2009年07月03日

【ハンブルク】シュタットバーンは全線架線下?

ハンブルクで復活が計画されているライトレール(Stadtbahn)の,決定
ルートや車両規格などが,このほど明らかにされた模様です.

最初に着工されるのは,ハンブルクの北東部にあたるSteilshoopやブラム
フェルド(Bramfeld)地区と,Uバーン(地下鉄)のU1系統とU3系統の乗換え
駅となっているKellinghusenstraße駅の間の,約7.6キロ区間です.
この間に12の停留所が設けられて,約20分で結ばれることになりますが,
さらに最終的には,Kellinghusenstraße駅から長距離列車も発着している
アルトナ(Altona)駅まで延長される路線計画です.

この1月には懸案となっていた途中ルートも,Kellinghusenstraße駅経由
ということに落ち着いたのでした.
北側ルートのLattenkamp駅経由が見送られた背景には,選ばれた南側の
ルートのほうが若干距離が短いことに加え,利用者数が多いと見込まれる
こと,U1とU3に接続できること,Winterhuder Markt地区やEppendorfer
Landstraßeでの開発が期待出来ることなどにあるようです.

第一期区間で5分間隔の運行を行う場合,予備車を含めて車両は14本が
必要とされていて,その規格は,車両幅2.65mが採用され,全長37mに及ぶ
低床車です.

この度ルートが確定したことで,今後は今夏までに最終素案が確定され,
秋から住民との対話なども予定されています.その後も手続きを経て最終
承認は2011年の秋ごろ,それを受けて着工は2012年春になり,開業予定は
2014年の見通しとなっています.

ハンブルク都市州の都市開発と環境省からの発表とメディアの記事:
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
01.07.2009 Erste Stadtbahntrasse führt über Kellinghusenstraße
(Behörde für Stadtentwicklung und Umwelt へのリンク)
1. Juli 2009 Stadtbahn rollt von Altona über Eppendorf nach
Steilshoop
(DIE WELT ニュースへのリンク)

DIE WELTの記事には,ハンブルクのシュタットバーン(Stadtbahn)は,
全線が架線走行になるという文が載っています.
ひと昔前なら,これは当たり前の話でしたが,昨今は架線を張らず電車を
走らせる技術が発達してきて,ドイツでも実用化が目前に迫っています.
それでも,ハンブルクのような気象条件(寒冷地)では,たとえば第三軌条
集電? (Strom führende Schienen)などは脆弱性があるとして,採用が
見送られたとも読めます.

【ハンブルク】ライトレール 関連ログ:
2009/1/09 シュタットバーン初期路線決定
2008/9/21 2014年ライトレール運転か?

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2009年07月01日

【ベルリン】Flexity Berlin 40m車は40本に

BVGが正式に次期低床車(Flexity Berlin)の99本購入を発表しました.
去る6/29に開かれた監事会(Aufsichtsrat)の決定を受けてのものです.
価格は最大3億0530万ユーロと表現されています.
BVG: Berliner Verkehrsbetriebe

地元メディアによればオプションが33本あり,それを含めて合計132本,
総額3億9760万ユーロにまでなる模様です.

プロトタイプには4つのバリエーションがあります.運転台が片側だけか
両エンドにあるかに加えて,短編成(30.8m)か長編成(40m)です.
長さは輸送力に影響するため,長編成に比べると定員が60名少ない短編成
だけ発注されても困るという声が,より一層の混雑を懸念する利用者団体
から上がっていました.

短編成と長編成では価格差が15万から30万ユーロあるようです.先月も
紹介しているように,BVGは慢性的な予算不足から全てを長編成でという
ような要請には,とても応えられない状況です.

その割合は,先週の時点では半々とみられていたものの,ふたを開けて
みると,メディアが今回報じたところでは,短編成59本,長編成40本の
合計99本になっていて,これがBVGの見解では需要に即している割合との
ことでした.

公式発表と地元メディアの報道:
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
30.06.2009 FLEXITY Berlin
(BVG 公式サイトへのリンク)
1.7.2009 300 Millionen für neue Straßenbahnen
(Der Tagesspiegel ニュースへのリンク)
30. Juni 2009 BVG bestellt 99 neue Straßenbahnen
(Berliner Morgenpost ニュースへのリンク)

なお,最初の13本は全て長編製になるようで,投入が予定される系統は,
M2, M4, M5, M6, M8, M10, M13, 50 とされています.いずれも利用者の
多い路線だそうです.

その後も年間21本ずつの投入が予定され,2017年までには237本所属する
旧型車(Tatrafahrzeuge)を全て置換えます.次期低床車(Flexity Berlin)
は,その長短に関わらず1本でタトラ車の2本分に相当しています.

【ベルリン】Flexity Berlin 関連ログ:
2009/6/15 Flexity Berlin 99本発注へ?
2008/9/17 Flexity Berlinは,街中のICE
2008/8/19 Flexity Berlinは10月からM4で?
2008/5/30 9月にFlexity Berlinお披露目へ
2007/4/14 Flexity Berlin 詳細明らかに

余談ですが,ベルリンが本拠のBombardier Transportationの話です.
現時点でボンバルディアのサイトには,今回のBVGからの発表に対応した
情報は特に見つかっていないものの,トロント向け204本の低床車受注が
TTCとの間で最終的な合意に達したとの話が,今は目を引いています.
TTC: Toronto Transit Commission

TTCは,旧型車置換え用の100%低床車の発注先をボンバルディアに決めて
いましたが,カナダ政府が基準に適わないことを理由に,景気対策資金は
回さないと先週になって表明,あてにしていた資金を失ったトロント市は
発注期限を目前に控えていただけに,大騒ぎになりました.
最終的には,購入資金の三分の一を負担するだけだったトロント市が,
オンタリオ州の負担分を除く全体の三分の二を出すことで決着し,TTCは
期限を流したら再々入札を強いられるところでしたが,ボンバルディア
との最終合意に至ることが出来たのでした.

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2009年06月15日

【ベルリン】Flexity Berlin 99本発注へ?

ベルリンのBVGは,現在は量産先行車を4本だけ営業運転に投入している
ボンバルディア製の特注低床車(Flexity Berlin)を,99本だけ発注する
見込みであることを,地元紙が明らかにしました.
BVG : Berliner Verkehrsbetriebe

当初130本強の発注と見られていましたし,旧型車を全部置き換えるには
148本が必要とされ,残りをどうするかなど,正式には6/29の監査役員会
(Aufsichtsrat)で決定し,発表される模様です.
金額は明らかにされていませんが,この大量購入には連邦政府とベルリン
特別市(州)が,財政支援を行います.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
13.06.2009 Großauftrag: BVG kauft neue Straßenbahnen
(Berliner Zeitung ニュースへのリンク)

プロトタイプの4種類(=車両の長さで二種類と,両運転台か片運転台かの
二種類)全てが発注される見込みですが,専門家の間では,予算不足から
価格の安い車両長の短いタイプばかりになるのではないかという懸念が,
報道によればあるそうです.いずれにしても,6/29以降には判明している
ことでしょう.量産車の納入は2011年が予定されています.

なお,本題とは直接関係ありませんが,UITP Vienna 2009でアルストムの
首脳がローコストトラムの発表を行った際に,世界的な経済不況の中に
あっても公共交通へのインフラ投資は堅調で,鉄道車両製造業界には今は
影響が少なく,この業界は幸運だという言葉があったそうです.
15.6.2009 Billig-Tram für die nächste Sparrunde Noch leben die
Hersteller von Konjunkturpaketen
(Tagesspiegel ニュースへのリンク)

欧州鉄道産業連合(UNIFE)によれば,トラムの販売数は年間で3.7%伸びて
いると推測されるそうです.地下鉄は2.7%だとか.
UNIFE: Union des Industries Ferroviaires Européennes

【ベルリン】Flexity Berlin 関連ログ:
2008/9/17 Flexity Berlinは,街中のICE
2008/8/19 Flexity Berlinは10月からM4で?
2008/5/30 9月にFlexity Berlinお披露目へ
2007/4/14 Flexity Berlin 詳細明らかに

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2009年06月12日

【BOMBARDIER】今後も車軸付台車で低床車を

先日までウィーンで開催されていた,国際公共交通連合と日本で訳される
ことの多いUITPが主催する,今年の国際会議(UITP Vienna 2009)の場で,
ボンバルディアが低床式トラムの新モデルを発表していました.
UITP: L’Union internationale des transports publics (フランス語)
The International Association of Public Transport (英語)

全く異なるモデル名を付けた他社と異なり,ボンバルディアはシンプルに
今のモデル名に続く「FLEXITY 2」と呼んでいます.

公式サイトにも既にFLEXITY 2のページがあり,それらと合わせ読むと,
特注デザイン対応や,騒音の低減やスムーズな乗り心地の提供,省エネ
対策の強化などが,新モデルの特徴と強調されています.

特注デザインでは,車内外ともにですが,外観に関してこれまでの例を
挙げています.たとえば,アールヌーボーを表現したブリュッセル向け,
海と船を思い起こさせるマルセイユ向け,そして最近ではバウハウスの
デザインを具象化したベルリン向けといった具合です.

低騒音と乗り心地の向上は,FLEXX Urban 3000と呼ばれる台車により実現
しています.この台車は車軸を持ちながら小さな車輪径で低床化を図る,
いわゆるCityrunnerの流れを汲むタイプです.
FLEXX台車に搭載される,ボンバルディアがFLEXX Tronicと呼ぶ技術は,
アクティブ操舵と台車の安定化を図り,車輪とレールの磨耗を減らすこと
で,騒音や保守の面で優れていると説明されています.

ちなみに,ブリュッセルやジュネーブ,バレンシアに入ったFLEXITYの
台車はFLEXX Urban 1000,ドレスデン,カッセル,フランクフルト向けの
台車はFLEXX Urban 2000だそうです.

省エネルギーに関しては,同社がECO4と呼ぶシステム群が採用されます.
FLEXITY 2に搭載されるECO4テクノロジーには,ブレーキにより発生する
電気を車上で蓄積することで,従来のように架線を通じた回生ブレーキより
効率化を図り,蓄えた電気での節電走行や架線のない区間でも走る能力を
発揮する,MITRACと呼ばれるシステムがあります.もちろん,電磁誘導に
よる非接触給電システムのPRIMOVEにも対応可能です.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
June 8, 2009 Bombardier Premieres Urban Mobility Innovations for
the 21st Century at the 58th UITP World Congress in Vienna

BOMBARDIER FLEXITY 2 tram: The future of urban transport
(Bombardier 公式サイトへのリンク)

Takeru ShibayamaさんのブログにUITP Vienna 2009の見学記があります.
2009-06-11 UITP 2009 (国際会議) - 続編その2
(Gleis 11 - Diary ブログへのリンク)
この記事では,先日ロール社の紹介で触れたシーメンスの新交通システム
新モデルNéoval(NeoVal)のことと,ボンバルディアのブースで聞いた話が
紹介されています.
この他にもUITP関連で,「続編」オリジナルがあります.

関連ログ:
【Siemens】2009/3/31 Avenioモデルと無架線対応策発表
架線レス【Primove】2009/1/31 続々とドイツで検討中
【非接触給電トラム】2009/1/24 APSのインダクティブ版

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2009年06月06日

【マインツ】路面公共交通は全車低床化へ

ラインラント=プファルツ州マインツ(Mainz)市は,1970年代から導入して
車齢30年余を迎えている市電の旧型車両を,新車購入で置き換えるか,
それとも更新して使い続けるか,その結論を出した模様です.

対象となっている旧型車とは,MVGが1975年から走らせているDUEWAG製の
M8タイプ10本です.車両更新案では,低床化は行わず製造から50年後まで
運用可能にする対策を施し,7百万ユーロと費用見積りが出ていました.
MVG: Mainzer Verkehrsgesellschaft mbH

一方,今回採用された低床式の新車を購入する案は,9本の購入で2千万
ユーロでしたが,更新されても旧型車は保守費用がかさみ,エネルギー
効率も悪いままのため,長い目でみれば経費の差額は相殺されるだろう
ということと,旧型車のままでは低床化が促進されないという理由で,
新車購入に踏み切ったそうです.

昨年マインツでは1千万ユーロを投じて36台の低床バスを購入しており,
今回購入を発表した9本の低床式トラムが全て投入された暁には,MVGが
保有するトラムもバスも,営業車は全て低床式になるそうです.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
04.06.09 Neue Straßenbahnen für Mainz!
(Stadtwerke Mainz AG 公式サイトへのリンク)

この件は記事にもなっています.
05.06.2009 Stadtwerke investieren 20 Millionen Euro in neun neue
Straßenbahnen
(Allgemeine Zeitung Mainz ニュースへのリンク)

発注先と車両モデル名は未発表にもかかわらず,これまで安物ばかりを
買ってきたMVGのことだから,新車はVariobahnだろうと想定し,色々と
文句をつけている反対派の意見も紹介されています.

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2009年05月25日

【Siemens】ハイブリッドトラム概要解説記事

ポルトガルのリスボン近郊のライトレール路線(MST)で,2008年11月より
すでに実用化に向けた運転が開始されているシーメンスが開発したハイ
ブリットトラムの概要が,ドイツの一般紙,フランクフルター・アルゲ
マイネ新聞(FAZ)のウェブ版技術ページで紹介されていました.
MST: Metro Sul do Tejo
FAZ: Frankfurter Allgemeine Zeitung

このハイブリッド・トラムは,屋根上に搭載した電気二重層コンデンサ
(double-layer capacitor)とバッテリーの組合せにより,架線がなくても
平均時速30キロで26パーミルの坂を登れる性能を持ち,現時点で2.5キロ
までの無架線走行を可能にしています.

Sitras HESと呼ばれるこのシステムは,路面電車の架線レスを可能にする
ばかりでなく,エネルギー消費量を3割ほど削減するほか,変電所の設置
間隔を広く取れるため,建設費や運行経費を節約することも出来るとか.
Sitras HES: hybrid energy storage

次期モデルAvenioなど新型車両へ採用されますが,既存車両への導入も
技術的にみれば容易に可能で,比較的機器収容余地がある車体幅の広い
標準軌(1435mm)の車両に加え,今度はメーターゲージ(1000mm)車両への
搭載に向けた作業にも,先月末から着手した模様です.

しかし,経費の面では電気代のほうが改造費よりも遥かに安いのが現状の
ため,効率が良くより低価格な電気二重層コンデンサの開発が待たれる
ところのようです.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
24. Mai 2009 Eine Straßenbahn, die ohne Oberleitung fahren kann
(Frankfurter Allgemeine Zeitung ニュースへのリンク)

【Siemens】関連ログ: 2009/3/31 Avenioモデルと無架線対応策発表

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2009年05月20日

【ハノーバー】次期高床式LRVはステップなし

1970年代より都心部の路線を地下化し,郊外からの地上路線と接続させた
ことから,同じドイツのシュツットガルト同様に低床車を持たないハノー
バー(ハノーファー)のシュタットバーン(Stadtbahn).
洗練されたデザインで1990年代後半に登場した車両(TW 2000)も,1970年
代から投入されている先代の車両(TW 6000)と同様に高床式でした.

シュタットバーン化された1970年代から走るTW 6000は,製造後30年を
経て,最近は故障が多くなり交換部品の入手も次第に困難になってきて
いるそうです.そこで運行会社のüstra(ユストラ)は,昨年から置換え用
として第三世代の車両50本を購入する検討に入っていました.このほど
資金面での目処がついたそうです.
üstra: Überlandwerke und Straßenbahnen Hannover AG

1本あたりの価格が200万ユーロから250万ユーロとみられており,それが
50本ですから優に1億ユーロは超えますが,半分はニーダーザクセン州が
近郊交通機構(LNVG)を通じて負担する決定が下された模様です.
LNVG: Landesnahverkehrsgesellschaft Niedersachsen mbH

予定ではüstraは6月中旬から入札受付を開始し,2014年までには納車に
なる見通しです.
第三世代の車両は,形式名をTW 3000とするサイトもあるようですが,
やはり高床式です.しかし在来車と異なるのは,路面の停留所でも乗降を
可能にする折畳式ステップがないことです.

ステップの省略で車両の軽量化が図られますが,それが可能になるのは,
投入路線を今年末にも全ての停留所が高床化される3系統と8系統に限定
するためと説明されています.

先日の公式発表と,2008年の発表.まったく同じタイトルです.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
18.05.2009 üstra kauft 50 neue Stadtbahnwagen ab 2012
15.02.2008 üstra kauft 50 neue Stadtbahnwagen ab 2012
(üstra プレスリリースへのリンク)

地元メディアが簡単に紹介していました.
19.05.2009 Land gibt Geld für Nachfolger grüner Stadtbahnen frei
(Hannoversche Allgemeine ニュースへのリンク)

折畳式の乗降ステップを搭載しないことによる軽量化で,シルバーアロー
(Silberpfeilen)とも呼ばれる第二世代のTW 2000に比べて,エネルギー
消費量が15%も節約できるそうです.

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2009年05月13日

【Frankfurt(Oder)】越境トラム復活案再び

ブランデンブルク州フランクフルト・アン・デア・オーダーと,オーデル
川(オドラ川)を挟んだ対岸のポーランド領スウビツェとを結ぶ越境トラム
路線復活の気運が,再び高まってきました.

近年では2005年に話が持ち上がっていたものの,2006年1月に実施された
ドイツ側フランクフルト(オーダー)の住民投票では反対票が多数を占め,
その結果を受けて市議会は市電の越境を断念していた経緯があります.

国境の橋にトラムを走らせようという話が再び持ち上がった背景には,
ドイツとポーランド間の国境通過手続きが簡素化されたことや,EUからの
助成金が有効であることなどがあるようです.

スウビツェへのトラム復活を保証することは,市長にとって必要不可欠な
政策です.それは利用者数を増やすのみならず,運行事業者SVFの財政上
からも欠かせないもので,市長は今後二年以内に計画を詰めて,着工に
こぎつけたい構えです.
SVF: Stadtverkehrsgesellschaft mbH Frankfurt (Oder)

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
12. Mai 2009 Neuer Anlauf für Tram nach Slubice
(Märkische Oderzeitung Frankfurt ニュースへのリンク)

フランクフルト(オーダー)とスウビツェは,第二次世界大戦前には東岸と
西岸に分かれた一つの街だっただけに,国境の行き来が自由になってから
人の往来も多くなっているようで,フランクフルト(オーダー)の鉄道駅に
ポーランドからのタクシーが客待ちしている話も紹介されています.

国境を越えて走るトラムが,川を隔てた二つの街の生活にとって重要な
存在になるだろうことを,今は住民が感じていると記事は締めくくられて
いました.

関連ログ: 2006/1/23 トラムは国境の橋を渡るべからず

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2009年05月11日

【アウグスブルク】Cityflex昼の街中に登場

工場のあるマンハイムから,4月下旬にバイエルン州アウグスブルクへ
到着していたCityflexことボンバルディア製100%低床車FLEXITY Outlook
が,地元紙にまた取り上げられました.この日曜日に初めて街中を昼間
走ったようで,50枚に及ぶ画像集まであります.

既報の通り,今年7月まで営業運転はありませんが,2010年に予定の27本
全部が揃った暁には,アウグスブルクのトラムは旧型車が一掃され,営業
車両全てが低床車化されるという新時代を迎えることになっています.

今回の記事では,City-flexならではの特徴も記されていました.
センサーを強化してドア開閉時の安全性を高めていることや,中心部に
あるメーターゲージではドイツ最急勾配と言われるPerlachbergも走る
ことから,ブレーキシステムは特注で標準的なものよりも強化されている
とも紹介されています.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
10.05.2009 Die neue Cityflex-Tram wird getestet
画像集: Neue Straßenbahn von Bombardier
(Augsburger Allgemeine ニュースへのリンク)

急勾配の上り下りでは,車体と路面の間に5cmしか隙間が残らないという
ようなことも書かれていました.

【アウグスブルク】関連ログ: 2009/4/02 まもなくCityflex到着

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2009年04月02日

【アウグスブルク】まもなくCityflex到着

バイエルン州アウグスブルクで,コンビーノのあと100%低床車の追加と
して導入される,Cityflexことボンバルディア製FLEXITY Outlookは,
第一号がウィーンの工場で製造されたあと,現在マンハイムで試験走行中
だそうです.

そして間もなく,トレーラーでアウグスブルク(Augsburg)まで運ばれて,
夜間の試運転が開始されるとの報道がありました.設計上は市内の軌道
全線へ入線可能になっているとのことです.

今後の予定としては7/10までに4本が揃い,その時点で営業運行が開始
されます.その後は三段階に分かれて順次投入されていきます.
2009年10月: 初回発注分の10本
2010年9月: 第二期発注分の14本
2010年11月: 第三期発注分の3本

このように,Cityflexは全部で27本が導入されることになりました.
昨年の今頃は,オプションだった14本の発注が決まったと紹介して
いましたが,その後も3本追加されたようです.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
01.04.09 Cityflex geht bald auf nächtliche Testfahrt
(Augsburger Allgemeine ニュースへのリンク)

アウグスブルクでは,Cityflexと呼ばれる低床車の概要:
FLEXITY Outlook - Augsburg (Bombardier へのリンク)

今回の記事によれば,41本所有するコンビーノの改修も全車がほどなく
終了し,夏には最後のコンビーノが現場に復帰するそうです.

【アウグスブルク】関連ログ: 2008/4/08 ほぼ全車が2010年には低床化

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2009年03月24日

【ウルム】従来のトラム路線がほぼ倍の長さに

バーデン=ヴュルテンベルク州の,ほとんどバイエルン州寄りに位置し,
ドナウ川沿いで古くから栄えた人口12万前後のウルム(Ulm)には,5キロ
少々の路線を持つ路面電車が走り,100%低床車のコンビーノも導入されて
いましたが,全長がほぼ二倍になる路線延長が先日行われました.

それまでの終点Donauhalleから北北東に向かい,1万1千人が暮らしている
とされるBöfingen地区まで,4.7キロほどの路線が延長され,開通式典は
3/21(土)の午後に行われました.

建設費は1730万ユーロ,これに設計費320万ユーロが加わって,総工費は
2千万ユーロを少し超えた額です.
負担内訳は,バーデン=ヴュルテンベルク州が1300万ユーロ,残る750万
ユーロはウルム市が出し,その他にコンビーノ2本を増備した関係で,
560万ユーロが掛かっています.これはSWUが負担した模様です.
SWU: Stadtwerken Ulm/Neu-Ulm GmbH

着工からは開通までは19か月でしたが,1999年から着工に至るまで,少々
長い道のりがあったようです.
1999年,提案されていたトラム路線網を5路線にまで拡大する計画が,
市議会で否決されたそうです.その後の2001年に,規模を縮小し今回の
トラム1号線の延長部分が,費用対効果を得られるものかどうかの調査を
行う承認を獲得,最終的に計画が認められたのは2007年春でした.今から
ちょうど二年前の話です.現在は,更に2路線も検討されているそうで,
風向きは完全に変わってきました.

路線延長当日の様子を伝える記事:
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
23.03.2009 Und jetzt den Eselsberg schienen
(Südwest Presse ニュースへのリンク)
23.03.2009 Viele Menschen strömen zur neuen Linie
(Schwäbische Zeitung ニュースへのリンク)

延長前夜に出ていた,これまでの経緯なども盛り込んだ記事:
19.03.2009 Straßenbahn im Kommen
(Südwest Presse ニュースへのリンク)
20. März 2009 Linie 1: Schienenweg nach Böfingen ist frei
(ulm news - Nachrichten aus Ulm und Umgebung ニュースへのリンク)

PDFファイル版公式系統図(Liniennetzplan)へのリンクがあるページ:
Unsere Linien und Haltestellen auf einen Blick: Karten & Pläne
(SWU 公式サイトへのリンク)

延長開通日の画像は,下記でも見ることができます.
22.03.09 [ULM] Böfingen ist eröffnet!
(Straßenbahn-Forum へのリンク)
延長区間は道路の脇に沿って専用軌道の形で走る場所が多いようです.

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2009年03月20日

【バリオバーン】MVG初公開ほか2009年3月近況

シュタットラーレール(Stadler Pankow GmbH)がAdtranzから引き継いだ
低床車モデル,バリオバーン(Variobahn)の近況が入ってきています.

この時点で最も新しい話は,ミュンヘンのMVGが3/19に第一号を公開した
ことでしょう.
今春にも営業運転開始という話が出ていた時期もありましたが,さすがに
このタイミングでは無理で,これから試運転などが重ねられ,一般客が
乗車できるようになるのは,全て順調でも今夏にずれ込む模様です.
MVG: Münchner Verkehrsgesellschaft

お値段が全部で4千万ユーロになるMVGでの形式名は,2009年版の4本が
S1.4に,追加発注された2011年版の10本はS1.5になるそうです.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
19.03.09 Münchens neue Trambahn ist da
(tz online ニュースへのリンク)
19.03.09 Die neue Tram fährt in München ein
(Ebersberger Zeitung ニュースへのリンク)
19.3.09 Die neue Trambahn für München ist da
(Stadtmagazin München 24 へのリンク)
Stadtmagazin München 24には,画像集へのリンクもあります.

公式発表は下記ページの「19.03.2009」の欄に,5つのPDFファイル版への
リンクがあります.
MVG - Pressemeldungen | MVG - Press Releases 2009
(MVG 公式サイトへのリンク)

ミュンヘン市電には,先日も紹介したトラム23系統が今年12月に開通の
予定ですし,その他にも延長計画などがあります.このことからトラムは
トレンディ(原語ではim Trend)というタイトルの記事もありました.
19. Mär 2009 Die Tram ist im Trend
(Abendzeitung ニュースへのリンク)

【ミュンヘン】関連ログ: 2008/9/03 Variobahn 10本追加発注へ

このように,ミュンヘンでは今のところ歓迎ムードの扱いを受けているの
ですが,同じくバリオバーンを発注し,今秋にも第一号を受領することに
なっているオーストリアのグラーツ(Graz)からは,不具合に関する記事が
見つかっています.
17.03.2009 Bremsversagen bei der Variobahn
(Kleine Zeitung ニュースへのリンク)

この記事によれば,一足早くシュタットラーレール製のバリオバーンが
走り始めているニュルンベルクで,営業運行から3か月足らずの同車に
ソフトウェアの問題からブレーキに不具合が生じ,一旦ベルリンの工場に
戻ったことが伺えます.

今月初めには,グラーツに納入される車両は,高まる需要に応えるため,
定員増加を目的に中間車体を延長する話も出ていました.

【グラーツ】関連ログ: 2008/7/04 バリオバーンはシルバーアロー?

内容が間違っていたりリンク切れがありましたら,ご容赦ください.
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2009年03月14日

【ミュンヘン】トラム23系統12/12開通予定

2007年3月に着工,以来5千万ユーロを投じて4キロのトラム新路線工事が
ミュンヘンで行われていますが,今年12/12(土)の開通予定が発表され,
現在の工事進捗状況も明らかにされています.

4キロのうち営業路線は3.1キロで,一部は貨物専用線跡地の再利用です.
0.9キロは既存線と車両の行き来を行うための回送連絡線(Betriebsgleis)
として使われ,非営業区間になる模様です.
停留所数は7つ,所要時間は8分.途中1.7キロは芝生軌道というデータも
あります.

この路線は,ミュンヘン中心からみて北のシュヴァービング(Schwabing)
地区にある,公園都市(Parkstadt)と呼ばれる地域や,その手前の新興
開発地Leo 152への軌道系公共交通機関となるもので,都心側ではUバーン
(地下鉄)U3とU6にMünchner Freiheit駅で接続します.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
13.3.09 Neue Tram 23 startet am 12.Dezember 2009 im Norden von
München
(Stadtmagazin München 24 ニュースへのリンク)
13.03.2009 Die neue Tram als Weihnachtsgeschenk
(tz online ニュースへのリンク)

路線図や公式発表などは,MVGのサイトにあります.
MVG: Münchner Verkehrsgesellschaft mbH
MVG - Neue Tram 23 (公式サイトへのリンク)

【ミュンヘン】関連ログ: 2007/3/21 十年越しの市電新線くわ入れ式

今週はドイツの各地で,トラム路線拡張関連の記事が相次いで見つかり
ました.とりあえず記事紹介だけですが,以下の通りです.

ウルム(Ulm)
13. März 2009 Neue Trambahnlinie startet am 21. März
(Schwäbische Zeitung ニュースへのリンク)
今月3/21にトラム1系統が延長されます.

ヴュルツブルク(Würzburg)
12.03.2009 Die neue Straßenbahn der Stadt rollt an
(Volkszeitung Schweinfurt ニュースへのリンク)

フライブルク(Freiburg)
10. März 2009 11,3 Kilometer neue Straßenbahn-Strecken
(Badische Zeitung ニュースへのリンク)
今後の路線計画のスケジュールが掲載されています.

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2009年02月16日

【Combino】Rheinbahn 2009年末に改造完了へ

シーメンスの100%低床車コンビーノ(Combino)は,設計時の想定を超える
大きな力が曲線通過時にかかり,アルミニウム製の車体に損害を与える
ことがボルトの破損で判明,その後は世界各地に納入された車両が,順次
シーメンスの工場で改修を受けています.

すでに所有する全コンビーノが改修済みとなった街があるなかで,工場に
ほど近いデュッセルドルフでは現在改修が行われていて,ラインバーン
(Rheinbahn)が所有しているコンビーノの仲間51本全ては,2009年内にも
終える予定ですが,今回その工程がメディアに一部公開されたらしく,
記事が出ていました.

Rheinbahnとシーメンスは,2007年9月に契約交渉をまとめ,Silberpfeile
(銀の矢)とも呼ばれるNF10形式36本とNF8形式15本,2004年以前に製造
されたこれら計51本の改修が決まり,クレーフェルト イェルディンゲン
(Krefeld-Uerdingen)工場で現在作業が行われています.なお,2006年
製造でシュタットバーン向けになるNF8Uの15本は,対象外です.

コンビーノの仲間とは言え,NF10もNF8もオリジナルのコンビーノとは
形状が異なるように構造も若干異なりますが,1本につき最大で480か所の
結合部分の取替えが必要とされています.

シーメンスは世界中のコンビーノ475本の改造費用として予算5億ユーロを
確保しています.新車なら1本あたり約230万ユーロとされ,その半分近い
金額を1本あたりに投じていることになります.

改造はアルミ車体関連の交換だけでなく,全ての側壁? の交換もあること
から1本あたり80日を要し,2千人いる工場従業員のうち300人が担当して
いるそうですが,その多くはDuewag時代からの熟練工だとか.

この工場では,コンビーノの改造が終わった時点で人員整理を検討中と,
2008年夏には伝えられていました.その続報は確認していません.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
11. Februar 2009 Rheinbahn: So saniert Siemens die Straßenbahnen
(Westdeutsche Zeitung ニュースへのリンク)
12.02.2009 Siemens saniert Rheinbahnen
(RP ONLINE ニュースへのリンク)

Westdeutsche Zeitungの記事では,問題になったAlu-Grip結合や,より
頑強なボルト結合に取り替えた後の画像なども見ることが出来ます.

Dusseldorf NF10 2021 by Matthew Black (flickr)
Creative Commonsの条件に基づき,参考画像を貼り付けておきます
Dusseldorf NF10 2021
Taken on June 9, 2008

【Combino】関連ログ: 2007/3/14 バーゼル全面改修車の営業復帰ほか

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2009年01月31日

架線レス【Primove】続々とドイツで検討中

架線不要で走るトラムを実用化レベルにまで引き上げた地表集電システム
(APS)や,バッテリー搭載といった手法では,降雪量が多かったり寒冷地
では不安が残り躊躇していたのか,先週ボンバルディアが発表している
電磁誘導によるエネルギー伝達で端子同士を接触させずに給電を行える
Primoveに,関心が高まっている様子を伺える記事が相次いで見つかって
います.先日もオランダ版がありましたが,今度はドイツ版です.
APS: Alimentation par le sol

ボンバルディアが発表した時の記事にも,ドイツ国内ではドレスデン,
ライプチヒ,ケルン,フランクフルト(マイン),エッセン,カッセル,
ドルトムント,ハレ(ザール)などの名前が,導入に意欲をみせている街と
して挙がっていました.

架線なしでも走れるトラムを実用化したAPSもバッテリーも,今は事実上
フランスに本拠を置くアルストムが独占している状態です.
ドイツは出来ることなら自国の技術で架線レス・トラムを走らせたいと
考えているのかもしれませんが,たしかAPSの原理はドイツの会社が開発
したはずで,アルストムが後に会社ごと買収したと記憶しています.

【ハレ】
ザクセン・アンハルト州ハレ(Halle)のHAVAGは,所有しているFlexity
ClassicのMGT-Kタイプ一本(688号車)を,ボンバルディアに試験車両と
して貸出ししているだけに,Primoveに注目しているとメディアに語った
ことが報じられています.
HAVAG: Hallesche Verkehrs-AG

Primoveシステム導入で費用はどれだけ増えるのか,オランダの記事では
30%増という話も先日紹介されていたものの,ドイツでは今は誰にも判ら
ないとし,ハレで導入を検討するとして具体的な導入場所はどこかなども
記されてはいません.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
30.01.2009 Halle an Straßenbahn ohne Oberleitung interessiert
(ddpの記事) (Ad-Hoc-News ニュースへのリンク)

ハレのHAVAGは車両近代化の一環として,18本(うち2本はオプション)の
低床車購入を準備していることが,今月中旬に明らかにされています.
2010年後半には第一号を受け取りたいとのことでした.

【ドレスデン】
ザクセン州ドレスデン(Dresden)では,世界初を目指しています.これは
架線がない場所で,直接電気を供給されず,バッテリーも持たないという
意味でだそうです.

ドレスデンで検討されている架線レス区間は,メッセ会場に至る1.4キロ
ほどの路線延長部分で,詳細は不明ですが,トラム10系統が発着している
Friedrichstadtから北に路線を伸ばすようです.
30.01.2009 Weltweit erste Straßenbahn ohne Fahrdraht in Dresden
geplant
(Dresdner Neuesten Nachrichten ニュースへのリンク)

架線を張りたくない理由は,メッセ会場を取り囲むエルベ川が増水して
洪水に見舞われた時に,架線柱が障害になるからと,記事には書いてある
ように読めます.

メッセの位置を示す地図と駐車場案内: Anreise und Parken
(MESSE DRESDEN 公式サイトへのリンク)

Primoveに期待するオランダでの話題に特化したオランダ語の記事:
28 januari 2009 Tram kan ook zonder bovenleiding
(Volkskrant ニュースへのリンク)

【非接触給電トラム】関連ログ: 2009/1/24 APSのインダクティブ版

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2009年01月24日

【非接触給電トラム】APSのインダクティブ版

昨年の今頃,非接触給電ハイブリッドバスが羽田空港内を期間限定で走る
という話がありました.電気バスの充電を,路面等に埋め込んだ給電装置
から電磁誘導という作用により,直接端子同士が接触することなく車載の
バッテリに急速に大量の電気を送り込むという仕組みです.これを電停に
設置することで,架線レス路面電車を実現させたいと考えた人も多かった
のではないでしょうか.

少々違った形になりますが,日本では非接触給電と訳されているIPTを,
架線のない場所でも効率よく走れるトラム用の給電手段として応用する
ことをボンバルディアが開発中で,先日ドイツのバウツェンで試験車両を
報道メディアの前で走らせました.
IPT: Inductive Power Transfer (非接触給電)

ボンバルディアがPrimoveと呼ぶこのインダクティブ給電で走るトラムの
システムでは,停留所や車庫のような拠点で停車中に非接触の充電を行う
のではなく,走行中も電磁誘導によるエネルギー伝達で走行中でも停車中
でも切れ目なく連続して電気を受け,そのために地上には電磁場を発生
するケーブルが敷かれ,車両には床下にコイルが搭載されることから,
いわばアルストムのAPSの非接触式版といったところです.
APS: Alimentation par le sol

地上側のケーブルは埋設することが可能で,人目につかないように出来る
だけでなく,APSと同様に真上に車両がある時だけケーブルに通電される
仕組みなので,安全上の問題もありません.
さらにBOMBARDIER PRIMOVEのメリットは,APSと異なり非接触式である
ことから,磨耗などのメンテナンスが不要,シューの擦れる騒音もなく,
降雪や降砂といった天候や障害物に左右されることもないことです.

これに加えてPrimoveシステムでは,屋根上にマンハイムで試験された
キャパシタ(電気二重層コンデンサ)を搭載し,ブレーキで生じる電気や
地上ケーブルが発する電磁場から得る電気を余すことなく蓄えておき,
これを最大出力時に放電することで,架線下走行時と比べても遜色ない
性能を発揮します.連続定格出力は250kW,60パーミル勾配を時速40キロ
で走る時の一般的な全長30mのライトレール車両と同等だとか.出力は
最大500kWまで引き上げることも可能と説明されていました.

2010年初めには,このシステムを搭載したプロトタイプがお目見えする
予定だそうです.

公式発表と,公開時の画像などがあるドイツ語の記事を紹介します.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
January 22, 2009 Bombardier Presents First Catenary-Free and
Contactless Operating Tram
(Bombardier プレスリリースへのリンク)

23. Januar 2009 Bautzen baut die Straßenbahn der Zukunft
(sz-online ニュースへのリンク)
22.01.2009 Straßenbahn ohne Oberleitung
(RP ONLINE ニュースへのリンク)
22. Januar 2009 Bombardier baut Straßenbahnen ohne Oberleitung
(MDR ニュースへのリンク)
MDRのページでは,実際に動く試験車両の映像も見られます.

バウツェンのボンバルディア工場内にある試験線で取材したドイツ語の
記事によれば,パンタグラフとコイルの集電装置切替えに掛かった時間は
十秒ほど,見た目にはパンタが下がっただけだったとか.

記事の画像やこれまでの情報から,試験に供されている車両は,ザクセン
アンハルト州ハレ(Halle)のHAVAGが所有する,Flexity Classicモデルの
HAVAGではタイプMGT-Kと呼ばれる中の,688号車でした.
HAVAG: Hallesche Verkehrs-AG

この話題は既に多くの言語で報道されて反響を呼んでいます.

その一例として,オランダのフローニンゲン(Groningen)で計画が進む
RegioTramが,一部区間を架線なしにすると発表しています.
23 jan 2009 Groningen ziet draadloze tramlijn wel zitten
ANPの記事 (De Telegraaf ニュースへのリンク)
RegioTramは,そのルートや車両などを決めるのが2月とのことです.

米国でも,ワシントンD.C.などが関心を持ちそうです.D.C.を計画した
ランファン氏の時代からの区画やジョージタウンでは,連邦法の規制に
より架線を張れないのだそうです.

関連ログ: 2009/1/21 【キャパシタトラム】スペインとオランダでも

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2009年01月21日

【シーメンス】地下鉄利用で月650ユーロほか

2月から地下鉄利用者には月650ユーロを給付,ドイツのシーメンス社は
公共交通の利用促進を図り,このような通達を出していたと,日曜版が
報じていました.

月間650ユーロを地下鉄乗車手当で貰える,と言っても対象となるのは,
シーメンス全社で2500人ほどのトップエグゼクティブだけです.

普段は,Audi,BMW,Mercedes,VWなどといった高級社用車を使っている
役員が地下鉄を利用することにより,二酸化炭素排出量を減らそうという
試みだとか.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
17. Januar 2009 Manager sollen U-Bahn fahren
(Frankfurter Allgemeine ニュースへのリンク)
17.01.2009 Siemens will Top-Manager in öffentliche Verkehrsmittel
locken
(SPIEGEL ONLINE ニュースへのリンク)

この程度の金額でトップクラスの人間が行動を変えるかどうか,そこまで
記事は言及していません.

シーメンスの話題と言えば,その他にもあります.
ポツダムのViPがトラム車両発注に際しシュタットラーと契約することに
異議を唱えていた件です.しかし,これは却下されました.
ViP: Verkehrsbetrieb in Potsdam

ポツダムは,当初の発表通りシュタットラー(Stadler Pankow)製の低床車
Variobahnを,19本導入することになる見通しです.

19.1. 2009 Potsdam bestellt 19 Straßenbahnen bei Stadler
(Potsdamer Neueste Nachrichten ニュースへのリンク)

【ポツダム】関連ログ: 2008/10/12 次の低床車はVariobahnに

追記: 2009/1/31
その後の情報によれば,発注は2500万ユーロで10本と,オプション
として8本を2000万ユーロで購入する契約にこぎつけた模様です.

31.01.2009 Die Variobahnen kommen 2011
(Potsdamer Neueste Nachrichten ニュースへのリンク)

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2009年01月09日

【ハンブルク】シュタットバーン初期路線決定

ハンブルク(Hamburg)が計画しているライトレール(Stadtbahn)の第一期
開業区間のルートが決まり,発表されました.50キロに及ぶシュタット
バーン路線網構想のうち,最初の15キロになります.

公式発表もメディアの記事にも地図が載っていますので,詳細はそちらを
ご覧いただくとして,大まかにはハンブルグ始発や終着の長距離列車が
発着するターミナルのアルトナ(Altona)駅と,北東のヴァンツベック区
(Bezirk Wandsbek)のブラムフェルト(Bramfeld)地区を結ぶ路線です.

途中は,Uバーン(地下鉄)1系統のKellinghusenstraße駅かLattenkamp駅の
どちらかを経由し,その後2008年12月から空港への乗入れも開始された
Sバーン1系統の通るRübenkamp駅とも連絡します.

着工は2012年春とされていて,開業予定は2014年です.
公式発表: (外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
08.01.2009 Konkrete Planungen für die Stadtbahn beginnen
(Behörde für Stadtentwicklung und Umwelt へのリンク)

数多くの記事が出ていますが,Hamburger Morgenpostは簡潔に要点を押さ
えた記事で,WELT ONLINEの記事は比較的詳細に書かれています.
08.01.2009 Die Stadtbahn fährt nach Altona!
(Hamburger Morgenpost ニュースへのリンク)
8. Januar 2009 Schwarz-Grün einigt sich auf Streckenführung
(WELT ONLINE ニュースへのリンク)

ハンブルク市政で連立を組んでいるCDU(ドイツキリスト教民主同盟)とGAL
(緑の党)の交渉により第一期路線は決まりましたが,このルートはCDUが
推していたものだそうです.
GAL: Grün-Alternative Liste

Bramfeldとハンブルク中央駅(Hamburg Hauptbahnhof)を結ぶ路線では,
一日6万1千人の利用ですが,アルトナ駅とを結ぶ路線なら一日7万6千人が
利用すると見込まれ,便利になるばかりでなく,工期が短くて済み費用も
安上がりなルートと,紹介されていました.

【ハンブルク】関連ログ: 2008/9/21 2014年ライトレール運転か?

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2008年11月23日

【フライブルク】トラムも100%エコ発電で走る

フライブルク(Freiburg im Breisgau)の路面電車も,2009年1月からは,
環境に負荷のかからないグリーン・エネルギー(Ökostrom)から,必要な
電力の100%を得ることになると,発表がありました.消費電力は年間で
13ギガワット時(13 Gigawattstunden)=1300万キロワット時になるとか.
3500世帯分に相当するそうです.

環境に負担のかからないグリーン発電でトラムが走る街は,ドイツでは
ダルムシュタットを皮切りに広がっていますし,他の地域でも今や珍しい
話ではなさそうです.
しかし,環境政策が強化されエコ・シティとして名高いフライブルクの
路面電車は,意外にもまだ完全に切り替わっておらず,これまでは一部に
火力発電所や原子力発電所からの電気も使われていました.

今回の100%グリーンエネルギーへの切り替えは,フライブルクのトラムを
走らせるVAGに電気を供給しているBadenova社との契約が,2009年末で
切れることに伴う交渉の結果,もたらされた模様です.同社は既に一般
向け電気を,グリーンエネルギーによる発電で賄っているそうですし,
VAGにはコスト増加になるようですが,フライブルク市では支持率の高い
緑の党の後押しもありました.

VAGのプレスリリースと,それに基づく記事に先月下旬の記事:
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
21.11.2008 Straßenbahn fährt mit Ökostrom
(VAG: Freiburger Verkehrs AG 公式サイトへのリンク)
21. November 2008 Freiburg bekommt die Öko-Straßenbahn
30. Oktober 2008 Gutes Beispiel VAG?
(Badische Zeitung ニュースへのリンク)

フライブルクは,太陽光発電でも有名ですが,トラムを走らせる再生可能
エネルギー源に何が用いられるか,具体的な記述は特に見つけられません
でした.ただし,10/30付け記事に,水力発電所からの電気で路面電車を
2009年1月から走らせたいと,緑の党が望んでいるという文があります.

Badenova社のエネルギー源には,水力,太陽光,バイオ燃料などがある
ようです.いずれにしても,CO2を増やさないエネルギーだけでトラムを
走らせることにより,CO2放出量は年間7千トンの削減になるそうです.

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2008年11月05日

【ベルリン】Sバーンも車軸点検で減車へ

ドイツでは,この夏のICE3の点検に続き,車体傾斜式のICE(ICE-T)でも,
全車両の車軸を緊急点検する必要から車両運用が変わり,時刻変更などが
行われるとされてきましたが,検査の遅れから,通常に戻るのは来年2月
と言われています.

車軸点検による混乱は,遠距離列車だけの話と思っていたところ,最近に
なってベルリンの近郊電車Sバーン(S-Bahn Berlin)でも,1996年から導入
されている一番新しい車種に同様の問題がある恐れがあるとして,車軸の
超音波検査を,従来の12万キロにつき一回から6万キロに一回の割合まで
周期を半減し,検査回数を倍増させるという報道がありました.

対象車種は,Baureihe 481と呼ばれる形式で,直流の第三軌条方式電化の
ベルリンSバーンに特化した車両ですが,2車体を一台として数えると,
500台に相当する車両数が配属されている大所帯で,主力車両です.

検査周期半減により車両が不足しますが,ベルリンのSバーンでは運休は
行わず,一部路線の減車で対応するという発表が出ています.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
4. November 08 S-Bahn Berlin gewährleistet fahrplanmäßigen Betrieb
(S-Bahn Berlin GmbH 公式サイトへのリンク)

ICEなどとBaureihe 481では,製造メーカーが異なるものの,481形式の
車軸に使われた素材(A5T)が,ICEのもの(A4T)に似ていることが,検査
周期を半減させた原因です.しかし,481形式の車軸に亀裂は見つかって
いませんでした.

減車発表に先立ち,ベルリンのSバーンにも影響があることは,先週から
報道されていました.
2 November 2008 Auch die S-Bahn prüft Radachsen auf Risse
(Berliner Morgenpost ニュースへのリンク)
01. November S-Bahnen müssen zur Ultraschall-Untersuchung
(Berliner Zeitung ニュースへのリンク)

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2008年11月02日

【ケムニッツ】ノルウェーからの教習生

ノルウェー人が,ドイツ東部ザクセン州ケムニッツ(Chemnitz)の鉄道を
コピーする,というタイトルの記事があります.
何事かと思い読んでみると,2010年からノルウェーのベルゲン(Bergen)で
運転を開始する予定のライトレール(Bybanen)に備えて,ベルゲンから
やって来た運転士養成教官の候補者が,ベルゲンが導入するトラム車両,
バリオバーン(Variobahn)の運転を習っているというものでした.

バリオバーンなら,ベルゲンからは遠いものの,同じ北欧のヘルシンキも
導入していますが,車体幅(2,650 mm)や軌間(1,435 mm)がベルゲンと同じ
ケムニッツのCVAGが,研修先に選ばれたようです.
CVAG: Chemnitzer Verkehrs-Aktiengesellschaft

ケムニッツCVAGは,路線構造? (原語 Streckenbauweise)が,ベルゲンの
Bybanenと似ているという話も紹介されているほか,ドイツの規則も拝借
するとのことです.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
1. November 2008 Norweger kupfern unsere Bahnen ab
(sz-online/Chemnitzer Morgenpost ニュースへのリンク)

ケムニッツこそ,1993年にバリオバーンの試作車を導入した最初の街で,
今でこそ,バリオバーンはシュタットラー・レール(Stadler Rail)が製造
販売していますが,その当時のメーカーはABB(ABB Henschel)でした.
その後,同社はAdtranzを経てBombardierに吸収されますが,その時点で
低床車モデルのバリオバーンだけは,Stadler Railへ譲渡されました.

ベルゲンBybanenは,シュタットラー・レールと今年契約していますが,
同社製造のヴァリオバーンは,ニュルンベルクVAGとボーフムBOGESTRA,
それに間もなくミュンヘンMVGに導入され始めるだけで,まだ少数です.

そこにポツダムが加わることは,先月紹介したばかりですが,Stadler製
Variobahnは今は納車が10本未満であることを突く形で,シーメンスが
ポツダムViPのヴァリオバーン発注に異議を申し立てている模様です.
31.10. 2008 Siemens lässt Vergabe prüfen
(Potsdamer Zeitungsverlags ニュースへのリンク)
似たような話は,オーストリアのグラーツGVBの発注時にもありました.

Variobahn関連ログ一覧:
2008/10/12 【ポツダム】次の低床車はVariobahnに
2008/1/30 【ベルゲン】100%低床車の契約締結
2007/10/16 【グラーツ】シュタットラーが受注を正式発表

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2008年10月12日

【ポツダム】次の低床車はVariobahnに

ベルリンの西隣りポツダム(Potsdam)のViPでは,当初予定された低床車
コンビーノの注文を途中で打ち切ったこともあり,残る旧型車置換え用
低床車の追加発注が必要とされています.
一時期は,まもなく市内で先行試作車の運転が開始される予定のFLEXITY
Berlinを,ベルリンBVGと共同購入する話もありましたが,結局発注先を
入札にかけていました.
ViP: Verkehrsbetriebe in Potsdam GmbH

その結果,どうやらシュタットラー・レール(Stadler Rail AG)の子会社
Stadler Pankow GmbH(本社ベルリン)のバリオバーン(Variobahn)に決まり
そうだという報道がありました.

正式に決定されれば,当面はVariobahn10本が2010年末までにViPに納入
されるほか,その後オプションとして8本が2013年までに予定されます.
オプションの8本は,4本ずつ二段階にわけられる見込みとか.
このオプションまで含んだ金額は,4500万ユーロとも5000万ユーロとも
言われています.

ViPは,コンビーノ問題に懲りたのか,100%低床車ではなく部分低床車を
求めていました.車両仕様などの詳細は,明らかにされていませんが,
シュタットラーの扱いになってからのVariobahnは100%低床が主流なこと
から,ポツダムも100%低床のVariobahnになるのではないかと見られてい
ます.ポツダムでは,2005年5月にデュイスブルクDVG所属の,Variobahn
プロトタイプ(100%低床)が,試運転で市内を走ったことがありました.

シュタットラーと競合したのは,コンビーノを候補にしたシーメンスと,
フォスロ・キーペ(Vossloh-Kiepe)で,ボンバルディアやアルストムは,
手を引いていました.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
11.10.2008 Der ViP will die Variobahn
(Potsdamer Zeitungsverlags ニュースへのリンク)
11.10.2008 Die ersten zehn neuen Niederflurbahnen kommen in zwei
Jahren / Option auf weitere acht

(Märkische Allgemeine ニュースへのリンク)

【ポツダム】関連ログ:
2007/10/31 改修コンビーノが工場から戻る
2007/7/13 次の低床車導入は8編成のみに

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2008年09月23日

【InnoTrans】2008年 屋外展示トラム一覧

今年は,二年に一度の国際鉄道技術見本市Innotransの開催年です.
2008年は9/23から9/26まで,いつも通りにベルリン市内で開かれますが,
1996年から数えて7回目となる今回は,過去最大規模とのことです.
年々強まる環境への配慮に加えて原油高もあり,これまで以上に関心も
高くなりそうな気配です.

屋外の専用会場に展示される車両は,この週末に一般公開される予定で,
公開されたリストから,トラム関係を抜き出してみました.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
屋外展示一覧(英語版): Outdoor displays 2008
(InnoTrans 公式サイトへのリンク)
このページにある,Rolling stock and outdoor displaysへのリンク先に
PDFファイル版の一覧が掲載されています.

メーカー名 / 展示車両
Stadler Rail Group / 2 trams
Skoda Transportation s.r.o. / ForCity 15T tram
KONCAR-ELEKTROINDUSTRIJA D.D. / TMK 2200 low floor tram
Pojazdy Szynowe PESA / 122N low-floor tram
H. Cegielski-Fabryka Pojazdów / 118N - Puma low floor tram
Schalker Eisenhütte / Tram
Bombardier Transportation GmbH / Flexity-Frankfurt tram,
Flexity-Berlin tram

スイスのStadler Railは,モデル名こそ記されていませんが,ボーフム
(Bochum)向けの高床Tangoか,バーゼル(Basel)向けの低床Tango,場合に
よっては製造工場の近い,Variobahnの出展があるのかもしれません.

前回2006年は06Tを出したチェコのŠkodaは,先日お披露目されたばかりの
100%低床車,ForCity 15Tを出してきます.プラハから大量発注が見込ま
れるほか,ラトビアのリガ(Riga)から注文を受けています.
関連ログ: 2008/9/18 【シュコダ】15T(ForCity) 試作車公開

Končar Elektroindustrija d.d. (Končar Electric Vehicles Inc.)は,
クロアチアのザグレブ(Zagreb)に創設された会社です.出展するTMK 2200
は,同社が製造に携わっている,通称クロトラム(Crotram)とも呼ばれる
低床車で,2005年以降ザグレブで営業運行に就いています.
tramcar TMK 2200 (KONČAR – ELECTRIC VEHICLES Inc. へのリンク)
下の画像は,クロトラムがヘルシンキに赴いた時のものだそうです.
Creative Commonsの条件に基づき,参考画像を貼り付けておきます
080124_1549 by taivasalla (flickr)
080124_1549
Taken on January 24, 2008

ポーランドからは,二つのメーカーがトラムの現物を出展します.
一社目はPojazdy Szynowe PESA Bydgoszcz SA,通称PESAで,展示される
PESA 122Nは,ウッチ(Łódź)とブィドゴシュチュ(Bydgoszcz)に導入されて
いる100%低床車とか.同社は,前回2006年には121Nを出していました.
PESA 122N (ポーランド語版 Wikipedią へのリンク)
同型車両かどうかは不明ですが.
Creative Commonsの条件に基づき,参考画像を貼り付けておきます
Tramwaje Pesa w zajezdni Telefoniczna by Hodowca (flickr)
Tramwaje Pesa w zajezdni Telefoniczna
Taken on April 23, 2008

二社目はHCPのロゴで知られる(らしい),H. Cegielski - Poznań S.A..
118N Puma (ポーランド語版 Wikipedią へのリンク)

ポーランドでは,ワルシャワ市が旧型車両置換えとして,低床車トラム
186本の発注を,8月下旬に入札にかけていました.ポーランドから二社が
実車を展示するのは,これと関連があるのかもしれません.

ワルシャワ市では,2010年から2012年までに低床トラム導入が計画されて
いますが,これは2008年スイスとオーストリアが共催した,UEFAサッカー
欧州選手権の2012年版(UEFA Euro 2012)が,ポーランドとウクライナで
共催されることに関連する投資です.その後は,最終的にあと60本追加
されて,合計246本の大発注になるそうです.
英語の記事: 25th August 2008 Zł.16-billion tram contract
(Warsaw Business Journal ニュースへのリンク)
ポーランド語公式発表: 2008-08-06 Nowe tramwaje dla Warszawy
(Warszawa 市公式サイトへのリンク)
ワルシャワ市の発表にある画像は,既に導入されているPESA 120Nです.

リストに戻ります.
Schalker Eisenhütteは,ドレスデンを走るカーゴトラム(CarGoTram)を
製造したメーカーで,今回それを出展するようです.

最後のボンバルディアは,Flexity Berlinと,フランクフルト(マイン)の
U-Bahn向け新車(U5)も,持ち込まれるようです.
Flexity Berlinは,全長40mの片運転台車(8001号車)が,先日一般にも
公開され,試乗会は大賑わいだったそうですが,InnoTrans会場には,
そのころ全長40mの両運転台車(9001号車)が到着していたようです.

Der Tagesspiegelが,Innotransの記事(上段)のほか,一般人から見た
Flexity Berlin一の反応も含んだ記事(下段)を,掲載していました.
23.9.2008 Innotrans bietet so viel Fläche wie nie
21.09.2008 Ran an Berlins neue Tram!
(Der Tagesspiegel ニュースへのリンク)

Flexity Berlinが指摘された問題点は,手すりの位置が高いとか吊り輪が
ないなどのほか,デザイン重視で?ヘッドライトが小さいため,歩行者に
認識されにくいのではないかということが,挙げられていました.

デザインには人それぞれ好みがあるのでしょうけど,Flexity Berlinの
円筒を縦半分に割ったような運転台部分は,イラストの段階ではあまり
ピンときませんでしたが,PC画面を通じて画像を見ている限り,これが
バウハウス風と言うのでしょうか,シンプルで飽きのこないデザインで,
いかにもドイツらしさを感じました.その要がコンパクトにまとめられた
ヘッドライトの部分です.

Creative Commonsの条件に基づき,参考画像を貼り付けておきます

Flexity Berlin by artie* (flickr)
Flexity Berlin
Taken on September 20, 2008

営業開始は,M4系統で10/20からと記されています.その後は年内に,
M2,M5,M10へも,それぞれ別タイプが試験導入されていくとか.
関連ログ: 2008/9/17 【ベルリン】Flexity Berlinは,街中のICE

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
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2008年09月21日

【ハンブルク】2014年ライトレール運転か?

どの街にも路面電車が走っていると言っても過言ではないドイツにしては
珍しく,自由ハンザ都市ハンブルク(Hamburg)は,高架を走る機会も多い
地下鉄(U-Bahn)路線網と,近郊電車(S-Bahn)路線網は発達していますが,
歴史も古く,当時ドイツ最大級だった路面電車網は,廃止されて30年が
経とうとしています.しかし,2014年には進化した形で再び市内を走る
姿を,見ることが出来るかもしれません.

今年4月,CDU(ドイツキリスト教民主同盟)が,苦渋の選択でハンブルグ
市議会での連立政権相手に選んだ緑の党(GAL)は,交渉の過程で路面電車
復活計画の推進を,渋るCDUに約束させたようです.その緑の党所属の
連邦参議院議員でもあるハンブルクの環境開発担当大臣が,先週計画の
概要を発表していました.
GAL: Grün-Alternative Liste

ハンブルクでは,SPD(ドイツ社会民主党)などが,2001年にも市電再導入
計画を検討していましたが,その後の市政権交代で流れてしまいました.
U-BahnやS-Bahnの路線網を補完する形で,その案を下敷きにしつつも,
現在の状況にあわせて,多少のルート変更が考えられています.

これを路面電車(Straßenbahn)と紹介しているメディアもありますが,
発表では,より上位の軌道交通にあたり,英語ではLight Railと訳される
のが一般的な,シュタットバーン(Stadtbahn)という言葉が使われます.
線路は道路と並行して敷設され,場所によっては車道を移設することに
なるようです.

今度の計画では,設計から建設,運営はハンブルクでU-Bahnや路線バスを
運行しているHHAが手がけることになりそうです.そして,今後は順調に
事が運べば,2010年に計画が最終決定され,最初の区間は2012年に着工,
2014年の開業となる見込みです.
HHA: Hamburger Hochbahn AG

この計画に必要な経費は1080万ユーロと見込まれていますが,その財源は
まだ決まっていません.

ハンブルク市とHHAからの公式発表:
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
18.09.2008 Das Stadtbahnnetz wird geknüpft - Senatorin Hajduk
präsentiert Pläne für Niederflurstadtbahn

(Hamburg Stadt & Staat 公式サイトへのリンク)
18.09.08 Eine Stadtbahn für Hamburg
(HHA 公式サイトへのリンク)

Stadtbahnとも,Straßenbahnとも紹介されている記事:
19. September 2008 Neue Pläne für eine moderne Straßenbahn
18. September 2008 Bau der beginnt voraussichtlich 2012
(Hamburger Abendblatt ニュースへのリンク)
20. September 2008 Die Straßenbahn kehrt nach Hamburg zurück
18. September 2008 Das Projekt Stadtbahn startet
(WELT ONLINE ニュースへのリンク)

9/20付けのWELT ONLINEの記事では,1978年10月の路面電車廃止の話も
紹介されていますが,その挿絵には,いにしえの写真だけでなく,この
週末にベルリンで一般公開されている,最新鋭車両のFLEXITY Berlinも,
掲載されています.これは,ハンブルクが両運転台式の100%低床車導入を
考えているからのようです.

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

ハンブルクの緑の党は,1980年代からトラム計画を温めてきたそうです.
今年4月の連立政権は,2001年に計画を葬ったCDUからの要請でしたが,
そのあたりの連立樹立の話が,日本語で紹介されていました.
08/7/17 ハンブルクで緑の党の連立政権が。。。
(村上敦のフライブルク・エコレポート エコロジーオンラインへのリンク)
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2008年09月17日

【ベルリン】Flexity Berlinは,街中のICE

今週末に公開されるベルリン期待の新型路面電車(Flexity Berlin)は,
秘密裏にボンバルディアの工場があるザクセン州バウツェン(Bautzen)
から,先週トラックで未明のベルリン市内に運びこまれていました.
今週にはいってからは,40mに及ぶ長い車体をくねらせ,夜な夜な街中の
Alexanderplatzで,関係者だけを乗せた試運転が行われていることを,
一般紙までもが報じています.

期待が高まっている様子が伺えますが,先代の100%低床車が量産品だった
のに対し,今度の新車は特注なので,鼻高々のようです.BVG担当者は,
これは街中のICEだと言ったそうですが,ICEは,言わずと知れたドイツの
高速鉄道車両のことです.

第一号の8001号車は,今はマルツァーン(Marzahn)の車庫に居るものの,
公式写真はまだですし,昼間は姿を見ることも出来ないようで,9/19の
お披露目と,その後の週末に予定されているAlexanderplatzでの一般公開
までは,ファンがアップロードしている画像があるものの,基本的には
一切お預けです.

先週のバウツェンからの輸送も,これまでのルートから変更されたため,
待ちぼうけになったファンもいた?とか.もっとも,ルート変更は事故に
よるもので,意図的なものではなかったそうです.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
17 September 2008 Nachts geht die neue Straßenbahn heimlich auf
Tour
(Berliner Morgenpost ニュースへのリンク)
WELT ONLINEでも配信されたこの記事は,Flexity Berlinの特徴などを
詳細に紹介しています.その中には,回生ブレーキの採用や,車体素材に
高価ながら堅牢で保守も容易な特殊鋼(Edelstahl)を,使っていることも
記されていました.

次の記事にも,深夜の試運転をとらえた画像が載っています.
16.09.2008 Beim heimlichen Testbetrieb erwischt Hier fährt
Berlins neue Tram
(Bild.de ニュースへのリンク)
15.9.2008 Geheime Testfahrt auf dem Alex
(Tagesspiegel ニュースへのリンク)
マルツァーンの車庫に搬入された翌日の記事:
2008 10. September Fotos verboten! Neue Bahn soll ein Geheimnis
bleiben
(Berliner Zeitung ニュースへのリンク)

9/20にAlexanderplatzで一般公開される案内が,出ていました.
17.09.2008 Die neue Straßenbahngeneration für Berlin
(BVG プレスリリースへのリンク)
他の街では,あまり前面に出てこないメーカーのモデル名ですが,ここ
ベルリンでは「FLEXITY Berlin」が,一般向け案内にも使われています.

【ベルリン】Flexity Berlin 関連ログ:
2008/8/19 Flexity Berlinは10月からM4で?
2008/5/30 9月にFlexity Berlinお披露目へ
2007/4/14 Flexity Berlin 詳細明らかに

ついでに紹介するのが,果たしてふさわしいかどうかは判りませんが,
ボンバルディアのFlexity Swiftが採用された,フランクフルト(マイン)
VGFの新型車両U5タイプは,先週から営業運転を開始しています.
11. September 2008 Am Freitag: "U5" erstmals im Fahrgast-Betrieb
(VGF: Verkehrsgesellschaft Frankfurt am Main 公式サイトへのリンク)

こちらのほうは,紹介する記事を見つけられませんでした.

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
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2008年09月03日

【ミュンヘン】Variobahn 10本追加発注へ

シュタットラー・レール(Stadler Rail)製の低床車の話題が,もう一つ
あります.2004年からの四年間で,利用客が10%増えているミュンヘンの
市電から,Variobahnを追加で10本受注したというものです.

ミュンヘンMVGでは,地下鉄(U-Bahn)や路線バスの利用も好調で,路面
電車もあわせた全体で,今年上半期の伸び具合から,最終的には昨年比の
4.2%増になりそうだとか.
MVG: Münchner Verkehrsgesellschaft

それに対応すべく,路面電車も輸送力増強が必要なものの,地下鉄やバス
と比べると容易ではなく,結局,今年末から4本が新たに導入される,
シュタットラー・レールの100%低床車Variobahnを,さらに10本追加して
合計14本とすることにしたと,SWMとMVGから発表がありました.
SWM: Stadtverwaltung München

市電の輸送力増強には,1994年から1997年までの間に導入された,MVG
では初の低床車R2.2タイプの定員増加が,初めに検討されました.
100%低床式の同形は,現在MVGの路面電車の中で最大勢力となる68本が
在籍していますが,車両が三車体と短く,定員も156名で他の形式に比べ
輸送能力が見劣りしています.
例えば,1960年代終盤に導入されたPタイプの車両は,トレーラー編成を
後部に連結することで220名の定員になりますし,1999年から投入された
100%低床車のR3.3タイプは,四車体で定員218名です.

定員増加は,三車体を四車体化する案が考えられましたが,100%低床車の
黎明期に設計されたR2.2タイプは,今流行のモジュール式の発想には対応
していないのか,製造したメーカーを合併吸収した会社から,現実的では
ないとする返事が届いてしまいます.
Pタイプのように,トレーラーを後ろにぶらさげて走る案も出ましたが,
これも経済的ではないとのことから,定員220名の新車,Variobahnの追加
発注となった次第です.詳細は不明ですが,いずれ三車体のR2.2タイプは
改造するつもりともありました.

追加発注の10本は3千万ユーロで,MVG納入は2011年以降になりますが,
その時点でPタイプは,完全に引退させるようです.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
02.09.2008 Mehr Fahrgäste, neue Strecken: SWM/MVG ordern 10
weitere Trambahnzüge
(newstix へのリンク)

公式発表の抜粋と,バッテリートラムの試験のことにも触れている記事が
ありました.
02.09.08 München bekommt 14 neue Trambahnen
(tz online ニュースへのリンク)
02. Sep. 2008 MVG macht mobil: Zehn neue Trambahnen
(Abendzeitung ニュースへのリンク)

これらの記事によれば,バッテリートラムのこれまでの研究の問題点は,
英国庭園横断に必要な900mより長い,1キロほどの架線レス区間を走れる
ものの,まだまだ試さなければならないことが多くあり,それを4本目の
Variobahnで行うようです.

関連ログ: 2008/7/05 バッテリートラム2009年春に

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
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2008年08月26日

【フライブルク】10月末に全コンビーノ復帰へ

曲線を通過する際に,設計時の想定を超える大きな力がかかり,ボルト
結合のアルミニウム製車体に損害を与えることが判明したシーメンス製の
100%低床車コンビーノは,シーメンスがリコールしていました.

同社工場で改修工事を受けるため,各地からコンビーノが続々と入場し,
すでに所有する全車が改修を終えた街もあるなかで,19本のコンビーノを
所有していたドイツのフライブルクも,10月末に最後の改修車が戻って
くる予定であることが,明らかにされました.

最後に戻ってくるのは,19本のうち1999年から2000年にかけて納入されて
いた,9本のCombino Basicのうちの最終車(279号車)だそうです.

今回の記事によれば,2002年4月にCombino Basicの272号車でボルトの
破損が発覚,その後2004年からの454本に及ぶコンビーノのリコールに,
発展していったとされています.
同車は近々閉鎖か売却が決まったプラハの同社工場へ運ばれ,徹底的に
分解されたため,現在VAGの車籍には272号車は存在していません.
VAG: Freiburger Verkehrs AG

この272号車を除く,18本のコンビーノが復帰することを見越して,VAG
では1981年から使っていたGT8タイプの車両10本のうち,5本を除き売却を
進めていました.残る5本も朝のラッシュ時やサッカーのクラブチーム,
SC Freiburgの試合がある時に使われるだけになるそうです.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
26.08.2008 Combino-Flotte bald wieder vereint
(Südkurier ニュースへのリンク)

コンビーノのリコールが遅れたのは,当初からのCombino Basicと,あと
から若干改良を加えて登場しているCombino Advancedの2タイプのうち,
Combino Basicの改修方法を確定するのに手間取ったことも影響している
そうです.昨年発行の業界紙に,関連記事(英語)がありました.
01 May 2007 Combino rectification programme moves ahead
(Railway Gazette へのリンク)

現在改修作業を受けている279号車と,1982年製のGT8(213号車):
VAG279.jpg VAG213.jpg
(2006年6月撮影)

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2008年08月19日

【ベルリン】Flexity Berlinは10月からM4で?

ベルリンのBVGが,東独時代からの旧型車置換えを目指し,2011年からの
導入を検討している,ボンバルディア製の次期低床車Flexity Berlinは,
9/20にザクセン州バウツェン(Bautzen)の同社工場で落成することが,
この週明け早々に報じられています.
BVG : Berliner Verkehrsbetriebe

その後,既報の通り9/23から9/26までベルリンで開催される,2008年の
国際鉄道技術見本市(InnoTrans 2008)で展示されます.
そして,遅くとも10月からは,今回のBerliner Kurierの記事によれば,
メトロトラムM4系統で定期的な試運転が行われる予定だそうです.
これまでの情報では,M4の他に,M2,M5,M10系統での運転も,考えられ
ています.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
18.08.2008 Die neue Pummel-Tram rollt an
(Berliner Kurier ニュースへのリンク)
18 August 2008 So sieht Berlins neue Straßenbahn aus
(Berliner Morgenpost ニュースへのリンク)

どちらも記事も,全長が従来より長い40mあることや,幅広(車体幅2.4m)
であること,外観が丸っこいことなどを,特徴として挙げています.
幅が広くて長いということは,それだけ客室部分が広いということで,
車椅子や自転車向けスペースになる多目的区画とか,ちょっとした腰掛け
にもなる?,子供用の低い椅子もあるようです.

外観について,Berliner Kurierは,丸々したという意味だと思われる
Pummelという言葉をつけていますし,Berliner Morgenpostのほうは,
Bauhausstilということで,バウハウスのスタイルを彷彿させるという
ような表現を使っていました.

関連ログ:
2008/5/30 9月にFlexity Berlinお披露目へ
2007/4/14 Flexity Berlin 詳細明らかに

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
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2008年08月16日

【トレーラーバス】北ヘッセンで導入検討中

ピーク時には車両数を調節できるのが鉄道の強みでもありますが,路面
電車の世界でも,ピーク時に付随車のトレーラーを後ろに連結して運転
されることがあります.ウィーンなどが有名ですし,車両が低床化されて
いく黎明期には,モーター不要で設計が容易だったからか,低床化された
トラムのトレーラーも,ドイツなど幾つかの街に登場しています.

トレーラー方式は,切り離しできない連接車では不可能な需要に応じた
輸送量の調整ができ,複数の車両を重連総括制御するよりも車両経費が
安上がりという利点があるものの,連結開放作業や運用の煩雑さという
不便もあります.

実は路線バスの世界でも,連接バスではなくトレーラー方式があります.
日本でもかつて存在したそうですし,今でも観光用のセミトレーラー型
なら走っているとのことです.
欧州に目を向けると,スイスのルツェルンやローザンヌでは,トロリー
バスの後ろに二軸のトレーラーを,ピーク時に連結して今でも運行されて
いるようですが,それ以外の地域では,スキーや荷物運搬用は別として,
旅客用は1960年代に廃れていたのが現状のようです.

それが,近年復活の兆しを見せはじめています.
二車体の連接バスより定員を多くとれることもさることながら,閑散時に
トレーラーを外して燃料を節約できることが,注目されているのです.
特に,ピークとオフの需要差が大きい路線への投入が,見直されてきた
模様です.

ドイツ語では,トレーラーバスはBusanhängerとなりますが,Buszugと
いう言葉も使われます.Zugは列車ではなく隊列の意味なのでしょう.
Buszugは,1960年に旅客営業がドイツでは禁止されたため,最近の復活は
特別な認可を得ているようです.

たとえば,フォルクスワーゲン社のお膝元,ニーダーザクセン州にある
ヴォルフスブルク(Wolfsburg)で,24m級のトレーラーバス2本が運用され
ています.親車体は12.0m,子車体(トレーラー)は11.2m弱の長さがあり,
それぞれ35席と26席の(補助椅子を除く)正座席を持ちます.WVG所有の
連接バスは,全長18mで座席定員は55でした.
WVG: Wolfsburger Verkehrs-GmbH

そのヴォルフスブルクのトレーラーバスを借りて,カッセル近郊でも試験
運行が今月初めヴェラ・マイスナー郡(Werra-Meißner-Kreis)で行われ,
その反応は上々だったと,NVVが発表を出しました.
NVV: Nordhessischen Verkehrsverbund (北ヘッセン交通連合)

NVVの路線バス200系統(Frölich-Reisen運行)の,ヘシッシュ・リヒテナウ
(Hessisch Lichtenau)とエシュヴェーゲ(Eschwege)間で,試験運転は実施
されています.
ヘシッシュ・リヒテナウは,カッセル中心部からのトラム4系統の終点が
ある地区です.二日間の試験運行中に,学生を中心に800人ほど輸送し,
良好な感触を得られたため,今後も本格投入の検討が続けられます.
NVVのプレスによれば,切り離し作業は二分程度のようですし,100キロの
走行につき燃料消費量を10リットル少なくできるとありました.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
旅客向け案内: Gute Erfahrungen mit dem "Bus-Zug"
15.08.2008 Testbetrieb des Buszuges im Werra-Meißner-Kreis
erfolgreich – Positive Rückmeldung aller Beteiligten

(NVV 公式サイト プレスへのリンク)
上段のリンク先には連結部の画像が載っています.

今回の試験運行に先立って簡単な記事が出ていました.
05.08.2008 Mit Anhänger Hessen testet neuen Superbus
(Express.de ニュースへのリンク)

Wolfsburger Verkehrs-GmbH 保有車両リスト: Fahrzeuge
(WVG 公式サイトへのリンク)

ドイツ国内のトレーラーバスの現状をまとめたバスマガジンのページ:
06.07.2008 Magazin: Einsatzübersicht Anhängerzüge
(stadtbus.de - Online-Busmagazin へのリンク)
少数製造のため,トレーラーバスの価格は割高になるものの,連接バス
より長持ちするとあります.

ローザンヌのトロリーバスがトレーラーをつけて走る様子:
Creative Commonsの条件に基づき,参考画像を貼り付けておきます
Trolleybus with trailer! by vitalyzator (flickr)
Trolleybus with trailer!
Taken on October 8, 2000

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2008年08月15日

【ミュンヘン】地下鉄でSyntegra台車の試験

ミュンヘンの地下鉄で,ダイレクトドライブ方式の駆動台車を持つ試験
電車が,営業運転を開始したそうです.
電動機と車軸を直結した車軸直接駆動式電動機,いわゆるギアレス方式を
採用した台車を備えた2両1ユニットが営業運用に組み込まれ,各種測定を
継続して行いながら,二年後にも量産車製造を目指すとのことです.

日本でも2003年ごろ,103系の1両をDDM(ダイレクト ドライブモーター)
試験車に改造し,しばらく京葉線で営業運転したことがあり,ACトレイン
(E993系)とともに,その後のE331系量産先行車につなげましたが,それと
同じような感じなのかもしれません.

ミュンヘンの地下鉄(U-Bahn)には,現在大きく分けて三つの車種があり
ますが,改造されたのは,開業十年後にあたる1981年から製造された,
二番目に新しいTyp Bと呼ばれる形式で,さらに細かい分類でB1.4形式に
あたるユニット番号498です.

このユニットは2005年に一度廃車扱いとなるものの,これをシーメンスが
買い取り,同社が2006年のInnoTrans 2006(国際鉄道技術専門見本市)に
出展していたダイレクトドライブ(Direktantrieb)を装着した試験車両に
改造しました.

シーメンスでは,このネオジム磁石を使った車軸直接駆動式モータと電気
ブレーキシステムに,軽量化を図った台車枠を含めた駆動台車丸ごとを,
Syntegraというコンセプト名で開発しています.
このSyntegraでは,出力などが全く同じ条件の従来の地下鉄台車と比べ,
プロトタイプで15%の重量軽減に成功しており,強度を維持しつつ従来の
台車よりも構造を簡素化した量産型では,最終的に重量3割減を達成し,
これによりエネルギー消費量も2割減が図れることを,うたい文句にして
います.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
12.August 2008 Premiere von Siemens-Fahrwerk Syntegra in der
Münchner U-Bahn
(Siemens AG プレスリリースへのリンク)
12.08.08 München: Syntegra-Fahrwerk im Fahrgastbetrieb
(Eurailpress へのリンク)
英語の記事: 13 Aug 2008 Syntegra gearless bogie enters service
(Railway Gazette へのリンク)

英語版: Syntegra - The complete integration of traction, bogie
and braking technology
(Siemens AG 公式サイトへのリンク)
このページから,PDFファイル版の英文資料をダウンロードできますし,
車軸断面図のサムネイルも掲載されています.

ユニット498は,その車体側面にSyntegra台車の画像が描かれているそう
ですが,一般の利用者から見れば,違いはそれだけで,逆に見つけようと
しても,膨大な車両の中に紛れているため,大変そうです.

Fröttmaning駅(U6系統の北部)近くに,ミュンヘン地下鉄の車両基地が
あります.本題とは直接関係ありませんが,その車庫で三世代が揃った
画像がありました.右から数えて二本目と三本目がTyp Bです.
Creative Commonsの条件に基づき,参考画像を貼り付けておきます
U-Bahn Trains by jon|k (flickr)
U-Bahn Trains
Taken on July 22, 2006

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
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2008年07月24日

【シーメンス】欧州の鉄道工場は三か所に

今月初め,ドイツの総合電機会社シーメンスが,経営刷新と世界的な経済
低迷を理由に,各地で人員削減を行うと発表したことは,お聞き及びと
思います.同社の運輸と物流関連のモビリティ部門(Siemens Mobility
Division)でも,これに連動する動きがありました.

先週末に南ドイツ新聞(Süddeutschen Zeitung)が報じていた通り,ドイツ
国内とオーストリアにある合計10の工場閉鎖は回避されますが,各地で
人員整理を計画中です.また,チェコのプラハにある鉄道車両製造工場
は,売却か閉鎖されることになりました.

今後成長が期待される市場では,そこの地元企業の介入を求める声が高く
なっています.先日お披露目された,北京天津間の高速鉄道などが,いい
例なのかもしれません.これに対応するためには,今の体制では生産力が
余剰になるため,組織の再編成が必要になるとのことです.

将来的には,鉄道車両の生産拠点を三か所に絞ることも発表されました.
アルミニウム製車体の車両は,デュッセルドルフに近いノルトライン・
ヴェストファーレン州クレーフェルト(Krefeld)イェルディンゲン地区の
Krefeld-Uerdingen工場(元はDUEWAGの工場),鋼製車両はウィーン工場で
製造され,三つ目のミュンヘン工場は機関車の製造が主になります.

クレーフェルト・イェルディンゲン(Krefeld-Uerdingen)工場では,現在
行われているコンビーノ(Combino)の改修作業が終了した時点で,220名の
人員整理が提案されています.

北米市場を見据えた米国サクラメント工場は,影響を受けないそうです.

シーメンスの正式発表と,業界紙の記事,工場が売却か閉鎖されるチェコ
での報道(チェコ語)を並べました.一般の記事は星の数ほど出ています.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
2008-Jul-23 Siemens Mobility to continue manufacturing in Germany
– Locations are to be retained

(Siemens Mobility Division プレスリリースへのリンク)
23 Jul 2008 Siemens to concentrate production on three sites
(Railway Gazette へのリンク)
24.7.2008 Siemens opustí svůj závod na pražském Zličíně
(Hospodářské noviny ニュースへのリンク)

現在はプラハのズリチーン(Zličín)にある今回売却もしくは閉鎖対象の
工場は,かつては同市スミーホフ(Smíchov)にあり,元を正せばチェコ
スロバキアの国営企業ČKDが,当時の東側諸国向けに,大量のトラムを
製造していた拠点だったそうで,その流れを汲んでいます.
ČKD: Českomoravská Kolben Daněk

ステンレス・スチール製車体のCombino Plusは,今後製造される場合は
ウィーン工場でということになるのかもしれませんが,期待されていた
カナダのトロント(TTC)への売り込みは,結局消滅してしまいました.
TTC: Toronto Transit Commission

余談になりますが,
TTCでは在来車の置換えと新線用の車両として,204本の低床車を発注する
予定です.アルストムは納期を守れそうにないと早々に競争から離脱,
その他の各社も,100%低床車に限定され部分低床は不可になったことや,
25%はカナダ製とする条件が追加されて離脱していき,残ったのは最大手
ボンバルディアとシーメンスだけでした.シーメンスは,Combino Plusの
モックアップをトロントに運んで懸命に売り込みを図りますが,その後は
先月末までの入札期限に,なぜか手続きを行いませんでした.
このシーメンス離脱は正式な説明はされていませんが,一連の組織再編に
目を向けなければならないという現実があったからとみられています.

さらに余談になりますが,
結局TTCの入札に応じたのは二社だけで,ボンバルディアと世界的には
無名の英国に本拠をおくTRAM Power Ltd.という会社でした.この会社は
英国ブラックプールに試作車を納めた実績があるだけで,しかも,その
試作車(Citytram)は,2007年1月に電気系統の不具合で試運転中に炎上
してしまいます.
誰が見てもボンバルディアのFlexity Outlookが受注と思われましたが,
今月中旬TTCは,両者とも不適格の烙印を押します.結局入札は取消で,
これから三週間後までに,ボンバルディアだけでなく,一度は辞退した
アルストムなどとも,TTCは個別に見積り交渉することになっています.

シーメンスの話から更に逸れていきますが,
ボンバルディアのFlexity OutlookがTTCに不適格とされた理由は,TTC
路線網にある急カーブに対応できないからというものでした.
これはTTC側に有利に事が運ぶようにするための戦術ともとれますが,
TTCとしても,のんびり構えているわけにはいかない事情があります.
地元の条例により,バリアフリーに対応していない車両は,2025年以降は
運行できなくなるのです.それまでに低床化を行うなどの措置を迫られて
いるのでした.
TTCの発注先は,今後決まった時点で大々的に報道されることでしょう.

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2008年07月05日

【ミュンヘン】バッテリートラム2009年春に

昨日最後にミュンヘンのバリオバーン(Variobahn)の話題を出したあと,
ビルト(Bild)紙と同じタブロイド新聞のAbendzeitung紙が,違う切り口で
バリオバーンの記事を出していました.MVGが導入する4本のうち1本で,
バッテリー稼動の試験走行を2009年春から行うというものです.
MVG: Münchner Verkehrsgesellschaft mbH

ミュンヘンには,街中にある公園としては世界最大級と言われる英国庭園
(Englischer Garten)があります.ここを横断する路線の必要性が叫ばれ
ながらも,実に百年以上実現していません.最近も,電車を通すことで
建設される架線が景観を汚すという理由から,英国庭園の横断線計画は
前途が絶望視されていました.
2006/3/17 市電路線を巡る百年論争

しかし,近年は性能向上が著しいバッテリー技術により,架線を張らずに
路面電車を走らせる構想が浮上し,退役させる旧型車両の置換え用として
発注していたヴァリオバーンに白羽の矢が立ったのでした.
2006/7/22 英国庭園の横断は架線レスで?

MVGのヴァリオバーンは,当初は3本のみの導入,オプション19本という
契約でしたが,後に最初は4本に増えます.この4本目がバッテリー走行の
試運転に供用される模様です.

技術的な詳細は不明ですが,高性能バッテリーは屋根上に搭載され,発電
ブレーキで充電されます.架線を張れない区間は約1キロで,うち900mが
英国庭園内になるようです.初期試験も1キロになり,そこで技術的にも
経済的にも問題ないとなれば,英国庭園の横断路線計画の是非が,再び
議論されることになるそうです.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
04. Jul. 2008 Akku-Tram kommt 2009
(Abendzeitung ニュースへのリンク)

Englischer Gartenのイメージ:
Creative Commonsの条件に基づき,参考画像を貼り付けておきます
Linienverkehr by maxi_pienzenauer (flickr)
Linienverkehr
Taken on January 12, 2007

バッテリー試験以外にも,ミュンヘン向けのバリオバーンの記事は次の
ようなものが出ていました.(昨日紹介した分をここに再掲しています)
04.07.2008 Hier rollt Münchens neue Flüster-Tram
(Bild.de ニュースへのリンク)
03.07.2008 Schrauben an der neuen Tram
(Merkur Online ニュースへのリンク)

今回ミュンヘン向けのバリオバーンの記事が相次いだのは,MVGの代表が
シュタットラー・レール(Stadler Pankow GmbH)のベルリン工場を訪れ,
4本に1080万ユーロを投じる製造中の車両を視察したからのようです.

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2008年06月25日

【カッセル】レギオトラム地元で不評報道

これまではカールスルーエ,今はカッセルと言えば,各地からの注目を
集めるトラムトレインのモデル地域です.
昨年夏には行止り式だった中央駅の一部を地下で通り抜ける念願の新線も
開通,ドイツ鉄道線(DB)の交流電化区間とカッセル市内の路面電車区間が
直通可能になったばかりでなく,ディーゼルと電気のハイブリッド車両の
投入により,DBの非電化区間の沿線からも,市内中心街へ乗換えなしで
行き来できるようになりました.
おかげで,2008年第一四半期の利用者数は,前年同時期比で26.7%の増加
と伝えられています.これが,英国などからカッセルのスタイルが注目を
集めている所以です.

ところが,地元では冷ややかな反応が今月相次いで報じられています.
路線や時間帯によっては一時間に一本という運転本数の少なさが,まず
挙げられています.
それと,税金を使って大規模な投資を行った割には,それに見合うほど
乗客数が増えていないということでした.

ここまで28本のトラムトレイン車両,レギオシタディス(RegioCitadis)に
9000万ユーロ,中央駅の通り抜け線への2500万ユーロを含む地上設備に
7240万ユーロ,さらに一部駅の3線化(通過線設置?)など,総額2億ユーロ
近く(NVVによれば1億9千万ユーロ)が投入されています.
旅客数27%増加と言えど,元の数字が小さく,レギオトラム3系統(RT3)の
カッセルとHofgeismar間の平日一日利用者数は,今も3700人に留まって
いるとのことです.このことがガラガラの車内を写した写真とともに,
記事に載ってしまいました.
NVV: Nordhessischen Verkehrsverbund (北ヘッセン交通連合)

レギオトラム計画の中心的存在を担ったNVVの言い分は,レギオトラム
(RegioTram)が空いているのは一部の時間帯だけで,朝5時から8時まで
と,昼から午後は満員ということや,運転開始から一年も経ってなく,
利用者が増えるには,まだまだ時間が必要という発言が記事に取り上げ
られただけでした.

しかし,利用者数の増加は,ドイツでもガソリン価格が高じていること
による車利用からの切替えや,排気ガス対策で車両乗入れの規制が行われ
ることに,期待が寄せられているのが現状のようです.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
05.06.2008 Regiotrams werden voller
13.06.2008 Flotte Trams auf Abwegen
14.06.2008 Leere Züge, leere Kasse bei Regiotram
17.06.2008 CDU fordert mehr Einsatz für Regiotram
(HNA Online ニュースへのリンク)

HNAの記事では乗客が伸び悩み,経営破たん宣言(Bankrotterklärung)と
まで書かれたNVVは,利用者に向けて,記事に対する公開書簡をウェブ
サイトに載せていました.
Offener Brief Die RegioTram: Fakten für eine faire Bewertung
(Nordhessischer Verkehrsverbund 公式サイトへのリンク)

増発については,ドイツ連邦政府やヘッセン州からの補助金の増額と,
長距離列車や貨物ヤードなどもあり,特に列車が輻輳するObervellmar
ジャンクション(Eisenbahnknoten)の改造が,30分間隔(区間によっては
15分間隔)の運転には不可欠と説明し,運転本数増加と新駅の設置が,
利用客の増加につながるとみています.

関連過去ログ:
2007/9/18 ウィスコンシンからの訪問客
2007/8/17 レギオトラム8/19市内直通へ(2)

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