2007年12月22日

【ニース】【ルマン】開業一ヶ月後の状況

先月11月,フランスで新たに二つの街でトラム(tramway)が開業してから
ひと月が経過しようとしています.
開業前後には華々しかった報道も今は影をひそめ,情報はあまり得られて
いませんが,ルマン(Le Mans)では一日約5万人の利用があると,英国の
不動産関連のサイトが伝えています.トラム沿線では,1500戸の住宅が
新築中ともあります.

一方,ニース(Nice)では3週間半が経過した時点での問題点を洗い出した
無料紙Metroの記事をウェブサイトで読むことができ,路線のほぼ中心に
なるマセナ広場の停留所(La station Masséna)では,一日3万5千5百人の
利用があると報じていました.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
18th Dec 2007 French Transport Revolution
(Homes Worldwide ニュースへのリンク)
20-12-2007 Le tramway trouve sa place dans la ville
(Metro France ニュースへのリンク)

Metroによれば,他の都市では当たり前の一日二回ある朝夕のピークが,
ニースのトラムには見られず,こぶが一つのラクダに例えられています.
19時ごろまでがピークになるようですが,これはクリスマスシーズンで
時期的に買い物客が多いことや,年齢層の高さによるものと,記事の中で
識者が分析していました.
また,現在T1の全区間(Las Planas - Pont Michel)所要時間が平均42分の
ところを,30分にすべき(する予定?)とか,現在所有20本のうち16本で
運用されているところを,1本増やして平日日中7分間隔から6分間隔に
すべき(する予定?)ともあります.

公式の時刻表によれば,Las Planas - Masséna間が21分,Pont Michel -
Masséna間で26分とあり,合計すると47分になっています.
Horaires Ligne T1: Las Planas - Pont Michel
(Ligne d'azur 公式サイトへのリンク)
Ligne d'azur: transports en commun de l'agglomération Nice Côte d'Azur
始発駅の朝8時台をみても,前半は14分間隔の出発となっています.

今月中旬に乗車する機会がありましたが,確かに今のままでは体感的にも
遅く感じます.これは速度の問題というよりも,信号機との連動の問題
で,赤信号はボタン操作で短縮できますが,流れとしての制御がなされて
いないようで,極端な場合は信号機のある交差点ごとに停車するという
状況でした.これは開業直後の他の都市でも見られることなので,周囲が
慣れ次第.改善されていくものなのかもしれません.

ニースのトラムでは,バッテリー走行が注目されています.ゴムタイヤ式
トラムでは先例がありますが,鉄レール式トラムでは世界初の営業運行
でしょう.Saft製Ni-MH(ニッケル水素)バッテリパックが各トラムの屋根
上に搭載され,架線のない区間も自走できるようになっています.

このバッテリ走行区間に関しては,ウェブ上にはあまり資料がないよう
ですが,停留所名では次の区間になります.
* Masséna と Opéra - Vieille Ville の間 約440m
+ Opéra - Vieille Ville と Cathédrale - Vieille Ville の間は架線あり
* Cathédrale - Vieille Ville と Garibaldi の間 約470m
途中320mほど750V直流電流の架線下走行を挟んでいます.
距離に関しては,少々異なる数字も見られますが,いずれにしても架線
なしの区間は,それぞれ500m未満です.下にリンクを紹介する業界紙の
記事によれば,車内で空調を効かせた状態でも,加速度0.5 m/s2で時速
30キロまで出せるそうです.
アルストムのサイトによれば,バッテリーは温度差の激しくない状況で
使われていれば,最低でも5年の寿命があるとか.リサイクルも可能な
ようです.

22 Oct 2007 Nice: Trams return to the Côte d'Azur
(Railway Gazette へのリンク)
The battery, autonomous on-board system
(Alstom 公式サイトへのリンク)

ここからは見たまま情報になりますが,運転台にはバッテリ残量を示す
表示があり,架線なしの区間一回走行で容量の10%少々を消費している
ことが見てとれます.途中に挟まれている給電区間で2%前後を回復し,
次のバッテリー走行で再び10%少々を消費.二つの区間を走り終えると
残量は概ね80%になっていました.残量計は目測で75%ぐらいまで緑色の
地色があり,それ以下は黄色と赤になっています.

今はクリスマス向けの電飾も見所の一つ(La station Masséna):
Nice_Massena1.jpg

架線のないマセナ広場(Place Masséna)を走るトラム:
Nice_Massena3.jpg Nice_Massena4.jpg

まだまだ工事たけなわのガリバルディ広場(Place Garibaldi):
Nice_Garibaldi.jpg
工事が終わるのは2008年3月ごろと言われています.

折りたたまれたパンタグラフのところにバッテリが搭載されています.
Nice_Massena2.jpg
マセナ広場には,クリスマス市がたっていました.

【ニース】関連 最近の過去ログ:
2007/11/27 トラム開業二日で18万人が体験
2007/11/10 【フランス】2007年11月トラム開通ラッシュ
2007/7/22 バッテリー区間でも試運転開始

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
posted by NeiTech at 19:00 | Comment(0) | TrackBack(1) | フランス このエントリーを含むはてなブックマーク

2007年11月27日

【ニース】トラム開業二日で18万人が体験

当初予定より遅れて工事に4年を要し,色々と問題にまみれながらも,
ニースで最新鋭のトラムが走り始めました.
あいにくの雨模様のなか土曜(11/24)は14時から23時まで,日曜(11/25)は
8時から19時まで,無料で乗車できました.この正味一日半の間に約18万
もの人がトラムを体験乗車したのだとか.これはニース市の人口の半分
以上に相当します.
月曜(11/26)からは,いよいよ始発電車から営業開始ですが,ニースでは
1953年まで路面電車が走っていたそうで,60年余りの歳月を経て復活した
ことにもなります.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
PDFファイル版の路線図がダウンロードできるページ: PLAN TRAMWAY
Horaires (時刻表): Ligne T1: Las Planas - Pont Michel
(Ligne d'azur 公式サイトへのリンク)

Place Massénaでの開業式の様子は,市のサイトで公開されています.
静止画像集: Photos de l'inauguration du tramway
映像: L'inauguration du tramway en vidéo
(Mairie de Nice 公式サイトへのリンク)

土曜の9時間では8万人,日曜の11時間では10万人が乗車したとのCANCAの
公式発表:
26/11/2007 Dimanche 25 novembre 2007 : Mise en service du tramway
Nice Côte d'Azur, les premiers chiffres

(CANCA 公式サイトへのリンク)

膨大な数の記事が出ました.ほんのさわりだけ.
26.11.2007 180 000 testeten die Tram
ドイツ語の記事 (Riveria Côte-d'Azur-Zeitung ニュースへのリンク)
24/11/07 Nice inaugure sa première ligne de tramway
AFPの記事 (France24 ニュースへのリンク)
開業を伝えるなかでもデータ関係に詳しい記事:
23/11/2007 Nice inaugure son tramway
(Batiactu ニュースへのリンク)
CANCAが金曜に開業宣言したとアルストムが発表したことを伝える記事:
241107 Aujourd'hui inauguration du tramway de Nice pour une
valeur de 57 millions d'euros

(PACA Informations Économiques ニュースへのリンク)

昔のトラムが写った写真を道路の幅にまで大きく拡大し,撮影されたのと
同じ場所に貼り付け,その紙製の写真の壁を,非常時以外は滅多に見られ
ない2本連結のシタディスが突き破って,マッセナ広場(Place Masséna)に
踊り出た瞬間,紙吹雪が空高く吹き上げられ,見守っていた市民が一斉に
拍手で迎えた様子などは,投稿映像サイトでも見ることができます.
From: Touffie Inauguration Du Tramway De Nice Le 24/11/2007
From: bsgp06 inauguration du tramway de nice
これからの季節は,イルミネーションも見応えがありそうです.
From: Phinou06 Nice : Inauguration Tram et Illuminations
(YouTube へのリンク)

途中二か所で架線を張らずにバッテリーからの給電で走る区間を含む,
全長約8.7キロからなる第一期区間の建設費は4億7百万ユーロ,そのうち
八割以上に相当する3億3300万ユーロは,計画が持ち上がった時点では
まだ存在せず,その後に結成されたニース周辺24の市町村から構成される
共同体に相当するCANCAが,負担しています.
CANCA: Communauté d'Agglomération Nice Côte d'Azur
投資額については,4億2300万ユーロという数字もあります.

人口50万余を擁するCANCAは,9名以上の従業員を雇用する企業から公共
交通整備のため徴収する税金で,この負担を賄いました.フランス他都市
でも見られる,Versement transportです.
残りは国が2800万ユーロ,プロヴァンス=アルプ=コートダジュール地域圏
(Provence Alpes Côte d'Azur)の地方議会PACAが1700万ユーロ,アルプ=
マリティーム県(Alpes-Maritimes)の一般議会(Conseil général)が2900万
ユーロという形で分担しました.
PACA: Conseil régional Provence Alpes Côte d'Azur

今年7月マルセイユのトラム開業式典には足を運んでいた大統領は,今回
ニースへはやって来ませんでした.ルマンのケースと異なり国の負担割合
とは無関係に思われますが,ニースも大統領不在の中での開業でした.

ニース市長にとっては,来年3月の市長選での三選に向け,トラム開業は
有権者に大いにアピールしたいところです.しかし,前回までの調査では
優位にたつ対立候補のアルプ=マリティーム県議会の議長(海外領土の国務
長官兼務)も,開業式に参列して顔をあわせることに.

その他に,開業に先立ち報じられた中で,目に付いた内容をいくつか紹介
します.

ファッション誌Le Figaro Madameオンライン版は,トラム沿線に216もの
コンテンポラリーアートの作品があり,オープンエアの美術館のようだと
紹介しています.11/30から金曜の夜にはトラムに乗って見て回るガイド
ツアーも催行されるとか.夜出発というのは,多くの作品が色鮮やかに
光るからです.どこにどのような作品があるかは,下記CANCAのページで
紹介されています.

沿線はコンテポラリーアートの宝庫で美術館のようだと紹介する記事:
21.11.2007 Nice expose l'art à ciel ouvert
(Le Figaro Madame へのリンク)

展示物の内容は,次のページで紹介されています.
L'Art dans la Ville avec le Tramway Nice Côte d'Azu
(Mairie de Nice 公式サイトへのリンク)
CANCA 2007, le tramway transporte l'art dans la ville
(CANCA 公式サイトへのリンク)

一部は,こちらで映像を見ることができます.撮影はトラム開業前でも,
試運転で電車は夜も走っていました.
nº25 Inauguration des oeuvres d'art av.J. Médecin
nº24 Inauguration des oeuvres d'art sur le parcours du tramway
(Whebdo TV へのリンク)

SNCFなど鉄道のストライキが続いていた最中,11/20には一般の公務員も
一日ストライキに突入したことは,日本でも報じられていました.
ニースでは,Veolia Transport(旧Connex)傘下のST2N所属の運転士らが
ストライキを決行し,開業前でも営業ダイヤ通りに運転していた試運転
に,多少支障が出た模様です.Veolia Transportは私企業ですが,ストは
組合の関係のようです.
20/11/2007 Première grève du tramway de Nice... avant sa mise en
service!
(Le Post ニュースへのリンク) AFPの記事
この日はモンペリエやボルドー,ナントなどでもトラムの一部運転士が
ストに入りましたが,大きな影響が出たとは報じられていません.

来春の市長選に触れましたが,選挙戦はすでに始まっていて,その関係
からか,よく判りませんが,市長は助役9名の任を先週解いたそうです.
その中に交通関係担当助役も含まれていて,ニース市役所内でのトラム
計画の中心人物的存在だっただけに,開業まであと数日という時点での
解任に,記事は皮肉(ironie)という言葉を使っていました.

このトラムも,ニースの交通問題を解消する切り札にはならない,との
見方が一般的とも受け取れる記事も見受けられます.
パークアンドライドの設備は,トラムウェイ沿線3か所に一千台分以上が
設けられますが,そのうち2か所は2008年以降になります.
それでも,車両基地のあるLas Planasには,765台を収容する駐車場が
開業と同時に利用可能になりました.高速道路A8号線(Autoroute A8)とも
直結して利用が期待されていますが,問題はそこに車を置いてトラムに
乗換えてくれるかどうかのようです.この土日の無料お試し期間中には,
平均400人がパークアンドライドを利用したとか.
利用にはトラム往復乗車を前提に2.60ユーロか一日乗車券(4ユーロ)や,
その他のパス類が必要で,片道1.30ユーロの購入だけでは,車を駐車場
から出せないようです.

営業開始となる月曜(11/26)の様子を伝える記事がないか探していました
が,アップロードの時点までには見つけられませんでした.

【ニース】関連 最近の過去ログ:
2007/11/10 【フランス】2007年11月トラム開通ラッシュ
2007/7/22 バッテリー区間でも試運転開始
2007/3/27 新生トラム架線下走行始める

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
posted by NeiTech at 19:00 | Comment(0) | TrackBack(2) | フランス このエントリーを含むはてなブックマーク

2007年11月24日

【TVR】製造中止から一転して第二世代製作か?

SNCFやRATPのスト中止が決まり,徐々に先週から混乱が続いた交通機関が
平常に戻りつつあるフランスでは,この週末ニースでトラムが復活して
います.その話題は後日のお楽しみとして,こんな話題がありました.

フランスだけに存在するゴムタイヤ式トラムのTVR.
もう一つのゴムタイヤ式トラムのトランスロールは,フランス生まれには
違いありませんが,イタリアを中心に導入されつつあり,遠く中国での
実績もあります.
それに対してTVRは,フランスの2か所だけに留まっていました.メーカー
であるボンバルディア(Bombardier)は,この春に製造終了を宣言していた
そうです.

導入していたのはカーン(Caen)とナンシー(Nancy)です.カーンではTVRを
トラムとして導入している路線の利用が好調で,路線延長などを検討して
いるところでした.一方,ナンシーでは増設する路線は光学ガイド装置を
備えた専用レーンを走るトロリーバスを導入することに傾きつつあると,
今夏報道されていました.

製造中止に困ったのはカーンです.9月に通知を受け,ボンバルディアに
対応を求めていました.その返事が今月戻ってきたらしく,最低20本の
発注があれば,TVRは製造中止ですが,それに代わる代替車両を製造する
というものでした.代わりとなる車両がどのようなものになるかは明らか
ではないものの,改良を施した第二世代TVRと考えられている模様です.
費用がどれくらいになるかも,現時点では不明です.

ナンシーがトラム2号線以降ではトロリーバスを走らせることを検討し,
現在TVRを投入しているトラム1号線を転換する可能性もあるとのことで,
カーンはナンシーにTVRを譲渡してくれないかと申し出たこともあった
そうですが,ナンシーはこれを断っていました.
今月ナンシーの関係者は,トロリーバスの視察目的でルーアン,リヨン,
ジュネーブなどを訪れています.しかし,ボンバルディアが新生TVRを
カーン向けに製造することになれば,何か動きがあるかもしれないという
見方もあるようです.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
22 novembre 2007 Le TVR abandonné par Bombardier ? Pas si sûr
Ouest-Franceの記事 (Caen.maville.com ニュースへのリンク)

TVR関連 過去ログ:
2006/8/07【ナンシー】TVR 今度はモーター落とす
2005/9/23 【ナンシー】ゴムタイヤトラム問題が決着

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
posted by NeiTech at 19:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | フランス このエントリーを含むはてなブックマーク

2007年11月18日

【ル・マン】国からの来賓ぬきでトラム開業

フランス西部ロワール地方にあり,モータースポーツで知られるル・マン
(Le Mans)で,予定通り11/17にトラムが開業しました.午後から一般客の
利用も始まった模様です.
いつもフランスでみられる光景なら,トラムの新規開業式典には大統領や
政府の閣僚らが賑々しく参列するものですが,今回は姿が見られません.
理由は,SNCFのストでパリからルマンへのTGVが三分の一に減便している
からではもちろんありませんし,組合との交渉で足を運べなかったから
でもなさそうです.

11/17には12キロの路線が開業し,その後12月に残る3.4キロが開通する
運びです.建設には3年の歳月と3億ユーロ強が費やされました.
このうち2億7420万ユーロは,ルマン都市圏(Le Mans Métropole)が
欧州投資銀行から1億2千万ユーロを借りるなどして賄っています.残りは
ナントやアンジェも入るロワール地域圏(région Pays de la Loire)が
1540万ユーロを,国(AFITF)は1240万ユーロを負担しています.AFITF:
Agence de Financement des Infrastructures de Transport de France

実は,2002年3月に国は4270万ユーロを出すと約束していたそうです.
しかし,2003年末に当時の第二次ラファラン(Raffarin)内閣が,都市内の
専用軌道などを有する交通機関(TCSP)の整備に向けた補助金を全て凍結
してしまい,4270万ユーロは反故になってしまいます.
TCSP: Transport en commun en site propre
その後,補助金は個別に部分復活していきますが,その度合いは地域に
よってばらつきがあり,結局ルマンのトラム建設へは1240万ユーロだけに
留まったのでした.

ルマンだけでなく,ナントやクレルモンフェランも当初の3割に満たない
金額しか補助金を出してもらえなかったのですが,マルセイユなどへは
三分の二以上が復活しています.次の土曜(11/24)開業のニースには,
約束していた全額(2800万ユーロ)が戻ったとか.
時は流れ,地球温暖化を防ぐ観点から当時の政策は間違っていたとして,
国は方針転換して専用軌道などを有する都市交通整備に,今後は積極的に
乗り出すことにしたと発表したのは,つい先月のことでした.
2007/10/30 【フランス】1500キロのトラム路線網構築へ

9つの市町村で構成されるルマン都市圏(Le Mans Métropole)は,人口が
20万前後とされています.これはフランスで近年トラムを復活させた街の
なかで最も小規模なほうに属します.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
開業日の様子やこれまでの映像は,こちらで見ることができます.
トラム特集ページ: Le tramway au Mans (Ouest-France)
(Le Mans.maville.com ニュースへのリンク)

開業とともに,国からの補助金を巡る話に触れた記事:
17 novembre 2007 Le Mans rame pour inaugurer son tram sans l’aide
de l’Etat
(Libération ニュースへのリンク)
16 novembre 2007 Le Mans lance son tramway
(Localtis.info ニュースへのリンク)
15/11/2007 Pari gagné pour le tramway du Mans
(Moniteur-Expert ニュースへのリンク)

非公式ながら,情報豊富なサイトがあります.
トップページ: TRAMWAY DU MANS
路線図: Réseau
SETRAM公式サイトにも,PDFファイル版の路線図が収容されています.
(Société des transports en commun de l'agglomération mancelle)
Le nouveau réseau (SETRAM 公式サイトへのリンク)
Lignesの中でTramway : Université - Antarès ou Espalの欄にある,
Plan IndividuelやPlan généralが,トラムの路線図になります.

関連過去ログ: 2006/6/18 市電復活に投資銀行から融資

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
posted by NeiTech at 19:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | フランス このエントリーを含むはてなブックマーク

2007年11月10日

【フランス】2007年11月トラム開通ラッシュ

【マルセイユ】では,2004年1月にトラムが運行を休止していた通りに,
ほぼ4年ぶりに電車が戻ってきました.
新しいトラムに変身するため,旧来のトラム68系統はバス代行となり,
3年の歳月をかけて線路の改修だけでなく,歩道を広げたり自転車専用の
車線を設けて引換えに駐車スペースを減らし,街路灯も新調するなど,
通り(Boulevard Chave)の改造を行っていました.
当初10月とも言われていた運転再開時期は若干遅くなり,公式には11/17
開通となるそうですが,それに先駆け11/08から旅客営業を開始した模様
です.Chave通りの停留所数は1つ減らされていますが,車両はもちろん
68系統時代の旧型車両(PCCカー)ではなく,今年7月に開業した路線と同じ
新しい100%低床車です.

ただし,今回の開通は暫定的なもので,68番トラムの時代に接続していた
メトロ駅(Noailles)へのトンネル改良工事が遅れている関係で,改めて
T1系統として再スタートするのは2008年秋とされ,それまでは終点から
メトロ駅までシャトルバスが運転されます.

メトロ駅へのトンネル(tunnel Noailles)は,68番トラム時代には複線
だったものを,車体幅2.4mの低床車を入線させるにあたり,トンネルが
古くて拡張できないため,単線に敷き直しています.わずかひと駅だけ
トンネルなのは,この間が丘のようになっていて,特にNoailles駅側は
急坂ですし,トラムが走れるような広い道もないからだと思われます.

当面の運行形態は,トンネル出口のEugène Pierre(元Bruys)から,4年前
まで68番トラム時代の終点だったSaint-Pierreまで行かず,その一つ手前
Sainte Thérèseまでの区間運転で,平日は朝夕ラッシュ時には最短8分
間隔,平日の日中は12分間隔での運行となります.7月開業の路線から
比べると,これは2本に1本の割合です.
Saint-Pierreまで行かないのは,折返し設備がないからかもしれません.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
公式案内: Le tram sur le Bd Chave
新しい路線図(インタラクティブ版とPDFファイル): Plans
(Le Tram 公式サイトへのリンク)
Réseau de tramway de la Communauté Urbaine Marseille Provence
Métropole

トラムが戻ってきたことを伝える記事:
Novembre 9, 2007 Le tramway signe son grand retour sur Chave
(La Provence ニュースへのリンク)
09-11-2007 LE TRAM SUR LA POINTE DES RAILS
(La Marseillaise ニュースへのリンク)

【マルセイユ】トラム関連 2007年分の過去ログ:
2007/7/01 復活したトラムが営業を開始
2007/6/15 新大統領トラム開業遅らせる
2007/3/02 新生トラム 街中で初運転

【ル・マン】
一方,11/17にはフランス西部ロワール地方でパリとナントのほぼ中間に
位置する,ル・マン(Le Mans)でも新たなトラムが開業します.
モータースポーツで知られる人口15万弱の街にも,以前はトラムが走って
いたそうです.

10月から旅客を乗せない状態でダイヤ通りに運転(marche à blanc)が行わ
れているとのことで,11/17に開業する区間は約11キロ,その後の12/22に
4キロほどの支線が開通し,あわせて15.4キロに及ぶ路線網になります.
このうち三分の二(約10キロ)が芝生軌道だとか.

非公式ながら,情報豊富なサイトがありました.
トップページ: TRAMWAY DU MANS
路線図: Réseau
SETRAM公式サイトにも,PDFファイル版の路線図が収容されています.
Le nouveau réseau ... (SETRAM 公式サイトへのリンク)
Société des transports en commun de l'agglomération mancelle

トラム特集ページ: Le tramway au Mans
09 novembre 2007 Le tramway percute sa première voiture
Ouest-Franceの記事 (Le Mans.maville.com ニュースへのリンク)
11/09付けの記事は,トラムが初めての接触事故を起こし,その画像が
掲載されているのかと思われましたが,どうやら訓練だったようです.

下記記事によれば,一日4万8千人の利用が見込まれているとか.また,
各終点にはパークアンドが設けられて収容総数は6千台,一日乗車券と
駐車料金をセットにした3.6ユーロの切符が紹介されています.
09-11-2007 Le tramway arrive au Mans
(Univers-nature ニュースへのリンク)

最後に再び地中海沿いに戻ってきて【ニース】です.
ここでも,10/13から旅客を乗せない状態で開業後のダイヤ通りに運転
する,marche à blancが行われているそうです.
日本で架線・バッテリーハイブリッドLRVの実地試験走行が開始される
直後の11/24,ニースではこの日の午後から旅客運転を開始する予定で,
11/25までは無料開放されるとのことです.ニース市のサイトに情報が
ありました.
LE TRAMWAY A NICE : Il arrive le 24 novembre!
(Mairie de Nice 公式サイトへのリンク)

11/10は,車庫とトラム運行の心臓部となるPCC(Poste de Commandement
Centralisé)の開所式が行われている模様です.

【ニース】トラム関連 2007年分の過去ログ:
2007/7/22 バッテリー区間でも試運転開始
2007/3/27 新生トラム架線下走行始める
2007/2/11 半分以上の電停名を公募で
2007/1/23 【フランス】バードアイでトラム路線探索へ
2007/1/10 トラム2号線の路線詳細の意見交換

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
posted by NeiTech at 19:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | フランス このエントリーを含むはてなブックマーク

2007年10月30日

【フランス】1500キロのトラム路線網構築へ

先週の話ですし,日本でも新聞報道されている内容ですが,フランス政府
では今後,延長1500キロに及ぶ路面電車(tramway)路線網を新たに構築
することになると,環境会議で宣言していました.

これは,環境グルネル会議(Grenelle de l'environnement)がフランスで
先週開かれていて,会議半ばでも伝えられていたものですが,最終日に
現共和国大統領(Nicolas Sarkozy)が,バローゾ欧州委員会議長や二人の
ノーベル平和賞受賞者(アル・ゴア氏とワンガリ・マータイ氏)らを前に
演説した際にも言及したことが,世界各地で報道されました.

大統領は,フランス政府の都市交通整備への消極的な姿勢は間違いだった
として,これからは方向転換し,トラムだけではなく路線バスや自転車の
専用車線の増設にも国が力を入れていくことになります.これらに必要と
される170億ユーロのうち,国が40億ユーロを負担し,引き換えに高速
道路や空港の新設が今後は凍結されます.

この件に関する報道では,2007年現在フランス国内のトラム路線は合計
329キロとしています.フランス語版WikipédiaのListe des tramways de
Franceの項目にあるリストを合計すると,これはゴムタイヤ式トラムや,
11/17に旅客運転を開始するル・マンと同11/24のニースを含む,2007年末
のものになるかと思われますが,447キロでした.
1500km全てがトラムで建設されるのかどうか不明なものの,2008年初めの
総延長の3倍以上の規模になることになります.ただし,その達成時期は
明らかにされていません.また,大統領はパリのあるイルド・フランス
(Ile-de-France)以外の地域で1500kmと語った模様です.

この他にも交通機関関係だけで,高速鉄道(TGV)用の路線(LGV)を2020年
までに2000キロ新設したり,フランス国内を主に南北に縦断する欧州内の
貨物輸送を,トラックから鉄道への移行を促すための投資も行われます.
LGV: Ligne à Grande Vitesse

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
24 octobre 2007 Grenelle: la construction d'autoroutes et
d'aéroports est gelée

(Libération ニュースへのリンク)
26/10/2007 Grenelle de l'environnement : le discours de Sarkozy
suscite de nombreuses réactions de satisfaction

(Actu-environnement.com ニュースへのリンク)
29 octobre 2007 Grenelle de l'environnement : les transports
alternatifs ? Une des priorités !

(Caradisiac.com ニュースへのリンク)
この他にも多言語に及ぶ膨大な数の記事がありました.

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

関連過去ログ:
2006/1/31 LRTブームは2007年も
2006/9/10 30年ぶりに車の交通量減少へ
posted by NeiTech at 19:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | フランス このエントリーを含むはてなブックマーク

2007年10月12日

【パリ】T3延長の進展と環状線計画の話題

すでにフランス語版Wikipédiaの項目,Ligne 3 du tramway parisienには
加筆されている話ですが,イル・ド・フランス輸送組合STIFの委員会が,
10/10にパリ市電ともいえるT3の延長計画を承認しました.
現在はパリ市南部の市境近くを走るトラムT3号線は,その周回路線を東と
北にも広げることになり,今年末と2008年の第2四半期に開かれる二回の
公開聴聞(enquête publique)を経たのち,同年の第3四半期に着工して,
2012年末の開通を目指します.
STIF: Syndicat des transports d'Île-de-France

現在のT3は東端がPorte d’Ivryですが,そこから周回道路に沿って市の
東側(12区,20区)から北側(19区,18区)に回りこみ,今回の計画では18区
Porte de la Chapelleまでの14.2キロが承認されています.
途中でメトロ各線(8,1,9,3(3 bisを含む),11,7(7 bisを含む),5,
12号線)や,RER C線,RER E線とも接続し,利用予測は一日15万5千人と
されています.

建設費は6億1500万ユーロと見込まれ,トラムの新路線には国が資金を
出さなくなったため,パリ市とイルドフランス地域圏で分担することに
なり,路線を13区までと12区-20区-19区-18区(セーヌ川を境)にわけて,
両者の負担割合は次のようになります.
Porte d’Ivry - Porte de Charenton間(13区内): 市50%,地域圏50%,
Porte de Charenton - Porte de la Chapelle間: 市70%,地域圏30%,

現在運転されている区間(Pont du Garigliano - Porte d'Ivry)では,
パリ市が30%,イルドフランスが26%で,あとは,RATP27.5%,国16%という
建設費負担内訳になっていました.
RATP: Régie autonome des transports parisiens (パリ交通公社)

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
公式発表とAFPの記事を掲載したサイトを順に並べました.
下のページの10 octobreに,今回発表分のPDFファイル版があります.
Syndicat des transports d'Île-de-France: Communiqués 2007
(STIF 公式サイトへのリンク)
10 oct 2007 ECO - Paris: le STIF vote l'extension du tramway T3
jusqu'à porte de la Chapelle

AFPの記事 (L'Agefi ニュースへのリンク)

STIFの委員で,2008年のパリ市長選にフランス緑の党から立候補している
現在はパリの交通担当の副市長は,今回承認された18区のPorte de la
Chapelleよりも延長区間を西に伸ばし,17区のPorte d’Asnièresまで
とする要望を出していましたが,これは実現しませんでした.
Porte de la Chapelle - Porte d’Asnières間は4.4キロで,その区間の
建設費は1億7500万ユーロになると見られていますが,国からの支援が
ない限り,一度には無理との判断が下された模様です.

この副市長は,下記によればパリ市内の主要6駅をつなぐ新しいトラム
路線も提言しているようです.6駅は,モンパルナス駅(Montparnasse),
オーステルリッツ駅(Austerlitz),リヨン駅(Lyon),東駅(Est),北駅
(Nord),サンラザール駅(Saint-Lazare)です.途中で12路線のメトロと
5路線のRERと連絡を図るとか.
10 octobre 2007 Denis Baupin : un tramway de Montparnasse à
Saint-Lazare ?
(Caradisiac.com ニュースへのリンク)

それが最も内側の循環線だとすれば,Caradisiac.comには,この他にも
興味深い話題がありました.市外の周回路線に関する話です.
今年上半期には半年間で1兆5160万人を輸送して3.4%の増加を記録し,
純益も1億1180万ユーロと133%の伸びを示したRATPが,市境の外側を循環
するメトロ計画線,Métrophériqueを強力に後押ししているようです.
この記事の中には計画図も載っています.
10 octobre 2007 La RATP met la pression pour accélérer le projet
Métrophérique
(Caradisiac.com ニュースへのリンク)
RATPの言い分としては,今のメトロは既に飽和状態にあり,環状ルートを
完成させて利用者を分散させない限り,これ以上は郊外へメトロ路線を
延伸することはできないというものです.

RATPは,10/02にMétrophériqueの仕様を発表していました.
Presse INFORMATIONS JOURNALISTES
(RATP 公式サイトへのリンク)
このページのDossiers欄にある,02/10/2007付けのPDFファイル12頁に
記載されていますし,フランス語版Wikipédiaの項目,Projet de métro
de rocade de banlieue à Parisに現在一部が掲載されています.

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

パリ市電 T3の関連過去ログ(2007年分のみ):
2007/6/14 ダイヤ改正でT3速度アップと増発へ
2007/1/01 T3はなぜ路面電車で建設されたか

パリ大環状線の関連過去ログ:
2006/10/10 メトロでの外環状線構想
2006/11/07 【イルドフランス】貨物線をトラムトレイン?
posted by NeiTech at 19:00 | Comment(0) | TrackBack(1) | フランス このエントリーを含むはてなブックマーク

2007年09月16日

【フランス】レンタル自転車はトラムと共に

フランスではリヨンから始まり,この夏パリで成功して一躍注目を浴びた
セルフサービス式のレンタル自転車(vélos en libre service)は,それを
目にした他の都市にも広がりを見せはじめています.

今月に入ってから,トゥールーズとルーアンが採用を決めてJCDecauxと
契約を交わし,ミュルーズではレンタルを開始するとの報がありました.
フランス国内だけで,リヨン,エクサンプロバンス,パリ,ミュルーズ,
マルセイユ,トゥールーズ,ルーアンなどが導入済み若しくは導入予定と
なっていますが,今後も増えるかもしれません.

パリではトラムを凌駕するほどの人の移動を達成したセルフサービス式
レンタル自転車のヴェリブですが,既存の公共交通機関と競合するのが
目的ではなく,トラムと自転車は自動車に代わる都市内の移動手段の代表
として,互いに補完しあう関係を目指しています.

この土曜日から営業を開始した人口11万強のミュルーズでは,自転車の
無人貸出しスタンド(station)を市内中心部に20か所設けますが,特に
トラム(tramway)の停留所そばに設置していると報道されています.
また,マルセイユでは今後5年間で市内の自動車通行量を20%削減するとの
目標を掲げ,それを達成するための道具は,この夏に開業したトラムと
自転車の両方だと言われています.

自転車は,従来の休日の乗り物というイメージから,毎日の通勤通学の
足としてのイメージが定着してきたと言われていますが,それでも季節や
天候に左右されやすい上,個人所有では盗難や置き場の問題もあります.
それをセルフサービス式レンタルで気軽に利用できるようにしたのは,
自転車の用意などの設備を提供し,見返りに貸出しスタンドでの広告を
独占的に扱うことで,投資を回収するというビジネスモデルでした.
フランスでは,屋外広告業欧州最大手のJCDecauxが,各都市との契約を
進めています.

トゥールーズが7番目の都市,ルーアンが8番目の都市とされています.
* トゥールーズ (人口39万/ウィキペディアでは44万) 15年契約
自転車1470台,無人貸出しスタンド135か所からスタートし,最終的には
2400台,253か所に.
* ルーアン (人口10万強 /ウィキペディアでは11万強) 14年契約
自転車250台,無人貸出しスタンド20か所
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
Le Groupe JCDecaux > Cyclocity
トゥールーズ: 03/09/2007 des vélos en libre service de Toulouse
ルーアン: 10/09/2007 le contrat de vélos en libre service de Rouen
(JCDecaux 公式サイトへのリンク)

新たにセルフサービス式レンタル自転車を導入することになった2都市は
記事にもなっていました.
JCDecaux remporte l'appel d'offres de vélos en libre service à ..
04/09/2007 Toulouse (トゥールーズ)
11/09/2007 Rouen (ルーアン)
(Moniteur-Expert ニュースへのリンク)
ミュルーズでもサービスが始まったと伝える記事:
15.09.07 Mulhouse adopte à son tour le vélo en libre-service
Reutersの記事 (Le Monde ニュースへのリンク)

マルセイユの例を引き合いに,自転車とトラムを都市内移動手段の花形と
するタイトルをつけた記事:
29 août 2007 Vélos et trams, étoiles des déplacements urbains
(Libération ニュースへのリンク)

日本語サイトでのパリのヴェリブ紹介も増えてきました.
専門家や海外ジャーナリストのブログネットワークより:
2007/09/13 ベルトラン・ドラノエの環境政策 パリの自転車レンタル・
サービスVelib(ヴェリブ)が人気

(【MediaSabor メディアサボール 】ブログへのリンク)

この方式は,フランス国外からも関心が寄せられています.ロンドンは
もちろんのこと,ソウルでも計画があるようですし,米国からも注目を
浴びそうです.
先週,シカゴの市長ら一行が,姉妹都市であるパリの市長を表敬訪問した
際に,トラムとパリのセルフサービス式レンタル自転車ヴェリブの両方を
試してみたそうです.また,互いの持つ公共交通機関のノウハウを交換
しあうことにもなるそうです.
11 septembre 2007 Velib bientôt à Chicago?
(Le Figaro ニュースへのリンク)

そして,帰国後に早速シカゴでもレンタル自転車計画を打ち出しました.
1500台の自転車を街に放すその計画に対し,懸念を示す記事もあります.
シカゴでは自転車用のレーンや道路が用意されているものの,自動車の
通行量が多すぎて危険とみられている模様です.
September 12, 2007 Mayor's latest idea import: Bike rentals
September 16, 2007 Is Chicago bike-friendly?
(Chicago Tribune ニュースへのリンク)

一方,オランダのアムステルダムでは自前の貸し自転車制度OV-fietsが
既にあるものの,フランスのような方法は検討していないとか.
12 September 2007 No Vélib’ in Amsterdam
(News from Amsterdam ニュースへのリンク)
すでに多くのアムステルダム市民が自転車を自ら所有し乗り回している
ことと,場所不足の問題に加えて,パリや,同様のシステムを導入した
バルセロナなどに比べると,アムステルダムはこじんまりしているから
というのが理由のようです.

最後にパリの話に戻りますが,上のNews from Amsterdamが触れている,
警戒色や街中で目立つ色を避け,シックなフランス女性が決して外さない
配色(黒,灰色,らくだ色)をヴェリブも守ったことで,最新流行になった
というようなくだりのオリジナルは,この中にありました.
August 16 2007 'The city's gone cycling mad'
(Guardian Unlimited へのリンク)
パリでは,先行した他の街とは異なり,通りを滑るように走りそうな,
控えめな配色が選ばれていました.

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

セルフサービス式レンタル自転車関連 過去ログ:
2007/8/16 トラムに匹敵【パリ】出だし好調のヴェリブ
posted by NeiTech at 19:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | フランス このエントリーを含むはてなブックマーク

2007年09月12日

【ミュルーズ】トラムトレイン起工式行われる

アルザスのミュルーズ(Mulhouse)と,同じオー=ラン県(Haut-Rhin)のタン
(Thann)を結ぶ,トラムトレイン第一期区間が先週末に着工されました.
20キロに及ぶ施設が完成し,2010年末に予定されているトラムトレインが
走る暁には,ミュルーズとタンの間は一日48往復と現在の倍以上の本数に
増発され,1時間に1本残る在来線と,1時間に2本のトラムトレインが行き
交うことになる模様です.

工事は,在来線の電化と4キロほどの並行して走る線増に,途中駅の新設
で,総工費は8440万ユーロとみられています.2005年11月に計画が承認
された当時は,7700万ユーロとされていました.アルザス地方圏(Région
Alsace)がこのうちの35%を負担し,残りは内訳が不明ですが,国,オー=
ラン県(Département Haut-Rhin),SITRAMが受け持ちます.
SITRAM: Syndicat Intercommunal des Transports de l’Agglomération
Mulhousienne (ミュールーズ圏の交通機構)

在来線に並行して線路を増設するのは,現在の市内線(トラム)との分岐点
から,Lutterbachまでです.SITRAMの資料によれば,Lutterbachまでは
市内からトラムがラッシュ時に限り運転されるからのようです.また,
トラムトレインの後に開業が予定されている,高速線のLGV Rhin-Rhône
との兼ね合いもあるかもしれません.

車両は,12本のSiemens製トラムトレインを5300万ユーロで購入します.
1本あたり約442万ユーロです.
それに,車両基地に1千万ユーロを投じて,計画総予算は1億4700万ユーロ
となっているそうです.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
Mulhouse_tram-train.png
トラムトレインや,2011年完成とされる高速線のLGV Rhin-Rhôneを含め,
ミュルーズの鉄道網を地図にしてみました.青と赤がトラムウェイです.
トラムトレインが走るころには,路線が延長されているかもしれません.
LGV Rhin-Rhôneは半分想像で加えました.
資料を基に構成しましたが,正確ではないかもしれません.

お歴々が参列して着工式がとりおこなわれた様子など:
11/09/2007 Tram-train : première pierre à Thann
(SITRAM 公式サイトへのリンク)
下のEn savoir plus sur le tram-train Vallée de la Thurの部分は,
計画詳細を記したPDFファイルへの入口になっています.

着工を伝えるAFPの記事を取り上げたニュースサイト:
10/09/2007 Tram-train Mulhouse-Vallée de la Thur : lancement des
travaux
(Moniteur-Exper ニュースへのリンク)

SITRAMの公式サイトでは,ミュールーズとタンがその入り口にあたるThur
渓谷(Vallée de la Thur)を結ぶトラムトレインは,都市交通網(réseau
urbain)と在来線(réseau ferré)が接続する形ではフランス初のトラム
トレインとなると記されています.

ご承知の通り,ドイツのザールブリュッケンから来るトラムトレインは,
終点のSarreguemines駅がフランス領ですし,昨年2006年にはパリ近郊で
開業した,SNCFが運行するT4(Ligne 4 du tramway parisien)も,トラム
トレインと呼ばれています.
前者はともかく,後者はトラム区間とトレイン区間を直通運転するという
形態ではなく,トラムの特性とトレインの特性を併せ持った形態と考えた
ほうがいいでしょう.車両はミュルーズと同じ形式が導入され,両端駅で
接続するRERが複線区間で通常は左側通行なのに対して,T4はメトロや
他のトラムと同じ右側通行です.また,踏切が交通信号機に取って代わ
られているため,電車のほうが停まることがあります.しかし,在来線を
転換しただけあって,いわゆる街中に溶け込むトラムの雰囲気とは異なり
ますし,せっかくの交直両用電車ですが,電化方式は交流のままです.
それにも関わらずT4が交直両用のトラムトレイン車両を採用したのは,
低床化が図れることと,将来の路線延長を見越して,SNCFがT4をトラム
トレインの半ばテストケースとみているからのようです.

それで,ミュルーズが実質的には,カールスルーエの流れを汲むトラム
トレインとしては,フランス初を名乗れるのではないかと思います.

話をミュルーズに戻しますが,先日ご紹介した,オランダのユトレヒト
(Utrecht)に出稼ぎに行っていた市内線用シタディス(Citadis)の画像を,
下記リンク先で見ることができます.
BLOGGER: europress 09-09-07 Nieuwe Tram in Utrecht
BLOGGER: michael simonse 09-09-07 Franse tram
(Unieuws.nl へのリンク)
2007/9/07 【ユトレヒト】9/09 ミュルーズからの来賓

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

ミュルーズのトラム関連 過去ログ:
2006/6/17 7/04までは暫定営業?
2006/5/06 アーチを持つ電停
posted by NeiTech at 19:00 | Comment(0) | TrackBack(1) | フランス このエントリーを含むはてなブックマーク

2007年09月11日

9/19【フランス】各地一斉に公共交通の日に

今年2007年も,9/16から9/22はヨーロッパモビリティウィーク(European
Mobility Week / Semaine européenne de la mobilité)というイベント
週間になります.
1997年フランスのラ・ロシェル(La Rochelle)で始まったカーフリーデー
(Journée sans voiture)を,2002年に欧州委員会(European Commission
/ Commission européenne)が一週間のキャンペーンに育て上げたもので,
期間中には各地で様々な催し物が開かれます.これらの詳細は,日本語に
よるヨーロッパカーフリーデー日本公式サイトがありましたので,参考に
してください.下にリンクを記しています.

自動車を使わなくても移動できることに気付いてもらうため,これまでも
公共交通機関の運賃を無料にしたり,利用促進のイベントがありました
が,今年のフランスでは,海外県のレユニオン島(Réunion)を含む,全国
百を数えるネットワーク(運賃ゾーン?)で,各地域内の移動だけなら一日
1ユーロで乗り放題になるという試みが行われることになりました.
その公共交通機関の日(La Journée du transport public)になるのは,
ヨーロッパモビリティウィークの中間日にあたる平日の9/19です.カー
フリーデーの時代からですが,平日に行うからこそ意味があるのです.

このイベントに参加するのは,中規模の街や地域に留まりますが,中には
モンペリエ(Montpellier)のTaM,ルーアン(Rouen)のTCAR,リール(Lille)
のTranspoleなど,トラム(tramway)の走る地域の事業者や,ゴムタイヤ式
トラムが走るカン(Caen)のTWISTOも,参加することになっています.
公共交通の日の公式サイトに参加地域のリストが載っていました.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
トップページ: La Journée du transport public
Réseaux de transports publics proposant le tarif à 1 la journée
le 19 septembre 2007
参加事業者リスト: Autorité organisatrice,地図版: La carte
FAQページ: Questions / Réponse
(公共交通の日 公式サイト へのリンク)

FAQのページには,なぜ運賃無料ではなく1ユーロなのか,といった項目も
載っています.読み違いがあるかもしれませんが,無料にすることで公共
交通の価値をおとしめることなく,運賃という概念を学ぶいい機会ととら
えているため,あえて1ユーロに設定したようです.

各都市のお役所内にある交通政策課の連合組合GARTと,交通事業者の連合
UTPは,Objectif transport publicというGIEを組織しています.この
団体が,公共交通機関利用促進の全国キャンペーンを担いますが,9/16-
9/22のヨーロッパモビリティウィーク以外もイベントも行う予定があり,
サイトに掲載しています. GIE Objectif transport public GART-UTP
GART: Groupement des autorités responsables de transport
UTP: Union des transports publics et ferroviaires
GIE: Groupement d'intérêt économique (経済利益団体?)

ヨーロッパカーフリーデー日本公式サイトへのリンク
トップページ: ヨーロッパカーフリーデー日本公式サイト
モビリティウィーク&カーフリーデーとは? ヨーロッパでの様子
モビリティウィーク&カーフリーデーとは? 目的と実施内容

公共交通の日に関し,AFPの記事を載せたサイトがいくつかありました.
06 septembre 2007 Des transports publics à un euro le 19 septembre
pour séduire les Français
AFPの記事
(La Provence ニュースへのリンク)

各自が自動車に乗って移動する代わりに,公共交通を試してもらうわけ
ですが,記事の中では,第二次フィヨン内閣(Gouvernement François
Fillon)で運輸長官(secrétaire d'Etat chargé des transports)を務める
政治家が,公共交通は高品質で快適なものになるべく,たゆまぬ努力を
続けてきたとし,特にトラム(tramway)の復活や,専用道路を走るバス
だけでなく,TERやパリとリヨンのセルフサービス式貸し自転車の成功も
挙げていました.
TER: Transport express régional (SNCFの地域内中距離列車)

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
posted by NeiTech at 19:00 | Comment(0) | TrackBack(1) | フランス このエントリーを含むはてなブックマーク

2007年09月04日

【ヴァランシエンヌ/クレルモン=フェラン】延長

先週来,フランスではトラムの路線延長が相次いでいます.
ストラスブールはすでに紹介済みですので,ここではヴァランシエンヌと
ゴムタイヤ式トラムのクレルモン=フェランについて書いておきます.

【ヴァランシエンヌ】
ヴァランシエンヌ(Valenciennes)のトラム1号線が延長されました.
(以前,トラム2号線と書いていますが誤りで,1号線の第二期区間です)

新線区間の試運転は7/16から始まっていて,開業は公式には9/03となり
ますが,すでに先週8/31から旅客扱いを開始,例によって日曜まで無料
開放されていました.第一期区間は昨年2006年7月に開業しています.

トラム1号線が伸びた先のDenainは,人口2万1千でヴァランシエンヌに
次ぐこの地域第二の街です.半数近くは鉄鋼産業に従事しているそうです
が,トラム開通を街の再生の機会ととらえています.ヴァランシエンヌと
鉄路で結ばれるのは,1960年半ばに80年間以上走っていた同区間の鉄道が
廃止されて以来とか.トラムの軌道もこの時の廃線跡を一部使い建設費を
抑えているようです.延長された8.8キロのうちの6.5キロが,旧線跡地の
再利用とWikipedhiaフランス語版にありました.
総工費6900万ユーロのうち,5400万ユーロは地元SITURVの負担です.
SITURV: Syndicat intercommunal pour les transports urbains de la
région de Valenciennes

トラム建設に際して難関だったのは,Denainの旧城壁内(intra-muros)の
軌道敷設だったと記事には記されています.どういうことなのかよく判り
ませんが,街の背骨にあたるVillars通りの浄化(原語はassainissement)
と読めます.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
31 août 2007 Denain remonte en tramway quarante-deux ans après
(La Voix du Nord ニュースへのリンク)

Le 03 septembre, le tram arrive à Denain.
(Transvilles 公式サイトへのリンク)
リンク先のページに路線図や時刻表などへのリンクがあります.

軌道建設の様子: album photo de la commune
(Mairie d'Hérin 公式サイトへのリンク)
リンク先ページのtravauxにあるvoirie et transportをクリックすると,
別ウィンドウにFlashで画像が順番に表示されるはずで,その中のtramを
クリックすると,廃線跡らしき草むらが軌道に変わっていく様子を画像で
追うことができます.

Denainの街にトラムがやってきた様子は他のサイトにもありました.
* Le 31 août, même les géants attendaient le tram !
Villars通りの工事中の様子も.
* L'arrivée du tramway à DENAIN
(DENAIN ACTUS へのリンク)

ヴァランシエンヌのトラム過去ログ:
2007/6/05 【ヴァランシエンヌ】トラム ベルギー進出へ
2006/6/17 【ヴァランシエンヌ】営業運転は7/03から
2006/4/24 【ヴァランシエンヌ】街中でお披露目運転


【クレルモン=フェラン】
クレルモン=フェラン(Clermont-Ferrand)のゴムタイヤ式トラムも延長
されています.こちらは公式には9/01ですが,8/27に旅客に開放されて
います.4キロの延長によりTranslohrのトラムは総延長14.5キロを走る
ことになり,現在一日平均3万5千人ほどの利用がありますが,年末には
同4万人を超えるだろうとみられています.
今後も北端の終点から東に2キロほどの延長も計画されているとか.
Le tramway met le cap sur La Pardieu le 27 août
(Mairie de Clermont-Ferrand 公式サイトへのリンク)

トランスロール関連 最近の去ログから:
2007/3/26 【パドヴァ】ゴムタイヤトラム3/24遂に開業
2006/11/14 【クレルモン=フェラン】一ヶ月遅れの運転開始
2006/11/03 【クレルモン=フェラン】11/13営業再開へ

トランスロールは中国の天津(Tianjin)にも導入されていますが,8/20に
脱輪してしまった模様です.パドヴァのトラムを紹介するイタリア語の
サイトで画像を見ることが出来ました.
La Cina è vicina (Le comari della Guizza へのリンク)

ルモンド紙が,ゴムタイヤトラムが競合する鉄輪トラムに苦戦している?
というような記事を出しています.
27.08.07 Le tramway sur pneus peine face à son concurrent sur rail
(Le Monde ニュースへのリンク)

ルモンド紙が触れている,イルドフランスのゴムタイヤ式トラムの初期
工事が開始されたという報道も.
02 septembre 2007 Le tramway de Sarcelles sur les rails
(Le Parisien ニュースへのリンク)
この記事で報じられているのは,Saint Denis - Sarcelles間の6.6キロの
ほうで,もう一つのゴムタイヤ式トラム路線のほうはわかりません.
Création de ligne Saint Denis / Sarcelles
Création de ligne Châtillon / Viroflay
(RATP 公式サイトへのリンク)

イルドフランスに話が振れたところで,最後にパリの話題を少しだけ.
パリ市長選は2008年に予定されていますが,現職が再選を目指して立候補
することを明らかにしたそうです.ウィキペディア日本語版にも名前が
載る,現市長のベルトラン・ドゥラノエ氏(Bertrand Delanoë)です.

立候補を報じる各紙は,彼の功績としてセーヌ川の砂浜(Paris-Plage),
先ごろ話題をさらった短時間のセルフサービス式レンタル自転車ヴェリブ
(Vélib')だけでなく,昨年2006年12月に開通のトラムT3(Tramway des
Maréchaux)のことも挙げています.
03.09.07 Bertrand Delanoë candidat à un nouveau mandat de maire
de Paris
(Le Monde ニュースへのリンク)
03 Septembre 2007 Bertrand Delanoë candidat à la mairie de Paris
(Le Figaro ニュースへのリンク)

9%減にとどまった在任中の排気ガス削減を,25%までに目標を引き上げ,
市長はその達成のためにトラムT3の延長を考えています.

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
posted by NeiTech at 19:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | フランス このエントリーを含むはてなブックマーク

2007年08月26日

【ストラスブール】祝 延長で5日間の運賃無料

ストラスブール(Strasbourg)のトラムが,7年振りに路線を延長します.
ニースでも問題になっているDUPの関係で,一時期工事が差し止められて
いましたが,2005年11月に工事が再開され,これから2008年夏にかけて,
三段階で路線網が成長していきます.
DUP : Déclaration d'Utilité Publique

その第一弾は,8/25から運転を開始しました.週が開ける8/27からは関連
する路線バスも再編されて,8/29までの5日間は,一部を除いたCTS全線が
祝賀ムードのなかで,お試し期間として無料開放されています.
CTS : Compagnie des transports strasbourgeois

今回,トラムはC系統とD系統が延長され,E系統が新設されます.距離に
して13.5キロとなっていますが,ストラスブールではフランスの鉄軌道
トラムには珍しく,複数の系統が重複して走る区間があるため,実際には
6キロ前後です.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
路線図をまとめてみました.四角い枠内が8/25に延長された区間です.
Strasbourg2007Aug.png
資料を基に構成しましたが,正確ではないかもしれません.
トラムトレインF系統は,想像図になります.

公式案内 : 25/27 Août : Nouveau Réseau Bus - Tram
2007-2008年に拡張する路線計画 : CTS | reseau 2007
(CTS 公式サイトへのリンク)

延長開業と,これまでの歴史を簡単に振り返る記事 :
août 25, 2007 Strasbourg étend son tramway et revendique
la première place
(Reuters.fr ニュースへのリンク)

数日前から記事が出ていました.どの記事も,2008年には路線長53.7キロ
にまで達し,リヨンを抜いてフランス最長のトラム網となると書かれて
いますが,前述の通り,重複して走る区間を二重に計算していますので,
軌道キロはもっと短いはずです.また,フランス初の環状ルート完成とも
ありますが,これも先例があるでしょう.それでも路線数5というのは,
フランス随一です.
22/08/2007 Strasbourg se prépare à inaugurer l'extension de son
réseau de tramway
(Moniteur-Expert ニュースへのリンク)
22 août 2007 Le tram en chiffres
(Union Pour Strasbourg ニュースへのリンク)

他にも多数ありますが,下段の記事には,興味深い数字が並んでいます.
13,1,12,390,1000
13: 延長される路線距離をキロメートルで表しています.
1: 地域内ならどこに行くにも最大1回の乗換えで到達できるようになる
ことを示します.新たにNeudorf地区へトラムが乗入れました.
トラム同士の乗換え拠点は中心部の4か所になり,これまで4線が終結して
いた(写真で紹介されることも多い)Homme de Ferの混雑緩和を図ります.
12: 新しく掛けられた橋の数だそうで,水運で栄えた水の都と言われる
だけのことはあります.
390: 総予算3億9千万ユーロで,このうち1億5千万ユーロが設備関係,
1億1千万ユーロが追加投入された41本の低床車(シタディス)の代金です.
全長の長いシタディス導入で,輸送力が82%アップするとか.
1000: 2001年以来,トラム延長に関して開催された集会の数だそうです.

今後の予定としては,2007年11月末(2008年1月という記事もあり)には,
B線がOstwald Hôtel de Villeまで延長されるのと,E線が欧州議会などの
前を通り,Robertsau Boecklinまで伸びる予定です.
残る建設中の路線は,B線のLingolsheim Tiergaertelまでですが,これは
2008年5月か6月になる見込みだそうで,これが完成した時点で,整備が
必要とされた地区(Neudorf,Neuhof,Robertsau,Ostwald,Lingolsheim)
全てにトラムが到達することになります.
また,バスもこれまでより6%規模が拡大されますが,その路線バスとだけ
ではなく,鉄道線(SNCF/TER)とも接続を改善し,駐車場や駐輪場を設ける
停留所を増やすとのことです.

路線拡大と車両増備で,車庫も新設されました.C線の途中Kibitzenauに
トラム35本とバス124台を収容する車庫が完成しています.それまでの
車庫を補完するだけでなく,地域の再生につながるようです.
また,この車庫では,太陽光発電などの再生可能なエネルギーを積極的に
取り入れています.
24 août 2007 Eco-dépôt
(Union Pour Strasbourg ニュースへのリンク)

一連の路線が開通したその次は,トラムトレインの運転開始が計画されて
いますが,その時期を2009年と記した記事もありました.

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
posted by NeiTech at 19:00 | Comment(0) | TrackBack(1) | フランス このエントリーを含むはてなブックマーク

2007年08月16日

トラムに匹敵【パリ】出だし好調のヴェリブ

パリでセルフサービス式のレンタル自転車,ヴェリブ(Vélib')がデビュー
して1か月,出足は順調のようです.

Vélib'は,日本語でも既に多くの場所で紹介されていますが,その概要を
まず記します.ご存知の方は公式サイトへのリンクの先まで読み飛ばして
ください.

このレンタサイクルは,事前に登録さえ済ませておけば,1回の利用に
つき最初の30分間は無料ということと,無人の貸出しスタンド(駐輪場)が
市内300メートル毎に設置されるため,街中をちょっと移動したい時や,
駅から目的地が少し離れているなどというようなケースにも利用できる
仕組みです.無人の貸出しスタンド(駐輪場)は750か所からスタートしま
したが,年末には1451か所まで倍増する計画です.自転車も1万台が用意
されて営業開始となりましたが,これも年内には倍の2万台になります.

登録は有料ですが,その登録料は1日だけなら1ユーロ,1週間は5ユーロ,
年間でも29ユーロで,期間中は無制限に借りることができ,最初の30分は
無料で,初めの30分延長が1ユーロ,その次の30分延長は2ユーロが加算
され,3回目以降の30分延長からは4ユーロずつの加算です.ややこしい
料金体系ですが,長く利用すると,それだけ料金がかさんできます.
例えば,60分は1ユーロですが,90分は3ユーロになり,2時間は7ユーロ,
3時間は15ユーロになっていきます.観光地にあるような貸し自転車の
感覚で数時間使うと,大金を支払うハメになりそうです.
1回の利用につき最初の30分は期間中何回でも無料ですので,目的地に
到着する前に無料の30分が迫り,近くの貸出しスタンドで自転車を乗り
換えると安上がりになりそうですが,一旦返却したあと一定時間の間は
同じ登録では貸出しできないように設定されているとのことです.

無人貸出しスタンド(station)は,1日24時間365日稼動しています.
場所にもよりけりですが,ひとつの場所に数十台もあるわけではなく,
十数台程度ですので,スタンドに行っても自転車が出払っていたり,逆に
返したいのに返却できる空きがないというようなこともあります.それに
備える形で,各スタンドには最寄の場所を探せる画面があったり,Vélib'
公式サイトにアクセスすると,貸出し可能台数(Vélos disponibles)と
返却受入れ可能台数(Points d'attache disponibles),全体の数(Nombre
total de points d'attache)など利用状況が,Google MapsのAPIを利用
した地図上でインタラクティブに確認できるようになっています.
ちなみに,年間登録者が返却時に空きがなかった場合,ICカードを満杯の
スタンドの所定の位置にかざすと,15分の猶予を与えられるそうです.
RATPやパリ近郊のSNCFで使われているICカード型乗車券,Navigoを登録
することもできます.

公式サイトのスタンド検索画面で表示される台数をみていると,やはり
深夜時間帯には中心部のスタンドの自転車は出払っていて,市境に近い
ところに自転車が集まっている様子が伺えます.メトロやバスの運行が
終了したあとの,安上がりな移動手段にもなっているようです.
しかし,自転車の配置を利用者流動だけに任せるわけにはいかないため,
操配専用の運搬車両が用意されていますが,環境への配慮で電気自動車が
用いられています.

これらを導入し,運営管理しているのは,パリ市とSOMUPIという企業体
です.SOMUPIは,世界第二位の屋外広告会社,JCDecauxが66%を所有しま
すが,同社はセルフサービス式レンタル自転車の世界最大手でもあり,
フランスでは2005年に開始されたリヨンでの実績がありました.
JCDecauxは,1964年からリヨンでバスの停留所に屋根や仕切りを設置する
のと引換えに,それらを広告の場として販売,設置資金を回収するという
手法を開始しています.
SOMUPIの運営はよく判りませんが,JCDecauxは8千万から9千万ユーロを
ヴェリブに投入していて,年間の補填は6千万ユーロに契約で固定され,
登録料はパリ市に収められるため,不足する3千万ユーロ近くは,自転車
貸出しスタンドの広告収入で埋め合わせをするようです.

パリ市では,この貸自転車とスタンドの導入に先立ち,2001年から自転車
専用レーンの設置に努めてきました.その総延長は2006年には371キロに
まで達し,メトロ(地下鉄)より長くなっています.この整備がなければ,
いくらきめ細かく貸出し場所を設けても,普及は困難だったでしょう.
ただし,距離にはバス専用レーンを自転車にも開放した区間や,自転車
だけに一方通行を認めた区間なども含まれています.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
トップページ : Paris - Vélib - location de vélos à Paris
英語版の解説 : Le dossier de presse Vélib' en anglais(13/07/2007)
(パリ市 Vélib' 公式サイトへのリンク)
プレス向けの資料が,下段のリンク先より入手できますが,JCDecauxの
サイトからも,同じPDFファイルをダウンロードできます.
Press kit about Vélib' (英語版のPDFファイル)
(JCDecaux 公式サイトへのリンク)

ここから,1か月経過後の状況報道に移ります.AFPや各メディアの記事を
総合すると,次のような数字が浮かび上がってきました.

* スタート18日目で100万回目のレンタルを達成,1か月後には150万回に
* 全ての貸出し自転車が一日に走る距離は,地球を四周するほどに匹敵
* 一日平均7万回のレンタル,過去最高は8/04の9万7千回
* 29ユーロの年間登録を,これまでに5万人近く(4万5千人とも)が行う
* 97%が無料対象となる1回あたり30分未満の利用
* 年間登録者の平均利用時間は1回につき15分,短期登録者は同25分
* これまでに自転車の盗難が100台,破損は200台で,いずれも想定内
* 5%の貸出しスタンド(station)でデータの伝送エラー発生

14 août 2007 Vélib': 1,5 million de locations en un mois
(Le Figaro ニュースへのリンク)
14 août 2007 Vélib, un premier mois sur les chapeaux de roue
(Libération ニュースへのリンク)
14/08/2007 Vélib': un mois après, c'est le succès
(La Provence ニュースへのリンク) AFPの記事

このように,多少の問題が露呈したものの,一日7万回も利用されている
ことが判明しました.この数字は単純には比較できないと思いますが,
トラム(Tramway)の利用者数にも匹敵し,大量輸送機関の仲間と言っても
いいのではないかというような表現も他でありました.

交通事故件数の増減は,9月にならないと判らないそうです.
また,気になる他の公共交通(メトロ,バス,トラム)への影響はどうか,
肝心の目的である自動車の交通量を減らすことができたのかどうかは,
触れた記事を見つけられませんでした.

セルフサービス式のレンタサイクルは,欧州各地で流行り始めています.
フランスでも2005年のリヨンを皮切りに,パリの次はマルセイユでも今秋
から開始されるようです.
15.08.07 Après Lyon et Paris, Marseille va bientôt pédaler
(Le Monde ニュースへのリンク) Reutersの記事

最近ではスペインのセビリアや,バルセロナも仲間入りしていました.
ドイツ語のウィキペディアで,Fahrradverleih を検索するとリストや
各地の自転車の画像を見ることができます.
他の街の自転車がド派手な配色なのに対して,パリのは極めて大人しい
色使いです.flickrには600を超える画像投稿があります.
Search results for photos matching Vélib'
(flickr へのリンク)

自転車は,フランスのMercier製ですが,組立はハンガリーで行われ,
タイヤはドイツ,変速機は日本製で,全体の99%がリサイクル可能とか.
14/08/2007 Paris et ses Vélib', "vitrine mondiale" pour le groupe
JCDecaux
(Webmember ニュースへのリンク) AFPの記事

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

フランスのトラムウェイの話題,おまけ :
バッテリーで走る区間のあるニースのトラムは,今後が全て順調の場合で
開業は11月上旬にずれ込みそうです.
今年前半ごろまでは,全く畑違いですが,ボーイング787型機の初飛行と
どちらが先か,賭けができそうなほどでした.
posted by NeiTech at 19:00 | Comment(1) | TrackBack(2) | フランス このエントリーを含むはてなブックマーク

2007年07月22日

【ニース】バッテリー区間でも試運転開始

これまで街の中心部を通るトラムを導入したくても,景観を損なう架線が
問題で二の足を踏んできたところも,架線がなくても部分的にトラムを
走らせる技術が実用化されたことにより,最近は導入に前向きになって
きていると聞きます.
比較的長距離の場合は,ボルドーが最初に導入し,その後も導入予定の
都市が続いている地表集電のAPSがありますし,距離が短い場合には,
バッテリーが利用できるようになりました.
バッテリー駆動の場合は,専用の地上設備もほとんど不要で導入の障害が
あまり高くないと思われ,街の中心にある広場を通る時だけというような
使い方もできます.日本でも年内にはバッテリーでも走行が可能なハイ
ブリッド路面電車車両の試運転が営業線上で行われる予定と聞きますが,
ヨーロッパの現時点では,バッテリー走行を挟む架線集電トラムで営業
中のところは,ゴムタイヤ式トラムのパドヴァなど,限られています.
しかし,今後はその代表格となりそうなニースで,バッテリー走行区間を
含む区間の試運転が金曜に初めて行われました.

今秋開業予定のニースの新しい路面電車(Tramway de l’agglomération
Nice Côte d’Azur)は,3月下旬から試運転を重ねてきましたが,7/20に
第一期区間8.7キロのうち三分の二を100%低床車のシタディス(Citadis)が
通しで走る試験を行いました.試運転区間は,GorbellaとPlace Armée
du Rhinの間です.これは,V字形路線のうち北に伸びた両先端部を除く
南半分ですので,架線の張られていない2つの広場も含まれています.

バッテリー製造メーカのSAFTの社員などが乗り込んで各種データを採取
するなか,何の問題もなくマッセナ(Masséna)とガリバルディ(Garibaldi)
の両広場を走りぬけることが出来た模様です.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
2007-07-20 (Nice Rendez-Vous ニュースへのリンク)
TRAMWAY NICE CÔTE d'AZUR Première traversée de NICE réussie
22 juillet 2007 Le Tramway a traversé Nice
(Nice Premium ニュースへのリンク)
これらの記事には試運転の様子が伺える画像も豊富に掲載されています.

トラム路線概要 : La ligne 1 / Le parcours
(Tramway de l’agglomération Nice Côte d’Azur 公式サイトへのリンク)

今回の区間を走ることが出来たということは,遺跡の問題も解消されて
いると思われ,当初予定より遅れているものの,開業に向けての障害は
なくなったかのように見えますが,実は,まだ暗雲は残っていました.

試運転に先立つ先日,マルセイユ行政控訴裁判所(Cour administrative
d'appel de Marseille)が,ニースで建設中のトラムのDUPを取消すという
判決を出していたことが明らかになっていました.
DUPとは,公益宣言などと訳されているようですが,事業計画が公益に
つながると調査で認められ,この宣言を出すと事業を実現できるように
なり,土地の収用などが行えるようになるという行政手続だそうです.
大規模な公共事業には欠かせません.
DUP : Déclaration d'utilité publique

マルセイユの行政裁判所が取消を宣告したことで,これまでトラム建設の
後ろ盾となっていたDUPは無効となりますが,ニースの属するアルプ=マリ
ティーム県が認めていたトラム事業のDUPが取消された理由は,建設前の
公衆調査で,トラム建設後の自動車の駐車に関し,十分な情報を住民らに
提供していなかったからのようです.

なお,これで直ちにDUPを取り消されたトラムの建設が中止されることは
とりあえずなく,10月に予定される開業時期も変わらない見通しですが,
ニース市長やCANCAらは,行政裁判所の最上級機関であるコンセイユ・
デタ(Conseil d’Etat)にDUP取消を不服として上訴しました.
CANCA : Communauté d'agglomération de Nice-Côte d'Azur
しかし,もしもコンセイユ・デタがマルセイユ裁判所の下したDUP取消を
支持してしまうと,建設に要した土地?の収用などが全て無効となり,
深刻な事態を迎えそうです.
17 juillet 2007 Tramway de Nice : la déclaration d'utilité publique
(DUP) annulée en appel

(RivieraBiz.com ニュースへのリンク)
2007-07-18 CANCA TRAMWAY DE NICE Réactions à l'annulation de la DUP
(Nice Rendez-Vous ニュースへのリンク)

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

ニースのトラム 関連過去ログ :
2007/3/27 新生トラム架線下走行始める
2006/3/25 LRVバッテリー走行お披露目
posted by NeiTech at 19:00 | Comment(0) | TrackBack(2) | フランス このエントリーを含むはてなブックマーク

2007年07月14日

【ル・アーブル】トラムには鉄車輪を選択

フランス北西部の港町,ル・アーヴル(Le Havre)は,印象派の画家モネ
(Claude Monet)の出生地として,そして,そのモネが描いた港の日の出
でもよく知られています.先頃トラムが復活したマルセイユに次ぐ規模の
港を持ち大西洋に接するこのルアーブルは,現在人口は19万前後,周辺の
共同体全体でも同26万人を切りますが,やはりかつては路面電車が街中を
縦横に走っていたそうです.

そして,ここでも専用軌道を持つ公共交通機関としてトラム(tramway)の
採用が2007年1月に決まり,ゴムタイヤ式にするのか,一般的な鉄輪式に
するかの決定が待たれていました.3月ごろには既に鉄輪式にほぼ決まり
との情報も流れていましたが,このほど鉄の車輪を使うトラムで建設する
ことを,CODAHが正式に決めました.
CODAH : Communauté d'agglomération havraise

街の北側と中心部や南に広がる港を結ぶ路線では,道路トンネルを走る
のか,それとも別にトンネルを掘るかの選択にも迫られていましたが,
新たにトラム専用トンネルが建設されることにもなりました.2億6千万
ユーロを投じるY字型で全長12.7キロに及ぶ路線の完成は,2012年が予定
されています.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
11/07/2007 260 millions d’euros pour le tramway
(L'Usine Nouvelle ニュースへのリンク)
12/07/07 Le tramway et le grand stade de l’agglomération du Havre
sont sur les rails
(Drakkaronline.com ニュースへのリンク)

CODAHのサイトに,路線網を想像できる画像などがあります.
Un tramway pour l'agglo !
(CODAH 公式サイトへのリンク)

上で紹介したうちの下段の記事によれば,ゴムタイヤ式トラムではなく
鉄道式トラムに決めた理由として,旅客輸送能力や乗り心地の最適化と,
将来の路線網拡大のためとあります.
この3月には,ブルターニュ地方のブレスト(Brest)でも,同様の選択を
行っていました.
直接の関連は全くありませんが,ル・アーブルが鉄車輪の採用を発表した
その同じ週に,ゴムタイヤ式トラムのトランスロールの走るイタリアの
パドヴァでは,そのトラムがまた脱輪事故を起こしていました.以前と
同じ場所(分岐器)で再び案内輪が中央軌道から外れた模様です.

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

関連ログ : 2007/3/12 【ブレスト】ゴムタイヤを退けた2本目の計画
posted by NeiTech at 19:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | フランス このエントリーを含むはてなブックマーク

2007年07月01日

【マルセイユ】復活したトラムが営業を開始

2年半の工事を終えて,当初予定よりやや遅れながらも,南仏マルセイユ
(Marseille)にトラムウェイ(tramway)が戻ってきました.
先日の紹介通り,正式開業は共和国大統領の到着を待って7/03に式典が
とり行われることになっていますが,それまで土日月の3日間は,沿線の
人たちに無料のお試し期間となります.

その初日,6/30には午前8時から旅客を乗せた電車が走り始めました.
これも4時間ほど時間を繰り上げたようです.それでも,正午までに既に
3万6千人が新生トラムに乗車したという報告が出ています.
沿線では各地で色々催しがあったようですし,電車の運行は21時までです
が,その後もコンサートやオペラが開かれるとのことです.
通常は,朝5時台から午前零時台までの運行になります.

マルセイユの新しいトラムは2路線が設けられますが,今回は部分開業と
いう形をとり,T1の一部とT2のほぼ全線をつなげた約8.6キロの運行を
行っています.建設中の路線が全て完成するのは,2008年秋の予定です.

6/30に営業運転が開始された区間では,すでに何日も前から試運転が連日
行われてきましたが,主要交差点などに警官を配備し,軌道を確保して
いました.報道によれば42名の警察官とあります.
その他にも,ボランティアと思われる人たちが,ルトラム(Le Tram)と
印字された布製のバックに資料や路線図をつめて乗客らに配布していま
したし,昼前後からは混雑が激しくなり,電停に係員らが出て安全確保に
努めていました.
運転開始直後の8時台には,映像などを見るとガラガラだったトラムも,
10時台になると途中からでは着席できなくなり,11時近くにはバックを
背中に背負ったまま乗るのをはばかるほどになり,昼前にはあまり混雑の
ために乗車を見送る人たちも出てしまったり,ドアが閉まらずなかなか
発車できないトラムに見切りをつけて歩き出す人たちも出てしまうほどの
盛況でした.

土曜日のためか独自の記事は見つかりませんでしたが,ロイターとAFPが
配信したものを掲載しているニュースサイトがいくつもあります.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
30.06.07 Le nouveau tramway suscite l'engouement populaire à
Marseille
(Reutersの記事 - Le Monde へのリンク)
30 Juin 2007 Le retour du tramway à Marseille
(France Matin ニュースへのリンク)
30 Juin 2007 Les Marseillais prennent possession de leur tramway
(AFPの記事 -La Provence へのリンク)

これまでの計画内容や工事の進捗状況を知らせるものではなく,時刻や
沿線案内など,営業向けの新しい公式サイトが誕生していました.
Le Tram - Marseille Provence Métropole

ノートルダム教会をバックに走る姿と,独特の日除けが印象的な車内 :
Marseille0630-1.jpg Marseille0630-2.jpg

台車のない車体の窓ガラスは,着席した時の膝の下の位置まであります.
一方,あまりの混雑に,ドアが閉まるようにしているスタッフも.決して
押し屋ではないです.
Marseille0630-3.jpg Marseille0630-4.jpg

マルセイユに復活するトラムの最近の過去ログ :
2007/6/15 新大統領トラム開業遅らせる
2007/3/02 新生トラム 街中で初運転
posted by NeiTech at 05:00 | Comment(0) | TrackBack(1) | フランス このエントリーを含むはてなブックマーク

2007年06月15日

【マルセイユ】新大統領トラム開業遅らせる

マルセイユの新しいトラムは,これまで6/30開業とされてきましたが,
この日ではフランスの新大統領のスケジュールがあわず,式に出席でき
ないため,マルセイユ市は復活するトラムの開業日を延期した模様です.

トラム建設は国を挙げた事業なので,開業式典には大統領の出席が不可欠
なのかと思いたいところですが,現実には,大統領不在では自ら手がけた
計画の仕上げを市民にアピールできないと,改選を控えた市長の政治的な
判断が働いたようです.

前任のシラク大統領も,各地のトラム開業式典に出席してきましたが,
今度の新大統領にとって,恐らくマルセイユが開業式に大統領として出席
する最初のトラムになることでしょう.

ただし,2006年のミュルーズの例にも見られるように,開業するまでは
一般客の乗車がままならないというわけではなく,運行開始は6/30に予定
されており,7/03までは運賃無料で開放されると,市のページには現時点
では記されています.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
Derniers essais avant la mise en service du 30 juin ...
(Ville de Marseille マルセイユ市 公式サイトへのリンク)
現地時間6/13に更新されたページを見て書いていますが,まだ6/30開業と
なっている部分が更新されずに一部残っています.

オンライン上で検索できた記事はこれだけでした.上段では新トラムの
部分開業が遅れると伝えているものの,その続報の下段では最終的に運行
開始は6/30にすると市が発表したことが記されています.
12 juin 2007 L’inauguration du tramway retardée
12 juin 2007 Le tramway sur les rails dès le 30 juin
(La Provence ニュースへのリンク)

しかし,現場サイドでは苦労があるようです.現在,盛んに試運転が行わ
れているものの,自動車との衝突を避けるために速度を落として走らなけ
ればならず,ダイヤ通りに試運転できないと伝える記事もあります.
14 juin 2007 (La Provence ニュースへのリンク)
Ces carrefours où le tram freine pour éviter la collision
何十年も前に一度譲った道路の優先通行権を,自動車から取り戻すには,
時間が掛かりそうです.

この掲示板の投稿にあるリンク先に,非公式と思われますがよく出来た
トラムとメトロの路線図のPDFファイルがありました.
Trams à Marseille (Page 3)
(Forum SARA 掲示板へのリンク)
Un petit schéma...をクリックするとPDFファイルで展開されます.

Creative Commonsで利用できる画像がありましたので貼り付けます
Tests du tramway by mildiou (flickr)
Tests du tramway
(Taken on June 7, 2007)

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

マルセイユに復活する関連 過去ログ :
2007/3/02 新生トラム 街中で初運転
2007/1/23 【フランス】バードアイでトラム路線探索へ
2006/12/07 【LRV】地中海沿岸の街に続々と到着
2006/10/03 トラム建設にEIB融資決まる
2006/8/18 あのデザインが遂にデビュー
2006/2/07 新トラム来春開業は予定通り
posted by NeiTech at 19:00 | Comment(0) | TrackBack(2) | フランス このエントリーを含むはてなブックマーク

2007年06月14日

【パリ】ダイヤ改正でT3速度アップと増発へ

パリ市内に路面電車が復活して半年以上が経ちました.滑り出しは好調の
ようで,RATPのトラムT3(Tramway des Maréchaux Sud)では6/18にダイヤ
改正を行います.運転速度向上と運転本数の増加です.

これは予定されていたもので,増発は表定速度(la vitesse commerciale)
引き上げによりもたらされるものです.
昨年12月に開業してからは,慣らし運転ということで時速16キロだった
ものが,同18キロに引き上げられ,来年1月を目処に最終的には同20キロ
にまでなる模様です.慣らし運転はトラム車両や施設のためのみならず,
70年ぶりにパリの路上に現れた路面電車に,自動車などが慣れてもらう
ための配慮でもありました.

わずか時速2キロの向上ですが,所要時間が全線で29分から26分に短縮
されることになり,車両の回転が上がって増便を可能にして開業時には
一日350本の運転だったものを,386本にまで増やします.
ピーク時の運転間隔は5分から4分30秒に縮まり,輸送量が10%アップして
需要にこたえますが,沿線で催し物があった日には既に一日11万5千人の
利用があり,平日は9万5千人とか10万人の利用があるとか.路線バス(PC)
だったころには5万5千人だったと記す記事もあります.週末は通常7万人
程度ですが,5月の祝日前には10万人を突破したこともありました.開業
以来の累計では1200万人に迫っているそうです.
なお,トラムT3