2007年08月22日

【チューリッヒ】潤滑剤で騒音と磨耗を低減

路面電車の騒音は頭痛の種ですが,チューリッヒのVBZは,地上設置型の
潤滑剤吹き付け装置(Schmierstellen)で,曲線できーきーときしむ音を
減らすことに成功しているという報道がありました.
VBZ : Verkehrsbetriebe Zürich

装置は,一台が約4万スイスフランするドイツ製で,電車接近をセンサで
感知してから作動するタイプです.製造元のMoklansaのサイトによれば,
トラム用の溝付きレールでもピンポイントで正確にグリースを吹き付ける
ことができるようです.また,グリースは粘着性が高いため,ブレーキに
悪影響を与えることもありません.チューリヒのような気象条件下でも,
この特性を維持できることが,Moklansa社製品が選ばれた理由でした.

2003年より導入を開始したこのシステムは,キシリ音の発生しやすいと
される場所のうち,現在は三分の二を網羅していて,94か所を数えます.
将来は150か所に増やす予定ですが,高価な装置でもあるため,導入は
レール交換などとあわせて行われるようです.

この装置により効率よくレールに潤滑剤を吹き付けできるようになり,
騒音への苦情も減ってきていることから,従来の途油に必要だった2両の
オレンジ色の専用車両(Schmierfahrzeuge)は,昨年末お役ご免となった
そうです.この装置はベルンやバーゼルなどでも導入されそうです.

潤滑剤は,レールと車輪の接触からくる不快な騒音を減らすだけでなく,
レールの磨耗軽減にも効果があります.従来方式と比べて10%から20%も
磨耗度が減っているとのことです.
以前,導入が進む低床車のコブラ(Cobra)ことBe 5/6が,一輪あたりに
掛かる重量の大きさと車輪径が小さいことから,車輪の磨耗が在来車両に
比べて高いという問題が指摘されていました.線路の磨耗も促進していま
したが,潤滑剤による磨耗軽減効果により,これが相殺できる模様です.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
21. August 2007 Auf dem Tramnetz ist es leiser geworden
(Neue Zürcher Zeitung ニュースへのリンク)

レール潤滑システム概要 : Schienenschmiersystem moklansa E3S
この先に英語版情報のPDFファイルへのリンクあり : Download
(moklansa GmbH 公式サイトへのリンク)

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

チューリッヒ市電 関連過去ログ :
2007/3/15 コブラ量産車で車輪問題
この時には,コブラ(Cobra)の量産車も操舵リンクが採用されているかの
ように書いていますが,今回のNZZの記事によれば,独立回転車輪である
ことに変わりないものの,電子制御で車輪の向きを適正化しているように
読めました.先行試作車と量産車では,操舵方式にも変更があったのかも
しれません.
posted by NeiTech at 19:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | スイス このエントリーを含むはてなブックマーク
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