2009年05月30日

【ソルトレイクシティ】LRT接続の路面電車

ユタ州ソルトレークシティの中心部から,やや南にあるシュガーハウス
(Sugar House)地区は,近年この界隈を代表するショッピングエリアと
して知られるようになりました.

ソルトレイクシティと近郊には,UTAがライトレール仕様のTRAXを走らせ
ていますが,残念ながらシュガーハウスの近くには行きませんし,路線網
拡大計画の中にも,予定はありません.
UTA: Utah Transit Authority

しかし,TRAXの駅(Central Pointe)から東方に,ちょうどシュガーハウス
方面に向かって伸びる廃線があり,かつてよりこの軌道敷を使って電車を
走らせられないかという構想がありました.

沿線の開発やシュガーハウス地区への交通の便宜を図るべく,その構想は
のちに市が検討することとなり,レトロ調の路面電車やライトレールなど
軌道系だけでなく,専用レーンを走るバスも含めて選択肢が探られました
が,公聴会などでも圧倒的支持を得た軌道系になり,それもTRAXのような
ライトレールではなく,より小型で軽量な車両が低速でこまめに停車する
ストリートカーが選ばれます.

厳しい経済情勢の中にもかかわらず,先日ソルトレイクシティの市長らは
早ければ三年以内に開通させるとの発表を行っていました.

将来の延長も考えられますが,当面はTRAXの駅からシュガーハウスまでを
結ぶ2マイルほどが,単線で建設されます.
運転間隔は15分の予定で,2007年に行われた調査結果によれば,一日の
利用者数は2300人との予測されていました.

建設費は4千万から5千万ドル.この資金確保の調整に一年が費やされ,
着工から開通まで二年で,順調なら三年後の運転開始という見通しです.

資金調達には連邦政府からの補助金も検討され,ソルトレークシティの
市長は,6月上旬に行われる全米市長会議(United States Conference of
Mayors)の場で,連邦議会に全米中のストリートカー再導入計画への支援
促進を働きかけるつもりでいるそうです.
しかし一方で,連邦政府からの補助金をあてにすると,実現まで余計な
時間がかかるかもしれない懸念もあり,当てにするかどうかはまだ決めて
いないとのことです.

UTAの公式発表と地元各メディアの記事:
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
05/28/2009 Salt Lake City and South Salt Lake to Announce Progress
on Sugar House Streetcar
(UTA 公式サイトへのリンク)
05/29/2009 Sugar House streetcar? It may be closer to reality
than you think
(The Salt Lake Tribune ニュースへのリンク)
May 29, 2009 Becker says streetcars could roll in Salt Lake City
within 3-5 years

(Deseret News ニュースへのリンク)
May 29, 2009 Federal Funding for Sugar House Streetcar Could
Slow Down Project

(KCPW News ニュースへのリンク)
May 29, 2009 SLC, South Salt Lake Mayors Working on Streetcar Plan
(FOX 13 KSTU-TV ニュースへのリンク)

FOX 13の記事に埋め込まれている映像に登場するレポーターが立っている
位置は,ここ↓だと思われます.

View Larger Map

計画概要 Sugar House Transit Study: Overview
(UTA 公式サイトへのリンク)

メディアの中には,のどかな裏庭みたいなものだった廃線跡地に,数年後
には電車が走ることを沿線住民が心配していることを取り上げ,それを
しずめる根拠として,土地の価値は米国各地の例をみても上がることが
予想されることや,騒音は周辺の車の走行量が減るので相殺されるはず,
という話を紹介しているものもあります.

シュガーハウスへのストリートカーが接続するTRAXのCentral Pointe駅
からは,将来TRAXのWest Valley Lineも分岐する予定です.

内容が間違っていたりリンク切れがありましたら,ご容赦ください.
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2009年05月29日

【フェニックス】通勤パスがLRTの重荷に?

ライトレールの開業を契機に,運賃支払いを路線バスの乗車時や地下鉄の
改札口のように事前には確認せず,乗車中は運賃の支払証明書(=切符や
パス類)の所持を利用者に義務付けるだけの,proof-of-payment制度を
導入した米国の事業者があります.

最近では昨年12月に20マイルのライトレールを開業させた,アリゾナ州
フェニックスとその周辺の公共交通を管轄するヴァレーメトロ(Valley
Metro)も,その一つです.

利用者の良心に任せることから,日本では信用乗車制度と訳されることが
多いこの制度のもとで,違反時の高額な罰金がありながらも,有効な支払
証明を持たずに乗車してしまう利用者が多いのが現状で,各事業者は頭を
抱えることになりますが,ライトレール開業から間もないフェニックスの
ケースを,紹介した記事がありました.それは他の地域とは少々異なる
通勤パスの存在で数十万ドル単位の損失が生じ,そのことが運賃値上げや
減便の原因になっていると言うものです.

通常は,公共交通での通勤を奨励する雇用者が通勤パスを交通事業者から
購入して従業員に配布するものですが,フェニックスではライトレールの
開業前からプラチナパス(Platinum Pass)というプログラムが実施されて
いました.

このプラチナパスは,その代金が契約した企業の従業員の給料から天引き
されるものの,引き換えに発行された電子乗車券式のカードを乗車時に
パッドにタッチするまで,代金がValley Metroに流れない仕組みです.
いわば電子乗車券を活かした変則的な現物支給で,企業にしてみれば利用
状況を把握した上で,通勤手当の支払いが出来る利点がありました.

ところが,路線バスの時代は乗車時に運転手がタッチを確認しているので
問題が起きませんでしたが,ライトレールでは停留所にパッドが設置され
ているものの,タッチせずに乗る従業員が出てきてしまったのです.
タッチされなかった場合は利用回数にならないため,事実上の無賃乗車
になってしまいます.

これによる損失は,2月以降減少傾向にあるものの,4月までの三か月間で
32万8千ドルに上りました.
プラチナパスをライトレール乗車前にタッチしない人の数と損失額は,
車両に設置された自動乗客数計測装置の数値や,ランダムに行われる所持
検査などからの推測値です.

プラチナパス制度利用者はライトレール乗客全体の25%から30%とみられて
いて,ライトレールで運賃を取り逸れている全体の40%が,この制度の分
になるのだそうです.
残りは意図的に支払いを逃れた乗客の分や,券売機の不具合で切符を買え
なかったケースになります.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
May. 26, 2009 Employer-subsidized passes a problem for Valley
light rail
(The Arizona Republic ニュースへのリンク)

プラチナパスプログラムの紹介: Platinum Pass Program
(Valley Metro 公式サイトへのリンク)

Valley Metroでは,プラチナパスの乗車前タッチを徹底するため,車内に
掲示を出したり,ボランティアのスタッフを停留所に配置したそうで,
それらが功を奏したのか,タッチなしにより結果的に無賃乗車になった
人の数が,4月は2月の6割減になったと伝えられています.

券売機のオレンジ色の部分がタッチするパッドだそうです.
Creative Commonsの条件に基づき,参考画像を貼り付けておきます
Valley Metro light rail vending machine
by stevevance (flickr)
Valley Metro light rail vending machine
Taken on December 27, 2008

【フェニックス】関連ログ:
2009/3/30 LRTは地域成長のエンジン
2009/2/19 平日上回る土曜の利用者数

以下は,フェニックスから外れてしまいますが,ご近所にあたるツーソン
(Tucson)からの速報です.
市内再活性化の手段として,トロリーの路線網拡張と近代的ストリート
カーへの変身を図ろうとしているツーソンは,その車両をオレゴン州の
United Streetcar LLCから7本購入することを決めたそうです.

初の低床式USA製ストリートカーが,先日ポートランドの車庫に届いた
ばかりですが,これで同社の発注数は13本になりました.

May 27, 2009 Tucson Orders Seven Streetcars From Oregon Company
(Oregon Public Broadcasting ニュースへのリンク)
May 27, 2009 United Streetcar LLC to build streetcars for city
of Tucson

(DJC News ニュースへのリンク)
今のところはオレゴン側の報道しか見つかっていません.

【ツーソン】関連ログ: 2009/3/04 市電2011年春の新装開業へ期待
【ポートランド】関連ログ: 2009/5/16 初のUSA製低床路面電車到着

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2009年05月28日

【リンツ】ベストリングベルク鉄道が5/29再開

粘着式では世界最急勾配と言われるペストリンクベルク鉄道が,14か月の
再生工事を終えて,この金曜(5/29)に戻ってきます.その日こそ,リンツ
郊外のペストリングベルク鉄道が開業111周年を迎える日なのでした.

一年余りのバス代行期間中に行われたのは,改軌を含む軌道の更新と,
それにあわせた車両の更新が主です.改軌により,これまで分断されて
いた市内線との直通運転も可能になり,利用者の便宜を図り乗客増を図る
べく,生まれ変わったペストリンクベルク鉄道(Pöstlingbergbahn)は,
ふもと側の駅(Bergbahnhof Urfahr)から市内線の中央広場(Hauptplatz)
まで,運転区間が延長されることになっています.このため接続部分の
軌道に加え,中央広場には専用の折返し線が建設されました.

車両も市内路線の軌間900mmに適応できるものになり,オーストリアの
法令により定められている低床化をはじめとしたバリアフリー化も図ら
れることになりますが,後者は在来車両の改造では実現が困難なため,
在来車にあわせたレトロ調デザインの新車が3本購入されました.
あわせて軌間1000mmの在来車も改軌対応など足回りが改造され,3本が
生き残ります.

当面は代行バスと低床車3本での運行ですが,この夏には改造を施された
在来車も到着予定で,9月か晩秋からは低床車と在来高床車による運用が
開始される模様です.

車両を含む設備の刷新と市内への乗入れにより,利用客の半分を占める
観光客だけでなく,沿線人口は増えているのに従来は振るわなかった,
地元客の利用増が期待されています.

公式発表と運転再開を控えた一般紙の記事:
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
25. Mai 2009 Neue Pöstlingbergbahn wird am 29. Mai 2009 eröffnet
(LINZ AG 公式サイトへのリンク)
26. Mai 2009 Pöstlingbergbahn: 111 Jahre altes Denkmal ist nun
fast völlig neu
(OÖNachrichten ニュースへのリンク)
26. Mai 2009 Pöstlingbergbahn fährt ab Freitag in neuem alten Design
(Neues Volksblatt ニュースへのリンク)

運転再開から四日間は,運賃無料で利用できます.
14. Mai 2009 Vier Tage freie Fahrt mit der neuen Pöstlingbergbahn
新生ペストリンクベルク鉄道の案内: Die neue Pöstlingbergbahn
(LINZ AG 公式サイトへのリンク)

ペストリンクベルク鉄道の新たな一ページ:
(新しく入った低床車と,延長されて発着地になった中央広場の様子)
Creative Commonsの条件に基づき,参考画像を貼り付けておきます
sonderfahrt hauptplatz by tschörda (flickr)
sonderfahrt hauptplatz
Taken on May 22, 2009
この画像では,手前がペストリンクベルク鉄道の折返し線で,向こう側に
市電が発着して乗換えの便宜が図られています.

新たに入る低床車の試運転の様子は,下記ページでも紹介されています.
Testfahrt Bergbahn neu Brems- und Testfaht von der neuen Bergbahn
(Linz Linien Fanpage へのリンク)

このボンバルディア製低床車は,1本あたり460万ユーロしました.途中で
製造メーカーが代わるなどもありましたが,当初の4本購入予定を3本に
減らした経緯があるほどです.
単に金額だけみても高いですし,車両の長さは19m少々,立席も含めて
定員88名を考えると,高価な低床式トラムの中でも最高額の部類です.

ベースになっているのは,リンツ市内線にも導入されている,専門誌など
ではCityrunnerとも分類される,車軸を持ちながら低床化を実現した,
FLEXITY Outlookモデルです.
これに,Pöstlingbergbahnにある最急勾配(116パーミル)区間を安全に
上り下りできるよう対策を施した結果が,460万ユーロなのでしょうか.

車両の仕様は,Moderne Schienenfahrzeugeの会議録に詳細があります.
38th Conference 2008
(Conference on Modern Rolling Stock Graz へのリンク)
2008年開催(第38回)分のページ最下段にある,W.Rathberger, M.Petz氏の
PDFファイルが該当します.

主だった仕様を書き出してみると,次の通りです.
車両長さ: 19160mm
車体幅: 2300mm
車体重量: 約27,6 t (空車)
最高速度: 50km/h (勾配区間では25km/hに制限)
対応可能な最小曲線半径: 17m
モーター出力: 105 kW x 4 (合計 420 kW / 572馬力)
ギア比: 1:6.99
常用ブレーキシステム: 電気ブレーキとディスクブレーキ(40kN)
非常用ブレーキ: 一台車に一対の電磁ブレーキ(90kN)
粘着増強: 各車輪に砂散布装置

改軌などの設備投資(1500万ユーロ)と車両(2千万ユーロ)への投資総額は
3500万ユーロでした.このうちリンツ市とオーストリア政府がそれぞれ
1千万ユーロずつを,残る1500万ユーロはLINZ AGが負担しています.

【リンツ】ペストリングベルク鉄道 関連ログ:
2007/6/25 登山鉄道低床化の製造会社変わる
2007/3/20 登山鉄道の低床化と市電乗入れへ

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2009年05月27日

【クリーブランド】二代目レイクショア電鉄の挫折

かつてオハイオ州クリーブランドを走っていたインターアーバンのレイク
ショア電鉄(Lake Shore Electric Railway)の名を引継ぐ非営利団体が,
観光客向けに保存する車両をクリーブランド市内で走らせる事業構想を
いだいていましたが,景気低迷により打撃を受け,このたび断念するに
至ったとの報道がありました.概要はAP通信でも配信されています.

Lake Shore Electric Railway(非営利)が事業を断念したことによって,
クリーブランドのエリー湖岸に面した埠頭に保存されている30両余の保存
車両は,この7月にも競売に掛けられることになります.
これらの車両は,数年前まで十数キロ離れたオルムステッドタウンシップ
(Olmsted Township)にあった博物館(Trolleyville U.S.A.)から来たもの
で,それまでその地で週末を中心に短い距離を走っていたそうです.

Lake Shore Electric Railwayも,クリーブランドのエリー湖畔に軌道を
敷いて,昔の車両を運転しようと考えていたのでした.
残念ながらその構想は実現しませんが,競売で得られた資金を元にして,
RTAの鉄道線上で1両か2両程度の電車を走らせることになるかもしれない
模様です.
RTA: Greater Cleveland Regional Transit Authority

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
May 26, 2009 Lake Shore Electric Railway Inc. may be forced to
auction 30-plus trolley car collection

(The Plain Dealer ニュースへのリンク)

残念ながら公式サイトには繋がらないようなので,投稿画像からですが,
Creative Commonsの条件に基づき,参考画像を貼り付けておきます
Temporary Housing for the Lake Shore Electric Railway
by sofafort (flickr)
Temporary Housing for the Lake Shore Electric Railway
Taken on September 28, 2008

その他のリンク: sofafort's photostream / Tags
Lake Shore Electric Railway by OhioJ (set)

Lake Shore Electric Railwayが車庫を建造したかった場所が,RTAの運行
するウォーターフロントライン(Waterfront Line)の沿線にあります.
他のRTA鉄道線と異なり,1996年開通と比較的新しいこの路線は,都心の
ハブ駅(Tower City)と,エリー湖畔のノースコーストハーバー地区を結ぶ
ものです.

残念ながら平日は,利用者低迷で昨秋のダイヤ改正より朝夕ラッシュ時に
30分間隔の運転だけとなってしまいましたが,休日の日中は20分間隔に
なりますし,イベント開催時などは増便されるようです.

一両か二両を手元に残して,将来RTA線上の何処で運転させることになる
のか,現時点では定かではありませんが,博物館やイベント会場などが
あるノースコーストハーバー(North Coast Harbor)へ行き,その沿線に
車庫と博物館を建造して運転しようとした経緯もあることから,ウォー
ターフロント線が本命なのでしょう.
ダウンタウン方面からエリー湖畔に出る直前に,大きくCSX線をまたぐ
オメガ状のカーブが,印象的な路線です.

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【デトロイト】市が民間計画の早期着工に懸念

GMの行く末こそ昨今のデトロイトでは最大の関心事かもしれませんが,
この街には現在,軌道系の都市交通が二つ計画されています.
一つは3.4マイル(5.47キロ)と短距離の,建設予算も1億2500万ドル程度の
ストリートカーで,もう一つは8マイル(約13キロ)程度と少々長いライト
レール計画です.

同じ通りを走ることになる両者ですが,ストリートカーは民間主導で資金
調達が行われるのに対して,ストリートカーの区間をも含む距離の長い
ライトレール計画は,デトロイト運輸省(DDOT)の管轄のもと,2007年時点
での必要経費は3億7千万ドル以上とされていて,その半分以上を連邦の
補助金を頼りにした,マッチングファンドで賄おうとしているものです.
DDOT: Detroit Department of Transportation

昨年より両者はいずれ統合されると見られていて,M1 Railと名称が改め
られた民間ストリートカー計画の代表者が先週,M1 RailはDDOTのプラン
(Detroit Transit Options for Growth)の第一期区間になるとして,今後
市と協働するとの合意に達したと発表を行っていました.これによって
M1 Railは年内のできるだけ早い可能な時期に着工され,二年以内に開業
できるだろうとの見方が示されていたのです.

しかし,これで万時収まるのかと思いきや,デトロイトの市長はこれに
異を唱え,M1 Railの年内着工は避けたいとの意向を示したことが,昨日
になって報じられています.

市長が懸念しているのは,DDOTの計画では連邦補助金が頼りなだけに,
先走ったM1 Railの行動がそれに与える影響です.具体的には環境調査が
完了していないうちにM1 Railが着工することで,その完成後にDDOTの
計画の残りの区間への分が出なくなるなどの問題がある模様です.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
May. 26, 2009 Detroit’s M1 Rail project could jeopardize future
federal funding, city warns

(Crain's Detroit Business ニュースへのリンク)
先週のM1 Railの発表を伝える記事(路線図へのリンクあり):
May 22, 2009 Detroit light rail moves forward
(The Detroit News ニュースへのリンク)

詳細がなかなか見えてこないM1 Railと,DDOTの計画には,同じ通りを
走るにしても,車両タイプの相違に加えて,道路の中央分離帯の中を走る
(DDOT)のか,路肩走行(M1 Rail)かといった違いがあることも,今回の
報道で明らかにされています.

【デトロイト】M1 Rail関連ログ:
2009/3/15 M1-RAIL計画を民間財団も支援
2008/4/23 ライトレール 対 路面電車?

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2009年05月26日

【バレンシア】市民に好感度が高いトラム

先週はバレンシアで,街中にトラムが戻ってきて15周年となる,お祝い
行事が行われていました.
それにあわせてバレンシア州の鉄道会社FGVが,4月下旬から5月上旬に
かけて実施した意識調査によれば,1994年5月に開通したトラム4号線は,
市民に移動の便宜を図り生活水準を向上させたばかりでなく,環境面でも
市のイメージアップにつながっていて,93%近くの市民が,トラム導入は
良い選択(acierto)であると考えていることが,明らかにされました.
FGV: Ferrocarrils de la Generalitat Valenciana

下記記事には,好感を持つ理由の項目ごとの割合も紹介されています.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
24 de mayo de 2009 El tranvía moderno, muy aceptado
(Diariocritico de la Comunitat Valenciana ニュースへのリンク)

バスやメトロ(地下鉄)と比べても,トラムは低騒音(54%)で,速達性に
優れ(67%),渋滞緩和に貢献し(76%),便利で(70%)清潔(60%)なのに加え,
運転頻度が高く(37%),輸送力も大きく(58%),体の不自由な人たちにも
優しい(74%),と評価されています.

自家用車と比べても,トラムは低騒音(49%),渋滞緩和に貢献(80%),
輸送効率が高い(83%),体の不自由な人たちに優しい(47%)と見られている
ようです.

一方,利用状況をみると,市民の三分の一(35%)が利用していて,通勤で
利用するの人が24%,買い物が21%,通学とその他が42%です.
逆にトラムを利用しない人の理由では,特に移動する必要がない(49%),
近くに停留所がない(45%),行きたい場所にトラムが走っていない(57%)
となっています.

最後の理由はもっともで,15年前に再導入されたバレンシアのトラムは,
市街地の北部を東西に走っている実質的に一路線だけに現在は留まって
いるからです.

しかし,それが解消されるのも時間の問題です.15周年の祝賀行事でも
市長や担当相が発表している通り,中心部を地下でくぐりぬける南北の
ルートの計画などが進行中です.
2009-05-21 La red de tranvía de Valencia llegará a las pedanías
del sur
EFEの記事 (ADN.es ニュースへのリンク)
2号線計画の英語版概要: Description - Route - Line 2 MetroValencia
(Linea 2 MetroValencia 公式サイトへのリンク)

こうしたトラム路線網の拡張には75%が支持しており,トラムの通行が
その土地の価値を高めると考える人たちも,56%いるそうです.

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2009年05月25日

【Siemens】ハイブリッドトラム概要解説記事

ポルトガルのリスボン近郊のライトレール路線(MST)で,2008年11月より
すでに実用化に向けた運転が開始されているシーメンスが開発したハイ
ブリットトラムの概要が,ドイツの一般紙,フランクフルター・アルゲ
マイネ新聞(FAZ)のウェブ版技術ページで紹介されていました.
MST: Metro Sul do Tejo
FAZ: Frankfurter Allgemeine Zeitung

このハイブリッド・トラムは,屋根上に搭載した電気二重層コンデンサ
(double-layer capacitor)とバッテリーの組合せにより,架線がなくても
平均時速30キロで26パーミルの坂を登れる性能を持ち,現時点で2.5キロ
までの無架線走行を可能にしています.

Sitras HESと呼ばれるこのシステムは,路面電車の架線レスを可能にする
ばかりでなく,エネルギー消費量を3割ほど削減するほか,変電所の設置
間隔を広く取れるため,建設費や運行経費を節約することも出来るとか.
Sitras HES: hybrid energy storage

次期モデルAvenioなど新型車両へ採用されますが,既存車両への導入も
技術的にみれば容易に可能で,比較的機器収容余地がある車体幅の広い
標準軌(1435mm)の車両に加え,今度はメーターゲージ(1000mm)車両への
搭載に向けた作業にも,先月末から着手した模様です.

しかし,経費の面では電気代のほうが改造費よりも遥かに安いのが現状の
ため,効率が良くより低価格な電気二重層コンデンサの開発が待たれる
ところのようです.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
24. Mai 2009 Eine Straßenbahn, die ohne Oberleitung fahren kann
(Frankfurter Allgemeine Zeitung ニュースへのリンク)

【Siemens】関連ログ: 2009/3/31 Avenioモデルと無架線対応策発表

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2009年05月22日

【シアトル】トンネル内でバスとLRTが共存

世界的にも珍しい,都心部のトンネルで路線バスとライトレールが走行路
だけでなく停留所までをも共用する運用開始が,7/18に迫っています.

シアトルの都心部地下にあるバストンネル(DSTT)は,現在平日日中のみ
路線バスが走っています.リンクライトレール開業に向けて,昨年10月を
皮切りに,トンネル内でバスと電車が安全に運転を行えるよう,バスと
ライトレール双方の乗務員の訓練が,トンネルが閉鎖される平日夜間や
週末に行われてきました.
DSTT: Downtown Seattle Transit Tunnel

そして開業まで二か月となった先日,本番に備えて,トンネル営業中にも
旅客を乗せた路線バスの合間を,非営業のライトレールを走らせる模擬
走行が始まっています.

トンネル内でバスと電車が安全に走行するために,どのようなシステムが
用いられているのか,一般メディアでは信号システムのひと言で簡単に
片付けてしまいますが,疑問に応えるキング郡メトロ担当者による文書が
見つかりましたので,紹介しておきます.

三年前の講演で使われたプレゼンテーションが,PDFファイルの形で公開
されています.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
Presentations from the 2006 Western Regional Grade-Crossing Safety
Training Conference
(Tech Transfer へのリンク)
このページの後半にある,BREAKOUT SESSION II,Transit and Light
Rail - Best Practices,Seattle's Light Rail,Austin Jenkinsに,
該当ファイルへのリンクがあります.

その文書によれば,リンクライトレールの信号システムには,速度制御付
車内信号(ATP)方式と,目視の路面走行方式の二通りがあります.

バスと共用する1.3マイルのDSTT内では,路面走行方式が使われます.
駅間の制限速度は時速35マイルで,路面走行区間と同様の目視運転です.
ただし,末端に新たに掘削されて設けられた,電車折返し用の部分だけは
ライトレール専用となるため,その区間だけは車内信号方式です.

トンネル内には閉塞が設けられ,一閉塞一列車又は一バスというルールが
適用されて,トンネル内を走るバスも,鉄道規則に則り運転されます.
このため各閉塞区間の手前には信号機が設置されますが,左側に電車用,
右側にバス用のものが設けられ,バス用の信号には,バス検知装置に認識
されているかどうかを示す白色灯も備わっているようです.
バス検知の方法はわかりませんが,電車もバスも位置は管理センターでも
把握されています.

この文書を発見するきっかけにもなった,日中の模擬走行開始を伝える
公式発表と,メディアの記事も紹介しておきます.
May 19, 2009 Light rail joins buses in transit tunnel for real-
time testing
(King County 公式発表へのリンク)
20 May 2009 Seattle Transit tunnel: It won’t be the same
(Seattle Post Globe ニュースへのリンク)

利用者向けの情報としては,5/30からDSTTは,従来閉鎖されていた平日の
夜間や週末も,終日営業されることになります.
リンクライトレール開業後も,トンネルから締め出されるバス路線はない
そうです.しかし,電車が入って来ることで,バスの所要時間は現行より
1分程度長くなる模様です.

営業時間が倍近くになることや,電車の乗入れに,保安体制の強化も必要
となることから,DSTTの運営費用は今の倍に膨れ上がるとみられている
そうです.

DSTT南側の入口に進入する近畿車輛製リンクライトレール車両:
Creative Commonsの条件に基づき,参考画像を貼り付けておきます
Link enters International District station
by Oran Viriyincy (flickr)
Link enters International District station
Taken on May 20, 2009

トンネル入口で不審車両の進入を防ぐセキュリティバリア:
Security barrier after the bus was cleared
by The Lebers (flickr)
Security barrier after the bus was cleared
Taken on May 14, 2009

模擬走行が開始された翌日の朝,管理センターの車両位置情報の不具合で
走行が中断されたそうですが,昼前には復旧し,大きな問題には至って
いないようです.
May 21, 2009 Light-rail testing resumes in downtown tunnel
(The Seattle Times ニュースへのリンク)

【シアトル】DSTT関連ログ:
2009/5/20 ライトレール DSTTでも試運転へ
2007/9/09 市電が届きバストンネルは再開へ
2007/7/29 バストンネル2年ぶり9/24再開へ
2005/9/18 バストンネル2年間の一時閉鎖

内容が間違っていたりリンク切れがありましたら,ご容赦ください.
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2009年05月21日

【フィレンツェ】トラム1号線と2号線で明暗

イタリア南部アブルッツォ州のラクイラ近郊で今年から続いた群発地震
(アブルッツォ・ラーツィオ地震)(terremotati d'Abruzzo)では,4月に
最大の揺れがあり多くの被害が出たと聞きますが,その余波は震源地から
300キロ近く離れたフィレンツェにまで及んでいるようです.

もちろん,イタリア中部地震として日本で紹介されている地震の揺れで,
フィレンツェ市街地にも被害が及んでいるという話ではありません.
メディアが伝えたところによれば,同市で計画中のトラム2号線と3号線の
建設資金として用意されるはずだった1億1600万ユーロが,被災地の復興
資金に充当されることになるかもしれない模様です.

これにより,ただでさえ遅れているトラム2号線と3号線は,更に遅れを
大きくし,早くても2013年まで走ることは無いとまで言われています.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
19-05-09 TRAMVIA: COMUNE, CON DL TERREMOTO A RISCHIO 110 MLN
(ASCA ニュースへのリンク)
20 maggio 2009 I soldi del tram ai terremotati. 110 milioni delle
linee 2 e 3
(La Repubblica Firenze ニュースへのリンク)
20 mag. FIRENZE: COMUNE, SU TRAMVIA MIBAC COMMETTE MOLTI ERRORI
(AGI ニュースへのリンク)
AGI: Agenzia Giornalistica Italia
20 maggio 2009 Ministero: tramvia sospesa Il Comune smentisce tutto
(Corriere della Sera ニュースへのリンク)

さらに追い討ちをかけるように,大聖堂前を通るトラム2号線の設計を
取消す? という発表が,イタリア文化財・文化活動省(MiBAC)の大臣から
出されました.
MiBAC: Ministero per i Beni e le Attività Culturali

20 maggio 2009 Sospesa progettazione esecutiva della linea 2
della tramvia di Firenze
(MiBAC プレスリリースへのリンク)
大聖堂前の通行に関しては,再度計画を練り直さなければならないよう
ですが,これに対してフィレンツェ市側は釈明しているようです.

一方,トラム1号線に関しては,開業予定が9月末のままかどうかは定かで
ありませんが,今度の日曜(5/24)には,西のスカンディッチ(Scandicci)
にある車庫から,イタリア鉄道(FS)のサンタ・マリア・ノヴェッラ(SMN)
駅前まで,時速5キロという非常にゆっくりとした歩みながらも,初めて
となる全線通しの試運転が行われる予定と,発表がありました.

20/05/2009 Domenica 24 maggio il tram arriva in città
(Comune di Firenze 市公式サイトへのリンク)
20 maggio 2009 Domenica 24 il tram debutta in città
(La Nazione ニュースへのリンク)
20 Maggio 2009 Il tram arriva in città!
(Il Reporter ニュースへのリンク)

SMN駅前と折返して戻る途中の停留所では,それぞれ一時間ずつ停車し,
市民にトラムを披露するとか.上記記事に時刻が記されていますので,
5/24フィレンツェにおられるかたは,参考までに.

【フィレンツェ】(フローレンス)トラム関連ログ:
2009/3/16 軌陸車牽引でSirio全線走破
2008/10/03 スカンディッチにSirio到着
2008/2/20 市電計画中止迫る投票結果

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2009年05月20日

【ハノーバー】次期高床式LRVはステップなし

1970年代より都心部の路線を地下化し,郊外からの地上路線と接続させた
ことから,同じドイツのシュツットガルト同様に低床車を持たないハノー
バー(ハノーファー)のシュタットバーン(Stadtbahn).
洗練されたデザインで1990年代後半に登場した車両(TW 2000)も,1970年
代から投入されている先代の車両(TW 6000)と同様に高床式でした.

シュタットバーン化された1970年代から走るTW 6000は,製造後30年を
経て,最近は故障が多くなり交換部品の入手も次第に困難になってきて
いるそうです.そこで運行会社のüstra(ユストラ)は,昨年から置換え用
として第三世代の車両50本を購入する検討に入っていました.このほど
資金面での目処がついたそうです.
üstra: Überlandwerke und Straßenbahnen Hannover AG

1本あたりの価格が200万ユーロから250万ユーロとみられており,それが
50本ですから優に1億ユーロは超えますが,半分はニーダーザクセン州が
近郊交通機構(LNVG)を通じて負担する決定が下された模様です.
LNVG: Landesnahverkehrsgesellschaft Niedersachsen mbH

予定ではüstraは6月中旬から入札受付を開始し,2014年までには納車に
なる見通しです.
第三世代の車両は,形式名をTW 3000とするサイトもあるようですが,
やはり高床式です.しかし在来車と異なるのは,路面の停留所でも乗降を
可能にする折畳式ステップがないことです.

ステップの省略で車両の軽量化が図られますが,それが可能になるのは,
投入路線を今年末にも全ての停留所が高床化される3系統と8系統に限定
するためと説明されています.

先日の公式発表と,2008年の発表.まったく同じタイトルです.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
18.05.2009 üstra kauft 50 neue Stadtbahnwagen ab 2012
15.02.2008 üstra kauft 50 neue Stadtbahnwagen ab 2012
(üstra プレスリリースへのリンク)

地元メディアが簡単に紹介していました.
19.05.2009 Land gibt Geld für Nachfolger grüner Stadtbahnen frei
(Hannoversche Allgemeine ニュースへのリンク)

折畳式の乗降ステップを搭載しないことによる軽量化で,シルバーアロー
(Silberpfeilen)とも呼ばれる第二世代のTW 2000に比べて,エネルギー
消費量が15%も節約できるそうです.

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2009年05月19日

【シアトル】ライトレール DSTTでも試運転へ

シアトルのリンクライトレールが開業するまで,あと60日を切りました.
南部の地上区間で行われていた試運転は,ダウンタウンのバストンネル
(DSTT)内でも,日中(朝9時から午後3時まで)行われるようになります.
DSTT: Downtown Seattle Transit Tunnel

平日の日中にバストンネル(DSTT)内で行き交う路線バスに混じり試運転が
行われるのは,予定では5/18からと先週発表されていましたが,直前の
日曜夜にコントロールシステムのアップグレードに問題が見つかって,
現時点は5/20(水)からになる見通しです.一方,地上区間の通し運転は,
それに先立ち5/19(火)になるとのこと.
開業予定日は7/18(土)です.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
Link light rail train testing is expanding starting Monday, May 18
(Sound Transit 公式サイトへのリンク)
May 18, 2009 Light rail trains set to ramp up runs
(Seattle Post-Intelligencer ニュースへのリンク)

まもなくここにライトレールがやってくる,バストンネルの様子:
Creative Commonsの条件に基づき,参考画像を貼り付けておきます
bus tunnel by leff (flickr)
bus tunnel
Taken on February 2, 2009

開業直後の週末は,例によって運賃無料で開放されます.初日は10万人が
乗車するのではないかと見込まれていますが,その後はどうなるのか,
それを話題にした記事が出ていました.
May 17, 2009 Who will ride Sound Transit light-rail trains?
(The Seattle Times ニュースへのリンク)

ポートランドとの比較がされています.自家用車を持ちながら,公共交通
機関を利用する,いわゆるチョイスライダー(choice rider)が多いポート
ランドに対して,シアトルでは元から路線バス利用者が多くいます.
通勤者に限った公共交通利用者割合は,シアトルが17%でポートランドは
13.3%との調査結果があるそうです.
もっともライトレールは,その輸送力の高さから,通勤利用だけでなく
イベント開催時の輸送にも活躍が見込まれています.

また,今回開通の区間にはパークアンドライドが一駅しかありません.
600台という収容台数は,同一万台を超えるデンバーと比べると極端に
少なく,利用者の多くは駅まで徒歩で往復すると考えられています.
リンク・ライトレール(Link light rail)に並行する,キング郡メトロ
(King County Metro Transit)が運行する路線バスも,整理が行われる
ことになっています.

直近の関連ログ: 2009/4/21 リンクライトレール7/18開業へ

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2009年05月17日

【ボルドー】併用軌道の旋回橋トラム渡り初め

2003年末に開業したトラムの車両発注先(Alstom)選定に際して,2000年
当時の責任者が他社に不利益になるよう働いたとして,裁判にかけられて
いる話がボルドーでは持ち上がっていますが,一方で昨秋開通したトラム
B号線の延長区間で,現在運転区間を短縮できないボトルネックとなって
いる単線部分を解消する新しい橋に,このほどトラムが初めて通行した
という話題がありました.

トラムB号線は2004年5月から運転を開始,その後は両端から徐々に路線を
伸ばしていっています.
最後の延伸は2008年10月で,ガロンヌ川沿いに北上してBassins à Flotで
止まっていた線路がClaveauまで延長されて,Bacalan地区までトラムの
恩恵を受けることになりました.

2007年夏Bassins à Flotまで開通した時点では,その先にガロンヌ川に
通じる細い水路をまたぐ橋が行く手を遮っていました.その橋は特殊で,
水路を行き来する船のための旋回式の可動橋だったのです.

可動構造をそのままに残すか,それともこの際トラム延長時に固定化して
しまうかで,さんざん政治的な争いがあったらしく,このため工事が遅れ
てしまいます.ようやく旋回橋のまま残すことが決まるものの,自動車と
トラムの両方を通すためには橋の改修が必要でした.

トラムB号線はその改修完成を待たず,大きく迂回して水路を遡り,もう
ひとつの旋回橋をトラム専用にして渡り,再び本来予定の橋のたもとに
戻って来るという選択をしますが,四角形の三辺を大回りする上に,仮設
区間では単線にしかできませんでした.その開通が昨秋だったわけです.

今年2月には本来の旋回橋の改修が完成しますが,トラムの試験通行は
先日まで持ち越されていたようです.
この先も複線の旋回橋を通る試運転が二か月続き,営業電車が走るのは
7/16になるそうです.その時点でボトルネックが解消されたトラムは,
増発されて8分間隔になります.

走り初めに立ち会った関係者によれば,車と路面電車が共用する旋回橋は
フランス国内はもとより,世界的にも珍しいのではないかとのことです.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
15 Mai 2009 Le pont tournant de Bacalan a été testé
(Sud Ouest ニュースへのリンク)
15.05.09 Un petit pas pour le tramway
(20 Minutes ニュースへのリンク)
いずれの記事にも画像が付いていますが,橋が旋回する時に備えて剛体
架線が採用されている様子も伺えます.

今年2月に橋の改修が完了した時点の記事:
24 Février 2009 Un pont tram -voitures innovant et unique
(Sud Ouest ニュースへのリンク)

仮設橋などの画像:
10 février 2008 Mystère sur la ligne b du tramway de bordeaux (4/5)
(Frédorail, rails des villes et rails des champs へのリンク)
このブログでは,Bacalan地区へ延長される前の2008年2月に現地を訪れた
ブログオーナーが,当時の終点の先にある目の前の橋を渡らず,単線で
大きく迂回する線路が建設されていることに疑問を抱いて,多くの画像を
残してくれていました.

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2009年05月16日

【ポートランド】初のUSA製低床路面電車到着

ハイウェイ高架下にあるポートランドストリートカーの車庫に5/15早朝,
前面部分は白いカバーで覆われながらも,そこここに真新しさを漂わせて
いそうな車両が,トレーラーで到着しました.

外観を見る限り,これまでのチェコのメーカー(シュコダ)製のものと変り
ない部分低床車ながらも,これこそ七割は米国内で製造されたという,
初のメイドイン・アメリカ新型低床路面電車でした.

Creative Commonsの条件に基づき,参考画像を貼り付けておきます
special delivery by portlandtransport (flickr)
special delivery
Taken on May 15, 2009

メーカーは,オレゴン州に本拠を置く製造業のOregon Iron Worksです.
同社の女性副社長は,2001年からポートランド市内を走り始めたチェコ製
低床路面電車の製造をビジネスチャンスと捕らえ,2006年にはシュコダ
(Skoda)社と独占契約を結び,連邦政府からもバイアメリカン条項(Buy
American)により320万ドルの補助金を獲得,プロトタイプの製造にとり
かかっていました.

Oregon Iron Works(OWI)の完全子会社で,社長は同社の副社長が務める
United Streetcar, LLCが,手がけた米国初の近代路面電車第一号は,
前回の紹介では既に市内走行中としましたが,実際にはこれからです.

今後は二か月に及ぶ試運転がポートランド・ストリートカーの路線内で
行われ,順調に運べば国旗と同じ赤白青であしらわれたMade-In-USAの
文字が車体に施されて,今年7月には営業運転に入る予定です.時期は
公にはされていませんが,独立記念日(7/04)かもという見方もあります.

先月下旬には,ウィラメット川東岸地区への市電延伸に連邦政府からの
補助金が下りることが確実になっています.その建設費にはオレゴン州の
宝くじ基金も充当されますが,オレゴン州内の業者から車両7本を購入
することが,条件になっていました.現時点でポートランド市は,最小
発注数の6本の購入契約を,United Streetcarと交わすことになりそうだ
とのことです.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
May 14, 2009 Streetcars soon to be made in Oregon
(The Portland Tribune ニュースへのリンク)
May 6, 2009 In Europe? No, our streetcars will now be built right
here
(The Bee ニュースへのリンク)
May 5, 2009 Fed funding for streetcars made in Oregon
(KGW NewsChannel 8 ニュースへのリンク)

ユナイテッド・ストリートカー(United Streetcar)は,試作車製造のため
多額の資金をつぎ込みました.その回収には量産しかありません.
報道によれば,アリゾナ州ツーソンで候補に残っていますし,オレゴン州
ユージーンやL.A.に,ユタ州ソルトレークシティ近郊のオグデン(Ogden)
など,今月だけでも各地から車両調達打診の訪問があったそうです.

ライトレール車両を米国内で製造出来るメーカーはありますが,小型で
軽量なストリートカータイプの車両製造メーカーは,現在ユナイテッド・
ストリートカーだけです.
メイドインUSAの車両を購入することで,路面電車導入に際して助成金
などを獲得する機会も増えるとみられますが,車輪の値段ひとつみても,
欧州メーカー製の4倍もするという一面もあるようです.

【ポートランド】メイドイン米国の新型低床車関連ログ:
2009/5/01 市電東部延長へ連邦補助金
2008/12/12 市電計画ブームに米国製も誕生へ
2008/7/10 米国製低床車姿を現し始める
2007/1/28 United Streetcar 設立ほか
2005/8/05 全米向けLRVプロトタイプ製作に連邦資金がでる

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2009年05月15日

【フローニンゲン】商店の反対で単複線案に

今年二月にオランダ北部フローニンゲン(Groningen)で復活が考えられて
いるトラムの路線計画が明らかになって以降,開催された公聴会などで
寄せられた市民からの声は,概ね賛成だったそうです.しかし,中心部の
オースター通り(Oosterstraat)沿線の商店主らは別でした.

計画では,フローニンゲン駅(Hoofdstation)から中心街に向かって北上
するトラム1号線は,ほどなく一般車両乗入が制限されているオースター
通りに入り,そこを通り抜けて大広場(Grote Markt)に至ります.

オースターストラートの沿線商店では,狭い道路上にトラムが走ることで
損害を受けるとし,複線軌道でのトラム導入に反対していました.実際に
トラム車両断面にあわせたサイズの板を路面に二枚並べ,残るスペースは
これだけしかないといったデモンストレーションまで行ったほどです.
商店運営に欠かせない荷捌きが出来なくなったり,歩行者にも危険が及ぶ
と考えたからでした.

この問題があったため,一時は中心部を通るトラム1号線よりも,先に
トラム2号線に着手するかといった話も出ていたようですが,市の上院に
あたるCollege van B&Wは先日,特に道幅の狭いオースター通りの北部
では,軌道を単複線(ガントレット)にする案を出してきました.
College van B&W: College van burgemeester en wethouders

複線での建設計画を取り下げ,分岐器はないものの,すれ違いが出来なく
なる単複線にするのは,オースター通り北側の約80mの区間です.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
1 3 - 5 - 2 0 0 9 Tramlijn 1 door binnenstad en Oosterstraat
1 4 - 5 - 2 0 0 9 Onderzoek naar laden en lossen in Oosterstraat
トラム1号線 地図: Lijn 1 Hoofdstation - Zernike Het voorkeurstracé
(Region Tram Groningen 公式サイト へのリンク)
13 mei 2009 Eerste tramlijn van Groningen wel door Oosterstraat;
tweede lijn naar UMCG versneld aangelegd

(Groninger Internet Courant ニュースへのリンク)

オースター通りの様子:
Creative Commonsの条件に基づき,参考画像を貼り付けておきます
Groningen, Oosterstraat - febr.07 by heremiet (flickr)
Groningen, Oosterstraat - febr.07
Taken on February 6, 2007

電車の前面に見立てた板を通りに並べたデモの画像がある二月の記事:
26 februari 2009 Actie tegen tram door Oosterstraat
(Radio TV Noord ニュースへのリンク)

今回の一部ガントレット化を含む計画は市議会で検討され,6/17に決定が
下されるとのことです.

【フローニンゲン】関連ログ:
2009/2/13 2014年にもトラム復活へ
2008/06/06 大広場にRegioTram到着

欧州では各地に見られるガントレットですが,近年建設されたトラムで
知るところでは,スペインはセビリアの中心部にある大聖堂前に,約180m
程度の区間があります.

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2009年05月14日

【サウスジャージー】DMUのLRT計画明らかに

ニュージャージー州と言えばニューヨークの隣という印象がありますが,
南部にはデラウェア川を挟んでフィラデルフィアと向き合うカムデンも
ありますし,それより更に南も含まれています.

そのカムデンを起点として,州南部(サウスジャージー)のグロスター郡
(Gloucester County)へ向かうライトレール計画が先日,州知事により
明らかにされていました.

カムデンではフィラデルフィアへ行くPATCOの電車や,州都トレントンへ
向かうライトレールのリバーライン(River LINE)とも接続し,そこから
Conrail所有の貨物線を走り,人口一万の郡都ウッドバリー(Woodbury)
などを経て,同二万弱のグラスボロー(Glassboro)を目指します.

現在NJ Transitが運行しているライトレールのリバーラインと同様に,
非電化の貨物線上を走るため,ディーゼルカーによる運転です.
総延長は約18マイル,20億ドル近い費用が掛かりますが,ウッドバリー
までの8マイルを先に開通させる予定で,そこまでは6億ドルと見積もられ
ています.
説明によれば,この6億ドルのうち5億ドル少々は基金から保証されている
そうで,2011年までには着工され,2015年頃の開通が期待されています.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
May 12, 2009 Light rail line coming to Woodbury
(Gloucester County Times ニュースへのリンク)
May. 13, 2009 Plan for Gloucester County commuter rail link to
Phila. outlined
(The Philadelphia Inquirer ニュースへのリンク)
May 13, 2009 Light rail plans finally on track
(Cherry Hill Courier Post ニュースへのリンク)
Gloucester County Timesの記事には,路線図などもあります.

上の記事にも書かれているように,ハイウェイにBRTを導入したり,NJ
Transitアトランティックシティ線の改善なども計画に含まれています.

BRTなどはこれから調査検討に入るようですが,ライトレールは導入も
走行ルートも決定事項で,来月から行われる公聴会でも,議論の対象と
なるのは駅の位置などに留まるようです.

グロスター郡への計画は色々あったようで,貨物線を利用する安上がりな
方法が今回選ばれた格好ですが,利用者も一番多いと考えられています.
元々はウッドバリーには旅客鉄道が走っていました.それが1960年代後半
には廃止され,以降は街も衰退傾向だったとか.州知事の発表を聞きに
集まった住民らは,半世紀近くぶりに旅客鉄道が戻ってくることを喜ぶ
のと同時に,土地の価格も上がるとして計画を歓迎していたそうです.

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2009年05月13日

【Frankfurt(Oder)】越境トラム復活案再び

ブランデンブルク州フランクフルト・アン・デア・オーダーと,オーデル
川(オドラ川)を挟んだ対岸のポーランド領スウビツェとを結ぶ越境トラム
路線復活の気運が,再び高まってきました.

近年では2005年に話が持ち上がっていたものの,2006年1月に実施された
ドイツ側フランクフルト(オーダー)の住民投票では反対票が多数を占め,
その結果を受けて市議会は市電の越境を断念していた経緯があります.

国境の橋にトラムを走らせようという話が再び持ち上がった背景には,
ドイツとポーランド間の国境通過手続きが簡素化されたことや,EUからの
助成金が有効であることなどがあるようです.

スウビツェへのトラム復活を保証することは,市長にとって必要不可欠な
政策です.それは利用者数を増やすのみならず,運行事業者SVFの財政上
からも欠かせないもので,市長は今後二年以内に計画を詰めて,着工に
こぎつけたい構えです.
SVF: Stadtverkehrsgesellschaft mbH Frankfurt (Oder)

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
12. Mai 2009 Neuer Anlauf für Tram nach Slubice
(Märkische Oderzeitung Frankfurt ニュースへのリンク)

フランクフルト(オーダー)とスウビツェは,第二次世界大戦前には東岸と
西岸に分かれた一つの街だっただけに,国境の行き来が自由になってから
人の往来も多くなっているようで,フランクフルト(オーダー)の鉄道駅に
ポーランドからのタクシーが客待ちしている話も紹介されています.

国境を越えて走るトラムが,川を隔てた二つの街の生活にとって重要な
存在になるだろうことを,今は住民が感じていると記事は締めくくられて
いました.

関連ログ: 2006/1/23 トラムは国境の橋を渡るべからず

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2009年05月12日

【バーゼル】タンゴBVB路線でも試験営業へ

バーゼルの街中を,新型低床車のタンゴ(Tango)ことBe 6/10形式のプロト
タイプが走るようになって久しくなりますが,今週5/11から従来のBLTの
路線に加えて,BVBの路線でも営業運転が開始されました.
BLT: Basellandschaft Transport
BVB: Basler Verkehrs-Betriebe

最初に走るのはBVBの8系統で,7月からは同3系統と6系統が加わります.
バーゼルに納入されている4本のうち,153号車が登用されるそうですが,
4本はいずれも元々はBLT向けの車両ですので,BVBへの貸し出しは11月
終わりまでになるとのことです.
先月中旬までは,別のタンゴがチューリッヒでもデモンストレーションを
兼ねて,三週間近く営業運転を行っていました.

シュタットラーレール(Stadler Rail)製の部分低床車タンゴは,シナジー
効果を期待して,バーゼルの市内を走るBLTとBVBの双方が共同で購入を
予定しています.
その見極めとして初期故障や問題点を早めにあぶり出すため,BVBの路線
での運行も必要なのでした.

同じバーゼル市内線を走る両者は,BVBの車両が深緑色をベースにして
いるのに対して,BLTは黄色に赤帯を締める装いで好対照です.
一時的とは言え,普段は落ち着いた緑色の電車が来るBVB路線の沿線に,
BLTの黄色の電車がそのままやって来て利用者が戸惑わないかどうかは,
記事の中では特に触れられていませんでした.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
11.05.2009 «Tango» tanzt jetzt auch für die BVB
(Basler Zeitung ニュースへのリンク)
11.05.09 «Tango»-Tram vorerst auf der Linie 8
(20 minuten ニュースへのリンク)

先月中旬まで貸し出されていたタンゴが走っていたチューリッヒでは,
アンケート調査の結果,七割が好意的な反応だったとか.もっとも車体の
色だけは別だったようです.
29.04.2009 Zürchern gefällt das Tango-Tram – nur die Farbe nicht
(Tages-Anzeiger Online ニュースへのリンク)

静かな走りと乗り心地の良さに加え,大きな窓や座席がチューリヒ市電の
利用者の好感を獲得したようですが,前述の通り黄色の車体色と,座席の
レイアウトに,ベビーカーや車椅子のスペースが狭いことは,批判的な
意見の的になったそうです.

Creative Commonsの条件に基づき,参考画像を貼り付けておきます
Basle or Zurich? Testing Trämmli in Zurich ;)
by Marc Isler (flickr)
Basle or Zurich? Testing Trämmli in Zurich ;)
Taken on April 3, 2009

【バーゼル】タンゴ関連ログ:
2009/3/29 越境第二弾とタンゴVBZへ出張中
2008/11/19 BLT低床車Tango夜間試運転中
2008/9/03 低床車Tango第一号 お輿入れ

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2009年05月11日

【アウグスブルク】Cityflex昼の街中に登場

工場のあるマンハイムから,4月下旬にバイエルン州アウグスブルクへ
到着していたCityflexことボンバルディア製100%低床車FLEXITY Outlook
が,地元紙にまた取り上げられました.この日曜日に初めて街中を昼間
走ったようで,50枚に及ぶ画像集まであります.

既報の通り,今年7月まで営業運転はありませんが,2010年に予定の27本
全部が揃った暁には,アウグスブルクのトラムは旧型車が一掃され,営業
車両全てが低床車化されるという新時代を迎えることになっています.

今回の記事では,City-flexならではの特徴も記されていました.
センサーを強化してドア開閉時の安全性を高めていることや,中心部に
あるメーターゲージではドイツ最急勾配と言われるPerlachbergも走る
ことから,ブレーキシステムは特注で標準的なものよりも強化されている
とも紹介されています.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
10.05.2009 Die neue Cityflex-Tram wird getestet
画像集: Neue Straßenbahn von Bombardier
(Augsburger Allgemeine ニュースへのリンク)

急勾配の上り下りでは,車体と路面の間に5cmしか隙間が残らないという
ようなことも書かれていました.

【アウグスブルク】関連ログ: 2009/4/02 まもなくCityflex到着

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2009年05月09日

【ブラックプール】Flexityで近代化目指す

観光客向けに古典的なトラム車両を残しつつも,総額1億ポンドを投じて
低床車の導入や設備の刷新を図り,地元客の輸送にも対応できる近代的な
ライトレールへの脱皮を目指している英国ブラックプール(Blackpool).

車両製造や施設アップグレードなどを担う三つの企業が,ブラックプール
市議会の委員会によって選ばれたことが報じられています.

施設関連では二社が選ばれ,それぞれが既存路線の軌道や停留所施設の
更新と,新しい車庫の建設を担当します.停留所の数はこれを機に削減
され,ライトレール化後の所要時間短縮が図られるそうです.

注目の車両は,ボンバルディアが他二社を退け優先入札企業に選ばれて
います.車両長さ32.5mの低床車16本は,2012年の復活祭の時(4月)には
営業運行に入れるよう,2011年内にブラックプールに届けられます.

一般メディアではあまり取り上げられなかったのか,見つかったのは少数
でした.あとは専門サイトのニュース欄などで紹介されています.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
07 May 2009 Breakthrough in £100m tram project
(Blackpool Gazette ニュースへのリンク)
07/05/09 Blackpool tram jobs go to Bombardier, BAM and Volker
(Transport Briefing へのリンク)
08 May 2009 Bombardier preferred bidder for Blackpool trams
(Railway Gazette International へのリンク)

【ブラックプール】関連ログ: 2008/2/03 トラム近代化計画を発表

ボンバルディアは,4月下旬にもトロント(カナダ)の車両更新向け204本の
低床車受注を確実なものにしていました.
そのトロント向けはカナダ国内で製造されますが,ブラックプール向けは
英国のダービーではなくドイツのバウツェン工場です.ブラックプールの
選定に際しては,同社の技術と低価格が評価されたようです.

内容が間違っていたりリンク切れがありましたら,ご容赦ください.
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2009年05月08日

【景気対策法】LRTへ補助金交付一部前倒しへ

9つの州で進行中の公共交通計画の促進に,景気対策法(ARRA)から総額で
7億4250万ドルに及ぶ資金を出すと,連邦運輸長官が発表しています.
ARRA: American Recovery and Reinvestment Act of 2009

これは既に連邦機関と公共交通事業者との間で補助金契約(FFGAs)が結ば
れている計画に対して,その補助金金額そのものが増えるわけではない
ものの,本来なら数年にわたって少しずつ交付されるはずだったものが,
今回割当の金額に関しては前倒しして出されるというものです.
FFGAs: Full Funding Grant Agreements

これによって資金調達の費用が節約されるため,地域経済は一息つける
ことができ,景気刺激剤(stimulus)としての面目躍如が期待されます.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
May 07, 2009 Transportation Secretary Ray LaHood Announces $742.5
Million in Federal Recovery Act Funds to Pay for Transit Projects
in Nine States
(U.S. Department of Transportation へのリンク)

上の発表にも記されていますが,対象となった計画のうちライトレール
関連では,次の7つです.

シアトル (工事中のUniversity Link Light Railに) 4400万ドル
ポートランド (今夏開通予定のグリーンラインに) 3200万ドル
ロサンゼルス(今夏開通予定のゴールドライン延長分に) 6670万ドル
フェニックス(昨年末に開業した分? に) 3600万ドル
ソルトレークシティ (工事中のMid Jordan Light Railに) 9090万ドル
デンバー(FasTracksのWest Corridor Light Railに) 4000万ドル
ダラス (Northwest Southeast 各延長分に) 7840万ドル

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2009年05月07日

【サクラメント】西岸への市電計画棚上げに

サクラメント川を挟んで向き合うサクラメントとウェスト・サクラメント
(West Sacramento)を結ぶストリートカー計画は,深刻な経済停滞と提案
されたルートへの反対意見もあることから,一旦棚上げになることが,
サクラメント市と同市の市議会で決まってしまいました.

ウェスト サクラメントでは同市市役所とサクラメント市の中心繁華街を
結ぶ路線に期待がかかり,昨年11月の住民投票でも売上税の一部を計画に
投じる法案が過半数の賛成票を得て承認されていましたが,残る大半の
資金をサクラメント市側に頼ることもあり,ウェスト サクラメント市の
市長も一度計画を見直す時と理解を示しています.

しかしこれで計画が消滅したわけではなく,ウェストサクラメント市長は
より強力な提案を引っさげて戻って来る意気込みですので,今は時期では
ないということのようです.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
May. 06, 2009 Cross-river streetcar idea sent back to drawing board
(The Sacramento Bee ニュースへのリンク)

この記事には,サクラメントの中心街よりも先への延長を伺わせる話も
登場しますが,カリフォルニア州議事堂へ続くモール(Capitol Mall)に
架線を張るのは景観を損なう恐れがあるという懸念も紹介されています.

ストリートカー路線は,ライトレールを運行するRTが先月発表していた,
2035年を見据えた地域公共交通のマスタープラン(TransitAction)にも
含まれていました.
RT: Sacramento Regional Transit
Apr. 22, 2009 RT looks to future with high-tech trolley plan
(The Sacramento Bee ニュースへのリンク)

【ウェスト・サクラメント】関連ログ: 2008/10/16 11/04の投票で..

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2009年05月02日

【フランス】地方のTCSP導入に総額8億ユーロ

大統領が先月下旬に発表したパリ首都圏の再開発構想は,日本でも報道
されていましたが,先月末にはイルドフランスを除くフランス全土にある
メトロからトラム,BRT(フランス語ではBHNS)にケーブルカーまでをも
含む専用軌道を有する公共交通機関(TCSP)導入計画に,合計8億ユーロを
国が2011年までに投じるとの発表がありました.
TCSP: Transport en commun en site propre
BHNS: Bus à haut niveau de service

対象となるのは,2008年10月までに確定されていた,36の街にある50の
計画です.今回の国からの補助金により,2011年までに着工されなければ
ならないこれら計画全てが予定通り実現すれば,2015年までにフランス
全土で215キロのトラム路線が新たに生まれることになるそうです.

フランス環境開発省の発表に掲載された計画のうち,トラムが含まれる
街をリストにしてみました.金額は国からのものだけで,その他の分は
省いています.

アンジェ(Angers) 3500万ユーロ
12.3キロの新規路線は,2008年着工済みで,2011年開業?

ブザンソン(Besançon) 3010万ユーロ
14キロの新規路線で,2010年着工予定.

ボルドー(Bordeaux) 4260万ユーロ
既存三路線の延長(14.4キロ)と第四の路線(約10キロ)の建設で,いずれも
2011年着工予定.

ブレスト(Brest) 5340万ユーロ
14.5キロの新規路線で,間もなく着工し2012年に開業予定.

ディジョン(Dijon) 4700万ユーロ
20キロ近くの新規ニ路線で,2010年に着工,2013年開業予定.

グルノーブル(Grenoble) 3130万ユーロ
2010年着工予定の既存B系統の1.8キロ延長と,2011年着工予定の10キロ
少々のE系統の新設.

ルアーブル(Le Havre) 4810万ユーロ
13キロの新規路線で,2010年に着工,2012年開業予定.

ルマン(Le Mans) 1080万ユーロ
既存路線の3キロほどの延長で,2011年着工,2014年開通予定.

ランス(Lens) 5760万ユーロ
20キロの新規路線で,2011年に着工,2014年開業予定.

リヨン(Grand Lyon) 2800万ユーロ
先日開通したトラム4号線の6キロの延長(第二期区間)と,メトロB線の
延長,トロリーバス二路線の導入で,トラム延長は2010年着工予定.

マルセイユ(Marseille) 620万ユーロ
メトロの延長とトラム2号線の延長.

モンペリエ(Montpellier) 8260万ユーロ
トラム3号線(22.4キロ)の建設で,間もなく着工され,2012年開通予定.

ミュルーズ(Mulhouse) 1240万ユーロ
既存ニ路線の6キロほどの延長で,2011年着工,2013年開通予定.

ニース(Nice) 4320万ユーロ
プロムナード・デ・ザングレに走らせるかどうかで議論されているトラム
2号線(9.3キロ)の建設と既存路線の延長で,いずれも2010年に着工し,
2013年開通予定.

オルレアン(Orléans) 3800万ユーロ
トラム2号線(11.4キロ)の建設,2008年着工済みで,2012年開通予定.

ランス(Reims) 4530万ユーロ
11.2キロの新規路線,2008年着工済みで,2011年開業予定.

ストラスブール(Strasbourg) 1640万ユーロ
三つの既存路線延長で,2011年に着工,2014年開通予定.

ツールーズ(Toulouse) 1330万ユーロ
現在建設中の路線(E系統)の3.8キロ延長と5.4キロのBRT導入で,2011年
着工,2013年開通予定.

トゥール(Tours) 4020万ユーロ
15.3キロの新規路線で,2011年に着工,2013年開業予定.その他に11キロ
におよぶBRTも建設.

下にあるフランス環境開発省からの発表には,各地の計画詳細と地図が
PDFファイルで用意されています.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
30.04.09 Grenelle Environnement : L’État apporte 800 millions
d’euros pour accompagner le doublement du réseau de transports
collectifs en site propre des villes de France (hors Île-de-France)

(Ministère de l'Écologie, de l'Energie, du Développement durable
et de l'Aménagement du territoire へのリンク)


地域ごとの報道も数多く出ていますが,総括的な記事だけを集めました.
30/04/2009 L'Etat va consacrer 800 millions d'euros en faveur des
transports durables
(Actu-Environnement ニュースへのリンク)
30/04/2009 Grenelle Environnement, 800 millions d’euros pour les
transports collectifs en site propre

(Actualités News Environnement ニュースへのリンク)
avril 30, 2009 Transports collectifs: 50 projets régionaux sous
le signe de l'environnement
AFPの記事
(France24 ニュースへのリンク)
30.04.09 800 millions d'euros : la somme allouée par l'Etat à 50
projets de transports publics
(LE MONDE ニュースへのリンク)

【フランス】関連ログ: 2008/10/23 グルネル法案で1500キロのTCSP

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2009年05月01日

【ポートランド】市電東部延長へ連邦補助金

最近になってからは,もはや時間の問題とも言われていましたが,ついに
ポートランド市のウィラメット川(Willamette River)東岸への市電延長
計画(Eastside Streetcar Loop Project)に,連邦政府からの補助金が
7500万ドル出ました.連邦運輸長官の発表を,ワシントン発として多くの
記事が報じています.

これで3.3マイルほどのループ路線に必要な1億4700万ドル調達の目処が
立つようで,2011年の運転開始を目指します.

昨年までの政権下では,費用対効果ばかりが重視され,乗り物としての
価値が低くみなされるストリートカーに対して連邦政府は補助金を出し
渋っていましたが,単に移動手段としての効率ばかりを求めるよりも,
開通後の沿線への経済効果も考慮するようにとのオレゴン州選出議員の
粘り強い働きかけにより,小規模な公共交通整備計画に資金を提供する
連邦政府のSmall Startsプログラムから,今回とうとう4500万ドルが出る
ことになりました.残る3千万ドルは,連邦運輸省の持分からです.

これはポートランドにとってだけでなく,経済の起爆剤としてストリート
カー計画を持ちながらも,連邦政府の姿勢をみて補助金は頼りにならない
と悟り資金不足に悩んだ各地にとっても,明るい話題になりそうです.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
04-30-09 U.S. Transportation Secretary Ray LaHood Announces $75
Million in Federal Funding for Eastside Extension of Portland
Streetcar Loop
(FTA ニュースリリースへのリンク)
FTA: Federal Transit Administration
計画概要: Portland Streetcar Loop
(Metro Regional Government 公式サイトへのリンク)

April 30, 2009 Portland Gets Federal Money For Eastside Streetcar
(Oregon Public Broadcasting ニュースへのリンク)
April 30, 2009 Feds approve $75 million for streetcar expansion
(The Oregonian ニュースへのリンク)
April 30, 2009 Feds give $75 million for Oregon streetcar
(Portland Business Journal ニュースへのリンク)
April 30, 2009 Feds announce $75 million for Portland streetcar
project
The Associated Pressの記事
(KGW NewsChannel 8 ニュースへのリンク)

Portland Business Journalによれば,ポートランド市は,近郊に本拠を
構え,米国製部分低床車の製造に取り組んでいるOregon Iron Worksに,
車両を6本発注することになるそうです.

チェコのメーカの協力を得ながらも,初の米国製近代路面電車と言われる
United Streetcar, LLC(Oregon Iron Works)製造の第一号は,既に市内で
試験走行を行っているらしいことや,ポートランド ストリートカーから
1本あたり330万ドルですでに7本受注していること,アリゾナ州ツーソン
からも7本発注の最終候補になっていることなども記事から伺えます.

【ポートランド】関連ログ:
2008/1/01 費用効果重視の政府姿勢に直面
2008/7/10 米国製低床車姿を現し始める

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