2006年01月20日

【シアトル】ビーコンヒル トンネル掘削始まる

2009年の開業を目指し建設中のライトレール,セントラルリンク(Central
Link)工事の山場とも言える,ビーコンヒルトンネル(Beacon Hill)の,
本格的な掘削工事が来週始まります.1/18には関係者を招いた起工式が
行われました.トンネルボーリングマシンにエメラルド モウル(もぐら)
という名前が地域の子供からの公募で付けられ,シャンパンと日本酒の
ボトルをマシンに割るセレモニーもありました.

LRTはダウンタウンでもトンネル走行ですが,これは既に建設済みのバス
トンネルを改装してバスと共用することになっていて,全長1マイルにも
及ぶ自前のトンネル建設は,このビーコンヒルだけになります.
Drilling toward the light (rail)
(Seattle Timesのニュースへのリンク)
Dig those light rail tunnels
(Seattle Post Intelligencerのニュースへのリンク)
ST launches tunnel-boring machine for light rail tunnels under
Beacon Hill

(Sound Transitのニュースリリースへのリンク)
Link Light Rail Projects (路線図あり)
(Sound Transit公式サイトへのリンク)

Beacon Hill Tunnel West Portal バードアイ画像(東向き)
(Windows Live Localへのリンク)
リンク先で表示される画像には,すでに中央にボーリングマシンと思わ
れる円筒形の機材も写っています.また東側(画面上では上)の画像を表示
させると,手前のハイウェイI-5の脇からすぐ丘になっていて,その丘の
上には住宅がびっしり建っているのがわかります.ビーコンヒルの北端に
あたる地区です.
そこで今度は西向きに画像を反転させると(左側ツールバーでWをクリック
すると),トンネルへの取り付け区間が既に高架で姿を現しています.
さらに西側(画面上では上)の画像を表示させると,車庫予定地が左側に
見え,そこへの分岐もわかるような状態にまで建設が進んでいることが,
手に取るようにわかります.

Beacon Hill Tunnel East Portal バードアイ画像(西向き)
(Windows Live Localへのリンク)
こちらはトンネルを東に1マイル走った後の,東側出口と思われる画像に
なります.この画面を東向きに反転させると,下記リンクの画像の場所と
思われるところが表示されます.このあたりにMount Baker駅が高架で
設けられる予定です.
Light rail on its way to the Rainier Valley (Photo of the Week)
(Sound Transit公式サイトへのリンク)

ボーリングマシン掘削によるトンネルに,前後の高架区間とは,およそ
日本でイメージされているLRTからは遠い印象があるかもしれません.
地形的には丘陵ですし,手前にハイウェイも走っていますので,確かに
トンネル以外に方法はないかもしれませんが,その地形的な制約に加え,
人口300万人以上を擁すシアトル都市圏には,現在主要な公共交通機関が
路線バスしかありません.ラッシュ時には道路の渋滞も激しく,今後の
人口増加にも対応し,道路混雑を解消していくためには,ネックになり
そうな場所を積極的に立体交差して走るしかなかったようです.

ビーコンヒルでは,隣接する地域からシアトルへ向かう車の流入も多い
らしく,道路が非常に混雑するので,ビーコンヒルの下を一気に地下で
進むルートが選ばれました.途中にビーコンヒル駅も設けられます.

下記記事(コラムニストの意見記事)には,2002年冬の時点で,もしもトン
ネルを掘らずに済むルートを探るにしても,案が決まってしまってからの
変更は補助金などの関係もあり,計画そのものが遅れる懸念があり,仮に
トンネルなしで建設コストを引き下げられたとしても,その遅れと再設計
のための費用で,節減分が相殺されるという話も出ています.
Sound Transit plan puts rail where it's needed
(Seattle Post Intelligencer紙 2002年12月のオピニオンへのリンク)

ビーコンヒルは,アマゾンドットコムの本社があることでも知られます
が,2000年の国勢調査によれば,人口の過半数がアジア系で占められて
いるそうです.また上記記事によれば労働者階級が多く,公共交通機関
への依存度が高いこともあり,現在でもシアトルのダウンタウンとを結ぶ
バス路線の利用者数は域内でも上位ですし,ビーコンヒルトンネル内に
開業予定の駅は,ダウンタウン以南では最も利用者が多くなるだろうと
見られています.
posted by NeiTech at 19:00 | Comment(0) | TrackBack(2) | 米国北西部1 このエントリーを含むはてなブックマーク
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