2006年07月28日

【Muni】Tサード 2007年1月暫定開業へ

サンフランシスコ(San Francisco)市内を走るライトレールMuni Metroの
サードストリート線(Third Street light-rail)は,完成の遅れと予算
超過を伴い,ようやく開業日を地元紙に報じられることになりました.
Muni公式サイトでは今のところ発表はありません.
Muni : San Francisco Municipal Railway

現在Nライン(N Judah)の終点で,Caltrain始発駅最寄りの4th Street &
King Streetから,Bayshore Boulevard & Sunnydale Avenueまでの5.4
マイル(約8.69キロ)が建設中で,ここをT Third(Tライン)は,バスより
10分短縮される31分で走る予定です.

今回の報道によれば,公式開業は2007年の4/07(土)ですが,同年1/13(土)
から暫定的に週末のみ運転されることになっています.ただし,この日程
も,今後何事も起こらず順調に行った場合の話のようです.

当初開業は2005年冬でした.それが2006年春になり,冬になり,建設費も
6億6700万ドルが,7億8700万ドルにまで膨れ上がっています.この建設費
は,大半が地元の売上税で賄われているようです.

Third Street Light Rail: Overview
(Muni 公式サイトへのリンク)

Wednesday, July 26, 2006 Third Street seeing streetcars
Test runs for light-rail project begin at last
(San Francisco Chronicle ニュースへのリンク)

サードストリートライトレールでは,Muni Metroの他線の一部で見られる
のと同様に,高床式ホームが採用されます.高床と言ってもスロープが
ありますので,車椅子でも問題ありません.場所によっては相対式ホーム
ではなく,島式ホームになるところもあります.

軌道は道路中央にあり,交差点の前後や電停ではピンク色の舗装が数m
おきに施されています.ドライバーに注意を喚起するためのものと思われ
ますが,他ではあまり見かけない珍しい試みでしょう.

また,電停は交差点に設けられますが,少なくともWindows Live Localの
Bird's eyeで見る限り,相対式ホームの電停はファーサイドになります.
ファーサイドとは交差点の先に電停(ホーム)を設けるという意味ですが,
ライトレールが信号で優先されるなら,停車時間の短縮につながります.
ファーサイドに対して,よく見られる交差点手前の電停やバス停などは,
ニアサイドと呼ばれています.

カラー舗装とファーサイドが航空写真から確認できます.
(Mission Bay地区) Third Street & 20th Street
島式ホームになりそうな停留所.(現時点では建設中の画像のため不確か)
(Bayview地区) Third Street & Thomas Avenue
(Windows Live Local へのリンク)

Tラインは,大雑把に言えばサンフランシスコ半島の東寄りを南北に,
同市の境界まで走る路線で,Caltrainが走っているところよりもさらに
東側のベイ寄りになります.これまで路線バスだけが公共の足でした.
北から,Mission Bay,Bayview,Hunter's point,Visitacion Valleyと
大きくわけて3つの地区を通ります.
Mission Bayは,以前は鉄道の操車場だった場所ですが,近年急速に発展
しているようです.元は倉庫だった建物が,事務所になるばかりか,高級
レストランに化けていたり,高級コンドミニアムが建ち始めるとともに,
バイオ技術関連の研究所などがみられます.このことが影響しているの
か,米国国勢調査によれば,一人当たりの所得が市内で最も高い地域の
一つになっています.

路線図にも載っている,Islais Creek(川)を渡るとBayview,Hunters
Point地区に入りますが,一転してここは犯罪多発地域だそうです.
記事にもありますが,アフリカ系住民(African Americans)が多く住み,
サンフランシスコ市のなかでも低所得層が多く経済的にも停滞気味で,
今回の新路線は,この地域を活性化させると一部から期待されています.
この地域は体の不自由な人が住む割合も,市内では高いほうです.

市の南端にあるVisitacion Valleyは,アジア系,特にベトナムからの
移民が多く住む地域で,やはり所得は高くないようです.

U.S. Census Bureauのデータを,見やすいようにWikipediaが編集して
います.Maps of San Francisco (Wikipedia へのリンク)

下記リンク先は,米国主要都市のどの辺りに一人当たりの所得が高い人が
住んでいるのか,道路と共に中心地からの距離が同心円で描かれている
地図上で表示しています.米国の交通計画を語る上では必見かも.
City Income Donuts
(RADICAL CARTOGRAPHY へのリンク)

サンフランシスコのデータは,下記でより詳しく見ることができますが,
リンクが正常に機能しない場合は,U.S. Census Bureauのサイトで都市名
を検索してください.
Fact Sheet United States | California | San Francisco city
(U.S. Census Bureau へのリンク)

過去ログ : 2005/12/16 サードストリートLRTの開業遅れ
posted by NeiTech at 19:00 | Comment(0) | TrackBack(2) | 米国ベイエリア このエントリーを含むはてなブックマーク
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