ウォーターフロント地区を走ってきた路面電車が,ちょうど1年前の11/19
から長期に及ぶ運休に入りました.これは,George Benson Waterfront
Streetcarの話です.
ウォーターフロントに沿って南北に走る路線の北の終点にある車庫が,
シアトル美術館オリンピック彫刻公園の施設の一部として使われるため
失われ,代わりの車庫が完成するまでは運転できなくなったのです.
当時廃止論や路線移設案なども出るなか,現状復帰を望んだシアトル市と
キング郡は,土壇場で車庫の代替地を決め,2007年夏の再開を目指して
いました.
しかし,以前もご紹介しているように,市と郡との間で合意し,新車庫と
抱き合わせで周辺地域を再開発しようとしていた業者が,市のゾーニング
変更の遅れを理由に開発から手を引いてしまい,同時に車庫建設の話も
立ち消えになってしまいます.
現在一時的にバスで代行運転されていますが,新しい車庫が出来なけれ
ば,ウォーターフロントストリートカーの運行再開は不可能です.
そうしたなか,市議会の中には,宙に浮いている新しい車庫建設のための
資金,7百万ドルを別の用途に使おうと進言する議員が出てきました.
郊外の路線バスのバス停のシェルター設置に投じようというのです.
というのも,ウォーターフロントストリートカーは,新しい車庫が完成
して運転を再開しても,すぐまた長期運休を強いられる可能性があるから
です.それは,ウォーターフロントストリートカーの軌道上にある老朽化
した高架道路,アラスカン ウェイ(Alaskan Way Viaduct)の建替え計画が
あるからです.高架での建替えにしても地下化にしても,工事期間中の
路面電車運転は無理でした.
当時この建替え計画はまだ先の話になりそうで,1年半あれば車庫が完成
できるとして,すぐに建設に着手していれば,来夏には運転再開が可能
となり,アラスカンウェイの工事まで少し間もあると考えられていたの
ですが,今後建設予定地がすぐに定まっても,1年半の間にアラスカン
ウェイの話も決まって着手される可能性も出てきたため,それに資金を
使うのは無駄という考えから出た話のようです.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
車庫建設資金が危うくなってきたことを伝える報道 :
Wednesday, November 15, 2006 Council mulls using streetcar money
for suburban bus shelters
(Seattle Times ニュースへのリンク)
現在は同じデザインの代行バスで運転されている,ウォーターフロント
ストリートカー : (King County Metro Transit 公式サイトへのリンク)
George Benson Waterfront Streetcar Line Metro Route 99
2007年1月開園予定のオリンピック彫刻公園 俯瞰予想図 :
Aerial view of the future Olympic Sculpture Park.
(Olympic Sculpture Park 公式サイトへのリンク)
公園の南西の端にあたる場所にあった,かつての車庫(運休の半年前) :
シアトル ウォーターフロント・ストリートカー関連 過去ログ :
2006/7/01 バス代行からの復帰に暗雲
2005/10/09 車庫没収で路面電車運休に
2005/8/06 ウォーターフロントをゆく路面電車しばしのお別れ?
シアトルと言えば,モノレールのその後も気になります.
運行が再開されたという記事は無かったように思われますが,11/11に
沿線でガス漏れ事故があり,その時にはモノレールも運転を見合わせたと
いう報道がありました.また,公式サイトも午前11時から午後7時までと
運行時間を掲載していますので,どうやら再開したようです.
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
