2007年12月22日

【ニース】【ルマン】開業一ヶ月後の状況

先月11月,フランスで新たに二つの街でトラム(tramway)が開業してから
ひと月が経過しようとしています.
開業前後には華々しかった報道も今は影をひそめ,情報はあまり得られて
いませんが,ルマン(Le Mans)では一日約5万人の利用があると,英国の
不動産関連のサイトが伝えています.トラム沿線では,1500戸の住宅が
新築中ともあります.

一方,ニース(Nice)では3週間半が経過した時点での問題点を洗い出した
無料紙Metroの記事をウェブサイトで読むことができ,路線のほぼ中心に
なるマセナ広場の停留所(La station Masséna)では,一日3万5千5百人の
利用があると報じていました.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
18th Dec 2007 French Transport Revolution
(Homes Worldwide ニュースへのリンク)
20-12-2007 Le tramway trouve sa place dans la ville
(Metro France ニュースへのリンク)

Metroによれば,他の都市では当たり前の一日二回ある朝夕のピークが,
ニースのトラムには見られず,こぶが一つのラクダに例えられています.
19時ごろまでがピークになるようですが,これはクリスマスシーズンで
時期的に買い物客が多いことや,年齢層の高さによるものと,記事の中で
識者が分析していました.
また,現在T1の全区間(Las Planas - Pont Michel)所要時間が平均42分の
ところを,30分にすべき(する予定?)とか,現在所有20本のうち16本で
運用されているところを,1本増やして平日日中7分間隔から6分間隔に
すべき(する予定?)ともあります.

公式の時刻表によれば,Las Planas - Masséna間が21分,Pont Michel -
Masséna間で26分とあり,合計すると47分になっています.
Horaires Ligne T1: Las Planas - Pont Michel
(Ligne d'azur 公式サイトへのリンク)
Ligne d'azur: transports en commun de l'agglomération Nice Côte d'Azur
始発駅の朝8時台をみても,前半は14分間隔の出発となっています.

今月中旬に乗車する機会がありましたが,確かに今のままでは体感的にも
遅く感じます.これは速度の問題というよりも,信号機との連動の問題
で,赤信号はボタン操作で短縮できますが,流れとしての制御がなされて
いないようで,極端な場合は信号機のある交差点ごとに停車するという
状況でした.これは開業直後の他の都市でも見られることなので,周囲が
慣れ次第.改善されていくものなのかもしれません.

ニースのトラムでは,バッテリー走行が注目されています.ゴムタイヤ式
トラムでは先例がありますが,鉄レール式トラムでは世界初の営業運行
でしょう.Saft製Ni-MH(ニッケル水素)バッテリパックが各トラムの屋根
上に搭載され,架線のない区間も自走できるようになっています.

このバッテリ走行区間に関しては,ウェブ上にはあまり資料がないよう
ですが,停留所名では次の区間になります.
* Masséna と Opéra - Vieille Ville の間 約440m
+ Opéra - Vieille Ville と Cathédrale - Vieille Ville の間は架線あり
* Cathédrale - Vieille Ville と Garibaldi の間 約470m
途中320mほど750V直流電流の架線下走行を挟んでいます.
距離に関しては,少々異なる数字も見られますが,いずれにしても架線
なしの区間は,それぞれ500m未満です.下にリンクを紹介する業界紙の
記事によれば,車内で空調を効かせた状態でも,加速度0.5 m/s2で時速
30キロまで出せるそうです.
アルストムのサイトによれば,バッテリーは温度差の激しくない状況で
使われていれば,最低でも5年の寿命があるとか.リサイクルも可能な
ようです.

22 Oct 2007 Nice: Trams return to the Côte d'Azur
(Railway Gazette へのリンク)
The battery, autonomous on-board system
(Alstom 公式サイトへのリンク)

ここからは見たまま情報になりますが,運転台にはバッテリ残量を示す
表示があり,架線なしの区間一回走行で容量の10%少々を消費している
ことが見てとれます.途中に挟まれている給電区間で2%前後を回復し,
次のバッテリー走行で再び10%少々を消費.二つの区間を走り終えると
残量は概ね80%になっていました.残量計は目測で75%ぐらいまで緑色の
地色があり,それ以下は黄色と赤になっています.

今はクリスマス向けの電飾も見所の一つ(La station Masséna):
Nice_Massena1.jpg

架線のないマセナ広場(Place Masséna)を走るトラム:
Nice_Massena3.jpg Nice_Massena4.jpg

まだまだ工事たけなわのガリバルディ広場(Place Garibaldi):
Nice_Garibaldi.jpg
工事が終わるのは2008年3月ごろと言われています.

折りたたまれたパンタグラフのところにバッテリが搭載されています.
Nice_Massena2.jpg
マセナ広場には,クリスマス市がたっていました.

【ニース】関連 最近の過去ログ:
2007/11/27 トラム開業二日で18万人が体験
2007/11/10 【フランス】2007年11月トラム開通ラッシュ
2007/7/22 バッテリー区間でも試運転開始

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
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2007年11月27日

【ニース】トラム開業二日で18万人が体験

当初予定より遅れて工事に4年を要し,色々と問題にまみれながらも,
ニースで最新鋭のトラムが走り始めました.
あいにくの雨模様のなか土曜(11/24)は14時から23時まで,日曜(11/25)は
8時から19時まで,無料で乗車できました.この正味一日半の間に約18万
もの人がトラムを体験乗車したのだとか.これはニース市の人口の半分
以上に相当します.
月曜(11/26)からは,いよいよ始発電車から営業開始ですが,ニースでは
1953年まで路面電車が走っていたそうで,60年余りの歳月を経て復活した
ことにもなります.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
PDFファイル版の路線図がダウンロードできるページ: PLAN TRAMWAY
Horaires (時刻表): Ligne T1: Las Planas - Pont Michel
(Ligne d'azur 公式サイトへのリンク)

Place Massénaでの開業式の様子は,市のサイトで公開されています.
静止画像集: Photos de l'inauguration du tramway
映像: L'inauguration du tramway en vidéo
(Mairie de Nice 公式サイトへのリンク)

土曜の9時間では8万人,日曜の11時間では10万人が乗車したとのCANCAの
公式発表:
26/11/2007 Dimanche 25 novembre 2007 : Mise en service du tramway
Nice Côte d'Azur, les premiers chiffres

(CANCA 公式サイトへのリンク)

膨大な数の記事が出ました.ほんのさわりだけ.
26.11.2007 180 000 testeten die Tram
ドイツ語の記事 (Riveria Côte-d'Azur-Zeitung ニュースへのリンク)
24/11/07 Nice inaugure sa première ligne de tramway
AFPの記事 (France24 ニュースへのリンク)
開業を伝えるなかでもデータ関係に詳しい記事:
23/11/2007 Nice inaugure son tramway
(Batiactu ニュースへのリンク)
CANCAが金曜に開業宣言したとアルストムが発表したことを伝える記事:
241107 Aujourd'hui inauguration du tramway de Nice pour une
valeur de 57 millions d'euros

(PACA Informations Économiques ニュースへのリンク)

昔のトラムが写った写真を道路の幅にまで大きく拡大し,撮影されたのと
同じ場所に貼り付け,その紙製の写真の壁を,非常時以外は滅多に見られ
ない2本連結のシタディスが突き破って,マッセナ広場(Place Masséna)に
踊り出た瞬間,紙吹雪が空高く吹き上げられ,見守っていた市民が一斉に
拍手で迎えた様子などは,投稿映像サイトでも見ることができます.
From: Touffie Inauguration Du Tramway De Nice Le 24/11/2007
From: bsgp06 inauguration du tramway de nice
これからの季節は,イルミネーションも見応えがありそうです.
From: Phinou06 Nice : Inauguration Tram et Illuminations
(YouTube へのリンク)

途中二か所で架線を張らずにバッテリーからの給電で走る区間を含む,
全長約8.7キロからなる第一期区間の建設費は4億7百万ユーロ,そのうち
八割以上に相当する3億3300万ユーロは,計画が持ち上がった時点では
まだ存在せず,その後に結成されたニース周辺24の市町村から構成される
共同体に相当するCANCAが,負担しています.
CANCA: Communauté d'Agglomération Nice Côte d'Azur
投資額については,4億2300万ユーロという数字もあります.

人口50万余を擁するCANCAは,9名以上の従業員を雇用する企業から公共
交通整備のため徴収する税金で,この負担を賄いました.フランス他都市
でも見られる,Versement transportです.
残りは国が2800万ユーロ,プロヴァンス=アルプ=コートダジュール地域圏
(Provence Alpes Côte d'Azur)の地方議会PACAが1700万ユーロ,アルプ=
マリティーム県(Alpes-Maritimes)の一般議会(Conseil général)が2900万
ユーロという形で分担しました.
PACA: Conseil régional Provence Alpes Côte d'Azur

今年7月マルセイユのトラム開業式典には足を運んでいた大統領は,今回
ニースへはやって来ませんでした.ルマンのケースと異なり国の負担割合
とは無関係に思われますが,ニースも大統領不在の中での開業でした.

ニース市長にとっては,来年3月の市長選での三選に向け,トラム開業は
有権者に大いにアピールしたいところです.しかし,前回までの調査では
優位にたつ対立候補のアルプ=マリティーム県議会の議長(海外領土の国務
長官兼務)も,開業式に参列して顔をあわせることに.

その他に,開業に先立ち報じられた中で,目に付いた内容をいくつか紹介
します.

ファッション誌Le Figaro Madameオンライン版は,トラム沿線に216もの
コンテンポラリーアートの作品があり,オープンエアの美術館のようだと
紹介しています.11/30から金曜の夜にはトラムに乗って見て回るガイド
ツアーも催行されるとか.夜出発というのは,多くの作品が色鮮やかに
光るからです.どこにどのような作品があるかは,下記CANCAのページで
紹介されています.

沿線はコンテポラリーアートの宝庫で美術館のようだと紹介する記事:
21.11.2007 Nice expose l'art à ciel ouvert
(Le Figaro Madame へのリンク)

展示物の内容は,次のページで紹介されています.
L'Art dans la Ville avec le Tramway Nice Côte d'Azu
(Mairie de Nice 公式サイトへのリンク)
CANCA 2007, le tramway transporte l'art dans la ville
(CANCA 公式サイトへのリンク)

一部は,こちらで映像を見ることができます.撮影はトラム開業前でも,
試運転で電車は夜も走っていました.
nº25 Inauguration des oeuvres d'art av.J. Médecin
nº24 Inauguration des oeuvres d'art sur le parcours du tramway
(Whebdo TV へのリンク)

SNCFなど鉄道のストライキが続いていた最中,11/20には一般の公務員も
一日ストライキに突入したことは,日本でも報じられていました.
ニースでは,Veolia Transport(旧Connex)傘下のST2N所属の運転士らが
ストライキを決行し,開業前でも営業ダイヤ通りに運転していた試運転
に,多少支障が出た模様です.Veolia Transportは私企業ですが,ストは
組合の関係のようです.
20/11/2007 Première grève du tramway de Nice... avant sa mise en
service!
(Le Post ニュースへのリンク) AFPの記事
この日はモンペリエやボルドー,ナントなどでもトラムの一部運転士が
ストに入りましたが,大きな影響が出たとは報じられていません.

来春の市長選に触れましたが,選挙戦はすでに始まっていて,その関係
からか,よく判りませんが,市長は助役9名の任を先週解いたそうです.
その中に交通関係担当助役も含まれていて,ニース市役所内でのトラム
計画の中心人物的存在だっただけに,開業まであと数日という時点での
解任に,記事は皮肉(ironie)という言葉を使っていました.

このトラムも,ニースの交通問題を解消する切り札にはならない,との
見方が一般的とも受け取れる記事も見受けられます.
パークアンドライドの設備は,トラムウェイ沿線3か所に一千台分以上が
設けられますが,そのうち2か所は2008年以降になります.
それでも,車両基地のあるLas Planasには,765台を収容する駐車場が
開業と同時に利用可能になりました.高速道路A8号線(Autoroute A8)とも
直結して利用が期待されていますが,問題はそこに車を置いてトラムに
乗換えてくれるかどうかのようです.この土日の無料お試し期間中には,
平均400人がパークアンドライドを利用したとか.
利用にはトラム往復乗車を前提に2.60ユーロか一日乗車券(4ユーロ)や,
その他のパス類が必要で,片道1.30ユーロの購入だけでは,車を駐車場
から出せないようです.

営業開始となる月曜(11/26)の様子を伝える記事がないか探していました
が,アップロードの時点までには見つけられませんでした.

【ニース】関連 最近の過去ログ:
2007/11/10 【フランス】2007年11月トラム開通ラッシュ
2007/7/22 バッテリー区間でも試運転開始
2007/3/27 新生トラム架線下走行始める

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2007年11月24日

【TVR】製造中止から一転して第二世代製作か?

SNCFやRATPのスト中止が決まり,徐々に先週から混乱が続いた交通機関が
平常に戻りつつあるフランスでは,この週末ニースでトラムが復活して
います.その話題は後日のお楽しみとして,こんな話題がありました.

フランスだけに存在するゴムタイヤ式トラムのTVR.
もう一つのゴムタイヤ式トラムのトランスロールは,フランス生まれには
違いありませんが,イタリアを中心に導入されつつあり,遠く中国での
実績もあります.
それに対してTVRは,フランスの2か所だけに留まっていました.メーカー
であるボンバルディア(Bombardier)は,この春に製造終了を宣言していた
そうです.

導入していたのはカーン(Caen)とナンシー(Nancy)です.カーンではTVRを
トラムとして導入している路線の利用が好調で,路線延長などを検討して
いるところでした.一方,ナンシーでは増設する路線は光学ガイド装置を
備えた専用レーンを走るトロリーバスを導入することに傾きつつあると,
今夏報道されていました.

製造中止に困ったのはカーンです.9月に通知を受け,ボンバルディアに
対応を求めていました.その返事が今月戻ってきたらしく,最低20本の
発注があれば,TVRは製造中止ですが,それに代わる代替車両を製造する
というものでした.代わりとなる車両がどのようなものになるかは明らか
ではないものの,改良を施した第二世代TVRと考えられている模様です.
費用がどれくらいになるかも,現時点では不明です.

ナンシーがトラム2号線以降ではトロリーバスを走らせることを検討し,
現在TVRを投入しているトラム1号線を転換する可能性もあるとのことで,
カーンはナンシーにTVRを譲渡してくれないかと申し出たこともあった
そうですが,ナンシーはこれを断っていました.
今月ナンシーの関係者は,トロリーバスの視察目的でルーアン,リヨン,
ジュネーブなどを訪れています.しかし,ボンバルディアが新生TVRを
カーン向けに製造することになれば,何か動きがあるかもしれないという
見方もあるようです.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
22 novembre 2007 Le TVR abandonné par Bombardier ? Pas si sûr
Ouest-Franceの記事 (Caen.maville.com ニュースへのリンク)

TVR関連 過去ログ:
2006/8/07【ナンシー】TVR 今度はモーター落とす
2005/9/23 【ナンシー】ゴムタイヤトラム問題が決着

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2007年11月18日

【ル・マン】国からの来賓ぬきでトラム開業

フランス西部ロワール地方にあり,モータースポーツで知られるル・マン
(Le Mans)で,予定通り11/17にトラムが開業しました.午後から一般客の
利用も始まった模様です.
いつもフランスでみられる光景なら,トラムの新規開業式典には大統領や
政府の閣僚らが賑々しく参列するものですが,今回は姿が見られません.
理由は,SNCFのストでパリからルマンへのTGVが三分の一に減便している
からではもちろんありませんし,組合との交渉で足を運べなかったから
でもなさそうです.

11/17には12キロの路線が開業し,その後12月に残る3.4キロが開通する
運びです.建設には3年の歳月と3億ユーロ強が費やされました.
このうち2億7420万ユーロは,ルマン都市圏(Le Mans Métropole)が
欧州投資銀行から1億2千万ユーロを借りるなどして賄っています.残りは
ナントやアンジェも入るロワール地域圏(région Pays de la Loire)が
1540万ユーロを,国(AFITF)は1240万ユーロを負担しています.AFITF:
Agence de Financement des Infrastructures de Transport de France

実は,2002年3月に国は4270万ユーロを出すと約束していたそうです.
しかし,2003年末に当時の第二次ラファラン(Raffarin)内閣が,都市内の
専用軌道などを有する交通機関(TCSP)の整備に向けた補助金を全て凍結
してしまい,4270万ユーロは反故になってしまいます.
TCSP: Transport en commun en site propre
その後,補助金は個別に部分復活していきますが,その度合いは地域に
よってばらつきがあり,結局ルマンのトラム建設へは1240万ユーロだけに
留まったのでした.

ルマンだけでなく,ナントやクレルモンフェランも当初の3割に満たない
金額しか補助金を出してもらえなかったのですが,マルセイユなどへは
三分の二以上が復活しています.次の土曜(11/24)開業のニースには,
約束していた全額(2800万ユーロ)が戻ったとか.
時は流れ,地球温暖化を防ぐ観点から当時の政策は間違っていたとして,
国は方針転換して専用軌道などを有する都市交通整備に,今後は積極的に
乗り出すことにしたと発表したのは,つい先月のことでした.
2007/10/30 【フランス】1500キロのトラム路線網構築へ

9つの市町村で構成されるルマン都市圏(Le Mans Métropole)は,人口が
20万前後とされています.これはフランスで近年トラムを復活させた街の
なかで最も小規模なほうに属します.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
開業日の様子やこれまでの映像は,こちらで見ることができます.
トラム特集ページ: Le tramway au Mans (Ouest-France)
(Le Mans.maville.com ニュースへのリンク)

開業とともに,国からの補助金を巡る話に触れた記事:
17 novembre 2007 Le Mans rame pour inaugurer son tram sans l’aide
de l’Etat
(Libération ニュースへのリンク)
16 novembre 2007 Le Mans lance son tramway
(Localtis.info ニュースへのリンク)
15/11/2007 Pari gagné pour le tramway du Mans
(Moniteur-Expert ニュースへのリンク)

非公式ながら,情報豊富なサイトがあります.
トップページ: TRAMWAY DU MANS
路線図: Réseau
SETRAM公式サイトにも,PDFファイル版の路線図が収容されています.
(Société des transports en commun de l'agglomération mancelle)
Le nouveau réseau (SETRAM 公式サイトへのリンク)
Lignesの中でTramway : Université - Antarès ou Espalの欄にある,
Plan IndividuelやPlan généralが,トラムの路線図になります.

関連過去ログ: 2006/6/18 市電復活に投資銀行から融資

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2007年11月10日

【フランス】2007年11月トラム開通ラッシュ

【マルセイユ】では,2004年1月にトラムが運行を休止していた通りに,
ほぼ4年ぶりに電車が戻ってきました.
新しいトラムに変身するため,旧来のトラム68系統はバス代行となり,
3年の歳月をかけて線路の改修だけでなく,歩道を広げたり自転車専用の
車線を設けて引換えに駐車スペースを減らし,街路灯も新調するなど,
通り(Boulevard Chave)の改造を行っていました.
当初10月とも言われていた運転再開時期は若干遅くなり,公式には11/17
開通となるそうですが,それに先駆け11/08から旅客営業を開始した模様
です.Chave通りの停留所数は1つ減らされていますが,車両はもちろん
68系統時代の旧型車両(PCCカー)ではなく,今年7月に開業した路線と同じ
新しい100%低床車です.

ただし,今回の開通は暫定的なもので,68番トラムの時代に接続していた
メトロ駅(Noailles)へのトンネル改良工事が遅れている関係で,改めて
T1系統として再スタートするのは2008年秋とされ,それまでは終点から
メトロ駅までシャトルバスが運転されます.

メトロ駅へのトンネル(tunnel Noailles)は,68番トラム時代には複線
だったものを,車体幅2.4mの低床車を入線させるにあたり,トンネルが
古くて拡張できないため,単線に敷き直しています.わずかひと駅だけ
トンネルなのは,この間が丘のようになっていて,特にNoailles駅側は
急坂ですし,トラムが走れるような広い道もないからだと思われます.

当面の運行形態は,トンネル出口のEugène Pierre(元Bruys)から,4年前
まで68番トラム時代の終点だったSaint-Pierreまで行かず,その一つ手前
Sainte Thérèseまでの区間運転で,平日は朝夕ラッシュ時には最短8分
間隔,平日の日中は12分間隔での運行となります.7月開業の路線から
比べると,これは2本に1本の割合です.
Saint-Pierreまで行かないのは,折返し設備がないからかもしれません.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
公式案内: Le tram sur le Bd Chave
新しい路線図(インタラクティブ版とPDFファイル): Plans
(Le Tram 公式サイトへのリンク)
Réseau de tramway de la Communauté Urbaine Marseille Provence
Métropole

トラムが戻ってきたことを伝える記事:
Novembre 9, 2007 Le tramway signe son grand retour sur Chave
(La Provence ニュースへのリンク)
09-11-2007 LE TRAM SUR LA POINTE DES RAILS
(La Marseillaise ニュースへのリンク)

【マルセイユ】トラム関連 2007年分の過去ログ:
2007/7/01 復活したトラムが営業を開始
2007/6/15 新大統領トラム開業遅らせる
2007/3/02 新生トラム 街中で初運転

【ル・マン】
一方,11/17にはフランス西部ロワール地方でパリとナントのほぼ中間に
位置する,ル・マン(Le Mans)でも新たなトラムが開業します.
モータースポーツで知られる人口15万弱の街にも,以前はトラムが走って
いたそうです.

10月から旅客を乗せない状態でダイヤ通りに運転(marche à blanc)が行わ
れているとのことで,11/17に開業する区間は約11キロ,その後の12/22に
4キロほどの支線が開通し,あわせて15.4キロに及ぶ路線網になります.
このうち三分の二(約10キロ)が芝生軌道だとか.

非公式ながら,情報豊富なサイトがありました.
トップページ: TRAMWAY DU MANS
路線図: Réseau
SETRAM公式サイトにも,PDFファイル版の路線図が収容されています.
Le nouveau réseau ... (SETRAM 公式サイトへのリンク)
Société des transports en commun de l'agglomération mancelle

トラム特集ページ: Le tramway au Mans
09 novembre 2007 Le tramway percute sa première voiture
Ouest-Franceの記事 (Le Mans.maville.com ニュースへのリンク)
11/09付けの記事は,トラムが初めての接触事故を起こし,その画像が
掲載されているのかと思われましたが,どうやら訓練だったようです.

下記記事によれば,一日4万8千人の利用が見込まれているとか.また,
各終点にはパークアンドが設けられて収容総数は6千台,一日乗車券と
駐車料金をセットにした3.6ユーロの切符が紹介されています.
09-11-2007 Le tramway arrive au Mans
(Univers-nature ニュースへのリンク)

最後に再び地中海沿いに戻ってきて【ニース】です.
ここでも,10/13から旅客を乗せない状態で開業後のダイヤ通りに運転
する,marche à blancが行われているそうです.
日本で架線・バッテリーハイブリッドLRVの実地試験走行が開始される
直後の11/24,ニースではこの日の午後から旅客運転を開始する予定で,
11/25までは無料開放されるとのことです.ニース市のサイトに情報が
ありました.
LE TRAMWAY A NICE : Il arrive le 24 novembre!
(Mairie de Nice 公式サイトへのリンク)

11/10は,車庫とトラム運行の心臓部となるPCC(Poste de Commandement
Centralisé)の開所式が行われている模様です.

【ニース】トラム関連 2007年分の過去ログ:
2007/7/22 バッテリー区間でも試運転開始
2007/3/27 新生トラム架線下走行始める
2007/2/11 半分以上の電停名を公募で
2007/1/23 【フランス】バードアイでトラム路線探索へ
2007/1/10 トラム2号線の路線詳細の意見交換

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2007年10月30日

【フランス】1500キロのトラム路線網構築へ

先週の話ですし,日本でも新聞報道されている内容ですが,フランス政府
では今後,延長1500キロに及ぶ路面電車(tramway)路線網を新たに構築
することになると,環境会議で宣言していました.

これは,環境グルネル会議(Grenelle de l'environnement)がフランスで
先週開かれていて,会議半ばでも伝えられていたものですが,最終日に
現共和国大統領(Nicolas Sarkozy)が,バローゾ欧州委員会議長や二人の
ノーベル平和賞受賞者(アル・ゴア氏とワンガリ・マータイ氏)らを前に
演説した際にも言及したことが,世界各地で報道されました.

大統領は,フランス政府の都市交通整備への消極的な姿勢は間違いだった
として,これからは方向転換し,トラムだけではなく路線バスや自転車の
専用車線の増設にも国が力を入れていくことになります.これらに必要と
される170億ユーロのうち,国が40億ユーロを負担し,引き換えに高速
道路や空港の新設が今後は凍結されます.

この件に関する報道では,2007年現在フランス国内のトラム路線は合計
329キロとしています.フランス語版WikipédiaのListe des tramways de
Franceの項目にあるリストを合計すると,これはゴムタイヤ式トラムや,
11/17に旅客運転を開始するル・マンと同11/24のニースを含む,2007年末
のものになるかと思われますが,447キロでした.
1500km全てがトラムで建設されるのかどうか不明なものの,2008年初めの
総延長の3倍以上の規模になることになります.ただし,その達成時期は
明らかにされていません.また,大統領はパリのあるイルド・フランス
(Ile-de-France)以外の地域で1500kmと語った模様です.

この他にも交通機関関係だけで,高速鉄道(TGV)用の路線(LGV)を2020年
までに2000キロ新設したり,フランス国内を主に南北に縦断する欧州内の
貨物輸送を,トラックから鉄道への移行を促すための投資も行われます.
LGV: Ligne à Grande Vitesse

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
24 octobre 2007 Grenelle: la construction d'autoroutes et
d'aéroports est gelée

(Libération ニュースへのリンク)
26/10/2007 Grenelle de l'environnement : le discours de Sarkozy
suscite de nombreuses réactions de satisfaction

(Actu-environnement.com ニュースへのリンク)
29 octobre 2007 Grenelle de l'environnement : les transports
alternatifs ? Une des priorités !

(Caradisiac.com ニュースへのリンク)
この他にも多言語に及ぶ膨大な数の記事がありました.

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

関連過去ログ:
2006/1/31 LRTブームは2007年も
2006/9/10 30年ぶりに車の交通量減少へ
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2007年10月12日

【パリ】T3延長の進展と環状線計画の話題

すでにフランス語版Wikipédiaの項目,Ligne 3 du tramway parisienには
加筆されている話ですが,イル・ド・フランス輸送組合STIFの委員会が,
10/10にパリ市電ともいえるT3の延長計画を承認しました.
現在はパリ市南部の市境近くを走るトラムT3号線は,その周回路線を東と
北にも広げることになり,今年末と2008年の第2四半期に開かれる二回の
公開聴聞(enquête publique)を経たのち,同年の第3四半期に着工して,
2012年末の開通を目指します.
STIF: Syndicat des transports d'Île-de-France

現在のT3は東端がPorte d’Ivryですが,そこから周回道路に沿って市の
東側(12区,20区)から北側(19区,18区)に回りこみ,今回の計画では18区
Porte de la Chapelleまでの14.2キロが承認されています.
途中でメトロ各線(8,1,9,3(3 bisを含む),11,7(7 bisを含む),5,
12号線)や,RER C線,RER E線とも接続し,利用予測は一日15万5千人と
されています.

建設費は6億1500万ユーロと見込まれ,トラムの新路線には国が資金を
出さなくなったため,パリ市とイルドフランス地域圏で分担することに
なり,路線を13区までと12区-20区-19区-18区(セーヌ川を境)にわけて,
両者の負担割合は次のようになります.
Porte d’Ivry - Porte de Charenton間(13区内): 市50%,地域圏50%,
Porte de Charenton - Porte de la Chapelle間: 市70%,地域圏30%,

現在運転されている区間(Pont du Garigliano - Porte d'Ivry)では,
パリ市が30%,イルドフランスが26%で,あとは,RATP27.5%,国16%という
建設費負担内訳になっていました.
RATP: Régie autonome des transports parisiens (パリ交通公社)

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
公式発表とAFPの記事を掲載したサイトを順に並べました.
下のページの10 octobreに,今回発表分のPDFファイル版があります.
Syndicat des transports d'Île-de-France: Communiqués 2007
(STIF 公式サイトへのリンク)
10 oct 2007 ECO - Paris: le STIF vote l'extension du tramway T3
jusqu'à porte de la Chapelle

AFPの記事 (L'Agefi ニュースへのリンク)

STIFの委員で,2008年のパリ市長選にフランス緑の党から立候補している
現在はパリの交通担当の副市長は,今回承認された18区のPorte de la
Chapelleよりも延長区間を西に伸ばし,17区のPorte d’Asnièresまで
とする要望を出していましたが,これは実現しませんでした.
Porte de la Chapelle - Porte d’Asnières間は4.4キロで,その区間の
建設費は1億7500万ユーロになると見られていますが,国からの支援が
ない限り,一度には無理との判断が下された模様です.

この副市長は,下記によればパリ市内の主要6駅をつなぐ新しいトラム
路線も提言しているようです.6駅は,モンパルナス駅(Montparnasse),
オーステルリッツ駅(Austerlitz),リヨン駅(Lyon),東駅(Est),北駅
(Nord),サンラザール駅(Saint-Lazare)です.途中で12路線のメトロと
5路線のRERと連絡を図るとか.
10 octobre 2007 Denis Baupin : un tramway de Montparnasse à
Saint-Lazare ?
(Caradisiac.com ニュースへのリンク)

それが最も内側の循環線だとすれば,Caradisiac.comには,この他にも
興味深い話題がありました.市外の周回路線に関する話です.
今年上半期には半年間で1兆5160万人を輸送して3.4%の増加を記録し,
純益も1億1180万ユーロと133%の伸びを示したRATPが,市境の外側を循環
するメトロ計画線,Métrophériqueを強力に後押ししているようです.
この記事の中には計画図も載っています.
10 octobre 2007 La RATP met la pression pour accélérer le projet
Métrophérique
(Caradisiac.com ニュースへのリンク)
RATPの言い分としては,今のメトロは既に飽和状態にあり,環状ルートを
完成させて利用者を分散させない限り,これ以上は郊外へメトロ路線を
延伸することはできないというものです.

RATPは,10/02にMétrophériqueの仕様を発表していました.
Presse INFORMATIONS JOURNALISTES
(RATP 公式サイトへのリンク)
このページのDossiers欄にある,02/10/2007付けのPDFファイル12頁に
記載されていますし,フランス語版Wikipédiaの項目,Projet de métro
de rocade de banlieue à Parisに現在一部が掲載されています.

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

パリ市電 T3の関連過去ログ(2007年分のみ):
2007/6/14 ダイヤ改正でT3速度アップと増発へ
2007/1/01 T3はなぜ路面電車で建設されたか

パリ大環状線の関連過去ログ:
2006/10/10 メトロでの外環状線構想
2006/11/07 【イルドフランス】貨物線をトラムトレイン?
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2007年09月16日

【フランス】レンタル自転車はトラムと共に

フランスではリヨンから始まり,この夏パリで成功して一躍注目を浴びた
セルフサービス式のレンタル自転車(vélos en libre service)は,それを
目にした他の都市にも広がりを見せはじめています.

今月に入ってから,トゥールーズとルーアンが採用を決めてJCDecauxと
契約を交わし,ミュルーズではレンタルを開始するとの報がありました.
フランス国内だけで,リヨン,エクサンプロバンス,パリ,ミュルーズ,
マルセイユ,トゥールーズ,ルーアンなどが導入済み若しくは導入予定と
なっていますが,今後も増えるかもしれません.

パリではトラムを凌駕するほどの人の移動を達成したセルフサービス式
レンタル自転車のヴェリブですが,既存の公共交通機関と競合するのが
目的ではなく,トラムと自転車は自動車に代わる都市内の移動手段の代表
として,互いに補完しあう関係を目指しています.

この土曜日から営業を開始した人口11万強のミュルーズでは,自転車の
無人貸出しスタンド(station)を市内中心部に20か所設けますが,特に
トラム(tramway)の停留所そばに設置していると報道されています.
また,マルセイユでは今後5年間で市内の自動車通行量を20%削減するとの
目標を掲げ,それを達成するための道具は,この夏に開業したトラムと
自転車の両方だと言われています.

自転車は,従来の休日の乗り物というイメージから,毎日の通勤通学の
足としてのイメージが定着してきたと言われていますが,それでも季節や
天候に左右されやすい上,個人所有では盗難や置き場の問題もあります.
それをセルフサービス式レンタルで気軽に利用できるようにしたのは,
自転車の用意などの設備を提供し,見返りに貸出しスタンドでの広告を
独占的に扱うことで,投資を回収するというビジネスモデルでした.
フランスでは,屋外広告業欧州最大手のJCDecauxが,各都市との契約を
進めています.

トゥールーズが7番目の都市,ルーアンが8番目の都市とされています.
* トゥールーズ (人口39万/ウィキペディアでは44万) 15年契約
自転車1470台,無人貸出しスタンド135か所からスタートし,最終的には
2400台,253か所に.
* ルーアン (人口10万強 /ウィキペディアでは11万強) 14年契約
自転車250台,無人貸出しスタンド20か所
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
Le Groupe JCDecaux > Cyclocity
トゥールーズ: 03/09/2007 des vélos en libre service de Toulouse
ルーアン: 10/09/2007 le contrat de vélos en libre service de Rouen
(JCDecaux 公式サイトへのリンク)

新たにセルフサービス式レンタル自転車を導入することになった2都市は
記事にもなっていました.
JCDecaux remporte l'appel d'offres de vélos en libre service à ..
04/09/2007 Toulouse (トゥールーズ)
11/09/2007 Rouen (ルーアン)
(Moniteur-Expert ニュースへのリンク)
ミュルーズでもサービスが始まったと伝える記事:
15.09.07 Mulhouse adopte à son tour le vélo en libre-service
Reutersの記事 (Le Monde ニュースへのリンク)

マルセイユの例を引き合いに,自転車とトラムを都市内移動手段の花形と
するタイトルをつけた記事:
29 août 2007 Vélos et trams, étoiles des déplacements urbains
(Libération ニュースへのリンク)

日本語サイトでのパリのヴェリブ紹介も増えてきました.
専門家や海外ジャーナリストのブログネットワークより:
2007/09/13 ベルトラン・ドラノエの環境政策 パリの自転車レンタル・
サービスVelib(ヴェリブ)が人気

(【MediaSabor メディアサボール 】ブログへのリンク)

この方式は,フランス国外からも関心が寄せられています.ロンドンは
もちろんのこと,ソウルでも計画があるようですし,米国からも注目を
浴びそうです.
先週,シカゴの市長ら一行が,姉妹都市であるパリの市長を表敬訪問した
際に,トラムとパリのセルフサービス式レンタル自転車ヴェリブの両方を
試してみたそうです.また,互いの持つ公共交通機関のノウハウを交換
しあうことにもなるそうです.
11 septembre 2007 Velib bientôt à Chicago?
(Le Figaro ニュースへのリンク)

そして,帰国後に早速シカゴでもレンタル自転車計画を打ち出しました.
1500台の自転車を街に放すその計画に対し,懸念を示す記事もあります.
シカゴでは自転車用のレーンや道路が用意されているものの,自動車の
通行量が多すぎて危険とみられている模様です.
September 12, 2007 Mayor's latest idea import: Bike rentals
September 16, 2007 Is Chicago bike-friendly?
(Chicago Tribune ニュースへのリンク)

一方,オランダのアムステルダムでは自前の貸し自転車制度OV-fietsが
既にあるものの,フランスのような方法は検討していないとか.
12 September 2007 No Vélib’ in Amsterdam
(News from Amsterdam ニュースへのリンク)
すでに多くのアムステルダム市民が自転車を自ら所有し乗り回している
ことと,場所不足の問題に加えて,パリや,同様のシステムを導入した
バルセロナなどに比べると,アムステルダムはこじんまりしているから
というのが理由のようです.

最後にパリの話に戻りますが,上のNews from Amsterdamが触れている,
警戒色や街中で目立つ色を避け,シックなフランス女性が決して外さない
配色(黒,灰色,らくだ色)をヴェリブも守ったことで,最新流行になった
というようなくだりのオリジナルは,この中にありました.
August 16 2007 'The city's gone cycling mad'
(Guardian Unlimited へのリンク)
パリでは,先行した他の街とは異なり,通りを滑るように走りそうな,
控えめな配色が選ばれていました.

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

セルフサービス式レンタル自転車関連 過去ログ:
2007/8/16 トラムに匹敵【パリ】出だし好調のヴェリブ
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2007年09月12日

【ミュルーズ】トラムトレイン起工式行われる

アルザスのミュルーズ(Mulhouse)と,同じオー=ラン県(Haut-Rhin)のタン
(Thann)を結ぶ,トラムトレイン第一期区間が先週末に着工されました.
20キロに及ぶ施設が完成し,2010年末に予定されているトラムトレインが
走る暁には,ミュルーズとタンの間は一日48往復と現在の倍以上の本数に
増発され,1時間に1本残る在来線と,1時間に2本のトラムトレインが行き
交うことになる模様です.

工事は,在来線の電化と4キロほどの並行して走る線増に,途中駅の新設
で,総工費は8440万ユーロとみられています.2005年11月に計画が承認
された当時は,7700万ユーロとされていました.アルザス地方圏(Région
Alsace)がこのうちの35%を負担し,残りは内訳が不明ですが,国,オー=
ラン県(Département Haut-Rhin),SITRAMが受け持ちます.
SITRAM: Syndicat Intercommunal des Transports de l’Agglomération
Mulhousienne (ミュールーズ圏の交通機構)

在来線に並行して線路を増設するのは,現在の市内線(トラム)との分岐点
から,Lutterbachまでです.SITRAMの資料によれば,Lutterbachまでは
市内からトラムがラッシュ時に限り運転されるからのようです.また,
トラムトレインの後に開業が予定されている,高速線のLGV Rhin-Rhône
との兼ね合いもあるかもしれません.

車両は,12本のSiemens製トラムトレインを5300万ユーロで購入します.
1本あたり約442万ユーロです.
それに,車両基地に1千万ユーロを投じて,計画総予算は1億4700万ユーロ
となっているそうです.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
Mulhouse_tram-train.png
トラムトレインや,2011年完成とされる高速線のLGV Rhin-Rhôneを含め,
ミュルーズの鉄道網を地図にしてみました.青と赤がトラムウェイです.
トラムトレインが走るころには,路線が延長されているかもしれません.
LGV Rhin-Rhôneは半分想像で加えました.
資料を基に構成しましたが,正確ではないかもしれません.

お歴々が参列して着工式がとりおこなわれた様子など:
11/09/2007 Tram-train : première pierre à Thann
(SITRAM 公式サイトへのリンク)
下のEn savoir plus sur le tram-train Vallée de la Thurの部分は,
計画詳細を記したPDFファイルへの入口になっています.

着工を伝えるAFPの記事を取り上げたニュースサイト:
10/09/2007 Tram-train Mulhouse-Vallée de la Thur : lancement des
travaux
(Moniteur-Exper ニュースへのリンク)

SITRAMの公式サイトでは,ミュールーズとタンがその入り口にあたるThur
渓谷(Vallée de la Thur)を結ぶトラムトレインは,都市交通網(réseau
urbain)と在来線(réseau ferré)が接続する形ではフランス初のトラム
トレインとなると記されています.

ご承知の通り,ドイツのザールブリュッケンから来るトラムトレインは,
終点のSarreguemines駅がフランス領ですし,昨年2006年にはパリ近郊で
開業した,SNCFが運行するT4(Ligne 4 du tramway parisien)も,トラム
トレインと呼ばれています.
前者はともかく,後者はトラム区間とトレイン区間を直通運転するという
形態ではなく,トラムの特性とトレインの特性を併せ持った形態と考えた
ほうがいいでしょう.車両はミュルーズと同じ形式が導入され,両端駅で
接続するRERが複線区間で通常は左側通行なのに対して,T4はメトロや
他のトラムと同じ右側通行です.また,踏切が交通信号機に取って代わ
られているため,電車のほうが停まることがあります.しかし,在来線を
転換しただけあって,いわゆる街中に溶け込むトラムの雰囲気とは異なり
ますし,せっかくの交直両用電車ですが,電化方式は交流のままです.
それにも関わらずT4が交直両用のトラムトレイン車両を採用したのは,
低床化が図れることと,将来の路線延長を見越して,SNCFがT4をトラム
トレインの半ばテストケースとみているからのようです.

それで,ミュルーズが実質的には,カールスルーエの流れを汲むトラム
トレインとしては,フランス初を名乗れるのではないかと思います.

話をミュルーズに戻しますが,先日ご紹介した,オランダのユトレヒト
(Utrecht)に出稼ぎに行っていた市内線用シタディス(Citadis)の画像を,
下記リンク先で見ることができます.
BLOGGER: europress 09-09-07 Nieuwe Tram in Utrecht
BLOGGER: michael simonse 09-09-07 Franse tram
(Unieuws.nl へのリンク)
2007/9/07 【ユトレヒト】9/09 ミュルーズからの来賓

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

ミュルーズのトラム関連 過去ログ:
2006/6/17 7/04までは暫定営業?
2006/5/06 アーチを持つ電停
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2007年09月11日

9/19【フランス】各地一斉に公共交通の日に

今年2007年も,9/16から9/22はヨーロッパモビリティウィーク(European
Mobility Week / Semaine européenne de la mobilité)というイベント
週間になります.
1997年フランスのラ・ロシェル(La Rochelle)で始まったカーフリーデー
(Journée sans voiture)を,2002年に欧州委員会(European Commission
/ Commission européenne)が一週間のキャンペーンに育て上げたもので,
期間中には各地で様々な催し物が開かれます.これらの詳細は,日本語に
よるヨーロッパカーフリーデー日本公式サイトがありましたので,参考に
してください.下にリンクを記しています.

自動車を使わなくても移動できることに気付いてもらうため,これまでも
公共交通機関の運賃を無料にしたり,利用促進のイベントがありました
が,今年のフランスでは,海外県のレユニオン島(Réunion)を含む,全国
百を数えるネットワーク(運賃ゾーン?)で,各地域内の移動だけなら一日
1ユーロで乗り放題になるという試みが行われることになりました.
その公共交通機関の日(La Journée du transport public)になるのは,
ヨーロッパモビリティウィークの中間日にあたる平日の9/19です.カー
フリーデーの時代からですが,平日に行うからこそ意味があるのです.

このイベントに参加するのは,中規模の街や地域に留まりますが,中には
モンペリエ(Montpellier)のTaM,ルーアン(Rouen)のTCAR,リール(Lille)
のTranspoleなど,トラム(tramway)の走る地域の事業者や,ゴムタイヤ式
トラムが走るカン(Caen)のTWISTOも,参加することになっています.
公共交通の日の公式サイトに参加地域のリストが載っていました.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
トップページ: La Journée du transport public
Réseaux de transports publics proposant le tarif à 1 € la journée
le 19 septembre 2007
参加事業者リスト: Autorité organisatrice,地図版: La carte
FAQページ: Questions / Réponse
(公共交通の日 公式サイト へのリンク)

FAQのページには,なぜ運賃無料ではなく1ユーロなのか,といった項目も
載っています.読み違いがあるかもしれませんが,無料にすることで公共
交通の価値をおとしめることなく,運賃という概念を学ぶいい機会ととら
えているため,あえて1ユーロに設定したようです.

各都市のお役所内にある交通政策課の連合組合GARTと,交通事業者の連合
UTPは,Objectif transport publicというGIEを組織しています.この
団体が,公共交通機関利用促進の全国キャンペーンを担いますが,9/16-
9/22のヨーロッパモビリティウィーク以外もイベントも行う予定があり,
サイトに掲載しています. GIE Objectif transport public GART-UTP
GART: Groupement des autorités responsables de transport
UTP: Union des transports publics et ferroviaires
GIE: Groupement d'intérêt économique (経済利益団体?)

ヨーロッパカーフリーデー日本公式サイトへのリンク
トップページ: ヨーロッパカーフリーデー日本公式サイト
モビリティウィーク&カーフリーデーとは? ヨーロッパでの様子
モビリティウィーク&カーフリーデーとは? 目的と実施内容

公共交通の日に関し,AFPの記事を載せたサイトがいくつかありました.
06 septembre 2007 Des transports publics à un euro le 19 septembre
pour séduire les Français
AFPの記事
(La Provence ニュースへのリンク)

各自が自動車に乗って移動する代わりに,公共交通を試してもらうわけ
ですが,記事の中では,第二次フィヨン内閣(Gouvernement François
Fillon)で運輸長官(secrétaire d'Etat chargé des transports)を務める
政治家が,公共交通は高品質で快適なものになるべく,たゆまぬ努力を
続けてきたとし,特にトラム(tramway)の復活や,専用道路を走るバス
だけでなく,TERやパリとリヨンのセルフサービス式貸し自転車の成功も
挙げていました.
TER: Transport express régional (SNCFの地域内中距離列車)

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
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2007年09月04日

【ヴァランシエンヌ/クレルモン=フェラン】延長

先週来,フランスではトラムの路線延長が相次いでいます.
ストラスブールはすでに紹介済みですので,ここではヴァランシエンヌと
ゴムタイヤ式トラムのクレルモン=フェランについて書いておきます.

【ヴァランシエンヌ】
ヴァランシエンヌ(Valenciennes)のトラム1号線が延長されました.
(以前,トラム2号線と書いていますが誤りで,1号線の第二期区間です)

新線区間の試運転は7/16から始まっていて,開業は公式には9/03となり
ますが,すでに先週8/31から旅客扱いを開始,例によって日曜まで無料
開放されていました.第一期区間は昨年2006年7月に開業しています.

トラム1号線が伸びた先のDenainは,人口2万1千でヴァランシエンヌに
次ぐこの地域第二の街です.半数近くは鉄鋼産業に従事しているそうです
が,トラム開通を街の再生の機会ととらえています.ヴァランシエンヌと
鉄路で結ばれるのは,1960年半ばに80年間以上走っていた同区間の鉄道が
廃止されて以来とか.トラムの軌道もこの時の廃線跡を一部使い建設費を
抑えているようです.延長された8.8キロのうちの6.5キロが,旧線跡地の
再利用とWikipedhiaフランス語版にありました.
総工費6900万ユーロのうち,5400万ユーロは地元SITURVの負担です.
SITURV: Syndicat intercommunal pour les transports urbains de la
région de Valenciennes

トラム建設に際して難関だったのは,Denainの旧城壁内(intra-muros)の
軌道敷設だったと記事には記されています.どういうことなのかよく判り
ませんが,街の背骨にあたるVillars通りの浄化(原語はassainissement)
と読めます.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
31 août 2007 Denain remonte en tramway quarante-deux ans après
(La Voix du Nord ニュースへのリンク)

Le 03 septembre, le tram arrive à Denain.
(Transvilles 公式サイトへのリンク)
リンク先のページに路線図や時刻表などへのリンクがあります.

軌道建設の様子: album photo de la commune
(Mairie d'Hérin 公式サイトへのリンク)
リンク先ページのtravauxにあるvoirie et transportをクリックすると,
別ウィンドウにFlashで画像が順番に表示されるはずで,その中のtramを
クリックすると,廃線跡らしき草むらが軌道に変わっていく様子を画像で
追うことができます.

Denainの街にトラムがやってきた様子は他のサイトにもありました.
* Le 31 août, même les géants attendaient le tram !
Villars通りの工事中の様子も.
* L'arrivée du tramway à DENAIN
(DENAIN ACTUS へのリンク)

ヴァランシエンヌのトラム過去ログ:
2007/6/05 【ヴァランシエンヌ】トラム ベルギー進出へ
2006/6/17 【ヴァランシエンヌ】営業運転は7/03から
2006/4/24 【ヴァランシエンヌ】街中でお披露目運転


【クレルモン=フェラン】
クレルモン=フェラン(Clermont-Ferrand)のゴムタイヤ式トラムも延長
されています.こちらは公式には9/01ですが,8/27に旅客に開放されて
います.4キロの延長によりTranslohrのトラムは総延長14.5キロを走る
ことになり,現在一日平均3万5千人ほどの利用がありますが,年末には
同4万人を超えるだろうとみられています.
今後も北端の終点から東に2キロほどの延長も計画されているとか.
Le tramway met le cap sur La Pardieu le 27 août
(Mairie de Clermont-Ferrand 公式サイトへのリンク)

トランスロール関連 最近の去ログから:
2007/3/26 【パドヴァ】ゴムタイヤトラム3/24遂に開業
2006/11/14 【クレルモン=フェラン】一ヶ月遅れの運転開始
2006/11/03 【クレルモン=フェラン】11/13営業再開へ

トランスロールは中国の天津(Tianjin)にも導入されていますが,8/20に
脱輪してしまった模様です.パドヴァのトラムを紹介するイタリア語の
サイトで画像を見ることが出来ました.
La Cina è vicina (Le comari della Guizza へのリンク)

ルモンド紙が,ゴムタイヤトラムが競合する鉄輪トラムに苦戦している?
というような記事を出しています.
27.08.07 Le tramway sur pneus peine face à son concurrent sur rail
(Le Monde ニュースへのリンク)

ルモンド紙が触れている,イルドフランスのゴムタイヤ式トラムの初期
工事が開始されたという報道も.
02 septembre 2007 Le tramway de Sarcelles sur les rails
(Le Parisien ニュースへのリンク)
この記事で報じられているのは,Saint Denis - Sarcelles間の6.6キロの
ほうで,もう一つのゴムタイヤ式トラム路線のほうはわかりません.
Création de ligne Saint Denis / Sarcelles
Création de ligne Châtillon / Viroflay
(RATP 公式サイトへのリンク)

イルドフランスに話が振れたところで,最後にパリの話題を少しだけ.
パリ市長選は2008年に予定されていますが,現職が再選を目指して立候補
することを明らかにしたそうです.ウィキペディア日本語版にも名前が
載る,現市長のベルトラン・ドゥラノエ氏(Bertrand Delanoë)です.

立候補を報じる各紙は,彼の功績としてセーヌ川の砂浜(Paris-Plage),
先ごろ話題をさらった短時間のセルフサービス式レンタル自転車ヴェリブ
(Vélib')だけでなく,昨年2006年12月に開通のトラムT3(Tramway des
Maréchaux)のことも挙げています.
03.09.07 Bertrand Delanoë candidat à un nouveau mandat de maire
de Paris
(Le Monde ニュースへのリンク)
03 Septembre 2007 Bertrand Delanoë candidat à la mairie de Paris
(Le Figaro ニュースへのリンク)

9%減にとどまった在任中の排気ガス削減を,25%までに目標を引き上げ,
市長はその達成のためにトラムT3の延長を考えています.

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
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2007年08月26日

【ストラスブール】祝 延長で5日間の運賃無料

ストラスブール(Strasbourg)のトラムが,7年振りに路線を延長します.
ニースでも問題になっているDUPの関係で,一時期工事が差し止められて
いましたが,2005年11月に工事が再開され,これから2008年夏にかけて,
三段階で路線網が成長していきます.
DUP : Déclaration d'Utilité Publique

その第一弾は,8/25から運転を開始しました.週が開ける8/27からは関連
する路線バスも再編されて,8/29までの5日間は,一部を除いたCTS全線が
祝賀ムードのなかで,お試し期間として無料開放されています.
CTS : Compagnie des transports strasbourgeois

今回,トラムはC系統とD系統が延長され,E系統が新設されます.距離に
して13.5キロとなっていますが,ストラスブールではフランスの鉄軌道
トラムには珍しく,複数の系統が重複して走る区間があるため,実際には
6キロ前後です.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
路線図をまとめてみました.四角い枠内が8/25に延長された区間です.
Strasbourg2007Aug.png
資料を基に構成しましたが,正確ではないかもしれません.
トラムトレインF系統は,想像図になります.

公式案内 : 25/27 Août : Nouveau Réseau Bus - Tram
2007-2008年に拡張する路線計画 : CTS | reseau 2007
(CTS 公式サイトへのリンク)

延長開業と,これまでの歴史を簡単に振り返る記事 :
août 25, 2007 Strasbourg étend son tramway et revendique
la première place
(Reuters.fr ニュースへのリンク)

数日前から記事が出ていました.どの記事も,2008年には路線長53.7キロ
にまで達し,リヨンを抜いてフランス最長のトラム網となると書かれて
いますが,前述の通り,重複して走る区間を二重に計算していますので,
軌道キロはもっと短いはずです.また,フランス初の環状ルート完成とも
ありますが,これも先例があるでしょう.それでも路線数5というのは,
フランス随一です.
22/08/2007 Strasbourg se prépare à inaugurer l'extension de son
réseau de tramway
(Moniteur-Expert ニュースへのリンク)
22 août 2007 Le tram en chiffres
(Union Pour Strasbourg ニュースへのリンク)

他にも多数ありますが,下段の記事には,興味深い数字が並んでいます.
13,1,12,390,1000
13: 延長される路線距離をキロメートルで表しています.
1: 地域内ならどこに行くにも最大1回の乗換えで到達できるようになる
ことを示します.新たにNeudorf地区へトラムが乗入れました.
トラム同士の乗換え拠点は中心部の4か所になり,これまで4線が終結して
いた(写真で紹介されることも多い)Homme de Ferの混雑緩和を図ります.
12: 新しく掛けられた橋の数だそうで,水運で栄えた水の都と言われる
だけのことはあります.
390: 総予算3億9千万ユーロで,このうち1億5千万ユーロが設備関係,
1億1千万ユーロが追加投入された41本の低床車(シタディス)の代金です.
全長の長いシタディス導入で,輸送力が82%アップするとか.
1000: 2001年以来,トラム延長に関して開催された集会の数だそうです.

今後の予定としては,2007年11月末(2008年1月という記事もあり)には,
B線がOstwald Hôtel de Villeまで延長されるのと,E線が欧州議会などの
前を通り,Robertsau Boecklinまで伸びる予定です.
残る建設中の路線は,B線のLingolsheim Tiergaertelまでですが,これは
2008年5月か6月になる見込みだそうで,これが完成した時点で,整備が
必要とされた地区(Neudorf,Neuhof,Robertsau,Ostwald,Lingolsheim)
全てにトラムが到達することになります.
また,バスもこれまでより6%規模が拡大されますが,その路線バスとだけ
ではなく,鉄道線(SNCF/TER)とも接続を改善し,駐車場や駐輪場を設ける
停留所を増やすとのことです.

路線拡大と車両増備で,車庫も新設されました.C線の途中Kibitzenauに
トラム35本とバス124台を収容する車庫が完成しています.それまでの
車庫を補完するだけでなく,地域の再生につながるようです.
また,この車庫では,太陽光発電などの再生可能なエネルギーを積極的に
取り入れています.
24 août 2007 Eco-dépôt
(Union Pour Strasbourg ニュースへのリンク)

一連の路線が開通したその次は,トラムトレインの運転開始が計画されて
いますが,その時期を2009年と記した記事もありました.

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
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2007年08月16日

トラムに匹敵【パリ】出だし好調のヴェリブ

パリでセルフサービス式のレンタル自転車,ヴェリブ(Vélib')がデビュー
して1か月,出足は順調のようです.

Vélib'は,日本語でも既に多くの場所で紹介されていますが,その概要を
まず記します.ご存知の方は公式サイトへのリンクの先まで読み飛ばして
ください.

このレンタサイクルは,事前に登録さえ済ませておけば,1回の利用に
つき最初の30分間は無料ということと,無人の貸出しスタンド(駐輪場)が
市内300メートル毎に設置されるため,街中をちょっと移動したい時や,
駅から目的地が少し離れているなどというようなケースにも利用できる
仕組みです.無人の貸出しスタンド(駐輪場)は750か所からスタートしま
したが,年末には1451か所まで倍増する計画です.自転車も1万台が用意
されて営業開始となりましたが,これも年内には倍の2万台になります.

登録は有料ですが,その登録料は1日だけなら1ユーロ,1週間は5ユーロ,
年間でも29ユーロで,期間中は無制限に借りることができ,最初の30分は
無料で,初めの30分延長が1ユーロ,その次の30分延長は2ユーロが加算
され,3回目以降の30分延長からは4ユーロずつの加算です.ややこしい
料金体系ですが,長く利用すると,それだけ料金がかさんできます.
例えば,60分は1ユーロですが,90分は3ユーロになり,2時間は7ユーロ,
3時間は15ユーロになっていきます.観光地にあるような貸し自転車の
感覚で数時間使うと,大金を支払うハメになりそうです.
1回の利用につき最初の30分は期間中何回でも無料ですので,目的地に
到着する前に無料の30分が迫り,近くの貸出しスタンドで自転車を乗り
換えると安上がりになりそうですが,一旦返却したあと一定時間の間は
同じ登録では貸出しできないように設定されているとのことです.

無人貸出しスタンド(station)は,1日24時間365日稼動しています.
場所にもよりけりですが,ひとつの場所に数十台もあるわけではなく,
十数台程度ですので,スタンドに行っても自転車が出払っていたり,逆に
返したいのに返却できる空きがないというようなこともあります.それに
備える形で,各スタンドには最寄の場所を探せる画面があったり,Vélib'
公式サイトにアクセスすると,貸出し可能台数(Vélos disponibles)と
返却受入れ可能台数(Points d'attache disponibles),全体の数(Nombre
total de points d'attache)など利用状況が,Google MapsのAPIを利用
した地図上でインタラクティブに確認できるようになっています.
ちなみに,年間登録者が返却時に空きがなかった場合,ICカードを満杯の
スタンドの所定の位置にかざすと,15分の猶予を与えられるそうです.
RATPやパリ近郊のSNCFで使われているICカード型乗車券,Navigoを登録
することもできます.

公式サイトのスタンド検索画面で表示される台数をみていると,やはり
深夜時間帯には中心部のスタンドの自転車は出払っていて,市境に近い
ところに自転車が集まっている様子が伺えます.メトロやバスの運行が
終了したあとの,安上がりな移動手段にもなっているようです.
しかし,自転車の配置を利用者流動だけに任せるわけにはいかないため,
操配専用の運搬車両が用意されていますが,環境への配慮で電気自動車が
用いられています.

これらを導入し,運営管理しているのは,パリ市とSOMUPIという企業体
です.SOMUPIは,世界第二位の屋外広告会社,JCDecauxが66%を所有しま
すが,同社はセルフサービス式レンタル自転車の世界最大手でもあり,
フランスでは2005年に開始されたリヨンでの実績がありました.
JCDecauxは,1964年からリヨンでバスの停留所に屋根や仕切りを設置する
のと引換えに,それらを広告の場として販売,設置資金を回収するという
手法を開始しています.
SOMUPIの運営はよく判りませんが,JCDecauxは8千万から9千万ユーロを
ヴェリブに投入していて,年間の補填は6千万ユーロに契約で固定され,
登録料はパリ市に収められるため,不足する3千万ユーロ近くは,自転車
貸出しスタンドの広告収入で埋め合わせをするようです.

パリ市では,この貸自転車とスタンドの導入に先立ち,2001年から自転車
専用レーンの設置に努めてきました.その総延長は2006年には371キロに
まで達し,メトロ(地下鉄)より長くなっています.この整備がなければ,
いくらきめ細かく貸出し場所を設けても,普及は困難だったでしょう.
ただし,距離にはバス専用レーンを自転車にも開放した区間や,自転車
だけに一方通行を認めた区間なども含まれています.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
トップページ : Paris - Vélib - location de vélos à Paris
英語版の解説 : Le dossier de presse Vélib' en anglais(13/07/2007)
(パリ市 Vélib' 公式サイトへのリンク)
プレス向けの資料が,下段のリンク先より入手できますが,JCDecauxの
サイトからも,同じPDFファイルをダウンロードできます.
Press kit about Vélib' (英語版のPDFファイル)
(JCDecaux 公式サイトへのリンク)

ここから,1か月経過後の状況報道に移ります.AFPや各メディアの記事を
総合すると,次のような数字が浮かび上がってきました.

* スタート18日目で100万回目のレンタルを達成,1か月後には150万回に
* 全ての貸出し自転車が一日に走る距離は,地球を四周するほどに匹敵
* 一日平均7万回のレンタル,過去最高は8/04の9万7千回
* 29ユーロの年間登録を,これまでに5万人近く(4万5千人とも)が行う
* 97%が無料対象となる1回あたり30分未満の利用
* 年間登録者の平均利用時間は1回につき15分,短期登録者は同25分
* これまでに自転車の盗難が100台,破損は200台で,いずれも想定内
* 5%の貸出しスタンド(station)でデータの伝送エラー発生

14 août 2007 Vélib': 1,5 million de locations en un mois
(Le Figaro ニュースへのリンク)
14 août 2007 Vélib, un premier mois sur les chapeaux de roue
(Libération ニュースへのリンク)
14/08/2007 Vélib': un mois après, c'est le succès
(La Provence ニュースへのリンク) AFPの記事

このように,多少の問題が露呈したものの,一日7万回も利用されている
ことが判明しました.この数字は単純には比較できないと思いますが,
トラム(Tramway)の利用者数にも匹敵し,大量輸送機関の仲間と言っても
いいのではないかというような表現も他でありました.

交通事故件数の増減は,9月にならないと判らないそうです.
また,気になる他の公共交通(メトロ,バス,トラム)への影響はどうか,
肝心の目的である自動車の交通量を減らすことができたのかどうかは,
触れた記事を見つけられませんでした.

セルフサービス式のレンタサイクルは,欧州各地で流行り始めています.
フランスでも2005年のリヨンを皮切りに,パリの次はマルセイユでも今秋
から開始されるようです.
15.08.07 Après Lyon et Paris, Marseille va bientôt pédaler
(Le Monde ニュースへのリンク) Reutersの記事

最近ではスペインのセビリアや,バルセロナも仲間入りしていました.
ドイツ語のウィキペディアで,Fahrradverleih を検索するとリストや
各地の自転車の画像を見ることができます.
他の街の自転車がド派手な配色なのに対して,パリのは極めて大人しい
色使いです.flickrには600を超える画像投稿があります.
Search results for photos matching Vélib'
(flickr へのリンク)

自転車は,フランスのMercier製ですが,組立はハンガリーで行われ,
タイヤはドイツ,変速機は日本製で,全体の99%がリサイクル可能とか.
14/08/2007 Paris et ses Vélib', "vitrine mondiale" pour le groupe
JCDecaux
(Webmember ニュースへのリンク) AFPの記事

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

フランスのトラムウェイの話題,おまけ :
バッテリーで走る区間のあるニースのトラムは,今後が全て順調の場合で
開業は11月上旬にずれ込みそうです.
今年前半ごろまでは,全く畑違いですが,ボーイング787型機の初飛行と
どちらが先か,賭けができそうなほどでした.
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2007年07月22日

【ニース】バッテリー区間でも試運転開始

これまで街の中心部を通るトラムを導入したくても,景観を損なう架線が
問題で二の足を踏んできたところも,架線がなくても部分的にトラムを
走らせる技術が実用化されたことにより,最近は導入に前向きになって
きていると聞きます.
比較的長距離の場合は,ボルドーが最初に導入し,その後も導入予定の
都市が続いている地表集電のAPSがありますし,距離が短い場合には,
バッテリーが利用できるようになりました.
バッテリー駆動の場合は,専用の地上設備もほとんど不要で導入の障害が
あまり高くないと思われ,街の中心にある広場を通る時だけというような
使い方もできます.日本でも年内にはバッテリーでも走行が可能なハイ
ブリッド路面電車車両の試運転が営業線上で行われる予定と聞きますが,
ヨーロッパの現時点では,バッテリー走行を挟む架線集電トラムで営業
中のところは,ゴムタイヤ式トラムのパドヴァなど,限られています.
しかし,今後はその代表格となりそうなニースで,バッテリー走行区間を
含む区間の試運転が金曜に初めて行われました.

今秋開業予定のニースの新しい路面電車(Tramway de l’agglomération
Nice Côte d’Azur)は,3月下旬から試運転を重ねてきましたが,7/20に
第一期区間8.7キロのうち三分の二を100%低床車のシタディス(Citadis)が
通しで走る試験を行いました.試運転区間は,GorbellaとPlace Armée
du Rhinの間です.これは,V字形路線のうち北に伸びた両先端部を除く
南半分ですので,架線の張られていない2つの広場も含まれています.

バッテリー製造メーカのSAFTの社員などが乗り込んで各種データを採取
するなか,何の問題もなくマッセナ(Masséna)とガリバルディ(Garibaldi)
の両広場を走りぬけることが出来た模様です.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
2007-07-20 (Nice Rendez-Vous ニュースへのリンク)
TRAMWAY NICE CÔTE d'AZUR Première traversée de NICE réussie
22 juillet 2007 Le Tramway a traversé Nice
(Nice Premium ニュースへのリンク)
これらの記事には試運転の様子が伺える画像も豊富に掲載されています.

トラム路線概要 : La ligne 1 / Le parcours
(Tramway de l’agglomération Nice Côte d’Azur 公式サイトへのリンク)

今回の区間を走ることが出来たということは,遺跡の問題も解消されて
いると思われ,当初予定より遅れているものの,開業に向けての障害は
なくなったかのように見えますが,実は,まだ暗雲は残っていました.

試運転に先立つ先日,マルセイユ行政控訴裁判所(Cour administrative
d'appel de Marseille)が,ニースで建設中のトラムのDUPを取消すという
判決を出していたことが明らかになっていました.
DUPとは,公益宣言などと訳されているようですが,事業計画が公益に
つながると調査で認められ,この宣言を出すと事業を実現できるように
なり,土地の収用などが行えるようになるという行政手続だそうです.
大規模な公共事業には欠かせません.
DUP : Déclaration d'utilité publique

マルセイユの行政裁判所が取消を宣告したことで,これまでトラム建設の
後ろ盾となっていたDUPは無効となりますが,ニースの属するアルプ=マリ
ティーム県が認めていたトラム事業のDUPが取消された理由は,建設前の
公衆調査で,トラム建設後の自動車の駐車に関し,十分な情報を住民らに
提供していなかったからのようです.

なお,これで直ちにDUPを取り消されたトラムの建設が中止されることは
とりあえずなく,10月に予定される開業時期も変わらない見通しですが,
ニース市長やCANCAらは,行政裁判所の最上級機関であるコンセイユ・
デタ(Conseil d’Etat)にDUP取消を不服として上訴しました.
CANCA : Communauté d'agglomération de Nice-Côte d'Azur
しかし,もしもコンセイユ・デタがマルセイユ裁判所の下したDUP取消を
支持してしまうと,建設に要した土地?の収用などが全て無効となり,
深刻な事態を迎えそうです.
17 juillet 2007 Tramway de Nice : la déclaration d'utilité publique
(DUP) annulée en appel

(RivieraBiz.com ニュースへのリンク)
2007-07-18 CANCA TRAMWAY DE NICE Réactions à l'annulation de la DUP
(Nice Rendez-Vous ニュースへのリンク)

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

ニースのトラム 関連過去ログ :
2007/3/27 新生トラム架線下走行始める
2006/3/25 LRVバッテリー走行お披露目
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2007年07月14日

【ル・アーブル】トラムには鉄車輪を選択

フランス北西部の港町,ル・アーヴル(Le Havre)は,印象派の画家モネ
(Claude Monet)の出生地として,そして,そのモネが描いた港の日の出
でもよく知られています.先頃トラムが復活したマルセイユに次ぐ規模の
港を持ち大西洋に接するこのルアーブルは,現在人口は19万前後,周辺の
共同体全体でも同26万人を切りますが,やはりかつては路面電車が街中を
縦横に走っていたそうです.

そして,ここでも専用軌道を持つ公共交通機関としてトラム(tramway)の
採用が2007年1月に決まり,ゴムタイヤ式にするのか,一般的な鉄輪式に
するかの決定が待たれていました.3月ごろには既に鉄輪式にほぼ決まり
との情報も流れていましたが,このほど鉄の車輪を使うトラムで建設する
ことを,CODAHが正式に決めました.
CODAH : Communauté d'agglomération havraise

街の北側と中心部や南に広がる港を結ぶ路線では,道路トンネルを走る
のか,それとも別にトンネルを掘るかの選択にも迫られていましたが,
新たにトラム専用トンネルが建設されることにもなりました.2億6千万
ユーロを投じるY字型で全長12.7キロに及ぶ路線の完成は,2012年が予定
されています.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
11/07/2007 260 millions d’euros pour le tramway
(L'Usine Nouvelle ニュースへのリンク)
12/07/07 Le tramway et le grand stade de l’agglomération du Havre
sont sur les rails
(Drakkaronline.com ニュースへのリンク)

CODAHのサイトに,路線網を想像できる画像などがあります.
Un tramway pour l'agglo !
(CODAH 公式サイトへのリンク)

上で紹介したうちの下段の記事によれば,ゴムタイヤ式トラムではなく
鉄道式トラムに決めた理由として,旅客輸送能力や乗り心地の最適化と,
将来の路線網拡大のためとあります.
この3月には,ブルターニュ地方のブレスト(Brest)でも,同様の選択を
行っていました.
直接の関連は全くありませんが,ル・アーブルが鉄車輪の採用を発表した
その同じ週に,ゴムタイヤ式トラムのトランスロールの走るイタリアの
パドヴァでは,そのトラムがまた脱輪事故を起こしていました.以前と
同じ場所(分岐器)で再び案内輪が中央軌道から外れた模様です.

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

関連ログ : 2007/3/12 【ブレスト】ゴムタイヤを退けた2本目の計画
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2007年07月01日

【マルセイユ】復活したトラムが営業を開始

2年半の工事を終えて,当初予定よりやや遅れながらも,南仏マルセイユ
(Marseille)にトラムウェイ(tramway)が戻ってきました.
先日の紹介通り,正式開業は共和国大統領の到着を待って7/03に式典が
とり行われることになっていますが,それまで土日月の3日間は,沿線の
人たちに無料のお試し期間となります.

その初日,6/30には午前8時から旅客を乗せた電車が走り始めました.
これも4時間ほど時間を繰り上げたようです.それでも,正午までに既に
3万6千人が新生トラムに乗車したという報告が出ています.
沿線では各地で色々催しがあったようですし,電車の運行は21時までです
が,その後もコンサートやオペラが開かれるとのことです.
通常は,朝5時台から午前零時台までの運行になります.

マルセイユの新しいトラムは2路線が設けられますが,今回は部分開業と
いう形をとり,T1の一部とT2のほぼ全線をつなげた約8.6キロの運行を
行っています.建設中の路線が全て完成するのは,2008年秋の予定です.

6/30に営業運転が開始された区間では,すでに何日も前から試運転が連日
行われてきましたが,主要交差点などに警官を配備し,軌道を確保して
いました.報道によれば42名の警察官とあります.
その他にも,ボランティアと思われる人たちが,ルトラム(Le Tram)と
印字された布製のバックに資料や路線図をつめて乗客らに配布していま
したし,昼前後からは混雑が激しくなり,電停に係員らが出て安全確保に
努めていました.
運転開始直後の8時台には,映像などを見るとガラガラだったトラムも,
10時台になると途中からでは着席できなくなり,11時近くにはバックを
背中に背負ったまま乗るのをはばかるほどになり,昼前にはあまり混雑の
ために乗車を見送る人たちも出てしまったり,ドアが閉まらずなかなか
発車できないトラムに見切りをつけて歩き出す人たちも出てしまうほどの
盛況でした.

土曜日のためか独自の記事は見つかりませんでしたが,ロイターとAFPが
配信したものを掲載しているニュースサイトがいくつもあります.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
30.06.07 Le nouveau tramway suscite l'engouement populaire à
Marseille
(Reutersの記事 - Le Monde へのリンク)
30 Juin 2007 Le retour du tramway à Marseille
(France Matin ニュースへのリンク)
30 Juin 2007 Les Marseillais prennent possession de leur tramway
(AFPの記事 -La Provence へのリンク)

これまでの計画内容や工事の進捗状況を知らせるものではなく,時刻や
沿線案内など,営業向けの新しい公式サイトが誕生していました.
Le Tram - Marseille Provence Métropole

ノートルダム教会をバックに走る姿と,独特の日除けが印象的な車内 :
Marseille0630-1.jpg Marseille0630-2.jpg

台車のない車体の窓ガラスは,着席した時の膝の下の位置まであります.
一方,あまりの混雑に,ドアが閉まるようにしているスタッフも.決して
押し屋ではないです.
Marseille0630-3.jpg Marseille0630-4.jpg

マルセイユに復活するトラムの最近の過去ログ :
2007/6/15 新大統領トラム開業遅らせる
2007/3/02 新生トラム 街中で初運転
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2007年06月15日

【マルセイユ】新大統領トラム開業遅らせる

マルセイユの新しいトラムは,これまで6/30開業とされてきましたが,
この日ではフランスの新大統領のスケジュールがあわず,式に出席でき
ないため,マルセイユ市は復活するトラムの開業日を延期した模様です.

トラム建設は国を挙げた事業なので,開業式典には大統領の出席が不可欠
なのかと思いたいところですが,現実には,大統領不在では自ら手がけた
計画の仕上げを市民にアピールできないと,改選を控えた市長の政治的な
判断が働いたようです.

前任のシラク大統領も,各地のトラム開業式典に出席してきましたが,
今度の新大統領にとって,恐らくマルセイユが開業式に大統領として出席
する最初のトラムになることでしょう.

ただし,2006年のミュルーズの例にも見られるように,開業するまでは
一般客の乗車がままならないというわけではなく,運行開始は6/30に予定
されており,7/03までは運賃無料で開放されると,市のページには現時点
では記されています.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
Derniers essais avant la mise en service du 30 juin ...
(Ville de Marseille マルセイユ市 公式サイトへのリンク)
現地時間6/13に更新されたページを見て書いていますが,まだ6/30開業と
なっている部分が更新されずに一部残っています.

オンライン上で検索できた記事はこれだけでした.上段では新トラムの
部分開業が遅れると伝えているものの,その続報の下段では最終的に運行
開始は6/30にすると市が発表したことが記されています.
12 juin 2007 L’inauguration du tramway retardée
12 juin 2007 Le tramway sur les rails dès le 30 juin
(La Provence ニュースへのリンク)

しかし,現場サイドでは苦労があるようです.現在,盛んに試運転が行わ
れているものの,自動車との衝突を避けるために速度を落として走らなけ
ればならず,ダイヤ通りに試運転できないと伝える記事もあります.
14 juin 2007 (La Provence ニュースへのリンク)
Ces carrefours où le tram freine pour éviter la collision
何十年も前に一度譲った道路の優先通行権を,自動車から取り戻すには,
時間が掛かりそうです.

この掲示板の投稿にあるリンク先に,非公式と思われますがよく出来た
トラムとメトロの路線図のPDFファイルがありました.
Trams à Marseille (Page 3)
(Forum SARA 掲示板へのリンク)
Un petit schéma...をクリックするとPDFファイルで展開されます.

Creative Commonsで利用できる画像がありましたので貼り付けます
Tests du tramway by mildiou (flickr)
Tests du tramway
(Taken on June 7, 2007)

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

マルセイユに復活する関連 過去ログ :
2007/3/02 新生トラム 街中で初運転
2007/1/23 【フランス】バードアイでトラム路線探索へ
2006/12/07 【LRV】地中海沿岸の街に続々と到着
2006/10/03 トラム建設にEIB融資決まる
2006/8/18 あのデザインが遂にデビュー
2006/2/07 新トラム来春開業は予定通り
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2007年06月14日

【パリ】ダイヤ改正でT3速度アップと増発へ

パリ市内に路面電車が復活して半年以上が経ちました.滑り出しは好調の
ようで,RATPのトラムT3(Tramway des Maréchaux Sud)では6/18にダイヤ
改正を行います.運転速度向上と運転本数の増加です.

これは予定されていたもので,増発は表定速度(la vitesse commerciale)
引き上げによりもたらされるものです.
昨年12月に開業してからは,慣らし運転ということで時速16キロだった
ものが,同18キロに引き上げられ,来年1月を目処に最終的には同20キロ
にまでなる模様です.慣らし運転はトラム車両や施設のためのみならず,
70年ぶりにパリの路上に現れた路面電車に,自動車などが慣れてもらう
ための配慮でもありました.

わずか時速2キロの向上ですが,所要時間が全線で29分から26分に短縮
されることになり,車両の回転が上がって増便を可能にして開業時には
一日350本の運転だったものを,386本にまで増やします.
ピーク時の運転間隔は5分から4分30秒に縮まり,輸送量が10%アップして
需要にこたえますが,沿線で催し物があった日には既に一日11万5千人の
利用があり,平日は9万5千人とか10万人の利用があるとか.路線バス(PC)
だったころには5万5千人だったと記す記事もあります.週末は通常7万人
程度ですが,5月の祝日前には10万人を突破したこともありました.開業
以来の累計では1200万人に迫っているそうです.
なお,トラムT3の停留所で一番利用されているのは,RER B線と交差する
Cité universitaireとのことでした.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
パリ市の発表(RATPのコミュニケと同じ内容) :
13/06/2007 Tramway T3, un franc succès : lundi 18 juin 2007,
une étape supplémentaire
(Ville de Paris へのリンク)

報道も取り上げていました.この他にAFPでも報じています.
13.06.2007 Le tram des Maréchaux monte en grade
(20minutes ニュースへのリンク)

追記 :
6/18からダイヤ改正でラッシュ時には4分半に1本の割合で電車が走る
予定でした.しかし,ふたを開けてみると,その日は15分間隔の運転
です.それは,RATPがストライキでT3の運転を間引きしたからでした.
ストは6/20までの3日間,終日の予定です.利用者はその間は普段にも
増して辛抱が必要のようです.
18 juin 2007 Une grève pour accélérer le mouvement
(MétroPole へのリンク)

Cité universitaireの様子(午前9時すぎ)
路上なのに幅の広い停留所が特徴のT3ですが,こんな時のためだった?
T3_perturbation1.jpg
テープでの放送が電停に流されていますが,文字の情報は大変少なく,
これはRER B線のCité universitaire駅にありました.
T3_perturbation2.jpg

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

パリ市電 直近の過去ログ :
2007/1/01 T3はなぜ路面電車で建設されたか
最近のパリの話題 :
2007/6/07 7/01からバスとトラムは1枚の切符で
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2007年06月07日

【パリ】7/01からバスとトラムは1枚の切符で

パリなどイルドフランスでは,7/01にRATPメトロやトラム,バス,SNCFの
RERなどを含む,STIF全体で運賃改訂が行われる予定です.
STIF : Syndicat des transports d'Ile-de-France
RATP : Régie autonome des transports parisiens

パリ市内で有効な1回乗車券のTicket "t"が,現在の1.40ユーロから1.50
ユーロに,お馴染みのカルネ(Carnet de 10 tickets plein tarif)も,
10.90ユーロから11,10ユーロに値上げされることになっています.6/06に
開かれたSTIFの定例理事会で最終的に決定されました.

同時に7/01から,Ticket "t"は"t+"という名前に変わります.
プラスが付いたのは,これまで路線バスとトラムでは1回限りのみ有効
だったのに,90分以内なら乗換えが可能になるおまけが付くからです.
これまでもメトロ(地下鉄)では乗換えが可能でしたが,バスと路面電車
(トラム)では,乗り換えるごとに切符がこれまでは必要でした.
それが,来月からパリ市内の大半の路線バスと,T1 T2 T3のトラム路線に
限り,最初の打刻から最後の打刻まで1時間30分以内なら,1枚の切符で
乗り継げるようになるのです.
それでも,バスやトラムと,メトロ(地下鉄)やRERとの間の乗継ぎには
従来通り適用されません.また,バス同士でも一部路線と夜間運行のバス
路線網(Noctilien),それにトラムT4系統には摘要されません.これらの
組合せでは,今後もその都度切符が必要になるようです.

1枚の切符で乗換え可能 :
メトロ(地下鉄)同士,
メトロ(地下鉄)とRER(パリ市内)の間,
路線バス同士(一部路線を除く),
路線バス(一部路線を除く)とトラムの間(T4を除く),

同じトラムでもT1-3ではバスとの乗継が1枚の切符できるのに,T4だけが
外されたのは,SNCFが運行するトラムトレインの扱いであることもさる
ことながら,現地をまだ知らないので定かではありませんが,T4とRERの
接続駅Bondyに,中間改札がないからのようです.
記事の中には,T4がà partの公共交通だからと記すものも,あります.

ここまでは,5月下旬ごろから報じられていた話でした.
フランスでもパリ以外の都市とかドイツなどでは,同じ域内なら電車も
バスも有効期間内なら1枚の切符で乗り継ぎ可能なところが大半です.
パリでもようやく時間限定でバスとトラムの間を1枚で乗り継げるように
なりますが,実は,これをメトロ(地下鉄)やRERの市内区間にまで広げる
話があったことを,昨日付け報道で知りました.

それによれば,路線バスやトラムと,メトロやRERの間でも1枚の切符で
乗継できる切符は,ticket "H"という名前だそうです.
バス同士とトラムとの間に留まるticket "T+"と,メトロなどとの間にも
拡大させたticket "H"では,掛かる費用が年間6千万ユーロも違うとか.
"T+"が年間2100万ユーロに対し,"H"は同8000万ユーロとされています.

今回,STIFがticket "H"導入を見送ったことで,昨日の記事では見出しを
イルドフランスは,スーパーチケット(ticket "H"のこと)を制限すると
いうように付けているものもありました.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
6 juin 2007 L'Ile-de-France limite les pouvoirs de son super
ticket transports
(L'Express ニュースへのリンク)

05.06.2007 C'est votre nouveau ticket de métro
06.06.2007 Le T+ s'étend aux trams et aux bus
(20minutes ニュースへのリンク)
6/05付け20minutesの記事には,新しい切符の画像も出ています.
これまでの紫色の地は一新され,白地に三色刷りのように見えます.

英語で記された,現在の切符案内 : Occasional travelling
(RATP 公式サイト 英語版へのリンク)

RATPサイト内では,今のところ新運賃の情報が見つかっていませんが,
STIFサイトに情報があります.
A la Une : Le Ticket t+ : le nouveau ticket de métro et de bus
(STIF 公式サイトへのリンク)
これによれば,トラムT4にも2008年にはTicket t+が摘要されると記され
ています.

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
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2007年06月05日

【ヴァランシエンヌ】トラム ベルギー進出へ

国境をまたいで走るトラムは,世界中どこかにはあるかもしれません.
スイスのバーゼルに,一駅だけフランス領に入り込む路線もあると聞き
ますし,そのバーゼルでは,隣接するフランスとドイツの街に路面電車を
それぞれ延伸させて,中心部と直結する計画もあります.
一方,ドイツではポーランド領内の隣町への延長計画が,住民らの反対で
実現できなかったこともありました.

昨年夏,40年ぶりにトラムが復活したヴァランシエンヌ(Valenciennes)
(バランシエンヌ)は,ベルギーに近い街です.ここでは今,ベルギー領の
Quiévrainまでトラムを延長させるという話が出ています.先週Siturvが
発表したという短信がありました.
Siturv : Syndicat Intercommunal pour les Transports Urbains de
la Région de Valenciennes

ヴァランシエンヌでは,この夏にもトラム2号線として,西部Denainまで
9キロ弱の路線が完成することになっています.その他に,3号線として
ヴァランシエンヌのすぐ北西にあるAnzinから,北西にVieux-Condéまで
13キロ近くの路線計画(tramway du Pays de Condé)があり,フランス語版
Wikipediaによれば,来年着工,2010年完成予定となっています.

ベルギーにあるフランスとの国境の街,クィーブラン(Quiévrain)への
路線は,これらとは別に,フランス語版Wikipediaでは既にトラム4号線
(La ligne 4 du tramway)となっていますが,これは,ヴァランシエンヌ
とベルギーのモンス(Mons)との間の休止鉄道路線が,電化されて復活した
ことと連動するようです.建設費として,下記記事に7300万ユーロという
金額が出ていました.2011年完成を目指します.そのQuiévrainからは,
ブリュッセルまで鉄道で行くこともできます.

これら4線が全通すると,ヴァランシエンヌのトラム路線網は48キロに
達するそうです.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
01.06.2007 Un tramway franco-belge se trame
(20minutes ニュースへのリンク)
04/06 Valenciennes-Quiévrain en tramway en 2011
(France 3 ニュースへのリンク)

フランス語版Wikipediaには,既に越境路線のことも記載されています.
Tramway de Valenciennes

鉄道路線網(リール近郊) 地図 : map of Lille area
(Trainspotting Bükkes へのリンク)

WikiMapiaを使い,出てきた地名概ね網羅する範囲で表示させています.
ただし,Denainは左下のGoogle文字に隠れています.また,トヨタ工場の
場所を示すタグもついてきました.Monsは,ずっと右側にあります.

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

ヴァランシエンヌ トラムウェイの話題 :
2006/6/17 営業運転は7/03から
2006/4/24 街中でお披露目運転

越境する路面電車の話題 :
2006/7/10 【バーゼル】ドイツへ越境するトラム延伸
2006/1/23 【Frankfurt(Oder)】トラムは国境の橋を渡るべからず
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2007年04月30日

【リヨン】SNCFのトラムトレインは西部へ

先週,SNCF(フランス国鉄)がアルストムにトラムトレイン(tram-train)
31本(オプション込みでは200本)を発注するという話がありました.
2007/4/26 【SNCF】トラムトレインをアルストムに発注
SNCF : Société nationale des chemins de fer français

第一弾としてナントと共に2010年から運行される,SNCFリヨン(Lyon)の
トラムトレイン計画に触れた記事を見つけましたので,ご紹介します.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
27.04.2007 L'Ouest lyonnais bientôt desservi par des tram-trains
(20minutes ニュースへのリンク)

記事によれば,SNCFがリヨン圏に投入するトラムトレインは,タイトルに
あるようにリヨン西部の鉄道を整備する計画の一環で,具体的な駅名と
して,Brignais,l'Arbresle,Lozanneが挙がっています.これらは,
リヨン市内のサンポール駅(Saint-Paul)を起点として,途中Tassinまで
3方向とも軌道を共用する非電化単線(一部複線)の路線です.

SNCFの計画では,リヨン西部の3方向からサンポール駅(Saint-Paul)まで
トラムトレインをディーゼル駆動のトレインモードで運行し,そこからは
トラムモードで市内へ入り込み,最終的にはTGVも発着するパールデュ駅
(Part-Dieu)まで乗入れようとするものです.

アルストムの新Citadis Dualisモデルには,ディーゼル機関と直流750v
架線集電のハイブリッド動力版があります.
25 April 2007 Alstom to deliver 31 trainsets of its new Citadis
Dualis model to SNCF, for a total amount of 100 million euros

(Alstom プレスリリース英語版へのリンク)

しかし,サンポール駅(Saint-Paul)からリヨン市内にかけてのトラム路線
という計画はSytralにはなく,サンポールからパールデューへ,そして
更にリヨン東部へと向かうトロリーバスC3路線計画を進めています.
前述の記事によれば,SNCFとSytralの協議がまだ行なわれていないとの
ことですので,当面の間は,サンポール駅(Saint-Paul)から西のトレイン
モードのみの運転なのかもしれません.
Sytral : Syndicat mixte des transports pour le Rhône et
l'agglomération lyonnaise
(リヨン都市圏内の公共交通全般の整備計画を司り,出資を行ないます)

リヨン圏の構想図 : Le développement du réseau
(Sytral 公式サイトへのリンク)
trolleybus C3 と記されたピンク色の線の途中までが,SNCFの描くトラム
トレインのトラムモードの部分になりそうです.

SNCFは,現在使用しているTER車両(trains express régionaux)よりも
軽量で,運行時間も10分は短縮できると考えられるトラムトレイン車両の
導入で,利用者も増加すると考えているようです.

リヨンでのモード切替予定地 : Gare de Saint-Paul (南向き)
トラムトレインの行き先の一つ : Brignais (南向き)
(いずれも,Windows Live Local bird's eye へのリンク)
リンク先をMSインターネットエキスプローラーで開いても,単なる地図
しか表示されない場合には,表示メニュー下のエンコードを日本語以外
(例えば西ヨーロッパ言語など)に変更すると,航空写真に切り替わるかも
しれません.


トラムトレインと関連のあるリヨン都市圏の鉄道をまとめてみました.
Grand_Lyon.png
ABCDはメトロ,T1-T4がトラム(T4は建設中),黒の細線はSNCF在来線で
直流1500v電化区間,茶色は交流電化区間,茶の太線はLGV,黄色の破線は
トロリーバス路線,黒の太線がSNCFがトラムトレインを走らせようとして
いる非電化の路線を,それぞれ表しています.

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

リヨン 最近の話題とトラムトレイン関連の過去ログ :
2007/4/16 第四のトラムT4着工される
2006/10/08 空港連絡の急行トラム事業権
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2007年04月26日

【SNCF】トラムトレインをアルストムに発注

フランス国鉄(SNCF)は,トラムトレイン(tram-train)をアルストムに発注
します.31本で百万ユーロの契約ですが,オプションを含めると全部で
200本にまでなります.
SNCF : Société nationale des chemins de fer français

アルストム(Alstom)社のトラムトレイン(tram-train)としては,すでに
レギオシタディス(RegioCitadis)というブランドがありますが,今度の
車両はCitadis Dualisという呼称が使われています.
シタディス ドゥアリと読むのでしょうか.以前アルストムではCitadis
500という形式のトラムトレインをDualisと呼んでいたようですが,今回
これが新しいブランド名になるのかどうかは不明です.
製造はレギオシタディス(RegioCitadis)とは異なり,フランス国内の同社
ヴァランシエンヌ(Valenciennes)工場で行なわれます.

Citadis Dualisの第一号は2009年には納入され,2010年1月から運転を
開始する予定とのことで,気になるその行き先は,31本のうちの24本は
リヨン(Lyon)周辺に,残り7本がナント(Nantes)周辺です.
オプションとして169本があり,リヨンのローヌアルプ(Rhône-Alpes)と,
ナントのペイ ド ラ ロワール(Pays de la Loire)に加えて,アルザス
(Alsace)と,イルドフランス(l'Ile-de-France)も含まれます.
アルザスのはストラスブール(Strasbourg)向けでしょう.イルドフランス
にはBondy - Aulnay間のT4以外にも計画があり,オプション169本のうち
半数近い83本が2011年から配備される模様です.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
25/04/2007 Alstom poursuit son redressement avec le tram-train
(LExpansion.com ニュースへのリンク)
25/04/2007 Alstom va livrer à la SNCF 31 rames de son nouveau
Citadis Dualis
(Les Infos ニュースへのリンク)
25.04.2007 Alstom prend sa revanche en remportant un gros contrat
de trams-trains
(20Minutesによる AFPニュースへのリンク)
イルドフランス(Ile-de-France)には2011年と伝える記事 :
26.04.2007 Un gros wagon de commandes de trams-trains pour 2011
(20Minutes ニュースへのリンク)

アルストムもSNCFのサイトも,現時点ではこの件に関する情報を発信して
いませんが,下記に新しいCitadis Dualisの想像図と仕様がありました.
25 avril 2007 Un contrat de 1000 bogies pour le nouveau Tram-Train
(Creusot-infos.com ニュースへのリンク)
2010年1月にナントで,同年3月からリヨンで運転開始とあります.
車両寸法は長さが三種類,33m / 42m / 52m,
車幅は二種類,2,40m / 2,65m.
動力源も三種類の組合せがあります.
25 Kv交流と750v直流,
1500v直流と750v直流,
750v直流とディーゼル.
ちなみに,ナント周辺にはSNCFの直流電化区間はありません.トラムは
直流750vで,あとは交流電化と非電化です.リヨン近郊には高速線以外の
交流電化はグルノーブルへ向かう路線のみで,あとはSNCFの1500v直流
電化と,リヨン市内のトラムが750v,あと一部に非電化区間があります.

ル クルーゾ(Le Creusot)は,フランスのブルゴーニュ地方の街です.
ここでもアルストムの仕事を請け負う工場があるようで,記事文面から
台車なのでしょう.新しいCitadis Dualis用の台車とおぼしき画像も掲載
されています.

リヨンでSNCFが絡むトラムトレイン計画というのが実はよくわからないの
ですが,サン テグジュペリ空港(Aéroport Lyon-Saint-Exupéry / LYS)と
パールデュ駅(Gare Part-Dieu)の裏(東口)を結ぶ,LESLYSと呼ばれる計画
のことでしょうか.
LESLYS : Liaison ExpresS LYon Saint-Exupéry
路線概略など : ''LESLYS'', tramway de l'Est
(Rhône département ローヌ県 公式サイトへのリンク)
しかし,LESLYSはRhône Expressとして2009年には開業予定で,時期的に
少し合わないですし,この車両はすでにStadlerが受注しています.
ということは,これ以外の計画なのでしょう.

このLESLYS向け車両の件では,たまたまドイツ発の記事がありました.
ベルリンで製造するそうです.
26.04.2007 Berliner Züge für Frankreich
(Tagesspiegel ニュースへのリンク)
この記事によれば,契約は6本で2500万ユーロ.フランス語版のウィキ
ペディアには,昨年末の時点でStadlerと書き込まれています.

先週末,株式市場向けのニュースで,SNCFがアルストム(Alstom)にトラム
トレイン(tram-train)を31本,オプションとして170本(当時)発注する
という報道が既に流れていました.その時はまだ一社のスクープかリーク
かで情報が錯綜していて,1本あたりで平均325万ユーロとか,400万から
500万ユーロの間と伝えるものまで,記事によりばらつきがありました.
昨日の報道では,オプションを含めて7億2千万ユーロとなり,このうち
アルストムの分は6億5千万ユーロになるようです.

昨年,イルドフランスの近郊電車の発注をボンバルディア(Bombardier)に
奪われたアルストムとしては,これで面目を保ったようで,今回の記事も
そのことを書いていますが,先週末の株式市場向け報道では,この情報で
アルストムの株価が少し上昇したと伝えるものもありました.
20-04-2007 LA COMMANDE DES RAMES TRAM-TRAIN OFFICIALISÉE
(Investir.fr ニュースへのリンク)

パリ近郊で営業中の現在フランスでは唯一のトラムトレインを製造した
シーメンス(Siemens)は,アルザス地方向けに12本を2010年に納入する
予定です.こちらは5300万ユーロで,ミュルーズ(Mulhouse)向けのAvanto
モデルです.

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

フランスのトラムトレイン関連 過去ログ :
2006/11/20 【パリ郊外】トラムトレインT4開業
2006/11/07 【イルドフランス】貨物線をトラムトレイン?
2006/10/08 【リヨン】空港連絡の急行トラム事業権
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2007年04月16日

【リヨン】第四のトラムT4着工される

先週の金曜には,リヨン(Lyon)第四のトラムウェイとなる,T4の建設が
本格的に着手されました.
昨年6月には予備的な工事が開始されていましたが,正式な着工は軌道の
道床(plate-forme)の建設に取り掛かる,今年4/13となるようです.

今回建設が開始されたのは,T4の第一期区間となる約10キロの路線です.
Jet d'Eau - Mendès France (トラムT2との乗換え)(リヨン8区)から,
Gare de Vénissieux (メトロD線の南端,SNCFとも乗換え可)を経由して,
Cliniques Feyzin まで,全部で18の停留所が設けられます.
沿線から300m以内の人口は3万4千人近くあり,6千人以上が働いていると
されています.

工事は影響を最小限にするため,2.5kmずつに区切られた4工区で進められ
るようです.1億8530万ユーロを投じた工事は2008年末までにほぼ完了の
予定で,着工から2年後,2009年4月には開通する見込みです.
そして,2014年には中心部寄りに路線が延長されて,TGVなどが発着する
SNCF駅のGare Part-Dieuまでたどりつくことになりそうです.
Gare Part-Dieu駅前のトラム路線には,その時に備えて既にポイントが
挿入されています.

なお,沿線では計画の説明や疑問に答えるための場が設けられますが,
会場はどうやらバスを仕立てた移動式になるようです.
Un bus d'information sur T4が,6月上旬までの一定の日の午前と午後,
指定の場所に停車してまわるとのことです.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
4/13着工を伝える記事 :
16.04.2007 La ligne de tram T4 sur la voie des grands travaux
(20 minutes ニュースへのリンク)

地図などは下記公式サイトにあります.
Création tramway T4 (Sytral 公式サイトへのリンク)
Sytral : Syndicat mixte des transports pour le Rhône et
l'agglomération lyonnaise
Un bus d'information sur T4 日時案内(PDFファイル)

いつの撮影かわかりませんが,boulevard des Etats-Unisには幅の広い
中央分離帯があり,いつでも軌道を敷設できそうな感じです.
Jet d'Eau - Mendès France et boulevard des Etats-Unis (東向き)
(Windows Live Local bird's eye へのリンク)
上記リンクのバードアイ画像では,T4が走るboulevard des Etats-Unisが
右上に向かって延びています.

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

リヨン T4関連 過去ログ :
2006/9/01 4本目のトラムはグリーンライン
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2007年04月04日

【パリ】CDGVALが営業運行を開始

TGVが最高速度の記録を更新したのにちなみ,フランスの話題です.
もっともトラムとTGVが絡む話はなかなかありませんので,すでに日本語
でも紹介されていますが,TGVが乗入れている空港の新交通システムが,
ようやく開業したという話です.

パリの空の玄関口,シャルルドゴール・ロワシー空港(Aéroport Roissy-
Charles-de-Gaulle / CDG / LFPG)では,4/04からターミナル間の移動
手段を従来のシャトルバス(navettes)から,空港だけでなく都市交通でも
採用されている無人自動運転のVALを運行することになります.これは,
いわゆるゴムタイヤ式の新交通システムで,CDGVALと呼ばれます.
VAL : Véhicule automatique léger

ターミナル1から,RERのB線ターミナル1駅(RER Aéroport Charles de
Gaulle 1)を経て,ターミナル2のABCDとEFの間に挟まれた格好のRERの
B線終点駅と,TGV駅(RER Aéroport Charles de Gaulle 2 - TGV)を結ぶ
3.5キロの区間です.最少4分間隔で運転可能で,ターミナル1と2の間の
所要時間は8分です.これまでのシャトルバス(navette)は,25分も掛かる
ものでした.
RER : Réseau Express Régional d'Île de France

日本からの場合,ターミナル1(Aérogare 1)発着のスターアライアンス
(Star Alliance)所属の航空会社利用者にとっては,特に朗報でしょう.
これまでは空港内の移動だけでなく,RERでパリ市内に出るだけでも,
RERの発着する駅までシャトルバス(navette)が頼りでした.TGV-Estや,
トラムトレインのT4や,トラムのT3などを視察するためにも,まずはCDG
からRERのB線に乗るのが便利です.
ナベット(シャトルバス)の時代には,RER Aéroport CDG1駅に行くのが
せいぜいでしたが,これからはRER Aéroport CDG2 TGV駅まで行って,
B線に始発から乗るのも悪くないかもしれません.

ターミナル1でCDGVALは,最下層にあたる2階(niveau 2),つまり,店舗
などが入る階より更に下の階から発着します.
TGV駅では,4階(niveau 4)にCDGVALの乗り場が設けられます.これは,
ターミナル2間の連絡通路と同じ階になり,RERやTGVは,1階(niveau 1)に
ホームがあります.

また,新規参入の航空会社や,チャーター便などが発着するターミナル3
(旧名T9)には,少し歩くことになりますが,RERのB線ターミナル1駅への
乗換え口ともなるCDGVALのTerminal 3 - Roissypôle駅を利用することに
なります.Roissypôleというのは,RERやバスターミナルのある複合施設
です.その他にもCDGVALでは駐車場内にも駅を設けています.

スカイチームやワンワールドが多く乗入れるターミナル2利用客には,
駐車場でも利用しない限り,今回の開通ではあまり恩恵を受けないかも
しれませんが,横に長く伸びたターミナル2を端から端まで移動する,
第二期区間も計画されています.それまでは,ターミナル2内の移動(A-F)
には,ナベット(シャトルバス)がまだ走ります.

CDGVALは,120名定員の26mの長さになる車両が7本あり,一時間に2千人を
運ぶ能力を持ちます.これで,一日旅客約15万人,空港従業員約8万人を
輸送するものとみられています.運行は24時間無休です.

なお,冒頭でようやくと記しましたが,ターミナル間輸送機関の整備は,
1980年代から計画されていました.VALもその時点で候補になっていた
ものの,スキー場などに向けた輸送機関を開発する業者が選ばれます.
ケーブルで小型のキャビンを動かすような,SK6000と呼ばれるシステムが
構築され,軌道も建設されて試験が重ねられましたが,信頼性か何かの
問題で,結局SK6000計画は白紙になってしまいます.これが1999年の話
でした.その後,VALによる現在の計画が2000年に立ち上がり,SK6000の
敷地を再利用する形で2003年に着工され,昨年にはVAL208モデルが現地に
到着,今年に入ってから非営業の運転を開始していました.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
プレス向け発表 英語版 :
4 avril 2007 CDGVAL: Aeroports De Paris Inaugurates the New
Automated People-Mover of Paris-Charles De Gaulle Airport

(CNW Telbec (Communiqués de presse) へのリンク)

これまでに記事もいくつか出ています.
02.04.2007 Le CDGVAL entre en piste à Roissy
(20minutes ニュースへのリンク)
03/04/2007 CDGVAL, le métro inter terminaux de l’aéroport
Paris-Charles de Gaulle (Batiactu ニュースへのリンク)
03/04/2007 Le CDGVAL rapproche les terminaux de Roissy
(AéroContact ニュースへのリンク)
AéroContactの記事には,少々見づらいですが,ADPが発表した地図も
掲載されています. ADP : Aéroports de Paris

フランスの記事では触れられていませんが,線路脇には珍しい花が植えら
れているそうです.これは,恐らく全線がほとんど地下を走ると思われ,
その関係からかもしれません.

路線図などが掲載されて一番詳しいと思われるサイト : (非公式)
* 31 mars 2007 Bienvenue à bord de CDGVAL (画像あり)
* Roissy : un problème complexe (路線図あり)
* Le SK de Roissy (CDGVAL以前のSKによる計画)
(MétroPole へのリンク)

今後は何か掲載されるかもしれませんが,現時点ではADPのサイトには
イラストがあるだけでした.
Photos / Vidéos Photos de CDGVAL.
下記リンク先の下のほうに,各ターミナル見取り図(PDFファイル版)への
リンクが張られています.Paris-CDG 1の図では,一番下にCDGVALという
文字と乗り場らしきものが見えます.
Plans et guide horaires Plans des terminaux
(ADP 公式サイトへのリンク)

Inter Terminal Shuttles (CDG FACILE へのリンク)
このページにある,Terminal 1, Terminal 2, Terminal 3, TGV/RER
stations, PX and PR car parks (by CDGVAL) をクリックすると,簡単な
案内が出てきます.

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2007年03月27日

【ニース】新生トラム架線下走行始める

南仏ニース(Nice)で今年開業予定のトラムの試運転が,3/26には架線下で
行われたという報道がありました.その他にもニース市電の話題が幾つか
ありますので,まとめて紹介してみます.

試運転開始の記事の中に,タイトルにsous tensionと入っているものが
あります.これを架線下と解釈しましたが,ニースでは中心部の一部で
架線のない区間を設けて,そこではバッテリー駆動による走行です.今回
それに対して架線集電で走ったというよりは,昨年12月にトラム車両を
市民にお披露目した際に,車両基地から展示会場まで,完成した市電の
レール上を,軌陸車に牽引されて走ったことがあったので,それに対して
の表現だと思われます.もちろん,今回の試走では,架線は通電されて
トラムは,Centre de MaintenanceとSquare Boyerの間を自走しました.

Centre de Maintenanceは,V字型の路線のうち,北西側の突端にあたる
車両センターです.Square Boyerは地名で,現在トラムの公式サイトに
掲載されている路線図では,これが停留所名のようにも見えますが,前回
ご紹介しているように,電停名が公募で決められて,Square Boyerに設け
られる停留所は,Gorbellaになったのではないかと思われます.
停留所名には,3200通の応募があり,このうち1100通がインターネット
からのものだったそうです.

この他,今月上旬には,トラム建設に際して,欧州投資銀行(EIB,仏語
ではBEI)から,1億5千万ユーロの援助を受けることになったようです.
BEI : La Banque européenne d’investissement

なお,今回の試運転の記事のなかに,ニースのトラムが開業する時期に
触れたものがありました.それによれば,現時点では2007年9月末です.
ただし,営業開始は翌日(10月初め)になるようです.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
トラム試験走行 公式のお知らせ :
22/03/2007 Lundi 26 mars 2007 > Tramway : Premiers essais de la
rame sous tension / Opération confirmée !
(Communauté
d'Agglomération Nice Côte d'Azur ニュースリリースへのリンク)


試運転に関して,記事がいくつかあります.Nice Premiumには画像も掲載
されていました.路面電車が通ることで歩道が狭くなり,渋滞を避ける
スクーターが走ると,ベビーカーなどは危険にさらされることになった
という,沿線からの苦言も呈されています.
26 mars 2007 Nice : Ça roule pour le Tram !
(Nice Premium ニュースへのリンク)
2007-03-26 Premiers essais de la rame du Tramway sous tension
(Actualités de Nice, Provence & Monaco ニュースへのリンク)

3月中旬に出された,停留所の名前が決まったという記事 :
2007-03-14 Les noms des futures stations à la Foire Internationale
(Actualités de Nice, Provence & Monaco ニュースへのリンク)
Le nom des stations du TRAMWAY de NICE à la FOIRE INTERNATIONALE
2007-03-11 (Nice Rendez-Vous ニュースへのリンク)

3月上旬に報道された,EIB(BEI)関係の記事 : (他多数あり)
2 mars 2007 La Banque Européenne d'Investissement finance le
tramway de Nice
(Nice Premium ニュースへのリンク)

路線図 : La ligne 1 Le parcours (Le site du tramway de la
Communauté d'Agglomération Nice Côte d'Azur 公式サイトへのリンク)


ニースで復活するトラムは,汚職問題なども絡み,進行が当初の計画より
大幅に遅れています.現時点では9月末開業を目指しているようですが,
今後ももしかしたら足を引っ張る可能性がある問題の一つとして,以前
にもご紹介している,工事現場で発見された遺跡の発掘作業があります.

2007年1月現在,V字型の路線の底のほうにあたる,Porte Pairolièreと
Pont-Vieuxで,道路を6mも掘り返す作業が行われていました.
Pont-Vieuxは,ニース旧市街地(Vieux-Nice)の縁に位置しており,停留所
名では,Vieux Nice - Cathédraleと,Vieux Nice – Opéraの間ぐらいに
あたりになりそうです.
ペロリエール門(Porte Pairolière)は,ガリバルディ(Garibaldi)広場の
入口にあります.ここから,16世紀ごろの城砦の跡が発見されました.
Les fouilles archéologiques autour du tramway
PDFファイルによる詳細な報告書 :
12/02/2007 Avec le tramway, Nice retrouve ses racines
(Communauté d'Agglomération Nice Côte d'Azur 公式サイトへのリンク)

これらの場所には,少なくとも今年1月の時点では,レールが全く敷か
れていません.試運転がこのさき運転区間を延ばしたり,架線レス区間の
バッテリー走行を実地で試す際には,マッセナ広場(Masséna)の少し東側
にある,渡り線を使ってということになるのでしょう.

* Boulevard Jean Jaurès (東向き) ここにポイントが見えます
* Porte Pairolière (西向き) 遺跡発掘現場の一つ
(Windows Live Local bird's eye へのリンク)

ペロリエール門(Porte Pairolière)
ガリバルディ広場を背にして,西向きの図
Jaurès finds, view from east (by fraise flickr)
Jaurès finds, view from east
(Taken on January 21, 2007)

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

ニースのトラム関連 過去ログ リスト :
2007/2/11 半分以上の電停名を公募で
2006/4/09 中心街でもレール敷設開始
2006/3/25 LRVバッテリー走行お披露目
2006/2/25 トラム開業遅れと部分開業の可能性
2005/11/22 来秋の納入に向けたLRV1号車
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2007年03月12日

【ブレスト】ゴムタイヤを退けた2本目の計画

ゴムタイヤ式トラムか,それとも鉄軌道のトラムか.長年悩んだこの選択
を,今年2月上旬に結論を出してから一ヶ月余,フランスのブルターニュ
地方に位置する,人口約14万5千人ほどの街ブレスト(Brest)で,早くも
第二のトラム計画線の話が出てきています.
もっとも,2009年着工,2012年開業を目指した,12キロほどのトラム路線
計画の説明会が各地で開催されている中,2号線の終点になることが予定
される地区での会場でのことで,2本目のトラムは,2018年から2020年の
開業予定と,まだまだ先の長い話です.

ブレストでも,1949年まで路面電車が走っていたそうですが,新生トラム
計画に対して,住民の反対は多かったようです.1本目の計画にしても,
2004年12月に市長が決定したものでした.その後,1本目のトラムは,
大方の予想通り,鉄軌道が今年2月に選択されました.

クレルモン=フェランなどから情報を得て,車体幅が2.20mで軌道も1本で
済み,狭い道路を通すことができるとか,鉄軌道は10%勾配が限界なのに
対して,ゴムタイヤトラムなら13%(130パーミル)まで可能とか,鉄道も
ゴムタイヤも,トラムは総じてバスより静かなものですが,ゴムタイヤ式
トラムなら曲線でも騒音が少ないなど,ブレストは,ゴムタイヤトラムの
優位性を学んできました.

しかし,結局はメーカーが事実上1社しかないゴムタイヤ式トラムより,
鉄道ならメーカの選択肢が豊富なこと,鉄道のほうが信頼性が高いなどの
理由により,鉄道方式が採用されました.
そしてもう一つ,これが最大の理由のようですが,将来トラムトレイン
(tram-train)を,SNCF(フランス国鉄)線上に走らせる形で運行する構想が
ブレストにはあり,ゴムタイヤ式トラムでは,これとは別のシステムに
なってしまうということがありました.そのトラムトレイン構想こそ,
今回話が出た,2本目のトラム計画のことなのでした.
SNCF : Société Nationale des Chemins de fer Français

ブレストと,その東隣の街,Le Relecq-Kerhuon(人口1万強)を結ぶのが,
トラム第二路線の目指すところです.その両者を最短距離でつなぐのは
SNCFの線路で,自動車では多少遠回りする必要があるようです.
これは推測ですが,トラムトレインは,そんなところから構想が生まれた
のかも知れません.結果的にはそれが,ブレストにとって難問だった,
ゴムタイヤか鉄輪かの選択に,終止符を打った形です.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
samedi 10 mars 2007 La 2e ligne de tram, c'est pour 2018 ou 2020
(Brest.maville.com ニュースへのリンク)
12/03/2007 Tramway : Brest choisit le fer
(territorial.fr ニュースへのリンク)

トラムトレイン(2本目のトラム)の大雑把なルート :
ブレスト側は,街の西側にあるBellevueを起点として,そこからSNCF駅へ
路面電車モードで走り,そこからはSNCF線に乗り入れて,トレインとして
ブレストの東側の近郊にあたるLe Relecq-Kerhuonまでが,計画されて
います.その位置関係を下記リンク先で表してみました.
Bellevue - gare SNCF - Le Relecq-Kerhuon

(Google Maps へのリンク) こちらで表示のルートは,自動車で移動の際
にGoogleのデータが推奨する道筋で,実際のトラムトレインのルートとは
一切関係ありませんが,奇しくも,道路よりSNCF線のほうが,Le Relecq-
Kerhuonとブレストの間の最短距離を結んでいることがわかります.


ブレストのトラム特集ページ(過去の記事へのリンク集) Special Tram !
1号線の路線図 : le tracé de la future ligne de tramway sur 15 km
(Brest.maville.com ニュースへのリンク)
上のリンク先の図にある東側の枝線が見送られて,現在は12キロで計画
されているようです.上記Google Mapsとは,縮尺が異なりますので,
比較の際はご注意ください.


公式サイトは,上段のリンク先に移行するようですが,下段のリンク先も
コンテンツが現時点では残っています.新しいサイトは,現在各地で順次
開催されている,公聴会の予定だけのようです.
* Tramway de l'agglomération brestoise
* Un tram au coeur des enjeux de Brest métropole océane
(la Ville de Brest et de Brest métropole océane へのリンク)

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
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2007年03月02日

【マルセイユ】新生トラム 街中で初運転

マルセイユ(Marseille)では,この夏に復活する路面電車の新型車両が,
街の目抜き通りを走ったという報道がありました.その車両は,もちろん
ボンバルディア(Bombardier)製のFlexity Outlook Cモデルです.

今回,新生トラムが走ったLa Canebière(ラ・カヌビエール通り)には,
かつては市電が走っていたそうです.1950年代に廃止されて以来,その
場所を五十年振りに走ることになる新型路面電車は,昨年末には製造元の
工場があるウィーンからマルセイユに到着しており,やはり昨年末までに
土木工事を終えている軌道上を,市警に先導されて走りぬけたそうです.

途中では軌道をふさぐ形で駐車していた車があり,市警と作業員が手で
その車両を押しのけてから,電車を通したようです.
この5月には,実質的な運転を行いながらも非営業のle tramway à blanc
が開始,3分から10分間隔で電車を走らせることで,違法駐車のような
ことが起きないように,市民にトラムの存在に慣れてもらいます.

2004年1月,工事の都合もあって路面電車の最後の1系統が運休してから
3年以上が経ちますが,生まれ変わった路面電車は,6/15から営業開始を
予定しています.今のところ,スケジュールに遅れはないとのことです.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
28.02.07 Le tram parade sur la Canebière
(20 Minutes ニュースへのリンク)
28-02-2007 Essai "transformé" pour le tramway
(Metro France ニュースへのリンク)

Ligne Blancarde / Euromèditerrannèe : La Canebière
東向きバードアイ画像 (Windows Live Local bird's eye へのリンク)
トラムが走る,La Canebièreの西端で,画像からも伺えるように,トラム
路線が次期計画では分岐するところになりますが,電停は設けられない
ようです.

路線図など : Le Métro / Tramway de Marseille
(Ville de Marseille 公式サイトへのリンク)

オートバイに先導されながら走る,トラムの車内からの映像が公開されて
いました. (Dailymotion へのリンク)
27 février 2007 tramway marseille

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マルセイユ トラム関連 過去ログ リスト:
2007/1/23 【フランス】バードアイでトラム路線探索へ
2006/12/07 【LRV】地中海沿岸の街に続々と到着
2006/10/03 トラム建設にEIB融資決まる
2006/8/18 あのデザインが遂にデビュー
2006/2/07 新トラム来春開業は予定通り
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【ボルドー】トラム2007年2月の話題

2007年2月には,ボルドー(Bordeaux)の路面電車(Tramway)の話題が豊富に
ありました.ここにまとめてみます.

まず,日付的には最後になりますが,最初の第2期路線が今週開業して
います.第2期計画路線は,全て既存3路線の延長という形で,全通時には
路面電車の総延長が現在の倍近くになります.今回はA線の南東部への
1.7キロほどの延長ですが,今後も,A線北部と西部,B線南西部など,
順次開通していく模様です.延長に備えて,車両も追加されました.

3か月間の試運転を経たのち,A線がFloirac地区まで延長されましたが,
これにより一日5千人の利用者増加が見込まれるようです.また,A線の
終点だったCenon地区では,トラムが開通してからの4年間の間に,住民が
2千人増えているとの情報もあります.
2006年現在,一日の利用者数はシステム全体で14万人が目標のところを,
18万人輸送しました.ピークには20万人に達する日もあるようです.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
A線の路線延長が開通することを告げる公式の案内 :
Le tram A à Floirac Dravemont le 27 fév !
(TBC 公式サイトへのリンク)
TBC : tram et bus de la CUB
CUB : Communauté urbaine de Bordeaux

第2期分を含んだ路線計画図 : Le tramway : le réseau
(CUB 公式サイトへのリンク)

延長を報じる記事 :
28.02.07 Tout le monde descend à Floirac
28.02.07 Deux communes transformées au rythme du tramway
(20 Minutes ニュースへのリンク)
27/02/07 Floirac dans la toile, Cenon en situation idéale
(SUD OUEST ニュースへのリンク)

ボルドーは,各地から視察団が絶えないと思いますが,先日も路面電車の
導入を検討し,実験線を作ってしまったスペインのムルシア(Murcia)から
一行が訪れていました.マスコミも同行していたため,架線レスをはじめ
とする成功例が,現地スペイン語の新聞にも掲載されていました.

架線なしで電車を走らせる方法としては,ボルドーが最初の実用化例と
なったAPSが,他のバッテリーやフライホイールを利用する方法よりも,
距離の制約を受けない点で有利であると,ムルシアの記事は伝えます.
APS : Alimentation par le sol (中央の第三軌条による地表集電)
Edición del 26 de febrero de 2007 El tranvía de Murcia será el
segundo del mundo en circular con catenaria soterrada

(El Faro Murcia ニュースへのリンク)

そのAPSと言えば,2003年12月に大統領を乗せた開業祝賀電車が立往生
してしまったのに端を発し,トラブルが続出し,まともな運行が出来ない
まま,信頼性を損ないかける状態が続いていましたが,メーカーと地元の
努力の結果,今では危機を脱しています.その後はメーカーがAPSの売り
込みに転じて,他都市でも採用されることになっているのは,こちらでも
ご紹介している通りです.

APS不具合を原因とする故障率の,2006年の結果が,2月中旬に明らかに
されていましたが,当局では,その結果にまだ満足していません.
13/02/07 L'APS alimente l'agacement
(SUD OUEST ニュースへのリンク)
それによれば,2006年の年間運休は34時間に留まり,2005年の173時間に
比べて五分の一にまで減少していました.また,2006年末には運行率?が
95%から目標の99%をクリアし,99,8%にまでなっていました.
しかし,10分を超える運転中断が2005年の530回から2006年は234回まで
しか減らすことが出来ず,これにCUBは満足していないようです.
記事のタイトルにも,agacement(苛立ち)とあり,冒頭にもdéçu(失望)と
いう言葉が使われています.

ボルドー市電の復活を紹介するスペイン語の記事によれば,2006年11月の
時点で,600時間の運行のうち,遅れは10時間以内だったものを,5時間
以内にまで減らそうとしているようです.この600分の5という割合は,
架線で集電している場合の,典型的な指標なのだそうです.
Tranvía de Burdeos El tranvía revoluciona burdeos
(Obras Web へのリンク) ムルシアの話とは直接関係ありません

最後は,2月最後の週末に行われたAPSの要とも言える,集電レール補修
工事の話です.
絵になる架線レス区間で,画像が紹介される機会も多いヴィクトワール
広場(place la Victoire)で,工事が行われました.
23 février 2007 Tramway : modifications de la circulation place
de la Victoire à Bordeaux
(PDFファイルによる公式案内)
(CUB 公式サイトへのリンク)
実施後に出された記事 : 26/02/07 L'APS souffre
(SUD OUEST ニュースへのリンク)

ヴィクトワール広場では,トラムは非常に通行量の多い道を横断します.
Place la Victoire (Windows Live Local bird's eye へのリンク)
頻繁に自動車が通行することにより,走行レールの中央に敷設された,
特殊な集電用のレール(第三軌条)が痛んでしまうようです.
その補修作業のため,土日の夜9時半以降はトラムB線を運休にしました
が,信頼性が回復した今後のAPSの課題として,この問題は,頭を悩ます
ことになるのかもしれません.

トラムB線の開通間もない頃のヴィクトワール広場 :

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

ボルドーのトラムとAPS関連 過去ログリスト :
2006/11/28 【ムルシア】架線レスをAPSで導入を検討中
2006/9/19 【APS】オルレアンのB線で採用され4都市に
2006/7/14 【APS】アンジェとランスで採用 3都市に
2006/6/21 【Alstom】APSがイノベーション賞受賞
2006/1/10 架線レスを売り込み開始?
2005/12/12 ワイヤレストラムのその後
2005/10/01 トラム延長と架線レスのゆくえ
2005/8/21 地表集電は信頼性を取戻したか...
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2007年02月14日

【パリ】自動車抑制・公共交通優遇策が明らかに

TGVが時速553キロを達成し,自らの記録を17年ぶりに更新したことで,
フランス中が沸いているかどうかはわかりませんが,パリからの話です.
パリ市長が掲げる,市内の自動車交通量を2020年までに40%削減する案
が,明らかにされていました.パリ市議会では野党の右派などの猛烈な
反対を受けながらも,多数派を背景に条件付きながら承認されて,次の
市長選(2008年)で現市長が敗北さえ喫しなければ,どうやら実施に移さ
れる模様です.

これは,40%の自動車交通量削減と,30%の公共交通機関の供給量増加に
よる首都の置換?計画(PDP : Plan de Déplacements)で,温室効果ガスの
排出を60%まで減らそうとするものです.

鉄道関係の公共交通機関の拡充では,地下鉄路線の延長などに加えて,
実現すれば6本目となるRER路線も検討されています.この6番目のRERは
Esopeという名称で,サン・ラザール(Saint-Lazare)駅とモンパルナス
(Montparnasse)駅を結ぶ路線とのことですが,元はと言えば,UDF(フラ
ンス民主連合)の案だったそうです.また,昨年末に開通したトラム路線
T3の延長案も,もちろんあります.
RER : Réseau express régional (近郊急行鉄道網とも訳されます)

さらに,最低生活水準(seuil de pauvreté)の人や,失業者などには,
公共交通の運賃を免除して無料で利用できるようにするほか,パリ市内の
移動では,自動車や路線バスを抑えて最も速いとも言われる,自転車も
優遇されることになります.自転車用のレーン(pistes cyclables)が,
500キロにもなるようですし,修理拠点などもお目見えしそうです.

これに対して,道路では環状線のpériphériqueで制限速度を下げたり,
バス専用レーンを設けるなど,自動車が走りにくくなるような環境にして
いくものです.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
猛烈な反対があるからか,政治絡みの記事も多い中で,公共交通関係の
具体的な案の内容を記していた記事を中心に選んでみました.
Le trafic automobile limité, les transports en commun privilégiés
(Le Figaro ニュースへのリンク)
13/02/2007 Adoption du Plan de Déplacement de Paris
(Batiactu ニュースへのリンク)

一部には,英語による記事も出ています.
13 Feb 2007 Delanoë Reveals Plan To Cut Traffic By 40%
(Paris Link ニュースへのリンク)

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

関連する直近の過去ログ :
2007/1/01 【パリ】T3はなぜ路面電車で建設されたか
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2007年02月11日

【ニース】半分以上の電停名を公募で

現在トラムを建設中のニース(Nice)では,今年開業する予定の1号線の
21の電停のうち13の名前を,一般から選んでもらうことになりました.
2/10から2/28まで受付中で,インターネットからでも応募できるように
なります.次の8電停に関しては,すでに一般的であることから,名前は
決定済みで,リストの頭の番号は電停の通し番号です.
2. Comte de Falicon
3. Le Ray
6. Borriglione
9. Jean Médecin
10. Masséna
13. Garibaldi
18. Saint-Roch
20. Saint-Charles
この8か所以外の,起終点を含めた13電停が対象です.

用紙には,名前の決まっていない電停が番号で整理されていて,各電停に
ある2-3の候補の中から,どれがふさわしいかを選ぶという形になって
います.自分で勝手に名前を創造することはできませんが,選びやすい
ように,資料には候補の名前の由来も,それぞれ記されています.
元々,通りや広場の名前には,歴史上の人物の名前がつけられていること
も多いため,候補名の由来も,おのずとその分野が多くなります.

例えば,プロバンス鉄道(Chemin de fer de Provence)のニース駅への
最寄となる電停(Station 7)では,次の3つが候補です.
Charles de Gaulle
Libération
Malausséna
いわずと知れたドゴール将軍の名前が現在つけられた広場があるので,
将軍の名前にするのか,それとも,今の名前に変わる前のその場所の旧名
にするのか,19世紀にニース市長だった人物の名前かというようです.

その次の,SNCF駅への最寄電停となるStation 8では,選択肢はこんな
感じになります.
Thiers
Gare Thiers
Gare Centrale
交差する通りに名前がつく,Adolphe Thiers(アドルフ・ティエール)と
いう人は,19世紀にフランス大統領を務めた人物です.その名前だけに
するか,Gare(駅)をつけるか,人物名を外して単に中央駅にするのか,
といった具合です.

応募した人の中から,10名にトラム車両の百分の一モデル(模型)が当たる
そうです.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
商工会議所?に相当する組織からの案内 :
Nice Côte d’Azur : l’Agglo invite les habitants à choisir les
noms des futures stations de tramway

資料 Choisissez le nom des stations du tramway (PDFファイル)
(CCI Nice-Côte d'Azur へのリンク)
上記資料の一部を要約した記事も出ています.
7 février 2007 Choisissez les noms des stations du tramway de Nice
(Nice Premium ニュースへのリンク)

Gare de Nice and Avenue Thiers (北向きバードアイ)
(Windows Live Local bird's eye へのリンク)

Station 8 近くの様子
J. Médecin, voie rapide, January 2007 by fraise (flickr)
J. Médecin, voie rapide, January 2007
(Taken on January 21, 2007)

マッセナ広場の様子(突き当たりの先は地中海?)
Tram works, Place Masséna by fraise (flickr)
Tram works, Place Masséna
(Taken on January 28, 2007)

上記報道では,下記サイトで電停名の投票が可能になっているはずです
が,2/11時点ではまだ確認できません.週明けからなのかも.
Tramway de l'Agglomération Nice Côte d'Azur (公式サイト)

ニースで次に建設が予定されている,2号線と3号線の詳細ルートに対する
意見を聞く公聴会が,現在各地で開かれていますが,こちらも公聴会に
行けない人のために,今月末までインターネット経由でも意見を述べる
ことが出来るようになっています.
Concertation publique : (延長案に対する意見を投稿できるページ)
Extension du réseau de tramway et de sites propres bus
(Communauté d'Agglomération Nice Côte d'Azur 公式サイトへのリンク)

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

ニースのトラム関連 直近の過去ログ :
2007/1/23 【フランス】バードアイでトラム路線探索へ
2007/1/10 トラム2号線の路線詳細の意見交換

** お知らせ **
インターネットでの公募に関連して,フランスのランスでは,電車の前面
デザインを選べると,先月ご紹介していました.その結果が先月末に出て
いたことなどの更新情報を含めて,一部内容を修正したものを下記に再掲
しています. 【ランス】シタディスの前面形状を投票で
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2007年01月24日

【ランス】シタディスの前面形状を投票で

フランス北部のシャンパーニュ=アルデンヌ地方で,人口19万弱を擁する
ランス(Reims)でも,トラムウェイ導入計画が進んでいます.早ければ
2010年末からの運行となりますが,それは,70年を超える歳月をかけての
復活ともなるようです.
新しいトラムの車両には,アルストム(Alstom)のシタディス(Citadis)が
採用されることと,架線レス走行が可能な,地表集電システムAPSも導入
されることは,昨年7月にもご紹介していましたが,車両の前面形状を
決めるのにあたり,投票にかけられていたことがわかりました.

3つのデザインが用意されていて,市内の数箇所に投票所を設けていた
ほか,インターネットの公式サイトでも投票を受付けていたようです.
行われたのが1/10から1/20まででしたので,すでにサイト上の記載は消滅
しているようですが,3つのデザインの画像を含めた情報を見ることが
できるページがありました.自動車関係のサイトのようで,パリで復活
した市電のことも取り上げている,体裁はブログのようです.
今週末には決定案が発表されますが,残る2つの案は今後表に出ることも
ないかもしれません.

シタディス七変化というかどうかわかりませんが,外観の設計自由度が
比較的きくだけのことはあります.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
デザインの選択肢が掲載されているサイト :
22 janvier 2007 tramway de Reims : les habitants ont la parole !
(Caradisiac.com へのリンク)

追記 : 2007/2/11
先頭形状は,1/26に決定されたと,車両メーカのアルストムが発表
しています.シャンパングラスのような,腰のくびれたデザインが
採用されたとありますので,何となく想像はできますが,画像が
ないため今ひとつピンときませんでした.
30 January 2007 Reims Citadis tramway: a truly sparkling design
(ALSTOM ニュースリリース 英語版へのリンク)

それが先日,下のブログのようなサイトに画像が出てきました.
07/02/07 Promenade haute en couleurs
(étapes graphique へのリンク)
Caradisiac.comに掲載されていた3候補のうち,TRAM REIMS
Projet 2が選ばれていることがわかります.

また,以前には色は決まっていると書いてしまいましたが,どうも
それは誤りだったようで,10色以上が使われます.それも1編成で
10色使うのではなく,1編成ずつテーマカラーがあり,外装ばかり
でなく,内装まで色を変えるようです.全部で18編成が用意される
ことになっています.


誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

ランス(Reims) 関連 過去ログ :
2006/7/14 【APS】アンジェとランスで採用 3都市に
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2007年01月23日

【フランス】バードアイでトラム路線探索へ

ウィンドウズ ライブローカル(Windows Live Local)の地図検索にある,
バードアイ画像を収めた対象都市が欧州にも拡大されました.
グーグル アース(Google Earth)だけでは,うかがい知ることができない
細かい部分を見ることができますし,Googleよりも多少新しいデータが
使われているようです.
そこで今日は,いつもと趣きを変えて,居ながらにしてトラム新路線,
未開業線の探索に出かけられるよう,ハイライトと思われる部分にリンク
してみました.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
【リヨン】(Lyon) T3 (LEA)
この路線の最大の特長は,通過待避線の設けられている駅が複数あること
ではないでしょうか.上空から見ただけでは,TGV新線上の途中駅のよう
にさえ見えてしまう通過線は,サンテグジュペリ空港(Aéroport Lyon-
Saint-Exupéry)まで延長された際,LESLYSが使うのかもしれません.
芝生軌道は,想像より少ないのですが,撮影後に造成されている可能性も
あります.
LESLYS : Liaison Express Lyon St Exupéry
LEA : Ligne de l'est de l'agglomération (=T3)

始発駅 Gare Part-Dieu (北向き)
画面左(西)に移動すると,SNCF駅の向こう側に,T1の電停もあります.
画面上(北)に移動していくと,T1と合流する様子も見れます.
画面下(南)に移動していくなり,コンパスで南向きに変更するなりして,
出発してください.SNCFの線路と離れたあたりに,色鮮やかな芝生軌道が
あります.
Vaulx-en-Velin - La Soie (将来はメトロA線 乗換え駅に) (北向き)
上下両方に待避線が設けられています.画面上(北)には車両基地もあり
ますが,これはメトロのものかもしれません.
防音壁の例 : Décines - Centre 駅近く (東向き)
ここも上下に待避線 : Meyzieu - Gare (東向き)
残念ながら,バードアイで見ることができるのは,ここまでで,終点の
Meyzieu - ZIは圏外でした.
(ここまで,Windows Live Local bird's eye へのリンク)

* Tramway Lea / T3 路線概要
* Télécharger le plan Lea T3 (GIFファイル版 路線図)
(TCL 公式サイトへのリンク)
TCL : Transports en Commun Lyonnais
(Métro, Tramway, Bus et Funiculaire)

リヨン T3(LEA)関連 過去ログ :
2006/11/29 T3開業,ただし営業は12/04から
2006/10/08 空港連絡の急行トラム事業権
2006/6/28 11月末開業のLEAで試運転開始


【マルセイユ】(Marseille) Ligne 1 / 2
街中は建物の影になってしまい,バードアイでも軌道を確認するのにひと
苦労ですが,所々に明らかに道路とは違う色の軌道敷が見え隠れします
ので,何とか追跡できます.

交通の一大拠点に変貌する gare de la Blancarde (西向き)
SNCFをはじめ,トラム2路線と,いずれはメトロも延長されてきます.
68系統時代の終点 : Saint-Pierre (東向き)
昔の車庫と駅舎の面影は全く残っていません.この画面上(東)に,新しい
車庫があるようです.下は比較のため同じ場所の衛星画像(北向き).
Saint-Pierre, Marseille, France (Google Maps)
絵になりそうな,La Canebière. Marsella (東向き).
TGVの発着するSt Charles駅からメトロで一駅,Réformés Canebière駅の
近くです.
(ここまで,Windows Live Local bird's eye へのリンク)

* Le Métro / Tramway de Marseille (路線図など)
(Ville de Marseille 公式サイトへのリンク)

マルセイユ トラム関連 過去ログ :
2006/10/03 トラム建設にEIB融資決まる
2006/8/18 あのデザインが遂にデビュー
2006/2/07 新トラム来春開業は予定通り


【ニース】(Nice)
撮影時には,まだ軌道が敷設されていない部分も多く,途中で途切れて
いますが,中心部では確認することができます.

マッセナ広場 (place Masséna) と地中海 (南向き)
ここは,バッテリー走行が予定されている場所で,画面下(北)から広場で
角度を変えて,左(東)に向かっている軌道の工事現場が見えます.昨年末
には,ここでシタディスが展示されました.
ガリバルディ広場 (place Garibaldi) (西向き)
ここも架線レスの予定で,工事中に遺跡が見つかりました.レールはまだ
見えませんが,広場の上(西)を左右(南北)に横切っていくようです.
コンパスで北向きに変えて,少し進むとレールが見えてきます.
ドゴール将軍広場 (Place Général de Gaulle) (北向き)
画面左(西)には,プロバンス鉄道(Chemin de fer de Provence)の駅が
あり,SNCF駅は画面下(南)の方角です.
(ここまで,Windows Live Local bird's eye へのリンク)

* Le Parcours La ligne T1 (路線図)
(Tramway de l’agglomération Nice Côte d’Azur 公式サイトへのリンク)

ニース トラム路線 関連 過去ログ :
2007/1/10 トラム2号線の路線詳細の意見交換
2006/5/28 工事補償の適用範囲拡大へ
2006/4/09 中心街でもレール敷設開始
2006/2/25 トラム開業遅れと部分開業の可能性


【クレルモン=フェラン】(Clermont-Ferrand)
トランスロールの中央軌条(ガイドレール)は,上空から見ると複線でも
一般の路面電車の単線のように見えてしまいます.

ジョード広場 (Place de Jaude) (北向き)
ここは,開業式典などが行われた広場です.
北端の終点,Champratel の先にある車庫 (南向き)
南の暫定終点 : CHU Gabriel-Montpied (西向き)
脱線事故が起きて営業運行がひと月遅れましたが,南側の終点にある,
折返し用の渡り線が現場だったはずです.拡大すると,それらしき渡り線
も見えてきます.
画面下(東)側は,現時点では未完ですが,今春には開通するようです.
(ここまで,Windows Live Local bird's eye へのリンク)

* Le tracé (路線図など)
* 12/01/2007 Dunant - La Pardieu, une ouverture prévue pour la
rentrée 2007
(La Pardieuまで残る区間の開業予定案内)
(SMTC - Le tram 公式サイトへのリンク)
SMTC : le Syndicat Mixte des Transports en Commun de
l’agglomération clermontoise

クレルモンフェラン トラム関連 過去ログ :
2006/11/14 一ヶ月遅れの運転開始
2006/11/03 11/13営業再開へ
2006/10/14 本格開業はお預け?
2006/9/10 80パーミル走行試験
2006/7/27 Translohr 10/14デビュー
2006/6/17 中心部でトラム試運転
2006/2/14 電停プロトタイプ公開


フランスのトラムが走る街ではこの他,ボルドー(Bordeaux),モンペリエ
(Montpellier)なども探索できます.また,ドイツや,イタリアなども,
多くの都市をカバーした模様ですので,お試しください.

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
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2007年01月10日

【ニース】トラム2号線の路線詳細の意見交換

現時点で今年2007年9月末に最初のトラム路線の開業が予定されている
ニース(Nice)で,早くも第二期区間のルート詳細を詰めるために,一般
からの意見を聞く予備的な対話(concertation publique)が,来週1/15
から2月末まで実施されるとの発表がありました.
意見交換は,公聴会開催や,車両の公開展示の場といった,従来からの
手法のほかに,インターネット上でのやりとりを含む,3つの方法で,
予定路線の沿線において順次行われていきます.

もっとも,新路線が白紙の状態から議論されるわけではなく,既に大筋の
方向性は決まっていて,具体的に何処を通すことにするか,意見が交わ
されることになるようです.
9月末開業が予定されている最初の1号線は,地図上でU字型をしていて,
Uの字の底にあたる部分がニースの中心部です.
検討されている2号線は,そのU字の底辺,つまり中心部か,あるいは更に
北のほうから,海岸に沿いながら西に進路をとり,ニースの空の玄関,
コートダジュール国際空港(Aéroport Nice Côte d'Azur / NCE / LFMN)に
近い,St Augustinを目指します.更に,その先まで延伸する計画路線も
あり,空港ターミナルに立ち寄るかどうかは,そこで検討されます.
2号線は,この地域(CANCA)で一番人口が密集している東西の軸に沿った
形となり,公共交通による移動の問題のみならず,自動車がもたらす大気
汚染を緩和することが狙いです.
CANCA : Communauté d'agglomération de Nice-Côte d'Azur
(ニースを中心とする24の市町村の共同体で,人口は約50万.2002年に
ニースの現市長が発足させ,代表を務めています)


その他に,1号線を北に延伸することも検討されています.U字の右側を
上に伸ばすような形で,ラ・トリニテ(La Trinité)地区を目指します.
また,St Augustin付近で2号線から分岐し,ヴァール川(Var)に沿って
北上,プロバンス鉄道(Chemin de fer de Provence)のLingostière駅と
接続する形となる,3号線の構想もあります.

今後,2009年末までに取りまとめられた公開調査(報告?)が出されて,
当面の最終目標としては,2013年までに35キロの路線網を構築すること
になっています.ちなみに1号線は,8.7キロです.27キロ近い新路線の
建設費は,2006年の価格で7億3千万ユーロから,8億9千万ユーロの間と
みられています.

現在開業に向けて準備が進められている1号線も,2000年に今回と同様の
予備対話が実施されていました.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
車両展示と,公聴会の開催場所と日時など :
Extension du réseau de tramway et de site propre bus
Ouverture de la concertation avec le public
詳細 Plus d'informations sur le projet (PDFファイル)
(Communauté d'Agglomération Nice Côte d'Azur へのリンク)
PDFファイルのほうに,詳細と検討ルートの地図が掲載されています.

商工会議所?に相当する組織からの案内 :
8 janvier 2007 Extension du réseau de tramway et de site propre b
(CCI Nice-Côte d'Azur へのリンク)

報道のうち,計画図も載っている記事 : 9 Janvier 2007
Parcours du tramway : Mesdames et Messieurs, choisissez !
(Nice Premiere ニュースへのリンク)

1号線の開業に向けて,昨年12月にはLRVが到着しています.クリスマス
明けまで,ニース中心部の広場で一般公開されていました.下記ページ
では,その時の模様が多数の画像入りで紹介されています.展示車両は
車庫からレールの上を走って移動していますが,自走したわけではあり
ません.その時にLRVを牽引したと思われる車もしっかり写っています.
2006-12-20 Le retour triomphal du Tramway à Nice
(Nice Rendez-Vous ニュースへのリンク)

Tramway de l’agglomération Nice Côte d’Azur
(ニース トラムウェイ 公式サイトへのリンク)

トラム建設現場から見つかった遺跡の情報 :
Avec le tramway, Nice retrouve ses racines
(Communauté d'Agglomération Nice Côte d'Azur へのリンク)
ここからからリンクされているページの情報によれば,2007年1月現在
露天で作業が行なわれており,2007年4月に軌道を通すための工事が開始
されたあと,5月には試運転電車が走る予定ですが,2007年8月までは発掘
作業が行なわれるようです.

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

ニースのトラムウェイ関連 過去ログ :
2006/12/07 【LRV】地中海沿岸の街に続々と到着
2006/5/28 工事補償の適用範囲拡大へ
2006/4/09 中心街でもレール敷設開始
2006/3/25 LRVバッテリー走行お披露目
2006/2/25 トラム開業遅れと部分開業の可能性
2005/11/25 来秋の納入に向けたLRV1号車
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2007年01月01日

【パリ】T3はなぜ路面電車で建設されたか

2006年12月中旬に,近代的な路面電車がパリ市内に開通したしたことは,
今や多く人の知るところになっています.観光でパリを訪れた人でも,
おそらく最低一度は地下鉄(メトロ)に乗っているでしょう.ニューヨーク
やロンドンなどと同じように,日本人でも地下鉄が観光の移動手段として
使いやすい,数少ない都市です.それほどまで発展した地下鉄網を持つ
大都市に,なぜ新しい路線が今どき路面電車なのか,疑問に思われた人も
多いことでしょう.
また,海外の都市交通をよく知る人にとっては,パリ市に69年ぶりに復活
したとは言え,T3の名が示す通り,イルドフランスで3番目の路面電車に
過ぎませんでした.先に開通したT1やT2と似たような環状ルートの一角を
成す路線で,それがパリ20区内を走るというだけで,なぜこれほどまで
注目を集めたのか,疑問に思われた人がいたかもしれません.

それらの答えになるかどうかは判りませんが,ロイターがパリ市の交通
政策の視点から,参考になる記事を出していました.

今回開通したT3は,TMS(Tramway des Maréchaux Sud)とも呼ばれます.
マレショー大通り(Boulevards des Maréchaux)の南部を走るトラムという
意味です.マレショー大通りとは,かつてパリ市とその外側とを隔てた
城壁を取り壊して建設された,パリ市環状道路の総称です.

このマレショー大通りは,一般道路ながら片道3車線を有する幹線道路
でした.ここに路面電車を通すにあたり,工事中はもちろん,トラム開業
後の今でも,自動車が走れるのは片道1車線か2車線に減っています.
これでは渋滞を招くだけではないかと思われますが,裏を返せば,それが
狙いでもありました.渋滞により人びとが自動車での移動を止め,公共
交通へ移行することを期待してのことです.
自動車用の車線が大幅に減ったことは,前回12/15ご紹介の過去ログに,
対比映像を納めた投稿サイトDailymotionへのリンクがありますので,
是非ご参照ください.


ロイターの取材によれば,パリ市の現市長は,路面電車は渋滞の緩和が
目的ではなく,公害を減らすことだと明言しています.
2001年からパリ市長を務めるドゥラノエ氏(Bertrand Delanoë)は,中道
左派の社会党(PS / Parti Socialiste)所属で,緑の党(Les Verts)所属
で交通政策担当の副市長,ボーパン氏(Denis Baupin)とともに,就任以来
強力な自動車交通削減政策を推し進めてきました.
自動車が走れる車線の削減は,T3が走るマレショー大通りに限ったこと
ではありません.今パリではバス専用レーンを拡充し,歩道を拡張する
などして,市内の道路を車では走りにくくしているそうです.

記事によれば,これはロードプライシング(Road Pricing / 道路課金)を
取り入れた,ロンドンやストックホルムなどとは対照的だとしています.
同じ目的でありながらパリ市では,門戸を開放する(都心乗入れに課金
しない)のと引き換えに,意図的に自動車が不便になるように仕向けて
いるというわけです.
パリ市が都心への自動車乗入れに課金しないのは,パリ市内の人口密度が
ロンドンなどに比べてはるかに高いことが影響しています.
ロイターの記事では,人口密度がパリはロンドンの3倍とありますが,
ウィキペディアをみると,パリ市は平方キロあたり2万4千人,ロンドンの
シティでは同3千人で8倍以上開きがあります.ちなみに,東京23区では
6千人弱になるようで,パリ市の密集度は飛びぬけています.

市境通過時の課金では,市の内外で不公平感が生まれるばかりでなく,
市内交通だけでも公害を生み出すに十分な交通量が残ってしまうのです.
ロンドンにおいてさえ,交通量は減っても大気汚染は減っていないと,
パリではみています.
それでも,交通政策担当副市長によれば,一部主要道路の有料化は検討
されているそうです.例えば,T3が走るマレショー大通りのすぐ外側を
走る,環状線の高速道路ペリフェリック(Périférique)などが対象です.

これまでの交通政策が功を奏して,交通量と大気汚染は現市長が就任して
以来,徐々に減少しています.車の交通量では2005年までの4年間に5%
減少したとみられています.大気汚染は,2007年の予測では2002年からの
6年間で32%減が見込まれていますが,このうち交通政策によるものは6%に
とどまるため,主要道路の歩行者道路化や,有害物質排出量の多い車両の
走行を制限するなど,更なる対策も計画されています.しかし,それには
市民に協力と忍耐が求められます.

記事ではその点にも言及しています.
2006年12月上旬の世論調査では,パリ市民の52%が現市長の市政に満足
しているものの,68%が自動車交通政策に対しては不満を抱えています.
次の市長選は2008年ですが,再選を期待している人は今のところ37%に
留まり,UMP(国民運動連合)の対立候補との差は11ポイントです.

T3に関しては,概ね良好の反応があるそうですが,自転車利用者という
意外な所から強い批判を受けています.トラムの開業で,自転車が走り
にくくなったというのです.
自転車専用レーンに関しては,パリではありませんが,リヨン(Lyon)の
T3で,路面電車軌道とほぼ並行する形で専用道を建設しているはずです.


路面を走るトラムウェイ(tramway)の採用には,車を走り難くさせると
いう意図もあったわけですが,これに対してご当地フランスでは,T3は
マレショー大通り上ではなく,その内側をかつて走り,パリ市電より先に
旅客営業は廃止されながら,1990年過ぎまで貨物列車が走り,その後も
未だに廃線跡が残る,小環状線とも言えるプチ・サンチュール(Petite
Ceinture)跡に走らせるべきだったのでは,という記事が,リベラシオン
(Libération)の反響欄?(rebonds)に掲載されていました.

マレショー上か,プチ・サンチュール(PC線)跡地かという議論は,今に
始まったことではなく,T3が今の路線に決定される以前から,繰り返し
交わされていたようです.
住民らは,専用軌道となるPC線跡地利用に賛成する人が多かったようにも
上記記事では読めますが,パリ市はロイターの記事の通り,路面走行が
希望でしたし,PC線跡地ではトラムではなく,普通の鉄道になる可能性も
あり,RATPが反対していたようにもとれます.
RATP : Régie Autonome des Transports Parisiens (パリ市交通公団)

RATPは2006年10月に,メトロ(地下鉄)による環状線構想を発表します.
増え続ける郊外から郊外へ移動する交通量は,路面電車ではさばききれ
ない状態になることが将来予測されるため,その前に大金をつぎ込んでも
地下鉄を整備しておくべきとするのが,昨秋着任したRATP新総裁の考え
のようです.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
ロイターの記事 : (Reuters via Yahoo! News ニュースへのリンク)
Fri Dec 29 Paris seeks to squeeze drivers out of city

Tramway, Boulevard des Maréchaux
by vincent.m (flickr)
Tramway, Boulevard des Maréchaux
(2006年10月下旬)

トラムは,プチ・サンチュール線の跡地を走らせるべきだった?
27 décembre 2006 Le tram sur de mauvais rails
(Libération rebondsページへのリンク)

T3のルートが,ブールバール デ マレショーになったワケ(公式見解) :
Le choix du tracé (Tramway des Maréchaux à Paris 公式サイト)
プチ・サンチュール線(小ベルト線)の跡地は,70年以上も旅客営業が行な
われなかったこともあり,今の生活圏からは少し外れていることなどを
挙げています.

プチ・サンチュール線の跡地活用を説くサイト : (路線概略図あり)
Association pour la Sauvegarde de la Petite Ceinture de Paris et
de son Réseau Ferré
(ASPCRF へのリンク)

T3の発着するPont du Garigliano付近の地図 :
Boulevard Victor (Google Maps へのリンク)
T3が走るのがBoulevard Victorで,画面下(南)に環状高速ペリフェリック
(Boulevard Périférique / E05)が確認できるはずです.この地図モード
で,Boulevard Victorの画面上(北)に鉄道線として表示されているのが,
プチ・サンチュール(Petite Ceinture)線の跡です.サテライトモードに
切替えて拡大していくと,レールも確認できます.ここでは木に囲まれた
高架線になっていたようです.

Petite Ceinture
by Jef Poskanzer (flickr)
Petite Ceinture
(2006年6月下旬)

Petite ceinture
by Éole (flickr)
Petite ceinture
(2003年7月下旬)

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

パリ市電T3 関連 過去ログ一覧 :
2006/12/15 市電復活(T3開業)間近で外国も報道
2006/6/09 T3向けCitadis 全車揃う
2006/5/03 T3 試運転区間を徐々に延長
2006/3/20 桜並木を走りそうなトラムT3
2005/10/15 路面電車69年目の復活に向けて発進 (T3で試運転開始)
2005/9/10 68年振りのトラムウェイ(路面電車) (T3向け車両搬入)

パリの環状交通整備計画関連 過去ログ一覧 :
2006/11/07 貨物線をトラムトレイン? (Tangentielle Nord)
2006/10/10 メトロでの外環状線構想 (métrophériqueプロジェクト)
2005/12/12 T3延長計画の公開討論会ほか (CNDP開催決まる)
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2006年12月21日

【モンペリエ】花柄模様のトラムが走る街

パリに路面電車が復活したのと同じ日(12/16)に,フランス南部の地中海
にほど近いモンペリエ(Montpellier)で,路面電車(Tramway)の2号線が
暫定的な営業運転を開始しました.モンペリエでは既にトラムの1号線が
2000年に開通している上に,世界的な大都市パリの影に隠れてしまい,
フランス以外では報道されていないようですが,初めて見る人には冗談に
思えてしまう,極めて印象的なデザインのトラムが走っています.

モンペリエは,中世から学園都市として知られ,2004年には25万人弱が
暮らしていると見積もられています.周辺の都市圏まで含めると,1999年
現在でその数は約46万人にまで膨れ上がります.
そのモンペリエと周辺の公共交通機関を運行するTaMは,2000年7月に路面
電車を開業しました.今やフランスのトラム車両を席巻する,アスルトム
(Alstom)のモジュール式低床型電車シタディス(Citadis)が,最初に導入
された路線になります.
TaM : Transports de l'Agglomération de Montpellier

15,2キロの路線は,順調に利用者数を増やし続け,当初は3車体(全長30m
クラス)だった車両は,5車体(同41mクラス)に増えました.今年に入って
からは,一日の利用者数が13万人を大きく超える記録も打ち立てている
ほどです.利用者数で欧州最大級の路線に成長すると言われるパリのT3
では,開業人気で賑わう土日に12万人を輸送したと伝えられていますが,
その人数をもしのぐものです.
予想を大幅に上回る乗客数は,路線バスとの接続が充実し,パークアンド
ライドが整備されていることなどにより,もたらされているようです.
TaMは,公共交通だけでなく駐車場も運営する,フランスでは珍しい交通
事業者です.

今回開通した2号線は路線長が19.8キロで,これはフランスでは一番の
長さになるそうです.全線乗ると小一時間かかりますが,モンペリエを
含む5つのコミューンを結び,当面は先輩格の1号線の約半分,一日平均
5万2千人が利用するものと見られています.
ここで,ようやくその2号線の車両の話にたどりつきました.2号線の車両
は,部分低床だった1号線とは異なり,100%低床のシタディス(Citadis
302)が採用されます.5車体で約32mの車両には,200人以上が乗車可能
です.こちらも,将来の需要増加に備えて,7車体42mにまで延長できる
ようになっています.もちろん,1号線車両との部品などは,できる限り
共用可能にしたとのことで,これがモジュール式の良いところでしょう.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
これが2号線トラムの電車です.花電車とかイベント用の特別塗装という
わけではなく,2号線を走るトラムは,全てこのデザインなのです.

2006年07月03日 新型トラム by うふふ
新型トラム

無料開放された週末のひとコマ 2006年12月17日 トラム2号線A by うふふ
トラム2号線
トラム2号線

(フランス!フランス!フランス!フランス留学日記へのリンク)
これら画像の無断転載はご遠慮ください

オレンジを下地にして,緑,黄,赤の三色の花を車体全面にあしらった
トラムは,1号線と同じくElizabeth Garouste氏とMattia Bonetti氏の
コンビがデザインを手掛けています.1号線は青地に白いツバメが飛び
交うもので,これまた一度見たら忘れられないものです.

トラムに描かれた花柄のデザインは,1970年代カルフォルニアのヒッピー
スタイルとも言われているようですが,デザイナーとしては,自由と創造
の理念?を高め,自然や色彩?,太陽などとの絆を広げるために花を使った
そうです.そしてその花びらは,シンプルに,そして熱烈で?南方を思い
起こさせる四色,黄赤緑橙で描かれています.
トラムではあまり用いられない,鮮やかな色使いを施すことで,トラムを
元気印の素(地域活性化の源)にしようとしました.

これが功を奏したようで,賛否両論はあるものの,街に溶け込んでいる
さまは,今回画像の使用を許可してくれた,モンペリエ在住のうふふさん
も,気に入られているとのことです.
青空に舞う白い燕が描かれたトラムや,花柄模様のトラムが似合う街,
モンペリエに興味を持たれましたら,街の歴史や見所も飽きさせずに紹介
してくれる,うふふさんのブログ,フランス!フランス!フランス!
尋ねてみてください.

2号線は1/08まで仮ダイヤで走り,朝7時から夜10時までの運転ですが,
その後ダイヤ改正が行われ,早朝5時から未明の1時まで走ります.

モンペリエの公共交通を運行する事業者のサイト :
Découvrez la carte dynamique du réseau 2007 (路線図)
La ligne 2 Le projet > Présentation (2号線の情報)
(TaM 公式サイトへのリンク)

モンペリエ郡のサイトでも,トラム2号線開業が報じられています.
La ligne 2 du tramway de Montpellier Agglomération sur les rails
samedi 16 décembre
(Montpellier Agglomération へのリンク)

フランスでの報道 :
14-12-2006 Les tramways ont le vent en poupe
(Univers-Nature ニュースへのリンク)
開業前のこの記事では,2年半の工期と4億ユーロを投じてまでトラムを
建設したのは,大気汚染と騒音を軽減することが目的と記しています.

samedi 16 décembre 2006 Le tramway à fleurs de Montpellier fait
carton plein
(AP via Yahoo! Actualités ニュースへのリンク)
18/12/2006 Montpellier a inauguré sa deuxième ligne de tramway
(Le Moniteur ニュースへのリンク)

今年4月の時点で公開された花模様の車両と2号線の資料 :
(デザイナーの経歴や意図なども,ここに記されています)
première rame de la ligne 2 (PDFファイル)
(Montpellier Agglomération 公式サイトへのリンク)
ご注意 : PDFファイルを開いた瞬間にも,花柄模様が飛び出してきます.

モンペリエのトラムウェイに関する情報満載のページ(フランス語) :
Infos ligne 2 (2号線の歴史 - 2001年9月から開業日まで)
Infos rames réseau (モンペリエのシタディス情報)
(Tramway de Montpellier ファンサイト?へのリンク)
今年4月のところに,パリのT2(Tram Val de Seine)に導入されたCitadis
302より,モンペリエ向けの車両が高いこと挙げ,違いは花柄のデザイン
だけではないかと,疑問を呈しています.24本発注したモンペリエが1本
あたり約241万ユーロに対して,13本発注のパリT2は約162万ユーロで,
1本につき80万ユーロも価格差があるのです.
また,オレンジ一色で車庫に納入されている様子も撮影されています.
花びらの正体は,広告向けに使われるシールなのかもしれません.

今年4月に花柄のトラムがTaMに納入された時の専門誌の記事(英語) :
May 2006 Montpellier Citadis rolled out
(Railway Gazette へのリンク)
100%低床の2号線と同じ仕様の車両が,1号線にも3本投入されることに
なっています.こちらは,花柄ではなくツバメになるようです.

開業日に撮影された2分少々の映像で,利用者へのインタビューがあり,
動く花柄トラムも垣間見ることができます.
la ligne 2 et vous Posted by Paxou
(Dailymotion へのリンク)

モンペリエでは,2010年末の開通を目指して3号線の計画も進行中です.
さて,今度はどんなデザインになるでしょう.

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
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2006年12月15日

【パリ】市電復活(T3開業)間近で外国も報道

これまで何度も紹介してきたパリ(Paris)のT3が,今週末からいよいよ
営業運転を開始します.予定では,12/16土曜の午後2時から一般に開放
されるようで,この土日には切符なしで乗車しても,罰金はありません.
先月から,旅客営業を行わない運転は開始されていて,その三週間少々の
間に,1度だけ人との接触事故がありましたがケガもなく,順調に運転
されてきたそうです.

パリ市内に路面電車が復活するのは,実に70年振りに近く,今週初めから
報道が目立つようになってきたご当地フランスだけでなく,他の国や他の
言語でも盛んに紹介されはじめています.日本語は確認していませんが,
恐らく時間の問題でしょう.
パリにも路面電車が走り始め,それもチンチン電車ではなく,近代的で
スマートな一度に3百人も運べる電車が,通りの真ん中を堂々と走り,
しかも,交差点の信号も優先的に変えさせて走るということが,これまで
あまり関心のなかった人たちの興味を惹いてくれることを,期待したい
ものです.しかも,この電車を含めたデザイン全般は,RATPのデザイン
マネージャを現在務めている,Yo Kaminagai氏が監修しています.パリの
メトロ(地下鉄)に,系統図の上だけでなく,シンボルマークにもライン
カラーをつけたことでも知られる日本の人だそうです.

今回開通するT3は,一見するとパリ南部の外周部を走るように見えます
が,今でも連接バスが頻繁に走るところでもあり,それがトラムに格上げ
されることで利用者が倍増し,一日平均10万人の利用が予測され,乗車
人員でヨーロッパ最大級のトラム路線になるだろうと言われています.
車体幅を広くとり,立ち席まで含めた定員は300名以上となる7車体の電車
ですが,その割りに座席は78席と少なめです.これは乗車時間が平均10分
程度であるという調査結果を踏まえたものだそうです.これも都心に近い
場所での環状ルートだからこそのものでしょう.
パリでは,都心から放射状に伸びる鉄道はすでに整備されていて,今後は
環状鉄道の整備に着手することになります.郊外から郊外への人の流動が
増加していくなかで,都心を経由せずに移動できる公共交通が求められて
いるのです.T3は,先輩格のT1やT2と共に,その一翼を担います.
そのT1やT2は,厳密にはパリ市内(パリ20区内)を走らないため,これまで
パリ市電とは言い難かったのでした.


沿線には,9つの現代芸術の作品も展示されるようですし,電停の屋根に
組み込まれた照明は,状況に応じて色が変わるようで,これもフランス
ならではのものかもしれません.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
T3には専用の公式サイトがあります.TMSとも呼ばれていました.
Un tram pour tous
開業案内 Inauguration - Tramway des Maréchaux à Paris
(le tramway des Maréchaux à Paris 公式サイトへのリンク)

系統図はRATPのサイトにありますが,どの辺りを走っているのかを知る
には,こちらのページのほうが判りやすいかもしれません.T3には延長
計画があり,それを説明しているページです.今回開通するのは,下記
ページの図の下半分に見えるオレンジ色の線の部分だけです.
Prolongement du tramway des Maréchaux (T3)
(RATP 路線延長計画専用サイトへのリンク)
RATP : Régie autonome des transports parisiens

Tram T3, c'est pour bientôt (T3を入れた系統図)
Bientôt le T3 開業間近を伝えるニュース
Tramway T3 Evolution du réseau bus バス路線改編の案内
Horaires et fréquence de passage 電停名と初電終電時間
(RATP 公式サイトへのリンク)
土曜日には,午前2時台まで電車が走ります.

報道は,まずフランス語の記事から.これらはほんの一部です.
11 Décembre 2006 Le tramway parisien sera inauguré samedi
(Le Figaro ニュースへのリンク)
14/12/2006 Maréchaux : qu'est-ce qui se "tram"?
(TF1 ニュースへのリンク)

最近メニューの一部が日本語されたらしい,フランスからの投稿が多い
映像投稿サイトDailymotionには,T3関連のものが数多くアップロード
されています.最近のなかで優れモノはこれでしょう.各ポイントごとの
工事前と工事中の,そして場所によってはトラムが走っている様子が,
映像で見ることができます.6分少々の映像です.内容はほぼ同じです
ので,どちらか片方を見ればいいでしょう.
13 décembre 2006 Mutations urbaines 2 by Forum_des_images
13 décembre 2006 Mutations urbaines by Forum_des_images
(Dailymotion へのリンク)
工事前が晴れた日の撮影でくっきりしているのに対して,工事中や電車が
走っている場面では曇天が多くなっています.もしかしたら,これは製作
した人たちの気持ちの表れなのかも?

この映像では,イタリア門(ポルト・ディタリ / Porte d'Italie)で,
それまでは交差点で今回トラムが走る通りが下を走る立体交差になって
いたのを,その立体交差部分を埋めて平面交差にした上で,路面電車を
走らせるようにした様子が伺えます.

渋滞の原因になっていた車通勤を減らすため,路面走行のT3は車線を減ら
して車を走りにくくしています.市境を兼ねる環状道路ペリフェリック
(Périférique)が,すぐ外側を通って通過車両をさばいているからこそ
出来たことかもしれません.トラムが走る道路の自動車通行量を,20%
から25%減らすことを,目指しているようです.
下記シュピーゲル紙の記事によれば,沿線の商店やレストランは歓迎して
も,タクシーやトラックの運転手らには,当然T3は不評です.彼らはT3の
ことを,絶えず閉まるドアと呼んでいるそうで,フランス語で何と言う
のかわかりませんが,数分間隔でトラムが走ってくる度に,自分たちの
走りが邪魔されるのを表しているのでしょう.

T3開通にあわせて,記念切手も発行されるようです.
Tout le monde à sa Poste pour le timbre du T3 !
(RATP 公式サイトへのリンク)
自社のシタディス(Citadis)が切手にデザインされたので,車両メーカの
アルストムからも発表が. (ALSTOM Transport へのリンク)
20 Octobre 2006 Un timbre à l’effigie du Tramway des Maréchaux

各言語での報道 :
ドイツ語 : (Kölnische Rundschau ニュースへのリンク)
13.12.06 Paris steigt auf Tram um
シュピーゲル紙では,英語の記事も出していました.
14. Dezember 2006 Vive le Tram!
(Spiegel Online ニュースへのリンク)
Spiegel Onlineの英語版 Streetcars Make a Comeback in Paris
イタリア語 : (Tiscali Europa ニュースへのリンク)
14 dicembre 2006 L'Europa viaggia in tram
スペイン語 : (Prensa Latina ニュースへのリンク)
De vuelta al tranvía en París これはメキシコでの報道ですが,
スペインでも報道されています.

オランダ語 : (Elsevier ニュースへのリンク) ほか多数
14 december 2006 Tram na zeventig jaar terug in Parijs
このほかの言語では確認していません.

最新ではないですが,クリエイティブ・コモンズで利用できる画像から :
ruojnoB ... Bonjour by Gabriel Radic (flickr) Taken on June 19, 2006
ruojnoB ... Bonjour

Tramway by Pierre Claveirole (flickr) Taken on October 15, 2006
Tramway by Pierre Claveirole

同じ日に,フランス南部のモンペリエ(Montpellier)でも,トラム2号線が
開業します.Montpellier inaugure ce samedi sa 2e ligne de tramway
14-12-2006 Les tramways ont le vent en poupe
(Univers-Nature ニュースへのリンク)
ここでもパリと同様に,大気汚染と騒音の軽減が目的と記されています.

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

パリ市電T3 関連 過去ログ一覧 :
2006/6/09 T3向けCitadis 全車揃う
2006/5/03 T3 試運転区間を徐々に延長
2006/3/20 桜並木を走りそうなトラムT3
2006/1/24 【イルドフランス】2006年はトラム年!?
2005/12/12 T3延長計画の公開討論会ほか (CNDP開催決まる)
2005/10/15 路面電車69年目の復活に向けて発進 (T3で試運転開始)
2005/9/10 68年振りのトラムウェイ(路面電車) (T3向け車両搬入)
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2006年12月07日

【LRV】地中海沿岸の街に続々と到着

先月末から今月にかけて,地中海沿岸の街で2007年以降に開業する予定の
路線に向けた新車が,続々と現地に到着しています.

先陣を切ったのは,フランスのマルセイユ(Marseille).
ウィーンにあるボンバルディア(Bombardier)の工場から現地入りして,
11/30に関係者へのお披露目がサン・ピエール車庫(dépôt Saint-Pierre)
で行われました.今週木曜(12/07)から車庫の周辺で試走するようです.
2007年2月になれば,中心部にも試運転で顔を出すことでしょう.開業は
現時点で5月から6月が見込まれています.
マルセイユ LRV関連 過去ログ :
2006/8/18 【マルセイユ】あのデザインが遂にデビュー

次は,イタリアのサルデーニャ島南部に位置するカリャリ(Cagliari).
チェコのシュコーダ(Skoda)で製造されたモデル06Tが,長旅を最後は船で
締めくくり,12/01にカリヤリに到着した模様です.FdSでの運行が開始
されるのは,2007年3月が予定されているようです.
FdS : Ferrovie della Sardegna
カリャリ関連 過去ログ :
2006/9/25 【InnoTrans】展示された東欧製の低床車

最後は,現在輸送進行形のニース(Nice).
12/05にラ・ロッシェル(La Rochelle)にあるアルストム(Alstom)の工場を
出発,12/11夜中にニースの車庫に到着する予定です.また,12/16には
中心部のマッセナ広場(la place Masséna)へ展示のためやってきます.
この移動の際はレールの上を走るそうですが,架線はまだ通電していない
ため,レールカー?に牽引されていくようです.
ニース LRV関連 過去ログ :
2005/11/25 【ニース】来秋の納入に向けたLRV1号車
2006/3/25 【ニース】LRVバッテリー走行お披露目

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
マルセイユに新しいLRVがやってきた : (画像と記事)
vendredi 1 décembre 2006 Des personnes découvrent le 30 novembre
2006 à Marseille, la première rame du futur tramway de la ville

(AFP JOURNAL INTERNET ニュースへのリンク)
01.12.06 Le tram se pâme avec sa belle rame
(20 Minutes ニュースへのリンク)

カリヤリに新しいLRVがチェコからやってきた :
05 dicembre 2006 FdS: tram Chiara e Praga arrivate a Cagliari
(Sardegna Oggi News ニュースへのリンク)
05/12/2006 In città i tram della metro leggera
(L'Unione Sarda ニュースへのリンク)
豊富な画像と映像は,この掲示板にあります.
Discussione TRAM DI CAGLIARI (p27)
(Mondo Tram Forum 掲示板へのリンク)

ニースにLRVがやってくる : (画像と記事)
2006-12-05 NICE Tramway, il arrive de La Rochelle
(Nice Rendez-Vous ニュースへのリンク)
06/12/2006 Le tramway de Nice arrive !
(Association AVEM ニュースへのリンク)
ドイツ語でも報道 : (Riveria Côte-d'Azur-Zeitung ニュースへのリンク)
06.12.2006 Erste Straßenbahn auf dem Weg nach Nizza

記事の内容はあまり関係ありませんが,シタディス(Citadis)がバッテリ
走行するマッセナ広場(la place Masséna)の俯瞰想像図が秀逸です.
2006-11-13 NICE Place Masséna Pin parasol première
(Nice Rendez-Vous ニュースへのリンク)

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
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2006年11月29日

【リヨン】T3開業,ただし営業は12/04から

リヨン(Lyon)のトラムウェイT3,通称LEAが月曜11/27に開業しました.
ただし,実際に乗車できるのは,来週の月曜12/04からになります.
LEA : Ligne de l'Est de l'Agglomération
(以前は逆に紹介してしまいました)

11/27には運行するTCLの組合がストライキをぶつけてくるなど,多難な
船出になりましたが,LEAは元から旅客営業は12/04からの予定でした.
開業(inaugurer)と営業(en service)の違いがあるようで,その間には
試運転が続けられます.
TCL : Transports en Commun Lyonnais

LEAは,以前は在来線だった線路跡を使ったライトレールです.これまで
最高時速は60キロでしたが,LEAは70キロに引き上げられていることが,
開業を報じる記事でも強調されています.14.6キロを最速23分で走り,
表定速度は時速38キロにも達します.踏切はありますが,自動車と併走
することもなく,トラムというより近郊電車の趣きのようです.

自動車が行き交う道路に沿って走るわけではなく,鉄道が運休して以来,
静かだった地域に騒音をもたらしかねないため,沿線のうち住宅が隣接
する総延長の半分に相当する7キロに,300万ユーロを投じて防音壁が設け
られました.これも路面電車では考えられないことです.
フランス語版ウィキペディアによれば,路線は主にバラスト軌道とのこと
ですが,芝生軌道の区間もあり,防音に一役買っているようです.踏切
以外の場所では,先輩格のトラムT1やT2より静かだという話が,Metro
Franceの記事にありました.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
T3が12/04から営業開始と伝える運行会社TCLの案内.
Tramway Lea-T3 entre La Part-Dieu et Meyzieu :
mise en service le 4 décembre (TCL 公式サイト ニュースへのリンク)
TCL : Transports en Commun Lyonnais

Création tramway T3 Lea (T3 ポータル),Vidéo T3 (PR映像)
(Sytral 公式サイトへのリンク)
Sytral : Syndicat Mixte des Transports pour le Rhône et
l’Agglomération Lyonnaise

開業を報じる記事 :
28.11.06 Lyon inaugure une nouvelle ligne de tramway pour
desservir les communes de sa banlieue est

(Le Monde ニュースへのリンク)
27.11.06 Léa fait construire sur son passage
(20 Minutes ニュースへのリンク)
27-11-2006 Lea : la conquête de l’Est lyonnais
(Metro France ニュースへのリンク)

芝生軌道の様子
Rails verts Photo by JaHoVil (flickr)
Rails verts

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

リヨン T3(LEA)関連 過去ログ :
2006/10/08 空港連絡の急行トラム事業権
2006/6/28 11月末開業のLEAで試運転開始

T3と言えば,パリにもT3があり,こちらも開業間近です.パリのT3では
12/16が予定されていますが,すでにmarche a blanc(非営業での運行)が
開始されています.
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2006年11月21日

【Douai】ゴムタイヤトラムのお披露目

ベルギーと国境を接するフランスのノール県,Nord (59)にあるドゥエ
(Douai)と,その南部(Canton de Douai-Sud)方面との間に,2008年初頭
から運転を開始する予定の,ゴムタイヤトラムのお披露目が,この土日に
沿線各地で行われたという記事がありました.地元フランスで報道された
ばかりでなく,オランダ語でも報じられています.

ドゥエ(Douai)は,リール(Lille)から南に約40キロ近く離れたところに
あります.ここで採用されるゴムタイヤ式トラムには,鉄のレールを全く
必要としません.走行路を予め記憶させた車載コンピュータが,道路下に
埋め込まれた磁気マーカーの助けを受けて走るのだそうです.
また,ドゥエで導入される車両では,バッテリー搭載のハイブリット方式
のため架線もありません.
これではほとんど専用レーンを走るバスですが,ドゥエ(Douai)に導入
される車両は両側にドアが設けられ,島式ホームにも発着できます.
そのことと関係あるかどうかは判りませんが,オランダの記事によれば,
フランスの法律上はバスではなく,トラム(tram)として扱われます.
そのため,記事でもTramと記されていますし,ドゥエの公式サイトなど
でもTramとなっていますが,ガイドウェイバスと言ったほうが,日本では
通りがいいかもしれません.磁気式誘導は,IMTSという現物もあります.
IMTS : Intelligent Multimode Transit System


導入されるのは,オランダ政府が一部資金援助して開発された,Phileas
(フィリアス?)と呼ばれるシステムで,ドゥエではÉvéole(エヴェオル?)と
名乗るようです.オランダの記事によれば,トラムであろうとなかろうと
Évéoleは,Phileasの弟分ということになるそうです.

このPhileasが際立っているのは,磁気誘導によるオートステアリング
運転ができることもさることながら,全輪がステアリング可能で,横への
移動も容易なところにもあります.この機能により,乗降所と出入口との
間の隙間が,5センチに縮まるまで幅寄せできるそうです.
Phileasは,イタリアではトロリーバスモードで導入が計画されている
ほか,韓国でも検討されているようです.
ドゥエ(Douai)では,12キロに及ぶ第一期区間の開業を,2008年初めに
目指しています.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
地元フランスでの報道 : (France 3 ニュースへのリンク)
20/11 Le tram de Douai s'expose

オランダ語の報道 : (Eindhovens Dagblad ニュースへのリンク)
20 november 2006 Évéole, het pijlsnelle broertje van de Phileas

Tram (la ville de Douai 公式サイトへのリンク)
左側にあるメニューの,TRACÉ DE LA LIGNE 1をクリックすると,計画
路線図が表示されます.

Le Tram Le projet (SMTD 公式サイトへのリンク)
SMTD : le Syndicat Mixte des Transports du Douaisis
Le Tramのメニューの中に,évéoleのロゴが入った車両が見られるページ
もリンクされています. Eveole Présentation

SMTDでは,トラムが走る予定の沿線にあるカフェで,地元住民と当局の
人間が意見を交し合う会合も各地で開催してきたようです.公民館など
ではなく,リラックスできる雰囲気で説明会を開くという手法は,参考に
なるかもしれません. Café Tram Planning rencontres

このサイトにも画像や情報があります.
TRAM2007 : L'info Tram de la ville de Douai
(www. Tram2007.com へのリンク)

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
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2006年11月20日

【パリ郊外】トラムトレインT4開業

パリ郊外でフランス初と言われるトラムトレインが開業しました.
パリ(Paris)中心部から東に10キロ少々離れた,セーヌ・サン・ドニ県の
ボンディ(Bondy)とオルネ・スー・ボワ(Aulnay-sous-Bois)を結ぶ8キロの
路線で,両端の駅ではそれぞれRER(近郊急行線)と接続しています.
RER : Réseau express régional d'Île-de-France
周辺は,昨年秋の暴動以降,物騒なイメージがつきまとっています.

イルドフランスの交通網の中ではトラムと位置づけられ,T4と呼ばれる
ようですが,元はと言えば19世紀後半に開通した在来線の,コクチェ線
(ligne de chemin de fer des Coquetiers)を転換したトラムトレイン
です.Coquetier(コクチェ/コクチュ)とは,半熟卵などを載せるエッグ
カップという意味だそうです.

トラムトレイン(tram-train)と言っても,ドイツなどに見られるような,
路面電車が在来線に乗入れるわけではなく,その逆でもありません.
下で紹介するTF 1の記事にもありますが,鉄道と路面電車の両方の良い
ところを取り入れた交通機関という意味で,用いられているようです.
同じく下で紹介するSNCFのサイトによれば,トラムトレインは,リヨン,
ナント,ミュルーズ,ストラスブール,サンテティエンヌ,グルノーブル
などに今後導入が予定されているそうです.

在来線からトラムトレインが走るライトレール規格への転換工事には,
2年半を要しました.その関係でCoquetiers線は,2003年末よりバスで
代行されていましたが,それも11/19は朝から解消されます.11/18には
祝賀式典が行われ,11/19は朝から運賃無料で利用できたそうです.

転換工事に2年半も掛かったのは,それなりに理由がありました.
最大の土木工事は,それまで路線の北半分が単線だったため,それを複線
化することでした.沿線で随一の交通量がある国道(RN3号線)との交差
部分では,早くから鉄道が上を走る立体交差になっていましたが,その
場所以北が単線だったため,立体交差の橋をそっくり複線用のものと交換
しました.言葉で書くとこれだけですが,大変な作業だったようです.
その他にも運河を跨ぐ橋を複線用に拡張する必要もありました.
在来線時代には,電気機関車が牽引する客車が走っていましたが,これ
からは最短4分間隔で,低床車両が頻繁に行き来します.そのためには
複線化が外せない条件でした.

もちろん,それまでの駅施設やホームなどを取り壊し,低床車両向けに
することも行われています.さらに地域に密着するため新たに3つの駅を
設けました.
さらに,「踏切」を「交差点」に変換しています.これは間違っている
かもしれませんが,いわゆる鉄道にある踏切(passage à niveau)から,
路面電車が走る交差点(carrefours)に作り変えるということで,横断する
交通をスムーズにする狙いがあるようです.踏切横断のための歩行者用
地下道が従来はありましたが,これも撤去されて歩行者も平面で街中の
交差点のように線路を横断できるようになります.信号がありますが,
遮断機を無くしてしまったようです.これは,トラムトレイン化の目的の
一つに,地域が鉄道によって分断されている状況を改善することが挙げ
られていて,そのための転換と思われます.

これらの工事で2年半を要しましたが,当初からの予定では今年12月末の
開業予定でしたので,若干早く完成したことになります.

車両には,シーメンスのAvantoが採用されました.複電源車両で,この
地域では標準の交流2.5万Vに加えて,直流750Vに対応します.
パリ近郊では南部に直流1500Vの電化区間がありますが,セーヌ・サン
ドニ県では交流電化になっています.今回の転換工事で,この区間が直流
750V化されたのかどうかは,よく判りません.

SNCFでは型式名U 25500となるAvantoは,車長は37m近くに及び,定員は
242名(座席定員80)になります.

T4(ligne de Coquetiers)の今後は,東に位置する,モンフェルメーユ
(Montfermeil)方面や,北方面への新設路線も検討されているようです.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
まずは,開業を伝える公式機関のサイトへのリンクから.Transilienは,
SNCFが運行するイルドフランスの鉄道ネットワークの名称です.
Inauguration de la ligne du tram-train T4
(Transilien 公式サイトへのリンク)
Inauguration du 1er tram-train Bondy-Aulnay
La SNCF déroule ses innovations Le 1er tram-train de France
(SNCF 公式サイトへのリンク)

祝賀行事にあわせて報道もありました.TF1 では,先月より話題になって
いる,パリ外周部に建設が計画される循環ルートの話を,記事の後半を
割いて取り上げています.
samedi 18 novembre 2006 Le "tram-train" enfin sur les rails
(TF1 ニュースへのリンク)
18.11.06 Inauguration du premier tram-train de France
(Le Nouvel Observateur ニュースへのリンク)
18 novembre 2006 Le tram-train facilitera la vie des Franciliens
(画像集) L'actualité en images
(M6.fr ニュースへのリンク)

豊富な画像でトラムトレインを紹介するブログ (カテゴリへのリンク)
Rubriques Tram-train Bondy-Aulnay
(Le Raincy - site non officiel ブログへのリンク)

昔の様子は,下記ページで駅名をクリックすると画像を見られます.
La Ligne "Provisoirement" fermée Des Coquetiers
(VraiTourisme へのリンク)

T1やT4を含めて,パリ北駅から北東部,セーヌ・サン・ドニ県方面への
RERや,現在計画されている路線の一部の位置関係をまとめました.
色にかかわらず,破線の部分が構想や延長計画などを示しています.

資料を基に独自に構成したもので,正確ではないかもしれません
paris-T4.png

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

パリを周回する環状交通計画 関連 過去ログ :
2006/11/07 【イルドフランス】貨物線をトラムトレイン?
2006/10/10 【パリ】メトロでの外環状線構想
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2006年11月14日

【クレルモン=フェラン】一ヶ月遅れの運転開始

この話題はもう食傷気味かもしれませんが,
ゴムタイヤ式トラムのトランスロール(Translohr)の営業運転が,ついに
クレルモン・フェラン(Clermont-Ferrand)で開始されました.ピュイ=ド=
ドーム県の県知事の運行許可を受けて,11/13午後からです.
ここまでの経緯は,過去ログをご参照ください.

SMTCのサイトや報道によれば,営業運行に際して,いくつかの改良点を
実施しています.これらを3ヶ月間試用し,有効となれば本格的な採用と
なるようです. いずれも,試運転中の10/02に起きたような,車体側の
ガイドロール(案内輪)が,中央のガイドレール(案内軌条)から逸脱しない
ようにするための予防策です.
SMTC : Syndicat Mixte des Transports en Commun
de l’agglomération clermontoise

まず,中央のガイドレール(案内軌条)の周囲は,これまで柔軟性のある
樹脂で覆われていましたが,これを硬い素材に切り替えました.破片が
残らない(刺さらない)ようにするためでしょう.これは全区間ではなく,
脱輪が起きた問題の場所や,高架橋部分などに限られます.

次に,これはパドヴァでも行われているはずですが,障害物を排除できる
装備を車体に施したことです.これまでも板状のものが先頭部の床下に
見えましたが,これが強固なものになったのでしょうか.装備済車両の
画像は今のところ見つかっていませんが,クレルモン=フェランでは,
11本に装着されて営業運転に入っており,残り5本にも10日以内に装着
されるそうですから,見かけるのも時間の問題でしょう.

最後に,これは脱輪に関係あるかどうかよく判らないのですが,plate-
forme(文字通りプラットフォームか?)の区分線を,花こう岩?(非常に硬い
素材)から,muret(直訳すると低い壁),=段差?に変更したようです.
muretとは,初期の段階でbaliroutesに覆われていたブロックともあり
ますが,どちらにしてもこれはイメージが沸きません.

11/13から3週間の試用期間後,今度こそ問題がなければ,トラム導入で
予定されていたバス路線の再編を,運行会社のT2Cは12/04に行います.
T2C : Transport en Commum de l'Agglomération Clermontoise

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
13/11/2006 Lundi 13 novembre à midi,
Lundi 4 décembre, les bus se mettent à l'heure du tram...
(SMTC ニュースリリースへのリンク)

ゴムタイヤトラムの開業を伝える記事 :
13/11/2006 (Moniteur-Expert ニュースへのリンク)
Mise en circulation du tramway sur pneus de Clermont-Ferrand

映像 From: Jfox63 : (YouTube へのリンク)
Tramway de Clermont-ferrand le 12 novembre 2006.
13 novembre 2006 Le viaduc st Jacques avec ses baliroutes.
上段の映像では,しきりに床下を気にしているようですが,際立つ違いは
見当たりません.排障装置は外からでは見えないのかも.muretとは,
下段の映像に写っているブロックのことかもしれません.

一方,イタリアのパドヴァ(パドバ)(Padova / Padua)では,今月いっぱい
各種試験を伴う試運転が実施されるようです.

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

営業開始に向けた最近のトランスロール 関連過去ログ :
2006/11/04 【パドヴァ】改造後の試運転再開か?
2006/11/03 【クレルモン=フェラン】11/13営業再開へ
2006/10/21 【パドヴァ】トランスロールを改良?
2006/10/15 【トランスロール】案内輪逸脱はパドヴァでも
2006/10/14 【クレルモン=フェラン】本格開業はお預け?
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2006年11月07日

【イルドフランス】貨物線をトラムトレイン?

先日,パリ市(Paris)の外縁を,メトロが走る計画が再浮上してきたと
ご紹介していたばかりですが,今度は更に外側の貨物線にトラムウェイ
か,トラムトレイン(tram-train)などのLRV(trains légers)を走らせる
計画の公聴会が,今週から沿線の各地で開催されるという報道がありま
した.この計画も,実は20年越しのものだそうです.

このTangentielle計画は,直訳では接線の計画ということになりますが,
現在貨物列車が走る,Ligne de Grande Ceinture(大ベルト線)を利用,
パリを中心にイルドフランス各地へ放射状に伸びる通勤路線との接続を
図る連絡鉄道を走らせるものです.ただし,今回はパリ北側だけにとど
まるため,Tangentielle Nordと呼ばれます.

下に地図や乗換え可能な路線へのリンクもありますが,東から順に,
RER E線とトラムウェイ T1号線,メトロ5号線,RER B線,メトロ13号線,
RER D線,TransilienのParis-Nord線,RER C線,TransilienのSt Lazare
線,そしてRER A線と乗換えできます.(現在開通している路線のみ)

これまで郊外から郊外へ移動の際も,パリ市内を経由しなければならな
かった人たちにとって,公共聴聞手続きに入ったことは朗報のようです.
トラムトレインに決まったわけではありませんが,約28キロの区間を,
35分で走る予定で,運転間隔はピーク時に5分を想定しています.

貨物列車が主に走るLigne de Grande Ceintureは,交流電化されていま
すが,パリ西部のごく一部(10キロ程度)の区間(Grande ceinture Ouest)
で,2004年12月から旅客列車が走るようになり,当時68年振りの旅客営業
再開だったそうです.

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
06.11.06 Un supermétro pour la Seine-Saint-Denis
(20minutes.fr ニュースへのリンク)

Tangentielle Nord (公式サイトへのリンク) 計画概要
計画路線図 : Plan des correspondances
開通後の乗換え案内 :
Des correspondances avec toutes les lignes du RER
公共聴聞調査の日程 : Les dates de l'enquête publique

東側の始発駅となる,Noisy-le-Sec RER (Google Maps)
Avenue Gallieniには,トラムウェイT1が走っているはずですが,撮影
時点ではまだ軌道がありません.

先日ご紹介していたパリの外周メトロにつきましては,その後の情報に
よれば環状運転ではなく,トラムT2号線との重複区間は途切れることが
判明しました.西向きに口を開いた馬蹄形のような路線になるようです.
過去ログ 2006/10/10 【パリ】メトロでの外環状線構想
November 2006 Orbital metro in RATP development strategy
(Railway Gazette ニュースへのリンク)

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
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2006年11月03日

【クレルモン=フェラン】11/13営業再開へ

先月中旬,華々しく行なわれた開業式典のあと,土日だけは一般の旅客も
乗車できたクレルモン・フェラン(Clermont-Ferrand)のトラム(tramway)
は,すでにご紹介している通り,その後は一旦旅客営業を休止して,安全
性確認のため,旅客なしのカラの運行が続いていました.トランスロール
(Translohr)の特長の一つである,脱線しにくい構造のはずの案内輪が,
先月初めの試運転中に脱線したためです.その後,同じトランスロールを
導入する,イタリアのパドヴァ(パドバ)(Padova / Padua)でも,同様に
脱線が起きたことも恐らく影響していたことでしょう.


しかし,先月末にLohr社をはじめ,国の交通技術関係の省庁(STRMTG),
運行するT2Cなど,関係者の専門家らが集まった席で,過去2週間の試運転
内容を分析した結果,クレルモン=フェランが属すピュイ=ド=ドーム県の
県知事の運行許可が下りることを条件に,SMTCは営業再開を11/13からに
決定したとの発表が昨日ありました.
SMTC : Syndicat Mixte des Transports en Commun de l’agglomération
clermontoise
STRMTG : Service Technique des Remontées Mécaniques et des
Transports Guidés
T2C : Transport en Commum de l'Agglomération Clermontoise

(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
02/11/2006 Mise en exploitation commerciale du tram annoncée pour
le lundi 13 novembre
(SMTC - Le tram ニュースリリースへのリンク)
今のところ報道記事は見つかっていません.

これに先立つ今週はじめ,フランスのストラスブール近郊(Duppigheim)に
本社と試験線を持つロール社(Lohr Industrie)は,イタリアのパドヴァで
起きた案内輪脱輪の再現検証を行なっていたようです.これはイタリア
からの報道で明らかにされています.
実験が行なわれていたと思われる,ロール社敷地の衛星画像 :
Lohr Industrie INDUSTRIAL FACILITIES
Z.A. De la Bruche Avenue de la Concorde 67120 Duppigheim Alsace
(Google Maps へのリンク)

また,パドヴァのトランスロールに施される改良,以前ご紹介している
スノープロウのような排障器と,異常を検知して非常制動をかける装置の
取り付けを,クレルモン=フェランの2本の車両にも行なったそうです.
こちらも,イタリアの下記報道が情報源です.
31/10/2006 Tram, nuove prove (PDFファイル)
(Associazione Commercianti Turismo e Servizi Padova にアップロード
されている,Corriere del Veneto 記事PDFファイルへのリンク)

この記事によれば,パドヴァは年内の営業運転は難しい状況のようです.

クレルモン・フェランでは,新聞記事などの情報を探せずにいますが,
ビデオを精力的にアップロードされている人がいます.
10/14に撮影された,開業式典に向かう電車からの映像 :
Inauguration du tramway depuis la rame 2 by J-fox
車庫から式典会場まで,続行運転されたらしい2台目からのもので,先頭
位置を確保できなかったらしく,あまりいい映像ではないかもしれません
が,途中を早送りして10分近くで,車内から外の様子を追っています.

次は,10/15撮影の営業車両の先頭からのかぶりつき映像 :
Tramway de MDC à 1er Mai by J-fox
Tramway de 1er Mai à Champratel by J-fox
これらも,途中は早送りに編集されていますが,周辺の雰囲気などがよく
わかりますし,電停で人が鈴なりになって電車を待っているところが,
なんとも印象的です. (ビデオは,Dailymotion へのリンク)

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

最近のトランスロール 関連過去ログ :
2006/10/21 【パドヴァ】トランスロールを改良?
2006/10/15 【トランスロール】案内輪逸脱はパドヴァでも
2006/10/14 【クレルモン=フェラン】本格開業はお預け?
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2006年10月27日

【イルドフランス】光天井のRER次期車両

パリとその近郊イルドフランス(Île-de-France / Francilien)でSNCFが
走らせる通勤電車を,ボンバルディアが受注したというニュースが,先日
世界中を駆け巡りましたが,その車両がエッフェル塔に近いシャン・ド・
マルス公園(Champ-de-Mars)で公開されたという報道がありました.
フランスの鉄道車両ですから,どんな外観でも,もう驚きませんが,その
内装には注目です.下記リンク先に画像がありますが,イベント用の車両
ではなく,これでも日常的に利用されるRER向けの車両なのです.
SNCF : Société Nationale des Chemins de fer Français
(フランス国鉄)
RER : Réseau express régional d'Île-de-France
(郊外では主に地表を,都心部では地下を走りますが,メトロ(地下鉄)
より駅数が少ないことから,近郊急行鉄道網とも)

(以下,リンク先は新しいウィンドウで開きます)
まずは,メーカーの公式発表から.
October 25, 2006 Bombardier Selected By French National Railways
SNCF To Supply The Future Ile-de-France Commuter Train Total
Contract Estimated At 2.7 Billion Euros

(Bombardier プレスリリースへのリンク)

カラフルな車両のお披露目を伝える記事 : (下段が画像集)
26.10.06 Le train de banlieue prend des couleurs
25.10.06 Diaporama Les nouvelles rames SNCF en Ile-de-France
(20 Minutes ニュースへのリンク)

記事には,車内にLCDの案内画面があるとか,無線(ラジオ?)2チャンネル
が入るので,それをイヤホンで聞けるということも記されていますが,
まずは,座席モケットのモザイク模様に目がいくことでしょう.そして
出入口の部分の光天井です.
この部分の天井は,ドアが開いている時は白,走り出すと青空をイメージ
した青に変わり,ブレーキが掛かるとオレンジ色,そして停車すると赤に
変わるという代物でした.

その他,連接台車の採用?により,車体幅を広げているようで,画像でも
確認できますが,車端では座席が横5列に配置されています.乗降ドアも
かなり広いもののようです.(諸元表は見つかっていません)
連接台車で幅広車体というのは,ストックホルムで近郊電車として走って
いる,X60シリーズと同じ発想でしょう.X60はALSTOM LHB製ですから,
もしかしたら競合していたのかもしれません.


すぐにでも乗ってみたくなるような車両ですが,予定では2009年11月から
納入が始まり,172編成揃うのは2015年だそうです.営業運行開始は,
2010年以降でしょう.計画ではRERのB線とD線に投入されることになって
いて,今回公開された車内には,すでに両線の路線図が掲示されていた
ようです.この車両の名称は,まだ決まっていません.

なお,ボンバルディアは受注に際して,この車両をフランス国内で製造
することを約束しているそうです.
ヴァランシエンヌ地方のクレスパン(Crespin)にある同社工場で,設計
から製造まで行われると,プレスリリースにありました.雇用創出にも
気を使っているようです.

パリでは11/18にトラムトレインのT4が営業運転を開始するほか,69年
振りの復活となるパリ市電T3は,12/16に開業予定です.
これからパリを訪問されるなら,これらも楽しみではありますが,すでに
日本でも報道されているように,一部で危険行為も発生しています.
こういう時に路線バスが狙われるのは,どうも万国共通のようですが,
電車も例外とは限りません.十分ご注意ください.


誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
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2006年10月14日

【クレルモン=フェラン】本格開業はお預け?

クレルモン=フェラン(Clermont-Ferrand)で,今日10/14から旅客運行を
開始する予定だったトラムは,本日式典を行い開業こそ宣言するものの,
この土日だけの限定的な運転を行なった後は,しばらく営業運行を差し
止められることになります.10/13の午後,知事がその決定を発表した
との報道がありました.

問題は,10/02の早朝,試運転中に起きた脱線事故でした.脱線(sortie
de rail)と言っても,走行輪はご当地ミシュラン(Michelin)のタイヤを
はいた,ゴムタイヤ トラムのトランスロール(Translohr)の話ですから,
中央のガイドレールから案内輪が外れたということです.
SMTCによれば,現場は南側の暫定的な終点CHU Gabriel-Montpiedの手前
にある,折り返し用のポイントだったようです.非常に低速で通過して
いた試運転車両が,自動車が縁石に衝突して落としていたアルミの破片
により脱線しました.この事故により,試運転(Marche à Blanc)は一週間
中止されていたのです.
SMTC : Syndicat Mixte des Transports en Commun de l’agglomération
clermontoise

その後10/09から試運転は再開されますが,その間に現場の軌道の調整?
や,ロール社(Lohr)は排障器のチェックなどに追われました.

この土日(10/14-15)は,北側の終点Champratelから,途中のMaison de
la Cultureまでがトラムで運転され,そこからCHU - Gabriel-Montpied
まではシャトルバスで代行されることになります.問題の場所を避ける
ためです.また,ChampratelとMaison de la Culture間のトランスロール
(Translohr)の運転も,速度が時速30キロに制限されます.
そして,本来であればクレルモンフェランの公共交通を運営するT2Cに
より,10/16から営業運行に入る予定でしたが,1ヶ月間は様子を見ながら
試験走行が続けられるようです.
T2C : Transport en Commum de l'Agglomération Clermontoise

(以下,リンク先は新しいウィンドウで開きます)
知事の決定を伝える報道 :
13.10.06 Interdiction de circuler sine die pour le tramway
clermontois sauf pour les deux jours d'inauguration

(Nouvel Observateur ニュースへのリンク)
この記事以外に今のところ情報を得られていないのが気になります.


脱線事故後の試運転再開と,この土日の運転内容を告げるリリース :
12/10/2006 Reprise de la Marche à Blanc
13/10/2006 Fonctionnement du tram les 14 et 15 octobre
(SMTC - Le tram ニュースリリースへのリンク)

ゴムタイヤ式トラムでは初となる両運転台式のトラムが10/14に開業する
と案内するクレルモンフェラン市のページ : Inauguration du tramway
(Ville de Clermont-Ferrand 公式サイトへのリンク)

10/12に撮影された5分少々のビデオ : Tramway Clermont by JP-F
折返しのシーンも収められています. (Dailymotion へのリンク)

上空からの画像を見ることのできるインタラクティブ地図 :
Ville de Clermont-Ferrand - Plan interactif
(Ville de Clermont-Ferrand 公式サイトへのリンク)
クレルモン=フェランの地図ですので,マウスさえあれば操作できます.

地図の右側にあるツールバーのうち,一番下の三色のアイコンをクリック
して,浮き出たメニューからTramwayをクリックすると,地図上にトラム
路線がトレースされます.その後は+でズームイン,ドラッグして位置を
変えれば希望の場所の詳細を見ることが出来ます.また,地図の右上に
ある回る地球マークを左にスライドさせると,地図データが薄くなって
衛星画像が浮き上がってきます.
データが古いのか,衛星画像でも軌道はほとんど見えませんし,電停名も
下記路線図とは異なっています.
Plans du réseau (トラムはA) (T2C 公式サイトへのリンク)

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

直近の関連過去ログ : 2006/7/27 Translohr 10/14デビュー
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2006年10月10日

【パリ】メトロでの外環状線構想

今年7月に就任したRATPの新しい代表が,パリの外周を走るメトロ構想を
復活させるとの発表を先週末に行いました.
RATP : Régie autonome des transports parisiens (パリ市交通公団)

この10年間で,パリの郊外同士の行き来は20%も増えていて,都心を経由
せずに郊外同士を結びつける必要がでてきたためです.métrophériqueと
プロジェクト名を付けられた地下鉄は,パリ市の外周を巡る高速道路,
périphériqueから2-3キロの範囲を走り,都心から放射状に伸びてくる
メトロ(地下鉄)と交差して接続することになります.このため,パリ市内
での標準的な地下鉄の駅間隔距離が2キロなのに対し,Metrophericでは
1キロごとに駅を設けることになるようです.
40キロに及ぶループ地下鉄の建設費は,少なくとも40億ユーロから,上は
60億ユーロにまで達するとみられています.
périphérique : Boulevard périphérique de Paris (全長約35キロ)

このほかにも,今年の投資額は9億ユーロで,前年の7億9千万ユーロを
上回ることになることも発表されています.これはメトロ13号線近代化に
投じられるほか,トラム建設や14号線の延長にも使われます.

また,欧州議会の求め?に従い,競争原理を取り入れていくともありま
した.現在RATPは,一部のRERがSNCFで運行されている以外は,イルド
フランス内の公共交通をほぼ独占的に運営していますが,これがSNCFとの
競争になるのか,他社の参入があるということなのかどうかは不明です.

(以下,リンク先は新しいウィンドウで開きます)
先週末の最初の一報は,AFPが記事を配信しました.
07.10.06 La RATP relance le projet de métro autour de Paris,
le "métrophérique"
(20Minutes - avec AFP - ニュースへのリンク)

パリのメトロ環状線計画というのは,これまでにもあったようです.
すでに,パリでは一部の路線をつなぎ合わせると,環状ルートを形成して
いますが,構想でははるかに外側を走る,いわば外環状線になります.
Orbitaleとか,super métro(スーパーメトロ)という言葉がキーワードに
なっていたようで,公式のものは見つけられませんでしたが,今年1月に
投稿された下記ブログに,その概念図らしきものがありました.
10 janvier 2006 Transports en commun : priorité à la banlieue !
(Paris est sa banlieue ブログへのリンク)
記事の中の二番目の画像がスーパーメトロ構想を表していて,クリックで
拡大できます.


現在の話に戻りますと,週が明けて,その反響なども報道されました.
まず,Métrophériqueの構想地図が明らかにされました.ここからは,
20Minutes単独記事へのリンクです.
Carte Le projet de tracé du Métrophérique (PDF)

20Minutesが入手した地図によれば,第一期区間の開業が間近に迫り,
延長も予定されているT3(トラム)よりも,さらに外側を走ることになり,
同じトラムのT1よりは内側を,T2とは一部路線が重複しているところも
ありますが,基本的には外側になるようです.
昔の環状線Orbitale計画の予定線も載っていて,パリ市の東に飛び出す
ように広がるヴァンセンヌの森(Bois de Vincennes)を,Orbitale計画は
パリ市寄りで突っ切るのに対し,Métrophériqueは外側を回りこみます.
その他は,ほぼ昔と変わらない路線になるようです.


続いて単独インタビューや,各方面の反応など :
09.10.06 La RATP rêve de faire un tour en banlieue
09.10.06 Pierre Mongin : «Une boucle de 40 km pour relier les
grandes villes»
(RATPの新代表への質疑応答)
«Il faut de la synergie, assez de cette concurrence SNCF-RATP !»
(20Minutes ニュースへのリンク)

メトロ外環状線計画はトラム路線と重複しますが,郊外対郊外の交通の
利便を高めるには,信頼性が高く,より早い交通機関が求められていると
しています.それには地下鉄が最適で,たとえ60億ユーロを投じても,
すでに10-12%を占める郊外間の移動が,今後20%に増加することに対応
できる上に,intra-muros(環状道路の内側)の交通事情をも改善できる,
地下鉄が必要と判断されたようです.
また,現在郊外から都心への自動車の流入が多いのは,駅にパークアンド
ライドの設備がないからで,ヴァル・ド・マルヌ県(Val-de-Marne)(パリ
の南東にある県)内のRER(A線)の駅のように,市長により駐車場が撤去
された例もあるのだそうです.これに対して,メトロ外環状線の駅では
パークアンドライドを可能にするという話も出ました.
RER : Réseau express régional d'Île-de-France

不明な点や,誤訳や誤解による内容の間違いはご容赦ください.
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2006年10月08日

【リヨン】空港連絡の急行トラム事業権

フランスの建設業者VINCIが,LESLYSの30年間に及ぶconcessionnaire,
契約に基づく事業権を獲得したという報道がありました.

LESLYSとは,リヨン(Lyon)のTGVが発着するパールデュー駅(Gare Part
Dieu)と,欧州内の各地からの便が発着するサンテグジュペリ空港(LYS :
Aéroport Lyon-Saint-Exupéry)を,25分で結ぶトラムのことです.現在の
連絡バス(Satobus)は,同区間に40分を要しています.
今年12月に営業開始する予定のリヨン3本目のトラムT3(LEA)を延長して
空港までたどり着くのですが,時間短縮のため途中T3の電停はほとんど
停まらないため,Expressが名前に入っています.一応2008年に開通する
予定になっていますが,定かではありません.
LESLYS : Liaison Express Lyon St Exupéry
LEA : Ligne de l'est de l'agglomération (=T3)

30年間のコンセッション期間中,出資,建設,沿線開発が委託されます.
LESLYSは全長23キロとなる見込みですが,途中のMeyzieu - ZIまでは,
T3としてSYTRALが建設していますので,そこから空港までが新たに建設を
必要とされる区間となり,1億ユーロを要するようです.
トラムの運行は,保守を含めてVeolia Transportが請け負うことになって
いて,営業収入が事業報酬になります.

(以下,リンク先は新しいウィンドウで開きます)
6 octobre 2006 (VINCI ニュースリリースへのリンク)
Le Conseil Général du Rhône désigne le groupement conduit par
VINCI « concessionnaire pressenti » de la liaison ferroviaire
Lyon Part-Dieu / Aéroport Saint-Exupéry (Leslys)


oct. 6, 2006 Vinci concessionnaire du Tramway express lyonnais
(Reuters ニュースへのリンク)

路線の概要や地図などは,ローヌ県?のサイトに :
05-09-2006 "LESLYS", tramway de l'Est
(Département du Rhône 公式サイトへのリンク)

T3(LEA)とLESLYSは,1980年台に運行終了した貨物鉄道CFELの線路敷地を
利用しています.下記地図にはCFELの線路跡も点線で載っているため,
現在の路線バスだけでなく,T3(LEA)やLESLYSの通るルートを容易に想像
することができます.Plan de l'agglomération Est (PDFファイル)
(TCL 公式サイトへのリンク)
CFEL : chemin de fer de l'Est lyonnais
TCL : Transports en Commun Lyonnais

T3(LEA)の概要 : Le tramway Lea Le tramway Lea
(SYTRAL 公式サイトへのリンク)
SYTRAL : Syndicat mixte des Transports pour le Rhône et
l'Agglomération Lyonnaise

T3(LEA)の終点Meyzieuから先は,Google Earthでも見極めが困難になる
ほど,CFELの線路跡は周囲と同化してしまっているようです.それでも
何とか跡を追っていくと,Meyzieu - ZIからTGVと交差する地点までが
約4.2キロで,そこからTGVの空港駅(Gare de Lyon-Saint-Exupéry TGV)
までは約4.5キロありました.9キロ弱ということになります.
上記ローヌ県のページにある経路図では,このルートをたどるようにも
見えますが,距離は7キロとあります.一方,今回のVINCIのプレスでは
9キロとなっています.

Meyzieu T3(LEA)の終点 (マップモード)
(Google Maps へのリンク)
画面左端にリヨン,右側にはリヨン空港の滑走路北端があります.

Aéroport Lyon-Saint-Exupéry (サテライトモード)
中央の矢じりのような形の建物がTGV駅の駅舎で,上からでは特徴があり
ませんが,写真でも一度見たら忘れられないデザインでしょう.それを
南北に貫くのはTGVが発着ホームの屋根で,右手にある半円形を並べた
ところが空港旅客ターミナルになります.

(Google Maps へのリンク)

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

関連過去ログ : 2006/6/28 11月末開業のLEAで試運転開始
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2006年10月03日

【マルセイユ】トラム建設にEIB融資決まる

6月にルマンが市電建設に際して,欧州投資銀行(EIB,フランス語BEI)
から融資を受ける報道があった際に,BEIのプレスリリースには過去5年に
フランスの都市交通への投資では,現在トラムを建設中のマルセイユが
含まれていないとご紹介していましたが,今回加わることになりました.
BEI : Banque européenne d'investissement,
Europäische Investitionsbank,European Investment Bank
2006/6/18 【ル・マン】市電復活に投資銀行から融資

欧州投資銀行(BEI / EIB)は,マルセイユの路面電車に1億5千万ユーロを
融資することになりました.11.9キロの2路線建設,26本の低床車購入,
車庫建設など,総額4億7千万ユーロとされている費用にあてられます.
Ligne 1 : Noailles - Les Caillols
Ligne 2 : Euroméditerranée-Gantès - La Blancarde

BEIは,10年余の間に30億ユーロ以上を,フランスの都市交通に投資して
きました.グルノーブルの名がないと6月にはお伝えしましたが,今回の
リストには含まれています.軌道系交通機関が運転されている,もしくは
現在建設中で名前がない街は,カン,パリ,ニースなどでしょう.

フランスを除くEU全体では,2000年以降150億ユーロが,次の都市の都市
交通に融資されていると,リリースには記されています.
Athènes, Alicante, Barcelone, Berlin, Bruxelles, Budapest, Dublin,
Düsseldorf, Lisbonne, Londres, Madrid, Manchester, Munich, Porto,
Prague, Rome, Stockholm, Valence (原文通りのフランス語表記)
最後のValenceとは,リヨンとマルセイユの中間にあるフランスの都市の
ほうではなく,スペインのバレンシアのことでしょう.


(以下,リンク先は新しいウィンドウで開きます)
Date of Release : 29/09/2006
150 millions d’euros de la BEI pour le tramway de Marseille
(BEI ニュースリリースへのリンク)

02.10.06 Marseille emprunte pour financer le tram
(20 minutes ニュースへのリンク)

8月の投稿に先日追記しましたが,マルセイユ向けのFLEXITY Outlookが
デビューしています.豊富な画像がウィーン発で発信されていて,今回は
ボンバルディア(Bombardier)のウィーン工場から,ウィーン南東部にある
市電工場へ,夜間市内を移動した際の画像がアップロードされています.
ウィーンのリンク(Ring)にある国会議事堂の前では,撮影のための停車も
あったようです.

工場での公開分は重複になりますが,アドレスも変更されましたので,
今一度リンクを張っておきます.

France, Marseille, modern Tramway
Vienna, October 2, 2006: Transfer of Marseille's first Tramcar
from Bombardier to the Wiener Linien workshop

September 26, 2006: The presentation of the new tramcar at Bombardier in Vienna
(Viennaslide へのリンク)

マルセイユのトラムの話題,直近の過去ログ :
2006/8/18 【マルセイユ】あのデザインが遂にデビュー
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2006年09月19日

【APS】オルレアンのB線で採用され4都市に

架線が目障りになりそうな場所に路面電車を走らせるのに,ワイヤを一切
張らずに路面に埋め込んだ第三のレールから集電するAPSが,ボルドーで
軌道に乗ってきたことから,今年に入って採用を決めた都市が,ランス
(Reims),アンジェ(Angers)に続いて,オルレアン(Orléans)で3都市目と
なりました.オルレアンはパリから南西に約130キロの所に位置します.
APS : Alimentation Par le Sol (地表集電システム)

域内の人口約25万人のオルレアン(Orleans)では,2000年に18キロ弱の
南北縦貫型の路面電車を走らせていますが,今度は東西横断型の路線を
新設するにあたり,アルストム(Alstom)が車両製造から軌道の建設まで,
システム全体を請け負うことになります.全低床車(Citadis 302)27本
(うち6本はオプション),レール,地表集電のAPS,信号装置などを含めた
総費用は1億800万ユーロです.
先に開業している南北の1号線(ラインA)も,やはり同社の低床車ですが,
こちらは部分低床のCitadis 301が22本導入されていました.約18キロの
路線開業に,当時19億フランスフラン(約2.9億ユーロ弱)掛かりました.

東西に走る2号線(ラインB)は,オルレアン市だけでなく東西に隣接する町
にも線路を延ばし,延長は約12キロ,電停数は26に及びます.このうち
オルレアン市中心部の旧市街地で,1キロ前後のAPSによる架線レス区間が
設けられます.開業予定は2011年です.

(以下,リンク先は新しいウィンドウで開きます)
アルストムのプレスリリースと,LRTAのニュースページより :
18 September 2006 Orléans in France selects Alstom for its second
tram line, opting for APS

(Alstom ニュースルームへのリンク)
18 September 2006 Alstom to build and equip Orléans second tramway
(Light Rail Transit Association ニュースへのリンク)
両者では細かいところで若干数字が異なる部分があります


オルレアン市と,その都市圏(l'AgglO)のサイトにあるトラムの資料 :
déplacements | les projets | tram est-ouest
le tracé du tram est-ouest entier (路線図)(JPGファイル)
(ville d'Orléans 公式サイトへのリンク)
Communauté d'Agglomération Orléans Val de Loire (l'AgglO)
Cleo, Construire la Ligne Est-Ouest (PDFファイル)
(Communauté d'Agglomération Orléans Val de Loire 公式サイト)

APSが採用されるのは,路線図上の電停名,place de l'Etape,Jeanne
d'Arc,de Gaulleの間だと思われます.
la ligne à Orléans (オルレアン市内拡大図あり)
place de l'Etapeから南下したあと西に曲がりますが,その曲がり角の
東側には大聖堂(Cathédrale Sainte-Croix d'Orléans)があり,オルレ
アンと言えばジャンヌダルクが有名ですが,その名前が付けられる電停
Jeanne d'Arcは,まさしくrue Jeanne d’Arc(ジャンヌダルク通り)上に
あります.架線を張らないのは,ここの景観を保護することが目的です.
なお,de Gaulleで南北に走る1号線(ラインA)と交差します.
De Gaulle(Place de Gaulle,ドゴール広場の最寄電停)

インターネット上でその通りを見てみると... :
Orleans Cathedral and Rue Jeanne d'Arc in flickr
Orléans "rue Jeanne d’Arc" (Google Images 検索結果)

下記ページによれば,東西を連絡する専用軌道の公共交通機関は,南北の
トラムが開業した翌年から本格的に計画が進められ,2003年11月に現在の
ルートに落ち着いたようです.その時点でトラムバス(tram-bus,ガイド
ウェイのことか?),ゴムタイヤのトラム(tram-pneu),そしていわゆる
路面電車(tram-fer,鉄車輪のトラム)の選択肢がありました.これが路面
電車に決定したのは,2005年3月のことですが,ナント(Nantes)の4系統
のように,BRTになる可能性もあったのでした.
下記ページに詳細を記したPDFファイルへのリンクがありますが,2004年
11月に住民1500人を対象にして実施された調査で,東西を結ぶ公共交通で
望む方式は?という問いに対し,路面電車と答えたのが56%,ゴムタイヤ式
トラムが30%,バスはガイドウェイバスと通常のバスを合わせて14%という
結果が出ていたそうです.実物が目の前にある強みかもしれません.
Transport en commun en site propre (2eme ligne) (歩み)
(Agence d'urbanisme de l'agglomération orléanaise へのリンク)
TSCP : transport en commun en site propre (専用軌道の公共交通)
SEMTAO : Transport en commun de l'agglomération Orléanaise
(公式サイトへのリンク)
SETAO : Société d'Exploitation des Transports de l'Agglomération
Orléanaise

誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.

APS 関連過去ログ :
2006/7/14 【APS】アンジェとランスで採用 3都市に
2006/6/21 【Alstom】APSがイノベーション賞受賞
2006/1/10 【ボルドー】架線レスを売り込み開始?
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2006年09月10日

【クレルモン=フェラン】80パーミル走行試験

クレルモン=フェラン(Clermont-Ferrand)にトラムが復活するまで,あと
1ヶ月少々となりました.開業は10/14に予定されています.

試運転の走行区間は,北から南へ伸びていったようですが,先月には南の
終点(CHU G. Montpied)までたどり着いたようです.途中にSNCFの線路を
越える跨線橋があり,空車状態での試運転は難なく終えていましたが,
先週は14トンのバラストを搭載して,最大荷重として260名が乗車して
いるのと同じ状態にした上で,8%(80パーミル)の勾配がある600mのSaint-
Jacques跨線橋を通る試験が行なわれました.
トランスロール(Translohr)のSTE 4は,理論上は13%(130パーミル)まで
対応可能なようです.

(以下,リンク先は新しいウィンドウで開きます)
08/09/2006 jeudi 7 septembre le tram monte le viaduc Saint Jacques
en charge maximale

Le tracé (概略と詳細な路線図)
Design et Caractéristiques techniques (デザインと性能)
(SMTC - Le tram 公式サイトへのリンク)
SMTC : le Syndicat Mixte des Transports en Commun de
l’agglomération clermontoise

Viaduc Saint-Jacquesは,終点の二つ手前のUniversitésと,一つ手前の
St Jacques Doletの間にあります.
ligne A Champratel - CHU G. Montpied (PDFファイル)
(T2C 公式サイトへのリンク)
T2C : Transport en Commum de l'Agglomération Clermontoise

Google Mapsでは衛星画像は無理ですが,他のサイトで見ることができ
ます.Mappy Town mapsのMap欄に下記データを入力してください.
Street に Viaduc Saint-Jacques
Placeに Clermont-Ferrand
Post codeに 63000
CountryはFrance-DOMを選択した上で,Aerial photosにチェックを入れて
OKボタンを押すと,衛星画像が表示されるはずです.
Viaduc Saint-Jacques Clermont-Ferrand 63000 France

ところで,この跨線橋の所ではありませんが,試運転の様子がビデオ投稿
サイトにアップロードされています.日本でも見ることが出来るトランス
ロール(Translohr)ですが,フランスの街中を走る様子を一足先に眺めら
れます.
Tramway de Clermont ferrand (Dailymotionへのリンク)
似たようなサイトのYouTubeは日本人利用が多いのに対し,Dailymotion
ではフランスからの投稿が多いようです.tramwayで検索すると,他にも
色々出てきます.

撮影は,9/06とあります.撮影場所も丁寧に記されていますので,路線図
などとあわせてみれば,現地へ行かれるかたには事前のロケハンになる
かもしれません.

同じメタリックな塗装ながら,赤系統のクレルモン=フェランに対して,
青系統の車両が入ったイタリアのパドヴァ(Padova)では,9/11(月)から
実施の冬ダイヤ改正より運行が開始されます.しかし,1ヶ月は乗客なし
の予定で,どちらが先にトランスロール初の運賃を支払った旅客を乗せた
営業運転を開始するのか,微妙なところです.
追記 : 2006/9/11
その後の情報によれば,パドヴァ(パドバ)のほうは11月からにまたまた
延期になったようです.


関連過去ログ リスト:
【クレルモン=フェラン】
2006/7/27 Translohr 10/14デビュー
2006/6/17 中心部でトラム試運転
2006/2/14 電停プロトタイプ公開

【パドヴァ】
2006/8/09 トランスロール9月運行開始
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【フランス】30年ぶりに車の交通量減少へ

2005年のフランスの自動車交通量は,1974年以来30年振りに減少した,
という調査報告がフランス運輸省から発表されたと報道がありました.

フランス国内の移動手段で自動車の占める割合は83%,次いで鉄道が10%,
バス5%,航空機2%というのが2005年の構成です.1990年代には平均して
2%増加してきた自動車が,2004年には増加なしになり,ついに2005年には
マイナス1.4%に転じたというものです.自動車の交通量が減少するのは,
1973年の石油危機以来のことだとか.
高速道路網の交通量は引続き増加していることから,この減少は近距離
移動での自動車利用機会が減ったことが影響しています.その引き金に
なっているのが燃料価格の上昇で,2004年から2005年にかけては24%も
上がっていました.

都市交通をみると,1996年から2005年までの10年間で,鉄道と地下鉄は
2.8%の増加がみられます.報告書の中にあるグラフをみると,1995年には
ストライキがあり,1990年を100とした場合,ストのあった1995年には
正確な数字は読み取れませんが,90台前半まで落ち込んでいましたので,
多少増加率は大きくなっているのかもしれません.同じく1990年を100と
すると,グラフでは2005年は120を上回っているように見えます.

公共交通の運賃に関しては,1999年以降1.8%上昇していますが,これは
インフレーション(1.5%)よりも僅かに上回るだけに留まっています.
公共交通全体では同じ10年間で3.4%の伸びがあり,特にパリ(Paris)では
4.1%も伸びました.

また,専用軌道を有する交通機関(TSCP),つまり路面電車(tramway)や,
地下鉄(métro)などがある地域では,路線バスだけの地域より,3倍も公共
交通が利用されていることが示されました.
TSCP : transport en commun en site propre
2005年の段階で,フランス国内では15の地域(Agglomération)で,少なく
とも1系統のトラムかメトロが走っています.今年2006年は既に2ヶ所で
トラムの新規開業があり,さらに年内に1ヶ所予定がありますので,この
数字は18になるでしょう.

(以下,リンク先は新しいウィンドウで開きます)
このページの中に,報告書のPDFファイルへのリンクがあります :
Évolution contrastée de la mobilité des Français en 2005
または,SESP en bref (n° 10 Août 2006が該当)
(フランス運輸省 économie & statistiques サイトへのリンク)
運輸省 正式名称 : Le ministère des Transports, de l’Équipement,
du Tourisme et de la Mer
SESP : service économie, statistiques et prospective


報道は,APの記事が配信されています.
08.09.06 (Nouvel Observateur (AP) ニュースへのリンク)
La circulation automobile baisse en France pour la première fois
depuis 30 ans


公共交通の利用者増加に関しては,ドイツでも以前報告されていました
し,米国でもガソリン価格が高騰したこともあって,どこも軒並み増えて
いるようです.
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2006年09月02日

【ナント】専用軌道4系統目はバス運行

1985年に路面電車を復活させた,ロワール地方のナント(Nantes)では,
現在3系統の路面電車が走っています.当初の予想を上回る利用者数が
みられ,その後ブームになるフランスのトラムウェイ復活の先駆者です.

11月には,ナント中心部からみて南東の路面電車網空白地帯のVertouに
向けた,4本目の路線が開業するのですが,4系統目には電車ではなく,
バスが走ることになります.路面電車によるTramwayに対して,Buswayと
呼ばれるものです.鉄道ではなくバスになったのは,公共交通への補助金
負担が,国から地方自治体に大きく移行したことが原因です.そのため
安上がりにする必要がでてきました.

バスウェイ(Busway)には,路面電車やライトレールの特徴が生かされて
います.これまでの路線バスと異なり,道路中央の専用レーンを走り,
交通信号の優先権も与えられ,かさ上げされたホームから平面移動でバス
に乗れるようになり,運賃支払は車内では行わず,乗車前に切符を購入
してもらうことにより,連接バスの全ドアからの乗降を可能にします.
これらによって,表定速度を時速20キロに保ち,従来の路線バスよりも
運行時間の大幅な短縮を図るのです.これは,まさに英語圏で言うBRT
(bus rapid transit)なのでした.

沿線から500mの範囲には,約2万人が住み,そのうち1.8万人が通勤して
いると思われ,一日2.5万人の利用が見込まれています.将来は,中心部
から別の路線のバスウェイ化も検討されているようです.

このたび,そのバスウェイ(4系統)で使用される,天然ガス駆動(GNV)の
低床連接バスが,ドイツのマンハイムで関係者にお披露目されました.
ドイツでの公開は.Mercedes-Benz製Citaroが採用されたからです.
GNV : Gaz naturel pour véhicules

(以下,リンク先は新しいウィンドウで開きます)
バスウェイの概要 :
Génération Busway (TAN 公式サイトへのリンク)
現在はトップページ内にある,「BusWay se dévoile」に,今回ドイツで
公開されたバスの画像があります.(en savoir + をクリック)
TAN : Transports de l'agglomération nantaise
(TANは,Semitanの商標) Semitan : Société d'économie mixte des
transports en commun de l'agglomération nantaise

メニューのDécouvrir BusWayにある,「Pourquoi BusWay ?」にトラムを
含めた路線図があり,中ほどにバスウェイはTSCPへの国の補助金が激減
したことへの対応策という意味の文章がみられます.
TSCP : transport en commun en site propre (専用軌道の公共交通)

「Découverte du véhicule」には,バス車両のデータがあります.
トップページに戻って,メニューLa ligne 4 en pratiqueの,「BusWay
mode d'emploi」には,このバス4系統の運転情報,路面電車との共通点,
このバスの乗り方などが記されています.

TANがカバーするエリア,Nantes Métropoleのサイト : ligne 4

11/06の開業日までのカウントダウンまである非公式サイト :
Ligne 4 - Busway (tan'express へのリンク)
停留所名と,乗換え系統も確認できます.停留所名をクリックすれば,
昨年着工後の推移を画像で見ることもできます.

連接バスが関係者に公開されたことなどを伝える報道 :
01.09.06 Le busway enfin dévoilé outre-Rhin
(20 Minutes ニュースへのリンク)

同じニュースサイトに収容されていた,バスウェイの想像図 :
Diaporama LE BUSWAY A NANTES (20 Minutes へのリンク)
全部で15画面あり,画面をクリックすると先に進みます.


TANのサイトやWikipediaでは,これがフランス初のBuswayとしています.
類似のものでは,ルーアン(Rouen)にTEORというガイドウェイバスがあり
ます.TEORとは,ルーアンの東西線というような路線ですが,こちらも
都心部では専用レーンを走り,切符は停留所で買えるため,連接バスの
全てのドアから乗降可能のようです.ちなみに,ガイドウェイシステムは
光学式で,バス停での幅寄せに使われています.
TEOR : Transport Est-Ouest Rouennais
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2006年09月01日

【リヨン】4本目のトラムはグリーンライン

リヨン(Lyon)では2009年春にはグリーンラインが開通する見込みです.
グリーンライン(ligne verte)と言っても,路線名ではありませんし,
ラインカラーというわけでもないのですが,リヨン第四のトラム路線(T4)
は,沿道を樹木で囲まれた路線になることから,今回記事の見出しになり
ました.そのT4は,来週にも第一期区間が着工されます.

Ligne T4は,T2が通るJet d'Eau - Mendès Franceを起点として南下し,
メトロD線(métro D)の終点,Gare de Vénissieuxを経由して,更に南西
方面に伸びていく,9.5キロの路線です.
このT4が通る道路に,10キロにわたり1400本もの植樹を行なうのです.
さらに電車は,道路の真ん中に設けられる芝生軌道の上を走ります.
これがグリーンラインたる所以です.
植えられる木は,ナシ(poiriers),モクレン(magnolias),セイヨウハシ
バミ(ヘーゼルナッツの木)(noisetiers),オーク(ナラやカシ)(chênes)
などだそうです.

T4の建設費は1億8500万ユーロとされており,2009年4月の開通後には,
一日2万2千人の利用が見込まれています.もちろん,沿線の開発にも一役
買うのでしょう.
T2との接続点(Jet d’Eau)から,TGVの発着するSNCFのPart-Dieu駅まで
の延長(第2期区間)は,来年決定されるようです.

(以下,リンク先は新しいウィンドウで開きます)
報道 : (20 Minutes ニュースへのリンク)
01.09.06 T4, le tramway sur une ligne verte

路線の詳細(路線図など) : Le tram T4
Le plan de mandat La carte du plan de mandat 2002-2007
(Le Sytral 公式サイトへのリンク)
SYTRAL : Syndicat mixte des Transports pour le Rhône et
l'Agglomération Lyonnaise

関連話題 過去ログ :
2006/6/28 【リヨン】11月末開業のLEAで試運転開始
2006/3/20 【パリ】桜並木を走りそうなトラムT3
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2006年08月18日

【マルセイユ】あのデザインが遂にデビュー

マルセイユ(Marseille)の新しい市電車両が,先月末にボンバルディア
(Bombardier)ウィーン工場で竣工していました.関係者だけでお披露目が
あった模様です.

ご存知の通り,以前はCityrunnerという名前で,今はFLEXITY Outlookの
Cシリーズと呼ばれる低床車両です.CityrunnerもFLEXITY Outlookも,
どちらも同じ名前で低床化を可能にした技術が異なるモデルが,それぞれ
複数あるため,ややこしい話ですがマルセイユに入るのは,リンツなどに
導入されている,車軸がある小径車輪による台車を持つ車種です.
車輪径は,通常なら600mmから680mmあるのに対して,Cityrunnerでは
560mmか580mmしかありませんが,これが低床化の鍵を握ります.

低床車では,1990年ごろから斬新な技術で車軸のない車輪が数多く使わ
れるなかで,百年以上にわたり採用され続けてきた最も信頼ある方法と
して,従来の鉄道車両と同じように左右の車輪が車軸で結ばれていると
いうことは,低床車両であるにもかかわらず,乗り心地がよく,騒音も
抑えられ,保守も行いやすい車両として,受け入れられているようです.
(残念ながらまだ乗車経験がありません)

フランス語が公用語として使われるボンバルディア(Bombardier)が勢力を
拡大しても,フランスでは新しい路面電車車両には,ほとんどアルストム
(Alstom)のシタディス(Citadis)が独占的に採用され続けているなかで,
経緯はよくわかりませんが,フランス第二の都市マルセイユへのボンバル
ディア社製低床車両の導入は,その一画を崩した形になりました.
しかも,シタディスのお家芸とも言える,都市ごとに変える固有の外観
にも挑戦しています.
マルセイユでは約750万ユーロという,低床車2本分に近い資金をデザイン
に掛け,独自のスタイルを実現させました.マルセイユをイメージさせる
海,海運(maritime)などをコンセプトにしたデザインです.

鉄道雑誌などで,イラストなどはすでに盛んに紹介されていましたが,
その実物をとうとう画像で見ることができます.下記リンク先のPDFファ
イルには2つの画像がありますが,左側は拡大にもたえられる解像度が
あります.
Tramway : sortie de la première rame de pré-série en Autriche
(PDFファイル) (MPM コミュニケへのリンク)
MPM : communauté de communes Marseille Provence Métropole

コミュニケによれば,次は9/26に最初の試運転?(les premiers essais
dynamiques)がウィーンで行なわれます.この9/26には,"Roll Out"と
いう表現も使われています.
マルセイユにこの車両が届くのは年末になるようで,開業は今後も順調に
運ぶと2007年6月前後です.

追記 : 2006/9/27
予定通りロールアウトされたようです.その時のものと思われる,
40枚以上の画像を紹介しているところがありました.車内外ともに
手に取るようにわかります.
(リンク先は新しいウィンドウで開きます)
France, Marseille, modern Tramway (Viennaslide へのリンク)
路面電車史上で,一番薄い座席かもしれません.車両1本あたりの
お値段は,220万ユーロとのことです.
26.09.06 Que Vienne le tram à Marseille
(20minutes.fr ニュースへのリンク)


マルセイユ 路面電車関連 過去ログ リスト :
2006/7/15 新トラム運営にVeolia参入へ
2006/2/07 新トラム来春開業は予定通り
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2006年08月07日

【ナンシー】TVR 今度はモーター落とす

ナンシー(Nancy)のゴムタイヤ式トラムTVRで,モータが脱落するという
できごとが先週ありました.
重さが約800キロあるモーターは,1編成に2台搭載され,最前部の車輪と
最後尾の車輪を駆動させていますが,このうち後尾の1台が地面に落下
したそうです.車庫に運び込まれまれた後の初見では,モーターと車体を
結ぶ4本のボルトのうち1本が緩んだのが発端らしく,軌道中央に敷かれた
案内用レールの上を転がる案内車輪(dropage)からくる振動が,悪影響を
及ぼしたのではないかとみられています.

ナンシーが属する,20の市町村からなる都市共同体のグラン・ナンシー
(Communauté urbaine du Grand Nancy=CUGN)では,直ちにメーカの
ボンバルディア(Bombardier)と,トラムの保守を担うConnexに対して,
所有する25本全ての調査を命じました.
17本が終了した段階で,2本のボルトが緩んでいるのが発見されました?
が,それ以外は異常なしだったというところまで報道があります.

人口26万人弱のグラン・ナンシー(ナンシー都市共同体)では,PDUに基づ
いて,トラムの2路線目とも言える専用軌道(TCSP)をもつ路線を計画中
ですが,その車種選定にも今回の件は影響を与えるかもしれません.
PDU : plan de déplacements urbains
TCSP : transport en commun en site propre

グラン・ナンシーのプレスリリース : 03/08/2006 Tramway
(Communauté Urbaine du Grand Nancy へのリンク)

インターネットでは,L'Est Républicain紙のサイトが一番詳しく報道
しています.トラム導入当初には,専用ページまで設けていました.
しかし,残念ながらこの程度の記事はすぐ削除されるらしく,サイト上
には記事はもう残っていません.かろうじて記事を引用した掲示板や,
現時点ではGoogleなどの検索エンジンにキャッシュが残るのみです.
02/08/2006 "Le tram de Nancy perd son moteur"
04/08/2006 "Tram de Nancy : vérifications en cours"

他のニュースサイトでは簡単な内容になります.
(03/08/2006) Chute du moteur d'un tram à Nancy
(Moniteur-Expert ニュースへのリンク)

ナンシーを中心とするグラン・ナンシーで,ゴムタイヤ式トラムや,
トロリーバスなどを運行するStanのサイトには,特に何も掲載されて
いませんが,フランスではこのような時でも,運行会社のサイトに情報が
載ることはないのかもしれません.
ところで,ゴムタイヤトラムが導入されているT1系統は,7/28から8/18
までは工事のため,一部区間が普通のバス代行になっています.
Travaux ligne Tram 1 (工事によるバス代行の案内)
(Stan 公式サイトへのリンク)
Stan : Service de Transport de l'agglomération Nancéienne

下で紹介している非公式サイトの掲示板によれば,工事はゴムタイヤが
走る部分の舗装の補修です.特に,SNCF駅のそばで路線バスが発着する
Nancy République近くのSカーブでは,路面がより頑丈に舗装されます.
ゴムタイヤ式トラムでは,タイヤが始終同じ場所を通るため,その部分が
轍(わだち)としてくぼんでしまいます.その補修のために,このような
運休を時々余儀なくされるようです.

TVR(Transport sur voie reservée)を知るための参考サイト :
New Era Hi-tech Buses. The GLT. (英語)
(citytransport.info へのリンク)
TVRだけではなく,タイトルが示すように他社の同様なシステムも詳しく
掲載されています.まだ載っていないのはドイツのAutoTramくらい

このページの情報によれば,ガイドローラー(案内用の鉄車輪)が,軌道
中央の案内軌条(ガイドレール)から脱線しやすい問題は,今春解決した
ようです.詳細は上記サイトをご覧いただくとして,結果的に案内車輪
(文中ではguidance wheels)への荷重を増やしたための問題が,今度は
生じてしまいました.脱線の危険性が少なくなったため,速度制限が解除
されましたが,高速運転時に騒音が大きくなることと,駆動輪への荷重が
減ったため?,登坂性能が悪くなったようです.
今回の振動も,もしかしたらこの影響なのかもしれません.

TVRを知るための参考サイト(続き) :
Le tram sur pneus - TVR
Les Caractéristiques du TVR (諸元)
TC Grand Nancy Communauté Urbaine (掲示板)
(SNO Stan Le site non officiel des transports de Nancy へのリンク)

Le TVR de Nancy
(Trolleybus & trams de Belgique et d'ailleurs へのリンク)

TVR in flickr kowey's photos / Tags / stan
車庫で撮影されたらしい台車の画像も掲載されています.

誤訳や誤解で内容が間違っている可能性もあります.ご容赦ください.

ナンシー関連 過去ログ :
補償問題 2005/9/23 ゴムタイヤトラム問題が決着
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2006年07月27日

【クレルモン=フェラン】Translohr 10/14デビュー

フランス中央部のクレルモン=フェラン(Clermont-Ferrand)のトラムが,
ゴムタイヤ式トラム(Translohr)(トランスロール)として10月に復活する
ことになっていますが,今回その日取りが発表されました.10/14(土)に
開業式典が行われ,営業運行はその後になります.

今後は10月開業に向けて,試運転区間が次第に広がります.8月末までは
北側の終点Champratelから,SNCF駅に近いplace du 1er Mai(5月1日広場)
(電停では1er Mai)まで,その後9月にはplace Henri Dunant(電停では
CHU Gabriel Montpiedで今回の終点)まで拡大されます.なお,試運転
では18本用意されているTranslohrのうち,4本だけが使われます.

また,8/03からは place Gaillard(電停ではGaillard)までの区間で,
トラムのパンタグラフが架線を通過することを検知する,いわゆるトロ
リーコンタクターで,その接近とともに交差点の信号機を制御する試験も
行われます.
ニュースリリースには,トラムは道路の通行優先権が最上位で,たとえ
非営業の電車でも,歩行者より通行が優先されることを忘れないように
とありました.

先月には中心街のplace de Jaude(ジョード広場)で昼間に試運転が行わ
れていましたが,そこで開業当日は盛大な式典が行われるようです.

Le tracé (概略と詳細な路線図)
Le tram et le nouveau réseau (トラムと公共交通概念図)
(SMTC - Le tram 公式サイトへのリンク)
SMTC : le Syndicat Mixte des Transports en Commun de
l’agglomération clermontoise

実際にトラムを運行するT2Cのサイトには,SMTCの路線図に描かれた全線
ではなく,今回はChampratelとCHU Gabriel Montpiedのみの開業である
ことが一目瞭然でわかる路線図があります.
T2Cの各系統には,トラムはアルファベット,路線バスには番号が割振ら
れていて,トランスロールによるトラムはA系統です.
トラムには他にB系統があります.こちらは,光学式ガイド装置を備えた
日本で言うところのガイドウェイバスです.
当初ハイブリッド式のCivisも併用されていましたが,Civisが故障続発の
ため,現在では通常エンジンのAgora Lのみのようです,
Plans du réseau (各路線ごとの路線図リンク)
ligne A Champratel - CHU G. Montpied (PDFファイル)
(T2C 公式サイトへのリンク)
T2C : Transport en Commum de l'Agglomération Clermontoise

26/07/2006
Marche à blanc : une montée en puissance progressive
Samedi 14 octobre 2006 : Inauguration du tram
(SMTC - Le tram ニュースリリースへのリンク)

下記サイトには,軌道が敷かれている場所の最近の画像があります.
TransClermont - Site Non Officiel sur les transports clermontois
- train bus tramway

(クレルモン=フェラン地方の非公式の交通関係サイトへのリンク)

クレルモン=フェラン関連 過去ログ :
2006/2/14 電停プロトタイプ公開
2006/6/17 中心部でトラム試運転
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2006年07月15日

【マルセイユ】新トラム運営にVeolia参入へ

マルセイユ(Marseille)では,地下鉄(métro)とバスは公営のRTMが運営
していますが,現在工事で運休中のトラムを,大幅に延長して2007年に
再開業させた暁には,公営のRTMと私企業のConnex改めVeolia Transport
とのアライアンスが,最低でも8年運営することに決まりました.
RTM : Régie des Transports Marseillais (マルセイユ交通局)

MPMでは,1年半前から路面電車運営業者を募っていましたが,結局初日に
応募してきたRTMとVéolia Transport-Connexの連合だけしか候補があり
ませんでした.競合は,RTMが3社の中から連合相手をVeolia Transport
(当時Connex)に選ぶ時だけ?だったのです.
MPM : Communauté urbaine Marseille Provence Métropole

8年に及ぶDSP,公共サービスの民間委託では,年間1700万ユーロとされて
いるトラムの運営費は,地元とRTM-Veolia連合に,それぞれ半分ずつが
支払われることになります.
DSP : Délégation de service public

地下鉄とバスが公営のまま,路面電車だけ半分民営となる二重構造で,
異を唱える人たちは,路面電車が大幅に路線を伸ばして再開した時に,
地下鉄やバスからトラムへの利用者移行により,RTMの収入が年間630万
ユーロ減るとして反対しているようです.
これに対してMPMの代表(UMP)は,トラム増設の目的は公共交通機関への
利用促進にあり,年間1億7千万人から2億人が利用して,トラムだけでは
なく,公共交通網全体で利益を享受できるとしています.

14-07-2006 CHOISI POUR GÉRER LE TRAMWAY MARSEILLAIS
(Investir.fr ニュースへのリンク)
13.07.06 Tram : RTM-Connex gagne par forfait
« Pas de retard » pour l'inauguration du tram de Marseille
(20 Minutes ニュースへのリンク)

最下段の記事では,Noaillesトンネル(地下区間)で一ヶ月の四分の三?
ほど工程の遅れがあるものの,新生トラムの再開は予定通りと,MPMの
代表が繰返し述べているということから始まっています.

その記事によれば,開業時期は次の二段階にわかれます.
2007年5月か6月 開業予定
* Euroméditerranée - Blancarde
* Caillols - Eugène Pierre
Eugène Pierreは,以前68系統の路面電車だった時に,地下駅のNoailles
から走って地上に出たあたりです.
2008年6月 開通予定
* Noailles - Eugène Pierre (地下区間が大半の900m)

du nouveau tramway de Marseille (公式サイトへのリンク)

非公式路線図
Marseille_tramway2.png
2007年5-6月開業予定は橙色と緑色の太線区間で,緑色の破線は2008年
6月開業予定.
資料を基に独自に構成したもので,正確ではないかもしれません

その他に記事では,次のトラム建設の話から,トラムは毎日朝5時から
深夜0:30までの運転になるのに,地下鉄の終電は零時まで?になっている
とか,トラムはDSPにより,ストライキ中でも通常の3割減の運行を行う
ものの,地下鉄やバスはどうなるというような話が展開されています.

マルセイユ関連 過去ログ リスト :
2005/9/13 トラム運営にConnex参入?
2005/10/21 長引くストライキの原因はConnex
2006/2/07 新トラム来春開業は予定通り

誤訳や誤解で内容が間違っている可能性もあります.ご容赦ください.
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2006年07月14日

【APS】アンジェとランスで採用 3都市に

フランス北部のシャンパーニュ=アルデンヌ地方にある主要都市,ランス
(Reims)でも,2011年ごろには路面電車が復活することになりますが,
アルストム(Alstom)のシタディス(Citadis)が採用されることが,正式
決定となりました.つい先日(7/11)にもCitadis導入は,ロワール地方の
アンジェ(Angers)が決定しています.これで24か所目ですが,そのうち
フランスが15か所を占めています.(下にリストがあります)

それに加えてアンジェ,ランスともに,アルストムの架線レス トラムの
一つ,APSも採用されました.これでボルドーに続いて3か所になります.
APS : Alimentation Par le Sol (地表集電システム)

Within a concession associating ALSTOM and Bouygues, the Reims
Metropolitan Authority chooses an ALSTOM “APS” wire-free
CITADIS tramway
(Alstom プレスリリースへのリンク)
このリリースによれば,APS区間は全長11.2キロのうち,中心部の2キロ
だそうです.

Citadis導入決定を伝えるニュース(ランス) :
13/07/2006 Alstom : Reims adopte le tramway "Citadis"
(Boursier.com ニュースへのリンク)
Le consortium Alstom-Bouygues l'emporte pour le tramway de Reims
(Capital.fr (Reuters)ニュースへのリンク)
13/07/2006 Alstom et Bouygues remportent le tramway de Reims
(Batiactu ニュースへのリンク)
他にも多数あり

7/11にCitadis導入決定を伝えるニュース(アンジェ) :
11.07.06 Alstom retenu pour le tramway d'Angers
(Nouvel Observateur ニュースへのリンク)
11 Juillet 2006 Alstom : retenu pour le futur tramway d'Angers
(Voila.fr ニュースへのリンク)
他にも多数あり

ランス(Reims)
* 第一期 11.2km
* Citadis18本導入(32m)
* AlstomとBouyguesで,30年間の営業権(concession) 14億ユーロ
* 建設費 2億8200万ユーロ
* 2010年末か2011年はじめに開業予定
Le Tramway en projet (路線図あり)
(Reims Métropole 公式サイトへのリンク)
Tramway de Reims
TRAMWAY DE REIMS METROPOLE プレスリリース(PDFファイル)
(公式サイトへのリンク)
プレスリリースには,衛星写真に路線図を貼り付けた画像(18ページ目)
や.APSが採用されているイラスト(5,11ページ目)もあります.

アンジェ(Angers)
* 12km
* Citadis17本導入(32m)
* APS込み?で4500万ユーロ
* 2009年開業予定
Pour tout connaître du projet (具体的な計画内容など)
Première ligne // Le plan de la ligne (PDFファイル路線図)
(Angers Loire Métropole 公式サイトへのリンク)
Le tramway angevin (今のところ上記へのリンクのみ)
(COTRA 公式サイトへのリンク)

COTRA : Communauté des transports de la région angevine
アンジェとその周辺(人口28万人強の,Communauté d'agglomération
d'Angers Loire Métropole)で,バスなどの公共交通機関を運営,2009年
からはトラムも運営へ.
Tramway Arc-en-ciel (Angers)
(フランス語版 Wikipediaへのリンク)

Citadis を採用するフランスの都市 :
Angers, Grenoble, Le Mans, Lyon, Montpellier, Mulhouse, Nice,
Orléans, Paris, Reims, Strasbourg, Valenciennes
フランス以外 : Algiers, Barcelona, Jerusalem, Madrid, Melbourne,
Rotterdam, Tenerife, Tunis

関連過去ログ :
2006/1/10 【ボルドー】架線レスを売り込み開始?
2006/6/21 【Alstom】APSがイノベーション賞受賞
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2006年07月13日

【パリ】トラムT1系統のバス代行ほか

パリ交通公団(RATP)でも,夏休み期間中の運休に関する情報があります.
メトロ(Métro)5路線とRER2路線の他にも,路面電車のT1系統で区間運休
によるバス代行が行われます.

1992年にサンドニ市(St Denis)で開業したトラムT1は,7/17から8/25まで
の間は,1992年に開業したほとんどの区間がバス代行となり,2003年に
延長された区間のみ電車で折返し運転します.ホーム修復作業の内容は
不明ですが.2005年にも期間は4日間だけでしたが,同じ区間でホームの
修復を理由にバス代行になっていました.

地下鉄(Métro)では,6号線の高架区間で10年近くに及ぶ高架橋改修工事の
一環として,7/26から9/01の期間,Place d’Italie(イタリア広場)駅と
Bercy(ベルシー)駅の間が区間運休となり,途中の3駅は閉鎖です.

詳細はRATPのサイトで :
Métro - RER - tram : les travaux de l'été (夏季工事運休リスト)
Travaux sur la ligne T1 (T1 バス代行)
La ligne 6 rénove son viaduc (メトロ6号線 区間運休)
(RATP 公式サイトへのリンク)
RATP : Régie autonome des transports parisiens
RER : Réseau express régional

T1のバス代行は,今のところ報道機関にニュースとして取り上げられて
いないようですが,2003年に延長した先の地元サイトが紹介しています.
ただし,内容はRATPサイトとほとんど同じです.
26/06/2006 La ligne T1 interrompue cet été
(Noisy-le-Sec市 公式サイトへのリンク)

メトロ6系統のほうは,下記サイトでも紹介されています.
12/07/2006 La ligne 6 rénove son viaduc
(Web Trains へのリンク)

2004年にも,メトロ6系統は一部の高架区間で工事運休していました.
25 juin 2004 Ligne 6 : le viaduc de Corvisart en travaux cet été
(RATP 公式サイトへのリンク)
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2006年06月28日

【リヨン】11月末開業のLEAで試運転開始

リヨン(Lyon)で3番目のトラムウェイ路線となる,T3が試運転を開始した
ようです.このLigne T3は,LEAと呼ばれていますが,リヨン都市圏の
東方面への路線という言葉の略称です.
LEA : Ligne de l'est de l'agglomération

T3(LEA)は11月末の営業開始,開通式は12/06が予定されています.
1億7700万ユーロと2年の歳月を掛け,パリやマルセイユに向けたTGVが
頻繁に発着する,リヨン Part-Dieu駅から東に伸びている,CFELという
古い貨物線を,LRTに転用しました.
Gare Part Dieu - VilletteからMeyzieu - ZIまで14.7kmを,途中8か所に
停車して,25分で結ぶことになっています.

路線の概要 (簡単な路線図あり) : Le tramway Lea
"La pose des rails aux carrefours commence" (PDFファイル)
下段のPDFファイルは,踏切工事に関するもので,2005年10月時点での
ものですが,2枚目により詳細な地図が掲載されています.
(SYTRAL 公式サイトへのリンク)
SYTRAL : Syndicat mixte des Transports pour le Rhône et
l'Agglomération Lyonnaise

今月下旬までリヨンに住んでいらっしゃったかたの,日本語によるT3に
関するブログがありました.昨秋T1延長の際にもお世話になっています.
トラムT3号線(LEA)の建設状況(T)
(マオ猫日記 へのリンク)

下記サイトでは,工事が始まる前のCFELの様子を見ることが出来ます.
CFEL : Chemin de fer de l'Est lyonnais
(Les pages ferroviaires de Grizzli Béat へのリンク)

リヨンのトラム全般のことなら,Tramway de Lyon
(フランス語版 Wikipedia へのリンク)

Sytralのプレスリリースによれば,今回の試運転はリヨン Part-Dieu駅
(Gare Part Dieu - Villette)から,Gare de Villeurbanneまでの3キロ
区間のみとなっています.全線での試運転が開始されるのは,7月末に
なるそうで,途中26か所ある踏切での遮断機や警報機の作動も確認される
ことになります.今回は,踏切では警察官が安全を確保しました.
Tramway Lea - T3 : la première rame sur les rails PDFファイル
(SYTRAL プレスリリースへのリンク)

報道によれば,試運転の速度が時速3キロというようにも読めます.
Le tramway Léa fait ses premiers pas
(20 Minutes ニュースへのリンク)

地元発信のブログも紹介していますが,途中で停電か何かでCitadisが
立往生し,道路(avenue Felix Faure)をふさいでしまったため,人力で
踏切から押し出したというようなこともあったようです.
夜間に行われたらしい試運転の様子が,画像入りで紹介されました.
Bienvenue LEA ! (Lyon en Lignes へのリンク)

リヨン Part-Dieu(パーデュー)駅前(西口)では,北からやってきたT1が
電停を出た直後に西に折れ,Centre commercial La Part-Dieu(ショッ
ピングモール)の下をくぐっていきますが,西に曲がらずに南下する軌道
と分岐器もすでに用意されています.
T3(LEA)も同じリヨン Part-Dieu(パールデュー)駅からの出発ですが,
それを使うのではなく,駅の反対側(東口,正式にはSortie Villette)
にある電停,Gare Part Dieu - Villetteからの発着です.
このため既存のトラムT1やT2と,今回のT3では,車両は同じCitadisに
見えますが,レールがつながっているかどうか,よく判りませんでした.
しかし,前述の「マオ猫日記」によれば,T3の線路は東口から北に進んで
T1と合流しているとのことです.
駅前から南に伸びる線路は,計画路線のT4で使うのでしょう.
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2006年06月21日

【Alstom】APSがイノベーション賞受賞

先週パリで開かれていた(らしい)国際公共交通の見本市で,AlstomのAPS
(Alimentation par de Sol),地表集電システムが,技術革新賞(Trophée
de l’Innovation)を受賞していました.エネルギーと環境の分野で,
ボンバルディアやシーメンス,ボルボといった強豪を退けての栄冠です.
APS wins innovation award
(英語版 Alstom 公式サイトへのリンク)

Alstomのプレスリリースでは,架線レス路面電車の手段として,ボルドー
(Bordeaux)で採用されたAPSの他,ニース(Nice)で使われるバッテリー
方式や,オランダのロッテルダム(Rotterdam)で2005年より試験が重ね
られているという,慣性を利用したフライホイール(inertia flywheel)を
装備したCITADISのことも,簡単に触れています.
2nd Public Transport Trade-Fair - ALSTOM places passengers
at the heart of innovation

ALSTOM is rewarded for its APS and passes an important milestone
with its flywheel
(英語版 Alstom プレスリリースへのリンク)

APSについての,簡単な英語での説明ページもありました.
APS, power from the ground up
(英語版 Alstom 公式サイトへのリンク)

ボルドー Tramway 関連過去ログ :
2006年3月 二期工事と芝生の撤去ほか
2006年2月 Tramパークアンドライドの話題ほか
2006年1月 架線レスを売り込み開始?
2005年12月 ワイヤレストラムのその後
2005年10月 トラム延長と架線レスのゆくえ
2005年8月 地表集電は信頼性を取戻したか
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2006年06月18日

【ル・マン】市電復活に投資銀行から融資

フランス西部のペイ・ド・ラ・ロワール地域圏に属し,24時間レースで
名を知られるル・マンでも,路面電車が復活することになっています.

第一期路線の15.4kmと30か所の電停,23本の車両Citadis購入に必要な
予算は,2億9千万ユーロとみられています.
新しい市電の計画概要は,市の公式サイトにありました.
Ville du mans (トップページ)
(ル・マン市 公式サイトへのリンク)
左側に表示されるメニューを,次のように順にたどっていくと,トラムの
ページにいくことができます.
Circuler → Les travaux du tramway → Le tramway
「En savoir plus sur le plan du réseau »」をクリックすると,路線図
(PDFファイル)を見ることもできます.

今回ニュースは,欧州投資銀行(BEI)が1億2千万ユーロを融資することを
発表したことです.ル・マン都市共同体(Le Mans Métropole)とBEIの代表
が,最初の6千万ユーロ分の契約を先週交わし,残りも共同体の銀行を
通じて行なわれます.
この1億2千万ユーロは,主に15.4kmの路線(ル・マン市の東部から中心
部を通り,南東部へ抜ける第一期路線),30か所の電停,Citadis23本の
購入に向けられます.
120 millions d’euros pour la construction du tramway du Mans
(Banque européenne d'investissement プレスリリースへのリンク)
Banque européenne d'investissement : 欧州投資銀行 (BEI)

一部を抜粋して報じるサイト :
Tramway du Mans : la BEI s’engage à hauteur de 120 M€
(Batiactu ニュースへのリンク)

欧州投資銀行は,この5年に都市交通へ150億ユーロをの融資しています.
このうちフランスには25億ユーロが向けられました.その都市名がプレス
リリースにも列記されていますが,最近路面電車を開業(復活を含む)や
路線を延長させたり,近々延長や開業の予定のある都市のほとんどが
挙げられています.
除かれているのは,パリ,カン,グルノーブル,マルセイユ,ニース
ぐらいでしょう.

BEIからトラム向け融資を受けた都市 :
Bordeaux, Lyon, Montpellier, Mulhouse, Nancy, Nantes, Orléans,
Rennes, St Etienne, Strasbourg, Toulouse, Valenciennes
これに今回Le Mansが加わるということでしょう.
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2006年06月17日

【ミュルーズ】7/04までは暫定営業?

ヴァランシエンヌのケースとは逆に,正式開業日よりも先に旅客営業を
始めたのが,アルザスのミュルーズ(Mulhouse)です.
ミュールーズでは,5/13の午後から乗車できるようになり,この日はバス
もトラムも無料でした.そして一日おいた5/15から5/19までは,南北を
走る1号線が45分間隔,東西を走る2号線が12分間隔で運転され,大統領が
参列した開業式典の行なわれた5/20は,やはりトラムもバスも無料で,
トラムは全線12分間隔で20時まで運転されました.

その後5/22からは,全線で12分間隔,20時まで運転されています.
しかし,7/04までは月曜から土曜までの運転で,夜8時以降の夜間は運転
されませんし,日曜は一切走りません.7/04までは暫定運転なのかも.

その他にも,とりあえず運転を開始させたと思われるところとしては,
例えば電停や車内にLEDによる文字案内表示がありますが,これはまだ
稼動していないようです.車内の放送も,今時珍しく肉声アナウンスでし
たが,これはいずれ自動放送に切り替わるのではないでしょうか.また,
Formation(訓練運転)と表示されたトラムも走っていました.

道路信号は優先されますが,切り替えのタイミングが非常に遅いのか,
景気良く走っていても,信号が進行に切り替る前に電車が先に交差点に
到達してしまい,急停車を余儀なくされることもしばしばです.一部では
運転手が運転台のボタンを押して,信号の切り替えを促しているような
ところもありましたが,ひどい場合には電停の間の交差点全てで一旦停車
するというような感じになり,動きがスムーズではありません.

ボルドーの時のような大きな問題は抱えていないと思われますが,開業
から1ヶ月も経っていなければ,こんなものでしょうか.

過去ログ : 2006/5/06 アーチを持つ電停


東西南北の2路線が交差する,Porte Jeune付近 (Ligne Sud / Nord)
Mulhouse1.jpg

Bel Air (Ligne Ouest / Est)
Mulhouse2.jpg

Porte Haute (Ligne Ouest / Est) アーチに早くも落書きが...
Mulhouse3.jpg

追記 : 2006/7/05
いつの間にか,トラムとバスを運行するSoléaのウェブサイトが一新
されて,やっとトラムが入った路線図や系統図がサイト上からダウン
ロードできるようになりました.
Soléa : Les transports de l'agglomération mulhousienne

スケジュールを確認すると,平日と土曜の日中は15分間隔で運転
されることになったようです.7/04まで12分間隔でした.
一方,これまで運休していた日曜と祝日は,午前中は30分間隔,
その後は夕方まで20分間隔で運転されることになります.
なお,日祝日の朝は7時台が始発です.時刻表は上記Soléaの
公式サイトで確認できます.

ところで,7/05はストが決行されたようで,バスも電車もほとんど
動いていない(通常の5-10%の運転)という報道もありました.
Grève des transports suivie à Mulhouse
(7/05付け Nouvel Observateur ニュースへのリンク)


追記 : 2006/7/07
ドイツから日曜にミュルーズに行く人に朗報です
鉄道でミュルーズへ行くには,通常ストラスブールやスイスのバー
ゼルからになりますが,2006年の日曜のうち,14日間に限っては,
ドイツのMüllheim(ミュルハイム)から,普段は旅客列車が通ら
ない貨物線を使って,ミュルーズまで直通列車が走ります.

Müllheimは,フライブルクとバーゼルの間にあり,ICEは停車し
ませんが,Müllheimとミュルーズの間には,平日には路線バスが
走っていますし,そのバスは時間帯によってはフライブルクまで
運転されます.フライブルクからミュルーズに向かう際には,
実はバーゼル経由よりも近道なのです.
ドイツからでは,バーゼル経由は三角形の二辺を行くことになり
ますし,一旦スイスに入国しなければなりません.バーゼルでは
一部でユーロが使えるものの,スイスフランを用意しなければ
ならないかもしれず,スイスが目的地でなければ,いずれも少々
面倒な話です.スイスを経由しない直通列車なら,これらを解消
するでしょう.もっとも,バーゼルはトラム天国ですので,寄ら
ない手はないという意見があるかもしれませんが.

ドイツとフランスを直通する列車は,14回だけの運転で,年内の
日曜日全てで運転されるわけではありません.
下記サイトに詳細が記されていますが,使用される車両はSNCFの
新鋭DMU(ディーゼルカー)で,フランスとドイツの国境周辺で
使われている,X 73900になるそうです.
Start für grenzüberschreitende Ausflugsverkehre Müllheim
(Baden) – Mulhouse am 9. Juli 2006

(7/06付け Deutsche Bahn AG プレスリリースへのリンク)
時刻表や料金などは,下記PDFファイルに掲載されています.
Eventverkehre Mulhouse-Müllheim/Réouverture occasionnelle
de la ligne Mulhouse-Müllheim
(PDFファイル)
(Regio-Verbund GmbH へのリンク)

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【ヴァランシエンヌ】営業運転は7/03から

5年前トヨタが近くに工場を建てているヴァランシエンヌ(Valenciennes)
(またはバランシエンヌ)でも,40年振りに路面電車が復活しました.
6/16に開通式が行なわれたことが報じられました.
Inauguration en grande pompe de la première ligne de tramway à
Valenciennes
(Yahoo! Actualités ニュースへのリンク)
記事はAFPのもので,他サイトでも同じ内容が掲載されています


AFP作成による,Les tramways en Franceの地図は良い資料になるかも
しれません.フランス全土の地図上に,トラムを開通させている都市名と
開通年,それに建設中の都市名と開業予定年が記されています.
Les tramways en France (Yahoo! Actualités ニュースへのリンク)

しかし,以前にも紹介しているように,昨日は開通式と招待客の乗車のみ
で,一般の人が乗れるようになるのは,7/01からです.その土日は10時
から18時まで無料で乗車することができ,通常の営業運転は7/03からと
いうことになっています.

6/17から6/30までの2週間近くは,à blanc,sans voyageursです.
フランスでは,「Sans Voyageurs」と表示されたトラムは非営業で,通常
は乗れませんし,blanc(ブランク)には白という以外に空白,空(カラ)と
いう意味があります.
Siturvのサイトには,トラムのブローシャらしきものがPDFファイルで
ダウンロードできるようになっており,そこには7/01まで乗るのは辛抱
するようにというようなことが記されていました.

もしかしたら,トラム運転手の訓練のためというより,車や歩行者などの
周囲が,トラムの復活に慣れるまで旅客営業しないということなのかも
しれません.
Inauguration du Tram (開業を告げるチラシ? のPDFファイル版あり)
(Siturv 公式サイトへのリンク)
Siturv : Syndicat Intercommunal pour les Transports Urbains
de la Région de Valenciennes

Siturvは,35のコミューン(communes),人口35万人に及ぶ地域の都市交通
のための協議会(シンジケート)

その他の関連サイト :
Transvilles Le TRAM arrive...
(Transvilles 公式サイトのトラムウェイのページへのリンク)
Les plans du réseau (PDFファイル版の路線図のリンク集)

Tramway de Valenciennes (フランス語版 Wikipedia へのリンク)
最近できたばかりのようですが,路線図と画像があります


過去ログ : 2006/4/24 街中でお披露目運転
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【クレルモン=フェラン】中心部でトラム試運転

クレルモン=フェラン(Clermont-Ferrand)で,最も有名な中心部にある
公共の広場 place de Jaude(ジョード広場)を,この冬に開業予定のゴム
タイヤ式路面電車車両トランスロール(Translohr)が,白昼に走ったと
いう報道がありました.広場には電停が設けられ,軌道もありますので
試運転だったわけですが,現地時間6/13のことだそうです.画像も掲載
されています.
Le tramway est à Jaude !
(Cyberbougnat Bestofclermont.com ニュースへのリンク)

昨年12月にはモックアップが置かれましたが,今度はTranslohrの実物
です.この広場は,長らく工事中だったそうですが,土曜の夜から再開
されるので,今晩はお祭りになるようです.広場にはトラム電停(Jaude)
が設けられるようで,その電停の画像も載っていました.
Inauguration de la Place de Jaude
(Cyberbougnat Bestofclermont.com ニュースへのリンク)

Le tram et le nouveau réseau (路線図)
(SMTC - Le tram 公式サイトへのリンク)

クレルモン=フェラン 過去ログ : 2006/2/14 電停プロトタイプ公開

追記 : 2006/6/19
この週末,place de Jaude(ジョード広場)でトランスロール(Translohr)
が公開されたらしく,画像が追加されました.
Visite du Tram
(Cyberbougnat Bestofclermont.com ニュースへのリンク)
下のほうにある「Découvrez plus de photos dans nos galeries」の
クリックで,車内の様子が中心ですが,更に画像を見ることができます.

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2006年06月09日

【パリ】T3向けCitadis 全車揃う

パリに今年12月に復活する市電,TMS(Le tramway des Maréchaux Sud)
向けの車両Citadisの,最後の搬入が先日の夜ありました.Alstomの工場
があるLa Rochelleから,22時間の行程だそうです.
このT3用の新車は,昨年9月からほぼ1ヶ月に2本の割合で,21本全てが
搬入されたことになります.
La fin des livraisons pour le tramway des Maréchaux sud -
Les éléments de la dernière rame arrivent par convoi exceptionnel

(Ville de Paris 公式サイトへのリンク)

上記発表の中の,Son parcours :以降は搬入ルートです.
今回のものではありませんが,トレーラーに載せられて道路を走行する,
前回の模様が画像つきで公開されています.
Citadis à la Porte d’Italie 25 mai 2006
(MétroPole へのリンク)

5月に開始された一部区間での試運転は,8月にも全線に拡大される予定
で,運転手の訓練も順調に進んでいるようです.
この試運転の模様が,テレビで放映されたらしく,それをキャプチャー
してアップロードしたものがありました.フランス2のニュースのよう
ですので,日本でも放映されたかもしれません.
tramway Taken: 16 May 2006, Posted by isa71
(Dailymotion へのリンク)

今月に入ってからも,試運転の開始に伴い,路面電車が走ることへの安全
面での啓蒙も,より一層力を入れ始めていました.
Ça tram pour moi ! (Ville de Paris 公式サイトへのリンク)
公式サイトにPDFファイルがあります.
Le tramway expliqué aux enfants !
(le tramway des Maréchaux à Paris 公式サイトへのリンク)


パリ市電 関連過去ログ :
2005/9/10 68年振りのトラムウェイ(路面電車) (T3向け車両搬入)
2005/10/15 路面電車69年目の復活に向けて発進 (T3で試運転開始)
2005/12/12 T3延長計画の公開討論会ほか (CNDP開催決まる)
2006/1/24 【イルドフランス】2006年はトラム年!?
2006/3/20 桜並木を走りそうなトラムT3
2006/5/03 T3 試運転区間を徐々に延長
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2006年05月28日

【ニース】工事補償の適用範囲拡大へ

ニースでの路面電車建設工事は,工事そのものへの障害だけではなく,
汚職問題が絡み,その関係で担当する会社が入れ替わるなどで,遅れが
積み重なっています.ただでさえ工事で沿線のビジネスは影響を受けます
が,遅れにより更に損害が大きくなります.

それを受けてCANCAは,新たに620万ユーロを投じて,工事による補償を
受けられる条件の緩和を発表しました.
CANCA : Communauté d'Agglomération Nice Côte d’Azur
ニース市と,その郊外の市町村など,複数の自治体が集まった共同組織
で,CANCAの場合は,24の地方自治体から構成されています.域内人口は
50万人近くで,その7割がニース市に集まっています.


これまでの範囲は不明ですが,トラムの工事が行なわれる通りの両側50m
まで,補償の対象が拡大されます.これにより,千以上の商店主らが,
対象に加わることになるようです.また,250mまでの範囲で,金利ゼロの
ローンが組めるようになりました.
ニースの実業界7000軒のうち,これまで23%が対象だったのに対して,
この措置で65%が恩恵を受けられるようになるとのことです.

しかし,620万ユーロもの経費が新たに掛かったこともあり,ニース市電
への心配が絶えることはなさそうです.

3年前に設立された,補償委員会(commission d'indemnisation)では,
これまでに372件を取扱い,このうち三分の二にあたる215件で,310万
ユーロを支払ってきているともありました.

NICE TRAMWAY La CANCA élargit les critères d’indemnisation
(5/23付け Nice RendezVous ニュースへのリンク)
Travaux du tramway à Nice : 6,2 M€ de plus pour les indemnisations
(5/25付け Sophia Net ニュースへのリンク)
La CANCA renforce son soutien aux commerçants
(5/25付け Le Petit Niçois ニュースへのリンク)

ニースのトラムウェイ リンク集 :
Tramway de Nice (トップページ)
voir le plan (公式路線図) (他にもPDFファイル版あり)
(公式サイトへのリンク)
Un tramway pour Nice
(ニース市公式サイトへのリンク)

ニース市電 非公式路線概略図 (PNGファイル)

過去ログ :
2005/11/22 来秋の納入に向けたLRV1号車
2006/2/25 トラム開業遅れと部分開業の可能性
2006/3/25 LRVバッテリー走行お披露目
2006/4/09 中心街でもレール敷設開始
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2006年05月16日

【ボルドー】無賃乗車と事故件数ほか

ボルドーで発行されている新聞,SUD OUEST紙には,以前トラム(tramway)
関連の報道専用ページがありました.開業から2年近くに及ぶトラブルが
ほぼ解消した今では,ボルドーの交通全般の話題を扱っていることになっ
ていますが,やはりトラムの話題は多い状況です.
Circulation à Bordeaux
(SUD OUEST ニュースへのリンク)
現時点では,2003年10月,開業直前からの記事へのリンクが残されていま
すが,以前はもっと多くの記事があったように記憶しています.


今回は,最近の記事の中から紹介します.
まず最初は,先週の記事から電車と自動車や歩行者との事故数です.
記事では,40キロに及ぶフランス随一の路線網を持つナント(Nantes)の
件数が紹介されています.これによれば,2005年一年間で181件だった
そうで,このうち自動車と関係するのが141件でした.
季節により波動があるようで,10月から12月が高めに推移しているとの
ことですが,これはやはり日暮が早まるなど,季節の変わり目であること
に理由があるようです.
キロあたりの件数では,10万キロあたりナントでは4.42件になります.
同じ基準でみると,ストラスブール(Strasbourg)は4件,地元ボルドーは
4.9件の割合だそうです.
09/05/06 Les drames du tram
(SUD OUEST ニュースへのリンク)

次に,無賃乗車の割合が3月下旬の記事に載っていました.
記事の本来の趣旨は,ボルドーの切符の検査員が,報酬の増額を希望して
いるというもののようで,無賃乗車率の問題ではないようです.
それによれば,2005年の無賃乗車で徴収された罰金は,90万5千ユーロ
でした.これにはボルドー市電だけではなく市バスでの分も含まれます.
この金額ではピンときませんが,無賃乗車の割合が13.9%,2004年には
14.3%だったと読めるくだりがあり,読み違いでなければ,この数値は
かなり高いことになります.
これがボルドー特有の現象なのかどうか,よく判りませんが,ドイツでは
3%前後ですし,旧東ドイツでは,1%未満というところもあるようです.
ウィーンでは4%から6%,米国でもごく一部の例外を除いて5%から6%前後
ですから,ボルドーの水準がどれだけ高いか,一目瞭然でしょう.
29/03/06 Les contrôleurs veulent leur part du gâteau
(SUD OUEST ニュースへのリンク)

余談ながら,不正乗車や無賃乗車を表す言葉として,Schwarzfahrという
ドイツ語がありますが,フランス語でそれに該当する言葉が見つからず,
このキーワードでは検索できない状況です.

ボルドー Tramway 関連過去ログ :
2006年3月 二期工事と芝生の撤去ほか
2006年2月 Tramパークアンドライドの話題ほか
2006年1月 架線レスを売り込み開始?
2005年12月 ワイヤレストラムのその後
2005年10月 トラム延長と架線レスのゆくえ
2005年8月 地表集電は信頼性を取戻したか
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2006年05月06日

【ミュルーズ】アーチを持つ電停

ミュルーズで路面電車が50年振りの復活を果たすまで,あと1週間.
試運転は3月半ばから開始されていますが,その翌日にはトラックと衝突
する事故にも見舞われました.50年前に路面電車と一緒に走った経験を
持つドライバーは,今ではもうほとんどいないでしょうから,無理もない
ことかもしれません.先が思いやられましたが,先日開業日が正式に発表
されていますので,予定通りに運んでいるのでしょう.

フランス語版Wikipédiaをはじめ,Light Rail Transit Association
サイトでも,新しいトラムの開業日は2006/5/13になっています.
ただし,実際には5/13(土)は,どちらかというと無料の試乗会のような
もので,その日もトラムに乗れるのは午後だけのようです.色々なイベ
ントも一緒に行われるのですが,それゆえ,その翌日5/14などに行って
も,乗れるかどうか,実はわかりません.公式の開業は,その次の土曜,
5/20なのです.

5/20は,開通式典が11時に行われ,その後フランス大統領が東西南北の
2路線12キロ全てに?乗車したあと,一般旅客が乗車できるようです.
5/20という日は,シラク(Jacques Chirac)大統領のスケジュールにあわ
せたものという話を,以前どこかで見たような記憶があるのですが,定か
ではありません.
Les actualités (最新ニュース一覧) (Sitram 公式サイトへのリンク)
Tramway : c'est parti ! (5/13と5/20の予定)
(Sitram 5/03付け ニュースリリースへのリンク)
Sitram : Syndicat Intercommunal des Transports de l'Agglomération Mulhousienne
ほとんど直訳になりますが,ミュールーズ都市圏の交通にかかわる地方
自治体共同の協議会といったところでしょうか.

ミュルーズ市公式サイトによれば,すでに4月下旬から旅客を乗せない
非営業の状態で,各電停にも停車しドアも開閉するという,本番さながら
の運行を,6分から8分間隔で行っているようです.
Actualité ("Marche à blanc du tramway"に記述あり)
TramTrain (トラム=トレイン 特集ページ)
(Ville de Mulhouse 公式サイトへのリンク)

Tram-train Actualités
L'Entreprise Tram-train
(SERM 公式サイトへのリンク)

かなり目立つ塗装をまとったCitadisの画像が,ドイツ語のフォーラムに
ありました.撮影は4/24のようです.
Tramway Mulhouse – 2 Wochen vor der Eröffnung (mB)
(Straßenbahn-Forumへのリンク)

フランス初のトラム=トレイン(TramTrain)ということになっていますが,
今年開業するのは,トラムの部分だけで,SNCFへ乗入れするのは,まだ
先で,2010年と言われています.
Le plan du réseau (路線図へのリンク)
(TramTrain 公式サイトへのリンク)

フランスならではの話題として,停留所などでのパブリックアートがあり
ます.ミュルーズも例外ではなく,南北と東西の2路線で別々の芸術家が
担当しますが,このうち東西を走る路線には,フランス出身で世界的に
有名なダニエル ビュラン氏(Daniel Buren)が選ばれます.それがなんと
電停に鋼鉄製のアーチを設置するのです.2路線が交差するPorte Jeune
以外の東西の路線の電停に,工期を三段階にわけ,ダニエル ビュラン氏
デザインの高さ8m,内径10m超のアーチが,お目見えするそうです.

アーチは,電停に於ける架線柱の役目も果たすほか,各電停に2本ずつ
建てられます.それは,Citadisの前と後ろのドアの位置をそれぞれ表す
ためだそうです.また,線路に沿って見る方向からは,全部で8色が電停
ごとに使い分けられているとか.百聞は一見にしかずということで,下記
リンクからCGと実写の画像を見ることができます.
遠くからも電停の位置がわかりますので,かなり実用的でもあります.
これだけでもミュールーズへ見に行く価値があるかもしれません.
Les arches de Buren (アーチ設置の概略説明)
Découvrez les arches de Buren (各電停のアーチを見れます)
En savoir plus sur la fabrication des arches (PDFファイル)
(TramTrain 公式サイトへのリンク)
Tramway : les arches de Buren s'installent (設置工事)
(Sitram 2005/9/13付けニュースリリースへのリンク)
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2006年05月03日

【パリ】T3 試運転区間を徐々に延長

パリ市電のT3は,昨年10月に試運転が開始されたとお伝えしていました
が,それはどちらかと言えば車両(Citadis 402)のためのもので,新しく
開業する区間の西側に出来た車庫の周辺に留まっていました.

その後,今回開業する区間のうち97%が完成し,予定されている芝生の
植付けも75%が完了したところで,試運転も新しい段階に入ります.
5/02からは,西側の起点,15区のPont de Gariglianoから,3.2キロ東へ
進んだ14区のPorte de Vanvesまで,実際にトラムが走る時と同じように
交差点での信号機が制御され,本番さながらの試運転が行われます.

La ligne 15e arrondissement (15区 路線図)
La ligne 14e arrondissement (14区 路線図)
La ligne 13e arrondissement (13区 路線図)
いずれのページからも,ZIP形式に圧縮されたJPGファイルがダウンロード
できます.
(Un tram pour tous 公式サイトへのリンク)

試運転は毎朝行われるようですが,Citadis 4編成が使われて,試運転
区間でboulevard du General Martial Valinと,boulevard Victor通りを
横断する自動車は,信号機に従い路面電車に道を譲る必要があります.

今月中旬以降から7月末までは,Porte de Châtillonまで試運転区間は
延長されて4.2キロになり,13区にあるPorte d'Ivryまで7.9キロに達する
のは,8月になると予定されています.

公式サイトから,試運転が新しい段階に入ったと告げるPDFファイルを
ダウンロードできます.その中には,トラム接近を警告する信号と,歩行
者向け横断禁止の信号も掲載されていました.
Une nouvelle étape dans les essais du Tramway (PDFファイル)
(Un tram pour tous 公式サイトへのリンク)

地味な話題ですが,一部メディアも報じています.
5/02 Premier test grandeur nature pour le tramway
5/03 Le tramway des Maréchaux s'échauffe
(20 Minutes ニュースへのリンク)
この記事では,10月から"marche à blanc"を行うとあります.本番と同じ
状態で行われるとありますから,非営業ながら開業後のダイヤ通りに終日
運行が開始されるという意味かもしれません.

開業日は今年の終わりとされています.12月と思われますが,4月に発売
されたRailway Gazetteでは,記事の冒頭に今秋とあります.
Paris T3 forms a green corridor
(Railway Gazette へのリンク)

この記事によれば,T3(=TMS : Tramway des Maréchaux sud)建設には,
工事期間短縮のための新工法も採用されているようで,特に交差点での
レール敷設方法は,注目してもいいかもしれません.
それは,6mから8m(公式サイトでは10m)の長さのPCパネルに,前もって?
レールを埋め込んでおいたものを製造し,それらを道路上に並べていく
というもののようです.交差点1か所あたり,パネルは4枚から6枚に分け
られました.コンクリートが乾く時間を節約できることで,道路を閉鎖
しなければならない期間は,従来12週間程度かかっていたものが,この
工法では4週間で足りてしまうというものです.
PC : PC枕木でも知られる,プレキャストコンクリートの意味

この方法による工事の様子は,公式サイトに画像入りで載っています.
下記リンク先の,Hiver 2004/2005 :の後ろをご参照ください.パネルが
クレーンで吊るされ,所定の位置に設置される様子が撮影されています.
Les temps forts des travaux
(Un tram pour tous 公式サイトへのリンク)

LRT建設に際しては,工事中に影響を受けやすい商店街などにレールを
敷かなければならないことが多く,安全な方法で工事期間が短縮できるに
越したことはありません.

その他にも些細なことですが,460本建てられる架線柱のほとんどが,
街路灯を兼ねるそうで,これなど日本にも既にありそうですが,フランス
らしい洗練されたデザインに仕上がっているのでしょう.しかし,公式
サイトを見ても,この架線柱がどんなものかわからず,flickrで検索して
みても,スタイルは変わっているものの,街灯が別にあるものしか確認
できませんでした. Search / tramway Paris (検索結果)
ちなみに,"Station de tramway à Paris" Uploaded on 17 April 2006
では,電停に植樹された桜が開花している様子が伺えます.他のアップ
ロードを見ても,特に電車が趣味の人でもないようですので,白っぽい
花をいっぱい咲かせた,Cerisiers(桜)の木が目に留まったのかも.

パリ市電 関連過去ログ :
2005/9/10 68年振りのトラムウェイ(路面電車) (T3向け車両搬入)
2005/10/15 路面電車69年目の復活に向けて発進 (T3で試運転開始)
2005/12/12 T3延長計画の公開討論会ほか (CNDP開催決まる)
2006/1/24 【イルドフランス】2006年はトラム年!?
2006/3/20 桜並木を走りそうなトラムT3
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2006年04月24日

【ヴァランシエンヌ】街中でお披露目運転

ベルギー国境に近い,ノール県ヴァランシエンヌ(Valenciennes)(または
バランシエンヌ)では,9年間に及ぶ調査と住民対話ののち,今年トラム
ウェイの第一期路線が,めでたく開業する運びになっています.大半が
国とヨーロッパ投資銀行が負担した,2億5千万ユーロをかけ,工期4年で
路面電車を復活させた街の仲間入りを果たします.

路面電車は,中心部のバスを半分に減らし,システム全体で30%の運転
頻度を高めることにより,自動車の交通量が1割減になることが期待され
ていると,ヴァランシエンヌとその周辺で路線バスを運行,トラム運行も
引き受ける,Transvillesの責任者は語っています.

関連リンク集 :
Valenciennes (ヴァランシエンヌ市 公式サイトへのリンク)

Transvilles (公式サイトへのリンク)
Les plans du réseau (PDFファイル版,路線図へのリンク集)

Siturv 公式サイトへのリンク
Siturv : Syndicat Intercommunal pour les Transports Urbains
de la Région de Valenciennes

Siturvは,35のコミューン(communes),人口35万人に及ぶ地域の都市交通
のための協議会(シンジケート)
Le Tram, une nouvelle ligne de vie (路面電車 路線網計画)
La ligne 1 (今回開業する第一期区間の簡単な路線図)

昨年2月には,AlstomからCITADISの第一号編成が納入されています.
(そのことを告げる,Siturv 公式サイトへのリンク)
La 1ère rame du Tramway arrive à Valenciennes

ヴァランシエンヌ向けCitadisの画像を見るとわかりますが,先頭部分が
V字型に突き出ています.これがヒトの鼻にも例えられそうですが,Vは
もちろんヴァランシエンヌ(Valenciennes)のVを意図しています.
il y a dèjà des photos (画像はここでも見られます)
TRAMWAYS DE VALENCIENNES (上記ページのリンク元)
(TRAMATEURS ファンサイトへのリンク)

今年はじめより,車庫周辺などで試運転が開始されていたそうですが,
先週の金曜,お披露目で招待客らを乗せた運転が,街中でありました.
そのことを報じるサイトがあります.
Le tram de Valenciennes se dévoile
(4/21付け France 3ニュースへのリンク)
Joyeuse entrée du tramway en ville
(4/21付け Le Soir en ligne ニュースへのリンク)

下段のニュースサイトは,ベルギーのものです.ですがフランス3より
はるかに詳しい内容です.その記事によれば,今回開業する区間の所要
時間は25分,表定速度は時速25キロ,距離は9.5キロほどですが,いずれ
延長されて,34キロにまでなる予定だそうです.
開業日は6/16の予定です.それまでは,80名いる運転手の訓練とともに,
まだまだ試運転が続けられます.

今年前半フランスで路面電車が復活する都市は,5月にミュールーズが
あり,ヴァランシエンヌはそれに次ぐことになりますが,上記記事には
読み間違いでなければ,6/16に開業でも当面は非営業で,旅客営業開始は
7/01からとなり,最初の土日(7/01-02)は運賃無料サービスと,読める
部分がありますので,乗りに行かれる方は要確認かもしれません.
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2006年04月09日

【ニース】中心街でもレール敷設開始

CANCAが発表したところによると,ニースの目抜き通りでも路面電車の
レール敷設が始まったようです.すでに末端部などでは昨年5月以来,
軌道が敷かれ始めていましたが,ニース中心部では工事が長く行われて
いても,レールが姿を見せたのは先週が初めてで,工事によって長い間
不便を強いられていた沿線の人たちに朗報であり,象徴的な瞬間と報道
されているようです.
Tramway de Nice
(CANCA Direction Tramway 公式サイトへのリンク)
CANCA : Communauté d'Agglomérations Nice-Côte d'Azur
ニース市と,その郊外の市町村など,複数の自治体が集まった共同組織
で,CANCAの場合は,24の地方自治体から構成されています.域内人口は
50万人近くで,その7割がニース市に集まっています.


Avenue Jean Médecinでレール敷設が始まったことを告げる報道 :
Nice : les rails du tramway sur l'avenue Jean Médecin
(4/06付け Nice Rendez-Vousのニュースへのリンク)
Nice : première soudure des rails du tramway sur Jean Médecin
(4/06付け Sophia Netのニュースへのリンク)

4/06(木)の朝9時から,ジャン・メドサン通り(Avenue Jean Médecin)で
開始されたニース中心部のレール敷設工事は,その後も11月には旧市街地
近くのジャン・ジョレス通り(Boulevard Jean-Jaurès)でも,同様に行わ
れる予定だそうです.

資料を基に独自に構成したもので,公式のものではありません.

Nice tramway2

なお,現場ではレールが通りに設置されるのと同時に,レール溶接作業も
始まっているようで,前述のNice Rendez-Vousのサイトでは,その溶接
作業の様子も画像入りで紹介しています.テルミット溶接が行われている
ようで,特に記事の後半は,その作業内容に割かれています.
画像は,コンクリート道床の上に枕木を設置しただけの場所に,レールを
敷いて溶接している絵ですし,周囲が見えるわけではありませんので,
これだけではとても路面電車の軌道工事には見えません.

これまでの地味な,道路下にあった地下埋設ケーブルなどの移設工事に
比べて,見応えのある工事にはなりますが,各工区で半年ずつの工期に
なるそうです.

テルミット溶接の作業手順を画像で紹介しているページ :
新しいレールを溶接する。
(碓清総合文化研究所へのリンク)
ふれあい鉄道フェスティバル(2004)-3
(コンデジ画像館(鉄道のサイト)へのリンク)

ニースのJean-Médecin通りをビジュアルに見る方法 :
1. Google Local (サテライトモード) Place Masséna
リンク先で表示される衛星写真では,マッセナ広場(Place Masséna)は,
画面下になり,そこから斜め左上に伸びる道路が,Jean-Médecin通りで,
いつの撮影か不明ですが,すでに工事が始まっているようです.

この他,リアルタイムではありませんので,軌道工事の進捗状況を見る
ことはやはりできませんが,A9.comのように,通りに沿って画像が収録
されているので,どんな通りにトラムを走らせようとしているか,雰囲気
をつかめるのが,下記サイトです.
2. Your Yellow Pages search (PagesJaunesのサイトへのリンク)
入力フォームに,
Address欄 : 3 avenue Jean-Médecin
(文字化けする場合は, 3 avenue Jean-Medecin でも大丈夫)
City欄 : Nice
これだけ入力して「Search」ボタンを押します.
検索結果がいくつか出てきますが,表示された「Photo」のうち,どれ
でもいいですが,例えば「Cabinet Martin Nice」の「Photo」をクリック
すると,別ウィンドウで建物の画像が出てきます.その右隣りには道路
上に矢印が上下左右出てきますので,まずは左側のをクリックします.

最初に3番地,つまり奇数番地を入力しました.通りの若い番地を背に
して奇数番地は向かって左です.Jean-Médecin通りは大雑把に南から北に
向かう道路ですので,奇数番地は通りの西側(東向き)になります.

道路上の矢印のうち,左側に向いた矢印をクリックすると,道路の南方が
見れるというわけで,これで通りの南側が見えてきたら,何度か前進して
(上向きの矢印をクリックして)いくと,マッセナ広場の入口に出て上向き
矢印がなくなるはずです.そこで表示される画像は,マッセナ広場を北
からみたものでしょう.バッテリー走行になる広場です.

次は,Uターンします(イラストの道路上の円を描く矢印をクリック).
その後また上向きの矢印をクリックすると,今度はJean-Médecin通りを
北に向かって進むことができます.クリスマスの飾り付けがある道路を
何度もクリックして北上していくと,やがてまた上向きの矢印が消滅する
でしょう.そこは通りの名前が変わるところで,道路とSNCFの二重高架が
見えているのではないでしょうか.そこで右か左の矢印をクリックする
と,現在位置が住所で確認できます.

同じ方法で,他の通りも見ることが出来ますし,他の街でも大きな都市
なら同様に可能です.


工事が始まって久しくなりますので,上記サイトが見せる光景は,現実の
ジャン・メドサン通りではもう見ることが出来ませんが,路面電車が走る
同通りの想像図を,公式サイトがJPGファイルで載せています.
Perspective de l'avenue jean Medecin avec le tramway
一方下記リンクは,架線のないマッセナ広場の想像図(JPGファイル) .
Perspective de la Place Masséna avec le tramway
(いずれもCANCA Direction Tramway 公式サイトへのリンク)


ニースのバッテリートラム,路面電車関連 過去ログ :
2006年3月 LRVバッテリー走行お披露目
2006年2月 トラム開業遅れと部分開業の可能性
2005年11月 来秋の納入に向けたLRV1号車
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2006年03月25日

【ニース】LRVバッテリー走行お披露目

フランスのラ・ロシェル(La Rochelle)にあるALSTOMの工場内実験線で,
ニース向けのLRVはここ数ヶ月試験を重ねていましたが,この度CANCAの
メンバーを乗せたまま,ボタン操作でパンタを下ろしてバッテリー走行を
披露しました.
CANCA : Communauté d'Agglomération Nice Côte d'Azur
ニース市と,その郊外の市町村など,複数の自治体が集まった共同組織
で,CANCAの場合は,24の地方自治体から構成されています.域内人口は
50万人近くで,その7割がニース市に集まっています.


架線レス(ワイヤレス)は,フランス語では"sans-fil"となります.
metroFrance.comの記事では,ワールドプレミアという表現も出てきます
し,架線レストラムウェイのパイオニアと持ち上げています.
Un tram pionnier du "sans-fil"
(metroFrance.comのニュースへのリンク)
première mondiale pour le futur tram
(Sophia Netのニュースへのリンク)

NiMH(ニッケル水素)バッテリーは,温度25度に保たれるように箱に収め
られた上で,トラムの屋根上に搭載されています.すでにご紹介の通り,
ガリバルディ広場(Place Garibaldi)を横断する485mと,マッセナ広場
(Place Masséna)を横断する435mの区間では,景観保護のため架線が
張られず,このバッテリーから給電を受けて走ることになっています.

20本納入される路面電車のうちの最初の1本目がニース入りするのは,
今年12月に予定されています.

これらの広場で,今週初めの段階で改修工事に取り掛かったという報道も
ありました.2007年9月開業を果たすためには,来年早々までに何回かに
分けて行わなければなりません.
前回お伝えしている,トラム開業遅れと部分開業の可能性に関する情報は
何もありませんでした.
Début des travaux d'aménagements du tram
(3/21付けmetroFrance.comのニュースへのリンク)

追記 (2006/3/31):
下記記事に,ALSTOM工場での視察の詳細が報じられています.
まず,バッテリー方式による架線レス実現の利点として,軽量化,
保守の簡便さ,毒性の低さ,リサイクル可能,耐用年数5年などを
あげています.
バッテリー駆動の操作は簡単で,交通量により使い分ける3段階に
分かれていて,色分けされています.青が混雑なしの場合で,
時速30キロ以上での走行,黄は混雑時で同30キロ以下,赤が渋滞
時などの低速または停車になります.
操作手順は,切替え時にボタンを押すだけですが,バッテリー走行
区間の入口に近づくと,赤いランプが点滅して注意を喚起します.
もしも運転手が切替を忘れると,チャイムと音声メッセージが流れ
ますが,それでも切り替わらない場合には,警告音が強くなるそう
で,モード切替はドアが閉まっている時に限られるようです.
Tramway de Nice : Première mondiale…à La Rochelle !
(3/30付け Le Petit Niçoisのニュースへのリンク)

なお余談ながら,バッテリーを供給するSaft社は,アルストムだけでは
なく,シーメンスにも売り込みを図りたいようです.しかし,
アルストムはボルドーで実用化された,APSという架線なしで走る
技術も持っています.

また,更に余談となりますが,350km/h以上で走行可能なAGV(次世代
TGV)が,間もなくお目見えしそうなことなども記してあります.


ニースのトラムウェイ リンク集 :
Tramway de Nice (トップページ)
voir le plan (公式路線図) (他にもPDFファイル版あり)
(公式サイトへのリンク)
Un tramway pour Nice
(ニース市公式サイトへのリンク)

位置関係把握のための非公式路線図 (PNGファイル)
資料を基に独自に構成したもので,公式のものではありません.
緑色の区間は,自動車の走行が禁じられているところになります.

ニースのバッテリートラム,路面電車関連 過去ログ :
2006年2月 トラム開業遅れと部分開業の可能性
2005年11月 来秋の納入に向けたLRV1号車
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2006年03月20日

【パリ】桜並木を走りそうなトラムT3

パリで今年暮れ開業予定の路面電車T3系統は,パリ市内をぐるりと囲む
環状線の一角を形成する,boulevards des Maréchauxを走ることになり
ますが,その通りにはトラムウェイT3建設工事の一環として,千本以上の
多種多様な樹木が植えられ,これに軌道敷地に植えられた27万平方mに
及ぶ芝生とあわせると,さながら庭園通りの様相をみせるようです.
そこを走るCITADISも,きっと絵になることでしょう.

先週からは,いくつかの電停に花が咲く木が植えられ始めています.
Cerisier(桜),Poirier de Chine(中国梨?),Magnolia(モクレン),
Amélanchier(バラ科のサービスベリー)などが選ばれており,恐らくは
この春から,白やピンクの花を咲かせるのかもしれません.
Tramway T3 : La campagne de plantations reprend ! L'objectif
des 1 000 arbres sera dépassé !

(パリ市公式サイトのニュースへのリンク)

そのT3では,以前にも紹介の通り,路線を延長して環状化する計画があり
ます.今年末に開業の区間と,今回計画の路線が全通すると,パリ市の
南と東の半分以上を囲むような格好になります.
現在CNDP(公開討論全国委員会)が行われており,その場では当局(STIF,
RATP,パリ市)からT3延長計画内容が詳細にわたり明らかにされ,T3の
延長を住民が受け入れるかどうかが話し合われています.
CNDP : Commission nationale du débat public
STIF : Syndicat des Transports d'Ile-de-France
CNDP開催については,以前にも紹介しています

現在想定されている,T3の延長計画については,CNDPのサイトに路線図が
見つかりました.想像図なども交えたページの中に埋もれています.
Espace presse débat public / Photos du projet
(CNDPのサイトへのリンク)

この年末にT3が開業する区間は,パリ15区から14区13区にかけてとなり
ますが,その後は東側に伸びセーヌ川を渡って12区に入り,やがて進路を
北に向け,20区と19区を走り,西に転じてパリ市の最北端にあたる18区
までが現在計画されています.

CNDPでは,18区内での終点の位置を巡る質問(なぜPorte de la Chapelle
までしか延長せず,Porte de Clignancourtまで行かないのか)や,なぜ
もっと停留所を増やせないのか(今の路線バスPC系統は320m間隔,T3では
電停の間隔が平均450mから500mに),その他にも様々な質疑応答が出て
いるということを,20 Minutesのサイトが3/09に報じていました.
PC : Petite Ceinture(パリの小環状線).元々は鉄道が走っていました
が,かなり以前からバスになり,現在は運転系統が3分割されています.
なお,3路線とも起点終点で運転区間が少しずつ重なっています.
La banlieue nord veut aiguiller le tramway vers elle
Des stations un peu plus espacées que pour le PC
« Le secret d'une ligne, sa régularité»
(3/09付け20 Minutesのニュースへのリンク)

パリ市電,トラム関連の過去ログ :
68年振りのトラムウェイ(路面電車) (T3向け車両搬入)
路面電車69年目の復活に向けて発進 (T3で試運転開始)
T3延長計画の公開討論会ほか (CNDP開催決まる)
【イルドフランス】2006年はトラム年!?
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2006年03月13日

【ボルドー】二期工事と芝生の撤去ほか

地表集電による架線レスのトラム(路面電車)を,世界に先駆けて採用した
ボルドーでは,足掛け2年近くにわたり,そのトラブルに苦しめられて
いましたが,利用客数は予想を超えて伸びており,各路線の延長工事も
たけなわといったところだそうです.
(以下,原文がフランス語につき,誤解誤訳はご容赦ください)


APS(Alimentation par le sol,地表集電)の故障も,昨年末で全運行の
1%になっていましたが,それが今年2月末の時点では0.45%にまで下げる
ことができました.今後の目標としては,2006年末までに0.2%に下げる
ことです.数字はAPSに起因する10分を越えない故障数?だそうです.
一時から比べると,格段に信頼性をつけたAPSですが,既報の通り,A線の
末端ならびに末端近くにあった地表集電区間は,従来の,そして前後の
区間で採用されている,架線からの集電方式になることになっています.
なお,当初の計画よりも減らされていますが,今回延長される第2期区間
でも,APSは一部で採用されます.

利用者数は,昨年12月に一日の乗車人員としては最高の,19万2千人を
記録しました.日頃も17万から18万人を輸送します.これは前年比26%の
増加であり,当初予測の14万人をも上回るものです.
ボルドーだけでも約23万人の人口があり,周辺地域を含むCUB全体では
1999年現在で66万人以上の人口があります.元々地下鉄が走っていても
不思議ではない規模ながら,地質の問題などから地下が掘れず,また,
フランスの他都市で採用されていた高架の新交通システムをも見送って
きましたが,やはりそれなりの需要があるのでしょう.
フランスのナントでは一日22万人の輸送人員があります.しかし,その
路線網は45キロにも及び,ボルドーの1.5倍以上の規模での話です.
CUB : Communauté urbaine de Bordeaux
ボルドーと,その周辺の26のコミューン(市町村にあたる地方行政の最小
区画)からなる都市圏.同様の都市圏はフランス国内に14か所あり,その
うちボルドーは,リヨン,リール,マルセイユに次ぐ人口で4番目の規模
です.ナントの都市圏は人口でボルドーに次ぐ5番目で約56万人.


芝生軌道に関しては,第1期区間で6ヘクタール(開業時には7万3千平方
メートルで約9キロの区間という記録もあります)
が植えられましたが,
その半分はたなざらし状態?になっていて,この夏にも枯れてしまうか,
雨が絶え間なく降れば泥まみれのマット状態になるとあります.

開業当初,芝生へのスプリンクラーに水道水が使われているのは問題と
いう話もあったようです.それで散水を止めて枯れてしまったのでしょ
うか.全てではなく5%から10%だけのようですが,芝生は石畳かアスファ
ルトに変換されます.
第2期区間でも,同じく6ヘクタール分の芝生が導入される予定でした.
しかし,12%分減らされることになり,残りもその植樹方法が変えられ,
地中深く水を求めて根を下ろせるようにするようですし,最終的には
産業用水なども,可能な限りCUBが使えるようにするようです.
Moins de pannes, moins de gazon
(Sud Ouestの3/08付けニュースへのリンク)

第2期区間の工事は,順調に進んでいるようですが,二つほど問題があり
ます.一つ目はボルドーに隣接するコミューンで,A線の西側への延長先
にあたる,Mérignacでの地下水による道路工事の遅れ.
二つ目はC線の北側への延長にある,ボルドーのplace Paul Doumerでの
APSの梁?の納入遅れです.この広場の両側にある2つの通り,cours de
Verdunとcours Portalの間の直接通行(交通整理?)の回復(復活,再建?)を
阻む柱の納入が遅れていると書かれているようですが,意味不明です.
そもそも,そこがAPS区間になるのかどうかさえ,確認できていません.

なお,APSはA線の西側への延長先になるMérignacに,800m弱設けられます
が,教会があって架線柱や電線を避けるためのようです.
しかし,下記文書には,APS区間でも架線柱を設けると記されていると
思われるくだりがあり,APS区間になることは間違いありませんが,その
理由や,架線柱が設けられるかどうかは謎です.APSへの信頼が揺らいで
いた時のものかもしれません.

Le jour du premier rail de la deuxième phase du tramway
(ボルドー メトロポール 2005/11/25付けニュースリリースへのリンク)
(PDFファイル)


トラムの第二期区間完成後には,路線長が現在の倍近くになり,43.3kmに
なります.下記から延長分を含む路線図をダウンロードできます.
LE TRAMWAY - LE RESEAU (CUB公式サイトへのリンク)

新たな路線が出来るわけではありませんが,現在ある3路線の終端は,
7か所とも全て延長されることになっています.A線はガロンヌ川の右岸で
二股にわかれていているため,終端は全部で7か所になります.
このうち,A線のガロンヌ川右岸での南側への延長となる,現在の終点
である,CenonからFloirac(どちらもコミューンの名前)に至る路線では,
今年12月から試運転が開始される予定で,順調にいけば2007年2月の延長
開業となり,その後は2007年から2008年にかけて完成次第,各路線別々に
順次開業していくようです.
Deuxième phase : premiers essais en décembre
(Sud Ouestの3/08付けニュースへのリンク)

A線のMérignacへの延長には,別の記事もあります.延長開業は2007年
6月が予定されています.
Le chantier est à l'heure
(Sud Ouestの3/11付けニュースへのリンク)
芝生問題の解決策という小見出しもありますが,飲料水に頼らず水撒き
できる方法として,意味不明ですが中間層?からの水の供給を受けられる
ようにすると書かれています.やはり,散水制限によりスプリンクラーが
止められて,今は芝が枯れているのかもしません.

ブルゴーニュ門(Porte de Bourgogne)の電停で,芝生軌道に散水する
スプリンクラーの洗礼を受けるCITADIS (2004年5月撮影)
BOD Bourgogne2 BOD Bourgogne1
左側がピエール橋(Pont de Pierre) / 右側はブルゴーニュ門と,奥の
尖塔はサン・ミッシェル大聖堂(Basilique Saint-Michel)のもの

ボルドー Tramway 関連過去ログ :
2006年2月 Tramパークアンドライドの話題ほか
2006年1月 架線レスを売り込み開始?
2005年12月 ワイヤレストラムのその後
2005年10月 トラム延長と架線レスのゆくえ
2005年8月 地表集電は信頼性を取戻したか
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2006年02月25日

【ニース】トラム開業遅れと部分開業の可能性

ニースの路面電車(tramway)は,最近は2007年前半開業と,言われてきま
したが,それが更に遅れて2007年の夏の終わり頃になる,ということを,
CANCAが認めたとする報道がありました.
開業が予定より遅れることは,珍しいことではありませんが,ニースでは
車載のバッテリーで,架線のない区間を走ることから,他よりも注目して
いきたいと思います.
CANCA : Communauté d'Agglomération Nice Côte d'Azur
ニース市と,その郊外の市町村など,複数の自治体が集まった共同組織
で,CANCAの場合は,24の地方自治体から構成されています.域内人口は
50万人近くで,その7割がニース市に集まっています.


Tramway de Nice (トップページ)
voir le plan (路線図) (他にもPDFファイル版あり)
(公式サイトへのリンク)
Un tramway pour Nice
(ニース市公式サイトへのリンク)

路面電車の軌道敷設工事に伴い,Gorbellaでは,下水管を交換することに
なりますが,その下水管からアスベスト(石綿)が検出され,その処理に
3ヶ月を要すというような話が紹介されています.その他にも,一ヶ月
程度の遅れが見込まれる場所もあるようです.

車両基地は,16ヶ月前から建設されていますが,ここは膨張するマール,
泥灰土(原文 "marnes gonflantes")があったため,建物の変更が余儀なく
されるらしく,LRVの受け入れは秋の予定でしたが,僅かに遅れて,11月
末か12月初めになるようです.

車両基地の紹介 (公式サイトへのリンク)
Secteur 1 : Comte de Falicon, Centre de maintenance et bd Rémond

しかし最大の難関は,考古学の発掘調査?が7月から行われる,place Toja
です.そこでは軌道敷設工事が,2007年春まで行えないだろうということ
で,更に,発掘調査が長引くと,最悪の場合は,そこで二分割した,半分
ずつの路線での分断開業になる可能性もあるようです.
Les travaux du tramway ont pris du retard
(metroFrance.comのニュースへのリンク)

問題の場所,place Tojaが何処にあるのか,地図では探せないのですが,
square Tojaという場所なら,ガリバルディ広場(Place Garibaldi)の南部
との間で,発掘作業が2月から開始されたという案内が出ていますので,
ガリバルディ広場の近くにあるのではないかと考えています.
Planning Place Garibaldi / Avenue de la République

ガリバルディ広場は,近くのマッセナ広場(Place Masséna)とともに,
架線が張られずに,バッテリーで走る場所です.

資料を基に独自に構成したもので,公式のものではありません.

Nice tramway

緑色の区間は,自動車の走行が禁じられているところ

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2006年02月18日

【ボルドー】Tramパークアンドライドの話題ほか

ボルドーを走るトラム(Tram)の,少々前のものですがパークアンドライド
の利用を伝える報道がありました.
2003年末の開業当初は月1万台だった利用台数が,現在は月5万台に達して
いるそうです.もちろん駐車場の数も最初から今の7か所(A線に4か所,
B線に3か所)あったわけではありませんが,パークアンドライド利用の
乗客数は,2004年と比べても,2005年には95万人に達し,これは前年比の
2倍だそうです.

ボルドーの路面電車のパーク&ライドは,月間パスや週間パス所有者は
無料です.パスを持たない人でもCUBのトラムやバスの往復乗車券を購入
すれば,一日2.6ユーロ,150円換算でも400円足らずで一日利用すること
ができ,全体の65%がこちらを利用しているとのことです.

ボルドーに限らずフランスでも,パークアンドライド制度のある都市は
多くあるようですが,ボルドーでは2008年までに更に8か所を加えて,
現在の一日2500台対応から,5000台まで対応可能にすることを検討中だ
そうです.ちなみに2007年には,現在の3路線が,それぞれ延長される
予定になっていて,すでに建設工事も佳境に入っています.
リヨンでは11か所3600台を提案しいて,クレルモン=フェランでは7か所が
建設中,レンヌでは5か所目を増設中だそうです.


パーク&ライドは通常なら郊外に設けられるものですが,ボルドーでは
1か所だけ中心部にかなり近い場所にもあります.収容台数は250台です
が,空いていません.郊外からA線に乗ると,ピエール橋を渡る前の最後
の電停Stalingradにある駐車場で,橋を渡ると歴史的建造物も並ぶ中心街
に入っていくという至近距離です.
このほか郊外のArts et Métiersにある駐車場は,600台も収容可能にも
かかわらず,200台しか利用されていないとかで,謎だそうです.
駐車場の運営には年間100万ユーロが必要ですが,収入は86万ユーロとの
ことで,年内にも駐車場利用調査がCUBの手で行われるようです.
Parkings et tram font bon ménage
(Sud Ouestの2/04付けニュースへのリンク)
このサイトは時間帯によって404エラーになることがあります


パークアンドライドの詳細(設置場所,料金体系,営業時間など) :
Les parcs-relais (TBC公式サイトへのリンク)
TBC : tram et bus de la CUB
CUB : Communauté Urbaine de Bordeaux


最後にやはり架線レス路面電車,地表集電(d'alimentation par le sol
=APS)の話になりますが,A線の末端部分にあったAPS区間が,架線方式に
改造中のようです.平日の夜間には電車の運転を取り止めて,バス代行と
なっており,工事が終了する5月には切替が完了するものと思われます.
この辺りの経緯につきましては,この1月に「架線レスを売り込み開始?
として紹介しています.過去ログへのリンクもそちらに掲載しています.

夜間はバスによる代行を告げる案内
Tram A : 21h Travaux entre Thiers Benauge et les Antennes
(TBC公式サイトへのリンク)

下記フランス語のバス関係の掲示板には,APSの最終的な仕様が,1/18
付けの"Ville et Transport"に掲載されていたとして紹介されています.
予備のバッテリーはより耐久性のあるものに,収容ボックスはn番目の
バージョン,同軸ケーブルの銅線はよりしなやかに,そしてAPS区間での
制限速度が時速60キロから同50キロに落とされるとのことです.
Suppression de l'APS, c'est pour de bon!
(MegaBus Forumへのリンク)
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2006年02月14日

【クレルモン=フェラン】電停プロトタイプ公開

クレルモン=フェラン(Clermont-Ferrand)は,タイヤメーカの本社がある
ことでも知られますが,ゴムタイヤトラム(le tram sur pneu)が年内にも
街中を南北に貫く路線を走る予定になっています.
車種は堺の実験線で,日本でもお馴染みになりつつあるトランスロール
(Translohr)です.2005年12月には営業用車両も現地入りしたことは,
鉄道雑誌などでも既に紹介されていたかと思います.

車両お披露目より遅れること2ヶ月,今度は意匠を凝らした電停のプロト
タイプが公開されました.営業開始後には北の終点から二つ目の電停に
なる予定の,Croix de Neyratでです.
電停のデザインに都市建築で有名らしい Jacques Dulieu氏が起用され,
建設はバス停の広告などで世界的な企業の JC Decauxが手掛けました.

La première station du tram à Croix de Neyrat
Présentation de la station prototype (PDFファイル 257.39 KB)
(SMTC - Le tram Actualitésのニュースリリースへのリンク)
SMTC : le Syndicat Mixte des Transports en Commun de
l’agglomération clermontoise


原語がフランス語のため理解不明なことが多いのですが,リンク先にある
画像を見る限りでは,木とガラスを多用して自然とモダンの調和を強調
した,いかにも今風のデザインに仕上がっています.一方で全長14キロに
及ぶ路線には,31の停留所に62のホームが設けられるため,部品を極力
標準化して予備の備蓄を抑えるなどの配慮もされています.

62のうち22のホームには,PMRと呼ばれる身障者向けの待合所?(原語は
abri)が設置されるとのことですが,普通の待合所(ホームの屋根付きの
部分と思われます)とは別に設けられることが判っても,普通のと比べて
どこが違うのか,文章を読んでもPDFファイルのイラストや,実物を撮影
した画像を見ても,よく判りませんでした.

さらにヴァンダリズム(vandalisme)など破壊行動への対策として,建造
物はいずれも強固なものになっているほか,落書き対策としてガラスにも
特殊な加工を施してあるようです.

クレルモン=フェランの交通機関に関しては,下記サイトが画像も豊富で
非常に充実しています.まだまだ建設中のページもありますが,今後も
要チェックでしょう.英語のページは今のところ404になります.
le Site Non-officiel des transports en commun de l'agglomération
Clermontoise!

(クレルモン=フェラン地方の非公式の交通関係サイトへのリンク)
SMTCや,T2Cの公式サイトにも路線図はありますが,このサイトにはGIF
ファイルで見ることが出来ます.
T2C : Transports Urbains de l'Agglomération Clermontoise

クレルモン=フェランには,すでにゴムタイヤ式トラム(le tram sur
pneu)が走っているとしているサイトもありますが,これは光学式ガイド
装置を装備した,日本で言うところのガイドウェイバスのことでしょう.
2001年より走り始めた,Léo 2000とも呼ばれる路線バスの14番系統で,
今回紹介のゴムタイヤ式トラム(路面電車)がA線として開業した後は,
B線と名乗ります.A線が南北に対して,B線は東西に街を走る路線です
が,番号ではなくアルファベットの路線名がつくところをみると,実態は
ガイドウェイバスでも,tramwayとして認知されているようです.

この光学式ガイドウェイバスは,現在はルノー社(Renault)のAgoraという
連接バスが用いられていますが,2004年12月までの試用期間中には,
IrisbusのCivisも走っていました.Civisはバスとしては珍しく丸味を
帯びた前面を持ち,動力源もハイブリット(hybrid)のタイプでしたが,
クレルモン=フェランでは燃費が悪いことなどを理由に採用されません
でした.同じフランスのルーアン(Rouen)や,米国ネバダ州ラスベガスで
走っています

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2006年02月07日

【マルセイユ】新トラム来春開業は予定通り

フランスのLRTは景気の良い話ばかりですが,昨秋ストライキが続いた
マルセイユでも同様です.
CUM,Communauté urbaine Marseille Provence Métropole,マルセイユ
とプロバンス都市圏のアーバンコミュニティの代表者らが,マルセイユで
建設中のトラムウェイは,予定通り開業すると高らかに宣言しました.
現在はバスで運転されているものの,2004年1月までPCCカーが走っていた
路線の,Saint-Pierre車庫の再開の時の話です.当初は今年の年末という
話もありましたが,今は2007年春の予定です.
Le tramway sur la bonne voie
(20 minutesのニュースへのリンク)

約1年後に開業が見込まれているのは,旧68系統のNoaillesからSaint-
Pierreまで走っていた路線を,更に東に延長するNoailles-Caillols線
(トラム1号線)と,Euroméditerranée-GantèsとBlancardeを
結ぶ路線(トラム2号線と3号線の混成)です.

第一期区間11.2キロのうち,3割は今年11月にも完成するようで,今年
9月には新しいトラムの車両,Bombardier FLEXITY Outlookも到着して
いる予定ですので,試運転が開始されるでしょう.

更に次の第二期区間も,建設が決定して準備に取り掛かるようです.
Gantès==Arenc,Canebière==Castellane,同じくCanebière==Place du
4 Septembreです.
建設の財務計画がMPM(Marseille Provence Métropole)に承認されれば,
2008年後半には着工できる見込みだそうです.

マルセイユお役立ちリンク集
du nouveau tramway de Marseille (公式サイトへのリンク)
Plan de la ville (マルセイユの地図検索サイト)
(マルセイユ公式サイトへのリンク)
Le renouveau du tramway à Marseille (非公式サイトへのリンク)

路線 想像図 (クリックしてください)
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2006年01月31日

【フランス】LRTブームは2007年も

フランスの路面電車の復活ラッシュは,今年だけではなく2007年も続く
と前回ル・フィガロの記事からご紹介していました.UTPの数字によれば
13の都市で160キロにも及ぶトラム網が出現することになるそうですが,
これは2007年に控えた地方選挙にも関係がありそうです.
UTP : Union des transports publics

誰もがトラムウェイを欲しがっている,ル・フィガロの記事はこんな文章
で始まっています.フランス国内の普通の都市なら,トラム路線網がある
のが当たり前になりつつあります.

トラム建設には当然リスクがあります.ゴムタイヤ式トラムを導入した
ナンシーやカーンでのトラブル
架線レスの斬新なシステムを導入した
ものの,長引くその初期故障に悩ませられてきたボルドー
など,必ずしも
順風満帆なスタートを切れるとは限りません.
またCergy-Pontoise大学の助教授によれば,トラム建設には1キロにつき
1500万ユーロから1800万ユーロ(単純に150円換算として22億5千万円から
27億円)掛かるとされています.
これだけ高額な投資とリスクがあるにもかかわらず,住民投票ではトラム
建設が支持され,前述の助教授は,(地方選挙の?)当選者に対して,バス
路線を新設するよりトラムを建設したほうが住民に喜ばれることを,強調
しています.

またトラムが単なる交通機関に留まらず,交通の便が悪かった地域に走ら
せることにより,その地域の印象が変わることも認識されています.
米国などと同様に,経済波及効果があるかどうかまでは記事では触れて
いませんが,間違いなく期待されているでしょう.
Des tramways nommés désir (Le Figaroのニュースへのリンク)

ただし記事の最後の段落では,2003年に国が公共交通機関に補助金を出す
のを止め,地方自治体(又はその連合体)がその役目を負うことになり,
それまであがっていたいくつかのトラム建設計画は,凍結もしくは遅れる
ことになったと書かれているようです.

その影響を受けたのか,フランスでのトラムブーム先駆者となったナント
(Nantes)では,路面電車ではなく,路面電車風に専用軌道を走り,優先
信号もあり,ホームから乗降するバス路線を2006年末までに開業すること
が記されています.南アメリカではポピュラーとしていますので,これは
正しくバス ラピッド トランジット,BRT(bus rapid transit)のことで
しょう.鉄軌道によるトラムに加え,このような高規格なバス路線も好ま
れます.なおナントはこのBRTを既存のトラム3路線に加え,第4のトラム
として扱いたいようです.
Projets de développement du réseau
Lignes structurantes : Ligne 4 (路線図と想像図など)
(TAN公式サイトへのリンク)
Le site de la Ligne 4 (4系統の公式サイトへのリンク)
TAN : Transports de l'agglomération nantaise
Semitan : Société d'économie mixte des transports en commun de
l'agglomération nantaise

記事のナントのBRTに触れているところで,"Canada Dry du tramway"と
いう言葉が出てきますが,これは何のことかよく判りません.
フィガロ紙の今回の記事は,経済欄のEntreprisesの中にありました.
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2006年01月30日

【フランス】路面電車を復活させる都市が目白押し

フランスのトラム復活のテンポの速さには驚きますというコメントをいた
だきました.ありがとうございます.奇しくも今日それを見せ付ける
ような記事がありました.

今年はイルドフランスばかりでなく,フランス全土で路面電車の開業が
相次ぎます.新規復活開業ではミュルーズ(5/13予定),ヴァランシエンヌ
(記事にはありませんが6/16予定),クレルモン=フェラン,そして何度も
話題にあげている69年振りのパリのほか,延長もしくは新規路線では
リヨン,グルノーブルなどがありますし,2007年もこのまま順調に行け
ば,ニース,ル・マンなどでの復活に加えて,ストラスブールでの新路線
などが予定されています.
Toutes les régions s'y mettent (Le Figaroのニュースへのリンク)
Des tramways nommés désir (Le Figaroのニュースへのリンク)

今日は時間がありませんでしたが,ルフィガロの記事の中には興味深い
内容がありましたので,後日時間があれば紹介したいと思います.

フランス国内トラムウェイのリスト
Liste des tramways de France (フランス語版Wikipediaへのリンク)
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2006年01月24日

【イルドフランス】2006年はトラム年!?

2006年はパリなどのイルドフランスにとって,トラム(路面電車)の年に
なるようです.
昨秋に試運転が開始されたパリ市電のT3に加え,トラム-トレインでSNCF
によるT4の,計2路線が今年開業を迎えるほか,3路線で着工が見込まれて
います.ただ開業路線のほうはともかく,着工のほうは遅れも懸念されて
いますし,着工路線ではありませんが,一部計画路線では政治的な反対も
あるようです.
L’année des trams
(l'Humanitéの1/21付けニュースへのリンク)

イルドフランス内で計画されている路線網 (公式サイト)
Le réseau RATP poursuit son développement en Ile-de-France
Rechercher un projet (概略図から計画路線を検索)
(RATP Extension Réseauのサイトへのリンク)
RATP : Régie autonome des transports parisiens

計画路線の概略などは,このフランス語の記事にも載っています.
Les projets par ordre d’entrée en scène
(l'Humanitéの1/21付けニュースへのリンク)

2006年内に着工が見込まれる3路線 (リンク先に路線図あり)
* Châtillon / Viroflay (ゴムタイヤ式トラム)
地下鉄13号線Châtillon - Montrouge駅から南西の方角へ14キロの新路線
で,T8と呼ばれるかもしれないようです.
Ligne 8 du tramway parisien (仏語版Wikipediaへのリンク)

* De Saint Denis à Sarcelles (ゴムタイヤ式トラム)
T1が走るサンドニ(Saint Denis)から北へ伸びる6.6キロの新路線.

* De Issy-Val-de-Seine à Porte de Versailles (T2の延長)
現在のT2の終点Issy-Val-de-Seineから3駅2.3キロの延長.
(いずれもRATP Extension Réseauのサイトへのリンク)

これら3路線は順調にいけば2009年に開業するとのことです.
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2006年01月10日

【ボルドー】架線レスを売り込み開始?

画期的な架線レスの路面電車を導入しながらも,その不具合に開業以来
悩ませられてきたボルドーに,漸く明るい兆しが見えてきたようです.

昨年末までに99%の運行率が要求されていましたが,地下ケーブルの全面
的な取替えなどが功を奏したのか,その数値を達成し,APS区間は99.4%
という数字をあげることができましたし,昨年9月に開通した最も新しい
区間では,ほぼ100%に近いそうです.
(APS : Alimentation par le sol ) 地中集電システム

さらにAPSの供給元であるAlstom社と,トラムウェイを運営するCUBの間
で,利益分配(intéressement)の契約が取り交わされました.
CUB : Communauté urbaine de Bordeaux

災い転じて福となすということなのかもしれませんが,世界に類の無い
この架線不要のシステムを,ボルドーを窓口に世界的に売り込んでいく
ということなのでしょうか.
原文がフランス語のため,誤訳誤解の際はご容赦ください
Transports Alors que la fiabilité du tramway s’améliore, la CUB
et Alstom ont signé hier un accord d’intéressement

La CUB devient le premier VRP de l’APS
(20 minutesのニュースへのリンク)
VRPは,Voyageur représentant placierの略だと思います.
(順にセールスマン,販売代理人,取次ぎ販売人という意味があります)

Succès pour pour le tramway bordelais
(Web Trainsのニュースへのリンク)
ボルドーの路面電車の記事で,ついに成功(Succès)の文字が.
ただしこれは,一日の利用者数が19万人に達している商業的な成功を
さしているのでしょう.需要増で現在短い編成で運転されているC線も,
A線やB線と同じ長い編成にするための車両増備も検討中のようです.

すでに景観保護の観点からか,ワイヤレスのトラムに興味を持つ都市が
接触を図っているようで,その中にはフランスのAngers(アンジェ)または
Reims(ランス)に加えて,シンガポールのほか,なんと京都の文字も見え
ます.またどこからかは明確にされていませんが,公式な代表視察団も
すでに受け入れているとのことです.
京都市都市交通局交通政策課のサイトによれば,PDFファイルでの閲覧と
なりますが,LRT導入に向けたシステム構築上の課題の一つとして,架線
や構造物が景観に与える影響が記されていました.架線や電柱のない新
技術の導入に検討が必要としています.


しかしここに至るまで,昨年6月以降だけでAlstom社は,1000万ユーロ
以上を投じています.
またLRT第二期区間が走ることになっているPessac地区では,APSの導入を
断念したようですし,以前にも紹介した自治体の見栄でAPSを導入した
ような格好のA線の下記区間では,昨年12月にAPS撤去の可能性を探る
調査の入札が行われたそうです.
Cenon地区,Pelletan〜Morlette間 544m
Lormont地区,Bois Fleuri〜Gravières間 410m

今後もまだまだ目が離せない状況には変わりないかもしれません.

過去ログ
12月 ワイヤレストラムのその後
10月 トラム延長と架線レスのゆくえ
8月 地表集電は信頼性を取戻したか...

BOD Victoire
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2005年12月12日

【ボルドー】ワイヤレストラムのその後

架線なしのシステム,APSの全ての区間で,地下給電ケーブルをより頑丈で
メンテナンスしやすいものに10月から交換してきました.20人程の作業員
らは,毎晩11時より早朝の4時まで,しばれる中で交換作業を行っていき
ます.すでに12/01の段階でA線の該当する3.5km分は終了し,APS区間が
4.3kmあるB線でも,市庁舎より大聖堂のほうに近い電停 Hôtel de Ville
からC線と接続して終点でもあるQuinconcesまでの区間を除き,交換が
終了しているようで,あとはその区間とC線の1.5kmです.
(APS : Alimentation par le sol )

同じジロンド県のEysines市の市長でもあるCUBの委員長が,交換作業の
視察に先日訪れた際に,新しいケーブルと交換した区間では今のところ
故障は起きていないと述べたと報道がありました.今度こそという思いが
あるのでしょう.
Les forçats de l'APS (Sudouestのニュースへのリンク)
ご覧になる時間帯によってはエラー表示になります

CUB : Communauté urbaine de Bordeaux
タイトルのforçatを仏和辞典でひくと,囚人や,苦しい境遇の人という
意味がでてきます.

12月末までに改善されなければ,架線レスのAPSを止めて通常の架線に
よる集電に切り替えるというのは,ちょうど一年前にも読んだような気が
しますが,これはデジャブーではなく,実際に同じことを繰り返している
のです.まさにAPSに囚われの身ということでしょう.

上記記事では,APSは設置する経費が通常の架線方式の3倍かかり,それを
機能させるには50倍の経費がかかるというような記述もあります.

これまでこの件は2回紹介してきました.
8月 地表集電は信頼性を取戻したか...
10月 トラム延長と架線レスのゆくえ
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【パリ】市電延長計画の公開討論会ほか

イルドフランスで3本目,そしてパリ市内では実に69年振りの復活となる
RATPのトラムウェイ(路面電車)T3号線が,来年末には開業する予定で,
こちらでもその車両搬入と試運転開始の報道を紹介してきました.
9月 68年振りのトラムウェイ (Citadis 車両搬入)
10月 69年目の復活に向けて発進 (試運転)
RATP : Régie autonome des transports parisiens (パリ交通営団)

T3号線そのものがまだ開業していない段階ですが,すでにその延長計画が
あります.(簡単な路線図は下記サイトで見ることができます)
Création de ligne : Maréchaux Est
(RATPのサイトへのリンク)

その延長について,CNDP(公開討論全国委員会)は,公開討論会を2006年
1月末から3ヵ月半の間に行うことを決めたという報道がありました.
公開討論会では当局(STIF,RATP,パリ市)からT3延長計画内容が詳細に
わたり明らかにされ,T3延長を住民が受け入れるかどうかをはっきりと
させます.(STIF : Syndicat des Transports d'Ile-de-France)
Lancement du débat public sur l’extension du tramway T3 à Paris
(Ville de Parisのサイトへのリンク)
Débat Public relatif à l’extension du tramway à Paris
(ASPCRFの12/05付けニュースへのリンク)

追記 :
討論会が2/06より開催され,300人が集まったとの報道がありました.
CNDPのサイトの閲覧も,一週間で2200人あったとされています.
CNDP EXTENSION DU TRAMWAY A PARIS トップページ
LE CALENDRIER DU DÉBAT PUBLIC(今後の予定)
du 30 JANVIER 2006 - 15 MAI 2006
(T3延長CNDP公式サイトへのリンク)

開催を報じるニュースサイト
La prolongation du T3 dans les mains des citoyens
(20 minutesの2/07付けニュースへのリンク)


CNDP(公開討論全国委員会)というのは,下記日本語サイトで紹介されて
いる通り,「市民がインフラ整備プロジェクト計画の早い段階から意見が
述べられるように公開討論会への参加を広く呼びかけ、中立的な立場で
討論会を運営および監視する行政機関」で,2002年2月に独立機関として
発足しました.
実際の公開討論会を運営するCPDP(公開討論特別委員会)は,既にCNDPに
よって5月の段階で委託されていると,上記ASPCRFのサイトにはあります.
CNDPとCPDPに関しては,下記サイトが参考になります.
社会資本整備が市民から理解されるために
(2004年度 日建協海外渡航調査のサイトへのリンク)
CNDP : commission nationale du débat public
CPDP : commission particulière du débat public

これまで国によるプロジェクト,例えば交通関係ではTGV専用高速新線を
ニースへ延伸する計画で,CNDPのもとで公開討論会が催されたことはあり
ましたが,地方団体によるプロジェクトで公開討論会が開催されるのは,
2002年にCNDPが制定されて以来はじめてのことらしいです.

パリ市の南側境界ギリギリを走る通り(Boulevards des Maréchaux)上を
走る路面電車T3は,東西両方に路線を延ばす話があります.
今回の延長は東側に伸ばす話で,一方西側に延長する計画もありますが,
こちらは2012年開催のオリンピック招致でロンドンに敗れたため,計画が
変わる?ようです.
T 3 : Mystérieuse Enquête Publique
(ParisCeintureのサイトへのリンク)

2002年のもので少々古いかもしれませんが,すでに開業しているT1,T2
(Trans Val-de-Seine)と,T3の位置関係は,下記サイトが参考になると
思います.T3は,T1やT2と異なりパリ市の外側を循環するGrand Tramを
形成するわけではないようです.
Le Grand Tram (計画図あり)
(STIF,イルドフランス交通連合のサイトへのリンク)
Paris backs vast tramway expansion (計画図あり)
(LRTAのサイトへのリンク)


一方最初に開業したT1号線も,パリ市の外側を循環するGrand Tramの一環
として?,西側への延長が2000年から6ヵ年計画(上記LRTAのサイトに記述
あり)の中に記されており,本日から来月末まで,通行する5ヵ所の地区で
アンケート?が行なわれるようです.2000年には事前の協議?がすでに行な
われている4,9kmの区間です.
Le tramway de St-Denis à Asnières-Gennevilliers ?
(Web Trainsのサイトへのリンク)


さらに来年の開業を控えているT4号線の車両に関して,レポートが掲載
されていました.これまで公開されているモックアップではなく,実物の
無地のままのトラムトレイン,シーメンス製Avantoの画像も掲載されて
います.SNCFに引渡され,本線上での走行認可を得るための各種試験を
受けているようです.
L’Avanto débarque à la SNCF
(MétroPoleのサイトへのリンク)
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2005年12月08日

【トランスロール】イタリアでもバッテリー搭載

ニースのトラムウェイ(路面電車)には一部に架線のない区間が500m(2ヶ所)
あり,その区間ではバッテリー駆動になることと,そのバッテリーを受注
した会社のプレスリリースを紹介したことがありました.
【ニース】来秋の納入に向けたLRV1号車

そのバッテリーを供給するバンクーバーの会社 Saftが,今度はイタリア
向けに導入が計画されているTranslohr,トランスロールにも採用される
ことになったとプレスリリースがありました.
Saft NiMH Batteries to Power Italian Hybrid Trams
(EV Worldのニュースへのリンク)

バッテリーはニースのCitadisに搭載されるものと同じと思われる, 576V
のNi-MH(ニッケル水素)のバッテリーシステムで,高出力,小型,メンテ
ナンスフリーが売り物とのこと.これにより500mから1kmまでの区間なら
架線がなくてもLRVを走らせることができるとのことです.
トランスロール向けに開発されたバッテリーシステムは,連続出力 80 kWh
の供給を可能にする能力を持ち,冷却装置や温度を監視して蓄放電を制御
する機能も備えます.

その他にも24Vのニッケルカドニウム電池を,ドア開閉などLRVの補助用
電源のバックアップとして供給されることになるそうです.バックアップ
向けのバッテリーに関しては,Saftの公式サイトに記述がありました.
Rail & Mass Transit / Light rail vehicles
(Saftの公式サイトへのリンク)

イタリアでは次の3都市でトランスロールを導入予定です.

* ラクイラ L'Aquila (Metrobus)
人口 約6万7千人,周辺都市まであわせると約30万人
2006年開業予定,全長 7.5km
Translohr STE3 形式採用

* パドヴァ Padua (Metrotram - Blue Line)
人口 約21万人
2006年開業予定,全長 10.5km
Translohr STE3 形式採用
建設費 5830万ユーロ
以前日本の鉄道雑誌で,軌道敷設済みであることが紹介されていたように
記憶しています.また車両もデモンストレーションだけかもしれませんが
次のサイトで紹介されているように既に搬入済みで,以前は今年開業の
予定だったはずです.遅れている理由などはわかりません.
tpl - APS metrotram (ex metrobus)
(Ivan Furlanis氏のサイトへのリンク)
下記サイトのリストによれば,給電(Alimentazione)の欄にバッテリー
(batteria di accumulo)の記載がパドヴァにだけあるので,今回の件は
パドヴァのことかも知れません.中世の街並みを残す場所で架線レスを
実現させるのでしょう.

* メストレ-ヴェネツィア Mestre-Venice
人口 約36万5千人,周辺都市まであわせると約53万5千人
2006年開業予定,全長 20km
Translohr STE4 形式採用
建設費 1億2850万ユーロ
Venezia e Mestre che cambiano: il tram
(公式サイトへのリンク)
Il Percorsoというリンクからは,衛星写真上に路線図を落とした画像が
出てきますが,それによれば,本土側のメストレ(Mestre)だけではなく,
ベネチア(ベニス)の島の方まで行くようです.

イタリア語によるトラム紹介サイトで,ゴムタイヤ式トラム採用の都市を
まとめ,都市ごとのデータも掲載されています.
TRAM SU GOMMA (Ing. Michele Tarozzi氏のサイトへのリンク)

トランスロールをはじめとするゴムタイヤ式トラムをまとめた日本語の
サイトでは,「検証 ゴムタイヤトラム」が秀逸です.
(Le Tramのサイトへのリンク)
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2005年11月26日

【ストラスブール】Citadisの営業運転開始

先日新路線の工事の再開が許可されたばかりのストラスブール(Strasbourg)
で,その新線向けに導入される新車が一足先に営業を開始した模様です.

新車はALSTOM製Citadis403で,新設されるE系統などのために2008年までに
41編成が投入されることになっています.これまでの五十数編成に匹敵する
ほどの大量の増車で,昨年より姿をウェブサイトなどで見掛けてしました
ので,すでに営業運転にも入っているのかと思っていました.
今回は11/22に1編成がまず走り始め,次にクリスマス市の始まる土曜日から
3編成が加わるとのことです.

路線計画などは,下記サイトにわかりやすい地図がありました.
Tramways de Strasbourg Extension Horizon 2006-2008
(TRAMATEURSのサイトへのリンク)
日本語での紹介は,こちらに詳しく掲載されています.
ストラスブールのトラム (Le Tramのサイトへのリンク)

100%低床式LRVのパイオニア的存在で,その斬新なスタイルが一世を風靡した
ADtranz(現在のBombardier)製のEurotramの雰囲気はそのままですが,下記
サイトでは色合いの選択や光線の加減などで,美しいデザインに仕上がって
いるとほめたたえています.ちなみにツートンカラーの二色はラズベリーと
サフランの色なのだそうです.
また恐らく監視カメラによると思われる,保安面の対策が施されていること
をさりげなく記しているのが,今時らしいかもしれません.
Le nouveau tramway strasbourgeois en service
(CUS Magazinのニュースへのリンク)

新しいトラムウェイ(Citadis)の画像に加えて,市長やCTS,CUSの幹部らが
テープカットを行なっている画像もあります.
CTS : Compagnie des Transports Strasbourgeois
(=ストラスブール交通会社)
CUS : Communauté Urbaine de Strasbourg
(=ストラスブール都市圏共同体)
和訳名は,いずれも上記Le Tramのサイトより
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2005年11月22日

【ニース】来秋の納入に向けたLRV1号車

暴動の話は収まってきましたが,今また国鉄が民営化反対のストを行なって
いるフランスからの話題です.

ニース(Nice)では現在トラム(路面電車)を建設中で,3路線が計画されている
うち,最初の路線(8.7km)が2007年初頭の開業予定になっています.
Bienvenue sur le site du tramway de Nice

使用されるLRVはALSTOMの La Rochelle工場で完成しており,乗務員による
習熟運転も始められており,来年秋にニースへトラックで移送されるまで
続けられるようです.下記記事にはニース向けCITADISの画像もあります.
Le tram niçois roule déjà... à La Rochelle
(metroFrance.comのニュースへのリンク)

La Rochelle工場では,ニース向け車両の製造ラインにカテドラル(大聖堂)
(cathédrale)というニックネームを付けているそうです.その周りでも同じ
CITADISの仲間を導入するフランスの都市向けの車両が製造されています.
しかしニース向けのものは,標準型からノーズや座席などを変えて,納入先
にあわせたカスタマイズを行なっているようです.フランス語の記事のため
読み誤っている可能性もありますが,ニースの乗務員らはLRVを見て,他の
都市向けの車両と比べるのを我慢できない(ほど素晴らしい)そうです.
画像を見る限りではボルドーに似ていますね.

デザインを担当したEric Rhinn氏は,出入口のガラス窓の高さから座席の
曲線に至るまで,完成品を嬉々として設計通りか確認していますし,運転
手らは運転台の仕様をチェックして,使いやすいようボタンの色などを
工場を出てニースに向かうまでの間に改修していくようです.

ニースのLRTでは,ダウンタウンの一部で架線を外し,バッテリーで走行
する区間が長さにして500mで2ヶ所にあります.バッテリーにはニッケル
水素電池(Ni-MH電池)が使われ,その発注が先月決まったニュースリリース
が下記サイトにありました.
NiMH traction batteries for Nice trams
(SPG Media Limited のサイトへのリンク)
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2005年11月05日

【ストラスブール】トラム延長工事再開

今フランス語のGoogleでTramwayのニュースを検索すると,いまだに続く
マルセイユのストの話題ばかりが出てくるのですが,先日その検索結果の
中にストラスブール(Strasbourg)の文字を見つけました.

記事は昨年10月に中断を命じられていたトラム路線延長の工事が,再開と
なることを伝えるもので,これはストラスブールの地方行政裁判所(Tribunal
administratif)が出したトラム建設中止の命令を,ナンシーにあるフランス
に五ヶ所しかない行政控訴院(Cour administrative d'appel)が撤回した
ことによるものです.13.5kmに及ぶ,B,C,Dの3路線の延長とE線の新設が,
これで前進することになりました.

Rétablissement de la Déclaration d'Utilité Publique pour le projet
d'extension tram
(ストラスブール市のニュースへのリンク)
Le tramway de Strasbourg reprend la voie des travaux
(Batiactuのニュースへのリンク)
Les travaux du tramway de Strasbourg peuvent reprendre
(Moniteur-Expertのニュースへのリンク)

工事が中断されていたことすら知らなかったですし,今ひとつ中止が命じら
れた理由もよく判らないのですが,どうも着工前の住民への説明や影響調査
が不十分だったからのようです.
また今回の延長でトラムが走ることになるNeudorf地区の住民の一部が,
路線延長に反対していることも関係しているのでしょう.
計画では地区内にあるWinston Churchill橋を架け替えることになっていて,
昨年夏に行われる予定だった現在の橋の取り壊し作業がまず止められ,
その後10月には,昨年4月に県が出していたトラム延長の建設許可が全区間
にわったって取消されました.

今回の取消命令撤回は,CUS(communauté urbaine de Strasbourg)が
昨年12月に求めていたものです.

延長される区間を含めた簡単な路線図が下記サイトで見れます.
Le réseau 2007 - 2008 (ストラスブール市の公式サイトへのリンク)

その他に参考になりそうなサイト(画像あり)
Images for Winston Churchill Bridge
(Nicolas Janberg ICSのサイトへのリンク)
Les extensions prévues du réseau des tramways de Strasbourg
(Tramway de Strasbourgのサイトへのリンク)

日本でLRTを説明する時には,必ずと言っていいほど紹介されるフランスの
ストラスブール.LRT導入希望者にとっていわば聖地みないなその場所で,
こんな話があったとは意外でした.
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2005年10月22日

【パリ】地下鉄1号線スト無用の自動運転に

2010年末までに,パリのメトロの中でも一番混雑する1号線を自動運転にする
と発表がありました.1号線は一日に45万人もの輸送量があり,RATPの全輸送
量の12%を占める大動脈です.これを最新のメトロ14号線(Météor)と同じ
ように無人化してしまうことで,たとえストライキがあってもメトロ1号線を
走らせることができるようになるそうです.
同時に運転間隔を現在の105秒から90秒に詰め,さらに現行35分掛かっている
La Défense~Chateau-de-Vincennes間を,29分に短縮してしまいます.
RATP : Régie autonome des transports parisiens

運転台を出る運転手は,半数近くが案内係として1号線に留まり,残りは
13号線など運転手を必要とされる他線区へ異動になりますが,すでに昨春
交渉しているそうです.

RATPは,アルストム(ALSTOM)から49編成を購入することも契約しました.
メトロ14号線に使われている無人メトロ用車両のMP89 CAを発展させたMP89NG
(MF 2000のゴムタイヤ版で自動運転に対応させた形式名はMP05)です.MP05は
2008年6月中旬から3年間で納入される予定で,現在1号線で使われている車両
(MP89 CC)は,同じゴムタイヤ式車両を使うメトロ4号線のリニューアル用
として転属されることになります.(1,4,6,11,14号線がゴムタイヤ仕様)

RATP : la ligne 1 sans conducteur en 2010
(Le Figaroのニュースへのリンク)
La RATP signe un contrat avec Alstom
(Web Trainsのニュースへのリンク)
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2005年10月21日

【マルセイユ】長引くストライキの原因はConnex

マルセイユ(Marseille)のストライキがまだ続いているようです.
フランス全土でストがあったのが10/05で,その日から延々と続けられて,
とうとう2週間を突破しました.この10年間では最長だそうです.
ナンシー(Nancy)でも同様にストが続行されていましたが,一足先に収束した
模様です.

マルセイユでは地下鉄が普段の半分程度の本数しか運転されず,バスは路線
によって平常運行だったり,1台しか投入されていなかったりという状況
です.このサイトで現地時間の早朝から運転状況が掲載されます.
Perturbations (Lepiloteのサイトへのリンク)

記録的な長さになったストライキは,公営のRTMが2007年に運転を再開する
新Tramway(路面電車)の運営を,一部民営化してコネックス(Connex)を参入
させることに組合側が反対しているためのようです.またConnexと組合との
労使交渉は常に難航するとのことで,ナンシーでストが長引いたのもその
せいです.(ナンシーではConnexが公共交通機関の運営に参加しています)
Connex collectionne les grèves
(Le Figaroの10/19付けニュースへのリンク)
RTM : des bus de substition pour lundi
(20 minutesのニュースへのリンク)
RTM : Régie des transports de Marseille (マルセイユ交通局)

マルセイユの市長は,月曜日から代行バス?を投入すると発表しました.
RTMの従業員3200名のうち約半数がストに参加し,一日40万ユーロ(のちに
35万ユーロ)がストで失われています.
Grève à Marseille: un service de substitution mis en place
(L'Expressの10/20付けニュースへのリンク)

加えてマルセイユでは,SNCM(Societe nationale Corse-Mediterranee)の
ストライキも加勢しています.SNCMはコルシカ島への国営フェリー会社です
が,こちらも民営化で大変なことになっているようです.
「民営化反対」でシージャック!?(T)
(マオ猫日記のブログへのリンク)
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2005年10月15日

【パリ】路面電車69年目の復活に向けて発進

1937年に最後の路線(Porte St Cloud 〜 Vincennes)が廃止されて69年目に
あたる来年12月に,パリ市内に路面電車が帰ってきます.車両メーカーから
第一号の車両が納入された先月,68年振りのトラムウェイ(路面電車)
して紹介しました.

RATPの路線名としてはT3になります.これはすでに路面電車が2系統存在する
からなのですが,いずれも厳密にはパリ市のすぐ外側を走っているため,
今度が正真正銘のパリ市電復活となるわけです.
RATP : Régie autonome des transports parisiens (パリ交通営団)

そのT3で初めての試運転が,Pont du GariglianoとBalardの間で10/12に
行われました.RATPの責任者はもちろんのこと,パリの市長をはじめ,RATP
がカバーするのはパリ市だけではありませんので,イルドフランスの代表者
らも試乗したもようです.
ただし朝のラッシュ時に交差点を通過した際に,建設工事による渋滞で頭に
きている運転手たちが,市長らが乗った路面電車に対してクラクションを
鳴らすという冷ややかな洗礼もあったようです.

今回数あるの中で比較表があり参考になる報道サイト(画像はT2)
Paris: le tramway des Maréchaux roule
(Techno-science.netのニュースへのリンク)

なおパリの話だけあって,英語での報道もありました.最後にロンドンとの
比較項目も載っています.
Le tramway lines up greener future
(Times Onlineのニュースへのリンク)

記事のタイトルの中にグリーンが出てきます.実際に芝生が2エーカーに
わたって軌道に植えられているほか,通り沿いには千本の並木も植樹される
ようですし,開通後は一日10万人の利用者が見込まれ,ヨーロッパで最も
混雑する路面電車になりそうな未来が待っています.
試運転と芝生軌道の様子 Les premiers essais du tramway
(公式サイト,un tram pour tousへのリンク)

建設費その他の負担分担は次の通りだそうです.(下記リンクより)
(金額は2000年から2006年の7年分と思われます)
* パリ市 9370万ユーロ (都市再開発?分を含む)
* パリ交通営団(RATP) 8573万ユーロ (21編成の車両代金を含む)
* イルドフランス レジオン(地域圏) (Région Ile-de-France) 8132万ユーロ
* 国?(État) 5076万ユーロ
Le financement (公式サイト,un tram pour tousへのリンク)

フランスでは先日10/04に全土で一斉ストライキがありました.
パリは一日で終わりましたが,ここで紹介したこともあるナンシー(Nancy)と
マルセイユ(Marseille)では,それから11日間も続いているようです.
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2005年10月01日

【ボルドー】トラム延長と架線レスのゆくえ

来週のストライキや,トラムウェイ建設にかかわる汚職疑惑などの話題も
あるボルドー(Bordeaux)ですが,先週末,トラムA線が路線を延長しました.
第一期の二十数キロがこれで全線開通したことになります.
今回延長された沿線には病院や大学もあり,CUBではA線で現在一日あたり
5万人の利用者に,新たに1万2千人が追加されることを予測していますが,
その半数は病院からになるでしょう.またこれまで他の路線でもそうだった
ように,今度もその予測を上回ることが期待されています.
CUB : Communauté urbaine de Bordeaux

Extension ligne tram A depuis le 26 septembre
(Tram et Bus de la CUBへのリンク)

参考記事
A la conquête de l'Ouest
(Sudouestのニュースへのリンク)
このサイトはアドレスに日付が入るため,ご覧のパソコンの日付と時差で
フランスの日付が異なる時間帯になってから,新聞社がその日のコンテンツ
をアップロードするまでの間は,エラー表示になります.


記事にはトラムの建設中に商売があがったりになり,撤退していった会社も
あった地域の苦悩も,少しだけ載っています.

それに加え今回の区間にも採用されている地表集電システム(APS)が,もしか
したら最後の試練を迎えることになると,大きなスペースを割いて報じて
います.(延長区間のGaviniès〜Hôpital Pellegrin間がAPS区間)
APS : Alimentation par le sol (詳細は下記リンク先をご参照ください)
ボルドー・トラム開業記念 架線なし集電システム (日本語解説)
(Le Tramのサイトへのリンク)

8月にも「地表集電は信頼性を取戻したか」に記しましたが,今回の開業に
先立つ数日前にも,トラムB線が長時間にわたり不通になるなど,残念ながら
この画期的な架線不要のシステムは,まだトラブルが絶えないようです.

今月からはAPS区間で同システムに関係する全ての地下給電ケーブルを,より
頑丈でメンテナンスしやすいものに交換することになっているようです.
もしもこれでダメなら,今度は本当に地表集電システムは,通常の架線集電
に変えられてしまうかもしれません.これまでにも何度か同じような話が
出ていますが,今度は現実味を帯びています.それはA線の北東側の末端部に
あるAPS区間の廃止が,いよいよ現実のものになってきたからです.

A線には本来の目的ではなく,新技術を導入したいという,いわば自治体の
見栄のために地表集電システム(APS)が採用された場所があります.
Cenon地区,Pelletan〜Morlette間 544m
Lormont地区,Bois Fleuri〜Gravières間 410m

どちらもひと電停の間だけで,両方足しても1キロに満たない距離です.
このためだけにトラムの運転士はこの場所を通るたびに切替操作を行わなけ
ればなりませんし,わずかな区間でもあってもトラブルメーカーには違い
ありませんでした.

切替は前後の電停で行われます.ボタン一つ押すだけで自動的に床下の集電
シューとパンタグラフの上げ下ろしが連動するようになっていますが,一度
だけAPS区間に進むのに,パンタグラフをたたまず発車したトラムを見かけた
ことがあります.その時は少し進んだあと急停車してパンタを下ろしました
が,やはり警告する装置があるのでしょう.


わずかひと停留所間だけのAPS区間 (Lormont)
BOD Bois Fleuri
(芝生になっている場所には架線柱がありません)

先週開催されたコミュニティの委員による投票で,両地区のAPS区間を前後と
同じ架線集電式に改める工事の入札が,満場一致で決定されたのです.
ただし実施できるかどうかは,CUBの同意を得られてからになるようです.
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2005年09月23日

【ナンシー】ゴムタイヤトラム問題が決着

フランスのナンシーは,2001年冬に世界初のゴムタイヤ式路面電車の営業を
開始しましたが,その後は故障や事故が相次ぎ,改修のため1年間も運休を
余儀なくされるなど,トラブルの代名詞となっていました.

車両メーカーのボンバルディア(Bombardier)と,ナンシー側(Communauté
urbaine du Grand Nancy=CUGN)は,補償問題を巡って争っていましたが,
ナンシーの行政裁判所の下で4年に渡る調停の末,CUGNの求める850万ユーロ
に対し,ボンバルディアが760万ユーロを支払うことで決着した模様です.
これはナンシーに納入された25編成の総額の16%に相当します.名目は車両
納期遅れに対する罰金ということになり,金額は運休中にCUGが被った損害
や,余計に掛かった保守費用などに基づいて算出されました.

実際には最初の事故の時点でナンシー側は,ボンバルディアへの車両代金の
支払を停止しており,1030万ユーロの支払が残っていましたので,差し引き
260万ユーロ(10万ユーロはコンサルタント代で減額)が,ナンシー側からボン
バルディアに今後4年間のうちに支払われることになるようです.

ボンバルディアは,TVR(Transport sur voie reservée=同社のゴムタイヤ式
路面電車)を世に送り出すのが時期尚早だったとコメントしています.

ナンシーのゴムタイヤ式路面電車は,今では日に3万7千人の乗客を輸送して
います.ゴムタイヤ式路面電車の詳細は下記リンクをご参照ください.
検証 ゴムタイヤトラム (Le Tramのサイトへのリンク)

TVRはナンシーで営業開始早々に2件の事故を起こしましたが,2件ともレール
走行(レールにガイドされている状態のトラムモード)から,普通のトロリー
バスへ移行する際に起きました.連接されている2つの車体のうち後部車体が
大きく振られ架線柱に接触してしまったのです.これがきっかけでこのシス
テムの安全性に疑問が持たれ,運転手がストを行うなどもあって,結局1年間
運休することになってしまいました.
中央のガイドレールに乗って車体を操舵する車輪代わりのローラーが,不具
合でガイドレールから脱線したのが事故の原因だったようです.

同じく現在フランスでTVRを走らせているカーンのサイトに,フランス語に
なりますが,車両の解説と問題のローラーの実物写真などがあります.
Accueil / Tout sur la ligne 1 / Véhicule /
(Syndicat Mixte des Transports en Commun de l'Agglomération Caennaise
〜カーン都市圏 公共交通機関 商業組合のサイトへのリンク)

Guidage (車体を操舵するローラーの画像)

参考記事
Tramway de Nancy, l’épilogue ?
(AgoraVoxのニュースへのリンク)
Tram de Nancy: Bombardier accorde des pénalités de 7,6 M EUR
(France3.frのニュースへのリンク)
Tram de Nancy : les comptes sont faits
(L'Est Républicainのニュースへのリンク)

ナンシーと同じTVRを導入したカーンの車両.ゴムタイヤなのでこれくらいの
急勾配でも問題ありません.この場所はトラム専用になっています.
Caen1

バスモードからレールによるガイドモードへの切替え場所(入口)の一つ.
中央レールの両側にはタイヤのわだち(轍)がみえます.轍がかなり掘られて
いる場所もありましたし,補修されている所もありました.
Caen2

カーンではトロリーバスとしての運転はなく,全線がトラムのまま運転され
ています.集電装置もナンシーのようなトロリーではなくパンタグラフで,
車庫からの回送や非常時には,エンジンで一般道路を走行します.
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2005年09月16日

【リヨン】トラム(路面電車)T1 延長開業ほか

当初の予定より早く,着工より2年を経て昨日9/15にリヨンのトラムT1系統が
延長されています.総工費は3800万ユーロでした.
Le sud de la Presqu’île rejoint la cité
(20 minutesのニュースへのリンク)
SNCF(国鉄)とメトロ(地下鉄)の乗換え駅で,T2系統と共に起点となっている
Perrache(ペラーシュ)から Montrochetまでの僅か1.2kmですが,最終的には
ローヌ川とソーヌ川にはさまれた中洲の南端まで伸びる予定です.
L'extension de la ligne T1 de Perrache au Confluent
(SYTRALのサイトへのリンク)

flickr でみるリヨンのトラム à la station Bonnel/Servient
by indeepdark

日本語による詳細もありました.トラックバックをご参照ください.


そのリヨンではありませんが,
トラム建設に絡む汚職事件が取り沙汰されています.

フランス防衛産業の大手Thales社が,数々の公共事業受注に際し贈賄行為が
あったのではないかとして,当局より捜査を受けています.
Thales Probed on Suspected Corruption
(Forbesのニュースへのリンク)

ことの発端は,2002年にこの会社がニースのトラム(路面電車)事業を受注の
際に,汚職があったのではないかとの捜査でした.4月には逮捕者も出ていま
したが,ニースだけではなくボルドーのトラム建設事業や,レユニオン島で
検討されているトラム-トレインの予備調査なども含まれている模様です.
(その他にも海外県を含むフランス各地やアテネ五輪関係もあるようです)

Thalesグループは,航空や防衛,情報産業向けの電子機器メーカーで,世界
30か国以上に6万5千人の従業員を抱えています.現在の名前は2000年からで
それまではThomson-CSFでした.

ニースでは現在トラム(路面電車)を建設中で,3路線が計画されているうち,
最初の路線(8.7km)は2006年末の開業予定になっています.
Bienvenue sur le site du tramway de Nice

奇しくも同じく疑惑を持たれたボルドーと同様に架線レスの区間を設けます
が,架線から中心街(の景観)を守るボルドーと同じ目的でも,ニースでは
2ヶ所900mだけに留め,方法もバッテリー駆動と異なります.

レユニオン島はマダガスカル島の東にあるフランスの海外県です.
インド洋に浮かぶこの島でもトラム-トレインを走らせる動きがあります.
人口は70万人を超えており,高速道路の混雑緩和が目的で,主に島の北側に
9つの街をつなぐ70kmの新線を敷くというものです.この島には現在鉄道は
存在しませんし,途中は地形も険しく長さ10kmのトンネルも計画されている
ほどです.
La Réunion plans inter-urban link
(Railway Gazette International May 2004: City Newsへのリンク)
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2005年09月13日

【マルセイユ】トラム運営にConnex参入?

マルセイユでは地下鉄がすでに2路線あり,トラム(路面電車)が1路線ありま
したが,トラムは近代化と延長のため2004年1月より運休となりました.
現在トラムを運休中の1路線を含む3路線にする工事と,地下鉄の延長工事が
行われています.トラムの開業は2007年を予定しており,工事中の路線が
全て完成すると,トラムの路線網は16kmとなる見込みです.
Le Métro / Tramway de Marseille (公式サイトへのリンク)

現在マルセイユの地下鉄や,バス,トラムなどは公営のRTMが運営していて,
独立公共交通機関事業者連合(A.G.I.R.)に属しています.
RTM : Régie des Transports de Marseille
A.G.I.R. : Association pour la gestion indépendante des réseaux de
transport public

日本語によるフランスにおける公共交通運営システムの解説
(Le Tramのサイトへのリンク)
これによればマルセイユはフランスでも数少ない公営企業になっています.

しかしRTMはトラムの運営に際して,公営ではなく半官半民にすると先週発表
しました.フランス各地のみならず世界中で公共交通機関運営のノウハウが
あるConnex(コネックス)が候補です.他に候補が現れなければConnexへの
最終決定は来年3月です.今回の民間参入がトラムだけに留まるのかどうかは
不明ですが,トラムの財政的リスクを分散する意図もあるようです.

Connexは昨秋,岐阜の路面電車運営を検討中という報道で日本でも有名に
なりましたが,フランスではトラムが走っている都市だけでも,ボルドー,
ナンシー,ルーアン,サンティティエンヌの都市交通全般の経営に参入して
いるほか,欧州で展開していない国を探す方が難しく,イタリア,オースト
リア,ポルトガルなどが展開していない国々でしょう.欧州以外では中東,
南北アメリカ大陸,オセアニアまでカバーしています.

路線の改良,新設とともに,車両も一新されます.Bombardier FLEXITY
Outlookが採用されましたが,デザインはMBD Designによる独自のものが発表
されています.

参考記事
Tramway La régie des transports marseillais s'allie au privé pour
tenter de rafler l'appel d'offres

(20 minutesのニュースへのリンク)

(英語も怪しいのに今回は原文がフランス語の上,情報源が一ヶ所だけでした
ので,違う表現に接することができず誤訳している可能性もあります)

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2005年09月10日

【パリ】68年振りのトラムウェイ(路面電車)

パリの3本目のトラムに使われる車両が先ごろアルストム(ALSTOM)社より納入
されました.3本目と書きましたが,これまでの2路線(T1とT2)は,厳密には
パリ市の外側を走っていますので,今度のT3がパリに復活する最初のトラム
ということになります.それを意識して Le Figaroはニュースのタイトルを
"Paris reçoit sa première rame de tramway"としています.

T3に導入されるのは,2002-3年からT2を走っている電車と同じCITADISです.
T2で使われているのが5つのモジュール(車体)で構成されているのに対して,
T3で使われる予定の車両はモジュールが7つあります.1編成の全長は43mで
T2の同32.2mをしのぎますし,幅も2.40mから2.65mへと広くなりました.
これにより定員は立ち席を入れて300名を超えます.
(T2でもこれまでの車両が2倍に増備され,今月から投入されています)

T3の概要 (別名,Tramway des Maréchaux Sud,TMS)
パリの南半分にあたる13区から15区にかけての左岸を,環状通り(boulevard
périphérique)よりやや内側を通る道路上を走り,現在そこを通る路線バス
PC1系統の置換えになります.PC1系統のバスと比べると定員が約3倍になり,
速度もバスの15km/h弱から20km/hにアップです.

区間は15区 Pont du Garigliano(RER C線)から,13区 Porte d'Ivry(メトロ
7号線)まで.途中でメトロ4,7,8,12,13号線と,RER B線とC線との乗換え
が可能となるほか,将来T2が延長されると乗換えができるようになります.

距離 7.9kmに電停数 17,所要時間 24分,開業は2006年12月予定です.
T3などのトラム公式サイトun tram pour tous

今回の納車はALSTOMの工場がある La Rochelleから,T3の車庫が設けられる?
Porte de Sèvresまでトレーラーで運ばれてきました.今後は来年の夏までに
月2編成のペースで,計21編成が運び込まれます.

参考記事
Le tramway des maréchaux en route vers Paris
(Ville de Parisのニュースへのリンク)
公式サイトではトレーラーに載ったトラムの画像もあります.
La première rame du tram débarque à paris !
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2005年08月21日

【ボルドー】トラム 地表集電は信頼性を取戻したか

ボルドーにはAPS(Alimentation par de Sol)という特殊な地表からの集電に
より,路面走行にもかかわらず,架線からではなく第三軌条で走る路面電車
(トラムウェイ)が2003年末に登場しています.架線をなくしたのは一部区間
だけですが,街並みの景観を守り,消防はしご車の通行の妨げにならない
ようにするためだったそうです.このため単に広場を横切る程度の長さでは
なく,例えばB線の架線なし=APS区間は,乗車時間20分弱にもなります.

実際に歴史的建造物の周辺などでは,架線レスというボルドーの選択は正し
かったと誰もが実感すると思います.
ビクトワール広場BOD Victoire

しかし一方で技術的にまだ時期尚早だったと思われるAPSシステムは,開業の
初日からトラブルに見舞われます.
その後も毎日のように電気系統のショートなどで電車が立ち往生し,運転が
再開されるまで一時間以上待たされることが半ば日常茶飯事となってしまい
ました.立ち往生した電車が他の電車に牽引されていったり,軌陸車がやっ
てきて牽引していったこともあります.
軌陸車のお世話に...BOD unimog

業を煮やした当時のアランジュペ市長は,APSの製造元アルストム社に対して
目標の定時運行率に達しない場合には,APSを止めて普通の架線集電に切替え
るようにと圧力を掛けてきました.ここまでは有名な話です.

地元のSudouest紙のサイトには,開業前からトラム関連記事専用のページが
用意されています.以前はトップページからのリンクがありましたが,最近
リンクがなくなったので,もう関心が薄れたのかと思っていました.つまり
APSによるトラブルも少なくなったのだろうと思ったのです.

しかし現実は違ったようでした.
トップページからのリンクがなくなっていたものの,ページ自体はスリム化
して存続されており,今年6月にもやはりAPSによるトラブルが記事になって
いました.詳細はフランス語で解読できませんので省略しますが,A線の末端
部分に飛び地のようにあるAPS区間が,今後架線集電式に変わるのではないか
と思わせる記載があります.A線末端区間には本来の目的ではなく,自治体の
見栄のためにAPSが採用された場所があります.しかしAPSトラブルによる
トラムのたびたびの運休で.CenonとLormontも根を上げたのでしょう.

わずか一停留所間だけのAPS区間(Lormont)
BOD Bois Fleuri
(芝生になっている場所に架線柱がありません)

その他に7月の記事ではA線延長の話題が載っています.
A線延長の予定はたびたび延期されてきましたが,現在のところ9月末を予定
しています.記事では先月19日に初めて試運転電車が走ったことが記されて
いました.これで第一期開業区間が全通することになりますが,延長される
2.8kmにも一部にAPS区間が設けられています.
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