2007年04月20日

【Muni】Tサードの遅れがシステム全体に波及

サンフランシスコのMuniで,通称Tサードライン(T-THIRD Metro line)が
平日のラッシュ時輸送を担うようになって二週目に入りました.しかし,
残念ながら無事に乗り切っているとは言えない状況で,沿線の利用者は
ライトレールの本格運行開始と引換えに廃止された15番の路線バスが,
ラッシュ時だけでも復活されることを願っているような状況だそうです.
Muni : San Francisco Municipal Railway

慢性的な遅れで一時間近く電車が来ないことや,やっと待ち望んだ電車が
来ても,遅れきたせいで車内が混雑している状況に,以前のバスのほうが
良かったと思われているのです.
遅れはTサード(T-THIRD)線内だけに留まりません.Muniメトロ全線に波及
していきます.マーケットストリートの地下区間を共用していることが,
ちょっとした遅れも増幅して他路線の運行に影響を与え,システム全体に
遅れが生じてしまうのです.
特に運行を開始した週(4/09から)は,連日のように記事が出ていました.
その週の最後に二紙で掲載された,論説を紹介しておきます.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
April 13, 2007 Muni roulette
(San Francisco Chronicle のEditorialへのリンク)
Apr 14, 2007 How not to launch a new rail line
(Examiner のEditorialへのリンク)

今週は落ち着いているのか,それとももう話題にならないのか,記事には
なっていないようですが,リアルタイムで電車の位置を確認できる下記
サイトを見ていると,今に始まったことではありませんが,団子運転が
見られる反面,待ち時間が20分以上になっていることもしばしばです.
San Francisco Muni, CA (NextBus Inc. へのリンク)
リンク先ではまだ新しいTサードが標準では表示されないはずですので,
地図の上にあるLinesと記されたボタンをクリックし,表示されるリスト
最下段にあるT-Third Streetのチェックボックスに印をつけると,表示
されるようになります.なお,この夏には路線バスも全線表示可能になる
とのことです.


マーケットストリート地下区間(Market Street Subway)がボトルネックに
なるということで,サードストリート ライトレール計画(Third Street
Light Rail Project)第二期区間として計画が練られている,セントラル
サブウェイ(Central Subway)が,Tサードをカルトレイン(Caltrain)との
乗換えとなる4th and King streetsから中華街へ抜ける形を想定している
ため,Muniのマーケットストリート地下区間の混雑を救済する意味で,
重要性を増すことになるのかもしれません.

遅れが出るのはTサードに限った話ではないはずですが,クロニクル紙の
論説には,Tサードでは安全対策が強化されたおかげで,運転士が遅れを
回復するために安全機能を無効に出来ないため,それが逆効果になって
いると読める部分があります.裏を返せば,他の路線では多少の遅れは
回復できる裏業があるということかもしれません.

その他にもMuniに関する最新の記事を二つ紹介しておきます.

遅れと言えば,中心部以外で併用区間の多いMuniは,違法駐車にも悩ま
されています.そこでサンフランシスコ市では,電車ではありませんが,
路線バスにカメラを装着して,バス専用レーンに違法駐車している車両の
登録番号を撮影し,車両の登録者に罰金を科そうとしています.
Apr 19, 2007 Muni is watching
(Examiner ニュースへのリンク)
駐車違反の摘発に登録番号を使ったり,あとから違反切符を切れるように
するためには,州法の改正も必要になるそうで,その手続きも進められて
います.ちなみに罰金は,$100だそうです.

もう一つ,Muniが運行しているケーブルカーで,40%の割合で運賃支払い
漏れがあることが明らかになりました.乗客が意図的に行っているのでは
なく,ケーブルカーの車掌が運賃を徴収しきれていないというものです.
市の検査官が,今年1月から2月にかけて秘密裏に乗車した42回のうち,
17回で運賃($5)を払うことができず,その検査官だけでなく76名分の運賃
収受漏れまで数えることができたそうです.
April 19, 2007 Large number of cable car passengers riding for free
(San Francisco Chronicle ニュースへのリンク)
Muniは,運賃収入では経費の22%しか賄えず,これは全米平均さえ大きく
下回っています.
ただ,サンフランシスコのケーブルカーの場合,乗車口の決まっている
路線バスとは異なり,事実上何処からでも乗り降りできることや,今回の
調査でも混雑時の運賃収受率が低かったとされていますが,混雑時には
車内の移動に困難を伴うことも,考慮する必要がありそうです.

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

Muni サードストリート ライトレール 開業前夜からの過去ログ :
2007/4/06 Tサード正式開業間近に2つの不足
2007/2/22 Tラインまだまだ本領発揮せず
2007/1/20 Tライン新線ホーム5センチ高く危険?
2007/1/09 間もなくTラインが暫定開業に
posted by NeiTech at 19:00 | Comment(0) | TrackBack(2) | 米国ベイエリア このエントリーを含むはてなブックマーク
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【Muni】開業後3か月で路線網再編へ動く
Excerpt: サンフランシスコのMuni Metroライトレールが,6/30に再び路線再編を 行うことになりました.4月上旬に新路線,T-Thirdが開業して一部改編を 行ったばかりですが,3か月足らずで再び系統の...
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