ウィーン地下鉄の新車量産車が,なかなか当局からの営業運転の認可を
得られないという話がありましたが,市電の低床車ULFにも,似たような
話がありました.
防火対策の水準が低いため,地下区間を運行できないという問題です.
ウィーン市電には,3.3kmほどのトンネル区間があります.1950年代に
着工されて,1960年代終盤には予定区間全てが開通していますが,この
地下化は,言うまでもなく道路の混雑を回避するためです.ドイツ語で
ベルトを意味するギュルテルと呼ばれる,Gürtel Straßeの下に建設され
ました.同じように地下化された区間もありましたが,そちらは地下鉄
(U-Bahn)に転用されています.
超低床車とも言われるULFは,この3.3km(Eichenstraße - Südtiroler
Platz間)の走行が認められていないのです.現在ULFは全路線での運用を
目指していますが,これまでこの地下区間を走る18系統と62系統に投入
されなかったのは,このためだそうです.
もっとも,地下区間を走る距離にも依存しているのか,初期の段階から
ULFが投入されてきた,6系統と65系統は,同じ地下区間の一部を走って
います.ですから,丸っきり地上のみというわけでもないようです.
該当区間の電停名と系統番号は,下記サイトがわかりやすいでしょう.
Premetro lines (Horst Prillinger氏のサイト-英語版-へのリンク)
下記報道によれば,運行するWiener Linienは,車内に追加の消火器を
設置するなど地下区間の走行認可を得られるように措置を施していて,
あとは時間の問題で禁止を解かれ地下も走れるようになりそうです.
しかし,その問題とも絡んで,斬新な構造が災いするのかシーメンスの
Simmering工場に居ることの多いULFは,動かない時間が長くなるので,
それによりブレーキや車軸に不具合が生じてしまうこともあるそうです.
21. Juli 2006 Auch die Tram "Ulf" hat Tunnelprobleme
(derStandard.at ニュースへのリンク)
そのほか先週は,地下鉄の新車量産車の投入が,安全ではないとの理由
により当局の認可が下りず,またまた先延ばしになるかもしれないという
話もありました.
9/02に地下鉄U1路線の北側の終点が,現在のKagranからLeopoldauまで
延長開業されるのに伴い,必要な車両数を確保するため同時にUバーンの
新車量産車(Vタイプ)運転開始が予定されていました.
すでにご紹介している通り,Vタイプの量産車は,納入も遅れが繰り返さ
れていて,2000年11月オーストリアのKaprunで発生した,ケーブルカー
火災事故を教訓に,安全基準が厳しくなったことも,遅れた理由の一つに
挙げられていて,春からの投入予定が遅れていたのです.
今度の問題の一つには,地下区間での非常時の避難手順がありました.
これは,最大1300名の乗客を,緊急避難時には70cmしかないトンネル壁と
車体の隙間をつたわって誘導する必要があったのですが,実は,定員が
878名だったので,その人数なら問題なしと解消されたようです.
予定通り9/02には営業運転できるようになりそうですが,最初の1300名と
いうのは,設計上可能な重量から割り出した人数だったとのことです.
なんだか狐につままれたような話でした.
21. Juli 2006
Klimatisierte Garnituren sollen bis 2. September rollen
20. Juli 2006
Noch mehr Verspätung für neue U-Bahn
(derStandard.at ニュースへのリンク)
関連話題 過去ログリスト :
2005/9/24 低床車ULFが2007年には全線に
2006/3/14 地下鉄新車の量産車登場ほか
2006/5/31 Uバーン新車は9月に延期
2006年07月24日
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Excerpt: 第二次車両の第一号が,製造元のシーメンスからWiener Linienに 引渡されました
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