メクレンブルク=フォアポンメルン州の州都,シュヴェリン(Schwerin)に
導入されている低床車も,30本のうち一時的に12本が運用から外れたと
金曜に報道がありました.カッセルと同じタイプの車両のためTÜVが検査
したところ,やはり中心ピン(ドイツ語でDrehzapfen)に亀裂が見つかった
からです.週明けにもさらにTÜVによる検査が行われて,修理が必要か
どうか判断されますが,仮に修理となった場合には,製造メーカの負担
になるそうです.
TÜV : Technischer Uberwachungs-Verein (技術監査協会)
シュヴェリンでこの車両を導入したのは2001年からです.通常これほど
短期間に中心ピン(bogie pivot, king pin)に亀裂が生じるようなことは
なく,今のところ原因に関しては何も報道されていないようです.
これで同様の亀裂発見は,カッセル(Kassel),エッセン(Essen)に続いて
3か所目になります.いずれもBombardier Transportation DWA Bautzenが
開発と製造を担っていた部分低床車両で,現在はFLEXITY Classicと呼ば
れているモデルです.
もしも,設計に何らかのぬかりがあって車体の動きからピンへの負担が
過度に高くなり,それが元で亀裂が生じたのなら,FLEXITY Classicを
導入している街はドイツを中心に多数あり,導入本数もありますので,
コンビーノのように致命的な問題ではなくても,影響は大きいかもしれ
ません.運行事業者にとっては頭の痛い問題でしょう.
ただし,今はFLEXITY Classicと一括りにされているものの,今回車体と
台車を結ぶ中心ピンに亀裂の見つかった3都市の車両は,FLEXITY Classic
と呼ばれる前の名称,LF2000とは区別している資料もあります.
これは推測になりますが,3都市に導入された車両の設計段階において
は,まだモジュラーデザイン車両という概念ではなく,これらの車両で
培われた技術に基づいて,必要に応じ車体数を変えられるLF2000が後に
誕生したのでしょう.
それではカッセルなど3都市の車両とLF2000との違いは何かと言えば,
設計や使われている技術はほとんど同じで,単に車体を簡単に増減できる
コンセプトに基づいているかどうかだけの違いなのかもしれません.
カッセル,エッセン,シュヴェリンの車両は,車体幅は見事に3都市で
異なります(それぞれ2.4m, 2.3m, 2.65m).この3種類の車体幅で問題が
なければ,ほとんどどの事業者からのニーズにこたえられるでしょう.
一方,車両長は若干差があるものの,3車体連接であることは共通です.
この他に,ポーランドのクラクフ(Krakòw)でも1999年という早い段階で
LF2000以前の車両を導入しています.同じ3車体連接ですが8軸ではなく
6軸車で,中間車体が短くなっています.
ボンバルディアのサイトで,FLEXITY Classicを導入済の都市名がわかる
ほか,各都市の車両の詳細を確認することができます.
Bombardier Light Rail Vehicles > FLEXITY Classic
(ボンバルディア - Bombardier - 公式サイト英語版へのリンク)
今回12本が運用離脱した,シュヴェリンの部分低床車両の詳細 :
Technische Daten Niederflur-Gelenktriebwagen Typ SN 2001
(NVS 公式サイトへのリンク)
NVS : Nahverkehr Schwerin GmbH
報道 : Freitag, 28. Juli 2006 Drehzapfen unter der Lupe
(Anzeiger Sternberg-Brüel-Warin ニュースへのリンク)
【FLEXITY Classic】問題 過去ログ :
2006/7/12 カッセルで運用離脱
2006/7/16 亀裂はエッセンでも
2006年07月31日
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/21720166
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
この記事へのトラックバック
【FLEXITY Classic】ピン取付け方法を変更
Excerpt: 中心ピンの車体への取付けを.溶接ではなくネジ方式に代えていくようです
Weblog: 海外LRTニュース・ひろい読み
Tracked: 2006-08-14 19:00
http://blog.seesaa.jp/tb/21720166
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
この記事へのトラックバック
【FLEXITY Classic】ピン取付け方法を変更
Excerpt: 中心ピンの車体への取付けを.溶接ではなくネジ方式に代えていくようです
Weblog: 海外LRTニュース・ひろい読み
Tracked: 2006-08-14 19:00
