今日はガソリン価格の話題が多いことと思います.
世界各地によって価格水準が大きく異なりますが,Wikipediaの英語版に
Gasoline usage and pricingという項目があり,ガロンあたりのUSドルに
統一したうえで比較した表が掲載されています.
最近も,サンフランシスコ・クロニクル紙が,米国では1ガロン$4で騒ぎ
になっていますが,フランスではガロンあたり$8から$9で推移している
ことや,英国では同$10近いと報じていました.
1ガロンは,3.785411784リットルに相当するそうですので,1リットル
160円を1ガロンあたりのUSドルに換算すると,約$5.8になります.
原油価格の上昇は,公共交通機関の利用者も直撃します.航空燃料価格の
高騰により,航空会社ではFuel Surchargeと称する追加料金を運賃に課す
ところが多くなりました.日本でも国際線航空券を買うと,燃油特別付加
運賃(燃油サーチャージ)が加算されてくるようになって久しくなります.
燃料を直接使わない電車ならいいはずですが,米国の都市交通ではどうも
そう簡単にいかないようです.路線バスを抱える事業者は,運賃値上げや
予告が相次いでいるところですが,ユタ州ソルトレークシティと,その
周辺をカバーしているUTAは,運賃値上げという形式をとらず,航空会社
のように燃料追加料金(Fuel Surcharge)を,路線バスだけでなくライト
レールTRAXや,最近開業したコミューターレールFrontRunnerの運賃に
加算する計画があります.プレスリリースでは,これに対する公聴会が
開かれることを告げていました.
UTA: Utah Transit Authority
計画では7月から,大人普通運賃は路線バスとライトレールはクオーター
(25セント),FrontRunnerや急行バスなどは50セントの追加料金が必要と
なり,これは12.5%から20%の実質的な運賃値上げに相当します.これが
月間パスなどになると,燃料追加料金は8ドルから15ドルです.ただし
例外があり,ユタ州が低所得者向けに発行しているHorizon Cardで月間
パスを購入する場合に限り,この追加料金は免除されるそうです.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
04/29/2008 UTA is Seeking Public Input on Potential Fuel Surcharge
(Utah Transit Authority 公式サイトへのリンク)
この中で,運賃で補える運行費用は全体の17%で,運行費用のうちの11%は
燃料に費やされているため,運賃の三分の二が燃料代に使われることに
なるのと等しいと,UTAは紹介しています.
これを報じる記事も多く出ています.
04/30/2008 Citing rising fuel costs, UTA seeks more fare hikes
(The Salt Lake Tribune ニュースへのリンク)
コミューターレールFrontRunnerは,燃料追加料金が加算され月間パスが
$160になっても,概ね自動車通勤より安上がりなので,多くの通勤者を
ひきつけることに変わりないだろうとの分析が紹介されています.
コミューターレールを紹介する公式サイト: FrontRunner Now Open!
(Utah Transit Authority 公式サイトへのリンク)
FrontRunnerの開業に先立つこと一週間前,それに接続するライトレール
TRAXの延長区間が開業したこと,FrontRunner開業などを伝える記事:
April 18, 2008 UTA to celebrate TRAX extension
(Deseret News ニュースへのリンク)
Apr. 27 '08 FrontRunner Launches With Grand Opening And Massive
Crowds (KUTV-TV Salt Lake City ニュースへのリンク)
他にも多数あります
UTAは2005年秋にもFuel Surchargeを検討していたそうですが,見送った
ようです.UTA Press Releasesのページにある下記を参照してください.
10/26/2005 UTA to Postpone Proposed Temporary $.25 Fuel Surcharge
until June 2006
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
2008年05月01日
2008年04月30日
【ULI】土地利用計画との連携重要性を指摘
世界各地の様々な分野のインフラストラクチャー投資計画を例に挙げて,
米国における,地域へのインフラ計画の進め方には改善の余地があると
説くULIの報告が出ました.
ULI: Urban Land Institute
その報告書では都市交通の分野でも分析がされていて,米国サンベルト
地帯の大都市が直面している問題を浮き彫りにした記事がありました.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
April 29, 2008 Houston needs to up its game to fix infrastructure,
report says (Houston Business Journal ニュースへのリンク)
サンベルト地帯の大都市の中でも,中心部の求心力が弱いとされている,
上の記事でコアレス・メトロポリタン・エリア(coreless metropolitan
areas)と呼ばれているヒューストン,ダラス,フェニックスは,ライト
レール建設などで道路混雑緩和や移動の容易化が試みられているものの,
公共交通(transit)への投資は十分でないと報告されていることが,紹介
されています.
記事にはありませんが,報告書にあるグラフによれば,ヒューストンも
ダラスも,短期的には公共交通への投資額は道路への投資の半分以下で,
長期的にも半分を少し上回る程ですが,ロサンゼルスやサンフランシスコ
では,短期的には道路より少なくても,長期的な投資額は公共交通の方が
道路のそれを大幅に上回っています.
報告書では,地域や州のレベルで,公共交通計画と土地利用計画をうまく
調整する必要があるともしています.そうしない限り,いくら自動車に
依存する生活習慣を改めようとしても,結果は出ないということで,公共
交通に道路と同じだけの額を投じるとしても,公共交通で通勤する人の
割合は平均5.5%にしかならないと予測されているそうです.
元となる報告書は,出した研究所のプレスリリースから,全68ページに
及ぶPDFファイル版のレポートをダウンロードできます.
April 29, 2008 Infrastructure 2008: A Competitive Advantage Says
2008 Marks Critical Juncture In U.S. Infrastructure Investment,
Development (Urban Land Institute プレスリリースへのリンク)
一方で,ヒューストンではライトレール第二期計画が進展中です.全部で
推定26億ドルで5路線が予定されていますが,なかには年内にも着工が
見込まれている路線もある状況です.
そうした中,ハリス郡メトロ(Metropolitan Transit Authority)がライト
レールのDBOM契約を結ぶ交渉相手を,第一候補から第二候補に代えたと
いう記事もありました.
DBOM: Design Build Operate Maintain
April 29, 2008 Metro deal with contractor for new rail lines
breaks down (Houston Chronicle ニュースへのリンク)
この記事によれば,メトロは2007年1月から交渉を続けてきたWashington
Group Internationalから,Parsons Transportation Groupに交渉先を
変更したとあります.
そのヒューストンから1500キロ以上離れたフェニックスでは,建設中の
ライトレールの最後のレールが敷設されました.12/27開業に向けて順調
とのことで,予算も超過していないことに胸を張っているようです.
Apr. 29, 2008 Light-rail construction: The end is near?
(AZ Central ニュースへのリンク)
レールに亀裂が生じる問題もありましたが,原因が解明されています.
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
米国における,地域へのインフラ計画の進め方には改善の余地があると
説くULIの報告が出ました.
ULI: Urban Land Institute
その報告書では都市交通の分野でも分析がされていて,米国サンベルト
地帯の大都市が直面している問題を浮き彫りにした記事がありました.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
April 29, 2008 Houston needs to up its game to fix infrastructure,
report says (Houston Business Journal ニュースへのリンク)
サンベルト地帯の大都市の中でも,中心部の求心力が弱いとされている,
上の記事でコアレス・メトロポリタン・エリア(coreless metropolitan
areas)と呼ばれているヒューストン,ダラス,フェニックスは,ライト
レール建設などで道路混雑緩和や移動の容易化が試みられているものの,
公共交通(transit)への投資は十分でないと報告されていることが,紹介
されています.
記事にはありませんが,報告書にあるグラフによれば,ヒューストンも
ダラスも,短期的には公共交通への投資額は道路への投資の半分以下で,
長期的にも半分を少し上回る程ですが,ロサンゼルスやサンフランシスコ
では,短期的には道路より少なくても,長期的な投資額は公共交通の方が
道路のそれを大幅に上回っています.
報告書では,地域や州のレベルで,公共交通計画と土地利用計画をうまく
調整する必要があるともしています.そうしない限り,いくら自動車に
依存する生活習慣を改めようとしても,結果は出ないということで,公共
交通に道路と同じだけの額を投じるとしても,公共交通で通勤する人の
割合は平均5.5%にしかならないと予測されているそうです.
元となる報告書は,出した研究所のプレスリリースから,全68ページに
及ぶPDFファイル版のレポートをダウンロードできます.
April 29, 2008 Infrastructure 2008: A Competitive Advantage Says
2008 Marks Critical Juncture In U.S. Infrastructure Investment,
Development (Urban Land Institute プレスリリースへのリンク)
一方で,ヒューストンではライトレール第二期計画が進展中です.全部で
推定26億ドルで5路線が予定されていますが,なかには年内にも着工が
見込まれている路線もある状況です.
そうした中,ハリス郡メトロ(Metropolitan Transit Authority)がライト
レールのDBOM契約を結ぶ交渉相手を,第一候補から第二候補に代えたと
いう記事もありました.
DBOM: Design Build Operate Maintain
April 29, 2008 Metro deal with contractor for new rail lines
breaks down (Houston Chronicle ニュースへのリンク)
この記事によれば,メトロは2007年1月から交渉を続けてきたWashington
Group Internationalから,Parsons Transportation Groupに交渉先を
変更したとあります.
そのヒューストンから1500キロ以上離れたフェニックスでは,建設中の
ライトレールの最後のレールが敷設されました.12/27開業に向けて順調
とのことで,予算も超過していないことに胸を張っているようです.
Apr. 29, 2008 Light-rail construction: The end is near?
(AZ Central ニュースへのリンク)
レールに亀裂が生じる問題もありましたが,原因が解明されています.
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
2008年04月24日
【オースティン】路面電車からライトレールに?
テキサス州の州都で,市内域だけでも人口70万を優に超えるオースティン
(Austin).同じ州内でも既にライトレールが走るダラス(同123万超)や,
ヒューストン(同214万超)から比べると一回り小さな街ですが,2000年に
ライトレール計画が住民投票に諮られていて,その時は否決されたという
経歴を持っています.
そのオースティンで,再びライトレール計画が浮上しました.
14マイル(約22.5キロ)の路線で,オースティン空港(Austin-Bergstrom
International Airport / AUS)とダウンタウンを結び,さらにテキサス
大学(University of Texas)や,再開発される旧空港跡地や医療センター
まで路線を伸ばすというものです.
市が25万ドルかけ要請したコンサルタント会社ROMA Design Groupが,
7週間でまとめたルートなどの概要を,市が公開したことが今回は報道
されています.予算には言及していません.
2000年に否決された計画では,道路上で車線を自動車と併用する路面電車
スタイルでしたが,今回提案は道路上の専用軌道になっています.
オースティンでは,市長と路線バスを運行するCapital Metropolitan
Transportation Authority(Cap Metro)が,2007年秋からダウンタウンを
中心とした路面電車(streetcar)計画を話題にしています.今回のルート
は,この路線にダウンタウンから空港の区間を継ぎ足した形です.
記事によっては,この路面電車計画はライトレールにとって代わられる
としています.しかし,別の記事によれば,Capital Area Metropolitan
Planning Organization(CAMPO)と市長の作業部会の手にも委ねられて,
市長や市議などもメンバーであるCAMPOの委員会で決定されるとなって
います.そして,最終的には早ければ今年11月にも再び住民投票にかけ
られることになるかもしれません.
CAMPOとは,連邦政府によって定められている,運輸関連の政策を立案
する組織MPOのテキサス州オースティン版で,周辺3郡が含まれます.
Cap Metroは,既存の貨物線路にディーゼルカーを走らせる形のコミュー
ターレールCapital MetroRailを,年内にも開業させる予定とか.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
April 23, 2008 Light rail route outlined
(Austin Business Journal ニュースへのリンク)
April 23, 2008 Among many obstacles: What's the cost, and who pays?
(Austin American-Statesman ニュースへのリンク)
April 22, 2008 City consultants present plan for light rail system
(KXAN-TV Austin ニュースへのリンク)
二年前に,路面電車計画が明らかにされた時の記事に,当時の路線計画を
入れた地図が載っています.
AUGUST 18, 2006 Streetcar Plan Takes Shape
(The Austin Chronicle ニュースへのリンク)
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
(Austin).同じ州内でも既にライトレールが走るダラス(同123万超)や,
ヒューストン(同214万超)から比べると一回り小さな街ですが,2000年に
ライトレール計画が住民投票に諮られていて,その時は否決されたという
経歴を持っています.
そのオースティンで,再びライトレール計画が浮上しました.
14マイル(約22.5キロ)の路線で,オースティン空港(Austin-Bergstrom
International Airport / AUS)とダウンタウンを結び,さらにテキサス
大学(University of Texas)や,再開発される旧空港跡地や医療センター
まで路線を伸ばすというものです.
市が25万ドルかけ要請したコンサルタント会社ROMA Design Groupが,
7週間でまとめたルートなどの概要を,市が公開したことが今回は報道
されています.予算には言及していません.
2000年に否決された計画では,道路上で車線を自動車と併用する路面電車
スタイルでしたが,今回提案は道路上の専用軌道になっています.
オースティンでは,市長と路線バスを運行するCapital Metropolitan
Transportation Authority(Cap Metro)が,2007年秋からダウンタウンを
中心とした路面電車(streetcar)計画を話題にしています.今回のルート
は,この路線にダウンタウンから空港の区間を継ぎ足した形です.
記事によっては,この路面電車計画はライトレールにとって代わられる
としています.しかし,別の記事によれば,Capital Area Metropolitan
Planning Organization(CAMPO)と市長の作業部会の手にも委ねられて,
市長や市議などもメンバーであるCAMPOの委員会で決定されるとなって
います.そして,最終的には早ければ今年11月にも再び住民投票にかけ
られることになるかもしれません.
CAMPOとは,連邦政府によって定められている,運輸関連の政策を立案
する組織MPOのテキサス州オースティン版で,周辺3郡が含まれます.
Cap Metroは,既存の貨物線路にディーゼルカーを走らせる形のコミュー
ターレールCapital MetroRailを,年内にも開業させる予定とか.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
April 23, 2008 Light rail route outlined
(Austin Business Journal ニュースへのリンク)
April 23, 2008 Among many obstacles: What's the cost, and who pays?
(Austin American-Statesman ニュースへのリンク)
April 22, 2008 City consultants present plan for light rail system
(KXAN-TV Austin ニュースへのリンク)
二年前に,路面電車計画が明らかにされた時の記事に,当時の路線計画を
入れた地図が載っています.
AUGUST 18, 2006 Streetcar Plan Takes Shape
(The Austin Chronicle ニュースへのリンク)
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
2008年04月14日
【セントラルコリドー】知事の拒否権で危機
ミネソタ州州都セントポール(St. Paul)と,同州最大の都市ミネアポリス
(Minneapolis)の,いわゆるツインシティ(Twin Cities)間を結ぶことに
なるライトレール計画,セントラルコリドー(Central Corridor)が暗礁に
乗り上がりかかっています.
セントラルコリドー計画は,建設費見通しが9億9百万ドルに膨れ上がった
ものの,ツインシティなど7郡の広域行政と地域計画立案の機関である
メトロ・カウンシル(Metropolitan Council)の承認を2月下旬に得て,
次は建設費の半分を出してくれる連邦政府への申請を,この夏に控えて
いるところでした.
ところが先週初め,ミネソタ州の州知事が,州の負担となる7千ドルの
拠出を定める法案に,一部条項の拒否権を行使,その中にはセントラル
コリドーが含まれていたため,州からの補助金が宙に浮いた形になって
しまったのです.
金額自体は,9億ドル超の予算のうちの一割にも満たないものですが,
州知事は計画に賛成と見られていただけに,代案は全く考えられてなく,
その分の穴が開いてしまうのと同時に,これが州からの賛同を得られて
いないと連邦機関(FTA)に解釈されると,予算の半分を賄う連邦補助金を
獲得できないかもしれないという問題がありました.
しかも,5月中旬までの州議会開催中に決着をつけないと,8月のFTAへの
申請に間に合わないという,切羽詰ったものです.
州知事は,州の借り入れ金が膨大になることを避けたく,総額で約2億
ドルに相当する条項に拒否権を使い,削除させました.
その中の最大のプロジェクトがライトレールだったのです.その他にも,
州都セントポールに関連する計画案があり,就任当時からライトレール
計画推進を公言しているセントポール市長は,所属政党が異なることも
あってか,怒りを隠せない様子が伝えられていました.
州知事にしてみれば,セントラルコリドー計画に関しては,今一度内容を
見直すように,という意図がある模様です.電車は検査入場させるという
言い方をしていました.
しかし,議会開催中に解決できないと,今年の補助金申請は困難になり,
それがもたらす翌年への遅れは,更なる予算増加を意味しています.
すでに当初予定より遅れていて,その影響だけで4千万ドルも高騰して
現在の9億ドルを突破するに至っていました.また,ここまでFTA内での
セントラルコリドーの優先順位は高くなっているとされているものの,
来年になれば,これが列の一番後ろに回ることになりかねず,これまでの
努力が水泡に帰してしまうと懸念されています.
今や全米各地で公共交通計画が始動していて,連邦からの補助金獲得は
熾烈な競争になっています.今回ミネソタ州知事の拒否権行使の報道は,
ライバルの街に笑みをもたらしたという発言も紹介されていました.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
一連の報道が落ち着いた後,情報更新と要点をまとめた公共放送サイトに
掲載されている記事:
April 11, 2008 Pawlenty's LRT veto -- good negotiating strategy?
April 9, 2008 Central Corridor's funding fight could send project
to the back of the line (Minnesota Public Radio ニュースへのリンク)
4/09の記事には路線図なども掲載されています.
州知事が一部条項に拒否権を下した書類は,PDFファイル版で見ることが
できます.Bill Log: Legislation for 2008
(Office of Governor Tim Pawlenty 公式サイトへのリンク)
リストの下にVeto Messagesリストがあり,2008 Chapter 179のPage 6に
該当部分があります.
膨大な数の記事が出ていますが,第一報から一日たった時点での記事:
04/08/2008 Central Corridor dead or alive?
(Pioneer Press ニュースへのリンク)
April 8, 2008 Democrats say it's up to Pawlenty to revive rail
money The Associated Pressの記事
(Minneapolis-St. Paul Star Tribune ニュースへのリンク)
04/08/2008 Sorry, St. Paul -- budget ax falls hard on capital city
(Pioneer Press ニュースへのリンク)
連邦補助金獲得には,沿線からの同意も必要です.もちろん,ルートも
確定していなければなりません.
しかし,この州知事拒否権問題が生じた後でさえ,敷地の中をセントラル
コリドーが走ることに懸念を示し続けてきた大学が,当初案の北側への
迂回ルートを,再び支持し始めたという報道もありました.
4/11/2008 U of M Regents reaffirms support for northern alignment
for Central Corridor light rail line
(UMN News ニュースへのリンク)
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
(Minneapolis)の,いわゆるツインシティ(Twin Cities)間を結ぶことに
なるライトレール計画,セントラルコリドー(Central Corridor)が暗礁に
乗り上がりかかっています.
セントラルコリドー計画は,建設費見通しが9億9百万ドルに膨れ上がった
ものの,ツインシティなど7郡の広域行政と地域計画立案の機関である
メトロ・カウンシル(Metropolitan Council)の承認を2月下旬に得て,
次は建設費の半分を出してくれる連邦政府への申請を,この夏に控えて
いるところでした.
ところが先週初め,ミネソタ州の州知事が,州の負担となる7千ドルの
拠出を定める法案に,一部条項の拒否権を行使,その中にはセントラル
コリドーが含まれていたため,州からの補助金が宙に浮いた形になって
しまったのです.
金額自体は,9億ドル超の予算のうちの一割にも満たないものですが,
州知事は計画に賛成と見られていただけに,代案は全く考えられてなく,
その分の穴が開いてしまうのと同時に,これが州からの賛同を得られて
いないと連邦機関(FTA)に解釈されると,予算の半分を賄う連邦補助金を
獲得できないかもしれないという問題がありました.
しかも,5月中旬までの州議会開催中に決着をつけないと,8月のFTAへの
申請に間に合わないという,切羽詰ったものです.
州知事は,州の借り入れ金が膨大になることを避けたく,総額で約2億
ドルに相当する条項に拒否権を使い,削除させました.
その中の最大のプロジェクトがライトレールだったのです.その他にも,
州都セントポールに関連する計画案があり,就任当時からライトレール
計画推進を公言しているセントポール市長は,所属政党が異なることも
あってか,怒りを隠せない様子が伝えられていました.
州知事にしてみれば,セントラルコリドー計画に関しては,今一度内容を
見直すように,という意図がある模様です.電車は検査入場させるという
言い方をしていました.
しかし,議会開催中に解決できないと,今年の補助金申請は困難になり,
それがもたらす翌年への遅れは,更なる予算増加を意味しています.
すでに当初予定より遅れていて,その影響だけで4千万ドルも高騰して
現在の9億ドルを突破するに至っていました.また,ここまでFTA内での
セントラルコリドーの優先順位は高くなっているとされているものの,
来年になれば,これが列の一番後ろに回ることになりかねず,これまでの
努力が水泡に帰してしまうと懸念されています.
今や全米各地で公共交通計画が始動していて,連邦からの補助金獲得は
熾烈な競争になっています.今回ミネソタ州知事の拒否権行使の報道は,
ライバルの街に笑みをもたらしたという発言も紹介されていました.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
一連の報道が落ち着いた後,情報更新と要点をまとめた公共放送サイトに
掲載されている記事:
April 11, 2008 Pawlenty's LRT veto -- good negotiating strategy?
April 9, 2008 Central Corridor's funding fight could send project
to the back of the line (Minnesota Public Radio ニュースへのリンク)
4/09の記事には路線図なども掲載されています.
州知事が一部条項に拒否権を下した書類は,PDFファイル版で見ることが
できます.Bill Log: Legislation for 2008
(Office of Governor Tim Pawlenty 公式サイトへのリンク)
リストの下にVeto Messagesリストがあり,2008 Chapter 179のPage 6に
該当部分があります.
膨大な数の記事が出ていますが,第一報から一日たった時点での記事:
04/08/2008 Central Corridor dead or alive?
(Pioneer Press ニュースへのリンク)
April 8, 2008 Democrats say it's up to Pawlenty to revive rail
money The Associated Pressの記事
(Minneapolis-St. Paul Star Tribune ニュースへのリンク)
04/08/2008 Sorry, St. Paul -- budget ax falls hard on capital city
(Pioneer Press ニュースへのリンク)
連邦補助金獲得には,沿線からの同意も必要です.もちろん,ルートも
確定していなければなりません.
しかし,この州知事拒否権問題が生じた後でさえ,敷地の中をセントラル
コリドーが走ることに懸念を示し続けてきた大学が,当初案の北側への
迂回ルートを,再び支持し始めたという報道もありました.
4/11/2008 U of M Regents reaffirms support for northern alignment
for Central Corridor light rail line
(UMN News ニュースへのリンク)
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
2008年03月06日
【スコッツデール】バレーメトロに参加
世界的なリゾート地で知られるアリゾナ州スコッツデール(Scottsdale)
市が,フェニックス首都圏の公共交通を担う,ヴァレーメトロ(Valley
Metroに加入することになりました.ライトレールのグループに参加とも
メディアが紹介しています.
だいぶ前に取り上げているように,スコッツデールでは南北を軸とした
大量輸送機関(high capacity transit)が必要とされながら,軌道交通に
対する根強い反対があります.2007年には人口24万を超えた今でも変わり
ないようで,Valley Metroへの加入を警戒する向きもあり,加入の是非を
問う市議会の投票では,賛成反対が4対3の僅差でした.昨年12月の段階で
Valley Metro加入は合意がなされていたはずですが,それから反対派が
2人増えたようです.
これまでスコッツデールにValley Metroのバスが走っていなかった訳では
ありません.Valley Metroのメンバーになっていなかっただけでした.
メンバーになることで,初めて路線延伸などの際に行われる調査対象の
地域となるようです.Valley Metroに参加している自治体は6つあり,
スコッツデールは7番目ということになります.加盟には年間5万ドルが
必要なのだとか.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
March 4, 2008 Scottsdale joins light rail group
(East Valley Tribune ニュースへのリンク)
そもそも,Valley Metroとは,英語版Wkipediaに詳細が記されています
が,ブランドだけで,実際の路線バスなどは沿線自治体が運営し,その
自治体と契約した会社が,実際の運行を行っています.
例えば,スコッツデールの西隣のフェニックス(Phoenix)市は,Veolia
Transportationに運行を委託させています.自治体が運営を行わずに,
RPTAという組織が行っている地域もあります.
RPTA: Regional Public Transportation Authority
スコッツデール市内へ乗り入れる路線は,テンピ(Tempe)市が運営して,
契約により実際の運行を受け持つVeolia Transportationのバスが多い
ようです.(その他にも市が運営するトロリーなどもあります)
同じ地域に展開する,これら複数の運行事業者による路線バスなどを,
Valley Metroという名前のもとに統一することで,効率的なサービスを
提供し,利用者の混乱を減らしているのでした.
言うまでもなく,Valley Metroではフェニックス,テンピ,メサを結ぶ
20マイル(約32キロ)のライトレール路線を,2008年12月の開業目指して
建設中です.既に,その路線を足がかりにして,路線網を広げる構想も
検討されているところです.
先月,フェニックスのスカイハーバー空港で乗継する機会がありました.
雲一つない晴天で,着陸間際には地上の様子も手に取るように見えます.
スコッツデールを遠方に望み,着地寸前には眼下にメトロライトレール
(METRO Light Rail)の車庫が見え,近畿車輌製LRVもいたのではないかと
思われる側とは反対の座席でしたが,メサやテンペ市街の様子が伺え,
路上にライトレールの軌道敷がはっきりと確認できました.
その時点で開業まで10か月余り,一部工事中が残っているようですが,
上空から見る限り,いつ電車が走ってきてもおかしくない様子です.着陸
最終態勢で電子機器の電源が入れられず,残念ながら画像はありません.
関連過去ログ: 2006/9/21 LRTは生活の質を落とす?
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
市が,フェニックス首都圏の公共交通を担う,ヴァレーメトロ(Valley
Metroに加入することになりました.ライトレールのグループに参加とも
メディアが紹介しています.
だいぶ前に取り上げているように,スコッツデールでは南北を軸とした
大量輸送機関(high capacity transit)が必要とされながら,軌道交通に
対する根強い反対があります.2007年には人口24万を超えた今でも変わり
ないようで,Valley Metroへの加入を警戒する向きもあり,加入の是非を
問う市議会の投票では,賛成反対が4対3の僅差でした.昨年12月の段階で
Valley Metro加入は合意がなされていたはずですが,それから反対派が
2人増えたようです.
これまでスコッツデールにValley Metroのバスが走っていなかった訳では
ありません.Valley Metroのメンバーになっていなかっただけでした.
メンバーになることで,初めて路線延伸などの際に行われる調査対象の
地域となるようです.Valley Metroに参加している自治体は6つあり,
スコッツデールは7番目ということになります.加盟には年間5万ドルが
必要なのだとか.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
March 4, 2008 Scottsdale joins light rail group
(East Valley Tribune ニュースへのリンク)
そもそも,Valley Metroとは,英語版Wkipediaに詳細が記されています
が,ブランドだけで,実際の路線バスなどは沿線自治体が運営し,その
自治体と契約した会社が,実際の運行を行っています.
例えば,スコッツデールの西隣のフェニックス(Phoenix)市は,Veolia
Transportationに運行を委託させています.自治体が運営を行わずに,
RPTAという組織が行っている地域もあります.
RPTA: Regional Public Transportation Authority
スコッツデール市内へ乗り入れる路線は,テンピ(Tempe)市が運営して,
契約により実際の運行を受け持つVeolia Transportationのバスが多い
ようです.(その他にも市が運営するトロリーなどもあります)
同じ地域に展開する,これら複数の運行事業者による路線バスなどを,
Valley Metroという名前のもとに統一することで,効率的なサービスを
提供し,利用者の混乱を減らしているのでした.
言うまでもなく,Valley Metroではフェニックス,テンピ,メサを結ぶ
20マイル(約32キロ)のライトレール路線を,2008年12月の開業目指して
建設中です.既に,その路線を足がかりにして,路線網を広げる構想も
検討されているところです.
先月,フェニックスのスカイハーバー空港で乗継する機会がありました.
雲一つない晴天で,着陸間際には地上の様子も手に取るように見えます.
スコッツデールを遠方に望み,着地寸前には眼下にメトロライトレール
(METRO Light Rail)の車庫が見え,近畿車輌製LRVもいたのではないかと
思われる側とは反対の座席でしたが,メサやテンペ市街の様子が伺え,
路上にライトレールの軌道敷がはっきりと確認できました.
その時点で開業まで10か月余り,一部工事中が残っているようですが,
上空から見る限り,いつ電車が走ってきてもおかしくない様子です.着陸
最終態勢で電子機器の電源が入れられず,残念ながら画像はありません.
関連過去ログ: 2006/9/21 LRTは生活の質を落とす?
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
2008年01月20日
【フェニックス】建設中のレールに問題発生
参照記事の原文をご覧になったかたは,すでにお気づきと思いますが,
完成目前のライトレールに生じた問題は,レールの裂け目とか破断などと
いう表現はふさわしくなく,隙間が拡大したというものでした.専門家が
冬場には珍しいことではないと発言していることから,つなぎ目部分の
レール端の間が広がったもののようです.
以下は最初の投稿の表現を訂正,新たに報じられた記事を紹介しました.
アリゾナ州フェニックス(Phoenix)を起点として,東隣のテンペ(Tempe)と
メサ(Mesa)を結ぶライトレールは,今年12/27開業を目指し建設が進んで
います.延長約20マイル(約32.2キロ)の路線のうち,91%が完成している
と伝えられるなか,開業予定をも揺るがしかねない問題が浮上していた
ことが明らかになりました.全線の11か所で,敷設済みレールの隙間が
広がりすぎていることが,12月に発見されていたのです.
隙間拡大は,主に軌道敷設と共に設置された排水管近くに発生していて,
最大で7インチ(17.8センチ)に及んでいるそうです.ライトレールは5つの
工区にわかれて建設されていて,そのうち3工区で見つかっていますが,
建設業者は別々です.
夏の厳しい暑さと冬の冷え込みの寒暖の差が激しい土地のため,レールの
伸縮はある程度予想されていたものの,ここまでの拡大は思いもよらず,
Valley Metroでも原因がつかめずにいる模様です.現在ニュージャージー
から専門家を呼び寄せて,調査を行っているとのことでした.
原因究明まで数週間かかりますが,安全を期してレールは取替えられる
ようです.
敷設後に隙間ができることは,ミネアポリスでも起きていたそうです.
しかし,フェニックスほどの幅ではありませんでした.ミネアポリスの
ケースでは,レールの材質に問題があり,同地の厳しい低温が影響した
とされています.
対策に要する経費は臨時費用の中から捻出される見込みですが,これが
設計か建設に起因するものなら,税金からではなく,その責任者に代償
してもらうと,Valley Metroの代表者は発言しています.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
Jan. 16, 2008 Breaks in light rail puzzling officials
(The Arizona Republic ニュースへのリンク)
January 15, 2008 Light rail cracks under investigation
(The Business Journal of Phoenix ニュースへのリンク)
他にも多数の記事が出ていました.
昨年10月と11月時点のものですが,だいぶ姿を現している様子を伺える
画像を,下記リンク先で見ることができます.
Phoenix Metro Light Rail Construction
(SkyscraperCity フォーラムへのリンク)
隙間の生じた画像とともに,他の区間でも生じる可能性を指摘しつつ,
レール敷設後に迎える最初の冬には,隙間が想像以上に広がるのは,よく
あることという話まで紹介されています.厄介なことではあるものの,
深刻なことではないということです.
January 20, 2008 Light-rail officials expect more breaks
(East Valley Tribune ニュースへのリンク)
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
完成目前のライトレールに生じた問題は,レールの裂け目とか破断などと
いう表現はふさわしくなく,隙間が拡大したというものでした.専門家が
冬場には珍しいことではないと発言していることから,つなぎ目部分の
レール端の間が広がったもののようです.
以下は最初の投稿の表現を訂正,新たに報じられた記事を紹介しました.
アリゾナ州フェニックス(Phoenix)を起点として,東隣のテンペ(Tempe)と
メサ(Mesa)を結ぶライトレールは,今年12/27開業を目指し建設が進んで
います.延長約20マイル(約32.2キロ)の路線のうち,91%が完成している
と伝えられるなか,開業予定をも揺るがしかねない問題が浮上していた
ことが明らかになりました.全線の11か所で,敷設済みレールの隙間が
広がりすぎていることが,12月に発見されていたのです.
隙間拡大は,主に軌道敷設と共に設置された排水管近くに発生していて,
最大で7インチ(17.8センチ)に及んでいるそうです.ライトレールは5つの
工区にわかれて建設されていて,そのうち3工区で見つかっていますが,
建設業者は別々です.
夏の厳しい暑さと冬の冷え込みの寒暖の差が激しい土地のため,レールの
伸縮はある程度予想されていたものの,ここまでの拡大は思いもよらず,
Valley Metroでも原因がつかめずにいる模様です.現在ニュージャージー
から専門家を呼び寄せて,調査を行っているとのことでした.
原因究明まで数週間かかりますが,安全を期してレールは取替えられる
ようです.
敷設後に隙間ができることは,ミネアポリスでも起きていたそうです.
しかし,フェニックスほどの幅ではありませんでした.ミネアポリスの
ケースでは,レールの材質に問題があり,同地の厳しい低温が影響した
とされています.
対策に要する経費は臨時費用の中から捻出される見込みですが,これが
設計か建設に起因するものなら,税金からではなく,その責任者に代償
してもらうと,Valley Metroの代表者は発言しています.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
Jan. 16, 2008 Breaks in light rail puzzling officials
(The Arizona Republic ニュースへのリンク)
January 15, 2008 Light rail cracks under investigation
(The Business Journal of Phoenix ニュースへのリンク)
他にも多数の記事が出ていました.
昨年10月と11月時点のものですが,だいぶ姿を現している様子を伺える
画像を,下記リンク先で見ることができます.
Phoenix Metro Light Rail Construction
(SkyscraperCity フォーラムへのリンク)
隙間の生じた画像とともに,他の区間でも生じる可能性を指摘しつつ,
レール敷設後に迎える最初の冬には,隙間が想像以上に広がるのは,よく
あることという話まで紹介されています.厄介なことではあるものの,
深刻なことではないということです.
January 20, 2008 Light-rail officials expect more breaks
(East Valley Tribune ニュースへのリンク)
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
2008年01月10日
【カンザスシティ】政権交代ならLRT実現?
このまま両者の争いになれば,どちらが残って11月に勝利しても米国では
初の冠が付く野党の大統領候補者選びが,日本国内でも話題です.
一方,1/08の予備選で4位に甘んじたニューメキシコ州の知事は,結果を
受け止めレースから撤退すると発表するそうですが,ライトレールという
言葉を使っていた唯一の候補者でした.残る野党からの候補者も,公共
交通整備には前向きのようで,政権交代が行われれば,自分たちの計画に
連邦補助金がおりるかもしれないと期待する向きもあるようです.
ミズーリ州カンザスシティ(Kansas City)の市議会で,先ごろワシントン
在任のロビイストが,市の推すライトレール計画は,現政権下では連邦
補助金を得られる見込みがないと報告し,もしも,野党の候補者が来年
ホワイトハウス入りすれば,公共交通整備向けの予算が増額され,FTAが
資金を出すかもしれないと説明していたことが,報道されています.
カンザスシティが申請を検討しているのは,FTAのNew Startsプログラム
です.ポートランドの件で紹介していたSmall Startsと比べると,この
New Startsは規模の大きい計画が対象で,手続きも十年近くに及ぶそう
です.また,その名の通り新規事業でなければなりません.
Small Startsプログラムでは,バスよりも多くの初期投資を要する路面
電車をこれまで一切承認しておらず,沿線への投資が増える経済効果が
全く考慮されていませんでした.
2008/1/01 【ポートランド】費用効果重視の政府姿勢に直面
New Startsプログラムでも,承認されにくい条件と承認されやすい条件が
あることを,一連の報道から伺うことができます.
カンザスシティが候補の一つに考えている計画は,ライトレールと路面
電車(streetcar)の特性をあわせ持ったハイブリッドです.
これは,予算などの問題から,比較的短い距離を先行して整備し,後から
規模を大きくしていくというもので,駅間距離も短く,車両も大型では
ないというところが路面電車の特性です.一方,ライトレールの特性と
しては,道路上を走りながらも,軌道敷きは自動車が乗り入れできない
専用レーン化するということがあります.
ロビイストによれば,この計画では短距離路線であることと,駅間距離が
短いことが,New Startsプログラムで資金を得るのに障害になるとのこと
です.つまり,路線距離も駅間距離も長いライトレールが,今のFTAでは
好まれているようです.
この他,気候変動問題と絡み,沿線からの同意がきちんと得られているか
どうかとか,低所得者や自動車を持たない世帯数なども勘案されます.
カンザスシティのライトレール計画は,様々な案を出して比較検討する
段階ですので,短距離の先行路線から始めることが決まったわけではあり
ませんが,連邦からの支援に頼らずに先行路線を建設しようという考えも
あります.これに対してロビイストは,地元資金だけで先行すると,将来
連邦資金が必要になっても,先行路線の利用実績が反映されないとして,
頼るなら最初から連邦補助金を使うことを勧めています.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
January 9, 2008 Change in party at White House could help fund
light rail in KC (Sun Tribune ニュースへのリンク)
January 8, 2008 City moves forward with light rail plans
(KC Community News ニュースへのリンク)
January 7, 2008 Another step in selling light rail in KC: Punt
the word 'streetcar'?
(KansasCity.com Prime Buzz ニュースへのリンク)
Jan. 03, 2008 Change in White House could help funding for
streetcars, lobbyist says
(The Kansas City Star ニュースへのリンク)
野党が政権を奪還したところで,実際にどれだけ変わるのかは定かでは
ありませんが,野党候補の連邦上院議員は,そのキャンペーンの中で,
連邦政府が出す公共交通への補助金の増額を,昨年8月の時点で公約して
います.これは,ミネソタ州で高速道路の橋が崩壊し,米国各地で老朽化
した交通インフラの安全性が懸念されていた頃の話です.
8/8/2007 Hillary Clinton Announces Rebuild America Plan
(Hillary for President 公式サイトへのリンク)
この上院議員のように,明確な数字を挙げている候補者は与野党ともに
いない模様ですが,各候補者の公共交通に対する取り組みをまとめていた
ブログがありました.下は野党候補者の分です.
September 28, 2007 The Democratic Presidential Candidates and
Transit (Live from the Third Rail ブログへのリンク)
与党候補者の取り組みは,この翌日に投稿されています.
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
初の冠が付く野党の大統領候補者選びが,日本国内でも話題です.
一方,1/08の予備選で4位に甘んじたニューメキシコ州の知事は,結果を
受け止めレースから撤退すると発表するそうですが,ライトレールという
言葉を使っていた唯一の候補者でした.残る野党からの候補者も,公共
交通整備には前向きのようで,政権交代が行われれば,自分たちの計画に
連邦補助金がおりるかもしれないと期待する向きもあるようです.
ミズーリ州カンザスシティ(Kansas City)の市議会で,先ごろワシントン
在任のロビイストが,市の推すライトレール計画は,現政権下では連邦
補助金を得られる見込みがないと報告し,もしも,野党の候補者が来年
ホワイトハウス入りすれば,公共交通整備向けの予算が増額され,FTAが
資金を出すかもしれないと説明していたことが,報道されています.
カンザスシティが申請を検討しているのは,FTAのNew Startsプログラム
です.ポートランドの件で紹介していたSmall Startsと比べると,この
New Startsは規模の大きい計画が対象で,手続きも十年近くに及ぶそう
です.また,その名の通り新規事業でなければなりません.
Small Startsプログラムでは,バスよりも多くの初期投資を要する路面
電車をこれまで一切承認しておらず,沿線への投資が増える経済効果が
全く考慮されていませんでした.
2008/1/01 【ポートランド】費用効果重視の政府姿勢に直面
New Startsプログラムでも,承認されにくい条件と承認されやすい条件が
あることを,一連の報道から伺うことができます.
カンザスシティが候補の一つに考えている計画は,ライトレールと路面
電車(streetcar)の特性をあわせ持ったハイブリッドです.
これは,予算などの問題から,比較的短い距離を先行して整備し,後から
規模を大きくしていくというもので,駅間距離も短く,車両も大型では
ないというところが路面電車の特性です.一方,ライトレールの特性と
しては,道路上を走りながらも,軌道敷きは自動車が乗り入れできない
専用レーン化するということがあります.
ロビイストによれば,この計画では短距離路線であることと,駅間距離が
短いことが,New Startsプログラムで資金を得るのに障害になるとのこと
です.つまり,路線距離も駅間距離も長いライトレールが,今のFTAでは
好まれているようです.
この他,気候変動問題と絡み,沿線からの同意がきちんと得られているか
どうかとか,低所得者や自動車を持たない世帯数なども勘案されます.
カンザスシティのライトレール計画は,様々な案を出して比較検討する
段階ですので,短距離の先行路線から始めることが決まったわけではあり
ませんが,連邦からの支援に頼らずに先行路線を建設しようという考えも
あります.これに対してロビイストは,地元資金だけで先行すると,将来
連邦資金が必要になっても,先行路線の利用実績が反映されないとして,
頼るなら最初から連邦補助金を使うことを勧めています.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
January 9, 2008 Change in party at White House could help fund
light rail in KC (Sun Tribune ニュースへのリンク)
January 8, 2008 City moves forward with light rail plans
(KC Community News ニュースへのリンク)
January 7, 2008 Another step in selling light rail in KC: Punt
the word 'streetcar'?
(KansasCity.com Prime Buzz ニュースへのリンク)
Jan. 03, 2008 Change in White House could help funding for
streetcars, lobbyist says
(The Kansas City Star ニュースへのリンク)
野党が政権を奪還したところで,実際にどれだけ変わるのかは定かでは
ありませんが,野党候補の連邦上院議員は,そのキャンペーンの中で,
連邦政府が出す公共交通への補助金の増額を,昨年8月の時点で公約して
います.これは,ミネソタ州で高速道路の橋が崩壊し,米国各地で老朽化
した交通インフラの安全性が懸念されていた頃の話です.
8/8/2007 Hillary Clinton Announces Rebuild America Plan
(Hillary for President 公式サイトへのリンク)
この上院議員のように,明確な数字を挙げている候補者は与野党ともに
いない模様ですが,各候補者の公共交通に対する取り組みをまとめていた
ブログがありました.下は野党候補者の分です.
September 28, 2007 The Democratic Presidential Candidates and
Transit (Live from the Third Rail ブログへのリンク)
与党候補者の取り組みは,この翌日に投稿されています.
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
2008年01月06日
【カルベストン】トロリー季節運行も視野に
ヒューストンの南東約80キロの,メキシコ湾の湾岸に沿った砂州の島に
位置する人口5万7千余りのガルベストン市(Galveston)には,1988年に
カルベストン・アイランド・トロリー(Galveston Island Trolley)と呼ば
れる路面電車が開業していました.
これは半世紀を経ての市内軌道の復活で,往時の面影をしのばせるかの
ような旧式外観のレプリカ車両が走り始めたのですが,大きな違いもあり
ました.路面の軌道には架線が全く張られていなかったのです.今なら
バッテリで走る車両も開発されていますが,20年近くも前にはもちろん
存在せず,ディーゼル発電機を搭載していたのでした.つまり,電気式
ディーゼルカーが道路上を自動車と一緒に走っているのです.
路線は,ヴィクトリア朝風の建物が多く残る米国国定歴史建造物に指定
されたストランド地区(The Strand)から,東西に細長いガルベストン島を
南北に縦断しメキシコ湾岸に面したシーウォール海岸(Seawall)までで,
主な乗客は観光客でした.
その後,2004年にはストランドの東方にあるテキサス大学医学部(UTMB)
キャンパスに至る路線が建設され,翌年には開業して地元の足としても
機能し始めます.学生や患者らは証明書があれば運賃無料です.
UTMB: University of Texas Medical Branch
さらに,UTMBから南のシーウォール海岸(Seawall)への延長計画もあり,
連邦政府から昨年末のオムニバス(相乗り)支出法案で,延長用予算として
200万ドルが出ていました.
しかし,ガルベストン市内の路線バスとこのトロリーを運行するIsland
Transitを所有し運営している市の表情はさえないようです.
市長は1月下旬にも,これまで通年運行してきたトロリーを,季節運行に
後退させる可能性について語りたいとしていることが,今回報道により
明らかにされました.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
January 4, 2008 Trolley expansion plan derailed
(The Galveston County Daily News ニュースへのリンク)
建設に際して,市は連邦政府から1050万ドルの補助金を受けています.
その後も20年近くにわたり,総額1600万ドルを設備改善のため受け取って
いるとされていて,それらを使用した以上,耐用年数が切れる30年間は
運行しなければなりません.それ以前に廃止するとなると,受け取った
補助金を連邦政府に返金する必要があるのです.
ガルベストン市は,市議会が返金しようとしない限り,トロリーを廃止
することはなさそうですが,何とかトロリーの支出を食い止めたがって
います.
今年で運転開始から20周年を迎え,耐用年数とされる30年間まで10年を
残していますが,車両や軌道は既に相当くたびれてきているとか.車両を
製造したメーカは今や存在せず,二人の専任技師が何とか二台の車両を
動かせる状態に保っている状態だそうです.車両の置換えには一台百万
ドルはかかるとされ,もちろんそのような余力は市にはありませんし,
UTMBから南の延長計画も,もはや考えられていない状態です.
利用者数も年々減少してきました.今回の報道によれば,大学への延長が
行われた2005年には年間43261人だったのが,2007年には同31457人にまで
落ち込んでいます.これは4万人余が利用していた延長前の2004年よりも
悪い数字で,APTAのデータによれば2003年には5万人台でした.
APTA: American Public Transportation Association
Public Transportation Ridership Statistics (APTA へのリンク)
この急激な利用者数の落ち込みは説明されていませんが,四台所有して
いるうち二台しか稼動できず,シーウォール方面(Seawall Trolley)は
今や一時間ヘッド,大学方面(UTMB Trolley)でさえ30分ヘッドでしか運転
できないことや,この1/02にも軌道工事で終日全面運休となったそうで,
このような不定期な運休があることも原因になっている模様です.
延長用に受け取った連邦予算を車両や軌道の修理に使い,より定期的に,
また運行頻度を高めることで,利用促進を促そうとする考えが出ている
一方で,経費節減で更なる減便を求める声もあがっているそうです.
時刻表と路線図へのリンク: Island Transit Trolley Schedule
(Island Transit 公式サイトへのリンク)
PDFファイル版の地図には,海岸への路線が20分間隔,大学への路線が
15分間隔と記されています.以前はそうだったのでしょう.観光客が主に
利用する海岸への路線は始発が10時台後半,大学への路線は朝7時台後半
からで,いずれも終電は17時台です.
Creative Commonsで利用できる画像がありましたので貼り付けておきます
Trolley Line Celeb? (by kalebdf flickr)

Taken on March 17, 2007
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
位置する人口5万7千余りのガルベストン市(Galveston)には,1988年に
カルベストン・アイランド・トロリー(Galveston Island Trolley)と呼ば
れる路面電車が開業していました.
これは半世紀を経ての市内軌道の復活で,往時の面影をしのばせるかの
ような旧式外観のレプリカ車両が走り始めたのですが,大きな違いもあり
ました.路面の軌道には架線が全く張られていなかったのです.今なら
バッテリで走る車両も開発されていますが,20年近くも前にはもちろん
存在せず,ディーゼル発電機を搭載していたのでした.つまり,電気式
ディーゼルカーが道路上を自動車と一緒に走っているのです.
路線は,ヴィクトリア朝風の建物が多く残る米国国定歴史建造物に指定
されたストランド地区(The Strand)から,東西に細長いガルベストン島を
南北に縦断しメキシコ湾岸に面したシーウォール海岸(Seawall)までで,
主な乗客は観光客でした.
その後,2004年にはストランドの東方にあるテキサス大学医学部(UTMB)
キャンパスに至る路線が建設され,翌年には開業して地元の足としても
機能し始めます.学生や患者らは証明書があれば運賃無料です.
UTMB: University of Texas Medical Branch
さらに,UTMBから南のシーウォール海岸(Seawall)への延長計画もあり,
連邦政府から昨年末のオムニバス(相乗り)支出法案で,延長用予算として
200万ドルが出ていました.
しかし,ガルベストン市内の路線バスとこのトロリーを運行するIsland
Transitを所有し運営している市の表情はさえないようです.
市長は1月下旬にも,これまで通年運行してきたトロリーを,季節運行に
後退させる可能性について語りたいとしていることが,今回報道により
明らかにされました.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
January 4, 2008 Trolley expansion plan derailed
(The Galveston County Daily News ニュースへのリンク)
建設に際して,市は連邦政府から1050万ドルの補助金を受けています.
その後も20年近くにわたり,総額1600万ドルを設備改善のため受け取って
いるとされていて,それらを使用した以上,耐用年数が切れる30年間は
運行しなければなりません.それ以前に廃止するとなると,受け取った
補助金を連邦政府に返金する必要があるのです.
ガルベストン市は,市議会が返金しようとしない限り,トロリーを廃止
することはなさそうですが,何とかトロリーの支出を食い止めたがって
います.
今年で運転開始から20周年を迎え,耐用年数とされる30年間まで10年を
残していますが,車両や軌道は既に相当くたびれてきているとか.車両を
製造したメーカは今や存在せず,二人の専任技師が何とか二台の車両を
動かせる状態に保っている状態だそうです.車両の置換えには一台百万
ドルはかかるとされ,もちろんそのような余力は市にはありませんし,
UTMBから南の延長計画も,もはや考えられていない状態です.
利用者数も年々減少してきました.今回の報道によれば,大学への延長が
行われた2005年には年間43261人だったのが,2007年には同31457人にまで
落ち込んでいます.これは4万人余が利用していた延長前の2004年よりも
悪い数字で,APTAのデータによれば2003年には5万人台でした.
APTA: American Public Transportation Association
Public Transportation Ridership Statistics (APTA へのリンク)
この急激な利用者数の落ち込みは説明されていませんが,四台所有して
いるうち二台しか稼動できず,シーウォール方面(Seawall Trolley)は
今や一時間ヘッド,大学方面(UTMB Trolley)でさえ30分ヘッドでしか運転
できないことや,この1/02にも軌道工事で終日全面運休となったそうで,
このような不定期な運休があることも原因になっている模様です.
延長用に受け取った連邦予算を車両や軌道の修理に使い,より定期的に,
また運行頻度を高めることで,利用促進を促そうとする考えが出ている
一方で,経費節減で更なる減便を求める声もあがっているそうです.
時刻表と路線図へのリンク: Island Transit Trolley Schedule
(Island Transit 公式サイトへのリンク)
PDFファイル版の地図には,海岸への路線が20分間隔,大学への路線が
15分間隔と記されています.以前はそうだったのでしょう.観光客が主に
利用する海岸への路線は始発が10時台後半,大学への路線は朝7時台後半
からで,いずれも終電は17時台です.
Creative Commonsで利用できる画像がありましたので貼り付けておきます
Trolley Line Celeb? (by kalebdf flickr)

Taken on March 17, 2007
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
2007年11月05日
【カンザスシティ】新聞社が路線案の叩き台を
ミズーリ州(Missouri)とカンザス州の二つの州にまたがる,カンザス・
シティ(Kansas City)は,人口が両州あわせて60万前後の街で,広域圏
まで含めた人口は200万に達しようとしています.その規模の割には道路
混雑がそれほどではないとされているようですが,そのせいもあるのか,
この地域は軌道系の都市交通機関を現在は持っていません.これまでも
整備計画が住民投票にかけられては,ことごとく否決されてきました.
その風向きが変わってきたのが,一年前(2006年11月)の住民投票でした.
僅差で27マイル(約44キロ)のライトレール計画を前進させる法案が承認
されたのです.
しかし,その後その路線案に対していろいろと議論が沸き起こり,問題も
指摘されていきます.今年8月にも地域の路線バス運行などを管轄する
KCATAにより発表された調査報告で,技術的なことだけでなく,建設費が
投票時に前提とした見積り額を大きく上回ることが明らかにされました.
KCATA: Kansas City Area Transportation Authority
沿線の市長らは,選挙で承認された27マイルの計画は,実現不可能な上に
資金も足りないと公言するに至りました.代案として幾つかのグループが
様々な計画を提案していたものの,それらもルートなどを巡り,あれこれ
意見が戦わされていた状況でした.
そのような中で,地元の有力新聞が議論の焦点を絞り込むために,独自に
路線案を提唱したのが先月下旬でした.The Kansas City Star紙では,
電子版(オンライン版)にライトレールの専用ページを設けています.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
The Kansas City Star紙: Light Rail 特集ページ
同紙が四か月に及ぶ他都市の調査や,地域の計画担当者,指導者,企業
経営者などへの聞き取り調査により考案した路線案は,まずはスターター
路線(第一期区間)として,9.75マイル(約15.7キロ)を建設するというもの
でした.そのルートを自社紙面に載された模様です.ウェブサイト上では
インタラクティブ版として現在公開されています.
Oct. 27, 2007 Seeking a consensus for a workable light-rail plan
Oct. 27, 2007 Six principles to guide a light-rail route
同紙が提唱する路線のインタラクティブ地図: 10/29/2007 Light rail
proposal: Explore the route in this interactive graphic
(The Kansas City Star ニュースへのリンク)
提案された計画は,記事にあるように長年かけて連邦政府からの補助金を
待つのではなく,地域の財源で賄うことを前提に,新しいライトレールの
モデルとしてモダン・ストリートカー(modern streetcar)を採用します.
従来型のライトレールより軽量で安上がりとされるこのモデルは,専用
軌道ではなく,道路上を走行するという意味と思われます.
短距離であることと,モダン・ストリートカーという形態をとることで
建設費を抑え,10億ドルを超える前案よりずっと安上がりの3億4100万
ドルで建設可能と数字を弾き出しました.売上税を,0.25%上乗せする
だけで済むとのことです.
新聞社の路線案も,所詮は一つの案に過ぎないわけですが,他の非公式
提案はいずれも独立して立案されていたのに対し,同紙の提案は各方面
からの意見を取り入れて,その総意として6つの原則を路線案に盛込んだ
としています.
それは,最初は小規模から始めること,ミズーリ川を渡ること,需要の
高い既存バス路線に接続させること,近代的でありながら費用を掛けすぎ
ないこと,不確定要素の多い連邦補助金を頼らず地元負担とすること,
増税は0.5%未満に留めることでした.
二番目に登場するミズーリ川は,この地域で道路が混雑する名所で,川の
南にある中心街との交通の便を図るため,北岸の地区でライトレールを
推す声が高いのです.また,四番目の原則が今や米国で最新トレンドと
されている,新型車両を用いた路面電車スタイルを意味しています.
The Kansas City Star紙のLight Railページには,スターターラインへの
反応や,その影響力についてを記した記事がリンクされていますので,
今後も目が離せないページになりそうです.
路面電車からスタートさせる案には,意外にも米国のモダン・ストリート
カー先進地とも言えるポートランドの当事者らが,カンザスシティほどの
規模の都市には,路面電車は核となるライトレールを補完するのは望ま
しいものの,中心に据えるのは向いていないと意見を述べていたことが
紹介されています.記事はエンターテイメント欄に掲載されていました.
Nov. 04, 2007 Streetcars or light rail? Portland weighs in
(The Kansas City Star エンターテイメント欄の記事へのリンク)
関連過去ログ:
2006/11/11 LRT賛成多数は得たものの
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
シティ(Kansas City)は,人口が両州あわせて60万前後の街で,広域圏
まで含めた人口は200万に達しようとしています.その規模の割には道路
混雑がそれほどではないとされているようですが,そのせいもあるのか,
この地域は軌道系の都市交通機関を現在は持っていません.これまでも
整備計画が住民投票にかけられては,ことごとく否決されてきました.
その風向きが変わってきたのが,一年前(2006年11月)の住民投票でした.
僅差で27マイル(約44キロ)のライトレール計画を前進させる法案が承認
されたのです.
しかし,その後その路線案に対していろいろと議論が沸き起こり,問題も
指摘されていきます.今年8月にも地域の路線バス運行などを管轄する
KCATAにより発表された調査報告で,技術的なことだけでなく,建設費が
投票時に前提とした見積り額を大きく上回ることが明らかにされました.
KCATA: Kansas City Area Transportation Authority
沿線の市長らは,選挙で承認された27マイルの計画は,実現不可能な上に
資金も足りないと公言するに至りました.代案として幾つかのグループが
様々な計画を提案していたものの,それらもルートなどを巡り,あれこれ
意見が戦わされていた状況でした.
そのような中で,地元の有力新聞が議論の焦点を絞り込むために,独自に
路線案を提唱したのが先月下旬でした.The Kansas City Star紙では,
電子版(オンライン版)にライトレールの専用ページを設けています.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
The Kansas City Star紙: Light Rail 特集ページ
同紙が四か月に及ぶ他都市の調査や,地域の計画担当者,指導者,企業
経営者などへの聞き取り調査により考案した路線案は,まずはスターター
路線(第一期区間)として,9.75マイル(約15.7キロ)を建設するというもの
でした.そのルートを自社紙面に載された模様です.ウェブサイト上では
インタラクティブ版として現在公開されています.
Oct. 27, 2007 Seeking a consensus for a workable light-rail plan
Oct. 27, 2007 Six principles to guide a light-rail route
同紙が提唱する路線のインタラクティブ地図: 10/29/2007 Light rail
proposal: Explore the route in this interactive graphic
(The Kansas City Star ニュースへのリンク)
提案された計画は,記事にあるように長年かけて連邦政府からの補助金を
待つのではなく,地域の財源で賄うことを前提に,新しいライトレールの
モデルとしてモダン・ストリートカー(modern streetcar)を採用します.
従来型のライトレールより軽量で安上がりとされるこのモデルは,専用
軌道ではなく,道路上を走行するという意味と思われます.
短距離であることと,モダン・ストリートカーという形態をとることで
建設費を抑え,10億ドルを超える前案よりずっと安上がりの3億4100万
ドルで建設可能と数字を弾き出しました.売上税を,0.25%上乗せする
だけで済むとのことです.
新聞社の路線案も,所詮は一つの案に過ぎないわけですが,他の非公式
提案はいずれも独立して立案されていたのに対し,同紙の提案は各方面
からの意見を取り入れて,その総意として6つの原則を路線案に盛込んだ
としています.
それは,最初は小規模から始めること,ミズーリ川を渡ること,需要の
高い既存バス路線に接続させること,近代的でありながら費用を掛けすぎ
ないこと,不確定要素の多い連邦補助金を頼らず地元負担とすること,
増税は0.5%未満に留めることでした.
二番目に登場するミズーリ川は,この地域で道路が混雑する名所で,川の
南にある中心街との交通の便を図るため,北岸の地区でライトレールを
推す声が高いのです.また,四番目の原則が今や米国で最新トレンドと
されている,新型車両を用いた路面電車スタイルを意味しています.
The Kansas City Star紙のLight Railページには,スターターラインへの
反応や,その影響力についてを記した記事がリンクされていますので,
今後も目が離せないページになりそうです.
路面電車からスタートさせる案には,意外にも米国のモダン・ストリート
カー先進地とも言えるポートランドの当事者らが,カンザスシティほどの
規模の都市には,路面電車は核となるライトレールを補完するのは望ま
しいものの,中心に据えるのは向いていないと意見を述べていたことが
紹介されています.記事はエンターテイメント欄に掲載されていました.
Nov. 04, 2007 Streetcars or light rail? Portland weighs in
(The Kansas City Star エンターテイメント欄の記事へのリンク)
関連過去ログ:
2006/11/11 LRT賛成多数は得たものの
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
2007年10月20日
【ヒューストン】BRT計画がレールに逆転へ
全米第四の規模のテキサス州ヒューストン(Houston)市を擁するハリス郡
(Harris County)でライトレールなどを運営するメトロ(METRO)が,長らく
議論の的となっていた次期ライトレール路線のルートを決めるとともに,
第二期計画の5路線は,2005年には4路線を最初BRTで建設するとしていた
ものを覆し,全路線とも初めからライトレールで建設することを委員の
投票で決めたという報道がありました.
METRO: Metropolitan Transit Authority of Harris County, Texas
2004年にヒューストン初のライトレール路線が開業する前,2003年には
住民投票で承認されていた次期ライトレール計画は,2005年になって利用
予測が低く,ライトレールで建設するには連邦政府に補助金を仰ぐ基準を
満たさないとして,5路線のうち4線は最初は専用車線を走るバス(BRT)で
建設するとしていました.BRTで開業させた後,利用者が増えた時点で
専用レーンに軌道を敷いてライトレールに転換するという考えです.
しかし,その後で連邦の規則が変わり,ライトレールで建設しても5路線
ともに基準に見合うほどの人数が乗るとの結果になることから,BRTでの
建設をやめ,一足飛びにライトレールで建設する元の方針に戻すと決めた
のでした.BRTからライトレールへの設計変更で,6億ドルの追加費用が
必要になるとされるものの,元からレール敷設まで見越した予算を組んで
いたため,予算20億ドルや2012年の完成予定には変わりがないそうです.
なお,予算総額は2005年価格では13億ドルとなっています.
こと予算に関しては,すでにBRT建設で連邦政府からの承認を受けている
ようですが,来夏に行われる連邦機関FTAの審査で,費用の半分近い額の
補助金を獲得できるかどうかにかかってきます.
METRO公認のブログには,興味深い話も載っていました.連邦の規則が
rail biasと呼ばれる利用者の特性を判断基準に盛り込むことになったと
いうのです.レール・バイアス(rail bias)とは,普段は自動車ばかりで
公共交通に乗らない人でも,バスには乗らなくても鉄道には乗るという,
米国でよく言われる傾向です.ヒューストンのライトレールには,これが
鉄道だからというだけで乗っている人もいるとのことです.
さて,地元の報道では上記ブログも含めて,5路線全てをライトレールで
建設することになったということよりも,最初からライトレールで建設
される予定で以前から議論の多かった,University Lineと呼ばれる市の
東西を横断する10マイルの路線の正式ルートが決まったことに,多くの
スペースを割いています.
2004年に開業したライトレール(METRORail)は,軌道敷内自動車乗入不可
ではあるものの,ほぼ全線が路面走行です.このため開業当初は不慣れ
からくる衝突事故などが多発し,問題になりました.University Lineが
通ることになったRichmond Ave.とWheeler Ave.は,今ライトレールが
走っているMain St.よりも交通量が多く,懸念が示されています.また,
両通りの地下には直径? 66インチ(約1.67m)の水道管があり,やはり今の
路線で問題になった迷走電流で水道管が影響を受け,損害を被るのでは
ないかということも指摘されていました.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
Oct. 18, 2007 Metro panel picks light rail on planned lines
(Houston Chronicle ニュースへのリンク)
October 18, 2007 It's light rail or nothing at all for Metro
(KHOU-TV Houston ニュースへのリンク)
Houston Chronicleの記事には独自作成の路線図へのリンクがあります.
METROには公認のブログもあり,この話題を取り上げています.
October 18, 2007 METRO Board Chooses University Corridor Alignment,
Plus Light Rail Immediately for All Five Lines
(Bolg of Metropolitan Transit Authority へのリンク)
発表から一夜明け,TV局サイトを中心に市民の反響も報じられています.
October 19, 2007 METRO Moves Forward With Light Rail
(KPRC-TV Houston ニュースへのリンク)
October 19, 2007 Some fear 5 new light rail corridors is bad for
residents, businesses
October 19, 2007 Metro: Rail construction will be different
(KHOU-TV Houston ニュースへのリンク)
工事中の沿線の不安も取り上げられていますが,METROはMain St.の時の
ように数マイル一気に行うのではなく,工事は半マイルずつに区切って
作業を行うとして,工事の影響を最小限にしようとしています.
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
ヒューストンのライトレールで今回に関連する過去ログ:
2005/11/21 LRT計画がバス(BRT)に後退した例
2005/12/06 LRT迷走電流問題解決せず?
2005/12/27 LRT 事故の多さを改めて懸念
2006/10/30 ブログ開設を計画中
(Harris County)でライトレールなどを運営するメトロ(METRO)が,長らく
議論の的となっていた次期ライトレール路線のルートを決めるとともに,
第二期計画の5路線は,2005年には4路線を最初BRTで建設するとしていた
ものを覆し,全路線とも初めからライトレールで建設することを委員の
投票で決めたという報道がありました.
METRO: Metropolitan Transit Authority of Harris County, Texas
2004年にヒューストン初のライトレール路線が開業する前,2003年には
住民投票で承認されていた次期ライトレール計画は,2005年になって利用
予測が低く,ライトレールで建設するには連邦政府に補助金を仰ぐ基準を
満たさないとして,5路線のうち4線は最初は専用車線を走るバス(BRT)で
建設するとしていました.BRTで開業させた後,利用者が増えた時点で
専用レーンに軌道を敷いてライトレールに転換するという考えです.
しかし,その後で連邦の規則が変わり,ライトレールで建設しても5路線
ともに基準に見合うほどの人数が乗るとの結果になることから,BRTでの
建設をやめ,一足飛びにライトレールで建設する元の方針に戻すと決めた
のでした.BRTからライトレールへの設計変更で,6億ドルの追加費用が
必要になるとされるものの,元からレール敷設まで見越した予算を組んで
いたため,予算20億ドルや2012年の完成予定には変わりがないそうです.
なお,予算総額は2005年価格では13億ドルとなっています.
こと予算に関しては,すでにBRT建設で連邦政府からの承認を受けている
ようですが,来夏に行われる連邦機関FTAの審査で,費用の半分近い額の
補助金を獲得できるかどうかにかかってきます.
METRO公認のブログには,興味深い話も載っていました.連邦の規則が
rail biasと呼ばれる利用者の特性を判断基準に盛り込むことになったと
いうのです.レール・バイアス(rail bias)とは,普段は自動車ばかりで
公共交通に乗らない人でも,バスには乗らなくても鉄道には乗るという,
米国でよく言われる傾向です.ヒューストンのライトレールには,これが
鉄道だからというだけで乗っている人もいるとのことです.
さて,地元の報道では上記ブログも含めて,5路線全てをライトレールで
建設することになったということよりも,最初からライトレールで建設
される予定で以前から議論の多かった,University Lineと呼ばれる市の
東西を横断する10マイルの路線の正式ルートが決まったことに,多くの
スペースを割いています.
2004年に開業したライトレール(METRORail)は,軌道敷内自動車乗入不可
ではあるものの,ほぼ全線が路面走行です.このため開業当初は不慣れ
からくる衝突事故などが多発し,問題になりました.University Lineが
通ることになったRichmond Ave.とWheeler Ave.は,今ライトレールが
走っているMain St.よりも交通量が多く,懸念が示されています.また,
両通りの地下には直径? 66インチ(約1.67m)の水道管があり,やはり今の
路線で問題になった迷走電流で水道管が影響を受け,損害を被るのでは
ないかということも指摘されていました.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
Oct. 18, 2007 Metro panel picks light rail on planned lines
(Houston Chronicle ニュースへのリンク)
October 18, 2007 It's light rail or nothing at all for Metro
(KHOU-TV Houston ニュースへのリンク)
Houston Chronicleの記事には独自作成の路線図へのリンクがあります.
METROには公認のブログもあり,この話題を取り上げています.
October 18, 2007 METRO Board Chooses University Corridor Alignment,
Plus Light Rail Immediately for All Five Lines
(Bolg of Metropolitan Transit Authority へのリンク)
発表から一夜明け,TV局サイトを中心に市民の反響も報じられています.
October 19, 2007 METRO Moves Forward With Light Rail
(KPRC-TV Houston ニュースへのリンク)
October 19, 2007 Some fear 5 new light rail corridors is bad for
residents, businesses
October 19, 2007 Metro: Rail construction will be different
(KHOU-TV Houston ニュースへのリンク)
工事中の沿線の不安も取り上げられていますが,METROはMain St.の時の
ように数マイル一気に行うのではなく,工事は半マイルずつに区切って
作業を行うとして,工事の影響を最小限にしようとしています.
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
ヒューストンのライトレールで今回に関連する過去ログ:
2005/11/21 LRT計画がバス(BRT)に後退した例
2005/12/06 LRT迷走電流問題解決せず?
2005/12/27 LRT 事故の多さを改めて懸念
2006/10/30 ブログ開設を計画中
2007年08月23日
【ミネアポリス】再建する橋は鉄道対応か
ミネソタ州ミネアポリス近郊で崩落した高速道路橋の再建に際し,将来を
見越してライトレールが走れるようにすると州知事が発表していたにも
かかわらず,設計に要する時間の問題と補助金対象外となる資金面の二点
から,副知事が進言し州運輸省が出した最初の再建案では,ライトレール
非対応になっていた話がありました.(前回の投稿後に追記もあります)
2007/8/13 再建橋にライトレールなし?
先週は,週明けから全米でこの話題に触れた報道が数多くありました.
崩壊した橋より左右に1車線ずつ広い,合計10車線の橋とする州運輸省の
再建案が出されましたが,追加される車線はバス専用レーンを想定して
いて,ライトレールが走れる設計にはなっていませんでした.
これに対し,再建は急がれるものの,将来を見据えてバスよりも輸送力を
高められる鉄道も走れる強度を持つべきとする,ミネアポリスの市長を
はじめとするグループが,州案への反対姿勢を明確にしていきます.
州運輸省は,高速道路計画で地方自治体の承認(municipal consent)なし
には計画を進められないと,州法で定められています.このケースでは,
ミネアポリス市議会の承認が必要になるということです.しかし,州法は
反対理由を限定していて,州はライトレール非対応だから反対では該当
しないと考え,市との間で一時は法解釈を巡る争いに発展する気配さえ
漂いました.
今は,この地域の大動脈と言える高速道路が,当分の間は通行止めが続く
という非常事態です.経済に悪影響も出始めているとも言われています.
そうしたなか,州知事は先週の金曜日に再び見解を示しました.
それは,ミネソタ州が2千万ドルか3千万ドルを負担してでも,鉄道走行に
耐えられるような強度を持つ橋を再建しようというものでした.再建には
連邦政府からも多額の補助金が出ますが,鉄道走行に対応する追加経費
まではカバーしません.不足分は地元が負担する必要があるのです.
このような紆余曲折がありましたが,最終的には最初のライトレール対応
に戻ったというわけです.
なお,再建する橋に走らせようとするライトレールは,ミネアポリス市と
しては,計画中のセントラルコリドー(Central Corridor)を考えていた
ようですが,州知事が鉄道対応を表明する前に考えを改め,路線を特定
しないことにしていました.
州知事の考えでは,セントラルコリドーではなく,計画段階にもなって
いない未知の路線を想定しています.
実際に地図を見れば一目瞭然ですが,再建される橋が現在と同じ位置で
あれば,セントラルコリドーがI-35Wを通るのは遠回りです.
同じミシシッピ川を渡るワシントンアベニュー橋(Washington Avenue
Bridge)に改修の必要があると明らかになったばかりですが,遠回りは
余計な経費を招き,開業後の運転時間も長くしてしまいます.
このように,流れは再びライトレールに対応する設計に傾いていますが,
8/23に開催された委員会の席では,反対派も黙っていません.まだ波乱が
あるのかもしれません.
時系列順に,代表的な記事を並べました.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
再建案がライトレール非対応だったため,市長らが反対 :
08/16/2007 Minneapolis making stand on bridge design
(Pioneer Press ニュースへのリンク)
州の負担が増えても,再建する橋はライトレール対応にするとの見解を,
州知事が明らかに :
August 17, 2007 In about-face, Pawlenty backs an LRT-ready bridge
(Star Tribune ニュースへのリンク)
州知事が再建する橋はライトレールが走れる設計にすると改めて発表 :
August 21, 2007 President declares disaster for I-35W bridge
(Pioneer Press ニュースへのリンク)
'Train to Nowhere 2'? と言う反論が飛び出した,交通委員会 :
August 22, 2007 Bridge plan sets off squabble over transit
(Star Tribune ニュースへのリンク)
2004年にこの地で開業したライトレールのHiawatha Lineを,Train to
Nowhereと呼ぶ人の発言です.
計画中のセントラルコリドー(Central Corridor)のルート推測(青線)と,
州間ハイウェイ35Wの位置関係 :
Central Corridor / Washington Avenue Bridge and I-35W
(Google Mapsへのリンク) マーカーの位置に意味はありません
2014年完成を目指すセントラルコリドーのルートなど,公式資料 :
Central Corridor Light Rail Transit (LRT)
(Metropolitan Council へのリンク)
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
関連過去ログ : 2007/8/13 再建橋にライトレールなし?
見越してライトレールが走れるようにすると州知事が発表していたにも
かかわらず,設計に要する時間の問題と補助金対象外となる資金面の二点
から,副知事が進言し州運輸省が出した最初の再建案では,ライトレール
非対応になっていた話がありました.(前回の投稿後に追記もあります)
2007/8/13 再建橋にライトレールなし?
先週は,週明けから全米でこの話題に触れた報道が数多くありました.
崩壊した橋より左右に1車線ずつ広い,合計10車線の橋とする州運輸省の
再建案が出されましたが,追加される車線はバス専用レーンを想定して
いて,ライトレールが走れる設計にはなっていませんでした.
これに対し,再建は急がれるものの,将来を見据えてバスよりも輸送力を
高められる鉄道も走れる強度を持つべきとする,ミネアポリスの市長を
はじめとするグループが,州案への反対姿勢を明確にしていきます.
州運輸省は,高速道路計画で地方自治体の承認(municipal consent)なし
には計画を進められないと,州法で定められています.このケースでは,
ミネアポリス市議会の承認が必要になるということです.しかし,州法は
反対理由を限定していて,州はライトレール非対応だから反対では該当
しないと考え,市との間で一時は法解釈を巡る争いに発展する気配さえ
漂いました.
今は,この地域の大動脈と言える高速道路が,当分の間は通行止めが続く
という非常事態です.経済に悪影響も出始めているとも言われています.
そうしたなか,州知事は先週の金曜日に再び見解を示しました.
それは,ミネソタ州が2千万ドルか3千万ドルを負担してでも,鉄道走行に
耐えられるような強度を持つ橋を再建しようというものでした.再建には
連邦政府からも多額の補助金が出ますが,鉄道走行に対応する追加経費
まではカバーしません.不足分は地元が負担する必要があるのです.
このような紆余曲折がありましたが,最終的には最初のライトレール対応
に戻ったというわけです.
なお,再建する橋に走らせようとするライトレールは,ミネアポリス市と
しては,計画中のセントラルコリドー(Central Corridor)を考えていた
ようですが,州知事が鉄道対応を表明する前に考えを改め,路線を特定
しないことにしていました.
州知事の考えでは,セントラルコリドーではなく,計画段階にもなって
いない未知の路線を想定しています.
実際に地図を見れば一目瞭然ですが,再建される橋が現在と同じ位置で
あれば,セントラルコリドーがI-35Wを通るのは遠回りです.
同じミシシッピ川を渡るワシントンアベニュー橋(Washington Avenue
Bridge)に改修の必要があると明らかになったばかりですが,遠回りは
余計な経費を招き,開業後の運転時間も長くしてしまいます.
このように,流れは再びライトレールに対応する設計に傾いていますが,
8/23に開催された委員会の席では,反対派も黙っていません.まだ波乱が
あるのかもしれません.
時系列順に,代表的な記事を並べました.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
再建案がライトレール非対応だったため,市長らが反対 :
08/16/2007 Minneapolis making stand on bridge design
(Pioneer Press ニュースへのリンク)
州の負担が増えても,再建する橋はライトレール対応にするとの見解を,
州知事が明らかに :
August 17, 2007 In about-face, Pawlenty backs an LRT-ready bridge
(Star Tribune ニュースへのリンク)
州知事が再建する橋はライトレールが走れる設計にすると改めて発表 :
August 21, 2007 President declares disaster for I-35W bridge
(Pioneer Press ニュースへのリンク)
'Train to Nowhere 2'? と言う反論が飛び出した,交通委員会 :
August 22, 2007 Bridge plan sets off squabble over transit
(Star Tribune ニュースへのリンク)
2004年にこの地で開業したライトレールのHiawatha Lineを,Train to
Nowhereと呼ぶ人の発言です.
計画中のセントラルコリドー(Central Corridor)のルート推測(青線)と,
州間ハイウェイ35Wの位置関係 :
Central Corridor / Washington Avenue Bridge and I-35W
(Google Mapsへのリンク) マーカーの位置に意味はありません
2014年完成を目指すセントラルコリドーのルートなど,公式資料 :
Central Corridor Light Rail Transit (LRT)
(Metropolitan Council へのリンク)
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
関連過去ログ : 2007/8/13 再建橋にライトレールなし?
2007年08月13日
【ミネアポリス】再建橋にライトレールなし?
ミネアポリス(Minneapolis)でミシシッピ川に掛かるハイウェイI-35Wの橋
(Mississippi River Bridge)が崩壊という,衝撃的な出来事から十日余,
現地で捜索活動が終了したという報にはまだ接していません.
先週,ミネソタ州の州知事とミネアポリスの市長が会見し,早急に橋の
再建に着手するとともに,新しい橋にはライトレールかバス専用レーンを
盛込む設計とすることを発表していました.このことは,日本でも報道
されていましたので,ご存知のかたも多いでしょう.
しかし,この話題にはこの週末に続報がありました.ミネソタ州の交通
委員を兼務する同州の副知事が,新しい橋にはライトレールを組み込め
ないことを,同州の運輸省見解として知事に進言していたことが明らかに
なったのです.
ライトレールを新しい橋に走らせる可能性を探る調査を行うと,2008年末
までに橋を再建するという期限に,とても間に合わなくなるからという
理由でした.
APが伝えていますので,さまざまなメディアが取り上げているものの,
おまけ程度の扱いですので,記事の最後のほうに書かれています.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
August 12, 2007 Dive resumes at bridge site after delay for
fast-running river The Associated Pressの記事
(West Central Tribune ニュースへのリンク)
橋の崩落は,直接的にも間接的にも今後も色々な影響を各所にもたらして
いくと思われますが,近いところでこの地に予定されている通勤鉄道の
開業を,1年以上前倒しにする可能性が出てきています.
2009年の開業予定と言われていた鉄道は,ミシシッピ川に掛かる橋が一つ
無くなったことで生じる周辺道路の混雑を緩和する目的で,開業時期を
少しでも早くに繰り上げようと,関係者らは取り組んでいるそうです.
この計画には連邦補助金がまだおりていませんが,最も早くことが進んだ
場合,今秋にも限定的な営業を開始できる可能性があります.
August 10, 2007 Collapse could move up Northstar opening to next
fall (Star Tribune ニュースへのリンク)
8/10/2007 Bridge collapse adds to push for light rail APの記事
(Post-Bulletin ニュースへのリンク)
その旅客鉄道とは,Northstar Corridorと呼ばれるコミューターレール
(commuter rail)です.貨物鉄道の所有する路線に自前の車両を走らせる
形で,新たにレールを敷く必要はなく,自らは車両や駅などの設備投資を
行います.コミューターレールは線路を貨物列車と共用することから,
機関車牽引の頑丈な客車列車になるケースがほとんどです.
実は,このノーススター・コミューターレールの保守設備の着工式は,
8/02にBig Lakeで行われる予定でしたが,9/06に延期されていました.
路線図 : Northstar Commuter Rail Route Map
(MnDOT/NCDA 公式サイトへのリンク)
MnDOT : Minnesota Department of Transportation
NCDA : Northstar Corridor Development Authority
多少余談気味になりますが,橋崩落のテレビ報道の時に,1940年に起きた
タコマ橋(Tacoma Narrows Bridge)崩壊の記録映像をご覧になったかたが
いらっしゃるかもしれません.
ワシントン州タコマの市街地に近いタコマナローズ橋は,十年後には再建
されて現在に至りますが,7月には,その南側に新しいつり橋も完成して
います.新しい橋は東行き車線に使用され,従来の橋も西行き車線専用と
して残りますが,新しいつり橋は,将来は二段構造にできるように主塔や
ケーソン(caisson)が設計されているそうです.
いつか追加されるかもしれない二段目は,道路になるかもしれませんし,
具体的な計画があるわけではないと思われますが,ライトレールが走る
ことも想定されているとか.
SR 16 - New Tacoma Narrows Bridge
(WSDOT 公式サイトへのリンク)
WSDOT : Washington State Department of Transportation
タコマ駅を発車してポートランドに向かうAmtrakのタルゴは,しばらく
タコマ海峡(Tacoma Narrows)に沿って走りますので,このツインつり橋を
下から見ることができるでしょう.ウィキペディアによれば,二つ並んだ
つり橋としては,世界最長になるのだそうです.
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
前回のミネアポリスの話題 : 2007/8/03 LRT通行予定の橋も補修必要
(Mississippi River Bridge)が崩壊という,衝撃的な出来事から十日余,
現地で捜索活動が終了したという報にはまだ接していません.
先週,ミネソタ州の州知事とミネアポリスの市長が会見し,早急に橋の
再建に着手するとともに,新しい橋にはライトレールかバス専用レーンを
盛込む設計とすることを発表していました.このことは,日本でも報道
されていましたので,ご存知のかたも多いでしょう.
しかし,この話題にはこの週末に続報がありました.ミネソタ州の交通
委員を兼務する同州の副知事が,新しい橋にはライトレールを組み込め
ないことを,同州の運輸省見解として知事に進言していたことが明らかに
なったのです.
ライトレールを新しい橋に走らせる可能性を探る調査を行うと,2008年末
までに橋を再建するという期限に,とても間に合わなくなるからという
理由でした.
APが伝えていますので,さまざまなメディアが取り上げているものの,
おまけ程度の扱いですので,記事の最後のほうに書かれています.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
August 12, 2007 Dive resumes at bridge site after delay for
fast-running river The Associated Pressの記事
(West Central Tribune ニュースへのリンク)
| 追記 : 2007/8/14 ついでのように書かれていた再建する橋のライトレール問題は,週が 明けると同時に堰を切ったかのように各紙が一斉に報じました. 考えられているライトレールは,先日強度の問題が指摘されていた ワシントンアベニュー橋(Washington Avenue Bridge)を通る予定の セントラルコリドー(Central Corridor)だったことも判明します. また,時間の問題とともに,ライトレールを再建する橋に走らせる ために生ずる追加資金は,再建の財源となる緊急災害への連邦予算 から規則上出せないという問題もあり,火曜(8/14)に計画が明らか になるものの,ライトレール用のスペースが新しい橋に盛込まれる 可能性が低いことに変わりないようです. 08/13/2007 Molnau: Stop talk about light-rail on new I-35W bridge 08/13/2007 Sketch of the replacement for collapsed bridge to be revealed Tuesday The Associated Pressの記事 (Pioneer Press ニュースへのリンク) August 13, 2007 New bridge won't include light rail (Minneapolis Star Tribune ニュースへのリンク) しかし,ライトレール不可を進言した副知事が元々ライトレールに 反対していたということもあり,ミネアポリスの市長やミネソタ州 上院議員の交通委員は,ライトレールなしに同意していません. セントラルコリドーの建設費を節約する千載一遇の機会ととらえて いるようです. August 13, 2007 New Minn. bridge will come fast, but will it be the right bridge? The Associated Pressの記事 (West Central Tribune ニュースへのリンク) |
| 追記 : 2007/8/15 ミネソタ州の運輸省(MnDOT)は,新しい橋の草案を発表しました. 崩壊した橋より上下各一車線ずつ広くなる橋には,慰霊碑のような 事故を記憶に留めるようなものはなく,ライトレールが盛込まれ なかったことも含め,全米で広く報道された模様です. その後,MnDOTは新しい橋をライトレール対応にするかどうか, まだ調査中だとする記事が出ました. MnDOTは,一刻も早く動脈だった橋を再建したいとしながらも, 悪天候で度々中断されながらも今だ不明者捜索は継続中であり, 国家運輸安全委員会(NTSB)の調査もあるので,これらを妨げる ようなことはしないと,発表の場で強調したそうです. 08/14/2007 MnDOT outlines plans for new bridge (Pioneer Press ニュースへのリンク) MnDOT : Minnesota Department of Transportation |
橋の崩落は,直接的にも間接的にも今後も色々な影響を各所にもたらして
いくと思われますが,近いところでこの地に予定されている通勤鉄道の
開業を,1年以上前倒しにする可能性が出てきています.
2009年の開業予定と言われていた鉄道は,ミシシッピ川に掛かる橋が一つ
無くなったことで生じる周辺道路の混雑を緩和する目的で,開業時期を
少しでも早くに繰り上げようと,関係者らは取り組んでいるそうです.
この計画には連邦補助金がまだおりていませんが,最も早くことが進んだ
場合,今秋にも限定的な営業を開始できる可能性があります.
August 10, 2007 Collapse could move up Northstar opening to next
fall (Star Tribune ニュースへのリンク)
8/10/2007 Bridge collapse adds to push for light rail APの記事
(Post-Bulletin ニュースへのリンク)
その旅客鉄道とは,Northstar Corridorと呼ばれるコミューターレール
(commuter rail)です.貨物鉄道の所有する路線に自前の車両を走らせる
形で,新たにレールを敷く必要はなく,自らは車両や駅などの設備投資を
行います.コミューターレールは線路を貨物列車と共用することから,
機関車牽引の頑丈な客車列車になるケースがほとんどです.
実は,このノーススター・コミューターレールの保守設備の着工式は,
8/02にBig Lakeで行われる予定でしたが,9/06に延期されていました.
路線図 : Northstar Commuter Rail Route Map
(MnDOT/NCDA 公式サイトへのリンク)
MnDOT : Minnesota Department of Transportation
NCDA : Northstar Corridor Development Authority
多少余談気味になりますが,橋崩落のテレビ報道の時に,1940年に起きた
タコマ橋(Tacoma Narrows Bridge)崩壊の記録映像をご覧になったかたが
いらっしゃるかもしれません.
ワシントン州タコマの市街地に近いタコマナローズ橋は,十年後には再建
されて現在に至りますが,7月には,その南側に新しいつり橋も完成して
います.新しい橋は東行き車線に使用され,従来の橋も西行き車線専用と
して残りますが,新しいつり橋は,将来は二段構造にできるように主塔や
ケーソン(caisson)が設計されているそうです.
いつか追加されるかもしれない二段目は,道路になるかもしれませんし,
具体的な計画があるわけではないと思われますが,ライトレールが走る
ことも想定されているとか.
SR 16 - New Tacoma Narrows Bridge
(WSDOT 公式サイトへのリンク)
WSDOT : Washington State Department of Transportation
タコマ駅を発車してポートランドに向かうAmtrakのタルゴは,しばらく
タコマ海峡(Tacoma Narrows)に沿って走りますので,このツインつり橋を
下から見ることができるでしょう.ウィキペディアによれば,二つ並んだ
つり橋としては,世界最長になるのだそうです.
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
前回のミネアポリスの話題 : 2007/8/03 LRT通行予定の橋も補修必要
2007年08月03日
【ミネアポリス】LRT通行予定の橋も補修必要
ミネアポリス(Minneapolis)でミシシッピ川(Mississippi River)に掛かる
高速道路が崩落して大変なことになっていますが,そのミネアポリスと
セントポール(St. Paul)を結ぶ道路の崩壊した橋から,ミシシッピ川の
下流に向かってわずか数百メートルしか離れていない所にある橋の上を,
ミネアポリスとセントポールを結ぶライトレール,Central Corridorが
将来走る予定になっています.
奇しくもハイウェイの橋が夕方崩壊した日の朝,その夜に崩壊する橋から
下流に向かって3つ目の橋が,将来のライトレール計画を左右しかねない
問題を抱えていたことが明らかになるという記事を,地元の人は読んで
いたかもしれません.
問題とは,橋(Washington Avenue Bridge)が,今のままでは48トンほど
重量があるライトレールの通行に耐えられないということでした.
1965年建造のワシントン・アベニュー橋も,鉄製の桁が現在の建築基準に
あわず,ライトレールを走らせるためには補強などが必要となり,それは
セントラルコリドー(Central Corridor)の予算超過を意味していました.
ミネアポリスとセントポールを結ぶ11マイルのセントラルコリドー計画の
建設には,9億3200万ドルが必要と見積もられています.このうち半分は
連邦政府からの補助金,三分の一がミネソタ州,残りをミネアポリスや
セントポールの属する郡がそれぞれ負担することになっています.
頼みの綱の連邦からの補助金を獲得するためには,費用対効果をどれだけ
上げられるかに左右されます.時間がどのくらい短縮されるのか,利用が
どれくらい見込めるのか,そして建設費がいくらになるか,これらを連邦
政府が数値化して補助金を出すかどうかの判断を下します.競合する他の
地域を打ち勝ち補助金を獲得するためには,建設費をできるだけ抑える
必要がありました.
しかし,各所でさまざまな計画をセントラルコリドーに盛込もうとして
います.必然的に削らなければならないものも出てきます.2008年には
遅くともそれらをまとめて最終的なルートや駅の設置場所を決めなければ
なりません.明らかになった橋の補強をどうするのか,どれくらい費用が
掛かるのかは,今秋にも決まるようですが,今回のI-35W Mississippi
River Bridge崩壊事故が,何らかの影響を与えるかもしれません.
I-35W橋崩壊の直前,すぐ近くの別の橋が,強度不足でライトレールを
走らせられないという問題を明らかにしたPioneer Press紙の記事 :
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
August 01, 2007 Key bridge in light-rail plan can't hold trains
(Pioneer Press ニュースへのリンク)
ワシントン・アベニュー橋は,ミシシッピ川の両岸にあるミネソタ大学
(University of Minnesota)のキャンパスを結ぶ役割も果たしており,
同大学と地元の郡(Hennepin County)が共同で橋を所有しています.
二段構造になっていて,下段は自動車用,上段は歩行者と自転車用で,
寒い冬でも行き来できるように歩行者用の通路には屋根も付いています.
これにライトレールが近い将来加わることになっているのです.
バードアイ画像 : Washington Avenue Bridge
(Windows Live Local bird's eye へのリンク)
2014年完成を目指すセントラルコリドーのルートなど,公式資料 :
Central Corridor Light Rail Transit (LRT)
(Metropolitan Council へのリンク)
ウィンドウズ ライブ ローカルでは,崩壊したI-35W Mississippi River
Bridgeの以前の姿もバードアイで垣間見ることができ,下のブログには
その画像が掲載されています.
Birds Eye view under the I-35W Bridge
(Windows Live Local / Virtual Earth ブログへのリンク)
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
セントラルコリドー関連 過去ログ リスト :
2007/2/10 【セントポール】ループ案その後
2006/10/05 【セントポール】ループ案を検討へ
2006/6/08 【セントラルコリドー】LRT決定に王手
2006/5/23 【セントラルコリドー】公聴会始まる
高速道路が崩落して大変なことになっていますが,そのミネアポリスと
セントポール(St. Paul)を結ぶ道路の崩壊した橋から,ミシシッピ川の
下流に向かってわずか数百メートルしか離れていない所にある橋の上を,
ミネアポリスとセントポールを結ぶライトレール,Central Corridorが
将来走る予定になっています.
奇しくもハイウェイの橋が夕方崩壊した日の朝,その夜に崩壊する橋から
下流に向かって3つ目の橋が,将来のライトレール計画を左右しかねない
問題を抱えていたことが明らかになるという記事を,地元の人は読んで
いたかもしれません.
問題とは,橋(Washington Avenue Bridge)が,今のままでは48トンほど
重量があるライトレールの通行に耐えられないということでした.
1965年建造のワシントン・アベニュー橋も,鉄製の桁が現在の建築基準に
あわず,ライトレールを走らせるためには補強などが必要となり,それは
セントラルコリドー(Central Corridor)の予算超過を意味していました.
ミネアポリスとセントポールを結ぶ11マイルのセントラルコリドー計画の
建設には,9億3200万ドルが必要と見積もられています.このうち半分は
連邦政府からの補助金,三分の一がミネソタ州,残りをミネアポリスや
セントポールの属する郡がそれぞれ負担することになっています.
頼みの綱の連邦からの補助金を獲得するためには,費用対効果をどれだけ
上げられるかに左右されます.時間がどのくらい短縮されるのか,利用が
どれくらい見込めるのか,そして建設費がいくらになるか,これらを連邦
政府が数値化して補助金を出すかどうかの判断を下します.競合する他の
地域を打ち勝ち補助金を獲得するためには,建設費をできるだけ抑える
必要がありました.
しかし,各所でさまざまな計画をセントラルコリドーに盛込もうとして
います.必然的に削らなければならないものも出てきます.2008年には
遅くともそれらをまとめて最終的なルートや駅の設置場所を決めなければ
なりません.明らかになった橋の補強をどうするのか,どれくらい費用が
掛かるのかは,今秋にも決まるようですが,今回のI-35W Mississippi
River Bridge崩壊事故が,何らかの影響を与えるかもしれません.
I-35W橋崩壊の直前,すぐ近くの別の橋が,強度不足でライトレールを
走らせられないという問題を明らかにしたPioneer Press紙の記事 :
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
August 01, 2007 Key bridge in light-rail plan can't hold trains
(Pioneer Press ニュースへのリンク)
ワシントン・アベニュー橋は,ミシシッピ川の両岸にあるミネソタ大学
(University of Minnesota)のキャンパスを結ぶ役割も果たしており,
同大学と地元の郡(Hennepin County)が共同で橋を所有しています.
二段構造になっていて,下段は自動車用,上段は歩行者と自転車用で,
寒い冬でも行き来できるように歩行者用の通路には屋根も付いています.
これにライトレールが近い将来加わることになっているのです.
バードアイ画像 : Washington Avenue Bridge
(Windows Live Local bird's eye へのリンク)
2014年完成を目指すセントラルコリドーのルートなど,公式資料 :
Central Corridor Light Rail Transit (LRT)
(Metropolitan Council へのリンク)
ウィンドウズ ライブ ローカルでは,崩壊したI-35W Mississippi River
Bridgeの以前の姿もバードアイで垣間見ることができ,下のブログには
その画像が掲載されています.
Birds Eye view under the I-35W Bridge
(Windows Live Local / Virtual Earth ブログへのリンク)
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
セントラルコリドー関連 過去ログ リスト :
2007/2/10 【セントポール】ループ案その後
2006/10/05 【セントポール】ループ案を検討へ
2006/6/08 【セントラルコリドー】LRT決定に王手
2006/5/23 【セントラルコリドー】公聴会始まる
2007年06月18日
【ケノーシャ】7周年を迎えるも利用は一日50人
ウィスコンシン州ケノーシャ(Kenosha)では,今からちょうど7年前に,
2マイルに満たないながらも街の中心部をループ運転する,路面電車が
復活しています.
最近は,Windows Live Localでもケノーシャをバードアイ(bird's eye)
モードで見られるようになり,その路線を余すことなく俯瞰することが
できるようになりましたが,それを見るにつけて,この路線に一体どれ
くらいの人が乗っているのだろうと,常々疑問に思っていました.
路線は東西に細長いループ線で,西の端にはシカゴから日に数本の通勤
列車Metraが発着する駅に隣接,東の端はミシガン湖で,途中に博物館
なども出来ましたが,バードアイ画像撮影時点では空き地も多く,ループ
線に囲まれた内側は,新しい住宅地の様相です.
車両には,先ごろ大々的なライトレール計画を発表したトロントで使わ
れてきたPCCカーであることからも,観光客が目当てのようですが,これ
だけで果たして観光客が乗るものでしょうか.
先日,その具体的な一日の利用者数が,同じウィスコンシン州のマディ
ソンに路面電車を復活させようという話の関連で,記事に載りました.
それによれば,春夏の平日には50人程度,土日でも平均200人ほどで,
これが冬や秋にはもっと減るというものでした.それでも,ケノーシャを
訪れる人の3人に一人はストリートカーに乗車すると言われています.
ケノーシャのストリートカーの運賃は,1乗車につき25セントです.
APTAによれば,運賃収入で賄えるのは2004年には運行経費の9%でした.
しかし,通勤客を大量輸送して道路混雑を緩和させることが目的の一つ
であるライトレールとは異なり,中心部を走る短距離のストリートカー
は,いかに中心部復興の火種になるかが課題のため,利用者数の多少は
あまり問題ではないようです.
もっとも,ケノーシャの場合は街の開発計画があったからこそ路面電車を
建設できたようなものらしく,その意味でも異例かもしれません.また,
そのことが,建設費をマイルあたり250万ドルにすることができた要因に
なっているようです.
その他にも,ケノーシャでは大半が併用軌道ではなく,南側では中央分離
帯の中を走り,北側では道路のさらに北を専用軌道で走っていますが,
これは,この地区の再開発と同時に建設できたからこそであることや,
停留所がバス停なみに脇に標識があるだけで,高床のPCCカーにリフトを
設け,ホームは特に作らなかったことなどが,建設費を安く抑えることが
できた要素になっているそうです.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
6/16/2007 In Kenosha's tracks? How a streetcar system works in
southeastern Wisconsin (The Capital Times ニュースへのリンク)
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
2マイルに満たないながらも街の中心部をループ運転する,路面電車が
復活しています.
最近は,Windows Live Localでもケノーシャをバードアイ(bird's eye)
モードで見られるようになり,その路線を余すことなく俯瞰することが
できるようになりましたが,それを見るにつけて,この路線に一体どれ
くらいの人が乗っているのだろうと,常々疑問に思っていました.
路線は東西に細長いループ線で,西の端にはシカゴから日に数本の通勤
列車Metraが発着する駅に隣接,東の端はミシガン湖で,途中に博物館
なども出来ましたが,バードアイ画像撮影時点では空き地も多く,ループ
線に囲まれた内側は,新しい住宅地の様相です.
車両には,先ごろ大々的なライトレール計画を発表したトロントで使わ
れてきたPCCカーであることからも,観光客が目当てのようですが,これ
だけで果たして観光客が乗るものでしょうか.
先日,その具体的な一日の利用者数が,同じウィスコンシン州のマディ
ソンに路面電車を復活させようという話の関連で,記事に載りました.
それによれば,春夏の平日には50人程度,土日でも平均200人ほどで,
これが冬や秋にはもっと減るというものでした.それでも,ケノーシャを
訪れる人の3人に一人はストリートカーに乗車すると言われています.
ケノーシャのストリートカーの運賃は,1乗車につき25セントです.
APTAによれば,運賃収入で賄えるのは2004年には運行経費の9%でした.
しかし,通勤客を大量輸送して道路混雑を緩和させることが目的の一つ
であるライトレールとは異なり,中心部を走る短距離のストリートカー
は,いかに中心部復興の火種になるかが課題のため,利用者数の多少は
あまり問題ではないようです.
もっとも,ケノーシャの場合は街の開発計画があったからこそ路面電車を
建設できたようなものらしく,その意味でも異例かもしれません.また,
そのことが,建設費をマイルあたり250万ドルにすることができた要因に
なっているようです.
その他にも,ケノーシャでは大半が併用軌道ではなく,南側では中央分離
帯の中を走り,北側では道路のさらに北を専用軌道で走っていますが,
これは,この地区の再開発と同時に建設できたからこそであることや,
停留所がバス停なみに脇に標識があるだけで,高床のPCCカーにリフトを
設け,ホームは特に作らなかったことなどが,建設費を安く抑えることが
できた要素になっているそうです.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
6/16/2007 In Kenosha's tracks? How a streetcar system works in
southeastern Wisconsin (The Capital Times ニュースへのリンク)
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
2007年05月22日
【ヒューストン】メトロレールあわや正面衝突
テキサス州ヒューストン(Houston)を走るライトレール(METRORail)が,
5月上旬あわや正面衝突という状況にあったことが明らかにされました.
朝のラッシュ時が終わる9時過ぎ,北に向かうダウンタウン行きの電車
が,Smith Lands Stationを出たところのポイントで南行きの軌道に転線
しました.保守作業のためと考えた新米運転手は,そのまま電車を南行き
線路で走らせます.次のTMC Transit Centerに到着した段階で,運転手は
運転指令にこのまま南行き用の線路を走るのか問合わせし,そこで初めて
運行管理側でも事態を把握,接近していた南行き電車を一つ手前のDryden
/TMC Stationで停車させて,最悪の事態を免れたのでした.
この時の2つの電車の間の距離は約800mで,この地域の最高速度
時速25マイル(約40キロ)で走っていたら,停止するのに約200フィート
(約61m)は必要でした.
運行するMETROは,APTAや,同じ路面軌道でライトレールを走らせている
ニュージャージー(New Jersey Transit),ソルトレークシティ(Utah
Transit Authority),ボルティモア(Maryland Transit Administration)
の各事業者から専門家を呼び寄せたそうです.運転指令が許可していない
逆走ができないような装置が取り付けられることになるかもしれません.
METRO : Metropolitan Transit Authority of Harris County
APTA : American Public Transit Association
今回の誤走行は,3つのミスが重なって生じました.信号保守員が転轍機
を操作して,北行き電車を南向き電車走行用線路に入れてしまったこと,
北行き電車の運転手が転線の際に直ちに運転指令に報告しなかったこと,
運行管理側でもモニタなどで電車の運転状況を把握しているべきなのに,
それを怠って許可されていない逆走を見逃していたことです.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
ヒューストン中のメディアがこの件を取上げているようですが,現時点で
最新ということと,解説図へのリンクがあることから,ヒューストン・
クロニクル紙のものを紹介しておきます.
May 22, 2007 Errors lead Metro trains to near head-on collision
(Houston Chronicle ニュースへのリンク)
今回の記事を通して,米国ライトレールの運転指令など裏側が見えてくる
かもしれません.
Smith Lands Station (バードアイ西向き)
(Windows Live Local bird's eye へのリンク)
きっかけとなったポイント,画面左側にホームが見えています.
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
5月上旬あわや正面衝突という状況にあったことが明らかにされました.
朝のラッシュ時が終わる9時過ぎ,北に向かうダウンタウン行きの電車
が,Smith Lands Stationを出たところのポイントで南行きの軌道に転線
しました.保守作業のためと考えた新米運転手は,そのまま電車を南行き
線路で走らせます.次のTMC Transit Centerに到着した段階で,運転手は
運転指令にこのまま南行き用の線路を走るのか問合わせし,そこで初めて
運行管理側でも事態を把握,接近していた南行き電車を一つ手前のDryden
/TMC Stationで停車させて,最悪の事態を免れたのでした.
この時の2つの電車の間の距離は約800mで,この地域の最高速度
時速25マイル(約40キロ)で走っていたら,停止するのに約200フィート
(約61m)は必要でした.
運行するMETROは,APTAや,同じ路面軌道でライトレールを走らせている
ニュージャージー(New Jersey Transit),ソルトレークシティ(Utah
Transit Authority),ボルティモア(Maryland Transit Administration)
の各事業者から専門家を呼び寄せたそうです.運転指令が許可していない
逆走ができないような装置が取り付けられることになるかもしれません.
METRO : Metropolitan Transit Authority of Harris County
APTA : American Public Transit Association
今回の誤走行は,3つのミスが重なって生じました.信号保守員が転轍機
を操作して,北行き電車を南向き電車走行用線路に入れてしまったこと,
北行き電車の運転手が転線の際に直ちに運転指令に報告しなかったこと,
運行管理側でもモニタなどで電車の運転状況を把握しているべきなのに,
それを怠って許可されていない逆走を見逃していたことです.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
ヒューストン中のメディアがこの件を取上げているようですが,現時点で
最新ということと,解説図へのリンクがあることから,ヒューストン・
クロニクル紙のものを紹介しておきます.
May 22, 2007 Errors lead Metro trains to near head-on collision
(Houston Chronicle ニュースへのリンク)
今回の記事を通して,米国ライトレールの運転指令など裏側が見えてくる
かもしれません.
Smith Lands Station (バードアイ西向き)
(Windows Live Local bird's eye へのリンク)
きっかけとなったポイント,画面左側にホームが見えています.
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
2007年05月21日
【デンバー】FasTracks計画に民間参入か?
コロラド州デンバー(Denver)のFasTracksと言えば,デンバー中心部から
放射状に119マイル(約192キロ)にわたる軌道系交通など大量輸送機関を
整備する12か年計画で,これまでは予算47億ドルとご紹介してきました.
しかし,今後はこれを62億ドルと書き換えなければならなくなります.
予算が32%,15億ドル分上がってしまったのです.
(英語版ウィキペディアのFasTracksページでは既に訂正済みです)
金額上昇は,各方面から追加要求があったりしたこともさることながら,
予測していなかった建設資材価格の値上りが理由です.建設資材では,
例えば鉄の場合,予算が確定した2003年から2006年の間で,実に260%も
価格が上昇しているとか.建設資材の高騰だけで予算上昇分の三分の二を
占めているようです.
この予算アップで,RTDのこれまでのFasTracks向け資金調達計画では,
6億7千万ドル分が不足します.住民に約束した期限までに完成させるため
にも,RTDは民間に参入してもらうことを検討していることが,明らかに
されました.
民間の参入とは財政支援のみならず,FasTracksの設計から建設,運営に
至るまでです.対象は計画路線の一部もしくは全線になり,引き合いは
すでにあるとのことでした.
RTD : Regional Transportation District
2004年の住民投票で承認された時の予算をオーバーしてしまい,さらに
建設費を抑える必要が出てくる可能性もあるなかで,通勤鉄道を電化する
のか,それとも建設費は少なくすむ非電化にするかの選択にも,影響が
及びそうです.電化か非電化かが決まっていない4路線の結論は,6月中に
出さなければなりません.
その結果によっては,最初はライトレールで計画されながら,こちらでも
経緯を紹介してきたように機関車牽引の列車に変更され,騒音や振動など
から電気機関車牽引が沿線には支持されながらも,最終的にはディーゼル
機関車が通過するだけになるかもしれない不運な地域も出てきそうです.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
詳細データ : 2007 Program Evaluation Summary
(RTD 公式サイトへのリンク)
May 19, 2007 RTD eyes privatization
May 19, 2007 One company interested in private FasTracks trains
May 21, 2007 FasTracks choices loom
(Rocky Mountain News ニュースへのリンク)
05/18/2007 Pricey course for FasTracks
(Denver Post ニュースへのリンク)
先週は,FasTracks計画の最初の路線で建設が始まったという記事も出て
いました.ゴールデンに向かうライトレールのWest Corridorで,開通は
2012年末か2013年初めが予定されています.
05/17/2007 West light-rail launch a ripping good time
(Denver Post ニュースへのリンク)
West Corridor (RTD 公式サイトへのリンク)
ウェストコリドー(West Corridor)着工で行われる最初の作業は,線路の
引き剥がしでした.計画用地を昔,Associated Railroadという鉄道が
走っていたそうです.その跡地を利用するのですが,古いレールを使う
わけにいかず,また埋設されている水道,ガスなど公共施設の配線確認の
ため撤去が必要でした.なお,廃線跡の線路は現在見ることができます.
工事が開始された13th Avenue and Quail Streetから少しデンバー寄り
(東側)の,13th Avenue and Garrison Street.
(Windows Live Local bird's eye へのリンク)
西向きのバードアイ画像で,画面下がデンバー中心部です.ここから画面
上(西)では航空画像がカバーしていません.
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
これまでの経緯など含む最近のFasTracks関連ログ :
2007/4/10 FasTracks計画を狂わせたもの
2007/2/02 FasTracksのLRT案が脱落か?
放射状に119マイル(約192キロ)にわたる軌道系交通など大量輸送機関を
整備する12か年計画で,これまでは予算47億ドルとご紹介してきました.
しかし,今後はこれを62億ドルと書き換えなければならなくなります.
予算が32%,15億ドル分上がってしまったのです.
(英語版ウィキペディアのFasTracksページでは既に訂正済みです)
金額上昇は,各方面から追加要求があったりしたこともさることながら,
予測していなかった建設資材価格の値上りが理由です.建設資材では,
例えば鉄の場合,予算が確定した2003年から2006年の間で,実に260%も
価格が上昇しているとか.建設資材の高騰だけで予算上昇分の三分の二を
占めているようです.
この予算アップで,RTDのこれまでのFasTracks向け資金調達計画では,
6億7千万ドル分が不足します.住民に約束した期限までに完成させるため
にも,RTDは民間に参入してもらうことを検討していることが,明らかに
されました.
民間の参入とは財政支援のみならず,FasTracksの設計から建設,運営に
至るまでです.対象は計画路線の一部もしくは全線になり,引き合いは
すでにあるとのことでした.
RTD : Regional Transportation District
2004年の住民投票で承認された時の予算をオーバーしてしまい,さらに
建設費を抑える必要が出てくる可能性もあるなかで,通勤鉄道を電化する
のか,それとも建設費は少なくすむ非電化にするかの選択にも,影響が
及びそうです.電化か非電化かが決まっていない4路線の結論は,6月中に
出さなければなりません.
その結果によっては,最初はライトレールで計画されながら,こちらでも
経緯を紹介してきたように機関車牽引の列車に変更され,騒音や振動など
から電気機関車牽引が沿線には支持されながらも,最終的にはディーゼル
機関車が通過するだけになるかもしれない不運な地域も出てきそうです.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
詳細データ : 2007 Program Evaluation Summary
(RTD 公式サイトへのリンク)
May 19, 2007 RTD eyes privatization
May 19, 2007 One company interested in private FasTracks trains
May 21, 2007 FasTracks choices loom
(Rocky Mountain News ニュースへのリンク)
05/18/2007 Pricey course for FasTracks
(Denver Post ニュースへのリンク)
先週は,FasTracks計画の最初の路線で建設が始まったという記事も出て
いました.ゴールデンに向かうライトレールのWest Corridorで,開通は
2012年末か2013年初めが予定されています.
05/17/2007 West light-rail launch a ripping good time
(Denver Post ニュースへのリンク)
West Corridor (RTD 公式サイトへのリンク)
ウェストコリドー(West Corridor)着工で行われる最初の作業は,線路の
引き剥がしでした.計画用地を昔,Associated Railroadという鉄道が
走っていたそうです.その跡地を利用するのですが,古いレールを使う
わけにいかず,また埋設されている水道,ガスなど公共施設の配線確認の
ため撤去が必要でした.なお,廃線跡の線路は現在見ることができます.
工事が開始された13th Avenue and Quail Streetから少しデンバー寄り
(東側)の,13th Avenue and Garrison Street.
(Windows Live Local bird's eye へのリンク)
西向きのバードアイ画像で,画面下がデンバー中心部です.ここから画面
上(西)では航空画像がカバーしていません.
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
これまでの経緯など含む最近のFasTracks関連ログ :
2007/4/10 FasTracks計画を狂わせたもの
2007/2/02 FasTracksのLRT案が脱落か?
2007年04月21日
【アースデー】風で走るライトレールも
明日(4/22)はライトレールが風で走ります.と言っても,もちろん風力
発電での話です.
ミネソタ州ミネアポリス(Minneapolis)などでライトレールを走らせる
メトロトランジット(Metro Transit)は,同州南部にある風力発電所から
電気を購入,4/22はライトレールのハイアワサライン(Hiawatha Line)を
実質的にその電気で運行することにするそうです.
報道によれば,約$700の経費が余分に生じるそうですが,メトロでは十分
価値のあることだとしています.それは,4/22がアースデー(Earth Day)
だからです.
アースデーとは,環境問題への関心を示す行動を起こすための日とされて
います.再生可能エネルギーを使って電車を走らせることで,環境への
配慮を示せるとメトロは考えているのでした.
調べてみると,アースデーに何らかの行動を起こす米国の交通事業者が
他にも幾つかありました.4/22は一日運賃を無料にしたり,環境に配慮
したハイブリッドバスを展示することなどです.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
間接的に風力でライトレールを走らせたり,ハイブリッドバスに無料で
乗車できるなど,アースデーの行事を記したミネアポリスの公式案内 :
Transit News Earth Day is Sunday, April 22
(Metro Transit 公式サイトへのリンク)
Hiawatha Line紹介ページへのリンクもあります.
簡単ではありますが報道もされていて,今回利用される,Xcel Energyの
風力発電購入プログラム(Windsource)へのリンクまでありました.
Thursday, 19 Apr 2007 Transit Goes Green
(FOX 9 News ニュースへのリンク)
APTAのサイトには,アースデーに運賃を無料化する事業者などの一覧が
掲載されていました.
April 19, 2007 News Release (APTAへのリンク)
Public Transportation Helps Improve the Environment --
Transit riders make a difference for the environment
APTA : American Public Transportation Association
昨年までも運賃無料化などが行なわれていたかどうか不明ですが,今年は
アースデーが日曜にあたり,平日より無料化による負担が少ないことも,
関係しているかもしれません.
その中では最大規模と思われる,シアトルとその近郊のキング郡の路線
バスでも,4/22日曜日は一日運賃が無料になると案内しています.
Save the earth, ride the bus for free on April 22
(King County Department of Transportation ニュースへのリンク)
Sound TransitのExpress Regional Busも,無料になります.
Celebrate Earth Day Ride Free, Ride Green This Sunday, April 22.
(Sound Transit 公式サイトへのリンク)
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
発電での話です.
ミネソタ州ミネアポリス(Minneapolis)などでライトレールを走らせる
メトロトランジット(Metro Transit)は,同州南部にある風力発電所から
電気を購入,4/22はライトレールのハイアワサライン(Hiawatha Line)を
実質的にその電気で運行することにするそうです.
報道によれば,約$700の経費が余分に生じるそうですが,メトロでは十分
価値のあることだとしています.それは,4/22がアースデー(Earth Day)
だからです.
アースデーとは,環境問題への関心を示す行動を起こすための日とされて
います.再生可能エネルギーを使って電車を走らせることで,環境への
配慮を示せるとメトロは考えているのでした.
調べてみると,アースデーに何らかの行動を起こす米国の交通事業者が
他にも幾つかありました.4/22は一日運賃を無料にしたり,環境に配慮
したハイブリッドバスを展示することなどです.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
間接的に風力でライトレールを走らせたり,ハイブリッドバスに無料で
乗車できるなど,アースデーの行事を記したミネアポリスの公式案内 :
Transit News Earth Day is Sunday, April 22
(Metro Transit 公式サイトへのリンク)
Hiawatha Line紹介ページへのリンクもあります.
簡単ではありますが報道もされていて,今回利用される,Xcel Energyの
風力発電購入プログラム(Windsource)へのリンクまでありました.
Thursday, 19 Apr 2007 Transit Goes Green
(FOX 9 News ニュースへのリンク)
APTAのサイトには,アースデーに運賃を無料化する事業者などの一覧が
掲載されていました.
April 19, 2007 News Release (APTAへのリンク)
Public Transportation Helps Improve the Environment --
Transit riders make a difference for the environment
APTA : American Public Transportation Association
昨年までも運賃無料化などが行なわれていたかどうか不明ですが,今年は
アースデーが日曜にあたり,平日より無料化による負担が少ないことも,
関係しているかもしれません.
その中では最大規模と思われる,シアトルとその近郊のキング郡の路線
バスでも,4/22日曜日は一日運賃が無料になると案内しています.
Save the earth, ride the bus for free on April 22
(King County Department of Transportation ニュースへのリンク)
Sound TransitのExpress Regional Busも,無料になります.
Celebrate Earth Day Ride Free, Ride Green This Sunday, April 22.
(Sound Transit 公式サイトへのリンク)
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
2007年04月10日
【デンバー】FasTracks計画を狂わせたもの
コロラド州デンバー(Denver)から放射状に軌道系交通機関を整備する,
総額47億ドルの12か年計画 FasTracksは,そのほとんどを貨物鉄道が所有
する軌道にライトレールか,ヘビーレールの通勤列車を走らせることを
前提にしています.
しかし,2005年以降の貨物鉄道会社は,自社路線上のライトレール車両
走行を認めなくなり,ライトレールでの整備を求める声があがっている
線区でも,計画を策定しているデンバー都市圏の公共交通を担うRTDは,
車体重量の大きい機関車牽引によるコミューターレール(通勤列車)を選択
せざろう得なくなっていました.
RTD : Regional Transportation District
その後,デンバー周辺で大規模な鉄道網も持つ貨物鉄道会社の一つBNSF
は,軽量のライトレール車両だけでなく,機関車牽引の重量級車両による
コミューターレールでも,ある条件をクリアしない限り旅客列車の通行は
認めないと,RTDに通達しています.
BNSFの線路上を走る予定にしているのは,FasTracksのゴールドライン
(Gold Line)と,ボルダーやロングモントへ向かうノースウェストレール
コリドー(Northwest rail corridors)の2路線です.
BNSF : Burlington Northern Santa Fe
もう一つの貨物鉄道会社のUPは,デンバー国際空港(DEN / DIA)へ向かう
FasTracksのイーストコリドー(East Corridor)と,ノースメトロコリドー
(North Metro Corridor)の2路線が関係しています.ライトレール車両の
拒絶は,UPが先でした.
UP : Union Pacific Railroad
BNSFがRTDに突きつけてきた条件とは,貨物鉄道会社は,通勤旅客鉄道が
関与する事故の訴訟から免責されるということを,立法府に認めさせる
ということでした.現在のコロラド州の法律では,RTDが貨物鉄道会社に
成り代わって補償金を出すことができないため,その法改正が必要です.
今週,州の司法委員会では,この件を検討することになっています.
貨物鉄道会社側に言わせると,旅客列車が事故に遭い,貨物鉄道が訴え
られるということは,旅客鉄道の走行さえ認めなければ起こりえない話
だからということですが,旅客列車が関係する事故の法的責任から貨物
鉄道を守るにしても,無条件で免責とするのではなく,貨物鉄道自身の
運行や保守に起因するものを除くという形で,州議会の議員は話を進めて
いるようです.
貨物鉄道は,2005年1月カルフォルニア州ロサンゼルス近郊で発生した,
通勤鉄道メトロリンク(Metrolink)の事故以降,RTDへの態度を硬化させて
いました.この事故は,メトロリンクの軌道上に放置されていたジープに
衝突したメトロリンクの車両が,その衝撃でUPの貨物列車に突っ込み,
反対方向のメトロリンク車両も巻き込んで,11名が犠牲になったという
悲劇です.
メトロリンクやロサンゼルス郡の運輸当局(LACMTA)などを相手に,百件を
超える訴訟が起こされたなか,UPも当初は被告側となっていましたが,
現場の線路は数年前にメトロリンクがUPから購入していて,UPの所有では
なかったことから,後に対象から外されていました.
事故で犠牲になったかたやご遺族にもお気の毒ですが,RTDにとっても,
この事故をきっかけにして,万一の際は貨物鉄道会社の肩代わりも行わな
ければならなくなり,追加の保険金として年間2百万ドルが,FasTracksの
予算に大きくのしかかってくることになるそうです.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
April 9, 2007 California crash ties up RTD rail plans
(Rocky Mountain News ニュースへのリンク)
2005年の事故のことも,この記事の中では画像入りで触れています.
FasTracksの路線図などは,下記より見ることができます.
FasTracks (公式サイト へのリンク)
カルフォルニア州で起きた2005年の事故は,Glendale Metrolink train
crash などをキーワードにして検索すると,幾らでも情報が出てきます.
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
FasTracks計画で貨物鉄道がライトレール走行を断る話の過去ログ :
2007/2/02 FasTracksのLRT案が脱落か?
2006/9/07 UPに続きBNSFもライトレール拒否
2005/12/01 空港への鉄道はLRTが不利に
総額47億ドルの12か年計画 FasTracksは,そのほとんどを貨物鉄道が所有
する軌道にライトレールか,ヘビーレールの通勤列車を走らせることを
前提にしています.
しかし,2005年以降の貨物鉄道会社は,自社路線上のライトレール車両
走行を認めなくなり,ライトレールでの整備を求める声があがっている
線区でも,計画を策定しているデンバー都市圏の公共交通を担うRTDは,
車体重量の大きい機関車牽引によるコミューターレール(通勤列車)を選択
せざろう得なくなっていました.
RTD : Regional Transportation District
その後,デンバー周辺で大規模な鉄道網も持つ貨物鉄道会社の一つBNSF
は,軽量のライトレール車両だけでなく,機関車牽引の重量級車両による
コミューターレールでも,ある条件をクリアしない限り旅客列車の通行は
認めないと,RTDに通達しています.
BNSFの線路上を走る予定にしているのは,FasTracksのゴールドライン
(Gold Line)と,ボルダーやロングモントへ向かうノースウェストレール
コリドー(Northwest rail corridors)の2路線です.
BNSF : Burlington Northern Santa Fe
もう一つの貨物鉄道会社のUPは,デンバー国際空港(DEN / DIA)へ向かう
FasTracksのイーストコリドー(East Corridor)と,ノースメトロコリドー
(North Metro Corridor)の2路線が関係しています.ライトレール車両の
拒絶は,UPが先でした.
UP : Union Pacific Railroad
BNSFがRTDに突きつけてきた条件とは,貨物鉄道会社は,通勤旅客鉄道が
関与する事故の訴訟から免責されるということを,立法府に認めさせる
ということでした.現在のコロラド州の法律では,RTDが貨物鉄道会社に
成り代わって補償金を出すことができないため,その法改正が必要です.
今週,州の司法委員会では,この件を検討することになっています.
貨物鉄道会社側に言わせると,旅客列車が事故に遭い,貨物鉄道が訴え
られるということは,旅客鉄道の走行さえ認めなければ起こりえない話
だからということですが,旅客列車が関係する事故の法的責任から貨物
鉄道を守るにしても,無条件で免責とするのではなく,貨物鉄道自身の
運行や保守に起因するものを除くという形で,州議会の議員は話を進めて
いるようです.
貨物鉄道は,2005年1月カルフォルニア州ロサンゼルス近郊で発生した,
通勤鉄道メトロリンク(Metrolink)の事故以降,RTDへの態度を硬化させて
いました.この事故は,メトロリンクの軌道上に放置されていたジープに
衝突したメトロリンクの車両が,その衝撃でUPの貨物列車に突っ込み,
反対方向のメトロリンク車両も巻き込んで,11名が犠牲になったという
悲劇です.
メトロリンクやロサンゼルス郡の運輸当局(LACMTA)などを相手に,百件を
超える訴訟が起こされたなか,UPも当初は被告側となっていましたが,
現場の線路は数年前にメトロリンクがUPから購入していて,UPの所有では
なかったことから,後に対象から外されていました.
事故で犠牲になったかたやご遺族にもお気の毒ですが,RTDにとっても,
この事故をきっかけにして,万一の際は貨物鉄道会社の肩代わりも行わな
ければならなくなり,追加の保険金として年間2百万ドルが,FasTracksの
予算に大きくのしかかってくることになるそうです.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
April 9, 2007 California crash ties up RTD rail plans
(Rocky Mountain News ニュースへのリンク)
2005年の事故のことも,この記事の中では画像入りで触れています.
FasTracksの路線図などは,下記より見ることができます.
FasTracks (公式サイト へのリンク)
カルフォルニア州で起きた2005年の事故は,Glendale Metrolink train
crash などをキーワードにして検索すると,幾らでも情報が出てきます.
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
FasTracks計画で貨物鉄道がライトレール走行を断る話の過去ログ :
2007/2/02 FasTracksのLRT案が脱落か?
2006/9/07 UPに続きBNSFもライトレール拒否
2005/12/01 空港への鉄道はLRTが不利に
2007年03月11日
【ヒューストン】LRTの走る噴水が復活
テキサス州ヒューストン(Houston)のライトレール(METRORail)は,噴水の
中を走る絵が紹介されることがあります.メイン ストリート・スクエア
駅(Main Street Square Station)近くに,ヒューストン市が所有して,
ダウンタウン・ディストリクト(Downtown District)が維持費を出して
管理している噴水(Main Street Square fountain)があります.
その噴水が,実は,今年1月中旬の厳冬で故障し,以来停止したままの
状態が続いていました.
Downtown District : Houston Downtown Management District
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
それが,故障箇所の修理が完了し,先週初めに6週間ぶりに水しぶきを
上げたという記事があります.
March 6, 2007 Showers return to Main Street fountain
(Houston Chronicle ニュースへのリンク)
ヒューストン中心部に一大アトラクションが戻ってきましたが,その修理
には7万5千ドル掛かりました.
ライトレールの線路に沿うように設けられた13基の噴水は,jump jetsと
言い,最大で40フィート(12m強)の高さ,ライトレールの架線の高さほど
まで水を吹き上げることが出来るそうですが,ライトレール(METRORail)
が通行する時には,ライトレール運転手の視界に障害をきたさないのと,
(汚れるから?)車体に水滴を残さないため,噴出しは止みます.
もっとも,記事にもあるように,水を大きく噴き上げるショーは,毎時
行なっているわけではなく時間限定で,日曜から水曜までは,朝7-9時と
正午から午後2時,夕方4時半から7時の間に行なわれ,木曜から土曜まで
は,これらの時間帯に加えて,夜10時にもあるそうです.
39基の小さな噴水は,メンテナンスのため土曜の朝に停止するだけで,
常時水が出て,スクエアに水を満たします.
メイン ストリート・スクエアは,ヒューストンの中心部で数ブロックを
自動車を通行止にし,そのうちの1ブロックには水を張り,噴水を設けて
ライトレールだけが走れるようにした場所です.彫刻を置いたり,歩道
にも工夫を凝らすなどしたスクエアは,かつては買い物客らで賑わって
いながらも,近年は寂れていた街中に,再び活気を取戻すシンボル的な
存在を目指し,2002年夏に着工され,翌年秋には完成しました.
一方,ライトレールのメトロレールは,2004年1月に開業しています.
噴水のことは詳しく記されていませんが,スクエアのことは,こちらに
詳しく紹介されています.
Central Houston News : Main Street Square
(Central Houston Civic Improvement, Inc. へのリンク)
噴水復活を話題にした,二つのブログ記事も紹介しておきます.
March 6, 2007 Return of the Main Street Square fountains
(Houstonist ブログへのリンク)
10 March 2007 Main Street bath reopens, quote still wrong
(blogHOUSTON ブログへのリンク)
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
中を走る絵が紹介されることがあります.メイン ストリート・スクエア
駅(Main Street Square Station)近くに,ヒューストン市が所有して,
ダウンタウン・ディストリクト(Downtown District)が維持費を出して
管理している噴水(Main Street Square fountain)があります.
その噴水が,実は,今年1月中旬の厳冬で故障し,以来停止したままの
状態が続いていました.
Downtown District : Houston Downtown Management District
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
Main Street Houston
by eschipul (flickr)

(Taken on July 11, 2006)
Main Street Square
by _luara_ (flickr)

(Taken on December 16, 2006)
by eschipul (flickr)

(Taken on July 11, 2006)
Main Street Square
by _luara_ (flickr)

(Taken on December 16, 2006)
それが,故障箇所の修理が完了し,先週初めに6週間ぶりに水しぶきを
上げたという記事があります.
March 6, 2007 Showers return to Main Street fountain
(Houston Chronicle ニュースへのリンク)
ヒューストン中心部に一大アトラクションが戻ってきましたが,その修理
には7万5千ドル掛かりました.
ライトレールの線路に沿うように設けられた13基の噴水は,jump jetsと
言い,最大で40フィート(12m強)の高さ,ライトレールの架線の高さほど
まで水を吹き上げることが出来るそうですが,ライトレール(METRORail)
が通行する時には,ライトレール運転手の視界に障害をきたさないのと,
(汚れるから?)車体に水滴を残さないため,噴出しは止みます.
もっとも,記事にもあるように,水を大きく噴き上げるショーは,毎時
行なっているわけではなく時間限定で,日曜から水曜までは,朝7-9時と
正午から午後2時,夕方4時半から7時の間に行なわれ,木曜から土曜まで
は,これらの時間帯に加えて,夜10時にもあるそうです.
39基の小さな噴水は,メンテナンスのため土曜の朝に停止するだけで,
常時水が出て,スクエアに水を満たします.
メイン ストリート・スクエアは,ヒューストンの中心部で数ブロックを
自動車を通行止にし,そのうちの1ブロックには水を張り,噴水を設けて
ライトレールだけが走れるようにした場所です.彫刻を置いたり,歩道
にも工夫を凝らすなどしたスクエアは,かつては買い物客らで賑わって
いながらも,近年は寂れていた街中に,再び活気を取戻すシンボル的な
存在を目指し,2002年夏に着工され,翌年秋には完成しました.
一方,ライトレールのメトロレールは,2004年1月に開業しています.
噴水のことは詳しく記されていませんが,スクエアのことは,こちらに
詳しく紹介されています.
Central Houston News : Main Street Square
(Central Houston Civic Improvement, Inc. へのリンク)
噴水復活を話題にした,二つのブログ記事も紹介しておきます.
March 6, 2007 Return of the Main Street Square fountains
(Houstonist ブログへのリンク)
10 March 2007 Main Street bath reopens, quote still wrong
(blogHOUSTON ブログへのリンク)
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
2007年02月27日
【デンバー】ライトレールの検札に目覚める
デンバー(Denver)のRTDが,ライトレールの無賃乗車取締りを,今週から
強化しています.一時的なものではなく,大幅に人数を増やして体制を
強化しました.
RTD : Regional Transportation District of Denver
これまでは10人分の予算しかなく,実際は6人しかいなかった検査員が,
一気に43人にまで増えています.
調査によれば,無賃乗車率は4.8%だったそうで,今回の検査員大幅増で,
これを引き下げることが期待されています.
切符の検査員は,ライトレールの車内や駅を,RTDとの契約でパトロール
する警備会社(Wackenhut Security)に所属します.検査強化に先立ち,
切符やパスの種類を学ぶ訓練を,先週受けていました.
切符の検査を求められた際に,切符を所持していなければ,最初だけは
警告ですみますが,名前をデータベースに登録され,2回目以降は郡の
裁判所まで出頭しなければならなくなります.
RTDは,意図的に無賃乗車しているというより,運賃システムを理解して
いない場合が多いとみているようです.
デンバーのライトレールではゾーン制が採用され,1つのゾーン内だけの
移動や,ゾーンを2つだけまたがる場合の運賃は,$1.50です.これが,
3つのゾーンをまたがる場合には$2.75,4ゾーンでは$3.75になります.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
先週,検査員の訓練が行われていたことを伝える記事 :
February 21, 2007 Light-rail fare checkers start Monday
(Rocky Mountain News ニュースへのリンク)
検査強化初日の報道 :
Feb 26, 2007 RTD Starts Light Rail Fare Enforcement
(CBS4 ニュースへのリンク)
2/26/2007 RTD Light Rail: No more free ride
(9NEWS ニュースへのリンク)
Light Rail Fares (運賃やパス類の案内ページ)
Light Rail Fare Zone Structure (路線図とゾーン / PDFファイル)
Light Rail (RTD 公式サイトへのリンク)
デンバーのライトレールでは,路線がアルファベットで系統づけられて
います.現在はCから始まって,D E F G Hまでありますが,AとBが,なぜ
使われていないのか,下記ページに答えがありました.
Ask!, February 27 RTD has a line on light-rail letters
(Rocky Mountain News ニュースへのリンク)
これによれば,計画中のFasTracksの路線に,温存しているとのこと.
Aラインは,DIA(デンバー国際空港)への路線(East Corridor),
Bラインは,北西方面のBoulderや,Longmontへの路線(Northwest Rail
Corridor)が使うことになっています.これらは,ライトレールでなく,
より大型のコミューターレールでの実現化が有力視されています.
その他も,Iは飛ばしてJ K L Mまで,FasTracksに割当済みのようです.
いつの間にか,FasTracksのサイトがリニューアルされていました.
FasTracks Home (RTD 公式サイトへのリンク)
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
不正乗車にまつわる 関連過去ログ一覧 :
2006/12/17 【Schwarzfahrer】リンツの検査員は災難
2006/4/03 【ウィーン】抜打ちではない切符検査ほか
2006/3/01 【Muni】過半数が無賃乗車?!
2006/2/26 【ロサンゼルス】地下鉄に改札設置か?
2006/2/06 【Schwarzfahrer】ドイツのテューリンゲン州では少数
2006/1/13 【ブラウンシュヴァイク】不正乗車への対応
2005/12/19 【ベルリン】不正乗車と運賃体系と検査員
デンバー関連 直近の過去ログ :
2007/2/02 FasTracksのLRT案が脱落か?
強化しています.一時的なものではなく,大幅に人数を増やして体制を
強化しました.
RTD : Regional Transportation District of Denver
これまでは10人分の予算しかなく,実際は6人しかいなかった検査員が,
一気に43人にまで増えています.
調査によれば,無賃乗車率は4.8%だったそうで,今回の検査員大幅増で,
これを引き下げることが期待されています.
切符の検査員は,ライトレールの車内や駅を,RTDとの契約でパトロール
する警備会社(Wackenhut Security)に所属します.検査強化に先立ち,
切符やパスの種類を学ぶ訓練を,先週受けていました.
切符の検査を求められた際に,切符を所持していなければ,最初だけは
警告ですみますが,名前をデータベースに登録され,2回目以降は郡の
裁判所まで出頭しなければならなくなります.
RTDは,意図的に無賃乗車しているというより,運賃システムを理解して
いない場合が多いとみているようです.
デンバーのライトレールではゾーン制が採用され,1つのゾーン内だけの
移動や,ゾーンを2つだけまたがる場合の運賃は,$1.50です.これが,
3つのゾーンをまたがる場合には$2.75,4ゾーンでは$3.75になります.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
先週,検査員の訓練が行われていたことを伝える記事 :
February 21, 2007 Light-rail fare checkers start Monday
(Rocky Mountain News ニュースへのリンク)
検査強化初日の報道 :
Feb 26, 2007 RTD Starts Light Rail Fare Enforcement
(CBS4 ニュースへのリンク)
2/26/2007 RTD Light Rail: No more free ride
(9NEWS ニュースへのリンク)
Light Rail Fares (運賃やパス類の案内ページ)
Light Rail Fare Zone Structure (路線図とゾーン / PDFファイル)
Light Rail (RTD 公式サイトへのリンク)
デンバーのライトレールでは,路線がアルファベットで系統づけられて
います.現在はCから始まって,D E F G Hまでありますが,AとBが,なぜ
使われていないのか,下記ページに答えがありました.
Ask!, February 27 RTD has a line on light-rail letters
(Rocky Mountain News ニュースへのリンク)
これによれば,計画中のFasTracksの路線に,温存しているとのこと.
Aラインは,DIA(デンバー国際空港)への路線(East Corridor),
Bラインは,北西方面のBoulderや,Longmontへの路線(Northwest Rail
Corridor)が使うことになっています.これらは,ライトレールでなく,
より大型のコミューターレールでの実現化が有力視されています.
その他も,Iは飛ばしてJ K L Mまで,FasTracksに割当済みのようです.
いつの間にか,FasTracksのサイトがリニューアルされていました.
FasTracks Home (RTD 公式サイトへのリンク)
誤訳や誤解で内容が間違っていましたら,ご容赦ください.
不正乗車にまつわる 関連過去ログ一覧 :
2006/12/17 【Schwarzfahrer】リンツの検査員は災難
2006/4/03 【ウィーン】抜打ちではない切符検査ほか
2006/3/01 【Muni】過半数が無賃乗車?!
2006/2/26 【ロサンゼルス】地下鉄に改札設置か?
2006/2/06 【Schwarzfahrer】ドイツのテューリンゲン州では少数
2006/1/13 【ブラウンシュヴァイク】不正乗車への対応
2005/12/19 【ベルリン】不正乗車と運賃体系と検査員
デンバー関連 直近の過去ログ :
2007/2/02 FasTracksのLRT案が脱落か?
2007年02月22日
【フェニックス】LRT衝突事故への対策(2)
アリゾナ州フェニックス(Phoenix)を起点とする,約20マイル(32キロ強)
のライトレールValley Metro Railは,2008年12月に開業予定ですが,
その習熟運転が3月から開始されます.習熟と言っても,LRVのオペレータ
ではなく,自動車のドライバーをライトレールの道路走行に慣れさせる
ためのものです,
ヴァレーメトロレールは,フェニックスのダウンタウンをはじめ,隣接
するテンペ(Tempe),メサ(Mesa)を走りますが,軌道はほとんどが専用線
ではなく,道路上を走ります.これまでの他都市の経験から,併用軌道
での事故は大変多いため,間違っても運転マナーが良いとは言えないこの
フェニックスでは,その対策が事前に色々と講じられてきました.
テキサス州ヒューストンでの,2004年LRT開業直後の事故多発を教訓に,
事故原因の共通点である,自動車の左折や信号無視,歩行者の直前横断
などを防ぐような対策です.
たとえば,右左折専用レーンが強化され,信号機も矢印式のものになり
ます.この方法以外の標識などでは,他都市の経験では無視されることが
多かったのでした.
また,むやみに自動車が軌道を横切れないように,ライトレールの走る
敷地の縁石は,6インチ(15センチ強)高くしています.
その他にも,電車接近で起動する信号機や,専用標識なども設置されま
したし,歩行者が電停へ向かうための道路横断用の信号も,一部に設け
られるようです.
そして,仕上げは一般大衆向けの交通安全キャンペーンで周知徹底を図り
ますが,その第一弾は,フェニックスのWashington Streetで3月下旬にも
開催され,その後は順次沿線に広めていくとのことです.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
なかなかよく出来たニュースサイトで,最初のキャンペーンが実施される
予定の場所を示すGoogle Mapsが画面に表示されています.
Feb. 21, 2007 Steering clear of car-light rail crashes
(12 News Phoenix ニュースへのリンク)
その他,近畿車輌製のLRVが公開された際のスライドショーへのリンクも
用意されています.
最終組立工程を終えたLRV第一号が公開されたことを知らせ
のライトレールValley Metro Railは,2008年12月に開業予定ですが,
その習熟運転が3月から開始されます.習熟と言っても,LRVのオペレータ
ではなく,自動車のドライバーをライトレールの道路走行に慣れさせる
ためのものです,
ヴァレーメトロレールは,フェニックスのダウンタウンをはじめ,隣接
するテンペ(Tempe),メサ(Mesa)を走りますが,軌道はほとんどが専用線
ではなく,道路上を走ります.これまでの他都市の経験から,併用軌道
での事故は大変多いため,間違っても運転マナーが良いとは言えないこの
フェニックスでは,その対策が事前に色々と講じられてきました.
テキサス州ヒューストンでの,2004年LRT開業直後の事故多発を教訓に,
事故原因の共通点である,自動車の左折や信号無視,歩行者の直前横断
などを防ぐような対策です.
たとえば,右左折専用レーンが強化され,信号機も矢印式のものになり
ます.この方法以外の標識などでは,他都市の経験では無視されることが
多かったのでした.
また,むやみに自動車が軌道を横切れないように,ライトレールの走る
敷地の縁石は,6インチ(15センチ強)高くしています.
その他にも,電車接近で起動する信号機や,専用標識なども設置されま
したし,歩行者が電停へ向かうための道路横断用の信号も,一部に設け
られるようです.
そして,仕上げは一般大衆向けの交通安全キャンペーンで周知徹底を図り
ますが,その第一弾は,フェニックスのWashington Streetで3月下旬にも
開催され,その後は順次沿線に広めていくとのことです.
(外部リンクは新しいウィンドウで開きます)
なかなかよく出来たニュースサイトで,最初のキャンペーンが実施される
予定の場所を示すGoogle Mapsが画面に表示されています.
Feb. 21, 2007 Steering clear of car-light rail crashes
(12 News Phoenix ニュースへのリンク)
その他,近畿車輌製のLRVが公開された際のスライドショーへのリンクも
用意されています.
最終組立工程を終えたLRV第一号が公開されたことを知らせ
