2009年06月29日

架線なしなら軌道もニセモノで代用できる?

米国では,自動車の速度超過を防ぐため,路面に貼り付ける陥没の穴を
模したシールがあるそうです.ポットホールと呼ばれる陥没が行く手に
あれば,たいていのドライバーはスピードを落とそうとするからです.

にせポットホールの効果のほどはともかくも,そのアイディアを拝借し,
ストリートカー(streetcar)が路線バスよりも優位に立つ点の一つである
レールの存在を,実際に道路に鉄軌道を敷くのではなく,ペイントしたり
貼ったりして表現したら,安上がりでないかという話がありました.

一度は邪魔者扱いして撤去され,路線バスよりも特別な措置を施さない
限り速度が速いわけでもない上,資金も余計にかかる路面電車が,今再び
導入されようという動きが活発なのは,バスよりも電車のほうが永続性が
あり,その存在感で利用者は行き先を案ずることなく乗降できるほか,
開発業者にとっても,その地域に多額の資金が投じられてレールが敷かれ
ていれば,おいそれとルートが変わるわけないと安心して投資することが
でき,結果として沿線に経済効果がもたらされ,衰退化していた中心部が
再活性化されて,導入資金を上回るからに他なりません.
英語では不変性とか永続という意味のpermanenceという言葉が,バスより
路面電車が優れている点として,よく使われています.


このPermanenceには,道路上のレールだけでなく空中の架線が含まれる
ことも多いようです.しかし,最近は架線がなくても電車を走らせられる
技術が発達してきて,景観保護だけでなく市電導入の資金節約のため,
架線なしの設計が検討されているところがあります.
今月は話題の多いノースカロライナ州シャーロットのストリートカーも
その一つですが,架線なしでは存在感が少し失われて,永続性も弱まって
しまうのではないかという懸念が,地元紙のDr. Traffic欄に掲載されて
いました.

これに対してシャーロットの市電担当者は,架線がなくなるぐらいでは,
Permanenceが損なわれることはないと考えています.
それならばということで,軌道も鋼鉄製レールでなく塗装か写真シールで
代用して,その上にバスを走らせれば,もっと安上がりになるという話に
発展した次第です.

現実的な話ではなさそうですが,ちょっとした発想の転換につながるかも
しれず,日本では週が明けてしまったものの,週末の読み物として面白い
のではないかと考え,紹介しておきます.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)

Jun. 28, 2009 Imagine the streetcar with painted rail lines
(The Charlotte Observer =Dr. Traffic= へのリンク)

シャーロットに限定したものではありませんが,今月初めには路面電車が
バスに勝る36の根拠と題した話も出ていました.
June 3rd, 2009 36 Reasons Streetcars Are Better Than Buses
(The Infrastructurist へのリンク)

【シャーロット】ストリートカー 2009年6月の話題:
2009/6/14 架線なし燃料電池市電の勧め
2009/6/07 市電建設調査費捻出の賭け

内容が間違っていたりリンク切れがありましたら,ご容赦ください.
posted by NeiTech at 09:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 米国南東部 このエントリーを含むはてなブックマーク
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/122452952
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。