(New Orleans)では,いまだ数万人が避難生活を強いられているとか.
移動手段を公共交通に頼っていた人たちが街に戻らないため,地域交通を
支えるRTAは利用者数が被災前の20%以下になり,人員を整理し規模を縮小
しながら懸命の営業を行っています.当然,経営には余裕がありません.
RTA : New Orleans Regional Transit Authority
しかし,再建されつつある街中の将来の移動手段として,そろそろ路面
電車の新路線を真剣に検討する時期という意見もあるようです.地域が
大きく変貌しようしている時に,それを促進する媒体としての路面電車の
役割に,期待が持たれている様子です.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
July 30, 2007 RTA hears pitch to add Loyola loop to streetcar
(New Orleans Times-Picayune ニュースへのリンク)
記事で紹介されている新路線を提言しているのは,Regional Planning
Commissionです.同組織の公式サイトによれば,ニューオリンズ周辺の
各地区で公選された役職者や,市民などで構成される委員会です.
Regional Planning Commission
提言しているルートは,カナル通り(Canal Street)から分岐して,ロヨラ
通り(Loyola Avenue)を南西に進み,市役所(City Hall)のそばを通った
のち,Amtrakが発着するNew Orleans Union Passenger Terminalに至り,
そこから南東に進路を変えて,現在セントチャールズ線(St. Charles
line)の暫定的な終点となっているリーサークル(Lee Circle)の手前で,
カナル通りに戻る通り(Carondelet Street)の路線に合流するというもの
で,記事のタイトルにもあるように,ループ運転を行うようです.
軌道は路上に敷かれて経費削減のために中央分離帯(neutral grounds)を
走らないとありますので,自動車と車線を共用する併用軌道でしょう.
また,セントチャールズ線がカナル通りからリーサークルまでは方向別に
単線で並走していますので,新路線も単線かもしれません.

黄色の破線が,検討されるロヨラ・アベニューなどの新線区間です.
ロヨラ・アベニューには,沿線に市役所やアムトラックの駅があるなど,
潜在的に需要があるものとみられ,そこに路面電車を走らせるのは,実に
20年近く前から検討されてきた構想なのだそうです.
問題は資金で,建設費は3千万ドルとみられています.これを二期に分け
1500万ドルずつとして,提言する委員は連邦政府から500万ドルの資金を
用意する手立てはついているようです.
RTAは,この提案に否定的ではありませんが,まだ,様子見の感があり
ます.今は,老朽化した路線バス車両の更新に手が一杯で,とりあえず
提案している委員会が,連邦予算獲得には不可欠な環境影響調査に着手
できるように支援することと,今後2年以内に,将来利用客がどれほど
見込めるかを調査するために,ロヨラ・アベニューのルート上にバスを
走らせて欲しいと言われている模様です.
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
ニューオリンズ RTA関連過去ログリスト :
2007/7/09 カナル通りの電車増発
2006/12/20 セントチャールズ線一部復旧
2006/8/06 運賃の収受再開
2006/6/06 路線網大幅縮小は回避
2006/5/29 救援終了後の不安
