2007年03月02日

【ボルドー】トラム2007年2月の話題

2007年2月には,ボルドー(Bordeaux)の路面電車(Tramway)の話題が豊富に
ありました.ここにまとめてみます.

まず,日付的には最後になりますが,最初の第2期路線が今週開業して
います.第2期計画路線は,全て既存3路線の延長という形で,全通時には
路面電車の総延長が現在の倍近くになります.今回はA線の南東部への
1.7キロほどの延長ですが,今後も,A線北部と西部,B線南西部など,
順次開通していく模様です.延長に備えて,車両も追加されました.

3か月間の試運転を経たのち,A線がFloirac地区まで延長されましたが,
これにより一日5千人の利用者増加が見込まれるようです.また,A線の
終点だったCenon地区では,トラムが開通してからの4年間の間に,住民が
2千人増えているとの情報もあります.
2006年現在,一日の利用者数はシステム全体で14万人が目標のところを,
18万人輸送しました.ピークには20万人に達する日もあるようです.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
A線の路線延長が開通することを告げる公式の案内 :
Le tram A à Floirac Dravemont le 27 fév !
(TBC 公式サイトへのリンク)
TBC : tram et bus de la CUB
CUB : Communauté urbaine de Bordeaux

第2期分を含んだ路線計画図 : Le tramway : le réseau
(CUB 公式サイトへのリンク)

延長を報じる記事 :
28.02.07 Tout le monde descend à Floirac
28.02.07 Deux communes transformées au rythme du tramway
(20 Minutes ニュースへのリンク)
27/02/07 Floirac dans la toile, Cenon en situation idéale
(SUD OUEST ニュースへのリンク)

ボルドーは,各地から視察団が絶えないと思いますが,先日も路面電車の
導入を検討し,実験線を作ってしまったスペインのムルシア(Murcia)から
一行が訪れていました.マスコミも同行していたため,架線レスをはじめ
とする成功例が,現地スペイン語の新聞にも掲載されていました.

架線なしで電車を走らせる方法としては,ボルドーが最初の実用化例と
なったAPSが,他のバッテリーやフライホイールを利用する方法よりも,
距離の制約を受けない点で有利であると,ムルシアの記事は伝えます.
APS : Alimentation par le sol (中央の第三軌条による地表集電)
Edición del 26 de febrero de 2007 El tranvía de Murcia será el
segundo del mundo en circular con catenaria soterrada

(El Faro Murcia ニュースへのリンク)

そのAPSと言えば,2003年12月に大統領を乗せた開業祝賀電車が立往生
してしまったのに端を発し,トラブルが続出し,まともな運行が出来ない
まま,信頼性を損ないかける状態が続いていましたが,メーカーと地元の
努力の結果,今では危機を脱しています.その後はメーカーがAPSの売り
込みに転じて,他都市でも採用されることになっているのは,こちらでも
ご紹介している通りです.

APS不具合を原因とする故障率の,2006年の結果が,2月中旬に明らかに
されていましたが,当局では,その結果にまだ満足していません.
13/02/07 L'APS alimente l'agacement
(SUD OUEST ニュースへのリンク)
それによれば,2006年の年間運休は34時間に留まり,2005年の173時間に
比べて五分の一にまで減少していました.また,2006年末には運行率?が
95%から目標の99%をクリアし,99,8%にまでなっていました.
しかし,10分を超える運転中断が2005年の530回から2006年は234回まで
しか減らすことが出来ず,これにCUBは満足していないようです.
記事のタイトルにも,agacement(苛立ち)とあり,冒頭にもdéçu(失望)と
いう言葉が使われています.

ボルドー市電の復活を紹介するスペイン語の記事によれば,2006年11月の
時点で,600時間の運行のうち,遅れは10時間以内だったものを,5時間
以内にまで減らそうとしているようです.この600分の5という割合は,
架線で集電している場合の,典型的な指標なのだそうです.
Tranvía de Burdeos El tranvía revoluciona burdeos
(Obras Web へのリンク) ムルシアの話とは直接関係ありません

最後は,2月最後の週末に行われたAPSの要とも言える,集電レール補修
工事の話です.
絵になる架線レス区間で,画像が紹介される機会も多いヴィクトワール
広場(place la Victoire)で,工事が行われました.
23 février 2007 Tramway : modifications de la circulation place
de la Victoire à Bordeaux
(PDFファイルによる公式案内)
(CUB 公式サイトへのリンク)
実施後に出された記事 : 26/02/07 L'APS souffre
(SUD OUEST ニュースへのリンク)

ヴィクトワール広場では,トラムは非常に通行量の多い道を横断します.
Place la Victoire (Windows Live Local bird's eye へのリンク)
頻繁に自動車が通行することにより,走行レールの中央に敷設された,
特殊な集電用のレール(第三軌条)が痛んでしまうようです.
その補修作業のため,土日の夜9時半以降はトラムB線を運休にしました
が,信頼性が回復した今後のAPSの課題として,この問題は,頭を悩ます
ことになるのかもしれません.

トラムB線の開通間もない頃のヴィクトワール広場 :

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

ボルドーのトラムとAPS関連 過去ログリスト :
2006/11/28 【ムルシア】架線レスをAPSで導入を検討中
2006/9/19 【APS】オルレアンのB線で採用され4都市に
2006/7/14 【APS】アンジェとランスで採用 3都市に
2006/6/21 【Alstom】APSがイノベーション賞受賞
2006/1/10 架線レスを売り込み開始?
2005/12/12 ワイヤレストラムのその後
2005/10/01 トラム延長と架線レスのゆくえ
2005/8/21 地表集電は信頼性を取戻したか...
posted by NeiTech at 19:00 | Comment(0) | TrackBack(1) | フランス I このエントリーを含むはてなブックマーク
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