2007年09月21日

【ロンドン】計画短縮?【エジンバラ】車両内定

【ロンドン】
ロンドン市内中心部を南北に縦貫するトラム計画(Cross River Tram)を,
テムズ川を境に南半分だけを先行させるという話を7月に紹介したことが
ありましたが,残されたテムズ川から北の区間は,2020年まで考えられる
ことはないだろうと,やはり質問に答える形でロンドン市長が語っていた
ことが明らかになりました.元々2016年の開通を目指していた計画です.

カムデン(Camden)地区などで,計画発表当時から声を上げているトラム
反対派は,これが計画断念につながればいいと喜んでいる模様です.

TfLでは,ルート検討のために時間と費用をこれまで割いており,今月
上旬にコンサルタント会社からの報告が届いた矢先のことでした.
TfL: Transport for London

反対派は,テムズ川以北に需要はなく,ロンドンとフランスやベルギーを
結ぶユーロスターの発着する駅に生まれ変わったセント・パンクラス駅
(St Pancras)へのトラム乗り入れでは,Somers Town地区をトラムが分断
する形になることや,昔ながらの街並みが残るBloomsbury地区を工事で
掘り返すこと,Camden High Streetから自動車やバスを締め出そうとする
ことなどが,どうも許せないようです.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
20 September 2007 Mayor brings the Camden Tram to a sudden halt
(The Ham&High Network ニュースへのリンク)

コンサルタントからの報告は,下記で読むことが出来ます.
Cross River Tram Consultation Report
(Transport for London 公式サイトへのリンク)
Consultation resultsの下にあるリンクをたどると,Full Route Options
などのPDFファイルへのリンクにたどりつき,中には路線案を書き込んだ
地図もあります.

ロンドンのトラム関連 過去ログ:
2007/8/04 West London Tram計画はお蔵入り
2007/7/20 Cross River Tram南半分先行か?

【エジンバラ】
もう一つ,イギリスのトラム関連の話題はスコットランドからです.
Edinburgh Tram Network のテーマで書かれたWikipediaも,この話題は
既に編集済みで,ニュースと呼ぶには遅いかもしれませんが,エジンバラ
(Edinburgh)を2010年にも走ること(開業は2011年)を目指すトラムの車両
は,スペインの鉄道メーカーCAFに発注することが内定したと報道されて
います.最後まで争っていた相手は,アルストム(Alston)でした.
CAF: Construcciones y Auxiliar de Ferrocarriles

20 September 2007 CAF wins city trams endorsement
(BBC News ニュースへのリンク)
20 Sep 2007 Look what's coming down the tram line
21 Sep 2007 Tram contract awarded to outsider
(Edinburgh Evening News ニュースへのリンク)
CAFの地元スペインでの報道:
21.09.07 CAF logra un contrato de más de 150 millones en Escocia
(El Correo Digital ニュースへのリンク)
21.09.07 CAF fabricará 27 tranvías de primera clase para Edimburgo
por 75 millones
(Diario Vasco ニュースへのリンク)

正式には10/25に決定される手順のようで,5千万ポンド(7200万ユーロ)と
されている,100%低床式の車両27本の製造とその30年間の保守契約が,
エジンバラ市(TIF)とCAFの間で後日交わされることになります.
7車体の40mを超える全長はイギリスのトラムでは車体幅とともに最大で,
250人を一度運ぶことができるとか.また,エジンバラ市内を走るため,
きついカーブや勾配の走行能力に長けていているものの,2本を連結する
運転は出来ないそうです.
TIE: Transport in Edinburgh

イギリスでCAFと言えば,ヒースロー・エキスプレス(=シーメンスとCAFの
JV)が代表格のようなもので,それ以外には馴染みがあまりなく,その
CAFをエンジンバラ市が選んだのは,驚きの選択と受け止められている
ようです.Edinburgh Evening News紙の9/21付け記事は,専門家の意見
としてT&UT誌の編集長の言葉も載せています.
T&UT: Tramways and Urban Transit magazine (Light Rail Transit
Association 発行)
それには,アウトサイダー(outsider)を選んだとあり,そのことで高い
リスクをはらむと考えられています.読み違いかもしれませんが,英国
への納入実績に乏しいことや,国内に工場がないことなどで,よそ者と
みなされているのか,あるいはCAFは通勤電車や高速鉄道などの分野では
評価されても,トラムの実績がアルストムなどから比べてまだ少なく,
その意味でのアウトサイダーということかもしれません.

このトラム計画が成功するかどうかは,収支があうかどうかに掛かり,
費用削減は欠かせない要素で,エジンバラ市がバックにつき計画を進める
TIEによれば,CAFの提示価格は予算を僅かに下回るものだったそうです.
しかし,品質を犠牲にして安い買い物をしたわけではないことは明確に
しておきたいと,TIEの責任者は述べています.

発注先のサプライズは,この夏オーストリアのグラーツでもありました.
余談ですが,かの地では選に漏れたシーメンスなどが市の選択基準などに
関して,正式に(法的に)当局に抗議しているようです.

エジンバラに話を戻すと,すでに予備的な土木工事は開始されていて,
本工事の際に支障をきたす道路下に埋められているライフラインなどの
移設に取り掛かっていますが,図面に載っていないパイプが現れたりで,
数週間の遅れが出ているとの報道も今月に入ってありました.しかし,
それが全体のスケジュールに影響を及ぼすことはないとされています.

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
posted by NeiTech at 19:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 欧州(独仏西語圏外) このエントリーを含むはてなブックマーク
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