2008年03月21日

【ホノルル】鉄道かバスか,ふりだしに?

ハワイ州オアフ島の道路渋滞緩和対策として,約38億ドルを投じて建設が
決まっている大量輸送機関は,高架上を走ることだけが決まっているもの
の,鉄車輪(と鉄軌道)かゴムタイヤ(と舗装路面)か,はたまたタイヤなし
(磁気浮上式)にするかのモードが,依然決まっていません.
五人の専門家からなる委員会が,2008年2月に鉄道方式を市に推薦した
ものの,それを受けて3/19に開催された市議会の決議では,他の方式も
引き続き検討という結果が出てしまいました.

委員会の推薦があり,また,1992年以降の米国で連邦政府が資金を出した
62の公共交通事業のうち九割を超える56が鉄道を選んでいることを挙げ,
鉄道を推す市長は,今回で決まらなかったことに失望の色を隠せません.

他のモードが生き残った理由の一つには,鉄道の騒音が一番高いと評価
されたことがあります.早朝から深夜まで,ひっきりなしに鉄道が走った
場合,高速走行する高架線の周辺は,土地の価値が下がるという懸念が
示されています.

カポレイ地区から,ワイキキに近くショッピングセンターでも知られる
アラモアナ地区まで,約20マイル(約32キロ)に及ぶ路線は,2009年着工と
最初の区間の開業を2012年に,アラモアナまでの到達は2017年に行いたい
とされてきました.モード決定は,早くても4月に予定される次の市議会
までありません.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
March 20, 2008 Council to rethink transit options
(Honolulu Advertiser ニュースへのリンク)
March 20, 2008 Council expands transit options
(The Honolulu Star-Bulletin ニュースへのリンク)

選任された五人の専門家による委員会は,鉄道方式が一番信頼性があり,
費用対効果も高いとして推薦しましたが,一方で一番うるさい方式である
ともしていました.それを取り上げた記事が,今月中旬に出ています.
March 11, 2008 Steel rail transit costs less, but it's noisier

(Honolulu Advertiser ニュースへのリンク)
FTAの情報によれば,鉄道方式の騒音源は,鉄製車輪と鉄製レールの相互
作用,車輪のきしみ,モータなどの制御装置やブレーキ関連装置,空冷
ファンなどとされ,列車の速度や長さにより騒音が大きくなることも紹介
しています.
また,鉄道線から50フィート(約15.2m)離れた場所の騒音は75デシベル
とみられること,同じ音量は5フィート(約1.5m)離れた電気掃除機や,
5千フィート(約1.52km)先の航空機で測定されるともあります.記事に
ある図では,50フィート(約15.2m)離れた加速中のバスが75デシベルで
あるかのようになっていますが,後に83デシベルに訂正されました.

ところで,生き残った候補の一つAdvanced Public Transport Systemsが
オアフ島で導入を目指すゴムタイヤ式トラムのフィリアス(Phileas)は,
フランス北部のドゥエ(Douai)で運転が予定されています.その第一号の
車両が2月末にドゥエに到着,その翌週から試運転が始まるという報道が
出ていました.
01.03.2008 Une rame du tram est arrivée à Douai pour sa période
d'essais
(La Voix Eco ニュースへのリンク)

関連過去ログ:
2008/2/23 鉄道かバスか,委員推薦決まる
2008/1/31 トランジットの車両候補出揃う
2008/1/02 鉄道かバスかの続編

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
posted by NeiTech at 07:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 米国南西部 このエントリーを含むはてなブックマーク
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