2008年11月25日

【ニース】トラム開業一年間の勝者と敗者

ニースにトラムウェイが復活して一年が経ちました.一日の利用者数は
6万人と予測されていましたが,ふたを開けてみると平均6万5千人から
7万人や,7万5千人とする記事もあるなど,いずれにしても好調な数字を
示しています.そして先ごろ,累計で2千万人輸送を達成したそうです.
(比較は無意味ですが,同じ日に開業した米国ノースカロライナ州シャー
ロットのライトレールは,予想を大幅に上回って5百万人だとか)


ニースのトラムと言えば,一部区間では架線を外し,車両はバッテリーで
走りますが,同じ架線レスでも初期故障の多かったボルドーのAPSとは
異なり,特に問題は報告されていない模様です.

運行速度の遅さが指摘されていましたが,開業当初は一運用(往復)110分
かかっていたところを,今では90分にまで短縮され,これを年明け早々
には目標の85分にするとのことです.ダイヤ上の所要時間は36分程度です
ので,この時間は終点での折返し待機時間を含むのでしょう.

休日を除く夕方の時間帯には5分から6分ヘッドで運転されているものの,
ピーク時の混雑は相変わらずですが,車両を追加購入して増発するか,
車体を追加して,現行の車両に組み込む(=車両長の延長)しか輸送量を
増強する手段はないものの,今は予定がないそうです.

そのトラム開業から一年間の,勝者と敗者と題する記事がありました.
勝者に挙げられているのは,合計3キロ近くになる歩行者空間が生まれた
歩行者,トラムが走るニースの北部と東部,停留所近くのアパートなどの
所有者,夜遅くまで飲めるようになったということで,酒場や酒飲み?
(soiffard),そして最後はCANCAに委託されニースのトラムを運営する,
Veolia Transport傘下のST2Nです.
CANCA: Communauté d'Agglomération Nice-Côte d'Azur

一方,敗者となっているのは,自動車利用者,沿線の小売店業者,曲線の
近くに住む住民,そして最後は,ピーク時にトラムを利用する人たちと
なっていました.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
24 novembre 2008 Un an avec le tram : les gagnants, les perdants
(Le Tuyo, l'info niçoise, sans les salades へのリンク)
24 novembre 2008 Tram : le cap des 20 millions de passagers
atteint en un an
(Nice-Matin ニュースへのリンク)
23-11-2008 Le premier anniversaire du tram
(Metro France ニュースへのリンク)

敗者の筆頭となった自動車運転者は,沿線に63ある交差点でのトラム優先
信号(自動車側の赤信号10秒延長? )が,ST2Nの調整により,機能し始めて
いることが理由です.

小売店業は,四年近い工事時の影響から立ち直れず,さらには今回の記事
にはありませんが,トラム開業で便利になった繁華街へ人が流れてしまう
ストロー効果のような現象が起き,一部沿線では商店街が衰退している
ことを指しています.

トラム軌道のカーブ近くに住む住民は,トラムが通るたびに曲線通過の
軋り音という騒音に悩まされています.これは夏ごろから話題になって
いました.エアコンがなく窓を開けていると,夜遅くまでトラムが走る
ので,なかなか寝られないという苦情が寄せられていたのです.これには
CANCAが対応策を講じて,効果を検証中のようです.

ニースのトラム(イメージ)
Nice_Massena5.jpg

【ニース】トラム開業後の関連過去ログ:
2008/5/31 トラム好調でも沿線は恩恵なし?
2007/12/22 【ニース】【ルマン】開業一ヶ月後の状況
2007/11/27 トラム開業二日で18万人が体験

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
posted by NeiTech at 12:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | フランス II このエントリーを含むはてなブックマーク
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