ノルトライン=ヴェストファーレン州で,デュッセルドルフにもほど近い
人口約24万人のクレーフェルト(Krefeld)には,路線延長で47キロになる
路面電車が走っていますが,車齢が30年を超えている車両もあり,この度
4500万ユーロを投じて19本の100%低床車を導入することになりました.
クレフェルトと言えばシーメンスの工場があり,営業車両は全てDÜWAG製
ですが,ボンバルディア社のFlexity Outlookが選ばれています.
2007年だけでFlexity Outlookは,スペインのバレンシアとアリカンテで
路線網拡大用に購入した車両が運行に就き,フランスのマルセイユでは,
生まれ変わったトラムが全面的に同車種を採用して夏に開業しています.
そして,オーストリアのインスブルックでの営業運用開始が,Flexity
Outlookにおける2008年の始まりになりそうです.
ドイツでは,アウグスブルクの決定に次ぐ2例目となりました.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
18. Dezember 2007 Krefeld ordert Straßenbahnen bei Bombardier
(Der Mobilitätsmanager ニュースへのリンク)
(18.12.2007) Krefeld bestellt Bombardier-Straßenbahnen
( Eurailpress ニュースへのリンク)
これら第一報が出たあと,次の記事では詳細が掲載されました.
19.12.2007 Bombardier baut die Bahn
(RP Online ニュースへのリンク)
2009年9月から導入が始まり,041系統と044系統に投入される予定とか.
Linien 041 (Tönisvorst - Krefeld Fischeln)
Linien 044 (Krefeld Linn Rheinhafen - Krefeld Hüls)
車両長30m,車体幅2.30mの両運転台仕様になるようで,座席定員52名に
立ち席定員は106名です.
製造は主にザクセン州バウツェン(Bautzen)や,オーストリアのウィーン
にあるボンバルディアの工場で行われますが,電製品はデュッセルドルフ
(Düsseldorf)に本拠を構えるVossloh Kiepe GmbHが担い,車体はジーゲン
(Siegen)で製作されるため,地元ノルトライン=ヴェストファーレン州で
三分の一が製造される計算になるそうです.ボンバルディアは,発表で
そのことを強調していました.州からは,全体の30%を補う補助金が出る
模様です.
PDFファイル版の系統図へのリンクがあるページ: Liniennetzplan
(SWK Bus & Bahn 公式サイトへのリンク)
SWK Mobil GmbH (SWK: Stadtwerke Krefeld)
路線ごとの使用車種なども記されているファンサイトのページ:
Straßen- und Stadtbahnlinien in Krefeld
(www. Tram-Krefeld.de へのリンク)
ここには,GIFファイル版の系統図や配線図へのリンクもあります.
クレーフェルトは現時点では掲載されていませんが,これまでに導入を
決めたり,すでに走り始めている街ごとの詳細も確認できる,メーカの
英語版のページ:
FLEXITY Outlook (Bombardier 公式サイトへのリンク)
この発注には,シーメンスやアルストムも競合していました.
SWKは,今月初めにボンバルディアが受注したことを両社に告げますが,
2週間たっても異議が出なかったので,発表の運びとなったそうです.
普段は,ボンバルディアと書いているBombardier Transportationは,
本社をベルリンに構えますが,同社が属するボンバルディア・グループは
カナダのケベック州モントリオールを拠点としています.このため社内の
公用語としてフランス語も使われます.先日も,ボンバルディアは地元
モントリオールで,通勤輸送用二階建て客車を受注しました.
カナダでは,トロントで路面電車車両の大量発注が予定されています.
204本の旧型車両置換えを皮切りに,オプションとして路線拡大に向けた
480本も計画され,総数684本という数の低床車発注です.これは,一つの
市が発注する規模としてはカナダ史上最大とも言われています.
先日,トロントで公共交通機関を運行するTTCは,2011年にはお目見え
することが期待される204本の低床車は,カナダで製造される(労働力と
部品)割合は,25%が求められると発表していました.
TTC: Toronto Transit Commission
これは米国の連邦政府が定めるバイ・アメリカ(Buy America)ポリシーの
米国内生産割合条件60%から比べるとかなり低率で,カナダに生産拠点を
持たない企業にも門戸を開く形となりました.
2007/12/18 TTC puts the call out for new streetcars
(Toronto Community News (insidetoronto.com) ニュースへのリンク)
この他にも多数の記事があります.
TTCは,2006年に公開入札を行わず大量の地下鉄車両をボンバルディアに
発注していて,それが厳しい非難を招きました.今回それを避ける狙いも
あるようです.米国並みの国内生産率にしなかったのは,カナダで60%は
非現実的で,たとえボンバルディアでも製造工程の多くは欧州内で行う
だろうからとしています.
ボンバルディア以外にトロントの低床車納入に名乗りを挙げているのは,
コンビーノを売り込むシーメンス,チェコのシュコダ(Skoda)と,最近に
なってドイツからVossloh Kiepeも加わっています.
ここで今日二度目の登場となるVossloh Kiepeですが,カナダの企業と
連携して,TTCに部分低床車を売り込もうとしているのでした.
TTCの技術者らは,部分低床より100%低床のほうが,車内の乗客の流れも
良くなり,段差に足をとられつまづく心配もなく,部分低床車より揺れが
ひどいとか,脱線しやすいこともないと考えています.
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
2007年12月20日
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/73780138
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
この記事へのトラックバック
http://blog.seesaa.jp/tb/73780138
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
この記事へのトラックバック
