セントチャールズ線(St. Charles Avenue line)は,ハリケーンによる
被害が甚大で,現在はバスが代行していますが,電車が戻ってきます.
残念ながら,まだ一部分に過ぎませんが,カナル通り(Canal street)と
リーサークル(Lee Circle)間の1.2マイル(約1.93キロ)で,12/19に運転を
再開しました.時間も限定的で,朝9時から夕方6時(18時)までです.
8月の時点で,このCBD(Central Business District)内を年内再開として
いましたから,ここまでは予定通りです.
このあとリーサークルから先は,Napoleon Avenueまで来夏に,そして
RTAでは全線復旧を,多少遅れて2008年晩春か初夏としていて,それまで
バス代行が続きます.
RTA : New Orleans Regional Transit Authority
セントチャールズ線では,ハリケーン・カトリーナの襲来時に辛うじて
浸水を逃れた,Willow Street facility(Carrollton Station)に車両が
置かれていたため,電車は事なきを得ましたが,被災前から修復が必要と
された軌道の損害,特に架線などが大きな被害を受けました.これらを
復旧するのにかかる費用は,1200万ドルと見積もられています.
セントチャールズ線の無事だった35両は,車両が水浸しになり使いものに
ならず,軌道の被害は小さかったキャナルストリート線(Canal Street
line)とリバーフロント線(Riverfront Line)に,貸し出していました.
今回の運転再開では,この深緑の電車の2両が使われます.
架線関係の修復は,現在のところ,560本の架線柱のうち150本以上の
交換が終了していますが,まだまだ先が長いようです.
変電所は,1ヶ所に集約していたものが被害を受けたため,今後は3ヶ所に
分散することになります.ただし,今回はボストンから借りているポータ
ブルのもの(発電所?)をキャナルストリート線と共用,リバーフロント
線は,自前のものが使えるようになり,今は独自に給電されています.
来夏のナポレオン・アベニューまでの復旧時には,分散させる1つ目の
変電所がそばに設けられるのだそうです.
なお,10月の話ですので,すでに雑誌などで紹介されていて重複となる
かもしれませんが,水浸しで使えない新しい赤い車のほうは,連邦政府
から修理の補助金が2160万ドル出ています.1両につき,修理に80万から
百万ドルがかかると言われていましたので,連邦からの金で全車修理が
可能になる見込みです.早ければ来夏には修理完了の第一号がお目見え
する予定で,その後は2ヶ月に1両の割合で戻ってくる計画です.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
公式リリース : 2006-12-18
ST. CHARLES STREETCARS RETURN TO CENTRAL BUSINESS DISTRICT
St. Charles Streetcar Line Update
(RTA公式サイトへのリンク)
運転再開前夜の地元紙の記事 :
Tuesday, December 19, 2006 STREETCAR LURCHES FORWARD
(New Orleans Times-Picayune ニュースへのリンク)
運転再開後には,各地で報道されています.
Reutersの記事では,全線復旧は2007年末になっています.
Historic streetcar rolls through New Orleans again
(Washington Post ニュースへのリンク)
Associated Pressの記事 :
* A bit of New Orleans' iconic streetcar line back in service
* Streetcars roll again on St. Charles line
(KATC3 ニュースへのリンク)
災害復旧絡みで,連邦からの資金も大量に投入されているため,米国連邦
運輸省からもプレスリリースが出ています.
December 19, 2006 Streetcar Service Returns to St. Charles Line,
U.S. Secretary of Transportation Mary Peters Announces
(U.S. Department of Transportation ニュースへのリンク)
被災した路面電車の修理代は,連邦政府が払うことになると伝える記事 :
Wednesday, November 01, 2006 Streetcars getting back on track
(New Orleans Times-Picayune ニュースへのリンク)
資料を基に独自に構成したもので,正確ではないかもしれません


緑 : セントチャールズ線(St. Charles Avenue line)
赤 : キャナルストリート線(Canal Street line)
青 : リバーフロント線(Riverfront Line)
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
セントチャールズ線 関連 過去ログリスト :
2006/8/06 運賃の収受再開
2006/6/06 路線網大幅縮小は回避
2006/5/29 救援終了後の不安
2006/4/01 路面電車運行の区間延長
2006/2/01 ボストンから助っ人来る
2005/12/21 セントチャールズ線は2006年秋の再開か
2005/12/15 路面電車 2005/12/18営業再開予定
2005/12/13 路面電車 復活に向けた試運転
2005/11/16 電車復帰への道は険しそう
2005/10/06 交通機関に4700万ドル
2005/10/02 セントチャールズ線バス代行で
2005/9/05 路面電車の車庫も浸水か?
(ニューオリンズ関連は,カテゴリを米国中部から南東部に変更しました)
