2006年12月09日

【ハーグ】脱線原因はトラムトレイン特有か?

利便性を高めるために,トラムトレインとして在来線をライトレール化
して,ハーグ市内の路面電車路線に乗り入れを果たす予定のランドシュ
タットレール(RandstadRail)が,大きな問題を抱えてつまづいています.

デンハーグ(Den Haag)と,ズーテルメール(Zoetermeer)やロッテルダム
(Rotterdam)を結ぶランドシュタットレールは,在来線部分をバス代行に
してLRVが走れるように転換する工事の終了が遅れているだけではなく,
一部を残してLRVで運転を開始した後も,脱線事故が相次いだために,
利用者が新しいLRVレギオシタディス(RegioCitadis)に乗車できたのは
今のところ正味1ヶ月間だけで,現在は工事期間中と同様に代行バスに
再び乗らなければならなくなっています.

脱線事故は,11月初めに同じ場所で2日続けてと,11/29夕方には2件立て
続けで発生したとお伝えしています.
その後,11/29には3件目の脱線もあったと当局が発表してという記事が
出ていたのですが,その日3件目の詳細は明らかにされていない上に,
11/29に3件だったとすると転換後の脱線は11月だけで5件になるものの,
その後の原因を伝える報道の中ではその分は含まれず,脱線は4件のまま
になっています.

脱線原因は,日を追って徐々に明らかにされつつあります.
最初に,軌道の設計ミスが考えられると報じられました.設計というより
敷設か配置かもしれません.原語はOntwerpfoutです.これは,デルフト
技術大学(Technische Universiteit Delft)の教授が示唆したもので,
2本のレールの間で車輪が動きのとれる遊び部分の不足が,脱線の引き金
という考えです.縦曲線やカーブ上,分岐部分など,車両の動きが大きく
なる場所で脱線しやすくなり,これまでの4件の脱線は,いずれもこの
ような場所でした.
記事によれば,ドイツでは余裕を最低2ミリ確保するように規定されて
いるように読めます.また,なぜかよくわかりませんが,軌間余裕不足の
危険性は,スペイン,メキシコ,トルコでも懸念されるそうです.

次に,レール頭部と車輪の踏面勾配の関係も調査されることになります.
4件のうち3件はレギオシタディス(Regio-Citadis)の脱線ですが,ライト
レール車両は,レール上の車輪の動きに遊びが少なすぎるのではないかと
言われています.
トラムトレインとして路面電車車両が普通鉄道の軌道を走る際には,その
逆のケースも含めて,問題になりやすいことの一つのようです.
この件と関連あるかどうかは判りませんし,詳細も不明ですが,ドイツの
ケムニッツ(Chemnitz)に出稼ぎに行っている,カッセルのハイブリット版
レギオシタディス(Regio-Citadis)も,10月初めに何らかの問題を起こし
ていたようです.


ロッテルダム(RET)の地下鉄を改造した車両が脱線した1件は,ポイントの
不具合が引き金だったとされています.ポイント不具合がなぜ生じたかは
現時点では不明です.

いずれのケースも,最終的な結論が出ているわけではなく,調査は続け
られています.少なくともその間ランドシュタットレールは運行されず,
利用者は代行バスに乗るしかありません.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
11/29には3件目の脱線があった?
2 dec 2006 Derde tram RandstadRail woensdag in problemen
(Telegraaf ニュースへのリンク)

軌道の欠陥が脱線の原因?
05-12-2006 Ontwerpfout in RandstadRail
(Algemeen Dagblad ニュースへのリンク)
6 dec 2006 'Ontsporingen door ontwerpfout RandstadRail'
(De Telegraaf ニュースへのリンク)

レールと車輪の踏面勾配の相性の問題も調査へ.
07-12-2006 Verschillende oorzaken ontsporingen RandstadRail
(Algemeen Dagblad ニュースへのリンク)
07-12-2006 RandstadRail niet goed ontworpen
(Cobouw ニュースへのリンク)

分岐器の交換が必要とも.
08-12-2006 Nieuwe wissels nodig op traject RandstadRail
(Cobouw ニュースへのリンク)

ロッテルダムRETの地下鉄に詳しいファンサイト(非公式).
Forepark駅付近で脱線した,RET車両の画像も豊富に掲載.
29-11-2006 - Ontsporing RandstadRail-rijtuig bij Forepark...
05-12-2006 - Ontsporingen RandstadRail in onderzoek
(r e t m e t r o . n l へのリンク)

鉄道の運休は今後も数週間単位で続き,バスが代行.
07-12-2006 RandstadRail staat weken stil
(Algemeen Dagblad ニュースへのリンク)
代行バスは混雑していて心もとない?
7 december 2006 Bussen bij RandstadRail waren onveilig
(Elsevier ニュースへのリンク)

今回は誤訳や誤解で内容が間違っている可能性がかなりあります.


RandstadRail脱線事故 関連 過去ログ :
2006/12/01 ランドシュタットレールまた脱線
2006/11/12 ロッテルダムとメトロで直結
2006/11/04 中央駅で運行開始間もないLRV脱線
posted by NeiTech at 19:00 | Comment(0) | TrackBack(3) | 欧州(独仏西語圏外) このエントリーを含むはてなブックマーク
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【ハーグ】HTMは脱線可能性を事前認識?
Excerpt: 曲線区間でのカントが問題視されているという報道もありましたが,2007年 1月中旬に事故報告が出る模様です
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Tracked: 2006-12-30 19:00

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Excerpt: 11月下旬にほぼ同時期に起きた2件の脱線事故の原因は, それぞれ転轍機の不具合と,過剰なカント量にありました
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