2007年07月24日

【サクラメント】回生ブレーキの試験導入

サクラメントのライトレールが,回生ブレーキ(Regenerative brake)を
導入する試験を,RTのゴールドラインで行うという記事がありました.
サクラメントRT : Sacramento Regional Transit District
ゴールドライン : Gold Line (Downtown-Sunrise Folsom)

ブレーキにより発電する電気を架線に戻して有効利用する回生ブレーキ
は,日本国内では昔から広く使われていて珍しくも何ともありませんが,
サクラメントは米国の本拠地があるシーメンスの回生ブレーキシステムを
採用します.米国の主要鉄道ではサクラメントRTが初めてとのことで,
同じシステムは,ケルンとマドリッドで実績があると記事には記されて
います.(その他,下記で紹介のシーメンスの資料に記述あり)

ハイブリッドカーなどの登場により,小型で大容量のバッテリーは実用化
段階に入り,日本国内でも最近は変電所の中間にバッテリーを設置する
など,地上側の対応も見られます.シーメンスのシステムでは,車両には
あまり手を加えず地上に蓄電装置を設置しますが,バッテリーではなく
特殊なキャパシター(コンデンサー)を使います.キャパシターは,化学
変化を伴わずにエネルギーを蓄積できる点が,バッテリーと異なります.

ブレーキで生じるエネルギーは抵抗器を通じて熱になるだけでしたが,
沿線に設置するキャパシタ(コンデンサ)は,そのうち40%を再利用可能と
するため,RTではエネルギー消費量が7%減り,ピーク時の需要も8%減る
とみています.これは控えめに見積もって年間2万5千ドルの節減になり,
二酸化炭素放出量に換算すると175トンの削減になるのだとか.

また,環境に配慮するだけでなく,ライトレールの信頼性を高めることが
できる可能性があります.RTの期待は,むしろこちらが大きいようです.
実は,昨年猛暑で電力需要が膨れ上がった時,RTの変電所が機能しなく
なってライトレールが数時間立往生したという,苦い経験があるのです.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
July 23, 2007 Light rail on green track
(The Sacramento Bee ニュースへのリンク)

ライトレール路線図 : System Map
(Regional Transit District 公式サイトへのリンク)

サクラメントRTのゴールドラインで試験が行われるシーメンスのシステム
は,Sitras SESと思われます.下記ページにそのシステムの概要を記した
PDFファイルへのリンクがあります.
The energy storage system Sitras SES
(Siemens AG へのリンク)
これによれば,米国オレゴン州ポートランドで,2002年8月から2003年
12月まで実験が行われています.その後,フルタイムでの導入は,2003年
7月のケルンとマドリードのメトロが最初のようです.また,ドレスデン
でも実験が行われましたが,採用にはならなかったようで,前述の2都市
以外では,ボーフムと北京が同システムを導入した模様です.

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
posted by NeiTech at 19:00 | Comment(0) | TrackBack(1) | 米国ベイエリア このエントリーを含むはてなブックマーク
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【サクラメント】20周年ライトレール一日無料
Excerpt: サクラメントにライトレールが1987年に開業して,今年で20年になります.
Weblog: 海外LRTニュース・ひろい読み
Tracked: 2007-09-14 19:00