世界各地の様々な分野のインフラストラクチャー投資計画を例に挙げて,
米国における,地域へのインフラ計画の進め方には改善の余地があると
説くULIの報告が出ました.
ULI: Urban Land Institute
その報告書では都市交通の分野でも分析がされていて,米国サンベルト
地帯の大都市が直面している問題を浮き彫りにした記事がありました.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
April 29, 2008 Houston needs to up its game to fix infrastructure,
report says (Houston Business Journal ニュースへのリンク)
サンベルト地帯の大都市の中でも,中心部の求心力が弱いとされている,
上の記事でコアレス・メトロポリタン・エリア(coreless metropolitan
areas)と呼ばれているヒューストン,ダラス,フェニックスは,ライト
レール建設などで道路混雑緩和や移動の容易化が試みられているものの,
公共交通(transit)への投資は十分でないと報告されていることが,紹介
されています.
記事にはありませんが,報告書にあるグラフによれば,ヒューストンも
ダラスも,短期的には公共交通への投資額は道路への投資の半分以下で,
長期的にも半分を少し上回る程ですが,ロサンゼルスやサンフランシスコ
では,短期的には道路より少なくても,長期的な投資額は公共交通の方が
道路のそれを大幅に上回っています.
報告書では,地域や州のレベルで,公共交通計画と土地利用計画をうまく
調整する必要があるともしています.そうしない限り,いくら自動車に
依存する生活習慣を改めようとしても,結果は出ないということで,公共
交通に道路と同じだけの額を投じるとしても,公共交通で通勤する人の
割合は平均5.5%にしかならないと予測されているそうです.
元となる報告書は,出した研究所のプレスリリースから,全68ページに
及ぶPDFファイル版のレポートをダウンロードできます.
April 29, 2008 Infrastructure 2008: A Competitive Advantage Says
2008 Marks Critical Juncture In U.S. Infrastructure Investment,
Development (Urban Land Institute プレスリリースへのリンク)
一方で,ヒューストンではライトレール第二期計画が進展中です.全部で
推定26億ドルで5路線が予定されていますが,なかには年内にも着工が
見込まれている路線もある状況です.
そうした中,ハリス郡メトロ(Metropolitan Transit Authority)がライト
レールのDBOM契約を結ぶ交渉相手を,第一候補から第二候補に代えたと
いう記事もありました.
DBOM: Design Build Operate Maintain
April 29, 2008 Metro deal with contractor for new rail lines
breaks down (Houston Chronicle ニュースへのリンク)
この記事によれば,メトロは2007年1月から交渉を続けてきたWashington
Group Internationalから,Parsons Transportation Groupに交渉先を
変更したとあります.
そのヒューストンから1500キロ以上離れたフェニックスでは,建設中の
ライトレールの最後のレールが敷設されました.12/27開業に向けて順調
とのことで,予算も超過していないことに胸を張っているようです.
Apr. 29, 2008 Light-rail construction: The end is near?
(AZ Central ニュースへのリンク)
レールに亀裂が生じる問題もありましたが,原因が解明されています.
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
2008年04月30日
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