高温無風が予報され,スモッグが発生しやすくなると発令される,Spare
the Air day(スペア・ディ・エア・デー)で,ベイエリアの公共交通機関
25社が,一斉に運賃を無料にできる予算が今年は3日分あり,そのうちの
2日分が,先週の木金に実施されたところまで既に紹介済ですが,翌週の
月曜(6/26)もスペアディエアデーになり,結局のところ平日3日連続で
運賃無料となりました.シーズンは10月までありますが,現時点では,
この先Spare the Air dayでも運賃は無料になりません.
2006/6/23 今年最初のSpare the Airで
運賃が無料なら,当然乗客は増えます.BARTでは,いち早くその数字を
公開していました.
Monday Spare the Air BART ridership is 2nd highest in history
Friday's Spare the Air Day BART ridership results
Thursday's Spare the Air ridership results were BART's best ever
(BART プレスリリースへのリンク)
利用者増加数は,木曜(6/22)実施時がもっとも多く,通常より10%多い
3万3千人の増加で,これはBARTが参加した2004年以降の運賃無料スペア・
ディ・エア・デーの中で最高記録,月曜(6/26)がこれに次ぐ同9%増の2万
8千人増でした.
BARTでは,これらが全て車通勤からの乗換え増加とみなし,運賃が無料に
なったことにより需要が新たに創出されたとは考えていないようですが,
その前提を基にすれば,走る自動車台数がそれだけ減ったことにより,
木曜は726トン分,月曜は616トン分の汚染物質を,放出せずに済んだのと
等しいそうです.
利用者増加はBARTだけに留まらず,他の交通機関でも同様です.
金曜の時点でMTCが速報を出していました.
June 23, 2006 Transit Ridership Surges as Passengers Spare the Air
Double Digit Increases at Most Agencies
(MTC プレスリリースへのリンク)
MTC : Metropolitan Transportation Commission
鉄道関係では,
サンノゼを走るVTAのライトレールが通常比24%増(3万7千人/日),
VTA : Santa Clara Valley Transportation Authority
サンノゼとサンフランシスコを結ぶ通勤鉄道,Caltrainで木曜の朝にサン
フランシスコ側のターミナルを利用した人数が通常比6.4%増(96人増),
通勤鉄道のACEの利用客が前週比19%増(1790人/日),
ACE : Altamont Commuter Express
この他,ほとんどのバスやフェリーなどで,2桁の増加率とのことです.
下記に紹介する報道の中でも,増加率のことが書かれていて,なかでも
サンフランシスコ・クロニクル紙の記事は,末尾にまとめています.
この件では数多くの報道があり,代表的な記事を紹介しておきます.
Ridership takes leap on Spare the Air day
When the fare is free, commuters give transit a try
(San Francisco Chronicle ニュースへのリンク)
Officials want to extend free transit rides
(San Jose Mercury News ニュースへのリンク)
Three free days of Bay Area transit fuel calls for more
(Inside Bay Areaニュースへのリンク)
MTC looks to extend free transit days
(Contra Costa Timesニュースへのリンク)
Spare the Air dayでは,汚染物質が放出される行為を最少に留めようと
する住民がいます.普段は自動車通勤の人も,その日は公共交通機関に
乗り換えようとするのでしょう.運賃を無料にすることで,その行為を
後押ししているようです.
運賃無料による損失は,各交通事業者が負担したわけではありません.
連邦や州からの資金に加えて,ベイエリアで自動車を登録する際に課せ
られる,$4の追加料金により支えられています.
補填は金額にして一日260万ドル,BARTだけでも93万6千ドルが必要です.
報道にもあるように,さらに資金を投入して,運賃無料の日を増やそう
という意見が持ち上がっています.
運賃無料化で,その日の公共交通機関への移行は大量にありましたが,
肝心の大気汚染のほうは,一部地域で連邦の基準を超えてしまいました.
光化学スモッグで目を痛める成分である,オゾンの数値が基準より高く
観測されたのです.しかし,この運賃無料で車からバスや鉄道,フェリー
への移行が無ければ,もっと事態は悪くなるだけと考えられています.
また,運賃無料でなくても,公共交通機関に乗換えてくれるかどうかが
課題です.今回試しにバスや鉄道などを利用してみた人たちが,これなら
(有料でも)普段の通勤に使えると感じ,日頃も車を家に置いて出勤する
ようになるのが理想なのでしょう.
2006年06月29日
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【運賃無料】予算追加で今年は6日分に
Excerpt: ベイエリアで翌日は高温と無風でスモッグ発生と予報されると,その日は Spare the Air day(スペア・ディ・エア・デー)と宣言されます. 月曜日(7/17)は,この夏4回目のスペアディエアデ...
Weblog: 海外LRTニュース・ひろい読み
Tracked: 2006-07-18 19:00
【運賃無料日】LAでも検討中
Excerpt: 運賃無料日がベイエリアで利用者数増加に効果をもたらした ことは,他の地域にも影響を与え始めました
Weblog: 海外LRTニュース・ひろい読み
Tracked: 2006-07-25 19:00
2006年【運賃無料日】その成果と是非
Excerpt: 公共交通の運賃を一定期間無料にして,普段は自動車で通勤する人たちを 公共交通に誘導し,その結果,車の交通量を減らして大気汚染を緩和させ ようという試みが,ベイエリアでは今年合計6日間も設けられました....
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2006年【運賃無料日】その成果と是非
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