2006年09月26日

【フェニックス】ライトレールの警備

先日,アリゾナ州スコッツデールで一部住民がライトレール計画に反対
していることが報道されていましたが,その理由の一つとして,ライト
レールが犯罪を呼び込むというものがありました.
2006/9/21 【スコッツデール】LRTは生活の質を落とす?

このスコッツデールの例に限らずライトレール反対派は,全米の統計は
ライトレールが他の大量輸送機関よりも犯罪が多いことを示していると
主張するそうです.
件数では,全米で2002年から2004年にかけて,対人犯罪が1600件少々,
対物犯罪が3800件弱と報告されていて,重犯罪はありません.

しかし,犯罪率でみると,他の通勤鉄道やバスなどよりも高いのです.
下記で紹介する報道によれば,2000年のデータを使い旅客あたりとマイル
あたりの犯罪率をアリゾナ州運輸省が出してみたところ,ライトレールは
暴力行為ではバスの3倍,窃盗行為はバスの6倍もあったそうです.
この報道は,スコッツデールの西隣のフェニックス(Phoenix)で,2008年
末に開業予定のValley Metro Railのライトレールは,拳銃を携行しない
警察官が警備にあたることになりそうだということを報じるものでした.

ライトレールが開通する区間は,沿線から0.5マイルの範囲で犯罪率が
フェニックス市全体の2倍近く高いとのことです.しかし,実際にValley
Metro Railが走り始めてからどうなるかは予測つきませんし,路線バスで
どれだけの犯罪があるか,路線別ではValley Metroは把握していません.
統計では,公共交通の乗り物の中では,外の世界より犯罪率は低いことが
裏付けられています.現在でもフェニックス市警察では,法執行力を持た
ない警官補佐など50人を投入して,路線バスや乗換えターミナルなどの
警備にあたっています.

ライトレール開業後は,市警察の中に部署を設けて,バスやライトレール
車内で,運賃支払の確認を取るとともに,非武装ながら警備にあたり,
犯罪発生時は,ライトレール路線が3つの市にまたがっていることから,
該当する各市の逮捕権限のある警官(法執行官)が,無線で呼ばれて駆け
つけるようにする計画です.

(以下,リンク先は新しいウィンドウで開きます)
Sept. 25, 2006 Unarmed police to help patrol light rail
(The Arizona Republic ニュースへのリンク)

この中ではテキサス州ダラスと,コロラド州デンバーの例も紹介されて
います.どちらも,ライトレールは外の世界よりも安全だそうです.
市の予算に左右されないように,交通警察はできるだけ独立した存在に
なっていることが重要だと,ダラスの担当者は語っていました.
posted by NeiTech at 19:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 米国中部 このエントリーを含むはてなブックマーク
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