2006年08月02日

【ニューヨーク】地下鉄路線別ランキング

恒例となった感のある,地下鉄の路線別ランキングが,今年も発表され
ました.Straphangers Campaignという乗客を支援するグループが1996年
から毎年行っているもので,2005年の分が対象となる今回で9回目です.
2001年の分が対象となる2002年は実施されていません.
straphangerには,つり革につかまっている人という意味があります.


ラインキングは,ニューヨークの地下鉄のうち,短距離のシャトル線を
除く22路線を,6つの項目で路線別に採点するもので,その項目とは,
* 時刻表上の運転頻度(運転間隔),
* 運行の遅れを伴う車両故障率,
* 定時運行率,
* ラッシュ時の着席率,
* 車両の清潔さ,
* 車内アナウンスの明確さや正確さ
となっています.いずれも運行当局により公開されている資料から,路線
別に集計したものです.ラッシュ時の着席率は,マンハッタンに向かう
地下鉄が,マンハッタンに到達する寸前の駅,つまりブルックリンや,
クイーンズ,ブロンクスでの最後の駅での調査によるもので,清潔さは,
運行当局に独自の報告書があるそうで,椅子や床などが対象です.

総合的には故障率が低下して改善がみられましたが,定時運行率や清潔さ
では昨年よりやや悪化しています.
この他,発生率が落ちている犯罪率が改善要素として挙げられますが,
当局に統計があっても路線別ではないため,盛込めないそうです.もっと
もこの手の今の関心は,無差別に狙われる別の危険性かもしれません.

ランキングは,運賃の$2を満点とした金額の形で表わされ,金額が低い
ほど評価が悪いということになります.
1位は,3年連続で6系統($1.40)でした.これに対して最下位は,N系統と
W系統で,どちらも$0.75でした.
Maps Subway (地下鉄路線図)
(MTA New York City Transit 公式サイトへのリンク)

ランキングの内容は,下記サイトで確認できますし,路線ごとの評価を
含めて42ページに及ぶ全文を,PDFファイルでダウンロードできます.
State of the Subways Report Card 2006
(NYPIRG Straphangers' Campaign へのリンク)

報道でもこの話題を取り上げています.
August 1, 2006 The No. 6 Is Rated No. 1 in Straphangers’ Report
(New York Times ニュースへのリンク)

トップの地下鉄6号線は,着席率を除いた項目で好成績を挙げました.
これには,2000年からの新車導入が功を奏していると,Straphangers
Campaignのお抱え弁護士は語っているそうです.
これは推測ですが,6号線の車両基地はWestchester Yardだけと思われ,
そこではほぼ6号線だけを受け持っているようですので,そのあたりも
貢献しているかもしれません.他の路線では車両基地が複数だったり,
一つの車両基地が何路線も担当していたりします.
Westchester Yard (Bird's eye) (Windows Live Local へのリンク)
撮影時期は不明ですが,見渡す限り車庫内は新型車両でほとんど占められ
ています.東から陽がさしているようですので,午前中でしょう.

"6 train" in flickr
"N train" in flickr

ところで,ニューヨークには数字の路線名と,アルファベットの路線名の
2種類があります.ご承知のかたも多いでしょうが,これは歴史的背景が
あるからで,数字の路線(現在は1から7まで)は,IRTの末裔にあたり,
ディビジョンA(Division A)と区別されています.なお,3つのシャトル
S系統のうち,タイムススクエアの42nd Street Shuttleだけは,ディビ
ジョンAに属します.
IRT : Interborough Rapid Transit Company
boroughとは,ニューヨークの5つの区のことで,地下鉄に関係するのは,
マンハッタン,ブルックリン,クイーンズ,ブロンクスの4区です.


これに対して残りのアルファベットの路線名を持つ線区は,BMTとINDの
路線を引き継いでいて,今はディビジョンB(Division B)となります.
BMT : Brooklyn-Manhattan Transit Corporation
IND : Independent Subway System

ディビジョンAは,Bよりトンネル断面積がやや小さく,急カーブも多い
関係で,Bの車両はAに入線できませんし,Aの車両は車体幅とホームの
隙間が広がるため,Bの路線で旅客営業できないことになっています.
ディビジョンA向けの新車R142とR142Aは,車体幅が2.621mなのに対し,
ディビジョンB向けの新車R143は,3.048mなのです.

今回のランキングで故障率が低かったのは5系統で,次点の2系統と共に
Bombardier製R142が投入されています.
一方,Kawasaki製R142Aが走る総合首位の6系統は,故障率は6位でした
が,総合2位で故障率は3位の4系統でも,R142Aが使用されています.
posted by NeiTech at 19:00 | Comment(0) | TrackBack(1) | 米国北東部 このエントリーを含むはてなブックマーク
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【ニューヨーク】地下鉄の路線別の待遇差
Excerpt: 数字(Division A)の路線と,アルファベット(Division B)の路線で, 提供されているサービスに格差があるようです
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Tracked: 2007-01-30 19:00