2007年08月02日

【フィラデルフィア】PATCO 廃駅を復活か

フィラデルフィアでは,周辺地域を含めて地域の都市交通をほぼ独占的に
運営しているSEPTAが運賃改定を行い,8/01からは乗継割り引きが廃止と
なり,乗車の度に運賃を支払わなければならないことになっていました.
市民への影響が大きすぎるとみたフィラデルフィア市は,SEPTAに乗継ぎ
割引廃止を見直すよう要請していましが,SEPTAがこれを拒否したため,
民事訴訟裁判所に提訴し,判事はSEPTAに8/06まで一時的に乗継割引を
継続するよう命じています.これで,少なくとも今週中は,60セントの
追加で従来どおり,バスや地下鉄,トロリーの間を乗り継ぐことができる
のですが,一日乗り放題のDayPassは予定通り利用不可となりました.
SEPTA : Southeastern Pennsylvania Transportation Authority

この話は継続中で,その後のなりゆきが注目されますが,SEPTAとは別に
フィラデルフィアに乗入れている都市交通鉄道があります.デラウェア川
(Delaware River)を挟んで対峙するカムデン郡を結ぶPATCOです.
カムデン市をはじめとするカムデン郡(Camden County)はニュージャー
ジー州になるため,フィラデルフィアの属しているペンシルベニア州との
州間鉄道ということにもなります.
PATCO : Port Authority Transit Corporation
Speedlineという線名があるようですが,一般的にはPATCOで通じており,
デラウェア川港湾局(DRPA)の管理下にあります.
DRPA : Delaware River Port Authority

PATCOは,デラウェア川をトンネルではなくベンジャミン・フランクリン
橋(Benjamin Franklin Bridge)でまたぎ,フィラデルフィア市側は,その
道路鉄道併用橋の取付け部分を除いて地下を走る,第三軌条により集電
する電車です.
フィラデルフィア側から出発すると,橋の脇に出る少し前の地下区間で,
廃駅を通過するのが見えるかもしれません.旧フランクリン・スクエア
(Franklin Square)駅です.
橋の鉄道部分が完成した1936年当初に開設された駅ですが,1979年に閉鎖
されていました.スクエアと聞くと賑やかな印象がありますが,フランク
リンスクエアは衛星画像などで見ても判るように,公園があるだけです.

右側に移動すると,ベンジャミン・フランクリン橋が見えてきます.

閉鎖は利用客が少ないことが原因でした.しかし,そのフランクリン・
スクエア駅が復活するという話があり,英語版ウィキペディアのページ
にも掲載されているほどですが,今回改めて記事で紹介されました.

駅を復活させるのは,最近開発の目覚しいデラウェア川沿いのウォーター
フロント地区に路面電車(Trolley/Streetcar)を走らせる計画があり,
Franklin Square駅を起点としてPATCOが運営し,既存路線と乗換え可能に
するためです.
実は,以前にも川沿いの道には,1990年代初めにPenn's Landing Trolley
という保存鉄道的な要素の強い?路面電車も走っていたとのことですが,
時期尚早だったのか,いつの間にか無くなってしまいました.

この計画自体は構想段階で,決定までには2年近くかかる見込みです.
他の案,SEPTAのトロリーや地下鉄の延長案になるかもしれません.路面
電車案でも建設費は7億ドルと見積もられています.
しかし,今回の記事によれば,仮にPATCOの新線が建設されなくても,
フランクリン・スクエア駅が再開されるかもしれないとしています.
それは,周辺環境が変わり,利用客が見込まれるかもしれないからです.
2003年の独立記念日には,米国憲法センター(National Constitution
Center)がすぐ近くに開設されました.その他にも周辺の再開発が進め
られています.

駅再開には新しい出入口を作ったり,資材置き場になっている状況を,
現代の利用に適合できるよう改めなければなりません.それには500万
ドルから1千万ドルの費用と,2年もの時間が必要とされています.
それでも近い将来再開するとなると,PATCOが運営する以前も含めて,
最初の開設を除いた再開は実に4回目になるそうです.閉鎖はいずれも
利用者がいないことが理由でしたが.再開は戦時中や路線延伸,200年祭
といった時でした.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
Jul. 30, 2007 Resurrecting PATCO's ghost station
(The Philadelphia Inquirer ニュースへのリンク)

フランクリンスクエアからウォーターフロントへの計画は,下記ページに
簡単ながら地図入りで記載されています.
Southern New Jersey to Philadelphia Transit Study
(DRPA 公式サイトへのリンク)
このページの下のほうにある,Philadelphia Alternativeが該当します.

現時点でフィラデルフィア側の最後の駅の案内ページに,路線全体図が
掲載されています.その他,右側のメニューにあるOverall Route Map
から,より詳細な位置が確認できるようになっています.
8th & Market (PATCO 公式サイトへのリンク)
現在トップページには,ニュージャージー州内のPATCO駅で販売された
SEPTAへの乗継乗車券は,引き続き継続されるという案内へのリンクが
張られていました.

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

フィラデルフィア PATCO関連 過去ログ :
2005/12/30 泥仕合に巻き込まれる地下鉄
posted by NeiTech at 19:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 米国北東部 このエントリーを含むはてなブックマーク
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