転轍機の不具合と,過剰なカント量にありました.
オランダのデン・ハーグ(Den Haag)と,その近郊にあるズーテルメール
(Zoetermeer)や,南南東に約20キロ少々離れたロッテルダム(Rotterdam)
とを結ぶ在来線を転換して,デンハーグでは路面電車の市内線に直通運転
するトラムトレイン形式のランドシュタットレール(RandstadRail)は,
予定より遅れて昨秋開業しました.
しかし,その後トラブルが相次ぎ,遂に11月下旬には脱線事故でけが人を
出してしまい,それ以降は電車の運行を停止しています.
巨額の投資を行なって,それまで運行していたNSの在来線電車を止めて
までトラムトレインに転換した結果が,最悪の状況に陥りっています.
NS : Nederlandse Spoorwegen (オランダ国鉄)
11月下旬に起きた2件の脱線事故のうち,ロッテルダムから乗入れてくる
RETの地下鉄車両が,ハーグの手前のForepark駅近くで脱線したのは,
転轍器不良が原因と発表されました.詳細はわかりませんが,事故調査に
よって内部文書が調べられた結果,昨年夏の時点で,シーメンスが転轍機
(ポイント)に不具合があると警告を発していたことが,今度は明らかに
なっています.
RET : Rotterdamse Elektrische Tram (ロッテルダムの公共交通)
(RETの地下鉄車両は,ハーグの路面電車網(市内線)には入りません)
不具合の内容は記事に書かれていて,制御が効かないとか,ソフトの問題
のように読めますが,よくわかりませんので,興味をお持ちでしたら下記
リンク先の記事原文に挑戦してみてください.
路線には約60の転轍器(ポイント)があります.これまで20か所で調査した
結果,半分の10か所に問題があることがわかりました.これらを全て改修
することになります.
一方,ハーグ中央駅(Den Haag Centraal Station)の近くで,レギオシタ
ディス(RegioCitadis)が脱線したほうは,やはり原因はオーバーカントと
発表がありましたが,その場所は脱線の可能性があることをHTMは事前に
知っていたことは,既に伝えてられている通りです.
HTM : HTM Personenvervoer
(ハーグの公共交通で,前身は,Haagsche Tramweg-Maatschappij)
脱線原因が,2件(TernootとForepark)とも明らかになりましたが,営業
運転再開の見通しは,現在もたっていません.
ランドシュタットレールの2つの路線のうち,ロッテルダムへ向かう線
では,転轍器(ポイント)の改修を今月中に終えて,2月から試験走行を
開始したいと昨日発表がありました.
ハーグから衛星都市のズーテルメール(Zoetermeer)へ向かう線は,現場
となったTernoot駅近くの高架線上のカントを調整する必要があるため,
1月末から3月上旬まで工事が行なわれます.
この工事により,HTMのトラム市内線(2系統と6系統)も,迂回を余儀なく
されて影響を受けますが,ランドシュタットレールの電車が試運転でも
走れるようになるのは,早くても3月からになります.
Ternootは,ランドシュタットレールの駅ではなく,ズーテルメールに
向かう同線が,市内線から分岐した直後にあるトラム市内線上の駅です,
脱線現場に近いため名前が使われています.
資料を基に独自に構成したもので,正確ではないかもしれません


(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
転轍機(wissel)に問題があることは,事前に警告されていました.
11-01-2007 RandstadRail was gewaarschuwd
(Algemeen Dagblad ニュースへのリンク)
Siemens waarschuwde RandstadRail
(Nos ニュースへのリンク)
ハーグとロッテルダム間では,2月から試験走行を予定しています.
電車運休による代行バスの経費が毎週15万ユーロ,収入減が20万ユーロに
及ぶとされ,HTMでは毎週35万ユーロの損出があるそうです.誰がこの
責任を負うことになるのか,現時点では明らかではありません.
12-01-2007 RandstadRail gaat testen in februari
(Algemeen Dagblad ニュースへのリンク)
脱線原因の調査結果が,ランドシュタットレールから発表されました.
今後の予定も記されています.
12-1-2007 Resultaten onderzoek ontsporingen RandstadRail
(RandstadRail 公式サイトへのリンク)
レギオシタディス乗入れで,路面電車区間の市内線でも改修工事のため
バスが代行している区間がありましたが,その工事終了に伴い,市内線
HTM3系統が,1/22から電車運行再開というようなことも書かれています.
ハーグと人口12万弱の衛星都市ズーテルメールの間には,NSの在来線も
走っています.通勤電車も運転されますが,Goudaへ向かう線(Spoorlijn
Gouda - Den Haag)で,インターシティ列車も走っています.
それがランドシュタットレール運休で,代行バスよりも早いこの路線の
通勤電車(Stoptrein)を選ぶ人も多く,連日超満員だそうです.
その混雑具合は,まるで日本のようだと言った人の言葉をタイトルにした
記事まであるほどですが,慣れない満員の車内で,呼吸困難を起こした
人が出てしまい,それが元で途中の駅で避難騒ぎも起きます.今週は,
それらが連日にわたって報道されていました.
08-01-2007 NS schiet Zoetermeerse reizigers te hulp
09-01-2007 'Japanse toestanden' in stoptrein
10-01-2007 Trein ontruimd op station Voorburg
(Algemeen Dagblad ニュースへのリンク)
これまで代行バスは運賃無料でしたが,2月から有料になるとも伝えられ
ています.
Vervangend vervoer RandstadRail niet meer gratis
(Elsevier ニュースへのリンク)
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
RandstadRail脱線事故以降の過去ログ リスト :
2006/12/30 HTMは脱線可能性を事前認識?
2006/12/09 脱線原因はトラムトレイン特有か?
2006/12/01 ランドシュタットレールまた脱線
2006/11/12 ロッテルダムとメトロで直結
2006/11/04 中央駅で運行開始間もないLRV脱線
RandstadRail 脱線事故以前の過去ログ リスト :
2006-10-28 10/29よりRandstadRail一部運転
2006/09/03 トラムトレイン10月までお預け
2006/8/26 在来線のライトレール化遅れる
