2008年10月23日

【フランス】グルネル法案で1500キロのTCSP

昨年の10月,パリで環境グルネル会議(Grenelle de l'environnement)と
呼ばれる討論会が開催され,世界中から環境保護に熱心な人たちが集い,
その締めくくりには,フランス大統領が,全国1500キロに及ぶ路面電車
(tramway)路線網の構築を含む都市交通の整備や,TGVなどの高速鉄道網に
対し,今後は国が積極的な投資を行うという宣言を出していました.

その後,会議の場で出された目標のいくつかは,環境保護を踏まえつつ,
より持続的な成長,雇用の確保に国民の購買力の強化を目指すといった,
環境グルネル基本法案(loi Grenelle 1)という形になりました.

会議から一年近く,先日フランスの国民議会(Assemblée nationale)は,
圧倒的多数でグルネル法案(loi Grenelle 1)を可決した模様です.
現政権では運輸省が環境省に吸収統合されたようで,環境省のサイトに
この法案で何が変わるのか,などの概略が載っています.しかし気になる
具体的な記載は少なく,一部の民間サイトのほうにありました.

それによれば,今後構築される総延長1500キロには,トラムだけでなく,
バス専用レーンも範疇のTCSPと,自転車専用道も加えられています.
TCSP: Transport en Commun en Site Propre

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
21 octobre 2008 La loi Grenelle 1 est votée
Principaux points adoptés en séance à l’Assemblée nationale
(フランス環境開発省* 公式サイトへのリンク)
* Ministère de l'Écologie, de l'Energie, du Développement durable
et de l'Aménagement du territoire

具体的な内容は下記ページで,運輸関連は先頭に載っています.
21/10/08 Grenelle 1 : le Grand bilan
(Planète Terra ニュースへのリンク)

運輸関連の3番目の項目に「transports doux」の促進とあります.
直訳は,やさしい交通ということになるのでしょうか.エコ・モビリテ
(écomobilité)という言葉の言い換えのようですが,いずれにしても,
道路や空港よりも,都市内や周辺地域の公共交通機関整備を優先すると
いうことで,同時に地球環境にやさしい移動手段としてエコ・モビリテに
含まれる,カー・シェアリング,徒歩,自転車なども奨励されます.
しかし,TGVなどとは異なり,目標達成期限は設定されていません.

金額は,イルドフランス以外の地域の大量輸送交通に総額180億ユーロ,
新規計画に25億ユーロという数字が出ています.

その他の鉄道関係では,2020年までに2千キロ分の高速鉄道網の拡大と,
更に2500キロの追加検討や,2015年末までに電化路線での非電化車両の
通行を禁じる? といった内容もあるようです.

もちろん,法案は運輸関係だけに留まらず,エネルギー,都市開発,自然
保護,農業,健康など,多岐の分野に及びます.

関連ログ: 2007/10/30 【フランス】1500キロのトラム路線網構築へ

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
posted by NeiTech at 12:00 | Comment(0) | TrackBack(1) | フランス II このエントリーを含むはてなブックマーク
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【フランス】地方のTCSP導入に総額8億ユーロ
Excerpt: 大統領が先月下旬に発表したパリ首都圏の再開発構想は,日本でも報道 されていましたが,先月末にはイルドフランスを除くフランス全土にある メトロからトラム,BRT(フランス語ではBHNS)にケーブルカーま..
Weblog: 海外LRTニュース・ひろい読み
Tracked: 2009-05-02 07:00
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