2006年03月13日

【ボルドー】二期工事と芝生の撤去ほか

地表集電による架線レスのトラム(路面電車)を,世界に先駆けて採用した
ボルドーでは,足掛け2年近くにわたり,そのトラブルに苦しめられて
いましたが,利用客数は予想を超えて伸びており,各路線の延長工事も
たけなわといったところだそうです.
(以下,原文がフランス語につき,誤解誤訳はご容赦ください)


APS(Alimentation par le sol,地表集電)の故障も,昨年末で全運行の
1%になっていましたが,それが今年2月末の時点では0.45%にまで下げる
ことができました.今後の目標としては,2006年末までに0.2%に下げる
ことです.数字はAPSに起因する10分を越えない故障数?だそうです.
一時から比べると,格段に信頼性をつけたAPSですが,既報の通り,A線の
末端ならびに末端近くにあった地表集電区間は,従来の,そして前後の
区間で採用されている,架線からの集電方式になることになっています.
なお,当初の計画よりも減らされていますが,今回延長される第2期区間
でも,APSは一部で採用されます.

利用者数は,昨年12月に一日の乗車人員としては最高の,19万2千人を
記録しました.日頃も17万から18万人を輸送します.これは前年比26%の
増加であり,当初予測の14万人をも上回るものです.
ボルドーだけでも約23万人の人口があり,周辺地域を含むCUB全体では
1999年現在で66万人以上の人口があります.元々地下鉄が走っていても
不思議ではない規模ながら,地質の問題などから地下が掘れず,また,
フランスの他都市で採用されていた高架の新交通システムをも見送って
きましたが,やはりそれなりの需要があるのでしょう.
フランスのナントでは一日22万人の輸送人員があります.しかし,その
路線網は45キロにも及び,ボルドーの1.5倍以上の規模での話です.
CUB : Communauté urbaine de Bordeaux
ボルドーと,その周辺の26のコミューン(市町村にあたる地方行政の最小
区画)からなる都市圏.同様の都市圏はフランス国内に14か所あり,その
うちボルドーは,リヨン,リール,マルセイユに次ぐ人口で4番目の規模
です.ナントの都市圏は人口でボルドーに次ぐ5番目で約56万人.


芝生軌道に関しては,第1期区間で6ヘクタール(開業時には7万3千平方
メートルで約9キロの区間という記録もあります)
が植えられましたが,
その半分はたなざらし状態?になっていて,この夏にも枯れてしまうか,
雨が絶え間なく降れば泥まみれのマット状態になるとあります.

開業当初,芝生へのスプリンクラーに水道水が使われているのは問題と
いう話もあったようです.それで散水を止めて枯れてしまったのでしょ
うか.全てではなく5%から10%だけのようですが,芝生は石畳かアスファ
ルトに変換されます.
第2期区間でも,同じく6ヘクタール分の芝生が導入される予定でした.
しかし,12%分減らされることになり,残りもその植樹方法が変えられ,
地中深く水を求めて根を下ろせるようにするようですし,最終的には
産業用水なども,可能な限りCUBが使えるようにするようです.
Moins de pannes, moins de gazon
(Sud Ouestの3/08付けニュースへのリンク)

第2期区間の工事は,順調に進んでいるようですが,二つほど問題があり
ます.一つ目はボルドーに隣接するコミューンで,A線の西側への延長先
にあたる,Mérignacでの地下水による道路工事の遅れ.
二つ目はC線の北側への延長にある,ボルドーのplace Paul Doumerでの
APSの梁?の納入遅れです.この広場の両側にある2つの通り,cours de
Verdunとcours Portalの間の直接通行(交通整理?)の回復(復活,再建?)を
阻む柱の納入が遅れていると書かれているようですが,意味不明です.
そもそも,そこがAPS区間になるのかどうかさえ,確認できていません.

なお,APSはA線の西側への延長先になるMérignacに,800m弱設けられます
が,教会があって架線柱や電線を避けるためのようです.
しかし,下記文書には,APS区間でも架線柱を設けると記されていると
思われるくだりがあり,APS区間になることは間違いありませんが,その
理由や,架線柱が設けられるかどうかは謎です.APSへの信頼が揺らいで
いた時のものかもしれません.

Le jour du premier rail de la deuxième phase du tramway
(ボルドー メトロポール 2005/11/25付けニュースリリースへのリンク)
(PDFファイル)


トラムの第二期区間完成後には,路線長が現在の倍近くになり,43.3kmに
なります.下記から延長分を含む路線図をダウンロードできます.
LE TRAMWAY - LE RESEAU (CUB公式サイトへのリンク)

新たな路線が出来るわけではありませんが,現在ある3路線の終端は,
7か所とも全て延長されることになっています.A線はガロンヌ川の右岸で
二股にわかれていているため,終端は全部で7か所になります.
このうち,A線のガロンヌ川右岸での南側への延長となる,現在の終点
である,CenonからFloirac(どちらもコミューンの名前)に至る路線では,
今年12月から試運転が開始される予定で,順調にいけば2007年2月の延長
開業となり,その後は2007年から2008年にかけて完成次第,各路線別々に
順次開業していくようです.
Deuxième phase : premiers essais en décembre
(Sud Ouestの3/08付けニュースへのリンク)

A線のMérignacへの延長には,別の記事もあります.延長開業は2007年
6月が予定されています.
Le chantier est à l'heure
(Sud Ouestの3/11付けニュースへのリンク)
芝生問題の解決策という小見出しもありますが,飲料水に頼らず水撒き
できる方法として,意味不明ですが中間層?からの水の供給を受けられる
ようにすると書かれています.やはり,散水制限によりスプリンクラーが
止められて,今は芝が枯れているのかもしません.

ブルゴーニュ門(Porte de Bourgogne)の電停で,芝生軌道に散水する
スプリンクラーの洗礼を受けるCITADIS (2004年5月撮影)
BOD Bourgogne2 BOD Bourgogne1
左側がピエール橋(Pont de Pierre) / 右側はブルゴーニュ門と,奥の
尖塔はサン・ミッシェル大聖堂(Basilique Saint-Michel)のもの

ボルドー Tramway 関連過去ログ :
2006年2月 Tramパークアンドライドの話題ほか
2006年1月 架線レスを売り込み開始?
2005年12月 ワイヤレストラムのその後
2005年10月 トラム延長と架線レスのゆくえ
2005年8月 地表集電は信頼性を取戻したか
posted by NeiTech at 19:00 | Comment(0) | TrackBack(1) | フランス このエントリーを含むはてなブックマーク
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