勾配を
VBZ向けに(交換?)するなどの調整が,行われるようです.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
12.03.2009 Nein, das Tango-Tram stinkt nicht!
12.03.2009 Tango-Tram auf Zürcher Parkett
(Tages-Anzeiger Online ニュースへのリンク)

前回も紹介の通り,VBZの路線にはバーゼル向けの長さ45mのタンゴでは
はみ出してしまう停留所があります.しかし今回の記事によれば,車両の
長さ調整は可能とされています.

【チューリッヒ】関連ログ: 2009/2/28 不評コブラにライバル出現?

内容が間違っていたりリンク切れがありましたら,ご容赦ください.
posted by NeiTech at 12:00 | Comment(0) | TrackBack(1) | スイス このエントリーを含むはてなブックマーク

2009年03月11日

【シュチェチン】Solaris製トラム6本導入へ

先週の話になりますが,ポーランド北西部のシュチェチン(Szczecin)は,
入札の結果,Solarisの低床車6本を導入する予定であることを明らかに
していました.Solarisの低床車と言っても低床バスではありません.
路面電車の低床車です.

同国ポズナン(Poznań)に本拠を置くSolarisは,低床やハイブリッドの
バスやトロリーバスのメーカーとして,欧州では広く知られているところ
です.それが同国クラクフ(Kraków)の低床トラムをボンバルディアと提携
して手がけたことを契機に,トラム市場に参入を表明していました.

競合相手にはPojazdy Szynowe PESA Bydgoszcz SA(PESA)もありました.
しかし,PESAが1本1200万ズロチ(ズウォティ)=約250万ユーロだったのに
対し,Solarisは1本750万ズロチ(ズウォティ)=約157万ユーロという,
半分とまではいかないまでも,それに近い安値で提案したことが,大きく
選択に影響したようです.

正式な契約書を交わす前だからということで,技術的な詳細は明らかに
されていませんが,2010年の夏休み明けには,全長110キロに及ぶ? と
される,シュチェチン市電路線で走らせたいとしています.記事には,
シュチェチン西方のGumieńceと,東方のBasen Górniczyという地名が
見られ,その区間で準備したいと読めますので,トラム8系統のことかも
しれません.

これは,契約の16か月後には最初の2本を引き渡すようにとされている
ことから,営業運行ではなく試験走行かもしれません.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
2009-03-05 Tramwaje jak marzenie. Niskopodłogowe i długie
(Gazeta Wyborcza Szczecin ニュースへのリンク)

関連ログ:
【ポーランド】2008/9/25 Solarisが低床トラム市場参入
【シュチェチン】2008/10/14 高速トラム計画に資金目処

内容が間違っていたりリンク切れがありましたら,ご容赦ください.
posted by NeiTech at 12:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 欧州(独仏西蘭伊以外) このエントリーを含むはてなブックマーク

2009年03月07日

【CAF】100%低床車受注で北米での地位固める

米国テキサス州ヒューストンで追加導入されるライトレール車を,CAFが
受注したことは,スペインでも報じられています.
CAF: Construcciones y Auxiliar de Ferrocarril

その記事には,CAFがヒューストンに納入する車両は,米国初となる100%
低床車と書かれていました.車両数は初期段階の29本を含む数ですが,
総数で103本,契約金額は3億2千万USドル(=約2億5400万ユーロ)です.

さらにCAFは,8年間の車両基地保守契約も結んだともあります.
すでにピッツバーグやサクラメント向けのライトレール車両を製造した
実績を持つCAFですが,これで北米市場での地位をより強固なものにした
と,発表の場で強調していたそうです.

ヒューストン向け車両は,5車体31.2mの長さがあり,最大280名を輸送
可能としています.その製造はニューヨーク市から230マイル余(400キロ
近く)離れ,CAF USAの本拠があるニューヨーク州エルマイラ(Elmira)で
行われることになり,2012年春から2014年夏までの間に納入されます.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
6 Mar. CAF suministrará 103 tranvías al metro de Houston (EE.UU.)
por 254 millones

(Europa Press ニュースへのリンク)

CAFの100%低床車と言えば,スペインでも今のところはアンダルシア州の
べレスマラガとセビリア,それに最近開業したバスク自治州ビトリアでの
実績があり,受注段階ではトルコのアンタルヤに,最近のトラブルで開業
遅れの可能性があるスコットランドのエジンバラなどが知られています.

なお,米国では初めての100%低床車は,他の都市からも導入計画がある
ように,記事からは読めます.

ヒューストンのMETRO公式ブログには,この件が別記事で出ていました.
こちらは英語で読めます.
METRO: Metropolitan Transit Authority of Harris County

March 05, 2009 New Trains to be Nation's First Low-Floor Model
(Write On METRO METRO 公式ブログへのリンク)
今の路線が輸送力不足に悩まされていることもあり,車両長が僅かながら
CAF車のほうが長いこと,ドアの数が現行のシーメンス車より多いことで
乗降時間の短縮が図れると期待されているようです.

また,18本在籍する現在のシーメンス車は,当面は引き続き現在の路線で
運用されるものの,いずれはコミューターレールで使うという表現があり
ました.

【ヒューストン】関連ログ: 2009/3/06 新規四線の契約とCAF車導入

内容が間違っていたりリンク切れがありましたら,ご容赦ください.
posted by NeiTech at 12:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 米国中部 I このエントリーを含むはてなブックマーク

2009年03月06日

【ヒューストン】新規四線の契約とCAF車導入

テキサス州ヒューストン(Houston)市などハリス郡(Harris County)内で
公共交通機関を運営するメトロ(METRO)の理事会は,総額14億6千万ドルに
及ぶ契約を満場一致で承認,成功を収めた今の約7マイルのライトレール
路線に,新たに19.95マイルの路線を加えることになりました.
METRO: Metropolitan Transit Authority of Harris County

初期段階では,このうち6億3200万ドルが投じられ,2万5千人の雇用を
生み出しますが,最終的には6万人の雇用を創出することになるとか.

6億3200万ドルは,ヒューストン中心部で現路線と直交するEast End線
工事に3億9千万ドル,現在の路線を北に延長するNorth Corridorに加え,
East End線から分岐して南東に進むSoutheast Corridorの準備工事への
9千万ドルを含むほか,1億1800万ドルでCAF製の低床車29本も,購入する
ことになっています.

1本315万ドルに相当するCAF製低床車は,シーメンス製S70(Avanto)が活躍
している現行路線(Main Street line)用に19本が配備され,残る10本が
新規路線(East End Line)向けとなるそうです.

公式発表よりも,公式ブログのほうが判りやすくまとまっています.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
March 4, 2009 METRO APPROVES HISTORIC CONTRACT TO BUILD MORE
LIGHT RAIL/CONSTRUCTION BRINGS JOBS TO HOUSTON

(METRO 公式サイトニュースへのリンク)
March 04, 2009 METRO Approves Parsons Contract to Build Rail Lines
(Write On METRO METRO 公式ブログへのリンク)

一般報道もあり,地図へのリンクがある地元紙を紹介しておきます.
March 4, 2009 Metro OKs $1.46 billion contract for rail
(Houston Chronicle ニュースへのリンク)

新設されるのは全部で四路線で,1マイルあたり平均7300万ドルをかけて
2012年完成を目指して建設されます.案の出ているUniversity lineは,
今回の契約には盛り込まれませんでした.

シーメンス製車両ではなく,CAF USAの車両で増備が行われることが注目
されています.シーメンスは他からの受注で手が回らないのでしょうか.

【ヒューストン】関連ログ: 2008/6/20 ライトレール5路線着工へ

内容が間違っていたりリンク切れがありましたら,ご容赦ください.
posted by NeiTech at 12:00 | Comment(0) | TrackBack(1) | 米国中部 I このエントリーを含むはてなブックマーク

2009年03月05日

【ムルシア】トラム1号線の着工は今夏に

スペイン南東部ムルシア(Murcia)のトラム路線計画のうち,既存の試験
路線を含む1号線の建設,保守,そして40年間の営業権を獲得したのは,
FCCとComsaの共同企業体に決まったとの発表が,ムルシア市からありま
した.このご時勢ですから,1800人分の雇用も創出されるという言葉を
添えることも,忘れていません.
FCC: Fomento de Construcciones y Contratas, S.A.

40年間のコンセッションの期間中,トラム利用者数は5億1300万人と予測
されていて,最初の五年間は年間550万人になるとみられています.
着工時期は昨夏の時点よりやや遅れて今夏予定となりますが,6か月間の
試運転を経て2010年末の営業開始を目指すことには変わりなさそうです.

路線は,試験路線が近くまで達しているサークル広場(plaza Circular)を
底辺としたV字型の路線,ムルシア大学(UMU)に向かう路線,それに加えて
カトリック系大学(UCAM)キャンパス内のループ路線という三部構成で,
これらをまとめてトラム1号線と呼ぶようです.総延長は約21.5キロ? .
UMU: Universidad de Murcia
UCAM: Universidad Católica San Antonio de Murcia

細かい話ですが,サークル広場(plaza Circular)とフロタ通り(avenida
de la Flota)間の架線レス区間は,970mになるとか.
ここにきて架線を張らずにトラムを走らせることが可能な方法は選択肢が
広がりつつありますが,現在の試験路線ではアルストムのシタディスを
マドリッドから借用して走らせていますし,開業まで日がないことから,
実質的には一つだけに絞られそうです.

ムルシア市の発表を転載した記事と,一般記事の両方を紹介します.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
04/03/2009 La construcción del tranvía que revolucionará la
movilidad en el municipio dará trabajo a 1.800 personas

(Murcia.com ニュースへのリンク)
4 Mar. FCC y Comsa se adjudica el tranvía de Murcia por 264 millones
(Europa Press ニュースへのリンク)
Europa Pressの記事タイトルにあるように,契約金額は2億6400万ユーロ
になりました.ムルシア市の歴史の中で最大級の投資です.

Murcia.comの記事には,少し見づらいものの地図が最後に載っています.

【ムルシア】関連ログ: 2008/7/31 トラム計画のスケジュール煮詰る

内容が間違っていたりリンク切れがありましたら,ご容赦ください.
posted by NeiTech at 12:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | スペイン語圏 II このエントリーを含むはてなブックマーク

2009年03月04日

【ツーソン】市電2011年春の新装開業へ期待

アリゾナ州の第二の都市で市内人口50万を超えるツーソン(Tucson)に,
週末を中心とした路面電車(Old Pueblo Trolley)が走っていることは,
阪堺電車(元京都市電)が在籍していることもあり,よく知られています.

その路面電車を市内再活性化の手段として活用するため,単線を複線化
したり路線を延長し,近代的な車両を投入する計画があります.この逆境
とも言える時期にも関わらず,2011年11月開業予定を4月に繰り上げて,
明るい見通しがあることを市が示したことが,伝えられています.

計画達成に必要な総額1億6300万ドルのうち,8800万ドル分は2006年の
住民投票で承認された売上税増税で賄われますが,残る資金7500万ドルの
調達手段は決まっていません.
景気対策法(ARRA)によりインフラ整備のために交付される予定の資金も,
ストリートカー計画にいくら割り当てられるか不透明です.
ARRA: American Recovery and Reinvestment Act (of 2009)

それでも,連邦政府のNew Startsプログラムの適用条件を満たす可能性が
大であることなどから,今の時点で目途の立っていない7500万ドルの穴も
埋められるものと,みられている模様です.

計画は三段階にわけられていて,今の路線の南西にあたるダウンタウン
地区は,軌道敷設工事が他の事業に便乗する形で5月? にも開始される
予定です.第二段階はアリゾナ大学などへの軌道延長で,これも年内か
来年早々にも着手されることになっています.最後は車庫の新設です.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
03.02.2009 Downtown streetcar project appears on track
(Arizona Daily Star ニュースへのリンク)
この記事にはありませんが,近代的車両には空調装備はもちろんのこと,
学生の利用を想定してか,無線LANによるインターネット接続も無料で
提供する予定のようです.

現行路線の画像や近況などを綴ったサイトがあります.
U.S. Streetcar Systems: Tucson Old Pueblo Trolley
(John Smatlak - Railway Preservation Resources へのリンク)

計画公式サイト: A Major Transit Investment Study For Tucson
(Tucson Department of Transportation へのリンク)
PDFファイル版の路線計画図へのリンクも,このページにあります.

元京都市電の車両は,今もツーソンで活躍しているようです.
Creative Commonsの条件に基づき,参考画像を貼り付けておきます
Arizona Old Pueblo Trolley Tucson by Sean_Marshall (flickr)
Arizona Old Pueblo Trolley Tucson
Taken on February 22, 2009

内容が間違っていたりリンク切れがありましたら,ご容赦ください.
posted by NeiTech at 12:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 米国中部 I このエントリーを含むはてなブックマーク

2009年03月03日

【ベイエリア】高級通勤バスWi-Driveデビュー

二年前の今頃,Googleが自社社員の通勤用に他社社員がうらやむような
高級シャトルの運行を行っているという話がありました.そのシャトル
運行を委託されている会社が,今度は一般向けのファーストクラス通勤
バスの運行を開始します.

52人乗りの大型バス車内には,革張りシート,テレビ,無料の無線LAN,
ノートパソコン用の電源が備わり,朝の便では有料になるものの,朝食と
コーヒーを配るアテンダントも乗務するのだとか.ルートは限定されます
が,予約して運賃さえ支払えば,誰でも乗車できるものです.

このバスはWi-Driveと名づけられ,サンフランシスコでエコロジーを標榜
する代表的な旅客運送会社,Bauer's Intelligent Transportationが,
この3/03から運転を開始,最初の三日間は無料開放され,その後しばらく
半額サービス期間があり,3/16から通常料金での営業運行となります.

現時点では路線は3ルートあり,サンフランシスコ側の拠点はEmbarcadero
にあるフェリーターミナルで,そこからゴールデンゲートブリッジ経由で
マリン郡を結ぶ一路線と,サンノゼ方面へ向かう二路線です.いずれも
停車する場所は限られ,拠点間をノンストップで走ります.このうちの
サンノゼ方面では,シリコンバレーにある企業への通勤にも使えるよう,
双方向の通勤に便利なダイヤが組まれました.
運賃は片道$8.20ですが,月間で購入すれば$7.38に割引されます.
(詳細は下記公式サイトで確認してください)

Wi-Driveは,今は高級自動車で通勤していたり,運行会社のリムジンや
貸切バスを利用する顧客たちに見られるような,公共交通は利用したく
ないという人からの移行が狙いで,そのためファーストクラスな装備を
備えますが,もしも自動車通勤からの移行組で52席全てが埋まれば,年間
1,310トンの二酸化炭素排出量を削減できるという,環境面のメリットが
期待されています.

運転開始を伝える地元紙の記事と,公式サイト:
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
03/02/2009 High-end buses to make bid for Lexus commuters
(San Francisco Chronicle ニュースへのリンク)
San Francisco's Leading Green Transportation Company:
Bauers | Wi-Drive (Bauers IT 公式サイトへのリンク)

この1月からサンフランシスコでは,20人以上のパートを含む従業員が
働く会社は,通勤手当(Commuter benefits)プログラムに参加しなければ
ならなくなりました.この制度は従業員にとっても雇用者にとっても,
公共交通(transit)や相乗り通勤(vanpool)を利用する限り得するもので,
従業員は公共交通などにかかった月間の通勤費のうち,最大$115までが
税控除対象となるため,最大4割の節約になるのだそうです.
What Are Commuter Benefits?
(SF Commuter Benefits 公式サイトへのリンク)

今回のWi-Drive登場は,Commuter benefitsが利用でき,優雅に? 通勤
する選択肢を,一つ増やしたことになるようです.

関連ログ:
【Microsoft】2007/9/08 シアトル近郊でシャトル運行へ
【Google】2007/3/13 シャトルプログラムで理想の通勤?

内容が間違っていたりリンク切れがありましたら,ご容赦ください.
posted by NeiTech at 12:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 米国ベイエリア このエントリーを含むはてなブックマーク

2009年03月02日

【サンフランシスコ】Market Street車両規制?

先週の話題になりますが,サンフランシスコの目抜き通り,マーケット
ストリート(Market Street)への自家用車の乗り入れ規制を,市当局が
検討するという報道がありました.

言うまでもなくマーケットストリートは,地表だけみてもトロリーバスを
含む数多くの路線バスに,走る路面電車博物館のような車両が営業運転
するMuni Fライン(F Market line)などの公共交通に,自動車や自転車,
それに歩行者などで溢れています.(それに加えて地下には二層構造で
地下鉄が走る大動脈です)

そのマーケットストリートで自家用車の乗入れを禁止もしくは制限しよう
という構想は,決して目新しいものではなく,2004年まで務めた前市長が
十年以上前に持ち出していた考えです.
それから調査や議論が行われてきたという経緯がありますが,今回発表
された市当局の検討は,終日全面禁止か一部制限か,後者の場合はいつ,
どこをどう制限するのか,それにより沿道のビジネスにどのような影響を
与えるのかなどの分析を三か月で完了させるという,これまでには恐らく
なかった本格的な動きです.

今ここで市が本腰を入れるのは,機が熟したとみられているからです.
一つには,マーケットストリートを舗装し直す計画があることで,これを
契機に街並みを作り直す機会があること.それにMuniを管轄するSFMTAが
市内の公共交通路線網を再構築しようとしていることがあります.
SFMTA: San Francisco Municipal Transportation Agency

それに加えて昨今の情勢,ガソリン価格の値上がりで人々が車の運転を
ためらうようになってきたことや,今の自動車は地球温暖化など環境への
影響が大きいという認識が広まってきたという機運もありました.周辺
環境も少しずつ変化してきています.

対象になるのはEmbarcaderoからVan Ness通りまでの約2マイルです.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
February 25, 2009 S.F. to study restricting cars on Market Street
(San Francisco Chronicle ニュースへのリンク)
February 25 A car-free Market Street in San Francisco’s future?
(SF Travel Examiner ニュースへのリンク)

上の記事にも地図と雰囲気が伝わってくる画像がありますが,Financial
Districtで最近撮影され,二週間足らずの間に二百回以上も閲覧された
ものがありましたので,紹介しておきます.
Creative Commonsの条件に基づき,参考画像を貼り付けておきます
Market Street by Whole Wheat Toast (flickr)
Market Street
Taken on February 14, 2009
カメラ内蔵の時計によれば,正確かどうかは知る由がないものの,これは
土曜の午後3時半に撮影されたことになっています.

今のサンフランシスコ市長も,沿道のビジネスに悪影響を及ぼさない限り
好意的だとのことですが,現市長は電気自動車の普及に力を注いでいて,
同市を「米国における電気自動車の都」にしたいと考えています.

内容が間違っていたりリンク切れがありましたら,ご容赦ください.
posted by NeiTech at 12:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 米国ベイエリア このエントリーを含むはてなブックマーク

2009年03月01日

【ポートランド】MAXモール区間を初自力走行

この日曜も先週に引き続き,ポートランドのモール関係の話題です.
ライトレールMAXは,今年1月に車両限界測定のため,前は路線バスだけが
通れ,その後は二年間に及ぶ工事で軌道を敷いたトランジットモール区間
に,トレーラーに牽引されて初入線していましたが,それから一か月余り
あとの土曜2/28の朝,今度は自力で走行したことが伝えられています.

電気系統に問題がないか,信号関係が正常に機能するかどうかなど確認が
今回の目的で,人の歩く速度よりもやや速く,各停留所ではドアを開閉
しながらの試験走行は,朝7:30から昼下がりまでモール区間の全線で実施
され,新車のシーメンス製S70(Avanto)のType 4が使われました.

TriMet公式サイトによれば,試験走行時には係員が旗を振って交通整理
しながらでしたが,その後はモール区間の全線で自家用車や自転車など
公共交通以外の車両は左側車線だけに制限されることを示すべく,工事
現場などに見られるオレンジ色のコーンが置かれていきました.3/09から
交通ルールが変更され,モール区間の全線で一般車両は右側への横断と
交差点での右折が禁止されることになっていて,それを事前に示すための
注意喚起の役目を果たします.
TriMet: Tri-County Metropolitan Transportation District of Oregon

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
February 27, 2009 Portland Mall gears up for permanent changes
(TriMet 公式サイトへのリンク)

モール区間に乗入れるライトレールMAXグリーンラインには,郊外路線も
含めて二年の工事期間と2億2千万ドルが費やされました.

その計画も間もなく仕上げ段階に入り,地元有力紙がMAXの初のモール
自力走行は,ロックスター並みの歓迎を受けたと言う書き出しで記事を
出しています.これはトレーラー牽引時に使われた角ばった在来車では
なく,近代的な装いの新車(Type 4)だったことが功を奏したようです.

February 28, 2009 New MAX train greeted like rock star on Portland
Mall
(The Oregonian ニュースへのリンク)
February 28, 2009 Video: TriMet's sleek new MAX train rolls on the
Portland Mall

February 28, 2009 Different angles
(Hard Drive: A commuting blog - OregonLive.com へのリンク)
Hard Driveのブログには画像と映像があります.

今後のモール関連の予定は,
3/02から3/08まで新ルール周知期間(Mall Safety Awareness Week),
(3/09から新ルールに則った交通違反にも反則切符が切られる)
5/03からライトレールMAX習熟運転開始,
5/24から他のルートを迂回していた路線バスがモールに復帰,
8/30からライトレールMAXイエローラインが経路変更でモール走行開始,
9/12からライトレールMAX新線グリーンラインが運転開始,
となっていますが,今回The Oregonianの記事には,グリーライン計画の
責任者が5月からのMAX習熟運転は少し早まるかもしれないと発言している
ことも載っています.

【ポートランド】モール関連ログ:
2009/2/22 沿線ホテルとの補償問題
2009/1/25 バスモールにMax初乗入れへ

なお,グリーンラインもルートが変わるイエローラインも,早朝夜間を
除き平日は15分間隔の運転とする減便案を,この2月にTriMetは発表して
います.その他にも他のMAX路線での減便,12のバス路線の廃止など,
景気低迷で1350万ドルの予算不足に陥ったシワ寄せです.

景気対策法(ARRA)で,TriMetも晩春までに4480万ドルを手にすることに
なりそうですが,これを運営費に直接投入することは資金の趣旨に反する
ため出来ないとか.
ARRA: American Recovery and Reinvestment Act (of 2009)

しかし,この景気刺激資金をインフラの保守や新規計画に投入する予定の
一般資金分と相殺することで,9月に予定している減便などの計画を緩和
させられるかもしれないそうです.

内容が間違っていたりリンク切れがありましたら,ご容赦ください.
posted by NeiTech at 12:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 米国北西部 II このエントリーを含むはてなブックマーク
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。