2006年03月01日

【Muni】過半数が無賃乗車?!

サンフランシスコ市内でLRTやバスなどを運行する Muniは,マーケット
ストリートの地下鉄区間(Market Street subway)の3駅と,バス一路線で
行なった調査の結果,半分以上の乗客が,運賃を適正に支払っていない
という実態に直面しています.
Muni : San Francisco Municipal Railway

調査結果の詳細は明らかではありませんが,53%から73%の乗客が,不正
乗車していたというのです.Muniでは,あくまでこれはスナップショット
(snapshot)であり,システム全体では10%から20%の範囲だろうとしていま
すが,実際問題として,Muniは年間に1600万ドルから2400万ドルを,運賃
逃れにより,損失しているそうです.

マーケットストリート下の地下区間では,MuniはBARTと並んで自前の自動
改札機を設けています.もっとも自動改札と言っても,日本では遊園地
などで見かけるぐらいの,三本棒の回転式のものです.この棒を跨いだり
潜り抜けたりしているようです.
改札機の横には,切符売り場がありますが,経費節減のため人員が削減
されているあおりで,無人の売り場もあることも,大きな影響を与えて
います.場所によっては自動券売機もありませんので,窓口が閉まって
いると,わざわざ係員のいる窓口まで歩いていく必要が本来はあるのです
が,それをせずに乗ってしまうということなのでしょう.下車の際は切符
の回収はありません.

バスでは,乗る時に乗務員に有効な切符を所持していることを示すルール
になっています.これはたとえ切符を既に持っている場合でもです.
ところが昨年Examiner紙が行なった調査でも,30人中22人が,運賃を
支払っていることを証明する切符などのProof of Paymentを,示すこと
なく乗っていたそうです.
下記に公式サイトの該当ページをリンクしていますが,Muniメトロ(LRT)
の地上区間では,運賃を既に支払っていることを物理的に証明できる,
切符,乗継券,定期券など,Proof of Payment(POP)を持っていれば,
どのドアからでも乗車できますが,POPがない場合には,必ず一番前の
ドアから乗って,運賃を支払わなければなりません.


Muniは,米国の他の交通事業者同様に,資金難に陥っています.恐らく
予算がないため,切符を検査する人員も少ないのでしょう.
Muniでは,来年400万ドルで50人の運賃インスペクターを雇いたいとして
いるそうです.
Survey: More than half of Muni riders don’t pay
(San Francisco Examinerのニュースへのリンク)

MuniのProof of Paymentルールの説明
Fares & Sales: Proof of Payment (SF Muni公式サイトへのリンク)
Muniは,最初にNラインから,1998年にProof of Paymentシステムを導入
し始めて,2000年には鉄道線全体に広めています.現在の大人普通運賃
は$1.50で,90分以内なら乗継も可能です.

日付が変わり同じExaminer紙が,Muniには運賃インスペクター(検査員)が
13人しかいないことを冒頭に,この件の続報を伝えています.
Muniの一日の利用客は,推定で約70万人です.
Muni to hire fare inspectors
(San Francisco Examinerのニュースへのリンク)
370万ドルで40人を雇い,少なくとも1480万ドルの増収を目論みます.
これまでは,鉄道線だけだった切符の検査も,バスにも広げることにして
います.記事では,ロサンゼルスやポートランドが,交通警察官も切符の
車内検査を行なっていることにより,不正乗車率を低く抑えていると,
紹介しています.Muniでは警乗はあっても,検札は行なっていません.
posted by NeiTech at 19:00 | Comment(0) | TrackBack(1) | 米国ベイエリア このエントリーを含むはてなブックマーク
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【Muni】運賃未収の悲惨な状況続く
Excerpt: サンフランシスコ市内でLRTやバスなどを運行する Muniの運賃収受は, ほとんどザルに近いことを約一年前に紹介していますが,状況はあまり 変わっていないことを伝える記事がありました. Muni : ...
Weblog: 海外LRTニュース・ひろい読み
Tracked: 2007-02-28 19:00