シアトルセンターを結ぶモノレールは,年内の運転再開が困難な状況です.
そもそもモノレールで対向車両同士がぶつかるということ自体が理解でき
ない話ですが,ウェストレイクセンター(Westlake Center)駅には2線ある
もののホームは片側一ヶ所だけで,2本同時に停車することができないよう
になっています.しかも島式ホームではありません.どうやって外側に停車
したモノレールへ乗降するかを,こちらで紹介したこともあります.
43年目のモノレール参照
行き違いが不要なことと特殊な乗降方法のため,ウェストレイクセンター駅
への入口から2本のレール間隔が狭くなっていました.今回の衝突はそこで
起きています.通常なら信号や無線で連絡を取り,ウェストレイクセンター
のモールを建設した1988年に現在のような形になって以来,これまで何事も
なかったのですが,感謝祭の休日シーズンがはじまったばかりの土曜の夜は
別だったようです.
今回の件とは無関係かもしれませんが,ウェストレイクセンター駅の
レールの下に信号機が見えます(オレンジ色の楕円内に左右2基)
この部分でレールの間隔は約122cmです
この他にも駅への進入口に,信号機があるようです.
衝突事故とはいえ正面衝突ではなく,お互いの車両をこすりあったような
もので,乗り合せた2本のモノレールの乗客84人は2名の軽傷を除いて無事
だったようですが,車両のダメージの程度はまだわかりません.どうやって
両者を引き離すか,その方法も検討中とのことです.
AP通信で世界的に配信されたものではなく,独自の取材で記事を掲載して
いるサイトを紹介しておきます.
Monorail trains collide
(11/27付けSeattle Timesのニュースへのリンク)
No Monorail Service For Rest Of The Year
(KOMOのニュースへのリンク)
Seattle Times紙のサイトでは,過去の事故例をとりあげています.また衝突
した車両の画像はもちろんのこと,地図上に場所を示しています.テレビ局
KOMOのサイトでは,はしご車を使って救出される乗客や,車体のこすった
跡などを見ることができます.
flickr でも早速投稿されています
Monorail Crash(1),Monorail Crash(2) その他あり
(Brian Teutsch氏のフォトへのリンク)
その後,週があけて月曜日のシアトル二大新聞紙のサイト
Monorail collision result of hazard created during 1988 track redesign
(11/28付けSeattle Timesのニュースへのリンク)
Investigators to look at three possible causes for monorail crash
(Seattle Post Intelligencerのニュースへのリンク)
PI紙では事故原因の3つの可能性として,運転手の過失,信号機または無線
の故障を挙げています.
今年はシアトルのモノレールにとって,受難な年になりました.
夏前に端を発した新しいモノレール計画のつまづきから始まり,7月には
車両故障で立ち往生,そして11月の住民投票ではついに新しいモノレール
の建設が見送りになってしまったばかりです.その悪夢から1ヶ月もたたない
うちに,今度は衝突事故が起きてしまいました.これより先に9月には,現
路線の改修には今後数百億ドルが必要と言われていましたし,車両損傷の
程度によっては,このまま...ということがあるのかもしれません.
開業以来43年目ということで,今年は厄年だったのでしょうか.
