ロサンゼルスで建設中のライトレール新線が,思わぬところから待ったが
掛かり,2010年の開通予定がずれ込む可能性も出てきました.
エクスポライン(Exposition Line / Metro Expo Line)は,都心部では
地下鉄レッドラインと乗換えができる7th/Flower (Metro Center)駅を
起点とし,途中までは軌道を同じライトレール仕様のブルーラインと共用
して,その後は西に進路をとり,第一段階ではカルバーシティ(Culver
City)まで建設される路線です.最終的にはサンタモニカ(Santa Monica)
まで延長する計画があります.
持ち上がった問題とは,カルフォルニア州の公共サービス関係の委員会
(Public Utilities Commission)が,ライトレールと自動車や歩行者の
交通事故の多発を懸念していることです.
エクスポラインは,廃線跡を利用して建設されるため,専用軌道になる
ものの,都心側ターミナルを除いて道路と平面交差します.いくつかの
場所で問題があると委員会側では指摘していて,LACMTA(通称 Metro)と
調整に入っていると,LAタイムス紙が明らかにしました.
LACMTA : Los Angeles County Metropolitan Transportation Authority
そのため時間が費やされ,場合によっては設計そのものが見直されて,
一部区間でも高架にすることにでもなるようなら,1千万ドル以上工費が
高くなるのはもちろんのこと,たとえその追加予算を確保できても,環境
への影響調査をやり直さなければならないため,相当な時間が掛かって
しまします.それは,2010年開業から遅れることを意味していました.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
April 17, 2007 Safety issues could delay Exposition Line
(Los Angeles Times ニュースへのリンク)
この記事では,これまでの交通事故件数も掲載されています.
17年前に,やはり平面交差の多いライトレールのブルーラインが開通して
以来,事故で犠牲になった人の数は70名近くに達しています.先週も若い
女性が路上で轢かれるという悲劇が起こっていました.
次に開通したグリーンラインは全線立体交差でしたが,新しく2003年に
開通したゴールドラインは,一部に平面交差が残るためブルーラインの
教訓を活かした結果,事故による犠牲者はいないとのことです.
この教訓とは,遮断機を対向車線側にも設けるというものでした.従来は
進行車線にしか遮断機がなく,これを回り込んで電車が接近する踏切内に
進入し,事故に遭うケースもあったようです.
これは記事にないことで,推測も混じりますが,ゴールドラインの平面
交差区間はわずかな距離です.ゴールドラインの実績は,あまり参考に
ならないかもしれません.今度のエキスポラインでは,廃線跡に平行する
道路があるため,むしろ開業当初は事故が多発していた,オレンジライン
(BRT)の例が参考になるような気がします.
委員会が懸念している場所は3か所あります.いずれも大学や高校の近く
になります.どのあたりに位置しているかは,LAタイムスの記事に地図が
掲載されていますので,現場の航空写真へのリンクを紹介しておきます.
1. Los Angeles Trade Tech College (手前はブルーライン)
2. University of Southern California (USC)
3. Dorsey High School (記事の画像はこの辺か)
(いずれも,Windows Live Local bird's eye へのリンク)
リンク先をMSインターネットエキスプローラーで開いても,単なる地図
しか表示されない場合には,表示メニュー下のエンコードを日本語以外
(例えば西ヨーロッパ言語など)に変更すると,航空写真に切り替わるかも
しれません.
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
エクスポライン(Exposition Line)関連 過去ログ :
2006/3/22 【ロサンゼルス】第4のLRT着工間近ほか
2005/10/10 【ロサンゼルス】都心から海岸を目指して
2007年04月18日
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