英国ロンドン(London)で2003年から導入されている,コンジェスション・
チャージ(Congestion charging),いわゆる渋滞税の適用範囲が,今週
から,西側に面積にしてほぼ倍に拡大されたことは,日本語でも広く報道
されていたと思います.
ことの詳細は,管轄するTransport for Londonの公式サイトや,BBCなど
イギリスの主要メディアによる記事を読まれるといいとして,大西洋を
はさんだ対岸からの発信で,NYタイムスがこんな記事を出していました.
今日はこの記事がベースです.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
February 23, 2007 France Enters Fight Over London’s Road Charges
(New York Times ニュースへのリンク)
渋滞税の対象地域にある米国大使館は,2003年以来,実は全く渋滞税を
支払っていません.未払い問題は,ウィキペディアによれば,2005年に
発覚したそうですが,今度は,拡大された渋滞税の適用範囲に大使館が
含まれることになったフランスが,珍しく外交問題で米国と同調する,
つまり渋滞税は支払わないという話で記事は始まっています.
米国大使館の未納金は,これまでに195万ドル相当に及ぶようで,未払い
の理由として,国際協定で税金は免除としているのに対して,ロンドン
市側は,これは税金ではなくサービス対価であり,大使館にも支払義務が
あると主張して譲りませんでした.
フランスをはじめ新たにコンジェスチョン・チャージ対象地域に大使館が
含まれることになった国々が,米国と歩調をあわせて渋滞税を支払わな
ければ,米国はにわかに同盟軍を得た形になりますが,記事によれば,
これまでのロンドン市側とのやりとりから,米国大使館ではこの件では
これ以上首を突っ込みたくないようです.
小さな外交問題にもなりそうな話はさておき,記事の中段では,ロンドン
市長が今週なかばに発表した,25万人の生活保護を受けている市民の公共
交通の運賃を,半額にする計画が出てきます.
この財源は,ロンドン市中を走る約八千台のバスの燃料費の20%相当を,
ベネズエラ(Venezuela)との協定で,ベネズエラ側が負担する,つまり
燃料代金を割引くことから捻り出すというものです.その見返りとして,
ベネズエラは,ロンドンから公共交通機関の運営ノウハウなどを伝授して
もらうことになるというものです.
もっとも,NYタイムス紙には,ロンドンの地下鉄やバスは苦情が絶えない
のにと,しっかり書かれてしまいました.
この契約話も,かなりの数の記事が出ていました.
Tuesday 20 February 2007 (MayorWatch ニュースへのリンク)
Oil Deal Leads to Reduced Bus Fares for 250,000 Londoners
この他にも,Venezuela London transportなどをキーワードにニュース
検索すれば,多数ヒットしてきます.
渋滞税の話に戻りますが,摘要範囲の住民は,登録により渋滞税を一日
8ポンドではなく,その十分の一まで減額できるのですが,その対象者が
今回の拡大で6万人以上になることで,渋滞を10%から15%緩和させると
する市長の公約が,果たせなくなるのではないかと,危惧されています.
特に高級車を乗り回すことも多い,裕福な人たちが住む地域に,範囲が
広がりました.彼らは90%割引された渋滞税で走れるのです.
コンジェスチョン・チャージ(Congestion charging) 摘要範囲拡大 :
* Congestion Charge (BBC 渋滞税のトップページ)
* Western Extension virtual tour (拡大した範囲)
* More buses for west London (バス路線の拡充)
(BBC ニュースへのリンク)
Congestion charging (Transport for London 公式サイトへのリンク)
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
2007年02月24日
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