2008年04月17日

【シャーロット】4/20トロリー運転再開へ

ノースカロライナ州シャーロット(Charlotte)では,ライトレールLynxの
ブルーラインが昨年11月に開業,利用は好調と伝えられています.
その陰で,ライトレール完成まで工事のため運休を余儀なくされてきた
昔懐かしい電車のトロリー(trolley)が,今度の日曜には戻ってきます.

このトロリー,昔風の路面電車と侮ってはいけないようです.今回の記事
には,このトロリーが1996年から走っていたからこそ,1998年に公共交通
への財源とするための増税を問う住民投票で,賛成多数を得られたとする
見解が語られています.

そのトロリーは,2006年にライトレールの建設工事が本格化してから運休
していました.その後,ライトレールLynxが昨年11月に開業し,12月には
百万ドルかけたトロリー用の新しい車庫も落成,軌道を共用するライト
レールのほうも順調なことから,運転再開の準備が整ったようです.

運転区間は以前と同じ,サウスエンド側のAtherton Millとアップタウン
側の9th Streetの間ですが,両端ともライトレールLynxは停車しません.
トロリー専用の停留所です.その他にもトロリーだけ止まる停留所が2つ
ほどあるとのことです.これらの停留所では券売機が設置されないため,
運賃$1.30は車内で支払うことになります.
また,運転されるのはラッシュ時以外の時間帯だけで,それも5月半ば
までは土日だけに限定され,Lynxとの線路共用に問題なしとなれば,平日
にも拡大されることになるのだとか.そうなれば,アップタウンとサウス
エンド地区の間の電車の運転本数が,倍増することになります.単なる
観光客向けというわけではないということのようです.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
Apr. 17, 2008 Trolley joining Lynx on light-rail tracks
(The Charlotte Observer ニュースへのリンク)
04/14/2008 Charlotte Trolley ready to hit the road
(News 14 Carolina ニュースへのリンク)

日曜(4/20)午後1時には式典が開催されます.その席では,1927年から
1938年までシャーロットの市電として活躍し,近年になって奇跡的に復活
した,トロリー85号車もトロリー運転区間を往復するようです.安全上の
理由から運転される機会が大幅に減ってしまう製造後81年の85号車と,
新しいライトレール車両が並ぶシーンが,見られるのかもしれません.

情報は公式サイトに掲載される模様ですが,この時点ではリンクが正しく
機能していませんでした.少し時間がたてば内容を確認できるでしょう.
Welcome to Charlotte Trolley! (公式サイトへのリンク)

将来,シャーロットのライトレールが,北への延伸を果たした際には,
トロリーが走る余裕がなくなるだろうとされています.

トロリー関連 過去ログ:
2007/4/03 トロリー#85 現役引退か?
2006/11/16 トロリー運転再開も遅れ
2005/12/16 LRT工事本格化でトロリー運休

売上税 過去ログ:
200711/21 交通税賛成多数の分析出る

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
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2008年01月16日

【アーリントン】路面電車計画に弾み

ワシントンDCとポトマック川を挟んで対峙して,有名なところでは米国
国防総省の本部ペンタゴンや,短距離路線専用のロナルド・レーガン・
ナショナル空港などのあるアーリントン郡(Arlington County)の,路面
電車計画が,また一歩前進していました.
先週,税金を地域の交通計画に配分する役目を負う,Northern Virginia
Transportation Authorityという組織が,満場一致で2010年までの予算
配分を承認しましたが,その中にColumbia Pike Streetcarの調査費用
などの分も計上されていました.週明けに各メディアが報じています.

ワシントンDCからのメトロレールも走る,ペンタゴン・シティ(Pentagon
City)から,南西に伸びるコロンビア・パイク(Columbia Pike)通り上を,
隣のフェアファックス郡(Fairfax County)にあるSkyline地区まで結ぶ,
4.7マイル(約7.5キロ)の路線が計画されています.かつては同じルートを
DCからのメトロレール(Metrorail)が支線を伸ばす話もあったようです.

将来は路線網を拡大させる構想もあり,まずはこの路線からスタートする
ことが考えられていて,総額1億3850万ドルと見られています.今回は
2009年と2010年で合計3690万7千ドルが,初期調査費や設計費などとして
認められたとのことです.

他の街の路面電車計画と少々異なるのは,道路(コロンビア・パイク)の
混雑解消の役目も担うことです.これに対しては,道路拡張のほうが有効
とする反対意見もあります.
軌道は道路上に敷設されますが,計画では歩道寄りになっていて,道路
中央は従来通り通過車両の車線として残ります.歩道寄りの車線は路面
電車と自動車が共用することになりますが,電車にはできるだけ赤信号で
停まらないような信号制御がなされる予定とのことです.

バスではなく路面電車にすることにより,DCのメトロと同様に,バスには
乗らない人たちでも,電車なら時には車を捨てて利用する現象が起きる
のではないかとみられているほか,乗降時間が路線バスより短縮できる
と支持派は主張しています.
もちろん沿線への経済効果も期待されていて,コロンビア・パイク沿道
への開発は,より輸送力の高いライトレールを走らせる時と同じくらいに
起きると唱える人もいるそうです.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
January 15, 2008 Streetcar Project Moves Forward
(Arlington Connection ニュースへのリンク)
January 14, 2008 Northern Virginia transportation group selects
projects for funding

(Washington Business Journal ニュースへのリンク)
January 14, 2008 Columbia Pike Streetcar One Step Closer to Reality
(Express: A Publication of The Washington Postへのリンク)
January 14, 2008 Streetcar Plan Has Money and Desire
(Washington Post ニュースへのリンク)

NVTAのプレスリリースから,承認された計画を記したPDFファイル版を
入手することができます.January 11, 2008付けのところです.
NVTA: Northern Virginia Transportation Authority
Press Releases (NVTA 公式サイトへのリンク)

Columbia Pike Streetcarの路線図は,下記サイトでダウンロードできる
PDFファイル版のブローシャの中に記されているのが参考になります.
(View the Columbia Pike Streetcar Project brochure. をクリック)
Pike Transit Initiative (WMATA 公式サイトへのリンク)
WMATA: Washington Metropolitan Area Transit Authority

ワシントンポスト紙では,DCで建設中の路面電車について,Anacostiaと
地名だけ出しています.2007年春の時点で2008年春の完成予定という話が
出ていましたし,チェコでは車両製造工場を出たDC向け車両の試運転が
目撃されています.そろそろ何か話題が出てもよさそうなものですが,
その後の消息はつかめていません.

関連過去ログ: 2006/5/01 路面電車とバスを併用
ここで紹介していた路線バスと路面電車の併用は,今回の報道では全く
触れられていませんでした.計画が変わったのかもしれません.

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2007年12月24日

【ニューオリンズ】運転再開区間が西端に到達

RTAは,セントチャールズ線(St. Charles line)のうち,路線名の由来と
なったセントチャールズ・アベニューを走る全ての区間を,カナル通り
からRiverbendと呼ばれるところまで,12/23に復旧させました.
カトリーナ(ハリケーン)が2005年8月ニューオリンズを襲い,路面電車も
大きな被害を受けて運休してから2年半近く,被害の少なかった都心側の
最初の区間が運転を再開してからも,一年余りの歳月が必要でした.
RTA: New Orleans Regional Transit Authority

最後まで残るセントチャールズ線の末端の運転再開は2008年春の予定と
変わりありませんが,11/10に同線がガーデン地区(Garden District)に
まで戻ってきた後,セントチャールズ通りがミシシッピ川に突き当たり,
電車はその手前で直角に進路を変える場所までの区間は,予定を早めて
一足先に運転を再開できる見通しとみられていました.
(過去ログ: 2007/11/16 クリスマスプレゼント?!)

今回の運転再開区間の沿線には,テューレーン大学(Tulane University)
やロヨラ大学(Loyola University)のニューオリンズ校のキャンパスに,
オーデュポン公園(Audubon Park)などもあります.
セントチャールズ線は8両の車両により,平日は10分間隔,土休日は15分
間隔で運行されます.
今回伸びた電車運行区間の終点から本来の終点までの区間は,バスで代行
されて乗継料金は不要です.

RTAによれば,カナル線もリバーフロント線も,元はセントチャールズ線
向けの深緑色の車両が,引き続き使われているそうです.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
Advisories: Historic Perley Thomas Streetcars Roll to the End of
St. Charles Avenue!
(RTA 公式サイトへのリンク)
運転再開区間がさらに伸びることを伝える記事:
December 22, 2007 St. Charles streetcar route to grow again Sunday
(The Times-Picayune ニュースへのリンク)

被災からこれまでの運転再開までの歩み:
2005/8/29 (Hurricane Katrina 襲来で全面運休に)
* Canal Street Line, Riverfront Line
2005/12/18 被災後初の部分運転再開
2006/4/02 運転再開区間拡大
* St. Charles Avenue Line
2006/12/19 被災後初の部分運転再開(Canal Street - Lee Circle)
2007/11/10 運転再開区間拡大 (Lee Circle - Napoleon Avenue)
2007/12/23 運転再開区間拡大 (Napoleon Avenue - Riverbend)
2008年春再開予定区間: Riverbend - Claiborne Avenue (全線再開へ)

関連過去ログ:
2007/11/16 クリスマスプレゼント?!
2007/9/29 ガーデン地区まで復旧へ

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2007年12月23日

【バーミンハム】ミラノの電車が2009年末に?

米国南部アラバマ州バーミンハム(Birmingham)のダウンタウンに,路面
電車を走らせようという提案が明らかになりました.
イギリスのバーミンガムの話ではありませんので,ご注意を.

同市の属するジェファーソン郡(Jefferson County)で公共交通を運行する
組織,BJCTAから発表されたもので,実現の運びとなれば,ミラノから
ビンテージ車両を10両購入し,2009年末には1マイルほどの路線を10分
間隔で走らせているかもしれません.
BJCTA: Birmingham-Jefferson County Transit Authority
現在,バーミンハム市の人口は23万弱で,かつては市内外に路面電車が
走っていたそうですが,それは,この州でバスの座席を白人に譲る譲ら
ないから始まった公民権運動の起きる,はるか前の話です.

今回の提案では,軌道敷設と車庫建設,車両購入を3300万ドルで行おうと
するもので,1億ドルを超える郡全体の路線バス網改善計画には,連邦
から半分近く補助金が出ることになっていますが,市内のみの路面電車は
対象外です.そこで,年8百万ドルある市の事業許可料(原文: business
license fees)を倍増させる案が承認されれば,これを充てることが考え
られています.

ミラノから買おうとしている車両は1920年代製とのことですので,言及
されていませんが,Peter Witt carsなのでしょう.サンフランシスコの
Fラインという前例があります.
今回の提案には,その価格が1両あたり2万5千ドルから3万5千ドルで,
これを改造すると,車種やエアコンを取り付けるなどの内容により幅が
あり,1両あたり20万ドルから80万ドルになるとあります.10両の購入
予定ですが,そのうち4両は予備車になるとか.
ルートなど詳細が決まるのは2008年2月,ミラノへ車両買い付けに出発
するのが2008年6月末日,着工は2008年11月1日と,提案は細かい日程まで
決めています.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
December 20, 2007 Downtown Birmingham streetcar line proposed
for 2009
(The Birmingham News ニュースへのリンク)
December 20, 2007 Local News Street Cars
(CBS 42 News ニュースへのリンク)
CBS 42 Newsのサイトには,提案内容をパワーポイントで読めるPPT形式の
ファイルもアップロードされていて,記事の最後にリンクがあります.

TRANSIT PLANとタイトルの付いた22ページには,かつてバーミンハムを
走っていた車両の写真が4点(ページ)あり,続いて最近の米国での導入
事例,今後の日程,路面電車だけでなくTRANSIT PLAN全体の各種数字が
並んだあと,最後に経済効果が記されています.公共交通1ドルあたりに
3ドルから9ドルの幅で,平均すると6ドルの見返りがあるのだそうです.

なお,ミラノでは新たに路線を延長したり,低床車の信頼性が欠けると
いう理由から,製造から80年近くが経つPeter Witt carsを,今後も数年
現役で使うとATMが発表したばかりか,塗装をオリジナルのものに戻して
いるという未確認情報もあります.
ATM: Azienda Trasporti Milanesi

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2007年12月10日

【米国】2007年12月09日までの話題

ダイジェスト版になりますが,
まず南東部のバージニア州ノーフォーク市(Norfolk)で,ライトレールの
建設工事が,12/08(土)に着工されました.開業は2010年の予定です.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
December 9, 2007 The Tide is rising, fans of light rail say
(The Virginian-Pilot ニュースへのリンク)
December 9, 2007 Officials break ground on Norfolk's light rail
(WVEC-TV Norfolk ニュースへのリンク)

早くも経済効果があらわれているとか.
December 6, 2007 Norfolk says light rail's benefits already
rolling in
(The Virginian-Pilot ニュースへのリンク)

直近の関連過去ログ:
2007/10/02 資金調達目処がたち着工へ

同じ南東部のシャーロットでは,先月開業のライトレールで,運賃徴収が
開始された直後の月曜(11/26)には,一日平均の利用者数予測9100人を
下回ったものの,次第に数字が上がってきているようです.
Dec. 09, 2007 Light-rail ridership high in 1st week
(The Charlotte Observer ニュースへのリンク)

直近の関連過去ログ:
2007/11/28 【シャーロット】週末二日で十万人が体験

一方,北東部のシアトルでは,12/12に新しい路面電車が開業します.
ウォーターフロント地区の路線ではなく,サウスレイクユニオン地区を
部分低床車が走ります.
Seattle Streetcar: South Lake Union Line
Streetcar Inauguration Ceremony Opening Day December 12th 2007
(Seattle Streetcar 公式サイトへのリンク)

それに先立ちシアトル市では,他に5つの路線計画を検討中であることが
明らかにされました.
December 7, 2007 South Lake Union streetcar could be just the
beginning
(Seattle Post Intelligencer ニュースへのリンク)
December 6, 2007 More streetcar lines? Report mentions 5 potential
routes
(Seattle Times ニュースへのリンク)

直近の関連過去ログ:
2007/10/28 【シアトル】市電が八週間の試運転を開始

日付は順序が前後しますが,最後にアリゾナ州フェニックスで,12/03に
ライトレール車両が本線上の試運転を開始したそうです.車両は,近畿
車輛製で,2008年末の開業が予定されています.
Dec. 3, 2007 Test run for light-rail trains starts today
(The Arizona Republic ニュースへのリンク)

直近の関連過去ログ:
2007/2/22 【フェニックス】LRT衝突事故への対策(2)

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2007年11月28日

【シャーロット】週末二日で十万人が体験

南仏ニースから大西洋を挟んで約7300キロ隔てた米国南東部シャーロット
でも,同じ日にライトレールLYNX Blue Lineが開業していました.
土日には運賃無料で開放され,月曜からは通貨単位こそ異なりますが,
1.30ドル(ニースはユーロ)の運賃が必要になるところまで同じです.
時差は6時間で,ニースで一般客を乗せ始めた14時は,シャーロットでは
まだ朝8時で,旅客運転はニースのほうが2時間だけ早かったようです.

シャーロットでも,1938年までは路面電車が市内を走っていたそうです.
その後,1998年にはトロリーとして僅かな距離を観光や学習向けとして
復活させていますが,通勤客を対象として道路混雑緩和に役立てようと
する鉄道が復活するまで,70年近く間が空いてしまいました.

開業初日の11/24(土曜)には,最初の4時間(10時から14時まで)だけでも
約3万4千人が乗車,その数字は19時には6万人を超えるまで膨れ上がって
いきます.これは,76のバス路線網を持つCATS全体の平日一日平均利用者
数(6万5千強)にも匹敵する人数でした.
LYNX Blue Lineの輸送力は一日2万5千人とのことですので,当然各駅で
積み残しが発生しました.CATSでは急遽,バスを仕立てて輸送にあたら
なくてはならなかったそうです.
CATS: Charlotte Area Transit System

翌日11/25(日曜)には,前日同様の人が出ると見越し,16本の電車のうち
15本を投入しました.物見遊山の乗客が多少減ったこともあり,11/24の
ような混乱には至らず,9時から18時までで4万人余が乗車しました.
この日13時以降の約半数は,アメリカンフットボールの観戦客(Panthers
ファン)で占められた模様です.
ライトレールLYNX Blue Lineの走るシャーロットには,市内だけで66万
以上の人が暮らしますが,週末の二日間で約10万人が,この地域の新しい
乗り物を体験したことになります.

11/26(月曜)からは運賃が必要です.南端駅を出発した電車の車内では,
8時過ぎには五名在籍の切符検査員のうち一人が,車内改札を早速始めた
そうです.しかし,午後になってCATSが,この日はせいぜい5000人の利用
との見込みを発表,利用予測は初年で平日平均9100人であることから,
各メディアは通勤初日は低迷というようなタイトルで報じました.2025年
までには同18100人の輸送を目指しています.

沿線にパークアンドライドは7か所あり,合計3500台を収容できますが,
営業開始初日となる11/26(月曜)には,朝のラッシュが終わった時点で
収容台数の七分の一に相当する500台程度しか,車が駐車していなかった
そうです.今の段階では路線バスから乗客が移行しただけで,車から通勤
手段を切替えたチョイス・ライダーは,少数に留まっています.

ライトレール駅まで自動車でやってきて,そこに車を置いて電車に乗り
換えると,どうしても時間的には長くなりますが,街中に駐車するより
安上がりで,高騰するガソリン代も多少浮く上に,渋滞にも巻き込まれ
ない利点が浸透してくれればと,CATSは期待しているようです.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
週末に開放された運転初日の様子が伺える画像があります.
Slideshow: First day of light rail 11.24.07
(The Charlotte Observer ニュースへのリンク)
Charlotte - First Lightrail Line Opened Today - #1, #9
(SkyscraperCity フォーラムへのリンク)

路線図,その他の公式案内:
Riding LYNX (CATS 公式サイトへのリンク)

それぞれの時点で鍵となる記事を,古い順に並べてみました.
November 24, 2007 Heavy Delays Don't Phase LYNX Fans
(WSOC-TV Channel 9 Charlotte ニュースへのリンク)
Nov. 25, 2007 Light rail, heavy traffic
(The Charlotte Observer ニュースへのリンク)
November 25, 2007 LYNX Has Foggy First Weekday Ride
(WSOC-TV Channel 9 Charlotte ニュースへのリンク)
Nov. 25, 2007 Smaller crowds on light rail's 2nd day
(The Charlotte Observer ニュースへのリンク)
Nov. 26, 2007 For CATS, playtime is over
(The Charlotte Observer ニュースへのリンク)
November 26, 2007 Plan In Place To Keep Light Rail Riders' Cars
Protected
(WSOC-TV Channel 9 Charlotte ニュースへのリンク)
11/27/07 Light rail finds fewer riders willing to pay
(Rock Hill Herald ニュースへのリンク)

シャーロットのライトレール関連過去ログ:
2007/11/21 交通税賛成多数の分析出る
2007/11/07 【交通税】LRT関連の投票結果は明暗分ける
2007/10/22 開業前でもLYNXに経済効果
2007/8/24 トランジット税の是非
2007/7/30 ライトレール開業11/26に

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2007年11月21日

【シャーロット】交通税賛成多数の分析出る

ノースカロライナ州シャーロット(Charlotte)では,ライトレール(Lynx)
ブルーラインが,感謝祭の連休を間近に控えた月曜日(11/19)に正式開業
した模様です.ただし,この日はテープカットなど式典と関係者らの乗車
だけで,一般旅客が乗車できるのは,連休最中の土曜(11/24)の午前10時
からの予定で,日曜(11/25)までは運賃不要です.

既報の通り,今月初めに行われたメクレンバーグ郡(Mecklenburg County)
住民投票では,売上税の一部にあたるトランジット税の撤廃を求める案が
7割という圧倒的多数で否決され,税の存続が決まりました.
夏の時点ではトランジット税廃止を支持する割合が51%という調査結果が
出ていたことや,税導入が決まった1998年の投票では,賛成が58%だった
ことを考えると,予想を超える大差での勝利だったのです.月曜日には
その票の分析結果が発表されていました.

それによれば,1998年の時点ではトランジット税を支持しながら,今回の
住民投票で民意を問うことにさせた署名で,人数が多かったアフリカ系
アメリカ人が,蓋を開けてみれば8割近くが反対(=トランジット税存続)に
回っていたことが明らかになりました.アフリカ系アメリカ人の指導者に
よれば,トランジット税が支える充実した路線バス網に依存する割合が
高く,一部地域では反対票を投じる推進運動も行われていたとか.

また,1998年以降に新たにシャーロットに転入してきた人たちの存在も
大きかったのです.割合は明らかではありませんが,鉄道網の充実した
米国北東部の都市圏からの移住組が,大量輸送交通機関整備計画を支える
税金の存続に投票しても,全く不思議ではないということです.

この二つの力が,地すべり的な大勝利をもたらしたと言えるようです.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
Nov. 20, 2007 Black voters key to CATS' big win
(The Charlotte Observer ニュースへのリンク)

一般公開を週末に控え,セレモニーが行われたことを伝える記事:
11/19/2007 Leaders cut ribbon on light rail
(News 14 Carolina ニュースへのリンク)
November 19, 2007 Charlotte’s Light Rail Makes First Official Trip
(WSOC-TV Channel 9 Charlotte ニュースへのリンク)
沿線ガイド: Downloadable Light-Rail Station Guides
(The Charlotte Observer ニュースへのリンク)

今年第三四半期のシャーロット中心部の空室率は,全米で最も低い数字
だったという記事もあります.マンハッタン・ミッドタウンの4.9%をも
下回る2.6%でした.
November 14, 2007 Demand for Downtown Office Space Is Strong
(The Wall Street Journal ニュースへのリンク)

シャーロット ライトレール トランジット税 関連過去ログ:
2007/11/07 【交通税】LRT関連の投票結果は明暗分ける
2007/8/24 トランジット税の是非
2007/7/30 ライトレール開業11/26に
2007/4/09 集まったLRT反対署名の疑問
2007/3/28 LRT計画反対署名にCATS反撃

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2007年11月16日

【ニューオリンズ】クリスマスプレゼント?!

ニューオリンズのセントチャールズ線(St. Charles Avenue line)が,
その名前のセントチャールズ・アベニューに戻ってきてから一週間足らず
ですが,クリスマスプレゼントがあるかも?との一報が届きました.

まだ正式に決まったわけではないのですが,可能性としてクリスマスイブ
までに,先週末に復旧したばかりのNapoleon Ave.から,St. Charles
Ave. 沿いにSouth Carrollton Ave.までの,運転再開が可能かもしれない
との見通しを,RTAの担当者が明かしたそうです.
RTA: New Orleans Regional Transit Authority

これは,変電所の能力が延長しても問題ないほど十分であることが確認
できたことを受けてのもので,今後,降雨で遅れている架線柱の塗装を
行う作業員を集め,ハリケーン被災後に解雇した運転手らを再雇用し,
路線の安全性が保証されることが条件ですが,これらは実行可能とRTA
ではみている模様です.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
November 16, 2007 Streetcar could get Christmas bonus
(The Times-Picayune ニュースへのリンク)
November 15, 2007 St. Charles streetcar line may be extended by
Christmas
(The Times-Picayune ブログへのリンク)
ブログと記事がありますが,どちらも同じ記者による文章です.ブログは
ニュース速報の扱いで,後に情報が補足された記事が公開されました.

記事によれば,先週の土曜にセントチャールズ通りでセレモニーを行い,
日曜から延長区間まで終日営業に入りましたが,3日間で17793人の利用が
あったとか.運転区間延長に際して車両4台を充当していますが,RTAは
5台目の必要にかられています.

クリスマスプレゼントになるかもしれないとされる次の延長は,South
Carrollton Ave.までということですが,これでセントチャールズ線の
全線復旧になるわけではありません.セントチャールズ通り上の区間が
全て復活するだけです.これをGoogle Mapsで表示してみると.
from Canal St to South Carrollton Ave via St Charles Ave
(Google Maps Get directions へのリンク)
表示されるルート上に,報道されている変電所の位置に印を付けました.
セントチャールズ線には全部で3か所の変電所が設けられますが,残る
1つは車庫に設置されるようです.

South Carrollton Ave.との交差点で直角に曲がって進路を北東に変え,
South Carrollton Ave.沿いにSouth Claiborne Ave.までの区間は不通の
まま残ります.その区間を含む全面的な復旧は2008年春の予定です.

11/10に行われたセントチャールズ通りへの復活を祝うパレードの様子
などが,豊富な映像や画像で紹介されているブログがありました.
All about the streetcars of New Orleans November 11, 2007
(Canal Streetcar (dot com) ブログへのリンク)

ニューオリンズのセントチャールズ通りに路面電車が戻ってきたことは,
米国では連休明けとなった今週火曜までに,国内ほとんどの報道機関が
何らかの形で取り上げたようで,電子版ニュースだけでも,膨大な数に
及んでいます.

グラスファイバー製の路面電車の模型を二百個ほど作成して競売にかけ,
得られた収益は路面電車博物館の建設にあてようという,A Streetcar
Named Inspireと呼ばれる運動があるそうで,ひな形が公開されたという
記事もありました.模型は沿線に展示して,車窓からも眺められるように
するとのことですが,競売は2008年初めとされる全線復旧時に同時開催を
目指しています.
November 12, 2007 Artists to decorate streetcar prototype
(The Times-Picayune ニュースへのリンク)
November 11, 2007 Young Leadership Council rolls out N.O.
streetcar art initiative
(The Times-Picayune ブログへのリンク)
ブログのほうに画像がありますが,模型とはいえ長さ6フィート(約1.8m)x
高さ2フィート(約60cm)あります.

関連過去ログ: 2007/9/29 ガーデン地区まで復旧へ

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2007年11月11日

【バージニアビーチ】隣街のライトレールを

バージニアビーチ市(Virginia Beach)は,バージニア州の本土最東端に
あって最大の人口(約44万人)を誇る街です.西にはノーフォーク市が隣接
していて,さらにその先のニューポートニューズ市までを含めた都市圏
(Virginia Beach-Norfolk-Newport News, VA-NC MSA)では,170万人近い
人が暮らしているそうです.

米国最大規模の海軍基地を擁するノーフォーク市には,東西を横断する
ライトレール建設計画が進行中で,資金調達の目処がたったため,間も
なく着工されて2010年1月の開業を目指しているところです.
第一期区間が全長7.4マイル(約11.9km)となるライトレールThe Tideは,
東端がNewtown Road駅までになっています.そこが,ノーフォーク市と
バージニアビーチ市のちょうど市境にあたっているのでした.

実は,当初そこで路線は終わらずに,バージニアビーチ市のOceanfront
地区まで伸びてくる計画でした.運命を変えたのは,1999年11月の住民
投票です.そこでライトレール検討にはNOという票が12%の差でYES票を
上回り,過半数を得てバージニアビーチ市での話は終わっていました.
その後はノーフォーク市が単独で動き,着工まで一息というところまで
たどり着いたという次第です.

バージニアビーチ市では,1999年の住民投票で否決されたあと,ライト
レール計画のことを口にする政治家はいなくなりましたが,ここにきて
風向きが変わってきました.
ノーフォーク市は着工までこぎ着けるのに苦労しましたが,それを延長
するなら容易と考えたようで,住民らとの対話を模索し始めた模様です.

人口ではノーフォーク市に勝っていても,商業の中心はノーフォークに
あり,バージニアビーチ市はその意味では劣勢です.どちらかというと
リゾート地であるだけに,ノーフォークのライトレールが財政的に成功
するのを見届けてからという慎重な市議もいます.
バージニアビーチには,ノーフォークの海軍基地に通勤する住民も多い
ので,The Tideが海軍基地へ行くことにでもなれば,利用者数が望める
と考えられています.しかし,構想はあっても現状ではノーフォークでも
具体的なところまでは話が進んでいません.

バージニアビーチへの延長には,ノーフォークと同様にNorfolk Southern
鉄道の敷地獲得が必要とされていて,保有会社のNorfolk Southern Corp.
とバージニアビーチ市は,価格交渉に入っている模様です.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
Nov. 9, 2007 Is light rail's next stop Virginia Beach?
(The Virginian-Pilot ニュースへのリンク)

ノーフォークのライトレール,The Tide関連の過去ログ:
2007/10/02 【ノーフォーク】資金調達目処がたち着工へ

その他,既にお伝えしている通り,ニューオリンズのセントチャールズ線
(St. Charles Avenue line)が,その名前の元になるセントチャールズ・
アベニューに戻ってきました.全線の復旧は今のところ2008年春の予定
ですが,ガーデン地区(Garden District)の中ほどまで復活しました.

土曜日(11/10)には式典が行われ,その後の14時から17時までは無料で
開放され,営業再開は日曜(11/11)からです.
11/09/2007 Advisories Service on the St. Charles Streetcar Line
to Napoleon Avenue Scheduled to Begin November 11

(NORTA 公式サイトへのリンク)
NORTA: New Orleans Regional Transit Authority

ウェブカメラの一覧: Cams Central
(The Times-Picayune へのリンク)
この中のParadecamは,マルディグラ(Mardi Gras)の有名なパレードの
折り返し点を見るため,セント・チャールズ・アベニュー(St. Charles
Ave.)に面したバーのひさしの上にカメラを設置し,それで映し出される
映像を流していますが,たまたま今回延長されたナポレオン・アベニュー
(Napoleon Ave.)の停留所前になるため,最適な観察場所になりました.

式典のパレードの様子などが報道されています.1920年代の電車が何台も
連なってパレードに加わっている様子が伺える画像がありました.
November 10, 2007 Fanfare greets streetcar's return to part of
Uptown
(The Times-Picayune ブログへのリンク)
APの記事を,数多くのメディアが掲載しています.
11/10/2007 N.O. Streetcars Welcomed Back With Party
(The Associated Press ニュースへのリンク)

直近の関連過去ログ:
2007/9/29 【ニューオリンズ】ガーデン地区まで復旧へ

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
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2007年11月07日

【交通税】LRT関連の投票結果は明暗分ける

今年は11/06が米国では総選挙の日でした.各地で選挙が行われたほか,
数々の項目が住民に是非を問われています.その中には都市交通整備に
関わるものも幾つかありました.
ライトレール建設計画に影響を及ぼすものとしては,シャーロットを擁す
ノースカロライナ州メクレンバーグ郡(Mecklenburg County)と,北西部
ワシントン州のシアトルなど3つ郡の,計二か所で実施されています.

シャーロットでは,1998年にやはり住民投票で認められた交通税の見直し
投票が行われました.売上税の一定額を都市交通の整備に向けることに
反対したグループが,規定の署名を集めて廃止の是非を住民投票に持ち
込んだものです.

同郡の投票時間は,米国東海岸時間で19:30まででした.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
メクレンバーグ郡の公式サイトですが,結果は非公式とされています.
選挙速報: Repeal of the 1/2% Transportation Tax
(Mecklenburg County Board of Elections へのリンク)

上記リンク先では最初のアップデート時から廃止に反対=交通税存続が
全体の7割前後の票を集め,その後も堅調にその割合を維持し,開票率が
20%を超えた,日付が変わる前に存続決定を報じた記事が出ました.
Nov. 06, 2007 Voters decide: Keep transit tax
(The Charlotte Observer ニュースへのリンク)

これで心置きなく地域最初のライトレール,LYNXブルーラインが11/24に
開業を迎えられるでしょう.その後の計画もとりあえず安泰です.

シャーロット 交通税関連 過去ログ:
2007/8/24 トランジット税の是非
2007/7/30 ライトレール開業11/26に
2007/4/09 集まったLRT反対署名の疑問
2007/3/28 LRT計画反対署名にCATS反撃

一方,シアトルを中心とするピュージェット(Puget Sound)地域内の3郡,
キング郡(King County),ピアース郡(Pierce County),スノホミッシュ郡
(Snohomish County)では,Sound Transitが策定したライトレール第二期
路線などを含む公共交通整備計画(Sound Transit 2)と,車線追加などの
道路整備を抱き合わせたRoads and Transit案が,賛否を問われました.

米国太平洋時間20時に締め切られた投票の結果は,出だしから反対票が
55-45ぐらいの割合で絶えずリードしています.

各郡の開票結果 (結果は非公式とされています)
キング郡: Proposition No. 1 - Regional Roads and Transit System
(King County Records, Elections & Licensing Services Division)
ピアース郡: Pierce County Unofficial Election Results
(Pierce County Auditor へのリンク)
スノホミッシュ郡: Snohomish County General Election Results
(Snohomish County へのリンク)

Roads and Transitへの反対票がリードしていると報じる記事:
Nov 6, 2007 Regional voters rejecting roads and transit tax plan
Associated Pressの記事 (KOMO Seattle ニュースへのリンク)
November 7, 2007 Proposition 1: Voters hit the brakes
(Seattle Post Intelligencer ニュースへのリンク)

仮に,Proposition 1(Roads and Transit)への反対多数となっても,現在
建設中のライトレール自体が影響を受けることはありませんし,1996年に
賛成多数を得た税金上乗せは,予定通り2028年末まで維持されるものの,
新たな財源を得られないことから,ライトレールの第二期区間は暗礁に
乗り上げることになります.

Sound Transit 2 関連 過去ログ :
2007/9/28 【Roads and Transit】キング郡トップが反対
2007/8/27 【Roads and Transit】マリナーズなどが賛成
2007/4/28 【Sound Transit】ST2最終案まとまり投票へ
2007/4/02 【タコマ】セントラルリンクとの接続早まるか
2007/1/15 【Sound Transit】投票に向け計画煮詰まる
2006/7/17 【Sound Transit】ST2詳細明らかに
2006/3/10 【シアトル】"Sound Transit 2"一年遅れに

その他,建設計画には直接関与しませんが,運行事業者の経営建て直しに
関係してくる,サンフランシスコ市の憲章修正案が市民投票にかけられて
います.現地時間20時に投票が締め切られ,滑り出しでは賛否が拮抗して
いました.

Municipal Election November 6, 2007 Election Summary
(City and County of San Francisco へのリンク)
こちらも結果は非公式扱いとなりますが,市長選では現職が独走で当確の
ようですので,注目はMEASURE AとMEASURE Hになります.
市内の駐車場を増やすことになるProposition H(上記ではMEASURE H)は,
開票直後には反対票が多い状況でした.

関連過去ログ:
2007/10/21 【サンフランシスコ】Muni改革の修正市憲章

この他に,ユタ州でも北部の3郡でコミューターレール(FrontRunner)延長
計画と道路整備のための売上税の増税是非が問われたほか,二か所で路線
バス拡張の財源として同様の投票がありました.

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2007年11月03日

【タンパ】空港ライトレール案が明らかに

フロリダ州タンパ(Tampa)市のあるタンパベイエリア(Tampa Bay Area)
には,その主要地区をつなぐ公共交通整備計画があり,ライトレールも
有力な候補です.今は検討が重ねられているところですが,タンパ市長も
乗り気とか.
人口約270万のエリア広域圏の中で,同33万のタンパ市と,その西南西で
オールドタンパ湾(Old Tampa Bay)を隔てた,セントピーターズバーグ市
(St. Petersburg)(人口約25万)の,双方のダウンタウンを結ぶ路線が,
特に優先的に考えられています.

今回は,タンパ国際空港(TIA=Tampa International Airport / TPA)への
支線計画案が明らかにされました.
タンパとセントピータースバークを結ぶ路線の途中から北に分岐する形に
なり,現在のターミナルへ横付けします.そこからさらに北に計画中の
滑走路の下をくぐり,同じく計画中の北ターミナルに達するものです.
空港当局(Hillsborough County Aviation Authority)も,高額な費用を
必要とするハイウェイの車線増設や改良よりも,経費が抑えられると説明
された,ライトレールが気に入った模様です.

空港支線分として,300フィート(約90m)の長さを持つ駅と,高架路線の
建設見積りは,約3.5マイル(約5.6キロ)で1億9千万ドルから2億3500万
ドルとされています.これには車両代金は含まれていません.
もしも,ライトレールではなくBRTなら,建設費は1億5千万ドルから1億
8500万ドルになるそうです.これらは,空港当局と州運輸省が共同で36万
ドルを出し,コンサルタント会社に算出させました.
これに対して単純な比較ではありませんが,空港へのアクセス改善のため
求められるハイウェイのインターチェンジ改良は2億2千万ドル,タンパ市
ダウンタウンから空港に至るハイウェイの車線増設には4億ドルと,言わ
れています.

タンパベイの公共交通整備の資金捻出のため,売上税の税率をあげるか
どうかを問う住民投票の実施を,2010年までに行う案もでています.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
November 02. 2007 Tampa airport proposes to build light rail
corridor
(Sarasota Herald-Tribune ニュースへのリンク)
November 2, 2007 Airport board takes light rail for a virtual ride
(St. Petersburg Times ニュースへのリンク)
November 1, 2007 Light rail proposed to connect airport to
business districts
(Tampa Bay Business Journal ニュースへのリンク)
November 1, 2007 Tampa Airport Announces Plan For Light-Rail
System
(The Tampa Tribune ニュースへのリンク)

タンパ国際空港は,いわゆるサテライト方式を採用した初めての空港と
され,中央に位置するターミナルでは出発時のチェックインと到着時の
荷物受け取りが行われ,そこから英語版Wikipediaではモノレールと記さ
れている新交通システム風のボンバルディア製シャトルで,各航空会社
ごとに分けられた6つあるサテライト(Airside)へ移動し,そこで航空機に
搭乗することになります.
シャトルは1991年導入とのことですが,空港内の移動にこの手のピープル
ムーバーが採用されたのも,ここは早いほうでした.今回コンサルタント
会社の示した計画では,高架路線はサテライトへのシャトルの上を跨ぐ
格好になるようです.サテライト(Airside)は航空会社の運行停止や他の
サテライトへの移動により,今は4つしか使われていない模様です.

また,タンパ国際空港は定時運行率が全米平均より高く,そのおかげか
どうかは定かでありませんが,ビジネス客らの人気調査で今年全米3位に
なっているそうです.考慮されているかどうかは不明ですが,タンパより
上位の二空港には,いずれも鉄道アクセスがあります.

タンパ関連 直近の過去ログ:
2007/10/24 高層コンド完成で乗客増に期待

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2007年10月24日

【タンパ】高層コンド完成で乗客増に期待

フロリダ州タンパ(Tampa)市の路面電車,TECO Line Streetcarの近況が
入ってきました.
開業五周年を迎え,先日運賃5セントでお祝いしたところ,一日の利用者
数としては過去最高の1万3千人台を突破しました.また,昨年10/01から
1か年度(FY2007)を通した乗客数が,44万人を初めて突破しています.
ただし,2002年開業前の見込みは年間50万人でしたので,予測を下回って
いることには変わりなく,Harbour Islandの開発業者らによる基金も,
500万ドルの元金のうち残りは320万ドルとなり,早ければ2011年には底を
突いてしまいかねないため,手をこまねいているわけにはいきません.

運営する非営利組織のTampa Historic Streetcar Inc.は,来年にかけて
経費節減として午前11時から午後3時までの運行台数を減らすことを継続
したり,車体や停留所のネーミングライツ(naming rights)の販売を促進
するとともに,今春には市から承認されている,タンパ市のダウンタウン
南部への延長計画を前進させたいとしています.

延長計画は3ブロックほどの距離ですが,実現すれば年間8万ドルの運賃
収入増と,年間乗客数が52万人になると見込まれています.
これまで利用者の過半数が観光客やコンベンション参加者で,地元住民の
利用促進のためにも延長は必要とされています.タンパ市と同地域の路線
バスを運営しているHARTは,取得済みの連邦補助金のうちの200万ドルを
来年この延長にあてるため求められることになるようです.
HART: Hillsborough Area Regional Transit

TECO Line Streetcarの路線のうち,Port Authorityからコンベンション
センターにかけてのチャンネル地区(Channel District / Channelside)
には,Google Earthなどの衛星画像の中では建設途上に見える高層マン
ション(コンドミニアム)が続々と完成しています.眺めの良さが売りの
一つですが,窓からは路面電車の姿を捉えることもできるようです.

今年6月ウォールストリートジャーナル(The Wall Street Journal)が,
このタンパの路面電車を記事にしていました.タンパ市が6300万ドルを
投じた市電は,交通機関としては役立たず(dud)でも,沿線開発に拍車を
掛けているという声を取り上げています.
同紙は,チャンネル地区を中心とした沿線では4億5千万ドル相当の住宅や
商業施設が完成し,その他にも4億5千万ドル分の開発が進行中,さらには
11億ドル相当の構想が控えていると記しています.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
Oct 23, 2007 Streetcar Desired For Use By Tampa Residents
(The Tampa Tribune ニュースへのリンク)
October 19, 2007 Record crowds use streetcar during Oktoberfest
(Tampa Bay Business Journal ニュースへのリンク)

6月のウォールストリートジャーナルの記事は,現在下記関連サイト上で
読むことができます.
June 26, 2007 A Streetcar Named Aspire: Lines Aim to Revive Cities
(RealEstateJournal へのリンク)

左は,高層コンドミニアム(Towers of Channelside)の近くを走る場所,
右は,終点Southern Transportation Plazaの先にある引き上げ線で,
ここからダウンタウンに向けて延長する計画です.ただし,正面に見えて
いる高層ビルのところまでは線路は届かないようです.
TampaTeco01.jpg TampaTeco02.jpg

チャンネルサイド(Channelside)のコンドから眺めた路面電車の様子は,
このブログで紹介されています.
10/14/07 Urban Tour of Homes on the Streetcar
(Tampa Rail ブログへのリンク)

コンドミニアムの販売サイトでは,流石に画像までは載っていないよう
ですが,トロリーに乗って歴史的な街並みを残す歓楽街のイボーシティ
(Ybor City)や,タンパのダウンタウンに行けるとのうたい文句を掲げた
ところもありました.
Find Your Own Paradise (Towers of Channelside, LLC へのリンク)

なお,路面電車の存在が地域の開発にどれだけ影響を及ぼしているか,
本当のところは指標もないだけに,反対派にその点を突かれると答えに
窮してしまうのが現状なのかもしれません.


おまけ: ニューオリンズ開通情報
セントチャールズ線(St. Charles Avenue line)の区間復旧(ナポレオン・
アベニューまで)は,11/10に決まった模様です.

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

タンパの路面電車関連 最近の過去ログ:
2007/4/23 延長承認と通勤輸送転換への難問
2007/2/23 乗客減が延長案に暗雲もたらす?
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2007年10月22日

【シャーロット】開業前でもLYNXに経済効果

ノースカロライナ州シャーロットのライトレール(LYNX)ブルーラインは,
9.6マイル(15.5キロ)全線で試運転が行われ,来月開業へ向け,いよいよ
秒読み段階に入りました.
途中停留所に20秒停車して全線を21分で走れることが確認され,25分から
26分という計画上の所要時間をクリアしたこともあり,正式発表こそまだ
ありませんが,11/26の営業開始直前となる土日(11/24-11/25)に先行開業
して無料開放することに,運営するCATSは明るい見通しを持っています.
CATS: Charlotte Area Transit System

運転間隔はラッシュ時7.5分としていますが,5分まで詰めることも可能
とのことで,イベント開催時などに実施することが考えられています.
なお,都心側(Uptown側)に道路との平面交差(踏切)があるなどの関係で,
5分より短い間隔を縮めることは困難な状況です.
また,導入される230名定員のシーメンス製部分低床車は,2本まで連結
することが可能で,ラッシュ時などを中心に重連で運転されることになり
そうです.運転上は3連も可能でも,今はホームの長さが足りないとか.
将来はホーム延長工事を施して対応するそうです.

低床車に混じり,2006年2月まで走っていたトロリー(Charlotte Trolley)
も,同じ路線の一部区間を走ることになりますが,今月に入り運転再開は
2008年2月か3月を見込んでいることが,明らかになっています.

シャーロットでは,トランジット税の存続か廃止かを巡る,住民投票が
11/06に予定されています.ライトレールに反対している組織が所定の
署名を集め,事実上2度目になる投票が実現したものです.投票まで2週間
近くに迫り,インターネット上で検索できる限りでも,双方がメディアを
通じて活発に意見を主張していることが見てとれます.

賛成派は,シャーロット市がライトレールの沿線開発で十数億ドルが投資
されていると発表したことを盾に,ライトレール効果を掲げています.
これは他の地域からも,開業前にライトレールの駅周辺の開発が進んだ例
として取り上げられるに至りました.

米国では,Smart Growthと呼ばれる都市計画手法があります.
無秩序に土地を開発するのではなく,住宅と職場,店舗を一つの建物に
まとめて密度を高め,コンパクトで歩きやすく自転車も走りやすくして,
更にTOD(交通主導型開発)として鉄道駅に隣接させるというものです.
TOD: Transit-Oriented Development

シャーロットでは,この方法でライトレール(ブルーライン)の沿線開発が
著しく,2000年から2007年に,これまで寂れていたSouth Boulevardの
土地価値を52%上昇させたと報告されているそうです.市全体では40%の
上昇でした.South Boulevardのそばをブルーラインが走ります.
市によれば,2005年以来沿線に2億9100万ドルの新規開発がライトレール
駅周囲0.5マイル(800m)で行われているとしていますし,CATSによれば,
沿線には更にあわせると16億ドルの計画があるとしています.
ちなみに,ライトレール(ブルーライン)の建設費は4億6270万ドル,年間
運営費は1100万ドルとされています.
米国でも鉄道は人を輸送するだけでなく,Smart Growthを支え,開発を
誘導する役割でも注目される存在になってきました.

これに対して反対派の言い分としては,これらの投資は必ずしもライト
レールが走るからということではなく,CATSも認めているように時期が
良かったこと,また,開発の著しい地区は都心のアップタウンに隣接した
場所で,潜在的に開発される要素があったとし,更にその効果が今後の
計画路線にも波及するかどうかは疑問だとして,トランジット税の廃止を
唱えています.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
Oct. 21, 2007 CATS focused on light rail's timing
Oct. 07, 2007 Developers putting business on the ligh-rail line
(The Charlotte Observer ニュースへのリンク)

ライトレール反対派にしてみれば,CATSは人を運んでいるだけでよく,
開発のことまで口を挟むべきではないと考えているのです.

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シャーロット ライトレール関連 最近の過去ログ:
2007/8/24 トランジット税の是非
2007/7/30 ライトレール開業11/26に
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2007年10月02日

【ノーフォーク】資金調達目処がたち着工へ

3年に及ぶ審査の末,バージニア州ノーフォーク市(Norfolk)で計画されて
いるライトレールThe Tideは,2億3210万ドルと見積もられている予算の
うち,55%に及ぶ1億2790万ドルを,連邦の補助金プログラムNew Startsに
より得られることが正式に決まりました.
9/29までの連邦議会の60日間にわたるレビュー期間の間に,何も異議が
出なかったことを受けての手続き終了で,10/01に市と州,連邦機関FTA
との間で助成金契約(FFGA)が交わされた模様です.
FTA: Federal Transit Administration
FFGA: Full Funding Grant Agreement

残りは,連邦から別の補助金制度(STP)で3830万ドルとその他100万ドル,
地元負担はノーフォーク市(City of Norfolk)3300万ドル,バージニア州
(Commonwealth of Virginia)3190万ドルです.
STP: Federal Surface Transportation Program

これで計画は大きく前進し,11月中には着工される見通しとなりました.
ただ,今後の計画変更などで2億3210万ドルを超える分は,市の負担に
なります.例えば,建設に際して道路を掘り返しますが,図面に載って
いないパイプ類が出て工事が遅れたり,駅の設置場所などに反対している
グループとの調整で設計変更の可能性もあります.これらにより経費が
かさんでも,超過分はノーフォーク市が出すことになっています.

工事が順調に進めば2010年前半の開業が予定されて,使われなくなった
貨物線の跡地を利用した7.4マイル(11.9キロ)の路線を,一日7130人から
11400人が利用するものと予測されています.
しかし,これはスターター路線と呼ばれているように第一歩に過ぎず,
更なる路線拡張が検討されています.
FTAの試算によれば,ノーフォーク市内の他の場所や隣接地域への延伸が
目標になり,オールド・ドミニオン大学(ODU)や,その先にある海軍基地
(Naval Station Norfolk),別の方向では空港(Norfolk International
Airport / ORF)などが目的地として,現在考えられています.
ODU: Old Dominion University

車両はシーメンス製の部分低床車(Avanto)で,購入はノースカロライナ州
シャーロットで11月下旬にも開業する予定のライトレールLYNXとの抱き
合わせ(piggybacking)とすることが先週決まっていて,予備品まで入れた
購入価格は,9本で3600万ドルとされています.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
September 30, 2007 Norfolk's light rail gets the green light
(The Virginian-Pilot ニュースへのリンク)
October 1, 2007 Funding gets Norfolk light rail on track
(WVEC Norfolk ニュースへのリンク)

The Tideというライトレールの名称は,今年6月に決まりました.
公式サイト トップページ: The Tide Light Rail
計画概要と地図: Project Overview
資金調達関係: Funding and Next Steps
(Hampton Roads Transit 公式サイトへのリンク)

こちらにも路線図がありますが,なかなか繋がらないかも.
Interactive: Animated map of Norfolk's light rail
(The Virginian-Pilot ニュースへのリンク)

車両の共同購入で話が出たついでになりますが,シャーロットのライト
レールLYNXは,11/26の正式開業前に11/24と11/25の土日は無料開放する
ことが検討されているようです.まだ決まったわけではありません.
ちなみに11/24には,フランスのニースでもトラムが開業する予定です.

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【ノーフォーク】関連 過去ログ:
2006/9/04 LRT計画のFTA認可が間近に
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2007年09月29日

【ニューオリンズ】ガーデン地区まで復旧へ

ニューオリンズのセントチャールズ線(St. Charles Avenue line)の復旧
区間を,RTAでは10月中にもガーデン・ディストリクト(Garden District)
まで延長させようと目指していることが,明らかになりました.
ハリケーンによる被災後,キャナル・ストリート(Canal Street)から,
リーサークル(Lee Circle)まで,単線ループの軌道距離で1.5マイルほど
(約2.4キロ),営業距離相当では0.7マイル(約1.1キロ)程度の区間は,
全線バス代行から2006年12月に電車の運転を再開していました.
RTA: New Orleans Regional Transit Authority

今回は,リーサークルからナポレオン・アベニュー(Napoleon Avenue)
との交差点までの,距離にして2.2マイル(約3.5キロ)の延長で,その後
残る未復旧区間は3.5マイル(約5.6キロ)前後に減ります.
これらの距離は,道路距離をGoogle Mapsで計測した非公式のものです.
実際とは異なりますので,あくまでも参考値としてお願いします.

現時点で全線復旧見通しは2008年春になるとみられ,FTAが1420万ドルを
投じています.

被災から2年余が経ち,全通には至りませんが,一種独特な雰囲気の漂う
ガーデン・ディストリクト(Garden District)にまで,ストリートカーが
ようやく戻ってきます.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
September 28, 2007 Streetcar Might Run To Napoleon In October
(WDSU New Orleans ニュースへのリンク)

この記事によれば,月曜には路面電車10両体制の運行テストが行われる
そうです.7月の時点では7両でしたので,増えたのでしょう.その後,
火曜から金曜までは変電所の作業になり,ガーデン・ディストリクトには
電車は走らないとのことです.

現在,RTAのサイトでは,Calliope St. からUpperline St. まで,架線に
600ボルトの直流電流を2年振りに流すと注意喚起しています.Upperline
St. は,Napoleon Avenueからさらに5ブロック西に進んだ通りです.
SAFETY NOTICE The overhead catenary system on the St. Charles..
(RTA 公式サイトへのリンク)

復旧区間が延長された後のセントチャールズ線を,Google Mapsで表示
してみました.
from Canal St to Napoleon Ave via St Charles Ave, Lee Circle
(Google Maps Get directions へのリンク)

水浸しになった赤い電車の修復第一号は,この夏にもお目見えするとの
ことでしたが,これに関する情報は得られていません.

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ニューオリンズ 部分復旧後のセントチャールズ線 関連過去ログ:
2007/7/31 路面電車の新線計画
2007/7/09 カナル通りの電車増発
2006/12/20 セントチャールズ線一部復旧
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2007年08月24日

【シャーロット】トランジット税の是非

ノースカロライナ州シャーロット(Charlotte)では,同市を含むメクレン
バーグ郡(Mecklenburg County)内の住民に課されている,売上税7.25%の
うちの公共交通機関整備のために後に追加された0.5%分のトランジット税
(交通税)の是非を巡って,11月に住民投票が予定されています.1998年に
やはり住民投票で可決され採用されたこの税が,再び住民の選択に委ね
られる経緯は,こちらでも簡単に触れてきました.投票まで2か月余りと
なり,地元ではこの夏この話題が注目を集めている模様です.

シャーロット都市圏(Charlotte metropolitan area)の人口は年々増え
続け,2000年には人口133万だったものが,2006年には同158万に,同じ
ペースで増加が続くと,2014年には200万人を突破する勢いだそうです.
これだけの人の移動を支えるのに,ライトレールやバスは不可欠とする
0.5%分の交通税(transit tax)存続派と,大金を掛けて公共交通を整備
しても,渋滞は減らないと考える交通税廃止派の戦いです.

メディアの中には,交通税(transit tax)の特集ページをインターネット
上に開設するところも出てきました.有権者各自が存廃どちらに投じるか
決める前に,その論点を整理することができます.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
地元の有力紙Charlotte Observerは,交通税の特集ページをサイト上に
設置しました. Special Reports Transit Tax

とかく,色々と問題が持ち上がったライトレール,LYNXブルーラインが
注目されがちですし,交通税廃止を求めて住民投票に持ち込んだ団体も,
その計画廃止を目指していますが,建設費の多くは連邦政府からの補助
金で賄われており,今年2007年には6900万ドルになるとみられる交通税
からの税収の65%は,CATSが運行する路線バスに流れていることから,
交通税の廃止は,現在の路線バス網に大きな影響を与えます.
CATS : Charlotte Area Transit System
Aug. 23, 2007 What neither side is saying about transit
(Charlotte Observer ニュースへのリンク)

そのCATSが運行する路線バスに関して,1998年の交通税の導入が与えた
影響が,わかりやすく紹介されています.
Aug. 19, 2007 How well is Charlotte's bus system working?
(Charlotte Observer ニュースへのリンク)
CATSの路線バスは,シャーロット都市圏の人口増と1998年の交通税導入に
裏づけられた路線拡大で,利用者を破竹の勢いで増やしていきました.
乗車率で66%増,累計800万回の新規利用がもたらされ,これだけの増加は
米国ではあまりないとされています.

路線網拡大は,それまで対象としていた自動車を持てず路線バスしか移動
手段がない客層だけではなく,自動車を所有していても,あえて経済的な
理由や環境への配慮からバス通勤を選択するchoice ridersと呼ばれる
客層の比率を増やしていきます.交通税導入前は10%だったchoice riders
は,今日では40%にまで増えているとみられています.

しかし,彼ら(choice riders)を引き付けるための増便や,郊外への路線
拡大は,経費増加と引き換えでした.運行予算は2510万ドルから8530万
ドルにまで増えていきます.更に1マイルあたりの平均利用者数が減り,
運賃収入で賄える経費の割合も27%から17%前後に落ち込んで,いずれも
全米平均を下回る結果となりました.これらが批判の的になっています.

それでも,交通税廃止による路線バスの縮小は,以前のようなバスしか
移動手段のない人たちを主に乗せて走る規模に戻り,choice ridersが
自動車通勤に戻ることを意味しています.

一方で,もしも交通税が廃止される場合,財産税(property tax)の増税が
穴埋めとして検討されています.
今週も,市議会議員らから構成される交通税支持派のグループが活動を
開始して,前にも似たような話がありましたが,交通税廃止後の予測を
繰り返しています.
たとえば,年収5万7千ドルで課税価格16万ドルの家に住む世帯は,現在
年間$39の交通税を支払っているとされますが,交通税が廃止されると,
年間$58を財産税の増税という形で支払うことになります.この金額は,
ライトレールの運行が減便され,路線バス網が縮小される場合のもので,
ライトレールを計画通りに運行し,路線バス網を現状維持するとなると,
財産税の増加分は$171になるというものです.交通税が存続されれば,
$39で済みます.ただし,$39の中には食料品やガソリン代からの分は,
含まれていません.
交通税支持派のキャンペーン開始を伝える記事 :
Aug. 23, 2007 Residents focus of pro-transit campaign
(Charlotte Observer ニュースへのリンク)

同紙などが行った世論調査では,郡内の住民のうち52%が交通税継続を
支持,45%が撤廃に投じるとの結果が出ました.人種,年齢層,学歴,
支持政党ごとの存廃支持の割合なども記されています.
Aug. 23, 2007 Fight over transit tax close, poll shows
(Charlotte Observer ニュースへのリンク)

審判が下されるのは11/06,ライトレールLynxの開業は11/26の予定です.
それらを全て見届けて,公共交通畑一筋に,交通税導入直後からCATSで
陣頭指揮をとってきたCEOが,12/21に引退するとの報道もありました.

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

シャーロットのトランジット税 関連過去ログ :
2007/3/28 LRT計画反対署名にCATS反撃
2007/4/09 集まったLRT反対署名の疑問
2007/7/30 ライトレール開業11/26に
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2007年07月31日

【ニューオリンズ】路面電車の新線計画

超強力ハリケーンによる被災から,二年近くが経過するニューオリンズ
(New Orleans)では,いまだ数万人が避難生活を強いられているとか.
移動手段を公共交通に頼っていた人たちが街に戻らないため,地域交通を
支えるRTAは利用者数が被災前の20%以下になり,人員を整理し規模を縮小
しながら懸命の営業を行っています.当然,経営には余裕がありません.
RTA : New Orleans Regional Transit Authority

しかし,再建されつつある街中の将来の移動手段として,そろそろ路面
電車の新路線を真剣に検討する時期という意見もあるようです.地域が
大きく変貌しようしている時に,それを促進する媒体としての路面電車の
役割に,期待が持たれている様子です.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
July 30, 2007 RTA hears pitch to add Loyola loop to streetcar
(New Orleans Times-Picayune ニュースへのリンク)

記事で紹介されている新路線を提言しているのは,Regional Planning
Commissionです.同組織の公式サイトによれば,ニューオリンズ周辺の
各地区で公選された役職者や,市民などで構成される委員会です.
Regional Planning Commission

提言しているルートは,カナル通り(Canal Street)から分岐して,ロヨラ
通り(Loyola Avenue)を南西に進み,市役所(City Hall)のそばを通った
のち,Amtrakが発着するNew Orleans Union Passenger Terminalに至り,
そこから南東に進路を変えて,現在セントチャールズ線(St. Charles
line)の暫定的な終点となっているリーサークル(Lee Circle)の手前で,
カナル通りに戻る通り(Carondelet Street)の路線に合流するというもの
で,記事のタイトルにもあるように,ループ運転を行うようです.
軌道は路上に敷かれて経費削減のために中央分離帯(neutral grounds)を
走らないとありますので,自動車と車線を共用する併用軌道でしょう.
また,セントチャールズ線がカナル通りからリーサークルまでは方向別に
単線で並走していますので,新路線も単線かもしれません.

NewOrleans07-1.png
黄色の破線が,検討されるロヨラ・アベニューなどの新線区間です.

ロヨラ・アベニューには,沿線に市役所やアムトラックの駅があるなど,
潜在的に需要があるものとみられ,そこに路面電車を走らせるのは,実に
20年近く前から検討されてきた構想なのだそうです.
問題は資金で,建設費は3千万ドルとみられています.これを二期に分け
1500万ドルずつとして,提言する委員は連邦政府から500万ドルの資金を
用意する手立てはついているようです.

RTAは,この提案に否定的ではありませんが,まだ,様子見の感があり
ます.今は,老朽化した路線バス車両の更新に手が一杯で,とりあえず
提案している委員会が,連邦予算獲得には不可欠な環境影響調査に着手
できるように支援することと,今後2年以内に,将来利用客がどれほど
見込めるかを調査するために,ロヨラ・アベニューのルート上にバスを
走らせて欲しいと言われている模様です.

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

ニューオリンズ RTA関連過去ログリスト :
2007/7/09 カナル通りの電車増発
2006/12/20 セントチャールズ線一部復旧
2006/8/06 運賃の収受再開
2006/6/06 路線網大幅縮小は回避
2006/5/29 救援終了後の不安
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2007年07月30日

【シャーロット】ライトレール開業11/26に

サウスカロライナ州シャーロット(Charlotte)で建設中のライトレール,
Lynxのブルーライン(Blue Line)は,ひょっとすると11月末の予定よりも
早く開業できるかもしれないとの期待がもたれていましたが,その芽が
半ば摘み取られてしまったようです.

予定より早い開業には,ライトレール計画の将来を左右する投票の前に,
実物を有権者に体験してもらうという重要な意味がありました.
すでにご紹介しているように,メクレンバーグ郡(Mecklenburg County)の
1998年に制定されたトランジット売上税の見直しを希望する署名が規定の
数に達したため,今年11月の選挙の際に住民投票で同地域のライトレール
計画などの主要財源となっている0.5%の売上税の是非が問われることに
なっているのです.

先週,新たに二週間ほどの工事の遅れが明らかになり,はじめは11月末も
危ぶむ報道が流れましたが,その後11/26の開業予定には影響がないと
いうことが判明,しかし,投票以前の開業は困難になってきた模様です.
二週間の遅れというのは,ブルーライン南端の軌道敷設工事で,それでも
CATSは,Lynxブルーライン(Blue Line)の開業を11/26予定としています.
CATS : Charlotte Area Transit System

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
Jul. 26, 2007 CATS chief scolds light-rail builder
(The Charlotte Observer ニュースへのリンク)
07/25/2007 Officials expect no delay for light rail
(News 14 Carolina ニュースへのリンク)
News 14の報道によれば,早期開業の可能性が全くなくなったわけでは
ないように読めますが,果たしてどうなるでしょう.

シャーロット中心部(アップタウン)を始めとする路線の北部では,すでに
開業後は営業用車両となるシーメンス製の部分低床車Avantoが走り込んで
います.が,その際の警告音が慣れない沿線住民に不快に思われたり,
今年初めに発表されたノースカロライナ州立大学(UNCC)の報告が,ライト
レール計画に好意的だったのは,中立を欠いた立場だったからではないか
との疑惑が沸き起こり,それに対しての調査が開始されたりと,ここの
ライトレールは,依然として紙面を賑わせています.
UNCC : University of North Carolina at Charlotte
この調査報告は,CATSのライトレールの建設費と運営費は,他の類似する
都市のものと変わりないと結論付けていました.

LYNX Blue Line - South Corridor : Construction Update
中心部 : South Corridor - Center City Construction Update
(Charlotte & Mecklenburg County Government 公式サイトへのリンク)

アップタウンのバスターミナル(Charlotte Transportation Center)の
近くには,Lynxの駅も設けられます.
(Charlotte Transportation Center/Arena Station)
将来は地域交通の要となるその駅の予定地近くに,不意に試運転電車が
現れたところ :
CATS_Lynx1.jpg
ここでは道路よりも高いところを走り,交差する道路とは立体化されて
いますが,アップタウン内でも一部は平面交差で踏切があります.

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

シャーロットのライトレールLynx関連 最近の話題 :
2007/6/27 Lynx車両基地完成で一般公開
2007/4/09 集まったLRT反対署名の疑問
2007/3/28 LRT計画反対署名にCATS反撃
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2007年07月09日

【ニューオリンズ】カナル通りの電車増発

ニューオリンズ(New Orleans)の目抜き通りを深緑色の路面電車が走る,
RTAのキャナルストリート線(Canal Street line)が,7/08から増発され
ました.
RTA : New Orleans Regional Transit Authority

これは,利用できる電車がこれまでの4両から7両に増えたこと,運行速度
(表定速度?)を時速8マイルから同10マイルに引き上げたことで,これまで
30分近い運転間隔だったものを1時間4本,約15分間隔での運行を可能に
したとのことです.3本に1本が,New Orleans Museum of Artに行くのに
便利な支線(Carrollton spur)に入ります.

増えた車両は,ハリケーンによる被災を免れたセントチャールズ線(St.
Charles Avenue line)向けの電車と思われます.赤い電車が戻ってくる
までには,まだ少し時間が掛かるようです.
なお,カナル通り(Canal Street)には路面電車を補完する形で路線バスも
走っていますが,こちらは車両が3台から2台に減らされます.バスが残る
のは,セントチャールズ線向け深緑色の車両(Perley Thomas streetcars)
には,車椅子用のリフトが搭載されておらず身障者の利用ができないため
で,それを補うためにリフトを備えたバスが運行されているのでした.
カトリーナによる浸水で損害を受けた赤いキャナルストリート線(Canal
Street line)向けの車両には,車椅子対応のリフトが備わっています.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
July 04, 2007 Streetcars to pick up pace starting Sunday
(New Orleans Times-Picayune ニュースへのリンク)

PDFファイル版による路線図と,路線ごとの時刻表へのリンク :
ROUTES (RTA 公式サイトへのリンク)

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

セントチャールズ線関連 2006年以降の過去ログリスト :
2007/4/12 タイムススクエアに電車展示【NY】地下鉄着工
2006/12/20 セントチャールズ線一部復旧
2006/8/06 運賃の収受再開
2006/6/06 路線網大幅縮小は回避
2006/5/29 救援終了後の不安
2006/4/01 路面電車運行の区間延長
2006/2/01 ボストンから助っ人来る
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2007年06月26日

【シャーロット】Lynx車両基地完成で一般公開

今月初めメクレンバーグ郡(Mecklenburg County)のトランジット売上税を
見直す機会をつくろうとしている署名が規定の数に達していることが確認
され,今年11月の選挙でこの地域のライトレール計画などの主要財源と
なっている0.5%の売上税の是非が問われることが正式に決まり,2月に
ささやかれていた先行開業の話も最近は聞かれなくなるなど,このところ
開業前から逆風の強いCATSのライトレールLynxですが,その車両基地が
先週の土曜(6/23)に完成,一般公開されたというニュースがありました.
CATS : Charlotte Area Transit System

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
Jun. 24, 2007 Light rail facility draws tours, questions
(The Charlotte Observer ニュースへのリンク)

この記事の情報によれば,車両基地はClanton Roadの近くとのことで,
駅で言えばNew BernとScaleybarkの間にあるようです.
Google Mapsではいくつか空き地が見えますが,特定はできません.
また,工事は85%が完了して11月には開業予定と発表されたほか,見学者
からの質問に答える形で,Lynx向けシーメンス製車両のお値段が1本270万
ドルであることなども記されています.
LYNX Blue Line - South Corridor
(Descriptionの中にPDFファイル版の路線図があります)
車両概要 : Light Rail Vehicles
(City of Charlotte & Mecklenburg County Government 公式サイト)

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

シャーロットのライトレールLynx関連 最近の話題 :
2007/4/09 集まったLRT反対署名の疑問
2007/4/03 トロリー#85 現役引退か?
2007/3/28 LRT計画反対署名にCATS反撃
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2007年05月25日

【アトランタ】BeltLineと貨物鉄道の共存は?

ジョージア州アトランタ(Atlanta)には,環状交通整備計画があります.
市の中心部から約3マイル(4.8キロ)ほど離れたところで,貨物鉄道の廃線
跡や所有地を利用しながら,ライトレールまたはストリートカーを走らせ
ようとしているベルトライン(BeltLine)計画です.
市の中心から放射状に伸びてくる高速電車MARTAとの連携を図るほか,
軌道交通を整備するのと同時に沿線に緑地帯や歩行者道なども設けたり,
一部では周辺地域の再開発も行うことで,自動車の利用を少しでも少なく
しようとしています.
MARTA : Metropolitan Atlanta Rapid Transit Authority

完成まで先の長い話ですが,今直面している問題は,利用しようとして
いる敷地の持ち主の貨物鉄道会社が,場所を提供しそうにないことです.
問題の場所は,アトランタの中心からみて北西の区間です.この近くに
一大ヤードを築き,フロリダと北東部の間のゲートウェイとしているのは
CSX Transportationで,一日24時間ひっきりなしに貨物列車が走る脇を,
ベルトラインでは路面電車もしくはライトレールを走らせようとしている
のですが,安全上の問題から連邦の規則に抵触するのでした.

連邦鉄道局(FRA)の連邦規制基準(CFR)では,衝突の危険性がある場所で,
重量級の貨物列車,例えば石炭や木材などを満載した貨車と,旅客列車を
走らせることを禁じています.
FRA : Federal Railroad Administration
CFR : Code of Federal Regulations
これは同じ軌道上を走れないというばかりでなく,線路が別でも隣接して
いれば同じく許可できないということのようです.

しかし,具体策は明かされていないものの,アトランタ市ではこの困難を
何とか克服しようと試みているようです.

これまでにも同様の話を,デンバーの例でみてきました.
また,ニュージャージー州リバーラインのように,運用時間帯を完全に
分離して解決したところもあります.リバーラインでは,貨物列車は深夜
だけの運転として,残りの時間帯はライトレールを走らせています.
ただし,アトランタの場合には貨物列車が24時間運転されているので,
この策は使えません.どうなるのか今後が注目されます.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
May 25, 2007 Safety concerns could hurt streetcar dreams
(Daily Report ニュースへのリンク)
記事の中では,アトランタを南北に縦貫する目抜き通りのピーチツリー
ストリートに路面電車を走らせる計画にも触れ,ベルトラインがこれと
リンクすることになるだろうとも記しています.

問題の場所,Atlanta Water Works付近を走る予定の計画図 :
Detail Map 7: Marietta Street to Piedmont Hospital - NorthWest
(Beltline Partnership のサイトへのリンク)

記事にあるFRAの連邦規制基準は下記で読めそうですが,該当する文が
掲載されているかどうかは確認していません.
Title 49--Transportation
FEDERAL RAILROAD ADMINISTRATION, DEPARTMENT OF TRANSPORTATION
PART 209--RAILROAD SAFETY ENFORCEMENT PROCEDURES
PART 211--RULES OF PRACTICE
(U.S. Government Printing Office へのリンク)

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

アトランタ ベルトライン構想の関連過去ログ :
2005/9/21 ベルトライン構想ほか
アトランタ ピーチストリート関連 最近のログ :
2007/2/15 ピーチツリー通り大改造案
貨物鉄道が旅客列車の運行を拒むケース :
2007/4/10 【デンバー】FasTracks計画を狂わせたもの
記事で紹介されているニュージャージーのケース :
2006/9/18 【River LINE】夜間運転区間の延長計画
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2007年05月19日

【運賃無料日】オゾンレベルに応じバス無料

特定の日に運賃が無料になるという米国の話題が続きます.
バージニア州北部の3つの郡内では,5/01から9/15までの夏の間,一帯を
管轄するMWCOGが出す天気予報に基づき,光化学スモッグ警報が出る日
には,域内路線バスの全線を運賃無料で開放しています.
MWCOG : Metropolitan Washington Council of Governments

大気中の地表表面のオゾン量により,大気汚染指標(AQI)がCode Orange
またはCode Redとされる日には,その日はワシントンDCにも走っている
WMATAメトロバス(Metrobus)のヴァージニア州北部地域内を始めとする,
域内9つの事業者が運行する路線バス全てが無料です.VREやDCのメトロ
レール(Metrorail)などの鉄道は対象外です.
WMATA : Washington Metropolitan Area Transit Authority
VRE : Virginia Railway Express

これまでもCode Red Daysにはバスが無料でしたが,それより一つ基準が
緩いCode Orange Daysまで,この夏から範囲が広げられました.
域内にはワシントン ダレス国際空港(Washington Dulles International
Airport / IAD)も含まれています.
これによって,一人でも多くが自動車を自宅に置いて,バスで出かけて
くれることが期待されています.
レッドまたはオレンジの警報が発令されているかどうかは,関係サイト上
でも表示されます.

同様の試みは,西海岸のベイエリアでも行われていて,こちらでも何度か
紹介しました.ベイエリアのように運賃を無料にする日数の制限はない
ようです.Code Red Daysは,1999年からの5年間には29日ありまし