2009年05月30日

【ソルトレイクシティ】LRT接続の路面電車

ユタ州ソルトレークシティの中心部から,やや南にあるシュガーハウス
(Sugar House)地区は,近年この界隈を代表するショッピングエリアと
して知られるようになりました.

ソルトレイクシティと近郊には,UTAがライトレール仕様のTRAXを走らせ
ていますが,残念ながらシュガーハウスの近くには行きませんし,路線網
拡大計画の中にも,予定はありません.
UTA: Utah Transit Authority

しかし,TRAXの駅(Central Pointe)から東方に,ちょうどシュガーハウス
方面に向かって伸びる廃線があり,かつてよりこの軌道敷を使って電車を
走らせられないかという構想がありました.

沿線の開発やシュガーハウス地区への交通の便宜を図るべく,その構想は
のちに市が検討することとなり,レトロ調の路面電車やライトレールなど
軌道系だけでなく,専用レーンを走るバスも含めて選択肢が探られました
が,公聴会などでも圧倒的支持を得た軌道系になり,それもTRAXのような
ライトレールではなく,より小型で軽量な車両が低速でこまめに停車する
ストリートカーが選ばれます.

厳しい経済情勢の中にもかかわらず,先日ソルトレイクシティの市長らは
早ければ三年以内に開通させるとの発表を行っていました.

将来の延長も考えられますが,当面はTRAXの駅からシュガーハウスまでを
結ぶ2マイルほどが,単線で建設されます.
運転間隔は15分の予定で,2007年に行われた調査結果によれば,一日の
利用者数は2300人との予測されていました.

建設費は4千万から5千万ドル.この資金確保の調整に一年が費やされ,
着工から開通まで二年で,順調なら三年後の運転開始という見通しです.

資金調達には連邦政府からの補助金も検討され,ソルトレークシティの
市長は,6月上旬に行われる全米市長会議(United States Conference of
Mayors)の場で,連邦議会に全米中のストリートカー再導入計画への支援
促進を働きかけるつもりでいるそうです.
しかし一方で,連邦政府からの補助金をあてにすると,実現まで余計な
時間がかかるかもしれない懸念もあり,当てにするかどうかはまだ決めて
いないとのことです.

UTAの公式発表と地元各メディアの記事:
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
05/28/2009 Salt Lake City and South Salt Lake to Announce Progress
on Sugar House Streetcar
(UTA 公式サイトへのリンク)
05/29/2009 Sugar House streetcar? It may be closer to reality
than you think
(The Salt Lake Tribune ニュースへのリンク)
May 29, 2009 Becker says streetcars could roll in Salt Lake City
within 3-5 years

(Deseret News ニュースへのリンク)
May 29, 2009 Federal Funding for Sugar House Streetcar Could
Slow Down Project

(KCPW News ニュースへのリンク)
May 29, 2009 SLC, South Salt Lake Mayors Working on Streetcar Plan
(FOX 13 KSTU-TV ニュースへのリンク)

FOX 13の記事に埋め込まれている映像に登場するレポーターが立っている
位置は,ここ↓だと思われます.

View Larger Map

計画概要 Sugar House Transit Study: Overview
(UTA 公式サイトへのリンク)

メディアの中には,のどかな裏庭みたいなものだった廃線跡地に,数年後
には電車が走ることを沿線住民が心配していることを取り上げ,それを
しずめる根拠として,土地の価値は米国各地の例をみても上がることが
予想されることや,騒音は周辺の車の走行量が減るので相殺されるはず,
という話を紹介しているものもあります.

シュガーハウスへのストリートカーが接続するTRAXのCentral Pointe駅
からは,将来TRAXのWest Valley Lineも分岐する予定です.

内容が間違っていたりリンク切れがありましたら,ご容赦ください.
posted by NeiTech at 12:00 | Comment(1) | TrackBack(0) | 米国中部 II このエントリーを含むはてなブックマーク
この記事へのコメント
本題と外れますがSugarHouseの地名について、これはUtah&IdahoSugarCo.の工場跡が公園になっているのですね。ご存知の通り当市はモルモン宗徒が建設した町で欧州人に必須の砂糖も自給態勢を作りたく執念のごとく努力した結果できた工場で資本も宗徒が握っていた会社で、その後Idaho州にも拡大し大きな会社になりました。いわば本社工場であったわけですね。マークに工場のような絵が描かれていますが、櫓にタンクが載っているのは典型的な米国のビート工場で見られたものです。
残念ながら米国内ビート栽培に対する助成策が取りやめられたため山間地の耕地狭小の所はコスト高く止めざるを得ずU&I(ユーナイ)社は解散しました。80年代だったと思います。引き込み線は当然あったし鉄道会社も保有していたのではないかと思います。
Posted by H.Usui at 2009年06月02日 18:31
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