2005年12月28日

【カッセル】増設の電停は安全地帯なし

道路の真ん中にある路面電車の電停に,車道より一段上の乗り場(安全
地帯の島)がないところが日本でもまだ見られるようですが,それは欧米
でも同じです.米国でも知る限りはサンフランシスコやフィラデルフィア
など,昔からある路線にありますし,ドイツなどではどこでも見られる
光景と思います.しかしさすがに新しい電停に,島がないのは珍しいの
かもしれません.

ヘッセン州カッセルでは,新たに増設された電停が島なしにだったこと
で,乗降客に危険ではないかという声を取り上げた報道がありました.
安全地帯のない電停はカッセルでは初めてのタイプだったのです.問題の
電停はFriedrich-Ebert-StraßeとQueralleeの交差点に増設された,
Kassel Queralleeという新しい電停のようです.
ちなみにKVGの路線図PDF版をダウンロードして見てみましたが,まだ掲載
されていませんでした.今のところウェブ上の時刻表だけが対応している
ようで,その時刻表では0番,4番,8番系統が通っていることがわかり
ます.(0番系統も路線図には載っていません)
KVG : Kasseler Verkehrs-Gesellschaft AG

どんな電停になったのかは,下記ニュースのほうに画像がありますので,
ご覧いただくのが一番でしょう.(消滅していたらご容赦ください)
安全地帯はありませんが,電停に相当する車道部分が,乗降りに適した
高さ(本来ならあるはずの島の高さ)まで,かさ上げされています.それ
でも乗客は道路上で待つことはもちろん出来ず.電車が来るまで歩道で
待つことになります.電車が到着すると,電停の手前にある自動車向けの
信号が赤になり,車が電車の脇を走らないよう安全対策が一応採られて
います.ドイツの交通法では,電停で電車が停車中は乗降客がいる時は
その手前で停止,いない場合でも徐行で通過ということになっていたかと
思います(と言うか皆そうしています)が,信号がある以上は電車が動き
出すまで停車したままでいなければならないのかもしれません.

この方式は別に珍しくもないのですが,電停手前の信号は見逃されやすい
のではないかとか,乗降を容易にするための車道のバンプ(かさ上げ部)の
高さが20cmにも及び自動車の走行に危険でないのか,どうして歩道寄りに
軌道を移せないのかなどと批判が出ています.
軌道を移設できないのは予算の都合のようです.現在の方法は45万ユーロ
なのに対し,軌道を歩道に近い車線に移すと100万ユーロは掛かるとの
ことです.
車道のかさ上げ(スピードバンプみたいなもの)は,低床車が走る区間で
特に効果があるのだと思います.これはドイツやオーストリアではよく
見られ,20cmが高いかどうかはよくわかりませんが,下記ウィーンの画像
とか他の街のものと,今回取り上げられているサイト上の画像を見比べて
みると,確かに高いような感じにも見えますが....

それらの批判を報じた数日後,今度は他の都市ではどうなっているのか
紹介されました.そこではオーストリアのウィーン,ドイツのゲーラ,
イェーナ,フライブルクが引き合いに出されています.
ゲーラでは信号機がありませんし,ウィーンでも信号機があるのはごく
一部だったと記憶しており,交通量が少ないところでは標識だけでも問題
ないのではないかということと,イェーナでは夜間の安全確保で照明を
十分にしていることなどが記されています.またフライブルクでは,信号
取り付けで事故数が減ったという例があるそうです.

なおカッセルでは,2つの電停の移転?でも同様のスタイルにすることが
検討されているようです.
Schildbürgerstreich oder Super-Lösung?
Neue Straßenbahn-Haltestelle auf Friedrich-Ebert-Straße, Ecke
Querallee, wird kritisiert - KVG: In vielen Städten funktioniert
diese Form
(HNA Onlineの12/21付けニュースへのリンク)
電停の雰囲気がわかるのは,12/27付け.
In Wien kein Problem
Tramhaltestellen in der Fahrbahnmitte: Wie funktionieren sie in anderen Städten?
(HNA Onlineの12/27付けニュースへのリンク)

追記,ドイツ語版Wikipediaに画像が紹介されています.
Straßenbahn Kassel (この項目は2006年1月にできました)
Kassel Querallee電停の画像 Bild:Querallee.jpg


ウィーンの安全地帯なし電停の例
Wien4
上では普通の電停のように見えますが,実は人のいるところは車道です.
下は乗降りがひと通り終わって,車がソロソロと前に出てこようとして
いるところです.画面からは判りにくいのですが,車道は歩道ほどでは
ないものの多少かさ上げされていて,手前に見える横断歩道のすぐ先の
ところがスロープになっています.

Wien5
こちらは車道のかさ上げはありませんが,手前に信号機が設置されて車が
停止するのを促します.(電車は手前から奥のほうへ向かっています)


こんなサイトもありました.Straßenbahn, Haltestelle, Überholen?
(FAHRTIPPSのサイトへのリンク)
posted by NeiTech at 19:00 | Comment(0) | TrackBack(1) | ドイツ1 このエントリーを含むはてなブックマーク
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